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22回国会衆議院1955/05/19

本会議 第18号

発言数
21
登壇者
9
会派数
4
開催日
1955/05/19

会議録

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。      ————◇—————  補助金等の整理等に関する議案を審査するため、委員二十五人よりなる特別委員会を設置するの件(議長発議)

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 特別委員会の設置につきお諮りいたします。補助金等の整理等に関する議案を審査するため、委員二十五名よりなる特別委員会を設置いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よってその通り決しました。  ただいま議決せられました特別委員会の委員は追って指名いたします。      ————◇—————

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) お諮りいたします。内閣から、米価審議会委員に本院議員安藤覺君、同村松久義君、同小笠原八十美君、同松山義雄君、同石田宥全君及び同川俣清音君を任命するため国会法第三十九条ただし書きの規定により議決を得たいとの申し出がありました。右申し出の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よってその通り決しました。      ————◇—————  蚕繭処理方式に関する緊急質問   (栗原俊夫君提出)

長谷川四郎日本民主党

○長谷川四郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、栗原俊夫君提出、蚕繭処理方式に関する緊急質問を許可されんことを望みます。

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり)

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。  蚕繭処理方式に関する緊急質問を許可いたします。栗原俊夫君。     〔栗原俊夫君登壇〕

栗原俊夫日本社会党(左)

○栗原俊夫君 私は、日本社会党を代表いたしまして蚕繭処理方式に関しまして、農林大臣に対し二、三緊急質問をいたします。時間が制限されておりますので、きわめて簡単にお尋ねいたしますが、事は全国の全養蚕農民並びに製糸業者、繭取扱い業者に関係しておりますので、きわめて重大な問題であります。何とぞ明確なる御答弁をお願い申し上げます。  第一の点は、群馬県におきまして昨昭和二十九年度に実施されました蚕繭処理方式が、今回正式に公正取引委員会によって、いわゆる独占禁止法に違反する旨の判定を受けたことについてであります。  農林省蚕糸局から指示されたと称する蚕繭処理指導要綱なるものによりまして昭和二十九年度群馬県に実施されました蚕繭処理方式は、きわめて製糸業者一辺倒のものでありました。すなわち、いわゆる振り買いを行う繭糸業者に対しては、一貫目当り十円なりの実務手当と称する眠り口銭的な権利料にもひとしきものを支払うことによってその買い出動を封じ、また座繰り玉糸業者に対しては製糸業者買付繭の一定量を調整繭と称して与えることによって、これまた買い出動を押え、特定の製糸業者が原料の統制と価格の独占を行なったのであります。このことは群馬県八万戸養蚕農民の憤激を買いまして、農民代表は、公正取引委員会に対し、独占禁止法違反の報告をするとともに、その判定を求めてきたのでありますが、今般、公正取引委員会は、群馬県における昭和二十九年度の蚕繭処理方式は独占禁止法に違反するものと認める旨の判定を下したのであります。  そこでお尋ねいたしたいことは、第一に、このような事態は群馬県以外の養蚕県にも起っているかどうか、また主要養蚕県の昭和二十九年度の蚕繭処理状況はどんなであったかということであります。第二に、農林当局は、明文で示していないことはもちろんでありましょうけれども、暗々裏にこのような独占禁止法に違反する内容を持つた蚕繭処理方式を指導してきたのかどうかということであります。第三に、昭和二十九年度の指導に基く蚕繭処理方式が明らかに独占禁止法違反であると決定した以上、目前に迫ってきております本年の春繭の処理をどのようにして行わせようとしているか、どのように指導しているかということであります。  第二の点は、昭和二十九年度の蚕繭の処理方式が独占禁止法違反としてくずれ去ったあと、本年の繭取引に当って、蚕糸業法第十五条に規定する繭検定の問題をどう取り扱うかということであります。すなわち、群馬県においては、昨年の独占禁止法に違反する蚕繭処理方式を強行するために、いろいろな条例や規則を設定いたしました。とりわけ、蚕糸業法第十五条の繭の検定を厳格に実行する体制が整えられているのであります。おそらく、他の県におきましても、ほぼ同様な事情にあるものと考えられます。本年春繭の取引に当っては、昨年の処理方式が独占禁止法違反としてくずれ去った以上、その反動として、おそらく小口の取引が数多く続出するであろうことが考えられるのであります。  そこでお尋ねいたしたいことは、第一に、蚕糸業法第十五条に規定する繭検定を、きわめて小口な取引についても厳重に実施する考えであるかどうか、第二に、少量な小口取引についても、検定を強制する場合において、その検定費用を民間に負担せしめることを適当と考えているかどうか、第三に、蚕糸業法第十五条を一部改正して、一定数量以下の小口取引を検定から除外するか、または強制検定を任意検定に改正する考えはないか、こういうことについてお尋ねする次第でございます。(拍手)     〔国務大臣河野一郎君登壇〕

河野一郎日本民主党農林大臣

○国務大臣(河野一郎君) お答えをいたします。  繭の取引につきまして政府の指導して参りましたことが、たまたま独禁法に抵触する疑いのあるようなことがありますことは、はなはだ遺憾でございます。また、ただいま御指摘のように、その一部の施行に当りまして少し行き過ぎまして、独禁法抵触というようなことになっておりますることも、はなはだ遺憾なことでございますが、これは、要するに、御承知の通り、繭の取引につきましては、これらの生産者が非常に小口なものでございまして、これは相なるべくは大口にまとめて団体取引をするというようなことが必要なことも一面にございますので、これらの間に処しまして、ただいま御指摘のようなことになりませんように、最善を尽して指導して参りたいということでございます。今後御指摘のようなことがございましたならば、すみやかに御注意いただきまして、そうしてあやまちのないように、われわれといたしましては最善の努力をいたしたいと考えておる次第でございます。  第二に、少量取引のものについても検定を強制していくかどうかということでございますが、これらの取引につきましては、ただいま法制で決定いたしておりますることをそのまま運用いたして参りまして、その運用に当って十分注意をして参りたいというふうに考えておる次第でございます。  お答え申し上げます。      ————◇—————  修学旅行中の惨事続出に関する緊、急質問(小牧次生君提出)

長谷川四郎日本民主党

○長谷川四郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、小牧次生君提出、修学旅行中の惨事続出に関する緊急質問を許可されんことを望みます。

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。  修学旅行中の惨事続出に関する緊急質問を許可いたします。小牧次生君。   [小牧次生君登壇]

小牧次生日本社会党(右)

○小牧次生君 私は、日本社会党を代表いたしまして最近の修学旅行の惨事続出を中心といたしまして、文部大臣並びに運輸大臣、厚生大臣に対して質問をいたしたいと思うのであります。  紫雲丸事件、あるいは岩手県のバス事件、さらに東海道列車事件、福岡県のバス事件など、修学旅行の惨事が発生いたしまして、その数は実に枚挙にいとまのないほど多数に上るのであります。楽しかるべき修学旅行によって多くの生徒が生命を失い、また重軽傷を負い、父兄の悲憤を思いまするときに、まことに胸をえぐられる思いがいたすのであります。  今や、修学旅行については大きな批判が起り、新聞紙は毎日のように識者や関係者の意見を掲載しておるありさまでありまして、修学旅行の惨事をいかにして防止するか、いかにして絶滅するか、これに対する適切なる対策が急速に確立されなければならないと思うのであります。(拍手)修学旅行は果して子供のために行われておるかどうか。修学旅行はやった方がよいのか、やめた方がよいのか。また、文部省は従来果して修学旅行に対して正しい指導を行なってきたであろうか。  そこで、まず第一に松村文部大臣にお伺いいたしたいのであります。かかる惨事の起ってくる根本的な原因を大臣はいかにお考えであるか。これが問題であろうと思うのであります。まず、修学旅行の目的、あるいは日程、あるいは行先地の選定、乗りもの、員数、あるいは時期の選び方など、こういう問題は学校側や地方教育委員会がきめるのではありまするが、しかしながら、これに対して文部省の従来の指導助言が適切を欠いていたものと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)なるほど、文部省は地方教育委員会に対しましては指揮監督はできないかもわかりませんが、しかしながら、十分なる指導力を持ってこれを指導助言することはできるのであります。この関係について、松村文部大臣は、先般の文教委員会におきまして、制度上の欠陥があることを認め研究するが、今のところ成案は持っていないと述べておられたようでありまするが、これについて、まず文部大臣の御所見をお伺いいたしたいのであります。さらに、新聞紙の報ずるところによりますと、交通機関利用の修学旅行は一時中止の通達を出したとありますが、もしそうであるとするならば、非常に重大な問題であろうと思うのであります。修学旅行はいけないという印象を与えることに相なると思うのでありまして、果してそうであるのか、ないのか、お伺いいたしたいのであります。修学旅行は、子供の楽しい一生の思い出を作り、また集団生活訓練の一行事でもあり、旅行の過程を通じて知識や見聞を広めていく教育的効果を上げ得るものと思うのでありまして、これを単に物見遊山的に見る傾向が近時非常に強くなって参りましたことは、きわめて遺憾にたえないところでございまするが、文部省自体においても修学旅行を物見遊山的に見るという考え方があるのではないか、こういうことを私はおそれておるのであります。こういったことから、学校側にも、あるいは交通機関関係者にも、心のゆるみが生まれる危険性があると言わなければならないと思うのであります。今月十五日、文部次官名をもって各都道府県教育委員会あてに修学旅行に関する通達を出しておられまするが、とりあえずの措置といたしましては一応これを納得いたしまするけれども、しかし、かかる平面的な一片の通達をもってこの種不祥事件が断じて防止され得るものではないのでありまして、何といっても文教を担当するところの文部省の指導力の欠如と断ぜざるを得ないのであります。(拍手)従いましてこの文部省の指導力の欠如につきまして大臣はいかにお考えであるか、お伺いいたしたいのであります。さらに、乗りものに乗る場合に、乗りものが大事なのではなくして、乗るところの人間の生命が大事であることはもちろんでありまするが、外国においては交通事故がきわめて少いということは、このような観念が広く浸透しておる結果であると考えるものであります。しかしながら、わが国においては、戦時中の人命軽視の風潮が依然として流れていると思われるのでありまして、いろいろな不祥事件は、このような風潮の中から生まれてくる憂うべき現象である。今日の世相はどこかくぎが一本欠けておるのではないかということがよく言われておるのであります。生命を大切にするという生命尊重の考え方が、今やわが日本の社会の内部から生まれてこなければならないと思うのであります。学校教育においても、近年安全教育ということが強く叫ばれておるのでありまして、教育を担当する文部大臣として、この機会に生命の尊厳と安全教育の具体化に積極的に乗り出す必要があると思うのであります。一国が真に健全なる精神を失い、真に自主独立の精神を欠いておるときには、いろいろな事件が相次いで起りますることは、世界の歴史に徴しても明らかでありまして、今日かかる惨事の続出は政府の権威の失墜を意味するものと断ずるのでありますが、これについて文部大臣はいかように考えておられるか、あわせてお伺い申し上げたいのであります。(拍手)  次に、厚生大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、修学旅行生徒が次々に遭難し、あるいは死亡し、あるいは重軽傷を負う惨事の続出につきまして児童の福祉を担当する大臣としていかに考えておられるか。厚生省には児童局があり、また児童福祉法がありまして、子供を守る仕事をやっていただいておるのでありますが、生命尊重の立場、児童福祉という立場から、修学旅行について文部省といかなる連絡をいたしておられるか、お伺いいたしたいのであります。  なお、さらに、遭難して帰らぬ生命に対する弔慰金、すなわち児童の災害補償がきわめて僅少である。大人と子供の差別が大きいのでありますが、大人の生命も子供の生命も尊さにおきましては何ら差別はないはずでございまして、むしろ子供に対しましては、その将来への長い生命を高く評価しなければならないと考えるのであります。これにつきましての見解をお伺いいたしたいのであります。さらに、あわせてこの機会にお伺い申し上げたいのは、交通事故以外に、学校教育の面におきまして、児童の受ける災害が多くなって、非常に憂慮すべき事態にあるのであります。最近社会保障につきまして非常に論議されておるのでございますが、かかる面からも、学校における児童の災害補償について特別の立法措置を講じて、児童を保護し、災害を未然に防ぐところの努力が絶対に必要であろうと考えるのでありますが、これに対する厚生大臣と文部大臣の御所見をお伺いいたしたいのであります。(拍手)  最後に、三木運輸大臣にお伺いいたしたいのであります。洞爺丸事件、あるいは紫雲丸事件、東海道列車事件など、そのほか大きな交通惨事について列挙してみまするならば、あるいは不可抗力と思われるものもあるであろうし、あるいはまた国鉄だけの責任でないものも認め得るのであります。しかしながら、国鉄自身が責任を負うべきものも多々あるのであります。そして、中にはこれを未然に防止し得るものも多々あったであろうと思うのであります。船舶事故、あるいは列車事故、あるいはまた政府機関の所管外といえども相次ぐ交通惨事のありますることは、政府としてこれをいかに措置しようと考えられるのか、お伺いいたしたいのであります。  国鉄については、苦しい国民負担の中からしばしば運賃値上げをやってきたにもかかわらず、かかる事故を頻発いたしまして、果して国民が信頼できると思っておられるかどうか。国鉄関係の事故につきましては、職員の士気が弛緩しておるとか、あるいは機構において誤まれるものがあるというようなことをしばしば聞くのでありますが、それは一体何に原因いたしておるのか、大臣の御所見をお伺いいたしたいのであります。  紫雲丸事件によって長崎総裁が辞任されたのでありますが、後任の総裁については一体どうなっておるのか。国鉄総裁をいつきめるのか。新聞紙の報ずるところによりますと、十人以上の候補者の名前が出ておるのであります。こんなに多くの名前を出されて、これを簡単に引き受ける者があるかどうか。一体どう考えておられるのか。さらにまた、総裁選考の基準を一体どういうふうに大臣は考えておられるのか。私の見るところによりますと、現在の国鉄は、陸運、海運、いろいろ分れておりまして、また学閥や現業技術の流れなどきわめて複雑なる内容を持っておるようであります。そうして、経営につきましても、企業採算だけを見ようといたしまして、金融関係者を考えておられるのではないか。従って現業の福利、厚生を忘れておるのではないか。そのために過労を来たし、過失を起しやすいと思うのでありますが、この面について予算上いかに考えておられるか、お伺いいたしたいのであります。  さらに、国鉄首脳が国鉄の全機能を実際に掌握していない結果いろいろな事故も起ってくると考えられるのでありまして、大臣は真に国民が国鉄を信頼し得るように持っていくためにいかなる措置をとろうとしておられるのか、お伺いいたしたいのであります。  最後に、現在までの修学旅行の惨事はほとんど運輸交通関係が多いのでありまして、五月から六月にかけまして旅行シーズンであるだけに、特に急速なる措置が必要であろうと思うのであります。本年の修学旅行者数は、国鉄利用だけでも現在すでに一千五百万人を突破いたしておりまして、本年はおそらく三千万人に上るものと推定され、戦後最高の記録であります。従って、事故も昨年に比べて、二、三割方多くなりはしないかということが非常に危ぶまれておるのでありまして、かかる事態に対しまして、文部省といかなる連絡を今日までとってこられたか。修学旅行の行先地、乗りもの、人数、日程等について、全国的な計画的な措置がきわめて必要であろうと思うのでありまして、これに対する大臣の御見解をお伺いいたしたいのであります。  事故が起ってから、あわてていろいろなことをやるというような態度では困るのであります。百千の論理や通達をもってしても、失われましたる生命は帰ってきません。起った事故は否定することができないのであります。大臣が輸送の責任を持っていないとするならば、修学旅行の学童輸送については、すべからくできないという結論を出すべきではないかと思うのであります。われわれは、紫雲丸事件の悲劇にかんがみ、多くの反省と教訓を得たのでありますが、かかる悲劇を未然に防止し、安全を確保するための大臣の具体的な措置をお伺いいたしたいのであります。(拍手)   [国務大臣松村議三君登壇]

松村謙三日本民主党文部大臣

○国務大臣(松村謙三君) お答えを申し上げます。  今度の重なる惨事につきましては、まことに痛恨にたえないところでございまして、遭難せられた方々に対しましては、ほんとうに心から哀悼痛惜の意を表するものでございます。  かくのごとき事故の起りました根本原因は何かというお尋ねでございますが、その一つには、何と申しましても人心の弛緩ということをあけざるを得ないのでございまして、今後こういうことの起らないためには、この事にあずかる人たちのきわめて深い注意、努力を要求せざるを得ないのでございます。文部省といたしましては、昨年の相模湖のああいう惨事があるにかんがみまして、今年の修学旅行に先だって、四月の上旬に、この指導助言を全国の教育委員会へ出したのでございます。すなわち、計画につきまして、統率につきまして、事故防止につきまして、  詳しく指示をいたし、助言をいたしたわけでございます。それにかかわりませず、このようなことが頻発して参りまして、先般紫雲丸事件に引き続きまして東北におけるバスの事故がありましたので、直ちに、さらに繰り返して文部省としての助言をいたしたいのでございます。これは、決してこれでいいというのじゃございませんで、応急の措置として、とりあえず注意を再び喚起いたしたということでございます。  根本の対策に至りましては、修学旅行というものを再検討する必要に迫られておりますので、それを、これから急いで、いろいろの権威者を集めて検討をして、修学旅行に関する根本の方針をきめたいと思うのでございます。これは、災害を繰り返さないという点からももちろんでございますが、もう一つは、修学旅行というものそれ自体がこれでいいのかという点についても再検討いたしたいと思うのでございます。こういう災害があったから修学旅行をやめてしまうという考えは、私どもは、それは角をためて牛を殺すということだ、見聞の目を学童から閉ざしてしまうということはよろしくないと考えまして、それで、どうかしてその目的を完全に達して、そして安全性を保ちたい、こういう考え方でいるわけでございます。  それらの結果といたしましてどういう方針がきまりますかは、今のところ具体的に申されませんけれども、ただ私どもの考えております二、三の例を申しますと、たとえば、修学旅行というものをただ一季節、春と秋という季節に集中してしまいますので、たとえばこの間の花巻のバスの事件を見ましても、バスの運転手等が助手を乗せるはずのものが、非常に輻湊しておったもんだから、運転手が一人で長距離を走ったというような例もありますから、これを一つ、季節をずっとならしてやることができないものだろうかというようなこと、それから、見学の過程におきましても、たとえば東京へ行く、あのバスの行程というもの、行く所というものはバス会社できめて、ほんとうの見学の目的に沿うているかいないかということは、これは再検討を要するものかと思います。  それから、さきの注意のときにも申しましたが、物見遊山——温泉とかなんとかいう所だけ、盛り場を見るということだけでは、これはいけませんので、やはり、見聞を広めるために、たとえばドイツあたりでやっております、工場を見せるということ、これは工場主はいやがりますし、また、なかなかそういうことは日本ではやっていませんけれども、そういう意味合いから検討いたしますと、修学旅行というものについて再検討いたすべきところが非常に多かったりいたしますので、これを早急にいたしたいと考えておるのでございます。  文部省の指導助言というものが、御承知のような次第でございまして、ただ助言をするという程度にとどまっておりまして、十分の効果を上げ得ないことは遺憾でございます。これは、この場合ばかりではございません。たとえば、鹿児島の、あの松元事件などというようなことに対しても、全く二階から目薬といいますか、ただ単に助言をする程度にとどまっておるような次第でございますが、こういう中におきましても最善の努力をいたしまして、このようなことのないように努力をいたしたいと思います。  お答えを申し上げます。(拍手)     〔国務大臣川崎秀二君登壇]

川崎秀二日本民主党厚生大臣

○国務大臣(川崎秀二君) 学童の修学旅行につきましては、平素から文部省とも連絡をとりまして、児童の社会的知識を広める機会として万遺憾のないよう、特に災害の起らぬよう措置をいたしておりますが、厚生省として特に注意をいたしておりますのは、旅行先における食品衛生を中心としてであります。一昨年あたり、かなり旅先では食中毒等の事故がありました。その後、各県の衛生部当局を指導督励いたしまして事故の絶滅に努めておりますが、本年に入りましては、幸いに今日までのところ全く皆無の状態であります。しかし、これから夏にかけましては食当りの起りやすいシーズンにもなりますので、一そう留意いたし、かかることのないように努力いたしたいと思っております。  災害救助につきましては迅速なる措置をいたし、紫雲丸事件のときには、当日午前中に香川県民生部から救助法を発せしめたのであります。御指摘の児童独自の災害立法につきましては、今日のところ災害救助法でカバーいたしておりますが、御注意もありますので、十分検討いたしてみることにいたします。(拍手)     〔国務大臣三木武夫君登壇〕

三木武夫日本民主党運輸大臣

○国務大臣(三木武夫君) お答えをいたします。  最近交通事故が頻発をいたしまして、多数の犠牲者を出しましたことは、まことに遺憾しごくでございまして、政府といたしましても、交通事故防止対策本部を最近に設けまして、交通事故全般に対する防止対策を立てることになっております。また、全交通機関関係者には、私よりも、法規の厳守であるとか、従業員の規律の厳正であるとか、施設の整備、検査、点検の励行等に対して厳重な警告を発しておきました。運輸省といたしましては、先般の連絡船の事故等にかんがみまして、鉄道連絡船改善対策審議会というものを今回設けることにいたしまして、徹底的な対策を講じたい、こう考えておるのでございます。  学童の修学旅行について運輸省はどのように計画を立てておるかという御質問でございます。旅行目的等に対して運輸省が関与すべき性質のものではございませんが、輸送力の点において、学童の修学旅行については、運輸省として非常に責任を持っておるわけであります。近時、修学旅行団のみならず、団体の客が非常に多く、この間の調整をいたさなければならぬわけでありますので、地方の鉄道管理局が毎年団体旅行の申し込みを受けましたときには、その地方の鉄道管理局を通じて本庁の営業局に地方の申し出を全部集めまして、そうして毎年会議を開いて、輸送力の見地から、この旅行団に対しては取りやめを願う、この旅行団は引き受けるという点で、輸送力という見地から調整を行なってきておるわけでございます。必ずしも今日の旅行団が輸送力をこえたとは考えておりませんが、こういう事故の頻発にかんがみまして、今後とも、修学旅行等については、文部省とも緊密な連絡をとりまして輸送力の見地から事故が頻発するような事態は防いで参りたいと考えるわけでございます。  最後に、国鉄総裁はどういう基準で今選考しておるかというお話であります。またさらに、国鉄の信用回復をどのようにしてはかろうとしておるかという御質問で、この両者というものは、その基準も、信用回復の、私がこういうふうにしたいという考え方も、これは根底において同じ問題にぶつかるわけでございます。今週中にも国鉄総裁は任命をしたいと考えております。ああいう国鉄の事故がございまして、国鉄をこの際いろいろな点で検討いたすことは急を要するのでございますために、総裁空席はいろいろ支障がございますために、早急に総裁を任命したいと考えております。また、国鉄の信用回復、総裁を選考する基準はどう考えておるかという点でございますが、第一番には、やはり生命を預かるものとしての責任感を徹底して、綱紀の粛正を思い切ってはかるという点であります。また、国鉄の機構にも再検討を加えまして、責任体制を確立するということでございます。また、経営の合理化を徹底して、国鉄財政の再建をはかるということであります。さらに、連絡船事故の頻発にかんがみまして、船員の訓練、船の構造、その他連絡船の安全性を確保するために検討を加える、こういうことによって国鉄に対する世間の信用を回復する。こういう事柄を断固としてやり抜くだけの勇気を持った、あるいはまた経営に対しての能力を持った人を国鉄の総裁に任命したいというのが基準でございます。  以上お答えいたします。(拍手)      ————◇—————  第一 日本国とイタリアとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件  第二 日本国とメキシコ合衆国との間の文化協定の批准について承認を求めるの件  第三 日本国とタイとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 日程第一、日本国とイタリアとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件、日程第二、日本国とメキシコ合衆国との間の文化協定の批准について承認を求めるの件、日程第三、日本とタイとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件、右三件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。外務委員会理事大橋忠一君。     〔大橋忠一君登壇]

大橋忠一日本民主党

○大橋忠一君 ただいま議題となりました、日本国とイタリアとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件、日本国とメキシコ合衆国との間の文化協定の批准について承認を求めるの件及び日本国とタイとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件の三件につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果について一括して御報告申し上げます。  まず、わが国とイタリアとの間には戦前文化的協力に関する協定が存在していましたが、第二次大戦後、両国間の文化交流が再び活発になるに従い、現実の状態に即した新たな文化協定を締結する要望が両国政府の間で漸次高まった結果、昭和二十八年一月から具体的交渉を始めまして、昨年五月に両国政府間が意見の一致を見るに至りましたので、同年七月三十一日に署名調印が行われたのであります。  第二に、メキシコ合衆国については、同国との間にも文化協定を締結する話し合いを進めたところ、先方においても、同国がアジア諸国の中で最初に結ぶ文化協定をぜひわが国との間に締結したいとの熱心な態度を示し、昨年十月二十五日、メキシコ市において署名調印が取り運ばれたのであります。  第三に、タイとの関係につきましては、わが国とタイとの間には昭和十七年十月に署名された文化協定が存在しておりましたが、戦後タイとの文化交流は仏、伊等と並んで最も活発なものがあり、かねてから新たな文化協定の締結の必要が痛感されていましたので、両国政府間で交渉の結果、本年四月六日、わが外務大臣と来朝中のタイ外務大臣との間でこの協定の署名調印を了したのであります。  これらの三協定は、いずれもほぼ同様な規定を内容とし、わが国とそれぞれの相手国との間に伝統的に存在しております密接な文化関係を今後も維持すると同時に、いよいよ緊密にすることを目的としております。これらの協定の実施により、相手国との文化交流を通じて両国民間の相互理解は一そう深められ、ひいては両国間の政治的及び経済的友好関係の増進に資すべきことは疑いないところであります。  本案件は五月十三日提出され、同日本委員会に付託されましたので、委員会は慎重に審査をいたしました。その詳細につきましては委員会議録に譲ることといたします。  政府当局に対する質疑を終り、右三件を一括議題となして、討論を省略し採決いたしましたところ、全会一致、異議なく承認を与えることに決定いたしましたのであります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 三件を一括して採決いたします。三件は委員長報告の通り承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

益谷秀次自由党議長

○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。まって三件とも委員長報告の通り承認するに決しました。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時五十八分散会

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