運輸委員会 第2号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1955/03/29
会議録
○委員長(加藤シヅエ君) それでは、これより運輸委員会を開会いたします。 まず、理事互選についてお諮りいたします。先日の本委員会で、理事四名中三名を選定いたしましたが、一名欠員でございました。よって成規の手続はこれを省略して、私より重盛君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤シヅエ君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。 —————————————
○委員長(加藤シヅエ君) 次に、「捕獲審検所の検定の再審査に関する法律の一部を改正する法律案」を議題といたします。 本案については、提案理由の説明を伺ったのでありますが、補足説明を政府委員よりお願いいたします。
○政府委員(土井智喜君) 運輸大臣より改正法案の提案理由の説明がございましたが、それに補足いたしまして、現行法律及び改正案の経緯につきまして、御説明申し上げます。 今次戦争、すなわち大東亜戦争または太平洋戦争といわれました今次戦争中におきまして、日本海軍が拿捕し、それを捕獲審検所が没収の検定を行いました船が約千隻ございます。いずれも軍艦にあらざる商船につきまして、捕獲の検定が行われましたものでございまして、戦時国際法から申しますれば、交戦国に認められました捕獲権の行使に基きまして、当時捕獲審検所が没収の検定を行いましたのでございます。 しかるところ、終戦の事態を迎えまして、平和条約が締結されまして、その規定によりまして、連合国が要請をいたしますると、前に捕獲審検所が検定をいたしました処分を国際法に従って再審査するという義務が課せられておるわけでございます。それがために、現行法律によりまして、運輸省の外局といたしまして捕獲審検再審査委員会が活動をいたしておるわけでございますが、委員長は国際法の信夫淳平博士、その他国際法の学者並びに関係行政機関の官職をもって委員会を構成しております。で、今までのところ、イギリス、オランダ、フランス、ギリシャの諸国より要請がございまして、再審査業務を続けて参りました。 しかるところ、国際関係の現状に照しまして、再審査業務は現行法によって三年と規定されてございます。この再審査の期限を国内法では三年に定められましたのは、一応戦争の跡始末でございますので、日本政府としては、なるべく早期にこういった業務を終結させるという消極的な期待から、現行法では三年という期限で定めたものであろうかと存ぜられます。しかるに、その後の情勢を見ますというと、なおそこの再審査に関する要請等の状況が、今打ち切ることは時期尚早であると認められますので、法律の時限法である建前から見まして、今までは三年という期限でございましたが、次に延長いたしますにつきましても、日本政府としては、可能な限り早い機会に終結させるという期待のもとに、そういう消極的な期待ではございますが、それで一年という時限でもって改正法案を提案いたしました次第でございます。
○委員長(加藤シヅエ君) 本法案に対して質疑のおありの方は、順次御発言をお願いいたします。
○内村清次君 さきに政府のほうで提出されましたこの法案に対する提案理由の中に「昭和三十年四月二十七日限り失効することとなっております。しかしながら、再審査の要請に関する連合国の状況にかんがみまして」と、こういうふうに書いてありますが、この「要請に関する連合国の状況にかんがみまして」というこの状況にかんがみましてという字句ですが、これはどういう点を含んでおるのですかね。
○政府委員(土井智喜君) この平和条約の署名国のうち、まだ批准されておらない国もございます。たとえばフイリピンあるいはインドネシア等、そういう国々もございますし、それから平和条約の批准をいたしました国々の中で、まだ要請について照会がありました程度であって、正式にまだ要請を出してきておらない国々もございます。そういうことを勘案いたしまして、「再審査の要請に関する連合国の状況」こういうような文章になっております。と申しますのは、本法律は国内法としては、日本政府の自主的な決定によつているわけなんでございますが、しかしその要請の主体は連合国でございます。そういう意味合いにおきまして「再審査の要請に関する連合国の状況」こういうような趣旨で書き表わしてございますと存ぜられます。
○内村清次君 そうしますと、現実にこの要請がある国及び再審査の実績ですね、これを一つ御説明願いたいと思います。
○政府委員(土井智喜君) まず現状から申し上げますと、先ほども申しましたが、戦争中における捕獲の検定が行われた船が、千隻に上るのでございます。で、そのうち当時における交戦状況から見まして、イギリス、アメリカという両国の国籍の船がやはり数は圧倒的に多いわけでありまして、あとはオランダ、パナマ等続いておるわけでございます。先ほども申しましたように、今までに要請が提出されましたのは、イギリス、オランダ、フランス及びギリシャでございます。なおそのほかにアメリカ等の諸国からも、照会はございます。 それで今後の見通しでございますが、イギリス政府からの要請になりました事件につきましては、さきに決定をいたしました事件がございます。そのあとでイギリス政府からの照会もございます。それからギリシャ国からの事件につきましては、目下審議中でございます。オランダ政府からの照会につきましては、これは一件は決定いたしました。しかるところ、なお残りの分につきまして、この照会が来ておる事実がございます。そういったような状況でございますので、一応この要請のまだ可能性があるかと、こう見通される次第でございます。
○内村清次君 平和条約の第十五条におきましても、また国内法であります捕獲審検所の検定の再審査に関する法律にいたしましても、連合国の要請の期限が定められておるわけですね。そこで今回はこの一部改正する法律案で、一カ年延長というのが出されておりますが、また再度、ただいま言われたような連合国からの要請がありましたときには、またこの再延長をするというようなことがありはしないか、こういうような感じもするのですが、この点はどう見通されておりますか。
○政府委員(土井智喜君) ただいまの内村委員の御質問、まことにごもっともでございます。私どももおそらく、このままで推移いたしますれば、あるいはまた連合国、ことに今後フィリピン、インドネシア等が平和条約に批准いたしますというと、そういう諸国からの要請も考えられるかもしれません。で、そういった場合には、もちろん、国会のほうの御承認を得なければならないかと存じます。ただ今一応一年にいたしましたのは、先ほども御説明いたしましたように、この法律の性質が時限法でございます。それで日本といたしましては、戦争の跡始末でございますので、なるべく早い機会に終結できることを期待する、こういう効果をねらっているわけでございます。そういう意味におきまして、一年といたしました次第でございます。
○内村清次君 そうすると、ただいままでの実績によりまして、たとえば要請がありまして、これをそこで審査をするというような期間ですね、これで一番長期にかかった期間というのはどのくらいですか、今実績は。
○政府委員(土井智喜君) 私の説明があるいはちょっと、何といいますか、わかりにくかった点もあろうかと思いますが、事件として今まで一番長くかかりましたのは、一年半ほどのケースがございました。ところが、この法律の中には、一応要請を受け付けますと、それを終結させるまではその委員会としては活動する建前になっておるのでございます。ただこの法律の有効期限と申しますのは、要するに要請を受け付けたら、それの法律的な効果が一応平和条約の発効の日から三年、こういう期限になっておるのであります。で、ただいま本年の審検再審査委員会において要請を受理した事件でございますね、今現に審理中のものは、これはまあかりにその期限が参りましても、引き続きその限りにおいては存続するわけです。ところが、それじゃ要請なりそれの法律効果というものは、やはりこの法律に基く法律効果が三年ということになりますというと、その日で、それ以後のことは受理できないことになります。それでやはり一年延長いたしませんと、今後要請を受け付けるということができなくなるわけでございます。
○委員長(加藤シヅエ君) 別に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤シヅエ君) 御異議ないものと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方はそれぞれ、賛否を明らかにして、お述べを願います。 別に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤シヅエ君) 御異議ないものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。本法案を問題に供します。本法案を原案通り可決することに賛成の方は、挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤シヅエ君) 総員挙手、よって本案は全会一致をもって、原案通り可決すべきものと決定いたしました。 次に、本案の審査報告書の作成及び事後の手続は、委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤シヅエ君) 御異議ないものと認めます。 なお、本法案を可とされた方々は、順次多数意見者の御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 川村 松助 黒川 武雄 山縣 勝見 井野 碩哉 高木 正夫 早川 愼一 三木與吉郎 内村 清次 小酒井義男 片岡 文重 木島 虎藏 平林 太一 —————————————
○委員長(加藤シヅエ君) 次に、運輸一般事情に関する調査についてお諮りいたしますが、昨日議長の承認が得られなかったため、本日の委員会公報に掲載できませんでしたが、本日承認を得ましたので、内村委員より海運、造船問題及び国鉄職員の給与問題について質疑の通告がございますので、本日の日程に追加いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤シヅエ君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 それでは、運輸一般事情に関する調査を議題といたします。内村委員より質疑の通告がありますので、これを許可いたします。
○内村清次君 三木運輸大臣に御質問申し上げたいと思いますが、大臣は鳩山内閣の第一次、第二次ともに運輸大臣に就任されたわけです。大臣が就任されました際には、これは今までの常例と申しますか、そういうような形で、運輸各般にわたるところの方針を御発表なさつておるようでございます。もちろん海にいたしましても、また陸、空にいたしましても、この輸送の業務が内地の再建途上にありまする産業、文化、政治に最も重要な問題であることは、もう私が申すまでもないことであると思います。特に私は、これはすでに相当な国内的にも国外的にも反響を呼びました造船界におけるところの汚職の問題、あるいは陸運界における汚職の問題も惹起いたしました問題でもありますし、これはどうしても内部的にはそういうような問題の点についても、相当大臣は今後の方針を厳然とお立てにならなくちゃならないと存じますが、しかしこれは内部的な問題でございますが、要は、その本質的な陸海空の輸送の拡充及び整備に対しては、これはもう緊急な問題であると思います。特にまた海におきましての造船、輸送関係も、相当困離な事情にあるようだし、陸におきましての国鉄を中心といたしました輸送の問題も、これはいろいろその内容の点についても、逼迫した問題があると思います。空の問題もその通りですが、そういうような各般の輸送関係に対しまして、運輸大臣といたしましてこの委員会に一つ御方針を鮮明にしていただきたい。これをまず御質問いたしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 非常に広範な御質問でございますが、大体にこのように私は考えておるのであります。海運、造船の点に関しては、何としても海運の面においては、船舶をある程度確保しなければいけない。政府の方も六カ年計画を立てまして、船舶の商船隊を四百五十万トンの目標を立てて、昭和三十五年までの間に四百五十万トンの目標を達成するようにやっていきたい。今三百三十万トンの商船隊を保有しておるわけでありますから、あと百二、三十万トンを今後六カ年に計画造船に乗せて造っていきたい。この計画造船の今後のやり方、先般も造船疑獄等の問題もあり、国民の疑惑もあるわけでございますので、この問題については厳重に、再びこういう疑惑を受けることのないように処置をいたしていきたい。どういうふうにして計画造船を進めていくかということは、これは日本の産業全般にも関連する問題でございますので、ただいま経済閣僚懇談会のこれは議題にいたして、検討を加えておる次第でございます。結論が出次第、御批判を受けたいと思っております。 また国鉄の問題については、国鉄運賃が諸物価に比較いたしましてきわめて低率の状態にあることは、御承知の通りであります。ものによっては国鉄購入の資材等も、戦前に比較して四百倍、平均しても三百三、四十倍という倍率になっておるときに、国鉄の運賃は、旅客あるいは貨物ともに、旅客が一一五、貨物が一七〇という低率におかれておるわけでございまして、そういう点から、いろいろ戦争中無理をした国鉄が、いろいろな補修等もいたさなければならぬ。そういう点で国鉄自身もいろいろな経費が重なるにかかわらず、運賃がそういう状態にあることもこれは原因の一つであって、私も運賃の改訂については非常に検討いたしたのでございますが、今日の情勢下においては運賃を改訂する時期ではない、運賃の改訂によってその与える経済的あるいは社会的な影響等を考えると、時期でないという政府は判断の上に立ちまして、見送ったわけでございますが、これは国鉄当局にも、あるいは経費の節約、増収の方法等についても合理化と申しますか、そういう面について一段の努力を要請しておるわけでございまして、そういう点で国鉄自身の努力ももちろん必要でございますが、結局は将来において運賃の改訂をしなければならぬものと、こう考えておるのでございます。そういうことで、将来において運賃の改訂あるいは国鉄自身の経営の合理化等によって、国鉄の再建をはかっていきたい。今年は相当国鉄予算にも赤字が出ておるのでございまして、三百四十二億円という赤字でございますが、その中には、第三次資産再評価あるいは減債基金等も相当多額なその予算の内とが健全なやり方であり、あるいは減債基金等も計上するということが健全なやり方ではございますが、何分にも今年の財政状態等とにらみ合せてこれは繰り延べざるを得ない。そしてどうしてもそういうことによってカバーできない赤字に対しましては、これは政府として特別の処置をとりたいと考えておるわけでございます。しかし将来においては、今申したような方法によって国鉄の再建をはかっていきたい。 航空の問題については、どうしても日本が航空の面において立ちおくれたわけでございますから、国内航空については、後日これは法案として提出をいたしたいと思うのですが、通行税等の問題について、各国ともそういう例がないわけでありますので、この航空に対する通行税というものを特別に考慮したいと思っております。そういうことで増収をはかれば、国内航空についてはある程度バランスが合うような状態になってくる。また国内航空は、いろいろ企業的には弱体な航空の会社が国内航空路にはあるわけでございますから、でき得べくんばこういうローカルをやっておる航空会社は統合して、やはり一つの強い企業的な基盤を作ってもらいたいという希望を持って、その希望をローカル線をやられておる航空会社にも伝えておる次第でございます。ただ国際航空路については、これはやはりある程度国家が助成をしなければ、どうしても立ちおくれた日本の国際航空については、今後数カ年間政府のこれが助成を伴わなければ、とても国際競争には勝っていけない、そういう点で、国際航空については政府がこれを助成していきたい。 こういうことによって、海空陸の交通政策と申しますか、運輸政策の基本を具体的に今申し上げたわけでございますが、こういう考え方でやっていきたいと考えておる次第でございます。
○内村清次君 一つ一つ御質問申し上げますが、ただいま具体的とおっしゃったのですけれども、まださらに具体的に一つ御質問申し上げたいと思います。 先ほど四百五十万トン、船腹の増腹を考えると。これはまあ六カ年計画ですから、計画は計画といたしまして、計画的に造船計画をやることはこれはけっこうです。この点に対しては、私はもうこれを批判したくはないのですが、しかしその現実の問題があるのですね。これは大臣の三月二十日に発表されておるところのまず資金面、あるいはまたその構成面からするところの海運会社の問題資本構成の是正及び外航船腹拡充資金の確保、こういうような重要な問題に対しまして、運輸大臣は海事金庫、あるいはまだ一海事公社、それから特殊会社等、いろいろその対策が変更せられておるようでございますけれども、一体どこに根拠をおいて本ぎまり的に運輸大臣としてこの問題を解決していこうという御方針でありますか、この構想はついておりますかどうですか。
○国務大臣(三木武夫君) これは海運界に限らず、今の日本産業自体として、もう少し企業の基盤を強化するという必要がある。そこで各企業とも、大なり小なり、程度の差はありますけれども、そういう傾向があるのでありますが、まあ資本構成と申しましょうか、自己資本に比して他人資本あるいは借入金等が非常にアンバランスになっておる。このいろいろな企業の持つ弱点、これがその企業の将来の発展の大きなガンになっていくわけであります。そういう点で、資本の構成、これをできる限りよくいたしまして、企業を強固な企業にする、こういうことで、たとえば海運界についても、そういう点についていろいろな案があるわけで、海事金庫という案は私ども考えたわけではないのでありますが、あるいは特殊会社のようなものを作って、そうして今後の資本の構成の悪化を防止するために、民間の海運会社と船を共有にでもして、そうしていけば、今後やはり資本の構成が悪化することが防ぎとめられるのじゃないか。あるいは古い開銀の融資に対しては、見返り資金などは何かこれを株式化する方法はないか。こういう点についてただいま経済閣僚会議において検討を加えておるわけでございます。 まあいろいろ案があって、とにすか今までもたびたびこれは日本の海運界の問題になったわけでありまして、なかなか、いろいろな問題がそれぞれ困難性を持っておることは、御想像の通りでございます。何とかして海運企業というものを、これを一つ軌道に乗せていきたいということで、いろいろな案について検討を加えておるのでございますが、先ほど申しましたごとく、まだ結論には到達していない。しかし考え方としては、海運の事業というものは、これは国際的な競争の激しい事業でありますから、この企業の基盤を強化していきたい。それにはどういう方法が一番よいかという観点について、いろいろ検討を加えておる次第でございます。
○内村清次君 そうすると、結論的には、国家統制をこれに加えてこうというお考えですか、どうですか。
○国務大臣(三木武夫君) やはり海運事業というものが自由の原則の上に立っておる事業でございますから、海運事業そのものに国家統制を加えようという意思はないのであります。
○内村清次君 第十一次の造船計画についてお伺いいたしたいのですが、貨物船が十六万トン、タンカーが六万トン、こういうふうな計画造船を一応運輸省では立てておられるようでございますが、たとえば移民船の問題、それから鉄鉱石のいわゆる鉱石運搬船、近海船舶の建造、これらが、このワク内において造船計画が考えられておるか、あるいはワク外においてこれを考えられておるか。と同時にまた、この第十一次の造船計画というものは、これはこれだけのトン数はぜひ一つ運輸大臣の政治的な手腕で解決をするという見通しがあるかどうか、この点をまず伺っておきます。
○国務大臣(三木武夫君) 今お尋ねの移民船等の問題は、このワク外であるわけでございます。ただ二十二万トン、運輸省が今大蔵省と折衝をしておりまする数字の基本は御指摘の通りでございますが、ただ、しかしながら、御承知のように一兆円という予算のワりますが非常に戦争中、あるいは戦後を通じまして、酷使をいたしてきております。従いまして、十分な老朽化したものの取りかえというものができておりません。ここにもございますように、緊急な取りかえを要するものが、すでに一千億にも上るというようでございまして、耐用年数超過の施設はそれよりも三倍もあるという状況でございます。そういうふうで、私は国鉄というものは、このままで放置しておきますと、これは何と申しますか、非常に危い、もう病人になりつつあるのでございますから、すぐこれは死滅するとかあるいは滅亡するというものではございませんけれども、そういう行司の方にだんだん行かざるを得なくなってくるのじゃないかと思います。 もう一つは、国鉄は今まで陸上交通の王者である、絶対的な独占企業であるというふうに考えられておりましたけれども、それも御承知のように今日では道路運送との競合ということによりまして、だんだんと鉄道の独占的な意味というものは傾いてきております。下降線を辿ってきておるものでございます。そういうふうで、国鉄の経営の前途というものは、今までのようなやり方では、私はなかなか容易じゃない。といって、それじゃ国鉄はもう要らないものかといいますと、そうではないのでありまして、決して無用になったというものではないと思っております。これも内村先生よく御承知のり通りでございます。 また新線の建設にいたしましても、これは日本全体からみまするとやはり必要なことではないか。ただ国鉄財政の面から申しますと、これもたびたび申し上げておりますが、ただいまわれわれが建設しようとしておりまする約八百キロの新線ができますというと、そのできたあと四、五年後におきましても、なお年間少くも四十五億ぐらいの赤字は毎年々々かさんでいくというような状況でございます。従いまして、国としては新線は必要なものであろうと思いますが、今日の国鉄の経営あるいは財政という面からみますと、非常なこれは重荷になるものでございます。 それらのことをも勘案してみますると、なぜそういうような一体新線に赤字が出るのかと申しますと、私はどうもやはり運賃そのものが、今日の投資という面から比較してみましても、やはり諸物価等に比較いたしましても、どうもひどく押えられておるという点がやはり考え直してみなくちゃならぬ問題ではないかと思うのであります。それが道路運送との関係にいたしましても、あるいは老朽しました施設を取りかえていくという面にいたしましても、これはやはりみな資金が要るのでございます。その資金の調達方法というものがつきさえすれば、私は国鉄は必ずや立ち直っていくというふうに考えておりまするが、今日までのところ運賃の値上げも、インフレーション時代においてはインフレーションの高進の原因になるからといって、押えられ、デフレーションの時代になりますとこれがさらにインフレーションに変るのじやないか、物価騰貴の因をなすのじやないかという意味で押えられております。そこで、どうしても借金でもいいから金を借りようといたしましても、やはりこれはある一定の限度で押えられまして、日本の金融市場全体あるいは財政の現状からいたしまして、国鉄のみに数百億の金を貸すということはなかなかむずかしいのでございます。それやこれやでいろいろと押えられてきておりますが、これは何とかしてやはり国鉄の現状を皆さんによくわかっていただいて、そして少しでもこういう困つた状況を立ち直らしていくというふうに努力しなくちゃならぬと考えております。 むろん経営を委任されておりまするわれわれといたしましては、あくまでも経営合理化ということはやっていかなければなりません。今日に至りますと、ここにも書いてございますように、そう大幅に経営合理化によって金を生み出すということは困難になってきておりまするけれども、しかしそれがどんなに小さなことであっても、やっていかなくちゃならぬと考えております。要するに国鉄の経営というものは、これはまだまだ継続していかなくちゃならぬということはもちろん申し上げるまでもないのでございまして、それを健全な状態で、しかも近代の新しい交通機関と相伍して、手を握って、そして国家の付託にそむかないようにするということにいたしますると、ここにやはり資金の調達ということが最後的に問題になるのであります。その点について、私どもは運輸大臣その他関係の各大臣にもよくお話をいたしまして、資金の調達の面というものをできるだけ幅広くいただきたい、こういうふうに考えておるものでございます。
○内村清次君 長崎総裁のまあ就任せられましたころ、私も運輸委員をいたしておりまして、まあ運輸委員会でも総裁の就任の御方針につきまして聞き及んだわけでございますが、もうすでに年数がたちました今日、この三十年一月の「国鉄財政当面の問題」をこれを熟読いたしましても、当時設備の増強または新線の建設線の問題や、あるいはまた減価償却の問題、その問題もやはりその中に確かに国鉄の経営の盲点としてあったことを私たちは記憶いたしているわけです。特にこれは話も関連はいたしますけれども、当時経済安定本部の高野建設局長あたりは、国鉄の経営内容を視察いたしました際の意見として、この設備の状況について相当憂慮しておったのでございます。これが放置されておれば、これは又当時ですからしてもう四年ないし五年前でございますが、二、三年うちには国鉄には大事故が起つてくるのだ。橋梁にいたしましても、あるいは隧道の問題にいたしましても、線路の状態にいたしましても、相当老朽化した所があるんだ。これを早く手をつけなくちゃいけないというようなことを、私たちは直接聞いたわけでございます。で、高野局長がどういう鉄道に対して経験があったかはそれは存じませんけれども、とにかくそういう内部的な人でなくて、まあ関連はありましようが、予算関係で……。あるいはそういう人たちがさらに鉄道の状態を憂慮しておったわけでございますが、今日のこの状態を見てみましても、ここにあげてあります数字にしましても、耐用年数の超過の施設は再取得価額で三千六百億、こういうふうな数字。それから先ほど読みましたように、危険の一歩手前のが一千数百億円。こういう状態でございまして、当時は大体一千八百億ぐらいの価額であったように私は記憶いたしているのであります。そこでこういうふうな設備状態を抱きながら、あるいはまた当面実施せなくてはならないところの諸問題を抱きながら、総裁は就任当時から段階的に、国鉄のすなわちこの盲点をどう打開していくかという御努力を、たしかされたとは私たちはこれは考えます。非常に努力をされたとは考えますが、どこに一体その打開できなかった原因というものがあるか。この点は総裁自身はもう十分御体験なすっているだろう。たとえば予算面において十分なる予算の取得ができなかったという面もありましようし、いろいろな面があるだろうと存じますが、そういうようなことを一つ率直にこの委員会に発表していただきたいと思います。 これは運輸委員といたしましても、当時もそうでございましたけれども、やはり当面のこれは海陸空の問題にいたしましても、運輸委員会はやはりその使命に基きまして、たとえばやっている当局の方策に非難すべき点があればそれは十分ただしますけれども、やはりこれは運輸委員の人たちが一体となって、運輸行政の円滑なる発展に対しては相当熱意があると、私たちはそういう見地に立って参議院の運輸委員会は善導的にやっておる、こう私は自負いたしておるわけですが、そういう点をお話しいただけませんと、ただ累積して、しかも累積でなくてこれは拡大していく当面の経営の苦離をここに御発表になっても、私はいま少しまだやるべき点がありはせんか。もちろんこれは訴えられることは当然なことでございますけれども、訴えられる点がらぬ。しかし直接の補助はしない方針だ、こういう考えでございます。
○山縣勝見君 内村委員の御質問にちょっと関連いたしておりますから、簡単に。いずれ大臣にお伺いいたしたいと思っておるのでございすすが、今内村委員の御質問の中の海運振興策に関して、経済閣僚懇談会で御討議になっておるという点でありますが大体巷間伝えるところで承知いたしておりますが、この問題は海運企業というより日本経済の将来に非常に重大な関係を持っておる。いろんなデータを持っておりますから、たとえば共有形式にいたしましても、従来われわれも経験いたしてきておりますし、いわゆる優先株の問題にしても、相当いろんな問題を考慮した上で決定される問題だと思う節もございますし、なおこれに関連して、おそらくその法案の中には、ただいま統制はとらないというお話がありましたが、あるいはそれに類したような御意見も加味されることも推測される点もありますから、いずれそれは具体的に出ました上で、いろいろお話も承わりたいと思いますが、その前に、現にわれわれが今政府の素案として伝えられておるいろんな点についても、相当慎重に考慮したい。またせっかく運輸大臣も御熱心に、何とかして海運企業というものをしっかりしたものにしたいという御熱意は、われわれ非常に感激いたしておるのでありますが、それだけに従来のこういうような海運振興に対するいろんな法案は、やはりいろんな結果を持っておったために、当初に考えておった通り、その目的が達せられなかったという点もございますから、経済閣僚懇談会で決定されて、それが閣議の決定になるまで、あるいは国会に法案をお出しになるまでに、十分各方面の意見をさらに御検討願ったらいいのではないか。先般海運関係の者が非公式に意見を大臣まで申述べたようでありますが、われわれの承知するところでは、まだまだ核心に触れた意見が出ていないように思うので、この点については当局におかれても慎重に、各方面から意見も出ているようでありますが、相当……。ただ表面的に見ますと、いかにもそれでいいようにも思われるが、さていろんな点から検討すれば、共有形式にしても、優先株にいたしましても、その他運輸の点にいたしましても、相当考慮を要する点があると思うので、ぜひこれだけは十分に各方面の意見を聞かれ、できればまたこの委員会等においても、素案ができコンクリートになりますまでに、たわまれわれの承知しておるところで大臣に対して申し上げる点があれば、非常に結構だと思います。この点だけ一つ申し上げておきます。
○国務大臣(三木武夫君) 私もやはり、海運振興策でいろいろ政府の考えておる問題は、日本経済全般の弱点にこれは触れているわけで、だから、海運界だけを引き出してきてこれを解決といっても、非常な関連性を、他の産業も同じような状態で、程度が違うだけですから、これは相当時間をかけて慎重にやりたい。あるいはこれが解決できれば、日本経済のガンというものはじきに解決できるわけで、そうなまやさしい問題ではないと思います。だから、これを十分に各方面の意見も徴し、時間をかけて検討をしていきたいというふうに考えておる次第であります。
○山縣勝見君 ただいま大臣の御決意を聞きまして、非常に私も満足をいたしておりまするが、実は海運業界の者にも申しておることでありますが、あまりにも安きを求めて根本を失うようなことじゃいけないのじゃないか。何としても、それは自力でもって海運が今後振興する、それに対して政府から手を差しのべてもらうということであって、何もかも政府におぶさって安きにつくということは、本質を失って、長い目で見た日本の海運というものをスポイルすることになるのじゃないかということを、話し合っておるようなことであります。たとえば優先株もいい、あるいは共有形式もいいけれども、何としても海運というものか国随的に競争して、そうして勝っていくということに対しては、ただそういうことだけじゃなくして、もっとほかに考えて、それらと連関してユニークな一つ策を立てるためには、あまり急いでもいかぬのじゃないか。ぜひ私は新大臣のもとにおいてじっくり腰を落ちつけて、もう終戦後何回もいろいろの案が出ましたが、いつもそれが龍頭蛇尾に終っておりますから、ぜひこの際強力な政治力をもって立派な、しかしそれに対しては各方面の意見を盛ったものを、ぜひ実現してもらいたいと念願いたしております。
○委員長(加藤シヅエ君) お諮りいたします。運輸大臣は二時半から衆議院のほうへということで、最初からお申し越しがございまして、今向うで大へん待っておられるそうでございますから、大臣に対する残余の質疑は次回に回していただいて……。
○内村清次君 いま少しばかり。
○委員長(加藤シヅエ君) 二時半からだいぶ待っておられるわけですから……。 ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(加藤シヅエ君) 速記を起して下さい。
○内村清次君 運輸大臣の御出席がありますので、これは中継ぎになるのかもしれませんが、国鉄総裁にちょっとお伺いいたしたいのです。先ほど運輸大臣から聞きますと、国鉄関係の経営状態につきましての方針として、運賃改訂の問題は、現在は、この点も実はいま少し私は運輸大臣に聞きたいのですが、現在は改訂を、諸物価その他の関係で、しない。しかし将来は経営の内容からしてせざるを得ないだろうというような発言はあったわけです。そこで総裁にお尋ねいたしたいことは、昭和三十年の一月にあなたのほうで御発行になった「国鉄財政当面の問題」これを熟読いたしてみますると、二十九年度の収支の状態におきましても、三十年度の見通しの状態におきましても、設備の状態、また特に三十年度特に実施を要する事項、こういう点を見ましても相当な経費関係が要るようでございますね。そこで総裁といたしましては、もちろんこの最後の対策のところ、及びまた経営合理化の状況の点についても、一応はその対策をお考えになっておるようでございますけれども、まだこの対策でははっきりとした現在の国鉄の立ち直りという点につきましては、残念ながら見通しが稀薄のように考えられますが、総裁としてはこの状態をどう切り抜けていかれようと考えておられるか、この点一つ御説明願います。
○説明員(長崎惣之助君) 今年の正月に出しました「国鉄財政当面の問題」という、簡略に国鉄財政の状況を説明したものがございます。二十九年度の収支状況は、これによりますと、相当な赤字になっておりますが、今日におきましてはこの赤字はもう少しふえるのじゃないかというふうに考えております。今内村委員のお尋ねは結局、過去のことではなしに、来三十年以降どういうふうに行くつもりなんだというお尋ねだろうと拝承したのでございます。お話の通り、国鉄の財政状況というものは非常に困難な状況にあると、私は考えております。これをごらんになっておられますから、一々細かいことを申し上げることはいたしませんが、このことはもうすでにたびたび私が当国会を通じてなり、あるいはその他の機会において、絶対に国鉄の財政状況、経営の状況というおのは楽観を許さないのであるということは、申し上げてきたつもりでございます。ただ、私どもの説明の足らないせいか、どうも今日まで非常にその状況を把握していただくことが不十分であったうらみがあるのじゃないかと思います。今日にありますと、やや、なるほどそうかというふうに、だいぶ御納得のいっておられる方もだんだんとふえて参りました。やがてそういう御理解のある方々の絶大な御援助によりまして、国鉄財政もだんだん立ち直っていくのじゃないかと思うのであります。 ここにもちょっと書いておったと思いますが、国鉄そのものの状況というものは、これもたびたび申し上げておクもございまして、ただいまのところ、運輸省が交渉しておる二十二万トンという計画造船の資金を確保することは、なかなか困難があるという見通しでございます。
○内村清次君 移民船の問題は、どうしてもワク外でないとだめですか。この御計画は、ワク外にお考えですね。
○国務大臣(三木武夫君) ワク外です。そとですよ。
○内村清次君 わかりました。それではこのうちに、近海船舶の建造でございますが、これは大臣も御承知の通りに、鳩山総理も中共貿易というような問題も最近打ち出しておられたし、あるいはまた一貫して政府の対米親交の関係からは、東南アジア関係の貿易関係も力を入れようという決意のようでもございますが、同時にまた、これは近海航路といたしましても相当な船腹の増強も必要だと存じますが、こういうふうな中共貿易の拡大、あるいはまた近海就航船腹等の、特にまた現在改造を要するような問題も相当あると思いまするが、これらの船腹の確保の問題、これに対しましては何か一定の対策がございますか、運輸省で。
○国務大臣(三木武夫君) まあ、鳩山内閣が中共貿易も大いにやろうという立場に立っておるわけでございます。こういう将来の貿易の状態ともにらみ合せまして、計画造船の中にもそういうことも少し考えこみたいと思っておるわけでございます。
○内村清次君 ただ問題は、現在船台も相当まだ、何と申しますか、使用されておらない中小造船所というものが相当あると私は思います。これは特にまた労働問題にもからみまして、造船所の職員関係とも密接な関係がある問題ですが、こういうふうな中小造船所の対策について、いかなる御対策があるか、その点一つ。
○国務大臣(三木武夫君) まあ、今までの計画造船の例をとりましても、大型船を中心として、大造船所が中心であったと思うのであります。今後そういう近海航路等にもいろいろ、中共貿易、アジア貿易、そういう点からも考えなければならぬような情勢にもなってくるわけでございますから、そういう点で多少中型船も考えてみる段階ではないか、そういうふうになってくると、その面からもいわゆる中小造船所にも仕事が行くようにはなるわけでございますが、とにかく今の造船能力というものが、実際には余っておるのですね。だから、これはやはり船舶だけで造船所を維持して行くということは、なかなか困難だと思います。陸上のいろいろな仕事もしなければ、やはり今日の造船能力というものを維持して行くのには、なかな困難があると思います。これについてはいろいろ当局でも、中小造船所の問題については対策を立てるように、私ども事務当局にも申しておるわけであります。現在のところで検討を加えておる点は、船舶局長から御説明いたさせます。
○内村清次君 この問題はまた地域的な問題もあるだろうと思います。たとえば京阪神関係の造船所あたりは、特に中小造船所関係も相当多い所でございまして、こういう所に特にまたいわゆる造船所の職員問題というものが発生しておるのですね。これは長い間運輸委員会といたしましても、私たちが地方に出張して調査をいたしてきました過程においても、現在においてもあまり変りがない。と同時に、私は変りがなく、むしろデフレのためにそういう傾向というものは増大しておるように、私たちは考えるのです。特にまた賃金問題にいたしましても、造船または船員関係の賃金問題につきましても、やはりこれは相当に重要な段階に来ておるように私は考えるのてすが、ただいまのお説では、ただ船舶の建造だけでは造船所も立ち行かんのではないか、何かこれと関連するような、あるいはまたは機械その他の工作を引き受けるというような、そういう関連産業を一つやらなくてはいかぬのじゃないか、こう言っておられるけれども、実際直接私たちは造船所の方々と懇談をしてみますと、やはり長い歴史があるのてす。中小の造船所でも、同時に、長い歴史の過程にはやはり熟練工という人たちが相当数あると思うのです。しかもまた、長い間の不景気のために、まあ人員の淘汰と申しますか、そういうような影響もあって、ほとんど職員の方々は長い経歴を持ちながら、長い年数を持った方々が残っておられるという状態で、それに自分たちの得意の技術でない問題をここでやっていこう。ただ給料を取るばかりが能ではない。やはり自分の技術を生かして、そうしてともに労働の対価を受けていこうというような、技術者の心理というものがたくさん働いておるのですからして、こういう点はやはり運輸大臣がお考えになりまして、直ちに自由競争的にそれを整理統合していくのだというようなお考え方が、もしあなたの就任の方針の中に一片でもあるとすれば、どうも私たちはそれに賛成するわけにはいかぬのです。この点に対する御方針を承わっておきたい。
○国務大臣(三木武夫君) やはり一番大きな問題は、雇用の問題てすね。今御指摘になったような、これは実際、どの企業もどの企業も、これは一つの過剰人員を擁しておると思います。しかしながら、何かやはりこれは仕事が与えられていかなければならぬ。そういう点で造船所も、実際から言えば、これがもっと整理ができれば、企業が安定すると思います。設備過剰ということは事実ですね。しかしながら、そういってまあ、企業が縮小して、どこかへしわ寄せが行ってしまう。また新たな問題を投げかけるわけですから、造船所を整理をしようという考え方は、私はしない。何とかして、今言った海上の修理とかその他のことでやっていけないときには、多少陸上の仕事もして、現在の造船所を維持して、やはり今日の雇用量は維持していくことがいいのではないか、こういう考えの上に立って中小造船所等の対策を考えていきたい、こう考えておるわけであります。
○内村清次君 この問題はあとでまた委員会で、しっかりと一つ御方針が立ちましたときに、資料も出していただいて、聞きたいと思います。 それから最近におきまして世界海運の市況が非常に好転をしてきた。これに伴いまして、船価が漸次高騰してきておるのです。そのために輸出条件というものが若干緩和されてきたと思われますけれども、船舶輸出の助成について政府の構想はどういうふうであるのかどうか。
○国務大臣(三木武夫君) やはり今までは輸出船舶に対して相当な助成をしてきたわけであります。そのために、一面から言えば、輸出船舶は非常に安い船価で輸出をして、やがてはまたそれが、日本の外航船舶との間に競争する相手に、非常に安い条件で輸出をしたという矛盾があったと思います。これはいろいろな日本の海運の将来のためにも、これは非常に日本の競争力の点から言っても、日本の海運の条件が悪くなる。これは非常な一時的なものとしてはそういうことが承認をされたでありましょうが、今後はやはり特別な助成を輸出船舶のためにしようとは考えていない。それは直接の補助ですが、直接の補助はもうやらない。これはいろいろ輸出、たとえば原料でありますとか、その他輸出一般の助成策としてのことは考えるにしても、特に直接の補助を与えて輸出船舶というものを優遇するということは、今御指摘のようなそういう必要も次第になくなったのではないか。また長い将来から見ても、企業自身が努力をして、そして実際価格に引き合うような輸出をやらなければ、これは長く続くものではない。そういう点で、直接の補助はもうやらない。一般輸出奨励の政府の方針にのっとった優遇をするにしても、直接補助はやらないで、大体それでやっていけるのではないか。いろいろ企業自身からいえば、直接の補助をしてもらいたいという声がありますが、まあしかし、今日の船価の状態から見れば、やっていけるのではないか。ただ鉄鋼の値上りに対しては、これは抑制策を政府全体として立てるべく、通産省が中心となってこの対策は考究中であります。この対策はとらなければなありはしないかと、こう直感するわけですが、その点に対しまする率直なる御意見を発表していただきたいと存じます。
○説明員(長崎惣之助君) まことにごもっともな御意見でございます。私就任以来、微力にして人なる効果を上げることができなかったのは、まことに残念でございますが、しかしながら、何もしておらなかったのではなくて、いろいろ先人のやってきた跡をも辿ったり、あるいは新しいことも考えてみたのであります。たとえば電化のごときは漸次進みまして、今年、あるいは来年の三十一年の初めごろになると、大阪まで電化が完成するというふうなこともございます。また老朽設備にいたしましても漸次、わずかながらではありますが、不十分ではございますけれども、最も危険なものから取りかえて参りましたので、幸いにして今日まで大した二ともなしに、大過なしに進んできているわけでございますけれども、しかし日々これは減っていく。レールなどというものは減っていくものである。また戦華中あるいは戦後等におきまして、資材がまだ十分によくなっていない、その当時に使ったものなどは、もう数年ならずして使いものにならなくなるというものも、ぼつぼつあるのであります。そういうようなわけでございまして、この危険であるというものだけを追っかけて、もう焦眉の急に追われておるような状況でありまして、従って、ここに出て参りましたように、耐用命数を超過したものはだんだんふえていくようなことになるというので、これはまことに遺憾でございます。そのほか、あるいはデイーゼル・カーの普及というようなことも、私は当然ローカル線のサービス向上の上においてやらなければならぬ。早い時期にローカル線はデイーゼル・カーで満腹してもらいたいというふうに考えておりますけれども、このデイーゼル・カーもなかなか思うにまかせない。結局、問題はどこに帰するかと申しますと、何をいたしますにいたしましても、経営の合理化にいたしましても、やはり金のかからないものもあるのでございますけれども、それはそこから生まれて参りまするものなどというものはわずかなものでございます。あとはやはり近代的な設備をいたしまして、たとえて申しますと、内村委員御承知の東京にありまする汐留の貨物駅、あれはできました当時はおそらく、日本一はおろか東洋一くらいにりっぱな貨物駅であったと思いますけれども、今日あれを諸外国等におきまする貨物駅に比較いたしてみますと、あれはまさに荷馬車時代の貨物駅でございまして、トラック時代の貨物駅ではないのでございます。これもぜひトラックと円滑に連絡がとれるように、そうして荷役も早くいって、国民諸君にも大いに便益になり、われわれ業者も大いに便益するというふうに変えたいのでございますが、これもやはり先立つものは金でございます。やはり資金を伴わなければならぬというふうな工合でございまして、ごく端的に申しますと、資金をもっと獲得する方漕がないかどうかという一点に尽きるかと私は思います。その点は今度の内閣ができまする前、前内閣から、私就任以来、資金を何とかして工面していく方法がないでしょうかということを考えもし、また訴えてもきたわけでございます。私はやはりまあいろいろな理屈はつくでございましょうけれども、便益を受けるという意味合いにおきまして、新しい投資は、これは借金でもいいかもしれませんけれども、そうじゃない。老朽設備の取りかえというようなことは、これはやはり利用者が負担すべきものじゃないかというふうに考えております。そうして新線であるとか、電化であるとか、デイーゼル・カーであるとかというよりな新しい投資、そういうものはこれは利息のつく借金でも差しつかえないかと思います。 さらに一つ、これは余談になるかもしれませんが、この借金にいたしましても、今日の利息というものは非常に高いのであります。早い話、これはもうお話しするとわかると思いますけれども、私どものお預りしておるところの国有鉄道の資産、財産というものは、大体命数を平均してみますと、二十五、六年くらいじゃないかと思います。そういたしますと、これが全部取りかえられるのに、全体の財産の四%程度というものになるわけでございますから、新しく今日作りますものの四%を減価償却で積み立てていかなければならぬ。そうして利息は幾らかというと、資金運用部から借りる金が六分五厘でございます。そうしますと、減価償却よりも利息のほうが高いということになるのでありまして、両方合せると一割以上の金を使つて、そうして低運賃で仕事をしなくちゃならぬというようなところにも、一つの盲点がございます。 要するに、資金の問題をめぐってのいろいろな問題、これがもう一歩解決の方面に前進いたしますれば、私は何とか国鉄は立ち直っていけるのじゃないか、かように考えておりまして、そういう面でいろいろ苦心をいたしておりますが、はなはだ微力で、今日まで御覧の通りのような状況でございます。
○内村清次君 私たちもこの運賃の値上げの問題に対しましては、これはまた一応意見はございますが、ただここに、先ほど運輸大臣もちょっとその率の問題につきましてもお話があったようですが、旅客が百十五倍、貨物が百七十三倍、こういうようなことで、郵便はがきの三百三十三倍や電話料金の二百三十三倍というよりも、その率というものは非常に少いのだ。これはいつもあなた方から、ここに値上げ法案を出されるときには、これがもう常についてきております。もうすでに二十三年ごろからは相当小刻み的に運賃の値上げもなされたわけです。問題の点はそのときにも意見も十分言ってありますが、今回の対策の問題も、私たちがこれを通覧いたしましても、総裁のほうではただ、設備資金の方が、こういう老朽化で相当資金が要るのだ。あるいはまたこの当面の実施するところの、たとえば減価償却の問題にしましても、あるいはまた借金の支払いの問題にいたしましても、あるいは職員の退職金の問題にいたしましても、こういう資金が必要だというような、すなわち内部整理の問題ですね、これがおもなる要件になって、そうしてそのためには運賃値上げをせなくてはいけない、こういう結論的な印象を受けるのですね。 もちろん国鉄も確かにこれは戦後相当なサービス面におきましても拡充されたことは、これはもう国民ひとしく認めるところであろうと思うのです。またしかし、決してこれが完全とは言いがたいとは存じますが、しかしながら、まあ相当な進歩がなされたことは認められます。が、やはりこれは国民の要求というものは決して際限のあるものじゃございませんし、あるいはまた国鉄の公共性からしましても、輸送の強化の問題、あるいはまたサービスの増強の問題からいたしましても、当然やはり都市が変りますると、変ったその都市に対応するところのやはりサービスの計画もやらなくちゃならぬと思いますね。で、こういうような建設的な面というもの、あるいはまたは電化計画に対する建設面、あるいはまたは新線建設に対する建設面、あるいはまたはこれはひいては内部的な経営の合理化という線に対するところのはっきりした機構の問題にいたしましても、あるいはまたは先ほどの設備の問題にいたしましても、そういう問題の総合的な建設計画というものが私は一応組まれて然るべきだと思う。この問題がどうしても、何回委員会で申し上げましても、この点が出てこないのですな。 これは資料としては手控えになさっておるかもしれませんが、ただ当面の非常に暗い面だけを打ちあけておられるようでございますが、こういう点が並行して、初めて私は運賃の値上げというものが、これは当面国鉄だけのものとして、値上げの面というものが打ち出されてくる問題である。総合的に国からいいますと、やはりこれはデフレ政策の是非にも関連がございましょうし、あるいはまた物価の問題とも関連がございましょうから、そういう総合的な問題から私たちは判断して、運賃値上げに対しては結論はつけやすいけれども、当面運輸省あるいはまた国鉄当局としては、こういう問題でやはり国民の了解を得るという努力が私は必要と思いますが、この点に対しましては、案としてはございますか、どうですか、その点……。
○説明員(長崎惣之助君) 昨年、実は国鉄の五カ年計画というものを作りまして、それを当委員会にお目にかけたのでございます。折あしく内村委員は当時運輸委員でございませんでしたので、あるいはごらんにならなかったかもしれません。
○内村清次君 この点は、また一つ資料をいただきまして、十分熟読をいたしまして、建設面を把握いたしたいと思いますので、この点は、一つ運賃値上げ、その他のときには、総裁の談話でもよろしゅうございますから、ただ経営が困難だというような問題のことばかりでなくして、御発表なさるように私たちは希望しておきます。 同時に、総裁の今回の、運輸関係といたしましても、旅客も、あるいはまた貨物も、しかもまた三十年度において相当減収の見通しがあるのだ。二十九年度の下半期及び三十年度においても、減収の見通しがある、こういう問題は、私は国の政策と非常に密接な関係がある問題と思うのですが、総裁はどういうお考えでございますか。
○説明員(長崎惣之助君) 三十年度の収入の見通しがどうであるかというお話でございますが、これはまあ非常にむずかしい。いろいろなファクターから考えてみなければならぬのでございますけれども、最近における経済審議庁の意見、また実際の財界の動きといういうなものから推測いたしまして、私はただいまのところは、大体横ばい程度でいくのじゃないか、二十九年度の収入状況がそのまま横にはっていくのじゃないか。少くともまあそういうことになるのじゃないかしら。そこでわれわれといたしましては、でき得る限り努力をいたしまして、増収をはかるという方向にいきまして、一%でも、二%でも——現在のところでは、二%くらいの増収をはかりたいものだと考えておるところでございます。しかし大体の見通しから申しますと、そう大なる期待はできないのじゃないか。まあ、せいぜい二十九年度の収入状況がそのまま移行していけばいいほうじゃないか、こういうふうに考えております。
○内村清次君 新線建設に対しては、総裁はどういうお考えでございますか。
○説明員(長崎惣之助君) 新線の建設につきまして、抽象的に申しますと、先ほども申しましましたように、国鉄の現在の経営状況、また国鉄の現在の運賃率というものから申しまして、また新線に投じまする資金高というものと彼此勘案いたしますると、国鉄経営という面からいたしますれば、先ほども申し上げたように、今の八百キロを作っても、すでに四十五億の借金を毎年毎年重ねていかなければならぬ状況でありますから、余り好ましいものであるとは言えないのであります。しかし一方、日本国有鉄道は公共の利益に貢献する責任がございます。そういう見地から申しますと、日本の国情をもっていたしますると、まだ建設線は要るのではないか。国土開発にいたしましても、農地開発にいたしましても、あるいは電源開発にいたしましても、やはり鉄道というものを利用せざるを得ないのではないか。こういう見地からいたしますると、今眠っておる資源が躍動し出す、あるいは今ただ谷を流れておる水が電力になるということから申しますると、これは国家にとって非常に有利なことでございますから、やらなければならぬ。こういうふうに私は考えておるのであります。 ただ、その際に国家全体が利益するのに、それを国有鉄道の損失においてやるのだということでは、何と申しますか、公正ならざるものがあるのではないか。何か方法を講ずる必要があるのではないかというふうに考え、私もしばしば前内閣時代から建設審議会その他で訴えてきておるところでありますが、今日まで何ら解決がついておりません。
○内村清次君 資金見合いはどうなさいますか。
○説明員(長崎惣之助君) 資金の点から、三十年度の新線建設はどうなるのかということになりますと、これはやはり日本全体の財政問題と関連をいたしますので、どの程度の資金を建設面に振り向けられるかということは、まだ未定でございます。
○内村清次君 方針としては、鉄道債でまかなおうとされるのですか。
○説明員(長崎惣之助君) 金にしるしがございませんので、鉄道債券であるかあるいは預金部の借入金であるかということは区別できませんが、とにかくこれは運賃をもってやるべきものでなくて、結局やはり預金部からの借入金なりあるいは鉄道債券、そういうようなものによってやるべきものだろうと思います。
○内村清次君 これは運輸省としても、大体国の方針ということを是認されておると思うのですが、総裁のほんとうの気持としては、予定線もありましょうし、あるいはまたは予定線に格上げをしてもらいたいというな地方の要望もございますので、これをストップしてでも経営の合理化というものに重点をおくというようなことではございませんね。どうですか。
○説明員(長崎惣之助君) 私どもはとにかく仕事を始めておるのでありまして、それをストップするというようなことがありますると、やはり違約金その他、何にもならない金を注ぎ込まなければなりませんので、やりかけたものはすみやかに完成するという方向にいくべきものと考えております。
○内村清次君 そこで職員の問題に入りたいと思いますが、この「国鉄財政当面の問題」を通読いたしましても、確かにまた退職手当の引当金だとか、それから給与の年間の向上、新年度におけるところの向上の点も、その理由の一つにあげておるようであります。そこで私たちが通覧いたしまするところにおいて、国鉄の職員給与の問題は、これは日本国有鉄道法にも明記されてありますように、あるいはまあ公務員の給与、民間給与との対比を十分お考えになって、これに準じたところの給与の構成というものがなされなくてはならない。これが一つの方針になっておるようでございますが、しかしすべての経営という、この現在の赤字状態の下で、給与の問題というのが非常に圧迫されておりはしないか。他官庁及び他公社との比率において、そういうような数字が出ておりはしないかということを、私たちは非常に懸念いたしておるものでございますが、そういう事態はございませんか。
○説明員(長崎惣之助君) 他の公社あるいは公務員、あるいは類似の産業というものの給与、それに比較して国鉄の職員の給与はどうなっておるかというお尋ねでございますが、これはいろいろ見方がございまして、見方によっては、そんなに劣っておらぬということも言えるのでありましょうし、見方によっては劣っておるということもできるのでありまして、これはなかなか比較がむずかしいことは、従来先生御承知の通りでございます。ただここにも書いてございますが、注目すべきことは、昨年の調停委員会で指摘されておることは、他公社に比較し低位におかれておる。こういうことを調停委員会は断定しておるのであります。これは第三者の見方でございますから、比較的公正なものではなかろうかというふうにも考えられるのであります。これはもう見方の相違で、いろいろと言われると思います。
○内村清次君 権威筋のほうでそういうふうに断定いたしておるようでございます。私も実相においてそういう見方もあると、こう認めておるわけです。特に卑近な例といたしましても、今回の年度末の賞与が妥結したとはいいながら、わずかに〇・一であったということは、これは非常な国鉄総裁といたしましても御努力はなされたとは存じますが、他公社その他より低い率ではなかったのか、こう考えますが、総裁の御心境はいかがでございますか。
○説明員(長崎惣之助君) これは実にむずかしい御質問なんですが、私はほかの公社がどのくらい出しているかということは、私は詳細に承知いたしておりません。しかし人を使うのに、給与をなるべく豊富にあげたいということは、これはだれしも共同で仕事をする上からにおいてはそういうことをこいねがっておると思いまして、私も決して人後に落ちるものではないのであります。ただ遺憾ながら、ここにも書いてありまするように、昭和二十九年度におきましては国鉄の収支は赤字であります。到底多額の給与を出すわけにはいかないというのが、きわめて遺憾ながら、いたし方ないところであると考えまして、でき得る限り何とか工面をいたしまして出すというような状況でございます。
○内村清次君 総裁にお尋ねいたしたいことは、この年度中に大蔵省のほうからは、何か実行予算というものを呈示せられたと聞いておりますが、その通りでございますか。
○説明員(長崎惣之助君) 実行予算というのは今の暫定予算でございまして、これが両院を通過いたしますれば、公けの予算としてこれは実施されるわけでございます。ただ御承知のように、国有鉄道の事業というものは、予算がきまらなければ絶対にやっちゃいけないということは、これはもう憲法上明らかでございますけれども、ただ心がまえとして、どのくらいの仕事を少くともやれるであろうか、というようなことを予定しておりませんと、いろいろ手戻りが起きたりしますので、おそらく二十九年度の予算等から考えまして、この程度のものなら必ず取れるであろうというふうな大ざっぱな予定をしまして、そしてそれを各下部の機関に示しまして方向ずけをしなくちゃならぬ、こういうふうに考えて、実はそういう計画、暫定的な計画を示しているのは事実であります。
○内村清次君 私が尋ねますのは、そのことでなくして、年度中に、いわゆる二十九年度中に、節約命令と申しますか、いわゆる実行予算を大蔵省のほうから指示したということでございまますが、そうでございましょうか。
○説明員(石井昭正君) 二十九年度の予算の実行に当りましては、たしか六月だと思いますが、一応節約予算と即しますか、節約額を伝えられたことは事実でございます。これは損益のほうにおきまして約三十億程度と記憶いたしおります。主としてこれは物価の値下り、予算編成当時から見まして物価が値下りしておりますので、石炭の価格、鋼材の価格等値下りしておりましたので、その引き当てに一応保留的な意味で節約をしております。それから工事勘定のほうにおきましては、同じく物価の値下り等と、もう一つは資金面の調達が公募債の消化が予定通りいかないような見通しでございまして、約一割程度の節減をいたした。これは閣議決定で保留というようなことに相なったのでありますが、それは二十九年度末の国会におきまして補正予算を提出いたしまして、その間の節約関係をすべて整理いたしまして、補正予算に組みかえまして、同時にそれまでに起りました災害に要する経費を予算に上げまして、すっかりその間の整理をしてしまったわけでありまして、年度途中におきまして節約という意味合いにおいて若干の保留がありましたが、その後情勢の変化によって、補正予算ですべて解消いたしたという格好でございます。
○内村清次君 この三十億の節約の趣旨に対しましては、給与関係はございませんでしたか。
○説明員(石井昭正君) 給与のほうは入っておりません。
○内村清次君 大蔵省のほうにちょっとお尋ねしたいのですが、大蔵省のほうでは、この国鉄の予算総則にあります給与額に対して、支出制限というものを指示したというようなことはありませんか。
○説明員(岩尾一君) 大蔵省のほうから給与総額につきまして、国鉄のほうに、人件費をさらに切るようにという指示をいたしたことはございません。
○内村清次君 大蔵省のほうでは、まあこの予算折衝の問題も関連いたしましょうが、国鉄の経営が相当困難になっておるのだというような一般的な認識については、とくと御承知でございますか、どうですか。
○説明員(岩尾一君) 事務的な段階といたしまして、私が国鉄の予算関係を担当いたしておるわけでございますが、御承知のように、国鉄の予算は運輸省のほうで取りまとめまして、大蔵大臣と協議の土で、さらに調整を加えて国会に提出する、こういう建前になっております。そこで協議を受けるという。立場におきまして、私が事務的な段階でいろいと検討さしてもらっている段階におきまして、現在の国鉄の経理内容というものが従来と比べて非常に逼迫しているということは、十分認めております。
○内村清次君 国鉄の特別会計関係は、これは予算委員会、あるいはまた運輸委員会、あるいはまた参議院の本会議、衆議院の本会議、こういう段階で、この国民のいわゆる審査によって決定するものであるが、大蔵省として実行予算をきめたり、あるいは節約命令をするというような権限は、どこにあります外。
○説明員(岩尾一君) 先ほど経理局長から申されました節約の件につきましては、大蔵省が命令したのではございません。閣議決定によりまして、最初に組みました予算が、当時物価の値下りによりまして、かなり当時の積算内容よりも減っておるということ、さらには政府のデフレ政策の一環といたしまして、できるだけ物価の引き下げに協力をしなくてはいけない、この二つの要請と、さらには最初予定いたしました公債の発行が二十七億五千万円発行未済、できないというような状況に陥りましたので、それを加えて閣議の決定に基きまして、国鉄内部において留保していただいた、こういう形になっております。
○内村清次君 総裁にお伺いいたしますが、昭和二十九年の十一月二十四日に仲裁委員会から、裁定と申しますか、裁定でなくて、勧告と申しますか、あるいは調停と申しますか、そういう形で三項目の事項が出ておりますが これは御承知でございますか。
○説明員(長崎惣之助君) むろん、承知いたしております。
○内村清次君 これはただいまは予算折衝中の項目でございますが、やはりこれは十分と当局の方では織り込んだ予算の折衝をなさっておるのでございましょうか、どうでしょうか。
○説明員(長崎惣之助君) これは調停委員会の勧告は、双方でこれを受けるということになっておりますので、われわれとしては義務的にどうしてもこれはやっていかなければならぬ。どんな程度でどうするかということにつきましては、団体交渉に待たなければならぬ面がたくさんございます。それらとにらみ合せて、予算にも組み、それを支出していく、使っていくということに、なろうと思います。
○内村清次君 この点は確かにその通りでございましょが、大蔵省の方でもよく存じておりますか。
○説明員(岩尾一君) 裁定の点についてはよく存じております。
○内村清次君 斡旋案の……。
○説明員(岩尾一君) ええ。
○内村清次君 この点は一つ、希望といたしましては、大蔵省においては理解してやってもらいたいと思いますね。 それからいま二点ばかりお尋ねいたしますが、予算総則によりますると、これは石井経理局長、この給与残高はございませんですか。
○説明員(石井昭正君) 給与の残高と申しますと、給与人件費が本年度余っておるかどうかというお尋ねでございますか。
○内村清次君 そう。
○説明員(石井昭正君) これは大体先ほど申し上げましたように、本年度は赤字財政でございまするので、予算のワクとしては若干余ることはあるかもしれませんが、決して、何と申しますか、常識的な意味において余っておるというものはございません。
○内村清次君 この点はまだ突っ込んでお聞きいたしたいのですけれども、微妙な点もございましょうから……。ただ、できれば、何といいますか、残高になりました理由だけは一ぺん知らせていただきたい。これはまあ、たとえば、人件費関係では、一応予定したところのベースに合せた人数とかけ合せたところの問題がございましょうけれども、やはりたくさんの人員をかかえた企業体であります以上は、いろいろの事故もございましょうからして、そういう点も勘案されて、一応、理由のあるところは聞かせていただきたい。きょうでなくてもけっこうであります。 それから総裁に実はお伺いいたしますことは、これは総裁はどうお考えになっていらっしゃるかわかりませんが、私もまた決して一方だけを是なりという考え方で申すわけではございませんが、年度末におけるところの鉄道公安官を御使用になった事件。これはまことに私は鉄道史にかってない事件である。で、こういうような労働運動の形において鉄道公安官が使用された。しかも、またこれは同じ職員形態の中で平素現場においては密接な連絡をとっておる、あるいはまた職務の内容については、これは協力態勢を持っておるところのこういう公安官というものが、あの際に当局の命令によって使用された。しかも手錠をはめ、あるいはなぐりつけるというような暴行もあえてする。それが抵抗すれば直ちに公務執行妨害だというような、普通の警察官のやるような事態をここでやったということは、私はかつて聞いたことはない。しかも私の国鉄の三十年の経歴からいたしましても、そういうようなことはなし、その後の八年間の問題におきましても、そういうことは聞いておりません。が、私は今その内容を、時間の関係もございますからして、一々指摘をする材料は持っておりますけれども、これを一々総裁及び公安官等の監督官に質問をしようとは思いませんが、ただ、こういう公安官の使用ということが正当であるかどうかということだけは、私は総裁のお考えを率直に伺っておきたいと思います。これは正当であったかどうか、その点だけは一つ総裁からお伺いしておきたいと思う。
○説明員(長崎惣之助君) われわれの業務を行なって参りますに当まりして、円滑なるやり方でいかなくちゃならない。しかも国鉄というような非常に大きな企業におきましては、各人の間の緊密な連絡あるいは協調、理解というようなことの必要なことは申すまでもないのでございます。過般におきまして、公安官との間にいろいろな問題があったことも、私は聞いて承知をしております。こういうことは私はきわめて遺憾なことであると考えておるのであります。法律的に正しいか正しくないかということは、これはおのずから法律問題でございまして、これについても私は報告は受けておりまするが、そういう問題よりも、何よりも道義的な考え方といたしましては、私はかかる事態はこれを避けるべきものである。でき得る限り避けなければならぬというふうに考えております。
○内村清次君 私も同意見です、その点に対しましては。と同時に、これが昭和二十五年の八月の十日に鉄道公安職員の服務に関する法律として出ました際にも、私もまた議員の一人として席を有しておりました。しかもまた当時の状態は、総裁もあるいは就任前であったかもしれませんが、とにかく鉄道の公安問題はゆゆしき問題であったことは御承知の通りでございます。こういうに際できました公安官の法律的な性格におきましても、おのずからそのよるべきところの職務形態というものは私は明瞭であると思うのです。で、それが一方労働運動の弾圧のために使われるということは、夢想だも私たちは考えておらなかった。しかし、これが現実に行われたということにつきましては、ただいま総裁のお言葉と同感ですが、問題は、総裁の御方針といたしまして、この職務内容からいたしまして、法律立法の精神からいたしまして、公安官の必要性というものが今国鉄に非常に密接にあるかどうか、この点に対しまして総裁の御意見を承わっておきたいと思います。どういう点で、まだこの公安官を存置しなくてはならないという現実が事犯そのものがあるかどうか。
○説明員(長崎惣之助君) これはやはり、できました当時の状況につきましては、私は全然そういう面にタッチしておらなかった。してはならない地位におったのでございますから、よく承知いたしておりません、しかしながら、これはやはり鉄道の業務を平安のうちに得なっていくというためにできたものと考えます。従いまして、治安と申しますか、世の中の変化に応じて、これはやはり変化をしていかなければならぬと、かように私は考えますので、実は私は以前から、私の就任前からかもしれませんが、漸次公安官の数は減らしてきております。
○内村清次君 減らしてきておるとおつしゃるのですが、それは数字的に確かに減らしてきていらっしゃると存ずる。当時は国鉄職員は六十一万あった。鉄道公安官も昔時は六万くらいあったのですが、それは確かにこういう状態になっておりますからして、職にある者が減少されておることは当然だと思いますけれども、この立法の際におきましても、法務委員会では相当これは反撃があった問題です。しかしながら、私たちはやはり籍を国鉄に置いておりました者として、当時の乗客の心理からいたしましても、あるいはまたその周辺の治安の問題からいたしましても、相当やはり鉄道自体を認識した者、特にまた鉄道を自分の職場の本拠として、そうして公共の福祉に貢献しようとする職員意識の発達をした者、こういうものでないと鉄道事犯を防止することはできない。あるいはこれは、たとえば連絡の面におきましても、あるいは職務執行のすなわち時間的な問題におきましても、必要性があるのだということを私たちも当時強調をして、そうしてこの法律の可決を努力した問題です。しかしながら、現今の状態のときにおきまして、これがややもすればそういう弾圧関係に使われるというようなわき道に入った現在の状態、それから相当治安も確保されておるところの現在の状態において、なおかつ存続さるるところの意義というものがここにあるかどうかということを私は疑っておるのですが、これは総裁の方では、漸次減少をさせておるというような御答弁でございますけれども、ただ漸次減少をさせておられるということだけでは、その方針にはなりません。減少をするということももう一つのそれは方針かもしれませんけれども、その時期を見てどうこれを処断なさろうとするか、この点ですね、こういうようなはっきりした一つ御方針を承わりたいと思います。
○説明員(長崎惣之助君) お説の点もございまするし、また私どもも減らしたと申しましても、いわゆる配置軽換でございまして、昨年度においても二百七十人くらい配置軽換をいたしております。そういうようなわけで、漸次これは縮小すべきものであると考えておりますが、これを廃止すべきものかどうか、これをどう処理していくかということについては、今後とくと研究して見なければならぬと考えております。
○内村清次君 いま一点、共済組合法の問題ですが、私も先国会は恩給関係で、内閣委員会の中に入っておりまして、特に汚損をしたりあるいはまた過激な労働をするところの職員に対しまして、恩給法の特例がございます。この特例を勘案したところの共済組合の法律を立案されておると聞きますが、その取扱いについては研究なさっておりますかどうですか。あるいはまた、これを今国会にお出しになる御意図がございますかどうか。この点を一つ承わっておきます。
○説明員(長崎惣之助君) お話の通り、この問題は非常に私は従業員諸君にとりましても、国鉄を経営しておる上から申しましても、大事な問題だと考えております。目下いろいろと案を練っております。これを今国会に出しますかどうしますかというような処理の問題については、まだきめておりません。
○内村清次君 運輸大臣はどうなされましたか。
○委員長(加藤シヅエ君) ただいま衆議院のほうで関連質問が続出いたしまして、どうも今日はこちらに来られそうもないという通達がございましたから、御了承願います。
○内村清次君 それでは、次回に保留してよろしうございますか。
○委員長(加藤シヅエ君) 次回に保留いたします。
○平林太一君 総裁長崎君に一つ聞きたいと思います。先刻の御説明中に、いわゆる老朽施設に対しては、これを修理回復するために、需要者が当然負担すべきものである、こういうお話がございましたが、これはそういうふうにあなたはお考えになっておるのですか、断定して……。その点伺いたい。
○説明員(長崎惣之助君) 既設の設備の上に、たとえばレールが敷いてございます。その上に車両を運転いたしますと、レールが磨耗いたします。その磨耗したものはやはり運賃の中に入っていなければならぬと考えます。
○平林太一君 それはわれわれの常識から考えますと、職務自体としては非常に、職務上に対する謙虚を欠いた態度である。同時に、そういうような考え方をもってあなたが国鉄経理のいわゆる最高責任者としておやりになっておられる、そういうところへ、この運賃の改訂、あるいは資金を獲得したい、それからその資金の獲得と相待って、なおかつ足らざるものは、運賃の値上げによってこれを経営していく、こういうことになれば、これはもう三歳の守供でもできることで、そういうような考えは、そういうようなやり方でありますれば、国鉄総裁という重責を、国民があなたにこれを与えておるということは、そういうことじゃないのです。やはりあなたの持っておる頭脳、いわゆる経験、うんちく、あるいは国鉄経営に対する経綸、こういうものに多大の期待をしておるわけです。乏しき日本のこの財政において、いかにすれば最小限度の資金量において最高の効果を発揮し得るかということで、国民はそれぞれの部署において営営としてこの多難な事態を切り抜けておるわけです。あなたのお考えによれば、それとは全然反対なんです。そういう点について、私は重大なそれは御発言だと思うのです。そういうことをもしあなたが反省をしないということでありますれば、国鉄総裁としての長崎君の人事に対しては、国民としては、あるいは国会としては、考えなくちゃならぬということになるわけです。ことにあなたの任命は前内閣においてこれは任命されたものであり、それを国会が承認したということなんです。しかし国会が承認したということは、今あなたが御答弁になったようなそういう無力、無能の人物でないということを国会はこれを信用したのだ、あなたに対して。それだから、これを承認いたしたわけです。ところが、今の御答弁を聞いておりますと、ことに意外なんです。こういう点について一つあなたはどういうふうにお考えになられるか。 それからここに大蔵省主計官の岩尾君も来ておられますが、おそらくその経理については予算のそのつど折衝をされておるかと思いますが、良心的にあなたはどういうふうに御答弁なさいますか。
○説明員(長崎惣之助君) お説一々ごもっともでございます。私の申し上げましたことが、あるいは言葉が足らなかったかもしれません。むろん経営の面においてあらゆる努力を傾注しまして、経営の合理化、節約、工夫ということの必要なことは、申すまでもないのでありまして、その点についても大いに努力しているつもりでございます。このパンフレットはお手元に行っておらないと思いますが、経営合理化ということについては、口をすっぱくして、しょっちゅう言っております。今年も実は来年度の計画を練るために、各局長を一人々々呼びまして、私は現場の状況もつぶさに聞きまして、経営の合理化、どうしたら経費の節約ができるかという点についてこまかく研究をいたし、また局長方も非常に熱心な態度で研究をし、来年度はそれを着々実施していくというふうに考えております。
○平林太一君 やや良心的な御答弁でありますから、委員会といたしましては、あえてあなたの非違をここで糾弾しようとするものではない。むしろ、あなたのいわゆる鉄道の経営に対して多大の期待をいたしておりますから、そういう点を逆に大いに鞭撻するわけなんでありますから……。 これは鉄道の官僚というものは——昔の鉄道省のことをわれわれは記憶いたしておりますが、鉄道官僚というものは非常に、何と言いますか、先刻お話のありました通り、独占企業でありますので、そういうところに非常に高級幹部、高級の鉄道官吏というものは国民大衆に対してしばしば不遜驕慢であることは、鉄道官僚の伝統的の風潮であり、態度であります。そういうものがみずから自分を省みて、そうして営々たる苦心の中からものを考察するということが、非常に欠如いたしております。それゆえに、常に不足する手腕のために、運賃改訂の理由については、施設は腐朽している、老朽している……。国民側からいきますというと、どこが腐朽しているのか、どこが老朽しているのか、きわめて判断がしがたい。しかし鉄道側から言えば、改訂に対してこのくらい理由として、まあ合理化と申しますか、合理的にことさらに理由づける、運賃改訂に対して。改訂ということは値下げじゃなくて、値上げなんですから、そういうことがどこまで行ったらいいのか、これは際限のないことでしょう。それが理由になるのであれば。だから、改訂の理由というものは、総裁としての長崎君は非常な頭脳明晰であるということを承知しているから、これは申し上げているのですが、ほかに何か理由というものを発見して、いやしくも値上げをいたしますれば、国民の負担というものはそれだけ増大する。増大することによって、ある場合には需要者が用件を果すことができないという事態が起る、零細な国民においては。この運賃の値上りによってできないということと、それから差し控えなければならぬということ、これは非常な生産、産業、国民生活の拡充というものに、重大な影響を与える。そのくらい鉄道の経理というものは私は深刻な、国民生活に関係している。生活のみならず、国力のいわゆる充実、発展に非常に影響を持っている。それからそれが非常に利用されるということにも相なるわけでありますから、そういうことを御考慮になられれば、夙夜、長崎君自体は枕を高くして休むことができないくらいお考えになれば、いわゆる老朽施設を完全にすることは需要者の負担であるということは、理由にならない。他に何か理由がおありになりますか。お考えになったらどうですか。今あなたがおっしゃつているような理由では、これはわれわれが世俗的に考えることなんですが、それじゃ何の理由にもならない。しかも国鉄総裁としては、……他に何か理由をこの際明確にここで御説明なされるべきだと思うが、どうですか、その点……。
○説明員(長崎惣之助君) 実は国鉄の財政全般についてのお話を申し上げれば、十分御了解をいただけるのではないかと思いますが、ただてっとり早いことを申し上げますと、現在それじゃあまり簡単すぎるじゃないかというお話があるかもしれませんが、時間もございませんから、長たらしいことはやめまして、簡単に申し上げますと、今国鉄では時価にしますと相当多額の財産を持っているわけであります。その財産に対する減価償却費用というものは見ておらないのであります。減価償却を全然見てないわけじゃないのですが、第一次再評価の時の減価償却ということでありまして、会社等におきましては、今日大体第三次評価でやっておると思います。その第三次評価のラインまできておらない。そういう点に私はやはり、事業経営として不十分な点があるのではないか。その財源をどこに求めるかということであります。これはむろん政策的に申しましたならば、あるいは一時借り入れるとか、あるいは償却を延ばすとか、いろいろな方法があるでありましょうが、終局的には、これはいつか減価償却というものはやらなければならぬ問題ではないかと考えるものであります。そういうような費用は一体、借金でやるべきものか、あるいは事業の運営収支というような中から生み出すべきものであるかということの御議論があったと思うのであります。 また運賃の値上げにつきましては、それらも一つの理由でございますけれども、もう一つの物価が非常に上ってきておる。ところが、運賃はずっと低いところに押えられておる。私どもの調達します鉄道の用品というものは、一般物価よりもっと高い率で実は上っておるのであります。そういうようなことで、四苦八苦してどうしても運賃の値上げとはあえて申すのではないのでありますが、資金がもう少しほしい。資金ができてくれば、合理化ももっと進むであろうし、サービスももっと改善ができるというのでありますけれども、しかし何分にも資金を調達するのに非常に困難をしているというのが、私の申し上げたい要点でございます。
○平林太一君 ただいま、だんだんとやや正直になってきたように私は考えられます。しかし資金をほしいのだということであれば、それはお話の通りなんで、しかし今そういうような説明をなさったが、先刻は需要者が負担すべきものだ、こう言ったことは明らかなんです。しかしそういうふうに、あなたのお考えがだんだんそういうふうになってくれば、まことに結構なことですから、これ以上追及することを申し上げることは、私として差し控えたいと思います。 実はいま大蔵省の主計官がいられれば、大蔵省のいわゆる主計官としての国鉄の経営上に対する予算上の措置に対して、何か国鉄総裁の意見に対して異なるものがあるか、あるいは食い違いがあるかということをただそうといたしたのでありますが、委員長にこの際要求いたしておきますことは、次回の機会においてそのような処置をおとり下さることを希望いたしておきます。本日はこの程度で私はやめておきます。
○委員長(加藤シヅエ君) 了承いたしました。ほかに御質疑はございませんか。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時一分散会