逓信委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/03/24
会議録
○松前委員長 これより逓信委員会を開会いたします。 議事に入りまする前に、一言私からごあいさつを申し上げます。このたび国会法の改正によりまして、新たにここに設置されました逓信委員会の最初の委員長に、皆様方の御推薦によりまして就任することができました。まことに私といたしましては光栄の至りであります。もとより微力でありまして、その器ではないのでありまするけれども、皆様方の御支持と御協力によりましてこの重責を果したいと念願いたしておる次第でございます。どうぞ今後ともよろしく御援助と御指導のほどをお願い申し上げる次第でございます。(拍手) これから理事の互選を行います。その方法につきましてお諮りいたします。この方法につきまして御意見はございませんか。
○中垣委員 理事はその数を七名といたしまして、委員長において指名せられんことを望みます。
○松前委員長 ただいまの中垣君の動議に御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松前委員長 御異議なしと認めます。よって 齋藤 憲三君 濱地 文平君 廣瀬 正雄君 中垣 國男君 橋本登美三郎君 井手 以誠君 松井 政吉君 以上七名を理事に指名いたしたいと存じます。 —————————————
○松前委員長 次に、国政調査承認要求に関する件につきましてお諮りいたします。本件につきましては、調査する事項といたしまして、第一は郵政事業に関する事項、第二は郵政監察に関する事項、第三は電気通信に関する事項、第四は電波監理及び放送に関するこの調査の目的といたしましては、郵政事業、郵政監察及び郵政省所管行政事務の改善を図るため、右の趣旨の国政調査承認要求書を議長に提出いたし、その承認を求めたいと存じまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松前委員長 御異議ないと認めまして、さよう取り計計らうことにいたします。 —————————————
○松前委員長 次に、新任の松田郵政大臣より発言を求められておりまするので、これを許します。
○松田国務大臣 私、このたび組閣に当りまして郵政大臣を拝命いたしたのでありますが、今後解決していかなければならない幾多の重要課題が横たわっておるのでありまして、これら懸案の解決に努力をいたしまする所存でありまするから、委員各位におかれましても、何とぞ御教示、御支援を賜わりますよう、まずもってお願い申し上げる次第でございます。 本日は当委員会に初めて出席さしていただき、また今国会から郵政及び電気通信委員会が合併して逓信委員会となり、委員の方々におかれましても、前国会当時とは相当おかわりになっておられますので、この機会に当面の課題等につきまして概略御説明申し上げ、御参考に供したいと存じます。 郵便、貯金、保険の三事業につきまして申し上げますと、いずれもおおむね順調なる再建復興の道をたどり、昨今では、サービスの点におきましても施設の面におきましても、大体戦前の水準までこぎつけることができたのであります。しかしながらこれで十分であるとは申せないのでありまして、さらに今後一段と事業の整備拡充をはかって参りたいと考えております。 特に郵便局の増置につきましては、国民一般の要望はきわめて強く、社会の発展とともに国民の通信利用も増加しているのでありますが、何分にも定員及び予算等の制約を受けておりまして、十分要望にこたえ得ない実情でございます。しかしながら事業の公共性等にかんがみまして、このまま放置することは許されないものと考えられますので、必要の度合いを十分考慮いたしまして、でき得る限りその要望に応ずるよう努力して参りたいと思っております。 また外国郵便につきましては、戦後における国交の回復と貿易の伸展につれまして、その取扱い物数及び業務内容の面からも戦前の水準にまで復元して参りましたが、特に最近の傾向といたしましては、航空機によって輸送される郵便物が、船舶便によるものよりも著しく多くなっております。さらに本邦とカナダとの間の小包郵便物の交換は、大正初年に締結した約定に基いて行われているため、現状に沿わない点がありますので、これを改訂するよう目下折衝を続けておりますが、早急に取り運びまして、でき得るならばこの約定を今国会に上程いたし、御承認を得たいと思っております。 なお、現在の郵便局舎は、借り入れ、老朽のもの及び都市計画による移転並びに戦災後の仮復旧局舎等がきわめて多く、その上町村合併に伴う郵便区の調整のため局舎の改善を要するものが相当数あり、このまま放置するときは業務の円滑な運行に多大の支障を来たす実情にあるのであります。また本件につきましては、前国会において衆参両院郵政委員会で促進方御決議をいただきましたことなどもありますので、特に努力いたしたい所存であります。 次に、郵便貯金及び簡易保険について申し上げますと、郵便貯金の現在高は、すでに四千四百億円をこえるという巨額に上っているのでありますが、御承知の通りこの金は、年々資金運用部を通じて財政投融資に充てられるものでありますが、その資金の過半を占めており、わが国の再建復興に大きく役立っているのであります。一方、簡易保険、郵便年金の積立金も郵便貯金と同様に財政資金として大いに役立っており、特にこの積立金は地方公共団体の各種の公共事業に融資されまして、地方の開発、建設に大きく貢献いたしているのであります。昭和三十年度におきましては、これら国民貯蓄をさらに増強いたしまして、一そう国家資金の充実をはかり、もって経済再建に資するとともに、事業経営の基礎を強固にするため、郵便貯金一千余億円の純増加と簡易保険、郵便年金運用原資五百六十億円確保を目標として、これらを強力に推進いたして参りたいと思っております。 次に、外国との郵便為替の交換業務等について申し上げますと、外国郵便為替事業は、昭和十六年十二月以降停止しておりましたが、昭和二十四年十二月に米国との間に再開以来、逐次交換国数を増加し、現在直接に為替を交換する国は十二ヵ国、英国の仲介により交換する国または地域は二十九に達しましたが、さらに今後も拡張される見込みであります。なお、目下交渉を進めておりますものといたしましては、ブラジル及びインドとの郵便為替条約の締結並びに諸外国との間における外国郵便振替業務の再開等があります。 次に、郵便貯金法の一部改正について申し上げますと、現在郵便貯金の一預金者の貯金総額制限額は十万円でありますが、この額は、最近の物価、所得水準から見て低過ぎると思われますので、これを引き上げるとともに、積立貯金の一回の預入金額及び定額貯金の預入金額をも引き上げることにいたしたいと存じ、目下準備を進めております。 次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げますと、現行の法律では、その運用先は地方債と契約者貸付のみに限定されておりますが、去る第十九回国会におきまして簡易生命保険法の一部を改正する法律が可決されました際に国家資金の性格にかんがみ、資金運用の範囲を拡大し、各種公益事業施設改善に融資するよう一段の努力を払うことという附帯決議をいただきましたことなどもありますので、本年度は、地方債以外に運用範囲を広げたいと考えまして、目下改正法案を検討いたしており、成案を得次第、国会に上程する予定であります。その節は何とぞよろしくお願い申し上げます。 なお、昭和三十年度の郵政省所管暫定予算につきましては、郵政省所管業務の維持運営に必要といたします四、五両月分の経費の概略を申し上げますと、郵政事業特別会計は歳入百九十億三千五百万円、歳出二百億三千五百万円となっておりまして、この歳入不足額は一時借入金をもって処弁する予定であります。郵便貯金特別会計は歳入四十六億六千八百万円、歳出四十六億六千八百万円、簡易生命保険及び郵便年金特別会計は歳入百三十四億三千二百万円、歳出五十四億九千三百万円、一般会計は、電波行政費を含めまして歳入二百万円、歳出一億九千七百万円となっております。 次に、電波関係について、まず最近のわが国の無線局開設状況について簡単に申し上げますと、戦後、電波の利用範囲が著しく拡大されたことに伴いまして、わが国の無線局も増加の一途をたどり、二十九年末現在一万五千七百余の局が開設運用されております。これを二十八年末と比較してみますと、実に一年間で約四千局の増加となっておりまして、この増加を用途別に見ますと、アマチュア、漁業用、警察用、電力用、睦上運輸用、公衆通信用がそのおもなものであります。 わが国の無線局は今後もますます増加する傾向にありますが、割り当てられる電波は有限でありますので、当省といたしましては、電波が能率的に公平に利用されるように研究し、努力いたしたいと考えている次第であります。なお、これら無線局の無線従事者は年とともに増加しており、現在免許を与えられている者は十万人をこえ、さらに毎月一千五百人程度増加しております。 次に放送関係について申し上げますと、標準放送局、いわゆるラジオ放送局で現在運用中のものは、本年二月末現在総数二百二十局でありまして、そのうち日本放送協会所属のものが百六十三局、商業放送が三十八社五十八局となっております。これを一年前の昨年二月末における局数と比較いたしますと、日本放送協会所属のものが十四局、商業放送局が十三局の増加となっております。日本放送協会のものは、難聴区域の聴取状態改善のため開設したものでありまして、このほか同様の目的のために開設するもので、現在予備免許中のものが四局あり、同協会におきましては、これらの新設並びに一部放送局の空中線電力の増強等により、鋭意聴取状態の改善に努力している次第であります。一方、これを聴取状況の面から見ますと、本年一月末における全国受信契約者数は一千二百三十五万余となっており、これは全国総世帯数の約七四・三%に当っておりまして、一年前に比べますと、契約者数において八十八万、聴取率において五・一%の増となっております。 なお、テレビジョン放送につきましては、現在免許を与えられているテレビジョン放送局は五局でありまして、そのうち日本放送協会所属のものが、東京、大阪、名古屋に各一局ずつ、商業放送局が東京に二社二局となっております。このほか、予備免許を与えられ、目下建設中のものに、大阪の大阪テレビ株式会社及び名古屋の中部日本放送株式会社の二社二局があります。またテレビジョンの受信契約者数は、本年二月二十日現在で約四万八千となっており、昨年二月末より約三万八千の増加となっております。 次に、国際放送について申し上げますと、わが国が海外へ向けて放送しております国際放送は、放送法第三十二条の規定によりまして、郵政大臣が日本放送協会に命じて行わせているものでございまして、現在北米西部、ハワイ、豪州、華北、華中、華南、比島、インドネシア、インドシナ、タイ、ビルマ、インド、パキスタン、近東、欧州、南米の十二方向に対し、一日各方向一時間ずつ実施しております。さて、電波関係で早急に御審議をお願いいたしたいものに、放送法第三十七条の規定に基く日本放送協会の昭和三十年度収支予算、事業計画及び資金計画がございます。本件につきましては別途御説明申し上げる予定でございますが、その節はよろしくお願いいたします。 次に、不法電波の監視状況について申し上げますと、最近無免許で電波を発射する不法無線局が数多く出現しておりまして、昨年一年間に捕捉した不明電波の総件数は一万七千余件に達しております。これら不法無線局の増加は、無線局の数が激増するにつれて増大する傾向にありまして、合法無線局に悪影響を及ぼし、空界を混乱に陥れるおそれがありますので、これが取締りの徹底を期するために種々努力している次第であります。次に、電気通信事業について申し上げます。日本電信電話公社は、一般の熾烈な需要に応ずるため、昭和二十八年度を初年度として基礎設備の拡充に重点を置いた電信電話拡充五ヵ年計画を実施中であります。二十八年度においては、基礎設備において若干次年度に繰り越したものがありますが、加入電話増設、市外電話回線の開通等、サービス、販売において計画工程をはるかに上回る良好なる実績を上げ得たのであります。二十九年度におきましては、基礎設備は当初の計画をかなり下回り、計画工程の相当量が後年度に繰り延べを余儀なくされましたが、加入電話の増設、市外側線の開通等につきまして種々積極的な施策を講じ、産業経済等各方面の諸要請を充足するよう鋭意努力中であります。なお、三十年一月末現在における施設の現状は、電話加入総数は百九十三万六千百十七加入、一般公衆用市外電話回線キロ程は百七十八万八千四百六十二キロとなっております。 しかしながらますます増大する要望に対処するためには、特別の施策を推進する必要がありますので、当初樹立いたしました五ヵ年計画に対し、その計画目標を引き上げ、三十年度以降これを具現いたしたいと考えております。すなわち加入電話増設につきまして、当初計画目標七十万加入を九十五万九千余加入に改める一面、東京—名古屋—大阪間通話の即時化に引き続き市外回線を増設して、都市間及び大都市近郊地間の通話の即時化及び待合時間の短縮をはかりたい。さらに技術的には、超多重通信及びマイクロウエーブ通信網を完成するため、大阪—広島—福岡及び東京—仙台—札幌間にマイクロウエーブを施設するほか、新交換方式であるクロスバー方式、同軸ケーブル、短距離搬送方式等の高能率方式の実用化をはかり、また電信中継の機械化により確信事業の合理化を推進すること等が考えられます。 最後に、町村合併促進法の実施に即応して同一行政区内に二つ以上の電話局を有することとなる市町村における区域合併等、電話施設の整備統合も当面の問題であります。なお、これがためには所要の資金の確保が根本の問題でありますので、資金の獲得に鋭意努力して参りたいと存じている次第であります。 次に、昭和三十年度四、五月分の暫定予算案の概要について申し述べます。まず損益勘定でありますが、その事業収入は百八十億一千万円でありまして、これに対し事業支出は百六十五億六千万円となり、収支差額十四億五千万円は資本勘定へ繰り入れまして建設改良費の財源に充当することになっております。次に建設勘定においては、その財源として八十七億六千九百万円を予定しております。これに対し建設改良費は百十二億六千九百万円でありまして、差引二十五億の財源不足となっておりますが、これに対しましては短期借入金をもって一時充当することになっております。 次に、国際電信電話株式会社の業務について申し上げますと、国際電信電話株式会社は資本金三十三億円をもって昭和二十八年三月二十四日発足したものでありますが、開業第一年度である二十八年度は国際電報、電話の利用も前年度に比べて若干増加し、収入四十五億七千二百万円、支出三十八億三百万円、差引七億六千九百万円の利益を生じたのであります。第二年度である二十九年度においては、当初貿易の減退、デフレの進行に伴い、取扱い業務量は予定に比し相当減少を来たし、少からず危惧されたのでありますが、その後貿易事情等の好転によりしり上りに徐々に好調を示し、去る九月末で第三営業期の決算を終了したのでありますが、営業総収入二十三億二千四百万円、営業総支出十九億四千七百万円、差引利益金三億七千七百万円となっております。次に、第三営業期における諸施設の拡充整備につきましては、二十九年度の設備計画に基き、対外回線の拡充としましては、東京—パリ間に直通無線電話、香港中継による東京—オーストラリア間無線電話、大阪—バグダード間直通無線電信の開通等を行い、一方対公衆の利便増進の面におきましても種々サービスの向上改善に努めております、 以上をもちまして私の報告を終りたいと思いますが、なお詳細の点につきましては御質問によりお答え申し上げたいと存じます。 —————————————
○松前委員長 次に、新任の郵政政務次官の早稻田柳右エ門君よりごあいさつがあるそうであります。発言を許します。
○早稻田政府委員 ただいま委員長から御紹介のございました早稻田柳右エ門でございます。このたびはからずも郵政政務次官を命ぜられました。私は郵政関係事業に対しては全くしろうとでございまして、これから大いに勉強をして、熱意と誠意をもって事に当りたい、かように考えておる次第でございます。何とぞ皆さんの格段のお引き回しを賜わらんことをひとえにお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
○松前委員長 次に、日本電信電話公社の梶井総裁よりもごあいさつがあるそうであります。梶井総裁。
○梶井説明員 委員長からお話しがありました梶井でございます。電信電話事業につきましては、今大臣から概略御説明がありましたが、われわれ不敏なものでありますけれども、どうか皆様方から御支援、御鞭撻をいただきますようにお願い申し上げます。(拍手)
○松前委員長 本日は、本会議の都合もありまするので、この程度にとどめまして散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。 午後二時二分散会