決算委員会 第6号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1955/05/20
会議録
○委員長(山田節男君) それではただいまより第六回決算委員会を開会いたします。 昭和二十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十八年度特別会計歳入歳出決算並びに昭和二十八年度政府関係機関決算報告書を議題といたします。 本日は大蔵省所管の租税関係の部と自治庁の部とを審議いたします。まず租税関係の部の質疑を行ないますが、平田国税庁長官から御説明を求めます。
○政府委員(平田敬一郎君) 昭和二十八年度の決算に関しまして会計検査院から種々御指摘を受けておる次第でございますが、それにつきまして概要を御説明申し上げたいと思う次第でございます。 御指摘の内容はすべて文書で明らかなようでございまするし、また私どもは一応の弁明も、弁明すべき点につきましてはいたしておりますので、各項目にわたってお話申し上げることは省略さしていただきたいと思いますが、たしか昨年当委員会において私からいろいろ御説明申し上げたかと思う次第でございますが、税務行政の運営につきましては、特に私どもまず部内の不正と申しますか、それを正すのが一番大事である、それから納税者に対しましてはよく親切にやりまして、納得を得て徴税するように、もちろん結果におきまして課税が公平になりまして税法を正しく実行いたしまして、適正に徴収すべきものは徴収し、返すべきものは返すと、そういうことにつきまして正しい行政を打ち出していこうという趣旨で、実は鋭意努めておる次第でございますが、なお、現在におきましても検査院から相当御指摘を受けております事実がありますことは御指摘の通りでございます。 ただ部内のこの職員の不正行為は幸いにいたしまして、最近この三、四年来著しく実は減少して来ているように見受けられます。検査院から御指摘を受けましたものについて見ましても、二十五年度は五十四件、二十六年度は四十一件、二十七年度は二十件でございまするが、二十八年度は六件になっております。二十九年度は私どもの手元に報告が参りましたところによりますると、一、二件ぐらいに現在のところとどまっておるのではないかと思います。もちろんなお今後こういう事案につきましては、あとで出てくることでございますので、なお若干はあるいは出ないとも限らないと思うのでございますが、そういう点につきましては最近漸次しかも相当に改善を見つつあるように存じておりまして、この線はあくまでも私ども一そう今後とも注意いたしまして、この部内から不正等が起りまして、それによって結果において納税者の納税思想を破壊するというようなことのないように鋭意努めたいと考えております。 なお、二十八年度の不正事件につきましては、それぞれ刑事事件に付されましたもののほかは、必要な行政措置等もいたしまして、今後再びそういうことが起ることのないように鋭意努めたいと考えておる次第でございます。 なお、個々のケースにつきましては、後ほどあるいは御質問がございますれば、その機会に御説明申し上げたいと思います。 それからなお、一時御承知の通り架空経理というものが遺憾ながらだいぶございまして、これが役所の秩序を乱すもとになっておりましたが、この点は私特に厳重に申し渡しましたところ、幸いにいたしまして、この点は検査院の相当厳重な御検査を受けたかと思うのでございますが、二十八年度は御指摘を受けるほどのことはなかったという状態になっております。この点も今後とも鋭意同じ考え方で努める考えでございます。 なお、その他租税の賦課徴収の点になりますと、これはなかなかどうも実は御指摘の通り問題がございます。と申しますのは、御承知の通り非常に納税者と申しますか、課税対象が多くて、職員もだいぶおりますが、なお、熟練者もまだ十分でない。で、それに非常に時期的に仕事に追いまくられまして、大部分は善意のあやまち、あるいは注意不足でございますが、そういうことに基因いたしまして、あるいはまたその力がなお十分及ばない点がございまして、検査院から相当な件数を実は御指摘を受けております。この点私どももできる限り大口の課税漏れは一つ絶滅を期するように、それから滞納になっておるものにつきましても、それぞれ実情に応じまして適切な措置をとっていくようにということで、実は非常に努力を傾けておる次第でございまするが、なお、しかし本年度——二十八度年におきましても御指摘を受けております通り、相当多くの件数に上っております。これは結局今申しましたように、仕事が、実に何と申しますか、多いと申しますか、しかも税の負担は大分軽くなりましたが、納税者にとってみましても、なかなかそう簡単に納まりにくいというような点もございまして、今後私ども一そうこういう点につきましては、能率的な仕事をいたしまして成績の向上に努めたいと考えておる次第でございます。 その他各項目にわたりますれば、内容をまた御説明を申し上げる必要がある事項もあると思いまするが、先ほど申し上げました趣旨によりまして、今後とも一そう勉強いたしまして、できる限り御批判を受ける事項が少くなるように鋭意努力いたしたいと考えておる次第でございます。一応総括的な御説明で恐縮でございましたが申し上げた次第であります。
○委員長(山田節男君) 次に会計検査院側の説明を求めます。
○説明員(保岡豊君) 百ページからございますが、これをごく概要だけ簡単に申し上げたいと思います。国税庁管下の税務署など、課税の面、徴税の面などを検査いたしました結果、不当事項として取り上げました件数が、五十四号から九十三号まで四十件、前年——二十七年度より非常にふえたようでありますが、二十八年度検査でこの方面をまとめたのでありまして、前年度より事態が悪化したというわけではないと思います。五十四号から五十七号まで四件は法律で明瞭に青色申告法人として取り扱うべきでないものを青色申告法人として取り扱って、その恩典である準備金の控除、欠損金の繰り入れ、繰り戻し等を認めて減税したものでありまして、違法の措置であるというわけであります。青色申告法人として取り扱うには承認申請の期限がありまして、その期限以内に申請しなければならんことになっております。法人税法二十五条三項が、「までに……提出しなければならない」とありまして、裁量の余地はないのであります。しかるにここに出ております例は全部七十日以上過ぎて期限を越えておりまして、そういうことに対しまして、当局の御説明は制度ができてから間もないということを言われておりますが、制度は二十五年四月に制定されておりますから、みな相当経っておりまして、育成したいためと言われても、育成の方法は別にあると思います。また期限までに申請するということができなかったやむを得ない理由があると言い、帳簿処理が法律に定める条件に合致しているというようなことも、これも当然なことでありまして、そうでなければ認めないのでありますから、そういう理由で裁量することは違法の処置である、法のワクを越えた裁量はよくないのではなかろうか。しかもここに取り上げましたものは先ほど申し上げましたように、はなはだしく過ぎたものだけでありまして、一日や二日のものは違法ではありますが、ここに取り上げてはいないのであります。同様な例であとから説明いたします是正事項に出ておるのもあるのです。ある国税局管内では、同じようなものが是正されている。ここに書いてあります大阪国税局におきましてさえも是正した例はあるのであります。そいうことでありまして、これは政府の御説明にはいま私申し上げたようなことが書いてありますけれども、これはゆるやかにし過ぎた取り扱いではないかと、こういうわけであります。 次の五十八号は贈与の事実があったのに、資産税係りで法務局関係の資料の収集が不十分で、法人税係りとの所内連絡がよくなかったため、五年の時効が完成いたしまして徴収不能となったものでありまして、こういう例は珍しいのであります。 次に、五十九号から七十一号まで十三件、総額、約一千万円は還付する税金があったときまず未納の国税に充当することになっておりますのに、未納の国税があるのに充当しないで還付したものであります。その結果一部六百万円は九月末現在でまだ納入されていないというわけであります。それは百二ページに表になっております。下から三段目が還付した当時の他の未納の国税額で、二段目がその充当すべき金額であります。欠損繰り戻しによる法人税の還付金は還付加算金を加算しないで還付したものが六十一号と七十一号、その他は過誤納にされた還付金であります。金額の多い六十八号は滞納額があることを知りまして、一たん充当処理をしながら、会社の資金枯渇に同情いたしまして取り消して還付した例であります。 次に七十二号から九十三号まで二十二件は、滞納に対する処置がよくなかったため、不納欠損としたり、処分の執行停止をしなければならなくなった事項十万円以上のものを税務署ごとに一件としたものでありまして、処置よろしきを得れば、その金額は徴収できたと認めらるるものであります。前文にありまする態様別に申し上げますと、差し押えながら登記、登録をしなかったため処分されたものは七十三号、七十九号、八十一号、八十七号、八十九号でありまして百五十万円ばかり、差し押え物件が換価価値を失ってまた差し押え中保管を委託しておる間に滞納者に処分されたものは七十二号、八十一号で百三十万円ばかり、滞納処分票をふん失したりしたため何ら徴収措置をとらなかったものは七十五号、七十九号、九十二号で六十万円ばかりで、その他は全部財産差し押えの時期を失したものであります。財産差し押えの時期を失した原因は財産調査不十分、差し押え時期の判断を誤った原因は滞納者の社会的地位やその納付誓約を過信したものなのでありまして、登記登録をしなかった原因は税務多忙による失念であるとか、登記登録の書類を不備のまま法務局などに提出いたしまして、つっ返えされまして、そのまま放置したものなのであります。以上この執行停止などにつきまして国税庁では再発防止に対しては十分お考えになりまして、通達などによって処置を講ぜられております。 次に九十四号の前段は、法人税徴収に当りまして一度徴収しておる金額を再びダブって徴収いたしまして、しかも長期にわたって放置したため二十三年十月一日から二十八年五月八日まで放置したため利子であります還付加算金を還付金と同額ぐらい支払うことになったものであります。後段は還付加算金の期間計算を誤まって支払ったものであります。是正されております。百二十九号は不正行為でありまして、東京国税局で通報報償金と払戻金の小切手を勝手に支出官印を押しまして、小切手を切離してとったものと、わずかでありますが、隔地送金通知書が居所不明で返されていたものをとったものであります。その他五十万円以下のものもありますが、先ほど長官の御説明にもありましたように、税務署関係の犯罪は相当減っております。 次に是正さした事項といたしまして、掲げたものを説明いたします。検査の結果、照会をしまして是正されたもののうち、一事項、十万円以上のものを態様別に分けまして、これを税務ごとに集計いたしまして、税務署ごとに一件としたものであります。前年度と違いますことは、前年度は、たとえば百十九ベージにありますが、個人の取引関係等の調査不十分なもので集計いたしました。ところが今年度はそのまた細分である(ア)、(イ)という態様の細分、ことに集計したものですから、前年の一件になるべきものが二件以上にふえております。これは別表の三百八十七ページ以下に載っておりまして、それで徴収過不足、すなわち課税に関するもの二十七年度三百七十三件であったものが、百三十号から七百九十八号まで六百六十九件ということになっております。これは二百九十六件の増となったものであります。二十七年並みに直してみますと、五百三十一件になりまして、二百九十六件の増でなくて百五十八件の増ということになるのです。金額は集計のいかんにかかわりませんで、二十七年度に比べまして、不足は約一億四千万円増、過が約三千万円増となっております。百二十三ページの徴収に関するものは、二十七年度二十三件でありましたものが、七百九十九号から八百三十三号まで三十五件、十二件増ですが、これも二十七年度並みに直してみますと、二十九件、六件増、十二件増が六件増となります。金額は一千五百万円を増加しております。従いまして、二十七年度と比較しますとき、課税、徴収双方合計、増が三百八件のうち、百四十四件は税集計の増でありまして、純増といたしましては、百六十四件であります。先ほど申しました事項数では、両年度取り方に変りありませんものですから、六百二十四件、これは検査報告には、この事項数は現れておりません。六百二十四件、こういうものが千九十八件となりまして、約七六%を増加しております。金額では二億五千万円が四億三千万円、七四%増加しております。こう申し上げましても、税務署の事務が悪化したということではありません。照会を差し上げまして、それによって是正され回答が早くなった、是正されたという回答が早くなったことを意味することが多いと思います。また再照会を要するというものは少くなったこともその原因と考えられます。当局の御協力によるものだと私思っております。態様細分、(ア)、(イ)、(ウ)、(工)、(オ)などは努めて具体的に表現したつもりでありまして、あまりこれを具体的に表現いたしますと、数ばかり多くなるのでありますが、なるべく具体的に表現したつもりであります。別表第一の三百八十七ページ、第二、四百三十八ページに表示してありまする一件々々の過誤の態様を説明したつもりであります。それですから、この中に入っているのは、態様の過誤である。こういうふうにお考え願いたいと思うのです。百十九ページの末のほうに、「(ア)に属するものが最も多く」としてありますが、六十六件であります。不足約七千四百万円であります。それから(二)のうち(カ)事業税、利子税は損金に加担することができますが、その処理を誤ったもの三十一件、不足一千一百万円、過六百万円、(ケ)前期以前の否認金を当期に認容するか、しないで誤ったものが三十五件、不足一千万円、過七百万円。(三)のうちでは、青色申告であるかないか、諸規定及び経過規定の適用を誤ったものが六十件で、不足二千三百万円、過八百万円。次の(四)が一億以上ありまして、これが一番多いのであります。二十七年度の二倍近くふえております。せっかく資料があるのでありますから、これを利用しなかった誤りは私遺憾に存じます。(ア)認定賞与、譲渡所得の資料について、税務署間または署内の通報連絡をしなかったものが百十一件、不足八千六百万円、過二百万円で、一番多くあります。次の(五)のうちでは徴収義務者の納付していないものを、源泉徴収とか、そういうものを当然納付できるわけでありますから、しないものを、強制徴収しなかったもの、これは強制徴収すべきであります。強制徴収しなかったものが四十一件、不足三千五百万円。(六)はその他ということになっておりますが、(ア)は誤算です。これは単なる誤算、計算の誤り十二件、不足二百万円、過百万円が滞番多くあります。次に、徴収では、一納処分の執行停止を、しなくてもいいのにしていたもの、これは是正されたものです。二十四件、二千万円、これが一番多くありまして、これも署内連絡の不十分によるものであります。 以上要約いたしますと、個人の経理内容または取引関係の調査並びに課税資料の通報連絡または活用が不十分なものがなお多い。それから租税法規の適用を誤り、徴収過不足を来たしたものが多い。それから滞納処分において、財産に対する差し押えの時期を失しましたり、または停止理由に該当しないものに、執行停止をしたものが多いということが言われまして、特に税務署間及び署内の相互の連絡を緊密にして、徴税事務の周到な遂行を望みたいのであります。 —————————————
○委員長(山田節男君) ただいま国税庁関係につきまして平田長官並びに会計検査院の説明を求めたので御質疑願うわけでありますが、川島自治庁長官がお見えになりましたので、案件は一件しかございませんので、途中でありますが自治庁のほうに入りたいと思いますが、まず自治庁長官より昭和二十八年度の決算についての御説明を願います。
○国務大臣(川島正次郎君) 会計検査院から指摘をいたされました地方財政平衡交付金の交付が、権衡を欠いたと認められるものの点でございますが、これは会計検査院指摘の通りでありまして、地方の財源不足が過大に見積った県もありまするし、また過少に見積って計上した府県もあるのでございまして、こうなりましたについては、いろいろ原因があるのでありまするが、何といたしましても、これを算定する基礎が非常に複雑で、多種多様でありまして、計算上こうした過誤を生じたのでございまして、二十八年度のこうした間違いに対しましては、二十九年度の交付金を交付する際に、これを是正して計算をして、地方に交付金を交付しております。なお地方財政平衡交付金の制度は交付税制度に変りましたけれども、やはり算定の基礎は依然として複雑でありますので、今後はなるべくこれを簡素化かつ合理化いたしまして、再びこうした間違いを繰り返さないようにいたしたい、こう考えまして、それぞれ措置をとることをただいま考究いたしておるわけでございます。
○委員長(山田節男君) これに対しまして会計検査院側の説明を求めます。
○説明員(保岡豊君) 昭和二十八年度の平衡交付金のうち、普通交付金が法令に規定されている通り適正に配分交付されているかどうかについて、四十八頁をごらんいただきますと、ここに二十四府県ありますが、長野県及び水戸市など十四市五町を検査いたしました。その結果、長野県以外は全部過誤があったのであります。長野県は過誤はありませんでした。二十五府県のうち、長野県以外の府県は四十八頁の表の通り、交付の基礎となる財源不足額が、過大または過少に計上されていたわけであります。従って、過大に計上された府県には交付金がそれだけ過大に交付されておりますし、過少に計上されていたものには、それだけ過少に交付されていたものであります。四十八頁に、財源不足額の過大または過小計上額と書いてありまして、かなり微少なものもあります。非常に大分なんか少いのでありますが、これは個々の間違いという点におきましてこれだけ間違ったわけではございませんので、いろいろ間違えた集計——プラスなり、マイナスなりの集計がここに現われているのであります。ですから、過誤には、この財源不足額を過大に計上させるものと、過少に計上させるものとがあるわけであります。双方とも大きな間違いであれば、間違いの量といたしましては非常に大きくありましても、この結果の財源不足額として現われるものははなはだけがの功名で少くなるものであります。ここに現われている財源不足額は、いずれの間違いでありましても、この財源不足額の小さかったというものも、これは必ずしもいい、多いのより少い方がいいというわけではございませんので、そのもとになりますいずれの間違いでありましても、これがなくなることを希望いたしております。二十五年度以来、会計検査院が検査いたしておりますが、この過誤の量を調査いたしました結果、私、ここに用意しておりますが、グラフに表わしております。この結果、この間違いの量だけ——プラス、マイナスを考えずに、絶対値の間違いの量だけみますと、二十五年度には一道府県平均千三百万円でありましたものが、毎年減っております。二十八年度には半分以下の六百万円になっております。これはやはり注意された結果であると思います。昨年一年の検査の結果、この過誤の大要を申しますと、関係帳簿その他の資料から適切な数値を算出しなかったものが大部分でありまして、過大に計上させる要素のもの——これは間違いを言っておりますが、要素のものが九十七件、七千六百万円、過少に計上させるものが八十八件、九千万円、増減異同の捕捉を誤まったもの、過少四件、二千二百万円、単なる計算の間違いは、過大過少とも偶然二十六件、千九百万円、計過大九千六百万円、過少一億三千三百万円、これは絶対値で、加えまして計二億三千万円の誤まりがあったわけであります。これだけの誤りを見出したわけであります。 このように、まだ計算方法の誤まりがあとを絶たないのは遺憾でありまして、資料を提出する部局とそれをまとめる部局との連絡が悪いことなどを当局に御注意申上げた次第であります。この算出をしたことは、ただいま申されましたように、理論的であるためでありますが、その根本の過程におきまして、それほど確定的でない要素があるものでありますから、計算の過程が複雑であっても意味をなさないところがあると思うのであります。もう少し簡単であっても現在ぐらいの合理性は保てるのではないか、それを御研究願ったわけであります。以上であります。
○委員長(山田節男君) それでは川島自治庁長官に対する御質疑をお願いいたします。なお、自治庁からは石渡会計課長が出席しております。 委員長からちょっとお尋ねしますが、今度はこの地方財政平衡交付金の代りに、地方交付税交付金ができたわけでありますが、この交付額を算定する場合につきまして、先ほど会計検査院側からもいろいろ指摘された件が示されたわけでありますが、自治庁として、基本的に、今後かようなことが絶滅はできないにしても、少くて済むように何か対策が立てられてしかるべきじゃないかと思いますが、この点について自治庁として基本的な対策を何かお持ちになっておれば当委員会にお示しを願いたい。
○国務大臣(川島正次郎君) 大体平衡交付金をきめますと同じような基準で交付税の交付金を算定することになっておるのでありますが、会計検査院の指摘がありまして、余りに複雑多岐にわたるために間違いが起りますので、なるべくこれを合理化しようということで今回も——これは総理府の規定できめておるのだそうでありますが、総理府の規定にある程度改正を加えまして、再び間違いを起さないようにいたしたい、こう考えまして、今その点につきまして考究をいたしております。
○委員長(山田節男君) たとえば、基準財政需要額、この算定には一つの基本的な計数を持っていらっしゃるのですが、こういう点は、いろいろ科学的な基礎でああいう計数を出されておるのだと私は思うのでありますが、先ほど会計検査院から指摘されたような事項は、これは実際運用する場合に、たとえばここでも挙げられておりますように、財源の不足額を過小に計上するとか、あるいは過大に計上するということが現われてきておるわけですが、こういう点はもっと技術的に、これは大体関係の公務員の不注意とかなんとかを、もう少し的確に把握するということは必ずしも私はそう至難なことじゃないと思う。今この点大臣がおっしゃったように、具体的にこういったものを過大に計上するとか過小に計上するとかいうような技術的な面ですね。こういうようなものは私割合にたやすく避け得べきものじゃないかと思うのです。この点について、川島国務大臣に一つ御意見を承わりたいと思います。
○国務大臣(川島正次郎君) 私が就任後会計検査院の報告を見まして、相当程度基準の算定の方法に改訂を加える必要があると考えまして、事務当局に命じまして、これを考究させておるのであります。結論はまだ私は報告を聞いておりませんけれども、何といたしましても、再びこうした間違いを起さないような方法でやりたいと、こう考えておるわけであります。適当な処置をとりたいと思っておるわけであります。
○委員長(山田節男君) ほかに御質問ございませんか。
○木内四郎君 自治庁長官にお伺いしますけれども、検査院で検査されたのは、二十五府県だと思うのですが、そのうち誤まりがあったものがここに掲げられておるのです。その他の府県に対してももしお調べになれば、あるいは誤まりがあるのじゃないかと思うのですが、そういう府県に対して何か処置をとられましたか。
○国務大臣(川島正次郎君) 全部の都道府県に対してはないそうでありますけれども、会計検査院が調べた以外の県につきまして若干調べたものがあるそうであります。
○木内四郎君 検査院でお調べになったのは二十五府県でしょう。そうすると、それについてこれだけの、長野県以外の県に誤まりがあった、そうすると、調べないほかの県、調べない県についても誤まりがあるかもしれないと思うのですが、それに対してお調べになって、そして検査院から調べを受けないけれども、もし間違いがあれば、それをやっぱり直していただかなければならんと、こう思うのですが、それを今お調べになって、多少あやまちのあるものもあるかもしれませんがそれに対しても適正に是正の処置をとられたのですか。
○国務大臣(川島正次郎君) 会計検査院が指摘されました以外の県で、自治庁自体が調べましてあやまちがあった県は二十九年度において是正措置をとってあるわけであります。
○木内四郎君 何件くらいあったのですか。
○国務大臣(川島正次郎君) 政府委員からお答えいたします。
○政府委員(石渡猪太郎君) 二十八年度におきましては、大臣のおっしゃられましたようなことで調査いたしました結果、自治省自体として誤まりを発見した件数は今大臣が申されましたがございませんでした。二十七年度につきましては錯誤がありましたのは三百十一件でありまして、そのうち会計検査院から指摘されましたものが百六十九件ございますのですから、その差がございまして約百四十件ばかり調査をいたしまして、それについて誤まりのありましたものについて是正措置をとっております。ただいまその是正の措置をとったのが何件ですか、資料をちょっと持ち合せませんですが、その程度でございます。
○木内四郎君 会計検査院の方の御報告だと、まあお調べになったうち、長野県については計算上間違いなかったというお話だった。そうすると、何かその間違いがなかったことの理由ですね、それから何かそうした他の府県にも参考になるようなことがありましたですか、扱い方についてですね。もし参考になれば、そういうことに他の府県も大いに気をつけてもらって、長野県は非常によくやっておった、何か一つそのほかのほうでもそれを勉強してもらって参考になるようなことがあれば、 この際……。
○説明員(保岡豊君) 具体的には聞いておりませんけれども、こういうことはあります。部内連絡がいいということは私聞いております。そのほか個々に具体的には聞いておりません。
○島村軍次君 ただいま会計検査院の報告によりますと、過大に計上された財源不足額、過少に計上された財源不足額の差し引きの問題、ここに出ておるので、それをグラフにとってみると総計二億三千万円というのは、これはこの府県、御指摘になった府県についての数字ですか、あるいはそうでないのですか、その点をちょっと聞かせて下さい。
○説明員(保岡豊君) ここに掲げてあります二十四府県であります。
○島村軍次君 会計検査院は調査をされる場合には、ただいまお話しになったように全体のうちの、府県においては二十五府県、それから町村においては七市二町の調査だけのようであります。従ってこれを全国の市町村にみますると相当の数字じゃないかと思うわけです。ただいま自治庁の御答弁によりますと、二十八年産についてはまだ調べてないという、過不足の関係は調査してないというような御答弁であったようでありましたが、そうなんですか。
○政府委員(石渡猪太郎君) 二十八年度につきましては、制度の改正その他の事情もございまして、そこまで手が伸びずに、調査はいたしておりますのです。
○島村軍次君 これは非常に大きな問題だと思うのであります。たとえば他の省におきましては内部監査の方法がかなり各省ごとに考えられまして、相当徹底した方策を講ぜられておると思うのであります。しかるに自治庁は重要なこの財政平衡交付金に関して、たまたま指摘されたのは会計検査院の調査であって、その以外の全般の市町村についての調査がまだできてないということはまことに遺憾と思うのでありますが、こういう問題に関して自治庁長官はどういうふうにお考えになるのですか。
○国務大臣(川島正次郎君) 私は御承知の通り、に就任以来、ごく短時日でありまして、過去のことはあまり承知していないのでありまするが、おそらくこれは平衡交付金が交付税に変りました、その制度の改正、それから市町村の合併等のために調査が遅れているのではないかとかように私は推測するのでありますが、よく調べまして、もしも怠慢によって調査が遅れているのならば、これを督励しまして至急に調査するようにいたしますが、私としてはちょっと二十八年度何ゆえ遅れたかということは的確な御返事を申し上げかねるのでありまして、御了承願いたいと思います。
○島村軍次君 私がお尋ねいたしましたのは就任後日も浅いからよくわからぬということは、ごもっともだと思うのでありますが、平衡交付金制度はなかなか実にむずかしいいろいろなこまかい問題を規定されております。しかも基準財政収入にしても、支出にしても、一定の基準をお作りになって、そのワク内で、道路についてはどう、国道については何キロと、こういう計算をするのだ、それから教員給についてはどういうふうに、やるのだということが算定の基礎になっております。そういう場合に、いやしくも財源交付の過不足が生じて、そして指摘以外の町村が全国的に非常に多いわけですから、そういう場合に私はもっと監査の方法を従前の地方の財政監査をやったというような方法をとられることが必要じゃないかと思う。そういう機構が自治庁には全くない、こう申し上げてもいいと思うのです。これはまあ考え方でありまして、府県には府県の監査制度があり、町村にも監査制度があるのだから、それはそれで内部監査をやっておる、だからして、自治庁はそういう問題については何も関係はないのだというようなことでは、いやしくも国の平衡交付金の交付に当って、しかもこれは膨大な交付金なんです。それにまだ二十八年度の過不足の問題が指摘のあったものだけについては それぞれやったが、その他の問題についてはやっていない。府県は数が少いにいたしましても、これは金額は相当ある。市町村になるというと、これは相当の金額になると思う。そういう問題を今日ここでわれわれの方から申し上げてどうかというようなことをお尋ねしましても、長官はいずれ、就任後日も浅いということで御答弁になったようでありますから、追及はいたしませんが、ともかくこの問題に関しては基準になるものは財政平衡交付金の制度とあまり変っていないのです、交付税になっても。そこで今後の措置を、国全体から見て補助金制度等については、相当なやかましい制度で、大分徹底したようでありますが、交付金の制度そのものがやはりそれと同様に、補助金と同じように相当の監査をもって、そして過不足の問題のある場合には、これをすみやかに措置する、翌年度にどうするというようなことは当然やられるべきであると思う。その問題について一つしっかりと今後の御検討を願って、交付金制度に誤まりのないように、また交付税になりましても——昨日地方行政委員会で承わりますと、交付税については弾力性があるということはよくわかりますが、それは算定の基礎が一応示されておるわけでありますから、十分なこういう問題についての監査的措置を自治庁自身がみずからの機構においてやられるような措置を講ぜられる必要が私はあると思う。これは希望を申し上げておきます。
○国務大臣(川島正次郎君) ただいまのお話ごもっともでありまして、実は最近に提案ができますれば、国会に提案して御審議を願おうと思っておりまする自治法の改正の中に、地方財政の監査制度を設けようと考えて、今案を練っている過程におります。できますならば、御意見を取り上げまして、自治法の改正の中に織り込みたいと、こう考えておりますので、一つ御了承を願いたいと思います。
○木内四郎君 私は、先に質問しましたのは、今他の委員から御指摘になったことについては、当然自治庁でも問題になることだと思っておったから、私は深く触れなかったのですけれども、今のように伺いますと、今度は法律を改正して、調べるような制度を云々というお話がありましたけれども、そういうことをなさらなくても、自治庁としては当然今の機構の下においても、制度の下においても、当然検査院から指摘されたものだけでなく、ほかのものにしても、今の制度の下においてもお調べになって、そしてこういう膨大な間違いが他にあるということも想定されるのですから、それに対して措置をとらるべきものだと思うのですが、そこはどうでしょう。長官よりもむしろ事務局の方に伺っておきたいと思います。
○政府委員(石渡猪太郎君) ただいま仰せになりましたことにつきましては、十分考慮いたしておりまして、実は調査課という課がございまして、そこでは交付金の算定の問題のみならず、財政運営全般にまでわたって、府県それからおもな市について調査を行なっている次第でございます。ただ一つ特に算定の基礎の正確なりや否やにつきまして、抽出して調査ということを二十八年度においては行わなかったのでございますが、現在、今申し上げましたような方法によりまして行なっているような次第でございます。
○木内四郎君 今自治庁長官のおっしゃったように、法律を改正して特別な制度を設けられる場合においては、もちろんのことですけれども、それでなくても現在の制度におきましても十分に一つ注意をされて、この検査院から指摘された以外のものについても是正してもらわなければ、こういう大きな金額の間違いがあるということじゃ、非常に私どもとしても困りますから、国民も非常に迷惑しますから、十分に一つ努力していただきたいと思います。
○委員長(山田節男君) 委員長からも、川島長官にお願いします。すでに具体的な数字をもって、部分的には会計検査院から数字を示して指摘されているわけですし、会計検査院はグラフまで作成しているようなわけですから、新しい法律改正の下に新しい制度をやるということよりも、すでに二十八年度の問題ですから、本日は一応ここで審査は、審理は終えますけれども、一つできるだけ早い機会に、先ほどの木内並びに島村両委員から言われたことを、一つ委員会に御提出願いたいと思います。法律の改正を待たない前にできないことはないのですから、一つ速急にお出し願うようにしていただきたいと思います。 それではほかに自治庁に関しまして御質問ございませんか。——御質疑がないようでございますから、一応自治庁に関しましては審議を終了したとすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田節男君) ではさよう決定いたします。
○島村軍次君 ちょっと希望を申し上げておきます。委員長のその最後のお話になったことはよくおわかりになっておるでしょうかな。それはこの交付金制度、交付税になりましても、これの監査の方法について、具体的にどういう方法を考えて、そうして法律をどういうように改正しようかということについては考慮中だと言われるが、具体的にそれを通り一ぺんのごあいさつだけでなしに、はっきりしたものを一つ出していただきたい。こういうことなのですよ。念のために私からも申し加えて希望申し上げておきます。
○国務大臣(川島正次郎君) わかりました。 —————————————
○委員長(山田節男君) それでは続いて租税関係の国税庁関係の御質疑をお願いいたします。なお、本日は国税庁からは平田長官のほかに喜多村会計課長、会計検査院側からは保岡第一局長、中川大蔵検査課長が見えております。見えておりまするから逐次御質疑をお願いいたします。
○政府委員(平田敬一郎君) はなはだ恐縮でございますが、先ほどの説明に二点ほど補足いたしまして、御説明さしていただきたいと思う次第でございます。よろしうございますか。
○委員長(山田節男君) どうぞ、平田国税庁長官。
○政府委員(平田敬一郎君) 先ほど一般的なことを申し上げまして各論的なことは省略させていただいた次第でございますが、そのうち二点ほどはちょっと一つ御説明を追加させていただきたいと思う次第であります。それは一つは青色申告の問題でございます。この点につきましては先ほど五十四号から五十七号の問題でございまするが、まさしく法律通り、文字通り実行に移しますというのが、またこれ当然でございますが、そういう建前に忠実でありますれば、まさに検査院から御指摘になりました通り、大阪局における措置は当を得ないという御批難を受けるのも、これは私はそのこと自体まさにその通りだと思う次第でありますが、ただ先ほどからもお話ありましたように、実は、青色申告につきましては、できる限り、二十五年度から設けまして、何とかして育成して行こうという、実は私ども基本的な考え方を持っていたわけでございます。青色申告と申しますのは、一定の帳面をつけて、一定のときに自分が青色申告をすると、こういう申請をいたしますれば、大体帳面さえつけておれば、承認すべきものでありまして、従いまして承認という事項は、もちろん法律上の要件ではございまするが、しかしそう著しく厳格に解すべきかどうかにつきまして、私ども育成の立場から考えますと、若干実はその辺、弾力的な考え方をとった事態も実はあったのでございます。そういう際でございましたので、大阪局におきまして、おそらく相手方が善意で承認の申請をしなかった、これはもちろん要件にいたしておると思います。それから記帳等がやはり期首からちゃんとできていた。こういう状態があとでわかって、どうも期限が遅れましたけれども、何とか認めてもらいたいといってきたのを、おそらく青色申告の扱いをいたしたのが御指摘を受けた事項ではないかと思います。私どももその当時から一定の標準を設けまして、きちっと実は、こういうものは法律上はどうかと思うが、当初だから延ばせば延びるものだから、認めていけというはっきりした方針を打ち出していけば、あるいはよかったのかもしれませんが、そういうことがなくしてやりましたものですから、若干扱いが公平を欠いていたという点につきまして、検査院の御指摘は、私もっともだと思いますけれども、しかしその通りといたしまして、このやったこと自体を今になりまして、ここでいかんと言い直しましても、そして取り消しまして必要な徴収不足の税額を今ここでさか上って徴収してしまうということまでいきまするのは、どうも行政措置として少しいかがであろうかというふうに実は考えておりまして、そういう実は説明をいたしておりますことをつけ加えさせていただきたいと思います。 それからもう一つの点は、検査院から御指摘になりましたものの中で、実はこの税務署内のあるいは各税務署間の資料の収集ならびにそれの活用、これがどうも十分でないという点。これは実は私ども前々から注意いたしておりましたが、昨年検査院からいち早くいろいろ御注意を受けまして、まことにもっともな御注意だと存じまして、昨年私どもの内部の監督官に命じまして、こういう点特別監査をいたしたのでございます。そういたしましたところが、やはり検査院の方が二十八年度のをだいぶ指摘されておりますが、だいぶやはりございまして、こういう点につきまして、そういう機会に一そうの注意をうながし、怠ったりするようなことがないように努めますと同時に、また今後におきましては、いろいろ資料の組織的な収集、整備の方法等につきましても、いろいろ工夫をいたしまして、できる限りこのような間違いがないように努力いたしておる次第でございます。この点は昨年検査院から非常に御注意を受けまして、私ども非常にまあその趣旨にごもっともと思いまして、実非常には努力しております。で、特に注意しております点であるということを、この機会に申し添えまして、先ほどの説明を補足させていただきたいと思う次第でございます。
○島村軍次君 会計検査院にお伺いいたしますが、ただいま御説明をなさいました各種の案件、これが適正に行われておった場合と、しからざる場合、すなわち指摘されました各種の案件の金額を総計いたしますと、どういうことになりますか、御計算されておりますもの、国税庁関係だけで。
○説明員(保岡豊君) 是正事項といたしまして先ほど申し上げました金額、不当事項として申し上げた金額と別々に是正事項の方が賦課の面と徴収の面とに分けております。賦課の面におきまして、不足と過、過というのはこちらから返すのでありますが、不足が三億六千四百八十一万九千四百一円、それから過の方が四千九百四万七千七百四十二円というふうになります。これが賦課の方の過誤であります。徴収上の過誤を是正した、これが二千三百九十七万三千四百六十二円、これが是正事項の過誤であります。それから不当事項のものは、特に集計としてございませんでしたけれども、ここに前文に書いてあります。初めの青色申告の件は、今ここに徴収不足額としまして、百一ページの二百九十八万三千六百四十円、それと、それから今のここの五十八、時効の完成のものと、それから未納の国税が、ここに書いてあります十三件で一千万円、それから滞納処分の二十二件が千二百万円、租税の払い戻しに関して是正されたものが二件ありますが、ただいま私、集計したものを持っておりませんが、すぐに集計して差し上げたいと思いますから、御了承願いたいと思います。
○島村軍次君 参議院の決算委員会で別途に調べたものによりますと、今お話になりましたいろいろな案件を合せますと、合計四億六千九百万円になるようです。これは間違いないでしょうか、今のお話しに……。
○説明員(保岡豊君) 先ほども私申し上げましたように、是正事項だけで四億三千万円と申し上げました。それですから、先ほどの不当事項の方と加え合せますと、そのくらいになると思います。
○大谷瑩潤君 一つお尋ねしたいのですが、宗教法人法による固定資産税の問題ですが、各地方によりまして、一定した査定が行われずに、ある県では税金がかかり、ある県ではそれは文部省の方の指令によりまして固定資産税はとらないというような工合に、地方によって違っておる現在の状況であります。これはおそらく、あの根本法にありまするおおむねという字が、解釈によっていろいろ変って来ておるのだと思いますが、税務署の方ではこれをどういう工合に将来統一されます御意思があるか、承わりたいと思います。
○政府委員(平田敬一郎君) 実は地方税は自治庁の所管になっておりまして、今私どものところで直接所管いたしておりませんので、正確なお答えを申し上げるのはどうもいかがかと思いますが、地方税はたしか公益上必要と思う場合におきましては、非課税にすることができるといったような包括的な規定が地方税法にございまして、その運用で地方団体が若干違った運用をやっている例があるようでございます。従いましてお話しのような例につきましては、おそらく自治庁といたしましては、できる限り文部省と相談しまして、歩調を一にするように指導はいたしておるんじゃないかと思いますけれども、若干、ところによりますと違った結果を生ずる場合があるような建前にもなっているようでございまして、その辺の点、非常にどうもはなはだ恐縮でございますけれども、正確なところは自治庁の方に、適当な機会にお尋ね願いますようにお願いいたしたいと思う次第でございます。
○島村軍次君 直接の関係ではありませんが、本年度の入場税の実績が、つまり二十九年度あたり、昨年の法律改正でできたのですが、どういう情勢になっておりますか、年度の途中からであったのですが……。
○政府委員(平田敬一郎君) 入場税につきましては、国税移管後、できるだけ工夫いたしまして、円滑に、かつ適正にいくように努力いたしたのでございますが、四月末で大体決算に近いと思いまするが、締め切りました数字が、収入額で百億千四百万円、課税額で百一億強というぐらいになっておったかと思います。なお若干、決算までには、計数整理の期間がございまして、少し移動があろうかと思います。これに対しまして、予算では百二十億円程度見ておりましたので、若干予算に不足を来たしております。これは御承知の通り、税率が国会で最後に少し変りました関係が、一番大きく影響しておるのではないかと思っておる次第でございます。
○島村軍次君 国税庁長官にお聞きするのもどうかと思いますが、この不足額についての地方財政の補填の問題、これは、たしか百分の九十でしたか、一割を国で保留されて、あとの九割を地方に交付することになっておるのですが、補填の方法については、どういう御措置をおとりになったか。これは大蔵省の御関係かもしれませんが、おわかりであったら。
○政府委員(平田敬一郎君) この点も大体私、実効見込みといたしましては、百億前後ということではなかろうかということを、実は前々から関係のところには申しておりまして、それに応じまして、しかるべき措置がとられてきたように、私、抽象的には聞いておるのでございますけれども、今ここで具体的に申し上げますのは、どうも正確なデータを持ちませんので、適当な人からお答え願うようにお願いしたいと思う次第でございます。
○委員長(山田節男君) 委員長から二つばかり質問申し上げたいと存じます。 第一点は、ただいまの二十八年度の決算の検査報告を見ましても、租税の収納状況を見ますと、やはり滞納額が累積の傾向にあるように見られるのでありますが、これはやはり税務官吏の素質の問題、あるいは納税者の納税の意思を向上させる、こういうことにもこれは関連するのじゃないかと思います。ことにデフレの今日、二十九年度、あるいは三十年度においても、収納状況はますます悪くなるのじゃないかというように懸念されるわけでありますが、これに対して平田長官としては、こういうものに対する対策と申しますか、向上させるというようなことについて、具体的にはどういったような策を講じておられるか、もし具体的にお示し願えれば、お願いいたしたいと存じます。
○政府委員(平田敬一郎君) 滞納の状況につきましては、あるいは後ほど別途、総括的な資料をお配りして御参考にいたしたいと思いますが、概要を申し上げますと、累増するという状況ではないようでございます。納滞がなかなか減らない。もう少し減ってしかるべきじゃないか。それにもかかわらず、なかなか現在の滞納が思うように減らないというのが、実は現状であろうかと思います。三月末の滞納税額の総額、つまり執行停止もほとんどとれないのですが、三年間一応様子を見ておいて、その上で落そうというのがございますが、そういうものまで一切含めました滞納の総計は、本年の三月末で千四十億四十三百万でございます。前年の同期においては千百五十八億三千二百万でごさいましたので、約百億円程度は減っております。もっともこれは執行停止になりましたようなものをそういたした関係もございますが、その執行停止の分を除きました、つまりまだ徴収すべき額でとれていないというようなものの総額が、前年同期が八百二十二億に対しまして今年の三月末が七百五十二億、これでもう七十億前後は減っております。これで申しますと、もう少し私のほうといたしましては、毎年現任高を減らしていきたいという考え方でいろいろ施策を講じておるわけでございますが、何しろ滞納の件数が相当多いのと、それから昨年は特に下半期後、経済情勢が悪くて、デフレ的な傾向を生じまして、源泉所得税、法人税、物品税といったような税種目で、どうも遺憾ながら若干滞納がふえてきた、ふえてきた滞納をいかにうまく処理するかを実は非常に努力しておるわけでございますが、しかし全体として申し上げますと、そういう状況になっているのが概況でございます。滞納につきましては、実にこれは終戦後からずっと引き続くいろいろな無理がこういう状態になって来ていると思うのでございますが、私はまず第一に、やはり賦課と申しますか、課税のほうにおいてなるべく、今申告納税でございますから、納税者の自発的な申告がよくなるようにいたしまして、それによって課税自体に対する不平不満を先ずできるだけなくして、納得した課税をやっていく、これがやはり一番大事なことである。その次は、きまった税というものは一つ期限を守ってもらおうじゃないか。どうも戦後一向、期限を守るとか時間を守るとかいうことにつきまして、社会一般も同様だと思いますが、税金のことにつきましても、一時、納期があってなきがごとき状態でございまして、戦前に比べますと誠に嘆かわしい状態でありましたが、先ず一つ課税自体に文句をなくして、きまった税は一つ必ず納期までに早く納めてもらうという、そういう趣旨で、納期限の厳守ということを大分実はやかましく部内、部外を通じまして、実は広報活動等を通じまして努力いたしておるわけでございます。その結果、申告所得税の期限内の納付は、前に比べますと昨年一年で実はだいぶよくなりました。経済情勢が思わしくないにかかわりませず、そういう点はよほど前進してきたように見受けられております。しかし、それにもかかわらず、どうしてもやはり滞納が出てきますので、出てきた滞納に対しましては、なるべく早期に一応の督促はいたすわけでございますが、しかし昨年度でございますと、本当に気の毒な状態にあって、どうにも税が納まらないというような人がだいぶ中にあるわけでございます。それを一律に、差し押え、公売といったような強制処分をとればいいじゃないかという考え方もあるかも知れませんが、それではしかし結局におきまして無理摩擦ばかり多くて効果が少いというので、相手方の滞納になったときの納税資力と申しますか、納付能力あるいは納税に対する誠意、そういうものを一個別的によく調査させまして、それに基きまして必要な措置をとっていく。従いまして、先ほど検査院からの御指摘も若干ございましたが、どうも気の毒であるが、ここで誓約書を取って半月なり三月なりに必らず納まりそうな人には、これはすぐ差し押え、公売とまでは行かないで、やはりそういう道もある程度やむを得ずやってゆく。しかし理由がなくして滞納している、店舗は拡張しながら税金を納めてないというようなものも率直にいって相当ございます。そういう向きに対しましては、必要なれば措置をとりまして徴税を確保する。滞納者の個々の事情に応じまして適正な措置をとってゆくということを、だいぶ強力に押し進めて参っておるわけでございまして、大体滞納整理につきましても、この二、三年瀬で、仕事のやり方、その他も、職員もだいぶ身につけて来つつあるように思いますので、今後はよく一つそういう点をさらに一そう勉強をいたしまして、適切に処理等をやるようにしてゆきますれば、経済情勢に著しい変化がない限り、滞納の現在高をもう少し私は、大幅、というのは言い過ぎかもしれませんが、相当顕著に減らし得るように持ってゆく、そういうふうにするのが私どもの理想と思いまして、実は鋭意努力いたしておる次第でございます。概況ではなはだ恐縮でございますが、申し上げます。
○委員長(山田節男君) それから、今度の決算の検査報告に、百三十以降、いわゆる会計検査院から是正事項として列挙されておるものの中で、たとえば個人の取引関係の調査が不十分であるとか、あるいは法令の適用を誤ったものというような、こういうようなことによって是正を受けているということは、要するに税務吏員、税務官吏の、何と申しますか、一方においては人員が不足だということも言い得るかもしれません。しかしながら法令の適用を誤るということは、税務官吏としての根本的な、それだけの素養に欠けておったのじゃないか。かかるがゆえにこういう結果を来たしたのではないかともとれるわけですが、こういう方面において、特にここに是正事項として列挙されている件に関しまして、平田長官は、将来こういったものを少くとも減少せしむるということにつきまして具体的に今どういったような御方針があるか、お示しを願いたい。
○政府委員(平田敬一郎君) 検査院から実は是正を要するものとして御指摘を受けました事項は、大部分全く私どもその通りでございまして、遺憾に思っているわけでございます。内部の監督といたしましても、いろいろな自己監査あるいは事前の上申等によりまして、できる限りこういうことを少くするように実は努力いたしております。最近は、前に比べますと、私は実質的にはよほど数は減ってきているとは思いますが、しかし一方におきましては、一つは検査院の検査が充実したのも大きな理由じゃないかと思うんでございますが、いずれにしましても、なおこのようにたくさんありますことは、やはり私どもまだまだ勉強の余地が多いと思っております。それにつきましてただ申し上げたいのは、何しろ法人も著しく戦後ふえまして、戦前は五、六万ぐらいであった法人の数が今四十万ぐらいに実はなっている。それから個人の納税者も、戦前は百万ぐらいでございましたのが現在御承知の通り八百万、源泉所得を除きましても三百万近く、こういう状態でございまして、税務官吏もだいぶふえておりますが、個人の所得でございますれば、一人でやはり三百人ぐらいを受け持ちまして調査をしておる。法人も一年で一人で百ないし百五十前後の法人を持ちまして調査をしておる、こういう状態でございまするので、まあ委員長御指摘の通り、やはり根本は私ども担当者が勉強いたしまして一人々々が能力を高める、これが一番根本的なことだと思いまするが、それと合せまして、いろいろな仕事のやり方、監督等にも鋭意努めまして、こういうことをできるだけ少くしたい。限りもあることでございますので、なかなか絶無を期することはむずかしいと思いまするが、しかし一つ毎年少くなるように大いに努力いたしたいと考えております。 なお講習につきましては、いろいろな方法で今、薫育的な教育もいたしております。で、まず学校出たての者につきましては、全国七つの税務講習所に入れまして一年間訓練いたしております。それからさらに五、六年以上たった者を中央の高等科に入れまして、これは二百人くらいですが、そこで講習を施しております。そのほかに二週間あるいは一月程度の短期講習を、中央で一年にやはり十四、五回、いずれも人数は五、六十人ないし百人くらいは集めまして、いろいろな角度から訓練いたしております。こういう仕事はなかなかどうもむずかしいだけでなく、非常に注意を要する、しかも結果にすぐ現われるという仕事でございますから、一人々々の職員がりっぱに仕事ができるようにするのが一番大事であると思います。そういう角度で、できる限りの努力をいたしておりますので、だんだん、と申しましても、だんだんの程度をなるべく早くしたいと思います。
○委員長(山田節男君) この際、平田長官に、今の心がまえは非常にりっぱだと思うのでありますが、たとえばイギリスのように非常に納税の義務というものが理解されておる所でも、やはり何と申しますか、インカム・タックス・コレクターといえば、まるで鬼か悪魔のようにいわれて、非常にきらわれておるわけですが、やはり国税庁として、納税著に対する納税の向上という意味からも、あるいは憲法に規定されておる、国民は納税の義務がある、いろいろ宣伝啓蒙されておりますが、やはり納税、収納をよくするという点も、これは根気よく国税庁として、きわめて大衆的なPRといいますか、啓蒙、PRをもっとおやりになる必要があるんじゃないか。ことに事業税とか法人税の関係を担当されておる税務官吏はやはり相当悪魔か鬼かのように、義務に忠実なということも言えますが、もう少ししつこく勇敢にやるにもやり方があるんじゃないか、こういう点が私らの身辺においても二、三そういうものを経験しておるわけです。これは非常にむずかしいことでありますが、しかしやはり国民に対してまだまだ啓蒙が足りないのじゃないか。相当費用も要るでしょうけれども、私はやはりこの点は国税庁として、最も重要なPRの仕事としておやりになることが必要じゃないかと思いましたので、先ほど来の質問をしたわけです。希望を申し上げておきます。
○政府委員(平田敬一郎君) お話しの点が最も重要なところだというので、実はいろいろな機会にそういう点を徹底さすべく努力いたしておるのでございますが、一つは私、どうも戦後、税務官吏は少し悩まれ過ぎておると申しますか、必要以上にこれは自分たちの仕事のやり方を反省してみなければいけないのだというので、一つは私、仕事をやる場合、ことに納税者と接触していろいろなことをやる場合には、常に納税者の身になって反省してやってくれ、ちょっと言葉が行き過ぎかもしれませんが、納税者の身になって仕事をやろうじゃないか、しかしそれだけでもいけないので、やはり結果がよくなくちゃならん、常に結果を見よといったような、二つのスローガンを掲げまして、まず部内の職員の頭がしっかりならなければ納税者に幾ら注文してもだめだ、まずこちらから固めてかかろうじゃないかということをやかましくいっておりまして、一時と比べればよほどよくなったという評判も聞くのでありますが御指摘のように、やり方がしつこ過ぎるとか、いろいろそういう点につきましても非難が起っておりますことは御指摘の通りでございまして、そういう点につきましても今後できるだけ私ども一致しまして勉強しまして、御指摘の通りなかなか実際むずかしいと申しますか、簡単に、うまいこといっても、そう行くものかという御批評を受けるかもしれませんような仕事でございますが、それだけに鋭意努力いたしまして、一つ御期待に沿うようにいたしたいと考えておる次第でございます。
○市川房枝君 平田長官に滞納のことについてちょっとお伺いしたいのですが、実はせんだってから地方議会の議員の人たちに相当滞納者があるということが新聞に出ておりました。そこで自治庁は地方自治法の改正案をまあ今国会に提出されるらしいのですが、その原案の中で、滞納者は職務を停止するという案が原案として入っておる。ところが与党の政務調査会でそれは削られたのだ、こういうことが新聞に出ておりました。その納税は、それこそ国民の義務でありまして、議員はまっに国民としての義務を当然果すべきだと思うのです。従って自治庁の原案の中にそういうのを挿入されたということは私としては大賛成なわけですが、地方議会の議員に滞納者が多いということから、国民の中には、それでは国会議員も相当滞納者がいるのじゃないかというようなことが、ちょいちょい、ささやかれております。これは私どもその一人として、国会議員の名誉といいましょうか、あれですが、国税庁のほうでそういうふうな御調査がございますかどうか。まあ個人の名前の必要はないと思いますが、それをちょっと伺いたい。
○政府委員(平田敬一郎君) 実はあの問題は、私もちょっと新聞等でも見まして、ああいうことが問題になること自体ちょっとおかしい、そういう感じを実は受けておりまして、法律で規定するのがおかしい。ああいう問題が出ること自体がおかしい。法律に入れるの入れないの、ああいうこと自体がちょっとどうかと思うような感じがいたしておりまして、もちろん議員の方々はおそらく納税のことはよく御存じでございますし、当然納めていくべきものは納めておられるだろうと思います。そういうことは別に法律を待たずしていくのが本当の民主政治の行き方で、もし、かりに自治体にそのような滞納しておる人がありますれば、その次の選挙に当選されるのが不思議なくらいに実は考えておるのであります。従いましてその点いろいろ問題があると思いますけれども、その点はお話の通りで、よけいなことを申し上げるのは差し控えておきたいと思いますが、国会のほうにつきましては別段私ども一向問題になるそのこと自体がおかしいし、別に調べたこともございません。ただ、今までいろいろぶつかっておるところを見ますと、国会議員の方には、そういう点につきましてそう問題にするような点はないのじゃないか。特に組織的に調べてございませんですが、そういうふうに感じておりまして、それからまた、そういうふうになるのがしごく望ましいので、あまり問題にしないで、きちっとしていただくようにお願いいたしたいと実は存ずる次第でございます。
○市川房枝君 今、長官のお話のように、国会議員の中にはあまり滞納しておる方が少いというのでしたら、これは大変私どもとしてはうれしいのですが、しかし国民はそう信じていてくれるかどうか、残念ながら私ども耳にする声はそうでない声もあるのですけれども、これはもちろん国会議員の名誉のために、その人の名前は必要ありませんから、さっき申し上げましたように大体の人数くらいは、もし調べられるものならばそういう数字を本当は出していただいて、そうして国民に知らせれば、はっきりとそうでないということをわかってもらえる。地方議会の議員でもああいうふうに問題になったということ自身、私どもとして非常に恥かしいと思うのですが、しかし現実の問題としてああいうことが問題になり、ことに政府の自治庁自身がそういうことまで立法しようとしたところに私は大きな問題があると思う。あまり隠すといいますか、蓋をするというような考え方でなしに、私どもとしてはむしろはっきりさしていただきたい、こう思うのですが、そういうことがおできになるかできないかは存じませんが、私の考えだけ申しておきます。
○島村軍次君 青色申告の人員が、税種別に言って、あれはもっとも所得税だけかもしれませんが、人員が最近どういう傾向になっておりますかという点、どうでしょうか。それから納税組合の現状についてお話を願いたいと思います。
○政府委員(平田敬一郎君) 青色申告の状況でございますが、個人の申告所得税、法人は御承知の通りもう大多数青色申告になりまして、たしか八割前後青色申告法人でございます。残りの二割も、ほとんど休業中の法人とか、現に仕事をしてないものでございまして、実際仕事をしておる法人は大部分が青色申告になっております。なお、しかし若干残っておるのでございますが、法人で青色申告にならないのはおかしいので、今年は全面的に原因を調査しまして、青色申告にいたしたいと思いますが、法人はそういう状況でございます。問題は個人でございますが、個人の中におきましては営業諸業でございますが、営業と自由職業ですね、そういうものについて、その他いろいろ分けております。常業諸業の納税者は、昭和二十五年に青色申告を始めました当時は十万一千三百九十七人、全体の納税者の五%程度にすぎませんでした。その後二、三年は足踏みいたしておったのでございますが、昭和二十八年から簡易簿記を設けまして、普及に努めましたところが、大分ふえまして、二十七年は十万七千程度でとどまっておりましたのが、二十八年に十七万八千二百二十六人、全体の一三%になりました。一般納税者は免税点の引き上げで少し減っておりますが、二十九年が三十三万一千四百六十人、それから今年の三月に締め切りました分が五十四万二千人、この二、三年で非常に増加いたしまして、本年度は申請者の総数は、営業諸業の納税者の見込みに対しまして大体、四七%、こういう状況になっております。もっとも、その他の、農業その他は業態の性質上なかなかそういかんとみえまして、総体の人員が五十七万六千人でございますので、営業諸業を除く納税者の、青色申告者の数は三万四千人程度にしかすぎません。大体の状況はそういう状況になっております。 それから貯蓄組合の方は、先ほど実は滞納整理のことについて申し遅れて恐縮でございましたが、これもやはり個人の零細所得者は、やはり毎月あるいは毎週、毎日、売上金等の中から預金をして積んでおかなければ納税がなかなかむずかしいことは御承知の通りでございまして、貯蓄組合につきましても、最近非常に実は力を入れまして、普及方をはかっております。その総数を申し上げますと、昭和三十年三月末で、組合の数が全国で六万二千五百三十九、それから組合員の数が二百八十三万千八百六十八人、このうち国税の納税者の納税組合員数が七十八万九千六百六十八人ということになっておりまして、納税者の中の大体四割程度が貯蓄組合員になっている状況でございます。これも順次増加いたしまして、このような傾向になってきておりますので、貯蓄組合につきましても今後組合の増加をはかると同時に、組合の運営の内容をさらに改善方を指導いたしまして、はかりまして、今後における少くとも滞納が発生しないように鋭意努力いたしたいと考えておる次第であります。
○島村軍次君 合わせて納税貯蓄組合に対して、今、国費でどのくらい出しておりますか。それから個人の農業者の農業所得で現在所得税を納付している人員の数がわかりましたら、一つお知らせを願いたい。
○政府委員(平田敬一郎君) 貯蓄組合に対しましては法律で交付金を交付し得ることになっておりますが、予算額が四千五百万円程度でございます。しかし組合の数が六万二千ございますので、一組合当りはどうも十分でございませんが、四千五百万円ほど交付金を出しております。 それから農業者の納税者の総数でございますが、昭和二十九年分が六十六万人程度であったかと存じます。三月末で概数をとっておる数字がございますが、それによりますと、農業者の納税者の総数が六十六万四千人、税額で七十九億七千八百万ということになっております。
○島村軍次君 そこで、この会計検査院の検査報告によって指摘されておりまするように、ただいま委員長からお尋ねがあった問題以外に、還付金額の、未納を税金で充当すべき筋合いのものが、だんだん指摘によりますと、そうでないのもあるのですが、こういう問題についてはどういう処置を今おとりになっておりますか。あるいはまた二十九年度以降についてはどういう状況でありますか。
○政府委員(平田敬一郎君) これは検査院の御指摘の通り、部内における帳簿を全部よく突き合して監査した上でやれば、こういう間違いがなかったのではないかと思いますが、そういう書類を十分見るのを怠りました結果、充当すべき税額があるにかかわらず返してしまった例だと思う次第でございまして、これは勿論それぞれここにも書いてありますように、具体的には必要な措置をすでにとっておるし、また今後、とっていないものにつきましては当然とるべきものだと存ずる次第でございますが、お尋ねの具体的な点、ちょっとあるいは十分でないかもしれませんが、そういう状況であります。
○島村軍次君 この点は、一番納税者として困るのは、課税の方は呼び出しを受けて、申告の場合には一生懸命やられますが、何回も……、それからそれは係が違う、課が違って徴収の方へ廻される。そうしてしかも金額によりますと、その地方税務署では、いや、それは国税庁の方に移管しておりますから、私どもの方ではちっとも存じませんというような、非常な不便があるわけです。こういう問題は、まあいい面と悪い面とあるのですが、こういう問題について何か是正策とか、あるいは適当な措置が講ぜられますかどうか。
○政府委員(平田敬一郎君) 実は還付金は、現在間違って返すという還付金と、昔はそういう還付金だけだったのですが、戦後海外でもだいぶそういう制度をとっておりますが、日本でも源泉で一応とっておきまして、あるいは予定申告で一応とっておいて、確定申告で精算をして、取りすぎの分は返す、これはある程度当然あることを予想しまして制度ができております。従って、そういう向きは、今御注意がございましたが、特に早く処理するということがやはり大事である、特にそういう点を注意いたしております。大体五万円以下ぐらいの還付金でございますれば、なるべく簡便な方法で、しかも郵便局払いという、今までは、昔はまだ税務署まで取りに来ていただいたのですが、そういうことは大へんだということで、郵便局の上振りかえ払いで返すと、そういうことにいたしております。そういうことで、だいぶ多数に上っておりますが、最近はよほど早くなってきつつあるのじゃないかと思っております。それから額の多いものにつきましては、これはどうしても、ある程度部内で監査いたしましたり、念査をいたしませんと、また検査院から指摘を受けるような間違いを起さないとも限りませんので、それでも間違いを起しておるような状態でありますので、内部で少し、国税局でよく審査した上で返すといったような処置をとっておりまして、局の支払いということにいたしております。そういう関係で少し遅れることがどうもございますが、しかしこれも昨年度から、前は予算に立てまして返すことにいたしておりましたが、それはとうてい迅速を期しがたいというので、御承知の通り整理資金ができまして、その資金の中から返し得るようになっておりますから、これはよほど一時に比べますと促進がはかられておると実は思っておるのであります。しかし何か非常に具体的に御経験その他によりまして遅れておる例もございますれば私どもよく承わりまして、十分に注意をいたしまして、なるべく迅速にいたしたいと思っておるのであります。
○島村軍次君 今お答えになりましたのは、還付金についてのお答えでありますが、私の申し上げたのはそうじゃなくて、課税をされまして、まあ滞納でもないが、納期が遅れたとか、あるいは会社等によりますと都合で延びていっておる。そういった場合については、すぐ徴収のほうに回してしまう。徴収のほうに回っても、そこでは金額が大きい、国税庁のほうでなければだめだと、こういうことがあると思うのですが、これは滞納の場合もあるかもしれません。そういう問題について、何か課税との間の関係、ただいまお話になったように未収の、すぐ還付すべき金額を未納に充当する建前は、これは還付のほうですが、還付でなくして、未納の場合についても、やはり滞納とかいうような場合には、税務署の内部においてそういうふうな措置が、横の連絡がもっと十分にとられるべきじゃないかと思うのですが、それについて何かお考えになっておりますかどうか。あるいは、これはぜひそういうふうにやりたいとお考えになっておりますか、どうですか。
○政府委員(平田敬一郎君) お尋ねの趣旨は、あるいはどうもよくのみ込んでおらないかもしれませんが、御承知の通り課税の係と徴収の係と違っております。従いまして課税額が幾らあるかということをきめるのは課税の係でございまして、それを徴収の係に連絡いたしまして、そこで徴収決定という措置をとるわけでございます。その間の連絡がときどき手違いを来たすというケースは今までもございまして、いろいろな方法で手違いを来たさないように、実は内部事務管理規定といったようなものを作りまして、現在も注意いたしておるのでございますが、お話の点、ごく一般的でございますが、あるいは具体的なことであります。それに応じましてお答えしなければ不十分じゃないかと思いますが、お話のような点に関連いたしまして、一般的に私ども注意をしておりますことは、そういったようなことではないかと存じております。
○委員長(山田節男君) ほかに御質疑ございませんか。
○木内四郎君 さっき委員長から御指摘がありましたように、国税庁長官の課税あるいは徴収の問題に関する考え方は、非常にきわめて実際的であり、穏健であり、かつ適当であると思うのであります。従来税務官吏は薄給に甘んじて、甘んじてはおらんかもしれんが、非常な勤勉努力をして今日までいい成績をあげてきておられるのですが、徴税、課税の問題についても、あるいはまた過納払い戻しの問題についても、だんだんによくなってきておるということは、各方面からいろいろ聞いておるのですが、今回ここに検査院から指摘されたいろいろな事件、これにつきましては、もちろんいろいろと理由もありまするけれども、そのうちには、さっき長官からお話があったように、法人個人の納税者が非常に数が多くなっている、この今日の状態において手不足であり、あるいは調査が十分にゆき渡らない、そういうような結果に基づいたというのが相当あるのじゃないかと思うのです。それにつきまして、実は国税の徴収関係の費用の問題です。これはむしろ多少ともふえていかなければならないような状態にあるのじゃないかと思うのですが、聞くところによると、私は今ここに予算書を持っておりませんからわかりませんけれども、今年の予算では、むしろ徴税関係の経費は減らされたというようなことも聞くのですが、それは事実ですか。
○政府委員(平田敬一郎君) 私ども全く仕事だけ、あるいは国税庁の立場だけ考えますと、もう少したとえば旅費が多ければ、あるいは印刷費あるいは広報のためのいろんな経費がもうちょっとほしい、あるいは職員にいたしましても相当仕事の性質上転勤をさしておりますが、住宅がもうなくて非常に実は困っております。そういう公務員住宅が著しくほしい、そういったような予算につきましては、実は非常に要望を持っておるのでございますが、しかし一面最近の国全体の状況が行政費の節約といったようなところから大きく出て参りまして、どうしても私どもとしては大蔵省部内に入る関係上、ある程度のことはやはりどうしてもつき会わざるを得ないということになりまして、この二、三年だいぶ実は節約を受けまして、最近では、この間もちょっと監督官の報告で、通信費が足らないために、署員がどうも納税者のところへ行って、電話をかけるというような非難を受けて困る、そういう報告を受けまして、そういうことはけしからんからよせということを言っておきましたが、そういうふうに、最近は非常に窮屈になって来ております。従いまして、私ども今年の予算のあれに対しましては、当初事情をできるだけ説明しまして、まあ大蔵省としましても、他省との関係上入れ得る限度まで入れてくれというのでいろいろ交渉したのでございますが、しかしやはりある程度のことはやむを得ないということで、今年若干事務費、それから旅費等は減っております。まあ私どもこれは全体の関係上いたし方ないので、まあそれは、それに対しまして、また内部でいろいろな簡素化すべき点はできるだけ簡素化をいたしまして、出張等につきましてもできる限り有効な出張計画をつくりまして、それによって仕事をしていきまして、まあ能率は下げないでやっていくようにできるだけ勉強して参りたいと思っておりますが、まあ事情は大体そういうところでございますので、御了承願いたいと思います。
○木内四郎君 行政費はもちろんこれはできるだけ節約しなければならぬと思うのですけれども、これはやはり重点的処置をされるべきものであって、節約すべきところは節約し、要るところはちょっとふえるところがあっても仕方がないと思うのですが、特にこの徴税関係の費用は、今平田長官からお話があったように大蔵省の中におるものだから、まあ割をくって減らされる、これは私非常に困ったことだと思うのです。委員長におかれましても、この点についても大いに考慮願って、適当な機会に、委員会として、このいろいろな事件に関連しましてそういう点を指摘しておいていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
○委員長(山田節男君) ほかに御質疑はありませんか……。御質疑ないものと認めます。 では大蔵省所管のうち、租税関係の部、すなわちその総論事項及び検査報告批難事項第五十九号から第九十四号まで、並びに第百二十九号から八百三十三号まで質疑を終了することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田節男君) 御異議ないものと認めまして、大蔵省所管のうち租税関係の部は一応質疑を終了することといたします。速記をとめて。 午後三時五十一分速記中止 ————————————— 午後四時九分速記開始
○委員長(山田節男君) 速記をつけて下さい。 本日はこれをもって散会いたします。 午後四時十分散会