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22回国会参議院1955/11/19

決算委員会 閉会後第6号

発言数
76
登壇者
9
会派数
4
開催日
1955/11/19

会議録

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) ただいまから閉会中の第六回決算委員会を開会いたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題といたします。  本日は病変米に関する件について調査をいたします。  まず先に食糧庁長官からその後の状況についての説明を求めます。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) お手元に御配布に相なっているかと思いますが、病変米についての前回に当委員会で御審議いただきましたその後の経過につきまして概略申し上げてみたいと思います。  まず、病変米の在庫数量でございますが、現在在庫いたしております病変米の数量は別紙に書いてございますが、十三万九千三百七十一トンということになっておるのであります。それぞれの国別の数量はずっと出ておるのでございますが、タイが三万七千、ビルマが六万一千を初めといたしまして、それぞれの国別に多少がございまして、合計十三万九千三百七十一トンが現在の在庫数量でございます。なお、それを病変菌別に区分いたしました数量が別途ございますが、それはタイ国黄変菌の混入いたしておりますものが一万五千七百九十三トン、イスランジャ黄変菌の混入いたしておりますものが六万二千八百七十九トン、それから両方の菌の混入いたしておりますものが六万六百九十九トンということに相なっておるわけであります。  ただいま申し上げたように十三万九千三百七十一トンが現在の在庫のものでございまして、そのものは二十八年の九月の十九日から昨年の十一月四日までの間に輸入されたものでございます。  昨年以来、病変米につきまして当委員会初め、各方面からいろいろ御批判なりお教えを受けておったのでございまして、外米の輸入につきましては、病変米の防止につきまして種々改善策を講じて参ったことは、前回も御説明申し上げました通りでございます。すなわち、今まではそれぞれの外国の発地において検査いたしましたものを、着地において食糧庁が検査をして、これを受け取るということにいたしまして、途中の運送の責任は全部運輸会社に負わせるという建前にいたしましたところの着検方式に制度を切りかえたのであります。さらにまた病変米輸入そのものにつきましては、無菌証明書を添付させるとか、あるいは白米に鶏精するまでの間に、ごくわずかな期間しかおかないようにし、搗精してから船に積むまでの間の日数を二週間程度に制限をいたしますとか、あるいは向うの積み込みの港において燻蒸をいたしますとか、あるいは船内におきます積み込み、あるいは輸送途中におきましても十分それを改善させるとか、あるいは買付する品質、規格等をさらに引き上げをするとか、いろいろな措置を講じまして、昨年の十一月以来措置を切りかえて、昨年産米、すなわち昨年の新穀からの買付を実施して来ておるのであります。幸い以上のような措置を講じました結果、本年以来買付を行なっておりますところのいわゆる昨年できました米でございますが、この昨年できました新穀につきましては、この病変菌はほとんど発見されていないというような状態になっておるわけでございます。  そういうような状況でございますが、すでに病変米についての食品衛生上の結論といたしましては、すでにこれは前回にも御説明申し上げ、あるいは厚生省方面からもお話がありました通り、食品衛生調査会の御意見といたしまして、いわゆるチトリナム黄変米、つまりタイ国黄変米について一〇%以上ぬかが取れるように再搗精すればほとんど菌体がなくなりまして、人が食べても健康をそこなうおそれはない。イスランヂャ黄変菌についてはなお研究を継続するという意味における結論に基きまして、厚生省より私どもの方に御連絡をいただいておるような現状でございます。しかしただいまの結論は申し上げました通り、タイ国黄変菌についての結論でございまして、イスランヂャ病変菌のものにつきましてはまだ結論が出ていないというような状況でございます。また私どもの在庫いたしておるところのタイ国黄変菌を混入しておるものは一万五千七百九十三トンでございます。ここに一万五千九百九十三トンと書いてありますが、おそれ入りますが御訂正を願いたいのでありますが、タイ国黄変菌、いわゆるチトリナム黄変菌を混入いたしておりますのは一万五千七百九十三トン現在あるのでありまして、食糧庁のただいま在庫いたしております総数量の一一%にすぎないような実は状況であるのであります。また現在御結論をいただきましたところのタイ国黄変菌の混入のものにつきましても、その結論が発表されまして以来、各方面からのいろいろなお話を承わり、世論の反響を呼んできておるのでありまして、現実の問題といたしまして、私どもが主食に配給をする立場から考えました場合においては、かりにこの御結論に基きまして、タイ国黄変菌混入のものの再搗精を実施いたしましたといたしましても、一般の主食にこれを配給するということは、現在におきましてはとうてい困難なような実は状態にあるのでありまして、従いましてせっかく御結論をいただいたのでありますけれども、とうてい主食に配給することはできずに、ただいまそのまま在庫いたしておるような状態になっておるような次第でございます。  そこで、しからば在庫いたしております病変米の処理につきましてはどういたすかということでございますが、この問題につきましては、前回、前々回の当委員会においても十分御議論をいただきましたところでありますが、病変菌全体についての最終結論は、なお今後御研究を待たなければならないのでございますが、かりにこれを主食用に充当しても差しつかえないという食品衛生上の結論がかりに出るといたしましても、それはいつ出るか、そういう結論がいつ出るかという時期的な見通しについてはなかなかむずかしい状態だろうと、私ども考えておるような次第でございます。ところが現在在庫いたしてありますものにつきましても、あるものにつきましては相当長期間保管されておるというようなことで、あるいは品いためがその後起るのじゃないかというようなおそれがあるのであります。また保管経費についても現在すでに約六億、一番高い計算でございますが約六億円になっておるのであります。もっとも六億円と申しますのは通常の場合、これは黄変菌がなくとも保管いたすのでありますから、通常の保管料を差し引きますと約五億になるのであります。金額といたしましては六億、通常の保管料を差し引きますと約五億、一番高い計算で計算いたしまして五億でございますが、そのような保管経費に現在なっておるのであります。そういうような負担がかかります現在の状態でございますので、私ども食糧庁の立場といたしましては、主食に現在は配給できない、しかしその結論がいつ出るかわからぬというような状態でありますので、ただいま申し上げましたような実態から、とにかく現在在庫いたしております十三万トンのものは全部これを主食でなしに加工原料用に売却をいたしたいというような方針を決定いたしておるのであります。そこでそれぞれの加工原料用の実需者の、みそ、しょうゆ、酒類あるいは菓子類等がございますが、加工用としてはのり、そういうものがございますが、そういうような加工原料用の需要者と折衝いたしまして、そのつど当該黄変菌の混入した米の売却につきましては、そのつど厚生省と具体的な個々の打ち合せをいたしまして処理を行うということにいたしていきたい、こういうふうに実は考えておるのであります。従って主食配給計画に支障を来たさないために一これを主食に回すのでございますれば問題ございませんが、全部加工原料用に回すことにいたしましたので、外米の輸入計画を若干改訂をいたしまして、相当数量の増加輸入をいたして、現在実施をいたしておるような次第でございます。  そういうようなことでございまして、全部加工用に充当するという方針を決定いたしたのでございますが、在庫病変米のうち、もち米につきましては、これは需要度が非常に高いのでございまして、すでに菓子あるいはのり等の原料として、厚生省とも個々に打ち合せの上、その了解をとりましたものにつきましては売却をいたしておるのでございます。しかしながら、もち米につきましてはさようなことでございまするけれども、残っております大部分のうるち米につきましては、なお現在実需者といろいろその買い入れ等の問題につきまして、すでに折衝を続けておるような次第でございまするが、ところが病変米の従来の経緯、一般消費者のこれに対する不安感等のような事情もございますので、なかなか実需者が私どもが売りたいと思います病変米につきましても、せっかくこれを原料として使いましても、これが製品が売れなくなるというようなことがあっては困るということを懸念いたすので、なかなか私どもが売ろうといたしましても買い手がつかない実は状況であるのであります。この前の国会におきましても、すみやかに処理方針を決定してやるようにというお話をいただきまして、私どもその後引き続き実は努力をいたしておったのでございますが、何しろ実需者の方面がなかなか用心をいたしまして、引き取ろうといたさないのであります。そこでただいままで日を過して、はなはだ恐縮でございますが、まあざっくばらんに申し上げますると、そういうような実態でございまして、実需者がその商品の売れ行きを懸念いたしまして、なかなかその買付をちゅうちょいたしておるというような実は実態になっておるのでありまして、いかにしてこれを処分するかということにつきましては、ただいませっかく折衝をいたし努力をいたしておるような次第でございますが、まだその後そのままになっておるというような次第でございます。しかしながら、実需者方面ともなお具体的に折衝を続けておる最中でございますので、問題は価格の問題に勢いなってくるのでございまして、また価格につきましても現在原料用の価格は非常に高い価格でございますが、あるいは主食用の価格であるとか、あるいは今まで加工用の実需者といたしましては主として砕米を使っておりますが、そういう砕米の価格であるとかというようなことが一応の標準になるのでございますが、私どもといたしましても、そう低い価格でもって売却するというわけにもいきませんし、またそう高い価格で売るということもできないというような実は事情でございますので、その辺のところが非常にむずかしい実は実情であるのでございますが、何しろ数量と価格というような問題がありますので、そういう点につきましてせっかく今努力をいたしておりまして、まあ一日も早くこの処分を開始いたしたいというふうに努力をいたしておるような次第でございます。先般の委員会におきまして厳重なる御注意なり御勧告をいただきまして、そのときはできるだけ早くいたすということで申し上げたのでありますが、実は努力をいたしたつもりでございまするけれども、ただいまの十三万九千トンにつきまして大幅な処分計画は現在のところまだ立っていないような状態でございます。しかしながらまだなお具体的にただいま申し上げたように実需者方面と折衝を続けておる最中でございますので、遠からずのうちに何とか処理いたしたいというふうに考えておる次第でございますので、この辺の事情を御了承願いたいと存じておる次第でございます。  簡単でございますが、一応の経過を御説明申し上げた次第でございます。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 次に厚生省からの御説明を求めます。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) その後の経過について簡単に御報告を申し上げます。  前回の当委員会におかれまして、厚生省としてはすみやかに研究を進めて、少くともその研究の段階においてしかるべき処理方法を決定するよう御注意があったわけでございます。私どもといたしましては、その御注意にも基きまして、その後研究を進めておる次第でございます。研究はもちろん昨年十月以来実施しておりますので、それを継続並びにさらに新しい問題についても研究を進めておりますが、これらもちろんたとえば動物実験の成績、あるいは化学試験の成績、あるいは形態学の成績、いろいろな方面からこれを調べておりますが、今までの研究を総合いたしますれば、特に有害という結論はいまだ出ておりません。しからばなぜこの辺で最終的な結論を出さないかということにつきましては、もともとこれは学界の一致した御意見がまとまりませんと、結局社会に対する不安を与えるというような点から、なかなか困難だ、かような観点から食品衛生調査会におきましてもきわめて慎重な態度をとっております。特に本年二月、タイ国黄変米については一応の結論は出しましたが、なお、社会の相当な批判があって、いまだこれがただいま長官からもお話がありましたように実施できない実情等もありますので、一層慎重な態度をとって、いまだ一致した成績というものは、きわめて少数の学者の異論のために得られないのはまことに遺憾と存じております。しかしながら前回に御注意を承わりましたように、これら全学界の一致した意見というものはなかなか困難であるならば、少くとも現在の研究段階において適当な処理をできないものかというお話もございました。かような点につきましては、農林省と相談をいたしまして、農林省の方が配給の責任上みそあるいはしようゆ等に、他の用途に転用するというお話がございます。ただいま申し上げましたように、われわれといたしましては、現在までのところは何ら有害という成績は出ておりませんし、のみならずみそ、しょうゆ等になりますれば勢い消費される量もきわめて極限されます関係もありますので、私どもといたしましては、農林省と相談をいたしまして、農林省が他に転用されるということにつきましては、個々の品物につきまして逐次御相談を受け、これにお答えをする方針で進んでおるわけでございます。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 本日の出席者は食糧庁より大口需給課長、亀田監査課長、清井長官、厚生省の方から楠本環境衛生部長、検査院の方で小峰次長、中川検査第四局長が見えられております。  なお、ただいまの説明に対しまして御質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 ただいまの食糧庁の方、それから厚生省の方の御説明を承わっておりますというと、前回及び前々回におきまして、農林大臣は厚生省からの無害だということの証明がなければ食品としては出せない。それから厚生省の方では、学者全体の意見の一致を見られないうちは大丈夫だということは言えない、従ってどうすることもできない、これはもう一年も前からのそういう御意見ですから、その後の問題についての進展というものはないように感じられますが、どうでございますか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) ただいまのお話の点でございますが、前回の委員会におきましては、農林大臣からもお答え申し上げまして、一応私ども先ほど御説明申し上げました通り、タイ国黄変米については一〇%以上の再搗精をすれば菓子等でもいいという意味における御返事をいただいたのでございますが、すぐそれを主食に配給いたしますということにつきましては、当時各方面からいろいろの御意見なり、反響があったような事態もありまして、直ちにこれを主食に配給するということはいかがかというようなことに基きまして、従って私どもはそれを主食に配給するということはしばらく待ちまして、一般の各界のこれに対する御意見なり、その他を注視をいたしておったのでございますが、何しろ問題が問題でございますので、たとえそういう結論は出ましても、これをただちに主食として配給するということにつきましては問題があるという、当時の結論になりましたので、私どもといたしましては御意見をいただきましたのでありますが、主食にこれを配給するということは停止いたしまして、現在に至っておるような状況であるのであります。しかし主食として配給できませんでも、これは一部加工用といたしまして、これを売却し得るものにつきましては、これは厚生省とも御相談の上、厚生省の方の食品衛生の立場から採用だという結論を得ますれば、その点についてはただいま申し上げたようなみそ、しょうゆ、その他の特殊用途に若干のものは振り向け得るであろうということで、実は主食の配給は停止する。しかし一般加工用に売却したいということで現在まで保管をいたしまして、実需者と相談をいたしておるという状況でございますので、そういう御結論を得ましたのでありますが、主食としての配給はできないということで、現在まで加工用に売るつもりでおるのでございますが、もち米については若干売ったのでありますが、うるち米につきましてはまだ業者とも話合いがつかないというような状況になっておる次第でございまして、御指摘の通りあまり具体的な進行はいたしておらないのであります。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 そこで先ほど食糧庁の長官から、この処理について各方面とせっかく折衝を進めておる、こういうお話だったのですが、その折衝されておる各方面と申しますのは具体的にはどういうところですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 加工用として売却するにいたしましてもごく限定されておりまして、御承知の通りみそ、しょうゆが一番多いのでございます。もっともみそ、しょうゆは大豆その他が原料でありまして、従来はこれは砕米でやっておったのでありますが、みそ、しょうゆが一番多いのであります。そのほか清酒以外の酒類、アルコールは味付アルコール、ビール、しょうちゅう等に若干需要があります。その他菓子等につきましてはあられとか、その他若干の需要があるのであります。主として私どもがお話をいたしておりますのはみそ、しょうゆ、酒としてのアルコール、そういう方面が大口需要者でありますので、そういう方面と、先般のお話を受けて以来話合いをしておるのでございますが、まだ話合いがつかない、こういう次第でございます。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 酒類の需要が去年の食糧庁からいただいた資料によってみますと、一番需要量が多いように私は記憶しておるのですが、その需要量というのは大体どのくらいのお見込があるわけですか、話が順調に進んだ場合。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 酒と申しましても御承知の通り酒米以外の、これは味付用の米でございますから需要は大してないのでありますが、私ども大体推定いたしております年間需要量は、酒といたしましては二万二千トン程度でございます。それからみそ、しょうゆといたしましては四万二千トン程度、菓子といたしまして六千五百トン、その他千トン程度で約七万一千五百トン程度のものが年間の需要量ではないかというふうに実は推定をいたしておるのでございます。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 そうしますと、それが今せっかく努力しての年間の需要量ということになりますと、十三万九千トンを年間七万トンきり処理ができないということになると、これは二年かかるということになりますね。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 御指摘の通りただいま十三万九千トンございますが、年間需要推定もでございまして、むろん七万一千トンに多少の狂いがあることも申すまでもないのでありますが、そう申しましても、それを全部充てましてもやはりこれは一年以上はどうしてもかかるというふうに私ども考えております。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 それともう一つ私がお伺いしたいのは、今のような方面に処分して消化して行くということになって、価格の面においてどのくらいの損になりますか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) その点まだどのくらいの価格でもって売却できるかが非常に問題でございますので、はっきりどのくらいの損になるかということは申し上げかねますが、もしこれに黄変菌がないといたしました場合には当然主食に売ったわけでございます。主食で売るといたしますれば、普通の外米でございますから五万九千五百三十円でトン当り売れるはずだったのであります。それが原料用で売ります場合、非常に高く売りますけれども、この場合本来ならば主食で売るべきだったといたしましても五万九千五百三十円、原材料で売りますれば七万四千九百円というのが原材料の価格でございます。しかしこれは先ほど申し上げました通り実需者側といたしましては、こういうものを引き取るのであるから、もし引き取って作って、作ったものが売れないということになったら大へんじゃないかということで、非常な危険を感じた。これはある程度やむを得ないことだと思うのでありますが、それで非常な低い価格でなければ受け取らないという趣旨のことを非常に言っておるのであります。私どもといたしましても、むろん売却いたしたいのでございますが、あまり低い価格でありましたら、ちょっとこれはいろいろな問題があるということで、できるだけこれは適正なところで、高いということは欲するところでございますが、問題が問題でございますので、できるだけ適正なところで売りたいという気持がございますが、どこら辺が適正かということが問題になって参りますので、実はずいぶん長い間交渉いたしておりますけれども、なかなかそれが結着に至らないというような事情でございまして、かりに砕米といたしますというと、大体砕米は六万円から五万四、五千円、そういう程度をとったわけであります。従いまして今の主食の売却価格、砕米の価格、原材料の売却価格、その辺の三つの価格が私どもの売却するときのめどにすべきものではないか、こういうようなことで考えておるのでございます。業者の価格と大分差がございまして、なかなか今まで売却するめどがつかないというようなところがざっくばらんな現状であります。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 私は米の価格を前回の委員会でお伺いしましたところが、一升百十五円見当の米がアルコールの原料として二十五、六円で売られておる、やはりその程度のことが今後も基準になっていきますか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) その価格がどの辺の基準になるかということは私どもといたしまして一番の問題でございまして、すでに御指摘をされました通り、当決算委員会で問題になりました私どもの事項につきましても、一つの問題といたしましては非常に安く売却いたしたということが決算委員会の御指摘を受けたような事情もございますので、私どもといたしましては、できるだけこれを適正な限度におきまして高価に売りたいというのが売り手としての私どもの立場であることを御了承願いたいのであります。従って前回、前々回におきまして御非難を受けましたように、非常に低い価格でこれを売却をするというような御非難を受けるようなととがあってはならない、こういうふうに存じまして、私どもはせっかくこれを高目に売却いたしたい、そういうふうに実は考えておるのであります。どこら辺のところで落ちつけるか、今後私どもの努力と業界の協力によるものと考えております。その辺のところどうもただいまのところ申し上げにくいところであります。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 政府が病変米の処理に四苦八苦しておるということは誰もが知っておるところで、そこでその四苦八苦しておる政府の足元を見て、需要者の方面で極度にこれを低い価格で手に入れようとするような動きはありませんか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) どういうふうに申しましたらよろしいのでございますかわかりませんが、要するに足元を見ると申しますよりも、問題が黄変菌の問題がとにかく一番大きな売却を渋滞せしめる原因であるわけなんでありまして、私どもといたしましても、そういう売却側としての、売手側としての負担があるわけでございますが、さりとてまた個々の問題につきましては、それぞれ厚生省の方の御了解を得てするということでございますから、まあそういう食品衛生上の意味からも心配がないという立場でむろん売却するわけでございますが、何しろ問題が問題でございますので、われわれとしてはできるだけ早く売りたい。また置いておると品いたみもございますから、なるべく早く多量にいい価格で売りたいということでございますが、買手側としては、それはむろんむしがいいのではないかというような、そういうものだから、もっと安くしろというようなことで、そういう話でありまして、実は先般当委員会でも御指摘をいただきまして、その後ずっと業界とも私ども折衝を続けておるような状態でございますけれども、なかなかこれがうまく行かないというような状態で、私どもも困っておったのでありますが、だんだん具体的に話を進めつつあり、業界もだんだんそれに協力をして参ります態勢が出て来て参っているので、これは遠からず何かの形で話し合いがつくのではないか、またぜひつけなければなりません。とにかく持っておりますれば、保管料もかかりますし、品いたみもありますので、そういうふうにいたしたい、こういうふうに実は考えておるような次第であります。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 次にお伺いしたいのは、価格の面で、政府が思い切って安く売れば消費の面は時間的に非常に短縮されますか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) その辺がちょっと問題でございますが、これは売却いたしますにつきましても、やはりこれは一ぺんに需要するという性質のものではございませんから、御承知の通り毎月々々少しずつ需要するものでございますから、売却するにいたしましても、そう一ぺんに売却できない性格のものでございます。製品の関係から申しましても、それからまた片方取締りというか、監督という面から申しましても、やはりあまりよけいに売りますと、需要以上のものを買ったという面において、いろいろ問題が起っても困るということも、実は考えざるを得ないのであります。従って私どもいかに価格が安くて一ぺんに需要がありましても、やはり需要者側の製品の製造能力と、製品の消化能力等を考えまして、ある程度の数量で均一に売却する、こういうふうに考えておるのでありまして、その辺が非常にむずかしいところでございまして、何しろ私どもといたしましても、できるだけ適正な価格で売りたいというふうに考えておるわけでございます。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 もう一つお伺いしたいのであります。それは私はどうせこの問題は相手の国損になるということは、これはだれもが一応承知してかからなければならない問題だと思うのです。そこで価格を安くして早く処分してしまうというのと、高く売ろうとして、いつまでもどらむすこのようなものをかかえておることによる損ですね、それをどうお考えですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 御指摘の点まことにごもっともの点で、非常に私どもといたしましても苦労いたしておる点でございます。持っておりますれば、保管料がかかるし、品いたみも起る。それの損失、それから値段を安くして売るということとのバランスの問題になって来るけでございます。しからばいかなるところできめれば、そのバランスがあうかという判断が実にむずかしい問題でございまして、私ども苦労いたしておって、それが私どもの一番の問題であるわけであります。そこで先ほど申しましたように、価格につきましても、原材料で売れば七万四千九百円もする。主食で五万九千五百三十円、今までの砕米は約六万から五万三、四千のところで売っておったというようなことでありまして、その辺を見合って適正なところできめる。むろんこういう種類の米でございますから、その通りの価格で売って参るというわけにもいきませんけれども、そこら辺を見合った価格で、業界の御協力も得て、できるだけ高値に売れるようになりますれば、従って損失もある程度カバーできますし、保管料もカバーできる、あるいは品いたみ等のカバーもできるのではないか、こういうふうに存じております。  それから御指摘の持っていることによる損害と、売ることによる利益とのバランスの問題でございますが、その点はただいま数字的に申し上げられる資料を持っておりませんが、その点は確かに御指摘の通り、十分に勘案しなければならない問題だと考えておる次第であります。

野本品吉緑風会

○野本品吉君 結局この問題は、今申し上げましたように、どうしたらば国損を最小限に食いとめることができるかという問題だと思うのです。従って、先ほど申しましたように、時間を切り詰めて処理することによる利益と、長くかかえておることとのバランスの点をもっと早く見通しをつけて、政府が腹をきめることが私は非常に大事なことだと、こう思うのです。従ってこの問題の処理に関しましては、今申しましたような点につきまして十分の御検討を願って、要するに決心の問題になってくると私は思うのです。その辺のことについて御遺漏のないような措置を急速にお考え願うことを希望いたします。一応それだけ申し上げておきます。

白井勇自由民主党

○白井勇君 今も話がありましたように、厚生省のお話によりますと、この前、六月の初めでしたかに、今お述べになったと同じようなことをおっしゃったわけですね。そのときのお話では、まあ学界が一致して、みなが納得しなければ因るからというようなことで、それをさせるには今後まあ半年ぐらいかかる、それはたしか記録には載っておりませんようですが、あとで懇談か何かのときに、あなたは六カ月あれば大丈夫だというお話だったと思うのです。それから計算しますと、十一月の初めになればあなたの方で学界を全部まとめるというふうにおっしゃっていました。そういうことによって最終の結論を出せるということだったですね。もっと早く出せるかもしれぬが、それはどのくらい早くなるかはわからぬが、少くともおくれることはないというようなお話だったと私たちは承知しておったわけです。しかるにさっきのお話によりますと、もうほとんど変っていないわけですな。その辺の御事情はどういうようなことがあるのですか。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) 私どももかねてのお話もございましたので、その後引き続きまして、一方では研究を進め、一方では一部反対する学者の説得等に努めております。何分にもこの問題が社会的にも非常に注目を受けておるというようなところ、また学者の方でも当初あまり派手に反対をし過ぎて、ある程度抜き差しならぬところにいっているというようないろいろな事情もございまして、私どもは大いに努力をいたしまして、何とか一致した結論を出したいと考えておりますが、思うように進まないのはまことに遺憾に存じております。しかしながら、現在では私どもといたしましては、この現在の研究成績から考えまして、むろんみそ、しょうゆ等に使うということにつきましては、たとえ学界の一致した意見がないにしても、当然これは安全だという確信のもとに農林省にも御連絡をし、農林省からそのような御相談があれば、これにいつでもお答えをするという態勢で進んでおるわけでございます。従って、その点は若干前回よりも進んだというふうに一つお考えいただきたい、かように存じます。

白井勇自由民主党

○白井勇君 この前は、実験をやる技術的の面が多少残っているようなお話もあったのですが、そういう点は全部解消しましたけれども、何かいろいろな学者の従来の発表の経過もあるので、一変して、一切がっさい自分の主張を曲げることができないような学者のグループもあって、そういうような面で、先ほどあなたのおっしゃったように、害にならぬという結論は出ない、そういう最終の断定を下すことは困るということの状態なんですか。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) 大体学問研究におきまして、一致した意見ということは、これは実はきわめて困難な事情でございます。たとえますれば、現在私どもが広く実施をいたしております植えぼうそうのごときものにおきましてさえも、一部の学者にはいろいろな意見がございます。従いまして、私どもといたしましては、いつもかようなところを考慮して物を判断いたしておる次第でございます。しかしながら、今回の問題は、きわめて社会的にも重大な問題であり、しかも比較的新しい研究の立場にあります等の関係がございまして、学界の一致した意見ということはきわめて困難な実情にあるわけでございます。特に学問の性質上、有害だということは、これは当然別に言っていけないということでもございませんので、従って一部の学者にさような信念というものがあるだろうと存じます。  さような観点から、なかなか学界の一致した意見というものは困難な状況でございまして、従って食品衛生調査会におきましても、毎回そういう点に悩まされ通しで今日にきておるというような状況でございます。  ただ、これがもしも普通の問題のようでございましたら、私どももある程度従来のいろいろな実例にならいまして、行政的な判断で、しかも技術的に正しい判断で解決ができるわけでございます。この問題は何分にもさような複雑な問題が伏在しておりますために、私どもの努力にもかかわらず、まことに申しわけない結果になっておるのを重ねて遺憾と存じますが、しかしただいま申し上げますように、主食として配給しない以外の方法につきましては、私どもといたしましては十分な協力を、当然でございますがいたしたい、かように考えておるわけでございます。

白井勇自由民主党

○白井勇君 重ねて伺いますがね。それは学界ではそういったような問題もあるのですね。ところが今の話ですと、あなたの方から、要するに試験結果で学界をまとめるというようなことで、結論が出ておるのだという話であった。ところが今のあなたの話によれば、これから厚生省は幾ら待ってみたってこれ以上の結論は出ないのだと、こういうことのように思うのですが、そういうことですか。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) 今後も私どもとしてはすみやかに結論を出すことにつきましてはなお努力を続けて参ります。それを期待いたしておる次第でございます。ただ、私はただいま申し上げましたのは、もう半年というような点を申し上げまして、すでに半年が経過いたしております今日、かようなことをしなければならないことはまことに遺憾に存じまして、釈明の意味で申し上げた次第でございますが、しかし今後も私どもといたしましては研究を進める一方、そのデータに基きまして結論を急ぎたいという気持は何ら変っておるわけではございません。

白井勇自由民主党

○白井勇君 厚生省としましては、たとえばせんべいとかその他の菓子類ですね、そういうものに使うことについては差しつかえないことになっているのですか。あるいはそれはおもしろくないということになっているのですか。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) 先ほどもお答え申し上げましたように、現在の研究成績から見ますれば、何ら有害の根拠はございません。特に菓子、みそ等になりますれば、これは消費の量等も、主食と違いましてきわめてわずかでございますので、私どもとしてはこれは全然問題にならぬものと、かように考えて、その気持で農林省からの御相談に応じておるわけでございます。

白井勇自由民主党

○白井勇君 そうしますとせんべい屋のせんべいは全部今の変黄米で作っても差しつかえないということですか、結論としまして。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) ただいま申し上げました通り、これは根拠をもって申し上げておるのでございまして、私どもはこれを差しつかえないと考えております。

白井勇自由民主党

○白井勇君 食糧庁に伺いますが、今いただきました資料の、外米の輸入計画の改訂を行なったということは、結局そういう砕米関係のものは、いわゆる加工用に向け得るような砕米の従来入っておりましたものは全部これを切って、そういうものを入れないようにしたというようなことでございますか、そのほか何かあるのですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 実は私ども当初これを主食に配給するというつもりでございましたので、主食の配給計画の中に入れておりましたのでございますが、ただいま申し上げた通り、これは主食によらずに加工用によることにいたしましたために、主食分に穴があいたのであります。従って主食分の穴を補てんするという意味においてさらに外米の輸入計画を九万一千トンばかり追加をいたしたのであります。

白井勇自由民主党

○白井勇君 そうしますと、今厚生省のお話にあったのですが、たしか加工用の外米関係のもの十三万トン内外、年間で、そんなものだと私は思っておりますが、現在あります十三万九千トン余りの黄変米関係のものはせんべいあるいは菓子でも差しつかえないということになりますと、そういう方面について積極的に販路を拡大していくというような食糧庁のお考えがあるわけですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 販路拡大ということまでいきますればけっこうなことでございますが、私どもといたしましても、先ほど申し上げました通り、年間需要といたしましても最近は六千トンか七千トンの菓子としての需要がある。菓子需要というのはほとんどせんべい、あられ、そういった種類のものでございます。そういう方面にも実は私ども働きかけておるのであります。むろんこれは厚生省等の承認を取りまして、これは食品衛生上の観点からは間違いないのだということを十分業者に説明をいたすのであります。業者としては十分それはわかる、わかるけれども、やはり問題は作ったものが売れないということになると困るということで、やはり製品の売れ行き不安ということを問題といたすのであります。そういうわけで、これは衛生上大亡夫という理屈の問題と、それを消費いたします需要者としての感情の問題と、いろいろ複雑になっておりますので、なかなか理屈は説明いたしましても、実際問題としてうまくいかないという点は、これはやはり私どもも心配いたしますし、需要者側といたしましての業界も心配いたすということはほんとうのことだろうと思うのであります。  そこで菓子用としては、ただいま申し上げました通り、年間需要といたしまして推計六千トンか七千トンでございますが、やはり私どもといたしましても、ただいまのような厚生省の結論もございますし、われわれといたしましてはそういう趣旨を徹底いたしてやって参りたい、かように考えておるのでございます。何しろ十三万九千トンございまして、一方加工の方の需要が七千トン程度でございますから、なかなかこれをはくにいたしましても、順調にいきましても一年以上かかることは御承知の通りでございます。よほどこれは精を出してしないとはけない事態にあるのであります。私どもは実は苦慮いたしておるのであります。売りたいことは売りたいが、価格の問題、業者側の問題ということでなかなか話し合いがつかないということで、実にこの問題は苦慮いたしておりますわけであります。  そういうことはとにかくといたしましても、われわれといたしましては、できるだけただいまの保管の点もありますし、長く保管することによる損失は当然加算されるわけでありますから、それとのにらみ合い等も考えまして、できるだけ適正な価格でやりたいと、こういうふうに実は考えておるのであります。

白井勇自由民主党

○白井勇君 私会計検査院にちょっと伺ってみたいと思うのですが、二十八年度のこの前いただきました決算書の千八百五十八号でしたか、黄変米関係のものを菓子とかのりとか、しょうちゅうとかアルコールに売ったわけですね。そして売ったものが横流れに結果的になっているというような問題は別にしましても、競合原料がいろいろあるわけですね。そういうものの価格と勘案して売買価格というものをきめるという措置について、これはもう当然そういうことになりますれば安くなると思うのですね。先ほどから話が出ておりますように十三万九千トンの量を持っておる。しかもいろいろ厚生省あたりから文句をつけられておるもので問題になっておるわけのものですから、しかもそういうものは大体においてごく何といいますか、中小加工業者というようなものが多いわけですから、まとめて買うというような筋合のものでないと思うのです。これは足もとを見て非常にたたくと思うのですね。そういうような状態において処分をします場合におきまして、やはり競合原料というようなものを基礎にして、そうして計算をした価格で売っていくという措置それ自体についても、やはりこの千八百五十八号のような御批判を受けるような結果になるのであります。私はこれを一番最初、二十八年度の決算報告を見て、この前あの飛行会館のときにあなたの方の院長さんにも申し上げたのですが、会計検査院にしましても、やはりそのときの実態というものをよく認識しませんと判断に多少疑義のあるものがあるのじゃないかというふうに私は申し上げておるのですが、まあ大蔵省、ほかの省の関係も多少ありますけれども、これなんかも一つのそういう感じ方をもって見ておるものなのです。その辺どういうものなんでしょうか。売り方がよかったか悪かったか、結果を見てそれから判断するものだから、今からそういうことは言えないということになるかもしれませんけれども、どうしましても非常に安い価格になる筋合のものだと思うのですがね。

小峰保榮会計検査院事務総局次長

○説明員(小峰保榮君) ただいまの御質問にお答えいたします。二十八年度のときの事態は、これはもう前回にも繰り返して申し上げましたが、黄変米であります。黄色くなった米が問題になっていた時代でございます。現在では黄変米だけが問題ではないのでありまして、きれいな眼で見てわからない、ちょっと異状のない米と区別のつかない白色病変米、これが問題になっておるのであります。それから数量はこれは問題にならぬものであります。当時は一万トンか一万二千トンが問題になっていた時代でございます。ところが現在では十倍以上のものを何とか処分しなければいかぬ、こういう事態でありまして、私どもといたしましては二十八年度の検査報告で掲げましたときとは判断の基礎をまるっきりこれは変えなければならぬ、こういうふうに考えておるわけであります。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 大体事情はわかりましたが、現在までにいろいろ交渉された結果、商談ができて配給した数量が少しはあるんですか、どうですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) ただいま申し上げました総数量の十三万九千三百七十一トンと申しますのは、これは十月の一日現在で私ども持っておるものでございますが、この前に十五万トン程度の数字を御説明したことがございますと思いますが、その後約一部を実は売却をいたしておるのであります。それは十五万一千九百六十九トンという数字をこの前申し上げたのでありますが、そのうち実は若干先を見通しまして、私どもは再搗精をいたしたのであります。再搗精いたしましたことによる減耗が、十五万一千九百六十九トンに比較いたしまして、七千八百六十六トンあるのであります。それから本年の冬から夏にかけまして売却いたしましたものが四千七百三十二トンあります。しかしこれはほとんどもち米でございまして、もちは割合これは需要者の方が需要いたすのでありまして、従いましてもちについては売れたのであります。従って再搗精による減耗と売却いたしました四千七百三十二トンを引きまして、それで現在が十三万九千三百七十一トンと、これはほとんど全部うるち米、普通のお米でございまして、もち米は売れたけれども、うるちの方は売れない、こういうことで在庫いたしておる、こういう状況であります。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 先ほどの説明によりますと、その後の輸入にほとんど病変米がない、こういうまあ御説明であったのですが、多少あるのですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) ちょっと実はあったのでございますが、実はこの前新聞に出ておったのでございますが、先ほど来申し上げましたように、実は努力をいたしました結果、まあほとんどなくなっておったんでございますが、最近、七月の六日に門司に入って参りましたビルマ米の七千三百十五トンのうちの二千百六十二トンというものの中から発見されておるのであります。それから七月の十日に横浜に入って参りました、これはタイの米であります、タイの四千五百三十四トンのうちに五トンあります。それから同じく砕米の四百九十八トンのうもの十八トンから出ておるのであります。従いましてビルマ米の二千百六十二トンとタイ米の五トン、砕米の十八トン、合計二千百八十五トン、こういうもののうちから、厚生省の方の御検査の結果出たのであります。で、私どもただいま厚生省の方に精密調査をお願いいたしておる最中でございます。むろんこの米は配給はいたさないで、そのまま持っておるような次第であります。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 そこで、このいわゆる白色病変米のイスランジアに対する結論は、厚生省では、この報告によって見ましても、まだ研究中だということで、そのままで今日に至っておるようですが、いわゆる黄変米の問題については大体結論が出たが、白色病変米の方は結論が出ない。これに関する研究の進行状態はどうですか。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) 私どもはたびたびお答え申し上げておりますように、その後研究を急いでおりますが、その経過につきましては、私どもは現在、先ほど会計検査院からもお話のございました黄色く変色した米というものにつきましては、これはもう問題にいたしておりません。これはもう私どもは主食に適当でないということはわかり切ったことでもありますし、当然さようであると考えております。ただ問題は、外見上は普通の米と全く違いがなくて、ただ培養するとときたま菌が出てくる、かびの菌が出てくるというものが毒性ありという一部の学者の意見でございますので、現在はもっぱら外見上正常なる米について研究を進めている次第でございます。  まずこの動物実験におきましては、いろいろな小動物のほかに、多量をサルに試食試験をいたしております。特にこの場合には菌量を増しまして、人工的に菌を植えつけた多量の菌のものを食べさして実験をいたしております。その結果、現在まで約一カ年近く経過いたしておりますが、何ら動物実験の試食試験では変化がございません。しからばこれら動物実験に使用いたしました米の菌量、これは人工的にわざと大量の米を食わしておりますから、これといわゆる培養してようやく見出せるような白い米の菌量の比較を研究いたしております。これによりますと、これは少くとも二千万以上の菌数によって差があるということが確認されております。従って私どもといたしましては、現在の白い米の二千万倍以上の菌数を含むものをサルに一カ年程度、その他の動物に試食いたしましても、何ら変化がないところから、動物実験の結果、私どもは一つには現在まで、先ほど申し上げましたように、ここまででは無害だということを申し上げているのであります。  なお次に、いろいろ毒性物資を抽出いたしまして、これを試験いたしております。ところが黄色い米・あるいは人工的に培養した菌からはなるほど毒性物質が証明されますが、同じ方法を使いまして白い米、つまり現在在庫しておるような米からは、今までのところでは何ら毒性物質は証明されておりません。あるいは一方化学試験のほかに、いろいろ形態学的に顕微鏡検査をいたしておりますが、これらの結果から見ましても、まれに菌がついているとしても、これは表面に付着した程度のものでありまして、とうてい私どもはこれを有害なりという判断はどこにも出て参りません。ただ問題はこういう点でございます。たとえば、化学試験によって何ら毒性物質が証明されなくても、一部の学者は、これはその試験方法が十分に精密でないから証明されないのだ、こういう意見でございます。あるいは動物実験の結果にいたしましても、これは動物と人間とは違うというようなお話でございます。なおかような点につきましては、私どもはある大学にお願いをいたしまして、まあきわめて少数の例でありますが、人体にこれを試験いたしまして、現在在庫の病変米のうち、最も汚染度の高いといわれる米をとりまして、人体にこれを試験をいたしてみましたが、この結果も別に支障はございません。  しかしながら、問題はつまり学者の一致した意見という点に問題があるわけでございますが、実を申し上げますと、本年二月食品衛生調査会におきまして、タイ国黄変米については表面を再搗精すれば支障がないという結果を出したわけでございます。そのときに反対する学者はもちろんおりました。きわめて一部ではありますが、猛烈に反対をいたしました。しかしその結果、一応農林省にもその結果を申し上げたわけでございますが、その結果はやはり社会的な批判というようなもの、特に食生活に与える一つの不安というようなものを考慮いたしまして、最終的にはこれを配給をしないということに相なったのであります。その点でたとえば食品衛生調査会が相当な議論を長年しただけに、きわめてデリケートな気分等をかもしまして、そのためにその後の結論というようなものにきわめて私どもは困難を感じているのでございますが、しかしながら、なお私どもといたしましては率直に反対する学者の意見等も聞きまして、また試験検査を重ねて、問題を解決するように努力をいたしている次第でございます。  たびたび申し上げますが、はなはだこの点時間を費しておりまして、大へん御迷惑をおかけしました点につきましては実に遺憾に存じておる次第でございますが、以上研究の経過というようなものにつきまして若干御説明をしたわけでございます。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 そこで今後の見通しについては、大体の説明は承わって了承をしたのですが、しかしこれを積極的にやるかやらぬかという問題については、なお私はまだ検討の余地があるのじゃないかと思うのです。そこで率直に今後の見通しについては、売るとしても相手のあることだということで、あるいはもちろん品いたみも相当あると思うわけですから、この処分についてもっと積極的におやりになる必要があるのじゃないかというふうに感ぜられますが、実際問題として、食糧庁全体では問題としては大きかったけれども、数量的にはそう大した問題でないということで、これがずるずるになるというようなことは、これはたびたびお話のあったようにきわめてつつしまねばならぬことだと考えますが、今後積極的にこれを処置するとか、あるいは見通し等についてなお具体的にお考えがあれば一つ承わっておきたいと思います。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 先ほど御説明申し上げましたことに尽きるわけでございますが、ただいま御注意をいただいたわけでございますが、この問題はとにかく食糧庁の重要懸案の一つといたしまして、私どもといたしましても常にこの問題は苦心をいたしている問題でございまして、決しておろそかにいたしておるわけではないのであります。ただ御承知のような事態になっておりまして、端的に申しまして、非常に売りにくい性質のものでございますので、なかなか相手方が納得しないということで現在まできているわけでございます。むろんこれは価格を非常に安くいたしますればあるいは売れるかもしれないのであります。しかしそれも限度がございまして、私どもとしましてもある程度の理屈のある価格でなければなりませんですし、数量等につきましても、やはり必要以上に売ることになりますと、そこに横流れということも心配しなければならぬというような過去の事例もありますし、そういったようなことから、いろいろ勘案いたしまして、なかなか数量、価格ともに業者との間で話し合いがつかないで現在まで至っておるわけでございます。  しかしながら、私どもたびたび業界に呼びかけをいたしておりますので、だんだんと業界も私どもの考え方に協力をしてくれる態勢になっておることは事実でございます。ただいまのところははっきり申し上げられませんが、やがて近いうちに何とかそういう形をつけまして、具体的な売却に移すようにいたしてゆきたい、こういうふうに実は考えておるのでございます。  むろん私どもといたしましては、長く置きますれば置きますほど損失を起します。さりとてあまり安くも売れないというようなジレンマのあるととろでございますので、そこのところを適度にやるというところで、前回からもずっと努力をしてきておるのであります。しかしながら、成果が上らないで御批判を受けるようなことはどうも恐縮に存じますが、努力をしておることはお認め願いたいのでありますが、近いうちに何とか成果を得たい、こう考えております。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 少ししつこいようですが、品いたみというものもこれは相当二十六、七年に出た、当時のものにあって、保管料の問題は抜きにしても、相当品いたみというものが出てくるんじゃないかと思います。今の情勢をそのまま推移してくるというと、数量そのものは多少ふえる程度で済むかもしれませんけれども、どうも今までの実績を見ると、もち米が主体に売却されるだけで、あとはほとんど配給されていない、売却されていないということから考えて、今後何らかの成果を見るというお気持はわかると思いますが、決算委員会もこの問題の終止符を打つ意味からいっても、さらに一つ積極的に具体的な問題を相当突っ込んでおやりになることを希望申し上げまして、私の質問を終ります。

市川房枝第十七控室

○市川房枝君 ただいまの食糧庁長官の御説明で、滞貨になっております黄変米を主食として配給しない、そういうことに御決定になったことを伺いまして、私どもとしては安心といいますか、知らないうちに黄変米が配給されるんじゃないかという、まあ消費者の心配が解消されるわけでうれしいと思うんですが、その滞貨になっております黄変米をみそ、しょうゆ、あるいはお酒、お菓子等に回すということについて、先ほどから厚生省の方からもいろいろ御説明を伺ったんですが、少量ならば害毒はないという御説明を伺ったんですけれども、あるいは厚生省の方での有害であるかどうかという調査の経過といいますか、状態もさっき伺ったんですが、私ども消費者の側からいいますと、まだ何か少しひっかかる点があるんでございますが、反対をしておる一部の学者たちについて、先ほど環境衛生部長からの御説明の中に、今まで反対をしてきたんだから今さらちょっと引っ込めるわけにはいかないんだ、そういう点からなお反対を続けておられる学者がいられるんだというふうに実は受け取ったんですけれども、それが事実そうなのか。あるいはまだほんとうに無害だという決定を出すのに問題があるということになりますのか、その点が実はまだ少しはっきりしないのですが、もし厚生省のおっしゃるように無害だ、ことに少量ならば無害だという点を一般の消費者といいますか、国民たちに、ほんとうにもうこれなら安心だと、こう思わせるといいますか、そういう一つの啓蒙といいますか、そういうものも必要じゃないか。もしそういうふうになれば、いわゆる業者の人たちがこの黄変米を買って、そうしてみそ、しょうゆなり、お菓子の方に回すということに進んでといいますか、ちゅうちょしないのじゃないか。一つの大きな問題点は、やはり消費者の方にたとえ少量にしろまだ何か有害だと、そういうおみそなんかいやだというような点もあるのじゃないかと思うのですけれども、どうなんでしょうか、もう一ぺん当局からの御意見を伺いたいのです。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) 先ほど来御説明を申し上げましたように、私どもといたしましては、現在まで外見正常な黄変米が有害であると、食べて害だというデータは存じません。従いまして、さようなことを考えまして、特に主食よりもはるかに量の少いみそ、しょうゆ等ならば私どもはこれは安心だと、かように考えております。なるほどおっしゃるようにさような点については十分に世間を啓蒙することが必要だと存じます。しかしながら、これは非常にむずかしい問題でございまして、今これをまた啓蒙運動等始めますと、また反対の学者を一そう刺激するようなことにもなります。かえってそこに政府がちょうちんを持って何か宣伝をいたしますと、そこにまた疑惑を生むのじゃないかというようなことが考慮されますので、私どもといたしましては、なるほどおっしゃるようにもっと実態を明らかに国民に知らせて安心をさせるということは必要でありますが、その反面また他を刺激するような点もありますので、私どもといたしましてはがまんいたしまして、それで逐次問題をほぐしていこうと、かように考えておるわけでございます。

市川房枝第十七控室

○市川房枝君 あまり害のないということを、宣伝啓蒙ということの言葉の内容でございますけれども、厚生省に特にそのために大きなあれをなさって下さいという意味では私はなくて、やはり厚生省の立場からはっきりと無害だというか、大して害はないのだということを国民に納得させるようにしていただきたいと申し上げるのですが、しかし、あんまりそれをすると、今度は反対の方を挑発するからそれはできないのだというお言葉は、ちょっと私は納得しかねるのですが、何かそうなってくるとちょっと私はまた心配になってくるといいますか、ひっかかるわけなんですけれども、どうなんですか、厚生省としては。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) もちろん私どもといたしましては、これらの黄変米というものに関する正しい認識を国民に与えることはきわめて必要だと思っております。なお私どもとしましては、それをやることがまた必要だと思っております。のみならず、やりたいことでもありますが、ただ、しかしこれは当初からこの問題が起きましてからずっと経過を見ておりますと、必ずしもさような単に技術的な純粋さで割り切れない問題なんです。従ってここには慎重な態度でやりませんと、かえってそこには違った方向に問題を発展させるおそれもあるというような考慮をいたしておるわけでございますが、しかし、御指摘の点は全く同感でございますので、今後何分にも研究を慎重にしてみたいと、かように考えております。  なお、学者がいろいろな立場でいろいろな意見を出されることは、これは当然だと思います。これをわれわれはこういう考えにならなければいかぬということを私どもとして押しつける意思もなければ、また押しつけてならぬことであります。従って、学者がいかような意見を主張されようとも、これは私どもとしては当然認めなければならぬ自由な立場であります。しかし行政当局としましては、これらのものを大きな点から総合判断していくという立場で私ども考えなければならぬのではないかと、こう考えております。

市川房枝第十七控室

○市川房枝君 食品衛生調査会から、タイ国の黄変米については一〇%搗精をすれば害がないという答申が出ている。それではイスランジャの黄変米についてはなお研究を続けておいでになるわけだと思うのですけれども、そこからの結論がいつごろ出る御予定なんですか、それを研究を続けておいでになるかどうか、この食品衛生調査会としてのことを伺いたい。

楠本正康厚生省公衆衛生局環境衛生部長

○説明員(楠本正康君) その後も続けて進めております。

木内四郎自由民主党

○木内四郎君 一言だけ……。私はこの問題についてはあまりよくわからないものですから、はなはだ的はずれの質問をするかもしれませんけれども、楠本厚生部長の方で、今日までのところ研究の結果何ら害がない、動物実験においても今日までのところ害を認めておらない、こうまあ言われる。しかしことにみそ、しょうゆとか、菓子とか、消費量の少いものにおいてはこれを使っても差しつかえないというところの結論を出されて、これはごもっともな話だと思うのです。  ところで、私ども百姓のせがれに生れて、子供のときからずいぶんかびた米も食べましたし、かびたもちも食べた、今日農家の実情を見れば、米を作っている農家の人たちから見れば、自分たちの作った米がかびたからといってそれを食べないというようなことは私はないと思うのです。一部の学者は釈然としないところがあるかもしれませんけれども、政府の行なっていることで、今日全会一致の意見が、学者とかその他の人の意見が全会一致であるから——それによって一人でも反対があれば行わないということは非常に少いと思うのですね。そこで私は農林省の方に、食糧長官に伺いたいのですが、厚生省の方でもそういう意見があり、ほかのいろいろな意見がありますが、政府全体として、これをみそ、しょうゆとか、菓子の原料に使うだけでなく、主食として配給は、今日の制度のもとでは、安くしていいかもしれないけれども、値段を安くして主食として使う方法を考える余地はないのですか、もう主食として使わないという結論になっているのですか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 御質問の点でございますが、私どもとしまして、食品衛生からの立場と申しますか、食品衛生の観点からの考え方というものは、全部厚生省の御意見に従ってやらざるを得ない私どもの立場でございます。私ども先ほど申し上げた通り、タイ国黄変米につきましては、一〇%以上再搗精すれば差しつかえないという結論を得たのでございますが、そのときの情勢といたしまして、いろいろ部内で検討をいたしたのでございます。その御意見に従いますれば、主食として配給しても差しつかえないというわけになるわけでございますが、そのときの一般の世論といいますか、そのときの私どもに響いて参りました反響と申しますものが全部反対の空気だったのであります。これは学者ではございませんが、いわゆる私の方の配給をするという立場から、配給を受ける消費者というような立場からの声が、たとえ結論は出ても非常に危いじゃないか、これは全部配給にしてくれるなという声が一致して私どもの方に響いて参ったのであります。むろんその声に左右されるものではございませんけれども、私ども主食を配給いたします立場からいたしますと、少しでも消費者が不安に思っておられるものと、そのまま……、厚生省の結論はそういうことでありますけれども、配給する立場から考えますと、少しこれは慎重に考えた方がいいのじゃないかということにいたしまして、そういう御結論を得ましたけれども、私どもは主食に回すことをしなかったのであります。その後ずっと経過を考えまして、なおかついろいろの御意見が各界にございましたので、慎重に考えました結果、現在の保存をいたしておりますものにつきましては、これは主食には配給しないということに部内といたしましては決定をいたしておるわけでございます。  ただ、主食には配給しないけれども、先ほど来お話しいたしました通り、加工用につきましては、これは主食とは消費形態が違いますから、これは厚生省の御意見に従ってやろうと、こういうことにいたしておる次第でございます。

木内四郎自由民主党

○木内四郎君 あなたの方は、初め厚生省の意見に従えば配給しても差しつかえないという結論になった。しかし、社会的にいろいろな反対があったりしたから、世論の反対があったりしたから今日こういう段階にきておるというお話、これもわかりますけれども、しかし世論というようなことは、初めのうち問題が起ってぱっといって誤解をしてそういうことになることもあるし、世論はいつも変らないものでもないんですから、何とかこれを考える余地はないか。ことに配給のルートにおいて好むと好まざるとにかかわらずやるというんじゃ困るけれども、これはやはり国に非常な損害をかけるものだし、やはり主食として使えば使えるものだと私は思うのですが、それなら多少そこに制度に変更を加えても、少し値を安くして、国損を少くして、希望者が買えるようなところに値を持っていって希望者に売るということも、やみの米を駆逐したりする一つの助けにもなるので、いいんじゃないかと思うんだが、全然そういう余地はないものかどうか。初め厚生省の意見に従ってもいいと言われたその気持に帰ることは不可能なことであるかどうか。これは政府全体としてですよ、どういうものですかね。私がさっき申し上げたように、百姓などはかびた米だってちゃんと食べておる。今日あなた方上流の家庭に育った人たちはそうでないかもしれぬけれども、僕ら百姓のせがれとして生まれて今日までそれをやってきておるのだ、まことにもったいない話だと思う。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) まあ御意見のところは十分伺わしていただきますが、実はただいまの御示唆のことも、私ども食糧庁部内ではいろいろ考えたこともあるのでございます。これが黄変菌の問題になった米だということを消費者に承知してもらって、それで売るということも考えてみたらどうかということを考えたことも実はあるのでございます。これは御意見の通りでございます。そういう場合に、価格その他につきまして若干のアローアンスをつけまして、消費者が承知して買ってくれるのならそういうことで売ってもいいじゃないかということで、主食用に特別配給というような格好で実は売ってもいいじゃないかということを、私ども部内では考えたこともあったのでございます。しかし、いろいろ考えました結果、当時の事情としては非常な反対があったわけでございます。厚生省としてそういうような結論があっても、配給する立場としてはこれは不安心だ、危い、ぜひ主食に向けることはやめてくれという強い反対がありまして、いろいろ部内で考えました結果、先ほど申し上げましたような結論になったのでございまして、ただいま私どもといたしまして、すぐ御意見に対しましてちょっと申し上げることはいたしかねますけれども、そういうような経過として私どもとしては考えたことがあるということだけは申し上げておきます。

木内四郎自由民主党

○木内四郎君 これはやはり大きな国家の損になる。損失になれば、これはやはり百姓の負担にもなるのですよ。あなた方には直接響いてこないけれども、これは百姓の負担になるのですよ、米を作っておる人のですね。そこで私は今あなたが言われたようなことをいま一度考えてもらいたい。ことに、もし好むと好まざるとにかかわらず、配給のルートに乗せて配られたらこれは困るけれども、今の制度のもとでできればなおよし、できないならば、多少法律を改正しても、値を安くして、そしてやってみたらどうですか。酒やみそ、しょうゆや菓子に消費されていく分は、これは高い倉敷料を払っておるので、これはどこまでいくかわけがわからぬ。それよりも一度やってみて——厚生省の言うように害がなくてずっといくんじゃないかと私は思うのです。値が安ければ買う人も相当あるんじゃないかと思うんです。いま一応考えてもらいたいということを希望的の意見を述べて、もう質問を打ち切ります。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 関連して私から二、三点清井長官に伺ってみたいと思うのですが、まず普通配給米の単価、それから病変米の売り渡しの単価というものにどのくらい開きがございますか。今現実に配給しております一キロ単価と、それから病変米をみそ、しょうゆの原料として売り渡しておるそうですが、これらの単価の差がどのくらいにとどまると考えておられるか、それをお伺いしたい。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) ただいま主食用で売っておりますのは、御承知の通り、外米には普通外米と指定外米とありますが、外米の中の質のよいものと質の悪いものと分けまして、質のよい外米、すなわち台湾から来る米でありますとか、中共の米でありますとか、カリフォルニアの米とかいうものは、指定外米といたしまして、内地米と同じ配給値段で配給をいたしておるのであります。十キロ七百六十五円の配給になっております。ところがビルマ、タイというような米はやや質が劣りますので、これは外米といたしまして六百五十円、八割五分の格差で配給をいたしておるのであります。従いまして、そのただいまの価格から逆算をいたしまして、むろん政府が卸をいたしまして、それから小売をいたしますから、その間にマージンがからみますので、それで逆算をいたしますと、普通外米を主食用に売っておりますのは、トン当り五万九千五百三十円で売るということになるわけであります。従いまして、当該の米をもし病変菌の問題がなくて主食として売ったとしますれば、五万九千五百三十円で売るはずであったのでありますが、それが売れなくて現在に至っておるわけでございますが、一方私どもがまた原材料として普通の米を売却いたします場合には、これは原材料でありますから非常に高く売却いたしておったわけでありまして、七万四千九百四十円という価格で実は売却しておったわけであります。これは主食ではございません。工業用その他加工用であります。ただ問題となりましたみそとか、しょうゆというものは、普通の丸いお米ではなくて、砕米を実は売却いたしておったわけであります。砕米の値段が、今までいろいろな種類によって値段が違っておりますけれども、大体低いところで五万円くらい、高いところで五万九千円くらい、その間の幅くらいで外国米の砕米を売っておったわけでありまして、業界といたしましては、砕米を使うと同時に、原材料の価格で内地米を買っておったというような事情になっておったわけでございます。  それが今日の問題を取扱う場合におきまして、どの程度の価格によって売るかということになるわけであります。その点が実は業界との相談でありますので、まだはっきりきまっておりませんのでありまして、業界といたしましては、非常に低い価格を言うわけであります。どうせこういう米だからほかに買い手がないから安く売れというようなことで、非常に安く売っておるわけでありますが、非常に安くすることは私どもとしてはできませんので、そこが折衝の問題として非常にひっかかっておるわけでございますが、やはり考え方といたしましては、本来ならば黄変菌がついていなければ五万九千五百三十円で売ったはずでございますけれども、そうでなくして、現在みそ、しょうゆ業者が使っておりますところの砕米でいけば、品質によりますけれども、五万円から五万九千円くらいの間で売ると、こういうことでございまして、原材料の価格として普通のよい米を売れば七万四千九百四十円ということになるわけでありまして、そのどこら辺が適当な価格であるかということをただいま折衝いたしておるのでありまして、どの辺に落着くかということは非常にむずかしいところでありまして、何ともこの場で申し上げることはできないのでありますが、やはりこの辺を見合ったところで、業界の意見を聞きましてきめたいと、こう実は考えておるわけでございます。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 私がこんなことをお問い申し上げるのは、いずれにいたしましても、この病変米というのは普通の価格では売れないと、安く売ることになるだろうと、かように私は考えますが、そう考えてよろしゅうございますか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) もちろんそれは安くなるわけではございますが、どの程度の安さにとどめるかというところに私どもの努力があると、こういうのが端的なところだろうと思います。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) そこで病変米をみそ、しょうゆ等の原料として食糧庁が売り渡す、そういたしますと買い受けた者が、安く買った米を自分の実際の原料として使用せずに、主食用として横流しをするというようなことも、私はないということは断言できないと思う。そういたすことについては、食糧庁としては何かそれらの、もし横流しをやっておることについて摘発をした場合、処罰をするとか、あるいはまたその処罰のもしやり方についても、罰金をどのくらいとるようにするとか、そのような進んだところまでお考えになっておりますかどうか、この横流し等の防止策を考慮されておるかどうか。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) 御心配の点、確かに一つの問題としてあるのであります。先般会計検査院から御指摘を受けました点も、そういう問題がからんでおりましたのでありますが、御指摘の通り、安く売れば売るほどそういう問題が実は起ってくるのが、私どもが安く売れない一つの原因かと考えております。むろん買手の方は、黄変菌が問題だから安く売れということでありますけれども、その通り安く売るということが、結局他に転売されるという心配をそれだけ助長することになるわけでありますので、私どもが一番心配しているのは、そういうようなところにあるわけであります。そういうような観点から、できるだけ一つ価格は高いところできめたいという気持を持っておるのであります。しかしながら、そうは思いましてもなかなかそうはいきませんので、ある程度低いところできめざるを得ないのであります。  そこで私ども考えておる方法といたしまして、これが確かに実需者にいくということでなければいけないという点が第一であります。どういうふうにして実需者にいかすかということになりますと、しょうゆならしょうゆ、みそならみそで各県に組合がございまして、その連合会があるのであります。私どもは常々連合会を相手にして交渉をいたしておりまして、かりにその話し合いがつきますれば、それぞれの個々の県の組合にまたその問題を諮りまして、各県の組合がそれぞれの組合のメンバーの需要数字というものをはっきりつかむわけであります。そのときに当該県知事の指揮と申しますか、監督をお願いいたしまして、はっきりAならAという実需者がどれくらいいつも消費しておるかということがわかりますから、そうすればその黄変米の需要量が、申し込みがございましても、それが過大な申し込みであるということが発見できるわけであります。そういうような観点から、それぞれの県の県知事さん等にお願いいたしまして、各県の業者のそれぞれの需要量というものの状況が適当なものであるかということを判断をいたしていただくわけであります。そういうようなことがかたまりまして、各県々々の実需者の需要量の限度というものがかたまりまして、お互いに集ってきて、それが日本全国の需要量ということになるわけであります。そういうふうにいたしまして私どもといたしましては、それぞれの個々の需要者の需要量というものをきめまして、そうしてそれを各県の組合を通じまして各県の業者に売却いたすというふうにいたしております。それぞれの県の方では食糧事務所というのがございますが、そこから、事務所も常々業者の需要数字というものを見ておりますので、そういうようなことからいたしまして、やはり実需者が大体実需するという数字がつかみ得る、こういうように考えておるのであります。  従いまして、私どもも価格がかりに安いからといって、一ぺんによけいな需要がございましても、そういうように一ぺんに売るということはいたさないつもりであります。それはやはり仕込み時期、その他の製品の関係から、一ぺんに需要し得るという限度は大体わかるのでありますから、平均に売却するということを考えております。  ところがあまりに過大な需要であると、こういうものを他にできるだけ転用されることのないように、実需者の実需能力、また過去の実績等を見ながら、同時にまた仕込みの関係でその限度というものを見て、やり得る範囲でやっております。こういうことで、まあ確かにそのものの数量がそのものに参るということでやって参りたい、こういうふうに考えておるわけであります。むろんそういたしましても、絶対絶無ということはこれは私どもといたしましてはなかなかむずかしいところでございまして、そういうふうに常に努力はいたしますけれども、やはりそれはおのずからそういう問題が、非常に低い価格で売りますれば起り得るかもわからないのであります。もっともこれは他用途によりますと、いろいろ他用途の価格がどういうふうな状況かということによって違いますので、そのときの状況によって、しかもそのときの価格が、他用途によりまする価格と違ってくると、こういうことは非常に実情によって違いまするから何とも言えませんが、低い価格では相当こういうことが起りやすいということは確かに言えると思いますから、その観点から先ほど申しましたように、価格乃至数量につきましては十分気をつけて参りたいというふうに考えておるのであります。  それからもう一つは、酒とか菓子とか、みそ、しょうゆというものがございますが、そういう用途間の値段ということにも問題があると考えております。たとえば酒、菓子を高く売るとか、あるいはみそ、しょうゆを安く売るということで価格の差があるというわけでございますが、これは用途間の価格の差によってお互いに横流しというものが起り得る。あるいは主食との値段が違いますると、またここに問題が起るということで、それぞれ用途間の価格差という本のについては、これは非常に十分考えていかなければならない。そういう問題が実はございまして、私ども売却をいたすための実務上の問題点もそういうふうなところはいろいろ苦心している点があるのでございまして、ただいまの御質問の点につきましては、過去の実例にありましたようなことのないように、かりに相当程度低い価格によって売りましても、そのことによって横流し等の問題が起らないようにしていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。  またかりにそれらの事態が起りました場合には、これは御承知の通り食糧管理法違反ということになりますので、当然食糧管理法の罰則等の問題が——これは主として警察方面の問題になって参りますので、私ども直接、むろん売却した者としてもある程度の指揮監督はいたしまするけれども、そう末端までの追及は能力上ありませんし、また法規上もこれは警察の方の問題になっておりますが、食管法違反の問題として取扱うことに、なるのであります。食品衛生の関係は厚生省関係のことになりますが、法律違反ということになりますとこれは警察の方の問題になって参りますが、私どももむろん売却者としての注意はいたしましても、ある程度の限度は私どもの方にございますので、その点は売却の際にそういう問題が起らないようにできるだけ注意するということが私どもの現在の使命である、こういうふうに実は考えておるわけでございます。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) もう一点だけ。滞貨病変米をみそ、しょうゆ等の原料として売り渡しをしようというお考えを基本的にお考えになっているということでありますが、その実施をする時期はいつごろか、またこれによって現在滞貨しておる病変米を売り尽してしまおうという計画はどのくらいに考えられておるか、その点を一つ伺っておきたい。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) その点が実はずっと前からみそ、しょうゆの方に話をかけておるわけでございます。当委員会におきましても、すでに御議論があったのでありますが、もうこれはこの問題が起りまして以来、みそ、しょうゆというものがいわゆる主食以外の需要者のうちの大宗でありますので、みそ、しょうゆにさばけるということが、この米をさばく一つの大きな問題になるわけでありますので、みそ、しょうゆ業者にはずっと前から実は話をいたしておるのでありますが、いまだに結着がつかないということでありますが、元来みそ、しょうゆで使いまする米が四万二千トン程度でございます。若干差はございますけれども、約四万二、三千万トン程度が……。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 簡単でよろしゅうございます。期間だけを聞いておりますから、結論を一つ。

清井正食糧庁長官

○説明員(清井正君) ですから今交渉を、四万二千トン程度でございますから、これが四万二千トン全部売れることにいたしましても、片方に黄変関係で滞貨しておりますのが十三万九千トンあるわけでございますから、かりにみそ、しょうゆに全部さばきましても、とうてい一年では片づかない。一年以上かかる問題だと思うのであります。またそれが結着する時期と申しましても、ただいま先ほど申し上げた通り、具体的にだんだん話し合いを進めておりますから、近いうちにみそ、しょうゆとも話し合いはつくのじゃないかという見通しを持っておる次第であります。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 議事進行について。まだ御質疑もあろうかと考えまするけれども、この問題については二十八年の決算審議以来数回にわたって論議を尽しておる問題でありますので、私はこの際一つ本問題は打ち切って、そうしてあとの措置は理事会に一任して、適当な措置を考えていただくということで、この程度で打ち切りたいということの動議を提出いたします。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) ただいま島村君よりお聞きの通りの動議が出されましたが、いかが取り計らったらようございましょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 御異議ないのでそういうことにいたしたいと思います。  ほかに御質疑はございませんか。——別に御質疑もないようでありますから、本日の質疑はこの程度にとどめたいと思います。

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) なお、調査報告書に関する件につきまして、この際お諮りいたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査につきましては、いまだ調査を完了するに至っておりませんので、本院規則第七十二条の三によりまして、閉会中調査未了の旨の報告書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  なお報告書の内容及びその他の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんですか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小松正雄日本社会党

○委員長(小松正雄君) 異議ないものと認めまして、さように取り計らいをいたします。  本日はこれをもって散会をいたします。    午後零時三十二分散会

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