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22回国会衆議院1955/05/07

法務委員会 第5号

発言数
10
登壇者
3
会派数
2
開催日
1955/05/07

会議録

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 これより法務委員会を開きます。  この際お諮りいたしますが、理事二名が欠員となっておりますので、補欠選任いたしたいと存じます。山本粂吉君及び田中幾三郎君を理事に御指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 御異議なければ、さように決定いたします。     —————————————

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 次に、今国会に際しまして政府提出予定の法案について政府の説明を求めます。法務政務次官小泉純也君。

小泉純也日本民主党法務政務次官

○小泉政府委員 私から本国会における法務省で予定をいたしておりまする提出法律案について、要綱をあらかじめ御説明を申し上げまして、御了承を得ておきたいと存じます。  件名から先に申し上げまするが、六件ございます。第一は、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案、第二は、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案、第三は、商法の一部を改正する法律案、第四は、法務省設置法の一部を改正する法律案、第五は、出入国管理令の一部を改正する法律案、第六は、少年院法の一部を改正する法律案、これだけが現在本国会に提出を予定して、目下法制局その他閣議にいろいろの手続を進めておる件名でございます。  第一に、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の要綱について御説明申し上げます。司法行政事務の簡素化に伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を、昭和二十九年度の職員整備に引き続き、さらに二百八十人減少することになるのがその趣旨でございまして、第二条の改正となるのでございます。昨年一般政府職員について人員の整理が行われることになりました際に、最高裁判所はこれに対応して裁判官以外の裁判所職員の定員七百人の減少を昭和二十九年及び三十年の両年度にわたって行う方針を定め、まず昭和二十九年度においては四百二十人を減少し、昭和三十年三月三十一日までに、その人員整理を行なったのであります。従って昭和三十年度において引き続き残りの二百八十人を減少し、昭和三十一年三月三十一日までにその人員整理をば行うこととする必要があります。この法案はそのための改正を目的とするものでございます。  第二の下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案の要綱について申し上げます。  第一は、行政区画の変更等に伴い、神奈川中野簡易裁判所外三十二簡易裁判所の名称を変更することであります。  第二は、行政区画の変更に伴い、大宮簡易裁判所外百簡易裁判所の管轄区域を変更することでございます。  第三は、行政区画の変更等に伴い、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の別表に所要の整理をば加える必要があるのでございます。  次にこの法律案は、行政区画の変更等に伴い、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律、昭和二十二年法律第六十三号に所要の改正を加えようとするものであります。すなわち、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律は、その別表第四表において簡易裁判所の名称及び所在地を、また別表第五表において下級裁判所の管轄区域をそれぞれ定めているのであるが、これらはおおむね地方公共団体の名称及びその行政区画を基準として定められているので、市町村の廃置分合、名称の変更その他の処分に伴い、この下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の別表第四表及び第五表に改正を加える必要があるのでございます。今回の改正の要点は次の通りでございます。  第一は、簡易裁判所の名称の変更であります。すなわち、津久井町の設置に伴い、神奈川中野簡易裁判所の名称を津久井簡易裁判所と改めるほか、三十二簡易裁判所の名称を変更しようとするものであります。  第二は、簡易裁判所の管轄区域の変更であります。すなわち、春日部市の設置に伴い大宮簡易裁判所の管轄に属する埼玉県南埼玉郡旧豊春村の区域を越ヶ谷簡易裁判所の管轄に属させるよう両簡易裁判所の管轄区域に一部変更を加えるのを初めとして、合計百一簡易裁判所の管轄区域を変更しようとするものであります。第三は、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の別表の整理であります。すなわち、市町村の廃置分合、名称変更、町を市とする処分、村を町とする処分その他の処分に伴い、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の別表第四表及び第五表に当然必要とされる整理を加えようとするものでございます。別表がございまするが、これは速記録に付することとしまして省略させていただきたいと思います。  第三の商法の一部を改正する法律案の要綱について御説明申し上げます。  これは一口に申し上げますると、新株引受権等に関する規定に改正を加えようとするものでございます。商法については、昭和二十五年アメリカ法の制度を取り入れて大改正を加え、その改正法は翌二十六年七月一日から施行されたのでありますが、その実施の状況を見ると、わが国の経済界の実情に沿わない点が現われ、実施後間もなく再改正を要望する声が出てきたのであります。そこで政府は昨年七月六日法制審議会に対し、商法に改正を加える必要があるとすればその要綱を示されたいという諮問を提示したのでございますが、法制審議会は熱心に審議を重ねられ、去る三月二十五日緊急改正の必要があると認める部分につき要綱を作成してこれを答申されました。今回提案する商法の一部を改正する法律案は、法制審議会の答申に基いて立案したものでございます。この法律案は新株引受権に関する規定の改正を主眼とするのであります。現行商法においては株主の新株引受権に関する事項は定款の絶対的記載事項となっており、また会社が発行する株式の総数の増加の効力発生要件となっております。従って株主の新株引受権に関する定款の定めに不備があると、定款自体が無効となり、ひいては設立が無効となります。または会社が発行する株式の総数の増加が無効となり、新株発行も無効となるおそれがございます。ところが新株引受権に関する事項を定款に定めるについては、法の規定に解釈上疑義があり、学説も多岐に分れているため、紛争の種となっております。現に一、二の訴訟において定款変更無効の判決があったような次第で、これをこのまま放置するならば、実務上の混乱を免れないであろうと思うのであります。よって改正案においては、株主の新株引受権に関する事項を定款の絶対的記載事項としないことにし、株主に対しては新株発行に関する取締役会の決議をもって与えることができるものとしたのであります。もっとも株主以外の者に新株の引受権を与えるには株主総会の特別決議を必要とすることとして、取締役会の権限の乱用に備えたのであります。本来株主の新株引受権に関する現行法の規定は、当時の法制審議会の答申は今回の改正と同様の趣旨であったのでありますが、占領軍当局の強硬な反対にあい、妥協として考えられたものでありますため、当初から問題のあった規定なのであります。  新株引受権以外の点については、現行商法のもとにおいて生じている事務処理上の不便を除いてその便宜をはかり、また現行商法の規定の不備な点を改めたのであります。そのほかこの法律案の施行に伴い生ずる経過措置を定めましたが、特に新株引受権に関しては混乱を生じないよう特別の規定を設けたのでございます。  次に第四の法務省設置法の一部を改正する法律案の要綱について御説明申し上げます。  一、法務大臣は、必要と認めるときは臨時に入国管理事務所の事務を分掌させるため、入国管理事務所の駐在官事務所を置くことができるものとし、駐在官事務所の名称及び位置は、法務省令で定めるものとすること、これに伴い地方自治法第百五十六条第七項の一部を改正いたします。二、横浜入国者収容所を廃して、新たに川崎入国者収容所を設置すること。三、新たに大阪入国管理事務所を設置して、大阪府、京都府、奈良県、滋賀県及び和歌山県をその管轄区域とすること。四、大村入国管理事務所を廃止して、その管轄区域を福岡入国管理事務所の管轄区域に移すこと。五、三及び四に掲げる事務所の新設及び管轄区域の変更に伴い、神戸入国管理事務所大阪港出張所、同下津港出張所及び同舞鶴港出張所を大阪入国管理事務所に、大村入国管理事務所長崎港出張所及び同佐世保港出張所を福岡入国管理事務所に、それぞれ所属変更すること。六、新たに福岡入国管理事務所厳原港出張所を設置すること、以上でございます。  第六の少年院法の一部を改正する法律案の要綱について御説明申し上げます。  従来少年院の在院者が職業の補導等を受けるに際し、または少年院の非常変災等に当り、少年院のとった措置に従事した際負傷し、そのため、なおったとき障害を残すような場合に何らの手当金も支給できなかったのでありますが、少年院の実情にかんがみ妥当でないので、この際若干の手当金を給与することができることとするため新たに本条を設ける必要があります。この手当金の性質は在院者の上記の災害に対する補償として支給するものではなく、恩恵的なものであり、支給の範囲、程度、方法等はすべて法務省令に譲ることといたしました。なお刑務所に収容されている受刑者については、すでにこのような措置が認められているのであります。  第二の第九条関係におきましては、従来少年院に収容された者の所持する金品を領置する場合は、少年院会計事務章程により処理されており、なお本条の規定によって本人にそれぞれ受領証を交付しなければならないこととされているため、これらの受領証は在院中本人に所持されているが、長期にわたる在院中にこれを亡失する場合が多く、かえって領置手続を繁雑にしており、何ら実益がないので、この際領置手続の簡略をはかるため、受領証を交付しなくともよいこととしました。  第三の第十四条関係におきましては、従来少年院を逃走した者を連れ戻す場合に、警察官の援助を求めているのが通例でありますが、この法律上の根拠において明確でないうらみがあったので、この際第二項でそれを明らかにしました。  第十四条の三の関係では、最近の少年院の状況にかんがみ、在院者が暴行等をする場合にこれを抑止する方法がないため、かえって適正な運営を阻害するものがあるので、この際やむを得ないときに限って保護具を使用することができることにしました。その他若干の事項を整理するものでございます。  出入国管理令の一部を改正する法律案の要綱について申し上げます。  一は、仮放免の際に保証書の提出をもって保証金の納付にかえることができるようにしたことでございます。二には、特定外国人の在留期間更新の際における手数料についてこれを免除することができるようにするものでございまして、この二項が出入国管理令の一部を改正する法律案の要綱となっております。以上御説明申し上げた次第であります。

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 以上で説明が終りましたが何か御質疑ございませんか。     —————————————

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 なおこの際お諮りいたしますが、最高裁判所の機構改革に関する小委員会及び交通禍防止のための調査小委員会を設置いたしたいと存じますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 御異議なければさよう決定いたし、人員、氏名等については委員長に御一任を願いたいと存じますが御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 御異議なければさよう決定いたします。  なお明後日は人権問題その他に関し委員会を開催することにいたします。なおこの際志賀義雄君から発言を求められておりますからこれを許可いたします。志賀君。

志賀義雄小会派クラブ

○志賀委員 休会前に、選挙に関連して警察官の行き過ぎによる人権じゅうりんの問題が起って当委員会においても決議をされたのでありますが、それに関連してきょうは政府委員の方がそろっておられないので、この際委員長及び委員の各位に次会において取り扱うべき問題として、最近新聞にも発表されておりました共産党の長谷川浩君の逮捕の問題でありますが、実はこの次の委員会の開かれる九日に検事の勾留請求の更新があるはずであります。その点について人権問題として、これをこの次の委員会において十分取り上げていただくために、委員会の皆さんに御了承願いたいことがあって発言を求めた次第であります。  御承知の通り団体等規正令というすでに廃棄された法律によって逮捕状が出ており、それについてはすでに松本三益君の場合に第一審の裁判でもこれを無罪にするという何が出ておるのであります。最近はまた占領法規の一つであるプレス・コード違反についても、最高裁判所においてもこれを免訴するという決定ができているのであります。しかも今日なおそういうものを出すということ、そういうものによる逮捕状を有効にしようとする事例があるということは、これは人権問題としても重大なものがあるので、次会においてはこれもあわせて上程していただきたいと思うのであります。というのは今日すでになくなった法律を限時法に結びつけて取り上げているのでありますから、こうなってくると、逮捕状というものは本来司法官が運用すべきものであるにもかかわらず、逆に逮捕状によって検察官などに振り回されているというかっこうになっている。逮捕状があるからつかまえたということだけになっている。現に昨日もその問題に関連して、長谷川浩君の自宅においておばあさんが一人いるところにしゃにむに警察官が入ってきて家宅捜索をやって、全然関係もないものまでも押収していったという一例があるのであります。御承知の通り逮捕状が出ているために共産党の指導者である徳田球一君、野坂參三君なども公然と出られない状態になっております。最近私が追放からなにいたしまして国会に出て来ましても、党派をこえて各党の領袖の方々の間からも古い友人である徳田、野坂その他を早く出すようにしようじゃないかということを特に私にお話し下すった方が多いのでありますが、こうなってきますと、これはひとり長谷川浩君の問題でなく、今日まで日本で戦後活動しておった、また戦前から長く活動しておった政治家らが、逮捕状のために日本国民としての活動を制限されるということにも関連してくるのでありますから、委員長の方において、次会において人権問題に関連して、この問題を十分取り上げていただきたい。また委員各位におかれましても、この問題について十分御考慮を願い、御協力を願いたいと思う次第であります。一言発言させてもらった次第でございます。

世耕弘一日本民主党

○世耕委員長 ただいまの志賀義雄君の発言につきましては、次回の委員会において論議いたしたいと思います。  次会は明後九日午前十時より開くことにいたしまして、本日はこの程度で散会いたします。     午前十一時二十七分散会

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