農林水産委員会 第16号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1955/05/26
会議録
○綱島委員長 これより委員会を開きます。 農林水産業に関する基本的な問題について、去る十七日の本委員会に引き続いて農林大臣に対する質疑を続行いたします。自由党はかつて松野頼三君が四十分間やっておりますので、社会党石田宥全君の順番でございます。石田宥全君。
○石田(宥)委員 農林大臣に対して御質問申し上げたいと存じます。昭和二十六年ごろに始まりました解放農地補償連盟または農政連盟という旧地主の政治団体が全国各地に結成を見ておるわけであります。われわれが推定するところによりますれば、農地の解放をいたしました地主のおおよそ過半数がこの組織に入っておると考えるのでありますが、この農政連盟の運動がほとんど各府県に行きわたり、また全国的にもその組織の確立を見ておるわけであります。この運動に関しまして民主党は、その解放農地補償連盟からのアンケートによれば、現役の国会議員の九〇%はこれに賛成であるということを発表いたしておるわけでありますが、農林大臣はこの解放農地連盟または農政連盟という旧地主の運動に対してどういう見解をお持ちになっておられるか、伺いたいと思います。
○河野国務大臣 その連盟の代表の方が、私が大臣に就任いたしましてから——昨年末でありましたか、今年の初めでありましたか、ちょっと記憶をなくしておりますが、お見えになりまして、いろいろお話を承わりましたが、当時の私の記憶といたしましては、お話を承わりおいた程度でございまして、その後いろいろの問題に取りまぎれておりまして、まだ十分に検討いたしておりません。 なおまた今、私に所見を開陳せよということでありますけれども、この問題はいろいろな面に関連性もあることでございますし、実は先般閣僚の懇談の際にも一部この話が出た記憶も私は持っておりますが、そのときにも今申し上げましたように、関連性も非常に多いので、ゆっくりいずれ相談をしようじゃないかという程度になっておるのでございまして、これは実情のままを申し上げておるのでございます。そういうことでございまして、今私が、ここで直ちにこの問題に対して私の見解、所見を申し述べることは適当でないと思いますから、一つ差し控えさせていただきたいと思います。
○石田(宥)委員 所見を申し述べることは適当でないというお話でありますけれども、この解放農地補償連盟の主張というものは、農政上の根本的な問題であります農地制度の問題、小作の問題その他にきわめて重大な関係のある事柄でありますので、総括的に所見を申し述べることができないとするならば、個々の問題について重要な点だけをお伺いしたいと思います。そこで……。
○河野国務大臣 私が今申し述べましたことに誤解があるようでございますから、先に発言をお許し願いたいと思います。私は地主連盟の人がかつての地主に復活するというようなことがその中心の目途でありますならば、これは反対でございます。農地解放ということ自体には私は賛成なんでございますから、地主を再生するということには反対でございます。ただ私が所見を申し述べることを差し控えたいと申しましたことに、かつての地主の人に適当な補償を国家がすることを要望しておられるように考えましたので、私は所見を申し述べたくない、いわゆる土地制度に対する問題であれば、現在の自作農を推進していく、造成を推進し、かつこれを維持していくことが農政上のあり方であると思うことは、これははっきり申し述べて御理解を願った方がよろしいと思います。この点において、私が所見を申し述べたくないということに誤解があってはいけませんから、途中でございますが発言したのでございますが、その点はさように御了承を願いたいと思います。
○石田(宥)委員 大臣は、地主制度復活に対しては反対であるという明確な御答弁でありますが、それではこの農政連盟等の主張いたしておりまする最も中心をなすところのものは、解放農地一反歩当り十万円の補償金を要求するということが主眼の中心の一つでありますが、この点について大臣の所見を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 国家財政とにらみ合せて考えなければならぬ点もあるのでございましょうし、十万円というようなことがとうてい今の国家財政から可能な数字ではないと思いますけれども、これを総括して私はそういうものを国家が補償することがいいか悪いか、補償するとすればどのくらいの金額を補償することが可能であるか、または国家の補償が可能であるかないかによってこの問題をきめることがいいか悪いかというようなことについて、今私の所見を申し述べることを差し控えさせていただきたい、こう申し上げたのであります。
○石田(宥)委員 金額その他についてはということでありますけれども、根本的には国家財政と勘案してという御答弁であったようでありますが、私どもは解放農地というものに対する地主団体の主張の基礎をなすものは、解放当時の価格がきわめて低廉であった、従って農地を解放せしめられたことは占領当時の特別の立法であって、要するに戦争の犠牲だ、旧軍人に恩給を支払う余裕があるならば、われわれも同じように戦争の犠牲者なのであるから、それに補償金を出すのは当然である、こういう主張をいたしておるのでありますけれども、私どもは解放当時の農地の価格というものは、現在から考えればきわめて低廉であったかもしれませんが、当時の米価、当時の物価の情勢からいたしますならば、今日政府が補償しなければならないというような、そういう性質のものではなかろうとわれわれは信じている。今の農林大臣の答弁では、国家財政がこれを許さないであろうからという趣旨の答弁でありますが、もし国家財政に余裕があればまた別な考えのもとに臨んでもよろしいというお考えなんですか、もう少し詳しくお伺いいたしたい。
○河野国務大臣 私がただいま申し上げましたのは、そういう趣旨ではございません。そういう補償をすることがいいか悪いか国家財政は第二段でございます。補償することがいいか悪いか、また補償するとすれば十万円というようなことがいいか悪いか、ないしはまた安くても補償することがいいか悪いかということを、総括的に今意見を述べることを私は差し控えさせていただきたい、こう申し上げたのでございます。
○石田(宥)委員 それでは次の点でありますが、これらの地主団体は、地主の保有面積の制限撤廃ということを主張いたしておるわけですありますが、現在の農地法はこの点を現に厳重に制限を加えておるわけであります。この保有面積の制限撤廃ということとあわせて、不在地主の承認ということをも主張いたしておるわけでありますが、この地主の保有面積の制限を撤廃し、不在地主を認めるということになりますと、今のような農村経営が非常に困難な情勢のもとにおきましては、さらに一面において、農業手形の制限をされる。勢い農民は高利貸しの門をたたかざるを得ない。高利貸しの門をたたいて高利の金を借りてきた場合におきまして、その借金のカタにどんどん土地を兼併されるおそれが多分にある。そういうことを考えた場合に、保有面積の制限を撤廃し、不在地主を認めるということになりますれば、勢い結果としては旧地主制度を復活するという方向に向うと思うのでありますが、この点についての所見を伺っておきたい。
○河野国務大臣 おそらく考えておりますことは私に同じだと思うのであります。私も御趣旨のようにそういう地主制度を復活することはよろしくありませんし、また現存の保有面積の制限を撤廃することも制度としてよろしくないと考えておりますので、一部にはまた土地に対して窮屈な面を作るというようなこともあるかもしれませんけれども、それより自作農制度を創設し、維持するということか一番理想な姿である。従って多少そのために不便があるとか、窮屈があるとかいうことはやむを得ぬという考えを基本的に持っております。ですからおそらくお尋ねになりますお考えと私とは、全くその点においては意見の食い違いはない、こう考えております。
○石田(宥)委員 そうしますと、保有面積の制限撤廃、不在地主を認めるということについては、大臣の見解と私の見解と一致するということでありまして、大へんけっこうな話でありますが、さらにこれらの団体の主張の中に、現物小作料を認めろ、こういうことを主張いたしておるわけであります。特にこの現物小作料は全収穫量の三〇%程度までという見解をも示しておるわけでありますが、現在の農地法においては、現物小作料を取るということは禁止事項になっておる。後に小作料問題についても触れるつもりでありますが、大臣は現物小作料というものに対してはどういうふうにお考えであるか、この点を伺いたい。
○河野国務大臣 現在の食管制度を続けて参ります以上は、現物小作料というものはあり得ないと私は思っております。ただこの食管制度を変えて参りますれば、そのときに初めて起ってくる問題でございまして、そのときの情勢によってまた多少変ることがあると思います。ただし今のように三〇%までの小作料を認めるとか認めないとかいうことはちょっと議論が飛躍しているのではないかと思うのでありまして、そういうことは、旧観念であればそういうことが想定できるかもしれませんが、現在のように耕作権が確立せられておりまする際には、小作料の算定ということについても全然観念が違っていくべきだと私は思うのでありまして、そういうことはあり得ないこう思うのであります。
○石田(宥)委員 次に、私は小作料の問題について伺いたいのであります。先般本委員会におきまして政府委員は、小作料のことについて、「おそくともここ数カ月の間には、政令をもって小作料をきめなければいかぬという段階に来ております。現在ほとんど結論に近い案まで来ておりますが、まだ最終的な案ということにはなっておりません。ここ一、二週間のうちには結論を出して、当委員会等の御意見も十分承わった上で実施することにしていきたい、こういうふうに考えております。」という答弁をしておるわけです。これは三月二十九日の委員会でございまするから、すでに成案ができておると思うのですが、どうですか。
○河野国務大臣 これもありのままに私は答弁いたします。事務当局がそういう答弁をいたしました当時、実は私は知らなかったのです。その話を聞きまして、それはいかぬ、やはり国会で私が答弁いたしましたように、この小作料については、利害関係を持たない学者その他の人をもって構成する委員会を作って、その委員会の答申を得て決定しなければならないというふうに考えまして、その方向で今委員の人選中であります。私は事務当局から相談をうけましたから、すぐおやりなさい、委員の人選等は十分気をつけて、すぐおやりなさいというように申しておきましたので、おそらく数日中にはその委員会は発足いたすものと思います。そうしてこれはなるべく早く結論を出すようにする。だから結果におきましては、今答弁いたしましたように早くきめるということには同じであると思いますが、その経過におきまして、そういう段階を経ますので、多少ずれることになると思っております。
○石田(宥)委員 ただいまの大臣の答弁でやや具体的になったわけですが、そういたしますと、小作料の値上げについての委員会ということでありますならば、その委員会の性格、機構などについてお考えを承わりたいと思います。
○河野国務大臣 それは事務当局にまかしてありますから、もし必要があれば、今ここに来ておりませんが、農地局長を出席させましてお答えさせます。
○石田(宥)委員 ただいまの大臣の答弁では、学者その他の関係ということでありますが、私はこの問題については、やはり小作料の問題と真剣に取り組んでおる農民団体の代表をも委員の中に差し加えられまして、せっかくできた成案について、再びまた農民団体の間に摩擦を生ずるようなことのないように希望を申し上げておきます。
○河野国務大臣 実は私といたしましては、なるべく早急に取りきめをしたいと考えておりますので、委員会が結論を得にくいような構成はなるべく避けたいと思っております。従いましてただいままで私が申し上げましたように利害関係を持つ人がこの中に入りますと、委員会の結論がなかなか得にくいのではないか、これは私の杞憂かもしれませんが考えておりますので、これらに関係のある団体組織等からは、それぞれ御意見をちょうだいできればその御意見をちょうだいいたしまして、いずれにいたしましても私の気持といたしましては、今申し上げまする適正小作料を、学問的な見解から出されたものを、そのまま適用していいかどうかということについては、十分の政治的配慮を加えなければならぬだろう、と申しますのは、あまりに急激に小作料を引き上げるということは、実情にそぐわない点が起ってくるだろうということを私は考えておるのであります。従いまして、漸を追うてそれに到達しなければならぬ場合が起ってくるかもしれぬということを、私は懸念いたしております。でございますから、今日まで米価の変動等がありますし、物価の変動等があれば、あるに従ってある程度変っていかなければならなかった小作料が、全然そのままにしてありますので、多少その間に急激な変化が起るような計数が出てくることを私は懸念しております。でありますから、今申し上げましたようなこともいたしていかなければならないかと考えますので、実はこの委員会の決定通りにきめるという考えではございませんが、委員会の答申も得、各方面の意見も参酌して、あまり急激な変化を来たさないようにきめて参りたい、こういうように考えておりますので、その点は御了承いただきたいと思うのであります。
○石田(宥)委員 それでは小作料というものに対する基本的な大臣の考え方を承わっておかなければならないわけであります。手続上の問題についてでありますが、農地法第二十一条は、小作料の基準が省令で定めめられ、農地ごとの小作料の最高額はその基準に基いて農業委員会が都道府県知事の認可を受けて定めることになっておるのであります。この小作料決定の手続は、今お話のように委員会の答申を求めて、その委員会の答申に基いてさらに政治的考慮を加えて御決定になるということでありますが、今の大臣の答弁からいたしますれば、米価並びに物価の変動に基いて値上げをしなければならないという前提のもとにお話になっておられるようでありますが、その通りでありますか。
○河野国務大臣 御承知の通り最高をきめておるのでございますから、その範囲内において今お示しのような段階を経るのでございますから、上げなければならぬような事態になっておるという答申があれば、それを考慮して考えるということでございまして、上げなければならぬようになっておるかおらぬかということは、各方面の意見を承わった上できめるつもりでございます。
○石田(宥)委員 それからこの基準でありますが、農地法の第二十一条は、小作農の経営を安定させることを旨として小作料の最高額を定める、こういうふうに規定しておるのでありまして、その規定の意味に従って小作料の基準額をどう解決するか、この意味、規定というものを、小作農に対して、農業経営者としての適正な企業者報酬の確保を保障するというふうに解釈していいかどうか、この点を一つ伺います。
○安田(善)政府委員 小作料に関しまする御指摘の基準は、農地法の二十一条に規定してあるようでございますが、ただいま農林大臣が申し述べられましたような専門委員会において、いかような基準を作るといいか、こういうことを研究してもらうわけでありますけれども、建前といたしましては、米価等の農作物価格を前提にいたしまして、自作収益価格の建前をとりまして、その中におきまして、小作農の経営が安定できますような範囲内において立てることを建前として、それぞれどの基準で、どの程度に、米価その他の農作物価格、またその中の生産費の内容に当るものでありますが、いかに収益採算がとれるかということの考えをどう現わすかということなどの細目について研究していただいて、それを基準とするということであります。
○石田(宥)委員 それでは今官房長のお話のような算定の基礎についての方程式というか、そういうものについては、委員会において討議をして結論を出す、こういう意味でありますね。
○安田(善)政府委員 そういうわけでございますが、それを全国平均の最高価格といたしまして、その範囲内において筆別、等級別の基準に別途前年度の国会で御承認にもなりました予算で実施をいたしましたが、各筆別等級別の格差は、農業委員会のお力も借りまして、都道府県において調査中でありまして、前年度においておおむねこれを調査完了して、目下取りまとめ中でございますので、そのときの等級格差を参考にしたいと思っておるわけであります。
○石田(宥)委員 それでは別の角度から、小作料値上げの基礎を、固定資産税が高くなって農地を所有しておるということ自体がきわめて困難になってきた、こういうことを理由の一つに数えておるようでありますが、これは私どもはその考え方は逆なのではないかと考えるわけでありまして、農地に対する固定資産税というものができました際に、われわれ極力これに反対をいたしたわけでありますが、当時の固定資産税は収益還元方式を中心にして考えられた固定資産税であったわけであります。しかるにその後この収益還元方式がくずれまして、売買価格というようなものが大きく取り入れられるようになったわけでありますが、元来固定資産税というものは、むしろ小作料を標準として定められることが至当ではないか。しかるに固定資産税が不当に高くなった、それを理由にして小作料を上げるということになりますと、小作料と固定資産税がイタチごっこになって、さらに小作料を上げることによって固定資産税が上り、固定資産税が上ることによって小作料が上るということで、いつまでたっても果てしのない結果になると思うのですが、その間の見解はどうなんですか。
○安田(善)政府委員 私どもは、農地を利用しまして収益のあるもとでありまする農作物の価格、言いかえますと、一番基本になりますものは米価だと思いますが、米価を前提にいたしまして、御指摘のような収益還元価格の計算の建前で小作料を考えるべきものと思っておるのでありますが、常識といたしまして、世間で固定資産税も払えないような小作料、言いかえますと、土地の所有者が固定資産税を払いますが、土地を貸すことにより得られまする小作料が固定資産税も払えないのはおかしいじゃないかという常識論があるわけでございます。農業問題を扱うについては、耕作権を確立しまして耕作者の経営安定をはかることとしておりまして、他方自作農を創設、安定維持いたしておくことを農政の基本としておりますので、考え方といたしましては、固定資産税が上ったから小作料が上るという考えはとらない考えであります。
○石田(宥)委員 その点よくわかりましたが、農林省としては、固定資産税そのものがきわめて不合理に高くなっておることは御承知の通りであります。農地改革の当時は、五百円に対して五円であったのでありますが、その後シャウプ勧告によって、五百五十円に対し二百五十円と漸次上昇いたしまして、三十年度に五百二十五円にはね上っておるわけであります。今の農地法の精神によって農業経営の安定をはかって参りますには、この固定資産税を適法に値下げしなければならない。こういうことを強くわれわれは考えておるわけでありますが、この点については、もちろん自治庁の所管でありますけれども、農林省の当局として自治庁に対し固定資産税の合理的な引き下げ措置を要請されたような事実があるか、また今後そういう主張を強くなさる心がまえがあるかどうか、これを承わります。
○河野国務大臣 先ほど来申し上げますように、この機会に小作料を合理的に算定いたしまして、その結果を勘案いたしまして、御指摘の通りと私は考えますから——また現在の固定資産税の算定、その他の制度にも多少考えなければならぬ点がもしありとすれば、それをくるめてこの際自治庁とも十分協議をして参りたい。今御質問のように、従来は自治庁に対してそういうことをとったことはないそうでございますから、この機会に私はぜひこれらの点を一括して解決いたしたい。御指摘のように、固定資産税が払えぬような小作料というような事態にまでなりますれば、これは解決をしなければならぬ段階にきておると思いますので、まず小作料の適正化をいたしまして、その小作料の適正化と固定資産税との間の矛盾がもし起って参りますれば、それをどいうふうに割り切っていったらよろしいかというような問題を、関連して、総合的に一つ解決することに努力いたしたい、とこう考えております。
○石田(宥)委員 これは大臣の答弁はなはだどうもおかしい。小作料の適正化をはかるということは、その意味するところは小作料を値上げすることだと思うのですが、小作料を上げてから固定資産税について自治庁とも協議をするということでなしに、今のような固定資産税の状態では、かつて小作をしておった時代の小作料に匹敵し、あるいはそれよりも、もっと大きな負担にすでになっておる。そういうこと自体が不合理なのであるから、その不合理な固定資産税というものを合理的に引き下げしなければならないということを、農林省は農家の経済安定の立場から強く主張をし、これを自治庁に要請されなければならないと思っておるのですが、私はそれを言っておるのです。
○河野国務大臣 少し誤解があるようでございます。私は今の小作料を上げることを前提にきめておるということを申しておるのではないのであります。小作料はただいま申し上げますように、またたとえば常識的に申しましても、農産物でございますれば米価が基礎になります。これが変動する事態があればどういうふうに変るべきかということで考えていかなければならぬと思うのでございます。一方自作農家の安定ということと、この二つの要素によって大きく分ければ算定の基礎か出てくる。現在の状態において、もうすでに米価もまずまず安定するという状態にありますし、一般物価の安定に伴いまして米価も過去のように急激に上昇過程をたどるということなしに、ある程度の安定期に達しておると思うのでございますから、そこで米価もしくは一般の経済情勢も安定して参りますれば、ここらで一ぺん小作料が今高いか安いか——決して私は安い安いという先入観で考えておるのではないのであります。そこで一応各方面の意見を十分しんしゃくいたしまして、そうしてこれをどういうふうに算定していくのかということ等についても十分意見を取りまとめまして、それを基礎にして今の固定資産税の点についても考えていく、それから先は今御主張になりますことと同じでございます。そういうふうに考えております。小作料の算定の基礎に固定資産税が入っておると私は申しておるのではないのでありますから、その点を一つ御了解願いたいと思います。
○安田(善)政府委員 大臣が申されましたのは、現行農地法では、小作料を二十七年に同法が制定されまして以来きめなければならぬことになっておりますが、その法律に基いてまだきめておらないわけであります。それ以前におきまして小作料統制令がありました。統制小作料に物価のベースで修正を一部して暫定的なものが続いておりまして、現行農地法できめるべきまず最初の小作料がきめてないから、小作料を検討しておる。こういう意味でございます。
○石田(宥)委員 そういい加減なことをおっしゃらずに、若干上げなければならないだろう、こう率直にお話になったらどうなんです。値上げをする用意をしておいて、準備を整えておきながら、上げるか上げないかはこれからあとの問題だというような、そういう白ばくれた答弁はやめまして、やはり米価や諸物価の関係上上げなければならない状態なら、上げなければならない状態だということを率直にお述べになったらどうなんです。
○河野国務大臣 決して白ばくれた答弁でも何でもないのであります。今申し上げますように、はっきり申し上げます。多少は上げなければならぬような情勢になっておるそうであります。そういうことで一つ一般の納得のいくように、すでにきめておかなければならなかった小作料をここではっきりきめて、そうして将来の点に向ってもここで安定感を持っていきたい。その他矛盾の起りますもの等についてもこの際一切解決しておきたい。実を申しますと、あまり手をつけるのはだれだっていいことではないのですから、私もそう好んで手をつけようと思っておりません。手をつけようと思っておりませんけれども、やっぱりだんだん矛盾が深くなって参りますと、ほうっておくわけに参りませんから、どうもあまり運がよくないけれども、やらなければならぬだろう、そういう役割に回っておると実は思っておるのでございまして、決してこういうことを求めてやろう、勇ましく自分がやりたがっておるというものではないのでございますから、その点は一つ御了承をいただきたいと思うのでございます。
○石田(宥)委員 それでは別の角度から一つお伺いしたいと思うのですが……。
○綱島委員長 石田委員、角度が別に変りますか。 —————————————
○綱島委員長 それではちょっと別なことですが、実はこの際委員の皆さんにちょっとお諮りをいたします。補助金等の整理等に関する特別委員会では、理事会で連合審査は拒否するという決議をしておるそうです。そうして大蔵大臣の説明はきょうの午前中で切れるから、それぞれ各委員で発言したいような方は、委員を差し繰りしたり、あるいは委員外の発言を求めたりされる方がよかろうという意向らしいのですが、これは農林委員会には非常に影響がございますので、皆さんにちょっと御通達をいたしておきます。それではどうぞ御継続を願います。
○川俣委員 農林省関係の補助金整理に関する法案は、影響するところ非常に大きい問題でありますので、連合審査の申し込みをもう一度正式に委員会で決定の上で協議願いたいと思います。委員会において正式決定をして申し込み願いたい。
○佐竹(新)委員 関連して。私は今補助金等の整理委員会におったのですが、まだそういう決定がなされる段階にはなっておらないと思います。
○綱島委員長 今問い合せたら、そういう答えをしたそうです。
○佐竹(新)委員 大蔵大臣に質問してもどうも要領を得ないから、大蔵大臣に少し勉強してもらわなければいけないということで、またわれわれの方としても十分に審議をしなければならぬということで、それで私はこちらへ回ってきたのです。そういうようになっておるのです。もう一ぺんよく調べて下さい。大蔵大臣への質問を補助金等の整理委員会で打ち切ると言うのですか、どういうのですか。
○綱島委員長 時間的にきょう午前中だけくらいやろうということだそうです。
○佐竹(新)委員 今川俣委員が言われたように、これは……。
○綱島委員長 よろしい、よろしい、それはこの委員会が終ったときにすぐやろうと思って、今あらかじめ用意しておったので、聞きにやったのです。 —————————————
○綱島委員長 失礼しました。それじや、石田委員。
○石田(宥)委員 それでは小作料の問題で……。 農地法の二十三条では、ちゃんと小作料の額がきめられ、それから現物小作料というようなものが禁止条項になっておるわけでありますが、現実には、全国各地において現物の小作料が徴収されておる事実がきわめて多い。また一定の手続を経た小作料の額を上回る、いわゆるやみ小作料というものが非常にたくさん現われて参っておるのでありますが、この点に関しまする二十三条の違反事項に対して、当局がこれを摘発されておる件数はどのくらいに上っておりますか。おわかりでしたら、一つお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 今私ちょっとわかりませんので、あとで調べてお答えいたします。
○石田(宥)委員 それではついでに、第二十条の一項の土地取り上げの違反が、先般も本委員会で問題になりましたように、これまたきわめて多数に上っておるわけでありますが、最近この二十条違反または二十三条違反の問題が非常にたくさん現われておるにもかかわらず、どこの府県に参りましても、明確な違反であるにもかかわらずこれが摘発を怠っておる。従って一部の地主は、その虚に乗じてしきりにやみ小作料の値上げをはかり、現物小作料の徴収を現実にいたしておるわけであります。これは私は、当局の怠慢にあらざれば、何らか含むところあって、今小作料を値上げをしようとする、あるいは農地法の根本的な改悪をはかろうとする意図のもとにさような取扱いをする、そのいずれかでなければならないと考える。この機会に、二十条の一項の土地取り上げ事件、二十三条の現物小作料その他の違反事件に対する摘発の実情を、数字をもって三つお示しを願いたいと思う。
○河野国務大臣 最初のやみ小作料の点につきましては、これはやみでありますので、まだ明るみに出てきておらないそうであります。これを要するに、各都道府県知事に向いまして、十分督励をいたしまして、そういうことのないように厳重に一つ御協力願うようにいたしたいと思います。今私が申し上げましたような通牒もすでに出してやってあるそうでございますが、それでもなおかつ所期の目的が達成できぬということでございましたならば、定められております通り訴願の道が開かれておるそうでありますから、一つ農林大臣の方にどんどん訴願していただきますれば、遅滞なくこれについて適正な措置をとるにやぶさかではありません。お話のような含むところは絶対にありませんから、どうか一つそういうふうに御了承願います。
○石田(宥)委員 実は地方の実情は、今の大臣の答弁などとは全く違っておるのです。一面から申しますと、農業会議に対する予算が削減されておりまする関係上、地方のそうした違反の事実等に対する摘発等の活動費がないのです。私も実は新潟県で農業会議の会議員の一員といたしまして、しばしばこの審議をいたしておったわけであります。形の上においては、土地取り上げ等につきましては、やはり小作民の合意のもとにというように、書面の上においては形式に整っておりますが、実情を調べてみますと、全くそれと一致しない。にもかかわらず、県の農業会議は、予算がないために、その実情を調査に行く旅費がないので、それがためにやむを得ず文書審理でこれを処理せざるを得ないというのが全国的な実情なんです。従って、ただ文書だけを出したからといって、そういうものを防止するということは不可能なんです。文書だけでなしに、やはり予算の裏づけなしには、それはできないのです。ことに今度は、三十年度予算ではさらに一そうその面が窮屈になるし、ことに町村の農業委員会に対する予算は全然削除されて、交付税交付金の方に回されることになるわけでありますが、そうなりますと今までさえも地方の町村では、町村長が実権を握っておって、当然農業委員会に回されなければならない予算すらこれに制約を加えておったような事実すらあるわけであります。今度は交付税交付金として、ひもつきでなくて町村に交付された場合において、町村長の考え方のいかんによって、町村の農業委員会の活動がほとんど不可能な状態に相なると思うのです。そういう点について、機構がその機能を十分発揮し得ないような状態に、予算面において抑圧されるならば、どんな指令を出され、達しを出されても、それは空文に終ると思うのです。この点どうですか。
○河野国務大臣 詳しいことは官房長から説明させますが、今御指摘の前段の費用の方は、むしろ三十年度予算では減さずに多少ふやしておるそうであります。 農業委員会の方は御指摘の通りでございます。しかし私は、先ほどお答え申し上げましたように、そういうやみ小作料であるとか、土地の取り上げであるとかいうようなことは、地方々々で十分に活発に御発議もしくは意見の開陳をなさる機会もありまするし、なさることもできるでありましょう。先ほど申し上げましたように、これは多少の予算の裏ずけの有無にかかわらず、それを押えるような傾向にあるところはどうしても押えますから、そういう場合にはどんどん一つ訴願していただけば、解決するように私は最善の努力をいたすつもりでありますから、その程度で御了解をいただきたいと思います。 なお官房長から補足説明をさせます。
○安田(善)政府委員 御指摘の事務、行政に関することにつきましては、県に対する人件費、事務費の補助及び農業委員会に対する補助によりまして従来もやって参りましたわけでありますが、大臣からお話もありましたように、農地関係その他今お話の関係の事務費といたしましては、むしろ前年度より増額をいたしまして、行政指導も加え、大臣からの通牒をもちまして目下督励をいたしておる次第でございます。農業委員会につきましては、農地関係の仕事、食糧集荷供出に関しまする仕事、農業計画技術その他いろいろの仕事を担当いたしておるわけでございまして、この委員会の委員及びその事務機構でありまする書記につきまして、一は委員会の手当を本省で補助し、また技術員または書記の事務機構について従来からも補助しておったわけであります。三十年度におきましては農業委員会の予算は約十億になりまして、必ずしも十分とは思っておりませんが、農業委員会の職務機能のうち、御指摘の農地に関する部分には遺憾がないようにと念じまして十億計上いたしておるわけでございます。しかし御承知の通りこの予算は昨年度約二十四億ございましたけれども、その差十三億余ございますが、これは地方財源計算に移しまして——地方財源計算に移しますると、全国各都道府県内の市町村に配置せられておりまする農業委員会の姿のように、その地方財源に繰り入れられました地方税交付金が配分されるとは限りません。御指摘の通りでございます。しかし大蔵省及び地方自治省とも打ち合せをいたしまして、地方税交付金を交付するに当りましては、法規にも従いまして各地方団体の基準財政需要額を出し、基準財政収入額を予定しまして地方税交付金を交付するわけでございまするので、その各地方団体の自己財源にもよりまして地方自治庁からもその下付をお願いいたし、また私どもといたしましては、本省に計上いたしました直接の補助金分の十億の補助に当りまして地方庁と話し合い、行政指導をし、また関係団体の御協力も得まして、おおむね従前の姿において委員会の委員手当及び事務機構の書記、技術員の補助が確保せられるように、いたしたいと思っておるのであります。
○石田(宥)委員 それでは大体この問題はこの程度にいたしたいと思います。 小作料の問題でありますが、総括いたしまして小作料というものを地主の採算を中心にお考えになりますることは、結果において小作地を温存し、地主の温存となるということになると思うのです。そうなりまするとさらに一そうやみ小作料の値上げの動機となり、同時に農地価格を一そうはね上らせる。一面において固定資産税の引き上げの要因と相なる。こういうことになりますと、根本的に農地法の第一条に規定しておるこの趣旨に反する結果を招来すると思うのです。御承知の通り農地法第一条では「農地はその耕作者みずからが所有することを最も適当であると認めて、耕作者の農地の取得を促進し、その権利を保護し、その他の土地の農業上の利用関係を調整し、もって耕作者の地位の安定と農業生産力の増進とを図ることを目的とする。」と明確にいたしておるわけなのでありまして、結果においてこの法律の精神をじゅうりんする結果を招来することはきわめて明瞭であります。従って今日地主としては経済的採算がとれないという状態に置くことこそ農地法の精神に合致し、そうして農地というものを耕作者の所有に帰せしめるところの最も重要な要因でなければならないと考えるのであります。従って農地法というものが現存し、農地法の趣旨を体して大臣を初め農林省の事務当局が仕事をされなければならない現状におきましては、私は軽々しく小作料を引き上げるということをなさってはならないと思うのであります。この点を厳重に警告を申し上げて私の質問を終りたいと思います。
○綱島委員長 関連ですか、松野委員。
○松野委員 農業委員会のことに関して一、二お伺いいたします。昨年の方針と今年の方針と変えられた趣旨は、どういう意味でお変えになったのですか。予算の編成上具体的に……。
○安田(善)政府委員 最初は農林省としましては、従来の姿で確保するのがいいのではないかと思っておりましたが、予算の折衝上におきまして、農業委員会につきましては米穀の集荷管理制度を集荷予約制度のような形で変えることを前提といたしましたり、また農地の移動の統制事務、未墾地の買収売り渡し時の事務分量も考えまして、そうしまして農業委員会の機能が国家の委任事務、国家的事務に当る色彩のもの、また市町村内の農業計画を立てたりあっせんいたしたりする場合のように、地方事務に属しまする色彩のもの、両者ございますが、これはいずれがきっちりとどっちであるとか、その両者がどれだけの分量があるかということは明確に、また一律にこれを示すことはできませんけれども、その両者を考えまして、一人分の半分の補助をいたしまして、国が持ちますならば、おおむねこれは国が委任いたしておりまする国家的事務とも認められることが大体できるだろう、あとは地方税交付金に移しまして、そのルートで地方財源、地方の財政収入額をも考え合せますると、この両者をもちまして、国家的事務及び地方固有の事務、この両者の色彩のものが達せられるであろうという考えをもちまして、財源計算を変えた次第でございます。
○松野委員 農業委員会は、昨年の予算編成と本年の予算編成と変えられた趣旨はどういうわけでございますか、大臣にお聞きしたいと思います。
○河野国務大臣 ただいま官房長から御説明申し上げましたように、私といたしましても前年度通りにやって参ることが適当であろうという考えを持っておりましたけれども、予算の編成上、今回提案しておりますようなことに変更いたした次第であります。
○松野委員 それでは御趣旨は、やはり昨年度通りやりたいという御趣旨なんですか。
○河野国務大臣 昨年の通りやることの方がよかろうと私は考えておりましたが、閣議でそう決定いたしました。
○松野委員 それでは御趣旨に昨年度通りやりたい。ただ官房長が何かくどくど言いましたけれども、そんな話は別として、あなたは昨年度通りやりたいと言われるが、それは予算の編成上の問題だけなんですか、究極のところ。
○河野国務大臣 ただいま官房長から御説明申し上げましたような趣旨もございますので、変更いたした次第であります。
○松野委員 昨年と本年と農業委員会の性格が変ったとお思いですか、変らないとお思いになりますか。
○河野国務大臣 その事務内容において多少変更して参っておると思います。
○松野委員 予算の編成上において、事務内容のどういうところが昨年と本年とは違いがございますか。
○河野国務大臣 ただいま官房長が御答弁申し上げた通りであります。
○松野委員 こういうような国家的事務あるいは地方的事務の昨年と本年との差は、どの辺にございますか。
○河野国務大臣 今申し上げた通りであります。
○松野委員 今申し上げたということについて、私は御質問している。
○河野国務大臣 今申し上げた通り、速記録をお読みになればおわかりの通り、たとえば米の供出制度について変更がございます。これについて昨年の農業委員会の受け持っておりました分とことしとは多少変更がございますが、その他農業委員会の受け持っております部分が変更しておりまするから、その点も勘案いたしまして変えた次第でございます。
○松野委員 国家的事務と地方的事務の相違ができたとただいま御説明があった。国家的事務と地方的事務の相違を聞いているので、仕事の内容はあなたの御答弁のようには全部ちっとも変っていない。どこが地方事務にいったのですか。本年は米の供出制度が、府県単位、あるいは食管法の改正か何かあったのですか。国家統制の同じ立場にあるのではないですか。
○河野国務大臣 昨年は府県を通じて農業委員会が米の供出制度について主体的役割を勤めて参ったことは御承知の通りであります。それを本年予約買付制度に変更いたしましたことについても、御承知の通りであります。そういう意味において、農業委員会の受け持っておりまする事務的内容が違ってきておることを申し上げたのであります。
○松野委員 しかしやっぱり米の制度というのは、何か府県に今度権限を与えるのですか、府県に委譲するという考えは権限上にありますか。ただいまの御説明では、国家的事務と地方的事務の相違といわれた。しかし昨年の米の管理制度、本年の米の制度——まだ法案が出ませんからわかりませんが、予想されるものの中に、地方に権限を移すという項目があるのですか。ことに農業委員会は御承知のように市町村単位なのですから……。
○河野国務大臣 これは今申し上げましたように、米の供出制度の時代におきましては、府県を通じて農業委員会がその供出割当でありますとかいうような事務について、非常に主体性を持ってやって参った、これは御承知の通りであります。それを今回は予約にいたしまして、全販連を通じてこの事務を進めており、これに協力的な立場に変って参っておることは、御承知のことと思うのであります。
○松野委員 それが急に変ったからといって、仕事が少くなったとか多くなったとかいうことは、別のことであって、私はかえって複雑になるかもしれないと思う。ことに本年は新しい制度なんですから、本年度は忙しいにきまっておる。あなたの御説明では変ったというが、それが本年の予算編成において特に地方に委譲する方がよろしいという論点は何もない。本年の予算編成上地方交付金に入れた方がよろしいという論点は何もない。農業委員会が要らなくなった、仕事が少くなったという論点なのか、地方に委譲したという論点なのか、その点が不明確である。それでは農業委員会というものについては、昨年のような補助をやらなくてよろしい、本年は減らしてよろしいという考えなんですか。仕事の分量はどちらが多いか少いか、お互いに論じてみなければわからない。私はかえって今度は忙しくなるだろうと思う。供出制度ばかりが農業委員会の仕事ではない。そういう点については、いまだに私の意見とあなたの意見は違う。それでは農業委員会は仕事が減ったから、昨年よりも予算を減らしてよろしいということですか、予算の編成に関してお聞きしておる。
○安田(善)政府委員 私か便宜お許しを得まして御説明申し上げましたことが、また基礎にもなっておるようでございますので、お許しを願いたいと思います。 あらためて国の事務を地方庁に委譲したというふうには必ずしも私は理解をいたしておりませんし、申し上げなかったつもりでございます。食糧の供出などは、国の事務でもあり、また地方の事務でもあると見得るような、はっきり必ずしも申し上げられないことであろうと思いますが、その色彩が地方色を帯びてくる度合いが多く、またたとえば農業委員会が供出割当があったときに果していた割合が、農業協同組合その他の集荷業者がその機能を増しまして、農民の自主的な売り渡しと相まちまして、両者で自主的に集荷を促進して参ろうという制度にいたしたいと思っておりますことから見ますと、よほど機能も違いますので、新制度に伴いまする出発と申しますか、その準備、趣旨の徹底などにつきましては、別途食糧管理特別会計の中におきまする新集荷制度の推進協議会に充てるべき費用などで、活動を促進することをお願いいたしまして、この部分におきましては、すなわち農業委員会の経費の計上のいたし方といたしましては、国の負担する度合いと地方の負担する度合いとを少し変えてみても、機能に支障にないと一応判断をいたしまして、ただ地方の負担をいたしまする場合にも、相当程度は従来のように的確に補助金のようにいく方式でございませんが、地方財源計算に一般会計から繰り入れまして、かたがたもってその交付によりますと、地方の固有の財源もございます。それによる負担も願ってもいいじゃないかという意味で、変更をいたしたということを申し上げたつもりでございます。補足をいたしますることをお許し願いたいと思います。
○松野委員 大臣にお聞きしておるのは、なぜ農業委員会は要らないとおっしゃるのですか、要るというお気持があるならば、なぜ予算を減らしたかということを聞いておる。それから派生したのです。やはり予算を減らしたのは、要らないという趣旨なんですか、それを大臣に聞いておる。
○河野国務大臣 予算に財政全体の面から考慮いたしますから、今日の編成方針のようにいたした次第です。
○松野委員 では今日の編成方針で十億でいいという意味ですか。財政方針が農業をこれほど圧迫してもいいのですか。あなたは農林大臣でしょう。
○河野国務大臣 農林大臣であることはわかっておりますから、お答えをしておるのであります。これは今日の編成方針からいたしまして、中央で持ちまするものに、十億でございまして、先般来から予算委員会等においてしばしば申し上げます通りに、地方財政交付金の中から一部振りかえた、こういうことでございます。
○松野委員 それでは農林大臣にもう一ぺんお伺いいたしますが、振りかえられたのは、幾ら減らして、幾ら平衡交付金を入れられたのですか。
○河野国務大臣 大体農林省といたしましては十一億を新年度につきまして振りかえた、そういう予定でございます。
○松野委員 そうすると補助金を十億、平衡交付金を十一億入れた、こういうわけですか。
○河野国務大臣 大体そういうつもりでおります。
○松野委員 間違いなしに十一億入れられましたね。
○河野国務大臣 大体大蔵省との打ち合せでそういうことになっております。
○松野委員 大体じゃ話にならない。農林大臣でしょう。農林省のことだけは大体じゃ困る。財政一般のことは大体でもかまわぬが、農林省のことを大体と言われるならば、それじゃどの大臣に聞いたら正確にわかるのです。あなたの所管なんだから、農林省のことだけに大体じゃなしに、的確に——政府委員もおられるのですからお聞きになってもけっこうです。農林大臣なんですから、これを一つ農林委員会で正確に数字を聞いている……。
○河野国務大臣 御承知の通り、交付金でございますすから大体という言葉を使ったのであります。
○松野委員 あなたの考えでいくと、財政は十億は補助するが、あとは大体で農業委員会はやっていける、こういうわけで大体という言葉をお使いになっているのですね。
○河野国務大臣 もう一ぺん願います。
○松野委員 大体という数字をお作りになったのは、農業委員会というのは、十億を補助金で出す、あとは大体でやっていけるのだ。ここに幾らか数字が出ております。組合の単位数が九千幾らか出ております。その数字はいいので、あとは大体で何とかやっていける、こういうことなんですか。
○河野国務大臣 詳細なことにわたりましては政府委員から説明させますが、私が大臣をして了承いたしておりますのは、前年度二十三億のうち十億は農林省予算に組み、そのうちの十一億に該当するものを地方の方に回すということで、あとは地方固有の財源に振り当ててやっていけるという政治的良識からそういう答弁をしたのであります。
○松野委員 そうすると、十一億は入っておるのですか、入っていないのですか。この予算の中には農業委員会の補助金として十億が入っておる。十一億が地方財源として入っておるのですか、おらないのですか。
○河野国務大臣 たびたび申し上げますように、大蔵省とは十一億地方交付金の方に回すということで了承をしておるのであります。
○松野委員 大蔵省の話を聞いているのじゃないのです。あなたの所管の農業委員会は大事であるとお思いになるならば、十一億入っておるかおらぬかを——交渉の内容は私は知りません。しかし結論において、あなたがおきめになったときに入っておるのかおらぬのか、それを聞いておるのです。
○河野国務大臣 大蔵省との折衝の結果、大蔵省とそういう了承のもとに農林省予算から削減をした、こういうことであります。
○松野委員 それで十一億間違いなしに平衡交付金の中に入っておりますね。
○河野国務大臣 そういう大蔵省との了承のもとにいたしたのであります。
○松野委員 それではこの十一億というのは、あなたの先ほどのお考えで昨年度と同様にしたいというならば、この十一億を抜き出して農林省予算の補助金に組みかえても、大蔵省との了承の上ならばちっとも財政上の影響はないのでね。
○安田(善)政府委員 松野委員がおっしゃることの技術面についてだけ申し上げます。地方税交付金へ繰り入れる額として了承してあるのでありまして、交付金の中で……。
○松野委員 その説明は大臣に……。
○安田(善)政府委員 技術的にお話を申し上げておるのであります。
○松野委員 それはあなたから大臣に説明して、大臣の口から言わせてもらいたい。
○安田(善)政府委員 そういう御意見でしたら……。
○松野委員 もし発言されるならされてもいいが……。
○安田(善)政府委員 委員長から許可を得ましたのでお答え申し上げたのであります。
○松野委員 委員長の許可もたまには間違いますから……。それで、その話は別として、入っておるのかおらぬかを聞いておるのです。それが幾ら入っておるかおらぬかということは大事なことなんです。農業委員会の存命に関する問題なんです。だから入っておるかおらぬかを聞いておるのです。
○河野国務大臣 非常に詳細なことであり、重要なことでありますから、書面をもって答弁いたします。
○松野委員 あなたが了承されたことは、書面でもいいですよ。私はここでしゃにむに言えという、そんなむちゃなことを言うのじゃない。入っておるか、おらぬか正確に言わなければ、農業委員会の大事な存命——私は存命だと思う。あなたはこれでいいとおっしゃるかもしれない。私は存命だと思う。質問者は存命だと思って一生懸命質問しているのだから、十一億入っておるなら入っておると言えばいい。わからないならわからないでいい。その線だけははっきりしてもらわなければ、これは質疑にならない。
○河野国務大臣 平衡交付金として地方に配付するということの了承のもとにやったのでございますけれども、これは交付金の性質その他等からいたしまして非常に重要なことでございますし、誤解を招くおそれもございますから、書面をもって正確に答弁をいたします、こう申し上げるのであります。
○松野委員 平衡交付金というのはどういうあれなんですか。これは地方交付税に変ったんですか。入っていると言うけれども、平衡交付金に入ってないじゃないか。
○河野国務大臣 それは地方税交付金のことでございます。
○松野委員 あなたは入っていると言われるけれども、今の答弁を聞いていると入っていそうもない。今の言い違いはいいですよ。あえて私はそれを言うのではないが、それほどあなたの御関心が薄いから、入っているということが言えない。入っているならば幾ら幾ら入っているということ、従って国の分担金と地方の分担金を合せてうまくいく、これは私もあえてこの論議において、お互いに意見だからこれは別問題ですが、入っているか、入っていないか、大事なことです。入っているなら幾ら入っている。わからぬように入っているというのでは入っていると言えない。入っているなら幾らか示せというのです。
○河野国務大臣 その点は予算総会で川島自治庁長官から、今私の答弁したことと同様に答弁がありますから、私は間違いないと思っておりますが、なおその点につきましては、詳細は先ほど申し上げましたように書面をもって答弁いたします。
○松野委員 それでは幾ら入っているかという明記を書面をもって午後の委員会に御報告下さい。地方自治庁長官と御相談になってもけっこうです。入っていなければ入っていない。わからないというならば、これは入っているか入っていないかわからないということになる。入っているというなら、幾らが予算に入っているか。数字がわからないということはない。入っているなら、それを明示してもらわなければ、この問題に関しては質疑が進みませんから、この問題は午後まで保留するよりしようがない。委員長、どうする。
○綱島委員長 松野委員、それはその通りだが、それで答えが大体出たでしょう。
○松野委員 まだ済まない。
○綱島委員長 文書で数額を明らかにして答えるというわけだから、答えてもらいましょう。
○松野委員 ではその問題は文書で出ましてからあらためて質疑さしていただきますから、私の関連質問はこれで一応保留します。
○綱島委員長 川俣委員。
○川俣委員 私ちょっと質疑をする前に委員長にお尋ねしておきますが、時間は大体どのくらいで……。
○綱島委員長 少し午前中勉強して、そして各党二時間の持ち時間ですから、自由党は四十分やっておりましたが、今関連が十五分ばかりありましたので、自由党は五十五分ばかりやっておりますし、それから左派の方は……
○川俣委員 いや、きょうのことです。
○綱島委員長 きょうはそれでは、十二時半までしか時間がないというから、四十分間。
○川俣委員 今度の三十年度予算の中におきまして河野農政がとりました特徴というようなものが、私どもの見当では出て参りませんが、新しく内閣を作られて、三十年度農業政策としてどこに重点を置いて予算編成をせられましたか。河野農政の特徴がどこにあるのかどうも見出しがたいので、この際お伺いいたします。
○河野国務大臣 御承知の通りの財政規模で予算を編成いたしましたので、各般にわたって意図を予算の上に十分に表わすことはできなかったのでございますけれども、大体申し上げますと、畜産、養蚕、山林等に多少その一部分の予算を表わしておるわけでございます。
○川俣委員 選挙前に大分画期的な農政を打ち出していることで、相当期待をかけられて選挙戦が営まれて第一党になられたのでありますが、その選挙前におもに打ち出されたものが、今の説明だけではどうも期待通りのものではない、何が一体特徴であるかというようなことについて、一般農民が前の自由党内閣と格段の相違のある点が見出し得ないで苦慮しておるのですが、この点はどうなんですか。今の説明だけでは、どうもだんびらを振り回したころの農政には見えないのです。
○河野国務大臣 たいへんきびしいお小言でございますが、たとえば肥料にいたしましても、予算の面には全然出ておりませんけれども、ただいま肥料製造業者との間に肥料価格引き下げのために、従来よりももう少し強力に引き下げの方途を講ずるということで、せっかく折衝中でございます。ただしその施設の改善を待たずして、来たるべき肥料年度におきましては、五円でなしに相当大幅に引き下げができるというように考えております。これを要するに、予算の面にはまだ表わす段階にになっておりませんけれども、流通過程におきますとか、生産費の引き下げに対しましてはできるだけ努力をして参りたいというふうに考えておる次第であります。
○川俣委員 時間がありませんからくどくどしく申しませんが、三十年度予算編成の上に河野農政がどのような特徴を出しておるか、こうお聞きしているのです。
○河野国務大臣 これを三十年度予算の中から申しますれば、山林政策におきまして造林関係を従来と多少方向を変えていくように、そのごく一端でございますが、これを予算の上に表わしております。それから蚕糸政策におきまして、糸価の安定について——これも金額では少いのでありますけれども、利子補給によって御承知の通り三十億を六十億に増額いたしております。これで十分ではございませんが、糸価繭価の安定には相当裨益するところが大きい、糸価繭価の安定を期することができますれば、蚕糸政策としてはこれを中心にして相当に推進することができると考えております。それから畜産におきましても、まだこれは最終的に国会に提案する運びになっておりませんけれども、これについてもある程度やって参りたいというふうに考えております。
○川俣委員 蚕糸並びに繭糸につきましては、これは前内閣時代から、何とか安定しなければならないということでやっておられたのでありまして、これをもって特徴だとは言いかねると思うのです。従って河野農政として一番大きく打ち出したものは、おそらく事前売り渡し制度くらいだと思うのです。そのほか造林政策というようなものを打ち出されましたけれども、これも退却されまして、わずかににおいだけが残っているという程度でございますから、この問題についてはあとに譲ることといたしまして、それでは食糧総合増産対策につきまして二、三点お尋ねいたしたいのですが、今までいろいろ歴代内閣並びに農林委員会等が、真剣に総合食糧増産対策について意見を述べ、意見の統一をはかって政府に要望して参ったのでありますが、この施策がどのような結果で表われてきているとお認めになっておりますか。いろいろ総合食糧増産対策について国費を使っておりますが、その効果が表われているとお認めになっておりますか、または現われていないと見ておられますか。
○河野国務大臣 この点はただいま申し上げましたように、学童給食の面におきまして三宅委員から昨日も御発言がありました通りに、厚生、文部両省と緊密な連絡をとりまして、近く国会の方にしかるべき案を提出いたしまして、御審議を願いたいと思います。
○川俣委員 総合食糧増産対策として数々の施策を行なっておりますが、その効果が表れていると思っておられますかどうか。特に土地改良その他耕種改善等を行なって増産対策を進めておりますが、主食の増産については、期待したような増産かできていると思っておられましょうか。
○河野国務大臣 これは相当の効果を上げていると考えております。
○川俣委員 そういたしますると、大蔵省あたりが土地改良、あるいは耕種改善等に対して国の負担をいたしました分の効果が表われていないという説明をときどきするようであります。これに対して河野農林大臣は爆撃をし、その修正を求めたことがございますか。
○河野国務大臣 もちろん御指摘の通り、私は常にそう考えておりますから、機会あるごとにそういう意見を述べております。
○川俣委員 もしも今の大臣の答弁のようでありますと、その効果が予算の上に表われてこなければならなかったはずだと思いますが、予算を見ますと、主食の増産、米麦の増産対策費は減ってきているようでありますが、その効果がちっとも表われていないと思いますが、いかがですか。
○河野国務大臣 これは先般もお答え申し上げました通りに、予算の編成上から、たとえば土地改良費のごときは、一面において小団地の土地開発のごとき緊急を要するものにつきましては、新たにこれを編成いたしまして、また大規模の事業につきましては、これを次年度から着手してもよろしいというような点を勘案いたしまして、ここに編成したようなことになったわけでございます。
○川俣委員 私のお尋ねしているのは、それだけ経済効果が国としても表われており、また農民生活の安定の上からも、農林施策としてとって参りましたこの二面作戦で相当の効果を表わしておるといたしますならば、もっともっと勇敢にこれらの施策の裏づけをなすような予算をつけましても、国全体の施策の上に決してマイナスにはならないと思うのです。国費の有効な用途といたしまして食糧増産に力を入れることが決して国の財政を乱すものでもなくて、さらに増産効果が表われたということになりますれば、これは悪性インフレにもならないはずだと思いますから、もっと力を入れてもいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 御意見の通りと思いますが、ただいまお答えいたしました通りに、単に当面緊急を要すると考えられるものがありましたので、やむを得ずこういう結果になったわけでございます。
○川俣委員 特別な暴風雨等によるところの災害でありまするならば、これは防ぎ得ない点もないとはいえないけれども、それでもなお対策が立てられるはずです。ことに冷害とかいうことになりまするならば、国の食糧確保の上から、また農民生活の安定の上から、わずかな力を入れることによってこれらのものを明らかに防ぎ得られるはずです。もうちょっとの政治上の施策が得られまするならば、こういう冷害とか、そういうものは完全にとまではいかぬにしても、大部分防ぎ得られるものだ。従いましてその方面にもうちょっと力を入れるということが、どんなに財政上困難でありましても、その結果は国の中に回って参ります。生産の増ということになって参りますならば、その施策は好んでおやりになってしかるべきじゃないかと思う。ところがそういう点についてだんだん削られてきている。まことに遺憾なのですが……。
○河野国務大臣 保温苗しろでありますとか、そういうものにつきましても、なるべく減額しないように勘案いたしたのでありますけれども、予算の編成の上から参りまして、こういうふうになったわけであります。
○川俣委員 農林予算の編成について重要な責務を負っておる河野国務大臣であり、しかも農林行政の支配者であるわけでございますから、予算編成ということになりますると、編成の重点をそこに置かなければならなかったはずであります。あなたの予算編成というのはどういう意味でありますか。
○河野国務大臣 私の申し上げましたのに、全体的に一兆のワクの中におさめるということに大きく影響を受け、その次には農林省内の予算の分配について申し上げたのであります。
○川俣委員 生産の増大をはかって国民生活の安定をはかるというのが民主党内閣の最高の方針であったはずであります。従いまして一兆円予算を守るんだなんてことは公約になかった。あれもやるこれもやるということは言っておったけれども、一兆円予算を守るんだなんという編成方針を先に出しておったのでは、おそらく選挙に負けたでしょう。これは明らかです。あれもやるこれもやるということを言っておった。ところがあれもやるこれもやると言ってもみんなやれないから、順次これをやるというのなら話はわかる。これまでは非難いたしません。少くともこういう増産対策をやるのだということで施策を立てておられたのですから、それができないということになったら内閣を投げ出すか——一体農民の河野農政への期待は、がむしゃらに何かやるだろうという期待です。ほかに何もないです。何かやるだろうという期待だけです。しかしあれもやらないこれもやらないというのだったら、それでは非常に期待を裏切るじゃないですか。この点もう一度一つ。
○河野国務大臣 今申し上げましたように、国家全体から勘案いたしまして、財政規模は一兆の範囲にとどめようということは、国策として現内閣はきめたわけであります。その範囲内において予算編成をいたさなければなりませんから、今申し上げたように、農林省予算の編成にあたりましては、現在の農村の実情から勘案いたしまして、生産と流通、これらを勘案して価格安定等にも相当の配意をいたしまして、予算の編成をいたしました。決して私はことしやめたものは永久にやらないというようなことではないのでありまして、なるべく御指摘のようなものは予算のワクも広げてやるように努力していかなければならないと考えております。
○川俣委員 予算編成権というものに国務大臣が平等に持っておる。ところが今日では予算の編成権が大蔵当局、事務当局にあるようになった。現にこれはおそらく河野農林大臣になったからには、事務当局の予算編成権を取り上げて、国務大臣がやるのだという期待を持っておった。この期待が裏切られたでしょうか、裏切られなかったでしょうか。
○河野国務大臣 お答えいたします。裏切ったか裏切らないかは私が答えることじゃないのでありまして、これに外から考える人が考えることでありますから、私からお答えすることじゃないと思います。
○川俣委員 やるやると言ったときはずいぶん大きい声でやっておった。やれないということは小さい声でやる。それと同じように、裏切ったか裏切らないかということはあなた方の判断によるということになりますると、おそらく私は裏切った、こういう認識を——私ばかりでなくして、一般の農民は持つであろうと思うのです。従ってそういう裏切った中において、農業政策を今後続けていこうとするならば、野党側の編成にまかさなければならぬ、なぜかというと、あれもやらぬ、これもやらぬという一兆円予算の中において解散をするということになったら、民主党は惨敗するということはあまりにも明らかでありますから、解散もしないということになって、おそらく野党の要求の前に屈服しなければならないであろう、こう思いまするけれども、この点についてのあなたの御見解は……。
○河野国務大臣 どうも質問が非常にむずかしいので、私がお答えをする範囲を越えておると思いますから、総理大臣からお答えを願うことにいたしたいと思います。
○川俣委員 委員長、それではこの問題については総理大臣から答弁を受けたいと思いますから、他の機会に出席を要求いたしておきます。 続いてお尋ねをしておきますが、日本の総合食糧対質として大豆、小豆等の植物性蛋白質資源の確保が必要でありますことは、日本の農業の歴史の語るところでございます。日本は比較的澱粉性の主食にたよっておったのでありまするけれども、これに配するにみそ等をもって、いわゆる蛋白資源を補ってきたのでありますが、この対策が今度の予算の中から大きな点で落ちております。たとえば大豆の種子確保の問題、あるいは小豆の種子確保という点、あるいはこれらの品種改善についての施策が落ちておる。これはそんなに大きな予算じゃないです。これはほんとうの行政上のわずかな手当によりまして、十分これらのものが確保できるものであると同時に、また増産の基礎になりまする耕種改善等のために要する費用というものは、全体の予算の上から見てごく微々たるものです。ところが割合にこういう点について見落しになっておりますが、河野農林大臣はこれを見落されたかどうか。
○河野国務大臣 原種圃の補助金を組んで品種の基本的な改善をして参れば、採種圃の方におきましては何とかやっていけるだろうというような意味で、今年はこれをはずしたのであります。
○川俣委員 確保したといっても、もうこれはわずかな——今やっておられまする予算の倍くらい出したからといって、そう大きな予算ではないです。一兆円予算の中でこれくらいのものは生み出せないほどのものじゃないです。もう一段と御努力なさる必要を痛感されませんか。
○河野国務大臣 次の機会に大いに努力いたしたいと思います。
○川俣委員 三十年度予算において、あるいは補正予算において、これを追加するというようなお考えはございませんか。
○河野国務大臣 ただいま申し上げた答弁で一つ御了解願います。
○川俣委員 次にそれでは事前売り渡し制度についてお尋ねしておきます。大臣のきのうからの答弁によりますと、収量が確定しない間において米価を決定するということは、非常に困難だというお説でありますが、私もこの説に必ずしも反対ではございません。実際日本の米価というものは、いかに統制下にありながらも、秋の出来高いかんによりましてやみが横行いたしましたり、やみ価格が上りましたり、あるいはやみ価格が下るというような現実がありますから、必ずしも秋に米価をきめるということは不当な処置ではなくして、むしろ農業全体から言うと、あるいは妥当な線であるかもしれません。この点はどうなんですか。
○河野国務大臣 ただいま川俣さんのお話になったような意見もありますということを昨日申し上げましたので、いろいろこれには意見もございますから、いずれ米価審議会の懇談会等において十分意見を承わりまして、最後の腹をきめて参りたい、こう考えております。
○川俣委員 今価格は幾らか、こういうことを聞いているのじゃないのです。米価をきめるのにいつが一番適当な時期だとお考えになっておりますか。
○河野国務大臣 その点についても懇談会の御意見を十分承わった上でやって参りたい、こう思っております。
○川俣委員 そういたしますと、価格と事前売り渡しというものとは切り離すことのできないものです。米価は秋でなければきめにくいものだということになりますならば、どのくらい数量がとれるかということによって秋に米価がきまるとしますれば、今から予約をするということも非常に無理だということになるのであります。この点はどうですか。
○河野国務大臣 その点はたびたび申し上げますように、予約をいたしますには一つの基準になるべき米価がなければ、予約の約束はできません。でありますから、そこでこの米価の決定はなるべく易くきめろという御意見も、非常に強く私のところへ来ております。それも十分考慮に置き、さらにまたただいま川俣さんのお話になりましたような点も考慮に置いて、これらにつきましては予約の事務を主として推進していただかなければならない農業団体の幹部の御意見も有力な資料として、参考にしてきめて参りたい、こう思うのであります。
○川俣委員 これはいよいよおかしい。本体の米価というものは秋にならなければきまらない、こういう考え方に出ますならば、秋ということは何か豊凶の度合がやや確定してから、こういうことだろうと思うのです。価格ですから豊凶に影響されるということになりますならば、その数量、収穫はさらに影響されなければならぬ。その数量がいまだ不確定なときに、予約をすること自体か非常に無理だということになります。価格すら秋にならなければきめられない。その価格というものは数量がはっきりしなければきまらない。ところがあらかじめ数量を確定させようというところに、事前売り渡し制度の非常に大きな矛盾かあるのじゃないですか。
○河野国務大臣 でございますから、今米価をきめるとすれば、平年作を基準にして、主として物価指数、想定されるべき生産費等を勘案してきめるということになると思います。
○川俣委員 どうも私のお尋ねに対してはっきり要を得た答弁になっておりません。秋に米価をきめるということは、豊凶の度合いがきまらなければ、秋にならなければ米価がきまらない。こういう意味なんです。従って豊凶の度合いがきまらない前に予約をするということ自体が無理ではないか、こう聞いておるのです。
○河野国務大臣 私は今価格のことかと思って価格の答弁をいたしましたが、平年作を標準にして予約の数量を大体双方合意の上できめて参りたい、こういうことでございます。
○川俣委員 そういたしますと過去二十年の間に平年作はどのくらいあったということになりますか。私どもの知っておる統計では、大体三割程度ではございませんか。あとの六割程度のものは、三分の二は豊凶のあったとき、平年作は大体三分の一です。三分の一をもって三分の二を推しはかるということは非常に無理なことです。そうお考えになりませんか。
○河野国務大臣 事務を推進して参りますには、上、下はございましょうけれども、一応そういうことでやって参りたい、こういうつもりでございます。
○川俣委員 これは数量でありますから過去の統計によらなければならない、近目の計算ではならぬのです。おそらく末端にまで行き渡るのでありますから、相当正確なものでなければならない。平年作とは何か、平年作というものは過去二十年間において三分の一よりないのに、それをもってその数量を推しはかるということは非常に無理なんです。無理だから秋でなければ米価がきまらないということになっておる。数量がつかみ方がむずかしいのにそれはやさしい、米価の方はむずかしい。米価の方はむしろやさしくて、数量をつかむことがむずかしい。むずかしい方はできるし、やさしい方はできないというのはおかしいじゃありませんか。
○河野国務大臣 予約の結果に非常に大きな解約の義務を負わすということになりますれば、川俣さんの今おっしゃったようなことになると思うのでありますけれども、そういうことを考えておりませんから、一応中間の数字を予想いたしまして、その中間数字の予想に基きましてやって参るということが常識的なやり方だと思っております。
○川俣委員 私は常識というのは、統計上でなければ常識というものは出ないと思う。幾つも経験を積んで、その中で最も適切なものが常識ということになる。非常識というのは例かないから非常識というので、常識に近いところになると三分の一の常識が収穫の常識なんです。過去において統計に——ここに統計の人はおりませんか、おったならば農林省の局長はだれでも知っておられるはずなんです。平年作というものは三分の一よりない。三分の一で三分の二を推しはかるということに無理がないか、こう聞いておる。
○河野国務大臣 中間をとるのでありますから、上が半分、下が半分でございますから、まん中が三分の一になると思うのであります。でございますから上、下の中間でやっていくということはころ合いなところではなかろうかと思っております。
○川俣委員 それは非常に非常識であります。例外をもって常識としようというわけですからこれは非常識です。なぜかというと、現実にどういうことが現われるかいうと、もしも豊作であった場合にはどうするのですか。予約以上のものが出た場合どうするのですか。これはルートに乗せようと思えば——奨励金を出して予約したものだから、特別待遇を受けようとすればあとのものはどうなりますか。そこで事前予約制度については前内閣時代に一回ありますけれども、予約の申し込み以外のものについて、初めから配慮しておかないと困るという事態が起きるということを決議しておる。また大きな不作があった場合においては予約を申し込みができない。そうすると農民は一体どっちをかけた方がいいかというかけっこになります。競馬であればかけっこもいいでしょうが、食糧をかける、今年は豊作か——不作であれば事前に売り渡し制度に応じておった方がいい、豊作の場合はこんな予約をわずかしておった方がいい、不作の場合には大きく、こういう相場をやらせることになる。投機をやらせることになる。農民に投機をやらせたならば農業というものは失敗になります。そこでこういう投機を勧めるような事前売り渡し制度については考慮される必要があると思いますが、この点どうですか。
○河野国務大臣 ただいま申し上げますように、不作であって予約の数量に達しなかった場合に、これに対して非常に大きな義務をつけようというようなことを考えておりませんので、これは当然その数量に比例して解約していくことは当りまえであります。また豊作であった場合につきましては、今まだきまっておりませんけれども、これに必要な処置を講ずれば、これに対する処置はできないことはないというようなことで、何とか勘案して参りたい、こう思っております。
○川俣委員 そうすると、事前売り渡し制度というものはまだ半分よりできていない。非常な不作であった場合においては解約に応ずるようにする、そうすると不作であった場合を予想すると、解約の自由があるのであるから大きく申し込んでおけばいい、それから豊作の場合についてはまだ対策ができていないということになると、この事前売り渡し制度というものはまだ三分の一の欠陥があるということになる。欠陥のままで府県に通牒されましても、なかなか受け入れ態勢ができないと思いますが、いかがですか。
○河野国務大臣 そういう細則の事務の取扱いにつきましては、当該局長から詳細をいずれまた申し上げることにいたします。法案としていよいよ実施の際に御説明申し上げることにいたしますが、制度自身としては成り立っておると私は思っております。
○川俣委員 そういたしますと、まだ事前売り渡し制度というものは実行する段階になっていない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○河野国務大臣 それはそういうことではないのでございまして、細則については一部まだ私が報告を受けてない点がある、こういうことでございます。
○川俣委員 私は、詳細なことを大臣が知っておられるというようなことでお尋ねしておるのではない、基本的なものです。まだ三分の一が不確定のときに、これを確定したと見ることは困難でないか、こうお尋ねしておる。
○河野国務大臣 でございますから、凶作の場合には凶作に対応した処置をとる、豊作の場合にに豊作に対応した処置をとる、この処置につきましては、ただいま申し上げます通り、平年作、中間を基準といたしまして、これに基いて大体従来の数字を勘案して予約をいたしていただく、そうしてこの予約について、もしこれが凶作であった場合にはどう、豊作であった場合にはどうという細則については、私はこういうふうにしたらよかろうということは指示いたしてありますけれども、それについての確定的な事務当局からの報告をまだ受けておらない、こういうことを申し上げておるのであります。
○川俣委員 凶作の場合については解約の申し込みを認容する、こういうことですが、豊作の場合には案があるのですか、ないのですか。私はないというふうに聞いた。
○河野国務大臣 今御指摘のように、豊作の場合につきましては、それについてどういうふうにしていくかということは、このままでもよかろうという意見もありますし、今申し上げるような点について考慮を払わなければならぬという意見もありますので、今協議をいたしておる、こういうわけであります。
○川俣委員 協議中だからまだ実施の段階には至らない、こういうことでしょう。これは豊作の場合と、凶作の場合と、平年作の場合と三つある。この三つができ上って初めて事前売り渡し制度というものは確立される。このうちの三分の二だけは——平年作のときと凶作のときはいい、豊作の場合はどうするかということがはっきりしなければ、農民はこれに応じられませんよ。自分が持っているものを自由に売ってもいいというのか、あるいはこれは安く買い上げるというのか、大体幾らで買い上げるかということは事務的なことだからきまらないにしても、どういう方策があるかということぐらいはきまらなければ、事前売り渡し制度というものは成り立たないのではないか。
○河野国務大臣 そういうことにはならないと思います。要するに米価はきまるのでございますから、今予約をする人に対しては、予約の条件、たとえば事前に一部の代金の支払いをするとか、もしくは減税の特典を与えるとかいうような奨励方法があるのでございます。これが凶作の場合にはその奨励方法をつけたものについてどうするかということは御指摘の通りきめております。ただし豊作の場合には、豊作になった分だけについて事前に与える特典を与えるか与えないかという問題が残っておるのでありまして、これを与えないからといって特別に農家に不利益を与えるということにはならない。でありますが、それについてはどういうふうに考えていくかということは、なお考慮の余地があるということで私は考慮中である、こういうことでございます。
○川俣委員 私の質問の要点を大臣はき違えて答弁されておるのか、理解できない答弁をされておる。私は平年作の対策を事前売り渡し制度にとっておるのかという、その対策を聞いておるのではない。それは別にあらためて聞くのです。三分の一が平年作であって、三分の一が凶作であって、三分の一が豊作である。三つに分れるのです。そこでこの制度を完璧ならしめるためには、実行に移すためには、——机上の空論なら別ですよ、現に二千万石以上集めるということになりますならば、その三分の一の対策が立たないでは、この事前売り渡し制度というものは成り立たないのではないか、こう聞いておるのです。そこでそれはまだきまらないということになりますると、これは机上の空論になってしまって、二千万石以上のものは集まらないのではないか、こう聞いておるのです。あるいは食管法を改正して予約以外のものは自由に売らせるというなら別問題です。これはやはり現在のところは統制下に置くのでしょう。従って農民としては災害が起きた場合にそれを自力で防いだ方がいいのか、病虫害が発生したときに、それを自力で防いだ方がいいのか、自然に対策は生まれてくる。この対策なしに事前売り渡し制度というものについての実行力はないのですよ。それで聞いておるのです。
○河野国務大臣 豊作の場合には、これは今の予定数量よりも多くなることでございますから、今川俣さんの御指摘のように、なるべく増収をはかる意味において従来は超過供出の報奨制度をとっておった。今度の場合には超過供出の報奨制度は逆になってくるという点について十分勘案しなければならないということは御指摘の通りであります。しかし超過供出については、事前売り渡しは、今早急にやらなければならないこと、ないしはまた耕作の過程において十分に増産になるように努力しなければならないから、努力奨励の道を考えていかなければならないのではないかということは御指摘の通りであります。でございますから、それがなければ予約の制度はできないのではないか——できていないのではないかということにもむろん関係がないとは申せませんけれど、増産を奨励するという意味においての施策を加味していかなければならぬという点については御指摘の通りでありますから、これについては考える余地もあるから今考えております、こう申し上げたのです。
○綱島委員長 川俣さん、あと一分の持ち時間になりましたから。
○川俣委員 それではあとはあすに保留いたしますが、私が聞いておる意味はそうじゃない。どうも事前売り渡し制度というものを先に立てて、これをどうして実行するかということに力を入れておる。いろいろな農業上の政策を集約して、売り渡し制度が一番いいということになったのではなくて、先にこう掲げたから、これを無理に実行しなければならないというところに非常な無理があるのではないか。農業の実態と合わないのではないかということを指摘しておるのです。実態と合わないのですよ。合わないものは空論になるのです。河野農相は在野時代から制度は実態に合わなければならぬというのが強い主張だったのじゃないのですか。これがあなたの唯一の強い主張なんでです。実態に合わないものを役人が作ったから、それの上に乗らなければならぬというのでは情ない。その点についてどうですか。
○河野国務大臣 御承知の通り、この予約売り渡し制度は役人が作った案ではないのでございまして、農業団体その地各方面の権威者の方々にお集まりを願って、それらの方の御意見を十分拝聴いたしまして、これによって私が最高の意見を決定してやったことでございます。また食糧の集荷についてこれだけ大きな変革をするのでありますから、従っていろいろな点について十分補足していかなければならぬ点があることは御承知の通りでありますから、いろいろ委員各位の御注意を承わりまして、完璧を期して参りたい、こう考えております。
○綱島委員長 この際農林大臣にちょっと申し上げておきたいのでありますが、農政一般質疑に対する持ち時間を本委員会の理事会においてあらかじめ決定しておりまして、自由党二時間、社会党両派で各二時間ずつということで、六時間ということにいたしております。ただいままで終りましたのは、自由党が五十五分、社会党の俗称左派が五十五分、同じく俗称右派が四十分、集計いたしまして二時間半終えておるのでありますが、明日三時間半の残りを質疑に充てたいと存じておりますので、午前一時間半、午後二時間、大臣に御出席をいただきたいと存じますが、いかがでございましょう。
○河野国務大臣 了承いたしました。ただ明日参議院の暫定予算の委員会で、ずっと参議院の方で差し繰りがありましたらその点は一つ……。
○綱島委員長 やむを得ぬときは何いたしましょうけれども……。
○河野国務大臣 私はなるべく主としてこちらの方へ出席するようにいたしますけれども、万やむを得ない場合は一つ御了承願いたいと思います。
○綱島委員長 それだけ時間が延びますから……。この際資料の提出を求めておきます。日米共同防衛費の支出で、防衛費の年度別金額及び各項目別支出総額表、それから特に農業施設、漁業及び漁業施設等に関する補償額を年度別に資料として提出を求めます。なお三十年度予算に関するこれらの項目に対する予定額もあわせて資料として提出を願います。以上でございます。
○河野国務大臣 関係方面と連絡いたしまして……。 —————————————
○綱島委員長 なおこの機会にお諮りをいたします。理事中馬辰猪君より理事を辞任いたしたいという申し出がありますので、これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○綱島委員長 御異議なしと認めます。つきましてはその補欠を委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○綱島委員長 御異議なしと認め、大野市郎君を理事に選任いたします。 —————————————
○綱島委員長 なおこの際お諮りをいたしますが、目下補助金等の整理等に関する特別委員会において、内閣提出補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、漁業法漁船損害補償法、家畜伝染病予防法などの特例が規定せられておりますし、本委員会といたしましては補助金制度のあり方についてしばしば調査検討を続けておるところでありますので、この際連合審査会の開会を申し入れたいと思いますが……。
○伊東(岩)委員 補助金等の特別委員会の委員長をやっておるのですが、ちょっと関係がございますので……。実は委員会の方ではそういう申し出があるかもしれないことを予期いたしております。そこでできるならば委員の差し繰りあるいは委員外の質問でその御協議に応じたら、こういうことでございましたが、あなたの今のお話は連合審査をやるという御意思でありますか、どっちでございますか。
○綱島委員長 いや、連合審査の要求をするということであります。
○伊東(岩)委員 そうでありますと委員の入れかえで御承諾は願えませんか。
○綱島委員長 皆さんのお意見がそれで一致すればよろしゅうございますが……。
○川俣委員 これは本来でありますならば、法案ごとに各委員会に提出すべしという決議を当委員会が満場一致いたしております。その趣旨にもほんとうは沿わないわけであります。委員会の総意を明らかにしなければならぬ。連合審査の申し入れをするのが妥当だと思いますので、さようお取り計らいを願います。
○綱島委員長 いかがですか、そういう意向でありますので、委員会は決議をしておりますから……。
○伊東(岩)委員 実はあの法律は五月三十一日までの期日があるのであります。そういう関係で早くあげてしまわなければならないが、しかしあげられる、あげられぬは別個の問題であります。すでに四月、五月の暫定予算の関係で二カ月だけ延びております。また六月の暫定予算があげられるとするならばそれと密接不離の関係もありますし、期日の関係もありますが、その点を御研究願いたい。
○綱島委員長 今特別委員会の委員長をしておられる、本委員会の委員の伊東岩男君から六月一日から……。
○伊東(岩)委員 理事会にでもかけて御協議を願います。
○綱島委員長 それではかりに連合審査会をやる申し込みをするということにきめましたら、そういう特別な事情があれば、あるいはこの委員会の従来の理事会できめておった日取りを多少変更することにも御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○綱島委員長 それではお諮りをいたします。連合審査を申し入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○綱島委員長 それではさように決定いたします。いずれ手続き等につきましては委員長においてとりはからうことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○綱島委員長 それではさように取り計からうことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十九分散会