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22回国会衆議院1955/07/08

建設委員会 第26号

発言数
58
登壇者
10
会派数
3
開催日
1955/07/08

会議録

内海安吉自由党

○内海委員長 これより会議を開きます。  東北地方より北海道におきまする降雨災害復旧に関し調査を進めるとともに、水害の根本対策につきまして調査を進めます。  通告順によって質疑を許します。小松幹君。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 それでは私は先般調査団の一員として東北三県を視察して参りまして、その責任上、荻野さんが代表して一応御報告になりましたので、私は報告より要望に重点を置いて大臣にお聞き取り願いたい、こういう意味で質問の形でいたしたいと思います。  わが国の河川、特に東北あたりは、二百ミリ程度の降雨量に持てないという河川がたくさんあるということに、いささか疑問を持ったのであります。一昨年の九州水害は六百ミリから九百五十ミリをこえてあの水害になりましたが、今度の東北水害は最高七百五十ミリ程度で、その被害に至っては局部的ではありますけれども、九州の被害に程度を同じくするような被害を出しておる。他の三百、二百ミリに至ってもそういう程度の被害を出しておるということは、やはり河川の砂防工事にあるいは提防工事等にいささかの手落ちというては語弊がありますけれども、まだ行き届かない点があるのではないかということを感じたのであります。私の見るところ四百ミリをこすならば、大体もうこれは持てないというところばかりのような感じがしたのであります。現在の被害が平均四百ミリをこすならば、ほとんどの堤防という提防、橋梁は全壊するであろうということを私は見て参りました。今後河川関係についてもまた渓流の砂防工事についても、格段の努力と日常の力を注がなければ、とうていこれを救えない。日本の中小河川の現状を見てみますと、やはりこれはいい例でありまして、今後の建設省の仕事は過分に存在するということを私は見て参りました。この点建設大臣は、特にこの日本の水防という全面的な、ただ単に水防法に示された水防でなく、治山、治水を含めての水防ということを、多角的に御高配になられることを要望しておきたいのでありますが、特に山形、秋田、岩手を視察して参りまして、直轄河川は、いわゆる奥地の方の砂防工程は幾分できたが、中流のいわゆる堤防工事というものがやられておる傾向が多いのであります。それと町村の河川、県の河川では、やはり砂防工事が行き届いていないということから、一挙の出水によって非常な被害をこうむっておる。これを救済するということは、三年計画で一生縣命にやってでも、私は相当骨を折るのじゃないかという感じをいたしたのでありますが、とにもかくにも三年計画で完成していただきたい。それには、このたび出した負担法の一部を改正する法律案によって、三、五、二が形式約にも打ち出されたということは、喜ぶことでありすが、ただこれだけ私は満足できない。というのは、予算がそのときどきによって違うのであります。本年一萬田蔵相は重点的にやるのだというようなことを予算が少い言いのがれとしておりますが、予算が少なかったらそういうことにもなると思いますので、こういう法律の一部を改正することによってのみ、晏如できないということもまた考えられるわけであります。とにもかくにも東北三県及び最近の北海道水害を徹底的に改修復旧するという意欲を、政治的に作り上げていただきたい。これは建設大臣が一人で骨折ってもなかなかそうはいかぬ。建設委員会の委員長御自身も骨折っておられると思いますが、建設委員会が打って一丸となって、政治的な一つの力を発揮しなければ、私はこの解決はできない、かように考ええております。  そこで早急の問題として一、二を申し上げておきたいのは、やはり緊急融資の問題を早急に解決していただきたい。先般ある県の方が大蔵省の理財局長か資金課長かに会ったときに、どうも資金関係から融資は望みが薄いというようなことを言って、あまりいい返事をしなかったので当惑しておった向きがございましたが、大蔵省ではそういう融資に対して熱意がないかどうかということを私は疑問に思っております。この点大蔵省が来れば聞きたいと思いますが、この点について建設大臣は、どういう順序で復旧するのか、その手順を承わりたい。それから秋田県でも山形県でも、中小の、いわゆる町村負担による河川が、砂防関係の不行き届きから荒れて非常に決壊しておる。これは現在十五万円以下で見積るところも非常に多いと思う。ところがたかが十五万円以下の工事だから、こう思っても、小さな町村で十五万円以下が十ヵ所あったときには百五十万円になるわけです。こうなったときに、片や大きい工事で県が三分の一あるいは二分の一を負担せねばならぬ、農業災害の問題も考えなければならぬ、あっちこっち十万円や十五万円以下の工事が散発的にある、緊急の人的動員、あるいは水防活動に働いたものの費用も出さねばならぬ、こりいうことになると、十五万円以下をもう少し切り詰めて十五円あるいは五万円という限度をこの際切るかどうかして、町村負担をあまり荷重にしないような工面はできないか。これをいえば土木災害復旧事業の適用範囲の拡大ということになるかもしれません。言葉はそういうことになるかもしれませんが、ともかく将来、いわゆる災害の累積というものを考えたときに、適用範囲を少し拡大してもらう必要があるのではないか。  それから橋梁の決壊が、原形復旧という名のもとにやられておる結果、二十二年、二十三年の岩手県あたりの災害では、三回も決壊しておるところもある。あるいは流失しておる橋もあるわけです。そうすると三年越し三年越しで、三回も木橋を作っていくよりも私は永久橋を一回かけることによって、災害流出というものが救えるのではないかということを考えるのですが、やはり原形復旧という言葉にとらわれて——言葉というわけではありますまいがとらわれて、さいの河原の石積み式の木橋ばかりを幾つ並べても、来年また水害が出ればこの木橋は流れるということを見て参りまして、この点原形復旧をやはり本年もやるのかどうか、そうしてまた流されるような木橋を作るかどうか、このことをお伺いしたいのでございます。  それからさらに、ダムのことはきのう問題に出ておりましたが、あの被害を及ぼしたダムは昨年ごろ竣工したダムのように聞いております。ところが私がそのダムの水の落ち口からこちら側を見ると、すでにコンクリートがはずれて、もう一同大きな、あるいはそれを洗うような水が出ると、このダムそのものが一、二年のうちに崩壊するのではないかという心配を持ったのです。そうした場合に必ずまた問題が起ってくると思います。大分県の筑後川に作った夜明ダムが、昨年、一昨年の洪水で決壊した。そのために下流流域にわたって大被害を及ぼした例もあります。しかも昨日大臣も言っておりますが、いろいろな面でこの補償等も問題があるということだが、県知事ももてあますわけです。互いに利害関係が相反して、裁判ざたになってきます。裁判になったからといって、九大の教授あたりが行ってこれは電気事業者のかに責任があると言っても、電気事業者の方としては、それだけの賠償を負えないから、何とかして言いのがれて、ダムの決壊ではない、こう突っぱれば水かけ論になって、このダムの被害いうものはいつまでも救われないということがございますが、私はあの小さなダムでありますけれども、今度のあの被害はやはり責任者がないので、大臣が中へ入っても始末に負えぬので、岩手県知事としても処分に困るのではないか、こういうことを考えたときに、ダムの決壊なりあるいは一時放水なりというものは、かえって水害を呼ぶ結果にもなっておるのじゃないか、こういうことから今後の研究、特に河川法を重点的に考え、水防の面から考えてのダム運営というものをはっきりさせない限りは、私はこういう問題は絶えないのではないか、こういうことを考えておるのであります。この点についても再度大臣の所信を伺って、今後の一つの目安、——いろいろああでもないこうでもないということは言えると思いますが、目安としてどこを重点的にとるかということ、公益事業なり、あるいは発電事業、そうしたものを中心にとるか、あるいは農業灌漑というものを中心にとるか、あくまでも水防という一つを優先的にするか、その優先の順位のとり方によって、私は梅雨前線の気象異変によってはすぐにダムを放水してからにしておくことも考えられる、こういう点から御所信をお伺いしたい、かように考えております。  以上ダムのことと、永久橋の問題、さらに土木災害復旧工事の適用範囲の拡大、さらに緊急の資金関係についての問題と、復旧をどういう順序で運んでいくのか、その順序をはっきりお示し願いたい、こういうことを申し上げまして、われわれは災害復旧の一日もすみやかであることを望むのでございます。本日も山形県から陳情が見えておりますが、この陳情団の方々の胸中に飛来するものは、山形県のみならず、被害者各位の熱望していることは、何としても国家の力、全国的な資金の力によって一日も早く災害復旧をしてもらいたいということで、私たち議員の考えも一にここにあると思うのです。質問の形で出しておりますけれども、要は大臣とともにこの復旧に当るという要望なり願望なりを添えて申し上げたわけでございます。そういう意味において大臣の責任ある御答弁をいただくならば幸いだと考えております。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○竹山国務大臣 東北、北海道の水害に対して特に御調査をいただきまして、昨日松澤君の発言ともあわせて、今いろいろ具体的な御注意をいただい感謝にたえません。  お話のように、率直に申せば東北の河川にいわゆる原始的な河川が多いということも、これは地域が広くて財政負担力が少いというようなことが、今日までのいろいろな原因をなしてそういうことになっておるということも、これはあながち否定できないと私は思います。従って将来の開発振興の大きな余地を持つ東北、北海道に対して、急速に十分な施策を施すということは当然考えなければならぬことだと思いますが、十ヵ年計画、治山治水計画をもとにいたしまして、今後一そう努力いたしたいと考えております。  なお今回の災害に対する処置についての順序をどうするかということでありますが、これはいつものことでありまして、われわれ別に特別の順序がどうこうとは申しませんが、御承知の通り復旧のためには何といってもさしあたり政府の方からいえば、つなぎ融資の問題が前例もあることでありますし、地方財政の現状からいってやはり自分ではなかなかできません。しかしそのあとを受けて予備金の問題が続いて参りますし、本予算につながって今御審議をいただいているような三ヵ年計画の予算でこれを復旧いたすわけでありますが、つなぎ資金の問題についても私の方が無理を言うわけにもいきませんけれども、大蔵省と折衝を事務的にできるだけ早く進行いたそうと思いましても、ある程度のもとがなければ——きのうも大蔵省の局長との押し問答をお聞き下さったようなわけでありまして、われわれも一日じりじりしておるわけであります。きょう山形県がようやくまとまった書類を持ってこられ、秋田県が数日前に出てきたというような状況であるものですから、われわれは大蔵大臣にはきょうも言うし、閣議で顔を見るたびに催促はしますけれども、何ぼ出すのだという基本的な県の要求がないものですから、これは決して責任のがれを申すわけではありませんけれども、事務当局も折衝のしょうがないわけであります。こういう点はなかなか地域が広いものですから県も思うようにならぬという実情も想像はされますけれども、われわれの方も鞭撻をして一つできるだけ早く取りまとめた線で、完全でなくても、一億でも二億でも早く出すように、私の気持は毎日催促をいたしておるようなわけであります。同時に災害復旧の計画はできるだけすみやかに策定をしてかからなければなりませんから、県と連絡をとって、予備金を対象とする復旧計画を進めて参るつもりであります。  それから今お話の農村、ことに山村なんかの小さい災害をどうするかという問題は、実を申せば、今回の負担法の改正に当っても大いに研究をした点でありまして、このことをどう取り上げていくかということは、非常にいろいろな考え方があります。お話の通りこれは全面的に負担法の中に取り上げるということも決して間違った筋ではありませんけれども、要は、問題はやはり限られた財源というと語弊がありますけれども、できるだけ国費を有効に使おうという考え方になりますと、どんなこまかいところまでも全部国費をばらまくというやり方がいいのか、どうしても国の力を入れなければどうにもならないというところに思い切って重点的に、全額負担でも国の金をつぎ込んで大きな復旧をやるというのがいいのか、この辺は程度の問題で、なかなかむずかしい問題であります。そこでいろいろ考えてはみましたけれども、今お話の小さい災害は、現在では県が単独起債をいたしまして、県の負単といいますか、県のやり方でやって参っております。この点は実は県の土木部長なんかにも率直にいろいろな意見を私は尋ねてみましたが、やはりその建前の方が全体のバランスからいってよろしい。政府はある一定限度の上の力を力を入れてもらいたいというのが、大体地方の要望でありますので、私も今小松委員のお話のようにある程度、小さいものまでも拾ってやらないで——だんだんと地方ではちっといたんだところを大きくなるまでほうっておかなければ、災害復旧をやってくれないというようなことで、国費の乱費になりはせぬかということを私は実はおそれて、そういうことの検討をいたしましたけれども、これは全部を拾い上げる場合におきましてはなかなかむずかしい問題でありますので、なお小松委員のお話もありますから今後も検討はいたしますけれども、この際いわゆる小災害にまで薄く全面的に伸ばすということは、いましばらく検討をいたしてみたいと考えております。  それから原形復旧の問題でありますが、これはなお事務的に河川局長から必要があれば申しますけれども、やはりこれも限られた財源を重点的に使うということから見て、われわれも人情としていい橋や提防に直すことが合理的であるし、当然であるということはよくわかるのでありますが、問題の限度がなかなかむずかしい。従って何も大蔵省が理屈を買うわけではなく、ある程度の基準というものを置いて災害復旧をしなければ、これはもう際限がないということになりますから。そこで今のお話のようなのが今日の常識的な基準でありますけれども、しかしみみすみす国費を乱費するということは、これはまことにいけないことでありますから、そこで本年度から災害関連事業費というものを、新しい予算の建前も作りまして、これと面接の災害復旧の予算との組み合せをいたしまして、災害復旧は原則として復旧だけれども、その際別途に災害関連の事業としてこれを補うことによって、かえって国費を合理的に使うということを、従来も多少はやっておりましたけれども、大蔵省と話して今年度ははっきりとそれを予算の上に表わしたわけであります。  それからダムの問題につきましては、これはお話の通り、昨日も申し上げましたが、なかなかむずかしい問題でございますから、よく検討をいたしまして、ことにこの際事態が具体的に起った際でありますから、全面的に一つよく調べまして、それをもとにしてこの際——従来も考えておるわけでありますけれども、あらためて全面的にこの問題を検討をいたして、必要な措置を講じたい、かように考えておる次第であります。

荻野豊平日本民主党

○荻野委員 関連して。ただいま小松君がいろいろお伺いいたしたのですが、それにつきまして一、二補足と申し上げるとはなはだ失礼でございますが、思いついたことがありますので、お伺いをいたしておきたいと思う次第でございます。と申し上げるのは、先ほど水防の処置等を申し上げておられたのですが、私が拝見いたしますのに、現在までのすべての工事の状態が、原形復旧ということを大体主体にいたしておる状態でございます。大体見ますると、その付近の関係のところが非常にこわれております。根固めが折れておる。それから従来の提防の腹に穴が、あいておる。土台が落ちておる。それから下が抜けて堤防が抜けて堤防がつる下がっているようなところがたくさんございます。でございますので、災害の復旧だけを重点といたしまして、その他を修繕をいたしておかないと、それではさいの河原になってしまう。これはやはり防災措置を講じなければならぬと思いますが、どうも防災に対する関心が非常に薄いように思われるのでございます。先ほど大臣も別途の道を講ずるというようなお話もあったのですが、あるいはこういう意味合いでお進めになることとは存じまするが、防災工事費というものに対する——端的に言いますれば修繕工事、これに対する別途予算措置を講じまして、この万全を期すような方途を講じておるかどうか、もしないとすれば、将来そういう方法を講ずべきであると思うのであります。  いま一つは、この和賀川の石羽根堰堤の件でございますが、やはり堰堤を拝見いたしますと、堰堤の下になるところの水はよろしいのですが、上流から非常に——専門的なことは関係者の皆さんはよく御承知だと思うのですが、その水の流れてくる上の方のあたりから堤防の水のはけ口のあたりが変化してくるような状態で、この点は十分御研究のことと思うのでございますが、この堰堤のことを先ほど小松君は申されたのですが、拝見いたしますと、すでに取り入れ口のコンクリートがかけまして、鉄筋がつる下っております。それからまた堰堤を拝見いたしますと、しろうと目にも非常に遺憾千万なものがございます。率直に申せばコンクリートが悪い。これで持つかなという心配がございます。従いまして、間違いがあってからではどうにもなりません。あとでもっていろいろのことを言うよりは、やはり弁償とか補償とか騒ぎましても、大きな間違いがあってからではどうにもなりませんがああいった仕事に対しまするところの検査と申しますか、これにつきましては、建設省の責任であるか、またその他の省の責任であるかしりませんけれども、その検査を十分にいたしておるかどうか。将来のためにそういうコンクリの点についても再検討をされ、そしてのこれ試験をしてみる要があるのではないか。そういうものは将来も監督官庁で十分に検査をせられて、万遺憾なきよう措置を講じておるか。講じておらないとするならば今後講ずる用意があるかどうか、その点を一つ伺っておきたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○竹山国務大臣 第一点の防災事業というものはお話の通り非常に必要だと思いますが、実は現在も若干の予算はありますけれども不満足な額でありますから、お話のようにあらかじめ行き届いた処置をしておけば大被害に至らぬで済むであろうということは、現地のみんながそう思っておるでありましょうが、なかなか手が届きません点はまことに申しわけありません。この点は今後も努力をいたしたいと思っております。  これから第二の問題は、今御指摘の場所はおそらく農林省の仕事であろうと想像されますが、これはどこの役所であろうと、仕事の設計なりあるいは施行の面において、不行き届きなことがあることは許しがたいことであります。国民の税金を使ってやった仕事がさようなことでは、まことに申しわけないことでありますから、もちろん建設省の関係の限りは全部今度もよく調べます。なお現在補助金の適正化に関する法律案が話題の中心になっておりまして、先般私は町村長を厳罰に処するということがこの問題の解決じゃないということで、まず政府が責任を持って、それぞれの官庁がお話のように最善の検査をする、そしてそういう間違いのないようにする責任はある。それでも悪いことをした者があれば、役人といわず町村長といわず、どんどん罰すべきであるということで、今日の閣議におきましてもそういう意味で私はまず前提として、政府が補助金等の使用に対して検査を厳重にするということで、適正化に対する建設者の対策を示しましたが、一方やはり全面的に補助金の取扱いについての法制化をやろうじゃないかということになりまして、刑事罰は大体全部削除をいたしまして行政罰を中心に法制化することにはいたしました。しかし私は率直に申してこれは法律の問題じゃない、綱紀を粛正をして投入が厳重な検査をする、お話のようなもし疎漏があったために起った被害であるならばまことに申しわけないが、そういうことの皆無になりますようにいたしたい。そこで今度も建設省は本省と出先の職員を動員しまして、災害はもちろん全部現地査定をいたします。なお補助事業につきましても、事前事後の検査を徹底的にやる態勢を整えてやって参るつもりでありますから、過去において若干遺憾な点がもしありとするならば、まことに申しわけないことで、ありますが、今後はさようなことの絶対にないように努力をいたすつもりであります。

内海安吉自由党

○内海委員長 小松さん、さっき財政問題に対する御質問があったようでしたが、ちょうどただいま藤枝大蔵政務次官、阪田理財局長、鹿野主計官、牧野地方資金課長の四人が見えておりますからどうぞ。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 それでは大蔵省関係に最初にお伺いしますが、このたびの水害の緊急性から考えて、どうしてもそういうものの復旧の予算の決定まで資金を出していただかねばならないが、どの程度の資金を出していただけるのか。出す気があるのかないのか、それを申請したらどのくらいの速さで出していただけるのかということを、まず最初にお伺いいたします。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 災害に対するつなぎ融資の問題でございますが、目下私の方の地方の出先機関に対しまして申請があるようでありまして、至急に簡単な調査をいたしまして、できるだけ厚く出すことに努力をいたしておる次第でございます。どれくらいの金額ということは、まだ私の方の手元で十分まとまっておりませんので、ただいま金額の点を申し上げるわけにはいかないのでありますが、ただいま申しましたように集まり次第、至急に出したいと考えております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 今大蔵省の方で調査をするということでありますが、金貸しが金を貸すなら、抵当があるかないかということを調査する必要があると思う。ところがこういう災害において、建設省なり地方自治団体が被害の実態を調査して申請してくるものに対して、大蔵省はそれを信用しないで調査をするというのか。私は単なる金貸し事業と違うと思う。しかもこれは予算の査定ではない。最近はどこでも大蔵省とか金を握っておるところが、より以上の計画を持っておる。たとえば道路ならこの道路は幅を広くせぬでもいいとか、砂防ならそんな金をかけぬでもいいとか、気のきいたことを大蔵関係がよく言う。それでは大蔵省にみなまかして、建設省も農林省も要らぬはずで、金を持っておる大蔵省が何もかも全部やればいいわけだ。ところが建設省よりもイニシアチブをとったような格好で筆を加えることが、近来どこでもはやっておる。だから一番強いは金を持っておるところだ。しかも設計変更まで大蔵省が指示するという傾向がある。大蔵省がしなければ地方の財務課あたりが指図しておる、こういう傾向が調査というところに現れてくるのじゃないか。緊急なこうした問題が地方から出てきたら、大蔵省が出先を使って被害調査をしなければ、一時の融資ができないかということが大きな問題だと思う。やはり金貸しが抵当か何かを取るときのように、裏から行って調査しなければ、安心して融資ができませんか。その点お伺いしておきます。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 私どもは別段命貸し的な根性でそういう調査をいたしておるのじゃないのでございまして、御承知のように財務部へ申請がありまして、それが私どもの手元に参りまして、それに対して融資をいたすのであります。ことにこういう災害のつなぎ融資のような緊急を要するものでございますから、一つ一つを形式的にこだわって精密な調査をするというようなことはいたしません。大体の見当をつけて、これくらいなもので妥当であろうというようなところを出先で見まして、できるだけ早くやりたい。地方でおまとめになり、あるいは建設省や農林省でおまとめになってからの話し合いよりも、むしろ出先で簡単な調査かをいたす、これはつなぎ融資の性質からいたしまして、迅速にいたしたいという意味の程度の調査でございますので、その点は御了承いただきたいと思います。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 迅速に金を融資するとい意味の調査ならば、何をか言わんやであります。そのことがかえっておそくなったり、あるいは金を五億貸せというのが三億に引き下げられたり、値切りの材料になるならば、私はこの際はっきり答弁を求めたい。建設省を通して建設大臣の認可とまではいかなくとも、了解を得て地方が融資をお願いしたならば、その額を値切るのか値切らないのか、値切らないでそっくり貸していただけるのか、その点をお伺いいたしたい。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 そういう値切るという根性を持つておるわけじゃございません。ただ私の立場を申さしていただきますならば、資金にも限度がございますので、必要の最小限度ということをねらっておるわけでございます。先ほど申しましたように、地方の出先で調査をさせておりますのは、全体をまとめて農林省なり建設省が御交渉いただいてやるということでは、それがまとまりませんと、全体が出せぬというようなこともありますので、財務部に調査をさしておるのでございまして、必ず値切るぞというような意味の査定でないことだけは御了承いただきたいと思います。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 最近地方が赤字財政で困っておるから、赤字の上にまた赤字をこしらえて、金を貸すのはどうもおっかないという考え方から、赤字県には値切りがうんとくるのではないかということを考えておる向きもあるわけであります。そうすると東北三県、ああいうところはあまり富裕な県ではない。秋田県あたりは屈指の赤字県になっておる。こうなった場合には、一体どの程度値切られるかということがやはり心配の種であります。そうしたら、これは県知事あたりが心配しているよりも、末端の町村の者が、この村は非常に赤字を抱えておるから、命を借り出せぬかもしれない。そうすると、ごらんなさい、この川は何年たっても復旧できないのだということも、末端で言っているところをみると、大蔵省は罪深いことをよくやるものだと思いますが、今の言葉を聞いて、私は値切るのではない、貸せというほどのものは貸してくれるというように了承したのでありますが、さようでございますか。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 赤字団体だからこうしたつなぎ融資ついても、相当な査定をするというような考え方は持っておりません。申し上げるまでもなく、このつなぎ融資は将来出るであろう補助金その他を見返りにしての短期融資でございます。災害復旧の必要から出すわけでございますから、その地方団体が赤字であるから貸さないとか、黒字だからよけい貸すとか、そうしたものでなくして、災害の程度に応じて、しかも将来出るであろう補助金等の見返りという考え方で、出すのであります。赤字団体であるから特にきつい査定をする、あるいは出さないというようなことはいたさないつもりであります。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 本月の十五日ころまでに大体融資を完了できる見込みでありますかどうか、その点をお伺いいたします。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 ただいまの状況を申しますと、地元の財務局の方に、きのうも申し上げましたが、秋川県、岩手県等から出てきておるようであります。その他の県ではまだ出てきていないように聞いております。そのように出てきましたので、先ほど政務次官から申し上げましたように、ごく簡単ではありますが、とにかく緊要な工事で、すぐ金が必要なものがどの程度あるか、そういう見当をつけて出します。できるだけ早く出したいと思いますが、そういうことで、現地の事情がまだはっきりいたしませんので、いつお出しするというふうにはちょっと現状におきましては、お約束いたしかねるわけであります。できるだけ早く出すようにいたしますので、御了承願いたいと思います。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 できるだけ早くといってもいつもおそくなるので、私は日にちを十五日と切った。十五日というのは意味がある。いわゆる災害が起ってから二十日間、一ヵ月据え置いて、まだ復旧が緒につかぬということでは残念だから、二十日という限度を切っておる。というのは、東北三県ではかって二十二、三年の災害ときに、もうとにかく大蔵省が金を出すとか出さぬというどころじゃない。あり金はたいて、金を借りてでも復旧しろということでおった。ところがあとで査定だの何だのいうて、手銭を切ってうんと仕事をしてしまったけれども、あとから何も来ぬで、とうとうそれが赤字のもとになって、貧乏しなければならぬ、下り坂のもとを起したというのが、例のいわゆる災害赤字の原因になっておるから、今度は少し警戒気味なんです。うっかり手を出して赤字をこしらえたらばからしいから、傷口があいておってもほうっておけ、しょうちゅうでもぶっかけて傷口でもふさいでおけ、医者に行くのは、命の見通しがついてから医者に行けという態度になっておる。そこで、私はこのままでいけば、十日もたたぬうちに災害が起こらぬとも限らぬ。つなぎ融資を向うがもたもたしておれば、大蔵省方から金を持ってきて、早く復旧しろというような積極性を出すと、この災害復旧というものはピッチが上るのだ、こういうように考えて、私は十五日ごろまでには、融資をはっきり見通しをつけて出しなさい、こう言っておるわけなんですが、その十五日という日がはっきりと線を引き得ませんか。もう一回尋ねます。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 ただいま理財局長からお答え申し上げましたような状況であります。しかし小松委員からのお話、まことにごもっともなのでありまして、私の方も出先の方を督励いたしまして、できるだけ御希望に沿うような方向で進ませていただきたいと考えております。

井手以誠日本社会党(左)

○井手委員 関連して大蔵省にお尋ねいたします。私は佐賀県選出の者でございます。きのう二階堂委員であった思いますが、佐賀県からは四月水害のつなぎ融資の申し込みがあったはずだけれどもどうか、こういう問いに対しまして、一度話があったけれども、手続されていないという理財局長のお答えのようであります。ところが佐賀県からは、災害の直後に建設省を通じて申し込んでおります。理財局長は何か記憶違いではございませんか。その証拠には、現地で話し合いが進められておる。ところが問題なのは、進められてはおりますけれども、四月から五月、六月、七月と三ヵ月たっても、なおつなぎ融資がもらえない。きのうも私の県では死者三名出るほどの水害を受けました。この雨季に調査とか打ち合せとか、こういうことで何ヵ月も過ごされたのでは、つなぎ融資の目的は達られません。このことはいつの委員会においても、いつの場合でも強く要求されておりますけれども、依然として大蔵省は反省してもらえない。なぜ今日までおくれたのか。ただいま小松委員から十五日くらいと盛んにおっしゃっておられましたが、現に北九州の災害については、三ヵ月たっても実現していない。この事実に対して理財局長からお答えを願いたい。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 佐賀県の災害はよほど前のことでありますので、昨日もお尋ねがありましたので、状況を調べてみましたが、やはり借り入れの申請書いうものは出て参っておらないようであります。ただ昨日も申し上げましたように、被害当時において被害の状況その他の何といいますか、陳情書といいますか、そういったようなものは出ておりまして、それは私も先ほど申し上げましたように見た記憶がございます。しかしそういう申請書が出てきていいない、出てきているという議論いたしましてもこれははかどりませんので、これは現地の方も督励いたしまして、至急に融資額をきめて実行いたすように、十分に連絡をとっております。

井手以誠日本社会党(左)

○井手委員 重ねてお尋ねいたしますが、大体正式の申し込みというものは、現地の財務局と県当局との間に、具体的な工事の費用がきめられた上で、それによって申請されて融資をするというのが建前ではないか、私はここに問題があると思う。そうまでしてつなぎ融資をきめねばならないのか。地方公共団体には多くの補助金が参っております。補助金当てではありますけれども、そうまで正確を期して出さなければならないのか。大体の見当で、片一方は火のつくように相談しておる、あすにも雨が降ろうとしておる場合には、向うから二億円の申し込みがあれば、とりあえず五千万円持っていけ、一億円やろうとか、大体見当がつくものだと思う。一々現場の工事の費用を査定して、それによって積算の上に、つなぎ融資を交付するという今の行き方は、私は改めてもらいたいと思う。その根本のつなぎ融資に対する態度について、政務次官からそれでいいかどうか、従来のやり方でいいのかどうか、今の調子では、もし二階堂委員からきのう発言がなされておらなかったならば、佐賀県の融資はさらに何ヶ月も延びたでしょう。いかに建設大臣が災害復旧に熱感をこめられても、大蔵省が金を出さなければ何にもならないのであります。この機会に私は大蔵省の——大蔵省としては大蔵省の立場もありましょう。ありましょうけれども、片一方は水害を受けている、すぐに復旧しなければならない、せっぱ詰まった事態に対しましては、それに応ずる応急の措置が必要でございます。そういう意味から大蔵政務次官にこの機会に、小松委員も要望されましたように短期間に、二週間以内ぐらいにできるような方法を講ぜられる用意があるかどうか、あわせてお尋ねを申し上げる次第でございます。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 つなぎ融資の性質からして、なるべく早く出すということは、これはもう仰せの通りでございます。ただそれでは、言葉は悪うございますが、ほんとうにつかみ金みたいな形でやってよろしいかというと、ここにはまたある程度の限度があるのじゃないかというふうに考えるのでございまして、ただ災害の査定のように、ほんとうに詰めたものにしてからでなければならないという点は、多少緩和をしなければならないと考えております。従いまして今後のやり方といたしましても、できるだけ早く、そうしてその災害の査定状態は詰めた金額にはしないにいたしましても、ある程度の目安を立てる、ほんとうのつかみ金という形ではなくして、ある程度の目安を立てるということにしませんと、先ほど小松さんからもお話がありましたように、やってしまったらあとで補助金が来なかった。それが地方団体の赤字の原因になったということでもいけませんので、その辺のかね合いを考えながら、できるだけ迅速を期するというふうにやって参りたいと考えております。

井手以誠日本社会党(左)

○井手委員 関連質問で恐縮ですが、その程度では納得しかねるのであります。いつもそれは早急にそういうふうにいたしましょう、つかみ金ではいけませんので御趣旨に沿うよりにいたしましょうとおっしゃいますが、一向実現しない。あなたの方は今までの災害に対して、夜中懐中電灯で災害状況を見て回るほど熱心だ。せっかく建設省で査定されたものを夜中懐中電灯で見て回る。どうしてそんなことで査定ができますか。そうして建設省へやかましく言われる、農林省へ文句言われる、それほど目のきいた財務局員が来れますならば、もし災害が起きたならば直ちに電話して北九州の財務部に注意して、現場を何十ヵ所か見て参るならば、何日かで済むわけです。三ヵ月も四ヵ月もかかるはずがないと思う。この機会に、すぐに具体的な対策を承わろうと思いませんけれども、原則的にすぐ納得できる方針をすみやかにお聞かせ願いたいと思います。重いて要望かたがたお願いをいたします。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 今具体的な例をおあげになりまして、佐賀県の問題がなぜこのように遅れましたか、その点は先ほど理財局長からお答え申し上げましたように、至急に調査をいたします。それから原則的な問題としては、先ほどお答えを申し上げたのでありますが、建設省、農林省等の査定が済んでしまえば、これは問題ないことは申し上げるまでもないのでありまして、その前のつな融資でございますので、一応私どもの出先も調査をいたします。しかしこれは建設省と農林省のほんとうの専門の調査、査定とは違うのでありますから、そこはある程度の見当をつけるという程度にいたしたいと考えておりますが、いずれにいたしましても先ほどお答え申し上げましたように、ほんとうのつかみ命ということではないけれども、できるだけ将来に禍根を残さないようにしながら、しかも迅速に出す方途を今後も十分考慮いたしたいと考える次第であります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 関連して。私は災害のことでは何も言わぬつもりで、ずっと委員諸君の質疑応答を聞いておったのですが、こういう災害が起ると、毎年同じ議論が繰り返されております。ですから、これはもちろん大蔵省としても、大蔵省の立場もあります。今政務官が、言われましたように、必ずしもつかみ金でいいというわけには参らない。昨年までは大体何パーセントのうち何パーセント要るというくらいにして、つかみ金でやるような格好でっておった。それでも相当おくれておる。去年からやり方を多少変えられて、なるほど慎重にやられることはけっこうでありますけれども、そのために相当おくれました。去年もあれほど議論されてやかましかったが、二ヵ月くらい先になった。今ほんとうに雨季を控えておって、実際現地におる人たちはこれは皆さんよくおわかりになっておるように、それが解決しないのは、私どもは政治がなっておらないような気がしてならない。そこでそういうことを非常に心配されておるのは、前に緊急融資じゃ、つなぎ融資じゃということをやって、全般的ではないけれども、ある一部においてはその金をほかに流用したり、あるいはきのうもちょっと大蔵省の方から出ましたが、それを銀行に預けておいて仕事はしておらぬというようなところも確かにあった、そういう弊害がある部面にあったので、その後慎重を期せられるということになりましたが、しかしそれは全般的なものではないのである。妙な言い方でありますけれども、何かあっものにこりてなますを吹くというようなことで、多くの現地の苦しんでおる人たちに、政治というものに非常に信頼感、なくするおそれがある。この点は、私どもはもう少しああいう深刻な状態になっておるときには、それは何も間違いを起して下さいとは言わないけれども、こういう議論を重ねること自体がおかしいのです。議論するまでもなく、初めて起ったことでなく毎年やっておることなのですから、一つできるだけ早くやっていただきたいということを申し上げておきます。それとさっき阪田さんのお話で、これは私の聞き違いかしれませんが、秋田とか岩手とかの二県だけが申請書が出ておる、こういうお話を聞いた。そこで私は大蔵省の特に理財局の考え方を聞いておきたいのは、たとえば今東北、北海道に起っておる。現に九州でもただいま起っておる。さっき佐賀県の前の問題でもまだ解決しておらないということですが、今東北三県あるいは四県の災害の場合でも、そういうようなものが全部出そろわなければおやりになりませんか。一生懸命苦心惨たんして徹夜作業して、一日も早く災害復興の緊急なところをやりたいということで申請書を早く出した県は、早く処理してやるべきだと思うのです。そうしなければ、怠慢というとおかしいけれども、非常におくれてくるところと全部まとめて、全体の資金計画とにらみ合わせてやるというようなことは、一生懸命努力した者も努力しない者も同じような取扱いをするという政治は、私は間違いじゃないかと思うのですが、さっき二つの県だけは出ておるとおっしゃつたが、あるいはほかの県も出そろって、北海道も一応出そろってから、全部にらみ合せてやるというお考えですか、一つの県でも先に来たらそれをすぐ検討してすぐ出す、こういう方針かを聞いておきたい。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 先ほど申し上げましたのが、全部がそろってから出すのだというふうに聞えましたら、これはちょっと表現がまずかったと思います。もちろん早く出て参りましたものから、どしどし急速に調査いたしまして、きめていくということにいたすつもりでございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それでけっこうであります。ところが今までの実際のやり方は、全体が出そろってみてやられるような私感じを持っておる。そういうことでは、先ほども申し上げたように非常に努力をして、実際は徹夜作業をして——これは何もただやる金ではなくて、将来の補助金が間に合わないためこれをやるのでありますから、一日も早くやりたいということ、早く来たものは、一日も早くやるという方法を講じてもらわなければ、努力した者も努力せぬ者も同じような取扱いをするという結果になると思う。その点は一つよくお考え下さって、争い者は早くする、そうしなければ、政治のうまみがないのじゃないか。これだけを私は関連でありますから申し上げておきます。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 最後にもう一回お尋ねいたしますが、大体十五日ごろまでには申請県につなぎ融資は出せませんかどうか。それからさらに査定みたような、いわゆる歩引きして融資をするということをしないかどうか。

阪田泰二大蔵事務官(理財局長)

○阪田政府委員 いつごろまでに融資ができるかという問題につきましては、これは先ほど申し上げたようなことでございますが、なお現地の事務局の方とも至急に連絡をとりまして、できるだけ御趣旨に沿うように、一つ現地の方を督励してみたいと思います。御了承願いたいと思います。  なお借り入れの申請額を削減するか、こういうふうなお話でございますが、これはやはり申請されました額そのままを何でもかんでものんでしまうということは、いたしかねる場合もあると思います。ただ何の理由もなしに、こちらの資金の都合なり何なりで頭から削るというようなことは、絶対にいたさないつもりでありまして、緊急に必要な資金額は必ず確保するように、十分にその実情も見合せまして額をきめたいと考えております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 いつも大蔵省は査定で押えたり歩引きするために、こういう習慣がついておる。災害を十億とすると、それでは七億ですな、七億だったらさあ五億ですな、五億だったら三億ですなというように、申請する者も役人もその間に介在する音も、一切がっさいが最初から割引してものを考える習慣がついて、それでは実際に十億要るときには、十五億くらいにしておかぬと、十億に迫りつかぬぞというので、相場を上げてきておる。そういう習慣はだれがつけたと言いたくなる。十億のものならば、十億かちっと出す習慣をつけないから、すべてものが歩増しになり、歩引きになって、普通の商売のように掛値のある申請が出たり、掛値のあるような含みのある議論が展開されると思う。それを厚く合理的に、十億のものなら十億ばしゃっと出す。あるいは五億に削るところがあっても仕方がないが、しかしのべつまくなしに大体三割引、七割見当というような印象を国民に植えつけないようにしてほしい。こういう何でも頭から三割歩引きされるという観念があるということは、これは大蔵省の責任ではないかと思う。あなただけの責任というわけではないが、やはり金の少いがまぐちを持っておる者に、そういう国民道義を作り上げた責任はそこにあると私は考える。その点一つ注意されて、今度出される災害に対する申請は、おそらく掛値のないものと私たちは信じておる。ということは、私たちも掛値のある申請などをしたら全くやらぬということを言っております。地方でも、最近は会計検査院がやかましくなったから、昔のようにはできません、正直なところですという傾向になっておる。その点一つ大蔵省も心持を変えて、出てきたものはいつも山かけてあるというような見方をしないように、融資の点についても完全融資をしていただきたい。政務次官がここにおりますから、その御返事をいただきたい。

藤枝泉介日本民主党大蔵政務次官

○藤枝政府委員 実はそういうこともございますので、私の方の出先機関に、簡単な調査ですけれども、調査をさせておりまして、ほんとうのところをつかんで申請する正しい申請なら、それをそのままうのみにする。そういう習慣をつけることは、小松さんのおっしゃる通りでございます。そういう指導をいたしませんと、まあまあ三割引しておけというようなことが往々にして起りがちで、その結果は、言葉は過ぎるかもしれませんが、不正な申請がある程度まかり通るというようなこともございますので、先ほど申し上げましたように、私どもの出先といたしましても、ある程度の調査をして、ほんとうに正しい申請は十分に認めるというふうにやって参りたい考えておる次第であります。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 大蔵政務次官の公的な善意を私は信頼して、早期に融資の措置をはかられんことを要望して、大蔵省関係の質問を一応打ち切って、次に参ります  河川局長がおられますが、河川法、砂防法、森林法、水防法といろいろありますが、私はこの三法なり四法なりを通して見た場合に、治山治水、災害を防除するという面のイニシアがとられていないという感じがする。たとえば河川法にしても河川の災害だけで、砂防法にしても、砂防の堰堤工事等の責任者があるくらいで、災害、水爆の防除という面から考えたら、治山治水はやはり森林あるいは竹林でもかまいませんが、砂防、地すべり、堰堤、ダム、こいうものを総合的に考えたい。しかも上流の方をうまく水を通せば、中流から下流で洪水を起す、こういうように一局部に水がたまったならば、そこが自然のダムになる。たとえば北上川の一関の自然ダムのように、遊水池を作るといりようなことも考えられるのですが、総体的に河川法、森林法、砂防法、水防法の中心イニシアがない、頭脳がない。日本の直轄河川は七十なんぼあるのですが、直河川だけでなく、中小河川を加えれば、災害防除のイニシアといいますか、頭脳というものがどこにあるかということを考えると、どうもその辺があやふやである。どういうお考えを持っておられるか、その方法をお伺いしたい。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 広義の治水対策から申しまして、その所管する法律の関係も、今おっしゃられるように、森林法、その次に砂防法あり、その下流に河川法ありという今日の状態であります。これは現在の政府の機構においては、そういう法律の所官とする者がまた分れておるというような関係で、法律的な関係から言うと、確かにおっしゃられるように、極端に言えば分れ分れになっておる状態でございます。これがわれわれの実務上非常に支障がありますので、かねてからそういう問題を研究をしておったのでありますがも二十八年の水害直後、御承知のように治山治水根本対策の確立という問題が起きまして、そのとき関係の省、特に建設省と林野庁の関係においては、一体になって治山治水計画を立てようというので、その当時に立てましたのが今日の治山治水根本対策であります。従いまして法律の関係なり官庁の関係なりは分れておりますけれども、性格自体は一本にまとまって計画が確立をいたしたのであります。そこでこれをいよいよ実行していき、それから完成してその管理をしていくという問題が、今後の問題として残っております。実行する上においては、計画は一つのものになっておっても、また実行の面において不一致を来たしたのでは、効果を十分上げられないというおそれがありますので、特に山地の砂防と森林砂防、その関係においては毎年連絡をとって、工事計画も連絡をとってやるというような方法を今日とっております。川全体として見ますと、水源、上流部にどの程度の仕事を進め、下流部にどの程度の仕事を進め、中流部の堰堤にどの程度の重点を置くかというようなバランスについては、それぞれの川について事情を異にいたしておりますので、そういう観点から重点をきめながら進んおる実情でございます。

松澤雄藏日本民主党

○松澤委員 河川局長にただいまのに関連いたしまして、一言だけお聞きしておきます。多年申し上げて参った問題ですが、今の北上川と同じように、最上川におきましてもこの例に漏れないのあるわけでございます。すなわち上流はあなた方の方でもって直轄河川としてやられてきておる。しかるに下流と中流地帯が、現在の段階においては遊水地帯になっておるために、きのう皆さんの裏に張っておったあの写真によりましてもごらんのように、かような浸水状態というものは、いまだかってなかったような例を見ておるのであります。上流が完全に改修になりつつある。下流がなっておらぬために遊水した。これこそきのうのダムと同じように、人工災害であるというふうに地元の者が非常に悩み、また国の施策というものに対して批判を加えておる現状です。これに対して時によってはダムと同じような気持において、地元民はこれに対する政策土において、補償的な面は一体どうなんだ、こういうふうなきつい言葉すらありますが、あの最上川の集水地帯をいかに将来処分するつもりであるか、これを一つお伺いいたしたい。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 最上川の中流と申しますか、下流部における水害が、特に今回激甚をきわめたのは御説の通りであります。これは最上川の総合河川計画というのを、今日建設省としては持っておるのでございます。上流の砂防、森林から始まりまして、下流に至るまでの一帯の計画というものは持っております。これを今後推進していくことが全体の根本体系であります。この委員会においても何回か申し上げましたように、治山治水の推進に建設省としては全力を傾注いたしておりますけれども、残念ながら国の財政のワクに制約を受けて、われわれ建設省だけの企図する十ヵ年計画という線は、今日まだ実現の域に達しておらないのであります。しかし要は河川の工事のごときは、局部的、一部的な完成ができても効果は薄いのでありまして、全体として完成して初めて万全の措置ができるのであります。堤防の建設にいたしましても、一ヵ所まだ未完成であれば、そこから水が入って全体を荒すという結果になるので、幾ら千メートル、二千メートルできておっても、わずか一メートルできておらぬために、全体の効果をそぐという性質のものでありますから、われわれとしては全体の計画をできるだけ早い機会に完成するということに、ベストを尽したいという考え方をいたしております。

松澤雄藏日本民主党

○松澤委員 ただいまのお話は計画をお持ちである、かようなお話でありますが、計画は持ちっぱなしではうまくいきませんから、持ちっぱなしでなく実行に移すようにしていただきたい。もう一つは経費の点において云々というようなお話がございましたが、これは一つ政策上において間違いであったのじゃなかろうか、かように思うのは、同じ経費を使うならば、私から申し上げれば水は下流に流れるのですから、上流から直してくるのはどう考えても不都合だ。下流から直すのが当然の順番だと考えられる。なぜ上流から直してきたのか。今持っておる計画をいつ実行されるのか、それを一言だけお聞きしたい。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 御承知のように河川工事の順序というものは、日本の新河川工法が始まった明治以来の定法としては、下流からやるのを原則といたしております。われわれも終戦前までの河川工事の施行の方法は、ほとんどその定則によっておったのであります。しかし御承知のように終戦後、特に災害が全国的に広がってきた。そこで今日のような速度で下流からやっておるのでは、われわれのところまで治水事業が進むのには何年かかるかわらないじゃないか。今年も災害を受けた、去年も受けた、こういうところも早くその対策を立てるべきであるという意見が非常に強くなつてきたのが、顕著な戦後の傾向であります。われわれといたしましても、もちろん定則としては下流からやるという原則を持ちながらも、また一面局部的な関係からする治水対策を立て、その万全を期していきたいという、これも決してむだではないので、非常に有効な場合もむしろあるのありますから、そういう方途を兼ねとっておるような実情であります。全体としては私どもも下流からやっていくしかし全体の立場から見まして必要なところは、上流からもやる措置もあわせてとっていきたいと思います。

松澤雄藏日本民主党

○松澤委員 これ以上与党の私から申し上げるのもどうかと思いますから申し上げませんが、今後はそういう技術者として見識のないような方法はとらないで、当然になすべき原理に基いてやっていただくように、しかも速急になしでいただくように一つお骨折りを願いたい、かように申し上げまして私の質問を終ります。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 被害地を見ますと、今も人災ということは例が出ましたが、下流のいわゆる治山ができていないところに暖流の砂防工事が完成しつつある。そのことによって引き落しが早くなって、中流に非常に早く出水してくるといわけで、中流の被害が、山形も秋田も岩手も多いのであります。特に最上川と北上川は中流で狭窄部といいますか、狭いところがございますので、その狭いところに一気に水が集まってくるために、そこに遊水的な被害が起ってくる。これはやはり上流の砂防工事なりをやると同時に、そういう水系の水理の研究をやられて、どこが一番いたむのだということを——われわれしろうとでありますが、最上川だったら、取り口の辺のところとか、あるいは北上川だったら川じり湾曲の点とか、そういうところはもう少し平素の砂防工事なり、そういうものを進めておれば、被害が少かったのじゃないかという感じもするので、この点少し手が落ちておったのじゃないか。こんなところに、少し水が出ればここに来て、これがこわれることはわかっていながら、それができていないために、しろうとが見ても、これではどうもならぬではないかというところが決壊している。やはり河川関係、砂防関係あるいは森林関係、水防関係の者が総合的な知恵をしぼってやれば、一番先に気がつくところである。私は川はむちゃな流れはしていないと思う。川を怒らせるのは、人間が非常に手を抜いているからだという感じがしたわけでありますが、この点について今後河川、治水、治山のイニシアをとられて、総合的な開発をしていただきたいということを特にお願いするのです。  その次に橋であります。先ほど私は大臣に言ったのですが、やはりこのたびも木橋で作りますかどうか。私はもう少し永久橋にかえていったらいいのじゃないかと思いますが、あれは木橋だったら、二年もたつとまた流れる。木橋の平均寿命は五年じゃないかと思いますが五年保っていない。三年平均くらい流れている。しかも非常にへんてこりんな橋も私は見ました。一関の県道にかかっている橋などは、橋のうちに入らぬ高げたの橋なんです。これなどは県道でありながら、あれも橋かなと思うくらいな橋なんです。こういうものを永久橋にかけかえる推進はできないものかと考えるのです。その時に出た話ですが、局長は知っているかしらぬか、もぐり橋というのはどういう効果があるのか。非常に効果があるようにいいますが、原子爆弾の時代に力学的に尊重して、しかも技術者が推進しようかという空気があるということを考えたときに、もぐり橋の力学的効果というものをお伺いして、みたいと思います。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 先ほどのお話は別として、今のコンクリートの橋に直したらどうかという御意見については、実はもう御承知だと思いますが、全国各地にあるコンクリートの橋はほとんど——これはちょっと言い過ぎですが、非常に多くの部分が、災害復旧事業費によってかけられたものでございまして、道路事業費プロパーによってかけられておるものと比較しますと、災害復旧費でかけている方が非常に数が多いということを、御参考までに申し上げておきます。今後といえども、ことし木橋が流れて、ことし木橋で復旧して、来年また流されるということはぜひ避けたい。ただそれには相当厳重な条件はつけておかないと、またそれを故意に利用する者も出て参りますので、そういうことない条件をいろいろとつけてやって参りたい。それには今後やるのに二つの方法がございまして、一つは、災害復旧事業費そのものでコンクリートにかえます場合と、もう一つの場合は、先ほど大臣も申し上げましたが、災害復旧事業費と災害関連事業費という改良費に属する予算の項目ですが、これと抱き合せてやる場合と、二通りの場合がございます。これはそのときのいろいろな条件できまってくるのでございますが、私どもも再度災害を受けないといろ立場をできるだけとりたいので、そういう方途は極力進めて参りたいと思います。それから、もぐり橋のお話がございましたが、これは工費節減の意味でかけるものでございまして、川のために決していいものではございません。川の底にコンクリートの骨で作った構造物が川を横断してできるのでございますから、川の流れを非常に悪くするもので、従来もそういう事例がございましたが、そういう場合、その上を水が越す場合には、橋げたが流れるような構造にしておく。流れる能力を減らさないようにするというような方途をやったこともございますが、原則としてはああいうものは好ましいものではなくして、経費節減——金がないというところから起きた窮余の一策でございます。窮余の一策と申しますのは、木橋等で何度やっても流れる。それでコンクリートでこしらえるけれども、大きい橋はできない。低い橋で川を横断して、洪水のときは通れぬでも仕事がないというような方法でございますから、窮余の一策としては今後もある地域には用いられると思いますけれども、原則としてはそういうものは川のために非常によろしくないので、私どもとしてはなるべく許可をしないような方針をとりたいと考えております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 もぐり橋というのを真剣に技術者が考えているのですが、私は上が流れるような板橋にしておけばある程度流れるが、逆に流れぬようなもぐり橋を考えているとすれば、そこに相当抵抗があってもその橋が流れなかった理由は、よその堤防が決壊して流れているから、そこの橋にはいかなかったので、上を修築してそこに全部水を集めるならば、もぐり橋を作ればその抵抗はまた他に影響するのじゃないかということを考えたとき、流れるもぐり橋を考えているならばいざ知らず、流れないもぐり橋を考えているとすれば、私は現在の土木技術者がどういう考え方に立ってもぐり橋を考えているか、ただ単に渡れはいいのだということならばちょうどダムをこしらえて電気さえ起ればいいのだというようなことで、放水すればいいじゃないかというのと同じで、その結果逆に被害が生まれてくるということを考えたときに、流れぬようなもぐり橋というのは、今後の防災の上から河川を逆に使っているのじゃないかと思います。この点は私もよくわからぬですけれども、もぐり橋というのは技術者の中から出て真剣に考えられているというので、私は近代科学の前進しているときに、もぐりよりも永久橋にかけた方がいいじゃないかと思っております。この点は建設省のもぐり橋の効果に対するお考えを伺いたい。  それから災害復旧といえば河川局長がみな出ているが、私は災害は河川が原因だったかもしれぬけれども、災害復旧は道路もあり、いろいろな面が出てくるじゃないかと思うのです。こういうことは道路局長などはてんでわれ知らずという態度なんですが、予算を見ても道路の災害は載っていないのです。それで橋は道路に入れないのかどうか。災害復旧だったらほとんど橋が流れている。それだったら河川局長の範囲なんですか、その点はっきりしてもらいたい。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 おっしゃられる通りちょっと奇妙な感を抱かれるかもしれませんが、実は災害復旧は、事務的に今の方が便利なものですから、ただいまのような形をとっております。というのは、その査定に出て行きます場合に、河川の査定、道路の査定というようにいろいろ分れて行かないで、災害査定は一本でいくという建物をずっと明治以来からとってきておる。そこで内容的には河川の災害あり、海岸の災害あり、通路の災害あり、橋架の災害あり、こういうふうに内容は分れております。それで査定を一本でやるという建前から、河川局所管として予算が組まれておるのでありまして、査定は河川局の者も行きますが、道路局の者も一緒に行って査定をしてくる。そして一つにまとめておいて、予算がきまりますと、今度はそれの実際の監督等はまたそれぞれの必要な、道路局に相談をしてやるというような行き方をとっております。これは事務的の便宜さが主になっておるので、たとえば災害額を集計いたしますけれども、道路だ、河川だといっていろいろまとめておると、早急の間に合わないというここういうことになっております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 それでは橋のことはあなたに尋ねてもいいわけですね、それでは木橋をどの軽度永久橋にかえるかというのは、これは何か綿が出ておるのでありますか。たとえばコンクリートの橋だけが二つくらい残った、あとの木橋という木橋はみんな流れている川があります。そうした場合に、どういう取り方をやるのですか。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 これはその橋架が県の管理のものか市町村の管理のものかということをまず分けまして県のものについては、たとえていえば、十年間に三回流れるというような程度のものは、コンクリートにします。市町村のものについては、十年間に四、五回と、少し程度を市町村の方をしぼっております。そういうふうな基準がございまして、その査定に行った者が、その基準に合せてコンクリートに直すことを認めるというような方法をとっております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 最後に小工事費のことですが、十五万円以下十万円くらい、さっき大臣に聞いたのですが、できないというように伺ったんですが、十五万円以下十万円くらいのところを切り下げて、補助対象にするようなことはできませんか。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 おっしゃる点は、いわゆる小災害についての問題でありますが、これは二十八年のときの災害についても非常に問題でございました。われわれとしてもその後いろいろ政府部内で研究会をやって、これの限度をもう少し下げるという案もありましたが、全体め意見としては、むしろもう少し上げるべきだというのです。その根拠は、数年来これが上っておらない。十五万円、十万円が据え置きになっておる。物価から見ると、むしろもう少し上るべきではないかという財政的な見解も、政府部内の研究過程においてはありました。それで、そういういろいろな議論がございましたが、結局現在のまま据え置きするということにいたしました。私どもの趣旨は実はこの小災害については、起債を許すことになっております。府県なり市町村はその小災害の分をまとめまして、起債を政府から受ける。そうするとその起債を受けたものを償還計画があるのですが、その償還のときにはその起債を受けたものの一部は、政府が元利償還をみてやる。どういう形でみるかというと、交付税のときの算定に入れてやる。そしてその全体の起債の一部は元利とも償還計画を立てて、政府でめんどうをみるという建前を今日とっておるので、府県、市町村も、この制度はなかなか運用においていい、だから現在の十五万円、十万円の限度というものは、むしろ現代の方がいい点もあるから、この問題は次の研究問題にしようじゃないかというところで、今回の負担法の改正の中には一応見送りといたしたのであります。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 工事によって、非常に手を抜いた工事等がはっきりわかるのですが、現状を見て実に粗末な堤防工事をやって、それが決壊のもとになっておる。中にわれわれの言葉でいえば捨て石を使うというのですが、そういう面から見て、ほんの上をこのくらいの石でつなぎ合せて堤防をこしえてある。一皮むけば底は土砂で盛ってある。しかも前の捨て石もない。こういうような提防を見受けるのですが、こういうのはこれは監督の不行き届きですか、最初からそういう設計なのか、この点はどういう観点を持ったらいいのですか。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 それは災害復旧事業費としてできた提防のことでございましようか。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 そうです。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 そうであるとすれば、私どもの見ております設計では、そういう不安な構造物の設計は許さぬことにいたしておりますから、おそらくそれは工事が悪いか、あるいは何か特別の事情があったか、特殊のケースでございまして、われわれのところでは災害査定としてとりますものは、今後同じような水が出ても、こわれないような設計にみななっておるのでございます。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 しろうと目で見ても、こんな工事では来年済んだあとでまた流れるのじゃないか。このくらいの石だけで、斜線もきわめてゆるい斜線で作ってあります。だから一年たたぬうちに石垣の上だけが、そのまま流れていっておる工事があるわけです。こういうのは設計のまずさか、あるいは手抜きかはっきりわからないのですが、こういう工事が随所にあって、私の知っておる川でも、二年続けて災害で、やはり応じことを二年間やっております。そういう工事があるわけです。こういう工事私はおそらく手抜きじゃないかと思っておるのですが、そういう工事の監督とか指導というものは、全国的にはどういう機構になっておりますか。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 その工事が市町村の場合でありますと、府県が監督をし、府県の工事については建設省として監督をしていくという建前になっております。ただ残念ながら、今毎年そういう工事をやりますのが全国にわたって件数にして数万件、そのくらいの数がございます。今の建設省の陣容では、防災課のそういう係の者が三十名程度では、そういう全国的に工事をよく見て回るという能力がございませんので、今のところは、主要なものだけは見ておりますが、全部についてはまだ見ておれないので、あるいはそういりう手抜かりがあるかとも存じますが、今後はできるだけ見たいと思っております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 最後に、あなたも知られておるであろうが、さっきのもぐり橋、高げたの橋ですが、あれは足は相当しっかりしておるようにも思いますが、上はこんな橋になっておる。何年間たったか、五年とはたっていない橋、三、四年と聞いておるのです。あれは上はあんなになるものですか。悪くてああなるのですか。足だけ、高げたはうまく立っておるが、上がくちゃくちゃになっておる。こういう橋というのは、設計がまずいのか、足だけがよ過ぎるのか、手抜きしてあるのか、どういうところなんですか。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 私最近は見てないのでよくわかりませんけれども、あれはたしか橋脚はコンクリートを使って上の方を……。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 橋脚が木です。

米田正文建設技官(河川局長)

○米田政府委員 上の方は木造であって、あの木造のけたのけた材がどうも小さ過ぎて、そのために変形しているのじゃないかと私は思っております。

小松幹日本社会党(左)

○小松委員 これは研究対象にしてもらいたい。非常に足が高くてよく残っているというところはいいのですが、その上がめちゃめちゃにいたんでおって、自動車は通れない、歩いていくのがやっとです。それだからもぐり橋という名称が出ておるわけです。これは一つ研究してもらいたいと思います。以上、総体的に質問いたしましたが、要は、木橋を永久橋に直すことに骨折ってもらいたい。それから災害事業を設計的にもあるいは指導の上にも、もう少し考えてやっていただきたい。それから治山治水の総合的観点からもう少し頭脳を働かせて、堤防工事なりあるいは防災工事なりというものを施すならば、今より被害が小さくて済むのじゃないか、こういうふうに考えます。先ほど大臣にもお尋ねしました昨日からよく問題になっておるあのダムも、一年か二年もたたないのにもはやセメントはこわれて中の鉄筋が出て、もう一回来れば下から洗われて危ない。もう何年も私は堰堤自身がこわれる過程にくるのじゃないかという心配もしております。そういうことから考えて、技術もよほど指導よろしきを得てもらいたい、かように考えて、善処を要望するわけであります。

内海安吉自由党

○内海委員長 他に御質問はありませんか。——なければ、本日はこの程度とし、明九日午前十時より会議を開き質疑を続行することといたします。本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十三分散会

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