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22回国会衆議院1955/07/19

文教委員会農林水産委員会連合審査会 第1号

発言数
84
登壇者
10
会派数
3
開催日
1955/07/19

会議録

佐藤觀次郎日本社会党(左)

○佐藤委員長 これより文教委員会、農林水産委員会連合審査会を開きます。  日本学校給食会法案を議題とし、審査に入ります。質疑は通告順にこれを行います。井出一太郎君。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 わが国の農政上において酪農が最近きわめて大きなウエートを占めつつあることは申し上げるまでもございません。昨年国会において酪農振興法なるものが通過をいたしまして、酪農民の大きな期待にこたえようという段階にあって、一方酪農危機というような事態が生じて参りました。これと申しますのも、底の浅い日本経済の中にあって、デフレの影響というふうなものが酪農の上に深刻に及んで参ったというふうなこともございましょう。いずれにいたしましても、当面の乳価の低落をいかに食いとめるか、酪農民の危機をどの方向に血路を開いていくかというような問題に対しまして、学校給食の占める重要性というものは、これまたきわめて大きいのであります。このことは今回の日本学校給食会法ができます以前から、実施面においては文部省において、ユニセフその他の外国から供與せられた乳製品等を中心にして数年おやりになって参った点でございますが、今回特にこのような学校給食会という団体を新たに創設されまして、本腰をすえてこの問題の解決をしていかれるという段階でございますので、われわれは問題は一歩前進したと考えております。ただしかし、これをもしも一たび誤まらんか、やはり酪農界に相当な混乱を引き起すおそれがあるのではないか、こういう観点から二、三の点を文部大臣に御質問を申し上げたいと存じております。  本論に入ります前に、事務的な問題ですが、ちょっと参考までに伺っておきたいのは、この学校給食会ができまして取り扱われるところの数量、これがもし品目別にわかりましたら、そういう点も明確にせられたいのでありますが、数且里と同時に、給食一食当りの単価というふうな点をまず最初に承わりたいのであります。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 現在財団法人として日本学校給食会という民間の団体がありまして、そこで学校給食用物資のうち乾燥脱脂ミルクを財団法人日本学校給食会で扱っております。この学校給食会で扱いました脱脂粉乳の数量は、年度によって多少異同がございます。最近は非常に伸びて参っておりますが、二十九年度におきまして財団法人学校給食会が扱いましたミルクの数量が約一万四十トンくらいかと思っておりますが、そういった数量でございます。これをアメリカから比較的安い値段で購入して各府県を通じて学校に配給するということをやっておるのでございます。なお昨年度の末、本年の三月でございましたか、国内産の脱脂粉乳も約五百トン程度この学校給食会で購入して配給したことがございます。値段を申しますと、値段は、従来はかなり高い値段で購入しております。アメリカからの輸入の物でございますが、大体アメリカの市場の平均価格が一ポンド当り十六、七セント、これはときによって異同がございますが、そういったことでございまして、当初そういった値段で買っておりましたが、アメリカの支持価格というような制度ができまして、最近ではだんだん安く購入しておるのが実情でございます。昨年度の脱脂粉乳の学校で使います場合の値段は大体二十七円見当であったのでございますが、本年度はその従来輸入しておりました値段が安くなりましたのと、余剰農産物の贈与というようなこともございますので、現在では大体一ポンド当り二十円見当ということでやつておるような実情であります。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 そこで法案の内容に入って参りたいと存じますが、第三十条、文部大臣の認可に対しまして農林大臣の同意を要する規定及び第三十一条においては、農林大臣が文部大臣に対して監督命令を発することを求めることができるという規定がございます。これらに対して若干疑問の点がありますから、以下数項にわたり御質問を申し上げたいのであります。  そこで第一点は、学校給食の目的に関する大臣の御所見でありまして、学校給食の目的の一つは、粉食の奨励、動物蛋白質の摂取等国民の食生活改善のために、まず学童からそのような習慣を養うというところにあるのでございましょうが、給食物資の中で、たとえば今問題になっておる乳製品調達に当りまして、国内の酪農業といかがな関係にお考えになっていらっしゃるか、つまり国内酪農の保護育成の見地をやはり当然考慮されてやっていただくということが望ましいのでありますが、この点に対する御所見をまず伺っておきたいと思います。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 学校給食の目的は、だんだんこのようにずっとやってみて参りますと、いろいろの意味がその間に含まれてくるわけでございます。たとえば学校で栄養をとるという以外に、団体的の規律作法を覚えるとか、あるいはこれによってお話の酪農との関連等を考えますとか、いろいろのことがその間に出てくるわけでございます。それで酪農の面につきましては、文部省の学校給食の問題といたしましては、これは直接第一義のものではないことだけは御了承を願えることと思うのでございます。しかしながらこれによって、たとえば全国民の食生活の改善に寄与することが大きい、それが一つの大きな目標となるようなわけで、第二義ではありますけれども、酪農との結びつきによって、そして日本の酪農の発達に貢献することができるならば、これは最もけっこうなことでありまして、私どもはこの面に重点を置いて、この給食の問題と関連して考えねばならぬということを、この間も文教委員会においてしばしばお互いに話し合いをいたしておるような次第でございまして、そういう意味において酪農の保護育成を、この学校給食と関連してやることができたならば非常にけっこうなことと考えております。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 国内の酪農に対しても、文部大臣とされましては深甚な御関心を持ってていらっしゃるということがよくわかりました。それで私どもは、国内で生産される生乳を直接学童の飲用に供することができれば、これは非常にけっこうだと思うのであります。ことに山間僻地等におきましては、これをバターその他に加工をいたすような施設が普及しておらない、非常な運搬費を要するとか、あるいはその間に鮮度が低下するとかいうような遠隔の地帯にまで酪農を着及させまするためには、学童が直接生乳を飲むということが非常にけっこうなことではないかと思うのであります。かって低温殺菌を簡易なる高温殺菌に切りかえるというようなことをもくろみましたのも、そういう目標かあったわけでございますが、ただ現在学校給食に用いておりますグラントその他による――まあこれはコストを無視したようなものでございますから、こういうものとはとても太刀打ちができない、値段の点においてなかなか普及は困難だと思うのであります。けれどもわれわれがそういつまでもこういった外国の恩恵にのみたよっておるというわけには参りませんし、早晩国内のミルクを学童給食用に考えるという問題が出てくると思うのであります。当面過渡的に国内の脱脂粉乳あるいは乳製品、そういったものをやはり新たな学校給食会は買い入れる計画を持っていらっしゃるか、これを承わっておきたい。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 ただいまのお話でございますが、外国の品物が参りまして、内地の酪農を圧迫するということでございます。これは十分気をつけねばならぬことでございまして、私どもはこれに対する注意は怠らぬつもりでおります。しかしながら今日それならば外国の製品をやめて、それで日本の今日の給食児童にこれらのかわりの物を、内地製ですべてやれるかと申しますと、そこまで参っていないことも事実でございまするし、また経済上の関係もございますので、それで今日は外国の物を使ってはおります。しかしそれは漸次内地製の物とかわるということも、これは考えざるを得ませんので、そういう方針でやっていくべきだと考えております。ことしもあたりも年々少しずつでも内地の酷農製品をよけい使うというふうにやっているわけでございます。そういう意味においてだんだん置きかえていきたいと考えています。ただしかしここにぜひ注意せねばなりませんことは、そういう保護政策によって、内地の酪農製品を作る会社等が、国のそういう助成などのためにかえって価格の点、それから製品の点についてどういう傾向が出てくるかということも考えなくちゃなりません。それらの会社だけが利益を得て、そして農民にはその利益が転化しないというようなこともあり得ることで、ございまして、でき得るならば農民の作ったそのものに、直接作用する生乳のようなものを使うことがまず第一の考え方でなかろうか、しかし製品の物についても今申したように漸次置きかわっていく形をとりたい、こういうふうに考えております。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 この酪農業を安定させるために、農林省においては食糧管理特別会計等において、やはり脱脂粉乳をある程度買い入れまして、そうして政府がこれをストックするというふうな計画もあるやに聞くのであります。この乳製品を長期にわたって貯蔵するということは、変質その他の関係もございまして、相当に困難な面もあろうかと思いますけれども、しかしまるでミルクが流れるようにはんらんをするというふうな現象を生じました場合には、さような手も打たなければならぬと思います。そういう際には食管特別会計で買ったものなどとこの学校給食会等がタイアッップしまして、そういうものをやはり使うというふうなことをお考えになられるか、これは予算との関係もございましょう。しかし現在学童給食というものが全国的にどの程度にまで普及しておりますか、これは私明確な数字は知りませんけれども、まだ日本全国が完全給食にいっておるというわけでばございますまい。そういうふうな余地があるかどうか、今のような食管の買上品というふうなものと結びつくことができるかどうか、こういう点を伺いたいと思います。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 今お話のような、食管がそういう物を買い入れて貯蔵する、それをこちらの方へ使うというようなことは、これは場合によっては考え得ることと思うのであります。そういう場合にはもちろん十分の考慮をいたすわけでございますが、ただ申し上げておきたいと思いますことは、畜産の振興ということは、こういう需要の面だけを考えましても、それはただわずかの一端にすぎないと思うのでございまして、酪農振興の全体の面から見ましたならば、飼料その他の点について大きな手を打たなくてはならないと考えるのでございます。それと、この給食による需要の増加と、両方相待って効果か上るわけと思いますから、その製品の処置につきましては、もちろん十分連絡をとり、考慮をいたしたいと思います。ただ学校給食の面においては、経費の点がやはり重点でありますので、その面にのついても、やはり会社がだんだん安く作ってくれないなら、これはなかなかいかぬと思いやすから、それらの点と相待って、農林省ともよく協調をとって進みたいと考えまして、農林大臣等とも、その面においては絶えず話をいたして進んでおるわけでございます。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 学校給食の現在の実施の状況と申しますか、これは、実は最近給食の人員等が急激に増加しております。御承知かと思いますが、終戦後アメリカから無償のミルクが入っておったこともございました。それがたしか二十六年あたりから有償に変りましたときには、かなりこの人員が減ったことがございましたけども、最近また非常に勢いを盛り返しまして給食の人員は非常にふえております。また当然のことでありますが、給食の学校数も非常にふえてまりまして、これは本年二月の調査でございますが、小学校で大体五百二十万、それから中学校が自主的にやっておりますのが約十万、これは完全給食でございます。もちろん完全給食と申しましても、一回やっておる完全給食もございますし、四日のもの、あるいは三日のものもございますが、そういうものを合せまして小学校で五百二十万、中学で約十万、こういう数字でございます。この数字は、本年五月ではさらに相当増加いたしております。なおこの完全給食以外にも、補食給食と申しまして、いわゆる文部省の給食の指導方針に必ずしも沿っていないけれども、自主的に給食をやっておるものが相当ある実情でございます。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 給食用の乳製品はその調達に当りまして、文部大臣が関係大臣たる農林大臣と協議して立てる計画に基いて行う、こういうことになっておるわけでありますが、この計画に基いて買い入れる乳製品には政府の補助金を出す、こういうように伺っておるのでありますが、その補助の内容あるいはどの程度の数量か、この点をちょっと確認しておきたいと思います。予算の数字等もおわかりでしたら、あわせてお聞かせ願いたいと思います。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 国内産の乾燥脱脂ミルクに対する補助金の問題でございますが御承知のように、現在アメリカからかなり安く手に入っておりますのに比べますと、国内産の脱脂ミルクはかなり高いわけでございます。本年度の給食の計画といたしましては全体計画といたしまして約一万九千トン程度を使う予定にいたしておりますが、そのうち一万トン程度はこれはアメリカから輸入するということを考えております。これは御承知のように従来もその程度輸入しておったのでございまして、余剰農産物の受け入れに当りまして、従来の輸入分程度のものは余剰農産物を受けても減らさないということが一つの条件になっておりましたので、昨年同様の数量、約一万トン程度は本年度輸入する。それから余剰農産物の受け入れでございまして、これは約七千トン程度のものを現物贈与で受けるということにいたしております。従って約二千トン程度の国内産の脱脂粉乳を給食の線に乗せるということを考えているのでございます。先ほど申しましたように、ただ国内産の脱脂粉乳は価格の点で相当高うございます。もちろん時々によって値段の変化はございますけれども、大体ポンド七十円程度というのが実績のようでございまして、従ってこれに対してはある程度国で補助する政策等を立てませんと、これらの三者を考慮した場合こ相当値段が高くなるということもあるわけでございまして、本年度は農林省におかれましてこの二千トンのものに対して、約五分の一程度の額の補助をするということで、六千六百万円程度のものを農林省の予算にお組みになっておられるように承わっております。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 国内産の物はコスト高であるということは確かに今御説明の通りでございます。先ほど文部大臣が言われますように、将来はだんだん国産に切りかえていかなければならない、そういう場合には勢い今申しましたような補助の増額というものが必要になって参ると思うのであります。文部大臣は何か参議院において、余剰農産物の買い入れというものがそう長くいつまでも続くものでないというような御発言をなさったように承わるのですが、ただいまでも松村先生はそういうお考えをお持ちでしょうか。そうであるならば、今申しました学校給食をますます普及徹底させるためには、今後相当に補助金が必要になってくるであろう、こういう点いかがなお見通しでございましょう。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 先般参議院がお答え申し上げましたことはこういう意味でございます。これは何といったって臨時のものでございますから、この計画は今年限りのものとして計画を立てなくちゃいけない、こういうふうに申したわけでございまする。来年は続かない、明後年は続かないということを申したわけではございませんで、来年、再来年を予期した計画を立てることは危険であるから、私どもは今年のものとして措置をする、こういうことを申したようなわけでございます。事実今日の計画はそういう意味において今年限りの計画として立てられているわけでございます。そこで将来の給食につきまして国の助成が増すというようなこともこれは考えられますが、その意味から申しましても、これはなかなか急激にやるべきものではありませんで、私ども農林大臣と今話し合いをいたしておりますのは、できれば、この文教委員会でも話があり、先刻井出さんのお話のありました山間僻地であるとか、またそうでなくても牛乳が潤沢にできるところには生乳で生徒にやる方法が立たないか、これをまず第一に考えなければならぬじゃなかろうか、こういうふうに考えて今いろいろ御相談いたしておるわけでございます。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 学校給食の重要性にかんがみまして、たとい国家の支出が将来増そうとも、この学校の給食の持っておりまする一石何鳥にも当るような効果から申しますと、この政策はぜひ一つ後退なさらずに前進せしめていただきたいと思うのであります。私どもがこの法案に関連しまして若干の危惧の念を抱きますのは、政府が補助金を出したり、あるいは外国から廉価な乳製品を購入いたしまして、それをプールして市価よりは非常に安いものが供給されておる。こういう物が、この給食会の運営よろしきを得ないというような場合には、横流れを生ずるであろうというふうな懸念があるわけでございます。そういうふうな場合は、これは全く本来の目的に沿わないことはもちろんであって、同時に乳価の安定を阻害をする、国内酪農業には非常な悪影響を与える。こういう物に対しては厳に横流れを防止しなければなりませんけれども、これに対して何か禁止規定を設けるとか、あるいはそういう場合の制裁の措置とか、そういうふうなことを何かお考えになっておられませんでしょうか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 この給食用の脱脂粉乳が横流しされておるのじゃないかというふうなことは、文部省といたしましても、実はそういう風評を聞いたことがございます。文部省といたしましては、これは学校給食の系統、すなわち都道府県教育委員会、あるいは地方の教育委員会等に対しまして十分注意いたしましたし、また実は実情の調査も従来やったのでございますが、はっきりした事態はつかめておりません。しかしもしそういったようなことがありますれば、これは単に給食上のみならず、やはりただいま申されましたように、国内の酪農の点から申しましても、非常に大きなことでございますので、文部省としては学校給食関係者の会議等におきまして、従来厳重に注意をいたしております。ただいまお尋ねのございました横流し禁止というようなことも、これは確かに考究すべき点であると思っておりまして、将来この実体法である学校給食法等を改正する機会等がございますならばそういった給食用のミルク、すなわち国である程度助成されたような物についても、横流しというものは小麦と同様に禁ホ止するという条項を入れるのがいいのではなかろうか、そういった機会を待って十分検討したい、こういうふうに考えます。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 当面脱脂粉乳についてはその規定はないようでございますが、これも私は将来何かそういうものでスキャンダルでも起ることを心配いたします。何か最近の新聞に、少しこれは別な話なんだが、文化財協会というのですか、文部省所管のそういった団体にも妙なことがあったようなことが新聞にも見えています。ですから、これは一つくれぐれも御注意になって、運営において誤りなきを期していただきたい、こういうことを希望いたすものでございます。  それからもう一点、学校給食会の業務に関しまして、これは文部大臣と並んで一方の関係大臣であります農林大臣が、一体になって直接監督する責任と権限を持つべきではないか、こういう主張があって、当初政府部内においてもいろいろ論争があったように聞いております。私どもは酪農というものの関係等を考慮しますときに、これは共管というような形であってしかるべきだというように思うのでありまするがこれはいかがですか、もう今の段階において原案をそういうふうに変更する御意思はございませんか。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 実はその所管の問題ですが、これは官僚の一つのこびりついたなわ張りの争いでございまして私はこれに深くはまり込みたくないのであります。なぜなら、こういうことで両者相争うようなことではほんとうに日が募れてしまう。それですから現在のままの形――をぜひ必要なことがあって、今お話のように将来食管の負担が非常に多くなってくるとか何とかいうことがあれば、そのときに自然に解決すべきもので、今からはそういうようなことをいたしたくないつもりで実はおるのです。たとえばスポーツの所管をどこに持っていこうとか、ここに何しようとか、食糧のことでもどうしようとかいうことは、これはけちくさい考えでして、これはお互いに役人たちのそういう気分を是正していかなければならぬのだと思いまして、私はあまりこれに触れたくないつもりでおります。文部省がまたほかのものをとろうというようなことがあれば、これは厳に戒めて、そういうことはさせないつもりでおります。どうか一つさように御了承願います。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 私はきょうは農林委員いう立場でこの連合審査会に出たから、あえて申すのではございませんが、大臣の大所高所から官僚のセクショナリズムを打破していかれようという御決意を承わりまして、どうか一つ文部当局も、あるいは農林当局もおられるかもしれませんが 一つその御趣旨を体して、けちななわ張り争い等がなく、これが円滑に処理できることを望んでおります。  私は大体その程度のことを文部大臣から伺えば一応事足りるのでありまするが、立ちましたついでに一点伺いたいのは、最近長野県の教育委員会の方から入った情報でございますが、学童給食用のパンの中に有害な菌が包含されておるということなのでございまして、このつゆ明けから今の時期にはやはりそういうような現象もえてして起りがちではございましょうが、文部省の方は何かこういった情報をお持ちでございましょうか。ないしはおそらくこれは単に一県の問題ではなくて、全国的にも相当に注意しなければならない問題だと思いますので、これに対する御所見を伺っておきたいと思います。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 学校給食の実施に際しまして、ことに現在のような中毒を起しやすい時期に、各府県のこれは少数の例でございまして、最近はそれほど大きなのはございませんけれどもなお中毒事件というようなものがございます。これは大体先般東京都で起りました国内産の脱脂粉乳のものを除きますと、大体副食の材料、その材料に対する調理の方法の不完全というようなことから中毒が起っておるのが実情でございます。文部省といたしましては、常々給食というのは学校教育の教育計画の一環として行うという大目的ではありますけれども、そうして栄養をとらせる、子供の食生活のよい習慣を得させるといういろいろな目的がございますけれども、その根本に中毒を起すというようなことがあれば、給食自体に非常な不信を起しますので、こういったことのないように厳重に注意してもらいたいということで、年々また会議ごとにその点は注意をいたしております。中毒事件につきましては、大体各府県でそういった事態が引き起されますと報告が参るのでございますが、ただいま井出先生のお話の長野県の教育委員会の事件につきましては、まだ文部省の方に報告が参っておりません。

井出一太郎日本民主党

○井出委員 それでは私はこの程度にします。

佐藤觀次郎日本社会党(左)

○佐藤委員長 淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 この法案の第三条の二項に「「学校給食用物資」とは、学校給食の用に供する食品その他の物資」としてございますが、これでは同じ意味でございますので、内容がはっきりわかりませんが、これについてはやがて政令等によって規定なさるでございましょうけれども、従来取り扱っておりました「学校給食用物資」とは具体的にどんなものがございましょうか。伺いたい。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 学校給食用物資と申しますと、一般に申しますと非常に範囲が広いのでございまして、乾燥脱脂粉乳、脱脂ミルクはもちろんのことでございますが、小麦粉、それから現在財団法人日本学校給食で扱っております物の中には水産カン詰等もございます。この日本学校給食会法で、文部大臣が指定するというのは、さしあたり現在のところでは脱脂粉乳だけを予想いたしております。将来のことは予測できませんのでわかりませんが、さしあたっては従来民間法人である財団法人日本学校給食会が扱っております脱脂粉乳を一応指定しょうというふうに考えております。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 そういたしますと、この日本学校給食会で扱いますのは、脱脂粉乳を指定されて、あとの物資などはどういうふうな系統で入れるつもりなんですか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 この給食用の小麦粉は、従来食管特別会計を通じて買い入れ、売り渡しが行われておりまして、農林省の御所管になっておりますので、これにただいますぐここでこの法律によって変更を加えるということは考えておりません。ですから、小麦粉については従来通り農林省所管の食管特別会計でおやりになる。従って各府県の食糧事務所を通じて配給するという従来の系統を使うつもりでございます。それから府県の御要望が非常に強ければ――従来これはそれほど大きな量ではありませんでしたけれども、水産カン詰の配給等もいたしておりますので、農林省の水産庁等とも連絡いたしまして水産カン詰の配給しょう、従って水産カン詰も、場合によっては文部大臣の指定する物の中に加えてもいいのではないかと考えております。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 お話のございました財団法人日本学校給食会でございますが、これは従来脱脂粉乳以外の物も扱っておったらしい。非常に広範にわたる学校給食をするために、財団法人も何か買い入れ、売り渡しのルートを持っておったと思いますが、この仕組みは大体どうできておりましたか、お伺いしたい。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 脱脂粉乳の外国からの購入、あるいは国内産の脱脂粉乳の購入は、大体この財団法人日本学校給食会が、輸入の場合につきましては通産省の御援助によりまして、輸入公表によって輸入業者がきまりますと、その輸入業者を通じてアメリカから従来乾燥脱脂粉乳を買っておったのであります。そしてそれを、それぞれ港まで運んできてもらいまして、その港から各都道府県教育委員会の指定の駅まで財団法人日本学校給食会が輸送する。そうして府県教育委員会の指定駅から学校への輸送等は、それぞれ各府県に何々県学校給貧会というような財団法人あるいは任意団体がございますので、そういった団体の力で学校まで配給しているのが実情でございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 この法案が通過いたしますと、従来の財団法人日本学校給食会というものの機構を、そのままそっくりこの会引き継ぐつもりでございましょうか。新しい機構でそれらの配給のルートをお作りになるつもりでございましょうか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 配給の機構の点につきましては、年度の途中でございますし、年度の途中に配給の機構を切りかえるというようなことになりますと、場合によっては混乱するであろうということも考えられますので、さしあたっては従来の配給機構をそのまま一応受け継いで配給する。従って各都道府県におかれまして、従来配給の業務をある程度やっておられます各府県の団体というものは一応そのまま利用していくという考えでございます。ただ将来この配給業務を実施いたしました上で、いろいろ配給機構の一元化と申しますか、そういった必要が強く認められる場合には、この中央の特殊法人の支部を必要な府県、必要な場所に設けるというようなことも考えておりますが、さしあたっては先ほど申し上げましたように、従来の配給機構を利用して、引き継いでやっていくつもりでございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 法案の第七条に「給食会でない者は、日本学校給食会という名称又はこれに類似する名称を用いてはならない。」としてございますが、そういたしますと、現在の財団法人日本学校給食会は名称を変えるわけでございますか、あるいはこの新しくできた日本学校給食会の中にそのまま移されるのでございますか、この点も明らかにしていただきたい。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 特殊法人には、普通、名称の使用の制限という条項か入っているのが例でございます。この財団法人から特殊法人に切りかわります場合には、一応従来の財団の財産等も新特殊法人にすべて移されるということが付則にございますか、そういうふうになっておりまして、従って従来の財団法人である日本学校給食会は、一応そのまま引き継がれるものというように解釈いたしております。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 その場合に役員及び職員は、やはりそのまま踏襲するお考えでございますか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 これは新たに特殊法人が発足するのでございますから、この下の方の事務職員と申しますか、事務に関係の者は、これはいわば一種の専門家的な者も相当おりますので、業務を円滑に遂行する上から、大体において従来の財団法人の者が特殊法人に引き継がれるのではなかろうかと思っております。ただ理事長その他役員のことにつきましては、これは必ずしも絶対に従来の者が引き継がれなければならぬというふうには考えないのでございますが、しかし一応その仕事の中断というようなことが起ります懸念があります場合には、中には引き継がれる者も出てくるのではないか、こんなふうに考えております。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 脱脂粉乳のほかパンなども取り扱ったことがございますが、小麦粉をパンにいたします場合はどういう機構でやっておられましたかをお伺いいたします。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 従来財団法人におきましては、小麦粉の関係は取り扱っておりません。これは先ほどお答え申し上げましたように、従来農林省所管の食管特別会計でこの小麦粉の関係は取り扱っておられ、それから各府県の食糧事務所を通じて配給されるということでございまして、財団法人では麦あるいはパンの関係は扱っておらないのでございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 そうしますと、パンなどは学校々々でその地域の業者から買い入れているというのが通例になっておりましょうか。あるいはまた何か特別な設備でも作る御意思があるのかどうか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 パンの関係でございますが、食糧事務所から小麦粉を受けまして、それを製パン施設を持っております工場に委託加工をするわけでございます。学校ごとにやられるようなところもございますけれども、これは土地の状況によって異なりますが、特に大都市等におきましては幾つかの学校が団体をこしらえまして、それがパンの委託加工をしているというのが実情でございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 具体的な例が幾らもありまするけれども、各学校で買い入れられておりまするパンの実質を見ますると、製法においても取扱い方においても種類が非常に多うございまして、中には衛生上とかくの問題を生じている場合もございまするが、食生活の改善には当然欠くことのできない食べものの一つだと思いますので、この新しい給食会のパンの製造等に対する計画などがございますかどうか、その点も伺っておきたい。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 ただいま御指摘ありましたように、乳製品ばかりでなく、パンはカロリーの給源として学校給食上最も重要なものでございますが、このパンの製造過程において食品衛生上おもしろくないものがあるということでは非常に問題で、ございまして、文部省としてはできるだけパンの委託加工という面につきましても、府県の教育委員会を通じて間違いの起らないように指導をしておるのでございます。製パン施設の普及というようなことも確かに一つの方法でございまして、かつて冷害地等に製パン施設の普及ということを農林省の方でおやりになったことも承わっております。文部省といたしましても粉食の奨励、食生活の改善という見地から、やはり農林省のおやりになります製パン施設の普及というようなことにも力を合せてやっていきたいというふうに考えます。

佐藤觀次郎日本社会党(左)

○佐藤委員長 ちょっと淡谷君に申し上げますが、文部大臣は十二時二十分にビルマの首相との午餐会に出席されるそうでございますから、大臣の質問がありましたら先にお願いいたします。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 大臣にお尋ねいたしまするが、昨年度の国内産の粉乳に対する補助金は一体どれほど受けておられまするか承わりたい。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 二十九年度におきましては、学校給食に対する国内産の脱脂粉乳に対する補助金はなかったわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 大臣の質問の方を先に申し上げまするが、今度受け入れますアメリカの余剰農産物、これが七千トン入りますると、国内における九千トンの脱脂粉乳が七千トン減るようなことになっております。さっきから同僚委員がいろいろ質問しておるようでございまするが、酪農が非常な危機に立ちまして、生乳だけではなくして、脱脂粉乳の面でもこのような需要滅を来たしまして、非常に困難をきわめる場合かたびたび出ると思います。そういう点に対する御考慮が払われておるかどうかお伺いしたいと思います。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 その面に対しては十分の注意をいたしておるつもりでございます。第一に内地の需要も先刻申し上げました通り、去年の五百トンのものをことしは二千トンに増加いたしておりますことと、それから新たなる給食児童の数が非常にふえて参りますので、そういう面からいたしまして、内地の乳製品業者を圧迫するということはない見通しを持っておるわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 大臣のさっきの御答弁では、酪農の方は直接の所管じゃないからというお話もございましたが、学校給食についての栄養の点でございまするが、脱脂粉乳を飲ませることは栄養の上に何らの障害を来たさないかどうか、この点について今までの実績等に照らしまして御返答願いたいと思います。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 学校給食は御承知のように粉食奨励ということが一つのポイントになっております。この粉食奨励の観点から申しますと、カロリーの源は大体小麦粉の方でとる、そうして蛋白質の源は従来乾燥脱脂ミルクということでやってきておるのでございますが、その脱脂ミルクの栄養価値ということにつきましては、学者あるいは給食関係の専門家等でいろいろ研究されておりますが、もしろん文字の通りに脂肪等がございませんので、それらがある程度ほかの食用油等で補わなければなりませんけれども、その他の面から申しますと、ほぼ完全な栄養食品であるというように言われておるのでございます。もちろん脱脂ミルクかえまして、なまの乳をとるということも考えられますけれども、そのなまの乳が入ります地域というものが従来比較的限られた土地であることが多いのでありまして、従って普遍的な学校給食用の資材としては、従来乾燥脱脂ミルクというものを使われておるのでございます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 そういたしますると、結論としては価格の点と供給の点さえ完全であれば脱脂ミルクよりほ生乳の方が栄養上はるかによろしい、こういうふうに考えてよろしいと思いますが、特に脱脂ミルクはアメリカでは牛の子や豚などを養うに使っておりまするし、日本国内でも子牛をだいぶ養っております。子牛を養う場合でも脱脂乳だけを飲ませますとかなりの栄養に障害を来たすことは事実でございます。これは予算上のさまざまの都合もございましょうが、そういう条件さえ抜きにすれば、純栄養的方面から見て脱脂粉乳より生乳を飲ました方がよろしい、できればそうしたいという御意思があるかどうか、大臣に伺っておきたい。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 お話の通りに心得ておりまして、できるならば生乳ですべてに供給することが理想でございますが、今日の状態ではそこまでは参りませんけれども、できるならば先刻も申したような山間僻地あたりから一つまず初めは試験的にでも始めてみまして、それから酪農の振興普及とともにそういう理想のところまで、持っていきたい、こういうふうに考えております。

足鹿覺日本社会党(左)

○足鹿委員 生乳の問題について文部大臣に一点だけお伺いいたしたいのでありますが、昨年来乳製品の価格が安くなりました。特にアメリカの乳製品大量輸入、アメリカ駐留軍の配給物資として入った物が、その包装を変えて市場に販売される等いろいろな原因によりまして相当国内酪農製品が危機に立っておることは御存じの通りであろうと思うのであります。ところが一方政府においては、集団酪農地帯の指定等を通じて大量の酪農振興費等が出されておるのであります。一方さような面で生産なり海外物資の輸入等によって供給面が非常に増大しておるにもかかわらず、消費の面がこれに伴わない。また一面この乳製品業者は独占的な企業の性格を持っておりまして、酪農家はなまものであるために、鮮度維持の施設を持っておらない。むろん協同組合等にもその施設もないというところから、どうしてもそこに不公正取引が行われる可能性があるというので、私ども農林委員会としましてはいろいろとこれが対策に対して苦心をいたしたのであります。その確定的な結論は出ておりませんが、問題は生産の上昇に伴う、これに見合った消費、乳製品あるいは牛乳そのものの消費を増大していく対策をとらなければ、いつまでたってもこの問題は解決しない。ところが酪農振興法を通じて見ても、生産面についてはいろいろな手が加えられてあるが、流通機構の改善ないしは消費の増大という点について何ら手が打たれておらないというのは、現在の酪農振興法の欠陥であります。これは文部大臣も農政方面には非常に精通しておられますからよく御存じだろうと思います。そこで問題は、この牛乳その他の乳製品の集団消費の奨励ということにまず手をつけていかなければならぬ。その手始めとして学校あるいは工場等のなま乳の集団飲用を奨励すべきである。ところがその奨励するについては、先ほどからこれは問題になっておりますが、文部大臣は山間僻地の地帯から手始めに、テスト・ケースとしてやりたいと言われるが、そのためにもやはりこの施設に対しては相当国が援助をしていかなければならぬと思う。たとえば現在障害となっておるのは低温殺菌によらなければならないという厚生省の態度がいつまでたっても変らない、これが一つの難点です。 これを高温殺菌に切りかえてそうして現在透明な一合びんによってのみ牛乳は一般飲用に供することになっておる厚生省の取締り規則を、一斗カンないしはこれに準ずる大量な、高温殺菌にこれを変えてそうしてこれを学校へ持ち込み、事業所へ持ち込んだ場合でも、若干の冷蔵施設等に対して国が援助を与える、そういうふうな施設を逐次整備していくことによって、このなま乳の集団飲用による消費の増大という面が私は解決がついていくと思う。この点を幾ら指摘しても問題は解決されない。ただ当面問題としては、なま乳の生産は全国均等でないし、運搬十の問題もあるから若干のテスト・ケースとしてある地点にのみこれを試用するという消極的な態度をとっておられますが、やはり国策として特に事業所、またはこの学校給食会法が制定される機会に、学校等に対するところの冷蔵施設あるいは高温殺菌施設等を作っていきますならば、これは直ちに、むろん協同組合等との関連において解決がついていくと思う。これに国が若干の冷蔵施設やあるいは殺菌施設に援助を与える、あるいは、供給器具等は、もう学校には全部あるわけでありますから、そういう点において政府がどの程度の援助をされるのか。現在六千六百万円の補助をするということを先ほど管理局長はおっしゃいましたが、文部大臣としては、今私が述べたような点についてなま乳の学校大量飲用の方途を開いていくためのいろいろな国の補助に対して、いかような構想を持つおられるか。これが実現いたしますれば、乳製品あるいは牛乳の消費増大に道を開き、問題解決の糸口となると思うのであります。これは非常に重要な問題でありまして、この際学校給食会法案が審議されるときにおきまして、文部大臣の御所信を承わりまして、この問題の解決を促進してもらいたいと思います。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 お話の御趣旨は全然私どもも同感でございまして、先刻井出さんに申し上げたのも、今お話の趣旨にほかならないのでございます。この需要を増すということ、需要を増すには学校給食に漸次生乳を普及せしめるというようなことが非常に大きな酪農の支柱になると私どもは考えております。そこで申し上げますことは酪農の奨励ということですが、このやり方にはいろいろなやり方がありましょうが 国が大きな助成をするということもこれまたやむを得ないことでございます。その助成はむしろ学校給食の牛乳などに助成しますと最も普遍的に効果が上ってくるのではないかと考えます。しかしながらそれを文部省だけの給食の関係でやれと言われましても、今日給食費はそう金を出すことができないというような関係で、文部省といたしましては、給食を目的といたすがゆえにそういうわけには参りませんが、これと今の農林省の酪農の側と結びついてやりますと、非常な効果を上げ得ると存じまして、農林省の方とも打ち合せをいたし、まずことしは予算もきまったことでございますから、十分なことはできませんでも、さしあたり皆さんの御同意を得まして、先刻申したように、山間僻地くらいのところから始めて漸次拡大をして参りたい、こういうふうに考えているわけでございます。来年になりますとさらに一段と飛躍をいたしていくというようなふうに農林省側ともよく話し合って進みたいと考えております。

足鹿覺日本社会党(左)

○足鹿委員 とにかくこれは文部省だけのお考えでもできないことでもありますし、また事実この学校給食関係の経費が食管特別会計の中にあるということもまことに変な形でありますし、いろいろ農林省なりまた取締り当局である厚生省も非常に大きな関係を持っておりますので、問題は、現在のこの食品衛生法に基くところの牛乳ないしは乳製品の取締り規則が消費の実情に即しないところ一つの消費増大の隘路があるのではないかと思われます。今申しましたように、現在山間僻地でおやりになるにしましても、一合びんでもって配給して、低温殺歯したものを配給しなければならぬという規則になっている。これは特殊事例が最近ありまして、厚生省令の第何条かによりまして特例が設けられておりますが 原則はその原則が貫かれている。そこで十円牛乳とかいろいろな消費者の運動が起きてきて、独占資本に対するところの抵抗運動が起きてきているわけでありますが、これは政府全体として民主党内閣の重鎮であらせられる文部大臣としても、当然この牛乳の低温殺菌の問題は厚生省令を改正して高温殺菌を認める、そうしてこの透明な一合ビンでなければ牛乳の配給はできないという規則を、一斗カン等の高温殺菌によってこれを売買してもさしつかえないというふうに改めてきますならば、これは集団飲用に適していくような形になります。その一番最初が学校へどんどん持ち込んでいける。これに簡単な冷蔵設備等を設けてそれに入れておいて、一定の時間にコップに入れてずっと配っていけば直ちに学童にも飲ませられるし、また各事業所でもって集団飲用を行うことも私は可能だろうと思うのです。ただ問題は、そういうことに対して基本的な受け入れ条件を整備することなくして、ただ単に酪農を振興していこうというところに、消費と供給とのバランスが破れ、その間に独占資本がいろいろな画策を行なって、むしろ酪農振興ではなくして酪農を撲滅していくような遺憾な結果を現在招来しておるのであります。この点につきましては、消費の面を大きく担当されて、今後学校給食が盛んになればなるだけ、わが国の酪農問題との関連は非常に深くなってくると私は思うのでありまして、生乳の学校飲用に対するところの基本的な受け入れ態勢の整備について、一段と関係方面と連絡を密にせられて、これが実現のために善処せられんことを希望いたしまして私の質疑を終ります。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 よく関係各省と緊密に話をいたしまして善処いたしたいと思います。

佐藤觀次郎日本社会党(左)

○佐藤委員長 三宅正一君。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 大臣が中途で立たれるそうでありますから、大臣に一言お伺いいたしますが、学校給食がだんだん広がって参りますと、パンの品質だとか、それから栄養だとか、いろいろな点でやはり相当に監督と指導と注意をしなければならぬことでありますが、最近聞きますと、千葉県ではジュースを飲ましているそうであります。知っておられますかどうでありますか知りませんが、私は経済に余裕がありますれば、ジュースなどは子供が好みますから、飲ましてもけっこうだと思うのでありますけれども、パンとジュースというようなことでありますれば、これは完全栄養の見地からいきますれば、それこそ非常なへんぱな栄養になると思うのであります。何といっても澱粉質のパンを食わせることは非常にけっこうなことであります。それに加えて脂肪、蛋白が入った牛乳を飲ませるというところで、それだけでも私は栄養が片寄っておると思うのでありますが、朝飯と晩飯でまた補給ができるという関係にありますから、それで学校給食の意義は非常にあるわけでありますが、牛乳のかわりに、もしくは脱脂粉乳のかわりにジュースを飲ませるというようなやり方、そのままでいきますれば、それは子供の嗜好にはいいけれども、非常に大きな弊害を生ずると思いますが、こういう点についての監督、指導をどういうふうになさるかという点が第一点であります。  それから第二点は、今度の日本学校給食会ができまして、今のところ脱脂粉乳だけやられるというのでありますが、だんだんと外国食糧でなしに、内地の食糧に切りかえていかなければならない。そうして学校給食の中心は何といっても。パンと牛乳もしくは脱脂粉乳ですが、そのうち脱脂粉乳だけを給食会が扱いまして、その他のものは別の機関がやるというようなことでありますならば、あらためて日本学校給食会というようなものをお作りになる意義が非勝に浅いのじゃないかと思うのであります。私は学校給食は将来にわたって、もっと小中学校二千万全部に広げる、それから少くとも定時制の高等学校などには、これは働いて勉強する学生でありますから広げなければならない。それからまた厚生省の管轄にはなるけれども、託児所とか幼稚園とかいうようなところも成長盛りの子供でありますから、広げることが理想でありまして、現にやっておる県もある。そうして大体理想としては内地の麦作を奨励し、酪農を奨励するという総合政策の見地からいきますならば、脱脂粉乳だけをやるというようなことであったのでは、学校給食会を作る意義がないのじゃないかと私は思うのであります。いわんやだんだん生乳がふえてきますれば、脱脂粉乳はつけたりになってきて、だんだん生乳になるという状態が理想であることは大臣も言うておられることでありますから、そういう見地で、どうも今の学校給食会というのは中途半端なものじゃないかという感じがいたすのでありますが、そういう見地に立ちまして、なわ張りというようなことでなしに、もっと進んで国務という見地に立たれまして、もうちょっとそういう点を考えられました抜本的な給食会というようなものをお作りになることが必要じゃないかと思うのでありますが、その点いかがでありますか。

松村謙三日本民主党文部大臣

○松村国務大臣 今のお話でございますが、千葉県のジュースを牛乳のかわりに使うという話は、まだ文部省へは報告が参っておりません。さっそく調査をいたすことにいたします。それからあとの問題でございますが、これは理想といたしましては、お話のように生乳で飲まして粉乳などは絶滅するようなことも考えられますが、それはなかなか容易ならぬことでございまし、今日においてはどうしてもやはりこういう機関をもちましてその円滑を期するよりほかに道がないと心得ておるわけでございます。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 第一点の千葉県の例でございますが、先ほど大臣からお答え申し上げました通り、私の方へはまだそういった報告が参っておりません。ジュースを給食の関係者がミルクのかわりに用いておるということは、おそらくそういうことはないのじゃなかろうか。ただ給食にある程度変化を与えるというような意味から、時折くだものを使っておるというようなことではないのだろうかというふうに推察いたしておりますが、この点は先ほど大臣がお答え申し上げました通り調査することにいたします。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 私は、将来生乳にだんだんかえるということは理想でありまと、そんなに急にできるとは思いませんが、しかしパンと脱脂粉乳なり生乳乳製品というものが学校給食の大宗であります。その他の物はほんとうのつけたりになりますから、その中の脱脂粉乳だけを主として扱って、そうしてパンについては監督権の関係などはどうなるかということが私は問題だと思う。その点については大臣はお答えがなかったのでありますが、脱脂粉乳を配るだけの組織というようなものであったのでは、それこそ非常に意義の少い組織だと思うのであります。現実にパンなどにいたしましても、東京でもそういう批評がありますが、案外粗悪なパンを食わせられて不平があるというような面も出ておるのであります。これらの監督、指導、それから配配等について、安い価格でできるだけいいものをやらなければならぬことはきまっておりますので、その点についての大局的方針はいかかですか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 新しい特殊法人が従来のミルクだけを扱うのではあまり意義がないじゃないかというお尋ねでありますが、御承知のように給食の発足当時は、財団法人で扱っておりました、脱脂粉乳の数量等も実は比較的少量であったのでございます。従ってこれに要する経費等もそれほど大きな金額ではなかったのでありますが、最近給食が非常に普及されて参りまして、従って先ほどお答えにも申し上げました通り、一万トン以上のミルクを扱っておる。それで金額にしまして、これは年々変化がございますが、五億近くの金を扱っておるというような大きな事業でございまして、しかもこの事業が大体物資の購入、配給といったような、いわば一種の現業的な業務でございますので、役所とは別に配給機構を作る必要がある。しかもそれについては政府が実際に責任を持って、政府と府県と市町村とが不即一体になりますような、公共的の強い性格を持つ法人を作りたいというのが、この法案を御提案申しあげておる趣旨でございます。それは将来はわかりませんが、さしあたってほ現在の配給の事務を混乱させることがないように、従来財団法人が使っておりました脱脂粉乳及び水産カン詰等を、さしあたっては特殊法人にその配給をやらせるということで出発することになると思います。なおパンの配給等について給食を受けております物で悪いものがあるのではないか、それの監督はどうかというお尋ねでございますが、パンの委託加工等につきましては、教育委員会あるいは食糧事務所を通じて厳密に指奪をいたしております。関係各省の間で相談をいたしまして、教育委員会が実際種々指導をし、監督しておるのでございますし、また実際学校給食の関係職員を年に数回講習会その他のものによりまして、できるだけそういった給食上のミルクも含めてでございますが、給食上その他の間違いが起らないように、また粗悪な物を配給することがないように、できるだけ指導しておりますし、今後もそういった点に力を入れて参りたいと考えております。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 よく承わりますけれども、脱脂粉乳の配給というのは、大体において実に簡単なものだと思うのです。問題は毎日焼くパンであります。パンは学校給食会が関与せずに、食糧事務所ですか、原料は小麦をそっちの方から出してきてパンを焼かせるのについては大体業者にまかしておられるというのが筋だろうと思うのです。そういたしまして、やはりパンの品質だとかいろいろについて相当に不平がある。学校給食会というものをほんとうにお作りになるならば、そしてこの法律によれば指導だとか、監督だとか適正化だとかいろいろなことがあるようですが、そうだとすれば、麦とパンに対しても農林省に対して話をされて両方で一緒になられて、学校給食としての責任は文部省が持たれるが、しかし物を出すのは農林省だから、もうちょっと話し合いをつけられて、脱脂粉乳だけの配給会社なんというのでは性格が非常に弱いのではないか、そして片手落ちじゃないか、これが第一です。  それから第二点は、間接に麦はそこから出てくる。そこでたとえばパン焼きに割合いい麦がよそに流れてしまって、悪い麦で安価にパンが焼かれているという話も大きいところから聞くのです。そういう関係について、もうちょっとせっかく給食会法というものをお作りになりますならば、役人が直接監督されるよりは、そういう機関があって私はいいと思うのですが、あるとすればもう少し役に立つ組織でなければまずいのではないかと思うのですが、その点はどうですか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 それは先ほど来お答え申し上げました通りに、従来原麦あるいは小麦粉というのは、農林省の御所管で食管特別会計を通じてやっておった。そして現実の配給は各府県の食糧事務所を通じてやっておるのでございますが、ただ学校給食という面から申しますと、物の配給だけでなしに、委託加工、それからよい物を作るということは非常に必要なことでございまして、その点は三宅先生の御指摘の通りでございます。学校給食会といたしましても、麦の買い入れ、売り渡しということだけでございません。学校給食のやはり普及充実に関するいろいろな仕事等もすることになっておりますので、こういったよいパンを配給するということには今後十分力を入れていかなければならぬと思います。ただ将来永久にこの学校給食用の小麦粉について食管で取り扱うということであるかどうかという点になりますと、その点は必ずしも確立しているというように考えられません。文部省といたしましても十分農林省とも御相談を申し上げて、そういった面が充実されるように努力して参りたいと思います。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 それで現実のことを承わりますが、今五百万人以上の子共に給食としてパンを食わせているのでありますが、これは現在は学校給食パン協組連合会と業者団体が連合会を作って、それで自主的に内部の監督をやりながら納めているというのが現状ですか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 文部省としてはそういうことは全然承わっておりません。そういうことはおそらくないと思います。  ちょっと補足いたしますが、各府県に県単位のそういった種類の業者の方の団体があるそうでありますが、全国団体として、全国団体が一括して納めているというふうには私ども聞いておりません。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 それでは東京のことについて具体的なお話を承わりたいのであります。東京はほとんど小学校全部にわたって学校給食をやっている。おそらくそれぞれの業者が納めていることでありましょうが、東京地方のパンを納入する組合のようなものができているのじゃないですか。そうしてそれでやっておられるのか、あるいは学校給食会にも何ら関係ない、文部省の方においても直接の指導監督は何もない、そうしてPTAなどの話し合いでとんでもないパン屋に注文して粗悪品がくるというような事例を私ども議員の中からも聞いている。私は東京に子供を持っておりませんから知りませんけれども、そういう話も聞いているわけですが、これはどういうふうになっておりますか。

岩倉武嗣文部事務官(管理局学校給食課長)

○岩倉説明員 パンの委託加工の問題につきましては、原則としまして各都道府県教育委員会がその県の。パンの協同組合の責任者等と話し合いの上で現実に覚書を交換し、または契約をやっておるのが通例であります。従いまして学校の希望として申し出たものを取り上げて、審査の上決定しておるのでございますが、また中間段階にまかせておるところもあるかもしれませんが、一般的にはそうなっております。なおパンの委託加工につきまして、この指導はどうなっているかという点でございますが、学校給食課においてこの仕事を担当いたしているのでございます。われわれとしましても府県の職員のパンに対する基礎知識あるいは批判力を養うことはもちろんでございます。給食の全般におけるものについてはもちろん栄養管理の講習会等においても十分この点に力を注いで参っております。従いまして県の教育委員会といたしましては年間数回品質の批判会等をいたすとか、あるいは抜き打ち検査をやるとか、いろいろな方法によりまして、少くとも数年来かなり品質の向上を見てきましたように存じておりますが、ただ残念ながら府県によりましては、また府県内におきましても地域によりまして、先ほども御指摘のようなたぐいが一部にあることを残念に思っております。せいぜい努力したいと考えております。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 そうしますとこういうことですか。学校給食会というものはパンの内容などについては――もちろん今までは普通の方針ですからこれは監督もできぬし、何もできない。今度の特殊法人は、その点についてある程度の監督はできる。現実にやっておるのは、そうすると、府県においては学校給食課というものを行政機構として全部持っておるわけですか。給食裸というものが行政の方の責任をとって、実務の監督やいろいろなことは府県の教育委員会がやっておる、こういうことですか。

岩倉武嗣文部事務官(管理局学校給食課長)

○岩倉説明員 府県に学校給食課というのが全部置かれてはおりませんが、給食を主管いたします課がございます。学校給食課という名称を使っておりますのは東京都だけでございます。そこにおきまして包括的に学校の給食の企画をいたし、また指導をいたすということになっております。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 どうもよく頭に入らぬのだが、そうすると、行政的な指導とかあっせんは学校給食課ないしそれを担当する府県庁の課がやることになっておって、何人かおる。実際の金銭だとかいろいろの監督は教育委員会がやっておる、こういうふうに了承していいのですか。教育委員会というのは、そういうことをやる予算とか、そういうことをやる職責とか、そういうことをやる専門家、そういうものを現実に持って、おりますかどうですか。とにかく東京などについていえば、おそらく五十万人の小学校の児童のうち一割とか相当な数の学校給食をやっておられる勘定ですから、これに対しては相当かゆいところに手の届くようなことをやらぬと、ピンをはねられましても非常に大きな額になる。子供の食うもののピンをはねて粗悪なものを食わせるなんということであれば、学校給食の目的は達しませんから、そういうことはどういうことになりますか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 各府県の教育委員会に学校給食を所管する課がございまして、そこには学校給食関係の専門の職員がかなりおるのでございます。また府県ばかりでなく、大都市、中都市等にはそういった栄養関係の専門の職員、あるいは学校給食関係の専門の職員を持っておる都市等が相当ございます。ただ町村に至りますと、そういうものが置かれてないのでございまするが、学校の先生方の中には、そういった専門的な知識も、経験等あるいは講習会等を通じて相当持っておられる方がございまして、そういった府県あるいは都市の給食関係指導職員あるいは学校の先生等を通じて栄養の指導あるいは食品の内容の選別というようなことをやってもらっておるのでございます。また文部省としましても、栄養管理の講習会等を通じてできるだけ――各市町村にそういった専門職員を置けといっても現状では無理でございますので、先生方の中からそういった相当高度な知識を持った者を養成していきたいというようなことで努力をしておるのでございます。従ってその監督と申しますか、各府県の教育委員会は、地方の教育委員会に対して相当指導し得る実力はあるのでございます。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 答弁の的がはずれておりますが、教育委員会というものは学校給食に対してどういう職分を持っておるのですか。もう一ぺん聞きます。そうすると、脱脂粉乳の関係は今までの普通の法人である学校給食会が配る。それからパンの関係の麦の関係は食糧事務所等から取ってきて、それを総合的に配給したり金を払わしたり、いろいろする責任を教育委員会が持っているように今了承しているのですが、そういうわけですか。それはどういうふうになっていますか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 脱脂粉乳の関係で申しますと、これは先ほど申しましたように外国産にいたしまして国内産にいたしましても、各府県の教育委員会を通じて需要の申し込みが出てきます。その需要の申し込みを取りまとめまして、従来財団法人の給食会が購入して、それを要求に従って各府県の教育委員会に、教育委員会の指定の駅まで届けるのであります。教育委員会ではそれを――その代行的な仕事をしております各府県の給食会というものがございまして、これは法人格を持っておりますものも持っていないものもございますが、その府県の教育委員会を通じて学校に配給する。その配給に対して金が入ってくるのを府県の給食会で取りまとめ、教育委員会を通じて財団法人の給食会の方に納めてくる、こういうことになっているわけであります。パンの方はやはり教育委員会から需要の申し込みが食糧事務所の方にございます。それから文部省へ来て、文部省から農林省へ参り、農林省から食糧事務所にこれだけのものを委託加工でよという指示が参ります。そしてその委託加工された小麦粉等を教育委員会を通じて各市町村の方に配給するということであります。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 どうも私にはよくわからぬのですが、そうすると教育委員会というのは監督機関ですか、何ですか。法律の根拠はどこにあるのですか。小林(行)政府委員 教育委員会の権限でございますが、教育委員会法の第五十条に、都道府県の教育委員会は学校給食のための配給物資の管理及び利用に関して権限を行うということがあるのであります。それに基いてただいま申しましたような仕事をやっているのでございます。ただこの教育委員会法は御承知のように終戦後間もなくできた法律でありまして、この五十条の条文の字句がそのまま適切かどうかということについてはいろいろ議論がございますけれども、一応権限が都道府県の教育委員会にあるということで仕事をして参っております。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 今度日本学校給食会ができますと保管、加工、輸送等について責任を持たれることになるわけですが、たとえばパン屋に小麦粉を預けて火事になったとか何とかということについての責任は一体どこになりますか。今までは、そういう事態があったかどうか知らぬが、業者が負ってきたわけですが……。たとえば、一日分どのくらいか私は知らないが、十日分とか一月分渡されると思います。中にはカナダのいい小麦を悪い小麦にかえるということもあります。そういうことについての監督ということもあります。焼けたり損害したりする場合がありますが、そういう場合にこれは業者の負担に今までなっておったのですが、これからはどういうふうに考えるか。たとえば住宅公庫がシンジケートを作りまして、そういう場合の損失について全国的に調整するような手をとっているようでありますが、何かそういうことについてお考えになっておりますか。

小林行雄文部事務官(管理局長)

○小林(行)政府委員 明白にパン製造業者、パン加工業者が引き渡しを受けて、その業者の手元にあります間に、たとえば火事が起きて焼けてしまったというようなものについては、従来やはり業者の負担ということでやってきております。ただ最近、それでは非常に大量の物資が焼けたような場合に困るというようなことで、業者の方の間にそういったシンジケート的な制度で、も作る必要があるじゃなかろうかというので、御研究もあるということでありますが、文部省としてもそういった面で保険的な事業というようなものが行われればいいじゃないかと考えているのであります。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 そこで私は農林政務次官にお伺いいたします。いろいろお骨折りを願いまして、酪農危機の救済とも関連し、酪農振興とも関連して、学校給食に生乳をやろうということに相当お骨折りを願っていることは了承いたしておりますが、どの辺まで話が進行しておりまして、どうなっているのか、さしつかえのない範囲において承わりたい。

吉川久衛日本民主党農林政務次官

○吉川政府委員 三省の委員会を作って、先ほど来いろいろ御質疑あるいは御指摘がありましたような問題等もその委員会で御審議を願って、それを具体化していくような方向に持っていく、こういうことでありまして、ただ予算が通過をいたしてしまったあとでございますので、先ほど文部大臣のお答えにもありましたように、ただいま予算を盛って積極的な活動をするということは、今年度は非常にむずかしいかと思いますが、これを拡大していくための基礎を作るだけのものは、この委員会でやっていかれるような見通しをもってただいま準備をいたしておる次第であります。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 三省の連合委員会のようなものを作ってというお考えですけれども、きょうはこの法案に一番関係の深い農林委員会と文教委員会の連合審査をやったわけで、後刻それぞれの有志で決議のようなものでも出そうと話し合っておりますので、もし必要があって三省関係の委員会をお作りになるのだとすれば、急いでいただかないと間に合わぬと思います。それから今年すぐ手をつける部門につきましても、これは別に法律的な措置も必要とせず、行政措置でやられることでありますから、やる気さえあれば国会がなくったってやれますが、なるたけ国会開会中に、休会までに一つめどをつけて、私どもも地方に帰りたいと思うので、その点についての段取りとかその他のことに関しての役所同士の話し合いを早くつけていただきたいと思います。また農林省の方で計画している内容等について、伺うことがでぎれば伺いたい。            一

吉川久衛日本民主党農林政務次官

○吉川政府委員 この文部、農林、厚生の三省の委員会につきましては、先だって文部大臣が文教委員会の中の委員の各位をわずらわすような非公式なお話等もございましたが、私どもの考え方を申し上げましたところ、文教委員会の方々、農林水産委員会の方々、また社会労働委員会の厚生関係の方々、そのほか学識経験者の方々、三省の政務次官、事務当局の直接この方を担任しているものをもって、この委員会を構成したい。会期も延長になりましたが、大体この国会の終るまでには何とかめどをつけたい、内容等につきましては、まだ予算その他の関係が、ございましてちょっと申し上げかねるような事情でありますので、お許しを願いたいと思います。大体そんな考え方で進んでおることを御了承願いたいと存じます。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 そうすると学識経験者も加え、三常任委員会の委員も加え、官庁も加えて、官制による委員会でもお作りになるのですか、あるいは非公式にいろいろあっせんをして、それでます発足しようというお考えですか。どちらにしても再延長がないとすると、あと十日くらいですから、お忙しいことはよくわかっておりますし、そういう委員会も必要だけれども、今年やれるものを早くやるという意思はもうわかっておりますから、早くめどをつけていただきたいと思います。

吉川久衛日本民主党農林政務次官

○吉川政府委員 具体的な問題と申しますか、給食に関係した具体的な仕事を十月から三月までと予定をいたしておりますので、非常に急いでおる事情もございます。従って今回は法的な措置はございませんで行政的な措置をもっていくつもりでございますから、大体会期終了までには見通しがつくつもりで準備をいたしております。

三宅正一日本社会党(右)

○三宅委員 それは間違いなくやっていただくようにお願いしておきます。

淡谷悠藏日本社会党(左)

○淡谷委員 さっき文部省の小林管理局長から答弁がありましたが、学校給食を主体とするパンの工場は全国で現在どのくらいございますか。

桑原信雄農林技官(食糧庁業務第二部長)

○桑原説明員 その点は今ちょっと記憶がございませんので、調べまして後ほどお答えいたしたいと思います。

佐藤觀次郎日本社会党(左)

○佐藤委員長 ほかに御質問がなければ本日はこれにて散会いたします。     午後十二時五十九分散会

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