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22回国会参議院1955/09/21

建設委員会 閉会後第1号

発言数
49
登壇者
8
会派数
3
開催日
1955/09/21

会議録

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ただいまから委員会を開会いたします。  休会中、本委員会から災害視察につきまして派遣をいたしました派遣委員の方々から御報告を願いたいと思いますが、東北班として派遣いたしました北、宮本両委員は、やむを得ません都合によりまして欠席されておりますから、この東北班の報告は後日に延期することにいたしまして、まず北海道班として災害視察をなさって下さった石井、近藤両委員から、視察の結果を御報告願いたいと存じます。近藤理事からお願いいたしたいと思います。

近藤信一日本社会党(第四控室・左)

○近藤信一君 私は石井委員と八月二十二日より二十七日まで、北海道地方の災害状況及び建設状況を視察して参りました。  日程並びに視察個所などについては、お手元にお配りした別表をごらん願いたいと思います。  まず八月二十三日に札幌の北海道庁におきまして、道庁並びに開発局当局から、北海道の全般的建設状況と本年度災害の状況などについて聴取いたしました。次いで翌二十四日、石狩川沿川の治水工事及び災害状況を視察し、二十五日には旭川−苫小牧間の国道、苫小牧の防寒住宅並びに同港修築状況などを視察いたしました。  まず北海道における建設行政機構でありますが、御承知のごとく、昭和二十五年北海道開発法が成立いたしまして、現行のごとく、主要な建設工事は開発局がやり、その他のものを道庁でやるといった機構でありますが、このような機構のもとでは両者間の事務的連絡が十分とれていない面があるように思います。  今回視察いたしましたおもなものは、河川、道路、住宅並びにこれらの災害状況であります。  まず河川について申し上げますと、北海道の河川は大小合せて二千有余の河川がありまして、その大部分はほとんど原始河川の域を脱していない状況であります。北海道の三大河川と称せられる石狩、天塩、十勝などの河川においてすら、その工事進捗率が二八ないし四〇%にすぎない状況であります。従って、わずかの降雨によっても被害を受けるというありさまであります。  石狩川の改修状況について申し上げますと、この川はその規模からいってぼぼ利根川に匹敵しますが、現在ショートカットがようやくでき上ったという段階でありまして、築堤、護岸等はほとんど進捗しておりません。しかしながら、今まで行なってきた改修工事の結果、下流部の河床が著しく低下し、その沿岸の泥炭地の排水が可能となりましたことは、今後この地域の開拓の進展に大きな影響を与える特記する事柄だと思います。  次に幾春別川の桂沢ダム工事を視察いたしましたが、この工事は大体明三十一年度で完成する予定であります。このダムは洪水調節、灌漑、発電、上水道等に用いられる多目的ダムでありますが、その調査計画等においてより周到な検討を要した点があるのではないかと思います。  次に道路について申しますと、近時北海道は急速に開発されつつあるのに対しまして、その根幹をなす道路建設が極度に低位におかれておることであります。たとえば北海道の道路密度は全国平均密度の三分の一弱であり、また国道の舗装普及率についても、全国平均の七分の一にすぎません。さらに北海道は木橋が非常に多く、全橋梁数五千橋のうち永久橋はわずかその二三%しかなく、全国平均の五一%に比べて非常に立ちおくれておる状況であります。この木橋の多いことは、交通輸送面に支障を来たすのみでなく、また災害の原因ともなっておるのであります。  次は住宅でありますが、北海道は終戦以来約二十万戸の住宅が建設されたのでありますが、現在なお十万戸くらいの住宅不足に悩んでおります。ことに北海道のごとく防寒、耐火等を要求される地域においては、単に戸数のみでなく、その質も改善されねばならない段階にあります。北海道民のうち約四〇%は月収二万円以下の低収入所得者層でありまして、従って、以上の質的要求のほかに、ロー・コスト、低家賃の住宅がその対象となり、道庁といたしましては公営住宅建設が住宅政策の主体となっておる状況であります。これらの事情から、現在北海道では最も低コストの防寒耐火性ブロック建築に主力を注いでおりまして、今後技術の改良、ブロックの量産等により、そのコストも下りつつある状況であります。しかしながら、公営住宅の建設は、近時地方財政の窮迫によりまして、その地方負担が次第に困難となってきており、補助率の向上とか全額起債などの措置をとらなければ、今後ますます受け入れが困難となるのではないかと思います。  次に災害でありますが、本年は三月以降融雪出水並びに局部的豪雨による出水は前後十一回にわたり、その被害個所数約五千個所、八月末現在の被害、総額は公共土木施設のみで三十八億円に達しています。被害の特にはなはだしかったのは七月三、四日の豪雨で、その被害額は二十二億円に達しています。工種別にみますと、河川関係が一番大きく二十億円で、橋梁、道路の順となっております。おもな被害地域は石狩川沿岸、特に上流の雨龍川流域がはなはだしく、日高地方も相当な被害を受けています。災害は局部的小規模のものが数多く発生しておりますことは、河川が原始河川でほとんど改修が行われていないため、少しの出水にも河岸が侵食されるためでありまして、改修工事の行われた地域はあまり被害を受けていない状況であります。雨量は、七月三、四日洪水の場合においては、日雨量最大百八十ミリに達し、北海道としては予想以上の所もありましたが、全般的にみまして、内地と比較して雨量が少い割に被害が多いのは、先ほど申し上げましたように、川が原始河川であるためと、昨年の十五号台風等による山地の荒廃によるものと思われます。さらに北海道の被害の特殊性といたしましては、開発のテンポに公共土木施設の改良が立ちおくれておるということが、被害を一そう甚大ならしめる原因ではないかと思っておりますが、この傾向は今後ますますひどくなるものと思われます。石狩川の支流雨龍川の上流に雨龍貯水池というのがありますが、今回の洪水に際しては水防活動よろしきを得たため、約五百立方メートル毎秒の洪水調節を行なっています。従来ダムの管理は十分行われていないうらみがありますが、今後この管理方式の確立は急を要するものと思います。  最後に、今回の視察に際して各地で聞かれた要望のおもなものを申し上げますと、第一に、全般的なものとしまして、北海道の後進性を打破するために、公共事業費のワクないし補助金の増大を希望する声が圧倒的に多かったことであります。次に、災害復旧費について補助並びに起債の増額や、また北海道ではこの仕越し工事が現在約四億円ありますが、その早期交付などであります。また北海道の道路は冬期除雪しなければ交通確保ができない状況でありまして、これまで道費によって年々主要幹線の除雪を行なってきましたが、近来地方財政の窮乏によりまして、今後これが事実上中止されねばならない実情にありますので、道としてはこのような地方に対して特別立法措置を強く要望いたしています。さらに北海道の工業港としまして苫小牧港の修築工事の促進、石狩川改修工事の促進、あるいは北海道全道にわたって内地のレベル並みに木橋を永久橋にかけかえる等の強い要望がありました。  今回の視察を通じて感じましたことは、すでに申し上げたように、北海道の建設事業は内地に比して立ちおくれているということであります。今年の災害も建設事業、特に治山治水事業が進捗していないことがその原因となっておりまして、従って、災害対策としてもこの基本事業を強力に推進する以外に道はないと痛感した次第であります。  以上御報告いたします。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ただいま御報告していただきました北海道視察報告に関しまして、御質疑がございましたらば御発言願います——少し視察が時期がおくれまして、国会の終了末期でありましたので、災害調査としましては若干不便であったと思いますが、御両君の御活動によりまして大体の様子はわかりまして、ありがとうございました。  特に、北海道の治山治水事業に対する後進性が強く要望されておるようでありますが、これは北海道開発庁というものがありまして、これが中心でやっておられるようでありますが、建設省といたしましてもこの報告に対して何か所見がございましたら、この際明らかにしていただきたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 北海道につきましては、一般的に今御指摘のような問題と、特にことしは災害をひとりで引き受けたの感がありまして、非常にお気の毒に考えておりますし、特に注意をいたしまして早く調査等もいたし、きょうも実は河川局長が北海道へ参っておりますために次長が出席をいたしておるようなことで、はなはだ恐縮でありますが、できるだけ早く災害復旧等の処置も、寒さが早いだけに手当をいたしたいと思いまして、御審議御決定をいただいたあの国庫負担法が非常に有効に働きまして、今週のこの次の閣議で、予備金支出も大体早期の分については決定をいたして、直ちに手配をいたすことにいたしておりますが、今全般的に御指摘をいただきまして、私も非常に得るところがありましたので、御指摘の線に沿いまして今後も一そう努力をいたしたい、かように考える次第であります。     —————————————

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) それから次に、昭和三十一年度の建設省予算編成に関しまして、建設大臣から御構想等がありましたらば、この際差しつかえない限りお話を伺いたいと思いますが、それにつきまして建設省では私の手元まで、もし委員の方々が御希望でいらっしゃるならば差し上げてもよろしいというので、昭和三十一年度重要施策概要としましてプリントをちょうだいしておりますが、委員の諸君が御希望でありましたらこの際差し上げたいと思いますが、差し上げましょうか——それじゃ一つ御配付願います。  これは建設省が非常に積極的に本委員会に提供したものではありませんので、私の方からさぐりを入れまして、どういう構想でおやりになるかを伺いまして、それに対するプリント的のものを作ってもらいたいというので、要望して作ってもらいましたから、その意味でごらんを願いたいと思います。  そこで、建設大臣から明年度の建設省の予算に関する御構想を一つ承わりたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 実は、御承知のように、財政法の規定によりまして、今月の十五日に実は事務的に各省の予算を大蔵省に対して提出を、明年度の予算の要求をいたすということに相なっておりますが、内閣といたしましては、まだ明年度の予算編成の方針、大綱というものを決定いたしておりません。これは諸般の情勢等、まだ大蔵大臣が外遊中の関係もありましておくれておりますので、従って、建設省としてもっぱら事務的に明年度予算に対する要求をいたしましたような次第でありますので、政府として申し上げる段階に至っておりませんことはお許しをいただきたいと思います。  そこで端的に、建設省事務当局といいますか、もちろん私もなんですが、考えております明年度の予算に対する考え方というものは、前回の国会で衆参両委員会のいろいろ御注意をいただき、また付帯決議等をいただきました点等を、誠実に実行いたして参るという線で考えておるようなわけで、それをまとめてみろということでありましたので、お手元に差し上げました分はそういう意味で作文をいたしたものでありますので、一応これによりまして申し上げて参りたいと思います。  大体の考え方は、1、2、3、4と書いてありますが、今御承知のように、経済六カ月計画を企画庁が中心になって審議決定をいたしておりますが、これが今後予算の基本になるべきものと考えておりますから、建設省としても、独自の構想というよりも、この経済六ヵ年計画に対応してのその中に入り得る計画を考えるという行き方をとって参りたい。それから所要経費の財源については、建設省みずから考える立場ではありませんけれども、前回いろいろ御指示いただきましたようなガソリン税等建設行政につきましては、何と申しましても、財源の目当てのない計画というものは実は絵にかいたもちになる危険が多分にありますので、各重要項目ごとに考え得る限りわれわれの考え方というものを申して、今後の全体財政計画に盛り込んでもらいたいという考えであります。それから3は、地方財政の状況が、御承知のように、きわめて悪化をいたしておりますので、これは前国会におきまして道路費について、御承知のように、国庫負担率を、国道、地方道、それぞれまず許し得る最大限度まで引き上げまし、て、これは道路の延長からいえばきわめて逆行するような感がありますけれども、地方財政とにらみ合せれば、これをやらなければ早く道路が進まないと考えまして、思い切ってやりました。その結果、約七十億円道路について地方財政の負担を軽減をいたしたわけであります。この考え方はますます強くいたさなければならないと考えまして、三十一年度は河川についてもこの考え方をもって臨んで、全体として地方財政全般の改革方向というものがまだ具体的にははっきりきまりませんけれども、建設省としてはこういう考え方で、仕事と地方財政と両方にらみ合せて参りたいという点が3の点であります。それから4としては、事業の実施を効率的にいたす、またいろいろ計画性を持たせるという意味からいいましても、継続費制度を原則として可能な限り広めて参るという点を、三十一年度予算で考えたわけであります。  そういう考え方で法律及び予算を考えなければならぬ点を、以下申し上げますと、治水対策につきましては、これは何と申しても建設省の最も力を入れなければならぬ最大の一つの施策でありますが、これについては、御承知のように、前内閣において治山治水基本対策要綱なるものがきめられておりまして、これは前国会においても私から申し上げましたように、私はこれを尊重いたしまして、この線に沿って治水計画を進めて参りたいと考えておりますが、これを現実の予算化す場合におきまして、第一に申した経済六カ年計画、残り五カ年間というものの中で、これを実行しようといたしますと、全部をなかなか実行することば困難でありますから、その中から最大限度財政の許す範囲においてこれを効率的にやるという意味で、この中から治水事業基本計画なるものを五カ年間で作っていこうという考え方で、それを裏打ちするために、治水事業促進法とでもいうべきものを御審議いただいたらどうかと考えております。で、その大体の考え方といたしましては、五カ年間に全体の約三割ぐらい、当初立てました治山治水基本対策要綱の総事業量の約三割ぐらいのものをやりたいということに考えておりまして、経済効果からいうと、当初考えました経済効果といいますか、目的の約四割ぐらい実施できる。まあ効率の高い分をまず最初にといいますか、緊急な分を取り上げて参るというのが五カ年計画の大体のねらいにいたしております。  ただ、この中で一つだけお断りしておきますが、治山治水基本対策要綱に入っておりませんで、新しく加えた方が必要と考えましたのは、海岸の問題であります。これは名前が治山治水でありましたから当然でありますが、実は海岸の防衛といいますか、対策が、災害復旧といったような形では御承知のようにやっておりますけれども、これは島国である日本としては海岸防備といいますか、海岸の施策というものは、これは建設省だけが全部負うべきものとは考えませんが、運輸省が港湾を、農林省が干拓、堤塘等を引き受けるという、各省の間でそれぞれ分担をいたすべきは当然でありますが、建設省としての考えとしてもこれを等閑に付すべきものでないと考えますので、これを治水事業基本計画の中に原則的に取り入れました点が、治山治水基本対策要綱と内容的には若干違う点であります。  それからこれはさきにも申した継続費制度を原則として広くとって参りたい。  それから二としては、国庫の負担率及び補助率を、道路と同じように、三分の二を四分の三に、中小河川の補助率を二分の一を三分の二に、海岸砂防の補助率を三分の二を四分の二にというふうに改めましていきたい。  それからこれで約、大ざっぱに申して、五十億程度地方負担が軽減をされると考えております。詳しくは年度によって若干計画上違って参りますが、五ヵ年間平均をいたしますと約五十億程度、道路で七十億でありますから、両方で百二十億、大まかに申してこれで地方負担が軽減になると考えております。そういう考え方で参りますと、実はどうしても六カ年計画の方の構想の中で今大体考えられております額に対しまして、事業費の分量として百億ほど不足といいますか、五カ年計画の緊急なワクから考えた分量からいいますと、どうも足りません。それから今申し上げた地方負担の軽減分五十億というものと合せますると、百五十億円ほど、今一般財減を大体予想して六カ年計画を考えておる分からいうと、はみ出すわけであります。このはみ出す百五十億円というものを、名前はどうであろうとも、一応建設公債というような構想によったらどうかということを今考えておりまして、この分が五カ年間で七百五十億ということで、そういうことで、まず三十一年度の予算要求額は四百六十七億、その内訳は河川が二百十四億、ダムが百十億、砂防が九十九億、海岸が九億、その他三十五億というわけでありますが、これは六カ年計画の組み立て上、だんだんと国民所得の増加に従って漸増して参る計画になっておりまして、それに三十一年度は一番最下位の数字になっておりますから、大ざっぱに申し上げますと、五カ年間の平均約五百億、そのうち百五十億を公債財源による、そういうことに大体考えております。  それから道路の問題でありますが、道路の問題は一般道路と有料道路の問題に大きく分けて考えておりまして、一般道路の問題につきましては、前国会の御審議をいただきました道路整備費の財源等に関する臨時措置法をおかれて非常に整備をいたしましたが、あのときの付帯決議の御趣旨にもありますように、これを恒久化したいということが一つの要旨であります。そのためには、これを改正してあるいは道路整備法とでも改めたらどうかと考えておりますが、その必要は財源の方からもありますが、五カ年計画をお立ていただいたときは、あれで一応何とかなるだろうということも考えられましたけれども、その後の事情から申すと、五カ年計画のワク内だけではとても今の地方の要求に応じられません。そこで直ちに第二次五カ年計画というのに計画を立て直して追加をいたして参りませんと、とても今の要望にこたえられませんから、そういう意味で、この臨時措置法を道路整備法というふうにして、第二次計画を組んで改めていったらどうか。  それから長大橋、隧道等の建設は、河川同様に、継続費によるようにしたい。地方負担の軽減につきましては、前年度やりましたと同じ処置をいたしたい。  それからそういうことでいきますと、大体今事務的に計画をいたしております分は、三十一年度およそ四百五十億ということにいたしておりますが、そのうちで法律上当然確定と見られるガソリン税収入は約三百五十億ということであります。  それから有料道路の問題でありますが、これはいろいろ国会でずっと経過は承知をいたしておりますが、御承知のように、近時非常に有料道路の要請がふえて参りました。また一方、ガソリン税の確保にお力をいただきましたけれども、道路全体の要請というものが膨大でありますから、とても、このガソリン税を主体として一般道路計画をやって参るにしても、思うにまかせませんことは御承知の通りでありますから、できるならば有料道路の方でこれを補い、といっては語弊があるかもしれませんが、できるだけこれを活用することによりまして、全体の道路網を早く促進をいたしたらどうか。かような考えからいたしますと、今日までやって参りました有料道路制度というものを、この際もう一段拡大整備をいたすことの必要を実は感じるわけであります。それがために一つ日本道路公団といったものをこの際作りまして、それによって、有料道路の資金を今日政府資金だけに依存をいたしておりますが、民間資金もこれに合せて入れるために、こういう機構を考えたらどうかということであります。現在も御承知のように、特別会計でもって直轄、地方貸付で、個々ばらばらにやっておりますけれども、これをむしろ一つのものとしてやることの方が経済効率もよくなるということを考えておりますし、それから今参議院で継続御審議中の大きな構想の道路につきましては、これは税金または一般国内資金を目当ての計画としては、なかなか今の実情として困難でありますから、外資を、まず安い金利の金を外資に求めるということの必要を感じまして、今も実は着々と準備はいたしておりますが、そういうものを受け入れて実行をいたすにつきましても、今からその用意をしておく必要があるし、もちろん、できれば用意よりも直ちに実行をいたすためには、こういう機構のものを作る方がよかろう、幾つも幾つもいろんなものを作るよりは、そういうものを一つにまとめてやってゆく方がよかろうというようなことで、日本道路公団ということを考えたらどうかと思っております。  そのためには特別法を御審議御決定をいただくわけですが、有料道路の建設、管理を行うほかに、必要最小限度の付帯的な仕事もできるようにいたしたい。そして現在の有料道路は原則として本公団が引き継いで始末をしていったらどうか。今までに、今年度分を含めまして、既投資額は約九十億円であります。それから新しい公団としては、今申すように事業資金は、政府の今までの低利資金のほかに、一般民間資金を入れたいのと、外資を入れたい。今予算要求をいたしておりますのは、大体百億と考えまして、政府の低利資金五十億、公債が五十億、外資はまだきまっておりません。  大体道路はそういう考えで参りたい。  それから都市計画の問題でありますが、これは御承知のように、ずっと歴史は古いわけでありますし、戦後戦災都市復興というような特別な問題もありまして、ずいぶんやったのでありますけれども、その後シャウプの税制勧告で都市計画税というものがなくなりますし、なかなかこまかい補助金で、正直なところを申しますと、なかなか今までの、都市計画が今までのような方法で、これ以上促進をするということがなかなか困難であります。そこでこれは一つこの際思い切ったやり方に改めなければならぬのじゃないかというふうに実は考えて、今までのようにこまかい補助金を仕事別にやるといったような考え方は変えまして、都市別に、全体の都市計画に対して政府も持つべきものは持つという考え方に改めたらどうかということでありまして、もちろん都市計画法そのものを変えるわけではありませんが、そういう意味で一つここで都市計画の促進をやったらどうか。それに必要な点があれば、立法措置もお考えをいただきたい。われわれの方でも今検討をいたしておりますが、それにはやはり裏打ちとしてシャウプの税制勧告で廃止をされましたところの都市計画税というようなものについて、これは新たなる新税、増税というようなことで御議論はありましょうけれども、建設省としては財源的に大きなものを期待するわけではありませんけれども、仕事の促進をはかるというような見地から、軽い都市計画税というようなものをこの際復活をしたらどうかという考え方を持っておるわけであります。これは今自治庁あたりに向って新たなる検討を求めておるような次第であります。  それからそれに基きまして、これは新たなる額ではありませんが、従来のものを一つ整備いたしまして、都市計画に対する政府の予算を考えて参る、約七十四億ということであります。  それから住宅対策につきましては、これはもういろいろ御審議をいただきました結果、大体政府の十カ年計画というものが立っておりますから、それに基きまして、今年の四十二万戸を国民所得の漸増に応じてふやしてゆくということからいいますと、四十三万戸、正確に申すと、四十三万四千戸というのが大体の計画でありますので、この線に沿いまして、公営五万二千戸、公庫七万七五尺公団二万一千戸、その他の住宅三万戸、小計十八万戸、それに民間自力建設二十五万四千戸、合計四十三万四千戸というものを、これは一応レールが敷かれたわけでありますから、その線に沿って参りたい。ただ、いろいろ御指摘を受けましたように、質の点におきまして、坪数の問題とか、融資率の問題とか、高層率の問題、あるいは共同施設の不足というような点については、予算の際できるだけ一つ内容を向上をいたすように努力をいたしたい。  それで行きますと、三十一年度の今要求いたしております額は六百二十七億、そのうち政府財政資金が三百二十二億、政府の低利資金が三百五億、かような振り合いになっております。  それから災害復旧対策でありますが、これはおかげで公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の改正をいただきましたので、非常に災害対策が整然といたしまして、率もきっちりいたしておりますので、大蔵省との間にも何ら、もう事務的にごてごてすることはない。機械的に災害査定官が参りまして、緊急災害と認めた分については予備金の要求等もすらすら進んでおるようなわけであります。  そこで、三十一年度の予算は、すなわち三十年度災害につきましては、第二年度でありまして、これは総事業量に対して四〇%の復旧ということに相なっておりますから、これが今年の額がきまれば、機械的にその額が予算額になって参るわけであります。まだその額はきまりませんから、数字としては出て参りません。そこで過年度災害、すなわち二十九年度災以前のものにつきましては、残事業が国費にいたしまして七百三十一億ということになっておりますから、これをわれわれの方の立場としては、今後の折衝でありますが、三カ年で完了をいたしたいという考えで参りますと、来年度は二百五十二億ということになりまして、それへ三十年度の四割がプラスになったのが三十年度の災害復旧費であります。そのほかに、御承知のように、災害関連事業というものがありますから、これを百十億考えております。  これが大体建設省の現在の仕事をもとにいたしまして来年度予算に対処するとりまとめました考え方で、建設公債は、先ほど申し上げたようなことからいたしまして、総額で二百億、五年間に一千億。治水事業に対して、事業の増加分百億、地方負担の軽減分五十億、計百五十億、五カ年間で七百五十億。有料道路につきましては、年間五十億、五カ年で二百五十億。合せて一千億、こういうことでありまして、この発行に当っては、事業の実際に沿うように、地方の協力を得るように、配慮をいたして参りたい。  これが大体、大まかでありますけれども、ことしの予算要求の態勢であります。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ただいま建設大臣の御説明によりまして、大体建設省の予算要求の概要はわかったのですが、何か御質疑があれば、この際御質疑を願っておきたいと思います。いずれにいたしましても、これが政府案として打ち出されて参りますのは相当時期がおくれると思いますが、この御説明願いました概要につきましても、おのおの、各委員にもいろいろお考えがあろうと思いますが、多岐にわたりますので、この次に、この重要施策に対しての御質疑を御研究の上、御質疑を願い、建設委員会の意見がある程度まで建設省に反映するように願いたいと思いますが、そういうことにいたしまして、今日の概要に対する御質疑は、重要な点だけ、皆さんから御質疑がありましたならば御質疑を願いたいと思います。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 ちょっとお尋ねいたしますが、経済六カ年計画に対応する御計画だということでございますが、それは三十年度が第一年度という計画でなさっておられるのか、本計画が六ヵ年計画の第一年度という御構想でなさっておられるのか、その点だけ一つ伺いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) それは御承知のように、三十年度を出発として六カ年計画ということで今やっておりますのは、いろいろ国会でも御指摘を受けまして恐縮に思っておりましたが、三十一年度は第二年度と心得て、従って残り五カ年間ということで、このいずれの計画も五カ年計画にいたしておりますから、経済六ヵ年計画の出発は三十年度ということであります。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 今の大臣の御説明で、建設事業を経済六カ年計画に対応させるということは、私非常にいいと思うのです。一番問題になることば、これまで経済企画庁あたりで作る経済計画の中には、道路の問題とか河川の問題とか都市計画の問題、あるいは住宅の問題等々というものが割合に入っていないのです。ということは、それが経済にリンクされていないというふうに考えていたのですが、実は一番リンクするのであって、たとえば企業の合理化をする。工場では自分たちの企業は合理化できるけれども、たとえば道路の問題とかそういう問題は工場では合理化できない。やっぱり河川の問題とか国土の保全とかいうことは非常に重要な問題ということで、経済六カ年計画の中へそういう国の基礎事業としての道路の問題、河川の問題、あるいは都市計画の問題、住宅の問題等々、十分盛り込んでいただくというふうに私は大臣にお願いしたいと思うのでございますが、たとえば今どういうふうにつまり経済六カ年計画との間に進行しておりますか、それをちょっと御説明願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) お話の点の通りに考えておりまして、今後そう進めて参りたいと思っております。従って、逆に申せば、河川あるいは道路にいたしましても、従来建設省が当初要求いたしておりましたような額から見ると非常に消極的といいますか、内輪になっております。この点は私の責任でありますが、これは今御指摘のように、予算は予算、六カ年計画は六カ年計画というように遊離させぬように、これを六カ年計画の中へ織り込んでいくということに両面の努力をいたしておるようなわけでありまして、大体この数字は、建設公債に関する限りは、率直に申すとまだ本論には入って参っておりません。これはまた別個に政策の点で行かなければなりませんが、その他の面につきましてはやはりこの数字、きちっとは申しませんけれども、この数字を六カ年計画の中で取り上げて検討をしてもらっておりまして、近いうちにこれの総額をきめるようになろうと思います。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 それで、まあ大臣のただいまの御決意はわれわれ非常に満足に思うのですが、結局今までに経済効果というものが、道路にしろ河川にしろ、割合にはじいていない。それがために、今金がないからこのままでよかろうというようなわけですから、この点十分に経済効果をはじくというところまで突っ込んでやってもらいたい、そういうふうにお願いします。  それから公債政策ですが、これはわれわれといたしましては、ぜひ公債政策をとって、この国土の保全、道路等々の問題を解決してもらいたいと思うのですが、大蔵省では来年度あたりは公債政策をとらないというふうに言っておるのですが、この点は大臣、お見通しはいかがですか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) この点は、事務当局間においては意見は決してまだ一致しておらぬことは率直に認めておりますが、しかし内閣全体として一切公債は出さぬということにまだ正式に決定をしたわけではありませんので、私は今お説のように、これは必要やむを得ないものということで、ごく内輪にぜひやりたいと、かように考えて、今後も努力をいたすつもりでおります。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 この問題は、今年度の予算の経過について質問していいのですか。この問題だけですか、限るのは。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) まあそれもいいですが、あまり長くかかりませんようでしたら……。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 それじゃ、あとで……。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 私からもちょっとお伺いしますが、この御構想を伺いまして、これからわれわれも検討しなければなりませんが、大体においてよく建設行政の実態をおつかみになって、この推進に熱意のある構想を持たれることは非常に敬意を表します。ただ問題は、経済六カ年計画の内容を私どもは十分に承知しませんが、ややもすると、大蔵省を中心とするいわゆる超健全財政といいますか、そういう線にとらわれまして、ややもすると、今災害の激化に直面しておるような状況等は無視してかかっておるような、特に治山治水に対しましてもさまで熱意のある六カ年計画でないように思うのです。ですから、現在検討しております経済六カ年計画は、現実の今の財政政策を中心として、その線をくずさないで健全財政を打ち立てようということはよくわかるのですが、しからば、治山治水の政策を、今までのような非常に政治的に貧困なままで推し進めるための財政計画なのでありまして、そのままで行きますと、おそらく治山治水などというものは現実の姿と変らない、五年たちましても大差ないということになると心配するわけであります。  そこで公債政策が問題になるのですが、私どももこの公債政策につきましてはいろいろの御意見を伺っておりますが、いずれにいたしましても、現在の災害激化の状況また治山治水の荒廃しておる現実等を考えますと、どうしてもこれは別に公債政策でも立てまして、そうして計画を立ったところの治山治水事業の完遂を目途として進んでもらわなければならないとこう思うので、私どもは公債政策は非常にいいと思うのですが、ことに本年のように米の収穫が非常に多い、あるいは一千万石以上の増収が見られるという状況下に立っておるのですから、こういう点も考えられまして、今年度のごときは災害があまりない年であり、しかも非常に実りのいい年でありますので、この際ある程度の公債を発行されましても決してインフレにはならない。むしろインフレを防止する状況なのでございます。かりに一千万石増収しますれば、農民に入ります金は大体において一千億円ふえるわけです。それは中農以上の富農もできるわけです。弱小の微細農家にはふえてこない。従って、今までも中農、富農の階級の方々は非常によい生活をしております。さらによい生活をすることになって、それらが浪費を誘発するということになって、農村の問題としても相当大きな問題が動いてくると思いますが、こういう点から考えましても、この際ある程度までそういうものを公債に転嫁させまして、現実に農村の勤倹貯蓄を奨励するという意味合いと、もう一つは、おのおのの地方の災害を防止して、しかもそれが再生産に有効に使われるのだということを認識させるのに非常にいいと思うのです。こういうわけですから、この際思い切って公債は発行してまでも、この治山治水というようなおくれたものに対してはやってもらいたいと思うのです。  もちろん、これは内閣の方針でどうなるかわかりませんが、本委員会におきましても、委員各位におかれましてはこの点をよく御研究願いまして、おのおのの党派におきましてもこの問題と取り組んでもらいたいと思うのです。公債を発行すればインフレになると、単純にそういいますが、ややもすると、まあ失礼ですが、歴代の大蔵大臣は金融資本といいますか、要するに商工業重点的に公債政策を抑止するような傾向が強いように思われる。それが結局、治山治水に対する予算の配分が減ってくるというわけで、非常に閑却されておるように思うのですが、これから大臣が公債の発行を主張して閣議で通していだくという決意がありますれば、非常に私はけっこうだと思うのです。この問題は大きな問題でありますので、もし公債を発行してまでも災害復旧あるいは道路の整備、治山治水等に当るべきだという一つ考え方を、皆さんにも御研究願って御共鳴願いますれば、推進してもらいたい。単純に予算が出ましたものを批判するばかりでなしに、むしろ一つ皆さんの御意見等も建設省に反映するように御心配を願いたいと思います。  そこで、時間もそうありませんから、大臣の構想につきましてはいずれ御研究を願いまして、もう一度委員会を開きまして、各委員の方々から御研究されましたことに対する御質疑等を通しまして、建設委員会の意向も組み入れていただきまして、万全の建設行政が運行できますような一つ御心配を大臣に願いたいと思います。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) その次には住宅政策を一応取り上げてみたいと思うのですが、この住宅政策は現内閣の一枚看板でありますいわゆる日本住宅公団というものの立法化ができたわけであります。これらの審議に当りましては、当委員会でもいろいろの観点から質疑応答を重ねて、結局この政策を推進することに決定をして可決をしたわけであります。従いまして、この問題には非常に関心を持っておるわけでありますから、現在日本住宅公団並びにその他の公営、公庫等の住宅政策はどういうふうな状況に進展しておりますか、まだ時期的にそう長い期間がありませんから見通しについてはどうかわかりませんが、ある程度の資料がありましたら、この際資料を中心として御説明を願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 住宅問題につきましては、 いろいろ御心配をいただきまして、その後御趣旨に沿いまして最善の努力をいたしておるのですが、第一に公営住宅でありますが、公営住宅につきましては、一般公営住宅の第一種が三万二千五百四十九戸、それから第二種が一万六千三百八十三戸、災害公営住宅の第二種が千八百五十三戸、計五万七百八十五戸というものを、各県にこれは打ち合せの上割り当てまして、これによって今着々進行をいたしております。昨年のように実行ができないということのないように、あらかじめ十分連絡をいたしましたので、今日までどこからもその割当について計画ができないというものは一つもございません。ただ、私の承知するところでは、やはり一般的に県財政が困難なものですから、九月県会というものがいろいろ政府の予算を受けての補正をするという県会でありますが、それが中にはだいぶおくれております関係で、仕事に着手は若干おくれておるかもしれませんけれども、これはすべて九月県会で始末がつくものと考えておりますが、中にはもう手をつけておるものもありますし、これは予定通り進行いたすことに確信を持っております。  それから金融公庫の分でありますが、これは個人住宅は計画では二万戸になっております。これを七月の十一日から二十三日までに申し込みを受け付けまして、要求といいますか、申し込みは二万戸に対しまして十二万四百八十二戸の申し込みがあります。八月の五日に抽せんをいたしまして、決定をいたしました。その結果、四十五日間に設計を出してくれという契約になっておりますので、今どんどんみんな設計が出て参っておりますから、これで予定通り、今月末から来月初めころにかけて、どんどん決定をして、仕事は進行をいたすことになっております。  それから分譲住宅でありますが、これは一万二千五百戸に対しまして、四月までに申し込みがありましたものが二万五百五十五戸であります。それを七月の十日にいろいろ選考をいたしまして、百七十二事業主体に割り当てまして、予定通り進行をいたしております。  それから賃貸の共同住宅でありますが、それは、一般賃貸住宅四千百戸、土地担保提供の賃貸住宅九百戸、計五千戸という計画になっておりますが、一般賃貸住宅は五月の二十五日から六月二十四日までに、それから土地担保提供住宅は七月の一日から七月の三十一日までの間に申し込みを受け付けまして、一般の分は七千三戸、土地担保提供賃貸住宅は六千二百四十二戸の申し込みがありまして、これが今きまる分からどんどんきめていっておるようなわけであります。一般賃貸住宅の中から五百戸分を学生寮の建設に充てる予定になっておりまして、これは文部省の方から三千万円の補助金を出してもらいまして、それを十倍にいたしまして三億円、一人分三十万円とみて千人分のまあアパートを、学生寮を今年中に作りたい。これは実は当初予算を御審議いただくときにはそこまで具体的でなかったのでありますけれども、文部省の方で財源の目当てがつきましたから、両方で相談をいたしまして、こういうことに進行をいたしましたところ、非常な地方からの要望でありまして、千人分に対しまして、希望は二千六百人分の計画が提出をされるような始末でありまして、なかなかこれをきめるのに難渋をいたしましたが、文部省としても私の方でも、まあことしはできるだけ県ごとの、県が裏打ちをする、県ごとに学生寮というものを主体にとっていこうということで、すでに千人分の県をきめまして、九月末までに手続を終って、来月からはもう着工をする予定で進んでおります。  それから産業労務者住宅は、計画は七千五百に対しまして、六月二十八日から七月末までに申し込みを受けましたが、九百七事業所で一万三千八百八十四戸の申し込みがありまして、これらについてももうきまるところからどんどんきめて進行をいたしております。  それから増築分、今年度初めてやりました増築分につきましては、九月十二日から三十日まで受付を開始しておりまして、これは公庫の支店でやっておりますが、わからぬ点もありますが、非常に希望が多そうで、各地で説明会等を開きますと、千人、二千人と集まってくるようなことでありまして、これもなかなか始末に困るのではないかと思っておりますが、非常に今のところは希望は多いのであります。  それから宅地造成につきましては、計画は取得三十万坪、うち二十五万坪造成ということにいたしておりまして、これも今支所別に順次計画を進めております。  それからこれも新しく御審議をいただきました住宅融資保険の問題でありますが、これは初めてのことで、私も実は内心いろいろ心配をいたしておりましたが、ふたをあけてみますと、予想外でありまして、本年度の計画は、御承知のように、保険の基金三億円をもとにしまして、保険価額五十七億円を限度として保険契約を行うということでありますが、現在までのところ各金融機関からの申し込みを、九月十日までの申し込みを合わせますと、契約希望者は五百三十三行でありまして、その契約希望総額五十五億八千二百万円ということで、大体五十億円ぐらいという考えで、予備をとっておくつもりで話したものですが、それでも五十五億円今のところきております。その中を見ますと、都市銀行は、これは日本銀行を除く一流銀行全部を含んで、二十銀行全部が銀行からの申し込みがありまして、これが十一億二千九百万円で、地方銀行も全部でありまして、これが六十六行で六億四千二百万円、相互銀行が七十一行でありまして八億九千万円、それから信用金庫が五百五十四行でありまして二十億六千二百万円、労働金庫がこれも全部でありまして四十六行、二億九千八百万円——失礼、今申し上げましたのは行数の方は量を読み違えましたが、これは現在の行数でありまして、みな大体同じでありますが、都市銀行は二十行のうち二十行全部申し込みを受けております。地方銀行がまだ六行、気がつかぬのかまだ出てこないのがありますが、これも全部くる予定でありまして、相互銀行七十一行のうち七十行、一つだけまだ来ませんがこれも来るだろうと思います。信用金庫は、これはいろいろありますから、申し込みが今ありますのは二百六十八行でありまして二十億六千二百万円、労働金庫は四十六行全部でありまして二億九千八百万円、それから信明組合というのが六十四で四億七千万円、生命保険は三行で三千万円、損害保険はありません。それから無尽という建物無尽をやっているのが三つありますが、そのうち二つが申し込んで六千万円というわけでありまして、大体この線で契約をいたしていこうと思いますが、これも最後には足りなくなりそうであります。  これだけが公庫の現在やっております分であります。  それから新しく御審議をいただきました公団につきましては、何分新しいものでありますので、いろいろ御心配をかけておりますが、七月の二十五日に設立をいたしまして今日に及んでおるわけでございますが、現在は本所を東京のもとのこの国会の前の林野庁のあとに置きまして、東京支所も同じ所に置いております。それから大阪支所は東区の備後町の富士フィルム・ビル内に置いておりまして、名古屋支所は中区桜町の日経ビルにあります。福岡支所は春吉町に置いております。役員は法律でおきめをいただいた通り、総裁、副総裁に理事六人、監事三人ということでやっております。本所、支所大体皆……。  それで計画といたしまして御承知のように二万戸ということに予算がなっておりまして、賃貸、分譲大体半々ということにいたしております。その中で資金といたしましては、政府出資の六十億のうちで当初十五億をすぐ払い込んでもらいまして、建設に入る十月、十一月に残額全部を政府としては払い込んでもらうことにいたしております。地方公共団体の出資につきましては話をもちろん進めておりまして、県会等の関係もありますので、東京などは今月中にきめて都会は通過をいたすようでありますが、それぞれ話を進めて参っております。政府の資金は預金部の十八億、簡易保険の二十億は十一月ごろに借り入れる予定にいたしております。民間資金の五十二億は、生命保険会社から四十億、損害保険会社から五億、他は銀行からということでありますが、これはまあなるべくおそく借りる方が得ですから、これは大体一月ごろに借り入れるつもりでおります。  それから事業の方でありますが、一番早く手をつけましたのは福岡の曙町の団地三棟分八十戸の住宅は、九月十日に入札を施行して仕事を開始しております。それから大阪は堺市の金岡団地二十二棟六百七十五戸及び住吉区の東長居団地八棟二百四十戸の、合せて九百十何戸分を九月の十五日に入札決定をいたしまして、直ちに事業に着手いたしております。それから名古屋ももうすぐ始めますし、東京も今月中に準備ができるものから始めまして、仕事をつけるつもりでありますから、大体十月には全面的に仕事が開始をする。今のところ予定地、土地の方は確定をいたしておりますものが約八割、それからあとの二割も実はもう予定はいたしておりますが、手続上若干おくれておりますが、これも今月中には確定をいたしまして、十月から工事に着手を漸次いたして参る。そういたしますと、大体三月までに六カ月ありますから、二万戸の建設計画は大体順調に予定通り進行をいたしていくということに考えております。そこで地方別の分は大体の計画でいっておりますし、それから国会でもいろいろ御注文のありました東京、大阪、名古屋、福岡だけに限らないで、その他の地方にも希望に応じてやるようにということで、その点も今全国的に一斉にやるというわけにはなかなか、当初の年としては困難だと思いますが、近いところはまずできるだけ一つ御希望に沿うように今連絡をいたして、できるだけ御期待に沿いたいというふうに考えております。  そんなわけで、大体まあ民間自力建設の方につきましては、これは今数字的に申し上げるまでのまだ取りまとめはいたしておりませんけれども、今申す銀行その他の融資の方面が、当初考えておりました予想では、銀行などはあまり見向きもしないのじゃないかというふうに考えられておりた向きもありますが、非常な熱意であります。労働金庫も、ごらんの通り、全面的に協力をしていただくというふうなことで、これはやはり一般的な住宅建設というものに対する各方面の気合いが合ってきたという結果と私は見ておりますが、また今後も努力をいたしまして、当初の計画達成のために、御期待に沿うようにいたしたい、かように考えております。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ただいま申されました資料の、数字にわたる点が非常に参考になると思いますが、なお資料を委員に御配付を願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 承知いたしました。実は昨日まで新しい材料だったものですから、まだ用意が整っておりません。まとめてお届けいたします。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) その資料をなるべくすみやかに御配付を願いまして、各委員の御検討を願いたいと思います。     —————————————

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 次に取り上げたいのは特別失業対策事業でありますが、この事業は本年三十五億円を労働省の予算に計上されておりますが、これが建設省に移しかえになっておりまして、変則的な事業ではありますが、その内容には非常にわれわれも関心を持っているわけであります。委員会でも調達庁にこの調査を命じまして、長崎、福岡、山口等の各県の実情を視察させまして、その報告書もお手元に差し上げてあるわけでありますが、この特別失業対策事業につきましては、建設当局からもわれわれは、いろいろこの事業の推進に対しまして、事務的に非常に困難を感じていることも伺っております。また労働省としては、失業対策のみ重点を置かれる関係でありましょうか、この建設省がやります事業に対していろいろ労働省側の見解を強く要望されております関係等があって、なかなかこの事業の運行が容易ならぬ事態であったように伺っております。この際建設省並びに労働省側から、特別失対事業の進行につきまして、両省の間に行われました大体の基本方針、並びに実態に即する仕事をする場面におけるいろいろの意見の食い違い等もあろうかと考えますが、これらの点について建設省並びに労働省当局の、本事業推進に関しての御意見がありましたら、この際明らかにしておいていただきたいと存じます。  まず建設省の方から、特別失対事業の現在の実態の状況、事業の進捗の状況並びに事業進行に関しての御希望等がありましたら、お伺いしたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは数字や具体的な内容にわたる問題でありますので、あとから官房長から数字的のことを申し上げることにいたしまして、私は全般的にごく簡単に御報告を申し上げます。  今、国会側の御調査も詳しいのをいただきまして、非常に私も参考になったのですが、御承知のように、特別失対は、建設省としては三十五億のうち、三十一億八千万円で道路、都市計画及び河川ということでありますが、これについては私はやはり建設省のそれぞれの事業は失業対策に協力すべきものだという考え方は、もう前年の予算以来の考え方でありまして、前内閣は、御承知のように、緊急就労対策ということで取りあえずおやりになった。それを私も引き継いで、ことしの暫定予算にはこれをやったわけでありますが、その後本予算の編成に当りましては、むしろ思い切って特別失対というものにしたらどうかという労働省側の意見もありましたので、私はできるだけの協力をするという意味におきまして、御承知のように、三十一億八千万円ということでこれを移しかえるという制度によって実行をすることにいたしたわけであります。  その後、各局は仕事の個々の計画につきまして、労働省と連絡をいたしまして、国会開会中からも手をつけて、できるだけすみやかにこれが実行に入るようにということで努力をして参っております。大体は順調に行っておると考えておりますけれども、何しろ全部を失業対策にいたさなきやならぬということは、従来の建設省の仕事のやり方から申せば、十分完全にそういうふうには行き得ない点があることも率直に事実であります。そういう点を実際に合うように調整をして参るということで、両事務当局は最善の努力をいたして参ったのでありますが、なかなか失業者のいる所に適当な仕事が必ずしもすぐわいて出るというわけにいかない。と申すことは、建設省の方は、道路はすでにガソリン税を主体にして、道路五カ年計画というものをきめちゃっているというようなところが、これはなかなか率直に申して、それを勝手に変更をするということもなかなかいたしかねる点もあります。しかし全般的には失業対策に最大の努力をすることは政府全体として当然のことでありますから、今日までもいたしておるようなわけであります。同時に、これを困難ならしめた一つのまた理由は、地方財政が御承知のように非常に窮迫をいたして参りまして、普通の公共事業ですら地方財政負担というものが問題になってきておるときに、失業対策事業をその目的のためにやるということは、必要はもちろん地方当局も認めないわけじゃありませんけれども、全般的に見て、一カ所に集中をして地方の負担をそこに集中する、他の農村部の方の仕事はほうっておいていいかということなどが、なかなか地方全般の面から困難な実態が深刻化して参りまして、そういうことが、この事業を建設省がやる場合におきまして、実際なかなか部分的には困難が増してきたということは、これは認めざるを得ないと思います。そこでまあ最近、西田大臣は失業対策は全額国庫負担でいくべきだという強い持論を持っておられますので、私もそういうことができることを希望をいたし、そうすればこういう特別失業対策事業等ももっと目的を達成するのによかろうと思いますが、今は何分他の建設省の補助金同様の地方負担でやりますところに、また一つの困難性がある。こういうことは実は予期せないわけではありませんでしたけれども、最善の努力をばらって事態に対応して目的を達したいという熱意をもって、今日も努力をいたしておりますが、振り返ってみて、いろいろの情勢の変化からさようなこともあるということだけは、今後の施策の上におきましてわれわれとしては一段の考慮を払いたい、かように考えておるような次第であります。  なお内容につきましては官房長から申し上げます。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 労働省側から職業安定局長が見えておりますね。江下さんですか、本事業に対して何か御意見がありましたら、一つ聞かして下さい。

江下孝労働省職業安定局長

○説明員(江下孝君) ただいま建設大臣から申し上げました通りでございます。私どもといたしましても、この特別失対事業というものは本年度初めて予算に組まれた仕事でもございますし、一方におきまして失業対策の目的も十分達するという実情もございますので、従来から長い間建設省とその点につきまして、事業の施行場所等につきまして相談をして参ったのでございます。初めての試みでありましたために、若干時日をそのために要したのでございますが、幸い両省の基本的な了解ができまして、そうして最近におきましては大体、建設省関係だけにいたしましても、全体の七割程度は事業の施行箇所等も決定をいたしまして、これを建設省に移しかえの手続を今いたしておる。なお残りの三割につきましても、この実施決定を今急いでやっておりますので、大体十月までには着手できるように目途をきめておる次第であります。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 両省の見解もおよそわかりまして、大体協定ができて円満に上層部の方はおやりになっていらっしゃるようですが、調査して歩きますと、必ずしも末端におきましてはそうも行っておらないで、なかなかお互いの見解から起る摩擦等もあるようですから、どうかこういう点につきましては、両省で実質的に下部組織にも上層部の意向が反映して、建設省の事業の推進をしながら失業対策がある程度まで完全に行われるように、連係を一そう密に願いたいと思います。  これに対しまして何か委員の方々で御質疑がありましたら、御質問願います。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 この特別失業対策の問題ですが、これは今労働省の方から、中央においては大体両方の見解が一致したというのですが、地方においてはなかなかそう行っていないようなんです。これは専門員の武井君の調査によりましても明らかなんですが、揮発油税の相当額の財源を特別失対に入れておるというようなわけから、建設省が、これは先ほども大臣が言われたように、五カ年計画の線である。ところが、労働省の方ではこれを失業者の方に回すというようなことから、なかなか一致しないというようなこと。それからまた直営、それから請負の問題等についても、まだなかなか府県の方ではまあ一致しないというようなことで、着工がおくれて非常に困っておるのです。中央ではこれは一応解決したからいいというようなことですが、地方ではなかなか解決しない問題がたくさんあるのですが、これらについてどういうふうに推進されるか、その点を一つお伺いいたしたいと思います。

江下孝労働省職業安定局長

○説明員(江下孝君) 私から労働省の方として申し上げたいと思います。お話の通り、地方におきましては、二、三の点につきまして相当うまく行っておらぬところもある。そのために、若干中央への持って行き方がおくれまして、そうして実施が多少おくれるという点は、率直にこれは認めざるを得ない。  ただ、私どもとしましては、現在やっておりますのは、建設省と労働省の事務当局が、各地方の県の土木部と労働部の両方の責任者をくるめまして、そうして四者協議して現在進行しております。先ほど申しましたように、七割程度は確定をいたしまして、この話し合いによりまして地方の問題も一挙に解決するということでおりますので、残りの点につきましても私は早急にこれが実施できると確信いたしております。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 この請負、それから直轄、直営の問題についても、解決しておるわけですか。

江下孝労働省職業安定局長

○説明員(江下孝君) 請負と直営の問題につきましても、話し合いによりまして、決して私の方はそう無理を言おないという建前にいたしておりますので、この点も解決はつく確信でおります。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 建設省から一つ御答弁を願います。

石破二朗建設大臣官房長

○説明員(石破二朗君) お話の通り、特別失業対策事業の実施につきましては、地方も初めてのことではありますけれども、そのせいもありますが、非常に苦労をしておりますが、お話の今後の解決の方法、具体的な方法でございますが、まず問題になっております第一点は、原則として直営によるというこのやり方についてでありますが、御承知の通り、地方の県庁なり市町村におきましては、直営をやるだけの事務担当職員を持たない状況であります。理想からいいますればやはり直営をやるというのが、失業対策という意味では適当かと思いますけれども、やりようによりますれば、請負でも所期の目的を達成することができるのであるから、地方の実情をよく見まして、一がいに直営という原則によらないということで、この問題はもうすでに大部分解決しておりますし、まだ問題が残っておるといたしますれば、これは早急に解決できると思っております。  もう一つは、失業者の多く出る地域と、急いで公共事業をやらにゃならぬという地域の食い違いも問題でありますが、これを解決することはなかなかむずかしい問題がたくさんあると思います。特に道路、街路等につきましては、五カ年計画で大体きめた個所もあることでございまして、これを失業者の救済というために、この計画に入っていない所をやるということは、これもできない相談でありますし、非常にその点の解決は困難でありますが、具体的に申しますと、ある県に予算をつけておるものをほかの県に回すというようなことは、これはそう簡単にいく問題でありませんので、われわれとしては、公共事業予定地に失業者が相当数がないというような場合には、まず第一には県内の他の個所、話し合いをこれは県当局とも十分しまして、そういう所に一時変更していただくというような措置をとっていきたいというふうに考えております。大体それで片がつくのじゃなかろうかと思います。  もう一つ、先ほど大臣もちょっと触れましたけれども、もう少し失業対策事業をやりたいという希望もあり、失業救済の意味からはもう少し失業対策をやらなければいかぬという個所もあり、さらにそれに見合う公共事業予定個所もあるというような所におきましても、これはそうたくさんじゃないと私は思いますけれども、地方財政の関係上、もうどうもこれ以上はちょっと困るというような個所も若干あるようでありますが、これにつきましては、既定の補助率をこの際、来年からなら別だと思いますが、この際そこだけ上げるというような措置はできませんので、今後これは起債の問題その他とも関連しますので、そういう方面で解決でもしてやっていこう、こういうふうに考えております。  結論といたしましては、いろいろ問題がありますけれども、今月中には、両方の目的を兼ねておる仕事でございますから、両方の理想通りということはなかなか困難だと思いますから、両方で歩み寄りまして、来月早々には着工できるように解決いたしたい、かように考えております。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 この問題は、失業者も非常にふえておる状態でもあり、あるいは着工がおくれれば仕事ができないというようないろいろな問題がありますから、早急に解決されたい。それで七〇%は解決済みだ、あと三〇%しかないと言われますが、あと三〇%が非常にむずかしい問題が残っておるのだと思います。ですから、官房長が言われたように、今月中にできればもちろんけっこうですが、できなくても、なるべく早く着工できるように、現状に即して、あまり理論ばかり言って着工できないのでは困るから、現状に即して両省でよく指導して、早く着工できるように私は希望します。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 大臣が先ほど御説明になりましたときに、大体こういうやり方については大臣も賛成だというような意味の御説明があったと思います。しかし私は、この資料によりましてもそうですし、実際の状態を見ましても、このやり方というものは期待しただけの効果は上っていないのじゃないかと思うのです。と申しますのは、現在の失業者、特に安定所に出ておる失業者の中には、身体的に特別失対に耐えないものがたくさんあります。だから、身体検査の結果採用するということになれば、そのごくわずかしかこの中には採れない。そこでこの報告にもあります通り、現在職についておるものが失業者に登録されて、そしてこの事業に当るというような実例等もありまして、このやり方というものはもう一度検討し直す必要があるのではないかというふうにも思っております。ことに、この失業対策を失業対策としてやるというのは、これは下のやり方でございまして、そういう銘を打たないで、失業者を自然の形において吸収するということが失業対策の最もすぐれたやり方だし、そうして経済六カ年計画のねらっておるところも、そういうことだと思うのです。そこで今やっておるやり方については、現在指摘された問題点もあるし、将来の六カ年計画等とのにらみ合せを考えますと、来年度は基本的には再検討すべきではないかということを私は思うのですが、それについて大臣はどうお考えになっていらっしゃいますでしょうか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは再検討という言葉をそのまま受け取っていいかどうかは問題だと思いますけれども、率直に、こういうものはだんだん情勢の変化もありますし、それから役所というものがやってみて案外、率直に申しますと、今までの法律というものに縛られてしまってにっちもさっちも動かなくなる、だから法律から直してかかれば一番簡単な事柄が、やはり法律を直すとなると間に合わないものですから、そこで現行法のもとで運用でいこうとしますと、いろいろなことにぶつかってくるというような、ばく然たる失業対策から緊急就労対策で公共事業費で協力するという段階に進み、それをもう一歩前進させて特別失業対策というものにいたしましたのは、私はやはり一歩前進だと思いますけれども、御指摘のように、これを実際に運用してみますと、なかなか私らが考えておるように、末端においてはすべてがスムースにいかないということも事実であります。そういう点で、いろいろやり方等について検討をいたさなければならぬということは必要だと思います。しかしこの特別失業対策が完全に失敗だったとは、私は実は決して強がりをいう意味ではなく、思っておりません。同時に、私は実は全公共事業費といいますか、建設省の河川、道路、その他が決して失業対策に貢献していないということじゃないつもりでございまして、お話のように、一番巧妙な失業対策はできるだけ、河川、道路等やらなければならぬものは山ほどあるわけですから、その分を財政の許す限り十分に仕事をして、自然に吸収していくというのがやはり一番進んだ方法であろう。しかしなかなかそれが財政的に許しませんので、それを焦点を集めて失業対策を強化しようということで、一歩前進をする意味においてこのやり方をとってみたわけであります。しかしこれは予算措置はとったわけでありまして、これに伴う法律諸制度というものは実は動かないようにしてやろうといたしておるところに、今事務当局の苦労をしている点があります。これは世間から常識的に見れば、大して苦労しなくてもいいようなことまで、制度上苦労しなくてはならないといったような点もありますし、同時に、地方財政等の問題等も考えまして、事実一番困っているのは北九州なのであります。北九州は失業者が多いけれども、地方財政から見て、政府からくれるだけもらっていてもとてもやり切れはしない。政府が特別に考える、こういいますが、それじゃ日本じゅうその率で考えるとすれば、西田大臣の言うように、全額国庫負担をする、これが一番いいのですが、それがどれだけいいかという一方の問題もありますし、それやこれや考えて、お話の通り、三十一年度の予算においてはもう一歩漸次前進をして、もっとりっぱな失業対策——りっぱなという言葉は語弊がありますが、より進んだ方向にゆかなければならぬということは認めておりますが、まあ特別失業対策は私は初めてのことで、役所同士のいろいろいろの関係が、悪意でなく、いろいろ双方ともに思ったよりうまくゆかなかったといり点は、これは認めます。認めますが、特別失業対策としては私は去年より進歩したものだと、こう考えております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 大臣のおっしゃったこともよくわかりますし、私が申し上げたのも同じような点でありまして、これは関係法律があまりに多過ぎるきらいがあると思います。そこでもしこういうふうなのを今おっしゃった意味でおやりになるとすれば、やはりそういう点の検討も必要ではないかという意味において申し上げたのでございますから、一つぜひ御善処願って、目的を達するようにお願い申し上げたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 大へん適切な御注意でありますから、われわれもそういう気持で今努力をいたしたいと思います。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ほかに御質疑はございませんか——一応御説明を伺いましたから、この特別失対事業に関する質疑はこの程度で打ち切りまして、次に他の項目につきまして何か委員諸君から御意見がありましたら、この際一つ御質疑を願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) ちょっと災害の全体のその後の経過を御報告いたしたいと思います。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) それでは竹山国務大臣から災害の経過を先に御報告願います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 御承知のように、本年はおかげで今までのところは大へん恵まれておりまして、本年の発生災害総額は、現在までに報告のありましたものが、補助災害は百四十億円、直轄災害は二十八億円、直轄災害のうち内地が五億円、北海道が二十三億円となっております。前年の同じ時期で約五百億円の災害のありましたのに比べまして、非常にことしは恵まれているわけであります。  この災害に対しまして現在までつなぎ資金を出しました件は、北海道ほか八県で二億八千万円であります。それから査定を済ましましたものが、このうちで、先ほど申しましたように、新しい国庫負担法によりまして済ましましたものが、報告額三十五億円のうち二十六億円は査定を済ませました。その県は北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、新潟、富山であります。  それから予備金の関係でありますが、予備金は近く五億円、この次の閣議あたりに出したいと考えておりますが、すでに出ました分は、直轄災害につきまして、内地が五千九百万円、北海道が二億三千五百万円、合せまして二億九千万円、近く出したいと思っております分が、内地が四千五百万円、北海道が二億三千八百万円、合計二億八千三百万円ということでありまして、これはおかげで今までよりも非常に早く進行をいたしております。  それから今後の措置でありますが、今後は査定を十月初旬までに完了をいたしまして、残った分も全体を十一月中旬までには全部終りたい、かように考えております。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ほかに御質疑はございませんか。     —————————————

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 これは前にお尋ねいたしました臨時職員、それから補助員等の問題でございますが、このことにつきましては、すでに建設省の方でそれぞれ善処をしておられるように聞いております。そこでその状況はどういう状況で、現在どうなっておるか、さらに今後どのようにしていこうとしていらっしゃるか、お伺いいたしたいと思います。

石破二朗建設大臣官房長

○説明員(石破二朗君) 前国会中からいろいろ御審議をいただいておりました建設省に職を持っておるいわゆる補助員の問題で、待遇改善の問題でありますが、人事院の方から勧告もあり、その後建設省としましても大蔵省に鋭意折衝して参っております。この問題の根本的な解決ということにつきましては、前の国会に大臣からも申し上げました通り、公務員制度の全般的の再検討の結果を待たなければ、根本的な解決ということはとうてい期待しがたいと考える次第でありますけれども、それを待っておるわけにも参りませんので、さしあたり現在準職員、補助員と申しますものが約一万八百名おりますが、とりあえずの措置といたしまして、その半数の五千四百名だけを準職員に任命がえをする。今後は早急に国家公務員全般の制度の調査再検討とも関連し、それとも関連し、大蔵省と建設省の間でよく実情をもう少し調査いたしまして、全般の問題とは関連はありますけれども、またこの補助員の問題はそれだけについても建設、大蔵両省で早急に実施調査等もやって解決をはかりたい、かように考えております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 さっそくに非常な御尽力をいただいて、五千四百名の身分が安定したことは、大へん感謝にたえないところだし、当該者も喜んでおることと思います。なおやはり補助員以外に、前回申し上げましたようなやはり準補助員というようなものがありまして、これは局長の許可を得ないで現地で採用されたような形になっておりますが、それらの中には、工事に従いましてかなり長期にわたって熟練した者もあると思います。そういう者が放置されるということも不合理だと思いますので、これらにつきましても、ただこの補助員というのだけでなくて、今の補助員よりもう一つ身分の不安定な準補助員、これらにつきましても一つぜひ今後御検討をわずらわしたいと思います。これはお願いでございます。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ほかにございませんか。  この際、これは調査員に調べさした結果によって一言お伺いしたいのですが、例の関旧国道はだいぶ建設省の努力によりまして竣工まぎわになっております。大へん御同慶にたえませんが、この工事を施行するにつきまして、この工事担当者の意見を聞くと、非常にこの工事をやりますのには研究をされたらしい。文献やその他現場等についていろいろ検討されてやったようでありますが、外国にはこういうものの例がたくさんあるが、内地では初めてである。それにもかかわらず、技術者は海外の状況も視察しないで独創の立場から非常に研究され、文献をあさって、そうしてこの工事を竣工されたようであります。幸いに工事は適切に行われておりまして、けっこうでありますが、こういう大きな工事が各地で起り難工事が出ているわけでありまして、こういう際には一応担当技術者を、海外のそれに似かよったような先進国のものについて調査させまして、自信をもって工事に当らしたらどうか、こういう感じを持つのであります。ややもすると、ことにこのような工事ばかりではありません。あらゆるものに非常に調査費を惜しみまして、調査を十分にしないで工事にすぐ取りかかる、それがために思わざる失敗をするというととが、今までもあったことであります。将来もあると思います。どうか調査費等については十分に、その点について御研究をし、豊富につけてもらい、非常に難工事になるようなものには専門家を海外に派遣する道を講じて、自信のあるような工事をやらせるのがいいと思いますが、どうか今後そういうように御配慮願いたい。  それから長崎県あるいは愛媛県等に参りますと、非常に島嶼が多い。離島が多い。離島にいる住民は非常に貧困な状況に追い込まれております。それでほとんど治山治水の事業は離島には行われていないというのが現実の状態でありますから、この離島におります者も同じ同胞であります以上、非常にその点も苦慮しているようでありまして、知事等もこの点については非常に関心を持っておりますが、何にしても国の助成がそこまでやっておりません。こういう点も建設省といたしましては、国土保全のために、離島振興のために、一つ御検討を願いまして、離島対策も何とかこの際立ててもらいたい、こう思う。これは希望であります。  以上で本日の建設委員会は終りたいと思いますが、ほかに何か御質疑ありませんか——だいぶ時間も経過いたしましたから、今日はこの程度にいたしたいと思います。  この際御紹介を申し上げますが、先般営繕局長の木村君が退職されまして、後任に関東地建の営繕部長の小島君が営繕局長に任命されました。御紹介申し上げます。

小島新吾建設省営繕局長

○説明員(小島新吾君) 私、今般営繕局長を拝命いたしました小島でございます。前任は関東地建の営繕部長をやっております。長らく実地をやっておりまして、不なれな者でございます。なれません点もございますが、どうか今後とも皆さんの御支援をお願いする次第であります。どうぞよろしくお願いいたします。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 本日、建設大臣から、明年度予算編成方針その他の施策につきましてお伺いをいたしまして、非常にけっこうでありますが、この問題につきましては、私どももこれからこの施策をいろいろ御研究を申し上げ、御意見を申し上げたいと思いますが、適当な機会にまた委員会を開きまして、皆さんの御意見を伺いまして、できることでありましたら、建設委員会として明年度予算について御希望等がありましたら、率直に建設当局に申しまして、政策の上に反映させ、超党派的でありますが、そういう意味から御検討を願いまして、次の建設委員会におきまして皆さんの意向のあるところを申し、十分に大臣の御所信を御開陳を願って、施策を完璧ならしめるようにお願いしたいと思います。  明日実は委員会を開会いたしまして、午前九時半にここにお集まりを願いまして、そうして利根川の下流にあります江戸川の改修工事が現在進行中であります。しかもこれは利根川の洪水を防止する重大な工事であります。その工事も非常に大きな工事でありますので、皆さんに調査視察を願いたいと思いまして、その計画を持っておりますから、なるべく御出席を願って御視察を願いたいと思います。ですから、明日午前九時半にお集まり願いたいと思います。バスは用意してございます。大体のコースは、下流の行徳可動堰その他水理実験所等の視察を願って、今工事中を視察してもらいまして、野田に参りまして、野田で江戸川工事事務所で計画の内容を聞きまして、さらに江戸川の改修によって大きな移転をいたしました宝珠花の都市計画、これは全町が移転されたのでありますが、これはみ、ことに都市計画が行われております。これらを見てみまして、それから関宿の付近を見ていただく、これが明日の行程になりますが、ぜひ御出席を願いたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十六分散会

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