建設委員会 第5号
- 発言数
- 118 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1955/05/10
会議録
○内海委員長 これより会議を開きます。 建設行政に関しまして調査を進めます。昨日に引き続き質疑を続行いたします。通告順によりまして小松幹君。
○小松委員 本日は住宅問題が中心になりますが、ちょっと一つだけ災害問題、特に私は九州、関西の方の出身であるだけに、災害の、いわゆる過年度災害の残っておる部分が非常に多い、特に建設大臣にそのことについて、順次質問をして関心を高めておきたい、こういうのであります。 昭和二十八年度のあの未曾有の風水害の跡始末も完璧にできていない。さらにその前の過年度の災害復旧というのが積み重なって、現在地方ではどこに行っても災害復旧という声が、農山村の部落に行ってもあるわけです。これについて、建設省はどの程度の完成を今日までにしておるのか。またそれに対して、今後どういう対策を立てて、年度的にあるいは計数的にも考えておるのか、現在つかんでおるところの災害の総量、そうしたものをまずお聞きしたい。それを聞いて、また次の質問にいきます。
○竹山国務大臣 災害の総量につきましては、これは前内閣以来予算委員会等でずいぶん問題になった点でありまして、省別にいわゆる大蔵省と建設省、農林省との関係で、数字的に食い違いがあるために、地方で非常に迷惑をされておる実情にかんがみまして、前内閣のいつからでありましたか、量的に、両方から検討をし合いまして、食い違いのないように一応話し合いをまとめたものが、大ざっぱに申すと約千億だと思います。災害総量、そのこまかい点につきましては、また局長の方から申し上げますが、そういう数字でありまして、これに対しましては、いろいろお話しの通り問題がありまして、程度の差こそあれ、各県にいわゆる予算が足りないために仕越し工事をした問題もありまして、これらについては、この年度末までにできるだけの資金措置等を講じましたが、まだ全部片づいておるというわけにはもちろん参っておりません。それで、今年度予算におきましても、できるだけこれらの問題を片づけたいと考えて努力をいたしたのでありますが、今年の予算といたしましては、前年度に比べて額としては減っておりますけれども、前回も申し上げましたように、今年の予算で昨年度よりは残事業に対する進捗率は幾分よくなっております。非常にいいとは率直に申して申し上げられませんが、幾分よくなる程度の予算を組んであるつもりであります。 なお、今後の問題としては、この前も申し上げましたが、私はやはり毎年問題になることでありますから、この災害復旧の予算を継続費の制度に直したい。要するに三年なり五年なり、一旦国会の御承認を得れば、全部とはいかないまでも、その大部分のものは継続予算として実施をするという建前に戻したい。これは占領下の政治の誤まりと思いますから、そういうことで大蔵省との折衝に努力をいたしておりますが、災害の方は、非常に必要は必要なんですけれども、基礎がつかみにくいので、今年はまず河川の問題から入りたいと努力をいたしましたが、何分非常に時間的に査定等に手間がとれますので、今年は実現をするわけにいきませんでしたが、災害の問題については、継続費制度を打ち立てたいということで、引き続いて大蔵省と話し合いをして、原則的には意見は一致をいたしておりますので、できるだけ早い機会に実現をいたして、そこで今お話のような点を一歩前進をいたしたいと考えております。
○小松委員 大臣の御答弁を聞いておりますと、追加予算をも考慮するというようなふうに聞えたのですが、そう受け取ってもようございますか。 その次に、さらに継続費に、いわゆる予算の仕組みを変えるという問題は非常にいいことであるが、これは大蔵省あたりの見解というものはそこまで進んでおるかどうか。 さらに第三点は、建設省では六割何分は完成した、こういうふうに考えておるらしいのですが、われわれのところは二割八分いかない復旧状態じゃないか、かように考えておるのです。これは観点の相違といえば別ですけれども、その辺のところ、さらに技術的になるかもしれませんが、御答弁を願いたいと思います。
○竹山国務大臣 私の申した中で、追加予算をするということは申した覚えはありません。今のところ、新規災害のない限りこの予算でまあいけると思います。 それから、継続費の問題は話し合いを進めております。河川については、大蔵省もやることに意見が一致いたしております。ただこれは具体的な計画の内容査定の問題が、非常に技術的に時間がかかりますので、明年度予算ではぜひ実現をいたしたい。災害復旧のやり方についても、原則的には了解をいたしておりますが、これを実際に予算化する方法について検討をいたしておるようなわけであります。 それから、今の進捗率のお話の点は、いろいろ県によって事情が違いましょうし、具体的点は局長の方から申し上げさせていただきます。
○米田政府委員 進捗の状況につきましては、お手元に資料をせんだって差し上げてございますが、これでわかりますように、今日災害が残っておりますのは、二十五年以降の分でございます。その総額は国費にいたしまして約一千億でございます。そのうちから本年度の予算支出をするわけでございます。一千億に対して二百七十六億五千万というものを本年度支出することになっております。出来高は、それぞれ年次によってみな異なっておりますが、大体のことを申し上げますと、二十五年から二十七年までの分は、約今年度末で八〇%程度になるようにいたしたい。その表では七七%と書いてございますが、これは今後の物価の値下りあるいは入札残金等の処置を合理化することによりまして、八〇%程度を目標にしてやりたい、こういうふうに考えております。 それから二十八年の災害は、これは非常に大きい災害でございます。各地で非常に困られておるのは二十八年度災害であります。これは額が大きいのでなかなか進捗率がよくありません。その表では本年度やって五五%に達するようにしておりますが、これも先ほど申しましたような理由で、各県に対しては六〇%以上進める努力をするように話をいたしたいと思っております。 それから二十九年度災害、これは幸運にも去年は非常に災害が少く、従来年額国費が平均三百億以上になるのでございますが、昨年はそれが二百二十億程度で済みましたために非常に楽でございました。これは比較的進捗率がよくなっておりまして、本年度予算を支出することによって、その表では四七%と書いてありますが、これも先ほどの努力目標で五〇%以上の率になるように労力をいたしたいと考えております。従いまして、二十九年度災害は、大体今年度一ぱいたって五〇%、約半分できる、こういう状態でございます。それから二十八年度は六〇%程度を見当にいたしたい。さかのぼりまして二十五年から二十七年の分は、全体について八〇%程度を完成目標にいたしたいというような予定であります。
○小松委員 建設省関係の申請に基くパーセンテージを出しているのだと思いますが、現在の地方財政が非常に困窮しておる。それがために災害の跡始末をやりたいけれども、負担というものは重なってくる。特に災害地は、毎年の災害が重なってくると、地元の地方団体は赤字をかかえて起債もよくできない、こういう状態からそのまま放置されておるというありさまであります。この点について、建設省は重荷にしておるのではないかという点もあるのではないか。そこで地方は、仕方がないから補助金を全部充てて災害復旧をやりたい、地元負担をなくしたい、こういう意味のこそくな考え方に立って、過去において会計検査院等からいろいろ指示していただいておりますが、結局は地方の財力がないために、そういうこそくな手段までとって補助金にたよるという最悪の状態が出てきておる。これを単に地元あるいは地方団体のこういう予算のとり方がでたらめだという一点ばりで、今度の査定等も大幅に災害復旧費を削ったんじゃないか、こういう見方をしておる。その点、もちろん地方団体も悪いところはあっただろうと思うけれども、背に腹はかえられないという窮地に追い込まれたことから、そうした点があるわけなんです。この点についてどういうお考えの上に立って、建設省として、いわゆる災害で荒された現地をどういうような格好で今後救い上げて復旧していくか、その点についてまず一つお伺いしたい。それと、さらにそれが発展して、負担率の改変を特殊に考えてもらうことはできないかということ、このことをお尋ねいたします。
○竹山国務大臣 地方財政の問題は、お話の通り災害が一番多きいわけでありますが、大へんな破局に直面をしておるといいますか、大へんな事態でありますから、これは災害の問題といわず、ことに建設省のように地方負担を伴って仕事をしなければならぬ省としては、私はおっしゃるまでもなく、そういう点で今年の仕事についても予算についても特に注意をいたしたつもりであります。知事会議等では、もう公共事業費は削れ、とても負担に耐えられないからやめろ、まあ全部やめろという意味じゃありませんけれども、そういう意見が強力に出るほど苦しんでおるということは、よくわれわれも了承いたしております。そうかといって、一方においては同じ人が仕事をしろ、こう言わなければならぬ。非常に実情は苦しいということはよく理解をいたしておるつもりであります。従って、できるだけお話のように地方負掛を減らして仕事ができるようにいたさなければならぬという心持で努力をいたしておりますが、しかしまた一面それをやれば、事業分量が減るということもありますので、これを極端にいたすわけには参りませんので、建設省としてはそういう面でできるだけ地方財源を楽にするということで、あとでまた御意見が出ようと思いますけれども、道路の問題などについては、地方負担を各団体を通じて減らしまして、いわゆる国庫の負担率をみな上げまして、その裏打ちに本年地方道路税を作りまして、これはある意味においては皆さんの御努力で財源的に確保されておりますから、そういうことができるといえばできるわけでありますから、そういう可能な面からたけでも、一つ地方の財政をできるだけ軽くするということにいたして参りますし、また住宅などについても起債を確保をしていくということにやっております。災害復旧の負担率を上げるというような問題、あるいは河川等についてのそういう考え方はとりたいのでありますが、なかなか財政等の関係上、規模を縮小してまでやることがいいか悪いかという点については、非常に慎重にいたさなければならぬと考えておりますから、地方財政との関連において、今後よく検討をいたして参りたいと考えております。
○久野委員 ただいま建設大臣の発言中に、どうも納得しかねる点が一点ございますので、関連して一言お尋ねをいたしたいと思います。 知事会議から、一般公共事業費はこの際取りやめにしてくれという強い申し入れがあったというお話でございますが、いつどこでそういうお話がありましたか、それをまずお尋ねいたしたい。
○竹山国務大臣 いや全部取りやめろと言ったのではありませんが、公共事業費その他をできるだけ圧縮した方がいいという意見は、知事会議の代表者会議だと思いますけれども、自治庁にそういう申し入れがありまして、自治庁長官から閣議に報告がありました。日は覚えておりません。しかしそういう意見があったからといって、私たちが公共事業費を縮小しようと考えておるわけではおりませんけれども、そういう意見があるということだけは事実であります。
○久野委員 それはどこの知事でございますか。
○竹山国務大臣 一人の知事ではありません、いわゆる知事会議の世話人会の意見として自治庁に申し出があったわけであります。
○小松委員 知事会議がそういうことを言うたか言わぬか存じませんけれども、とにかく、地方がこの負担に耐え切れなくなっていると同時に、いろいろな新規卒業をもくろんでも、予算は中央からくれても、地方の財源に困っている、こういうことから、いろいろなこそくな手段が出るとすれば、やはり必然的に圧縮しないで、負担率というものを改変する、あるいは、これを永久に改変するわけではないが、ある地域なりあるいは特定年度を切って負担率を改変するという考え方に立たなければ、地方財政の貧困化と災害の復旧を急ぐという面から考えた場合に、どこかを調整していかねば、このままいけばまた本年も災害が来るかもわからない。そうすれば、せっかくしかけた仕事も中途でまた災害が重なる。こういうことがあるので、この点は一つ考えておいていただきたいのであります。 以上で、大体の質問を終わりますが、最後に、地すべりについてはどういう対策があるか。砂防工事では追いつかない地すべりが、災害の重なるにつれてひびが入ってきているわけです。この点について、技術的に解明が願えたらいいと思います。たとえば長崎県北松浦郡の地すべり、大分県の由布山の裏の地すべり、この二件を例にとっても、砂防工事では間に合わない、大きく亀裂を生じつつある。こういう問題について、どういう処置を考えておられるか。
○竹山国務大臣 御希望の点はよくわかりましたが、これはなかなかむずかしい問題でありますから、よく慎重に検討いたしたいと思います。 それから地すべりの問題は、地すべりに対する予算は若干はとっておりますが、今のお話の点にぴったりするのかどうかは、局長からお答えいたします。
○米田政府委員 地すべりにつきましては、最近全国的に非常に顕著に個所が増加をいたして参りました。この辺については、従来からもいろいろ研究してきておりますけれども、なかなか的確な方法というものが、それぞれの個所において方法を異にするために、まだ研究の余地が相当残っております。今日とっております方針は、大体この地すべりというのは、一つのすべり面がございます。すべり面と申しますのは、崩壊するある土のかたまりと、その母山、母になる山との間にすべり面がある。それが大てい粘土質の層ができておる。そこに雨季になって水が入ってきて、それでそのすべり面を活動させるというのが大体原因になっております。そこで、今われわれのとっております方針は、そのすべり面に入る水を防止することと、それからすべり面に入った水を早く外に抜くことであります。今とっておりますのは、主としてすべり面に入った水を早く抜くために穴を掘る。そのすべり面まで到達する穴を外部から掘っていって、そこに入ってきた水をその穴から抜くという方法をとっておりますが、これはだいぶ各地で効果をあげております。そういう方法を主として今日地すべり対策としての方法にいたしております。その他特殊の方法はいろいろございますけれども、大体一般的な方法としてはそういう方法をとっております。
○小松委員 地すべりというのは、府県では相当な大事業になるわけです。だから、とても一府県あるいは一地方団体では、事が大き過ぎて始末に負えない。だから、建設省が本格的にこの対策を立てていただかなければ、一雨ごとに、すべる危険に対する住民の不安というものは、おおいがたいものがある。その対策として、本年あたりも何か補助率を、九割を五割に引き下げたということも聞いたので、この辺のところ、この地すべり対策というものをどう考えているのかという基本です。数字のことは別として、補助も引き下げて、建設大臣の言葉をかりれば、何ぼかお義理を立ててやるという程度だということですから、そういうことで果して地すべりというものを防げるのか、あるいは対策ができるのかということなんです。この点一つ……。
○竹山国務大臣 私の申したのは、そういう意味ではありませんで、川に比べれば地すべりの予算は、額は少い。しかしだんだんと方々から御要望もあるのですから、昨年よりはふやしていることは事実であります。
○米田政府委員 この地すべりについては、今後極力対策を立てて実行に移したい、こういう考えで進んでおります。ただ、現在まだ各地の御要望に十分沿い得ないうらみはございますが、今後も大いに努力するつもりでございます。先ほどの補助率の問題は、二十八年度に起った地すべりの特別法の補助対象になりました九割の問題だと存じますが、あれは実は政府部内の方針といたししまして二十八年の地すべりの分は、大体各省とも二十八年度で一応完成をいたし、あと残っております分、これはあの二十八年災害の直接の災害と言い切れない部面が非常にありまして、従来から地すべりを起しているのがあの二十八年度の地すべりと一緒になっておりますので、二十八年に実際に起きた分だけはあの補助対象になる。従来から地すべりをある程度起しておったものについては、また従前の補助率に戻ろうということで、各省ともそういう方針をとることになりまして、自後は普通の地すべり事業として実施をすることになっております。従いまして、補助率が今のお話のように二十八年の災害の分そのものは九割であったけれども、今日やっているのは、一般地すべりとして二分の一補助になっているという結果でございます。
○小松委員 以上で大体災害復旧のことは質問を打ち切りたいと思います。まだ御注文はたくさんありますけれども後刻にいたしまして、最後に住宅問題を一つだけ質問いたします。 最近公営住宅あるいは金融公庫等もありますが、幾分住宅問題が企業化していくような傾向もあるわけですが、それとともに、やはり地方財政に対するしわ寄せというものが大きく来ておる。ところが、起債のワクはやはり依然として他のものと同じだ、こういうことになれば、必然的に先ほどと同じように、やはり住宅もありがた迷惑だという地方も出てくるわけです。これについて、起債のワクを特殊住宅に広げるという手があるのかないのか、その辺は考えておるかどうか。さらに、そういうことでなくして、思い切って国営というか、国設の低家賃建設というものと取り組む意思はないか。これは社会党が今度出す国設住宅法の精神から、一応建設大臣に聞いておくわけですが、その二点について……。
○竹山国務大臣 地方起債の問題につきましては、もちろん地方財政というものに限りがあるわけでありますから、際限なく、住宅だからということで要請はできませんが、今年の地方財政計画の中では、約百億のものを考えておりまして、これは他を犠牲にするということは語弊がありますが、できるだけ優先的に確保をするという建前で参っておりますから、地方財政のいろいろの段階で、お話のように迷惑な県もあるかもしれませんけれども、全体としては起債の裏打ちをいたしておりますから、まず住宅の計画の進捗には差しつかえないと確信をいたしております。 それから今お話の、全部国費でやる考えはないかということでありますが、これは前内閣以来とって参りました一番最高位を三分の二政府が負担をする、この建前以上に進める考えは、今われわれとしては持っておりません。もちろん政府で負担ができるならば、できるだけやるということはけっこうなことだと思いますが、しかし、やはり住宅は全部を税金でやるということは、これはわれわれの考えでは、国民が負担に耐えられるとは思いませんから、できるだけ国家が負担をするということはやらなければなりませんが、やはり一面において金融措置その他民間自力建設というものにあらゆる協力をいたしていくということが、住宅政策の基本であってよろしいと考えております。
○小松委員 私の質問はこれで終ります。
○内海委員長 二階堂進君。
○二階堂委員 私は大臣に対しまして、主として住宅建設の問題について二、三真意をただしてみたいと存じます。 鳩山内閣ができましてから、その一つの大きな公約といたしまして、四十二万戸建設という公約をいたされたのであります。私どもといたしましても、この住宅難に悩んでおる人々のために、住宅を一日も早く建設して、これらの問題を解決するという政策につきましては、従来自由党の内閣におきましても、積極的にこれが対策に当っておったわけであります。さらにこれを積極的に推し進められるという政策につきましては、非常に賛成をいたしておったわけでありますが、しかしながら、この四十二万戸の住宅建設の案の内容をいろいろと検討して参りますと、その内容につきましては、必ずしも私どもの納得のいきがたい問題があるわけであります。国民も選挙の時の四十二万戸という大きな公約を非常に期待いたしまして、住宅に悩んでいる人たちは、今にでも政府の金で住宅ができるんだというふうに期待をいたし、従って民主党の方にもそのためにたくさんの投票が行ったのではないか、私はかように考えておるものでありますが、しかしながら、今申し上げますように、この内容をつぶさに検討いたしますと、非常にがっかりさせられるような点も多いのであります。私はこの案の内容を実際に実施される場合に当って、国民が期待しておったような、そのような公約が完全に実施されないということを知ったときには、国民もこの四十二万戸という公約にだまされたというような気持を抱く人が、かなり多いのではないかと考えておるのであります。従いまして、私はこの内容につき、また住宅建設の根本政策につきまして、大臣の御所見をお伺いしてみたいと思うのであります。 まずお伺いいたしたい点は、今日住宅に一番悩んでおる階層は、一体どういう階層であるか。住宅建設政策の根本は、この住宅に一番悩んでおる人々のために、安い家賃で、あるいはまた安い月払いで家を分譲するとか貸してやることが根本でなければならないと私は考えております。そこで、大臣にお伺いいたしたい点は、この四十二万戸という建設の目標戸数を、一体どういうところに基準を求めて発表せられたのであるか。承わりますと、この四十二万戸建設案というものは、最初は建設省が出した案ではなくして、むしろ大蔵大臣が思いつきと申しますか、どういうところから考え出された案か存じませんが、大蔵大臣が、建設当局よりもむしろ積極的にこの四十二万戸というものを叫んでおられる。これは選挙のさなかでもありましたが、一萬田大蔵大臣は、防衛分担金を削減してこれを内政費に回す、そうしてその大部分を住宅資金に回すということまでも言っておられるのであります。なおまた、住宅対策こそは防衛対策だ、こういうことも再三言って国民の関心を集めておられたことは事実であります。私はこの四十二万戸という数字が、一体どういうところから出てきたのであるか、まずその点をお伺いいたしたいのであります。
○竹山国務大臣 四十二万戸は、現在不足しております戸数と今後ふえるであろう戸数を合せて約五百万戸を大体十年を目標に充足いたしたい、その初年度を大体割り当ててみるとこれくらいな目標になる。漸次国民の所得の増加に従って、年次的に若干ずつふやしていく、漸増の方式をとるという考え方で、閣議において決定をいたしました案でありまして、今大蔵省とか建設省とかいうご意見なりお感じの点は、これは何とも申しませんが、今度の住宅政策は、建設省の事務的な政策として出発いたしたのではなくして、鳩山内閣の重要政策の一つとして取り上げましたから、従ってその資金面において大蔵省がもっぱらその手当に努力をする、建設省がこれの実施、建設に向って努力をするということは、これは各省所管の関係から当然起ってくる問題でありまして、別に大蔵大臣がどう、建設大臣がどうというとらわれた観念でわれわれは考えておらないので、内閣全体の政策という考えで出発いたしたようなわけであります。
○二階堂委員 ただいま大臣の御答弁を伺っておりますと、この四十二万戸という数字の根拠は、一応私ども了承するといたしましても、この建設案なるものは、建設省が事務的に考えた案ではなくして、むしろ民主党内閣が公約の一つとして特に大きくうたった政策である。大臣のお言葉にもありましたが、建設省がどうとか大蔵省がどうとかいうようなことじゃなくして、政策の一つとして大きく出した案である。これは当然政策としては私も賛成をいたすものでありますが、しかしながら、この四十二万戸の政策が、内容ともに裏づけのある、しかも国民の期待を裏切らない政策であったならば、これは異存はありません。しかしながらこの四十二万戸建設は、重要な政策であるから、そのまま事務当局は計画を立ててこれを実施せよ、こう政府当局から言われましても、実際建設事務に当っておりまする建設省といたしましては、これを忠実に実行する上におきまして、いろいろな難点が出ておると私は考えておるのであります。私は、このことにつきましては、あとでいろいろお伺いをしてみたいと思うのであります。そこで、この住宅を一番要求しておる階層というものは、月の収入を基本とする階層を中心としてでありますが、一体どういう月収、所得額の人が、どの程度住宅難に悩んでおるのか、こういうような基礎的な数字でもおありでありますならば、一応お教えを願いたいと思います。
○竹山国務大臣 これは統計的にお求めとあれば、あとから数字的には申し上げますが、端的に申せば、やはり生計にも困るような低額所得者が一番家に困っているということ、これが常識ではないかと思います。それは、住宅というものは非常に複雑なものであって、みんな同じような家に住めば簡単でありますが、それぞれの要求、それぞれの段階に応じた要望がありますから、どの層が一番切実かということになりますと、主観的になりまして、あるいはある程度中間的な収入の人が生活を充足しようという要望が強くなって参りますから、家の要求が強いとも言えましょう。これは見方によっていろいろありましょうが、しかし国民全体の層をながめた場合に、まず国家が考えなくちゃならぬ問題は、最も低額所得者の住宅であろうというふうに考えております。
○二階堂委員 常識的な意見は、大臣のお話の通りであります。しかしながら、少くとも住宅不足を解消するために年次計画を立てて、そうしてこの不足を解消しようというような一つの政策を民主党内閣あるいは大臣がお立てになる場合、少くとも基礎的な統計と申しますか調査と申しますか、そうしたような基礎調査、統計の上に立った計画案でなければ、これはずさんきわまるものであると申しても過言ではないと考えております。民主党の掲げております幾多の宣伝は、思いつきの公約がある、私どもはこういう印象を非常に強くいたしておるのであります。この住宅建設四十二万戸の基礎にいたしましても、事務当局におきましてどういう階層がどの程度住宅が不足しておるのだというような統計すらない、そういうような統計に基かない、ただ行き当りばったりの建設案であるというふうに私は考えざるを得ないのであります。私がいろいろ聞いて回りました意見等によりますと、今日住宅困窮世帯の状態は、月収一万六千円未満で家賃の支払い能力が八百円から千五百円程度の世帯が三十数パーセントに上っておる、月収二万六千円から三万六千円程度の者で、家賃の支払い能力が千五百円から三千円という世帯が五七%から六〇%に上っておるというような統計を私どもは得ておるのであります。この統計が果して正確なものであるかどうかということは、これはいろいろ議論が出ましょうが、私は大体このような見当で一応住宅困窮の世帯というものを推測しても間違いはないと考えておるのであります。そういたしますと、先ほど私が申し上げました通り、住宅建設の基本方針というものは、大体家賃が千円程度から三千円程度で、その家賃の支払い能力のある者に、国の力の大部分の家を建ててやるということが根本でなければならぬと考えております。しかるに、今回その住宅建設の内容を見て参りますと、そういうような方向に逆行するような行き方が内容的に見られるのではないかと私は考えております。たとえば今回、私はあとでお尋ねいたしたいと思っておりますが、この住宅公団というようなものをお作りになって、そうして一部分譲しよう、あるいはまた家を貸し付けようというような政策もおとりになっておるようでありますが、この公団建設による分譲あるいは賃貸の政策というものを見ますと、大体賃借をする者は月に三千四、五百円程度の家賃を払わなければならぬ、あるいは分譲してもらおうという方は二十ヵ年でありますか、この間に五千円程度の支払いを毎月していかなければならないというようなことであります。このことを見てみましても、これは住宅に困っている人に対する解決の政策ではなくして、むしろ四、五万程度の収入が毎月あるような人でなければ、とうてい住めない、あるいは分譲してもらえないというような階層のために、重点的にこういうような政策をおとりになっているようにも考えられるのであります。さらにまた、私は住宅政策の根本は、何といっても公営住宅に主力を注がなければならないのではないかと考えております。これは自由党内閣におきましても、住宅の政策はやはり公営住宅が主でなければならぬということを主張しておったようでありますが、このようなほんとうに住宅政策の基本に逆行するような観が四十二万戸のこの政策の中に見出されるのでありますが、この点につきまして、建設大臣はいかようにお考えになっておりますか。
○竹山国務大臣 数字的には、御要求とあれば申し上げますが、住宅の計画は、決して思いつきでやっておるのではありませんで、前内閣以来、住宅審議会というものが法律で作られて、その住宅審議会の決定した方向をわれわれは尊重して参っておるつもりであります。前年度までの計画は、この審議会の決定した住宅戸数に達しておりません。そこで、われわれはこの決定の線を尊重した計画にこれを直したつもりでありまして、そういう点を一つの基礎に置いておるということも御了承をいただきたいと思います。 それから、全体の住宅の重点の置きどころということについて、今の御意見ばよく尊重をいたすものであります。われわれも低家賃の家をたくさん公営住宅で作るべきだという考えば、全く同感でありまして、そういう線で今回の計画をいたしておるつもりであります。御承知の通り、今までの公営住宅の最低の家賃は、千円台のところでありましたが、われわれは今度は八百円台の安い、しかも不燃性のアパートを思い切って第二極において増額をいたしましたのも、公営住宅を低額所得者に重点的に序数を増していこうという考え方の現われでありまして、私は御意見の通り進めていっておると考えておりますが、全体としての戸数を増します場合におきまして、この低頭所得者に対する戸数と、それから今まで住宅公庫その他公営住宅の中においても、非常に改良進歩され、進んできたある程度高いアパートのようなものを公営の中で大きく取り上げていくということは、できればけっこうでありますけれども、今の御意見のように低家賃住宅というものの戸数を増すためにば、不燃性の中層以上のアパートというものではなかなかその期待に沿うことはできません。これを千円の家賃で貸せということは、実際問題としてできません。そこで、全体の配置から考えて、公営住宅はできるだけ安い家質の家を数たくさん供給をする、そうして一方においてだんだん進歩してきました中層以上のアパートの分は、民間資金等を加えて公団の方面で補充する、その間に立つ公庫は、従来の基本線を守って、金融機関の本質に基いて、できるだけこれを充実していくということで、低家質住宅と、ある程度高いけれども内容のいいアパートというものとのバランスをとっていこう。その中において、昨今やかましく言われますように、国費を使う以上は不燃性のものを建てるべきだ、こういう主張も取り入れまして、今回は全体の不燃率は昨年度予算よりは倍にふえておるというようなことを考慮いたして——決してぜいたくな住宅を今度余分につくる考えではありません。しかし一方の要求から言いますならば、いわゆる産労住宅というものの要請は、今回の公団あたりが考えている程度のものでなければ要求に応じられませんから、政府資金、民間資金等をこね合せまして、最も合理化した家賃で、あるいは分担費用でやるという制度を作ったわけでありまして、この両方をにらみ合せていただくならば、いろいろな種類の要請に応ずる住宅の多方面のものの一応のバランスがとれていく。これは御意見でありますから、もっといい家を建てろという御意見と安い家を建てろという御意見、これはおのおのいろいろなものが出てこようと思います。私としては、各方面の意見をそれぞれ公平に均等をとったつもりで考えておりますが、なおしかし、よく御意見を伺いまして、実際の地方の実情に応ずるように実施については努力をいたしたいと考えます。
○二階堂委員 どうも大臣の御答弁ではよくわかりかねる点もあるのでありますが、私はやはりこの四十二万戸という数字が災いをしているのではないか、これは政策の実施につきまして非常に無理がいっているという事柄であります。従来も、この住宅建設の実績を見てみますと、毎年相当な家が建っているのであります。昭和二十三年度あたりは七十円万戸というようなものが建っております。これはその出時の事情は今の事情と違いますし、家らしい家をということで建てた関係もありましょうが、昭和二十三年度には七十四万戸、二十四年度には三十七万戸、二十五年度には三十三万戸、二十六年度には二十四万六千戸、二十七年度には二十七万七千戸、二十八年度には三十一万戸、二十九年度に三十万戸、そういうふうに建っておるわけであります。この四十二万戸という数字を最初から打ち出されたために、実際に家を建てる場合におきましては、非常な無理がいっておる。その無理と申しますのは、たとえば公営の住宅にいたしましても、第一に単価の引き下げを行なっておられる。これは物価等の位下り等もありましてそれで建つんだ、こういうふうな御答弁もあるかと思っておりますが、実際建設省が最初に考えておりました木造にしましても、あるいはまた耐火の建築にいたしましても、事務当局であります建設省が考えておりました単価を、さらに大蔵省の方で切り下げて、これで建てろというような話もあったかのごとく伺っておるのであります。このように単価を引き下げた結果、果してそれに相当するようなりっぱな家が建つかどうか。これは実際に仕事をやっておる業者の意見を聞いてみますと、なかなかそのような安い単価では家が建たないというような意見を吐く人もたくさんあるわけであります。なお、さらに坪数を切り下げておられる。昨年第二種の八坪という坪数の家をば、六坪ないし七坪に引下げておられる。そういうふうな六坪くらいの家は、母子世帯に充てるとか、あるいはまた新婚者向きとして作るというような御意見も入っているようであります。これは坪数を引下げていかれるということや、あるいは単価を引下げておられるという点につきましても、納得の行かない点があるのでありますが、これはどういうことでこういうふうになったかということをいろいろ考えてみますと、やはりこの限られた国費の中から、どうでもこうでも四十二万戸の家を建てなければというようなことから、単価を引下げてきているのではないか、あるいは坪数を引き下げてきているのではないかというように私どもは考えるのでありますこの点について、建設省の当局といたされましては、実際今内示されております単価で、はたして家らしい家が建つのか、建てる自信があるのかということをお伺いしておきます。なおさらに、この八坪でありました昨年の第二種の住宅は、六坪に引き下げておられる。一体この六坪に向く対象になる人は、先ほど申し上げましたように母子世帯であるとか、あるいは新婚者を対象にしていると、こういうふうに言っておりますが、この母子世帯にいたしましても、平均の家族数というものは三・七人になっておる。言いかえると、六坪ぐらいの家に三人半ないし四人というものが住まなければならぬというような実情に相なっておるわけであります。さらにまた、新婚者といいましても、これは最初は、一人でありますが、必ずしもいつまでも新婚者であるわけではございません。すぐ三人、四人になってしまう。こういうようなことから考えましても、私はむしろこの坪数を、昨年の坪数八坪を六坪に引き下げて、四十二万戸という数字に無理に持っていかれる必要があるのか。理想といたしましては、やはり八坪の家は八坪でお建てになるのが原則ではないか、こういうふうにも考えるわけでありますので、私はこの四十二万戸という数字を無理をせずに、あるいは三十万戸なら三十万戸にして、もっと家らしい家を作ってやるという考えにお変えになった方がいいのではないかというふうに考えるのでありますが、この点について、当局並びに大臣の御所見をお伺いしたい。
○竹山国務大臣 いい家を建てた方がいいという御意見はよくわかります。わかりますが一方において家が足りない、すみやかにその要請にこたえるためには、私は数を建てなければならぬということも、一方において重要な要素であろうと思いますから、四十二万戸が三十万戸でいいというふうには、私は今のところ考えておりません。どうしても私は一戸でも多く建てることが、今国民の要請であろうと思います。 それから、八坪と六坪の問題であります。これは無理に金を節約するために六坪にしたというふうにおとりでありますが、中身をよく御検討くださればわかりますように、木造住宅の分を耐火建築に六坪に直しましても、金の額からは何にも節約になりません。節約するためにやったのではなくて、できるだけ公営住宅において不燃性のものを作って参りたいということのためにば、家賃の方の制約がありますから、不燃性の坪数に金のかかる家を作れば家賃が高くなります。その間の調整をいたすためには、やはり木造の小さな一戸建の家よりは、不燃性のアパートの方が近代的でもあるし、われわれはその方が進歩したものだと考えまして、こういう制度を考えたわけでありますから、これは地方の事情に応じまして、木造建の方がいいというところは木造建を建てるがよかろうと思いますし、都市の付近でやはり耐火性のアパートの方がいいというところは、これを建てる方がいいと考えておりまして、決して戸数を無理をしたり、金を節約するためにこうしたわけではありませんので、家賃の制約と不燃性住宅で、一歩前進するための処置ということで御了承をいただきたいと思います。
○二階堂委員 この場合、家をこれだけよけい建てればそれでいいのだというようなことでありますが、それならば六坪のところを、三坪という住宅もこの前見たのでありますが、そういう家もある。そういうものを作れば、また四十二万戸にも四十何万戸にもふえるということにもなる議論が出てくるのでありますが、この議論は別といたしまして、坪数の少い家をよけい作ればそれでいいんだというような考え方は、一応よく聞えることではありますけれども、しかしながら、実際の実情には沿わないのではないかということを私どもは心配をいたしておるわけであります。小さな部屋にたくさんの人を入れていくような結果に相なるのではないかというふうにも、私は考えております。少い収入を持った者が、必ずしも家族は少くないということが実情でもあります。こういう点から考えて、私は今申し上げましたような意見を申し述べたのでありますが、さらにまたこの四十二万戸の中には、増改築が公庫住宅の中に三万戸、民間住宅の中に一万五千戸というふうに出ております。この増改築を戸数に含められたという点であります。これも四十二万戸という数字を並べる上におきまして、はなはだインチキ性を含んだものではないかと考えるものであります。家を作り足す、一部屋作り足す、それを一戸として勘定する。一部屋と勘定をすればまだよろしい、三十万戸プラス四五千室というふうにはっきり言うならばまだ通りもいいが、それを四十二万戸の中に、何万戸というものを戸数として入れて、公約通り民主党は四十二万戸の家を建てたのだとおっしゃることにつきましては、私どもははなはだ納得がいかない、インチキきわまる数字であるというふうに考えております。こういう点につきましても、もっと良心的にお考え下さいましたならば、先ほど申し上げました通り、戸数は三十二、三万戸でもいいんじゃないか。そうして住宅に苦しんでいる人のために増築を何万部屋かやってやるのだというふうにはっきりお示しになった方が、良心的ではないかと考えるわけであります。さらにまた、増改築をする場合におきましても、最高限度の貸付七万五千円と見ておられる。そういたしますと、七万五千円借りても、とうてい部屋らしい部屋はできない。従いまして、七万五千円金を借りて部屋を作り、家を作るという者は、少くとも十四、五万は金を持たなければできないというような実情にも相なろうかと私は考えるわけであります。こういうことを考えてみましても、増改築に考えられております二万五千戸でありますか、これらの家が果して建てられるのであろうか。七万五千円を借りて家を作ろうという者も、さしあたり十万なり十四、五万という頭金を持ってこなければ建てることができないというような実情になるのではないかと私は思いますが、この点についてどういうふうにお考えになっておるか、御意見を承りたい。
○竹山国務大臣 増改築は増改築じゃないかということは、まことにごもっともであります。しかし、この増改築の分に融資をしろという世論は非常に強いのでありまして、従来も、でき得ればやりたかったのでありますが、資金の関係上できなかったということは御承知の通り事実であります。主婦連その他から非常にやかましい要請があるわけでありますから、今度はそういう要請に応じて、こういう制度を広げたわけでありまして、何もことさらやったというつもりはありません。同時に、頭金がいるじゃないかとおっしゃられますけれども、これもお話の通りであります。しかし公庫の金貸しは、全部ある程度の自己資金を持たなければできない建前のものでありまして、公営のように全部を建ててやるというわけには参りません。 それから問題にたっておりますのは過密住宅というものでありますから、これが一部屋でも二部屋でもふえまして、今二家政、三家族入っておるものが別れれば、私は今いろいろおしかりをいただきましたけれども、小さい家を一戸建てるのと、やはり同じ結果になるというふうに考えておりまして、何らインチキな考えでやっておるのではありません。
○二階堂委員 その数字のことにつきまして、私どもは、これは四十二万戸を要望して大きな政策として民主党が掲げられたことでもありますので、あくまでも四十二万戸を作るのだということを最後まで言わなければ、国民に対してもこれは相済まぬことになるとお考えになっておられて、そういうことを言われるのじゃないかと思います。これは私は実際ばインチキな数字であると考えても間違いのないことであると考えております。 さらに私は、一、二点お伺いしておきたいと思うのでありますが、今回公団を作られるというような意向であります。しかも住宅公団でありますか公社でありますか、これによって二万戸という家を建てる。このことにつきましては、先ほど申し上げました通りに、まあけっこうな考え方でおろうかとも思っておりますが、一体公団をお作りにならなければならなかった根本的な理由というのはどこにあるのか。これは公営の住宅にいたしましても、あるいは住宅金融公庫の方から金を借りて作る住宅にいたしましても、これは数年来たくさんの実績を持っておるわけであります。わざわざ公団を作って二万戸というものを作らせようとされる意図はどこにあるのか。これは金融公庫をもってしても、あるいに公営をもってしても、一万戸ずつふやして作らせても当然できることじゃないか、それをどういうわけで公団というものをお作りになったのか、根本的な理由について御所見をお伺いいたしておきたいのであります。これはあるいは住宅建設の根本方針というのを変えていかれる御意思があるのかとうか。住宅金融公庫や共同団体に住宅を作らせておってもあまり進捗状況がよくない、いろいろの問題が起ってくるというようなことから——そういうことはないと思っておりますが、そういうことから住宅建設の方針をそうした公庫とかあるいは公営住宅というような方式から、公団式なものを作って家を作らせよう、作ってやろうというような方向に政策を変えていかれるような御意思であるのかどうか、この点につきまして大臣の御所見をお伺いいたします。
○竹山国務大臣 私の考えております住宅建設の方式は、今日までやってきておりました公営の方式と公庫の方式の二つの原則は、何ら変更する考えはありません。公営の制度は、今後とも続けていくべきだと思います。それから公庫の制度も何ら変更をする考えはない、ますます充実をいたしていくべきだと考えております。ただ、この二つの原則はやって参りますけれども、今日急速に住宅建設を進めるためには、これだけでは十分でないという点もあるから、公団を考えたわけでありまして、その一つは宅地の造成であります。これは御承知の通り、公営については今日まで地方団体が、また公庫についても宅地融資の道も考えてはおりますけれども、いずれもそれだけでは宅地問題の解消、解決には力が足りません。そこでこれは公営、公庫すべてに宅地を供給するために、思い切ってこの際宅地の造成を現実にいたすものが必要であろうというふうに考えまして、公団という一つの実行機関を作って、宅地の造成をはからせたいというのが一つのねらいであります。それからもう一つは、御承知のように東京、その他にありますけれども、特に東京の住宅の不足を解消するために、東京都内だけを東京都がやっておるということでは十分でありません。この点は、従来建設委員会等でも、衛星都市の問題をいろいろ御論議下さいまして御提案をいただいておる。その趣旨をわれわれはこの際実現をするためには、いわゆる行政区域を越えての実行機関を持つことの方が、よりベターであるというように考えまして、この広域の住宅計画を推進するために、両方の中間に立つといいますか、急速に、区域を越えた住宅計画を進めるというためにこれを考えたのも一つの点であります。もう一つは、今までの二つの方式は、御承知の通り政府の財政出資と、いわゆる預金部資金その他の政府資金を使っての制度でありまして、これだけでは、この際住宅の計画を進めるためにはなかなか足りません。そこで民間資金を思い切って吸収をして住宅建設に進むということが必要と考えます。ところが、それには今までの公庫で無理にやったってやれぬことはありませんが、やはり体系をくずすおそれもありますから、公布は従来通りの政府の機関として進ましていくほかに、民間資金を思い切り使える、できるだけ自由な実行性のある機関を作って、この住宅建設に力を添えさしていくということも必要だと考えまして、今回の公団には五十二億の民間資金を予定をいたしておりますが、この中の四十億は生命保険、十億は損害保険の保険会社が提供をしてくれておりますし、なお今後銀行にも相当の資金の供給をしてもらうことにいたしておりますが、こういう民間資金を今後積極的に伸ばしていくためには、今の公庫たけでは、私はかえって今までの体系を乱すと考えまして、新しい建前を考えたようなわけでありまして、この三本立でいくことが急速な住宅政策に対処する道であると考えております。しかし今お話の通り、基本的な線としては、公営及び公庫の線というものはどこまでもいくべきものである。ことに公庫は、住宅対象の不動産金融機関として、将来永久にこれは拡大をしていくべきものだと考えておりますから、今回もあとで御審議をいただきます住宅金融保険の制度は公庫がこれを実施する主体にいたしておりますのは、これを将来大きく拡大をして参りたい、かように考えておるような次第であります。
○内海委員長 二階堂さん、鈴木住宅金融公庫の総裁も見えております。なおまた大蔵省から鹿野主計官も見えておりますから、関連して御質問あれば、やっていただきたいと思います。
○二階堂委員 今回この住宅公団を設立されるに至った理由をお伺いしたわけでありますが、住宅建設の推進主体は、公庫とか公営という式でいくということを承わって、そうあるべきが至当ではなかろうかと私も考えておるわけであります。今回、この宅地造成等を主として、特にこの住宅建設を促進する上において公団を作ったのだという御意見でありますが、住宅金融公庫というものもあるわけでありまして、この公庫が、たとえば担保能力の十分あるような法人とか会社等に資金を融資してやり、そうして住宅を作らせても、間に合うことではないかというふうに考えているわけでありまして、その点についていろいろお伺いをしたわけであります。この公団を作らなければ、東京都なんかにおいての住宅建設が促進をされないとか、あるいは行政区域を越えての住宅建設がなかなか推進をされないというような御意見もありましたが、民主党内閣でこの住宅建設の公約をされましてから、非常に各地において住宅建設については熱が出てきているように伺っているわけであります。こういうような積極的な考え方がなかった時代とはよほど違っておりまして、東京都におきましても、最近は非常に熱を入れて住宅の建設を考えておるようであります。また大都市を中心とした付近の府県におきましても、そういうような考え方が出てきているようでありますので、この公団というものをどうしても作ってやらなければ住宅建設が促進されないというような考え方には、必ずしも賛成するものでもないのであります。この公団の裏づけとなります税制の問題とか、あるいはまたいろいろな問題等につきましても、いろいろお伺いいたしたいこともありますが、同僚の久野君もまだ質問をいたしたいということでありますので、一応本日はこの程度で私の住宅建設に対する質問は打ち切って、後日またこの問題につきまして大蔵省当局あるいは公庫の総裁等にも質問をいたしたいと考えております。
○久野委員 ただいま同僚の二階堂委員から、住宅建設四十二万戸の問題につきまして大臣の所見をお伺いいたしたのでありますが、承わっておりますと、なかなかごもっとものように聞えます。しかしながら、さらに掘り下げて検討してみますと、この問題には幾多の欠点があろうかと思うのであります。そこで一、二の問題を取り上げてお伺いをいたしてみたいと思います。 先ほど大臣の御意見の中で、今回の四十二万戸の住宅建設案なるものは、あくまでも鳩山内閣全体の重要改築の一環である。すなわち、国内政策の重要部面として閣議に諮ってこれを決定し、大蔵大臣が本会議の席上でこれを発表したものであるという御意見でございました。さような観点から考えますならば、この四十二万戸の住宅建設が発表をせられましたそのことを受け取った国民の側から考えてみますと、まことに重大な問題が幾つかあるのではなかろうかと私は存じます。本会議の席上で、私もこのお話を大蔵大臣の口から直接伺いまして、大へんなことを発言せられたと感じた一人でございます。おそらく国民の側でも、四十二万戸の住宅を建ててくれるというようなことで、多大の期待を持つと私たちは心配をいたしましたが、国民の側からいきますれば、これに多大な期待をかけ、またさらにこれを主張いたしました民主党に対しまして、その政策実現のために、今回行われました総選挙に多大な投票が集まったものであるという、ただいまの二階堂君の主張は、当然であろうと思うわけでございます。さような意味合いから、今回のこの四十二万戸の住宅建設の国民の受け取り方、またその後発表をせられました内否をつぶさに検討いたしてみますと、政府資金によるものと民間自力建設によるものと二つに分れております。ただいま政府資金によるものについては、二階堂君からいろいろ御意見がありましたが、民間自力建設によるもの二十四万五千戸と数字が出ておりますが、これはいかなる根拠によってそういう数字を御発表になりましたか、その根拠をまず伺ってみたいと思うのであります。
○竹山国務大臣 四十二万戸について、いろいろ御心配をいただいて恐縮に存じますが、われわれは、当初から従来の住宅計画を受け継いで考えてきたつもりであります。決してとっぴなことを考えたつもりはありません。現に前内閣の時でも、三年百万戸計画というものをお考えになったことは事実でございます。私たちの計画と、そんなにとっぴな違いはありません。なお、今二十四万五十戸の中身はどうかということでありますが、一万五千戸は増改築であることは、先ほど二階堂さんのおっしゃる通り。二十三万戸をいわゆる自力建設に考えておりますのは、これは従来も住宅計画の中には、民間自力建設がその計画の中にずっと考えられてきたのでありまして、われわれだけがとっぴにこういう題目を引っぱり出したのでもありません、新しい題目でも何でもありません。ただこの数字の基礎につきましては、これは人おのおの御意見がありましょう。しかし、これはいわゆる民間自力建設でありますから、政府が直接指図をするわけに参りませんから、これの実現を期待する幾多の政策の裏打ちによってやっていくということであります。御承知の通り、昨年度何らの、と言っては語弊があるかむしれませんが、特別の措置も講せずして、約二十万戸近いものが自力建設をされております。それに対しまして、今回不十分ではありますけれども、税制の措置と保険の措置を裏打ちをいたします等、われわれとしては極力ほかのいろいろな面におきまして、自力建設を促進して参りたいという努力をいたしておりますので、おかげでこのごろ、今お話のありましたように、住宅建設の機運が高まりまして、会社の社宅等の計画は非常に続出をして参りましたので、私たちは不十分ではありますけれども、できるだけの措置を講ずることによって、二十三万戸の民間自力建設は可能であるというふうに考えて計画を進めておるようなわけであります。
○久野委員 しからば、民間自力建設の二十三万戸は、いかなる階層の人たちが、どういう住宅を建てようとしておられるか。まずその職業別についての資料がありますれば、この際御発表を願いたいと思います。
○竹山国務大臣 これは従来の統計から出せば出ることだと思いますが、何しろ民間の自力によるものでありますから、計画的に何の商売が何ぼということは、われわれの方で調べてみたところで仕方がありませんから、さような綿密な分類はいたしておりません。
○久野委員 ただいま大臣は、綿密な調査をしておらないと言われますが、先ほど来大臣が主張しておられますように、住宅にほんとうに困っておる層は、低額所得者であるという御意見であります。民間の自力建設も、低額の所得者が建てるということであれば文句はないわけでございますが、おそらく低額所得者が民間の自力建設の中に入っておるわけではないのであります。私が想像いたしますのに、おそらく自力建設の主要部面を占めるものは、農業所得者ではなかろうかと思うのであります。でありますから、当然これらの問題をも加味して、いかにして今日の住宅難を緩和するかという問題を取り上げなければ、住宅政策の推進にはならぬのではなかろうかと思いますので、なおもう一度大臣から、一つ職業別内容について御意見があればお聞きいたしたいと存じます。
○竹山国務大臣 これはお話の通りいわゆる自力建設でありますから、自己のある程度の資金を持って、おる者でなければできないわけでありまして、いわゆる低額所得者がこれに相当入ってくるということは、予想されないと思います。そこで、いわゆる政府資金による十七万五千戸の対象を、低額所得者の公営住宅と、それから組織を持ってやり得る産労住宅、それらのものを重点に公団、公庫等で考えるということになると思います。職業別にどういう割合になるかということは、御意見の農業者も入って参りましょうけれども、私は中小工業者もあり得るだろうと思いますので、どういう割合になるか、これはどうも確たる数字的な根拠は持っておりせん。実は率直に申すと、今までの基本的資料というものは十分でありません、今度の予算の中には、住宅の全体の計画を大いに再検討するために、若干の調査費を計上いたしまして、住宅に対する基本的な調査をいたすことにいたしておりますから、これをやりますれば、今御要求のような点は出てくると思います。今まで資料がないとは申しませんけれども、なかなか御要求に応ずるような的確な調査資料というものは、実は綿密なものがないのが実情でございます。
○久野委員 ただいまのお話を伺っておりますと、綿密な資料もなく、思いつきで民間自力建設の戸数を二十三万戸と算定されたように私は解釈をいたすのでございます。 次にお伺いいたしたいことは、先ほど二階堂君も指摘をいたしましたように、このたび新しく住宅公団なるものが設立をせられまして、公団住宅なるものが建設されるわけでございます。資料あるいは大臣の御説明によりますれば、月収三万円以上の高い階層をねらって、この住宅建設をやるというふうに考えられるのでございますが、さような見地からいたしますと、先ほど大臣が申されましたように、低額所得者に一戸でも多くの家な建ててやるということが、最も国民の要請であると言われたことと、多少食い違うように思うのであります。この点について、もう一度大臣の御所見を伺いたいと思います。
○竹山国務大臣 先ほどの統計の点は、何もないというふうに御理解いただくと、前内閣の努力を無にすることでありまして、毎月住宅その他建築の統計はとっております。従って約二十万戸の住宅建設というものも、しっかりしたそういう意味においては統計の基礎に立っておるということだけは、一つ御理解をいただきたいが、われわれが希望するようないろいろな中身のこまかい点については、従来の統計では御要求に応じかねるということでありますから、どうか御了承を願います。 それから今の公団は高額所得者の家を建てるのじゃないかということは、これも若干の誤解があります。御承知の通り、従来公庫あるいは公営の中で考えてきましたような勤労者、産業労働者というような諸君のアパートを建てようというのでありますから、決してこれは高額所得者を対象にしてはおりません。そういう種類から申すならば、むしろ公庫で金を借りて建てる人の方が、あるいはあなたのおっしゃるような人が、そっちの方へやむを得ず行かなければならぬかもしれませんが、公団はそれよりもいわゆる公営のアパート及び公庫のやっておりました産業労働者住宅というものを対象に考えておりますから、われわれはあくまでこれは勤労者のための住宅建設であるということで、数字的には、所得及び家賃、償還年限等の数字を官房長から申し上げれば御理解いただけると思います。
○久野委員 ただいまの御意見を伺っておりますと、ごまかされておるような気がして仕方がないのであります。昨日来本委員会で明らかにされたところは、公団住宅の二万戸については、月額所得三万円以上の高額所得者をこれに入れるということは、もう明らかな事実であります。今日ほんとうに住宅難で困っている階層というものは、おそらく一万円から一万五、六千円程度の所得者であろうと思うのでありますが、そういう低額所得者の要請を無視すると申しますか、そういう方たちの要請に基かずして、このような高額所得者のための、住宅建設のための住宅公団なるものを設置されるというその真意が、私たちにはどうしても納得できないのであります。この意味について、意見の食い違いであるといえばそれまででありますけれども、もう一度大臣の御所見を伺いたいと思うのであります。
○竹山国務大臣 何か誤解に基くものだろうと思いますから、よく官房長から数字をお聞き取り願いたい。要するに、それは二万戸のうちの一万戸は従来の公営でやっておりましたアパートの程度のものをやる。それから一万戸は公庫でやっておりました産労住宅を、やり方は変えて民間資金をつぎ込んでやるということでありますから、高額所得者を対象としておるようなことば、初めから考えておりません。何かそういうことがわれわれの説明から受け取られたとすれば、どうか一つ御訂正を願いたい。
○久野委員 しかし実際に与えられました資料によりますと、一戸当りの坪数が十三坪あるいは十二坪で、しかも家賃平均四千二百円だと説明なさったではありませんか。このような家賃を出し得るような人というものは、おそらく三万円以上の所得者でなければ払い得ないと思うのです。それをあなたは、あくまでも高額所得者を対象にしていない、勤労所得者であると言って強弁されますけれども、あなたの考え方は違っておると思うのです。もう一度はっきりしていただきたいと思います。
○竹山国務大臣 昨日来申し上げておりますのは、従来も公営の中で第一種の中にアパートがありまして、それから公庫の産労住宅というものがあったことは御承知の通りであります。これは制度を変えて公団の中に盛ってやろう、こういうことであります。そこへ民間資金が入りますから、多少金利の関係で、早い民間資金償還の間は、償還資金は多くなるような形になりますけれども、これを二十ヵ年均等償還の個人の分譲価格から申せば、そんなに高いものではありません。それが高いとおっしゃるのは、従来の産労住宅に比較してのお話ならばわかりますけれども、公営住宅と今度の公団の産労住宅とを比較されれば、これは高いのは当りまえであります。だから公営の中にもいろいろピンからキリまでありますし、公庫の中にもいろいろな種類がありますから、そのうちの産労住宅の建前で公団でやればこの程度のものであって、これは私らは高額所得者を対象とするものではない。ただしかし、不燃性のアパートを建てて、この資金の計画から申す従来の算定方式をもってするならば、この程度の家賃は、従来の家賃よりも著しく高くなっておりません、むしろ安くなっておる事実もありますから、よく御検討いただきたいと思います。
○久野委員 一体それだけの家賃を払える階層は、どいいう階層かというのであります。お役所でいきますならば、私は課長級以上の人じゃなかろうかと、こう思います。
○竹山国務大臣 住宅の種類がいろいろありますことは、先ほど申し上げた通りでありまして、従来やっております中にも、産労住宅というものは、こういう程度のものがあるのでありますから、高層アパートを建てれば高くなるということは避けられません。そこで、私が先ほど申し上げたように、公営住宅は、低家賃のものを戸数を思い切ってふやして、今お話のような低額所得者の分をそれへ回す。そうしてそれで置きかえた分を公団の方へ持っていく、これで両方の要請にこたえようというわけでありますから、こういう分を全部やめてしまって、低額所得者の家を建てろという御意見もごもっともでありますが、また不燃性のアパートを建てろという希望も十分あるでありますから、それにある程度こたえようというのがこの制度であります。
○久野委員 しかし、先ほど大臣は、一戸でも多く家を建てるということが、今日国民の要請であると、現にここで言っておられるじゃありませんか。そういう立場からいきますならば、今日できるだけこの国民の要請にこたえるという意味合いからいきますならば、今回の公団住宅の建設方式というものは、低額所得者を対象にした家を建てるということが妥当じゃなかろうかと思うのであります。これだけの金額、とにかく百六十六億からの事業費が見積られておりますが、この金額が半分になったといたしますならば、建設戸数は四万戸になるわけでございまして、そういうような点について考慮が払われないということは、何としても今日公団を作らなければならないという真意が、どこかほかにあるような気がするのであります。どうしても公団を作らなければならないという真意を、先ほど二階堂君の質問に答えられましたが、もう一度ここで御説明を願いたい。
○竹山国務大臣 私は問題が混乱しておると思いますが、低額所得者の家を作るのは、やはり公営の方式をとらなければできません。そこで公営の制度で、できるだけ戸数を多くして低家賃住宅を建てようということに、一歩前進をいたしたつもりであります。 それらか、今のお話の産労住宅を作るということが公団の建前の一つのねらいであるということは、先ほど申した通りでありますから、そのことと低家賃住宅を公団が作らなければならぬかどうかという問題は、私たちはほんとうの低家賃住宅は公営でやるべきだ。それからある程度民間資金を入れて希望に合うようた近代的なアパートを作るには、別の方式によるべきだ、こういう考え方で分けておるのでありますから、公団が公営的な低額所得者の家を建てろとおっしゃられても、民間資金を使う限りはできません。そこで政府が三分の二の負担をするところの公営方式でなければ、みな今お話のようなほんとうの低額所得者に対する低家賃住宅というものの供給はできないのでありますから、それを公団でやろうということは、われわれは考えておりません。
○久野委員 民間資金を使う以上はできないという御意見ですが、まことに奇怪な御意見です。現に分譲住宅の方式がありまして、各地で事業会社がすでに計画を建てて事業をやっておるじゃありませんか。しかも、その分譲住宅を目的といたしております電鉄会社その他の事業会社は、できる限り国とタイアップをいたしまして、沿線に、しかも小住宅を建設することに今日努力をいたしております。このような制度があるのに、これを無視して、むしろこれをそのままの形に放任をして、また別の形で高額所得者を入れるような制度を作るということが、私たちにはどうしても納得できません。これは何回議論をしても、大臣は何か妙なことを言っておられるようで、私たちはまだ納得ができませんから、また他日機会をあらためてこの問題についてはお伺いをいたしたいと存じます。 次にお伺いをいたしたいことは、このたび衛星都市その他の問題に関連をして、宅地問題解決等のために、郊外に公団住宅を建てるのだ、こう言っておられます。郊外住宅を建てるといたしますと、都市の中心部に来るためには、相当長時間、しかも鉄道を利用して出てこなければならぬと思うのでありますが、こうした交通難の問題等についてもお考えになったことがありますか。
○竹山国務大臣 衛星都市の構想につきましては、従来からも研究が進められておりますから、当然お話の交通の問題、道路の問題等、総合的に進めて考えております。
○久野委員 では、いずれ次の機会に質問な保留いたしたいと存じます。
○瀬戸山委員 公団のことが昨日から非常に問題になっておりますが、これはいろいろ考え方があるので、多少論争があるのはやむを得ないと思います。そこで昨日も私からお尋ねしたのでありますが、公団をどうしても作らたくちゃならないという信念を持っておられるようでありまして、その信念の御説明といいますか、それはなかなか理解ができないという状況のようであります。今日もそれについて御説明がありましたが、そのうちに特に強調されました宅地造成が大きなねらいである、そういうことは今の金融公庫の制度や、あるいはいわゆる地方公共団体の手によってはできないからというような趣旨のことを今お話があったのであります。一面、そういうお話がわれわれ全然理解できないというわけではありませんが、それで一体、どういうところにどういうことで公団であればそういう土地の造成ができて、地方公共団体や金融公庫の関係ではそういう土地の造成はできないのか、その点をもう少し御説明を願っておきたいと思います。
○竹山国務大臣 これは実際の問題でありますから、理論闘争をする気持はありませんが、宅地の造成につきましては、それぞれその現場々々で違って参ろうと思いますが、私の現業の機関でなければ宅地造成が困難であるというのは、金融公庫は、金融機関として宅地の買い取りに一部の資金を融通するという建前であります。それでできる分は、できるだけやって参りたいと思いますが、実際の問題は、ある程度宅地になり得るような土地を安い値段で手に人れて、それを宅地化していくということをいたすには、今の地方公共団体あるいは公庫では、不便な場合があります。でありますから、現実に宅地の造成を自分の手でやっていく機関を作って、早く宅地を安く作っていくということをいたすためには、公団のやり方が一番適当であると考えております。
○瀬戸山委員 大臣のお話、最初に申し上げたように、全然わからないわけではありません。そこで、たとえば電鉄会社がどこか相当距離のある郊外に何万坪かの土地を買って家を建てるという実例も相当あるわけであります。そこでこれにちょっと考えられますのは、東京都なら東京都で、相当大きな団地で家を建てる場所がない。かりにあっても、相当地価が高いから、そう簡単には参らない。そこで埼玉県なり千葉県なり、あるいはその他の相当距離のあるところでまとまった土地を買って、そこに四階くらいのアパートを建てよう、こういうもくろみだと思いますが、そういうことは東京都ではできなくて公団でできるのだ、そこのところがちょっと私にはわかりにくいのです。東京都の知事は今日まであまりやらなかったという非難も受けております。東京都の知事は、これは話はちょっとそれますが、東京都に勤務しておる人たちを、あるいは千葉県なり埼玉県なりの行政区域の中に住まわせようという計画なんです。それは東京都の知事はできないが、公団ではできるのだ、だからどうしても公団が必要だという理由の一つになっておるようでありますが、それは大臣でなくとも、ほかの直接関係しておられるお役人の方でもけっこうですが、その点はどうなんですか。
○竹山国務大臣 東京都で、私もやってやれないという理屈を申しておるつもりはおりません。ただ土地を買ったり分譲したりというようなことを東京都の財政としてやりますためには、今日家を建てる方ですら、なかなか思うように行かないような実情でありますから、これに助太刀をすることは必要だと私考えております。それから、今千葉県や埼玉県へ東京都が建てるということも、あるいはやってやれないことはないかもしれませんけれども、それはやはり千葉県の知事や埼玉県の知事がやるべきでありましょう。ところが東京都民が入ってくるやつを、千葉県の方が積極的に熱意を持ってやるかどいかということも、これはやって悪いことはありませんけれども、そういうような関係のところは、むしろどこへまたがっても、両方へ自由にまたがり得る公団の制度の方がいい。これは外国なんかにもそういう例はありますし、私はこういう形というものが必要だと考えるのであります。住宅だけの問題ではなく、あるいは今後そういう問題が起ってくるとも考えておりますから、今度私はこれでやってみたいと考えております。
○瀬戸山委員 私どもにもちょっと理解ができないのです。東京都に勤めておるから、千葉県や埼玉県に住む家を建てるのはきらいだと、千葉県の知事さんあるいは埼玉県の知事さんがおっしゃったかどうかしらぬけれども、そういうようなことが世間によく言われる。東京都に勤務する者の家をたくさん作ると、学校も作らなければならぬし、水道も作らなければならぬ。バスまで今度ふえる。バス会社はいいかもしれぬが、国鉄あたりは電車が込んで困るからというので、経斉審議庁にこの問題で談じ込んだということまで、うそかほんとうか知りませんが、新聞に出ている。一体日本のこの小さな国で、そんなことを考えること自体が、きわめておかしいのでありますが、そういうことからこういうことを考えつかれたと思いますけれども、しかしそれなら、そればかりに公団で建てても東京都で建てても、ちっとも違わないような感じがするのですが、やはり違いますか。違うと言われるのならけっこうですが、その点がわからないのでちょっと伺いたい。
○竹山国務大臣 これは新しい制度でありますから、いろいろ御批判はありましょうけれども、事実今まで御承知のように、川崎市の水道を東京都の水道が川一つ隔てて十八年もけんかしておるということも、理屈ではとても考えられませんけれども、現実にはあるようなわけで、行政区域が違いますと、なかなか世間がほかで考えるようには、すらすら参りませんことも事実です。だれがそれに反対したかと言われても、それは少々なんでありますが、私はそういう事実というものは、行政区域を境にしていろいろあり得ると思う。それだからそれを直せばいいじゃないかという努力はいたしますけれども、そういうことの談じ込みをしているよりも、この際急速に両方にまたがって自由にやり得るものを作る方が、住宅建設を急速に進めるためには必要だと思います。もちろんこういうものが永久に必要だとは私は思っておりません。だんだんに家がある程度の難関を突破すれば、私は何も無理にやっていなければならぬとは考えておりませんが、この際はこういうものが必要だと考えております。
○瀬戸山委員 かりにそういう場合に、この表にも出ておりますように、東京都が住宅不足の最たるものでありますが、そのために千葉県なら千葉県、埼玉県なら埼玉県に公団の住宅を計画するというときには、例の地方公共団体の出資というものは、東京都だけ出すのですか、千葉県や埼玉県の現に家の建つところの地方公共団体がやはり出費をする、こういうことになるのでしょうか、その点はどうでしょうか。
○竹山国務大臣 まだこまかいところまできめておりませんけれども、あるいは進んで御協力を願うようになるか、あるいは東京が主たる当面のものでありますから、東京だけに考えてもらってやるか、その辺は結果的にはわかりませんが、一応はやはり東京の問題として現在のところは考えております。
○内海委員長 西村力弥君。
○西村(力)委員 現在の住宅の不足が二百八十四万戸と出されておりますが、これに関しては自信がない。その通りだと思うのですが、しかし、自信がないにしましても、この数字を打ち出すには、何らかの基準を持って、あるいは何らかの方法で調査せられたと思うのですが、どういう方法で調査なさったかお聞かせを願いたい。
○竹山国務大臣 これはずっと従来から受け継いできております数字でありまして、各府県の報告を取りまとめたものであります。
○西村(力)委員 そうしますと、昭和二十七年の四月に調査したのは三百十五万戸ばかりになっておる。不足戸数がそういうぐあいに出ておるはずですが、その後自然増を解消して余りあるような政策がとられて、このように現在二百八十四万戸と減少したのかどうか。私は、むしろそうじやなくて、昭和二十七年に三百十五万戸の不足があったとするならば、その後むしろそれは増加したとみなければならぬのじゃないか。不足数の押え方は、これは相当不足しておる、かように思うのですが、その点はどうでございましょうか。
○竹山国務大臣 その後のいろいろな資料から調査をいたしました結果、今のような数字に相なっております。
○西村(力)委員 近く今年の十月一日に国勢調査をやるようなことが新聞に見えておりますが、その際には相当明確なる不足戸数が出るだろうと思うのです。その場合に、大幅にこの不足戸数が上回った場合には、現内閣としましては、十ヵ年間にそれを解消する計画を立てられるように相なるかどうか、それをお聞きしたいと思います。
○竹山国務大臣 急速に、本年度予算が成立をいたしましたら、もう一度よく調べてみるつもりでありますが、その調べた結果非常に違えば、その際またよく計画を検討いたしたいと考えております。
○西村(力)委員 先ほど私が、昭和二十七年の四月の調べが三百十五万戸の不足であった。それが今年度の調査では二百八十四万戸となっているということであるならば、今までの吉田内閣の非政が、住宅難解消にプラスしておったとお考えになりますか。私は、今政治情勢が非常に微妙ですから、大臣から——自由党の住宅政策が、今まで敗戦後十ヵ年間にわたりながらも、このように不足しておるということは、これは決して住宅問題に熱意があったとは言えないと、私はさように思うのです。これは同じ経済体制、社会体制を持っておるような敗戦国家でも、住宅難解消のために十分なる効果をあげておる国があるということは、私は聞いておるわけで、今までの十ヵ年の政治というものは決してよくなかった、かように思うのです。で、政治情勢云々とありますから、批判というようなわけではなく、今民主党がこの住宅難解消のためにほんとうに妥当なる政策を立てるためには、今までの政策の欠陥というものを批判しなければならぬ、そういう立場に立った検討が必要ではないか、かように思うわけなんです。今回のこういう政策を立てられるに当りまして、そういう批判、検討はどうなさいましたか、一つお聞きしたい。
○竹山国務大臣 私も前内閣までの努力を多とするものであります。公営及び公庫の制度をずっと充実してきたたために今日までに食いとめておる。お話のように、もっとやったらよかったんじゃないかということもありましょうけれども、われわれはできるだけのことをしてこられたと思いますが、今われわれとしては、日本の経済社会の情勢から、この際衣食住のうちで、衣食は大体充足をされたから、まずここらで思い切って住宅に重点を置こうというわれわれの考えでこの際持って参ったようなわけで、一々前内閣の批判をする必要はなかろうと思いますが、今まではとにかく食う物と着る物で精一ぱいだった、家の方はついおっつけでやらざるを得なかった。これも私は実情上いたし方なかったが、この際一つもう一段力を入れて衣食住の完璧を期そうということでありますから、先ほど来申しておりますように、従来の制度である公営及び公庫の制度というものは、依然としてわれわれはこれを中核として住宅政策を展開をして参りたいと思います。
○西村(力)委員 この際前内閣のことを批判をすることはできないでしょうけれども、四十二万戸と選挙の際に打ち出して、それで選挙演説に立ったその心境は、決してそういうようなものじゃなかったろうと私は思う。今まで投げ捨てられてあったことをわれわれがやるんだ、そういうような打ち出し方であって、批判は相当きつかったろう。私も聞いておりますが、事実その通りだろうと思うのでありますが、それはいずれとしましても、とにかく住宅改築の根幹を、昨日私は、住宅行政を別に移したらどうだ、こういうようなことを言いましたら、それは絶対にいかぬと、こういうことでございましたが、その根幹を社会政策的な意図に貫いていく、こういうことでないと、ほんとうのことはできないじゃないか、かように思っておるわけです。大臣もそう言う考えはあくまでも持っていらっしゃるだろうと思うのでございますが、そうしますと、今度の案は、そういう基本的な考え方と違った方向に相当行っておるではないか、かように私は考えざるを得ないわけです。たとえば公団の問題にしましても、公団は今までわれわれも経験済みでございますが、運営は官僚的であり、経営はもうけ主義だ、こういうふうな傾向があった。しかも、それがこれによって相当の権限を持つようになるのではないか。一つのダンビラを振りかざしながらもうけていくというような形に、公団の運営はなるのではないか、こういうことを非常に憂える。しかも、先ほどから各委員の質問がありました通り、相当生活程度の上位といかないまでにしても、余裕のあるような人々を対象とせられるということが相当大きい。そういう点からいいまして、そもそもこの考え方が一貫したものがくずれてきているんではないか、かようなことが考えられるわけなのです。しかもまた、住宅金融公庫の資金の融資にしましても、営利法人に対しても資金を融通するというようなことも考えられる、こういうことになって参っておりまするし、また税制上の措置としましても、これはやはり住宅を建てることによって一つの利潤を見ようとする人々に対して、国家的な保護があまりにも行き過ぎではないか。こういういろいろな事例からいいまして、一貫したところがくずれてきているのではないか、かように思うわけであります。そのことは、結局四十二万戸という数字を打ち出した、これをやらなければならない、政党の責任政治としてそれは確かによいことであって、ぜひそうしていただきたいのでございますが、それをやるために、どうしてもつじつまを合せなければならぬという立場から、基本的な考え方がくずれてきているのではないか。あくまでもこれはやはり社会政策的な基本線をくずさないでいくという、こういう立場を貫かなければいけないではないか、私はそう考えるのです。そうしますと、どこまでもやはり公営の方式、公庫の方式、そういうものに限局されて、そうしてほんとうの住宅不足に悩む、しかも生活にいろいろな苦しみを持っておる人々にあたたかいねぐらを与えるという方式をとらなければいかぬのじゃないかと考えておるわけなのであります。そういう点に対しまして、大臣の御所見がございましたら一つ……。
○竹山国務大臣 われわれも社会保障の見地に立って、定額所得者に住宅をより多く供給するという住宅政策の基本線には、大体同感であります。しかし、おそらく最後の線に参れば、全部国家の負担で建てようとおっしゃる皆さん方の御意見と、ある程座住宅は民間の建設というものが、当然国家の援助によってなさるべきものであって、低額所得者については、国家ができるだけの援助をするという建前のもとに立つわれわれの考え方とは、全部が一致するというわけにはいくまいと思いますが、われわれとしても、できるだけ国家の援助によって住宅建設を推進するという考え方には、全く同感であります。
○西村(力)委員 私は一致するわけには参らないというようなこと、そういうふうには考えていないのです。これは一致できるのじゃないかと思う。ただ、あなたの方では、四十二万戸に縛りつけられまして、しかも金が出ない。それでつじつまを合せるために、そういういろいろな方策が打ち出されたのだろうと思うのです。従って、お互いの立場は、決して矛盾しないでいけるのじゃないかと思うのですよ。今の現状として、各方面に手を伸ばさなければならぬ政府としましては、それはできないというならば話はわかるのですが、考え方が一致できないというようなことはないだろう、かように私は思うのです。基本的な考え方は、僕はぜひ一致さしていきたいものだ、こう思うのです。 それから、一方において建築を推進するとともに、今までも当然やらなければならなかったのですが、不要不急の建物とかあるいは官庁の建物とか、そういうものを抑制する方策というものが、三月八日の資料には載っておるが、そのあとは削られておるのですが、それは検討したが、全然不可能であったというのか。ここには載せないけれども、何らかの対策を立てるのだろうか。これはもうおそきに失するが、当然やらなければならぬのではないかと思う。これを町放図にしておったのでは、なかなか思うように庶民の住宅という方に手が回らぬし、また資材の値上りというような問題から、せっかくデフレ政策を強行しておるような現状からも逆行するのではないか、こういうことも考えられる。その方式は、検討した結果捨てたのかどうか、検討した際にはどういう方式を考えられたのか、これをお伺いしたい。
○竹山国務大臣 不要不急の建物及び政府の営繕の問題については、検討をいたしております。政府の営繕の問題については、全体を通じては極力圧縮をする線に予算の編成もいたされております。なお、民間の問題につきましては、いろいろこのことは心理的に微妙に影響をいたしますので、統制経済のときはいざ知らず、今日のような自由経済のもとにおきましては、ただ法令等をもって取り締ることが、果して所期の目的を達するかどうかということで、今日はそういう方法よりも、できるだけ金融の面やあるいは行政の面において、これを国民の良識に訴えてやっていくということで行くことの方がよくはないかと思います。しかし、これはいろいろな情勢の変化等もにらみ合せて考えなければなりませんから、今検討を進めつつ、情勢を見ておるような次第でありまして、今直ちに法令的な措置を講ずるということは、今の段階においては考えておりません。
○西村(力)委員 政府関係、地方公共団体関係は、予算の押え方によってそれはできるでしょうが、一体専門的に研究をせられまして、西ドイツあたりではどういう方法でそういうものを抑制し、ほんとうに勤労者のねぐらというものを重点的にやってきたか、そういう研究がありますかどうか、専門的な立場の人から御答弁順いたい。
○竹山国務大臣 それは今住宅局でいろいろ検討をいたしていることは事実であります。もちろん諸外国の例も研究をいたしております。ただ、実は調べてみますと、全体の鉄鋼、セメントの中で、建築に使われる分というものが二%ぐらいであります。それで、いかにも東京都心では大建築が目についたり何かするのでありますけれども、その資材によって、今日要求する住宅建築の資材として、非常に圧迫を受けるかどうかという点については、深く数字的に検討いたしますと、実は非常に弱くなって参ります。そこで法制局などでも、一体法制的に取締り対象として、経済的にどれだけの害があるかということの基礎を出すのに、実は困っているようなわけであります。しかし、これは心理的な問題でありまして、一つといえども不要不急のものを建てるということはけしからぬといえばそれまででありますけれども、そういうふうで、いろいろ数字的にもこまかく調べ、なお今各地方庁に、建築の関係として、いわゆる不要不急の程度はいろいろありますけれども、一体どういう情勢にあるかということも調べさせておりますから、大体わかれば、またそれに応じて必要な措置を検討いたしたいと考えております。
○西村(力)委員 資材面は二%だということでありますが、金融問題では相当の圧迫を持っているのじゃないか、私はさように見ているのです。そういう点から言うても、やはり資金の効率的な運用をはからなければならぬ現状において、相当考えていくべきじゃないか。今の内閣としては検討中だが、やはりやる意思があるのかないのかということなんです。
○竹山国務大臣 金融の面は、これも法令で取り締るということは、なかなか実際は、困難というよりも逆効果のこともありますが、大蔵大臣も、ぜひそういう面で引き締めたいということですし、私もその熱意において人後に落ちないわけでありますから、金融の面において、実際上そういうことの努力は今日なおいたしております。御承知のように、先般銀行の貸付について、住宅を最優先にするということを実行いたしておりますように、金融面でなし得る最大の努力は、今日もいたしていることは事実であります。
○西村(力)委員 その金融面でございますが、それは保険の問題です。店舗なんかの場合にも、半分が住宅であれば保険をやる、こういうことでありましたが、私はその点は切った方がいいじゃないか、相当悪用されるのじゃないか、あくまでもやはり純粋なる住宅ということに重点を置くべきじゃないか、その点が一つと、それから勤労者の住宅、たとえば中小企業なんかで工員の住宅なんか建てていきますと、銀行がそれを阻止する。あるいはまた建てたあと、経営状態がうまくなければ、その銀行が、その勤労者の住宅を処分しろ、こういう再建方式を打ち出してくるのです。こういう点に対しても、やはりこの住宅政策に熱意を持たれる現内閣は留意せられまして、何らかの対策を立てべきじゃないか、その点についてばどうお考えになりますか。
○竹山国務大臣 後段の問題は、実はお話の通りの現象が、われわれが住宅問題を言うまでは、御承知の通りそうだったと思います。ところが最近の情勢は、われわれの知っている限りにおいては逆で、銀行が住宅へ融資をするというのは、表向き貸しいい。だから今まででは、住宅建設は会社としてぜいたくだというのが銀行の観念でありましたのが、逆に住宅なら金を貸してやるという銀行の変りようのために、会社が社員住宅を建てようというのが急速に伸びてきたというのが最近の実情であります。もちろん、今御注意の点は、われわれ大蔵省とも連携をいたしまして、そういう線に今努力もいたしておりますし、ある程度その実効は上っておると私は確信をしております。 それから今の店舗付住宅に融資することはやめたらいいじゃないかという御意見であります。これはいろいろ御意見はありましょうが、われわれは今のところ、このやり方も住宅建設促進のためには必要だ、もちろん悪用されることはよく取り締りますけれども、むしろ住宅政策として必要だと考えて、今度はこれをやろうというのです。横浜などのように今町のまん中が野原になっておるような場合に、店舗を建てようとしたって経済的に建ちません。ところが、上を住宅にすればみな借り手がつくということは、一面において、宅地対策としまして、先ほどどなたかも御意見のございましたように、都心に佳名を持ってこようとする場合においては、これが最善の策とは申しませんけれども、やはりやるべき問題であって、いろいろ住宅環境がどうこう言い出せば理屈はありましょうけれども、現に住んでおるのでありますから、そういう町にも住宅があってしかるきべものだ、それが建たたないというならば、中小企業者を擁護するという立場からいっても、住宅政策の見地から店舗付住宅に融資をすることの方がよりいい、こう考えております。しかし、必要以上に悪用をされるようなことだけは、よく注意をいたします。
○西村(力)委員 その注意するというのは、どういう措置でございますか。国会で承認せられたわくの中の何%とか、そういう運営の割合というか内規というか、そういうことを考えられるのでございますか。
○竹山国務大臣 これはいずれ公庫の運営の分に入りますから、公庫の方で従来の経験に徴しまして——実は非常に要求があったのでありますけれども、金がないものだからできなかったという面がありますから、これでやって参りたいと思います。 もう一つは、いずれまた問題が出て参りましょうけれども、従来都心部におきまして防火帯のための耐火建築というものに若干の助成をいたしております。しかしこれは目薬ほどの助成でつるよりも、むしろ住宅とあわせて耐火建築を都心部にも作って行くという資金面の操作の方が実際に合うということから、今度公庫の中で、そういう意味でも耐火店舗付アパートというものを都心部へ作ることを積極的にやって参りたいと考えておりますから、個個の問題は、公庫の運営によってやって参りたいと思います。
○西村(力)委員 私はどうも研究不足というか、しろうとでありまして、なかなかわからないで困っておりますが、この宅地造成公団を設置してやるとすれば、これは相当土地収用的な、強権的な措置になるのかどうか。私はそうなるような工合にあの法案の草案を見ておるのでございますが、それはどうなのでございましょうか。この点に関しましては、その御答弁によって、私たちの能度も相当考えていかなければならぬだろうと思うのです。 〔委員長退席、瀬戸山委員長代理 着席〕
○竹山国務大臣 これは公団そのものが強権的なことをやる考えはありません。法律の建前からいって、地方自治団体がやるべきものを、かわってある程度のことをやるというようなことは、話し合いの結果やった方がいい場合はやりますけれども、公団が特殊の強権を持ってやるということは考えておりません。
○中島(巖)委員 議事進行について。関連しまして、三つの資料の提出を要求するわけでありますが、何でその資料を要求せねばならぬかという理由をつけ加えまして、明確にしておきたいと思います。 一つは、ガソリン税と道路の関係であります。昨年度各地方庁へ譲与税として配付した金額が、四十五億ないし五十億に上っておりはせぬかと思います。これが地方庁でもって果して道路に全部使われておるかどうか。むしろあるいは、ガソリン税全部が道路方面へ使われておるかどうかという、この点の資料を出していただきたいと思います。と申しますのは、現在大蔵委員会におきまして、昨年度キロリットル一万三千円でありまして二千円が地方庁へ交付されておりまたのを、本年は一万五千円といたしまして一万一千円が中央で、四千円が地方道路税というような新しい法案をこしらえて出すというようなことになって、最近その法案が出るそうでありますので、これらに対しましてわれわれの考えをまとめたいというのが、ただいまの資料要求の理由であります。 第二といたしまして、昨年の住宅金融公庫の申込数と、それに対して幾らの割当ができるか、つまり、需要供給のバランスを出していただきたい。先ほど同僚二階堂委員からも、日本住宅公団についていろいろ質問がありましたけれども、昨年度一万五千戸の建築に対しまして、国家が全額負担をしたもの、あるいは住宅金融公庫で融資したものを平均いたしまして、一戸当り二十八万円程度しかかかっておらぬ、かような実情であります。従いまして、もし住宅金融公庫の需要供給の関係から見まして、申し込みが非常に多いとすれば、この公団をこしらえる必要はないというように私は断定するのであります。なぜならばと申しますと、二万戸に対して百六十六億の事業費を計上してありまして、大臣は民間資本を投資するからということを強弁されておりますけれども、その中で民間投資はわずかに五十二億であります。従いまして百十四億が国庫ないしは地方庁から出ておるのであります。そういたしますと、一戸が約五十七万円かかっておるわけであります。従いまして住宅金融公庫で取扱えば、この倍額の四万戸以上の建設ができるわけでありまして、民間資本も一銭も要らないし、現物出資も土地も要らない、その上翌年から家賃として政府へ還元される、こういうことで、これは当委員会といたしましても、非常に考えねばならぬ大きな問題でありますので、この住宅金融公庫の申し込みとそれに対してどれだけの供給を果したか、つまり需要供給の関係の資料を出していただきたい。 第三といたしまして、前の暫定予算のときに、中央道のことについて質問いたしましたところ、大臣よりアトキンソンと建設省において調査をしておるというような答弁を得たのでありますが、これがどの程度に進んでどんな報告があったかということ、調査の概要を御報告願いたいと思うのであります。と申しますのは、明日あたり運輸省といたしまして自動車法が提出されるというような情報を聞いておるのでありまして、これが非常に関連する問題となりますので、もし大体の様子がおわかりだったら報告していただきたい。 以上の三点の資料の提出を求めるわけであります。
○竹山国務大臣 地方道路税の問題については、いずれこの委員会でも関連して臨時措置法案を出すつもりでありますから、これは御要求がなくとも、今のような資料は出すつもりでおります。それから中央道の調査は、この前申し上げましたように、三人のアメリカの技術者に第一回の実地踏査をしてもらいました。その結果を向うは向うで今検討をして、またその後、見てもらうようにいたしております。まだ結論には達しておりませんが、いろいろ有効なサゼスチョンはありました。なお今後も検討をいたして参りたいと思いますし、自動車法との関係等につきましては、よくまた今後伺って、われわれも申し上げたい。それから金融公庫のこともよく調査して提出いたします。
○瀬戸山委員長代理 以上三点の資料は、なるべく早い機会に御提出を願います。 次に、有馬輝武君。
○有馬(輝)委員 私は、三点についてお伺いしたいと存じます。その一つは、河川費が六億八千八百十五万円、それから災害関係が五十億も減額されておりますが、少くとも政府においては、恒久的な立場からのこれらの事業の推進の構想を持っておられると思うのでありますけれも、大臣の御説明の基本となるものは、やはり一兆円の予算の範囲内でせっかくの努力をしたということにとどまっておるようであります。もちろん大臣が努力された経緯については、わかるのでありますけれども、せんだって委員会において質問いたしましたところ、昭和二十五年以来の災害につきましても、一千億以上のものが流されていないという状況の中で、根本的な抜本的な政策がこの際行われないと、せっかくの国の予算が十分な経済効果を現わし得ないという事態に追い詰められていくのではないか。こういった点について、基本的な構想というものをこの際伺っておきたいと存じます。
○竹山国務大臣 ちょっと最初の質問を聞き漏らしましたが、災害を中心のお話のようであります。災害の点は、お話の通り、前々からの非常な難問であります。この一千億からのものを一挙に片づけるということは、今の財政からいたして、なかなか容易ではありませんが、地元がそれぞれ安心の行くように、計画的に進めるということが大事だと考えて、本年の予算においては、毎度申すようでありますが、残事業の進捗率というものは、昨年度に比べて、この数字で若干でありますけれども、よくなっておるようなわけでありますから、この先ほど河川局長から申し上げましたような進捗率で進んで参ります。これで満足かと言われれば、決して十分とは思っておりませんが、この復旧率を一つ安定をさして、災害の片づけをいたしたい。そのためには、先ほども申したのでありますが、やはり災害予算というものに継続予算の制度を取り入れることがいいと私は考えて、大蔵省と折衝をして、この次の予算にはぜひ実現をいたしたい、それで一つ持って参りたい。もちろん、いわゆる治山治水の根本計画を進める、それでなければ災害は防げないじゃないかという御意見については、われわれも同感でありまして、この治山治水の根本策を進めるための諸施策については、今後も努力を続けたいと考えておりす。
○有馬(輝)委員 それでは第二点といたしまして、公団の問題につきまして、瀬戸山委員が詳しく御質問になりましたので、私は簡単に次の点だけをお伺いいたしたいと存じます、大臣の御説明によりますと、暫定的なものとして、ということでありますが、これのいわゆる構想といいますか、大体十年くらいの考え方であるのか。そしてこの公団の事業に従事する者の身分的な問題その他について、どのような構想を持っておられるのか、こういった点についてお伺いしたいと存じます。
○竹山国務大臣 今考えております十年計画を遂行するためには、必要はもとよりでありますが、その後の情勢は、今から予想していろいろ申し上げることもどうかと思いますから、申し上げませんが、身分の点は、思い切って仕事のできるように一つ考えて参りたいと思っております。
○有馬(輝)委員 この点は希望として申し上げておきますけれども、かつて私たちが食糧配給公団の末期におきまして、この身分的な問題で相当苦労したことは御承知の通りであります。ですから、やはり暫定的なものを作る際には、その間においてというようなことでなくて、当初において相当計画を立てて臨まれたい。この点は、強く要望いたしておきます。 次に、人員整理の問題について若干お伺いいたしたいと任じます。まず最初に、高知の物部ダムにおきまして、今年になってからも四名の死者が出ておりますが、これはどういった原因から出ておるか、この点についてお伺いしたいと思います。
○石破政府委員 四名の犠牲者が出ました原因その他につきましては、実ははなはだうかつでございますけれども、まだ事情を詳細承知いたしておりませんので、至急取り調べまして、御返答申し上げたいと思います。
○有馬(輝)委員 この点については、きのうきよう起ったことじゃないのです。わすか四名といえども、やはり人の重要な生命に関することを、まだ調査していない。これじゃ困ると思うのです。少くとも犠牲者がこういった形で出ておるなら、それに対して労務過重か、その他の点を十分調査する。一人出たならば、それに対する措置がすくなされてしかるべきなのに、四名も出ている。これも今年に限ったことではないのです。御承知のように、すでに毎年々々出てきておる。やはりこの点は十分調査して、次の機会にその原因その他については御報告願いたいと存じます。 これと相関連いたしまして、私は建設省関係におきまして、特に事業所関係におきましては、相当労務過重になっておるのではないかというふうに考えるのでありますが、昨年度きまりました定員方によりまして、昨年も四百九十名の首切りがあった。また今年も二百八十名程度の首切りがある。欠員は二十名くらいしかないということで、相当実際の出血が予想されておりますが、これらの諸君の事後の保障については、どのようなことを考えておられるのかという点と、いま一つは、実際にこのような就職難の時代にこのような人たちを一応切って、しかも新しく五十名を採用しておられる。これについて、どのような考え方からこういった措置をとっておられるのか、この点をお伺いいたしたいと存じます。
○竹山国務大臣 大量に整理をするということは、今のところ建設省としては一般的にはございません。ただ、いろいろ占領後の施策等のために、営繕関係に特需の仕事がありました分が、漸次減少いたして参りますから、これに応じた配置転換の問題が出て参りますことは、これは仕事の性質上やむを得ません。仕事がないのに置いておくということも困難でありますので、これらはそれぞれできるだけ配置転換等によりまして、また政府全体の方針に沿いまして善処する考えでございます。
○有馬(輝)委員 私はここでお願いしたいことは、二百八十名出血になる、そうして一方では五十名新しい人たちを採用される。もちろん人事の更新というような点について、ある程度の意義は認めないではありませんけれども、やはりそれにはそれなりの客観情勢というものがあってしかるべきだと思うのであります。その点について、私は、五十名採用されるならば、むしろこの二百八十名の方々のことを当初に考えるべきではないか、こういうように考えておりますけれども、その点はどうでございますか。
○竹山国務大臣 これは今ちょっと申しましたように、ごく限られた技術者の諸君が、建築営繕の関係から仕事がなくなりましたので、配置転換をいたさなければならぬということでありますから、新規採用の若い者をこれに差しかえるということでは片づかない問題であります。なお、新規採用は一切やるなという意見も、これはよくわかりますけれども。やはり就職難時代に官庁が一人も採らないで——実をいえば、原則としては新規採用をしないという建前を、政府もどこもとっておりますけれども、予算の許される最小限度において、新しい者を補充して参らなければ、官庁が硬化してしまうということもありますし、また世間の就職難から見て、予算を非常にふやしてまで採るわけにいきませんけれども、最小限度の採用をしておるということは、従来の慣例の範囲でやっておることと考えておりますから、このことと今の御心配の点はちょっと置きかえるわけに参りませんので、別個によく考えることにいたしておるわけであります。
○有馬(輝)委員 それから今度の予算で、先ほど申し上げました二百八十名は、六月三十日までに整理云々ということになっておったはずでありますけれども、予算では二ヵ月分しか見られていないようでありますけれども、その関連について、これは官房長でけっこうですから、お伺いしたいと思います。
○石破政府委員 建設省関係の行政整理のことにつきましてお答え申し上げますが、御承知の通り建設省におきましては、昨年から今年に引き続きまして二ヵ年間にわたりまして、今年の六月末までに六百十三名の行政整理をする予定にいたしております。そのうちの過半数は、すでに昨年行政整理を実施いたしまして、残りをこの六月までにやる予定になっておりますが、お話しの通り、所要の予算は二ヵ月しか組んでおりません。と申しますのは、これは六月末まで全部在職させるという趣旨のものではありませんので、四、五、六三ヵ月間に行政整理をしようというわけでありまして、平均二ヵ月分を組んでおるわけであります。 なおこのほかに、先ほど大臣からお答え申し上げました通り、営繕関係の職員を二百二十名来年の三月三十一日までに行政整理をする予定にいたしております。これは今年の十一月までにその半数以上整理する。残りを来年の三月三十一日までに逐次整理するというような予定にいたしております。予算もそういう建前で組んでございます。
○有馬(輝)委員 それからこれに関連いたしまして、非常勤職員特に日雇いの諸君の待遇の問題について二、三点お伺いいたしたいと存じます。これはほとんど常識的の非常勤の方が一万以上もおられる、純粋の非常勤の方が六千名もおられる。このほとんど八〇%以上というものが一年以上勤務しておられる方であり、またそのうち二〇%近くは五年以上勤務しておられて、しかもそれが日雇いである。仕事は一般の定員内の職員の方と同じような仕事をしておられる。この点について、身分的には非常に不安定の状況に置かれておりますけれども、この方々を定員内の職員に繰り入れることは、定員法の関係から無理かと思いますが、常勤労務者あるいはその他の措置でもって、身分上の安定をはかる努力をしておられるかどうか、そこら辺についてお伺いしたいと存じます。
○竹山国務大臣 この問題は、建設省だけでなく、農林省とか現業者に起る大きな問題であります。私は率直に申すと、占領下でつくった定員法というものに無理がある、無理やり定員だけをしぼっておいて、実際やる人間を定員外に置いておくということで、むしろ能率を落しておると思います。そういう点で、今政府全体としてのいわゆる公務員制度の再検討といいますか、全面的な検討の一つとしてぜひこの問題は考えようということで、私もしばしば発言をいたして検討いたしておりますので、今のような、ある意味においては不合理な制度というものは、一日も早く改めたいと私は考えておりますが、さしあたっての措置等については官房長からお答え申し上げます。
○石破政府委員 お話の通り、補助員の身分その他は非常に不安定でありまして、これをせめていわゆる準職員並みにでも改善したいというつもりでありまして、もともとこれは定員外の職員でもありますし、予算上俸給は事業費支弁に相なる関係もありまして、これはまだ予算上の折衝の余地が残されておりますので、目下大蔵省と折衝中でございます。その結果につきましては、まだ確たる見通しを持っておりませんが、われわれとしては今後も努力していきたい、かように考えております。
○有馬(輝)委員 これで終ります。
○久野委員 先ほど小松委員からの発言についての大臣の答弁中、知事会議等では、もう公共事業費は削れ、とても負担に耐えられないからやめろと言ったというような重大な発言がございました。それについて私がさらに質問をいたしましたところ、それをできるだけ圧縮した方がよいという意見は、知事会議の代表者会議だと思いますけれども、自治庁にそういう申し入れがあって、自治庁長官から閣議に報告があった云々という大臣の御発言がただいまあったのでございます。このように負担に耐えられないからやめろと言うような知事があるとするならば、そのような県に公共事業費を回すことは不合理ではなかろうかと思うのであります。そこで、先ほど私がお話し申し上げましたように、一体この知事会議の代表者はだれとだれであって、それが何月何日に自治庁にそういう申し入れをされたか、その事実をはっきり当委員会に資料として御提出願いたいと思います。
○竹山国務大臣 これは資料として要求をされれば、出さなければなりますまいけれども、私は自治庁長官の発言を私の理解する範囲で申し上げたのでありますから、自治庁長官の考え方というものを無視して、一々どの知事が言うたかということは——それから今の御発言でありますけれども、私は、知事の言うたことを責めて、そんなことを言ったやつは公共事業費をやらないというようなことは、毛頭考えたくありませんし、知事が地方財政のことを心配してそういうことを言うことも、無理からぬ点もあると思います。しかし、私がそういうことを言うたから建設省の予算を少くしていいなんて毛頭も考えたことはありません。何か私の発言に間違いがあれば、御指摘をいただくことはけっこうでありますが、私の発言を通じて知事を究明するということは、私としても少々どうかと考えますから、どうか一つ資料としての提出はお許しをいただきたいと思います。
○久野委員 私は何も大臣の釈明を要求したのではありません。ただいま申し上げましたように、資料として御提出願いたいというお願いをいたしたのでありますから、ぜひ当委員会へさような資料の提出方をお願いいたします。
○瀬戸山委員長代理 ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○瀬戸山委員長代理 速記を始めて。
○二階堂委員 私は委員長にお願いしておきたいのであります。住宅建設の問題につきましては、本日もある程度建設大臣に質問いたしたのでありますが、さらにもっと深く掘り下げて、納得のいくような説明を求める意味におきまして、ぜひとも大蔵大臣をこの建設委員会に呼んでいただきたい。大蔵大臣も予算委員会にそうしょっちゅう出席されなくても、明けてもらえる時間ができると思いますので、ぜひとも近い機会に、大蔵大臣をこの委員会に呼んでいただくようにお願いしておきます。 次に、この際一点だけ疑問に考えていることがございますので、お尋ねをしてみたいと思うのでありますが、予算編成権について、ある程度国会において予算を取りまとめるべきが当然だと考えております。しかしながら現在におきましては、大蔵省が中心になって予算の編成をいたしておる。この予算編成の途上におきまして、たとえば農林省とか建設省とか、こういう方からいろいろな予算復活の要求が出るわけでありますが、この査定の過程において、さらにまた最終決定に至るまでの過程において、大蔵省から、たとえば河川につきましても、かくかくの河川についてはこれだけの予算をつけろとかいったような指示がましい、少し越権的な措置があるように私どもは聞いておるのであります。これは実際私が各省を回って調べましても、果して大蔵省はそういうところまで立ち入って指示をする権限があるのかどうか。大蔵省からそういう査定の過程、あるいは編成の途上において、こういう道路についてはこれこれ、こういう河川についてはこれこれと、ひもつきのような内示をされるということがあるように、これは先ほども申し上げたのでありますが、私は強く印象づけられて仕方がないのであります。そうなると、大へんな越権行為じゃないかと考えております。指示を受けた役所の方では、どうしても大蔵省に行って頭を下げて交渉しなければならない。大蔵省が言ったのだからやりにくいというような点も出てくる。最近そういうことが非常に多くあるように考えられるのでありますが、そうなると、建設省の予算なども、大蔵省がおきめになってしまうわけで、大蔵大臣はすべての大臣になってしまうというようなこともあるんじゃないか。住宅の問題にしましても、大蔵大臣がかなり強硬に四十二万戸というものを主張したというようなことも、私には考えられるのでありまして、そういうことがあってはならぬと思っておりますが、そういうことが実際話し合いの途中においてあったかどうか。私は主計官にこれをお伺いしてみたいと思うのでございます。
○鹿野説明員 局長も次長も予算委員会に参っておりましてここにおりませんので、僭越ですけれども、説明員として私からお答え申し上げます。 予算の編成は、大蔵省だけじゃなく、各省相談して内閣の責任において作っていくと思いますが、その間大蔵省といたしましても、いろいろ意見を持っておりますので、予算編成方針にも大綱はいろいろ示されますし、個々の事業につきましても、それぞれの性格に応じまして、たとえば予算全体が方向といたしましては、たとえて申し上げますれば、総花的に流れていくということをよく申しております。非常にたくさんの事業に予算を配賦されて、なかなか効果を上げにくいというような面があるというふうなことを申されておりますが、そういうふうな面につきまして、できるだけ予算を効果的に集中して使っていきたいという観念から、各省の担当の部局の方々といろいろ御相談を申し上げて積算をつくっております。予算を編成します建前から、その積算の一応の根拠というものがございますので、各河川ごとにどうのこうのということを指示するということは、お言葉のような指示という意味ではないかと私は考えるのでございますが、この河川、この河川といろいろ考えて、ここに重点を置いていった方がいいじゃないか、それが予算の効率的な使用といいますか、そういう見地から大蔵省的な立場で御相談申し上げます。その際に、また各省からはいろいろ御返事があり、御反論があり、議論を尽して予算を作り上げていく、そういう建前ではいろいろと突っ込んだ質問もしますし、また調査もいたしております。ただ、指示をするというような意味での権限を大蔵省が持っておるか持たないか、指示をするというふうな意味ではないのじゃないかと担当の主計官として考えます。
○二階堂委員 私はよく制度のことは知らないのですが、たとえば建設省が予算を組んで、それを実施する場合には、大蔵大臣の認証がなければ実施ができないわけですか。制度しそういうことになっているのですか。
○鹿野説明員 全体として資金を出す場合に、支払い計画の認可というものはございます。ただし、支払い計画の認可の前に、公共事業のような事業のものにつきましては、支出負担行為計画というものを出します。それはどういうふうに契約をやっていくかという行為であります。それにつきましても、全体の計画が大蔵省に協議になりまして、認可といいますか、承諾を得てやっていくということになっております。その際に、いろいろ内容の積算といいますか、個々の内訳を出して、こういうふうなことでこの予算を使っていきたい、こういうふうな御説明がございます。その場合に、大蔵省としても、意見がある場合には忌憚なく申し上げます。同時に、御相談をしてきめて参ります。
○二階堂委員 ある程度わかったような気もいたしますが、これは一つ一つの、たとえば河川の予算を執行する場合にも、やはり大蔵大臣の許可といいますか、認証といいますか、そういうものが必要だということですか。
○竹山国務大臣 私から申すと、予算折衝の過程において、ふやせ、減らせというものたから、抽象論じゃないものだから、具体的にどこが多過ぎる、どこが少いという議論はしますけれども、しかし、それは今もお話のように、予算編成権は内閣にあるんだから、大蔵省が編成権を持っているとは思わない。しかし、いわゆる世間でいう査定、こっちが出したものを、どこが多いから削れ、こういうやり合いをやるわけですが、それをもって指示とはわれわれは考えていない。たから、きまった以上は建設省が実行する。ただアメリカのおった時分もそうだったけれども、インフレだったものだから、予算をとったからといって年度初めにどかっと勝手に建設省が使えば、一ぺんにインフレになってしまうから、それを四半期ごとに分割して使えというのが、金融財政全体の運営から大蔵省がチェックするというしきたりが残っている。これはどうもそれを悪いとも言い切れない。だから、予算執行を大蔵省が制肘するという意味でなくて、やはり金を日本銀行から何月には各省全体を通じてどれくらい使う。だから建設省も、予算はとったけれども、勝手に一ぺんに使っては困るということなんです。その程度以上のことは、一々この川に幾ら出すということをお伺いしていたら、建設省はなくてもよいということになってしまう。
○二階堂委員 よくわかりましたが、どうもそういう印象を受けるものだから、そうすると、これははなはだ困った問題だ。これはマッカーサー政治の悪い影響が残っていると思います。建設省の住宅の建設の問題にしても、一応建設省がこれこれでなければできないという単価を、さらに大蔵省がもう少し引き下げろ、こういうふうに言ってきたということも聞いております。それでは一体建設省の主計官の方は、失礼ですが、建設事業にたんのうな方かどうか、もちはもち屋で、もち屋が実際数字を持ってきて、これでなければいかぬというものを、さらに引き下げろ。これは一萬田さんが四十二万戸にしようということから、そういうふうになってきた、どうもこういうふうに私どもは政治的に考えざるを得ない。そういうことがあるものですから、あまりひど過ぎるじゃないかという考えを非常に強くするものですから、こういう質問をいたしたのでありますが、そういうふうな印象がないように努力していただきたいと思います。
○瀬戸山委員長代理 ただいま二階堂委員から、大蔵大臣の出席の要求がありました。今日までもたびたび大蔵大臣の出席を要求しておりますが、御承知の通りに予算委員会と両方二本建でありますので、予算委員会の都合上、今日までのところはどうしても時間の余裕がつかない、こういうことで今日に至っております。しかし、断然大蔵大臣は出席をしてもらわなくちゃならない立場でありますから、さらに交渉をいたしまして、なるべく早い機会に御出席をしていただくことにいたすことにいたします。 本日はこの程度で終りますが、明日は午前十時から本委員会を開きます。特に皆様にお願いしておきますが、注目の的になっております住宅政策について、参考人に出席してもらって参考意見を聞くことになっておりますから、全貸一つ御出席を願っておきます。 本日はこの程度で散会いたします。 午後四時二十五分散会