地方行政委員会 第22号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1955/06/16
会議録
○大矢委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。すなわち理事でありました安藤覺君が昨十五日委員を辞任せられましたので、理事が一名欠員となっております。つきましては理事の補欠選挙を行わなければなりませんが、これは投票の手続を省略して、委員長より指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なきものとして亀山孝一君を理事に指名いたします。 —————————————
○大矢委員長 財政計画並びに地方税法の一部を改正する法律案を議題として、前会に引き続き質疑を続行いたします。質疑の通告がございますのでこれを許します。北山君。
○北山委員 その前に、この際緊急の問題ですからお伺いしますが、今度の期末手当については政府の決定でもって地方公務員についてもそれぞれ〇・〇五ですか、措置をするということになって、その資金としては資金運用部資金から十億程度の短期融資をすることにきまったように新聞に書いてございますが、この点について自治庁長官から御説明をいただきたいのであります。
○川島国務大臣 期末手当の増額支給の問題は、予算の範囲内で超過勤務手当また教職員につきましては日直手当などを繰り上げして大体〇・〇五を基準にして支給する、こういう方針であります。従いまして予算の範囲内の繰り上げ支給でありますからして、この際は財源措置はいたしません。公共団体に対しましては、現在の金繰りが非常に行き詰まっておる団体もありますので、そういう団体には希望によりましては政府資金でもって繰り上げ支給に該当する額だけはこの際融資をしよう、こういう方針をきめておるわけであります。
○北山委員 ただいまのお話の中にはいろいろ未確定要素もあるようですが、今お話になったような御方針で一応短期融資をするとしますと、金額として大体どのくらいになりますか。また地方団体に対して融資をする旨の通知をお出しになることになるわけだと了解しますが、いかがでしようか。
○川島国務大臣 〇・〇五で十億前後になるかと考えております。こうした方針は最後的決定次第各公共団体に通知を発します。
○北山委員 それと何時に、地方団体によっては既定の〇・七五ですらも出せないというような団体もあるようであります。あるいはまたそれを全部半強制的に寄付をさせるといったようなところもあるやに聞いておるのでありますが、〇・七五、少くとも既定のものは地方公務員についても支給を確保するということに、自治庁としては御指導になるのが当然だろうと思いますが、こういうような地方公共団体の事態に対しては、自治庁としてはどういうふうな御措置をおとりになるおつもりでありますか。
○川島国務大臣 国家公務員につきましても、政府機関の公務員につきましても、予算の範囲内の繰り上げ支給という方針でありますから、従いまして地方公務員についても同じような方針で、各公共団体でやってもらいたいと私ども考えております。しかしさしあたって金繰りのつかぬところには政府資金を融資しよう、こういう考え方でありますから、各公共団体でやってもらえるのじゃないかということを期待をしておるわけでありますが、しかしこれは公共団体の長とあるいは議会と一般地方公務員との間の話し合いになる場所もあるかと思いますけれども、私どもといたしましてはなるべく公共団体同士の間において違った措置がとられない方が望ましいわけであります。それでこそ十億近くのものを短期融資を認めておるわけであります。
○北山委員 〇・七五のもともとのものですらも支給がなかなか困難な団体——団体によって支給したりしなかったりするようなことは望ましくない、これは当然でありますが、しかし望ましくないというだけではなくて、そういうような団体が金繰りに困るというような場合には、自治庁としては当然これに対してめんどうを見る、こういう措置が必要かと思いますが、そういう措置をおとりになる、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。
○川島国務大臣 今度の処置は予算の範囲内の繰り上げ支給でありますから、国家公務員についてもそうでありますし、また政府機関の公務員についても同じでありまして、財源措置はいたさないのでありまして、ただ資金措置だけは特に地方公共団体に対してはしよう、こういう考え方でおるわけであります。
○北山委員 私の申し上げているのは、今度のつけ加える分というよりも、それももちろんでございますが、本来支払うべきことが条例等によってきまっておる〇・七五についてすら、いろいろまちまちな状態が出ておるのではないか。そういうような金に困ってそれが支給し得ないというような団体に対しては、当然これは自治庁としてはめんどうを見る、こういうふうに了解していいかということなんです。
○川島国務大臣 期末手当だけでなしに、今月分の俸給の支払いに行き詰まっている公共団体も若干あるのでありまして、それらにつきましては、自治庁におきまして、大蔵省並びに郵政省ともいろいろ協議をしまして、資金のあっせんに努力をいたしておるわけでありまして、大体現在のところでは円滑に資金のあっせんができまして、俸給の支払いは、おくれておるところはありまするけれども、差しつかえないようにいく見通しであります。
○北山委員 それでは昨日の続きみたいなものですが、実はきのう地方財政審議会の松隈会長のお話をいろいろ聞いたのですが、その際、三十年度における地方財政計画の需要額と収入との食い違い、この数字についてどうも納得のできる御答弁が得られなかった。そこでこれは一番大裏な点であります。税法の審議なりあるいは交付税その他の基礎になる地方財政計画でございますから、この点について確かめておきたいのですが、私の申し上げたいのは、地方財政審議会が四月の十三日に出した意見書の第二案の中の、昭和三十年度に予想されるところの財政需要額というものは一兆四百三億なんです。これは大体お認めになったようです。その中には二十九年度までに累積した赤字分は含んでおらない、こういう御答弁であったようであります。そうしますと、その赤字は五百八十六億ということでありますから、もしも今年度末までにこの赤字なしに借金も全部払うとすれば約一兆一千億になるわけであります。これが今までのやり方で行った場合の予想される三十年度における地方財政の需要額の実態だ。これはどうするかは別としてとにかく実態だ。そうすると一方においては、政府の財政計画は九千八百二十九億、これに対してさらに今度の再建整備でもって二百億の地方債を許すというのでありますから、ちょうど一兆円くらいになるわけです。これが地方財政の歳入の方だ。そうしますと、その食い違いというものは九百六十億くらいになる、約一千億というものは足りないという計算になるわけです。長官の言われる、地方団体はこの際思い切って非常体制に入って圧縮をしろ、節約をしてくれという数字はすなわち九百六十億ではないか、こういうふうな算術計算をきのう申し上げたわけです。ところがなかなかこれをお認めにならない。私が今申し上げた数字の基礎というものは、すべて政府の自治庁の方からお出しになっている数字です。それを配列すれば今のような計算になってくる。これはお認めになってしかるべきものではないかと思うのですが、いかがでしようか。とにかく圧縮した結果赤字はそうはならないのだ——その結果の赤字を私は申し上げておるのじゃなくて、現実の食い違いというものがそれだけあるじゃないかということを申し上げている。それをお認め願いたい。
○川島国務大臣 昨日も繰り返し申し上げたのですが、地方財政審淡会の計策は、それは計算の立て方によるのでありまして、地方公共団体の単独事業なりそういうものをどこまでやるかという見方で違うのでありまして、現実に二十九年度の赤字というものは、昨日資料をお配りした通り百二十億しか出ておりません。それに従来の四百六十二億を足したものが二十九年度決算の赤字という事実がここに出ておるのでありまするから、北山さんの仰せのように、一千億という赤字が出るという財政運営はいたしておらないのでありまして、単独事業、補助事業などの計算の仕方によって数字がそういうふうに出てくるかもしれませんが、私どもは、現実の二十九年度の決算を見て百二十億の赤字が出ておるのですから、その赤字に二十八年に出た赤字の四百六十二億を足したものが純赤字だと思っております。従いまして北山さんのおっしゃるように、一千億の赤字が出るということは想像し得ないのでありまして、地方財政審議会の立てた案は、これは案としては私ども尊重いたしますけれども、そういう赤字が出るということは現実に地方の財政運営がそうはなっていないのであります。この点は一つお認め願いたいと思うのです。
○北山委員 それは赤字が出るだろうか出ないだろうかということではなくて、地方財政審議会が第二案として出した中に一兆四百三億という数字があるでしょう。その説明によれば、昭和二十八年度の決算等の実績を基礎にしていけば、昭和三十年度においては地方財政においては一兆四百三億くらいは要る、実態を基礎にすればそうだということを地方、財政審議会では言っているわけです。その点はまさか長官も間違いだとは言わないだろうと思うのです。間違いだというなら幾らが正しいかということになるのですから。そういう意見書の中の一兆四百三十億、これは従来の財政当局の御説明によっても、昭和二十八年度は一兆二百億の決算だ、昭和二十九年度は一兆三百億くらいだというようなお話もあった。そういうものを基礎にしていけば、今までの通りにやってくれば、少くとも一兆四百三億というものが昭和三十年度の財政需要額として必要なんだという数字を示してある。それでただいまお話のような二十九年度末の赤字五百八十六億円というものはそれ以外なのです。それもきのうお認め願った。これは過去の昭和二十九年までに累積したものです。それから本年かかる年間一兆四百億がある。だから昭和三十年度末までに、何にも節約とかなんとか特別な非常措置をとらないで、今までのやり方で——それでも非常に小さい数字だと思うのですが——行けば今申し上げたように約一兆一千億要るのじゃないかというのが現実の事態です。ところが自治庁のお作りになった地方財政計画はあるべき地方財政計画で、あるべき計画は九千八百億、それに対して本年は、赤字対策として二百億措置をいたしますから、一兆、そうすると、その差額だけが足りないということになる。だから、大臣が昭和三十年度ではそんなに赤字が出ないと言われるのは、その差額を何らかの方法によって節約するなり何なりで消すつもりであるからそういうことを言われるのですが、今の現状で個々の実績を基礎にして計算していくと、私の算術のようになると思うのです。それを認めるか認めないか。今後どういうような方針でその食い違いをどうしていくかということは別個の問題だと思うのです。ただ、今あげた数字は、すべて自治庁の方の数字を基礎にしてそれを組み立てたやり方なんです。その結果そういう数字が出てくる。その私の算術が間違っておるか、間違っていないか、それをお伺いしているのです。
○川島国務大臣 きのう松隈会長からもあまり説明がなかったのですが、地方財政審議会が立てた数字の内容をちょっとお聞き取り願います。それから私がお答えしますから……。
○後藤政府委員 昨日、また前からもいろいろお話があるのでございますが、一兆四百億という数字は、私どもは、これは給与の足りない分を入れた、是正した数字、将来に赤字の出ない数字と心得ております。ここまで財政措置をすれば、赤字は将来出ない。そのほかに、おっしゃいますように、別途四百六十億、これは二十八年までですが、二十九年を合せますと五百八十億の赤字がある、こういうことであります。それをそのまま今年節約をやるとすれば非常に苦しい財政になって参ります。従って私どもは、その赤字の素因を財政計画上まだ除いておりませんので、赤字が出ないという保証はできない。だから、赤字は出るというふうに考えております。赤字が絶対に出ないようにするとすれば、それは財政規模を大縮減しなければならぬ、こういうことになると思います。しかしその問題は、やはり給与の問題でありますので、これは秋の給与の調査の結果を待ってやろう、それ以前の方法として、従来にある赤字を一応たな上げをしていこう、こういうふうに考えておるわけであります。おっしゃいますような計算が全然できないとは私どもは考えておりません。しかしおっしゃいますことを裏返して参りますと、二十九年度も、額は少くなっておりますけれども、やはり同じようなことがあったわけであります。二十九年度もやはり規模を縮小いたしまして、百二十億くらいの赤字にとどまっておるのであります。従って私どもといたしましては、二十九年度に縮小した以上に規模の縮小をお願いいたしておりますから、それによって赤字の出る額をできるだけ少くしていこう、こういう方針でおるわけであります。
○北山委員 二十九年度と三十年度はいろいろな要素が違ってきております。二十九年度においても、地方財政計画と実態との間にはいろいろいろの食い違いがある。それは私どもよく承知しておるのですが、問題は今申し上げたような一兆四百三億という財政需要額——これはとにかく現実に払っておる給与の差額です。そういうものは地方財政計画にはまだ見ていないというけれども、とにかく現実に地方団体が払うのですから、やはり財政需要なんです。よい悪いは別として、払っておるというものも含んだ一兆四百三億であって、これは現実に払わなければならぬ財政需要だということは、もちろん財政部長は認めると思うのです。そうしてその中には五百八十六億は入っていないということも認めておる。だからもしもかりに従来のやり方で昭和三十年度過去の借金も返すという計算で行くならば、両方合したものが資金として要るわけなんです。これは認めると思うのです。一方において財政計画は九千八百億であり、それに対して二百億だけの赤字債しか認めないのですから、膨大な食い違いがあるんだ。それを今節約させるということになれば、それは非常に大圧縮だということは、今財政部長が認めた通りですが、私の算術は一応政府から出された資料によって計算をしておるのです。考え違いではない、実態の通りだとは言えないでしょうけれども、とにかくこういう考え方で大体間遠いがないということは部長さんも認めると思うのですが、いかがですか。
○後藤政府委員 一兆四百億という地方財政審議会の出された数字が、そのまま現実の支払いの額であるというところが問題でありまして、これは私どもはそうでなく、やはりあるべき財政需要額というふうに考えております。従って現実の財政の支払い金額そのものではないのであります。従って地方財政審議会では一兆四百億という数字を一応出しながら、すぐ本年度の縮小といいますか、財政規模の圧縮のために二百三十億をマイナスしたものを、三十年度の財政計画第二案による財政計画というので一兆百六十億くらいのものに圧縮して出しておられる、従ってこの圧縮されたものが、やはり地方財政審議会として今あるべき財政需要はこういうふうに考えておられると、私どもは承知いたしておるのであります。
○北山委員 それはわかっているのですよ、私の聞くのは圧縮前の、あるべきじゃない、従来の実績を基礎にしていけば一兆四百億要るんだ、これは認めるだろうというのです。それをどう圧縮するか、五百億圧縮すれば五百億あるべき姿が出てくるでしょう。そのあるべきと言う前の、なまの実際に二十九年度のやり方で行けば入り用な額を大体において見込んで——これも見込みです。もちろん三十年度ですからそれは当然ですが、一兆四百億は認めるだろう、それから赤字をプラスすれば一兆九百何十億になるということも認めるだろうと思うのです。だから今後圧縮するならば、その一兆九百何十億から圧縮をしていかなければならぬということなんでしょう。それだけは認めるだろうと思う。
○後藤政府委員 それを圧縮すべきことは認めますが、そのうち四百六十億——ことしの赤字を含めまして五百八十億になりますが、それは本年一年で圧縮するのではなくて七年間に圧縮していくということになるわけであります。従ってもとの一兆四百億というものに圧縮するのと、財政計画との間の圧縮が一つあります。それから四竹六十億、つまり過去の赤字の圧縮は一年で圧縮するのではなくして、これを一応金を借りまして肩がわりをして、そして七年間にそれを支払っていくという格好になりますから、従ってその間に漸次圧縮して支払いをしていく、こういうことになるわけであります。
○北山委員 それは分けて脅えてもいいのです。五百八十六億の過去の赤字に対しては今年は二百億でたな上げをする、そうして今後数年の間にその分は縮めていく、同時に今度は本年の財政需要と財政計画の間にも六百億くらい通いがある、これも圧縮しなければならぬ、これも認めるでしょう。
○後藤政府委員 本年の赤字を除外したものと現実のものとの間の圧縮というのが一つございます。これは相当な額になっておりますが、この問題と、それから別に、赤字のたな上げするものに基くところの圧縮の問題と、私ども二つあると思う。これは一年に両方やるのではない、これは私どもの考えであります。 それからもう一つ、北山さんのお話を伺っておりますと、一年間に過去の赤字を何もかにも消して参りますとすれば一千億くらいのものを圧縮をしなければならぬ、これは、私は当然だろうと思っております。
○北山委員 だから私は仮定で聞いているのです。本年末に赤字をなしにすると仮定すれば、今年一千億詰めなければならぬ、それを今年のおしまいまで詰めないというならば、一体何年で詰める、そうして今年は何ぼ詰めるということであるか。一千億もあるような食い違いを、ただことしだけでは切りがつかない、来年あるいは再来年もやるのだ。ただ優然と無計画に圧縮をしろと言ってもこれは無理じゃないかということを、私はせんだって以来長官に申し上げておる。ところが長官はただそんな赤字は出ないはずだ、出ないはずだと言うだけで、一向合理的な御説明がない。それじゃあまりむちゃじゃないか。一千億の圧縮をするのにそんな無計荊なことはないじゃないか。どだい一兆円に節約をするとすれば、人件費もあるでしょうし、また事業費もあるでしょう。そうなればこれは相当な牛業者が出ると思うのです。その失業対策も考えなければならぬ。何かこれに対してお考えになっておるか。また年次的にことしは何百億、来年は何百億という計画があるかないか、そういうものがなければ、ちょっと無理じゃないか。だから私はしつこく聞いておるのです。これは重大な問題なんです。
○川島国務大臣 北山さんの御質問は、地方財政審議会で立てた案をそのまま各公共団体がやれば、そういう数字になるかもしれませんけれども、何としても六千五百に余る公共団体が個々の財政通常をいたしておるのでありますからして、地方財政審議会の作ったような結論が簡単に出るとは、私ども考えていないのであります。それで昨日以来繰り返して申し上げておるのでありますが、二十九年度の決算じりを見ても、大体百二十億程度の赤字で済んでおるのでありますからして、過去の赤字の四百六十二億は別といたしまして、さらに数百億の赤字が出るとは私どもは考えていないのでありまして、地方財政審議会の数字をそのまま公共団体に押しつければ、それはそういう数字が出ると思います。ただ先ほど財政部長から申し上げましたし、せんだって私も一言申し上げたのですが、それならば一体三十年度は絶対に赤字は出ないと保証するかというと、それはそうは言い切れません。ということは、すでに二十七年度、二十八年度、二十九年度の財政計画においても、給与の面において赤字になる要素が含まれておるのでありますからして、いわんや六千五百の公共団体が個個に財政運営をするのでありますからして、その集計が赤字が出ないとは、これは申し切れませんけれども、北山さんのおっしゃるような大きな数字の赤字は出ないと思うし、ことにこの三十年度は全部の公共団体ではありませんけれども、赤字のはなはだしい公共団体にはいずれも自粛をしてもらいまして、極端に事業費におきましても、事務費においても、これを節約縮減をしてもらうことを、私どもは強く要望しておるのでありますから、大体において赤字の出ないような運営ができるのではないかということを、期待しておることを申し上げておるわけであります。
○中井委員 どうも数日前から北山委員と政府当局の問答を伺っておりますと、大体結論に近づいたように思いますが、北山委員は過去の赤字は事実であると言う。数学的に見れば、きのうも鈴木さんの言われたように、四百六十二億プラス百二十億という数字になる、そうしてまたことしも、これまで通りの運営でいったならば、さらに三、四百億の赤字が出る。今長官は、二十九年度は百二十億で済んだとおっしゃるけれども、過去の四百六十二億の赤字は、何もある年の一年でできたわけではありません。大体やはり百億程度の赤字がふえておる、こういうことなんです。従って二十九年度になって節約をしたから赤字が減ったわけじゃないのです。そこで私ども心配するのは、あなたのおっしゃることはそうしたい、ゾルレンです。意志です。これはけっこうであります。われわれの言うのは過去のザイン、存在を言っておる。それでこのままいったら一千億になりはせぬか、それであなたはその赤字をなくする、なくしたい、この意欲はよくわかります。そうなれば、過去の事実をお認めになって、それからこれをどういうふうにして始末していくという具体案を私どもに大体示していただかぬことには、どうにもならぬ。あなたは六千数百も自治体があるからなかなかできないというが、そんなことを言えば、初めから財政計画はできはしない。その意思を大体のところでけっこうでありますから、たとえば交付税を来年度からできるだけふやすとか、あるいは節約するなら——あなた方は人件費と言うが、これはわれわれは反対でありますが、人件費はこうであるとか、何かの見通しがないことには、それならばこの財政計画は一つ大いに努力してくれ、この点はいけないというわれわれの考え方が出てこない。その基本の問題で今争いが起っているように私は思うのです。そこで大臣に、とにかく節約してもらうんだということだけではなく、——先ほどの後藤君の説明では、これまでの赤字は七年間で圧縮すると言うが、それは四百六十二億の赤字にすぎないのであって、すでに二十九年度で百二十億出、ことしもまた出るかもしれません、それでは困るので、その源をとめる具体策を示してもらわないことには、われわれは納得いかない。これがこれまでの長い質問の結論ではないかと私は思うのです。そういうことについて、ただ抽象論だけでは困ると思うのですが、大臣の御意見を伺いたい。
○川島国務大臣 今御審議を願っております地方財政再建促進特別措置法案が成立いたしますれば、二十八年度の決算じりの四百六十二億、その上に、昨日鈴木さんの御質問にもお答え申し上げたのでありますが、昨年度の赤字をくるめたものを計算して、これをたな上げしよう、こういうことであります。法案にもはっきり書いてありますが、二十九年度に出た従来の蓄積の赤字を処理するんだ、こういう意味であります。そこで昨日は鈴木さんと中井さんとから御質問があったのでありますが、一体二百億円というものは四百六十二億を目標にして作ったんだろうということでありますが、それはその通りなんであります。しからばことしの百二十億程度をどう処理するかということにつきましては、これは各公共団体が再建計画を立てるのに、どこまでやるということはわかりませんけれども、大体二百億程度でまずやって、これではどうしても足りない、各公共団体がもっと進んで再建債を発行して、再建計画を立てるんだということになれば、これは別に措置するような事態が起るかもしれぬということを申し上げたので、これはかねて私どもが考えている構想の一つであります。とりあえず二百億でもって出発しよう、こう申し上げたのであります。従いまして五百八十二億というものは別計算であります。 それならば今後赤字が出ないようにするにはどうしたらいいかという今の御質問でありますが、これにつきましては、せんだって来しばしば申し上げておるのでありますけれども、赤字の最もはなはだしい公共団体におきましては、今回の法案が出ますれば、これによってすっかり財政の立て直しをしてもらいまして、そこで人件費において、また事業費において、どういうふうな影響があるかということを一応私ども検討してみなければならぬ。もう一つは、かねて問題になっておる給与の実態調査ができれば、これも検討して、両方勘案して国において処置すべきものは処置する、地方において処置すべきものは地方において処理してもらう、こういうふうに考えておるのでありまして、三十年度といたしましては、とりあえず今回お示しした地方財政計画の範囲内で地方財政の運営をしてもらいたいということを希望いたしておるわけであります。三十一年度はどう処置するかということは、三十年度の地方財政の運営の状況を見まして、適当な考慮を払う必要があることは考えております。それでこそ先般来繰り返して申し上げるのは、この深刻な地方財政を立て直すには三十年度、三十一年度両年度にまたがって施策をしなければならぬということを政府の方針として申し上げておるわけなのであります。
○中井委員 何か今のお話を伺うと、ちっとも結論が出てないと思う。四百六十二億に対して一応二百億というのをきめられました。きのうのお話しではそれから百二十億ふえた。しかしそれも含めて六百億近いものを二百二十億か何かの手当で私は赤平が解消するとは現実の面ではとうてい考えられない。しかもあなたは赤字解消の手続をするので、この次から黒字になるとおっしゃるけれども、二百億は手続でも何でもありませんよ。これは認めるというだけの話です。これまで内緒で道楽むすこが質屋へ通っておった。その質札を出せ。ああお前は五枚あったか。その利子の少し商いものを払ってやろうというので、質屋の質札をおやじが立てかえるわけではございません。それによって金利が二分が助かるだけであって、六分六厘はとにかく払わなければならぬ。何も赤字が二百億でぽんと消えるわけではございません。その年限りの補助金とか助成金というものでもない、認めるだけであります。従って各地方団体の負担というものはちっとも減りはしない。減るのは七千八百万円ばかりであります。こういう状態のもとにおいて六百億近いものに二百億出して、そしてことしの秋を見て、ことしと来年といったって、とてもこれはできる相談ではないと思うから、長期にわたってもそれは国の現状から見てやむを得ないかもしれませんが、二、三年間こういう計画でやるんだ、こういうことでいったらこうなるんだというものがない限りは、今の再建促進法案なんというものはほんとうにごまかしにすぎない。国の支出金は一億に満たない範囲内でやるというのでもって心配であるから、こうやってこの間から私どもはお尋ねをしておるのであります。ことしの地方の実態を見てと言いましても、そんなものは見てできるかできないか。たとい皆さんのお見込み通りであっても、そんなものはそんなに簡単にできるものではございません。そういう意味から言って、私どもはあなた方の御説明はあんまり安易に過ぎておるというのでお尋ねしておる。過去の事実は事実として先ほどからの御答弁でお認めになりました。これに対する対策はいかん。対策はことしは二百億ばかりで、しかもそれはちっとも助成金ではありません。ただ赤字を、市中銀行から借りておるものを来年あたりは大蔵省の預金部にかえましょうというだけの話でありますから、これはちっとも基本的なことにはなっておらぬ。そこで私はお尋ねをするのです。どうですか。そういう意味で私はきょう御返事をいただかなくてもけっこうです。私ははっきりと申し上げます。今月中だってけっこうです。政府として地方財政の赤字を将来なくするためにはどういう根本的な、具体的な方法があるか、こういう方向でわれわれは進んでおる。これのお示しを私はぜひいただかないと、この委員会としては審議を進めるわけにはいくまいと思うのです。
○川島国務大臣 現在地方が資金繰りに苦しんでいる原因はいろいろありますが、おもなものは四百六十二億という赤字を短期でもって繰り返し繰り返し、これを政府資金ないし市中銀行から借りて、それが一般の公募債も圧迫しているのでありますから、とりあえず四百六十二億と、今年度に出ますこの百二十億の赤字というものをたな上げする必要があると考えて、この促進法案を出したのでありますが、この法案によってごらんの通り三十年度は元金を払わぬのでありまして、三十一年度から起算して七カ年間のうちに元利償還をするということになっておるのであります。とりあえず三十年度というものは今までのような赤字のやり繰りに困るということだけははっきり救済されるわけであります。三十一年度からおおむね七カ年にわたって元利を返そうという計画でありまして、三十年度は一応たな上げができるのでありますから、その点から考えても三十年度の地方財政というものは多少ゆとりがつくのではないか、こういうふうに考えておるのであります。
○中井委員 そうしますとあなたの御答弁によると、ちっとも赤字の対策ではなくて、今年の資金繰りだけを助ける——六百億の赤字のうちで二百億だけあなた方がこれを認めて、資金繰りだけを助ける、こういうふうに了解してよいですか。
○川島国務大臣 差し当っては赤字の団体というものは四百六十二億の資金繰りに苦しんでおるのでありますから、それがために期末手当にしても、あるいは俸給にしても遅払いのところができておりますからして、これを三十一年度からおおむね七カ年間の長期の起債にかえよう、こういうのでありますからして、これで相当地方財政というものはゆとりがつくはずなのでありまして、整備法ができれば、地方財政というものの姿は相当変ってくると思うのです。それから二百億だけではないのでありまして、昨日も灘尾さんに御説明申し上げたのでありますが、約百億近くの直轄工事に対する分担金というものもまた長期に切りかえて、たな上げをすることになっております。これは政府資金ですから、この法案には出ておりませんけれども、これは大蔵省と私どもと話がついておるわけであります。従いまして三百億近くのものは長期に切りかえることができる。なお二百億で足りなければ先ほども申し上げました通り、再建整備の進行の状況によっては、さらに適当な措置が必要ではないか、こういうことを申し上げておるわけであります。これが全く何も役に立たぬとは脅えておらぬのでありまして、これをやれば赤字のひどい県では、とにかくさしあたっての金繰りというものは、楽になってくるのではないかということを想像し得るのであります。
○中井委員 いろいろ伺いましたが、二百億プラス百億たな上げ、しかしそれはあくまでやはり資金繰りに対する救済方法にすぎないのであって、赤字の解消には一つもなっておらぬということに私どもは考えられる。そうなりましょう。そこで地方財政の非常に赤字で困っておるところも当分の金繰りはこれで助かる。しかしそれではいつまでたっても赤字の解消にはなりません。赤字を解消するためには基本的にどこかで経費の節約をする、どこかで国の助成金をふやす、あるいは固有財源をふやすという基本的な方針がないことは何にもならないと私は思う。あなた方のその意欲はけっこうであります。節約せよ、節約せよという、ところが相手の市町村や県ではもうできない、できない、どこかあったら示してくれと言ってたんかを切っておる。この間示されたところによると、地方議会の定例会を臨時会にするとかいう、幾らだ、一年六億だ、今年は六億で、来年は少しふえるかもしれませんが、そんなことでは六百億の赤字の基本的な対策ではないと思うのです。 関連質問ですからこの程度で終りますが、先ほどのあなたの御説明によると、これは再建促進法案ではありません。金繰り救済法案にすぎない。そういうことを一つはっきり申し上げておきます。
○川島国務大臣 ただいま公共団体の持っておる赤字を一応これを長期に切りかえまして、同時に赤字再建団体におきましては長期の財政計画を立てて、従来と違った財政運営をすることになりますから、その線で今後赤字が出ないようなことになるのでありまして、これは従来の赤字をたな上げをすると同時に、七年間にわたる長期財政計画を立てて、計画的にやらせようということなんです。今までは単年度単年度のやり繰りばかりでおりましたからして、地方財政というものは膨脹したのでありますから、約七カ年にわたって長期計画のもとに今後地方財政を運営しようというのでありますから、その長期計画と、さしあたって困っておる赤字のたな上げと両々相待ちまして、地方財政の健全化をはかろう、こういう考え方であるのでありますからして、中井さんの御心配はわかりますけれども、ただ、今借金をたな上げしただけでもって、何も意義はないんじゃないかというふうには、私どもは考えていないのであります。
○鈴木(直)委員 今の長官の御説明によると、きのうもそうでしたが、二十八年度の赤字を中心としてまず切りかえる。その方法は二百億をもって七カ年の長期の返済方法のやり方によってこれを切りかえる。あと百億は国の直轄工事の地方負担分をたな上げしてもらう。あとの百二十億は零細な市町村に分散しているんだから、いろいろ工夫してもらうとそれで解決できると思う、そういう考え方のもとに四百六十二億の赤字切りかえ対策を確信を持っているのである、こういうお話でありました。そこでお聞きしたいのは、その国の直轄負担分であるという二十八年度末におけるその部分についても、七カ年計画によって国に納めるという方針になっておるかどうか、それをお聞きします。
○後藤政府委員 直轄の分担金は二十七年度以前の分の問題であります。二十八年からは、これは交付公債になって十カ年で支払うということになっております。二十七年度以前の直轄分担金の未払い分が九十四、五億ございまして、そのうち支払いをしたものもございますが、昨年度一応直轄分担金の額によりまして二年ないし五年くらいに分割払いをする。多いところは五年、少いところは二年くらいの分割払いをするという方式に直したわけであります。現在残っておるのが約八十九億ばかりあると思います。これは赤字団体ばかりではございません。従ってその八十九億分をさらに本年度も延ばしていただきたいということにいたしたのでありますけれども、これは国の予算との関係もございまして、国の予算の中に、二十億ばかり雑収入の中にその返還分が入っております。従ってその二十億の返還分はやはり納めなければなりません。従って二十億除いたところのものは、来年からさらに長期に引き延ばしてもらう、こういう約束になっておるのであります。ですから来年からさらに長期に引き延ばして支払いをする、こういうことになっておるわけであります。
○鈴木(直)委員 大臣でなくていいのですが、八十九億程度の二十七年度以前におけるところの滞納金がある。それを延ばしてもらうんだということでありますが、この再建整備は赤字団体を対象としておるものでありますから、赤字団体以外のものについてはそれは意味をなさないということになるのですが、この八十九億のうちに赤字団体に属しているところの赤字は、負担金の滞納は幾らになっておるか。
○後藤政府委員 二十八年度の赤字団体の支払うべきところの額は大体七十二、三億と考えております。
○鈴木(直)委員 そうすると、再建促進法によって措置しようとするのは七十二、三億である、こういうことになりますか。
○後藤政府委員 七十二、三億が赤字団体のものでありまして、そのうちで再建整備の団体になるのが幾らあるかわかりません。私どもはそのうち大部分なっていただきたいと思いますけれども、これは府県の事情によって、赤字のごく少額のところはならぬのでありますから、従ってそのうちで何十億かになると思います。しかし取扱いといたしましては、私どもは直轄分担金の問題は一括した問題とし、それもできなければ最小限度赤字団体だけの問題として、同じような処理をしていきたいという希望を持っております。
○鈴木(直)委員 そうなりますと、大臣の言われる四百六十二億円のうち、百億程度のものはそれでもって切りかえる、政府資金を延ばすという。その百億は、五十億になるか四十億になるかわからない。そうすると百億にならないその差額はやはりほかの方の措置をしなければならないということになるわけですね。
○後藤政府委員 先ほど申しましたように、四百六十二億の中には九十五億の直轄分担金の未納金のうちの赤字団体分が入っておるわけであります。その分は昨年から、先ほど申しましたように、二年ないし五年延ばしておりますので、その分だけが支払いをしなくてもいいという慣行になっておりまして、四百六十二億より減っておるという勘定に一応はなるわけであります。
○鈴木(直)委員 そうしますと、その額は幾らか知りませんが、その分については七カ年計画ではなくて、二年ないし五年ということになるので、七カ年計画にまたそれを延ばして分割払いをしてもらうというやり方になりますか。
○後藤政府委員 昨年きめましたときは、二年ないし五年で、最長五年というふうにしておりますが、五年というのは五億以上あるところであります。従ってこの額が、赤字団体では非常に歳出が苦しい関係にありますので、さらにそれを延ばしたい。延ばします場合に、七年にするか、十年にするか、十五年にするかということは今きめておりません。できるだけ長期に分割払いをするような方式にいたしたい、かように考えております。
○鈴木(直)委員 それを交付公債に切りかえてほしいというようなことが、先般の全国の都道府県議長会の決議であったように思われます。分割払いかまたは交付公債にしてもらいたいというようなことだと思いますが、交付公債にするという点についてはどうですか。
○後藤政府委員 二十八年度以降のものは十年の交付公債になっております。
○鈴木(直)委員 二十七年度以前です。
○後藤政府委員 二十七年度前のものも、やはり交付公債にしたいという考えはわれわれも持っております。しかし交付交債と申しますのは、これは分割払いの一つの形式なのでありまして、そういう名前をつけなくても、実質的に分割払いになっておればそれでいいんじゃないかというので、必ずしも交付公債という言葉には私どもは拘泥しないで、長期に分割払いをするということで実質的には同じじゃないか、こういう考え方を現在持っております。
○鈴木(直)委員 一般の地方債の償還期限は普通何カ年になっておりますか。
○後藤政府委員 ものによりますが、十五年くらいのものが普通であります。十二、三年から十五年くらい、長いものになりますと、二十年というのがございます。
○鈴木(直)委員 一般の地方債の償還期限は十年ないし十五年、二十年ということになっているにかかわらず、この再建団体の赤字を持っているものに対する償還期限を七年に短縮したのはどういう理由ですか。
○後藤政府委員 七年にするか五年にするか、十年にするか、いろいろ孝え方があるわけであります。長くすればそれでいいということにはならぬのでありまして、再建団体自体を考えてみますと、できるだけ早く再建を完了して、ほんとうの自治体らしくなりたいという希望は一方にあるわけであります。それからわれわれの方から申しましても、だらだらと長くやらないで、やはり短期間にやってもらいたいという希望もございます。従って五年にするか七年にするか、八年にするか十年にするか、こういう議論が前からあったわけであります。一番長いのは十年であります。一番短いのは五年であります。その閥をとって一応七年としておきましたが、この案では本年を含めて八年、こういうふうにいたしておるわけであります。
○鈴木(直)委員 そのことについては、さらにわれわれ検討しなければならぬと思いますが、まだもう一つ、普通こういう場合においては、三カ月ぐらい据え置きまして、そうして一応平常状態になってから、七年間なら七年間においてこれを返還するというやり方が一番いいと思うのですが、法案によりましても、大臣の先ほどのお話によりましても、三十一年から返すという計画になっているのですが、少くとも三カ年間くらいは元金でも据え置いて、それから七年間ということになりますと、十年になりますから、そういう方法をとるのが赤字団体に対する妥当な措置であると考えるのですが、その据え置き期間を置かなかったという点について、どういう理由であって、いろいろ検討してこういうことになったのか、その点をお聞かせ願いたいと思います。
○後藤政府委員 再建計画と申しますのは、財政の歳出構造を直さなければならぬ、財政運営自体を改善していかなければならない、そういう立場からいたしまして、ほんとうに申しますれば、最初の年度から黒字を出すような計画に持っていきたいのであります。しかし先ほど来のお話もございまして、本年度から黒字を出すことはむずかしいかと思います。従って黒字を出す目標でやってもらいたいが、どうしても黒字を出すことができなければ、これはやむを得ない、こういう考え方で再建整備の法律は出ておるわけであります。従って、その場合に翌年度から元利均等償還をしないで、後年度にまとめてその償還をする計画を立てた方がよろしいか、それとも苦労して支払いだけはして、多少の赤字はやはり財政計画上認めていく方がいいか、どっちにするかという問題があるのであります。一応私どもは、均等償還の方法をとって、財政規模を直し、財政運営を直していくという考え方をとっていくべきじょないか、従って後年度にしわ寄せしないで、元利均等償還の方式をとりながら、初年度ないしは二年度にやむを得なければ赤字の出るような計画を作っても仕方がないだろう、こういうふうに考えているわけであります。
○鈴木(直)委員 なるべく黒字を出すような計画を三十年度から立てて、そうして順次償還していくことが望ましいというのであるが、三十年度の財政計画は、明らかに最小限度百四十億の赤字が出るということがはっきりしている。先ほど北山君の話によると、結局計算的に見ると、一千億程度の赤字が出るということが明らかになっている。これはこの秋に終るであろうところの給与に対する実態調査の結果処理するという言いわけでありますけれども、総理大臣に言わせると、補正予算は組まない、それで来年までは補正予算の国会は開かないという一応の態度をとっておるのであります。そうすると、それに対する解決も非常に困難だということになる。少くとも百四十億の赤字は明らかに出てくるという三十年度の財政計画がここに示されている。従って赤字を出さないようなことにして、そして翌年度から七カ年計画で出すのがほんとうであるという今の政府委員の話とは、この三十年度の財政計画は全く逆の計画を立っている。これは地方交付税を二五%でも、二七%でも、二八%でも上げて、実際的に赤字の出ない形にして、その上において三十一年度から赤字が出ないようなことにして、だんだんやっていけるということならば、もう交付税を上げるという以外に道はないはずである。その交付税を上げるということはできないで——おそらく自治庁はやろうと思っただろうと思う。しかしそれは大蔵大臣から押えられてできなかっただろうと思うが、それともできないで今のような説明をすることは、非常にふに落ちないのです。そのやり方が、非常に地方自治体に対する監督を強化して、地方税も上げるであろう、あるいは非常にできない節約もさせるであろう、そういうことを強化する段階に立ったのは、自治庁長官の政治力が足りなかったと私たちは思っているのです。従って何も自治庁長官にたてついているわけではない。あまりにその政治力が足りなくて、どうして交付税をもう少し上げて赤字のできない財政計画を立てなかったかということが、非常に残念なんです。そういう点について私たちは非常に不満なんです。だからそうなった限りにおいては、政治力が足りなかったのであるから、少くとも地方団体に対して恩情のある処置をやるべきである。それには三カ年間くらい据え置くとか、そういう措置ができなかったんだから、できないからといって今度は自治団体に八つ当りすることは、私はいけないことであると思う。今度は自治体をもっとかわいがって、赤字がうまくやっていける、喜んで再建ができるような措置が私は必要だと思うのですが、それすらできなかったのか。大蔵大臣と相談して百億の分担金を少くしたと言うが、聞いてみると五十億くらいしかないようだ。それですら五カ年か二カ年くらいで、七カ年にはなっていない。自治体を締めつける前に、もう少し大蔵省に強く当って、この国会に臨むべきであったということを非常に感ずる。われわれ国会の力において応援はしたいと考えているけれども、しかしながらあまりに自治体側にのみしいて、自分のやり得なかった点についてちっとも遺憾の意もないようであるから、そういう点においてはもう少し検討をしてもらいたいということを、自治体側の立場に立って、また自治庁側の立場に立って考えている。それに対する意見を伺いたい。
○川島国務大臣 鈴木さんのお話はまことにごもっともでありまして、地方が赤字で苛んでいるのでありますから、交付税の税率を上げろということは、各方面の要望もあります。私どももその必要は考えておりますが、三十年度の予算編成に際して政府部内で調整した意見といたしましては、とりあえず三十年度においては促進法案を出して、これによって地方財政の建て直しをしてもらう。一方において給与の実態調査もできて、地方の財政運営の姿がほんとうに軌道に乗って、その上にどれだけ足りないという計算ができたならば、これは適当の方法で見ようじゃないか、こういう話合いになったのでありまして、先般自由党と民主党と予算修正をするときにも、私は民主党の折衝委員には要望したのであります。地方自治体に対する財政措置を要望いたしたのでありますけれども、何としても一番むずかしいことは、この項目がぜひ必要とかなんとかいうのではなくて、公共団体一体として幾ら、こういう見方をしなければならぬところに、簡単に交付税率を動かせない点もありまして、あの際はついに交付税率に手がつかなかったのでありますけれども、交付税の精神からいきましても、長期にわたって歳入欠陥が多いときには当然直すのだ、こうも書いてあるのでありまして、三十年度の地方財政の運営の実態を見きわめた上で適当に処置しよう、こういう意味でありますから、三十年度、三十一年度両年度にまたがって、地方財政の健全化をするのだということを繰り返し申し上げているわけであります。鈴木さんの御意見なり、御質問なり意味はよくわかりますけれども、国家財政の現状と、また地方の財政の運営を建て直してもらおうという両方面から、三十年度の予算としては現在提案しておるような措置をいたしたわけであります。地方自治体の立場に立って考えた場合に、これで決して満足しておるのではございませんけれども、各般の事情でこれ以上にはいかなかったという点だけは御了承願いたいと思います。同じような考え方は、二十八年度の財政計画を立てるときも、また二十九年度の財政計画を立てるときにおいても、おそらく同じような御意見が繰り返されたのじゃないかと思うのでありますけれども、今度こそは三十一年度はほんとうにやるのだ。それにはまず三十年度において地方再建整備計画をしっかり立て直して、給与の実態調査も明らかにさして、その上に適当の措置を講じよう、こういう政府の方針であることは繰り返して申し上げているわけでありまして、これはひとり自治庁長官たる私だけの考えではございません。政府一体の考えとしてそういう方向をとるわけであります。そういうふうに一つ御了承願いたいと思います。
○大矢委員長 門司君。
○門司委員 私は二、三お聞きいたしますから、率直に答えて下さい。政府は給与の実態がわかればということであって、赤字の原因がいかにも給与だけにかけられているような印象を非常に強く与えられております。それで給与の実態がわかった場合、どういう処置をとられるおつもりなのか、それを一つお聞かせ願いたいと思います。
○川島国務大臣 給与のために赤字がふえているということを申し上げるのは、二十六年度の財政計画を立てるときに給与の計算を国家公務員の賃金ベースに合わしたがために、そこで財政計画と財政規模との間に食い違いができた、それが引き続いて今日の赤字になっておるのでありますから、赤字原因がむろん全部給与でありませんけれども、給与もまたその一つであるということははっきり言い切れるわけであります。給与の原則として最近言われていることは、同一学歴、同一経歴、同一給与ということが言われているのでありますけれども、国家公務員と地方公務員とを比べた場合、また地方公務員同士を比べた場合においても、こういうのは一体どうなっているのか、非常にちぐはぐじゃないかというようなことも今実態調査において明らかになってくるのじゃないかと思うのであります。のみならず町村合併等によりましてむしろ給与が引き上げられて、一般の公務員に比して必要以上に優遇されているという市町村もあるわけであります。そういう点を全部明らかにした上に給与関係をどうするか考えようというのが、これは吉田内閣以来の考え方でありまして、私はその考え方は正しいと思っておりますから、これを申し上げておるわけであります。
○門司委員 今のお話でありますが、二十六年の財政計画といいますけれども、赤字の実態は二十五年から出ておるのです。二十五年の決算にすでに事業繰り越しを除いて五十一億という赤字が出ております。だから決して二十六年ごろの問題ではなくて、もし問題があったとすれば、それ以前の問題でなければならない。二十五年までは大した赤字はなかった。給与の改訂が急に行われて、地方の給与が商い水準に一ぺんにはね上ったとは考えられません。ただ私はここで非常に遺憾に考えられますことは、国と地方との給与の実態につきまして、あなたの方でおこしらえになった資料を見て参りましても、たとえば委託職員としての統計職員設置費については十四万一千五百円が見積ってある。自治体は十五万四千八十一円が支払われておって、一人大体一万二千五百八十一円というものが負担超過になっておる。給与の実態というものは地方々々によってそれぞれ違うのでありまして、べらぼうに安いところもあります。地方のずっといなかの方に参りますと、いまだに二万三千円ベースかあるいは九千円ベースのところで置かれておる町村もないわけではありません。しかしこれは地方の実態でありまして、その周囲がそれでいいというならそれでいいと思う。別に大した問題にもならない。しかし給与の実態というものは非常にむずかしいのであります。必ずしも国が一つの水準を定めたからといって、基本賃金というものが一つの賃金になるわけじゃございません。給与の実態はそれぞれの事業の内容によって違うのでありますから、そう大臣の言われるように何でもかんでも給与がどうだということには私はならないと思いますが、水かけ論はあまりいたしません。 その次に私が聞いておきたいと思いますことは、私は給与自体が高くなったからこういう莫大な赤字ができたとは考えておりません。先般も申し上げましたように、国が地方に押しつけて参りますいろいろな事業の中に自治体に見合わないものがたくさん行われておる。そのことのために地方が仕事をすればするほど赤字を出さなければならぬというやむを得ざる結果が出ておる。その辺についての御答弁はされておりますか。
○川島国務大臣 私も今日赤字がことごとく給与のしわ寄せだとは消えておらないのであります。給与も一つの赤字の原因だということは間違いない事実であります。そのほかに補助事業に対する国の単価の計算が低過ぎたという点もありましょう。また各公共団体が単独事業などを少しやり過ぎた点もあると思います。事業の方もそれはあります。いろいろな原因が錯綜して今日の赤字をなした、しかもそれは各公共団体ごとによってみな原因が違うのでありまして、一概にこの赤字はどういう原因だとは言い切れないと思うのであります。そういう婆を直すために赤字に苦しんでおる公共団体というのは、今度成立すれば、この法律によりまして、しっかりした姿の長期の財政運営計画を作ってもらいたいというところがねらいでありまして、今度の再建促進法案というものは一つは過去の赤字をたな上げすると同時に、もう一つの考え方というのは長期にわたって計画的に地方財政を逆用する、その計画を立てて、その計画によって今後数カ年間にわたって地方財政を運営して、財政の健全化をはかろう、この二つのねらいがあるわけであります。
○門司委員 今の問題は国の責任においての赤字の問題でありますが、その次に最も重大な問題として聞いておきたいと思いますことは、国の施策上の問題であります。今日の国の方針は均衡予算という名前のもとに、国家予算には借金が一つもないのであります。公債政策をとっておいでにならない。ところが地方の自治体は今日までの経緯を見ますと、何でもかでも地方が足りなければ借金をしておれという施策が現実にとられております。二十六年までは、御存じのように、起債にいたしましても国家資金でこれをまかなっておる。ところが国家資金でついにまかない切れないで、二十七年度からはいわゆる公募公債が発行されるようになっておる。そうして何でも仕事があれば全部借金でやっておけ、こういう施策が現実にとられております。この起債の償還は、やがてその後における住民の租税によってこれを負担しなければならないことは当然であります。それ以外に負担のか法はないのであります。ここに私は最も大きな赤字財政をいかにするがということを考えなければ、どんな施策を講じて参りましても赤字はなくならぬのであります。もしかりにこのままの姿で三十五年あるいは四十年までいってごらんなさい。地方の財政は、地方住民の租税は借金の利子だけにことごとく払われるでありましよう。それでは全くの破綻であります。政府が今にして地方財政の計画をほんとうに立てようとするならば、ここに気がつかなければならぬと思う。ここに気がつかないで、どんなに地方財政を建て直そうといっても、地方に借金政策を押しつけておいて、財政を建て直しをしようということになって参りますと、地方財政というものはいつまでたっても立ち直らない。従って私の聞きたいと思いますことは、そういう国の施策自体を、今言つたように、政府はほんとうに立てておるのかどうかということです。そうしてそれがもしいまだに明確にならない限りにおいては、日本の将来の地方自治体というものは非常に大きな問題になってくる。こういうふうに借金がずっと出て参りますけれども、かりにここで本年度の七千五百万円くらいの予算でことしの分だけは少しばかりめんどうを見てやろうというだけでは治まらなくなって参ります。今後藤君が言っておりますが、われわれから考えれば、政府にもし誠意があるならば、まず借金をたな上げして、利息を払えない間というものは三年なり四年なり利息のめんどうを見ていって——元金だけは仕方がないからお払いなさい、しかし利息だけは国が何とか責任を持つでしょうじゃないかという親切心がなければならぬ。払うものは払うのだというちょうど高利貸しのようなことを言っておる。これは私はいろいろ議論になりまして、かつて大蔵省の次官の河野君に議論をしたことがあります、利息について高い安いは別の問題であるが、金を貸したのであるから利息は全然とらないというばかばかしいことは考えられないから、利息はどうしてもとるのだと言って河野君はえらいがんばったことがありましたが、私は今日の地方財政の赤字の原因というものは、そういう形で行われておる。このまま政府が公債政策、いわゆる起債政策を地方の自活体にしていきますならば、地方住民の租税はことごとく借金の利払いに充てられて、地方の自治体は何もできなくなる。これはそう遠くないと考えております。こういう根本的の国の施策方針に対する——この間総理大臣も別に考えておらぬというようなお話でありましたが、そういうことを 体政府は考えておられますか。ただ地方の給料がべらぼうに高いからとか、何でもかんでも地方がよけいな仕事をするからということで、地方にばかり責任を持たせないで、そういう根本的な国の施策面からものを考えておられるかということを、この際聞いておきたい。
○川島国務大臣 起債によって地方財源をまかなうということは、これは決していい形ではないのであります。ことに消費的経費を起債によってまかなうがごときは、なるべく避けなければならぬと考えておりまして、私どもは起債の汚くなることは決して希望いたしておりません。できるならこれ々抑圧しようと思っておるのでありますが、そうしますのには、地方に確固たるかわり財源が必要なんであります。現在の地方の固有の税なり、また政府の交付金なりでは、とうていやっていけない状態でありまして、こういう基本的のものは、これは今年度は間に合わぬから、三十一年度でもってこういうものを解決しようということを、繰り返し申し上げているのはそこにあるのであります。それにつきましても、従来地方の公共団体によっては、放漫な運営をしておるところがあるから、そういうものの姿をすっかり面してもらって、ほんとうに健全な運営に立ち返ってもらって、その上に地方財政はこれだけ国としてめんどうをみなければならぬ、こういう新しい財源を立てなければならぬということを考えて、今日まですべての施策をやっておるわけであります。門司さんのお考えには決して反対ではないのでありますけれども、現状としてはこれ以上いかないことを御了承願いたい。
○門司委員 私はこの機会に大臣のお話も——水かけ論になりますけれども、私はできれば国がやはりそういう施策を立てて、そして地方の自治体に対する考え方を及ぼされる方が順序であると思います。国が実質的に将来赤字が出ないような考え方を持つあるいは施策を講ずるならそれを講じて、それから先はこうしてやるから、今までの赤字はこうしろ、今までのいき方はこうしなさいというなら話はわかるのでありますけれども、十分の手当をしないでおいて、そして地方だけの責任のような形において、半身不随みたいな自治体を多くこしらえていくということには、私は賛成できません。 それからもう一つ、私非常に資料ばかり要求するようでありますが、資料を出していただきたいと思います。それは政府の方でお調べになっておりますからわかると思いますが、地方の自治体の給与、それと同時に先ほどから申し上げておりますように、補助金その他実際に沿わないものがどれぐらいあるかということ、これは私どもの方でも実際に計算して見当をつけておりますが、かりにこのままの姿でいきますと、三十年度から三十五年度、あるいは四十年度にかけて、地方起債がどうしてもふえると思います。だから地方起債がこのままの姿でふえて参りますと、一体日本の自治体の起債の総額はどのくらいになるか。まごまごしていると、それの利払いが租税収入と同じくらいになって、背比べをするようなことになってくると思います。これらの数字がおわかりになりましたら、一応出していただきたい。
○大矢委員長 政府の方はよろしゅうございますか。——北山愛郎君。
○北山委員 先ほどの話が中途半端になっているのですが、水かけ論というが、私は水かけ論をするつもりはないのです。しかしどうも長官の方が水かけをしておる。的をはずした答弁しかしないから、いつまでたってもケリがつかないのですが、私は事実というか、一つの数字を基礎にして、こういうふうに常識的に考えれば、こうなんだという一応の考えを出して、長官がそういうことは正しいと認めるかどうかを申し上げておるのに、それを長官は赤字がそれだけ出ると私が主張でもしているように感違いをしておる。私は三十年度のおしまいに、どのくらい赤字が出るか出ないかということを問題にしておるのではない。ただ従来の実績、しかもそれを推計した地方財政審議会という権威ある機関が作った資料を基礎にして、それから二十九年度末の赤字を基礎にして、政府の地方財政計画というものを引き比べてみると、そういうことになっておるのじゃないかということをお認め願いたかったのです。しかし時間もございませんから、私はこの質問はさらにまたあらためて続行いたします。なぜならばこれはわれわれが納得するとか、あるいは不満だとか、了解するとかいう問題よりももっと大きな問題なんです。二十八年度、二十九年度、毎年こういうめんどうなことが繰り返される。私は本年の地方財政というものは、もっと深刻な、最悪の危機の段階に立っておるのじゃないかと思う。従ってこの問題はごまかしてはならない。ごまかしてはわれわれ国会としての責任が果せない。従ってこういうあらゆる税法なり、あらゆるものの基礎になるところの地方財政の実態、その手がかりであるところの地方財政計画、こういうものをとことんまでやらなければ、法案を審議したって何にもならない、地方財政は救われない、かように考えますから、私はあくまでこの点は納得のできるようなところまで一つ長官からお伺いをしたい。本日は時間が相当経過しておりますから、一応この程度でやめますが、さらに次の機会に一つ……。
○川島国務大臣 北山さんの御議論の根拠は、地方財政審議会が作った一兆四百億円というものを基礎にしてお話しになっておるのでありまして、それも一つの御議論ですが、二十九年度の決算を見ればわかる通り、あの地方財政審議会の策定した案通りには、決して実際の地方財政というものは逆用されていないのであります。百二十億の赤字しか出ないのでありますから、議論の根拠の立て方が違うので、北山さんはどこまでも地方財政審議会が作った案が、実行されるのだという前提に立って御議論でありますけれども、私どもが個々の地方公共団体の集計をみますと、そういう運営になっていないから、その実際の実情を基礎においてお話を申し上げておる、そこに食い違いがあるわけだと思います。地方財政審議会の案が私は悪いというのじゃありません。あれも一つの案でありましょう。ありましょけれども、幾度も繰り返す通り、全部の公共団体じゃありませんけれども、赤字に呻吟しておる公共団体だけは、この際はすべての犠牲を払って赤字解消に努力してもらいたい。そうならばそう大した赤字が出ないでもって、三十年度の財政運営はできるのじゃないかということを私どもは考えておるのでありまして、どこまでも地方財政審議会の通りに各公共団体がやるならばそれはできます。できますけれども実際はそうなっていないのです。根拠が違うのですから。北山さんと話が食い違うのはそこに原因があるのであります。そこは一つ御了解を願いた。
○北山委員 次の機会にやりますけれども、お話がありましたからあれですが、私がスタート・ラインを確認しようというのは、これは水かけ論でも何でもないのです。長官は今後そういうふうに運営させないとか、今後のことを問題にしておる。要するに昨年度かあるいは一昨年のものの実態を基礎にすればこういうスタートになるのじゃないか。今後どうするかということとはまた別なんです。そうならないかもしれない。あるいは五百億になるかもしれぬし、三百億になるかもしれぬ、それはやり方次第です。しかしともかくスタート・ラインでは、基礎になるべき数字ではないか、こういうことを申し上げておる。実際三十年度にそうなる案だと、こう言うけじゃない。それを感違いしておられる。こういう数字が過去の実績から持っていくと、昭和三十年度単年度だけで、一兆四百億要るんだ。それに対して政府の財政計画は九千八百億だ。従って三十年度単年度だけでも六百億食い違いがあるんだ。それを出さないためには、地方団体なり政府が何らかの措置をしなければ、六百億出るんだ。措置をすれば、お話のようにあるいはその額が減ってくるかもしれない。しかしそのスタート・ラインとしてはやはり六百億食い違いがあるのだということを私は言っているのであって、その事実を認めないということは、私は長官としておかしいと思うのです。この第二次案というのは、ただ、今までの実績を基礎にした推定案なんですから、それを認めないというのはおかしいと思うのです。だから申し上げるのですが、皆さんに御迷惑をかけますから、きょうはこの程度にいたしておきまして、また続行いたします。
○川村(継)委員 一言頼んでおきたいことがあるのです。きょう当初、期末手当の問題について北山さんからお話があったわけですが、長官は、国家公務員にあらためて〇・〇五の支給をされることになったら、地方公務員に対しても歩える、しかし財源措置はしない。金繰りに困っておる団体等については短期融資等を考慮するというようなことを話しておられましたが、これは地方財政を考えていく上について非常に生きた一つの材料になると思う。ところが僕たちの方にぼつぼつ入ってくる情報では、今の〇・七五さえも完全に支給していない団体が相当あるらしい。しかも〇・三とか〇・五とか、そういう分割的に支払って、六月十五日現在において完全に〇・七五支払っていないのがある。また、ある県のごときは教職員には〇・七五支払ったけれども、県庁職員には全然支払っていないというような県もあるらしい。それは情報が入っております。きょうはこの問題をここでただしたいと思いませんが、六月十五日現在でそういう府県なら府県の完全に支払ったところ、あるいは分割したところ、あるいは今後残された残部についてどういう支払いを考えておるか、こういう点を調べていただきたい。大事な財政問題を研究する資料になるだろうと思いますから、お願いします。
○大矢委員長 本日の質疑はこの程度にいたします。 —————————————
○大矢委員長 この際小委員会の設置についてお諮りいたします。すなわち、地方税法の一部を改正する法律案につきましては、付託以来審査を行なって参りました。地方税法の改正につきましては各党の意見があろうかと存じます。さらに詳細に検討するために、理事会の申し合せによりまして、地方税法改正に関する小委員会を設置いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なきものと認めて、地方税法改正に関する小委員会の設置をすることに決しました。 つきましてはこの小委員会の委員数並びにその選任方法でありますが、その数は十一名とし、各党に按分いたしまして、委員長より指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 まず小委員には 池田 清司君 木崎 茂男君 川崎末五郎君 渡海元三郎君 前尾繁三郎君 灘尾 弘吉君 吉田 重延君 北山 愛郎君 川村 継義君 門司 亮君 中井徳次郎君以上を指名いたします。 なおこの小委員会の委員長を選任いたしたいと思いますが、委員長より指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なきものと認め、小委員長には灘尾弘吉君を御指名いたします。 本日は、本会議もあることですから、この程度にし、次会は公報をもってお知らせすることにいたしまして、これにて散会いたします。 午後零時五十五分散会