建設委員会 第7号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1955/05/12
会議録
○内海委員長 これより会議を開きます。 建設行政に関して調査を進めます。前会に引き続き、本日は主として道路問題に関する質疑を行いたいと思います。通告順によりまして石野久男君。
○石野委員 私は大臣に対して、主として、ただいま委員長から道路問題と言われましたけれども、住宅の問題につきまして、なるべく重複を避けて質問いたしたいと思いますが、なお十分に確かめる関係上から、重複する個所があることは一応御了承いただいて、大臣の適切な御答弁をいただきたいと思います。 最初に、今住宅は非常に困窮しておる状態のもとにありますだけに、鳩山内閣も住宅問題をメーン・スローガンとして掲げられておることは周知のところでありますが、まず御質問をいたします前に大序に伺っておきたいことは、住宅問題にはいろいろ対象になるものが雑多でございまして、社会保障制度の問題で取り扱う部門と、それから建設省が当面取り扱う部門とがあると思います。大臣は、今度の四十二万戸の建設を発表されるに当って、大体社会保障制度で取り扱うべき住宅対策の部門を、どういう限度のところに考えておられ、また建設省関係ではどういう階層の者を対象として住宅対策を立てる御方針であられるか、その点を一つはっきりお聞かせ願いたいと思います。
○竹山国務大臣 住宅の問題は、お話の通り非常に幅が広いわけで、社会保障の立場から考えなければならぬという見地に立ちますと、極端なことを言えば、住宅対策全体を社会保障の対象にして考えなければならぬとも思われるわけであります。しかし、また厳密な意味におきましては、社会保障対策というものは、現在の制度下において厚生省が考えておるわけでありますから、住宅は住宅政策の立場から家を建てていくという考え方に立たなければならぬと思うわけであります。そういう意味において、御承知の通り一番低家賃の家は公営住宅の面において建てていく、それからある程度収入の安定している層に対しては公庫、今回はまたそれに公団をつけ加えましてやっていくという考え方で参っておりますが、これをどういう割合でやるかということは、なかなかむずかしい問題でありまして、できるならば低家賃の住宅をできるだけ多くするということが、私はけっこうなことだと思うのでありますけれども、そうかといって、一方において、いわゆる中産階級の住宅の不足している分についても、また深刻な面がありますから、この分を全然軽視するというわけには参らぬと思います。そこで今度のやり方は、そういう意味において従来とあまり大きな変化をしないようにして、低家賃の家を公営住宅において戸数と内容とをふやす、そして一方従来の公庫及び公営でやっておりましたある程度進んだアパートというものを公団の方へ移して、その三つの全体のバランスを従来のバランスに近くいたす。ただ、この際多少変りましたのは、これは一般の要望もありますし、また一段と進歩をする意味におきまして、いわゆる不燃性の住宅を、従来よりも全体として約倍ふやしました点は、ある意味においてはわれわれの苦心をいたした点でありまして、今御質問の方向に対しての大体の考え方は以上であります。
○石野委員 ただいま、施策の面からする御説明をいただいたのでございますが、住宅対策の対象になる面を、厚生省と建設省では、大体どういう割り振りで、厚生省の方はここのこういうところを受け持とう、こっちは建設省で受け持とうというような話し合いがあるのではないかと思うのであります。それでありませんと、結局対策が重複する危険が出てくるわけでございますし、非常にロスが多くなると思うのです。やはり厚生省が純然たる社会保障制度の立場からとるいわゆる住宅への対策、それから建設省が建設省の建前からする住宅対策というものの大体のめどを、その対象者である要住宅者のどういうような附属に置いておるかということを、もう一度お聞きしたいと思います。
○竹山国務大臣 これは御承知の通り、政策としては両方の協議によってやりますが、家を建てる分としては、大体建設費が受け持っておる。ただ特殊の家につきましては、各省で分担をしておるものもあることは御承知の通りであります。 なお、実施する対象の問題としては、公営住宅のうちの第二種、いわゆる三分の二政府負担の最も低家賃のものにつきましては、すべて厚生省と相談の上で実施をいたしておる。もちろんその他の面についても、全然別個にやっておるわけではありませんけれども、制度的に第二種の分については、全く協議の上でやるという建前になっております。
○石野委員 重ねて承わりますが、実は今お尋ねいたしますのは、厚生省のそういう問題を社会保障の立場からとるものと、建設省が住宅政策としてとるものとの限界点というようなものを、ここではっきり出せというような機械的な意味で聞いておるのではないのです。そうでなくて、これから出てくる公営、公庫あるいは公団に対する諸施策が、厚生省の持っておる住宅への考え方とあまり重複するようで、どっちにも責任がないような形でわれわれがお尋ねしようとしてもただすことができないようなことになっても因るので、それで——たとえば先ほどのお話では、建てる面は建設省が受け持つ、こういうことになりますならば、ここに出ております住宅対策費の中に、厚生省が資金的に出してくる額がどれだけあるか、あるいは厚生省が受け持っている資金で、建設省はこれだけのものを実際に建てる役割をするのだということを明示される必要があると思います。そうでなければ、厚生省は厚生省としての対策を持っているはずでありますので、その限界を私は聞きたいのであります。
○竹山国務大臣 私は、しいて抽象的に申しておるわけではありませんが、事務的に申しますと、厚生年金でやります分は、六千戸をこの計画としては一応織り込んで考えております。これは政府全体の計画であります。しかし厚生年金によるものは、厚生省でもっぱら自分の資金をもってやっていただいておる。今申すこっちでやる第二種の低家賃の分は協議してやる。それ以外の直接の問題で、なお気づかぬ点はおっしゃっていただけば申しますが、具体的な問題はこの程度でございます。
○石野委員 いま一つ具体的な問題をお尋ねいたします。これはおそらく大臣にお尋ねするより、厚生省の方にお聞きしなければならぬ問題だと思いますが、厚生省で扱うものは、いわゆる純然たる第二種住宅を借り入れるとかなんとかいうことではなしに、それさえも借り得ない人がいるわけであります。そういうような者への厚生省の対策は、建設省の側から見て、今どういうふうにとっておるかということを聞かせてもらいたい。
○竹山国務大臣 お話の通り、厚生省の政策は厚生省に確かめていただく方が、私が申すよりも、かえって間違いなかろうと思いますが、例をあげて申せば、今度特にふやして問題の対象になっております第二種の一番低家賃の家は、月八百円の家賃にしておりますが、建前上何ぼ安くても、ただのうちを作るということは建設省の住宅政策からいえば出て参りません。従って今八百円でも払えないような困った階級の方々に対しては、厚生省が他の方策によってこれを見ていただくということで補っていくべきであって、何ぼ困ってもただのうちを建てるということは、住宅政策の方では考えておりません。
○石野委員 では、厚生省の関係はあとで聞きたいと思います。 四十二万戸の今度の住宅に対する鳩山内閣の公約には、非常に無理があるというような感じが、この予算を見ましてもしますし、また先般来同僚の議員からも、その点は強く追及しておるところでございますが、実際に今度のこの四十二万戸というものを打ち出された政策をずっと見て参りますと、非常に無理があるわけです。特に単価を安く見積って、そして非常に狭小な住宅をたくさん建てて四十二万戸を補おうとしたり——もちろん耐火住宅としての建設費も高くなるのは無理がありませんけれども、そういう方針を片方に打ち出したから、実際には補助率を引き下げて地方の負担が大きくなるというふうに、世間に発表されたものをわれわれが受けていた感じよりは、実際には政府の四十二万戸という政策は、逆にそれを困難にさせるような面があるように思います。私はそういう面を片方に見ながら、四十二万戸のうちの二十四万五千戸は民間建設にまかされておるということを見まして、この数年来の民間の住宅建設の実情を、大体われわれの得ておる資料から見ますと、十六、七万のところがせいぜいのところだろうと思うのであります。そういたしますと、二十四万戸というのは、それに対する約五〇%ぐらいの増加がここで見込まれるわけでございまして、政府の出しております税対策とか、あるいはその他のいろいろな施策によって民間住宅の建設を助長するのだということはありましても、この一年間に見込んでおる二十四万五千戸というものは、従来の数年間のものからいって、約五〇%増を期待できるかどうか非常に疑問でございますが、そういう点について、大臣はどういうふうにお考えになっておりますか。
○竹山国務大臣 いろいろな御意見の点は、よく了承をいたします。われわれは、一方において非常に不足をしておる住宅を急速に建てなければならぬということからいたしまして、個々の家について十分でないという御批判が起ることは、これはどうも今の経済財政の状態からして、いたし方ない点もあると思いますけれども、しかしわれわれとしては、実行不可能な案を考えておるつもりはないのであります。今お話の通り、低家賃の家につきましても、経費を節減せんがために小さくしたというよりも、木造を耐火構造にするために、金はむしろかかってもそういたしたというつもりでありまして、できるだけ良心的にやったつもりであります。なお二十三万戸及び一万五千戸の増改築の問題については、これも結局は見解の相違であろうと思いますが、われわれは大体二十万戸近いものは、従来自然の状態においてできてきたということを前提にして、今回約五十億の金融保証の制度、それから税制の特別措置ということを一方にはっきり打ち出す以外に、一般銀行その他の金融機関の住宅への融資というものについても、金融の面におきまして積極的にその金が出ますように努力をいたしておりますので、われわれ今日受けておる感じからいたしましても、会社の社員住宅等は、今までは銀行は、これをぜいたくなものとして、また大蔵当局等も、これらにむしろ禁止的な態度をとって参りましたのに比べて、第一に住宅に金融をするということを勧めておる現況と、今の銀行資金等の情勢から見まして、むしろわれわれはこの二十三万戸の自力建設というものは、決して無理なものではない、この情勢においては、でき得るものと確信をいたしておるようなわけであります。
○石野委員 大臣は、自分の打ち出した政策だから、非常に自画自賛する傾向が多分にありますが、われわれの見解では、少くとも従来の約五〇%のものを、民間建設で一年間のうちに増加させるということは、非常に困難だと思いますし、これは多分に世間で言うように二十四万戸の建設を民間に期待するということは、きわめてインチキに富んでおるものであり、手前みそが多過ぎるように思うわけです。ことに税制の改正とか、あるいは民間融資の問題に対する助長策というようなことを言われるけれども、最近の民間企業の情勢を見ると、株の配当なんかもだんだん下っておる。そういうような状態の中で、どれだけ金融の道を立てても、住宅を建てようとする意欲は、一面においてはそういう企業の経営成績の落ちてくる面から削減されると思うのです。それをあえて越えてまでも住宅を民間企業が建てていくようにするについては、もっともっと重点的な施策が国家でなされなければならないはずなんです。ところが国家の方では、それに対して税金だとかなんとかいっても、企業にそれだけの意欲を呼び起すものにならぬだろう。そういう点から、私は見解の相違といえば何ですけれども、実にこれはインチキに富んでおるように思う。ことに十七万五千戸の、国家が一応は政策として立てていく面を見ましても、その中には三万戸の増改築があるし、その増改築は民間の一万五千戸の増改築を一緒にしておる。これは昨日来何べんも言われておるように、戸数ではなくて室なんです。室を四十二万戸の中に入れておるところに非常に無理がある。そういう無理をあえてしてさえも、まだなお四十二万戸をやらなくてはならぬという、政府の非常に無理な気の毒な態度はよくわかるけれども、そう無理をしないで、もっと国家が手前でもう少し積極的にやれるような対策を打ち出せないだろうかというふうに、われわれは感ずるのです。ことに、公営住宅などにいたしますと、戸数としては、なるほど多くなっておるけれども、その予算面においては非常に減って来ておるわけで、これをなぜふやさなかったかということについて、ただ戸数々々というのは、やはり四十二万戸という公約に対するごまかしであって、ほんとうに住宅政策を立てていこうとするならば、なぜ公営住宅の予算をふやさなかったかということについて、一つ大臣の所見を聞きたい。
○内海委員長 今の石野君の質問は、みな相当懸念を持っておられる問題ですから、なるべく詳細に説明を願いたい。
○竹山国務大臣 ただいまの公営が減ったじゃないかという御意見は、先ほど来たびたび申し上げましたように、今回は公営、公庫及び公団という三本建で全体のバランスを考えたことを申し上げておりますように、公営だけの制度としては、お話の通り減っておる面もあります。しかし、その分は公庫及び公団の方で充足をするという、種類の分配の結果起ったものでありまして、公営の戸数はお話の通り減ってはおりません。しかも、一番御要望のある、政府の負担率の最も多い第二種公営は戸数をふやしておる。しかも苦心をして御要望に沿うように木造を耐火に直しておるというような点は、われわれとしては、全体の計画の上において、公営は最も良心的に計画をいたしたつもりであります。そうして全体としての予算をふやして、公庫及び公団と合せて、今までやってきた公営及び公庫のバランスを全体に広げて、これで均衡をとったということでありますから、公営の分だけがふえたとか減ったということだけで、われわれが公営を軽視したという考えにはならぬ。決して私はさように考えておりません。従って、この中で不燃性のある程度体のいいアパートが多過ぎるから、もっと公営の小さい住宅を建てるべきだという御見解もおありであろうとは思いますけれども、私たちとしては、できるだけ低家賃の家を数多く作ると同時に、住宅政策を一歩前進する意味において、耐火の住宅を約倍作るという考え方も、今までの住宅政策の基本線はそのまま受け継ぎつつ、一歩質的に前進をしたという考え方におるわけでありまして、一般の国民の要請も、地方的にいえば、都市においては耐火性の建築を思い切ってふやせ、同時に、経済力の低い地方においては、それよりも安い家を作れという両面の要請にこたえなければならぬということで、われわれとしては、一方の要請に片寄れば、また必ず一方の要求に不満が起ってくるわけでありまして、この分け前というものを、科学的に、どこに建てるかということについては、これはいろいろ御意見もありましょうし、われわれも今後検討をいたしていかねばならぬと考えますけれども、まず今日の段階としては、われわれはこの程度のつり合いを持っていくべきだと考えたわけであります。同時に、いわゆる増改築の分は非常にインチキだというお話でありますが、それは見ようによっては、そういう御意見が出ることもいたし方ないと思うのでありますけれども、実は従来の公庫等に対して、増改築の資金を増せという要請は、非常に熾烈なものがあったことは事実でありまして、この際われわれは、やはり国民の要請にこたえることも、住宅政策全般として必要だと考えていたしたようなわけでありまして、何度も申し上げるようでありますが、この全体のバランスというものについては、人おのおののいろいろな御意見がありましょうし、またこれは地方的にまるで違った見解が出て参ると思いますので、今後もよくその点については検討を続けまして、実情に合うように、実行の面においては考えて参りたいと考えております。
○石野委員 私は何も耐火建築を多くしたから、それが悪いということを言っておるわけでもないし、増改築に対して資金を出しておるから悪いというのでもないのです。大臣の答弁によりますと、とにかく予算は減らしたけれども、耐火建築のものを、しかも戸数を多く公営ではふやしているじゃないかということでありますが、そういう手ぎわのいいことができるのだから、なぜ一そうその公営住宅へ資金を回さないかというのであります。それだけきわめて適切に耐火住宅ができて、しかも戸数も多くなっている。そういう住宅政策として実にすばらしいものを政府自身でやっておるのに、しかも、それが民間としても非常にまた好ましいものなんです。それになぜ予算を減らしちゃってふやさないのかということ、それではあなた方が言われる住宅政策重点ということが、ふに落ちないということなんです。これはあとで出てくる公団の問題ともからみ合う問題ですけれども、少くとも公営住宅については、なぜそういう施策がとれなかったか、どういう考え方でそういうやり方をしておるかということをお聞かせ願いたい。
○竹山国務大臣 その点はたびたび申し上げておりますように、公営としてのアパートを作ることに、何ら反対ではありません。反対ではありませんが、今まで建前が公営と公庫の二本建でやっておりましたから、その二つの建前の中において時世の要請にこたえるような種類の家がだんだんとできてきたということでありますが、われわれから考えますと、その二本建だけではなく、民間資金の導入等いろいろな見地から、もっと幅の広い施策をやることの方が、住宅全体の資金量をふやし、戸数の増加をはかる上に必要だという考え方から、また理由はこの前も申し上げておりますが、今回公団の制度を考えたわけであります。従って公団の方は、従来の公営または公庫で考えておった産労住宅的なアパートを、公団は主としてねらっていこうということになりますから、そこで、その公庫及び公営の中において、その分に合うような部分を公団の中に引き出したわけでありますから、そういう予算の配置をいたした結果、公営及び公庫の分というものは減ったが、一方においてふえておる。ですから、三種類の配置をあわせお考えをいただければ、今御要請のような産労住宅は、十分に御期待に沿えるようにできておるわけであります。そういう意味で公庫の分をお考えをいただきませんと、公庫の分だけは、何か余分なつけ足りのような考え方では私たちはないわけで、三つをよく重ね合わせて計画をいたしたという点を御理解をいただきたいと思います。
○石野委員 政府としてはその三つ、公営、公団、それから公庫の三つをかね合せていろいろ問題を論じた末に、予算配置をしたわけでしょうが、われわれとしては、公営住宅というものが政府の施策としては非常に望ましいものであり、また一般にも要望の高いものだから、しかもそれが、今大臣の説明のように、耐火建築で戸数も多く建てられたというようなきわめて能率がいい建築の仕方をしておるのだから、それをふやした方がいいという意味なんです。そのことをわれわれが言う理由は、この公団についてのわれわれの考え方が違うからです。またその公団についての質問をする前に、私は大臣に一つ聞いておきたいのですが、住宅政策をします政府の対策としては、政府がやるいろいろな住宅建設というものを、結局においては、住宅の入手に困窮している人々に住宅を与えようという考え方であるのか、それともそういう困難をきわめている人々との中間に、会社なりあるいはまた営利会社等を入れて、そういう人々に政府の住宅政策というものを背負わせるというような考え方に立っておるのか、どちらかということを、はっきり聞かせていただきたい。
○竹山国務大臣 端的に申せば、われわれは必要以上に何も中間機関を作る意思は毛頭ありません。ありませんが、御承知のように産労住宅というものの従来のやり方を見ましても、御承知の通り中間に社員の住宅を建てる会社というものが入って参ります。これがやはり一種のクッションをなして、社員に長期の安定した住宅資金の供給方策を立て得るわけでありまして、そういうことを前提に考えませんと、なかなかこの産労住宅というものは建てられません。そこに今度の公団の苦心をいたしておる点がありまして、この公団の制度をもってするならば、産労住宅を大いに拡張をしていける。先ほど申し上げたように従来の公営で考えておりましたところの、いわゆる耐震の中層アパートというものは、今度は公庫及び公団全体を通ずれば、数倍にふえておるわけでありますから、御要請のような点は、われわれは十分充足をしておると思いますし、決して必要以上に余分なものを作ることを考えておるわけではありません。
○石野委員 住宅を建てるために中間に、たとえば今度の公団のようなものを考えたのだ、それは一応住宅建設促進のための政府の考えだというふうに一応受け取りますが、問題は、建てた住宅というものを、究極において困窮者に行き渡るようにするのか、それともその住宅を中間で営利的な企業として運営せしめるような形へ持ち込むのか、その公団は最後までめんどうを見て、営利的なものでないように維持するような役割を持っていくというような考え方で公団をやるのかという点にあるわけです。この点を一つはっきりさしていただきたい。われわれも、与えられておる法案の内容を見ると、ただ建設だけ考えておって、あとの分譲以後については、所有権の問題等について全然考慮が払われていないように思いますけれども、住宅政策の建前からして、それが営利的なものに利用されるようなことがあってはならないというふうにわれわれ考えるので、そういう点についての政府の考え方はどうであるかということを、一つ聞かせていただきたい。
○竹山国務大臣 非常に営利的に家が建つ時代がくれば、何も苦心することはないのでありまして、われわれが公団でやりますのは、御承知のように二色になっておって、賃貸住宅と分譲住宅とあることはごらんの通りであります。従って、賃貸住宅は、今の公営と同じようなことで、賃貸を建前にして参りますけれども、分譲住宅は資金償還計画をもとにして分譲をいたして参りますから、今お話の御心配のような点は、われわれいささかも考えておりません。作りっぱなしということはできもしませんし、そういうことは考えておりません。
○石野委員 一応それはまたあとで論議することにいたしまして、先ほどの問題に戻りますが、この公営住宅とか、あるいは公庫と別に、今度公団住宅を作るということについては、われわれとしては、あえてここで公団への大きな金を政府資金として出したり何かすることをせずに、もっと民間資金の流用の仕方を、公庫の形で利用できはしないだろうかということを考えるわけです。ここで公団に使うところの民間資金というものは、別段それによって民間資金が特別な利益を受けるわけじゃないし、住宅によるところの営利事業をやるわけでもないということははっきりしているはずです。そうでありますならば、その金を公庫なら公庫というものへ、同じような考慮を払って民間の資金が流用されるように、流入するようにしていけば、公庫で同じような意図による住宅が建ちはしないだろうか。現在の公庫のやり方は、頭金だとか何かがありますために、住宅の建設は非常な困難をきわめておる。ところが公団でやる場合には、とにかく民間からの資金は回るけれども、頭金なしで家が建つのだ、こういうことで、非常に促進される面があるわけです。これと同じような趣旨で、公庫法の中でそういうことを考慮することを、なぜ考えなかったかということをお聞きしたいのであります。この点について、あらかじめ申し上げておきますが、大臣はしばしば、公庫は金融機関的性能を持つ建前にあるべきであって、公団はそれの建設面を受け持つのだという答弁をわれわれ聞いておるわけであります。しかし、何も建設面まで受け持たなくても、公庫の従来のやり方で、しかもこれだけの優遇する対策を持って貸し出しが行われれば、必ず住宅は建ち得るのだという見解をわれわれは持っているけれども、政府はどういうふうに考えるか。
○竹山国務大臣 これは見解の相違であろうと思いますが、私は公庫の建前は、従来の方式をもって金融機関としてやっていくことがいい。宅地の造成とか現実に困難なところに集中的にうちを建てるという仕事と、ごちゃごちゃにしない方がいいという見解のもとに、公団に住宅を建て、宅地の造成をやらせようというわけでありますので、これは一つでいいじゃないかという御意見は、御意見としてよく伺って、検討はいたしますが、われわれは、別にやることの方が将来のためによろしい、こう考えておるわけであります。
○石野委員 見解の相違であると言われれば、それまででありますけれども、ただ、もう一つその点で聞いておきたいことは、従来の公庫でも、金融機関としてやるべきだという意見があるにもかかわらず、その公庫法で家が相当建ったことは、実績が示しておる通りです。そこであの方式で、これだけの公団措置と同じような政府施策が行われれば、もっと家が建つだろうということに対して、政府はそういうふうに考えないかどうか、その点を一つ……。
○竹山国務大臣 もちろん、それは金をふやしただけは家が建つということは、否定することはできないだろうと思います。
○石野委員 今度公団の新しい法案ができて、そうして予算措置をしていきます場合には、新しく国庫が資金を出すというほかに、一般の地方公共団体からの出資金も必要となってきますし、さらに民間からの資金も必要になってくる。それでこの民間の資金、地方公共団体の資金については、特に地方公共団体が非常に財政的に困窮をきわめているときに、これが非常な圧迫を地方公共団体に与えるものだというふうに考えるけれども、政府はそういう点については、どういうふうに考えるか。
○竹山国務大臣 もちろん地方公共団体が一文もなしに家が建つという、石野さんのお考えのようなことができ得るならば、それは楽でありますが、今の国の財政事情から、また地方の公共団体が第一線において、この住宅の問題にタッチしてもらうという意味において、前内閣以来、地方団体がこれに若干の負担をいたして参っておりますから、われわれはこの制度を、苦しいということはよくわかりますけれども、起債の裏打ちをすることによって、この制度でやっていくことがよかろうというふうに考えて、前内閣以来の方針を踏襲いたしているよりなわけであります。もちろん、持たぬよりは持つ方が大へんだということはわかりますけれども、これはそれぞれの地方の実情に応じて、起債の問題等によって処理をいたして——できないことを押しつけるというようなことは、毛頭考えておりませんので、実行可能な範囲において、これを計画いたしているつもりであります。
○石野委員 この場合、そういうような考え方に基いて、この十六億の地方公共団体からの資金を予定しておりますが、今大臣の予想される範囲では、各都道府県を通じて、これは全部応じられる態勢にあるとお思いになってこの案を作っておられるか。それとも、各都道府県においては、どの程度が受け、どの程度が受けられないというような予想に基いて、この計画を立てておられるか。これはきわめて重大であるので、一つ大体の施策を出すについての考え方を聞かせていただきたい。
○竹山国務大臣 まだ法案の御審議もいただかないうちに、地方と契約をするわけにはいきませんから、どの程度に確かめてあるかということについて、形式的な確答を申し上げるわけにはいきませんが、この案を用意いたします以上、われわれは自治庁及び地方に対しては、それぞれ事実上の話し合いをいたして、もちろん計画上の見込みを持って計画をいたしているわけであります。
○石野委員 これは計画をしていることは間違いないのだが、しかしこれは、ただ一つの法律を作りっぱなしというのじゃなくて、これは現実の仕事になってくる問題です。従って、とにかく少しの金でも出すことによって政府の恩恵を受けるのと、金を出さなければ、全然それの受けられない県の差がついてくるわけです。これは地方公共団体としては、きわめて重大なことです。それだけに、やはり政府としてもまんべんなく行き渡るような施策をとって、初めてこれは非常に公平な施策だということが言えるけれども、その予算措置をするときから、ここは受けるだろう、ここは受けられないだろうということがはっきりわかっているような施策をするということは、各都通府県に対してきわめて不公平な政策になるとわれわれは考えるので、この点について、やはり一応政府の考え方を、それは予想だけでもいいから、大臣から一つ聞いておきたい。
○竹山国務大臣 ちゃんと地方財政計画の中には、十六億見込んで計画を立てておりますから、その裏打ちに、全く根拠のないことを考えているわけではありません。従って、このことは政府全体の責任において、今お話のように不公平なことのないように、必要なところに必要な施策が行われるように、確信を持っていたすつもりであります。
○石野委員 現在住宅の困窮しているのは、どの府県が困窮し、どの府県が困窮しないということは全然ないのです。どの府県も全部一様に困窮していると思います。従って、私は今の答弁を聞いて、大臣は、各都道府県がまんべんなくこの出資に応じ得る態勢があるという予想を持っておられるように承わっておりますが、もしそういうことのでき得ない県が出た場合には、政府はそういう県をどういうふうにしてこの恩恵の中へかかえ込ましてやるという考え方を持っているか、その点を一つ聞いておきたい。
○竹山国務大臣 少し先の説明で、御理解いただいておらぬ点があるやに、私、今考えつきましたから、申し上げますが、公団はまんべんなく全部の府県に、少しずつ建てるということを今は考えておりません。それは、まず一番困っているといいますか、集中的にやって参る。公庫及び公営は、これは従来通り全国画一的にやりますけれども、この公団は、全部の府県に今すぐやるというのではなくて、漸次、十年計画でありますから、及ぼしますけれども、さしあたりは、一番足りないところからやっていくということを考えております。あるいはその点で御理解が食い違っておるのかもしれませんから、申し上げておきます。
○内海委員長 石野さんに御相談申し上げますが、やがて建設省の方から住宅三法も提出せられることになっておりますし、その審議の際に、もっと深く広く御質問なられたらいかがでしょう。大体御質問の要旨は、前委員によって尽されておるようにも考えられるのでございます。住宅三法審議の際に、もっと深く広く御質問いただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
○石野委員 もう一つだけ。それではあまりこまかいことについてはなにいたしませんが、一応私どもとしては、大臣にこの問題についての考え方、これは四十二万戸建設についての基本的な問題で、住宅三法の問題は、われわれにとってはどうであるかということとは別なのであって、政府が四十二万戸を作るということの中において、住宅法案や公団法案が出てきておるのであるから、われわれはここで非常に重要視しなければならぬわけで、それでお尋ねしておるわけです。私はそれでは公団についての問題は一応あとにまた質問させていただくといたしまして、政府は四十二万戸の建設をするに当って、予算措置上、国がもう少し責任を持って予算を吐き出していくという考え方をとるのが妥当なように思うのです。たとえば、イギリスなどが一九五二年に住宅の建設をしたときの例を見ますと、五十二年といえば、今から四、五年前になるわけですけれども、その当時二十四万戸の住宅を作るときに、国庫並びに地方団体が八〇%まで持つ考え方をしておったと思われます。当時の状態から見て四、五年を経た今日であり、しかも民主党内閣は、住宅政策を一番大きなスローガンにして選挙に戦ったので、それにしますと、この資金が非常に少いわけなんですが、これをもう少し国庫の面におけるところの予算措置として多くするという考え方は今持っておられないかどうか、その点だけ一つ聞いておきたいと思います。
○竹山国務大臣 今年の一兆円の予算においては、これが最大限度だと考えて計画をいたしましたが、明年度以降拡大均衡に転じた国の財政におきましては、十分われわれもまた考え得ると考えております。
○石野委員 これは公団の問題に関係しますけれども、昨日参考人の話を聞きまして、そのときにこの五十二億の民間資金のうちの四十億を出す生保の関係からいたしますと、非常に無理だという話をしておるわけです。二十億程度ならば、大体現在の生保関係では出せるけれども、あとの二十億は非常に無理だ、けれども、政府の施策だから御協力いたしますということで、それが必然的に産業資金の面に影響が来るということがはっきりしている。昨日も大体そういうようなお話でございました。われわれは、やはりそういうことになりますと、きわめて国民経済の上に及ぼす影響も大きくなるし、またそのことが、必然的に政府の予定している四十二万戸の建設をすることができなくなるという心配をするわけです。これが一つ。 もう一つは、本年新しく公団を作って、本年度内に二万戸の戸数を建てる可能性が、準備や何かからいって、できるのかという見通しの問題、この二つを大臣から聞いておきたい。
○竹山国務大臣 保険会社が四十億及び十億出すということは、これはなかなか保険会社としては思い切ったことであることは事実であります。その点、大蔵大臣も努力苦心をしてくれたわけでありますから、業界の人から見れば、こんなものがいつでもころがっていて、出すのが当りまえだというふうにおっしゃらなかったというのは、これは当然考え得ることで、その点保険会社がこの住宅政策に非常な熱意と苦心、努力をして協力しておるということの表現であったろうと私は想像いたしますが、計画をいたしました以上、五十二億以上の民間資金というものは、政府の責任において必ず確保いたします。その点はっきり申し上げて、一応生保あるいは損保等の内訳を申し上げておるわけでありますから、五十二億の資金に事欠くようなことはいたしません。また同時に、それだからほかの資金が困るじゃないかといえば、それは住宅に金が回れば、ほかに回らないということは当然でありますが、これは従来の一般の産業資金よりも、この際社会政策的な住宅へ資金を回して来たということは、私は一つの進歩であると考える。そのためにほかの産業が一ぺんに困ってしまうというようなことはない。これはむしろ全体の資金計画で考えていけば事足りる。こういう困難な方面へ資金を持ってくるということが政策であり、政治であると私は思いますし、ほかの産業のもうかる方へは、ほかの資金が自然に流れていくことと思いますから、そう心配することはないと思う。なお、公団が仕事ができるかどうかということは、国会で御決定をいただけば、われわれは提案をいたした責任において実現に全力をあげて御期待に沿うと申し上げること以上のことは、どうも申し上げられません。
○内海委員長 住宅問題に関する質疑は一応この程度といたしまして、これより道路問題につきまして、質疑に移りたいと存じます。通告順によって発言を許します。瀬戸山三男君。
○瀬戸山委員 私は道路関係について、大臣その他の方々の御意向を伺っておきたいと思います。 まず第一に、建設大臣に、たびたび申し上げることでありますが、建設行政に積極性が非常におありだと、私どもは敬意を表してているわけでありますが、実際予算その他の措置になって参りますと、必ずしもそういうふうに受け取れない部面が感ぜられるのであります。そこで道路の関係は、なるほど今年は相当道路の予算は増額されております。しかし、これは妙な言い方でありますが、建設大臣の努力であるとか、あるいは鳩山内閣の道路に対する積極政策の現われであるとは私どもは考えておらない、これは法律でちゃんとそういうふうになっておるので、やむを得ずやられた。しかも、そのやむを得ずやられたところが、逆行するような措置をとっておられるから、私は、建設大臣がいつも言われております、非常におくれた日本の道路、産業経済に重大な関係のある道路について、どういう考えを持っておられるか、それをまず伺っておきたいと思います。
○竹山国務大臣 私は、この前も申し上げましたように、道路に関しては、前内閣で立てられました五カ年計画というものを尊重いたしまして、また建設委員会が御苦心をして確立をしていただいたガソリン税の臨時措置法の建前を守って、しかして地方財政の破局に瀕したこの現実を目の前にして、できるだけすみやかに道路の改築ができるような施策をとることが、今日の当面したわれわれのやらなければならぬ問題と考えております。もちろん、今お話の通り、私は別にこのことの予算のふえたことを手柄顔に申したり、また特にどうこうしたということを申したことはありません。そういう意味で、着実に現在の情勢に適応するように、道路政策を進めて参りたいと考えております。
○瀬戸山委員 そこで、予算の金額について、私どももここでとやこう申し上げるわけではありません、道路政策の根本に関する問題でありますから、承わっておくのでありますが、これはこの前の委員会でも申し上げておいたのでありますけれども、道路整備費の財源等に関する臨時措置法ができた理由とか、いわれとかいうものは今さら申し上げませんが、この精神を貫こうとされる気持がないような気がするのです。と申しますのは、私まだ詳細に見ておりませんから、事こまかなことはここでは申し上げないのでありますが、昨年、例の地方譲与税という問題で、われわれが内閣を作っておるときに非常にもめたのであります。それを地方財政の関係もあるからという話から、昭和二十九年度一年限りということで期限をつけてやった。ところが、今度は大蔵省が主体となって考えておられると思いますが——私は建設省であるとか、大蔵省であるとか、そういう区分をして申し上げるのではございません、内閣の道路に関する見解を伺うために申し上げるのでありますが、この法律を何とかしてくずそう、こういうお考えがあるのです。ないとは私は決して申させない。それは今日提案になっておるようでありますが、地方道路税法と地方道路譲与税法という二つの法律を出しておる。しかもこの地方道路税法の提案理由を見ると、まことにりっぱなことを書いてある。「都道府県等に対して道路に関する費用に充てる財源を譲与するため、新たに揮発油に対して地方道路税を課する」——これは今言われた破局に瀕した地方の財源ということを考えられたんだと思う。「とともに、揮発油税の税率引き下げる必要がある。」と、こう書いてある。これは一体どういうことですか。揮発油税一万三千円を一万五千円にして、四千円を地方道路譲与税ということで回されるというのでありますが、しかもその地方道路税の取り方は揮発油にかけられるのです。取り方も全部同じように取って、区分けをして揮発油税の税率を引き下げる必要があるとおっしゃっておるのですが、これはどういうことですか。これは建設大臣としてお伺いするんじゃありません、政府の考え方を聞くのです。
○竹山国務大臣 前回一応の御説明をしたと思いますし、それにダブる点があるかもしれませんが、一応政府全体の考え方を申し上げるために、お許しをいただきたいと思います。 今、お話の通り、道路の問題は、ガソリン税の問題と五カ年計画の問題が基本の柱であります。昨年前内閣で、今お話の通り、ガソリン税の三分の一を地方に譲与するという政府の提案が出まして、建設委員会が非常に御苦心をされ、そのうち四十数億を地方へはやるが、五カ年計画に使うんだということにお取りきめいただきました点を、建設省としては感謝いたしておるわけでありますが、ある意味においては、そういう全くの臨時措置は二十九年度限りにするということは、われわれも望むところでありまして、こういうややこしい法律は続けるべきでないと考えて、そこで今回は三十年度予算におきまして、まずガソリン税の今年度入る予定は、二百六十三億三千万円と見込んでおります。この二百六十三億三千万円のガソリン税の基本は一万一千円であります。これは昨年前内閣がとりました三分の一を地方に譲与する、うち四十数億を五カ年計画に振り向けるという措置によりまして、結果としてはちょうど一万一千円分が道路の直接の当面の計画に振り向けられたわけであります。ところが、これは非常にややこしくて、また仕事をやる面におきまして、地方に渡しておいて、それは政府の指令のもとに使えといったって、事実はそうはいきません、そういう危険があります。そこで、そういうやったり取ったりということをいたさぬために、前内閣のとりました一万一千円という実質的な基準を、そのまま今回はガソリン税としてとることにいたしまして、それが二百六十三億三千万円に当ります。そうなりますと、昨年一応一万三千円のガソリン税をとりまして、二千円の増税分を地方に回すというやり方をいたしたわけでありますが、そういうややこしいことをせぬために、初めから一万一千円のガソリン税を道路対策に使うという建前からいたしまして、一万三千円のガソリン税を一万一千円に引き下げるという表現をいたして、ガソリン税法の修正をいたしておるわけであります。その反面、地方へ回すべく去年も増税をして回した二千円のほかに、御意見はありましょうけれども、今年はなおさらに二千円の増加をいたしまして、四千円だけを地方道路税として政府が直接ガソリン税と並行して収納をいたしまして、その四千円分の——今年度におきましては月がずれておりますから七十二億見込んでおりますが、この七十二億を地方道路税として地方に分けるわけであります。そこでお話の通り、全体のいわゆるガソリンにかかる税金となれば一万五千円でありまして、すなわち二百六十三億に七十二億、三百三十五億でありますか、その額が全体のガソリンにかかり、同時に道路に向けられる税金であります。そこで、この二百六十三億の一万一千円の税金をはっきりと今回の予算に計上をいたしまして、昨年以来の道路五カ年計画に充当をいたすということにいたしたわけでありまして、そのやり方につきましては、私は決して前内閣の計画より後退いたしたとは思いません。ただ変りました点は、率直に申し上げますと、この二百六十三億の中で、道路についての地方に対する補助率を引き上げました。これは御意見もありましょうけれども、地方財政のこういう際に、現に兵庫県などは割当の費用を返してくるような事態が昨年も起ったような次第でありますから、これは一方において起債財源でやれば、キロ数はふえて事務当局は喜ぶのでありますけれども、私は五カ年計画をくずさぬ範囲において、まず補助率を上げて急速に道路の改良を進めていくということの方が、現在の情勢に合うと考えまして、国道につきましては四分の三、それから県道につきましては三分の二——従来は三分の二と二分の一であったのを一段ずつ補助率を上げております。このために地方が負担を減らし得る額が、約六十億であります。それだけ地方財政の負担を軽くして道路を早くするということにいたして、一方七十二億の地方道路税をこの裏打ち等に使うことによりまして、困っておる地方財政の中において急速に道路の改良が進行し得る、かように考えてやっておるようなわけでありますから、その基本線はあくまでガソリン税の従来の、前年までの建前の原則を、むしろいろいろ出たり入ったりしております関係をはっきりと筋を立てたということにすぎませんので、実質は変っておりません。 なお、つけ加えて申し上げておきますが、昨年の二十九年度におきまして、ガソリン税が予算額よりも、決算額において約三十四億多く入っておる見込みでありますが、これは予備金と同様の性格上、三十年度予算に直ちに財源とすることは不可能でありますから、三十一年度にこれを五カ年計画の道路の財源に回すことにいたします。 それからもう一つは、従来の措置法におきまして、御承知の通り直轄の道路について地方の負担分というものがあります。これが昨年は約十二億でありました。ところが、これは交付公債でやはり地方の借金として負担をさせて、すぐ政府に取り上げて全額で直轄事業をするわけでありますから、何としても地方が金を出さなければ直轄事業はできません。ところが、全体の財政計画からも、昨年度予算におきまして、一般会計から一応形式的に繰り入れるところの直轄分掛金というものの財源が困難なために、五カ年計画では直轄道路は大体三分の一をやるという構想であったにもかかわらず、昨年はこの負担金の額の圧迫のために直轄の計画が減っております。そういうことから考えて、これは実はくぐるだけでありますから、本年はこれを一応ガソリン税収入をもって直轄分担金に一時充てまして——しかし、これはあくまで地方の直轄分担金でありますから、地方がこれをあとで年度的に償還をいたして参りますから、これをまた将来だんだんと返した額をもとの道路の予算に繰り入れていくということにいたしておりますが、そういう点が今度改めた点で、いずれこれは措置法改正案の際に詳しく御説明を申すつもりであります。大体の基本の考え方というものは、前内閣の立てましたガソリン税の一万一千円を、今年はそのまま全部ほかへ回さぬように、政府が道路に直接使うという建前のもとに計画をいたしておるような次第であります。
○瀬戸山委員 そういうふうな提案をしておられるのですから、そういうふうに御説明なさらなければ始まらないのですが、ただ問題は、道路を早くしたいという熱意があれば、そういうことをなささらぬでもいいじゃないですかということを私は申し上げておるのであります。昨年度のことを、今大臣、事こまかに御承知のようでありますが、そういうことがいけないからということでああいう問題が起ったのだ、私はそう考えておる、この臨時措置法ができましたのは、何もガソリン税を一万一千円に限ったものじゃありません。将来ガソリン税の増徴があるということを見込んで、一日も早く道路の整備をしたいというために、こういう法律ができたということは、大臣御承知の通りです。それを、やはり昨年と同じように、しかも揮発油税が何か減少するような印象を与えながら、一方においては揮発油税の税率を引き下げる必要がある、こういうようなことは、ほんとうにインチキだと思うのです。同じ金をとって両方に分けて、一方の揮発油税は下ったんだ、こういうふうな提案理由になっておる。こんなインチキをされる必要はない。ほんとうに道路を作ろうと思うなら、道路を積極的にやらなければならないというお考えがあるならば、たとえば、今直轄分担金のお話もされましたが、もしそれほど必要であるなら、十六億というものを直轄分担で今このガソリン税収入からやっておきますと、それだけの道路は延びないのです。十六億の金を積極的にやったとすれば、私は相当延びると思う。なるほど、地方負担の問題がありますから、もし道路が必要なら、十六億ぐらいの金は、何とかほかから考えられるんじゃないでしょうか。かりに五カ年計画でこれを交付公債でやって、何年かのうちに回収したのはこれに繰り入れるんだとおっしゃいましたけれども、五カ年計画を実施するうちには、この金は返ってこないと思うのですが、どうですか。
○竹山国務大臣 前段の御意見は、先ほど私が申し上げた、要するにガソリン税を引き下げるというのはインチキだ、こういうお話でありますが、事実一万三千円を一万一千円に整理をいたしますための措置として二千円引き下りますから、引き下げると表現をしたわけであります。地方道路税をガソリン税一本にして地方に譲与をするというやり方も、ある一は御意見として成り立つ御意見でありますけれども、今度政府は、昨年もいろいろごてごていたしましたいきさつも考えて、むしろはっきりと、同じガソリンにかける税金ですけれども、地方にやる分は地方にやる分、政府で使う分は政府で使う分というふうに、初めから区別しておく方が、こんがらがらなくてよかろうということも考えて、こういう仕訳をいたしたわけでありまして、もちろんガソリン税を多くして、道路をますます多くやるということにはけっこうでありますけれども、これは負担との関係も考えなければならぬ。それから昨年の状況から見ますと、そのままやっていきますと、地方の負担が、今年度は百億以上増加をいたさなければならぬという状況等も考えまして、これは地方財政の方からいって、とうてい耐えられないという事実が現存をいたしておりますので、われわれも道路のキロ数を思い切ってどんどんふやすということについて、何らちゅうちょするものではありませんけれども、現実の地方財政というものとあまり遊離した計画を押しつけましても、これは非常にある意味において不公平になりまして、できる県はできるが、できぬ県はできぬということになっても相済みませんから、やはり現実の地方財政とにらみ合せて、しかしてガソリン税の建前を生かして、すみやかに道路の改良を進行させるというのには、この程度のところがよかろう。同時に、その基準は、前内閣の基準は何も変っておらないということで、私たちは計画をいたしたようなわけであります。
○瀬戸山委員 私は前内閣のやり方を変えたからいいとか悪いとか言うているのではない、前内閣のやり方が悪かったから、私どもは例の地方譲与税というものを、昭和二十九年度一年限りという特別の期限をつけて法律を通過させておるのであります。前内閣のことをいろいろ言われましたけれども、前内閣の道路政策自体が悪いから、私どもはああいうふうに特別法を作って今日に来ているのであります。そういうことは、もうおっしゃらないようにお願いしたい。 そこで、私は見解の相違でありますから、これ以上申し上げませんが、税率を引き下げるということはこういうことなんです。この臨時措置法というものを変えるということは、なかなか国会が通りそうもない、揮発油税という名前をとれば、この法律にひっかかりがなくなるので、税率を下げて揮発油税はこれだけであります。こっちは名前が違うので、地方道路税というものでありますと、これは大蔵省のインチキ性の現われです。これははっきりいたしております。そんなことはよろしいのでありますが、私どもはそれがいけないと思っているのです。これは建設大臣に申し上げるのではありません、政府の態度に対して申し上げる。揮発油税を分けてやるということになれば文句が起るから、揮発油税は下げました、これだけしかありませんから、こっちは名前が違うのです。これはほんとうにインチキだと思う。揮発油税に同じようにかけて、そうして同じような取り方をして、対象は全部一緒なんです。そこで今揮発油税の増税に対する反対運動が盛んに起っておるのは、それがためであります。これが地方道路税というのであれば、何も揮発油税の反対は起りません。一万一千円に下げてもらう、減税した上で増税反対運動が起るという奇現象は、私は起らないと思う。そこで私はお尋ねしたいのは、それではこの七十二億とかいう地方道路税というのは、どういうふうな使い方をなさるおつもりですか、地方の道路のためにやるやるとおっしゃいます。先ほどからおっしゃっているように、道路を延ばすためにやるんだと、こうおっしゃいますが、地方の財政がどうのこうのとおっしゃる現在において、これだけをお前たちに分けてやるんだということになって、それが地方の道路の整備に使うというお考えを持っておられるか、どういうふうな使い方をされるおつもりでありますか。
○竹山国務大臣 これは法案審議の際に、また御検討いただくと思いますが、これは地方の道路の改良に使うというふうに法文においても明記いたしておりますから、道路に使うつもりであります。
○瀬戸山委員 なるほど法文には「譲与税の総額を道路に関する費用に充てなければならない。」と、こうなっております。これは前の法律もそうでありました。それでは建設省は、その費用が道路に関する費用に使われた、こういうことが把握できるかどうかということを、実際仕事しておる道路局長に承わりたい。
○富樫(凱)政府委員 譲与税の方は、直接建設省の所管でありませんので、その使途をはっきり把握することは困難であります。
○瀬戸山委員 今の財政計画がなかなかむずかしいことは、たびたび申し上げておりますように、私もそれがわからないわけじゃないけれども、何とか国会をごまかして、一方において揮発油税を下げますと言いながら、三千円も増税しておいて、そしてこれを道路に使うというような法文を作って、そしてそれが実際に道路に使われたかどうかがわからないというような、そんなインチキをしなくても、もっとはっきりしたやり方がないかということを私はお尋ねしておる。道路を延ばしたいとおっしゃる。しかも、それは道路を延ばすために、地方財源が困っておるから、これだけを特別な法律を作って地方にやる、これは前内閣のことはおっしゃらなくてもいい。五カ年計画を早くやるためにやる、こうおっしゃる。金でありますから、何も色がついているわけではない。どのように使ってもけっこうでありますが、そう言いながら、一方においてその金は道路に使われるかどうか、実際道路を所管しておる官庁がわからないというようなこと。地方財政を助けたいから、これはその補てんのためにやるというなら、そういう法律を作って——これは国全体の問題でありますから、何も道路だけにすべての金をぶち込まなくちゃならないと、私どもは主張するのではありません。しかし、そういう建前で作っておる臨時措置法をくぐるような方法をもって、これをいかにも道路にやるんですという見せかけを国会に出しておいて、そして実際仕事をするときには、道路に使うかどうかわからない。そういう政治的インチキはやめようじゃないかということを、私たちは申し上げておる。どうしてもこれだけのガソリンの税収がふえる、これを全部道路に使うという法律があるけれども、この際これだけは一つ地方財政の補てんに回そうじゃありませんかということを、本気で国会にお諮りになれば、あえて道路の問題で、こうごたごたしないと思います。道路に使うんだと言いながら、道路に使えないような方法を講じて、そして地方にいい顔をする、一方においてガソリン税を下げるというやり方がいいのであるかどうかということを、建設大臣としてだけでなく、政府の一員としての所見を承わりたい。
○竹山国務大臣 法律で道路に使うと書いてあって、道路に使わぬということは、私はあり得ないと思います。今道路局長が申したのも、自分の金を配るように、どの道に何ぼ、どの道に何ぼということを、自分で的確につかめないという意味であると私は理解いたしております。道路以外にこの金が使われるということは、私はないと思うし、また自治庁もそういうことは絶対に考えておるわけではありませんから、その点は、もし何か今の答弁で誤解があれば、私は補充をいたします。
○瀬戸山委員 大臣がそういうお考えを持っておるとは私は考えない。いつも申し上げておりますように、人格者の建設大臣がそんな考えを持っておられるとは私は思わない。しかし実際がそうなっていくということなんです。昨年地方譲与税を作るときに、それじゃなぜ四十何億と三十何億かの争いが起ったか。あれを二つにわけたのは、地方自治庁の考えでは、道路ということは頭になくて、これは地方財政の補てんにしたいという考えなんです。それじゃ臨時措置法との折り合いがつかない。五カ年計画もきまっておりますから、五カ年計画のどこに使ったかということがわからなければ、この五カ年計画のためにこの金を使うという主張が成り立たない。この五カ年計画は政府がきめておる。それで、どこに使ったかわからないのだから、どんな山の中でも道路に使いさえすればいいんだという趣旨じゃない。五カ年計画にこれはちゃんときめてあるのであります。しかも、内閣が決定したその線に従ってこの金は使うと法律ができておる。これをやりたくないからということで、去年のような法律が出た。そこで、あれは四十何億と三十何億に分けて、一方の方は道路という簡単な名前をつけて、どこへ使ったかわからぬけれども、四十何億というものは建設省と協議して、いわゆる五カ年計画のどこに使うんだというけじめをつけてこの金を使いましょうというのが、あのときの話し合いなのであります。私はこれを申し上げている。どうしてもこれだけの金を地方財政の方に回さなければ、地方財政が成り立たない。先ほど大臣は、破局に瀕しておるとおっしゃいましたけれども、言い過ぎるかもしれませんが、地方財政というものは、もう少し締まらなければ、太平洋に金をぶち込むようなものであります。そうかといって、現実の問題がありますから、ある程度つぎ込んでやらなければなりませんが、それならそれで、はっきりともぐりをするようなことをやめる。今局長がおっしゃったのは、誤解を生ずるおそれがあると大臣は心配されましたが、誤解でなく、道路局長は絶対につかめません。建設省でこの五カ年計画でやるというなら、話し合いをしなければならない。ただこういう法律で、道路に使わなければならないという訓示規定みたいなもので、建設省にこの道路の経費が五カ年計画で使われたということはわかりません。わかるにはほかの方法を講じておかなければならない。そこで今の政府に道路に対してのほんとうに積極的なお考えがないのじゃないかという疑いを生ずるから、こういうお尋ねをするのであります。
○竹山国務大臣 熱意がないとおっしゃられれば、私の努力の足りないせいでありまして、はなはだ申しわけありませんけれども、今申し上げたように、七十二億というものは道路の財源に確保するということを、自治庁とともに共同の責任においてやるつもりであります。ただ、自分の予算を配るように、どこへ、どこへと一々命令をするのではないのでありますから、全部をこちらが直接やるようには行きますまい。しかしながら、いやしくも法律で定めてあるものを、知事が道路以外にこの金が使われるということは監督もできましょうし、私はそういうことはあり得ないと考えておりますし、またそういうことはいたさせないように自治庁ともいたします。 それから、この法律の実施に当りましては、従来も御注意があって最善の努力はいたしたと思いますけれども、今度は自治庁とこれの分け方その他については、全部協議をしてやるということに打ち合せをはっきりきめております。私としては、万全の措置が講じ得ると考えております。熱意の問題は、これほどうもこれ以上のことはいたし方がないかと思いますが、私としては、最善の努力をすれば、七十二億は地方の道路に使って、そして一方のガソリン税による道路財源と合せて、道路の改修は十分進み得る。前のことを申して相済みませんが、同様に計画を推進し得るというふうに確信をいたしております。
○瀬戸山委員 大臣を責めるために私は申し上げておるのじゃありませんから、このくらいにしておきます。責任を持つとおっしゃるから、あなたは責任を持たないじゃないかという議論をしてもしようがない。道路局長以下そういうおつもりでおやりになることを希望を申し上げておきます。もし、できなければ、そういうときに妙なことをしなくても、ほんとうに地方財政のことを考えるなら、何十億かをこっちにやる、地方財政のまかないにしなさいといっても、何も国家のためにならないと申し上げるのではありません。人の目をくらますがごとき法案を出したりするから、おかしいことになる、そこで道路に対する熱意が欠けておるのではありませんかと言いたくなるのであります。各位から御質問があるようでありますから、もうこれ以上申し上げません。一つだけここに小さな問題があります。これはまだ法律が出ませんから、いずれ出されるおつもりであろうと思いますが、局長からでけっこうです。建設機械をガソリン税から出されるようになっておるようでありますが、建設機械はガソリン税から出してはならないようになっておるのです。これはどういうふうに考えておられますか。
○富樫(凱)政府委員 この建設機械は、道路工事用に使う機械でございます。従来も、直轄の中でこの機械をまかなっておったわけでありますが、それと同様の建設機械でございますので、ガソリン税の対象になると考えております。
○瀬戸山委員 国の負担と補助に使うというふうに法律はなっておると思うのですが、それでよろしいのですか。
○富樫(凱)政府委員 これは直轄に使う機械でございまして、直轄工事と同じように国が四分の三を負担し、地方に四分の一を負担させるものでございます。国の負担金または補助金の対象になるものと考えております。
○瀬戸山委員 私はこれで終ります。
○南委員 関連して。瀬戸山委員から、道路についての総括的な御質問があったのでございますが、いま一点、大臣の御答弁に関連して伺いたい。 この道路整備費の財源等に関する臨時措置法というのは、主として五カ年計画の道路をやろう、その財源を捻出するために作った法律であります。ところが、御説明を聞いておりますと、ややともすると日本の道路を直すためにそのガソリン税が使われても差しつかえないというふうに、私はしばしば拝承した。地方財政が困っているから七十二億をやると言われる。その点についても、私は瀬戸山君のように総括的にながめれば、特別にそういう措置も必要かと思いますが、去年われわれが非常に苦心したことは、この道路整備費の財源等に関する臨時措置法というものは、五カ年計画を一日も早く遂行したい、その一点の熱意に燃えたから四十八億という金はひもつきにして、建設大臣の指示するところへ使え、こういうことをわざわざ政府部内においても協定したようなわけであります。ところが、その協定もどうされるのか存じませんけれども、法律で道路に使うというようになりますと、これは五カ年計画以外の道路に使われていく場合も当然考えられる。さらに進んで今日のような地方財政の状態から参りますと、その七十二億を他の方法に使われても、トレースする方法がないということになりますと、当然、財源をやった上に、なおかつ、もし五カ年計画遂行に規定の条件を公共団体が充足せぬような場合には、五カ年計画遂行に大きな障害が起きてくる。そういう場合には、どうされるのですか。
○竹山国務大臣 ちょっと私の説明が簡単過ぎて、御理解いただけなかったかと思いますが、今南さんの御質問の、四十八億に当る分は、昨年譲与税としてやって、五カ年計画に使うというやり方をとりましたのは、建設委員会の御努力の結果でありまして、これは建設委員会のお考えとしても、決して本筋ではなかったと思うので、そこで四十八億に当る分は、一万一千円の本来のガソリン税にいたしまして、五カ年計画に充当をするという二百六十三億と申したのは、昨年の四十八億に当る分を含んでおるわけでありますから、従ってわれわれは去年よりもすっきりと五カ年計画にガソリン税を充当するということにいたしたわけです。実はそこがちょっとややこしいのでありますが、御承知のように四十八億と三十一億と二口ありまして、三十一億に当る分というのが昨年の増税分に当る分で、それが今度地方道路税に該当する分であります。四十八億の分は、三百六十三億のガソリン税本来のものに引き戻して五カ年計画をやるということでありますから、今御心配の点は、われわれは今度解消をしたつもりで考えております。
○南委員 その御答弁は、最初大臣はそういうふうに説明していらしったから、当然そういう御趣旨だろうと思ったのでありますが、地方財政の今日のような情勢では、先ほど大臣が言われたように、たとい補助率を上げましても、公共団体の負担分というものは現に残っております。なるほど、今より楽になるかもしれませんが、これはなれて参りますと同じことであります。二、三年後においては、今日のような地方財政の状態になって参りますと、やはり同じことで、苦しいという点においては変りませんから、五カ年計画遂行に大きな障害が出てくる、こういうことを私は申し上げる。そこで、どうしても日本のいわゆる産業復興ということの第一前提は道路の整備である、こういって、わざわざわれわれが非常に苦心して作った道路整備に関する臨時措置法の精神を、ほんとうに生かそうとなさるならば、去年ああいうようなことを特別にやったのであるが、もし政府に誠意があるならば、ああいうことを恒久立法に直して、従来の実績で分けたからそれでいいのだというような行き方をなさらずに、もう一段の御努力があってしかるべきじゃないか、こういうことを申し上げておるのであって、今日の地方財政の実態からいけば、ガソリンの税金を一万三千円のものを一万五千円に上げて、事実上二千円の増税にして地方財政の補てんをしておるのであります。この補てんされた分が将来どう使われるかわからぬというような状態になることが、今日において見通し得るのでありますから——大臣は見通し得られぬと言うならば、そこに議論がありますが、私は地方財政が今日のような状態であるならば、よほどしっかりとした法律ないしは協定が自治庁との間になければ、一、二年後においては、今はあなたはそういうことを言われますが、同じことを繰り返して、またよけいやらなければ、五カ年計画遂行に大きな障害が起きてくる、これを申し上げておるのであります。
○竹山国務大臣 御心配の点は、よくわかりますので、なお今後も検討努力をいたしたいと思いますが、私は先ほど申し上げましたように、二百六十三億のガソリン税を直接五カ年計画の対象として使い、それから補助率を若干上げることによって地方財政を緩和し、七十二億の地方道路税を合せていくならば、今当面しておる地方財政に対処して道路の改良が促進されるという考えでおりますが、その七十二億の使い方について御心配の点はよくわかりますので、われわれとしては自治庁との間に最善の努力をいたすことにいたしておりますけれども、なお今後御趣旨の点について、よく検討して御期待に沿いたいと考えます。
○南委員 もう一点だけ、資料その他についてお願いしておきたいのですが、一万三千円を一万五千円にして地方財政の赤字補てんもやろうというような点につきましては、私は五カ年計画が相当高度に推進される事実の資料がほしいと思うのであります。大蔵省といろいろ折衝した限りにおきましては、なかなか大蔵省というところはむずかしいところでありますから、資料その他をもう一ぺん整備していただきまして、現実に増税分がどういうふうになってくるか、おそらくそういう点の資料は配付されておるかもしれませんが、私きょうにわかに委員になったものですから、道路局長、もしその数字がありましたら、あとで私に資料を渡していただきたいと思います。
○富樫(凱)政府委員 五カ年計画の進捗につきましては、資料がございますから提出いたします。なお、増税分がどう使われたかという資料とお聞きいたしましたが、それはどういう……。
○南委員 二千円だけ増していきます。いずれにしても、ガソリンの税金で一切がっさい国の道路をやればいいのだというような財務当局の考えのように見受けられるわけです。今までも固有の租税面から相当の金が出ており、それにプラス、ガソリンの税で五カ年計画を遂行したいというのが、われわれの考えです。ところが目的税ではないと言いながら、だんだん目的税のように使われていく結果、なるべく他の財源をこれに充てずに、ガソリンの税金だけで五年間は一切がっさい、国や府県または町村道までもその財源にして逃げようというような節が財務当局に見受けられるので、今回の二千円分につきましても、どういうふうに使われていくのか、また今後それによって五カ年計画もどういうふうに推進されるのか、資料があったら配付願いたい、こういうことであります。
○内海委員長 なおこの機会に南さんに申し上げておきますが、実はきょうあたり大蔵大臣も出席せられて、皆さんの御質問にお答えしたいという考えは持っておられたのだけれども、予算委員会の方でどうしても手放さない。大臣自身も、大蔵委員会にさえも、まだ出席ができないような状態になっておりますから、そのうち必ず近い機会に出席しまして、こういった問題についてお答え申し上げたいということを、建設大臣を経て言って参っておりますから、御了承願います。
○中島(巖)委員 実は前々回の委員会におきまして、この道路関係はガソリン税と非常な関連がありますので、これの調査資料を出すように委員長に申し込んだわけであります。それから住宅関係の問題にいたしましても、金融公庫の過去の需要供給のバランスが非常な関係がありますので、この資料も提出するように委員長にお願いしたわけでありますが、これらの資料が出ていませんので、私いろいろ質問したいと思いますけれども、質問ができぬような状態であります。早急に提出方を、省の方へ委員長から督促をお願いしたいと思います。
○内海委員長 ただいまの中島さんのお話でございますが、大臣の方から、今しきりに調べて調製しておりまして、すみやかに提出するということになっておりますから、御了承願います。 次に久野忠治君。
○久野委員 一昨日以来、当建設委員会におきまして住宅の問題、なお本日は道路整備の問題等につきまして、建設大臣にいろいろ所見をお伺いいたしておるわけでございまして、各委員から相当突っ込んだ質疑が行われておりますが、最後に至りますと、建設大臣のきまり文句は、破局に瀕した地方財政を救うためにやむを得ずかような措置をとったのだ、こういう逃げ言葉であなたは答弁をしておられるように私は思うのであります。地方財政が今日破局に瀕しておるかおらないか、またどういう形において財政的な措置を講ずべきか、これは議論の分れるところであろうと思うのでございますが、道路整備の問題は、あくまでも法律に定めてあるところによりまして私たちが主張いたしておるわけでございますので、先ほど瀬戸山委員からも指摘せられました通り、建設大臣の道路整備に対する熱意のほどが私たちとして疑われますから、なおさらに私はお伺いをいたしたいのでございます。この道路整備五カ年計画あるいは臨時措置法等に盛られた精神について、もう一度建設大臣の忌憚のない御所見をお伺いいたしたいと存じます。
○竹山国務大臣 私は毎々申し上げておりますように、五カ年計画を尊重して、この実現のために、もちろんガソリン税を主軸といたしますけれども、今年も一般財政から全然出さないわけではございませんので、すみやかにこの目的を達成するように極力努力をいたしたい、そういう意味で今年度予算の編成をいたしておりますが、たまたま今お話の通り地方財政の状況もあわせて考えなければなりませんので、当初に立てましたときと本年度の地方財政とは、急速に状況が悪くなっておりますから、あのままの計画をもって、地方に全然同じような計画で押しつけて参りましても、事業の実行には相当の困難が伴うであろうということを考えまして、計画をくずさぬ範囲におきまして地方財政の面をあわせて考慮をいたしたのが今回の計画でありまして、私としては誠心誠意今までの基本線を守って努力をいたしておるつもりであります。
○久野委員 先ほどの御答弁、またただいまの御答弁を聞いておりますと、あなたは所管庁が違う大臣のような御答弁であるように私は思います。あなたがほんとうにこの道路整備に熱意があるというならば、閣議においても、あるいは予算折衝の際においても、強力にこれを主張なさるはずだ。そういう御主張をあなたはなさったかどうか、まずこの点を伺いたい。
○竹山国務大臣 私は、自分の所管に関する限り、最善の主張をいたしておるつもりであります。
○久野委員 しからば一万三千円という税率を、いかなる理由によって一万一千円に引き下げたか、これも地方財政が破局に瀕しておるからということでお逃げになるでありましょうが、さような事柄は、私たちとしてはどうしても納得できない。とにかく、どうしてその税率を下げることを御了承なさったか、それをまずお伺いいたしたい。
○竹山国務大臣 先ほども説明いたしましたように、一万三千円を政府がガソリン税として収めて、その三分の二を道路の計画に使おうという前回のやり方は、建設委員会の御賛意を得ないものだと考えまして、むしろ、この際そのやり方を改めて、実質的に昨年も一万一千円の計画にいたしておりますから、四十八億を含む一万一千円のガソリン税をもって、表から道路計画をいたして参りたいと考えたのが、今年の予算の組み方であります。
○久野委員 昨年の譲与税の取扱い方というものは、あくまでも昨年度限りという時限立法であったのであります。そういう立場から行きますならば、本年度は当初の計画通り一万三千円の基準をもって算定をされましたガソリン税収入を、全額道路費に充てるということは、法律の命ずるところによって当然であろうと私は思うのでございますが、さような主張をあなたはなさいましたかどうですか。
○竹山国務大臣 法律の文字から来る主張は、お話の通りかもしれませんが、実質的に昨年度一万一千円を五カ年計画に使って出発をいたしました建前からいたしまして、昨年度の金額を下らない、むしろ実質的には増額をいたします今年の予算をもって五カ年計画を遂行する、同時に他の部分は地方財政を道路の面において突っかい棒をするという行き方が最善と考えまして、かような予算にいたしたわけであります。
○久野委員 なるほど、総計費の面においては増額はされておりますが、補助率等が変っておりますので、事業量の面では相当私は減るのではなかろうかと思うのであります。そういう点についても、もちろん建設大臣は御心配なさったことと存じますけれども、先ほどここで問題となりました七十二億の使途の問題であります。これはあくまでも補助の一端として地方に割り当てるというのか、あるいは単独県費の経費としてこれを使わせるというのか、どういうふうな経費の使い方でありますか。
○竹山国務大臣 これは道路の経費でありますから、今お話のすべてを含んだ費用になると考えております。
○久野委員 さよういたしますと、補助に対する負担分と解釈してもよろしゅうございますか。
○竹山国務大臣 地方財政からして、一部はそういう面になる場合があり得ると考えております。
○久野委員 さよういたしますと、これは私ははっきり計算いたしておりませんからわかりませんが、おそらく七十二億は、全額負担分に回さなければならぬことになるであろうと存じます。従来単独県費によって地方道路が改良あるいは補修されておりました、その経費は起債その他によって別途にまかなわれておりましたけれども、そういう経費は別に計上されておりますか。
○竹山国務大臣 もちろん起債の面も、自治庁と相談をして、昨年の程度を下らない範囲で用意をいたしておりますから、単独県費その他補修の問題等の地方道路費は、そういうことで七十二億の分を合せて実施することに相なります。
○久野委員 特別失対に対しまして、今回は相当多額の経費が回されております。しかもこの経費につきましては、ガソリン税収入からこれを回すようになっておるのでございます。これは労働省の所管でありますから、あくまでも労働省の経費をもってまかなうべきものであると私たちは思いますが、ガソリン税からこれを回したということについて、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
○竹山国務大臣 これは経過的に申し上げないと、御理解いただけないと思いますが、御承知の通り昨年度予算の途中におきまして、緊急就労対策というものが、労働情勢に対応して計画をされまして、私もそれを受け継いで、これは重大な政策と考えて、誠心誠意この実行に当ったわけであります。その財源たるや、ガソリン税を対象とする財源で出発をいたしております。ところが、今度の予算の編成に当りまして、むしろ従来労働省のいわゆる失業対策事業に使っております財源を、積極的に道路、河川等にもっと能率的な使い方をする方が、ある部分においては必要だという主張を双方とも話し合いました結果、約十億労働省の予算を特別失対の方に回させまして、それに今お話の通り、建設省の従来緊急就労対策に使っておりました道路財源を合せまして、特別失対という仕事に切りかえたわけで、その反面緊急就労対策というものは、予算上はこれを廃止いたしましたという経過がありまして、緊急就労対策が特別失対に一歩前進をしたとわれわれは考えております。これは前にも申し上げましたように、労働省所管ではありますが、全部実施の場合は建設省に移しかえまして実施をいたしますから、これは従来と何ら変ることのない、もっと進んだ、いわゆる失業対策であると同時に、道路計画当然の目的には沿った仕事をなし得ることにいたしております。
○久野委員 最近、これは大臣から御答弁願えるかどうかわかりませんが、ガソリン税の増税について相当の反対運動が起きております。それについて、大臣の御所見を伺いたい。
○竹山国務大臣 これはいろいろそういう御意見があろうことは予想せぬではありません。ただ、今申し上げまして道路整備を急速に進めるためにも、この際可能な範囲において増税をしていただいて、地方の道路財源が充当されれば、それだけ道路の改良が進捗すると、われわれの立場では考えているわけでありまして、業者の御意見も、もちろんごもっともとは思いますけれども、むしろこの際は道路の改良が急速に進むことが、業者の方々には御迷惑ではあろうけれども、一つそのことを進める意味において御協力をいただきたいと、政府としては考えておるわけであります。
○久野委員 昨年もさようでありましたけれども、この増徴されましたガソリン税収入は、全額道路整備五カ年計画に使われるということであるならば、彼らも了承すると言っております。しかしながら、昨年は譲与税、あるいは本年は予定されておりまする地方道路税法等によりまして、何か別な面に使われるような気がするので、私たちといたしましては、絶対にそのようなガソリン税の増徴には反対であるというような意見も出てきておるのでありまして、さような観点からいきましても、あくまでもこの際当初予定をせられました一万三千円の税額の全額を道路整備五カ年計画に充てるということが当然であろうと思うのでありますが、先ほど来の大臣の御答弁を聞いておりましても、見解の相違でありまして、これはどうしても私とはいきつきません。しかしながら、またいろいろと法案が出て参りましょうから、法案の審議に当りまして、さらにこの問題については掘り下げて質疑をいたしたいと思います。本日はこの程度で私の質問を終ります。
○小松委員 関連質問として、大臣に一つ伺っておきたい。今の重油関係、ガソリン関係は、関税抜きで今日はやられておる。そのために、船賃の減少から相当利潤の幅を持っておると思う。そういうことから、ガソリン税等も考えられておったのだが、このたび政府が、ガソリン税を形式的には下げたということは、関税の含みがあるかないか。その辺、一つ重油関係の関税の点をお聞きしておきたい。
○竹山国務大臣 私の所管ではありませんので、私は道路の面から増徴の問題を考えておるわけでありまして、さっきどなたかお話のように、実質的にはガソリン税が増徴になっておるわけでありますから、これを減らしたから関税の問題が起ってくるということには、私は承知いたしておりません。なおよく調べまして、正確な御返事を申し上げます。
○小松委員 それでは、きょうはこれで終るそうでございますから、質問はこの次に回しまして、一つだけ事務当局にお願いしておきたい。整備五カ年計画の今日までの進捗状況を、詳細に計数的にあるいは資料的に発表できる範囲でこの次に出していただきたいと思います。委員長よろしゅうございますか、お取り計らいを願いたい。
○竹山国務大臣 それは出せますし、実は出ております。
○内海委員長 これは瀬戸山さんの要求によって出ております。 ちょっと最後にお諮り申し上げたいのですが、本日地方道路税法案並びに地方道路譲与税法案、この二つの法案が地方行政委員会にかかっております。次回の本委員会において、自治庁の当局を呼んで一応質疑をしたいと考えております。御了承願います。 本日の質疑はこの程度にいたしまして、次会は来たる十六日午前十時より開きまして、主として道路問題について質疑を続行いたしたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十八分散会