P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
22回国会衆議院1955/06/24

内閣委員会 第26号

発言数
71
登壇者
8
会派数
3
開催日
1955/06/24

会議録

宮澤胤勇日本民主党

○宮澤委員長 これより会議を開きます。  駐留軍基地問題について審議を進めます。質疑の通告がありますから順次これを許します。江崎真澄君。

江崎真澄自由党

○江崎委員 福島長官にまたお尋ねするわけですが、先般私は忍草部落の問題について、またB地区の問題のように紛糾を起さないよう特に御努力を願いたいということで、あなたに特にお願いをし、またあなたもやはりこれは昭和二十九年八月三十一日の線で船津口のバスの問題をあわせ解決するという建前であったのが、一方の問題がたまたまB地区の解決ということで解決をした。だからあわせて一つこの問題は早急に解決をしたいという御答弁を承わり、同時にまた不祥事態の起きないようにということで、私からもあなたに警告という言葉はちょっと言い過ぎかもしれませんが、お願いを申し上げたつもりであります。その後承わるところによりますと、あなたは忍草部落にわざわざ非公式でしたか公式でしたかしれませんが、お出かけ願って、いろいろ調節をせられたということを承わって、非常にあなたの御努力に感銘をしておったのでありますが、遂に結論に至らずしてまたああいう問題を起した。これは事柄の性質上非常に複雑な問題でして、なかなか簡単に解決する問題とは思えませんが、どうも少しああいう問題というものは調達庁として見れば日常茶飯事かもしれませんが、事が富士山でありますだけに、必要以上に国民感情を刺激することだけはこれは否定できぬと思います。一体あの入会権の問題につきまして一応の経過を承わりまして、同時にまたあなたの解決策についての目途と申しますか、見通しを承われれば大へんけっこうだと思います。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 ただいま御質問のありました北富士演習場のうち、特にA地区に関連する問題でございますが、先般の当委員会におきまして、特にまた江崎委員から御注意のございました通り、私どももそう考えておりましたので、実はその後さっそく——と申せますかどうですか、本月の十日東京を出まして十一日の土曜日に現地も見ますと同時に、忍草部落の諸君ともお目にかかってお話しをしたわけであります。そこまで参りましたということは、御承知の通り、B地区の問題を早急に解決する。これをまたきわめてわかりやすく申せば、B地区のうちの登山バスが通ることになっておったのを、山開きは七月一日だから、その辺からバスが通れるようにしょう。従ってA地区の問題がそれよりおくれたのではいかぬだろうから、A地区の問題を——申し上げましたように、参りました時期は六月十日ころでございますから、まだ三週間以上あった時期でありますので、A地区の問題を調べて、これを月末までに解決して、七月一日で両方調子を合せるということが、当然委員会で、特にまた江崎委員にもお約束申し上げた趣旨である、そう考えまして、その処置をせねばならぬと考えたわけであります。ところが、今ごろになってそういうことを申してはどうかということもあるいはあるかもしれませんけれども、忍草部落、A地区の問題というものは一体何をしてもらいたいのかということが、どうもはっきりしておらないということでありますので、やはり直接現地へ行って現地の諸君に一体どうすればよいかということをよく聞いてみたら一番いいのじゃないか、その思いまして十一日に現地の忍草部落の建物の中で、現地の人にも集まっていただいて、一体どうするのだ、どうすれば差しつかえないということになるのかということをお話しを伺ってみた。そういたしますと、御承知の通り、忍草部落の道路を一つ隔てて、行政区域としては他の村になっておるわけでありますが、富士の麓の方にかけて、忍草部落としては入会の慣行があり、草そだを取る慣行があります。それの一部分を除いて周辺にごく少くB地区というものがございます。大部分がA地区に入ったので一週間に二日しか現在は取れていない。昔からの慣行であれば一週間に七日草を取る権利があるはずなのに、土曜、日曜しか許されておらない。それでは非常に困る。われわれの方の見解は一週間に二日しか草が取れないんだから、一週間に五日分というものは金で払ってやらなければならぬ、こういうことは一応言えるわけです。それは金が目的でないので、目的は草にある。金をもらっているからいいというわけにいかない。やはり草の取れるようにしてもらわなければならない。その場合問題のA地区のとっつきの所は、A地区の南端と申しますか、その少し奥に入りました所に、アメリカ側のキャンプの建物が所在しておるわけであります。A地区は被弾地域とは申しながら、アメリカの兵舎に向って射撃演習をするはずはないんだから、それのこっち側にたまが落ちるはずはない。A地区であってもたまの絶対に落ちないA地区というものがあるはずです。だから一般的にA地区は土曜、日曜の二日ずつ入れるということなんだけれども、たまの落ちないA地区というものがある以上は、演習に差しつかえない限り一週間に七日入れてくれてもいいのじゃないか。それが一つ。それは私の方も当然だ、掛け合いましょうということです。  それからもう一つは、たまの落ちるA地区の中に一週間に二日ずつ入れるわけなんだけれども、その地域に一週間に二日以上入れろというわけではないが、入った際に若木その他を植えてくる、植林をして帰ってくるということを向う側に認めさして、演習の期間それが踏みつぶされても何でもそれは文句を言うわけじゃない。また一週間二日入るときに取ってみたり、見てみたりする危険はこっちで負担するから、一週間の土曜、日曜入るときに植え付けということの権利を認めさせる。  それからもう一つ、これも忍草の方でありますが、たまの落ちないA地区に該当するところでありますが、石を取るのを承認させる。この三つであったわけです。いずれもこれはしごくごもっともな話で、それは一つやりましょう。アメリカとの話がどういうふうになるかということを私が保証するわけにはいかないけれども、私の確信としてはこれは当然できなければならぬ性質のものである。忍草部落の希望というものが七月一日までにB地区の問題とあわせてそれを解決するということであることも私はよく承知しておるからやりましょう。たまたままだ十一日なんです、二十日以上ある、これは当然できるのがあたりまえである。ただこれは人間のする仕事であるから、万一七月一日から少しずれるというようなことがあった場合に、たとえば数日のずれでできるということであればB地区のバスだって少しは待ったって差しつかえない。十日ぐらいということであれば向うも待たして同時解決ということにしましょう。ただ一緒にするために八月一日でなければできないというようなことにでもなれば、登山の山開きは七月一日なんだから、山麓電鉄のバスがもうけるかもうけないかそんなことは私の知ったことじゃないけれども、登山客が迷惑をこうむる必要はないんだ、やはり七月一日から通して、少しおくれて忍草部落の問題が解決するということにしたらいいのじゃないか。一緒にしたところで八月一日ということであれば、片一方だけ解決するという建前をとったために忍草部落が別におくれるということでもない。しかしそういうことをあなた方に承服しろの何のと言ったってしょうがないことだ。はい、承服します、別々でよろしいということをあなた方が言うわけにもいくまいから、私ども全力をあげて七月一日でそろえる。そろわなかった場合には、私の良心にかんがみて、このくらいの日数ならでこぼこであってもよろしいということであれば、でこぼこにするかもしれないが、原則としてはそろえてやろう、それでけっこうですということで別れたわけなんです。  そのときに私も忍草部落の諸君によく申し上げておいたのですが、忍草部落の問題は農民の死活の問題である、経済の問題なんだから、はっきりそれでおやりなさい、まあ諸君らに言いにくいことだけれども、忍草部落の要求というものは二つのバス会社のけんかを片方にたのまれてしのぎに出ているような要求じゃないか、バスの会社がどっちがどうなろうと、忍草部落の草を取る取らないという問題と何ら関係のある筋合いのものではない、農民の問題はあくまで農民の問題として強く打ち出しなさい、私もあくまでお手伝いしましょう、不景気な問題の取り上げ方をすベきものではないというようなお話をしてお別れをしたわけです。そこで十二日に東京に帰りましたものでありますから、十三日の月曜日に大体アメリカ側との話の材料も整備し、図面その他もこしらえつつあったわけでありますが、御承知の通り、国会その他の関係もございますので、長時間ひまを取ることが簡単にできませんでしたので、十分というわけには参りませんでしたが、若干の事務的な打ち合せを済ませた後、十九日の日曜日に、私、座間に参りまして、先方の参謀長とも長い間話をして帰ってきました。ところが月曜日にすわり込みが始まった。月曜日というのはたしか二十日でありまして、約束の七月一日にはまだ十日もあるわけです。向うのおっしゃっている通りやりましょうということで、しかも十日の余裕があって、これならば絶対できるのであって、しかも日曜日一日費やして先方の上級将校をつかまえて相当交渉して帰ってきたのです。それですわり込みということは私はよくわからない。しいて考えれば——合同委員会の施設特別委員会が次の日の火曜日二十一日にあることになっております。そのときに私どもの期待しておりますのは、B地区の問題が最終的に本きまりになる、先方の返事が来るということであります。従って登山バスその他の問題もその日に解決する。その日から通るという意味ではありません、七月何日から通るというバスの問題が二十一日に解決するということであります。それを期待しておったわけです。それなのにその前日の月曜日からすわり込むということは、そういう邪推をしては悪いかもしれぬが、ここでB地区ですわり込めば、おそらく二十一日の施設委員会でB地区の問題がお流れになるだろう、こういう牽制をかけたんだろうと見た、あまり愉快には見なかったわけであります。どうせA地区といっても先ほど申し上げたたまの落ちないA地区というものがあるわけですから、これは一週間に七日入れろという、そこら辺ですわり込んだのであろうから大したことにはなるまいというふうに考えられる。いずれにいたしましても二十一日の施設委員会の様子を見ようということで、二十一日に施設委員会に参りましたのです。  その施設委員会に前もって通告のありました議題には、B地区の問題についてアメリカ側の回答をよこすという通告が来ておった。いよいよ会議になったら、それが出てこない。どういうわけでこれを出さないか、約束したものがどうして出てこないかということを質問しましたら、アメリカ側は、B地区の問題の返事はすでにできているんだけれども、A地区の方でもめているから、B地区の返事を出すとさらにA地区の紛争が拡大しやしないかと思うから出さないのだ。これはA地区の諸君の、忍草部落の諸君の思惑通りアメリカには薬がきいたわけです。そこで私がアメリカに申しましたのは、B地区の問題はあなた方にも、あなた方の上級者にも、先週来熱心に話をしておって、大体解決することになっておる。また忍草部落の諸君もそれはおそらく知っているだろう、私も相当えらそうに約束してきた。にもかかわらずきのうからすわり込みをかけたということは、おそらくB地区のバスをストップしてくれという示威運動にすぎない、その手に乗ってストップされたのでは示威運動がきいたということになって、私ども愉快でない、だからさっさとアメリカの回答を持ってこい、七月一日から私としては是が非でもバスを通してしまう、そして是が非でもA地区の問題を解決したい、そういうことでバスは七月一日、B地区の問題も七月一日ということで最善の努力をしている、それが四方八方みな満足すべき条件であるならばと思って全力を尽しているわけです。それをだれかがひっかき回すからといってきまり切った計画をひょろひょろ変える必要はない。アメリカ側もそんな心配をしなくても持ってきたらいいのじゃないかということで、持ってくるという話ですから、B地区の問題は七月一日以前にすっかり解決させたいと思っております。  A地区の問題は一応でき上った格好にはなっておりますが、若干現地の感情的対立の問題もできたでありましょうし、これをどういうふうに調整いたしますか、昨日A地区の代表の諸君が横浜までおいでになりましてお話になったあとで、私の方へはおいでにならずにお帰りになったそうでありますので、どういうふうにお話しますからちょっと見通しはつきませんけれども、A地区の諸君も、A地区の諸君の希望する問題の解決の仕方というものは、私が受け合って帰っておるということは御承知なんです。ただ私に不可解なことは、すわり込んで掲げたスローガンの入会権がどうだのこうだうということをどうしてほしいということは、十一日に半日かかってお話を聞いたときに一口もおっしゃらない。ですから全然デモ用の特別の旗じるしにすぎないわけです。真実の要望としてこれをやってもらいたい、あれをやってもらいたいということで入会権を承認しろということは入会権のいの字も言ったことはない。ですから今回のすわり込みという問題は、私は忍草部落の諸君に直接通告というと大げさですけれども、お話したように、農民諸君が困った問題があるならばこれは、農民の問題としてあくまで強硬に主張するものはすべきだ、われわれも手伝う、しかし人の利害関係でけんかになっている問題の手伝いをするという意味においてこの問題を持ち出し、つまり忍草部落の諸君が前に言われたように、忍草部落の問題が解決しなくてもB地区の問題が解決しないならばがまんする、こういうことを言ったのです。そんなはかばかしいことをおっしゃるものではない、農民の問題はバスが通ろうが通るまいが因ることは困るのである。向うのバスの問題がつぶれても自分はがまんする、そんなばかなことは言っては困ると言ったのです。そういうサイコロジカルなデモをやっていると私は見ざるを得ない。ですからどういう方が指導せられてあのデモをやられたかどうかしりませんけれども、私の個人の気持から申せばあまり敬意を払うわけに参らない。しかしこちらも役人でありますので、問題の解決だけは取り急いでアメリカとの間にも大体の道も開けておることでもありますので、先般のデモその他の関係で若干の障害も生じたでありましょうけれども、だんだんに解決して参る。それ以前にB地区の問題はそういういきさつでもありましたので、七月一日から山開きと同時にバスの通るようにしたい。A地区のバスは協定の上に明記されておるはずでありますので、自動的に時期がくれば通る。片一方のバスはすわり込みのためにつぶれてしまえば、通るものはA地区のバスだけになるというやっかいな現象になっておりますので、そういうことのお手伝いを農民などはすべきではないということは、私はかたく信じて疑わないところであります。いずれにいたしましても江崎委員の御指摘になりましたように、もっと以前にA地区とB地区の問題が解決したということではっきりしておけば、かような事態にならなかったわけでありまして、その意味におきましては私どもの責任もきわめて重大であると思いまして、今後の事態収拾になお一そうの努力をしたいと考えております。

江崎真澄自由党

○江崎委員 お話の線は大へんごもっともでよくわかりました。と同時に地元でもあなたの取りなしということについては、われわれ仄聞するところによりますと、一応感謝しておるわけです。そして御努力願っておる。ただ問題になりますのは、バス問題と忍草部落の代表者の面子問題、これは理論的に申しますと、あなたのおっしゃる通りなんです。われわれもそう思います。けれどもこれがあそこまで紛糾するということは、ただバス憎さとか一電鉄会社憎さということじゃない。それは昨年八月三十一日にあなたが合同委員会で折衝をし、あなたの御意向もまたアメリカ側の意向もバスと同じように解決をする、そこでようやくにしてその代表者の面子というものは保ち得ておったわけです。だからこれは多分に政治考慮が必要じゃなかろうかと思う。デモストレーシヨンをやったのだから、ここで下ったのでははなはだ工合が悪い、妙義山の小さい形を再現するようなものだというふうに思わない方がいいのじゃないか、あれはどっちかというと、天野県知事にわれわれ善良な農民はばかにされたのだ、しかも天野県知事とバス会社の社長とが結託しておるのだ、しかもこれが議員の肩書きにものをいわせて委員会にまで乗り込んで来て、比較的強腰の自主性のある長官だけれども、これにおどしをかけたのじゃないか、これがどうもあるらしい。だんだん聞いておりますと、これが一つのひがみになっておる。だからこういう問題はあなたとのけんかじゃない。と同時にここでアメリカ側におどしをかけてどうしようというものでもないように、われわれは割合公平に聞いておるのでございまして、われわれわかるような気持がするのです。そこで私はきょう思い出して速記録をつくっておったのですが、バス会社はバスが通ればけっこうじゃないかという発言を私自身もしておるのです。けれどもこれがこじれるということは、これで代表者の面子まるつぶれというわけです。と同時に何をやっておるのか、もう代表者というものは依存するに足らぬじゃないか、同時にまた福島長官は実に忍草部落の理解者である。なかなかあの人は正しい議論を吐いてくれる人だ。顔を見て話をしてみればなおいいことを言ってくれたというわけで、この間まであなたの人気というものはA地区の忍草部落に関する限り実際なかなか絶大なものがあったようです。ところがこのバス問題ばかり解決していいかいいかといって迫られていく。中にはおだてに来る連中もきっとあるのでしょう。そこで不慮の事態が起るということだと思うのです。だからこのバス問題というものが一つの安全弁になっておったというところに問題があるので、この安全弁がたまたま解決した、解決してくれればたいへんけっこうだ、われわれもけっこうだと思うのです。世の中のことの収拾というものは安全弁は安全弁として取りつけておくことの方がいい場合も考えられるわけでございます。だからこれはあまりそういうふうにお考えにならないが、理屈はあなたのおっしゃる通りですが、やはり並行して解決してやられたらどうか。このA地区の問題はあなたの敏腕をもってしてもこれが二月、三月かかるということになれば大騒動で、また労働組合が赤旗を振って応援に行ったり、この内閣委員会でもいろいろ気まずい質問も出てくるということになります。バス会社の方を一月しんぼうさせたからといって、あなたのおっしゃる通り登山客が迷惑をこうむるだけですが、片方は命がけの場面です。その命がけの場面で一方だけが通ってしまったら——その場画についてみると、あなたが立場を変えて考えてみた場合、あなたが実際の責任者とか代表者になっておられればあなたでも困られるだろうと思う。だからこれはむしろ一緒に解決なさった方がいいのじゃないですか。すでにこのA地区問題の解決については、あなたにも相当御確信があるようですし、すでに現地でも八、九分通りほとんど了承されて、あなたが引き上げてこられたという一幕もあったようですから、これは一つすなおに解釈をしてやっていただいておさめてもらったらどうでしょう。バスも並行して、それはあなたのところでちょっとこうやっておけばいいのだから——そうでないとまた天野知事がどうしたとか、やれ民主党がどうしたとか、圧力を加えた感が出てくると思うのです。これは民主党の委員諸君でも御了解願えると思う。そうむずかしい話じゃない。そうしてやれば代表者の面子も整うだろうし、同じように実力行使でまたおどされて赤旗を振りまくるということは、地元民も希望しておらぬように思うのです。この問題はどうか政治問題として再度御考慮願えませんか。いかがでしよう。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 まことに仰せよくわかりました。ただここで申し上げたってしょうがないのですけれども、私に一口不足を言れしていただければ、バスとA地区と一緒にしようということで十一日に話をして、そういうふうにみえまで切って、大体交渉の大詰めを十九日の日曜日の夜までかかって持っていって、しかもあと十日を残しておるのですから、七月一日にそろうのがあたりまえです。それをそろって解決するのをこわしたのはA地区のすわり込みなんです。こわしておいて、なおかつそろえろという言いぐさは成り立たないのではないかと思いますけれども、仰せのこともございますのでよく考えまして、なるべく御趣旨に沿うようにいたしたいと考えます。

江崎真澄自由党

○江崎委員 どうもありがとうございました。これはやはりお説の通りでして、われわれそこまであなたが言質を与え、同時に解決の見通しを立てて引き上げられたということを知らなかったので何ですが、むしろこれはあなたが怒る通りで、われわれだって怒りますそこまで話してあるものを黙って勝手に実力行使に出るのはけしからぬじゃないか。せっかくの話をぶちこわしたのはお前の方だということで、それは怒るのは当りまえで、大へん無理からぬふんまんだと思います。けれどもこれは問題の解決ということが根本なのですから、まあそれはそれとしてよく私も承わりましたし、同時にあなたの心境も十分理解できるものですから、一つ今の安全弁は安全弁としてあなたのところで手かげんをなさりつつ、また現地の者の不義ということがあってはなはだまずいということならわび入れもしなければならぬと思います。私がなぜこの問題を心配するかといいますと、言うまでもなくあとに五つの飛行場の問題が控えております。この問題についてはわれわれもしばしば議論をして参りました。いずれまたあなたとも、いろいろいやな話し合いをしなければならぬ場面もあると思います。おそらくきょうもそういった問題が必ず出てきますが、そういった問題をやはりあたたかみを持って、そして地元の行き方というものも非常に理解しながら解決してもらうということになれば、物事には筋道も立ってくるし、話し合いというものもできるし、またわれわれ内閣委員会もその理解ができ、筋道が立つ範囲においては協調もできるというものです。ところがそれができないというとどうも話がつかぬ。あなたの御答弁、またあなたの立場はわれわれはよくわかる。そしてまた何というか、理解するに決してやぶさかじゃありませんが、実はあなたがここでいつも強腰で御答弁になる態度を見ると、場面によっては気持いいのです。けれどもややもすると末端の連中はその強いところだけまねしてしまうのじゃないか。あなたのような円転滑脱な、同時に相当の理解と実力を持ってやられるならばこれはけっこうです。やってもらわなければいかぬと思う。けれども悪い面だけを下の衆が見習ってしまうのじゃないか。特に地方の調達局あたりで——もう一つ私は言を進めて言うならば、強将のもと弱卒なしという言葉がありますが、どうもあなたのもとにある部下は、少しこういった問題の処理能力というものが薄弱じゃないか。あなたが代表選手で合同委員会へ乗り込んでいらっしゃる場面だから、事の性質上一面無理からぬこともあるが、どうも地方の問題の処理に当る担当者、これはあえて本庁の人々をさすわけじゃありませんが、この出先の能力というものがいささか欠けておるのじゃないか。これは五つの飛行場の問題の処理に際しても、どうぞよく目を光らしてもらいたいと思う。だからこの間の列の公聴会などもいろいろ問題が起きまするように、つまらぬことでせり合わなければならぬということも起るわけでありますから、どうぞやはり強将のもとには強卒というか、理解のあるりっぱな者がおるように御指導にならなければいかぬと思います。責任者を呼び集めてよくやってもらわぬと、われわれもこの五つの飛行場問題ということについては相当の不満も持っておるし、まだまだ議論を尽さなければならぬ点もあります。しかし現地には筋道を立てて折衝するようにということを指導しておりますから、どうぞその点について話し合いができますようにお願いをいたしたいと思います。すでに先ほどあなたのお言葉で北富士の問題では相当明るみが見えたようでありますから、私はあなたの好意ある御処置というものに全幅の信頼を置きまして、この忍草に関する質問は打ち切りたいと思います。どうぞよろしく一つ御処置を願います。

宮澤胤勇日本民主党

○宮澤委員長 茜ケ久保君。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 江崎委員から福島長官に非常に含蓄のあり過ぎる質問がありまして、どうも私どもは少し変な気持でありますが、いま少しく前回の委員会に関連した質問をいたしたいと存じます。  六月三日の参考人を喚問しましたときの委員会で、特に福島長官にこういったことの調査方と適正な処理をお願いしておったのでありますが、それにつきまして最初にお伺いしたいと思います。  第一は、木更津の漁港のいわゆる駐留軍の使用に関して、現地の漁業組合の漁業権があるにもかかわらず、駐留軍は無祈でしかも長期にわたってこれを使用しておる、そして何らの補償もしてないのであるが、これに対しては当然補償すべきではないかという私の質問に対して、福島長官は、漁業権が存在するならばこれは当然補償すべきである、至急に調査をして善処するというお言葉でありましたが、すでに二十日以上たった今日いかようになっておるか、その点についてはっきりした御答弁をお願いしたい、こう思うのであます。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 ただいまの御質問につきましては、実は私自身でやっておるわけではないので、はなはだ恐縮でありますが、資料として当委員会に差し上げてあるそうでございます。二十三日付の書類になっておりますが、「木更津飛行場隣接海面の立入禁止について」という題名をつけてございます。制限の経緯及び現況は、木更津飛行場は昭和十年、当時の日本海軍飛行場として発足した、以来終戦後すなわち昭和二十年九月三十日連合国軍により敵国財産として軍事占領され、二十五年三月二十三日付をもって木更津飛行場に対する調達要求書が出た、この調達要求書によれば土地及び建物についてのみの要求となっており、隣接海面等については何ら触れておらなかった。本件の立ち入り禁止海面があるという問題につきましては、調査したところによれば、旧日本海軍の飛行場であったころにおいても、詳細な面積については不明でありますけれども、港内海面において飛行場に隣接した約三十八万平方メートルの面積については立ち入りが禁止されていた模様であり、これらの立ち入り禁止海面は、連合国軍の当該飛行場占領後も事実上そのまま連合国軍により立ち入り禁止区域とせられておった。政府は二十五年七月二十一日の閣議において、占領以来の漁業被害に対する補償を行うため「占領軍の演習による漁業者の蒙る損失補償要綱」というものを決定しまして、補償実施のため当時水産庁において全国の水域についての被害調査を行い、その際は本件立ち入り禁止区域——木更津の立ち入り禁止区域については何らの報告が行われておらなかった。講和発効後立ち入り禁止区域の設定はすべて日米合同委員会において行うこととなり、昭和二十七年の末に調達庁において全国について事実上の操業制限区域の有無等を調査した際に、千葉県から、本県には該当事案はないという返答を受けたのだそうであります。よって調達庁としては木更津にさような問題がないと考えておった。その後昭和二十八年末ごろになりまして、本件の地先海面の事実上の制限があるやに聞き及んだことがありますが、地元から補償申請書等が調達庁に提出されたことはいまだないそうであります。申し上げましたような事情でありますので、木更津基地付近港内は飛行場接収以来米軍により漁業を禁止されていた模様であることは間違いないのでありますが、昭和二十九年五月十七日付基地司令官発木更津市長あての文書によって、日曜日及び米側祭日に限って日の出一時間後、日没一時間前までの間、一定の標識となる旗を立てることによって操業を許可する旨の取りきめが行われたそうであります。木更津及び木更津中央漁業協同組合の共有する共同漁業権の設定区域内でもあるわけでありまして、当該共同漁業権は貝の採取及び採藻を権利の対象としているそうであります。その制限区域に関する漁業としては、そのほかウナギとかボラとかセイゴの漁業もあるそうでありますが御指摘の点もございましたので、先方の申請はないわけでありますけれども、被害状況を目下調査中だということだそうで、あります。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 実は資料を今手元にもらったので拝見していなかったのですが、今の調達庁長官の御答弁はこれに基いてなされたのであります。そこで地元から何らの要請もなかったし、県としても報告がなかった。これはわかりますが、そういった実態がわれわれの調査に、よって判明したので、六月三日の委員会で特に私からも発言し、同僚の福井委員からも発言があった。その以後においては二十日間の時日があったのでありますから、こういった過去の事柄はもちろんでありますけれども、実際漁業権があり、さらにそれが非常に制約を受けておるのであるから、その実態について具体的な調査をして、それに対する補償ができるかできぬか、またするのならどのような補償をするかということを明らかにしなければならないのに、こういった文書的なものを引っぱり出して、今さらここでとやかく言われることはおかしいと思うのです。二十日間という時日を何をしておったのか。当然これは現地に行かれて具体的な実態調査がなされ、はっきりしたものが出ていいと思う。私はこんな御答弁では、この問題については全然了解できません。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 その港の中の米軍の使っております部分は、大部分埋まりまして浅くなっているようでありますが、海面の埋め立て問題等もあるわけでありまして、先方の漁業組合からは埋め立て問題その他の問題もあるので、当分調査に来てくれるなという話もありましたから、調査ははかどっていないんだそうであります。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 それは新しい拡張問題とも関連があるので、現地の漁業権者が調査をしてもらっては困るということでありますか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 さようではございません。木更津の港の米軍の使います海面の近くはほとんど埋まっていて使えない港になっているというのが実情であります。それの埋め立てとか改良という問題がありますので、それまで待ってくれという話であったように聞いております。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 その点どうも納得が参りませんが、さらに現地を調査して次会に譲ります。  次に小牧の問題についても文書をもらっておりますが、これを見ますと村長が調達庁に対して、立ち入りについて了解を与えていることは一応確認されます。しかし村長が関係農民に対して何ら手配をしてないということは、法的に仕事をなされる場合の手落ちだろうと思うのでありますが、この点はいかがでありますか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 御承知の通り、小牧の立ち入りについては知事の公示はなされたわけであります。村長の処置が必要であることはこれまた事実であります。村長の処置もあった方がいいにはきまっております。法的ということになりますと、立ち入りの権限ということになりますれば、知事の公示によって権利そのものは発生しているわけでありまして、あとは町村長が公示をしなかったためにその立ち上りによって損害等があった場合に、責任の所在が変って参るという関係はあると思います知事の公示がありました以上は、その法的権利の根源という問題に別段の差しつかえはないのであってなおつけ加えまして村長とのお話し合いもできておるわけでございまして、これはあまり理屈に落ち過ぎる議論かもしれませんけれども、法的の根拠という面におきましても事実差しつかえがあるというふうには考えておりません。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 その問題はあとでまとめてお聞きする機会がありますので次に移りますが、佐渡のレーダ基地について、私の調査したところによりますと、二十七年でありますか、県当局、外事関係から見えて放牧場関係の諸君に会われて、金北山の頂上にレーダー基地を作りたい、ついてはいろいろ御協力を願いたいという話があったので、放牧場関係の諸君は完全補償をするならばあるいは了解してもよろしい、こういったようなことで、とにかく反対はしなかったが、しかしやるには完全な補償をしてもらいたいという要請をしておったところが、その後地元には何らの話もなくて現地の人たちがあっと思う間にああした工事がなされてしまって非常に因っておる。私は米軍の司令官の運転するジープで基地並びに全般の調査をして参りましたが、レーダー基地の面積は大したものでもありませんし、さらに駐留軍のおる宿舎の関係地も大したものではございませんが、あの金北山の頂上に至る自動車道路ができておりまして、放牧される牛や馬がAの面からBの部面あるいはCの部面に移動する一つの道が完全に遮断をされている、道路によってつぶされた面積は大したものではありませんけれどもその道路のために放牧された牛や馬の移動する範囲というものが非常な制限を受けておる。こういうことは現地に行ってみますとまた驚くべきものがあるのであります。こういった現地の諸君の意思を全然無視してやったこと自身は許せないことでありますが、しかし問題は起っておるのであります。それに対して補償を何べん要求しても当局は何ら誠意ある返事をしておらない。私はここに資料も持っておりますが、今当局から出された書類を見ますと、農林省と協議中であると書いてあります。二十七年にできまして、もう三年たっておる。そんな長い間協議中々々々で、お役所の皆様はよろしいでしようが、現に被害をこうむっておる、いわゆる零細農の諸君が非常な迷惑をこうむっておる事態をそう二年も三年も協議中々々々でほったらかしておくということは私は許せないと思う。私はレーダー基地そのものに反対でありますけれども、実際にできておるのでありますから、その補償について本日は発言をするのでありますが、私は皆さん方がどういうお考えで二年も三年も調査中ということで、この現実に起っておる死活問題をほうっておくのか私はわからぬのです。一つこの金北山のレーダー基地に対する補償をすみやかにしていただきたい。基地の問題は別として扱いますが、一応起ったところの補償を早急にしていただきたいのであるが、補償の額の決定と支払いの時期は、長官としていつごろやっていただけるか、私はあまり調査中とか協議中とかいう言葉をお使いにならないで、一つできるだけの短時日の間に補償額をきめて、補償をする日時を御明示願いたいと思うのであります。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 金北山の放牧場の問題は、私も現地に見に行ったことはないのでありますが、お説の通り、レーダー施設そのものは大したものではなく、まん中につけました基地のためにつぶした面積は大したことはない。ただ道をはさんで両方にずっと草地があって、牛が放牧してあるわけでありますが、道を横切って牛が歩けなくなります。一定のきまったところに牛がたまり過ぎる。従って一定の地域で牛がたまり過ぎて遠くまで行かなくなったものでありますから、牛がやせてくるという意味の損害ができる、こういうことであろうと思います。そこでこれはかなりむずかしい問題でありまして、額は別として、確かに損害は出てくるはずでありますので、補償をしたいわけであります。放牧権というものの性質とか、いろいろな関係で権利を消滅させた、あるいは権利を阻害したために、それに対して補償をするということをしなければならないわけでありますが、漁業権とかそういったような確たる権利の要素を放牧権というものはしておらない。放牧組合に対して、年に四百円ずつ納めて牛を放牧させるような慣行であるそうでありますが、従ってその損害というものの実態がどこにあるかということがつかみにくい、また会計規則その他の面からいっても、どういうような額を定めていいかわからない。先方の組合自体の希望する方向は九百万円くらい払ってもらいたい。私どもが通常計算いたしまして、それは牛が少しやせるだろうというようなことからでき得るいろいろな計算をいたしますと、二、三百万円も危ない。しかし現地の諸君の希望もあることですから、何とか知恵を出して、もう少しよけいに金を出させる方法はないかというのが)二年も三年も、あっちに行ったりこっちに行ったりして相談している原因なんです。たとえば新潟県庁として、もう少ししっかりした案を出してもらえないだろうか、あるいは牛の頭数その他の問題について、われわれは現地の実現を知っているわけではないが、新潟県からこの補償問題を正当化するような資料をもう少し出してもらえぬだろうかというようなことで日数をとった。新潟県としては中央の考えていることはよくわかる、また中央がどういうような書類を期待しているかということはわかっておりますけれども、うそをつくわけにもいかなくて、そんな簡単に支払いはできないというようなことで、何とかしてすげにでも払ってしまおうということであれば、簡単なんでありますけれども、現地の諸君の希望に近い線で支払うためには、日数がかかっておるということで今日まで推移したわけでありますけれども、私現地を知らないでそういう処置をしてもいかがかと思いますけれども、最近北村新潟県知事との間に、大体この問題をどういうふうな方角で処理するかというようなお話し合いもいたしまして、そのためには従来確たる資料を提出し得なかった県事務当局を督励せられて、県側からしっかりした資料を出していただきたい、それをわれわれとしては大体において承認しようというような話し合いもしておりますので、きわめて最近に問題は解決すると考えております。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 長官の御答弁を聞いておると、なかなか話がわかるのであります。わかるのでありますが、実際はそうでない、そこに問題があると思う。現地の諸君の言うところによりますと、仙台の調達局に何べんかけ合っても、何回行ってもなかなか話が進まない。また今長官のおっしゃるように、現地の諸君の要望に沿うように、できるだけたくさん出してやりたいというお気持であれば、私は話は簡単に済むと思う。ところが長官の部下である仙台調達局の局長以下、そういった諸君は、なるたけ出すまいと言っておる。何とかして出さずに済むなら出したくない。出すにしてもうんと小切って出したいという口吻であり、そういった態度で、現地の関係者とひざつき合せて、よく話し合おうということもしていないのであります。おそらくそういった気持が調達庁の諸君にありますならば、現地の諸君とざっくばらんにひざを交えて話し合いをするならば、先ほど私の見た現地の諸君の考え方としては、そうでたらめな要求なりあるいは非常に固執した要求をしていないと見ております。従って、これはただ単に金北山の問題だけではなくて、全国にある何百カ所という基地関係の問題がすべてこのように処理され、このような状態であるところに問題があるので、強く主張するのでありますが、一つ早急に現地の諸君とざっくばらんに話し合いをして、納得のいく線を出してもらいたい。特に今長官の言われるようなお気持であるならば、私はきっとそう時間を要しないで解決するであろうと思うのであります。一つぜひこの問題については、そういった態度あるいはそういった長官の考え方を、仙台調達局に指示をしていただいて、現地の人たちが、早く解決できるようなことに手配をしてもらえるかどうか、一つ早急に私としてはそういった指示をしていただきたい、こう要望するものであります。長官、それに対して御答弁を願います。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 仰せまことにごもっともでございまして、仙台局にももちろんそういう指示はいたしますが、しかし今日まででも仙台局は仰せの通りのつもりで、出したくないとか、出したいというつもりでやっておるはずはないのでありまして、もともと払うことがなかなかむずかしい案件なのでありまして、会計検査院に聞かれては都合が悪いのですが、ほんとうを言うと払いにくい金を苦心しておるわけなんです。決して払いたがらずに、あるいは値切りたがってごてごてしておるわけではないので、まともに持っていけば払うのはむずかしい金を、何とかへ理屈をつけて払う。それをまたさらにもう一段へ理屈をつけて、ふやそうとしておるのが仙台の調達局でありますので、その辺のところは一つ御了承を願いたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 そこで調達庁長官に一つまとめてお聞きします。その後の五ヵ所の飛行場の問題についての折衝の経過を一つ順次簡潔でよろしいですから御説明願いたい。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 御報告申し上げます。折衝と申しましても、提供云々の折衝は一ヵ所も開始しておりません。従いまして立ち入り調査をするとか、調査させろとか、これのみの折衝でございますことをまずもって御了解を願いたい。  小牧の方は調査が済みまして、ほかの飛行場の関係を待っておるわけであります。残る四つの飛行場のうち、木更津の飛行場につきましては、土地立ち入り問題について近く話し合いが成立する予定であります。横田の飛行場につきましても、今月内には話し合いが成立いたしまして、立ち入りができるようになるのではないかと期待しております。立川の飛行場につきましては、いかようになりますか、これからの交渉でありますが、目下のところ最善を尽して、立ち入り問題の了解を得るように努めておりますので、今月一ぱいにはこれまた何らかの結論に達するであろうと考えております。新潟の飛行場もほとんど同じ状況でございまして、新潟県知事の公示を待っておるという状況でありますが、ちょっとこれは遠く離れている関係もございまして、詳細のことが今日わからないのでございますが、新潟県知事より御連絡があるはずでございまして、総じまして立ち入りという問題は、必ずしも法的手続による立ち入りということにいたさないで、諸事解決するのではないかと期待しておる次第であります。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 防衛庁の方見えていますか。——一言防衛庁の関係で…。実は妙義山のアメリカの演習地は中止されましたが、最近現地に自衛隊のジープがときたまやってくるというので、実は非常に神経をとがらしております。何かアメリカの演習地の施設にかわって自衛隊の施設ができるんじゃないかといったように非常に現地の諸君が神経をとがらしておるのでありますが、自衛隊にアメリカの一部買い上げた土地を中心に施設をお作りになる御予定であるかどうかお聞きしたいと思います。

都村新次郎防衛庁参事官(教育局長事務取扱)

○都村政府委員 防衛庁といたしましては、現在のところ妙義山演習場を使用する計画はございません。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 今後はどうか、そしてまたもしそういうことが起り得るというような場合は、前もって地元の関係者に話し合いをしてやるというようなお考えかどうか今後のことを一応お聞きしておきます。

都村新次郎防衛庁参事官(教育局長事務取扱)

○都村政府委員 お答えいたします。将来のことにつきましては何とも申し上げかねるのでありますが、もし自衛隊の訓練場に妙義山付近を使うことが必要であるというような場合におきましては、おっしゃいましたように地元等の了解を得た上で実施いたしたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 わかりましたが、私どもはアメリカの施設そのものももちろん反対でありましたが、自衛隊の施設も地元としては非常に反対をしておりますから、これは特に防衛庁に要望しておきますが、今後といえどもあの妙義山に防衛庁関係の施設をお作りにならないように特に要望しておきます。もしそういう場合には、これまたやむを得ず、いろいろな意味で反対しなくちゃならぬおそれがありますので、一つこの席でそういうものをお作りにならぬようにとくと要望しておきます。十分お含みを願いたいと思います。

宮澤胤勇日本民主党

○宮澤委員長 福井順一君。

福井順一自由党

○福井(順)委員 福島調達庁長官にお尋ねいたします。木更津の飛行場隣接海面、これは約十一万坪ですが、昭和二十九年の五月三十日から駐留軍が使っている。これは今日まで長い間になりますが、何らこれに対して補償が行われていない、本日ここに調達庁から資料が提出されまして、大体この通りだと思います。どうもこの内容を読んでみますと、調達庁の責任じゃないんだというような意味にもとれる、弁解がましいことがだいぶ書いてありますが、いずれにいたしましても、調達庁が調査粗漏ということになるのでありますけれども、漁民は長い間——ここに補償の請求をしていないということが書いてありますが、なるほど補償の請求をしておりません。漁民は長い問黙って今までがまんをしてきておるということを一つよくお考え願いたいと思います。そこで私が長官にお願いしたいことは、今までの補償は一日も早く当然補償していただきたい。先ほども茜ケ久保委員からも質問がありましたように、先般問題になってからもだいぶ時日を要しておりまするけれども、何らその後音さたがないということでございますから、これは一日も早く補償をするようにしていただきたい。同時に漁民のほんとうの希望は、これを一日もすみやかに解放してもらいたいということであります。これは秋から冬にかけて相当の漁がこの海面でありまするので、これから先は補償してもらうということでなくて解放してもらいたいということにあるようであります。ここはちょうど飛行機を積んだ運搬船が通る航路に当っておるのでありまして、その他何らアメリカの方では使っておらないのでありますから、これは解放してもよかろうと思われるのであります。どうか早急にそういう措置を講じていただきたい。いつも福島長官に質問をいたしますと、たいへんいんぎんに丁重に答弁をいたされますが、どうも一向に実績が上らないように思う。いわばいんぎん無礼と申すやつで、言葉はたいへんいんぎんであるけれども、やることはたいへん無礼である。それは先般も、考慮するということを言ってたいへんいんぎんに答弁をされましたのでそう思っておりますと、すぐその口の下から強制立ち入りをするぞと今度は調達局長が言ってきておる。全くいんぎん無礼という言葉の通りです。いんぎん無礼という言葉は、福島調達庁長官、その他調達庁の方のためにできた言葉とさえ思えるようなかっこうでございます。どうかほんとうに今までのところは早急に補償していただき、これからは早急に解放するようにしていただきたいということであります。  それから先ほども御答弁があったようでございますが、木更津の航空基地は、第二案を漁民は望んでおります。これは長官御承知の通りだと思いますが、従来日本の海軍航空隊では、ずっとあの海岸線といいますか、一本滑走路がありまして、今アメリカでは使っておらないけれども、これを拡張した線が第二案だと思うのでありますけれども、この第二案ならば割合に漁場が小さくならない、そういう被害が割りに少いというような理由から、第二案ならば立ち入り調査をしてもらってもよかろうというようなことになったのでありまして、何もかも調査してよろしい、また拡張してよろしい、こういうことではないのでありますから、その点は調査と拡張ということは区別をしておいていただきたい。また第二案を非常に望んでおるわけでありますから、誠意を持って第二案になるようにお取り計らいを願いたい。そこで、今まで一回も明快な回答が与えられないので、日ごろふしぎに思い、また一ぺんただしてみたいと思っておったことがございます。これは第二案にするにいたしましても、福島長官のお考えだけでできることかどうか、これを御答弁願いたいと思います。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 第二案というものの理論的根拠がはっきりいたしまして、また地質の調査その他の関係から、第一案、第二案に関しますいろいろな数字があがりまして、実証的に第二案の方が賢い案であるということが明確に証明されますならば——それだけで、私限りの決心で第二案になるものではありませんけれども、日本側にも関係官庁もございますし、またアメリカ軍も承知をしてくれないと、アメリカ軍が埋め立ての工事をするわけでありまして、できるものもできませんけれども、説得力のある第二案、また第一案との客観的な比較がはっきり出るということになりますれば、アメリカ側との交渉も、これは私が担当することになると思いますが、可能性は十分あるのではないかと思っております。いずれにいたしましても、これは日本の国内的な手続にいたしましても私だけというわけに参りません。また対外的には地上工事の経費を負担させます関係もありまして、アメリカ側の同意を取りつける必要があるわけであります。

福井順一自由党

○福井(順)委員長 官だけと申し上げましたのは、長官が日本を代表して、こういう意味でございますが、どうも私はっきりわからないのは、アメリカと日本と相談して、合同委員会なり施設委員会なり、そこでどちらの言うことが通るかということであります。アメリカの主張にウエートがあるのか、こちらの主張でも相当ウエートがあるのかということであります。これは今まで再三長官にもお聞きしたことでございますが、私が長官から伺ったところによりますと、日本の防衛上重要と思うから木更津の飛行場の拡張をきめたんだというようなことでありましたので、先般も鳩山総理大臣に、日本の防衛上の立場から五つの飛行場の配備計画をきめたのか、こう質問をいたしましたところが、鳩山首相はいやそうじゃない、これはアメリカの要請によってきめたんだ、日本自身の防衛的な見解というものはそれには入っていないようなことに私は伺っておるのでありますが、その点につきまして、一体この五つの飛行場をきめるのに、どういう機関でいつだれがきめたかということをはっきり一つお伺いしたい。これは前会も前々会も私伺ったのでありますが、これに対するはっきりした答弁がなされていないのでありますから、これを一つ明確にお答え願いたいと思います。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 五つの飛行場というふうになりますまでには、現在の飛行場の滑走路の拡張という問題をまずアメリカ側が言い出して参った、言い出して参るということは日米合同委員会に言って参る、正確に申しますればその施設委員会に言って参る。施設委員会といたしましては予算の制約その他政治上社会上の条件もございますのでこれを受け入れるわけには参らない、さりとて全面的にこれを拒否するというわけにもこれまた参らないのでありまして、できるだけ小さくする、数を少くするという努力をいたしまして、五つぐらいになれば——五つぐらいということは確たる日本の防衛計画があって、それにはまって五つというわけではありませんけれども、これはある意味では常識的と申し上げるよりほかないと思いますけれども、日本において飛行機が飛ばなければならぬのだということは、必ずしも防衛計画を待たずしてもわれわれとしては言えることだろうと思います。しからば飛行場がなければならぬのだ、防衛計画があろうがなかろうがそういうことは言えるのではなかろうか。そういたしますと、日本国内において何カ所であるかということになれば、将来の防衛計画、これはいかようにきまるのか知りませんけれども、私どもの立場において言えることは、それは最小限度になっておる限り、三つとか四つとか五つとかいうことである限りには、いずれの防衛計画ができようともそれがカバーされるものであろうそう、いう意味で将来の日本の防衛計画の上に迷惑をかけることもあるまいということで、五つくらいならばアメリカの話に応じてみよう。しかしながらこれは具体的に一つ一つについて調査もし、調査の結果で技術的にできるかできないかがきまり、その上で面積その他がきまり、その上で区域がはっきりして地元との話し合いも進めて、補償その他の条件に入ることができる、また納得する条件を作ることができるという見通しがつかなければならぬわけでありまして、これらの見通しがついて参りますと一つ一つについてこれらの地域を飛行場拡張のために決定するという閣議決定がこれからなされるわけでありまして、その閣議決定がありましてから日米合同委員会の正式の協定が成立するわけであります。従いまして現在のところでは、アメリカ側が全般的に飛行場の滑走路の拡張ということを言って参ったというだけでありまして、われわれの方がそのうちのどれとどれについて返事をするかということを、目下研究中であるというわけであります。そのために調査が要るのだということであります。調査が済みまして具体案ができまして、一つ一つについて差しつかえなしということになれば、あらためて日米合同委員会の決定がその後においてなされるわけであります。今日までのところでは、日米合同委員会の決定というものは一つ一つの飛行場についてなされているわけではございません。

福井順一自由党

○福井(順)委員 そうすると混同しないように一つ一つ伺いますが、これはあたかもやまたのおろちが白羽の矢を立てられたようなもので、五カ所の航空基地をこことこことこことだけ提供しろということを、はっきりアメリカの方から要求されたのではないのですか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 この点は再三申し上げていると思いますけれども、今日アメリカの使っております飛行場は四十幾つありまして、これの滑走路の延長という問題を抽象的に問題にされて参ったわけであります。両方の話し合いで、全部やったらとてもかなわないので、どことどこならばがまんができるとこちらから言ったこともありますし、向う側がこことここなら二、三ヵ所であとの五つ六つに代用することができると申したこともございますし、現在の指名されました五つの飛行場になりますまでは、従来日本にあしました多数の飛行場の中から長い間かかりまして、年数をかけましてだんだんにしぼって参った日米の合作であると私は考えます。

福井順一自由党

○福井(順)委員 そうするとアメリカが五ヶ所の飛行場を指名してきたわけでなくて、日米合作をしているわけですか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 日米合作と申し上げる方が正しいと思います。アメリカの指名をそのままのんでおりましたのでは、この五カ所でおさまるわけはなかったのであります。

福井順一自由党

○福井(順)委員 それはどういう機関ですか。たとえば合同委員会とか施設委員会とか……。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 施設特別委員会と申します。

福井順一自由党

○福井(順)委員 そうしますと今度は木更津飛行場の第二案ということになりますが、この第二案はもっぱらアメリカの意向によってきまることでしょうか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 日本側の発案によって、アメリカにこれを同意させることができるかどうかということでありまして、日本側がその気になれば残るのはアメリカの意向ということであります。

福井順一自由党

○福井(順)委員 そうすると日本側の意向が相当影響力があるというのが、相当の影響を与えることができるわけですね。たとえばこれら五ヵ所の航空基地をきめるにしても、あるいはその中の一つである木更津飛行場の第二案を決定するにしても、日本側の意向が相当なウェートがあるわけですね。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 日本側の意向というものも相当のウェートがあると思いますが、御承知置きを願いたいのは、飛行場の滑走路をどっちへ向けるかということは、政治的の意向ということよりも風向きがどうとか、いろいろ科学的な、要素によってきまるべきものでありますので、その要素が、こう変えては飛行場としての要素にならないということになりますれば、希望とか意向とかに関係なく科学的な結論に従わざるを得ないわけであります。こういうように多少曲げてみても、風向その他の関係はほとんど同じであるという場合に、初めて希望なり意向なりが支配するのであろうと思います。

福井順一自由党

○福井(順)委員 そういたしますと、今までこれは第二案といようなものが聞き入れられているわけでありますから、幾らかこれは希望があるわけでしょうね。全然希望のないものが問題になるわけはないのでありますし、これは調達庁の方で出たのかあるいはすでに米軍の意向は聞いてあるものなのか、あるいはただ単なる県の意向なのか、私どもはそれを知るべきよしもありませんが、いずれにしても今問題になっておるわけでありますから、この第二案というようなものは相当希望が持てるわけでありましょうか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 日本側の案が正当なものであります限り、アメリカ側に対する説得力は相当あるわけであります。ほかの飛行場におきましても地域、希望等も相当に、しかもかなり基本的に変更させた事例は多々あるわけであります。

福井順一自由党

○福井(順)委員 これに対するあなたのお見通しはどうでしょうか。それは風向きだとか、そういう専門的なこともあるでしょうが、あなたも大分近ごろではもう軍事専門家の域に達しておるようにお見受けするのですが、ぜひ一つあなたの見通しを伺いたい。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 私の見通しと言いますか見ますところでは、横に方角を変えるという、いわゆる第二案もそれと並行して、かつて日本の海軍航空隊時代に滑走路があったという話でありますので、風向きその他そうばかばかしい方角ではないのではないかというふうに思っております。なおその第二案に直しました場合従来第一案では被害をこうむらなかった部落が、今度は第二案になるために被害をこうむるということになる連中が御反対になっておるそうでありますので、これらの問題が解決するかしないかによりますけれども、まんざら第二案というものを軽視する必要はないと考えております。

福井順一自由党

○福井(順)委員 大体御意向がわかったのでありますが、できる限り一つ漁民の被害が少いように御考慮いただくことをお願いいたしまして質問を終ります。

宮澤胤勇日本民主党

○宮澤委員長 桜井君。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 福島調達庁長官にお伺いいたします。先ほど同僚の茜ヶ久保君の質問に関連する質問でございますが、佐渡の金北山、妙見山麓を中心としたところの基地の拡張に伴うその後の賠償の問題につきまして、実は先般これは現地を私は視察して参ったわけでございますが、これが昭和二十八年から今日までほとんど足かけ三年にわたっていまだ補償の方の解決がついていない。その一番の障害になっておるのはどういう点であるか明らかにしてもらいたい。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 私もこれは実際によく知っているわけではありませんが、すでに承知いたします限りにおきましては、金北山の放牧問題についての補償の障害になっておるものは何に対して補償するか、補償の対象が明らかでない。放牧権という権利というものの実体が漁業権その他と違ってしっかりしておらないというところにあるように聞いております。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 この調達庁から配られました資料によりますと、その補償の内訳は明らかなんです。工事期間中の放牧不能によって受けた損害、それが一つ、それから工事期間中の事故防止のための施設としての費用、それが第二点、それから第三点が代替の放牧地を必要とするからその開発経費としての金額、この三つに明瞭にわかれておる。これはいずれも具体的に金額もここに出ております。この三つのうちのどこに一体難点があって三年間も決定をせずにおるのか、そういうところを明らかにしてもらいたい。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 詳細は私も知りませんけれども、そういう三つの各項にいたすまでに非常な苦労があったわけであります。本来放牧権というものがはっきりしておれば、漁業権なりあるいはその他の入会権と同じように、それを阻害しておる、いきなりそれに対する損害の補償ということになるべき筋合いのもの——放牧権というものは私もよく知りませんが、放牧組合というものがあって、それが一頭について四百円ずつ年々とってその地域に牛を放すことができる、そういうことになっておるらしい。従いましてその放牧権というものを持っておるのは組合が持っておるわけでありまして、これが阻害されれば一頭について年四百円入らなくなってくるという損害が起るわけです。その四百円をこちらで払ってやるならば、権利そのものは全部完全に埋めてしまったということは言えるわけですが、それでは百万円にもならぬじゃないか。それで放牧権というものは組合が持っておるのだけれども、そうじゃなくて一人一人の牛を飼って放される方たちの損害という形に組み立て直してみよう。そこで工事のために幾らかかったとか代替地ということになるわけです。放牧権、放牧権とおっしゃれば放牧権を持っておる人が、放牧権を持っておるにかかわらず収入がなくなったというのを全額埋めてやればそれでおしまいですが、それではごくわずかな金にしかならない。従いまして放牧権という問題を離れて、少しでも金額の多くなるように、無理やりに理屈をつけておるのです。いずれこれはそういう理屈をつけて支払いを完了いたしますと、北富士の入会権と同様会計検査院でしかられまして、えらい目にあうだろうとは思っておりますが、しかしとにもかくにもそこにあげてありますように、三つの事項にわけて何とかしてみようという知恵が、ようやく最近までかかって出て参ったというところであろうと私は想像しております。その一つ一つどこに障害があるというふうなものではないのではないかと思っております。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 大体考え方はわかりました。これはもうすでにこういう基地ができてしまってあとの補償の問題でございますので、再三私は長官に質問いたしまして、すでに済んだところの補償については調達庁は早急に誠意をもって解決に当りたい、こう長官からも再三承わっております。この件は地元は実にみな零細な農家でございまして、解決の一日も早からんことを切願しておるわけでございますので、一つ十分、これの直接の管轄は仙台の調達局だと思いますが、そういうところを督励願いまして、早急な解決にぜひ一つお骨折りをいただきたい。こういうふうに御要望申し上げます。もう一つ新潟の飛行場の件については、先ほど茜ケ久保君の質問があったようでございますが、私はあらためて現在どのような段階にいっておるのかお尋ねをいたしたい。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 新潟飛行場の立入り調査の件に当りましては、近いうちに県当局より国の立入り要求に対する工事をしていただこうという段階になっておるのでありまして、それ以外の詳細なことはちょっとわかっておりません。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 その工事をやるということを知事が承知しておる段階ですか、知事の態度はどうですか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 正直なところ知事さんの態度がはっきりいたさないと申し上げざるを得ない状況でございます。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 私の質問を終ります。

宮澤胤勇日本民主党

○宮澤委員長 飛鳥田君。

飛鳥田一雄日本社会党(左)

○飛鳥田委員 一つお伺いしたいのですが、横浜の保土ヶ谷にあります高射砲陣地が最近全部アメリカ軍が移動してしまいまして、そのあと自衛隊に貸すとかいううわさを聞いておるのですが、このことについて何か詳細なお話しが伺えれば伺わせていただきたいと思います。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 この点は私どもの方はあまりよく知りませんけれども、私どもの承知しております限りにおきましては、横浜の今の保土ヶ谷の高射砲陣地だけでなくて、横浜周辺の高射砲陣地というものは五カ所一組に考えるべきものだそうであります。それから米軍が大部分撤退する、これは事実のようであります。しかしながら相当数の部隊は残るそうであります。それに引き続いておそらくは日本の自衛隊との共同使用の問題が起るのであろうと予期しておりますけれども、米軍の撤退その他の正式の通告は受けておりません。従って正式の共同使用の問題も、まだ施設委員会その他の議題には上っておりません。しかしながら非公式の情報として、横浜周辺の五つの高射砲陣地の米国兵の数が減るということ、しかし全部いなくなるのではなくて、相当の部隊は残るのである、日米共同でやりたいという計画があるのだということを承知しております。

飛鳥田一雄日本社会党(左)

○飛鳥田委員 今、五ケ所一組というお話でしたけれども、五ヵ所のうち四カ所はもう正式に接収解除になったと思うのです。そして一ヵ所の保土ヶ谷の高射砲陣地も、事実上米軍は全部撤退して、今あき巣になっているわけです。それに防衛庁の林さんですか、何か下検分に来られたという話も伺っておるのですが、共同使用する場合には必ず調達庁の方に何らかの相談があるのですか。それとも調達庁には全然話なしに、自衛隊と米軍とだけで話がついてしまうものなんですか。その手続を教えていただきたい。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 あるいは私の方の情報がおそいのかもしれませんが、五つの陣地はまだ解除になっていないような気がしておりましたが、解除になっているものもあるかもしれません。解除になっていないときに、アメリカが自衛隊との共同に使いたいという考えを持っております場合には、アメリカ側が演習場その他についても一応の管理権を持っているわけでありますから、アメリカ側が日本の自衛隊と共同の演習がしたいという程度の臨時的意味における日米両方の使用が非公式に行われることはあり得るわけであります。アメリカの演習計画の範囲内において、日本の自衛隊と共同演習がしたいということであればその意味においては、臨時的な共同使用というものはできないことはありません。しかし恒久的に自衛隊と米軍とでやろうということになりますれば、接収解除以前の施設でありますれば、調達庁に相談がなければできません。御説のように、もしも解除してしまいました施設でありますと、これは国有か、民有か、あるいは県の所有であるかわかりませんので、これは完全に調達庁の手を離れておりますので、県なら県、国なら国との間に自衛隊と使用するとかしないとかいう話合いがまとまるわけでありまして、解除しましたものについては、われわれの手は及びません。

飛鳥田一雄日本社会党(左)

○飛鳥田委員 一時的に演習をやるという場合には、少くとも一週間なり二週間なりの演習というふうに、私たちは考えるのですが、恒久的に使う場合には、必ず調達庁の承諾を必要とするわけですね。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 調達庁の承諾と申しますか、施設特別委員会の手続によって、日米で共同に使用する施設であるというきめ方をしなければならないわけであります。

飛鳥田一雄日本社会党(左)

○飛鳥田委員 もし米軍が一兵残らず引き揚げてしまって、事実上自衛隊が使う、また貸しをするような形になります場合、これは安全保障条約なり、あるいは行政協定に基く地域の提供、その目的の範囲を逸脱すると思うのですがそういう場合には、調達庁はどうせられるのですか。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 アメリカは一兵も残らず帰りまして、いないという場合には、私どもの仕事としては、そういう施設は残らず端から解除するということが、私どもの仕事の根本方針でありまして、アメリカがいなくなっているものを地代を払ったり、そういう経費を支出して参りますことは、私どもの予算使用の建前からいいましても、大蔵省なり会計検査院にたちまちつかまってしまうものでありまして、アメリカがいなくなれば、解除ということが私どもの原則でございます。

飛鳥田一雄日本社会党(左)

○飛鳥田委員 保土ヶ谷の高射砲陣地は、もうアメリカ軍は一兵もおりません。すべての武器を引き上げてしまって、ただ踏み台みたいなものを三つ、四つ置いてあるだけだそうであります。当然調達庁のお力によってこれは解除せらるべきものであり、解除していただくのが至当だと私たちは思っておりますが、どうぞその事実をお調べいただいて、善処方をお願いしたいと思います。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 保土ヶ谷並びに横浜周辺の高射砲陣地につきましては、四つは解除になっているというお話もございましたけれども、私の方の思い違いもあるかとは思いますが、手続的にはいずれもまだ解除になっていないはずだと思います。そしてまたアメリカ軍が保土ヶ谷にはおらぬのかもしれませんけれども、相当数はどこかに残るというふうに私は了解しております。かりに一時的に一兵もいないという形になりましても、それはまた帰ってくるのであろうと思います。先ほど五つのうち四つは解除というのがちょっとのみ込めないのでありまして、高射砲陣地というのは、一つのセットになっておりまして、双方から撃ってくるということで初めて陣地の作用をなすものでありますので、五つ全部を一つの組織と見ざるを得ないわけでございます。たまたま保土ケ谷に一兵もいないということになっているかもしれませんが、全般を調べて、どういうことになっておりますか、検討いたしたいとは思いますけれども、私の了解します限りでは、五つともまだ解除の手続は了しておらないということ、アメリカ側の部隊が残るということが、どうも確かであるような気持でございます。なおよく取り調べてみます。

飛鳥田一雄日本社会党(左)

○飛鳥田委員 岡村の高射砲陣地というところがあります。ここにも私たちの知ってる限り一人もおりません。それから子安台というところに高射砲陣地があります。これも私たちの知ってる限り武器も人間もない。それからもう一ヵ所ありました。これもないはずです。しかも横浜の新聞は、保土ケ谷を除いてすべて解除になったというふうに報道しております。この報道が根拠なきものであるかどうかは知りませんが、横浜の人間は、この新聞によってそう心得て喜んでいるわけです。くどいようですが、どうぞ一つ善処をしていただきますようお願いをいたします。

茜ケ久保重光日本社会党(左)

○茜ケ久保委員 それは最近全国の軍事基地は、駐留軍が引き揚げたあとに必ず自衛隊が居すわるんだといううわさが全国にあります。私が参りましたところで例があるわけで、こういうところで明確にしておかぬと無用の混乱を起す原因でもありますので、先ほどの飛鳥田君に対する御答弁でややわかったようではありますが、明確を欠いておりますので、いわゆる国有地ならいざ知らず、国有地以外の民有地あるいは公有地等は、駐留軍がこれを使わなくなった場合には、必ずその元の所有者に返すべきである。また返さずにおいて、駐留軍と自衛隊とがかってに話し合いをして、駐留軍の引き揚げたあとを自衛隊がそのまま使うことがないということをここに明確に御言明願いたい。そうして巷間伝わる駐留軍が帰った後必ずそのあとに自衛隊が来てそのまま使うのであるというようなうわさを払拭してもらいたいと思います。私はそう了解しましたがあらためて長官の言明をお願いします。

福島慎太郎調達庁長官

○福島政府委員 駐留軍の施設として提供してあります施設は、駐留軍と自衛隊との話し合いだけで自衛隊に譲ってしまうということはできません。駐留軍と自衛隊と双方いるときには、共同使用ということはあります。共同使用も、恒久的な共同使用は、正式の手続きを経てもらうことになっております。きわめて臨時的に、双方とも日本の防衛という共同の目標をかりに持っているとすれぼ、共同の演習もしてみたいこともある。その意味におきまして、米軍の施設内で、演習計画に基いて日本軍も参加してやるというようなことが相当にあることは、これは当然だと思います。ある意味におきましては、調達庁に関係のない共同演習が行われることがあるのであります。防衛庁の演習場に米軍が入って演習することもあるでありましょう、しかし米軍が完全に帰ってしまう際に、米軍が直接自衛隊に譲ってお帰りになるということは、私どもがおります限りはあり得ないように思っております。

宮澤胤勇日本民主党

○宮澤委員長 次会は公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗