逓信委員会 第6号
- 発言数
- 118 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/03/30
会議録
○松前委員長 これより会議を開きます。 郵政事業に関する件について調査を進めます。この際質疑の通告がありますのでこれを許します。森本靖君。
○森本委員 大臣の所管事項の説明の中で、特に郵便局の増置については国民一般の要望はきわめて強くというふうに説明がありましたが、昭和二十九年度の郵便局の増置については、聞くところによりますと三月の末になりまして大体設置せられたようでありますが、それについての局数と範囲をお知らせを願いたいと思います。
○松田国務大臣 二十九年度は三十局にわたって新設いたしたのでありますが、本年度も大体同数を建設する予定になっております。詳しいことは政府委員より答弁いたさせます。
○森本委員 それで、現在全国で郵便局の増置について要望のある町村、並びに現在の簡易郵便局で昇格を求めておるところの局数は、何局ぐらいありますか。
○松井説明員 お答えいたします。郵便局を置いてくれという要望は、毎国会への請願も出ておりますし、またそれら以外にも各郵便局なりわれわれのところに相当多数出ております。もちろん公有設備でございますから、置けば置くほど多々ますます弁ずといった性質のものでありますが、全国的に見ておのずから公平にそういうものを設置していかなければならぬ。そこでわれわれの方としましては、一応その設置基準といったようなものを作っておるわけであります。従来いろいろ出てきておりますうちで、設置の基準に合致しているであろうと思われまするものは、今ここに正確な数字を持っておりませんが、おそらくこれは数百件に上っておることだろうと思います。
○森本委員 郵政当局で御調査をいたしまして、それで数百件と言われましたが、大体今まで毎年々々調査しておられると思いますが、まだきわめて増置の要望の強い局が、大体どのくらいあるかという数字はわからないのですか。
○松井説明員 その強さの問題でございますが、これは見方によっていろいろ違うだろうと思います。ただ現在のところわれわれとして考えておりまするのは、何と申しましても戦災によって相当多数の局が廃局になった。しかもその地域が戦争前以上に発達しているというような地域が、ことに大都市を中心として見られるというような個所、おそらくこの辺の復旧というものが、当面緊急を要する度合いの非常に強いものではないかと思われます。そういうものを見ておりますと、東京、大阪だけでもおそらく二、三百に上るのではないかと思われます。
○森本委員 そうすると二十九年度に三十局設置いたしまして、三十年度も大体それと同程度のものを増置する、そういうふうな郵政省の計画であるとするならば、将来、現在要望のある個所に全部設置するというふうに考えまして、今の予算の方向でいった場合には、大体どのくらいの年数がかかれば完全に要望を満たすことができるというふうにお考えになりますか。
○松井説明員 これはどの程度にやることが完全かといういろいろ見方もあると思いますが、大体われわれは、当面緊急を要するものは、現在のような建前でいけば十年ぐらいたてば、一応ほんとうに必要なところは一巡するのではないかと思っております。
○森本委員 大臣の説明にもありましたように、この郵便局の増置ということは、郵政のサービスという点からいたしましても非常に重要な面でありまするが、戦災の復興あるいは増置の要望のきわめて強い個所に完全に設置するということでありますならば、十年かかるというお話でございますが、それをさらに短縮いたしまして、ここ二、三年の間にこれを完全に増置する、そういうふうなお考えを持たないでありましょうか。
○松田国務大臣 お示しのように十年というと相当長期にわたり過ぎると思うのでありまして、できる限りすみやかにその年限を短縮して整備いたしたいと考えておる次第であります。
○森本委員 この説明にもありましたように、増置の一番困難な理由は、定員及び予算の制約を受けるというふうに大臣が説明をせられたわけであります。定員あるいはまた予算の制約を受けるのは当然でありますが、その範囲内において、たとえば三十局増置するところを六十カ所増置ができる、そういうふうな技術的な郵便局の制度の改革の問題について、郵政当局としてはお考えになったことがあるかどうか、お聞かせを願いたいと思います。
○松井説明員 特定局の窓口を増置するということは、一応予算の採算面から見ますると、明らかにわれわれの方としては赤字がふえるという格好になるわけであります。のみならずそれに伴って特別な定員を要する。そこで最近御承知のように毎年々々大体行政整理その他の関係で、定員の削減を受けておるわけでありますが、その中におきましても、われわれはやはり事業の公益的な面を考えまして、できるだけそれを差し繰って新局を設置する。しかしそれはすでに与えられた定員の内部の合理化によって生み出したものであり、また経済的に見ますると、その分だけが明らかに歳出増の負担になっておるわけであります。
○森本委員 私の申しておるのは、郵便局の増置の要望が国民の中にきわめて強い。それに対して予算は微々たるものである。その予算の範囲内においてでも、現在三十局開設ができるということであれば、合理的に考えた場合にはそれが六十ヵ所設置できる、そういうふうな技術的な研究、すなわち現在の特定郵便局の制度並びに普通郵便局の制度、集配局と無集配局、そういう制度の内容を具体的に研究したことがあるかということをお聞きしておるわけであります。
○松井説明員 ちょっとお尋ねの節が私によくわからないのでありますが、現在の特定局制度自身の問題をお尋ねになっていらっしゃるのですか、現在の特定局を請負化するかどうか、こういう意思があるかないかという意味でありましょうか。
○森本委員 私はそういうことを言っておるのではありません。国民の中に郵便局を増置してもらいたいという要望がきわめて強い。それに対して旧来の考え方そのものでもっていくならば、三十局しかできない。しかしその三十局を設置する場合におきましては、たとえば局長も一名置かなければならないし、従業員は最低一名おらなければならない、そういう場合に、それを集配局の出張所という形において開設すれば、一名で足りるところも出てくる。そういうふうに国民大衆の中から郵便局の増置ということについて非常に要望が強い。それを考えながら、広範囲にその予算と定員の範囲内においてできる、そういうことを考えた場合には、今申されましたような技術的なことを考えたことがあるかどうかということをお聞きしておるわけであります。
○松井説明員 無集配局を設置する場合に、現在のようなやり方がいいか、あるいはこれを特に集配局の分室というやり方がいいかというような点を中心として、もう少し定員の合理化によって、現在の金と定員によって局数はふやせるのではないか、こういうことを考えたことがあるかということですが、もちろんこれは考えたことはございます。定員から見て、おっしゃるように果してこれを分室とした場合に、完全に一人の人間が浮かし得るかどうかということになると、私は必ずしもそうはならぬと思っております。われわれは現在特定局と申しましても、この局長に対してはやはりある程度の事務をとっていただくということを前提として考えております。従ってこれをただ形の上で分室という名前にしたから、すぐにそこに定員が助かるであろうというふうにはちょっと考えられないのであります。と同時に分室問題については、ある場面については分室をやった方が適当なところもあり、現にわれわれもそういうところをやっておりますが、直ちに今新しい窓口機関を全部分室でやる方がいいかどうかということになると、相当議論がある。そこで特別な場所以外については、やはり新しい窓口機関は従来の特定局なりあるいは簡易郵便局なりでやっていきたい、かように考えております。
○森本委員 現在のこの郵便局の増置という観点から見まして、将来さらに今の郵便局制度の特定局制度あるいは普通局制度、こういう形になっているものを合理的に改革をいたしまして、きわめて国民の要望に沿い得るような改革をすべく、研究していくというお考え方はありませんか。
○松井説明員 特定局制度、普通局制度ということは確かに現在ございます。しかしこれはいろいろな歴史的な推移をたどって参りまして、現在においては両者の差異といったものもきわめて限られたものになっております。しかし現在のままの制度がそのままでよいとは思いません。これはだんだんとそのときの社会情勢なり、あるいはそのときの一般制度を勘案して、これの調整をとっていきたいと思っております。特定局制度の中に残っているいいものはある程度残していかなければならぬと思いますが、悪い点と思われるようなものはどんどんこれは改めていきたい、かように考えております。
○森本委員 この特定郵便局というのは、全国で郵便局数にいたしますと、御承知のようにその大半を占めており、一番国民大衆諸君にも関係のあるのがこの特定郵便局であります。この特定郵便局の制度について今申されましたが、いい点はとって悪い点はのけていくという御答弁がございましたが、これについても具体的にお聞きしたいと思います。まず私は大臣にお聞きしたいと思いますのは、今の官公庁の制度の中におきまして、特定郵便局の制度のような特殊的な方法で持っている官庁が、その他の官庁にあるかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○松田国務大臣 ただいまお示しの特定郵便局のようなものは、ほかの官庁にはちょっと見られないように思います。
○森本委員 この特定郵便局の制度というものは、他の官庁には類例のない制度である。それで今の制度でいきますと、局長の任用問題にいたしましても、一般の官庁と違いまして、直ちにずぶのしろうとでも任用ができるという形で、非常に変則的な官庁になっているわけであります。大臣としては、この問題を十分に研究をいたしまして、他の一般の官庁と同様の方向に持っていく御意思があるかどうかをお聞きしたいと思います。
○松田国務大臣 何分にもこの特定局制度は、お示しのように国民と密接な関係を持ちますのと、また国民一般から非常にその増置を要望されているという見地から考えまして、この点については、いろいろな面から研究をして、改善していくべきものは改善していかなければならぬ。またお示しのように、新たなる制度についても十分に研究は遂げていかなければならぬ、かように考えております。
○森本委員 そういたしますと、今後の郵政行政の一番末端の機関であるところの現在の無集配局、集配局、普通局、特定郵便局、そういう形のいろいろな制度を、今後郵政当局としては十分に研究をいたしまして、一般の官庁と同じような方向に持っていく、そういう方向に研究をしていく、こう解釈してよろしゅうございますか。
○松田国務大臣 森本さんの今のお尋ねの点につきましては、特定郵便局の特殊の事情から考えまして、必ずしも一般の官庁と同様の方向に持っていくという考え方ではございませんが、とにかく研究をして、よりよい方法を見出していくことのために努力していかなければならぬ、かように考えております。
○森本委員 一般の官庁と同じような方向に持っていくということではないけれども研究する、こういうことであります。それではお聞きしたいと思うのでありまするが、特定郵便局制度というものをそのままにしておいて、一体どういうところに利益があるというようにお考えでございますか。
○松井説明員 それでは私からお答えいたします。特定郵便局制度というものはいろいろ歴史的に発達したのでありますが、現在特定局制度と普通局制度というものとの間の最も基本的な問題は、御承知のように局長の身分が一般公務員のような任用の仕方でなくて、ある最低限度の資格を持っている人についての任用で、相当ゆるやかになっておる。この点が今日残されておる特定郵便局制度の最も中心点であろうと思います。そういう点を考えてみますると、何しろこの郵便局の、ことに小さな窓口機関というものは、全国の津々浦々にまでこれを配置しなければならぬというような実態から見ると、その不便なところに、これを普通局的にしても、そこに腰を落ちつけて仕事をして下さる人を、一般公務員並みによそから持っていくわけにもなかなかいかない。またそこのいろいろな旧来の生活環境から見て、これを勝手によそに移転させていくことは、必ずしもよくないといったような点を中心に考えますと、今後といえどもそうした自由任用によって運用されていく方が好ましいという面も残されてくるだろうと思います。しかし他方非常に大きくなりまして、都市のように必ずしもそういうことと結びつく必要もないといったような場合には、あえて特定局の制度を固持していく必要はない、かようなことが将来にわたっても当然予想せられるところだろうと思います。
○森本委員 そういうことになりますと、この特定局制度で一番いいところは、局長が一般の者から自由に任用ができると考えることが一番重要な問題である、こういうふうな御答弁であると解してもよろしゅうございますか。
○松井説明員 今日残されている特定郵便局制度のよさというものは、おそらくその点が最も中心になろうと思います。
○森本委員 それでは大臣にお伺いしたいと思いますが、小学校の校長先生は一般の公務員と同じように転勤措置が講ぜられるし、一般の普通の公務員と同じような格好でやられる。ところが郵便局長のみを、その土地の者から自由に任用しなければならない、そういう理由は一体どこにあるのか。これはしろうとの方でも常識で考えればわかると思います。一般の鉄道の駅長なり、あるいは小学校の校長や、すべての官公庁の者は一般の公務員の者と同じように任用して、郵便局長のみをその土地の者から自由に任用しなければならぬ、こういうことになっておるわけでございますが、その点についての御見解はいかがでしょう。
○松田国務大臣 例を小学校の校長にとられましたけれども、小学校の校長の立場と特定郵便局の局長の立場とは、おのずから仕事の性質その他いろいろの点で同一に考えるわけには参らぬのではないかと思います。
○森本委員 同一に考えるわけには参らない、こういうお話でございますけれども、この特定郵便局といえども、官公庁の末端の行政機関であるということには変りはないのであります。それで郵便局の局長のみその土地の者を任用しなければならないという理由が、一体他の官公庁と比べてどこにあるかということをお聞きしておるわけであります。
○松井説明員 私からちょっと補足的に説明させていただきますが、一般の任用とわれわれが特定局でやっておる自由任用というものは、何もそう正反対に相反するものではなく、われわれは一般任用の者をものんだ上に、さらに大きく門戸を開いておる、かような意味であります。郵便局の末端における運用を考えてみると、もちろん一般公務員の任用規定からして、資格のある方を登用するのももちろんけっこうでしょう。しかしそれ以外には絶対にいけないというところまで、果して門戸を閉鎖しなければならぬ必要があるかどうかということを考えてみると、まだまだ日本の現状から見ると、そういう門戸をことさらに狭くする必要はないじゃないか、かように考えております。
○森本委員 そういう理由は私は今お聞きしたわけでありますが、しかし私がお聞きしておるのは、なぜ特定郵便局長のみに門戸を開放して、一般の数十万もあるところの官公庁は、なぜそれを開放しておらないのか。特定郵便局長の任用のみをそういうふうに開放しなければならぬ理由が、どこにあるかということをお聞きしておるわけであります。
○松井説明員 そういうふうな形で物事を考えてみると、またいろいろの考え方があると思いますが、われわれ自身が今日とっておるこの特定郵便局制度の、広く任用を開放しておるという制度は、現在の郵政事業の発達の過程にも一つの欠点がありましょうし、またこれがしからば日本だけの特色かというと、必ずしもそうではない。世界について考えてみても、末端におけるそういうものは、みなその土地と結びついてやっておるというのが、郵政事業の常識です。ですから別にあなたの今おっしゃったような意味において、特定局の門戸を閉鎖しなければならぬということよりも、むしろ逆にほかの方だって、門戸をもっと広げてもいいじゃないかというふうな感じをわれわれとしては持っております。
○森本委員 もしそういうお考えでございましたら、郵政当局だけが特定局長の任用については門戸を開放しておる、すべての官公庁の任用についても門戸を開放してもらいたい、そういう御意思があるならば、そういうことを堂々と内閣の方に上申をいたしまして、全部の日本の官公庁の公務員も、そういうふうに開放するように持っていけばよろしいのであります。いまだかつて郵政当局からそういう意見があったということを私は聞いておりません。 ただここで意見を申し上げても仕方がないわけでありますので、質問をいたしたいのでありますが、今世界の各地においてもこういうふうな制度が適用せられておる、こう申しておりましたけれども、世界の各地においてそういう制度を持っておるというのは、そこに何らかの重大な原因によって、そういう制度を持っておると思います。その原因について私は先ほど来お聞きをしておるわけであります。いろいろの抽象的の回答はあるわけでありますが、その門戸を開放しなければならないというところの重要な点は、どこにあるかということを聞きしておるわけであります。
○松井説明員 これはいろいろ考え方があると思いますが、郵便事業というものが常に民衆の中に生まれ、民衆と親しんで発達していくというふうな過程、そういうところから見ると、末端における運営というものが、そういう意味で広く門戸を開放されてなされておるということと何か通ずるものがあるのではないか、かように考えております。
○森本委員 それではその他の官庁が民衆に親しまれてはいけない官庁でありますか。
○松井説明員 私どもの申し上げておるのは、必ずしもそういう意味の反対論を言っておるわけではございません。郵政事業がこういう意味で発達した、ほかの方はそうではないというふうなことを今申し上げておるのではございません。
○森本委員 いろいろな問題を先ほど来言っておりますけれども、この局長の自由任用という問題は、部内から見ておりますと、何と申しましても現在局舎の問題に局限される、そういうことが言えるわけでありますが、そうではないのでありますか。
○松井説明員 局舎の問題は、これは一つの便宜の問題であって、必ずしも現在の局舎はその局長自身のものでなければならぬというほど、はっきりとした必然性があるわけではありません。
○井手委員 議事進行。今森本委員と大臣や説明員の間に質疑応答があったのでありますが、どうも答弁がこじつけのような気がいたすのであります。森本委員のおっしゃっておるのは、特定局の不合理は天下周知の事実である。それについてどういうふうに改革を考えていらっしゃるか、こういう質問に対しまして、一般並みに必要とは考えていないという大臣の答弁があったことから発して、今の質疑応答になっていると思うのであります。不合理の点は郵政当局でもお認めになっておると思う。その点はすっきりして御答弁を願いたい。そうしなければいつまでたっても論議は尽せぬと思う。
○松井説明員 私ども特定局を従来持っていたうちに、今の時代に必ずしも合わないものがあるということは、もちろんあったと思います。それなるがゆえに、次から次へこれは直していっております。現在われわれは、特定局なるがゆえにこれはけしからぬ制度であるというふうには考えておりません。
○森本委員 このあとの決議の問題についてこれは関連がありますので、私は先ほど来執拗に質問しておるわけでありますが、局舎の問題について全然関係がない、そういう説明員の御答弁でございましたが、そうはっきりおっしゃってよろしゅうございますか。
○松井説明員 関係がないと申しまするのは、特定局制度自身と局舎というものが当然に結びついているものではない、かように申し上げたわけであります。
○森本委員 それは実質的にもそのように関係がない、そう言われてもいいわけでありますか。
○松井説明員 ちょっと聞き逃しましたが、どういう意味合いですか。
○森本委員 形式的には今説明員の方から言われた通りであるといたしましても、現実の問題としては、やはり局舎が大きな重要な問題になっておるというふうに私どもは解釈をしておりますが、現実の問題としても局舎には全然関係がない、このようにあなたの方から回答があったと解釈をしてもよろしゅうございますか。
○松井説明員 私が申し上げましたのは、局舎の問題と特定局制度自身が、直接制度的に結びついているわけじゃない。ただ従来われわれ自身の長い沿革から見まして、現在の特定局長さんの人たちで、みずからうちを持っていらっしゃる人、家主の地位を兼ねていらっしゃる人が相当多いということは、これは否定できない事実であります。
○森本委員 私が申し上げておりますのは、先ほど特定郵便局の制度というものは、局長の自由任用の残っておるところの唯一の要素である。その自由任用が残っておる一番の原因というものは、局舎の問題に尽きるのではないか、こういうことを端的に質問をしておるわけであります。
○松井説明員 私どもは現在の特定局制度自身の自由任用の問題から申しますと、これは局舎の問題からして自由任用を考えているわけではありません。むしろ自由任用それ自身というものが、今日ある程度いいのじゃないかということであって、あと局舎の問題が結びついたのは、それ以後の問題として、現実的の運用として結びついておる、かように考えております。
○森本委員 形式的には局舎の問題と任用問題が関連せず、切り離されておるということは言えると思います。しかし現在の任用の実情というものを見てみますると、事実局長に任用する場合には、その局長が責任を持って局舎を提供することができるかどうかということを御調査になって、任用になっていると思います。その場合に、局舎ができないということでありますならば、これが任用の資格に欠ける唯一の要素になってきているのも、これは事実であります。そういうことを率直にお認めになるかどうかということを、お聞きしておるわけであります。
○松井説明員 現在特定局の中においても、必ずしもその局舎を局長が持っているわけじゃなくて、あるいは国が持ち、あるいは市町村が持っておるというものもございます。ただ先ほど来も新設の局の増設の問題にもありましたように、新しい局を増設していくについては、これについて定員なり予算なりがありますが、先ほど森本委員のおっしゃったように、一定の金額の中において、少しでもたくさん局を置きたい、かように考えてみますると、特定局を設置するからといって、右から左へ国がみずから予算を支出してやるというふうな予算の余裕を持っておりません。そこまで一々やっていけば、現在設置する局が、あるいはもっと逆に少くなるかもしれない。そういう場合には、やはり新しく局長さんになられる方に、どこかうちをあっせんしていただいて、そしてそこを借りていくというような便宜手段をとってやっておる、かような関係になっております。
○森本委員 だからこの局長の任用に際しては、一番重要な要素になるのは、何と申しましてもこの局舎の問題が重要な要素になる、こう解釈をしてもよろしいのでございますか。
○松井説明員 解釈のしようはいろいろあろうと思いますが、私どものお話申し上げましたのは、特定局制度の中心体は、現在自由任用制である。自由任用制の運用と国の財政との関係上、そこに局舎のあっせんといったものが結びついておる、かような意味であります。
○森本委員 いろいろ抽象的な答弁でありますけれども、事実の問題としてここに局長を任用するという場合に、たとえば森本なら森本を郵政当局で任用しようと考えた場合に、局舎をその森本なら森本があっせんをすることもできない、それから私の自己資本でもかまえることができない、そういうことになった場合には、いかような任命方法を講ぜられるわけでありますか。
○松井説明員 先ほど申し上げましたように、その場合に一々国で局舎を持っていくというようなことになりますると、現在の予算状況からして、三十局置くことがあるいは十局に減るかもしれない。われわれとしては当面、先ほど森本委員も御指摘になったように、窓口機関は貧しいながらもできるだけ一局でもふやしていきたい。それがためには適当な方々に少くともそれはわれわれはあっせんしていただく。もちろん建ったうちは国が正当なる借り賃を払っていくわけであります。そうした予算上の制約もありまして、そういう新しく局長になられる方には、何とかしてその局舎のあっせんをしてもらいたい。もしもそれができないならば、今そこまでの予算の裏づけをしてやっておるわけでございませんので、必然的に窓口の増置というものが少くなっていかなければならぬといったような現状にあるわけであります。
○森本委員 そういうことになりますと、私が申し上げておりますように、将来局長になろうという方が、局舎のあっせんなりあるいは局舎を提供するということができない場合には、その人を任命しようと考えておる場合に、自然にその任命はできないという現象になり得る、そういうことが事実としてあり得ると考えてよろしいかどうかということをお聞きしておるわけであります。
○松井説明員 ただいまの現状においては、局舎のあっせんもない場合においては結局できない。なぜならば、それだけの裏づけの予算がないから、かように申し上げるより仕方がないのであります。
○森本委員 ここで回り回って質疑応答をやって、ようやくその結論に入ったように考えますが、そういたしますと、最初に私が申し上げましたように、局長の自由任用というものは、一番大きな要素は、何と申しましても局舎にあると考えてもよろしいのではございませんか。
○松井説明員 これはものの考え方で、私が言っておるのは、そういうふうには考えておりません。これは本質は自由任用であって、自由任用の運用上たまたま財政状況からして、局舎の問題が結びついておるだけの問題である、かように考えます。
○森本委員 論旨が不明確じゃないですか。局長の自由任用というものと局舎問題と切り離されておる、しかし将来任用されるという局長が、局舎の提供なり局舎のあっせんができない場合は任命できない、こういうことを明確に言っておるわけであります。そういたしますと、局長の自由任用ということについては、明らかに局舎問題が大きな重要な要素の一つである、こう解釈をしてもよろしゅうございましょう。
○松井説明員 予算その他の現状からして、現在においてはそういうことも考慮せざるを得ないと思いますが、私どもは特定局制度自身を考えてみるときに、かりに局舎の問題が解決したとしても、そのときに、しからば自由任用は放棄するか、私どもはそういう意味においては自由任用と局舎問題とは直接結びついておるものではない、かように考えておるわけであります。
○森本委員 その意見は先ほど来聞いておりますが、今の現実の問題としては、自由任用というものと局舎問題と密接不可分のものであるということは、あなたが答弁せられた通りである、こう解釈してもよろしいかということをお聞きしたい。
○松井説明員 現実の場合においては、確かにおっしやる通り一つの結びつきを持っております。
○森本委員 そういうことになりますと、現在特定郵便局が全国で一万三千四百九十三局ありまして、その中で、先ほど来言われておりますところの国有化されておる局は、わずかに四百八局という数字であります。それで、この特定郵便局の局舎の問題については、従来郵政当局も年々この修繕、改築ということについて努力しておるように聞いておりまするけれども、今までの現状から見ますると、ほとんど九牛の一毛にすぎないというのが現状でありますが、来年度の予算におきまして、この特定郵便局の局舎の建築あるいはまた改築、修理、そういう面については、具体的にどうお考えになっておるか。あるいはまた来年度の増置に必要な局舎の建築、そういうような問題についても、具体的にどういうふうにお考えになっておるか、お聞きしたいと思います。
○松井説明員 局舎の問題については、私ども特に特定局というような意味ではございませんで、特定局といわず普通局といわず、今日相当多数の老朽局舎があるということは事実でございます。そこで、こういうたくさんの老朽局舎ができてきたということは、これは原因をあげればいろいろ戦争前からのこともあるわけでありますが、現実にあるこれを、何とかしてこの際組織的に計画的に改築していきたいというので、来年度は、一つ従来にない飛躍的な予算を要求いたしまして、これによって必要な局舎の増改築をやっていきたいと考えております。その具体的な予算上の数字その他については、別途経理局長から説明していただきたいと思います。
○八藤説明員 三十年度の予算につきましては、御存じのようにいまだ編成方針その他について未決定であります。暫定予算におきましては、建設関係については、暫定予算の性質上、四、五両月において現実に支出を必要とする建築関係の費用約四億五千万程度を組んでおり、また前年度からの繰り越しが三億ある、こういう状況であります。お尋ねの趣旨は、結局暫定予算ではなくて、三十年度の予算上にこういう問題をどう盛っていくか、こういうお話だろうと思います。まだ政府の御方針もきまっておらないときに、私どもが三十年度の予算についてこの席上において申し上げる段階でもなければ、筋道でもないのでありますが、ただこれだけは私たちの希望として予算上考えておるという点を申し上げたいと思います。 御承知のように、戦争中及び戦争後、戦災にあったり、あるいはいろいろ応急の建設をしたり、あるいは市町村合併があったり、都市計画が進行したりというふうないろいろな事情によりまして、現在早急に緊急対策として、われわれが新築または増改築を考えなければならない郵便局がどのくらいあるかというふうなことを、かねがね当委員会の御決議もあり、研究しておったのでありますが、大体それらの局舎を大づかみにつかまえまして、これが郵政財政として考えられる範囲内において、どの程度まで何年間内にできるだろうかというふうな計画を立てまして、私どもよく六カ年計画と申しておるのでありますが、さような応急的な増改築を必要とする局舎を、この六年度において相当額の借り入れを行いつつ、緊急に増改革、新設をしたい、こういうことが三十年度以降の予算と申しますか、郵政財政上緊急な問題であるというふうに考えておる次第でございます。なおそのほかに、郵務局長からもお話がありましたが、郵便局舎の新設等につきましても、一方重点的にかような緊急局舎計画を実行しつつも、なお可能な範囲内においてかような新設等も考えて参りたいものだ、こういうような心組みで三十年度の本予算及びその運用について研究しておる次第であります。
○森本委員 ただいま言われました三十年度以降の六カ年計画が完全に終った場合に、先ほど来私が申し上げておりますところの、全部の特定郵便局舎の数の中でどのくらいの数字が国有になるか、そういう計画をしておられるかどうか、その点の数字をお聞きしたいと思います。
○松井説明員 私どもがさしあたり緊急六カ年計画という形で考えておりますのは、普通局であろうと特定局であろうと、そういうことを考えずに、すべての局舎について経年が四十年以上くらいのところを一応考えて、なおそれ未満であっても戦災後のバラック局舎であるとか、あるいは都市計画によってどうしても動かなければならぬとか、あるいはまた町村合併に伴ってどうしても緊急に増改築しなければならぬとか、そういうものを総合的に考えまして、その内訳として大体線を引いておるのが六カ年計画の基本でありまして、具体的に特定局を何個というふうな内訳についてはまだ考えておりません。実行段階としてはそういうふうなことになって参りますが、まだ予算自身も固まっておらない際でありますから、そこまでの内訳を持っておりません。
○森本委員 ただいま答弁になりましたような戦災局あるいはバラック局、あるいは不良局舎、そういうものについての増築、改築あるいは建設ということは、これは当然でありまして、普通局、特定局を問わず、それを重点的にその方向からやっていくことについては、これはやってもらわなければならぬ問題であります。ここで私が申し上げておりますのはその問題と別個に、先ほど私が数字を申し上げましたように、一万三千四百九十三局の特定郵便局の中で、国有局舎はわずか四百八局しかない。そこに局長任用問題とからみまして、非常に不合理な問題が出ている。やはり基本的には、何年間かかってもこの局舎については国有化をしていかなければならない、こういうように私は考えておるものであります。郵政当局としても、この特定郵便局舎を将来国有化、公共有化していかなければならぬという考え方については同調ができると思いますが、いかがでしょうか。
○松井説明員 私どもは何も、必ずしも局舎を当然にすべて国有化しなければならぬとは考えておりません。あるいは市町村から適当なところを借り入れても、その局舎さえ満足な条件であれば局舎問題としてはそれでいいのであって、全国一万三千の津々浦々にあるものまで、全部国でみずから所有していかなければならぬほどの必然性はないと思います。
○森本委員 必然性はないというように言われますけれども、そういうことになりますと先ほど言いましたように、局長の任用問題が局舎にからみまして、郵政当局が考えるところの任用ができない、こういう場面も当然往々にしてできると考えるわけでありますが、その辺の不合理な点についてどうお考えでしょうか。
○松井説明員 もちろん具体的な場所として、局舎が通常の場合非常に得にくいような場所、そういうふうな特別な場所については国有として、国がみずから乗り出してやらなければならぬ場合も多々あると思います。しかし一般的に全部が全部当然こうしなければならぬというふうには考えておりません。かようなわけであります。
○森本委員 それは今の財政上そういうことが考えられないのであって、できるならば全部国有にした方がよいという考え方は、そういう方向で一致すると思いますが、いかがですか。
○松井説明員 必ずしも財政だけの問題ではなくて、これは会社経営でも何でもすべて同じことだと思いますが、そういう設備を全部自分で背負っていかなければならぬ問題であるかどうかということになると、必ずしもそうじゃない。局舎問題が起きておるのは、現存家主になっておる方々が貧乏で、改築もしてくれないといったようなもので、どうしても国みずからの手で、そういう方面に直接金を注いでいかなければならぬという観点からむしろ起きておるのではないかと思っております。
○森本委員 今答弁をせられたような点もあると思いますけれども、根本的にはやはりこれが国有化しておらないということについては、何と申しましても局長を新しく任用するとか、あるいはまた局長の問題がいろいろ起った場合についても、この局舎の問題とからんででき得ないという場面が出てくると思うのでありますが、いかがですか。
○松井説明員 何しろ多数の局舎ですから、場合によればそういう問題も起ることもあるかもしれません。しかし特定局全般にわたって、そういう問題に関連しまして、どうしても適当な局長の方があっせんができないのだということが起きておるかというと、必ずしもそうじゃない。従ってそういう問題は具体的な個々のケースとして考えればいいのであって、そういう問題があるからといって、全国のものを全部国有にしなければならぬというふうに考える必要はないのじゃないかと考えております。
○森本委員 個々にそういう問題があり得るといいますけれども、局長を新しく任用する、あるいは更迭するという場合に、局舎の問題が全然持ち上ってこないというふうに郵政当局としてはお考えですか。
○松井説明員 現在までわれわれが任用しておることから申しますと、非常に特別な例外は除きまして、地方の特定局の局舎といいましてもこれはきわめて小さなものでして、大体その程度のものをあっせんしていただくし、そう無理をかけておるとは思っておりません。
○森本委員 その意図が、たとえばAという者が局長になろうとする場合には一生懸命にあっせんをするだろうが、郵政当局の方がCの者を局長に任用したいという場合には、当然局舎の問題がいろいろ人事の問題にもからんで出てくることが、今まで往々にしてあったはずでありますが、そういう問題は全然ないというふうに断言ができるか。また一般的にそういう問題は起っておらないというふうにあなたの方はおっしゃられますか。
○松井説明員 私そういう問題はないとは申しておりません。しかしそうではなくて、うまくいっている場合もある。従ってそういう問題がうまくいかないような場合については、そういう場合には個々のケースとしてその局舎を国でやるか、市町村の方に融資を仰ぐか、あるいは資金のあっせんをするとか、いろいろな手があると思います。そういうことは具体的なケースとして解決していけば、問題ないのじゃないかというふうに考えます。
○森本委員 だからそういう具体的な個々の問題を、個々のケースにわたっていろいろ煩雑な問題を起すよりかは、この全国の特定郵便局の局舎というものを公有化するなり、あるいは国有化するなり、そういう方向に持っていった方が一番理想的である、こういうふうにお考えではないわけですか。
○松井説明員 現実にわれわれが事業経営をしていくために必要な投資資金計画、いろいろなことを勘案してみますと、若干の地区においてそういう問題があるからといって、全部の局舎を国が何から何までみずから建っていかなければならぬほど、ほんとうに強いものであるかどうかということになると、それほど強いものではないのじゃないかというふうに考えております。
○森本委員 では、私は具体的な数字をお聞きしたくないと思いますけれども、そういう御答弁でありますので聞いておきたいと思いますが、一万三千四百九十三局の中で四百八局が国有化せられておる、あとの一万三千八十五局というものがまだ国有化されておらない。その中において現在局長が自分自身でもってあっせんをしておる局舎は何局ありますか。
○松井説明員 ちょっとその資料は手元にございませんから、また後ほどお届けいたします。
○森本委員 それなら、それを要求をいたしまして、その資料が参ってからこの問題については質疑を行なっていきたいと思います。 次に、それほどこの特定局舎の問題というものは、非常に重要な問題になっておると思いますが、聞くところによりますと、この局舎というものを、それぞれ全国の特定郵便局長会、さらにまた従業員が組織しておるところの労働組合、あるいはまた郵政省が考えておるところの三十カ年計画、この三つのいろいろの案によりまして、ともかく現在の特定郵便局舎というものを将来個人の専有物とせずに、何らか団体的にこれを持っていきたい、そういうような計画があるやに聞いておりますが、それはどういう現状になっておりますか。
○松井説明員 私の知っております限りにおきましては、国がこういう計画をやっていく。しかし先ほど申し上げましたように、もちろん全部の局舎を国がやっていくというような計画は出ておりません。そこでそれ以外にわたって小さな局なんかについても、いろいろな局舎改築の必要もあろうかと思いますが、そういう場合にあるいは資金のあっせんをするとか、あるいはそれをかわって建てていくというふうな計画が、特定局長会あるいは全逓信従業員組合の方にあったように承知いたしております。
○森本委員 あったように記憶しておるということではなしに、そういうことについて明確に調査したことがあられるかどうかをお聞きしたいと思います。
○松井説明員 それはどういう意味の調査ですか。
○森本委員 少くとも郵政省の傘下におるところの特定郵便局長が、自分自身で金を出し合って特定局舎というものを建設していきたいという計画が、自分の末端の部下にあるという場合に、そういう計画を詳細に承知しておるかどうかということをお聞きしたい。
○松井説明員 従来とも局舎の建築に当って、あるいは特定郵便局長会相互の間に資金の援助を得るために、自主的なものを地方においておやりになったような例はあります。ただ最近においてそういう形において一種の財団法人的なものを作りたいというようなことが、東北の特定郵便局長会から出ておったことは承知いたしております。並びに全逓信従業員組合を背景として、そういう許可申請があった。いずれもそのねらうところはけっこうなわけでありますが、具体的な事業計画その他において必ずしも満足すべき状態ではないというので、一応現在それは許可されておらないということは承知いたしております。
○森本委員 全逓並びに特定郵便局長会、そういう両方からいろいろな申し入れがあって、その内容についてはまだ検討中である、こういうことでありますか。
○松井説明員 これは法人の設立という形で出てきたわけでありまして、その法人の設立の事業計画内容において満足すべき状態ではないというので、一応その申請は不許可になったということであります。
○森本委員 その不許可になったというのは、両方とも不許可になったわけでありますか。
○松井説明員 さようでございます。
○森本委員 それではその郵政大臣認可のものは不許可になったけれども、自主的にそういうことで金を出し合ってやりたいということで、現にやっておるというふうな局長会はないのですか。
○松井説明員 これはきわめて小範囲において資金の相互融通、相互扶助という形において、やっておるというところがあるいはあろうかと思いますが、これはきわめて小範囲のものであろうと思います。
○森本委員 そういたしますと、同じ特定郵便局舎というものを建築するということに対しまして、一方では特定郵便局長の方々がそれぞれ計画を進める。一方では従業員の方が計画を進める。さらに郵政省当局としては、当局自体も六カ年計画でもって進めていく。そういう形にならずに、この三つを何らかの形においてこれを統合いたしまして、これを強力に郵政省が指導いたしまして、そうしてこの全国の公有化されておらないところの特定郵便局舎というものを、公有化あるいは国有化に努力をしていくという御意思はありませんか。
○松井説明員 われわれは形の上で、三者総合するということをさしあたり考えておるわけではありませんが、しかし内容としては、お互いに局舎をよくしていくのだということにおいては、助け合っていかなければならぬ問題だろうと思っております。
○森本委員 その場合に、この三つを——三つをと言っては語弊がありますが、一つは郵政当局が、先ほど言いました戦災復興、改築その他のものを計画しておられますので、ただその中に若干入ってくると思いますが、同じ郵政省の中におりまして、従業員側がやるものと、また局長会がやるものというふうに、お互いばらばらのものになって、それが対立するという方向になってもまずい。やはり特定郵便局の局舎というものを改善していこうということについて意見が一致している。そうなりますと、これをばらばらにやらすということはまずいので、これを強力に郵政省が指導をして、何らかのまとまった方向に行く、そういう形においてこれを指導する御意思があるかどうかということをお聞きしたいわけであります。
○松井説明員 何しろ局舎の問題の解決には、相当膨大な資金が要るわけでありまして、これを形式的に一本でどうこうするという点には、むずかしい点もございましょう。そこでわれわれとしては、お互いにそういうことで努力する。また能力的にも限界がある問題でありましょうから、お互いが局舎をよくするという形においてやっていけるようにすることが、もとより望ましいのであります。これをただ形式的に両方の財団法人の申請が出てきてから、これを一本にしてどうこうしようというふうなことよりも、お互い計画されているところで、とるべき点があればできるだけそれを伸ばしていって、それをうまく調和して全体としてよくしていけばいいのじゃないか、かように考えております。
○森本委員 それでこの問題については大臣にお聞きしたいと思いますが、そういうことでこれを統合いたしまして、事業の内容につきましても詳細に郵政当局がこれを検討いたしまして、それによってこの事業計画で行なっていても万全であるという結論がついた場合には、こういうものを許可してその運営に当らしめる。そうしてその局舎の改築なり新築なりをやらすという御意思があるかどうか。 さらに、郵政当局が内容を検討いたしまして、そういうものが完全にできると考えた場合に、それを強力に指導していくときに、その資金に対しましては、簡易生命保険及び郵便年金積立金の運用範囲というものを拡大いたしまして、そういう方向にこれを融資する、そういうふうなことについてお考えがあるかどうか、お聞きしたいと思います。
○松田国務大臣 郵便局舎を増改築するということの必要性は、きわめて喫緊なものがあるのでありまして、従って今日の現状から見て、その改築並びに増築の方向は、ただいまの財政状態をもってしては、あまりにも長期になり過ぎるという考えもあるのでありますから、できる限りこれを早く進めていかなければならぬ。この見地から考えますと、ただいまお話のいろいろの郵便局舎をよくしていくための方法は考えられる。しかもその内容を充実し、その運営ができるという確信がつきましたときには、いろいろの方法をも取り入れることにやぶさかではありません。
○森本委員 あまり長くなりますのでこれで終りとし、またあらためて御質問いたしますが、今の大臣の回答によりますと、そういう方向に向ってやっていくということですが、郵政当局がその法人は万全であるというふうに検討した上において結論を得た場合におきましては、先ほど申しましたように、簡易生命保険及び郵便年金積立金の運用範囲を拡大いたしまして、その方向に融資するという場合もあり得るということを考えてよろしいかどうか、これをお聞きしておるわけであります。
○松田国務大臣 ちょっと申し落しましたがそういう考えも持っておる次第でございます。
○井手委員 ちょっと関連して。一言お尋ねいたしたいと思いますが、先刻来の質疑応答で御承知だろうと思いますが、特定局制度の長所は、局長の自由任用にある。ところが現在においては局舎のあっせんを条件としておる。こういうことになりますと長所の妙味が全然抹殺されてしまっておる。考え方によりますと、局舎をあっせんさせるために自由任用制をしいておるというようにも考えられるのであります。かようになりますと、特定局の一番不合理な点である家主の局長と従業員との主従関係が、いつまでも改善されないというような結果になるのであります。こういうことを考えてみますと、この特定局制度の不合理なガンである局舎のあっせんということについて、局長の自由任用に当っては局舎のあっせんを条件としないという方向に、大臣はお考えになる御意思があるかどうか、この一点だけはっきり御答弁願いたいのであります。
○松田国務大臣 ただいまのお尋ねに対しましては、私といたしましては、この任用の範囲を広げるということは、民主主義の意味からいってもけっこうなことであると考えております。しかし、ここに特定郵便局長として適任者がある場合に、他の条件がみなそろっておって、ただ一つ局舎のあっせんができないという場合、その人物のいろいろな美点を考えて、これをまた他面から援助してそういう人を任用するということも特定局の場合にはあってよろしいと私は考えておりますけれども、局舎のあっせんがなくても自由に任用できるということを一般的にやるということは、かえって局舎を増強するという上に支障を来たすのじゃないか、こういうふうに私は考えます。
○井手委員 重ねてお尋ねいたしますが、不合理な点を改めるという方向に努力される御意思があるかどうか、それとともに、もし改善される御用意があるならば、後日具体的にその改善の具体案をお示し願いたいと思います。
○松田国務大臣 お尋ねの点でございますが、この任用についての不合理というものを、私は全面的にそうは考えておらないのであります。一部不合理はあるかもしれないけれども、全面的にはそうは言えないのじゃないか、かように私は考えております。
○井手委員 局舎のあっせんができないために、特定局制度の長所である自由任用ができないということであれば、特定局制度の長所が抹殺されてしまうことは先刻申し上げた通りであります。そういうはっきりした矛盾は、この際改善の方向に努力されることがよいことであって、自由任用制そのものを申し上げておるわけではないのであります。現実において局舎のあっせんができないために、任用ができないということであるならば、これを改めていく方向に、自由任用の方法を具体的に改善されることが大事だと思います。こういう努力をされる御用意があるかどうか、抽象論ではなくて、その点を重ねてお尋ねいたします。
○松田国務大臣 ただいまの点については、個々の場合、特定のその問題が起った場合に、よく御趣旨に合うようにしていきたいと思います。
○井手委員 今の大臣の御答弁は非常に不満であります。個々の問題じゃなくて、原則の問題を私は聞いておるのであります。現実に局舎のあっせんができないために、優秀な人がせっかくの自由任用制においても採用できないことは不合理である。だからそれを改めたらどうかということを私は申し上げておる。そういう場合に、個々の問題について考えてみたいということでは、私は納得できません。大臣も就任早々でございましょうから、一つ十分御研究の上御答弁を願いたい。それまで私はお待ちいたします。
○松田国務大臣 研究いたします。
○廣瀬委員 資料の要求をいたしたいと思うのであります。国際電信電話株式会社に関する資料でありまして、事業経営の現状と会社設立後の新規事業、会社経理の状況、これには貸借対照表も含んで経理状況を知りたいと思います。会社株式及び配当金の処分状況、会社従業員の待遇の状況及び日本電信電話公社のそれとの比較、それから基準内及び基準外の給与の詳細を知りたいと思います。以上の資料を要求いたします。
○松前委員長 ただいまの資料の要求に対して、いつまでに資料を提出できますか。
○行広説明員 ただいまの資料は、いろいろと多方面にわたっておりますので、できるだけ早く提出いたしたいと思いますが、少くも一週間ぐらいの御猶予をいただけますとお出しできると思います。
○松前委員長 それではその資料はできるだけ早く出していただきたい。それから森本委員から御要求の資料も一つ早くお出し願いたいと思います。 今日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。 午後零時十四分散会