逓信委員会放送事業の調査に関する小委員会 第3号
- 発言数
- 48 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/07/23
会議録
○濱地小委員長 これより放送事業の調査に関する小委員会を開会いたします。 放送事業に関し調査を進めます。この際質疑の通告がありますからこれを許します。竹内俊吉君。
○竹内小委員 昨日の委員会で放送法の改正に関する見通しについて大臣にお尋ねしたのでありますが、大臣の御答弁では、例の郵政省の省内に設けてある電波法の改正に関する調査委員会にかわる何らかの諮問機関を新たに設けて、それにいろいろの作業をさして、なるべく次の国会には放送法の改正を提出したい、そういう意図のもとに作業を進めるという御答弁があったわけであります。それで昨年来この問題と取っ組んでおられる電波監理局の当局にお尋ねしたいのでありますが、大体今の見通しにおいては、放送法改正のポイントとなるべき、重点となるべき点は、どういう点であるかということを一つお示し願いたい。
○荘説明員 ただいま竹内先生から御質問の、放送法改正に当ってどういう点が主たる問題点であるかということにつきましては、実は先般当委員会に差し上げました、逓信委員会に提出いたしました資料の中で、その初めの部分に書いてあるところが大体その主要点であろうと、かように存じます。
○竹内小委員 あの資料は私も二、三回繰り返して拝見したのでございますが、考えまするに、あの資料によってわれわれが受け取ったところは、最初のあなた方の計画の問題点は、きのうあなたの方の大臣が言ったと思うのです。それに関連してNHKを初めとして民間放送、あるいは学者側、いろいろの意見をお集めになったはずでありますが、それに対してどういうふうに問題を整理したかということは、一向に資料に出てこないのであります。最初から問題の投げっぱなしというのが、今あなたのおっしゃった冒頭に書いてある事柄である。あの通りであるとすれば、いろいろ整理しなければならない問題、特にNHK及び民間放送連盟から答申したことに関する皆さんの関心というものが、少しも資料に現われてきていないのですが、その点いかがですか。整理をして問題点をさらにしぼってはっきりさして、さらに第二の調査を進める、こういう御意向でありますか。最初のあの通りのことで、また今度新たに大臣の諮問機関として設けられる調査委員会は、振り出しがらまたやられるのでありますか、この点をお伺いいたします。
○荘説明員 大臣のきのうお話しになったと言われます諮問委員会の点につきましては、まだ具体的にどういう構想でどうやるということは、私の承知しておる範囲では、まだ役所の中で確定していないように存じます。従いまして、そこでどういう問題を取り上げていくかということも、はっきりときまっていないだろうと私は考えております。 それからその諮問委員会は別として、事務当局では先ほど申し上げました、かつて考えました論点について、一体どういうふうに今後対処していくかという点につきましては——実はその資料でごらんに入れております論点といいますのは、放送法を横本的に検討する場合に、検討のポイントとしてどういうところが問題になるかということを書き上げたわけでございまして、そこを全部現行法と違うように変えてしまうのだというような結論は、一切出ていないわけでございます。確かに民放連及びNHKその他いろいろな方々の御意見を今まで拝聴いたしまして、役所の中でも熱心に議論をいたしまして、その結果すでに何らか結論が出ているのじゃないかという御質問だろうと思いますが、はなはだ旧しわけないのでございますけれども、役所の中ではそれらの論点を論じ尽して、従って改正としてはここを改正するのだというものが、まだ一つも出ていないというのが、実情でございます。それで私どももかねての長期にわたる問題でございますので、できるだけ早く問題に結末をつけたい、いつまでも宿題ではかなわぬという気持があるわけでございまして、今後大いに努力いたしまして、一つ何らかの考えというものを持ちたい、かように考えておる次第でございます。はなはだ申しわけないのでございますが、現在までのところ、これが今度改正になるポイントであるというものは、きまったものはない、こういうふうなことでございます。
○竹内小委員 この問題は私が申し上げるまでもなく、前の電通委員会においても小委員会を設けまして、二十数回にわたって検討をして、その資料は全部郵政省に行っておると思います。またNHKからも民間放送連盟からも数回にわたって、意見を求められたものに対して答申、あるいは自発的に意見具申等もいたしております。その他学者の間においても、いろいろの機会において放送法改正に関しましては意見を表明いたしておるのでありまして、大体昨年から約一年有半にわたって、郵政省がお示しになった問題点と称するものに対する大体の意見は、私は出尽しておると思います。これに対して今のお答えでは、どれをポイントに取り上げて放送法改正の重点とするかという点は、一つもきまっていないのだ、こういう御答弁では、私はやはりこれは職務怠慢といわれても仕方がないと思います。何らかの都合があって、この省内の委員会を開店休業の状態にしたのではないかと考えられるのです。ずっとやりながらも結論は出なかったということでありますか、昨年の九月以来開店休業して、しばらく休んでおるのだ、こういう意味でありますか、委員会の活動状況について御説明を願いたい。
○荘説明員 別に開店休業にしようというような考えでもってやっておるわけではございません。私どもとしましても、先ほど申し上げましたように、これは事務当局としては宿題でございますので、できるだけ宿題の解決には努力すべきである、こういう考えをもって事に当っておるわけでございますが、何分にもいろいろと仕事が次から次へと出て参りますので、ピッチの上げ方が若干ぬるかったというおしかりを受けるかもわかりません。しかしそれぞれ役所の担当者としましては、その後も考えを練っておる次第でございます。 それからなおこの問題が非常にむずかしい問題であるということも、に御理解を特にいただきたい、かように存ずる次第でございます。実は御承知の通り電通委員会の電波法制調査小委員会におきましても、非常に御熱心に長い間御審議を賜わりましたが、その間においても、結局非常にむずかしい問題であるという御意見が非常に強くございまして、諸兄生方におかれましても、この問題がそう短時日の間に結論を出し得るものではないというようなお話もございました。そういうようなわけで、役所の方もまことに扱いにと申しますか、結論を出すことに難渋しておるという事情を御了察いただきたいと、勝手ながらお願いを申し上げる次第でございます。
○竹内小委員 そのむずかしいということはよくわかるのですが、あなたの方からいただいた資料によりますると、大体昭和二十九年の九月以降は、その委員会は全然活動していないのがほんとうじゃないのですか。やっておるけれども結論が出ないのじゃなくて、二十九年九月以降は何らかの都合で手がつけがたいとか、いろいろな理由があるでしょうが、やっていないのだ、こういうことじゃないのですか。どうなんですか。
○荘説明員 確かに委員会といたしまして、令部を集めまして会議の形式でやっておるのは、その後あまりないかもしれません。しかしそれぞれ放送担当者、法規担当者あるいは技術面の人人、そういうのがいろいろと手を分けまして、それぞれの主管分野においてお互いに研究を続けております。そのことは事実でございます。
○竹内小委員 もし各課でやられておる仕事の結果が出ておるならば、資料としていただきたいのでありますが、まあそれはその程度にしておきまして、第二にチャンネル・プランの改訂に当って、昨日いろいろお尋ねをしたのでありますが、その御答弁に、二、三あいまいな点がありますので、それをもう一度確めておきたいと思います。 その第一は、二十八年の周波数の割当の際は、電波監理委員会に諮問をされて、その答申を待って郵政省がきめたのであります。この電波監理審議会に諮問いたしますことは、法律的には別に理由はないが、その方が常識的に考えて、そういくのが当りまえだということで諮問しておるようであります。そこで私は作目こういうことをお尋ねしたのであります。電波監理審議会に諮問されることもけっこうであるが、二十八年の場合と今度とは日本の放送界の事情も非常に違ってきておる。波の状態も違ってきておる。それらの点から考えて、今度の周波数割当というものは二十八年のときとは非常に違うのだから、この場合にむしろ電波の実際の利用者であるNHKあるいは民間放送等、利益代表者による一つの委員会を作って、これに学識経験者のような公正な立場のものと、つまり今の労働委員会のような利益代表の構成と、第三者の構成と、いわゆる三者構成による一つの委員会を作ってこれに諮問された方がむしろ最も妥当な答えが出てくるのではないか、こういう委員会を設ける意思があるかということをお尋ねしたのでありますが、あるようなないような、きわめてあいまいな御答弁であったのでありますが、当局はどうお考えになっておりますか。
○荘説明員 大臣か局長から、あるようなないような御返事を申し上げたのに対しまして、それを下の事務当局がどうこうということを申し上げることもないのでございますが、実はどういう方法、手続によって新しい電波割当を考えていくかということにつきましては、郵政省として現在はっきりしたものはまだきまっていないというのが実情でございます。従って昨日申し上げました答弁の中でも、この点不明確であったのではなかろうか、かように存じます。事務当局としてどんなことを考えているのかということ、そこまで申し上げるのは僭越かもわかりませんが、申し上げるといたしますれば、ただいま先生のおっしゃいましたように、確かに利害関係者の意見というもの、それは十分に役所として聞くべきである、かように考えております。それでただその聞き方の問題どういう形によって、手続によってその御意見を伺うか、それからどういうふうにしてその伺った御意見をあと次の決定という格好まで築き上げていくか、こういうことに対しましては、最初申しましたように、まだ役所として結論を得ておりませんので、御意見のほども十分考えまして、よく案を練り、上司の決裁を得て、やり方を確定していきたい、かように考えております。
○竹内小委員 大臣、局長の御答弁になった点にあいまいな点がありますので、あなたにお聞きしたいのでず。お答えできがたいようなあなたの御答弁では、これから二、三聞きたいことがあるのですが、大臣も御承知の通り全く電波のしろうとです。局長も着任早早で事情を知らない。それであいまいな点がたくさん出てきておりますので、あなたに聞くのですから、あなたはそういうことをどうか御遠慮なさらずにお答え下さらなければ、私は質問する理由がなくなってしまう。それで周波数割当がどう行われるかということは、日本の放送事業としてはきわめて大きい問題だということは申し上げるまでもない。ことしから来年にかけての電波問題で一書大きい問題は、一つは私はこの問題だろうと思うのです。それに対する基.本的な考えが何一つまだきまっていないというあなたの御答弁でありますが、大体いつごろまでにその腹をおきめになるつもりですか。
○荘説明員 ただいまの大体いつごろまでにきめる港えるという御質問は、今、度、来年の五月末にくる免許更改期にどういうふうに全国的の波の配置をするかという案をいつまでにでっち上げるか、そういう御質問であろうかと……。
○竹内小委員 そうじやない。基本的態度です。
○荘説明員 基本的態度につきましては、まだはっきり……。
○竹内小委員 それでは具体的に聞きましょう。私はこのチャンネル・プランの基本的態度を郵政省がきめます前には、あるいは法令的にもいろいろできれば改正した方がいいのだが、改正が間に合わないだろうから、その点から考えなければならぬこともあると思います。また実情の調査が、あなたの方からいただいた資料によると、きわめて疎漏だと私は考えるのであります。こういう程度の操作で次の周波数の割当をきめる材料にされたのでは、私は大へんだと思う。こういうことをいつまでにどういう調査をされて、あるいはどういう手続によっていろいろな方面の意見も聞き、事情の調査もして、大体いつごろまでにあなた方の基本的態度をきめて、そこからしぼり上げて最後のプランを作るのだ、こういうことでなければならぬと思いますが、その基本的態度をいつまでにおきめになるつもりでありますかということをお聞きしておるわけであります。それには中間にいろいろ作業があると思いますが、どういう作業を経てそこにいきたいと思うかといったふうな御答弁ができれば、それでいいわけです。
○荘説明員 お答え申し上げます。測定関係等はずっと本年じゅう続ける考えであります。それから各方面からのいろいろの事情、御希望のお申し出等も承わっていくつもりでおります。それで全国的に大体どういうふうな波の配置で六月以降いこうかという考え方としては、大体今年度末ごろまでにまとめたい、かように考えております。
○竹内小委員 ややはっきりいたしましたが、本年度末までには基本的態度をおきめになる、それまでにいろいろな調査をされ、また関係者の希望も聞く、こういうことでありますが、その間、あまり具体的であるいはお答えできないかもしれませんが、関係者の希望を聞くということは、どういう方法をおとりになるつもりですか。
○荘説明員 御希望を承わります方法といたしまして、先ほど竹内委員のお話のようなやり方もございましょうし、それからいろいろな、たとえば民放連におかれましても、小委員会等を設けられて調査に当っておられると思います。そういったものが民放連を通して、途中の段階に文書その他によってこちらにお出しになるということも考えております。いろいろな方法で御意見が出て参ると思いますが、こちらとしまして、いつどういう格好でどなたから御意見を伺うというようなプランにつきましても、なるべく早く考えて、上司の御決裁をいただいて、役所としての方針をきめて参りたい、かように考えております。
○竹内小委員 その点なるべく早めに、一回や二回で済むことではないのでありますから、そういう手続をとられて、法律に規定されておる公平かつ能率的に電波が使われなければならぬという趣旨において決定するように、取り運んでもらいたいと思います。 次に地方自治法に関連したことで一つお尋ねして、はっきりさせておきたいと思いますことは、最近の電通が出しておる新聞に、ラジオ高知の争議に関連して、荘次長の談話が掲載されております。それによると、このラジオ高知の争議によって、放送時間が——放送局の開設の根本的基準の第何条でしたか、あれによりますると、四時間以上放送しなければならないことになっておるのに、ストライキのために放送できなかった。しかしこれはそういう争議の事情であってやむを得ないものと認めて、電波法には抵触しないと思うと、あなたがそういう解釈をされておっしゃっておる。ちょっと読みますと、「一昨年の国会でストによる放送の中止が電波関係法に違反するか、どうかという点で質疑があったが、その際、政府は「ストの場合はこの限りでない」と答弁したと記憶している。たとえ今回のストの結果、関係法に抵触したからといって、ただちに同放送の免許が、どうこう、ということにはならないが」、この以下が大へん重要だと思うのですが、「三年に一回の免許の再審査(次回は来年五月)のときに、考慮すべき条件とはなろう。」とこうあなたがお話したと新聞が書いておる。その前段は私はその通りだと思います。正当なるスト権の発動によって争議が起きて、そのために放送時間に放送されないとしても、四時間以内にとどまったとしても、それは法律に抵触するものでないと私も考えるのでありますが、その後段にあなたがつけ加えて申されておるところの、しかしながらこのことは三年に一ぺんの企業免許の際には、企業免許するかしないかということの判定の条件になるであろうということをおっしゃっておるが、これはきわめて重大だと思うのです。そのあなたの真意はどの辺にあるのですか、それを御説明願いたい。
○荘説明員 私の記憶によりますれば、この三年に一回の免許の再審査のときに考慮すべき条件とはなろうというこの部分は、私はしゃべっていないつもりでございます。それでよろしゅうございますか。
○竹内小委員 あなたがおっしゃらないことが新聞に出た、そういうことがどうして出たかというせんさくをしているひまがないから、それはそれとして、そういう場合にあなたがおっしゃったような、三年に一ぺんめぐってくる免許の場合に、条件になるということのあなたの考えをあらためてお伺いいたします。
○荘説明員 ここの記事によりますと、どうこうということにはならないが、再審査のときに考慮すべき条件とはなろうと書かれてありまして、その考慮すべき条件とはなろうというのが、その社にとってマイナスの点になろう、こういうふうにとられるおそれが、この記事ではあるように思います。しかしストの問題というのは、いかに業績の多いところであってもあり得るわけでありまして、これは労使の関係で起ることであります。それでその社の業績というものを批判する場合に、ストがあったからだ、こうだということは、直接の判定の——再免許を与えるか与えないかの直接の判定の基礎にはならないように思います。しかしとにかく三年間の間にあ社がどういう業績であったかということは、全面的に審査の対象とはいたすわけでございます。従って停電その他の事故によって、これだけ電波がとまった、あるいは商売の下振のためにこれだけ放送がストップした、あるいはどういうことで電波がとまったかというのは、やはり三年間の局の履歴の中にはとにかく入っておるわけでございます。それで可免許の際には、とにかく全体の業績というものを見て、可免許の審査をするということは事実でございます。
○橋本(登)小委員 竹内委員の質問に対して関連質問としてお聞きしますが、今竹内委員から質疑がありましたような、前段の問題はその通りであると私も解釈します。後段の問題は説明がなお不十分なようでありますが、ストライキにはやはり内容があると思います。正当に形式上は行われる。どんな場合においても形式上は正当に行われても、そのストの原因が経営者の側の非常にだらしのない結果によってストが起っている場合もあるし、あるいはまた労働組合側が何といいますか、行き過ぎの行為から、経営は合理的に行われておるにかかわらず、一種の左翼思想から、破壊的な目的をもって、形式的なストライキが行われる場合がある。こういうふうにいろいろな場合がありますからして、一応ストが行われたことが、次の再免許の場合の考慮の一つに入ってくる。こういうことは、私は大体当然であろうかと思うのです。ただそれがマイナスの点に数えられるか。今説明員からお話があったマイナスに数えるかプラスに数えるかということの問題は、これは直接の関係がないのであって、いずれにせよ、そのストライキはいかなる事情と原因によって行われて、それがいわゆる免許の根本基準の中には経営上の問題あるいは公共上の問題、そういうことにやはり関連性を持ってくると思いますからして、その点はやはり明らかにしておいた方が、関係業者及び労働組合にとっても参考になろうと思いますから、その点もう少し説明員は明確にせられる方がよかろうと思います。
○荘説明員 ただいま橋本先生のおっしゃいましたように私も考えていまして、再免許の場合には、ストがあったという事実をもって、直ちにマイナスということではもちろんない、かように考えております。
○森本小委員 ちょっと関連して。それは今橋本さんが言われたように、ストについて直接云々ということはないというふうに言われたけれども、それによってたとえばこの間どこでしたか、放送が三日くらいとまっておったわけでありますが、その場合、次のその再免許の際に、その業績が云々という問題としては、やはり今橋本さんが言われたように、そのストの内容によるのじゃないか。だからそのスト内容というものは、経営者の経営能力の明らかな破綻によって、そういうストが行われるという場合には、やはりそういうことが考慮せらるべきではないか。ただし万が一そういうこともないと思いますけれども、場合によっては、今橋本さんが言われたような労働組合それ自体が、何かの目的においてとことんまでやるという場合もあろうし、そういうスト内容によって、その業績云云ということは影響してくるということじゃないですか。
○荘説明員 会社の業績というものは、三年間を通じてずっと見るわけでございまして、その業態のいかんによって、再免許の可否を判断する、これは当然のことでございますが、ストがあったからといって、それが一がいにどうこうというものではない。それのよって来たる真因というものに、役所は当然目を向けていくということが必要であると考えております。
○竹内小委員 この問題は非常に将来にとって重要な問題でありますから、はっきりさしておきたいと思うのです。そういたしますと、その争議の内容が、労働組合側が無理した争議であるか、経営者がだらしない争議であるかという、そういう労働争議の判定まで郵政省はするのでありますか、それはどうなっておりますか。
○荘説明員 争議行為が違法なものかどうかというようなことについては、郵政省は関与しない考えであります。これは労働関係の機関がありますから、そちらの方の仕事であるというふうに考えております。
○竹内小委員 郵政省が事業免許の際に、争議の内容の判定を材料にしてものを決定するということは、やはり私は筋が違うと思います。結局業務の内容のトータルとして現われてきた電波が休んだとか、そういう総合した状態によってものを判断するのであって、よほどのことがなければ、事業免許を取り消すといったことはあり得ないというのが、私は原則でなければならぬと思います。この事業免許を三年に一ぺん更新するということ自体にも、私は非常に問題があると思う。この問題と労働争議とを結びつけて発言されたそのこと自体に、私はいろいろ問題があると思います。あなたが今おっしゃらないと言いますから、それでよろしいのでありますが、これは直接に結びつく問題じゃないと私は思うのでありますが、この点明確に一つ御答弁願いたいと思います。
○荘説明員 争議があったから、直ちに免許をしないというような結びつきはもちろんございません。
○森本小委員 ストによって、直接関係はないということは、先ほど来から言っておるけれども、それではどういうわけでストライキが起って、電波がとまったか、そこに経営能力があるかないか、あるいは経営能力がいいか悪いか、そういう問題がやはり持ち上ってくると思うのです。だから直接関係がなくても、やはり相互関連が出てくると思う。そのストライキによって電波が直接とまった。そのことによって再免許云々ということはないけれども、しかしストによって電波がとまった、そのことによっての、いわゆる経営者の経営能力というものに対する評価というものが、やはり再免許の際には十分に考慮してよろしいということが言えるだろうと思うのです。どうですか、その点は……。
○橋本(登)小委員 関連して。今森本君の言ったことと大体同じですが、具体的に関連して言いますれば、再免許をする場合において、根本基準の第四号から第八号までの各号に適合することは、過去の実績をもって証明されなければならない。そういう再免許の基準があるわけです。第七項目の第三に、「郵政大臣が、番組及び受信機の状況等によりその地方及び受信者が受ける利益」、もう一つ「事業経営の合理性、過去の業績等を参しゃくし、」こういうことを言っておるのです。こういうことからして、ストがどういうような原因で行われたか、スト自体が再免許の場合においても、もちろん問題に直接にはいたしませんけれども、ストが起きるということは、平常合理的に行われておらないから起きるのであって、従ってストが起きたということによって、あるいは事業経営者、あるいは労働組合の行き過ぎ等いろいろの点がありましょうが、いずれにせよ、その事業体においてのごたごたが起きたのであるから、それがストという形式でもって具体的に現わされたのであるから、それを参考にせられるということは当然だろうと思う。ただ問題は、それによって直ちに再免許しないとかするという問題ではなく、一応再免許の場合において、ストがあったという事実は、その内容を調査して、そうしてそれだけは一応参考にせられるということは当然であって、その点は明確にせられることが正しいのじゃないか、こういうふうに考えております。
○荘説明員 三年間の期間において、その局の業績というものが、全体的に審査の対象になるということを先ほど申し上げましたが、確かにその期間においてストがあったという事実、これはやはり局の履歴の一つとして数え上げられるべき問題である、かように考えております。
○竹内小委員 この問題は非常に重大だと思うのですが、やはり郵政当局の考え方はあまりに明確でない。あなたはあまり決定的な意味で発言されておるようではないようでありますが、労働争議というものと事業免許というものとの関連を、そういうふうに関連づけて考えること自体が私はおかしいと思う。事業免許は、よほどのことがなければ、これは変更しないのだというのが原則であって、争議といっても、それはいろいろ性質もありましょうし、状態もありましょうが、特別の争議は三年間の中のあなた方の考慮の条件になるのか、こういうことであります。普通の争議ならば条件にならぬのか。そういうよほどの特殊なケースであればなり得ることもあり得るという程度のものじゃないですか。そこを確かめておきたい。
○荘説明員 竹内先生のお話は、争議があったら免許を取り消されたり、再免許が与えられないというような場合は、きわめて特殊な場合ではなかろうか、そういう御質問のように伺いますが、それは確かにその通りでございます。争議があったから直ちに免許が消える、こういうようなものは非常にまれなことで、ほとんどないくらいのケースでなかろうか、かように考えております。
○竹内小委員 私の質問はそうではないのであって、これはもちろんその通りだと思います。その通りだと思うが、労働争議というものは、事業免許というものとほんとうは直接関係はない。ただしその争議の場合によっても、非常な特殊なケースの場合にあり得るという程度で関係づけられるのであって、あなたは原則として三年に一ぺんの更新期には、それはマイナスとして、程度が違うことはあるだろうが、数えられることがあるだろうという原則についてお考えになっているから、そこがおかしいのじゃないかという、そういうことです。この企業申請は、申請者に何らの権限が法的にはないでしょう。一般にあなた方の考え、あるいは電波監理審議会の考え方によってきまるのでありますから、そういうことは、ある場合にはきわめて官僚的にこれを選考されるおそれがあるから、確かめておきたい。
○荘説明員 先生のお話によりますと、私が争議があれば直ちにマイナスに数えるということを申し上げたかのようでございますが、そうではございません。一番初めに争議があったからといって、それがマイナスになるというふうに竹内先生はお考えのようだけれども、私はそうは考えていないと初めに申し上げておいたつもりであります。 それから事業免許につきましては、三年たつと放送事業者免許人は、もう全然何らの力がなくなってしすって、その権力の前には、ただひたすら頭を下げておるだけではないか。こういうふうな意味のことを今おっしゃったようでありますが、大きな金をかけ、りっぱな業績を上げておる一つの社会的な存在となっております放送事業というものがあります場合には、しかもそれを国が免許行為で免許しておるというものがあります場合には、それに対して一定の有効期限が免許についてありましても、行政法上の一般的な理論といたしまして、それらの既得権益と申しますか、過去の免許を受けた人の地位というものについては、行政当局が十分これを尊重するということが当然であろう、かように考えておりますから、放送事業者の方々も、三年たてば自分のところは全然からになるということはお考えいただかなくてもいいじゃないか、さように考えております。
○竹内小委員 放送局の開設の根本的基準の第七条についてお尋ねしたいのでありますが、第七条には「第三条から前条までの各条項に適合する放送局に判り当てることのできる周波数が不足する場合には、各条項に適合する度合から見て最も公共の福祉に寄与するものが優先するものとする。」こうございます。この今年の場合は周波数が不足するという場合におそらく相当するだろう。その場合に各条項に適合する度合いから見て、最も公共の福祉に寄与するものが優先すると、きわめてこれは抽象的な言葉でここに書き表わしておりまするが、これに具体的に当てはめて、どういう場合にはこれが適用されるか、過去においてこの第七条によって郵政省が処理した例はどういう例であるか、そこを説明願いたいと思います。
○荘説明員 従来処分をいたしました例は、波が一つしかないのに、そこに幾つかの競願が出ているという場合でありまして、たとえて申しますれば、先般のテレビジョンの局の開局免許の際の場合でございます。
○竹内小委員 私はこの条項が、この次のチャンネル・プラン改訂期には、おそらく援用になる可能性が非常に強いと思うのでありますが、この各条項に適合する度合いから見て、最も公共の福祉に寄与するものが優先するということ、いま少し具体的にいって、あなた方の電波行政の条件から考えていくと、どういうことがこれに当てはまりますか。その点を一つ具体的に伺いたい。たとえば一般聴取率の問題、これが一つある。あるいは番組の内容の問題、これもあろうかと思います。そういう条件を一つずつ拾い上げて見ますると、どういう条件が最もこの場合に適用されるポイントであるかという、そのポイントをお示し願っていただければよろしい。
○荘説明員 とにかくこの条文は、具体的なケースに当って、個々の条件を詳しく見ないと、その適用の姿という「ものが出て参らない条文でございます。従ってあらかじめ一般的にこういうものであるというふうには、ちょっと申し上げかねる次第でございます。もしもそれができるようでございましたら、できるだけ規則の中に取り入れて出しておくべきであろうかと思いますが、その点はできませんので、こういった条文になっているというような次第でございまして、従って、答弁もちょっと項目をあげて、これだということは申し上げかねる次第でございます。
○橋本(登)小委員 関連して。竹内委員の質問が、私もよくわからないのですが、竹内委員の質問は、萬免許の場合において波が不足するであろうから、そういうことが起りはしないか、こういう質問のようですが、再免許の場合に不足するということはないと思うのです。ただ再免許の場合において、各企業者が希望する波を割り当ててくれといっても、それはできないけれども、その適、不適といいましょうか、満足できないようなものが生まれるかもしれぬが、再免許の場合においては、そういう波の不足はないと私は解釈しておるのですが、その点はどうですか。
○荘説明員 再免許の場合には、その際別に新たなものを免許しない。現在のまま原則的につながるわけでございますから、その場合には波の不足という問題は、確かにないはずでございます。
○竹内小委員 私は町免許の場合のことを言っておるわけじゃない。今後にこの問題が当然起ってくるということを申し上げておる。これは放送法第一条に書いてありますように、放送は国民に最大限に普及されることが放送法の目的であり、放送文化を高めていく条件であります。そこから考えますと、波がある限りにおいては、これを利用させることが原則になっている。しかしながら非常に窮屈になってきた。あるいは混信状態がだんだん多くなってきた。こういう点から港えて、今まではこの第七条はあまり発動したことはないというようであるが、今後にはしばしば問題になるであろう。そういう場合にはどういうことが条件とされて考えられるのか、法文ではきわめて抽象的であって、こういう抽象的な法文は、私はこういう免許に関するものにとっては適当でない、もっとはっきりすべきだと思う。ここにきわめて抽象的な言葉をもって皆さんもお考えになり、電波監理審議会のお考えなりに一任している形において出てきておるから、これはどういう内容を条件とするかということを一ぺん確かめておきたいからお尋ねしておるのであります。今の御答弁では、条件をあげるわけにいかないということでありますれば、いたしかたないことでありますけれども、そういうことでありますから、もう一ぺんそういう点からどうですか。
○荘説明員 新設免許のお話であるということでございますが、結局公益判定というか、全般的な観点に立って判断するという以外にちょっと申し上げようがないので、御了承願いたいと思います。
○竹内小委員 昨日要求しておきました資料をなるべく早く御提出願って、それによってまた質問をいたしたいと思います。
○濱地小委員長 もべほかにありませんか。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会