農林水産委員会水産に関する小委員会 第4号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1955/06/04
会議録
○鈴木小委員長 これより水産に関する小委員会を開会いたします。 本日は水産に関する外貨の問題につきまして調査を進めます。まず韓国ノリ輸入外貨の問題につきまして、政府に対し質疑を行いたいと存じます。政府委員の出席は通産省から板垣通商局長、川上鉱山局長、樋詰通商局予算課長、生駒通商局輸入課長、なお水産庁から岡井次長が見えます。赤路友藏君。
○赤路小委員 この韓国ノリの外貨割当のことについて先般来農林水産委員会の方でも問題になったのでありますが、そのときは結論を得ないままで、あらためて本問題については審議を進めるということになっておったのです。六月一日付通商局の輸入課の韓国ノリの外貨割当の基準が発表されておりますが、その基準によりますと、実績業者に対して五〇%、新たに五〇%ということになっておるようであります。この基準をきめた経過について一つ御説明願いたいと思います。
○板垣政府委員 韓国ノリの輸入につきましては、昨年からいろいろと問題があったわけでございまするが、本年度この輸入に際しまして輸入方式と申しまするか、外貨割当基準につきまして、実績者だけでなくて、やはり昨年よりはその他にも韓国ノリを入れたいという希望者が非常に多いので、そういう方面にももう少し道を開いたらどうかという意見も相当強くなりましたので、その間いろいろな経緯はございましたけれども、私どもとしまして、諸般の情勢からこの中を取って、一つの折衷案になりまするが、半分だけを輸入実績者、あとの半分を韓国のノリ業者等からファーム・オファーを取得しておる者に限りまして割当をするというのが一番妥当な解決策じゃないかということで決定をいたした次第でございます。
○赤路小委員 それではお尋ねいたしますが、韓国ノリの輸入について今後も新しい希望者が出ました場合は、それをやはりここに出されておるような基準でふやしていく御意向があるのかどうか、この点をお聞きしたい。
○板垣政府委員 今後のことにつきましては、ただいまはっきり申し上げられませんが、今後新しい業者がふえたために今の五十、五十の比率をさらに四十、六十にするかというような問題につきましては、ただいまのところそういうことをやる考えはございません。
○赤路小委員 外貨割当は昨年度も百万ドル、本年度の分も百万ドルなんですが、昨年度の場合は十六社へ九〇%割当をしておる。それからあとの残された七十四社に対してあとの一〇%をやっておる。合計昨年度の外貨割当を受けた商社は九十社に上っておる。もしも本年度新たなものに五〇%割当をすれば、それは大体業者にしてどの程度の数になるか、この点をお聞きしたい。
○板垣政府委員 本年度五〇%は従来の実績ある者でございますから、それで残りの五〇%につきましては、これは従来実績のある者も参加いたしまするので、全体の数といたしましてはどの程度になるかちょっと確言はできませんが、その五〇%が全然新たなる業者だけで占められるというわけではございません。五〇%は従来の実績ある者、残りの五〇%に対しても従来の実績ある者は参加できますから、それで残りの五〇%が全然新規業者ということではないのであります。
○赤路小委員 この前も私は大堀さんの御意見を伺ったのですが、この韓国ノリの外貨割当については毎年問題を起しておる。それでおそらく私は通商局の方でも非常に苦心されておるのじゃないかと思う。この前は大堀さんにお聞きしたとき、なぜ韓国ノリの外貨割当がこういうふうに混乱をするのか、何かそこに理由がなければならぬじゃないか、通商局の方といたしましてはどういうふうにそれをお考えになっておるか、こう質問を申し上げたときの御答弁では、輸入価格が安いのに比して国内市場価格が非常に高い、大きな利潤が生まれてくる、まあそういうことだと思う、この程度の御答弁を得ておるわけなんです。私もそうだと思う。これはほんとうに輸入価格が安くて、そうして国内におけるところの市価というものが非常に高い、こういうようなところに膨大な利潤が生まれてくる。だからこそまるで砂糖にアリがたかるように、これへわっさわっさ出かけてくるのだと思う。これに対して何か根本的に——これは毎年繰り返されて行われておる。私が言うまでもなく一番お困まりになっておるのは通商局だと思う。毎年こういうことをやるから、来年もまた繰り返すことは、このままでほうっておけば必然なんです。これに対して何か根本的な対策をお打ちになっておりますか。
○板垣政府委員 仰せの通り、韓国ノリの問題につきましては、私が昨年就任して以来からでも局長、次長さらには大臣、次官まで時間の大部分をとられるということで全く困惑をした次第でございます。このノリの問題につきましては、これはなぜこんなに騒がれるのか実は私どもも不思議なんでありますが、やはりその原因は輸入が制限せられております結果、そこに超過利潤があるというところが原因であろうと存じます。これにつきまして根本対策はというお尋ねでございましたが、もし通商局だけの観点から、トラブルのないような根本的解決策といいますれば、やはり輸入を制限しないで自由に入れるということしかないと思います。しかしながらこれは国内の生産業者との関係上絶対不可能ということになりますと、やはり昨年と同じように、何らかそこに両方の利害調整をする方策を考えざるを得ないということで、当分の間は非常にわれわれも苦労するのでございますが、不満足ではありますけれども、今回きめましたような折衷案でしばらく進むしか方法がないのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○赤路小委員 ここに一件、これは局長も御承知だと思うのですが、砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案というのが出てきているのですが、これは前のケースのバナナであるとか、あるいはパイナップル等についてもこれと同じことをやっておる。こういうようなのも韓国ノリに適用する、こういう措置を考える意思がありますか。
○板垣政府委員 現状におきまして輸入数量が制限されている間は、やはりある程度の利潤が出るということになりますれば、その他のバナナなどと同様に特別会計に吸収することも確かに考えられると思いますが、現在のところそこまでまだ検討いたしておりません。
○赤路小委員 この韓国ノリの本年度の分で私たちが一番おそれるのは、おそらくこれは通商局の方でも御調査になって御承知だと思うのですが、昨年度の輸入ノリで大阪の保税倉庫に残っておりますものが約三千六百万枚、ところがそのほかに神戸なりあるいは博多、唐津等に陸揚げされておるかのごとく聞いておるのが、約三千七百万枚くらい密輸入で入って来ておる。この密輸入で入っておるものがそのまま正規のルートへ乗るようなことがあると私は大へんだと思う。ところがそういうような形で動いておるというふうにも聞くのです。これは単なる風聞だと思いますが、しかし確かに入って来ておることは大体想像がつくわけなんです。これを今度の外貨割当にからんで正規のルートへ乗せてこようとする動きがあると聞いておりますが、そういうことは何かあなたの方へは情報が入っておりませんか。まだそういうことはお気づきになっておりませんか。
○板垣政府委員 ただいま私ども、何か密輸の形で相当大きな量が瀬戸内海付近にあるといううわさは聞いておりますが、私どもの承知しておる限りでは、そういう事実はないのでございます。もちろん私どもが調査できますのは税関を通じてでありますが、税関で抑留されたのはほとんどありません。ただ私どもは一、二件報告があったのは聞いております。従って税関では押えられておりません。税関の区域外で陸揚げされておるのがあるかもしれません。これは私どもが調査することは不可能でわかりませんが、いずれにいたしましても、そういうものは密輸で入ったとしますれば、もうすでに国内に入ってしまっておるわけでありますから、現にどこかへ陸揚げされてこれが今度正規のルートに乗っていくということはあり得ないと存じます。
○赤路小委員 そこで外貨の割当について根本的な問題を聞いておきたいのですが、外貨割当の場合、たとえば韓国ノリの外貨割当は年を経るごとに外貨割当を受ける商社というものはふえてきている。この事実は通商局の方でもお認めになると思うのです。このふえてきているということは、今年もおそらくふえると思う。昨年九十社のものが、今のところ五〇%のものを新しい面からも入れ、また元の実績業者の中にも割り当てられるということにしましても、おそらく百二十社程度になっていくことは当然だと思う。そうすると、一面他の方の外貨割当の場合は通商局の方針としては、外貨割当をする対策をできるだけ拡大しないような方向に持っていく。そこに韓国ノリと他の面とでは非常に大きな矛盾と申しますか、差があると思うのですが、一体外貨割当の基本的な考え方はどうなのか伺いたい。
○板垣政府委員 現在生産資材その他の重要原材につきましては、外貨割当を受けるものの資格をいろいろ制限しておりますことは事実でございます。しかしながら韓国ノリの場合はこういうような重要——言葉に語弊があるかもしれませんが、重要生産材と少し性質が違う品物でありますし、輸入する先が韓国という特定の国であり、しかも興味を持っている業者が非常に多いというような関係からいたしまして、ある程度新規業者にも道を開くこともやむを得ないのではないかということでやっている次第であります。その中に御指摘のような矛盾は多少ございますが、扱う品物が違うということ、地域が特に限定されているというようなことから今回のような措置をとった次第であります。
○佐竹(新)小委員 本委員会でもこの問題はまだ相当生産者との関係を大いに研究してみようということになっているときに、どうして急いで割当をされたのか、その急ぐ理由を聞きたい。
○板垣政府委員 この韓国ノリの輸入問題は、実は昨年の十一月ごろから起っておりまして、いろいろ輸入方式等でもめましたので、とうとうノリの生産期に入りまして入れられなかった——入れましたけれども、例の大阪の税関でひっかかった問題などが解決できなかったのと、四月の生産シーズンが済みましたならば、できるだけ早く入れてほしいという輸入業者からの希望もございましたので、私どもは急いでおったわけです。それがそのような経緯で延び延びになりましたので、私どもとしましては実は非常に急ぐ理由がある。と申しまするのは、新しい生産期に入ってくるという事情で急いでおるのでありますが、しかしいろいろな御了解なしに進めることはできませんので、衆議院及び参議院の農林水産委員会にも十分御説明をし、大体御納得がいけたと判定をいたしましたので、やったわけでございます。
○佐竹(新)小委員 それはあなたの一方的な解釈であって、われわれは納得しておらぬ。むしろ本農林水産委員会の方ではまだ審議の過程です。それをあなたの方で一方的に割当をされるということは非常に問題だと思う。やはり審議は一応し尽してからにすべきであると思う。特にこれは生産業者が相当反対しているということを知っておられるかどうかお聞きしたい。
○板垣政府委員 ただいまこちらで十分審議し尽していないというお話でございましたが、実は私、次長に責任を転嫁するつもりではございませんが、ほかの方の会議との関係でこちらには私出席できなかったことをおわびいたしますが、それで次長が何回も出席いたしまして御答弁申し上げ、大体御了解を得たというように次長が判定をいたしましたので、私も署名をいたした次第でございます。責任はもちろん私にございます。 それから生産業者の反対につきましては、その前後やはり私どもにもだいぶ陳情が参りました。しかしながらこの方は、実施の方法につきまして私どもが誠意を尽せば納得がいけるのではないかというふうに考えます。
○佐竹(新)小委員 実施の方法に対して誠意を尽せば納得がいくであろうという御答弁でございますが、その実施の方法とはどういう方法ですか。
○板垣政府委員 生産業者からの陳情の要旨は、要するに生産業者、販売業者、あるいは輸入業者間の昨年からの協調態勢というものを十分に維持強化をしてくれというのが主眼点のようでございますので、私どもといたしましては今度の輸入発表に、特にそういう面につきまして外貨割当の際に、輸入業者に一種の行政指導をするということになっておりました。そのことをさす次第でございます。
○佐竹(新)小委員 そのような面については水産庁の方とよく連絡をとって、少くとも水産庁の当局に了解を得ておられ、あなたの方で一方的にやったんじゃない。やはり生産者の関係もある、国内の需給関係もある、価格関係もあるというようなことで水産庁には連絡をとっておられるのですか。水産庁は了解したのですかどうですか。
○板垣政府委員 この問題につきましては、もちろん水産庁と相談せずには全然できないことでありまして、昨年以来終始密接な連絡を保っており、今回のことにつきましても、私もみずから前谷水産庁長官に電話をかけまして、はっきりした了解を得ております。
○佐竹(新)小委員 これは私などの聞き伝えるところによれば、あなたの方はノリの問題だけではなく、相当いろいろな外貨割当をめぐって業者が暗躍しておるということを聞いておるのです。そういう際に、この問題は本委員会で、まだまだ私だけではない、他の人も質問が継続中である。それでこの間はあなたがおいでにならなかったから、あなたをお呼びして、あなたに対して十分質問をしていくということで、他の委員からも相当質問があるはずなんです。そういうときに、何か知らぬ突如としてやられたということは、何かその背後におかしいというような感じを持たれるのです。そういうような点は一応委員長の方に御相談をされたのですかどうですか。
○板垣政府委員 この点につきましては、大堀次長から委員長の方に相談をした結果でございます。
○佐竹(新)小委員 委員長にお尋ねしますが、この審議の過程にあったとき、委員長はそれを了解されたのですか。
○鈴木小委員長 了解いたしておりません。
○田口小委員 関連……。ただいま通商局長は、次長から、この問題に関しましては、農林水産委員会の了承を大体受けた、こういうような御報告によってすべてを処理したという話でございますが、その当時の水産小委員会の状態は、松野委員の、大蔵省その他が拒否しておる委託販売について、実際に委託販売があっておるのだが、通産省は知っておるかどうかという質問に対しまして、あなたの方では、そういう内容ははっきりわからない、こういうような答弁でございました。そうなると結局内容も何もわからないで、しかも自分のところで外貨を割り当てて、割り当てた外貨はどう作われたかも全然知らないでやっておる通産省に、外貨割当の仕事をまかせた方がいいか、あるいは生産者とともに考える農林省に外貨割当の仕事をやらした方がいいか、その点をも研究しなければならぬから、この小委員会はこの程度で一つやめてくれと、ここで切ってあったわけなんでありますが、ただいまのお話は実情と非常に違いますから、次長にあらためて一つその当時の状態を聞いていただきたいと思います。
○板垣政府委員 今のお話は私も初耳でございますので、さよう処置いたしたいと思います。
○田口小委員 そこで全然間違った前提でお話をどんどん進められては困ると思うのですけれども、これはきわめて重大問題でございまして、外貨割当の所管を少くともノリに関する限り農林省に与えた方がいいか、通産省に与えた方がいいか、とにかく研究してみなければならぬ、こういうようなところまでいっておるわけなんです。
○板垣政府委員 ただいまのお話私よくわからないのですが、委託販売の事実につきまして、次長が通産省はそういうことはわからないと答えたはずはないと思います。これはわかっておるわけでございます。もし昨年の例ならば、通産省といたしましては、仕切りという条件をつけたにかかわらず、委託販売をやった業者が相当多かったということから、例の税関の積み残しの問題が起ったわけでございますので、そういう実情はよくわかっております。またそれと、外貨の割当を通産省がいいか農林省がいいかという問題とは別問題のような感じがいたしております。
○田口小委員 委託販売であったことを通産省が知っておる。これはあなたの方で外貨の割当をされるときに、委託販売ということを予想して割当をされたのですか。大蔵省としては絶対に反対していることなんです。あるいは大蔵省からいいますと、それを条件として外貨を出した程度に強いものと思いますが、あなたの方は外貨の割当に際して、委託でもよろしい、こういうような考えで割り当てられたか、その点を一つはっきりお願いします。
○板垣政府委員 昨年割当の際は、委託は困る、あくまで売り切り買い切りという条件で割り当てたことでございます。
○田口小委員 割当のときは委託は困る、こういうことで割り当てられて、実際には委託販売をやっておる。それに対してあなたの方は一体どうされたのですか。
○板垣政府委員 この問題につきましては、従って通産省の指示違反をやったわけでございますから、これに対して処罰の問題が起ったわけでございます、もちろんこれに対しては、何とか穏便にやってもらいたいというわけで、しばしば業界からも陳情がございましたけれども、私はこれは絶対許せない、ただこの際特に輸入停止とかそういうような、一挙に急激な措置にいくことはちょっといかがなものかと思われましたので、私は少くとも最終の条件といたしまして、念書を入れてほしいということを業界に言って、もしそれが出れば、税関の積み残しの分につきましても何らかの措置を考究しようということにいたしましたが、そういう念書を出して、その処罰が通産公報に出るということでは、業界としても困るということで引っ込めましたので、そのまま三千二百万枚は入れられずに税関に残ったということで、私どもとしては、非常に強い処分ではございませんが、処分をやろうとしたわけでございます。
○田口小委員 委託販売した数量と商社の数はどういうことになっておりますか。
○板垣政府委員 その数量はちょっと手元にございませんから、もし御必要ならば、あとで調査をいたしまして御場告いたします。
○田口小委員 書類で一つ出していただきたい。それから処分についてどういう内容の念書をとり、その念書に対しましては、通産省としてはどうしようとされたのですか。
○板垣政府委員 文言はちょっと忘れましたが、これは貿易管理令に基きまして、これこれのことについて通産省の指示に違反したことはまことに申しわけない、今後は二度とこういうことはやらないというような意味の念書を入れさしたわけでございます。
○田口小委員 委託販売をしてはいかないということは、口頭で言われたのですか、それとも条件か何かにつけられたのですか、書類で通知されたのですか。
○板垣政府委員 はっきり記憶しておりませんが、去年の分につきましては、あるいは輸入発表の条件には明示されてなかったかもしれません。しかしながら一件ごとに、その業者に対してその点を何回も係官から念を押しておる次第でございます。
○田口小委員 一件ごとに再三念を押してあるにかかわらず、さような行為をしたということについては、一体どう考えたらいいのですか。業者としては通産省の指示あるいは条件というものは軽く扱っていいのだ、こういうふうに解釈しているとしか考えられないのです。
○板垣政府委員 昨年は確かにそういう気配も見えましたので、私どもとしては、何らかこの際けじめをつけたいと思いまして、大阪に引き取り分が残るにもかかわらず、私どもはあくまでそういう方針で進んだ次第であります。今後につきましてははっきり売り切り、買い切りの条件をつけましたし、この意向につきましては今後完全に履行されるように私どもは善処いたしたいと考えております。
○田口小委員 今までのお話によりまして、大体念書を出せば今年の外貨割当等について差別した処置はしない、こういうお考えでございますか。あるいは念書を出したところはある程度今度の外貨割当について手心を加える御意思ですか。
○板垣政府委員 この点につきましては、昨年実は念書を入れるといって、それを辞退した。その結果入れられるべきノリが入れられなかったということで、事実もう処分は済んでいると私どもは判断しておりますので、既往のことは一応別にしまして、本年度に関する限りはその点は問題にしないつもりでございます。
○原(捨)小委員 承わりますところによりますと大阪方面、その他九州管内において七千万枚くらいのノリの密輸入があったということを聞いているのです。その一部分でも通産省はお認めになっているか。
○板垣政府委員 それはうわさだけでありまして、私ども全然確証をつかんでおりませんし、またつかむ手段がないのでございます。先ほども申しましたように、税関でつかまったものは調査の結果、ごくほんのわずかしか——私どもの承知する限りでは松山の税関から報告があったのしか承知しておりません。また一般的に申しまして、多少の密輸がありましても、そう大量のノリが密輸されているとは考えておりません。
○原(捨)小委員 おそらくこの密輸入は今後ますますふえるとも減る傾向ではないとわれわれは思います。そういうことを考える場合にノリの輸入量を手加減する必要はないか。それらについてどうお考えですか。
○板垣政府委員 もし今後実態調査の結果、密輸のノリが一億枚に近いような数字だということになりますれば、これは生産者との関係がございますので、研究を要する問題と存じております。
○田口小委員 私は実は、今この外貨割当の段階がどこまで進んでいるのであるかはっきり承知をしないわけですが、方針だけを六月の三日ですか一日の日ですか発表されて、そうしてまだ個々の割当はやっておられない。今あるいは精査中といいますか、割当について資料を整えておられるというようなさような状態なんですか。その点をお伺いいたします。
○板垣政府委員 輸入発表によりますと、割当基準を発表いたしましてその中に提出期限がきめてございます。それに六月十一日及び十三日の二日間ということになっておりますので、その日になりますれば当然申請が出ます。それを待っている状況でございます。
○田口小委員 そういたしますと先般来の委員会におきまして、この韓国ノリ需給調整協議会、こういうような一つの団体に問屋も輸入業者も生産者もまとめて、時期だとかあるいは放出数量の問題だとかいうことを研究した方が無理がない、こういうことについて委員会としてもやかましく言っておったわけなんですが、輸入業者を需給調整協議会の中に漏れなく入れるという問題、これについてはどうお考えになりますか。
○板垣政府委員 需給調整協議会の名を出すことが適当かどうかわかりませんが、昨年結成されましたこういう機関があるということは、非常に事態を円滑にする上に便宜というように私ども考えておりますので、それは先ほど申し上げました外貨割当の際に、私どもが指示を出す条件の一つになるわけでございます。
○田口小委員 それは外貨割当の条件というのでなしに口頭で指示される程度なんですか。
○板垣政府委員 ただいまのところは口頭で行政的指導をやるという考えでございます。
○田口小委員 今まで委託販売でどうも通産省を重視していない商社としては、口頭で指示をされましても、あるいはその中には指示に従わないようなものがありはしないかということを私ら懸念するのですが、当局としてはそういうものは絶対にあり得ないというお考えでございますか。もしあったらどうされるか。その点もあわせて一つお伺いしたい。
○板垣政府委員 私どもとしましては先ほど申し上げましたように、誠意を尽してそういう行政指導をやるつもりでございますが、何分法的根拠はございませんので、それ以上の条件をつけるということもできませんし、法的規制力もございませんから、かりに従わないものが出た場合にはやむを得ないかと存じますし、全部が全部入れさすということは確言できないわけでありますが、しかし私どもとしてはでき得る限りの全力を尽したいというようにお答えするしかないのでございます。
○田口小委員 法的処置はございませんが、行政措置として私はそういうことはできると思うのでございます。外貨割当に対する条件につけ加えられれば何でもないと考えておりますが、その点どういうお考えでございますか。
○板垣政府委員 外割りのほんとうの条件にするというのが理想的でございますが、この点はやや問題もございますが、その点も含めましてなお検討したいと思います。
○田口小委員 それから今度外貨の申請をする人はオファーを持っておらなければ申請する資格がない、こういうことなんですが、昨年の状態を考えてみますと、韓国の輸出組合に非常な何といいますか、手数料外の納付金を取られまして、日本に入ってくるノリが非常に高くなっている。これは結局輸出組合から出すオファーの問題に関連すると思うのでございますが。一面韓国には有力なる生産団体の組合があって、そういうところで直接に日本の業者と結んでもよろしいという空気が大へんあるわけなんでございますが、もし通産省で今考えておられるオファーと直結した問題ということになると、そういう道が塞がってしまうということになって、昨年通り輸出組合に対してあるてら銭を出さなければというような結果になるわけなんですが、そういう点について通産省としてはどうお考えになっておりますか。
○板垣政府委員 確かにオファーの点につきましてそういう弊害が起るかとも存じますが、私どもとしましては、この条件をつけましたのは、一方今度これをつけませんとでたらめな申請が非常に多い、これの方を回避するのが目的でございます。ただ今の生産業者の問題は、もし韓国政府が確認をしてくれた団体ならばさしつかえないかと存じます。
○田口小委員 韓国政府は輸出に関しましては輸出組合だけを確認しているわけです。そうして実際実力のあるのは生産組合が実力を持っている、こういう実情になっているわけなのです。
○生駒説明員 ただいまの局長の御答弁に敷衍いたしますのですが、今御質問の点の韓国側が輸出機関を独占的に認めておるかどうかという点でございます。この点は私どもも一応そういうふうに考えておるのでございますが、その点なお市場かあるいは外務省を通じまして先方に確かめる必要があると思います。と申しますのは、御承知のように、向うの方は輸出機関を一応認めておるようでございますけれども、そのほかの区域が近ごろまた非常に変っておるというふうな報道も受けておりますので、そこらを確認いたしました上で、韓国政府が確認する機関ならばということで考えておるわけであります。
○田口小委員 ただいまの問題は昨年の実績から考えまして、日本として非常に損をしておる問題でございますから、今の御説明のように韓国の事情をよく一つ御研究になって、こういうふうに幅のある方法をあるいは方針を出しておられるのですから、あるいは選択はこれによられるとしても、選択されたものでもうちょっとその方面に動かれるような処置も、ぜひ御研究願っておかなければならぬと考えます。
○板垣政府委員 至急検討いたします。
○鈴木小委員長 他に韓国ノリの問題はありませんか。——それでは委員各位の御了承を得まして、委員長から若干補足質問をいたしたいと存じます。 先ほどの板垣通商局長のお話で、大堀次長が委員長の了解を得て、今回第三回の韓国ノリの外貨資金割当を公表したというお話がございましたが、これは委員各位も御承知の通り、本問題はまだ審議の途上にありまして、先般六月一日の委員会におきましては、大堀次長の答弁は十分委員会の調査をし尽すだけの納得した答弁を得ておりませんので、その翌六月二日に重ねて小委員会を開催いたし、責任者であります板垣通商局長の御出席を願って、当局の明確なる方針を聴取いたしたいということで委員会を開いたのでありますが、たまたま貿易振興に関する特別委員会が、衆議院において開会されておりまして、通商局長がその方に御出席になっておりましたために、小委員会は開会に至らず、本日あらためて開会をいたしたような事情であります。さような事情でありまして、本委員会としては責任ある通商局長の方針を承わった上で、結論を出したいということでありまして、決して委員長が大堀次長に対して了承を与えたというようなことは、全然根拠のないことであり、もしさようなことを大堀君が上司に対して言っておるとしますれば、これは重大なる問題でございますから、当小委員会としてはあらためて大堀君の出席を求めまして、その責任を徹底的に追及をいたしたい、明確にいたしたいと考えておるわけであります。 次に二、三お尋ねをいたしたいのでありますが、今回公表されましたところの韓国ノリの第三回の外貨資金割当についての添付書類、5のその他の事項の中に、いろいろ(イ)から(へ)まで書いでございますが、この(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)の四つの項目は、これは通産当局の単なる希望条件でございますか。これは厳守させるためにお書きになったものでありますか。つまり外貨割当の条件とも称すべき強いものでありますか。こうしてほしいという希望条件というような軽いものでありますか。その点を局長からまず承わっておきたいと思います。
○板垣政府委員 これは全部条件でございます。
○鈴木小委員長 それではもしもこの条件に違反をいたしました場合には、次回の外貨割当等はさような条件違反の商社に対してはしないというような厳然たる御方針をとっておられますかどうか、この点であります。と申しますことは、先ほど来問題になっておりますところの委託売買の形式の問題等は、昨年来大蔵当局からも注意があり、しばしば通産当局からも厳重に申し入れをしておるにかかわらず、何ら履行されておりません。それをあらためて今回の方針にも条件としてうたっております以上、重ねての条件違反は断じて認めらるべきことではない、こう考えるわけであります。さような経過もございますので、先ほどの念書なんとかいうようなものでなく、条件といたしますならば、これをさような違反商社に対しては割当をしないとか、そういう断固たる御処置をとる御方針でありますか、その点をお伺いいたします。
○板垣政府委員 処分のやり方につきましては今のところ検討中でございますし、現在はっきり申し上げられませんが、この条件に違反した場合に処分をやる方針でございます。ただし念のため申し上げますことは、この(ニ)の指示は、指示そのものは条件でございますが、この指示の内容は先ほど申しましたように、これに従わないものは外貨割当を停止するというようなところまでいけるかどうか、先ほど申しましたようにまだ未決定でございます。
○鈴木小委員長 ここで「政府の指示に従わなければなりません。」と書いてありますが、政府が指示しようとする内容はいかでありますか。
○板垣政府委員 ただいま考えております指示の内容は、この(ホ)に書いてありますことをさらに具体的に申しますれば、結局ノリ需給調整協議会に協力するように指示をするわけでございます。
○鈴木小委員長 協力するということはその需給調整協議会に加盟をして、単なる分担金等を納めるだけのことでなしに、その調整に従う、こういう工合に解釈してよろしいですか、協力するという意味は……。
○板垣政府委員 そのような協会できめました事項に協力する、従うということも当然含まれると存じます。
○鈴木小委員長 もっと具体的にお尋ねしておきたいのでありますが、大堀次長は六月一日の当委員会におきまして、本問題につきましては明確に需給調整協議会に入れることを政府は外貨割当の際の条件としてこのことを取り上げるということを——明確に速記にも残っておりますが、答弁をいたしておりますが、局長の御答弁は少し弾力性、含みがあるように思うのでありますが、その点を明確にいたしておきたいと思います。
○板垣政府委員 表現は弾力的に申し上げましたが、腹は先ほど申しましたように、実効をおさめるように指導をしたいということでございます。但し大堀次長がそれだけはっきりした答弁をしたかどうか、私存じておりません。
○鈴木小委員長 なお先ほど田口委員の御質問がありましたが、今回の方針書によりますと、新規のものは結局輸出組合のオファーになると思うのでありますが、それを取りつけることを条件にいたしておるようでありますが、ほかの輸入の際にそのファーム・オファーを取りつけることを条件として外貨の割当をしておるという品目がございますかどうか、この点をお伺いしたい。
○板垣政府委員 多くの品物はみなファーム・オファーを条件にいたしております。
○鈴木小委員長 韓国政府が今認めておる機関としては、この韓国の輸出組合がただ一つのようにわれわれ承知をいたしておるのでありますが、この輸出組合が昨年のように、今年の方針書の(ニ)に条件としてうたっております委託販売形式を認めませんという政府の意図に反して、委託でなくては困るとか、あるいは裏金をよこせとか、そういうようなことに応じないものにはファーム・オファーを出せないというように出て参った際は、この(ニ)の条項というものは非常に実行が困難になってくると思うのでありますが、その際はファーム・オファーを取りつけなくとも輸入させるという工合に情勢が変って参りますから、(ニ)の重大な条件を生かすために、方針を変えるというようなお考えを持っておりますか。
○板垣政府委員 ちょっと御趣旨了解できない点がありましたが、ただいまのところは認めない方針でいきたいと思っております。
○鈴木小委員長 もう一点お伺い申し上げたいのでありますが、昨年の経過から見ますと、一束一ドルというような基準で外貨割当をいたしておるのでありますが、ところが表向きの契約は、一定の価格で契約をしておりながら実質は委託であって、プラス・アルファを要求してきた。そのことが結局三千六百万枚程度のものの滞貨の原因にもなっているように承知いたしておるわけであります。そこで朝鮮の輸出組合のファーム・オファーの取つけを条件とする場合に、昨年の場合と同じように売り切り、買い切りでなく、委託条件をのまない場合はファーム・オファーを出さないという態度で出て参った場合には、実質的にファーム・オファーの取つけが困難になる、こういうことになるわけでありまして、そうすれば日本政府のこの(ニ)の割当条件に反する、それと対立する関係に相なるわけであります。そうなった場合に、ファーム・オファーの取つけ等をそういう場合に際しては条件にしないという工合に方針を変えていかれるお考えがありますか、どうか。
○板垣政府委員 そういうことをやりますれば全然輸入の態勢がくずれるわけでありますから、その点はあくまで方針を堅持したいと存じます。
○川村(善)小委員 この韓国ノリの輸入については毎年問題になるのですが、主としてわれわれの考えておりますことは、韓国ノリをたくさん入れると、日本のノリの価格が安くなるので、それで不利益になるからということが大体大きな問題だろうと思います。そこで通産省は、もちろん省の性格からいって、貿易業者というものをある程度まで保護しなければならぬといったような立場をとっておられると思いますが、先ほどから新しい商社等も入れるといったような考えもあるということなんですが、その場合に生産者団体などをどういうふうな角度に見ておるか。言いかえるならば、貿易業者の保護に当るということを重点に考えて、この韓国ノリの外貨の割当をするという考えか。さらにまた生産者の立場を考えておるのか、あるいは消費者の立場も十分に考えて外貨の割当をするのか。これは非常に微妙な動きになりますが、この点まず第一点お伺いして、さらにまた御質問申し上げたいと思います。
○板垣政府委員 この韓国ノリの輸入につきましては、貿易業者を保護するというような見地からは全然行動いたしておりません。第一には日本の国産のノリが日本全体の需要からいいますれば、幾分足りないがちである。その需要の関係から、消費者の立場も考慮に入れております。それからもう一つは、日韓の貿易につきまして、日本が韓国から輸入するものが非常に少いのでございまして、そういう見地から、日本の輸出を増大するという見地から韓国からの品物の輸入を促進する、こういう両方の見地からやっております。ただしかしこれを実行するについては、国内の生産者等の利害はもちろん第一に考慮に入れて、数量等をきめる、こういう方針で進んでおります。
○川村(善)小委員 最後の御答弁の中に、生産者の立場を第一に考える、こういう御答弁があったのですが、そうすると生産者団体に外貨を割り当て、安い韓国ノリを国内へ輸入した場合に、その利益を生産者の方にて適当に配分する方法をとると、生産者もあまり不平がなくなるのではないかという考えを私は持っております。こうしたような点において韓国の生産者団体と日本の生産者団体、つまり日本の生産者団体に外貨を割り当てて取引をさせる方が、生産者の立場も非常に融和する利害の点も非常に緩和できる、かように考えておるのですが、生産者団体と生産者団体との取引を今後お認めになっていくお考えがあるかどうか。この点をお伺いします。
○板垣政府委員 ただいまの御質問の趣旨が、輸入業者を全然排除して生産者団体だけに外貨割当をするという御趣旨でございましたら、少し極端でありまして、生産業者の中でも能力のあるものもございましょうけれども、必ずしも輸入業務がやれないものもかなり多いと思います。かたがたそういう見地から、昨年以来需給調整協議会などが中心となりまして、生産業者、問屋、輸入業者の間に円満に話がついたものと存じております。今後の五〇%の実績のないものの外貨割当につきましては、生産業者であっても、あるいは問屋というようなところでも、意思と能力、ノリを取り扱う実力がありますれば外貨を割り当てる道は開いておるわけであります。
○川村(善)小委員 私は決して輸入業者を全然オミットするというのではありません。日本の生産者の不平不利を緩和する方法として、日本の生産者団体と韓国の生産者団体との結びつきを考えることがいいのではないか、こう考えますと同時に、やはり能力のある日本の生産者団体に外貨を割り当ててやっていくことが適当だ、かように私は申し上げたのですから、ぜひその方向に進むようにお願い申し上げます。
○板垣政府委員 ちょっと私から発言いたしたいのでございますが、先ほど委員長のお話の中で、私が不用意に大堀次長の名を出したため大堀次長を召喚して事実を究明するというお言葉がございましたが、これは委員長の言明で大堀次長の問違いであることがほぼ判明いたしました。ことにこの件につきましてはあくまで責任は通商局長にございますので、この措置を審議途中におきまして早目に決定したことにつきましては重々おわびをいたしますが、通商当局といたしましては、昨年以来の経験にかんがみ、諸般の情勢からこの案以外にもう解決する方法はないということを確信いたしまして実施をした次第でございます。いずれにいたしましても、この法案があくまで御不満ということになりますれば、今後また審議を継続していただきますが、大堀次長を召喚してこの件について究明するということは、委員長及び各委員にお願いをして、この際ここでお取りやめを願いたいということを切に希望する次第でございます。
○鈴木小委員長 韓国ノリの外貨割当につきましてはこの程度にいたします。 —————————————
○鈴木小委員長 次に漁業用燃油の外貨割当の問題につきまして審議を進めたいと思います。
○赤路小委員 ただいま委員長から燃油の外貨割当ということでありましたが、その前に先般の委員会で私は一万五千五百円と平均価格を押えた資料の御提出を願っておったのであります。今ここに五月十六日に出されたA重油の価格内訳があるのですが、この程度のものでは困るのでありまして、これでは出していただいた価値はないと思うのです。私の申し上げているのは一万五千五百円が平均価格であると押えた——もちろんこの書類にもありますように、旧価格を各漁港別に押えておりますが、この旧価格というものが果して妥当であるのかどうなのか、これが一番大きな問題点だと思います。この点を私たちは知りたいのであって、旧価格の値段は私たちの方でもわかるわけなんです。この旧価格を一万三千八百円であるとか、一万五千七百円であるとかいう、基準にされたこの価格が果して妥当なものであるかどうか、これを妥当なものとして七百円の価格を下げるという線が出ているのだから、その妥当なものとした基準を一つ明細にしたものをお出し願いたい、こういうふうに申し上げたわけであります。もちろん当時鉱山局長からはなかなか経緯その他については捕捉しがたいというお話があったが、捕捉しがたいと言いながら、一万五千五百円という平均価格が正しいんだという上に立ってなされたのだとすると、私たちは納得がいかぬのですが、もうこれ以上の明細なものはお出しになれないのかどうか、この点をお聞きしたい。
○川上政府委員 実はこの前の委員会におきましてA重油の価格の内訳について若干御説明をいたしましたが、これは私どもかつて物価庁におりましたときには、相当詳細な突っ込んだ調査が法律的にできたのでございますけれども、現在におきましては先ほど赤路さんからお話がありましたように、詳細にこれを調べるということは非常に困難であるわけでございまして、またそういう法律的なバックも現在ありませんので、私どもの方としましては、一応こういう程度のものが現在出し得る限界ではないだろうかというふうに考えておるのでありますが、ただ問題は、このさらにこまかい内訳ということになりますが、こまかい内訳については想像して作るというようなこともないと思いますけれども、まあこれにつきましては、あるいは正確を欠いていたということになりますると、またいろいろ問題も起しますので、私どもの方としましては大体この程度は出し得るというふうに考えているわけであります。もちろん想像を交えて作るということになりますれば、想像を交えた数字を出してもさしつかえないと思います。
○赤路小委員 こまかく出すということになると想像を交えたものになる。それでもいいかというような御答弁のようですが、そういうものでは何にもならないので、実はここにいただいておりますA重油の価格内訳、これをちょっと見たときの感じは、むしろきめられた価格に逆算してうまくこの数字を合せたのではないかというふうに、人間が悪いので想像するのかもしれませんが、そういうふうに想像ができるわけです。うまく想像を入れて作り上げてもおそらくこれ以上のものは出ない、こういうふうに思います。従ってこの面につきましてはこれ以上は無理でございましょうから申し上げません。 そこで今度は変った観点からお聞きしたいと思います。鉱山局の方でも重油の需給調整についてはいろいろ御苦心を願っているのですが、その結果として十分需給調整ができない。現に静岡の方では重油が非常に不足をしたというような事実があるように承わっておりますが、その点はどうでありますか。
○川上政府委員 需給調整の問題につきましては、私ども行政指導的に非常に苦労をしてやっておるわけでございますが、私どもの方の調査なり情報におきましては、現在方々で非常に需給がアンバランスになっておるというふうには聞いておりません。これは手前みそを申しげていかがかと思いますけれども、大体全国的に見まして、漁業関係方面に対しましては、比較的うまくいっておるのではないかというふうに私どもは聞いております。現にこれは行政管理庁でありましたか、そうした方面のいろいろな調査の結果をとりましても、比較的うまくいっておるというふうに聞いております。静岡の問題につきましては、なるほど今赤路先生がおっしゃいましたように、五月でしたか四月末でしたか期日は忘れましたが、問題がちょっとあったのですが、調べてみました結果は、必ずしも私どもが聞いておることとは違っておるようなふうにも聞いております。従ってその際には急遽石油の元売業者あるいは取扱機関に対しまして、静岡方面の需給の調整をうまくやるようにということで確保の措置を講じて参っております。従って今お話がありましたような点につきましては、私どもの方としては精一ぱいのことでやっておるのですが、大体うまくいっておるというふうに聞いております。それに近く重油ボイラーの設置の制限等に関する臨時措置に関する法律というのが出まして、これによりまして水産関係あるいはその他特に緊急を要するものに対しましては、通産大臣から出荷の指示とか、あるいは販売価格の引き下げに関して指示をなすというような法律的な措置を講ずる道も開こうと考えておりますので、私は何とかこの問題についてはやっていけるのじゃないかというふうに考えております。
○赤路小委員 全国的にわたる問題でありますので一、二需給の不円滑な面のあるのはやむを得ないと思うのです。今の御答弁のように、重油ボイラーの設置制限に関する臨時措置法といったものもお出しになって、水産関係あるいは農業関係の油を十分確保していこうという御意思は私どもわかります。またそういうふうに御努力願っておることに対しては感謝をいたします。そこで、この前七百円の値下げをやるということで、この報告書にも新価格というものが明示されておるわけですが、その七百円値下げをした分は一体だれが負担するのか。七百円値下げのときに御交渉になった鉱山当局は、一体、どこにこの負担を持っていくとされたのか、その点をお聞きしたい。
○川上政府委員 七百円の負担につきましては石油業者、石油の販売業者において負担するわけでございますが、その石油の販売業者というのは二種類ございまして、特約店及び元売業者ということになるわけでございますが、元売業者及び特約店の両方において七百円を負担することになるわけでございます。
○赤路小委員 元売業者及び特約店でこの七百円の値下げ分は負担するというようなお考えの上でこれがなされた。それでは現実にそういうふうになっておるかどうかという問題が一点あるのであります。これは私の聞く範囲内ですけれども、まことにわずかな範囲しか聞けないので違うかとも思いますが、この七百円の値下げについては元売業者はほとんど負担していない、その大半はむしろ販売業者にかかってきておる。そのいい一つの実例としては、この七百円の値下げの線が出ても、なおかつ値段が下げられていない地区があるということです。それは小売業者が一切の負担をしわ寄せされて自分たちで全部ひっかぶらなければならぬというような事態にあるので、おれたちはこういうことは承知しがたいというようなことが、自然地区別に価格を下げなかったというような原因であるように聞いておりますが、そういうことはお聞きになっておるかどうか。
○川上政府委員 元売業者が実際に少しも負担していないかどうかという問題につきましては、私の方としましては、この七百円下げました価格そのものにつきましては、特約店の各漁港における販売価格でございますので、元売業者がどの程度負担するか、あるいは特約店がどの程度負担するかという問題につきましては、双方の話し合いにさしております。というのは、元売業者から特約店に販売する価格につきましては、その店その店によりまして、あるいは元売業者と特約店との関係におきまして非常にまちまちでありますので、一律にこれで一ついけというようなことは、現在のところはいたしておりません。いずれにしましても特約店、元売業者の双方におきまして七百円の値下げを実行すればよろしいとわれわれは考えておりますので、そういうことでやっております。 それから特約店の販売価格あるいは小売業者の販売価格が、あるところにおいてはこういう価格が守られていないという問題につきましては——これはこの前のこの委員会におきましてもそういうふうなお話があったのでありますが、また私もある方面からそういうことをちょっと聞いたのですが、これは四月の一日から実行をいたしましたので、そのすぐあとでは趣旨が不徹底なために守られなかったところがあったというふうに聞いておりますけれども、最近におきましては実は私の方にもそういうような情報は入っておりません。もし実際そういうものがありましたならば、いつも私が申し上げておりますように、どこ、どこの店がどの地区においてどういう価格で売っておる、これはこの趣旨に反しておるじゃないか。また売り惜しみをやっておるような事例がありますならば、私の方は、県なりあるいはまた地方の通産局なりの出先の機関を通して、あるいは直接なり、そういう事例を承わりたいと思っております。そういう具体的の事例がありますならば、私の方としてはいつまでも措置を講じたいと考えておりますので、今赤路先生がおっしゃいましたような例につきましては、具体的なものが実はほしいわけですが、全漁連その他の方面からも、どこでどの店がどういう措置をとっておるということを実は聞いておりませんので、実例さえあれば私の方としても対処したいというふうに考えております。
○赤路小委員 この前の小委員会に私ちょうど欠席しておりましたので、どういうふうに論議されたか、まだ記録も読んでおりませんので、わからないのでありますが、いろいろ重複した点等が出てくるかと思います。一応こういうような問題が論議される根本的な問題点は、何と申しましても、重油が水産業者にとっては生産費の中で非常に大きなウェートを持っておる。それだけに重油価格については非常に敏感なのであります。しかもいろいろな資料を見てみますと、世界各国を調べてみても、日本ほど重油の価格の高いところはない、こういうような現状である。行政官庁としては、今まで何回もここでいろいろ論議されるのですが、法律的な根拠がないから、元売会社なりあるいはその他の中間マージンについての調べる方法がない、こういうことを言われるわけなんですが、それだけでは行政官庁としてほんとうの指導と申しますか、ほんとうの行政というものをやっておられるとは、私は考えられないのです。こういうような高いという事実があれば、それを究明して、ほんとうに妥当な価格を見出していくという努力が、私はなされてしかるべきじゃないかと思うのです。当然そういうようなことをし、そうして業者の生産安定をはかっていくということが、私は行政官庁の一つの大きな職務だと思う。こういうふうに私は考えておるのです。法律がないからというので、そうした措置がとれないといって、そのままでほうりっぱなされたのでは、これは国民はたまったものではないと思う。法律がないからやれないのだということで、今日のような状態のままでこれは施行されていくということになると、自然われわれがやかましく言いますように、もうこれ以上われわれも負担にたえるわけにはいかない。そこで自分たちの手で外貨の割当を受けて、そうして重油を入れるならば、おそらく今日のようなこういう価格でなしに、もっと安い価格で、これが末端の漁業者に流される。こうなってくると、自然漁業者のためにそういうような手段をとらざるを得ない。また行政機関としても、政府当局としても、そうする方がほんとうに国民のためだということであるなれば、より多数の者のために政治を行なっていく行政をやるということが、行政官としての立場でなければならぬ。あるいは政府の責任でなければならぬと私は思う。そういうようなことを私たちは考えるのだが、それでは全漁連にわれわれが水産委員会で決議しましたように、重油の外貨割当をやるということをやっても、通産省の方では価格が安くならない、こういうふうにお考えになっておるのかどうか、この点お聞きしたいと思います。
○川上政府委員 重油の価格の内訳の正確なる調査という問題につきましては、先ほど申し上げましたように、その調査についての法律的なバックがありませんので、十分なことができないということを申し上げましたが、私どもの方としましては、そういう権限はありませんけれども、できる限りの調査はいたしております。しかしながらこういうところでこの費用はこれだけですと言い切れる正確な内訳を出せるかどうかという点については、これは私自身としても自信がありませんので、従いましてこれは厳密な意味で言いますと正確ではありませんが、この前の委員会に資料をお出ししたわけでございます。私の方としましては、法律はなくても、極力やはり行政指導的な方面から、この資料の調査なり提出なりを業界に対して要求しておりまして、できるだけ多くのものを集め、正確な資料を集めて、その上でさらにこまかい内訳を作りたいと考えております。しかし先ほどちょっと申し上げましたが、今回重油ボイラーの設置の制限等に関する臨時措置に関する法律案が出るわけでありますけれども、この法律の中で、今度はこうした方面の調査も十分できるような条文も入れてございます。「通商産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、重油ボイラーを設置している者又は重油の生産業者、輸入業者若しくは販売業者から報告を徴することができる。」という規定を置きまして、この規定の根拠をもちまして、われわれの方としましては今後法律的な調査を行いたいと考えております。 それから全漁連に対しまして重油の外貨の割当をすれば、値段が下るであろうかという問題でありますが、私はこれは全面的に下るであろうかどうかどうかという点については、いろいろ検討してみなければいけないのじゃないかというふうに考えます。ある地域においてあるいは相当安い値段で売るということも、それは可能であろうと思うのでありますけれども、私は全漁連の方で実はどういう価格でどういう販売系統でもってその地区別に販売し得るという、そういう資料をほしいと思っておりまして、私の鉱山局の係の者からいろろいろ全漁連に対してもお話し申し上げておるのですが、実はその資料もまだいただいておりませんので、果して全漁連がそういう非常に安い価格で販売できるかどうかという点については、私もよくわからないというような状況でございます。
○赤路小委員 全漁連へ外貨割当をすることによって安くなるかならないかということに対する資料がほしい、全漁連に要求しておるが、出さないというお話でありました。これはもしそういう資料が出ていないとするなれば、全漁連もまことに不届きしごくだと思います。私たちの方も十分この点については忠告をいたしまして、早くそういうような資料を提出さすようにしたいと思います。かりにその資料が出まして、もちろん鉱山局の方としてはその資料を詳細に御検討になると思いますが、各角度から検討してみて——もちろんこれは現在下げられました七百円と大差がないような差額しか値下りは見られないということであるなれば、これは別問題ですが、少くとも三千円、四千円というような相違がどの角度から検討しても明確に出てくるというような見通しがおつきになったときはどういうふうに措置されるか、その点をお聞きしたい。
○川上政府委員 私は果して三千円なりあるいはそれ以上低く全国的に販売し得るかどうか、その点については相当疑問を持っております。しかしながら、もしそういうような資料が出ましたならば、私どもの方にしましては相当これは検討いたしまして、もしほんとうにそういうことができるという確信が私の方でつきましたならば、これは現在の石油の業者は非常な不当な利益を得ておるということになりますので、私どもといたしましては現在の石油業者の値段の引き下げについてさらに強く指導をしていきたいと考えております。
○赤路小委員 値段の引き下げを指導されることけっこうであります。値段が下ればいいのでありますからそれはけっこうでありますが、それではそういう事態が生じたときに値段を引き下げるということでなしに明確になれば全漁連に対して割当をされる意思がおありになるかどうか、この点をお聞きいたしたい。
○川上政府委員 現在の私の考えとしましては、全漁連に対しまして外貨を割り当てるという意思は持っておりません。と申しますのは、外貨の割当につきましてはいろいろな問題がありまして、現在以上にその外貨の割当業者をふやすということは私の方としましては非常に困るというふうに考えておりますので、私自身としては外貨の割当を全漁連につけるという意思は現在のところ持っておりません。
○原(捨)小委員 私の受けました印象といたしまして、鉱山局長のおっしゃることは、現在の油の価格は不当な高い価格ではない、適正な価格だと考えておられるように受けたのであります。ほんとうにそうでありますかどうか。
○川上政府委員 現在の油の価格が全く適正な価格であるかという問題でありますが、これはいろいろな角度から考えなければなりませんが、私の方としましては適当な価格であるかどうかという問題よりも、相当もうけているかどうかという点につきましては、私は石油業界の最近における利潤なり、そういう点から見まして、元売業者等は相当の利益を出しているというふうに考えております。従いまして私としては、特に零細な漁民関係等に対しましては、極力安く販売するように行政指導をしていきたいと考えております。この前七百円下げましたのもやはりその意図でやっておるわけでございますが、七百円は非常にまだ少いので、もっとこれは下げるべきじゃないかという点につきましては、先ほどもいろいろお話申し上げましたように、この販売価格の内訳につきましていろいろ調査もし、検討もした上で考えたい、こういうふうに思っております。
○原(捨)小委員 私どもは今の油の価格が決して適正な価格であると思っておりません。専門の局長が現在の油が適正な価格のように考えておられることは、はなはだどうもふに落ちない。先般の委員会におきましても、現在局長は外貨の割当をそうすることはよくない、現在鉄鋼関係からも、あるいは油の小売業者からも割当をやんや言ってきておる、こういうことを申される。何がゆえにそういう方面の人が外貨をほしがるのか。それはとりもなおさず油が高い。元売あたりが大いにもうかり過ぎている。だから石油の小売業者さえ外貨の割当をほしがっている。それが何よりの証左であると私は考えるが、これをどういうふうにお考えになりますか。
○川上政府委員 私はこの委員会におきまして何べんでも申し上げておりますが、現在石油業者がその他の産業方面と比べて相当利潤があるということは申し上げておる通りでありまして、私は現在の重油なりあるいはその他の油の価格がある程度高いということは認識をいたしております。
○赤路小委員 通商局長にちょっとお尋ねします。ただいま鉱山局長のお話を十分お聞き願ったわけですが、先ほどのノリの問題と関連して、どうも同じ通産省の中で外貨割当が品物によってえらい方針が違うように思うのですが、その点どうお考えになりますか。
○板垣政府委員 先ほどノリの場合に御説明申し上げましたように、ノリの場合は輸入先もきまっておりますし、物資が完成品というような関係がございます。石油とかその他の原材料物資につきましては、現在のところは輸入なり輸出なりやはり過剰競争を当分の間避けていかなければならぬというような見地から、ある程度制限をしておるということはやむを得ない事情から出ておるわけでございます。
○川村(善)小委員 先ほどのノリの問題で、外貨割当については生産者の立場も十分考慮するということで外貨の割当をするような方針をとっておられるようであります。一面鉱山局の方では、生産者のことを何ら考慮せず、ほとんどがいわゆる輸入業者の立場を保護するような政策をとっておるようであります。同じ通産省の間でかくも相違しておることはどうも私は初めてでございます。そこでここに両局長にこれ以上追及いたしましても解決がつかない、かように私は判断するのでありますが、一つ通産大臣を呼んで、この現われた問題を大いに指摘して、そうして通産大臣の所信を伺ってさらにわれわれが通産当局に追及する方がいいのじゃないか、私はかように考えるのでありますが、委員長におかれましては適当に措置をとられんことをお願い申し上げておきます。
○鈴木小委員長 委員長はただいまの御意見ごもっともと思いますので、さよう取り計らいます。他に御発言ありませんか。
○田口小委員 今までの鉱山局長の話を聞いていますと、的確な価格をつかむことはできない、ただし石油業者が相当な利益を受けておるということは認める、こういうようなお話でございますが、一方われわれといたしましては、この適正なる価格を出すためには、だれかがそれ専門に解決をする外貨割当を受けた者がなければ適正なる価格は出ない、こう考えておりますし、また現在の価格よりも相当安く消費者に油を使わせられる、こういうような確信のもとに全漁連に外貨を割り当てなさい、こういう主張をしておるのでございますが、的確なる価格をつかむこともできない、そうして明らかに燃油業者が利益をむさぼっておる。この事実を認めながらこれの処置のできない通産省が、全漁連が的確なる価格を出そう、しかも非常に安く消費者に供給ができる、こういう信念のもとに進んでおるこの意思を押えつけるということは穏当でないと思うのでございます。ことに水産物は外貨獲得に大きな貢献をしている。その大きな貢献をしている団体が外貨の割当を受けたいという。しかるにノリの場合は、生産者が入れてもらっては困る、内地のノリの価格を圧迫するからできるだけ入れてもらいたくない、やむを得ない場合でも最小限に入れてもらうという。この外貨はあなた方が言われる外貨割当の細分化を防止するというその反対の方向にどんどん行きながら、一方外貨獲得に大きな貢献をしている団体が、今のままでは値段が高くてしょうがないから自分で安く消費者に供給するのだ、この意味での外貨割当を希望しているのに、それを一概にどうもそれは通商政策上はなはだ困るということで押えてしまうということは、国民の立場からあるいは国家全体の産業政策の上から非常におかしいことだと思うのですが、その点について通商局長並びに鉱山局長、両局長は一体どう考えておられるのか、御答弁願いたいと思います。
○川上政府委員 全漁連が外貨をもらって、そして油を買って非常に安い価格で販売できるかどうか、しかもそれが全国的にできるかという問題について私はなお相当の疑問を持っております。従いまして私の方としましては、先ほど来申し上ましたように、現在におきましては法律的なバックが十分ありませんので厳格なる調査はなかなかできないのでありますけれども、今回法律をつくりますれば、その法律によりまして調査を求める、あるいはその報告を求めるというような措置が法律的にできますので、そうなりましたならば相当こまかく調査もでき、また価格の内訳につきましても詳細なものができるのではないかと私は考えております。私どもとしましてはいろいろな手を尽しまして、極力漁業者関係の値段を適正なところで販売できるように持っていきたいと思っておるわけでございまして、それでなおどうしてもいけないというような場合におきましては、外貨割当の問題は別としまして、切符制を実行するとか、いろいろな問題をあるいは考えなければならぬというふうに思っております。
○板垣政府委員 通商局は個々の商品の外貨割当につきましては第二次的な立場に立つわけでございますが、私どもの管掌しておりまする一般の外貨割当方針という見地から申しまして、外貨の割当について私どもは貿易業者を保護するかどうかというような問題ではなくて、一般の方向といたしましては、やはり貿易業者の商業機能を利用するというのが本筋だと考えております。ただしかしながらただいま鉱山局長からもお話がありましたように、全漁連に割り当てることによって非常に安く手に入るというような資料を十分に検討いたしまして、そういう結論が出ますればまた別問題と思います。この点につきましては私どもは鉱山局の意見を尊重して進んで参りたいと思っております。 なお先ほどノリの問題については生産者の方を考え、石油については逆だというお話でありましたが、生産者の利害を考えるということと、外貨割当をどこにつけるかということとはちょっと別問題のように私どもは考えておりますから、よろしくお願いをいたします。
○田口小委員 鉱山局長は全漁連に今価格の資料の提出を求めていると言われましたが、このことにつきまして全漁連が相当早く鉱山局の方から要求されておって、今まで出していないということになりますと、これは全漁連としてはけしからぬと思うのでございますが、先ほど赤路委員が言われましたように、全漁連から出した資料で相当安くなるということがはっきりした場合におきましては、その価格を基礎にして業者の石油価格を下げるということだけを考慮しておられるようでございますが、鉱山局長が物価庁におられたときにおきましても、あれだけの法規のもとにあれだけの人を使って価格の統制をやっているにかかわらず、その結果は御承知の通りであります。統制を撤廃しようということに対しまして、統制をされている人が撤廃してもらっては困るというような大きな運動があったほどに、物価庁があり、完備した法制的の裏づけがあり、多数の人間がおってもなお価格については一応そうきまりましても、また必ずその味のある方向にいつの間にか業者はいっている。さような見地からして、鉱山局長が全漁連からの資料によって著しく業者がもうけていれば引き下げる方法を講ずると言われますけれども、それは瞬間的の問題で、必ずいつの間にかまた非常に妙な価格が出てくる、あるいは表面に出ない場合におきましては裏に出てくる。かような結果になるのでございますから、この価格の監視は法律だとか、役人だとかいうところで価格の監視はできるものではありませんで、やはり同一種類の仕事をやり、この仕事の数字と対照することによってほんとうの価格ができてくる、かように私どもは考えているのでございまして、全漁連から出しますところの資料がかりにうんと安くなった場合におきましては、業者の価格を下げるという資料に使われることもけっこうでございますが、私どもの考えとしては、それだけでこの問題を割り切れない。どうしても全漁連に——数量は言いません。ただ計算の基礎がはっきりする程度の数字でもいいと思うのでございますが、実際にやってみることによって初めて適正価格が出てくる。かように考えているのでございますから、その点は鉱山局長の考えと私の考えと非常に相違があるのであります。従って私どもは、将来長い意味におきましても、どうしても全漁連にある程度の外貨割当をして実際に輸入させ、配給させてみることが漁業者のためであるし、ひいては国民全体がそういう方向にいかなければならぬと考えるのでございまして、極端なる言葉で申しますると、この問題をいつまでも通産省で拒否されるということは、通産省の独善思想であると私どもは考えざるを得ないのでございますが、重ねて御答弁願いたいと思います。
○川上政府委員 私は通産省におりますから、独善的にそういうような考えを持っているということは、実は毛頭考えていないわけですが、私としましては外貨の割当についてはいろいろ問題がありまして、波及するところも非常に大きくあります。従いまして、問題は何とか値段を下げるということが肝心の問題でありますから、値段を下げる方法についていろいろ私としましては措置を講じていきたい。今後も努力をしたいというふうに考えておるわけでございます。全漁連に外貨を割当をして、ほんとうに安く配給できるかどうかという点について、あるいは果して安い油をつかめるかどうかという問題について、あるいは品質その他のいろいろな面から見まして、十分輸入業者としてできるかどうかという点については、私はなおいろいろ疑問を持っております。
○田口小委員 この問題につきましては、今まで水産委員会の回数を重ねて、鉱山局長との質疑応答によりまして、どうもやはり鉱山局長以上の問題と申しますか、鉱山局長を含めた、以上の問題と申しますか、さような問題と思いますから、川村委員から先ほど言われましたような、通産大臣との折衝の機会をすみやかに作られますように私からも申し上げておきます。
○鈴木小委員長 承知しました。
○赤路小委員 先ほどの通産局長の御答弁の中で、私聞き違いであったかもしれないが、生産者の立場を考えるということと外貨の割当とは別なんだ、こういうような御答弁があったと思うのでありますが、それはどういう意味でしょうか。
○板垣政府委員 ノリを例にとりますと、私が先ほどノリの輸入については生産者の利益を十分に考慮すると言ったことは、たとえば二億枚入れては影響がある、これを一億枚にするということは、明らかに生産者の利益を考慮して数量を決定いたしたわけでございます。しかしさりとて、先ほど御質問がありましたように、ではその外貨割当を、輸入権を生産者に割り当てることとは違うのだ、そういう意味でございます。
○赤路小委員 わかりました。
○鈴木小委員長 他に御質疑がないようですから、委員各位の御了解を得まして、この席から私の質問をお許しを願いたいと存じます。先般の当小委員会におきまして、現在の重油の価格が世界のいずれの国に比較しても非常な高い価格になっておる。こういう状態におきましては、日本の産業の振興、輸出の伸張の上から見ても、国民経済の復興の上から見ても、非常にこれは大きな問題である。何が原因で、西独その他においてもトン一万円を下まわっておるのに、日本だけが一万五千五百円というような五割以上の高値を示しておるかという点について、鉱山局長にお尋ねをしておったのでありますが、そのときは御回答がございませんでした。その後調査の結果を、おわかりでありましたら御報告を願いたいと思うのであります。
○川上政府委員 私の方としましては、西欧の石油の価格についての非常に詳細な資料は、実はまだ十分できておりません。しかしながらある程度の資料は持っておるわけでございまして、今委員長からお話がありましたように、英国におきましても、フランスにおきましてもあるいはイタリーにおいても、大体卸売価格が一万円程度、英国におきましては、この資料を見ますと、重質重油が九千九百四十円、これは一九五三年の十二月。それから一九五四年の十二月はやはり九千九百四十円、それから普通の重油が一万七百五十円となっておりますし、またフランスにおきましても、軽質重油が一万一千円程度、それから中質重油、重質重油が大体九千四、五百円程度というようなことになっておりまして、日本よりも実際の卸売価格が低いような状態になっておりますが、実際はこの中がどういう意味の価格であるか、全体の平均価格であるか、あるいはまた一部の業界に販売する価格であるか、すなわち大口の価格であるか、そういう点もはっきりわからない点がありますので、相当厳重に調査してみなければならないと思うのでありますけれども、日本と比べまして、日本の方が相当高いということは言えるのじゃないかと思うのですが、それは英国にしましても、あるいはフランス、イタリーにしましても、大体アラビヤ原油とかあるいはイランの原油とか、そうした方面から比較的近距離において輸入ができるものでありますから、フレートの問題で相当違っておるのじゃないかと考えますが、なおその点につきましては、ちょうどこの二、三日中に——私の方から向うの方に係官が出張いたしましたので、そういう詳細な資料について送ってもらいたい、あるいはまた十分調査してきてもらいたいというようなことも言っておきましたので、そういう調査をまって、この問題についてはいろいろ検討してみたいと考えております。
○鈴木小委員長 燃料政策を一手にやっておられますところの鉱山局で、このような基本的な問題につきまして調査が不徹底であるということ、さらに先ほど来赤路委員からも指摘されておりますように、国内で販売されております石油の価格につきましても、的確な数字が把握できない、そういうような根拠の上に立って、一国の産業経済を支配するようなこの燃油の問題を扱っておられるということは、当委員会としては非常に不満足に感ずるわけでありまして、法制上整備する点がありますれば国会に御提出を願って、早急にその基礎資料の整備をお願いいたしたいという希望を申し上げておきたいと思うのであります。 さらに当委員会でいろいろな資料を要求いたしておりますことは、二十八年の暮れごろから見まして、値段が漸次高騰しまして、二十八年の暮れに比較して大体二千刑から三千円の値上りをしておる、一体その原因はどこにあるのか。フレートの値上りにあるのか、あるいは輸出国における価格の高騰にあるのか、あるいは国内における業者の不当な利潤追求にあるのか、その辺の見きわめをつけなければ、これに対する対策審議は進まない、こういうことであります。そういうことで、再三できるだけの資料の御提出を願っておるのでありますが、先般御提出を願ったあの資料では、二十八年暮れ以来上って参りました二、三千円の価格の高騰の原因の所在がはっきり把握できない、こういうことでありますから、あらためて鉱山局長に対して、昭和二十八年当時の価格から今日の価格にまで値上りをした原因がどこにあるかという資料の御提示を求めておきたいと思います。
○川上政府委員 私の方としましては、一つできるだけの資料を出したいと考えております。
○鈴木小委員長 次に通商局長にお尋ねをしておきたいのでありますが、通商御当局では前国会におきまして、衆議院の水産常任委員会、参議院の水産常任委員会が、漁業用燃油の量並びに価格の適正確保をはかる意味合いから、現段階において全漁連に外貨の割当をする以外に適切なる対策はないと考えまして、委員会決議をもって当局に対してそのような措置を講ずるよう善処方を要請いたしておったこと、さらに今国会におきまして衆議院農林水産常任委員会が、再度決議をもって同趣旨の申し入れを政府にいたしておりますことを御承知でありますかどうか、その点をお伺いしたい。
○板垣政府委員 承知しております。
○鈴木小委員長 そういたしますと、その院の満場一致の決議につきまして五月の二十日に外貨資金割当の方針を御発表になったようでありますが、この際にどのように院の要請事件をお取り上げになっておりますか、その点をお伺いしたいと思います。
○板垣政府委員 先ほど申し上げましたように、通商局といたしましては、一般の外貨割当政策というものを管掌しておりますが、石油その他の個々の商品の割当基準につきましては、どうしてもそれぞれの原局が第一義的に決定をする仕組みになっております。従いましてただいまの重油の割当の問題につきましても、先ほど来詳しく鉱山局長から御答弁申し上げました通り、鉱山局においてまず第一に全漁連に割り当てるという結果、果して安く買えるかどうか、全漁連そのものが品質の点あるいは価格の点で、海外とうまく取引できるかどうかという点につきまして、これはどうしても行政当局の責任上からいたしまして、十分納得ある根拠がないと実施ができませんので、検討中でございまして、今度の外貨割当の基準の発表までには、その検討は間に合わなかったので、今度の外貨基準には遺憾ながら織り込まれていない次第でございます。
○鈴木小委員長 ただいまの板垣局長の御答弁と、川上鉱山局長の御答弁とには相当大きな開きがあるようであります。板垣局長は、院の決議もあったのでなお検討中というような、相当院の意思を十分考慮の中に入れて、せっかく検討を加えられるというような御趣旨のように承わったのでありますが、川上局長の場合は、全然外貨の割当をする意思は全漁連に対してはございません、こういうことをはっきり言い切っておるようであります。先ほど来かりに全漁連から資料が出ましても、その資料によって現在石油業者が不当な利益を得ておるという事実が発見されれば値下げはさせるが、外貨の割当は全漁連に対していたしません、こう言明いたしておるのでありまして、両局長の間の御方針には相当の食い違いがあるように今承わったのでありますが、その辺はいかがですか。
○板垣政府委員 先ほど申しましたように、第一義的には鉱山局長の意見に私ども従うわけでありますが、しかし通商局といたしましても一般の外貨割当政策からいいますれば、全漁連その他の貿易業者以外のところへ外貨を割り当てるということは、これは最後の最後の手段でございまして、できますればそれ以前に、もしそれ以外の方法によって全漁連その他に外貨割当と同じ効果ができますならば、通商局といたしましてもその方を希望いたしておる次第でございます。
○鈴木小委員長 主として鉱山局長の責任のようでありますから、逐次お尋ねをいたしたいと思うのでありますが、鉱山局長は衆議院並びに参議院の当該委員会におきましては、現段階において全漁連がやった場合に、価格が現実に下るかどうかという押し問答をやっておってもそれは水かけ論に終るから、現実にやらしてみたらどうだ、こういう趣旨であのような決議をいたしておるわけであります。ところが鉱山局長の場合は、全然頭からそれを拒否しておられる態度をとっておるのでありますが、こういう問題について、やってみなければわからないような問題については、やはり実行してみる以外にはない、こういう委員会の気持を全然おくみ取りになる御意思がないのかどうか、その点を重ねてこの際念を押しておきたいと思うのであります。
○川上政府委員 私としましてはまだ全漁連の方で非常に安い価格で販売がしかも全国的にできるかどうかという点について非常な疑問を持っておる。それに対しまして私としましては、これは私が直接全漁連に話しておるわけではありませんが、部下を通しましてどういう価格で、どういうやり方で販売されるかということを実は聞いておるわけでありますが、まだその資料を実はいただいておりません。従いましてそういう資料をいただいて十分検討をしまして、そして第一次的には先ほども申し上げましたように、もし石油業界の方で十分引き下げ得る余地があれば行政指導なり、あるいは今回作る法律のパックによって措置を講じたい。それでもなおなかなかうまくいかぬという場合においては、いろいろな方法をさらにとらなくてはなりませんが、外貨の割当の問題については、私としましては、そういう点が十分納得できないですぐ外貨を割り当てるということは、これは私として外貨割当の責任の職を持っております関係から、そうはいきませんということを申し上げておるわけでございます。決して私はこの委員会の決議なり、あるいは参議院の委員会の決議を無視してやっておるわけではないのでありまして、私は決議に対しましては十分尊重いたしております。
○鈴木小委員長 ただいま川上局長から御答弁がありましたが、第一次的に価格の引き下げをやる。さらに必要があれば法制的な措置も講ぜられる。しかる後にさらに外貨の問題等もその後において考慮されるべき問題であるという工合に、先ほど以来の田口委員の御質問等の際にも御答弁になっておるわけでありますが、しかしこの行政指導であなたが一昨年の暮以来しばしばおやりになっておりますけれども、だんだん値段は上っていくけれども決して下っておりません。そういうことであなたの行政力に対しては当委員会は遺憾ながら全幅の信頼を置きかねるということが、委員会の決議になっておることを、あなたは深く反省する必要がありはせぬか、こう思うのであります。また行政指導でいかない場合には法的な統制措置をとるということでありますが、立法のことは国会の意思によってきまることであって、今あなた方には行政措置として外貨の割当という道が現実に与えられておるのでありますから、これによってやる道が開かれておる。これをあと回しにして、将来やるかやらぬかもわからぬ、国会で通るか通らぬかもわからぬような、そういう統制的な立法措置を云々するということは、あなたはそういうことに言を左右にしてやる気がない、こういう工合に解釈されても抗弁の余地はないと思うのでありますが、真意はいかでありますか。
○川上政府委員 私は、全漁連に対して現在外貨を割り当てるべきか割り当てるべきでないかという問題につきましては大臣にも十分御相談いたしまして、大臣の了解も得てやっておることでありまして、私鉱山局長だけが、全漁連に対しまして外貨を割り当てないというような考えでやっておるわけではございません。 これから今お話がありました——外貨の問題については、私の方といたしましてはいろいろ問題がありますので、できるだけいろいろな行政的な措置とか、あるいは今度出る法律が、果して通るか通らないかわかりませんが、もしこの法律が通りますならば、私はそういう法律のバックにおいていろいろな措置を講じて、その上でこの問題についてはいろいろ検討したい。なおその前に私自身といたしましては、全漁連の方に部下を通してお願いしておる資料もいただいて、この問題については十分検討したいと考えております。
○鈴木小委員長 なお現在の石油に対する外貨割当について若干お尋ねをいたしたいと思うのであります。先般の当委員会におきまして、外貨の割当を受けてこれを他に回しておるものはないかどうかという質問に対して、さようなものは絶対にございませんということを明快に御答弁になっておるのでありますが、現在もさような事実がございませんかどうか、この点をお尋ねいたしたいと思います。
○川上政府委員 私の方でその後いろいろ調べてみたのですが、私の聞いた範囲におきましては、そういう例はないというふうに聞いております。
○鈴木小委員長 これは二回にわたっての言明でありますし、もしありとすれば、これは国会に対する重大な間違った答弁になりますが、念のために申し上げておきたいのでありますが、さようなことはございませんか。
○川上政府委員 これは形式の問題が若干あるかと思うのですが、ほんとうに実質的にやっておるという点から申しますと、先ほど申し上げましたほかの例はありません。
○鈴木小委員長 それは逆じゃありませんか。形式の上ではやっておるように見せかけて実態はやっていないというのが、それが形式であって、形式的にはやっていないように見えておって実際はやっているのだということはあり得ないと思うが、どうですか、その点は。
○川上政府委員 これは実は従来から石油の輸入業をやっていたのでありますけれども、それとある外国商社との関係で、外国商社の名前を使って、実質上はLCを開いたりいろいろな問題については自分がやっておるというような商社が従来あったことを私は聞いておりますが、今後はそういうことは絶対にさせない、そういうことをしましたら外貨の割合はやめるということを厳に申し伝えてあります。
○鈴木小委員長 これは当委員会でその点を非常に強く指摘したので、五月の二十日に至って、今回の方針をきめる場合にいろいろ措置を講ぜられたということを私も承知いたしておるのでありますが、私どもはこの際審議を正確に進めて参りますために事柄を隠蔽せずに、あることはある、ないことはない、そういう事実の上に立って御答弁を願い、それについて国会も政府も協力して、制度の合理化また国民全体の利益になるようにはかっていきたい、こういうことであります。ただ当面の責任を云々するために、事実を曲げたような御答弁があったりしますと、審議を進める上に非常に困る。間違った方向にいくおそれがありますので、この点は御注意を申し上げておくのであります。この二十九年度の割当外貨をまだ活用してないような商社もあるやに聞いておるのでありますが、そのような商社に対しても、第一義的には鉱山局長、またひいては通商局長が、そのような調査をなさらずに、割当をなさっておるのでありますか、その辺のことをよく御承知の上で割当をしておるのでありますか。こういうようなところには外貨の割当がなされ、ほんとうに切実に漁業の死活的な問題として取り上げておるところには、言を左右にして割当をしないというようなことが、もしありとすれば、これはゆゆしき問題だと思うのでありますが、二十九年度割当をした外貨をまだ活用してない商社がありますかどうか、その点を御承知でありますか、承わりたいと思います。
○板垣政府委員 ただいまの割当を活用してないというのは、多少誤解があるのではないかと存じますが、おそらくインポート・ライセンスの期間が六ヵ月ございますので、まだその期間輸入をしてないというようなものがあるかとも存じますが、しかし石油につきましては、割当を受けたものは、みな活用したいのが実情でございますので、自分の権利を行使しないということはあり得ないと存じます。ただそういう期間の内におきまして、輸入業者がそれぞれ最も有利な時期に買いつけるということはございますので、あるいは今買うのはやめて、しばらくあとで買う、こういうようなことはあろうかと存じます。
○鈴木小委員長 川上局長は御存じですか。
○川上政府委員 二十九年度の外貨を全部今まで使っておるかどうかについては、まだ調査を十分しておりませんので、何とも言えませんが、石油の外貨についてはもう最近足りなくて弱っておる、弱っておるということを盛んに言っておりますので、なるべく早くつけなくてはいけないということであったのですが、大分時期がおくれて五月の二十日ということになったわけでございますけれども、そういうような事情がありますので、おそらく自分でもらった外貨はほとんど使っておるのではないかというふうに考えております。
○鈴木小委員長 川上局長はガソリンの業者に対しては、貴重なる外貨の割当をして、それがいかように使われておるか、現在どうなっておるかというようなことについては、全然深い注意も払っておられない。そうして全漁連の要請について、特に国会の決議に基く政府に対する勧告については一顧も与えない、これは非常なへんぱな行政であり、あなたが外貨割当について非常にこれを重視しておるのであれば、すでに割り当てたものがどうなっておるかということにこそ重点を置いて、その適正なる行使ということに調査を進められて、もしそれがあなた方が割当をした意図に反するように使われておる場合は、厳重に措置すべきだ。むしろそういう方面に注意を払うべきであって、どうもあなたの行き方はへんぱな行政をやっておるように私ども見受けるのであります。この私の調査によれば、太陽石油と商社が二十九年度に外貨の割当を受けて、現在五十万ドルの外貨が、先ほど板垣局長が言われた有効期限内にそれを使うことができないで、延期を通商当局に対して運動中である、こういうことが判明いたしておるのでありますが、この事実を御承知ありませんか。
○板垣政府委員 ただいま存じません。調査をいたして御返答いたしたいと思います。
○川上政府委員 私もこの問題についてはまだ詳細につかんでおりませんので、十分調査の上で御返事申し上げたいと思います。
○鈴木小委員長 なおこの外貨の割当を受けて、他に委任をしておるといった商社も、国会側の調査によりますれば数社に及んでおります。ただいま一つの例に取り上げました太陽石油は、あなた方が全然調査もしないでやっておるうちに、今回の割当に当りましても、上期、第一回分の七月から九月の各社別の割当でやはり原油の外貨割当を受けておる、こういうような事情でありまして、この石油の外貨割当について、漁業団体に対する割当につきましては非常にやかましいことを言っておられるけれども、他の面につきましては非常な手落ちがある。不的確なる割当をしておるという事実が、国会の調査では出ておるわけでありまして、これらの問題につきましては、いずれ最高責任者である通産大臣の出席を求めまして、当委員会として態度を明らかにいたしたい、こう考えるわけであります。
○川村(善)小委員 先ほど来川上鉱山局長の御答弁を聞いておりますと、全漁連が全国的に果して津々浦々までこれを販売し、さらに安い価格でできるかどうか、これを非常に頭に置いておるのであります。しかし先ほど田口委員が申されましたように、決してわれわれは漁業全体にこれを販売せしむるというふうなことは考えておりません。御承知の通り、漁業は大きな漁業になりますと、南氷洋の鯨漁業、あるいは北方のサケ、マス母船式漁業などがあります。また小さいので申しますと、一トン、二トン、五トンというような小さい漁業もございます。われわれは、全漁業に対して全国的に全部を販売させ、そうして全漁連に外貨を割り当てろというのではございません。あなたはそういうことを考えるから、どうも全漁連ができないのじゃないか。しかもあなたがそういう腹、頭で大臣にそのことを報告し、大臣と協議しておるから、大臣もかたくなって、そうかなあというように判断して、外貨を割り当てるべきではないということでそれをあなたに命令するか、あるいは行政的措置でやっておるというようなことになっておるのでしょう。しかしすべて物の価格というものは、たくさんの販売業者があり、あるいはメーカーがあり、あるいは消費者があってこそ初めて公平な価格というものが出るのでございます。それで特に漁業用の石油に関する限りは、多種の漁業がございますし、さらに貿易業者もたくさんございましょうし、販売業者もたくさんございましょう。しかしながら、外貨を割り当てていただかなければ直接の輸入ができない。その輸入できないところに、いわゆるわれわれの石油価格が下げられないということと、さらにわれわれの希望するだけの数量が販売されないということがあるのでございます。われわれといたしましては、鉱山局長の言われるように、決して価格の安い点だけを望んでおるのではございませんし、それから全国の漁民に全部販売させようとは考えておりません。すなわち適正な価格で、特に全漁連の配下にあるところの漁民に対して適正な価格で適正な販売をさせろというのがねらいでありまして、こうしたことが実行できると必ず適正価格が出るのでございます。であるからあなたの頭の切りかえをしてもらいたい。しかし今さらわれわれがこう申し上げましても、頭の切りかえはもう固まったものであるからできないでありましょう。従ってこの問題は、先ほど申しましたように、大臣を呼び大臣から答弁を求めて、しかる後にわれわれは対処すべきであると考えておりますので、きょうはこの程度で委員会を閉じまして、ごく近い機会において大臣の出席を要求するように委員長からお取り計らいを願いたいのであります。
○鈴木小委員長 川村委員の御要望はもっともでありますから、さよう取り計らいます。 なお最後に、せっかく板垣通商局長もお見えになっておりますので、この機会に申し上げておきたいのでありますが、この石油の外貨割当につきましては、第一義的には鉱山局長の御意見をもととしておやりになるということでございますが、通商局長におかれましても、日本の産業政策、通商政策の面から考慮を十分加味されて、鉱山局だけの御意見でなくて、両局の総合的な立場でこの問題は御検討を願いたいと思うのであります。すでに板垣さんも御承知と思うのでありますが、昭和二十八年度におきましても、水産輸出は七千八百万ドルに及んでおり、二十九年度の輸出は一億ドルを上回っておるわけであります。これは日本の全体の総輸出額に照らし合せましても相当大さなウエイトを打っておる重要な輸出産業である。しかもこの水産輸出をやりますところの漁業におきまして、沖合い、遠洋漁業は特に燃油を多量に消費をいたし、しかも漁業経済の三割以上を占めるところの重要な資材であります。こういうような状態でありまして、この油が一トン当り二千円、三千円下回った適正な価格で配給が受けられるかどうかということは、漁業経済に取っては非常に深刻な問題である。特にカツオ、マグロ漁業におきましては、ビキニ水爆の被害の大きな痛手を受けて、経営は倒産一歩前の苦しい事態に追い込まれておるわけでありまして、経営費の低減、経営の合理化ということは、漁業の死活の問題であるわけであります。ひいては日本の一億ドルになんなんとするところの重要な輸出産業の興廃にかかわる重要な問題である。そういうようなことで、油屋の一社や二社のものが外貨の割当を受けるとか受けないとかいうような小さな問題ではございません。また全体から見ましても、全漁連にかりに要求通り二十万トンの外貨割当がなされましても、これは全体の四%か五%の石油の外貨割当の操作にしかすぎない。こういうようなことでありまして、特に通商行政を総括しておられる板垣局長には、この重要なる輸出産業である水産業の死活的な問題として当委員会が取り上げておるこの問題について、一つ真剣なる御検討をわずらわしたい、これだけを御希望申し上げておきたいと思うのであります。
○原(捨)小委員 ちょっとほかの問題で漁港課長にお伺いいたしますが、離島振興関係の漁港というのがこれまでどれくらいできておりますか。どの地域においてできておるかということを一点お伺いいたします。
○林説明員 離島振興の関係は、所管としては私の方ではないのでありますが、御説明申し上げますと——具体的に申し上げたいと思います。長崎県の五鳥、壱岐、対馬、それから北松浦郡、西彼杵郡のほとんど全部であります。それから熊本県の天草、それから鹿児島県の長島、甑島、屋久島、種子島及び十島村、それから日本海では島根県の隠岐島、山口県の見島、六島村という小さな島であります。それから佐渡島……。
○原(捨)小委員 いや、それはわかっておるのですが、その関係でできた漁港があるかというのです。
○林説明員 完成した漁港ですか——離島振興法が適用されました島嶼におきまして完成したといいますのは、離島振興法が適用されました最近におきまして完成したものはない、これはずっと昔から漁港は大体離島におきまして相当数を実施しておりますから、古い事業としては完成したものはありますが、最近におきまして完成したものはほとんどないと記憶しております。
○原(捨)小委員 実は鹿児島県の十島村の問題でありますが、これは御承知の通り以前奄美大島の一部であったわけであります。ところがこれが奄美大島の復帰よりも二年先に復帰になりました関係で、現在は行政管轄は鹿児島郡になっておるわけでありますが、この島に大体五、六百世帯ありまして、大体二千八百幾らの人口を擁しておるのであります。これは非常に困窮な島でありまして、面積にしましてもわずかで二千何百町歩、耕地がわずか百六十何町歩、そのうち二、三の島もほとんど原始的な生活をしておるという状態であります。昔から現在に至りますまで、小さな伝馬船をもって漁業をやって生活をしているのでありますが、どうしてもこれは今後動力船に切りかえなければ、立っていかぬと思うのです。そうすれば結局漁港ということが問題になるわけでありまして、整備計画にこれらの漁港として現在指定になっております宝島、口之島が今後整備計画の中に入るようになりますかどうか。その点お伺いしたいと思います。
○林説明員 十島村につきましては、ただいま原先生のお話のように、奄美大島の復帰に先だちまして復帰をしたために、奄美大島振興法としても多少問題があったようでありますが結果としてははずれたわけであります。従いまして奄美大島振興計画としての恩恵を受けないということになるわけであります。漁港整備計画としましては、現在できておりまする昭和二十六年に承認を受けました既定計画においては、当時日本領でなかったので入っていない。それで御承知のように、漁港整備計画の改正の問題を実は少し前から取り上げておるわけでございますが、それにつきましては十島村の特殊事情と申しますか、そういうものを考えまして、たしか西之浜それから前籠でありますか、その二つが候補地として上ってきておるのでございます。どちらが重要か、どちらを先にやるかという問題は目下検討中でございます。そういう問題につきまして、漁港整備計画の改正に当りましては、ぜひこれを追加いたしまして事業の実施を進めて参りたいと考えておるわけであります。
○鈴木小委員長 本日はこの程度にとどめまして次会は公報をもってお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十九分散会