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22回国会衆議院1955/07/22

大蔵委員会 第36号

発言数
113
登壇者
13
会派数
3
開催日
1955/07/22

会議録

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 これより会議を開きます。  まず一昨二十日当委員会に審査を付託されました横路節雄君外十二名提出にかかる北海道に在勤する者に支給される石炭手当等に対する所得税の特例に関する法律案を議題として、提出者より提案理由の説明を聴取いたします。横路節雄君

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 ただいま議題となりました北海道に在勤する者に支給される石炭手当等に対する所得税の特例に関する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。  御承知のごとく北海道に在勤する国家公務員に対しては、昭和二十四年法律第二百号によって、一般給与とは別に世帯主なる職員に対しては三トン、その他の職員に対しては一トンを、それぞれ公定小売価格によって換算した額に相当する石炭手当が支給されておるのでありますが、この法律の趣旨は、申し上げるまでもなく北海道の勤労者は、温暖地の勤労者に比し必然的に燃料消費が増大し、勤労者の生活に重圧が加えられるためとられた措置でありまして、全く実費弁償的な性質を有するものであります。しかるに道内勤労者に支給されている現行石炭手当の実績額は、実際購入所要額に比し著しく下向っているのみならず、さらに課税の対象となっているため、道内勤労者の冬期間の生活を著しく困難ならしめ、生産意欲をも減殺するものと考えられます。ことに北海道の総合開発が日本経済自立のためきわめて重要な地位を占めていることは言を待たないところであり、綜合開発の原動力たる道内勤労者の生活安定と生産意欲の向上こそは、この国家的大事業推進のため最も肝要なことと存ずるものであります。  また北海道の炭鉱労務者の採暖用石炭、日直料、宿直料、外国に勤務する者の受ける給与等実費弁償的なものについてば、すでに非課税の措置が講ぜられ、また昭和二十七年以降の産米についての超過供出等に対する所得税の臨時特例も公布されている実例もありますので、今回北海直に在勤する者に支給される石炭手当等に対しても非課税の措置を講ずるのが当然と考え、この法律案を提出した次第であります。  何とぞ慎重審議の上、すみやかに御賛同のほどお願いいたします。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 これにて提案理由の説明は終りました。本法律案に対する質疑は後日に譲ります。     —————————————

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 次に、昨二十一日当委員会に審査を委託されました内閣提出にかかる昭和三十年産米穀についての所得税の臨時特例に関する法律案を議題として、政府側より提案理由の説明を聴取いたします。藤枝大成政務次官。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 ただいま議題となりました昭和三十年産米穀についての所得税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の理由を説明いたします。  政府は、現下の食糧需給の現状にかんがみ、昭和三十年産米穀については、生産者からの事前売り渡し申し込みにより集荷を行うこととしたのでありますが、この制度によって所要数量を確保することに資するため、事前売り渡し申し込みに基いて政府に対して米穀を売り渡した者の昭和三十年分の所得税については、玄米一石当り平均千四百円を非課税とすることとし、このため、昭和三十年九月末日までに売り渡された米穀については、一石当り二千四百円として、六十キログラム当り九百六十円、同年十月十五日までに売り渡された米穀については、一石当り千八百円として六十キログラム当り七百二十円、同年十月末日までに売り渡された米穀については、一石当り千五百円として六十キログラム当り六百円、昭和三十一年二月末日までに売り渡された米穀については、一石当り千二百円として六十キログラム当り四百八十円を非課税とすることとしたのであります。  なお、右に申し上げました非課税措置により、昭和三十年度において二十九億円程度の減収が見込まれるのでありますが、一方において米価の引き上げによる増収が見込まれますので、同年度予算に計上いたしました程度の所得税収はおおむね確保できる見込みであります。  何とぞ御審議の上、すみやかに賛成せられますよう希望する次第であります。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 これにて提案理由の説明は終りました。本法案に対する質疑は後日に譲ります。     —————————————

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 次に資金運用部資金法の一部を改正する法律案、証券取引法の一部を改正する法律案、証券投資信託法の一部を改正する法律案の三法律案を議題として質疑を継続いたします。横路節雄君。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 理財局の次長にお尋ねをいたします。資金運用部資金法の一部を改正する法律案に関連してお尊ねをするのですが、本年度この資金運用部資金の運用計画の原資の部は、これはもう千百億円だけふえるというのでやっておるわけです。ところが実際に今までのふえ方を見てみますと、四月には逆に十三億円が減少して、五月には二十四億円、六月は九十六億円とふえておるけれども、昨年の四月、五月、六月の三ヶ月間の増加分の半分に足りない、これが実情なんです。これは、このままの推移でいけば増加分は去年の半分にしか至らない。それであるのに、あなたの方は昨年度の実績より見ると八十六億円も多く原資がふえている。このまま推移すれば、原資の方が去年よりもふえてくるという根拠はどこにおありなんでしょうか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 お尋ねの通り、郵便貯金は四月、五月、六月で、三十年度は百億、二十九年度は二百二十七億で、約半分でございます。これは昨年同比をとりますと、一応購買力と申しますか、所得が減って、郵便貯金に向うべきものが多少減少しておるというような関係もあるかと思いますが、同時にまた、他の金融機関の方に伺っておるというような面もあるかと思います。それで財政投融資原資の必要なことは申すまでもこざいませんので、郵政省の方でも、郵便貯金の増強連動をこれから展開をされまして、大いに増強に努めることになっております。それと同時に、米の予約買付等によりまして、これから農村方面へも非常な金が出て参ります。そういうことによって何とか予定通りのものを確保いたしたいというふうに考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 それから昭和三十年度の資金運用部資金運用計画の中で、預託金の増加の第一番目は郵便貯金及び郵便振替貯金、第二項が簡易生命保険、郵便年金、その次が厚生年金、その他が当初計画では十七億でございましたのが、その後自由党並びに民主党の予算修正に伴うところの財政投融資の計画変更によりまして、その他十七億を四十六億までにいたしました。そのはね上りは何でこざいましょうか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 これは、特別会計の余裕金を預託する部分につきまして、たとえば国有林野、外為等におきまして、二十九年度の決算が確定し、またその後の収支の状況等から、当初の予定よりも多少余裕が見られましたのと、それからもう一点は、御審議を願っております資金運用部資金法の改正によりまして、従来三カ月未満の預託は受けないことになっておりましたのを、一月以上三ヶ月未満のものを受けることとにいたしました関係で、若干の増加を見込むことができるわけでございます。それで二分の利子をつけることに相なりますので、その関係で増加を期待したのでございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 次に、自治庁の財政部長にお尋ねしますが、今私の手元に昭和二十九年度の公募地方債の消化状況七月十四日調べのものが出て参りました。その消化率は、都道府県は九四・二%、五大市は九六・一%、五大市を除いた市は九二・六%、町村は八二・二%、合計九四・一%となっております。この点は、五月の自治庁の調べよりはだいぶ消化されていることは大へんけっこうだと思うのですが、公募債は去年は二百億であったわけです。その二百億の公募債の消化状況が、七月十四日現在でも平均九四・一%である。ことしはまず三十億ふやして二百三十億、そのほかに地方財政再建促進特別措置法にからんで百五十億の公募債を見ておる。去年より百八十億だけ公募債を見ておる。去年は二百億であったものがことしは三百八十億の公募債を地方に割り当てることになるが、これは一体消化できますか。どうですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 三百八十億の公募債があることは事実であります。三百八十億の公募債の中で、おっしゃいました百五十億の問題と二百三十億の問題、この二つあるわけでございます。百五十億の消化につきましては、これは現在一時借入金でころがしておりますものを長期債に引き直すわけであります。従って、大部分は一時借入金を引き直すことになると思います。従ってこの消化の促進については、再建促進の法律にありますように、消化促進の審議会を設けまして円滑に消化をしていきたい。それから来年度におきましては、百五十億を政府資金に振りかえてもらう、こういうことになっております。従って私は、一年だけの問題でございますので、これは金融界その他関係各省の協力によって大体消化できるんじゃないかと思います。それから二百三十億の方でありますが、実は去年よりも三十億多くなっておる。しかし私どもは、その消化について、非常に困難ではあろうと思いますけれども、大蔵省の方々の御意見を聞きますると、現在の金融情勢は、だんだん銀行の預金が伸びて参っておりまして、去年のような状況とはだいぶ変化がことしの秋くらいからくるのではないか。つまり地方団体の方の貸し出しは従来よりもよくなっていくんじゃないか、こういうふうな見通しのようでございますので、私どもは努力はいたしますが、そういう客観情勢にありまするので、大体可能ではないか、かように考えておる次第であります。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 この表につきまして、ただいま七月十四日現在というお言葉でございましたが、これは五月末現在の数字でございまして、六月中に減りましたものだけでも、新潟県において一億八千万円、横浜市において一億円というふうに消化されております。従いまして、パーセンテージはこれよりさらによくなっておるということをつけ加えておきます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 なお自治庁の財政部長にお尋ねしますが、去年は資金運用部資金引き受けの地方債は四百八十七億、ことしは四百六十六億、二十一億減少になっておる。ところが減少になるばかりでなしに、そこへ地方の赤字の分の五十億、それから首切りのための六十億、百十億を見込むと、去年よりは百三十何減ってくる。これでもってことしの地方財政計画は立つのですか。去年は地方債は四百八十七億だったのです。ことしは四百六十六億なんです。この中に首切りの六十億と赤字の、五十億、百十億は入っているのでしょう。昭和三十年度の地方で実際に使える、三十年度の地方財政計画は三百五十六億なんです。これで財政部長、やれるのですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 預金部の関係の資金と簡保の資金と両方ございます。従って私どもは、両方から借りるおけであります。従ってことしの私の方の起債計画のうちで、二百三十億以外のものは両会計から借りておりまして、多少の変化はそれぞれの会計にございまして、傾向としては簡保の会計の資金が最近はふえておるのであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 簡保の方からは去年四百五十五億借りているのですよ。ところが簡保の方はことし四百二十八億で二十七億足りないのですよ。簡保の方は去年四百五十五億借りているのですよ。ことしは四百二十八億だから二十七億足りないのですよ。これでは昭和三十年度の一般の地方財政計画が立たないじゃないですか。どうなんです。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 地方財政計画と関係のある地方債と、それから全然関係のない公営企業の起債と二つあるのです。従って起債の総額が全部地方財政計画に関係あるものではございません。従って一般会計分が関係があるのであります。その一般会計分の起債をきめます場合には、やはり財政計画との関連においてきめて参りますから、財政計画上はちゃんとつじつまが合うということになっております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 公営企業のものだって、やはり一般財政計画の中に、特別火計でみんな入っているじゃないですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 御承知のことだろうと思いますが、われわれが財政計画と称しておりまするものの中には、公営企業は入っていないのであります。従って一般会計分しか入っておりません。公営企業は特別会計になっておりますので、別会計にいたしております。しかし起債の計画の上では両者ございまするので、起債の総額は何方合せたもので総額を出し、政府資金及び公募債の配分をいたしておるのであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 それでは一つ、資金運用部資金の四百六十六億、簡保資金の四百二十八億、公募債の二百三十億について、それの一般会計並びに公営企業について、どういうようにやっているか資料を出してもらいたいと思います。  次に、私は主計局の次長にお尋ねしますが、きのう実は地方行政委員会に、自由党、民主党の修正案として地方財政再建促進特別措置法案に対する修正案というのが出されたのでありますが、その中には当大蔵委員会に社会党両派から提案になっておりますところの地方公共団体の負担金の納付の特例に関する法律の一部を改正する法律案が、実は北山君から提案説明になって、大蔵委員会に付託になった、それとほとんど大同小異のものがこの地方財政再建促進特別措置法案に対する自由党、民主党の修正案の第七条第二項に、出ている。これは私は主計局の次長にお尋ねしたいのですが、自由党、民主党の提案者はこういっている。「政府は、昭和土十七年度以前に国が直轄で行った事業についての負担金で、昭和三十一年一二月三十一日現在においてまだ納付されていないものについては、政令で定めるところにより、昭和三十一年度において当該地方公共団体の発行する地方債の証券(港務局の発行する債券を含む。)をもって納付させることができる。」この金額は約二十六億幾らになっている。昭和三十一年三月三十一日現在というと、昭和三十年度ですね。昭和三十年の分が来年の三月三十一日現在でまだ納付されてい生ないものについては、あなたの方では特例で認めるのか、これははっきりしておきたい。自治庁長官は、あなたと交渉して認めたといっているのですが、あなたと交渉して認めたというその点を、私は大蔵委員会であなたがほんとうに認めたのかどうか聞いておきたい。もしも認めたものとすれば、これはこの間通りました予算の雑収入の中の公共事業負担金の二十六億七千百六万二千円は当然穴になるのだ。この点は非常に大事なんです。これは自由党、民主党の修正案が成立するかどうかのかぎなんですから。私は、自治庁長官にどうしてもここに出てもらわなければならぬ。大蔵省と了解済みである、本人もそう言い、提案者もそう言って提案説明をしている。この点はどうなんです。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 ただいま御指摘になりました修正案につきましては、昨日地方行政委員会におきまして、民主両党で御提案になりまして、そういう御論議のあったことは承知いたしております。これは、ただいまお読み上げになりました条文によりましても、三十一年三月三十一日現在においてなお未納の分、こういうものにつきまして、政令で定むるところによりまして、交付公債の形で納付することを認める、こういう趣旨の修正案のように承知いたしております。さきに本国会を通過いたしました三十年度予算におきまして、雑収入の中に納付金の予算が二十六億八千万円ほど計上されておることは御指摘の通りでございます。私どもはこの予算の確保と今回の再建促進法の修正案との調整につきまして、政府部内におきまして自治庁当局といろいろ協議を進めております。私どもとしましては、歳入を全体として予算に欠陥を生じないようにすることは、当然の責務と考えます。従いまして、今後その問題につきましては十分慎重に協議を進めまして、善処して参りたいと考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 そうすると、あなたは了承したというのですが、了承しないというのですか。あなたは、きのう地方行政委員会で川島長官が立ったあとで、私は了承していないということを答弁しておるはずです。あなたはここでは何と言っているのです。今の話では了承したのですか、了承しないのですか、二十六億幾らの金はどうなんですか。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 昨日地方行政委員会で、その修正案につきまして、自由党からたしか御説明があったのだと存じますが、私は実はその席にはおりませんでして、横路先生のおっしゃる私の答弁というのは、あるいは別の機会の分と存じます。本件につきましては、昨日は私全然答えておりません。ただ了承という点につきましては、率直に申しまして、私どもとしては、予算の歳入確保につきましてこういう修正の法案が成立いたしました場合にどのように対処していくかにつきまして、歳入欠陥の生じないように、関係の自治庁当局と十分協議をいたしたい、こういうことを申し上げた次第でございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 提案者の自由党の方は、大蔵省の主計局は了解しているのだ、こう言って提案説明をしている。また自治庁長官は、なに二十六億くらいだから、大したことはないのだと言っておる。しかしこれは大問題ですよ。社会党両派は、実はこれは大蔵委員会に出しているのだからいいのですが、あなたはほんとうに了承したのか了承しないのか、その点を聞きたい。ただ、今の答弁ですと、何か了承したようなしないような……。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 お答え申し上げます。この修正の法文につきましては、昨日委員会におきまして御説明があり、これにつきまして川島国務大臣からお答えをいたしたということは承知をいたしております。私の方としましては、この修正の案文自体は、一応成立をいたすといたしましてもやむを得ないと存じております。しかしながら、この修正案が法律として成立いたしましても、その法律の規定するところに従いまして、そこに政令でもって定むるということもうたわれておるのでございますから、この法律の運用上自治庁当局とも十分連絡をとりまして、予算に計上せられました歳入の確保につきまして万全を期して参りたい、かように考えておる次第でございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 財政部長にお尋ねします。私はこれは大へんけっこうなことだと思うのです。しかし、昭和三十一年三月三十一日現在においてまだ納付されていないものというその法律が通った以上は、だれが一体納めますか。やはり来年の三月三十一日現在まで納めないで、来年の三月三十一日現在で納まっていなければ、当然それはこの法律の適用を受けるのです。この点は、あなたの方では話し合いがついたのでしょう。自治庁の財政部長としては、大蔵省の主計局との間に、このことについては、ある程度話し合いがついたのでございましょう。これはどうなんですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 今正示君が申されましたように私は考えております。大体そういうふうな話し合いをしたのであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 では財政部長にお尋ねいたしますが、あなたのお考えでは、政令で定めるところというのはどういうことをいうのですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 今そのことをいろいろ考えておりますが、中心になるのは大体期限でございます。七年にするか十年にするか、今までの交付公債は大体十年でございますが、それを十年にするか、それよりも短かくするかどうかということであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 歳入の欠陥についてはどうするのですか。やはり二十六億の歳入の欠陥は出るのでございますか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 これは、御存じの通り二十九年から滞納になっておるものもございます。二十九年度において払うべかりしものが三十億ばかりございます。三十億より少し多くなると思いますが、そのうち支払ったものもございます。従ってそれがそのまま今年度に滞納の形式で持ち越しておるわけであります。地方団体によっては、やはり納めるものも私はあると思います。これは延滞金がついております。従って、延滞金がついた状態を続けていかないで、納めるものも私はあると思います。三十年の分と二十九年の分と、両方がどの程度三十一年の三月三十一日まで行くかという問題であります。これは今からちょっと見通しがつかぬのでありますが、私は全然納めないということではなくて、納めるか納めないかは、やはり地方団体できめることでありまして、全然納めないということは言えないのじゃないか、かように考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 そうすると、昭和二十九年度に納められる予定の三十二億二千七百九十八万というのは、大部分納まっていないわけですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 さようであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 そうすると、これは次長にお尋ねしますが、あなたの方では、昭和二十九年度の三十二億二千七百九十八万は幾ら納まっていないのですか。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 数字でございますから、至急数字を調べまして、正確にお答えいたします。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 本来からいえば、はなはだ遺憾にたえません。なぜならば、国の予算の歳入について、あなたの方では二十九年はこれこれ納まった、三十年はこれこれというのが、二十九年には、実際にはほとんど納まっていないということになると、これは大問題です。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 御承知のように、二十九年度の主計簿の締め切りは七月十五日でございます。まだその内訳につきまして、果して私の手元にあるかどうかわかりませんが、これは主管が自治庁の理財課でございます。さっそく主管課の方に問い合せましてお答え申し上げたいと存じます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 そうすると、資金運用部資金の法案は上りませんね。いろいろと材料が整わないわけですから、困りましたね。(「上げぬでもいいよ、心配するな」と呼ぶ者あり)大いに心配をしてあげておるのだけれども……。  そこで理財局の次長にお尋ねをしますが、銀行預金の方はふえておりましょう。銀行預金の方はどんどんふえていっておる。話を元に戻しますが、四月、五月、六月のふえ方は昨年の半分である。これを去年のように追いつくためには——これはなぜ銀行預金がふえて郵便貯金の方がふえないか。われわれはわれわれとしての一つの考えがありますが、あなたはこれをどういろふうに判断なさっておりますか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 やはり主たる原因は、郵便貯金になるような方面の所得の伸び方と申しますか、そういうものが二十八年度からの影響というか、二十九年度の当時に比べまして減っておるというふうに考えております。二十九年の三月、四月、五月、六月ごろは、二十八年度ごろからずっと影響が続いてきたわけでありますが、郵便貯金になる方面の所得が、その当時の伸び方と同じような伸び方をしておらない、そういう関係であると思います。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 郵便貯金の伸びがふえないような現状にあるということになると、結局大衆——郵便貯金をやる農民とか漁師とか、ほんとうの零細企業、駄菓子屋とか、そういう商いをしている者、それから勤労者とかの状態が伸びない状態にあるんだというようにあなたは今判断されているんですね。そうすれば、これが年度末にいって去年よりも八十何億ふえるという現実がでるのでしょうか。銀行預金はどんどんふえていっている。しかし郵便貯金はふえてこない。そのふえてこない原因があるのだったら、ふえるわけはないんじゃないですか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 そういう面では、やはり何と申しますか、貯蓄というものも心理的な影響があると思います。従いまして、二十八年度のインフレ的な状態からだんだん物価が下り始めるというような状態において、そういう方面における貯蓄が非常にふえた。それでいつインフレになるかどうかわからないというような多少気迷い気分も年末から正月にかけてあって、株が上ったりいろいろいたしましたので、そういったことも多少影響があったかと思いますが、今後経済が大体順調に参りまして、また米の予約買付制度も行われて金が出る、それから郵便貯金の方も大いにまた運動を開始するということによって、国民所得全体の伸びに並行して、大体予定通りに追いつけるというふうに考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私が聞いているのは、銀行の方の預金がどんどんふえて、郵便貯金の方がふえないのはどういうのですか、あなたの見解はどうなんですか、こう聞いている。これはどうなんでしょうか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 先ほども申しましたように、確かに農村方面等における所得の増加状況と申しますか、それの伸び工合が、二十八年度から二十九年度の当時と最近とでは、多少最近の方が下っておるという点があると思います。しかしながら、郵便貯金と銀行預金は、ある意味ではやはり競合するわけでありまして、貯蓄するものも、そう判然と区別をされておるわけでもございません。従いまして、郵便貯金の方も貯蓄を大いに運動いたしますれば、やはりその方がふえるという可能性もございますので、予定額の達成は可能であるというふうに考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私は資金運用部資金の運用計画に無理があるのではないか。郵便貯金も今後ふえることはふえます。なぜならば、七月一日から利子課税が免除になっているから、どんどんふえます。ところが銀行預金の方はふえるが、そのかわり郵便貯金の方はふえないというのは、今あなたが指摘しているように、国がとっているデフレ経済の影響によってこうなってきているのだから、それはあなたの方で、この間の修正で百五十五億だけさらに一般会計のやつを繰り入れしたところに無理があるのじゃないでしょうか。そこを、あなたの方ではどういうようにして郵便貯金をふやすというのですか。その点、具体的なあなたの方途を一つお尋ねしたいのです。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 郵便貯金の増加状況を見ますと、大体第二・四半期と第四・四半期で伸びる傾向がありまして、ふえ方がここの部分で大きいわけであります。従って第一・四半期だけで全体を律するのもいかがかと思うのであります。それで郵便貯金につきましても、今まで十万円というところまでで限度をきめておりましたのを、二十万円までにするというようなこと、それから広く貯蓄奨励運動を郵政省の方で展開をいたしまして、所期の目的の達成をぜひいたしたいと考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私は、ほんとうは郵政省の貯金局ですかの者に来てもらって、実際の伸び状態その他についてお尋ねをしなければならぬと思うのですが、それならば、今あなたの方で昭和二十八年度、二十九年度、それぞれお調べになっているでしょうから、月別の郵便貯金の増加してきた表をあとでお示しいただきたいと思います。  そこで主計局次長にもう一ぺんお尋ねいたしますが、これは地方財政再建促進特別措置法案に対する自由党、民主党の修正案の第七条第二項については、昭和三十一年度の三月三十一日で公共事業費について一体何ほどの金額が歳入欠陥になるというように一応お考えになっているのか。全部無理やり取り立ててしまうというのか、大体この程度でやむを得ないというのか、この点の見通しはどうですか。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 お答えをいたします。今回の修正の御趣旨は、地方財政の今日の窮乏に備えまして、一方では財政再建を進めて参りたい、他方におきましては、直に困ったものに対しましては、今後来年の三月三十一日までにどうしてもお納めになれないような納付金につきまして特例を定めよう、こういう御趣旨のように拝聴いたしておるのであります。しかし、これはどこまでも滞納でございますので、先ほど自治庁の財政部長からもお答えがありましたように、延滞金がついております。そこで地方財政といたしましては、この延滞金を払ってなお滞納の状態で置くのがいいのか、それともこれは納めてしまった方が有利なのかという点は、財政当局としては、それぞれの団体について判断をなさるわけであります。従いまして、来年三月三十一日までにどれだけがなお滞納として残るかにつきましては、私ども的確なる見通しは立たないわけでございます。そういう場合に処して政令をもって定めるということにつきましては、先ほど自治庁の財政部長からお答えを申し上げた通りでございます。従いまして、ただいまの御質問に対しましては、来年の三月三十一日にどれだけのものが滞納としてなお残るかという点につきましては、私どもは的確な見通しは立たないのでございますが、先ほども申し上げましたように、昭和二十九年度において納付さるべきものが滞納になっている分が二十数億あるようでございますから、この分につきましては、すでに納付された団体との権衡並びに先ほど申した延滞金の負担という点から考えまして、地方団体が進んでお納めになるということを私どもは期待いたしておるような次第でございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 二十九年度の未納付分にかかる延滞利子については、わかるのです。昭和主十年度分にこれが適用されれば、昭和二十九年度の今あなたの方で言われた三十二億のうち二十数億まだ納めてない分については、納めたものと納めないものについてそういう差等を設けられないから、二十九年度分については延滞利子をとるので、おそらく地方公共団体も納めるであろうという、そのことはわかりますが、昭和三十年度の二十六億はどうですか。そのことを聞いているのです。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 昭和三十年度の分は、昭和三十一年三月三十一日を過ぎれば延滞金がつくのであります。従ってそういう規則になっておりますので、三十年度の分は、延滞金の問題はないと私どもは考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 それはその通りなんです。今次長は、延滞利子のことを一生懸命言うから、それで私は後藤さんに聞いているのですが、三十年度に予定されておる二十六億について、これはどうなんですかということです。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 私どもといたしましては、昨年度分の滞納がどのくらいあるかということははっきりしませんが、私どもが聞いております範囲では、大体二十七、八億の滞納じゃないか。従ってその滞納分と三十年度支払うべきもの、約三十億でございますが、その二つがずっとそのままで行くわけであります。従って、そのうちで二十九年度分がどのくらい支払われ、るかということは、私どもはわからない。この前一昨年に分割払い制度を一応きめたのでありますが、その場合に、二年ないし五年という意見があり、額の少いところは二年で、額の多いところは五年間に支払う、こういうふうにして一応けりをつけたのであります。従って、額の少いところは、もう二年で支払いを終る県が相当ございます。そういうところは、そういうふうな引き延ばしをしたって、やはり分割払いでありますから、払ってしまおうという気持を起すところもあると私は思います。従って、額の非常に多いところは別でありますけれども、団体によって非常に財政力が違っておりますし、払うべきものは払っていこう、これを払わないといろいろな制約を受けるような場合もあるようでありますから、何を差しおいても払うというような県も今までもあったのであります。従って私は、滞納の状況がそのまま三十一年の三月三十一日まで続くものとは考えていません。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 あなたは払うということを主に考えていますが、この法律案を出したもともとは、赤字が非常にたまってきて困るからこういう特別措置をやっている。従って、昭和三十年度においても、それが急速に変更になるわけはないので、その場合に、あなたの方では無理やり取り立てるのか。この法律の適用によって、三月三十一日でなお納付されていないものについては、地方公共団体の発行する地方債券で納付させることができる、その場合にどの程度を予定しているのかということを聞いているのです。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 私どもが取り立てるのではありません。それぞれの事業官庁、たとえば農林、建設、運輸のそれぞれの官庁が世話をして取り立てておるのであります。私どもは全然タッチしておらぬのであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 ですから、その場合に自治庁の方としては、これは主計局でもいいですが、この法律の施行によって、大体どの程度の金額を見ているのかということを聞いているのです。そういうことについて全然考えないで、自由。民主両党があなたたちの了解なしにこの法律案を出したわけではないでしょう。どの程度のことを考えているのですかと聞いているのです。

正示啓次郎大蔵事務官(主計局次長)

○正示政府委員 先ほど横路委員にお答えを留保いたしました点は、二十九年度は三十二億二千七百九十八万円、こういう予定収入がございました。そのうち二十九年度中に収納されましたのは約三億でございます。なお三十年度に入ってから若干収納されておるようでございますが、この数字はまだ報告に接しておりませんので、大体数億ということでございます。  次に三十年度の予定でございます。これは、三十年度において納むべきものを一応予定をいたしたのでありますが、これが三十年度末にどの程度残るであろうかという御質問につきましては、先ほども申し上げました通りに、これは建設・農林等のそれぞれの現業官庁が納付を督励いたすわけでございますが、今町の修正案の結果どの程度の影響を受けるかという点につきましては、私どもは的確な見通しは立たないのであります。しかしながら、三十年度の予算は、歳入歳出ともにきわめて弾力性がないということは、今までたびたび申して参りました通りでございますから、そういう事態の場合に、この二十六億七千百万円余の歳入が入らないということでは、歳入欠陥になるではないかという点につきましては、先ほど来お答えを申し上げました通りに、二十九年度に予定されておりましたのがたまたま二十数億、大体この三十年度の予定額に近い滞納額を生じておるわけでございます。これはまじめに納めました団体とのバランス並びに延滞金の負担という点から考えまして、厳に収納を督励すべきものと考えますから、それによりまして、大体この二十六億七千百万円の歳入は確保される、その確信は持っておる次第であります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 まだたくさん質問者もありますから、これでやめて、私の要求した資料だけは出していただきたい。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 わかっていますか——。それでは石村君。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 地方債関係が四百六十六億見積ってあるのですが、このうちの大部分は長期的なものかと思うのですが、短期的な資金をどの程度見積っておりますか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 この地方債に組んでおりますものは全部長期であります。短期の方は、資金運用部の金繰りを見まして、その金繰りの範囲内でその必要なところに運用をするという形で年度内の運用をいたしますが、ここに盛っております四百六十六億は全部長期でございます。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 そうしますと、これは合計が修正の結果千七百十一億九千万円となっておるのですが、これは全部、短期のものは一切入っていないということになるのですか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 そういうことでございます。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 現在地方債関係で、短期のものが資金運用部からどの程度出ておりますか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 現在資金運用部から大体五十億ないし六十億程度であります。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 この五十億ないし六十億というものは、名目的には短期でありましょうが、地方財政の現状から考えると、実質的には長期化せざるを得ない、俗にいえば焦げついているという性質の金も相当あるのではないかと思うが、それはどの程度になっておりますか。事実上は、一応どこかから借りてきて返すということはしているでしょうが……。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 この五十億ないし六十億のものが実質的にどの程度焦げついているかということは、見方の問題もありますが、ちょっとわかりかねるのであります。この六十億のうちには、長期に引き受けるところの起債のマイナスも入っておりますから、そういう意味では、焦げついている分はそんなに大きな数字にならないというふうに考えております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 後藤財政部長にお尋ねいたしますが、やはり再建整備でもこの問題を検討していらっしゃると思いますが、自治庁では、資金運用部の方の焦げつき的なものを幾らと見ていらっしゃるのですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 短期の政府資金の中で焦げついているものがどのくらいあるかということは、実は私どもわからぬのであります。三カ月とか二カ月とか一カ月くらいのものもあるようであります。それからぐるぐる回っている場合もありますし、前借りのような格好で借りておりまして、それは別に焦げつきと称すべきものでなく、あとで交付税とか起債とかで埋め合せのつく団体もございます。従ってちょっとわかりかねております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 わかりかねるかもしれませんが、実際は、今日逼迫した地方団体では、この短期で借りているのを返すのに非常に困っているわけです。普通の民間だったら、高利貸しから借りてきて一応銀行に返して、また借りかえるという手もあるでしょうが、地方団体はそういうわけにもいかない。それで非常に困っておるのが実情だと思うんですが、やはりそうした面を、今度の地方財政の再建では相当事実としてお調べになっていらっしゃるんじゃないか、こう思ってお尋ねするわけです。いかがですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 私どもは、むしろ金融機関から借り入れたものにそういうものが非常にある、ぐるぐる回しているものがあるんじゃないか。政府資金の中にももちろんございます。ですから、政府資金と銀行借り入れ、両方の面をあわせて見ないと、真に焦げつきと言えるかどうか知りませんが、はっきりわからないのであります。従って、政府資金だけで判断はできないという意味で、先ほど申し上げたのであります。両方見れば、ある程度私どもわかると思います。それもそういう調査をいたしましたことはないのでありまして、再建整備計画が出て参りました場合に、その資金繰りの状況等はどういうふうに従来しておったかということから、交付債の振りかえ等を考えていきたい、かように考えております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 それでは理財局長にお尋ねいたしますが、実質的に金額は少いにしろ、そうしたものがあるということはお認めだと思うんです。今度の再建促進法案が通過すれば、これは総体的な処置が不十分であるとはいえ、一応政府のお考えでそれが処置されていく、足りる、足りないは別として、こう考えられるのですが、もしこれが早急に通過しないということになると、大蔵省でも、資金運用部のそうした面に対して何らかの処置を講ぜざるを得ないのではないか。差し押えて取るわけにもいかないだろうし、相当具体的な問題として考慮されておるんじゃないか、こう考えるわけですが、全部財政措置法案の通過にまかせ切りにしていらっしゃるのか、もし通過しないときには、そういう面についてはどういう措置をとるお考えですか、お話し願いたい。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 地方財政再建促進特別措置法案の通過を期待いたしておりまして、これは通らない場合のことを考えておらないのであります。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 一切を通過にまかせていらっしゃるわけですが、通過しなければ、現実面としてはまた何とか考慮されなければいかぬ、こう考えますが、いかがですか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 万一の場合には、いろいろな角度から慎重に検討せざるを得なくなると思うのでありますけれども、その点については、通過を期待いたしております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 次に、今度の法律修正で、預託金の金利が変ってくるようですが、現在郵便預金に対する資金運用部の払っている金利は幾らになっておりますか。七年以上という何でやっていらっしゃるわけですか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 これは特別利子を二十七年から毎年度一分つけまして、それを毎年度一厘ずつ下げております。それで五年以上の五分五厘になっておりましたものが、一分つけて六分五厘になっておったのでございますが、それが毎年度一厘ずつ下げまして、本年度は六分二厘ということに相なっております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 郵政省の方から来ていらっしゃると思いますが、郵便貯金の金利その他のコスト、これはどのくらいかかっているわけですか。

千葉三男郵政事務官(貯金局次長)

○千葉説明員 郵便貯金のコストにつきましては、本年度の予算では七分一厘になっております。つまり現在高に対しまして、いわゆる預金コストが七分一厘になっております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 預金コストが七分一厘で、資金運用部の方では年々一厘ずつ下げられて六分二厘になっておるということになると、貯金の方は損をしておる。従って資金運用部の方から、今年度の予算を見ましても、四十億ですか、繰り入れがなされておると思うのですが、これは大蔵省の方ではどういうお考えですか。一応貯金の方は損をさせて、繰り入れでやっていくというやり方ですか、それとも、今後貯金のコストから考えて、それに見合うものを預託金の金利としてつけるという考えはないわけですか。年々一厘ずつ下げていくというので、逆の方向に進んでおると思うのですが、理財局としては、どういうわけでそういう逆の方向をとっていらっしゃるか、根本的な考え方を御説明願いたい。

福田勝大蔵事務官(理財局資金課長)

○福田説明員 ただいま御質問の、郵便貯金のコスト、それから資金運用部の私の方から郵政省の方へお払いしております預託金のコストの将来に対する見方、それから現在の考え方について御説明申し上げます。  ただいま郵政省の貯金局次長から御説明がありましたように、昭和三十年度の予算におきましては、郵便貯金のコストは七分二厘一毛ということになっておるわけであります。これは御承知のように、二十八年が七分九厘、二十九年が七分四厘と、郵政省の方のコトスが年々下ってきておるわけであります。郵政省のコストには、御承知のように、二つの重要なるファクターがございまして、郵便貯金の残高が毎年約一千億ベースで増減するに当りまして、その増加とともに人件費、物件費は減って参りますので、全体の資金量というものの関係で資金コストが下って参りますが、一方郵便貯金をやっておられる預金者に対する郵便貯金のネット、すなわち通常預金三分九厘六毛でありますが、それ以上の定期的な預金その他の金利の純粋な預金コストというものは、預金の増減に関係がないわけであります。従いまして、昭和二十六年度に郵便貯金の金利が上げられまして以来、預金量が増加するに従って人件費、物件費の方は、ベース・アップその他によって上げられた点もございますけれども、大体の傾向といたしましては、下げられてきたわけであります。  そこで、それは郵便貯金特別会計の予算の問題として、適当な人件費、物件費というものを中心にしてきまりました、そのコストをまかなうだけの資金コストがそういう状況で、現在までに大体七分一厘程度になっておるわけでございますが、これに対しまして資金運用部の預託金の金利の問題は、御承知のように、全預託金につきまして、平等の基準レートでもって、今までは最高五分五厘、その五分五厘をオーバーするものにつきまして特利があったわけであります。郵政省側にその特別金利といたしまして、最初六分五厘からスタートして、毎年郵政省の資金コストの逓減に対応しながら一厘ずつ下げてきたわけでございます。しかしそれで本決算的に見ますとまかなえない部分が、赤字補給の形で処理されて参ったわけであります。初めは一般会計の赤字補給でございましたけれども、昨年から資金運用部の剰余金の形のものを郵政省の方の損失補てんに全部繰り入れる、こういうことで、大体三十年度におきまして一般会計の赤字補てんというものがなくなりまして、大体資金運用部の剰余金の形で出て参りますものでまかなえるという状態になったわけでございます。今後郵便貯金の残高が今想定されますような大体千億内外ベースでもってふえて参りますと、五、六年先には、郵政省側の郵便貯金の資金コストというものと、私の方の預託金のレートというものが一致するということは、大体郵政省と私の方の側と見解が一致したわけでございます。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 五、六年先にはバランスがとれるだろうというお話しですが、現在すでに開きがある。そうして預託金の金利も一厘ずつやはり一方で下げていく、郵便貯金の方のコストはそれ以上どんどん下っていくから、それで五、六年先にはバランスがとれて、預金部から回す必要はないということに考えていらっしゃるかと思うのですが、地方の郵便局長なんかの話を開いてみますと、非常にこれでは励みがたいと言っておる。自分たちが本気になってあの厄介な預金の吸収に努めておるが、その運用は、預ける場合には預金部の方から自分のコスト以下の利子をもらうのだ、これじゃどうも自分たちが本気でやっても、励みがなくて困る。こういうような、これは実際面の意見なんです。どうせ預金部の剰余金で補うというなら、いっそ毎年現実なコストに近いものを預託金の金利で払っていく方が合理的ではないか、こう考えるのですが、それを、どうしてそういう方法をとらずに、剰余金で払っていくからいいのだ、そのうちうまくなるだろうというような考え方をおとりになるのですか。

福田勝大蔵事務官(理財局資金課長)

○福田説明員 ただいまの御質問、まことにごもっともな御質問なんでございますが、今度私の方で預託金のレートを上げた理由をごらんになってもおわかりいただけますように、実は資金運用部としては、そこは郵便貯金だけを考えるわけに参らない立場があるわけでございます。すなわち厚生年金関係の方からは、郵便貯金にだけ高い特別金利を払っているのじゃないか。そこで郵便貯金の金利、コストというものが、資金運用部で扱っておりますほかのいろいろな各省それぞれの御関係がございますが、それらの方の御要請になっておりますところのコストより非常に違っておるわけでございまして、その間を調整しつつやって参らなければならない。そこで、そうかと申しまして、ほか並みに一挙にやりますと、非常に巨額の赤字が郵便貯金に生ずることになるのであります。それも郵政省側としては穏当と言えない。そういう両建の立場がございまして、その間を、従来は特別金利ということで、ほかの方からは相当攻撃がございますけれども、しかしながら現実問題として、その郵政省側の要望にも沿いつつ、それからまたほかの方の御要望にも沿いながら、なおかつこの資金運用部の貸し出しのレートというものを上げることができれば、その問題は解消するのであります。これは地方債、その他につきましても、できるだけ低いレートで政府資金を融資する、こういう三つの立場から、現行とっておる方針が穏当じゃないか、こういうふうに考えます。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 そうすると、これは郵便局の方でむだな経費を使っておる、それでコストが高いんだという考え方が一つは入っておるということになるわけですか。

福田勝大蔵事務官(理財局資金課長)

○福田説明員 さような考え方は余然入っておりません。先ほど私が申し上げましたように、郵政省側の資金コストは、郵便貯金特別会計の予算という形において、国会の最終的な御承認を得た非常にりっぱなものであると考えております。従いまして、そういう考えは全然持っておりません。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 そうすると、資金コストが高いのは当然のことで、何もほかから文句言う筋合いじゃないと思う。それから今後下っていくだろうということですが、先ほども横路君が質問いたしましたように、郵便貯金は現在伸びていない。そういうように年々一千億ふえていくから、五、六年先にはちょうどよくなるという見方は少し甘いのじゃないか、いかがでしょうか。

福田勝大蔵事務官(理財局資金課長)

○福田説明員 ただいまの御質問も、やはり先ほど申し上げましたように、これは郵政省側のどなたの御意見もそうでございますが、戦後におきましての郵便貯金の根本的な問題というものは、残高が戦争によって壊滅したということなんです。すなわち現在四千億の残高の郵便貯金が、もしも大体一兆の線にあれば大体正常な姿になるのでございますが、承わりますところによりますと、大体簡易保険の積立金の残高と郵便貯金の残高は、戦前の正常な状態においては大体同じである。それに対して、一兆の簡易保険の残高に対して四千億程度というのは、まだまだ郵便貯金の伸び方が足りない、こういうことでありまして、五、六年先と先ほど申しましたのは、非常にのんきなことを言っておるというふうな御感触をお与えしましたかもしれませんが、決してそうではなくて、これは計算を精密にやれば、いろいろな前提によって多少の違いはございますけれども、現在のところの郵便貯金の残高ではやむを得ない、こういうことなのであります。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 少いとしかってみたって、現実に集まらないものはしようがないと思うのです。理屈の上ではもっと郵便貯金がふえるべきものだ、こういってみたところで、現業に集まらなければしようがない。戦前と比べてここまで戻らなければならぬという理屈だけ言ってみたって、実際に現在農村方面は農協の預金も減っていく、引き出されているというような状況で、郵便貯金もやはり同様な影響はあると思うのです。少いのはけしからぬとしかってみてもふえるわけではない。そういう大蔵省の論法というものは非常におかしなものだと思うのですが、どうですか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 ただいまお話しがございましたが、ごく最近の傾向で判断に相なってのお話しでありますけれども、やはり日本の経済をずっと長い目で見て参りますと、国民所得もふえて参りまして、従いまして、五、六年先というようなことになりますと、これはもう相当に郵便貯金もふえるというように考えていただいて間違いないと思っております。資金量がふえて参りますと、そういう意味で、それぞれの比率において資金コストは下って参るわけであります。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 さっきのお話しに、資金コストが高いが、高い金利をつけられぬという理由の中に、預金部の運用の点においても、政府の間でそうやれないということなんですが、一方赤字が出れば預金部の剰余金で補いをつけるのだということだと、結論は同じではありませんか。赤字が出たときそれを補うというのも、初めから預金コストに見合う預貯金の金利を資金運用部がつけるのも、結果においては同じことで、むしろすっきりしてくるのではないか、こう考えるのですが、どうもお話しが矛盾しておるように私は思います。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 やはり資金運用部の預託、貸し出しの金利というものも、一般の金利水準というものを勘案いたしまして、一応六分五厘というものを基準にいたしております。その場合に、郵便貯金等の方もやはり大体の基準をもって考えていく、そして将来正常化すればその基準が一致してくるという見通しのもとに、全例外的に資金量の少い関係で資金コストが高くなっている部分は、特別の措置をもってやる、こういう考え方をいたしておるわけであります。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 いま一点だけ伺っておきます。  郵便貯金が伸びない理由はいろいろあると思うのですが、特にわれわれは、地方の農村などの不況とか、一般的な下層階級の不況、デフレの影響ということが原因しておると思うのです。今度一般の銀行預金なんかの無税になったということも影響してくるんじゃないか。今まで郵便貯金の方が有利だというような宣伝もあったのですが、今度のことから見ると、銀行の方がいいということに相なってきはしないかと思うのですが、その税金の問題をどうお考えになっておりますか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、一時的に減少いたしておりましたけれども、必ずしもその原因を、どこがどうというふうにはっきり申せない点があると思います。というのは、最近におきましては、大体去年に追いついてきておるような状態でございまして、必ずしもその原因ははっきりつかめないと思います。今の税金の関係というものは、どの程度影響があるか、ちょっとわかりかねますけれども、十万円で頭打ちになっておりましたものが、今度二十万円になりましたので、やはりその点からも心理的にかなり郵便貯金の増強に資するものと考えております。

石村英雄日本社会党(左)

○石村委員 郵政省は、従来銀行預金よりも郵便貯金の方が有利だという宣伝をされておって、銀行からえらい文句が出ておったのですが、今度の利子税の関係から、直ちにどういう影響があるとお考えか、郵政省の御答弁を願いたい。

千葉三男郵政事務官(貯金局次長)

○千葉説明員 先ほどから郵便貯金の最近の伸びの状況、またその原因などについていろいろ質問がございましたが、郵便貯金は、昨年度は全部で一千億の増強を見まして、一昨年度は八百億でございましだから二百億、約二割五分の増強となっております。非常に意想外の伸びを示したわけでございますが、昨年の三月に比べて、本年の三月は四十億の赤を示しまして、私ども非常に憂慮いたした次第でございます。その後非常に乏しいながらも順調に経過いたしまして、この七月に入りましてからは、昨年の七月の実績に比べましてあまり違わないような伸びを示しております。従いまして、今後の見通しもその悲観はしなくてもよい、さように私ども考えております。ただいま利子課税の全免についての影響はどうかというお話しでございます。これは、もちろんその測定は確実なことを申し上げることは非常に困難でございますが、しかし従来といえども、郵便貯金は十万円以下は無税でございましたし、また一般の預貯金につきましても、国民貯蓄組合を結成いたしますれば、十万円以下は無税というような格好になっております。それが今度、郵便貯金は十万円から二十万円まで最高制限額が引き上げられたわけでございますから、問題は十万円から二十万円の範囲おいての影響はどうかということが考えられるわけでございますが、この影響はどうかということにつきましては、今申し上げましたように、なかなかはっきり申し上げることは困難でございます。しかし一面銀行関係の預貯金の利子課税が無税になりました反面、郵便貯金の方は、十万円から二十万円に最高制限額が引き上げられましたので、そのようなところにおきましても、相当郵便貯金の方がカバーされるのではなかろうか、かように考えております。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 平岡忠次郎君。

平岡忠次郎日本社会党(右)

○平岡委員 資金運用部資金法の一部改正案に関しまして、理財局長にお尋ねいたします。さきに指定預金制度について会計検査院が疑義ありとせし理由は、指定預金は、日本銀行に対する預金の形態をとってはいるけれども、実質的には金融機関に対する融資と認むべきものがある、預け人にこのような運用条件を指定したものは、事実上信託運用と異なるところがなく、預金とは認めがたいところである、このような国庫金の運用は、明確な法令の根拠に乏しい云々とありまして、要するに適法性を欠いている点にこれが是正の必要を要求しているものと考えられます。よってこれが解決案を考えるに当りましては、実態に即しての合法化をはかることが最も適切と思います。そもそも指定預金は、当座預金と並んで国庫余裕金を形成するものであります。すなわち国庫余裕金の一運用形態というべきものであります。従いまして、本来はこのような国庫余裕金は、短期間これを資金運用部に預託して、その運用をはかることが正道であると思います。果してしからば、指定預金制度を廃止する場合には、これにかわるべき、正常な方法として、このような国庫余裕金はこれを運用部に預託しまして、従来の指定預金制度と同様、これを中小金融対策として中小金融専門機関に対し貸し付けることが最も妥当であり、合法的なやり方であると思いますが、どうお考えになりますか。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 御指摘の通り、指定預金につきましては、会計検査院からも適当な制度ではないという指摘を受けているのでございますが、しかし同時に、現在商工中金等に指定預金が参っております。これを引き上げるにつきましては、建前としては引き上げるべきところでございますが、やはり金融情勢を考えてやらなければならぬというので、引き上げを延期した状態でございます。なおこれを資金運用部を通じて貸し付けるという点になりますと、これは資金運用部の貸付先の問題につきましていろいろと問題がございますので、慎重に検討をしなければならぬと存じております。

平岡忠次郎日本社会党(右)

○平岡委員 昨年九月以降の国庫余裕金の状況を見ますれば、例の六十二億のひっかかっている指定預金を含めまして、大体各月とも二百数十億ないし三百数十億円の国庫余裕金があります。かたがた今回資金運用部資金法を改正して、一カ月以上三カ月未満の短期預託金についても、年利二分を払うということになるので、これらの点から見ましても、以上の私の申し上げましたことは実行可能であり、かつ妥当性あるものと考えます。さらに一方資金運用部の原資の性格等より見まして、運用部資金を中小金融専門機関に貸し付けることができるよう法律の改正を行うことが必要かつ適当と思うが、政府のこれに対する見解を承わりたいのであります。

石野信一大蔵事務官(理財局長心得)

○石野政府委員 国庫余裕金の運用につきましては、これはほんとうに国庫余裕金でございまして、非常に短期に、いつでも起用できる態勢になければならないのでございます。これを長期に運用するということはできないものでございます。今指定預金になっておるという点でも、そういった点も問題になっております一つの問題であります。従って国庫余裕金を直ちに長期に運用するというような考え方につきましては、これは非常にむずかしい、難点のある問題であります。資金運用部の方からそういった中小関係等に資金を貸し付けるというような点につきましては、従来も中小公庫、国民公庫等にも実行いたしておるのでございます。なおまた法律を改正して間口を広げるというような点についての御質問でございますが、その点につきましても、現在は資金運用部の資金が非常に窮屈な状態にありますので、間口だけを広げましてもあまり意味がない。将来資金運用部の資金繰りが非常に楽になってきますれば、考えらるべき問題であると思います。

平岡忠次郎日本社会党(右)

○平岡委員 一足飛びに貸付の対象をふやして、中小企業の各金融機関というものをその対象に加えていくということが非常に困難である、余裕金も少い、そういうような趣旨であろうと思います。ですから、一足飛びにそういうような点をすぐに法改正によって要求するよりは、むしろ今回改正案として提案されておる中に、学識経験者でありましようか、いわゆる民間の資金運用審議会委員ですか、これをふやすことになっておりますが、この点におきまして、広い視野から意見を聴取するという、そういう法改正に至る前の措置が必要であろうと思うのです。そこで私は、そうした問題につきましての附帯決議を各党の御同調を得てしたいと思います。その点を保留いたしまして、私の質問を一応終ります。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 平岡委員より、資金運用部資金法の一部を改正する法律案に対する各派共同提出の附帯決議に関して発言を求められておりますので、これを許します。平岡君。

平岡忠次郎日本社会党(右)

○平岡委員 ただいま提案されております資金運用部資金法の一部を改正する法律案に対しまして、附帯決議をいたしたいと思います。今案文を読み上げます。     資金運用部資金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議   政府は、資金運用部資金が、大部分国民大衆の資金の蓄積であることにかんがみ、同資金の運用について、農林漁業、中小商工業に従事する国民大衆その他勤労者に対する資金供給を円滑ならしめることに努め、同資金運用審議会の委員に、これらの層に理解ある学識経験者を加える等適切なる措置を講ぜられたい。   右決議する。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 ただいま平岡委員より、各派を代表して、資金運用部資金法の一部を改正する法律案に対し、附帯決議を付するの動議が提出されましたが、本動議の採決は、本案の採決が終った後にこれを行います。

加藤高藏日本民主党

○加藤(高)委員 動議を提出いたします。ただいま一括議題となっております三法律案のうち、資金運用部資金法の一部を改正する法律案の質疑はこの程度にて終了し、討論を省略し、直ちに採決せられんことを望みます。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 ただいまの加藤高藏君の動議に御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。  これより資金運用部資金法の一部を改正する法代案について採決いたします。お諮りいたします。本法律案を原案の通り可決するに御異議はありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 御異議なしと認めます。よって本法律案は、全会一致をもって原案の通り可決いたしました。  次に、本法律案に対する各派共同提出の附帯決議を採決いたします。お諮りいたします。本附帯決議を可決するに御異議はありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 御異議なしと認めます。よって本附帯決議は可決いたしました。  この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成、提出手続等につきましては、委員長に御一任を願っておきたいと存じますが、これに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。     —————————————

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 次に、金融に関する件を議題として調査を進めます。頼母子講の問題に関して、銀行局長からその後の経緯について説明を願います。

河野通一大蔵事務官(銀行局長)

○河野(通)政府委員 先般の当委員会で、春日委員長から頼母子講について御質問がありました。その点について、政府として最終的結論に到達いたしておらぬから、到達いたし次第お答えいたしますということで、御答弁を留保してございます。その点についてお答えを申し上げたい。  頼母子講契約による掛金の受け入れがいかなる場合に相互銀行法違反になるかについては、その後関係方面とも協議した結果、次のような見解に達しましたので、この点について過日の御質問にお答えいたします。  相互銀行法第四条は、相互銀行以外の者が頼母子講契約による掛金の受け入れの業務を営むことを禁止しております。従って、頼母子講契約による掛金の受け入れがどのような場合に業務が営まれるということになるかが問題となるわけであります。  このように、何ゆえ相互銀行法第四条が、相互銀行以外の者に対して頼母子講契約による掛金の受け入れを業務として営む場合にのみこれを禁止し、そうでない場合にはこれを禁止していないかということについては、次のように考えられます。すなわち、頼母子講契約による掛金の受け入れば、業務として営まれることによって初めて多発的かつ大規模な経済現象に発展し、そうでない場合には、単に散発的かつ小規模な経済現象にとどまるものと考えられますので、そうである限りは、請負の保護のため、特に予防的規制を加える必要はないが、頼母子講契約による掛金の受け入れが多発的かつ大規模な経済現象に発展すると見られる場合においては、講員の保証のために予防的規制を加える必要があると認められるからであります。  相互銀行法第四条の趣旨をこのように解すれば、相互銀行以外の者の頼母子講契約による掛金の受け入れが業務として営むものと見られるためには、次の要件を具備していることが必要であると考えられます。  第一に、相互銀行以外の者が頼母子論拠約の講元となり、掛金の受け入れをすることによって経済的な利益を得ようとする意思を有することが必要であります。けだし、何人かが経済的利益を得る見込みがないのにもかかわらず、頼母子講契約の講元となり、掛金の受け入れをするという場合は、社会通念上特殊の事情がある場合に限られると見るのが相当であり、講元が経済的な利益を得る見込みのない頼母子講契約による掛金の受け入れは、単に散発的かつ小規模な経済別家にとどまるにすぎないと認められるからであります。問題は、どのような場合に講元が経済的な利益を得る目的で頼母子講契約をしたものであると認めるべきかということでありますが、頼母子講契約におきまして講元が掛金の運用益、入札差金、手数料等を収得することが特約されている場合においては、当然積極的に解釈すべきであろうと思います。ただしその場合において、現実に経済的利益を結果として得たか得ないかということ、またその得られた利益をいかなる方面に使ったかということ、あるいは使う目的であったかということは、この経済的利益を得ることを目的としたということとは関係がないのであります。  第二に、相互銀行以外の者がみずから講元となるような頼母子講契約と、それに基く掛金の受け入れを反復継続して行う意思を有することが必要であります。けだし相互銀行以外の者にその意思のないかぎり、頼母子講契約による掛金の受け入れが多発的かつ大規模な経済現象に発展する見込みは全くないと認められるからであります。ただしこの場合におきましても、反復継続をするという意図があればいいのでありまして、その意図さえあれば、結果として一回きりしか行わなかった場合におきましてて、これはやはり反復継続をする意図があったと認むべきである、こういう解釈であります。  第三に、頼母子講契約が、その講元である相互銀行以外の者と講員との間に親族関係、親密な友人関係その他これに類するような特別の人的関係が存在するために成立したものではないことが必要であります。けだし、このような人間関係の存在をその成立の決定的な動機とする頼母子講契約にありましては、たといそれが経済上の助力を与えようとする特定の者について経済的な利益の存在するようなことがありましても、これが多発的かつ大規模な経済現象に発展する見込みばないのが普通だからであります。もっとも頼母子講契約は、講元と講員との間に存在する特定の人的関係を決定的な動機として成立することもあり、また単に副次的な動機として成立する場合もあるわけでありまして、頼母子講契約の成立がそのいずれの場合に属するかどうかの認定は、結局各個の具体的な場合に応じてするよりほかはないと思うのであります。従いまして、たとえば同窓会、あるいはPTA、あるいはある宗教団体の信徒ということだけでは特定ということは言えないのがわれわれの結論であります。  頼母子講契約による掛金の受け入れで、以上に申し述べました三つの要件、つまり利益を目的といたしておること、反復継続されておること、不特定多数の者からの掛金の受け入れであること、この三つの要件を具備する態様で行われるものは、多発的かつ大規模な経済現象に少くとも発展する可能性を持ち、議員の保護のために、予防的規制を加える必要があると認められるものでありまして、それは相互銀行法第四条に定める頼母子講契約による掛金受け入れの業務を営むということに該当する、かように考える次第であります。  以上頼母子講契約と相互銀行法との関係につきまして、関係当局の間で一致した結論に到達いたしました結果を御報告申し上げまして、先般の御質問に対する御答弁にかえる次第であります。

春日一幸日本社会党(右)

○春日委員 ただいまこの問題について政府の統一ある見解が述べられましたが、なお私どもとしては疑義があり、理解いたしかねるところもありますので、御答弁をよく検討いたしまして、次会にさらに質問を申し上げることにいたしたいと思います。

松原喜之次日本社会党(左)

○松原委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる二十六日火曜日午前十時より開会することといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十五分散会      ————◇—————

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