決算委員会 第16号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/06/14
会議録
○上林委員長 これより会議を開きます。 昭和二十八年度一般会計予備費使用総調書(その2) 昭和二十八年度一般会計災害対策予備費使用総調書(その2) 昭和二十八年度特別会計予備費使用総調書(その2) 昭和二十八年度特別会計予算総則第十条に基く使用総調書 昭和二十九年度一般会計予備費使用総調書 昭和二十九年度特別会計予備費使用総調書 昭和二十九年度特別会計予算総則第八条に基く使用総親書 昭和二十九年度特別会計予算総則第九条に基く使用総調書 以上八件の承諾を求めるの件及び昭和二十九年度一般会計国陣債務負担行為総調書を一括議題とし、前会に引き続き質疑を続行いたします。質疑の通告がありますので、順次これを許します。なお政府側の出席者を申し上げますが、大蔵省正示主計局次長、竹村会計課長、柳沢司計課長、農林省武田会計課長、柴田林野庁長官、橘農業保険課長、なお会計検査院からは保岡検査第一局長が出席しております。なお出席者もありますが省略いたします。 では質問を許します。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 主計局次長にちょっと事務的なことを承わっておきます。この間予備費使用総調書などの事後承諾を国会に求められたその時期が適当でないという問題につき質疑をいたしましたが、それについて確かめておきたいと思うのです。私の方で調査したところによりますと、昭和二十一年度第一予備費支出総計御書、これは昭和二十二年の十二月に開会せられた第二通常国会において、昭和二十一年の四月三十日に受理されております。以下調べたところを一応年月の数子だけを述べまして、これに対して何か御意見があれば伺ってみたいのです。同二十二年度予備費使用総調書は、第五特別国会におきまして二十四年の四月二日に、同二十三年度予備費使用総調書(その2)、これは第七通常国会におきまして二十五年一月二十一日に、同二十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)は、二十六年二月十六日、これは第十通常国会、同二十五年度一般会計予備費使用総調書(その2)、これは第十三通常国会において、二十七年の二月二十七日に、同二十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)は、二十八年二月二十六日に国会は受理したけれども、国会解散のために同工十八年六月二十七日に再度第十六特別国会に提出し、同二十七年度一般会計予備費使用総調書(その1)は、昨年の二月二十六日第十九通常国会に提出されております。以上のように、提出の時期はこのような経緯になっておるのでございまするが、これについては何か御意見がありましょうか。
○正示政府委員 お答えを申し上げます。予備費事後承諾、提出の時期、並びにこれが御審議をいただきました時期につきましては、ただいま吉田委員の御指摘の通りでございます。先般いろいろと御審議をいただいたのでありますが、国会解散のために財政法の規定の通りに次の特別国会に提出をいたしました先例といたしましては、第十四国会、昭和二十七年八月二十六日召集の常会が昭和二十七年八月二十八日に解散になりまして、本来提出すべき予備費使用総調書及び各省各庁の予備費使用調書を、昭和二十六年度分の昭和二十七江上月から三月までの分、昭和二十七年度分の昭和二十七年四月から八月までの分をこの通常国会には提出することができませんで、第十五回国会、これは特別国会でございますが、二十七年十二月までの分を提出したことが先例として指摘されるわけであります。
○吉田(賢)委員 日時等におきましてその通り間違いないといたしますれば、自余の点につきましては、これは主として午後一時半には大蔵大臣が出席されるそうでありますから、大臣の所見を伺うことにいたします。 なお一点補充的に主計局次長に伺っておきますが、予備費の使用総調書並びに使用調書を国会に提出して事後承諾を求めるという手続は、大蔵省といたしましては、すでに閣議決定を見、もしくは閣議決定を必要としない大蔵大臣の決定によりまして、その際すでに国会に承諾を求めるべき数額あるいは予備費使用の理由などにつきましては、大蔵省はよくこれを把握しておるのではないでしょうか。それともその後やはりこれを使用した省庁の長から何らかの報告は法規上必要であるのでしょうか、いかがでしょう。その点を一つ念のために伺っておきます。
○正示政府委員 お答え申し上げますが、ただいまの御質問の御趣旨は、この事後承諾案を国会に出します場合、大蔵省としてすでにこの予備費の支出の理由等につきまして各省と十分打ち合せができておるのかどうかという御趣旨のように拝聴いたしたのでありますが、この点は、閣議の決定を受くべきものにつきましては、閣議決定前に各省大臣あるいは各庁の長官から御協議を受けまして、大蔵大臣といたしましてもやむを得ないものということを同窓をいたしまして閣議決定をすることは、御承知の通りでございます。また大蔵大臣が承認をいたすような権限を与えられておりますものにつきましても、その理由につきまして大蔵大臣としてももっともであるという考えを持ちまして御承認を与えることは申すまでもございません。なおまたこの国会に提出をいたしまするのは、財政法第三十六条に御承知の通り「予備費をもって支弁した金額については、各省各庁の長は、その調書を作製して、次の国会の常会の開会後直ちに、これを大蔵大臣に送付しなければならない。」という規定がございまして、この各省各庁の長の調書を基礎にして大蔵大臣が総調書作製いたすことになっております。従いまして各省各庁と大蔵省の関係は、事前におきましても事後におきましても一応連絡がとれておるわけでございますが、大蔵省の立場といたしましては、いわば、財務の総括という立場から御協議を受けておるわけでございまして、個々の内容の詳細はもとより各省各庁の大臣あるいは長官が最も詳しく承知されておるということは申し上げるまでもありません。
○吉田(賢)委員 なおいま一点伺っておきます。それは前会に伺いましてなお釈然としなかったので念のために伺うのでありますが、内閣が財政法第三十六条の第三項によって予備費の総調書及び各省庁の調書を次の国会の常会に提出して承諾を求めるという手続をいたしまするまでに、ある期間をおいて、もしくはある時期に、各省庁の予備費の支出の状況ないしはその結果、経過とかいうものの報告を徴するのであるかどうか、もしくは照会するのであるかどうか。要するに予備費がどういうふうに使われておるかという現実の執行の事態を大蔵省は把握しておく必要があろうと私は存じまするので、各省庁と大蔵省との間に、そういう報告とか照会とか調査とかいうような手続が現実に行われておるのかどうか。もしくは行われておらぬとすれば、やはり適当な時期に、適当な回数、適当な経過と結果の報告を大蔵省にすることが必要でないか、こういうふうに思いまするので、その点を一つはっきりと伺っておきたいと思います。
○正示政府委員 ただいまの御質問でございますが、これは財政法なり会計法の規定におきましては、使用調書あるいは総調書を国会に提出いたします前に、その実際の支出状況というふうなものにつきまして、大蔵大臣なり各省大臣、あるいは各庁長官なりが、その状況を調査いたすことを法律によって義務づけられておることはないのでございます。これは新財政法あるいは会計法が、予備費の使用につきましては、できるだけすみやかに国会に提出をいたしまして、国会の御承諾を得るという建前からそういうふうになっているのではないかと推察されるのでございまして、旧会計制度のもとにおきましては、第一予備金等につきましては、この点につきまして非常に違った考え方の規定があったようにも考えられるのでございます。しかしながらこの決算委員会におきまして、各年度の予備費の使用につきまして御承諾をいただきますたびごとに、各委員の方々からも、かようないわば事前に国会の議決を経て支出する予算制度の重大る例外であるところの予備費の使用については、その責任は行政府としてきわめて大でございまするので、その支出の状況についても常によく把握していなければならぬという御趣旨の御質問あるいは御意見をたびたびいただいております。そういう関係も考えまして、私どもといたしましては、できる限り実際の状況につきましても把握するように努めておるのでございますが、これらの点につきましてはなお十分に参っておらない点はまことに遺憾でございまして、今後ともなお努力をいたしまして、できる限りその実情の把握に努め、予備費使用の御趣旨を十分半かしていくような方向に参りたい、かように考えておるのであります。
○吉田(賢)委員 第三に伺っておきたいことは、予備費使用が決定いたしまするときには、何に使うか、何の目的でということが明確になっておることは申すまでもないのであります。そこで果してこの予備費が真に目的通りに支出されておるかどうか、あるいは他に流用されておらないかいなや、あるいは他の官公庁において保留されておる分があるやいなや、こういうことは予算執行上非常に重視すべき問題であると私は思うのであります。それで伺っておきたいのでありますが、そういう事例はないのでしょうか、あるいはそういうことは許されるのだろうか。この間自治庁の予備費の使用の問題について、たとえば選挙に関する経費において、地方の公共団体に都道府県庁などを経由して交付したものが、その中間の都道府県庁などにおいて保留され、もしくは他に流用されることはないだろうかということを私は伺っておったのであります。この点は相当明確にしておいてもらいませんと、中央の国家の財政と地方財政が混乱する一つの機会がそこにあるのであります。申すまでもなく、地方財政の赤字窮乏の実情は非常に重大な段階に到達しておると思います。こういうときにおきまして、地方の府県庁等におきまして、国庫から出て参りました予備費が適当に流されることなく流用されるというようなことがありましたならば、法律がそうなっておるなら法律を変えなければいけませんし、法律に反してそうなっておるならばその事態を究明して、これの改革をはかるということをせねばならぬと思うのであります。この点につきましては、この間自治庁関係において若干の問答によって資料も出ておりまするので、広汎な各方面にわたって財政執行を把握しておる大蔵省におきましては幾多の事例があると思いますから、この問題につきましてどうお考えになっておるのか、そういう事実があるのかないのか、あるとすれば一体それに対してどうしようとするのか、その辺について一つ伺っておきたい。
○正示政府委員 ただいまの御質問は、予備費としていわばきわめて緊急に処置をしなければならぬという本来の条件を備えておるものが、現実に大蔵大臣が承認しあるいは閣議決定になりまして以後、各省庁において迅速に本来の目的に従って支出されておるかどうかという御趣旨でございまして、これらの点につきましては、大体において私どもは予備費は常にそういう本来の性格を備えておりますし、またその性格に従って運営されておるものというふうに存じております。ただたまたまたとえば繰り越しの調べの中に予備費の支出にかかるものがございます。先年も当委員会において御指摘を受けたことがあるのでありますが、これらも本来は非常に緊急を要するものとしてその使用を決定いたしたのでございますけれども、用地の取得とか場所の選定その他に思わざる支障がございまして、やむを得ず繰り越しになったというふうな事例があったことを記憶いたしておるのであります。かような場合におきましては、私どもは当該省庁の予備費使用要求に対しまして、前にこういう事例があるということを極力その予備費使用の折衝に当って指摘をいたすのであります。これは国会に出しました際に、御承諾をいただく前に、本来の予備費の性格からいって非常におかしいじゃないかという不合理性を指摘されておるということを申し上げまして、さようなことを繰り返さないように常に私どもも厳に戒め、相手の省庁の方々にも御注意を願っておるようにいたしております。 第二の問題といたしまして、補助金あるいは委託費、交付金等が地方団体に支出されまして、府県の段階を通って市町村の段階にいくようなものが、府県の段階に滞るようなことがあるのではないか、これは先般の当委員会におきまして、選挙の関係について吉田委員から自治庁の政府委員に御質問があったのでございます。この点はその後御調査になっておるはずでございますが、なお詳細は私ただいまのところまだ伺っておりませんので、自治庁の政府委員からも御説明をいただきたいと思いますが、私どもは本来さようなことのないことを実は期待いたしております。お話の通り地方財政の窮乏は府県市町村ともにきわめてただいま重大な状況にございますので、いやしくも国が支出をいたしまして府県なり市町村なりに渡るべき金が、渡らずしてどこかに滞るということはきわめて遺憾なことでございますから、さようなことのないように戒めていかなければならぬと存じます。これは法律のどの条項ということではなくて、財政法、会計法の全体の精神から申しまして、予備費のごときものは当然その受け取るべきものの手にきわめて迅速に渡るのが本来の性質かと考えますので、さようにいたすべきだと考えております。しかしこの点につきまして現行法だけでは不十分な点もあるのではないかと存じまして、前々から大蔵省におきましては補助金等の予算の執行の適正化につきまして、法的措置を講ずるように研究を進めて参ったのでございます。前々国会でございますかに提案をいたしまして御審議を賜わったのでありますが、その後なお成立に至っておりませんので、今回あらためて一案を草しまして提案を申し上げ、御審議をいただくように考えております。
○吉田(賢)委員 ただいまの御答弁の趣旨によりまして、私はこの機会に、大蔵省において御調査になっておる範囲もしくは急速に調査ができる範囲におきまして、各省庁の地方下部組織へ流していく経費のうち、なお予備費を主して、もしくは予備費でなくても、一般の予算の執行上におきましても、これは全部あげてもらう必要はありませんから、重要と思われるものにつきまして、資料として一つ当委員会にお出し願うように委員長、お計らい願いたいと思います。
○上林委員長 了承いたしました。
○吉田(賢)委員 これはやはり今後の予備費を審査する上におきましても、私ども重要な参考資料になるし、また予備費を支出する上におきまして、われわれはいろんな事態を認識する上におきまして非常に参考になると思いますので、ぜひお計らい願いたい。 なおただいまの、この先般の委員会における自治庁の選挙関係の諸経費、これは提出されておる総調書などの書類の一一〇ページ、一一一ページあるいは一〇九ページ、同一のものと思います。これにつきまして自治庁の当局者が見えておりましたら、前会伺っておりましたように、これらの経費が当然支出すべき最終段階へ行くことなく、途中でとまっておるようなことがあるかないかということについての御調査の結果を一つきょうは御報告願いたいと思います。
○石渡政府委員 前会青田委員から選挙費につきまして御質疑がございまして、その際に御説明が少し不十分であった点もあわせまして今のお答えを申し上げたいと思います。 先般の衆議院議員選挙並びに同時に行われました最高裁判所裁判官の国民審査に要しました経費は、総領十六億八千八百万円でございます。そのうち二十九年度の予備金から支出いたしましたものが十四億七千六百万円でございます。両年度にまたがって支出いたしております関係もございまして、若干御疑問になられた点があろうかと存じますが、二十九年度の十四億七千六百万円のうち、地方委託費として交付いたしましたものが十四億五千四百万円でございます。三十年度の四、五暫定予算から地方委託費として支出いたしましたものが一億一千二百万円でございます。三十年度の暫定予算に計上されましたものは、地方の選挙管理委員会で管理しております選挙事務費のうちの個人演説会、立会演説会、それから新聞広告につきましての経費でございますが、これは精算いたしまして支払う関係からいたしまして、実績を報告をとりましてから支出いたしますために、三十年度の暫定予算に計上されたような次第でございます。二十九年度から支出いたしておりまする十四億五千四百万円につきましては、これはこの前も申し上げたかと存じますが、選挙の執行について要しまする経費につきましては、たとえば投票所についてはこの規模では幾ら、それから開票場については、有権者がこの規模では幾らであるとか、あるいは市町村の選挙管理委員会が要しまする事務費については、有権者がこの段階ではこの程度ということを一々法律に基準が設けてございまして、その通り機械的に計算をいたして交付いたしております。従いまして市町村において選挙管理委員会が要します経費につきましては、この法律によって自分の町村はこの段階にある、投票所は何カ所あるというようなことからいたしまして、市町村の側で自動的に計算ができる仕組みになっております。従いましてその計算に基きまして府県から市町村に流しております。これは吉田委員も御疑問に思われる点がかつて問題になりまして、そういうような府県段階で流用されたり、あるいは市町村に行くべきものが府県で使われるというようなことがありましたので、そういうような弊害を防ぐために、この経費の基準についての法律を制定されたような次第もございます。そのような関係から、二十九年度の予備金から出しましたものについては、これは目下調査中でございますけれども、おそらくすべて市町村に交付されておるものと信じております。それから三十年度の四、五暫定予算から出しております新聞公告、個人演説会、立会演説会の経費につきましては、これは実績を調査いたしまして、その実績に基いて交付されておりますので、これも市町村において要しますものについては個人演説会等の経費でございますが、すべて支払いが済んでおろうかと思います。 それからなお衆議院の選挙のあと引き続いて地方選挙が四月に行われましたので、県会議員の選挙に要します経費につきましては、都道府県費をもって市町村に経費を交付するというような関係がございまして、いろいろその間混雑しておるのではないかと思うのでございます。しかしながら衆議院議員の選挙に関しまする経費につきましては、先ほど申し上げましたような経費の基準に関する法律に明確に基準が出ておりますので、この辺は間違いなく渡っておるというふうに考えております。
○吉田(賢)委員 そういたしますと直接選挙に関する経費については間違いなく実施段階に必要な経費は交付されておるだろう、こういうふうな御説明であります。しからば一〇九ページの公明選挙運動の推進に必要な経費、これについてはどういうふうになっておりますか。
○石渡政府委員 この経費につきましては、二十九年の暮れに衆議院の選挙粛正に関する決議並びに四党の申し合せに基きまして、政府が選挙の公明化をはかろうという閣議決定が行われまして、その決定に基いてこの予備金が支出されることになったのでございます。総領五千万円でございまして、そのうち三千五百万円が地方委託費になっております。この分につきましては解散が予想されておりました時期に、解散前に運動をしなければならないということからいたしまして、本年の一月早々にすべて府県の要しまする予算額は支出いたしております。それらの関係につきましては一々そういう経費について、こういうことと指定をいたしまして交付をいたしておりますので、この分につきましてもこれは全部府県において要する費用に支出いたしておりますので、府県でこの目的に従って使用されておるというふうに存じております。
○吉田(賢)委員 私はそうしますとなお伺ってみたいのですが、いろいろな段階の選挙管理委員会が莫大な経費を使って、これらの公明選挙運動等々の、選挙を公正にするための行動をやっておりますが、この経費もすでに完全に支出済みであり、受領済みである、こういうふうに確認されておるのでしょうか。
○石渡政府委員 地方の選挙管理委員会が、御案内のように、公職選挙法の総則の規定によりまして、常時選挙の啓発をしなければならないということが義務づけられまして、それに要する費用については、地方の要望からいたしますと、全部国費でまかなってもらいたいという要望が実はあるのでございます。しかしながらこの選挙の啓発につきましては、国の選挙だけではございませんで、地方の選挙も含めまして、地方選挙管理委員会の任務となっておる関係もございまして、一般的な財源として約一億程度地方財政計画に織り込みまして、地方財源としては見てあるような次第でございます。従って国費から直接に選挙啓発の費用としては出ておらないようなことになっております。
○吉田(賢)委員 そうしますと、これは少し私の方の準備も必要ですかも、保留しておきます。 要するところ、あなたの方として適当な時期に、地方公共団体がそれぞれ末端の現地の行動した団体等に予備費が完全に交付されておるだろうということで、いまだそれは確認の段階に至っておらぬ、もしくは一々それを確認して最終の決定をすることにはなっておらぬ、二十九年度についてはまだそこまでできておらぬ、こういうことに一応了解していいのでしょうか。二十九年度については相当多額の金額に上りますが、これはまだ最終の決算もされるときでないので、はっきりしないけれども、間違いなかろう、こういう、かうに了解しておいていいのですか。
○石渡政府委員 実は選挙の経費につきましては、いろいろな内容をこまかく区分していく基準が定められておりまして、その基準の項目に従って精算番をとっておるような次第でございまして、若干時間を要する関係がありますので、目下まだ結論まで申し上げる段階には至っておりません。
○吉田(賢)委員 私が質疑いたします趣旨は、国が予備費として出しておりますものは、使うべき最終の段階に適当な時期に必ず交付される、こういうふうにせねば、その間幾多の弊害をかもすということが、他の多くの経費においても、われわれは日常見聞するところなんであります。たまたまこの問題を取り上げたにすぎないのであります。ですから、問題の要点はそこにあるのです。数字が目的通りに使われておるかどうかということもさることですけれども、適当な時期に、相当な額が適当な人に交付されたのかどうか。中間において時期のずれもあり、あるいは数額において流用等があるということであってはいくまい。そういうことで、あなたの方は最終的な数字を年額、目的等を十分に確認をされて、そして予備費の国会承諾を求めるということが順序ではないか、こういう観点から伺ったのでありますから、今の御答弁の程度でありますれば、一応そう伺っておきましょう。 問題を転じまして林野庁の長官に伺いたいのでありますが、二十九年度の予備費のうち、一般会計二三七ページ、山林施設災害復旧事業に必要な経費千百四十五万八千円であります。そこでこの経費の行方と事業の実績、これらに関連して伺いたいのでありますが、そのうち十五号台風による治山施設災害等々について、地方の公共団体の施行する復旧事業の一部を補助する経費と、これに伴う処理事務費等に引き当てられているようであります。これは五号、十二号、及び十五号にわたっているようでありますが、最も大きなのは北海道の台風被害らしいのであります。そこで伺いますが、この経費の支出の対象となりましたものの大体の概要、特に十五号においては広大な範囲において巨額の風倒木が生じたように伺っております。こういう点について概況の御説明を願いたい。
○柴田(栄)政府委員 お答え申し上げます。二十九年度山林施設災害復旧の関係は、山林施設災害の復旧費と申しますのは、治山事業の施設の災害復旧でございまして、主たる対象は堰堤工事、山腹施設等の災害に対する復旧事業でございます。その他林道被害に対する復旧工事等が主体でございますが、先生のただいまお尋ねの問題は、主として国有林野の被害に対するものが一番大きいものでございまして、その概要を一応申し上げきしていただきたいと思います。北海道における二十九年度の災害被害で一番大きいのは、風倒木による被害でございます。これは五号台風ではございません。五月の十日に北海道地方を局部的に襲いました突風的な被害がかなり大きくあったわけでございます。これによって風倒被害が総領で約四百九十八方、約五百万石程度の被害があったのでございます。そのうち被害の大部分はほとんど国有林でございまして、国有林被害が約四百七十万石、その他にわずかに道有林の被害が加わるわけでございます。さらに十五号台風において私どもの記憶にも、記録にもないような未曽有の風倒被害があったのでございます。現在まで判明している風倒被害の総額は、約五千八百五十余万石でございますが、そのうち国有林の被害が最大でございまして、約五千万石でございます。数量六千三百五十万石前後の風倒被害に対しまして、国有林のこうむりました被害が約五千四百五十万石という膨大な数字に相なっております。これに関連いたしまして、これが処理のために、国有林野事業特別会計において使用いたしました予備費というものが、実は二十九年度におきましては、林野関係で最も大きな部面であったわけであります。二十九年度一般会計におきまする復旧事業費は、全般を通じまして全国で二千二百万円程度でございまするが、風害木処理のために予備費の流用を協議いたしまして実施いたしたものだけで、八億一千二百万九千円を支出いたしておりまして、林野関係といたしましては、二十九年度におきまする予備費支出の対象は、十五号台風を中心とする事業に集中をいたしておるという現状であります。
○吉田(賢)委員 そういたしますると、最初にお述べになりました突風による五百万石の被害のうち、四百七十万石が国有林、それから十五号台風によります被害の風倒木総計は五千八百五十余万石、こういう御説明でありましたのですか。
○柴田(栄)政府委員 さようであります。総額で五千八百五十余万石でございます。そのうち国有林が約五千万石でございます。
○吉田(賢)委員 そうしますとその大体の被害の地域は北海道かと思いますが、なお東北も加わっておるのかどうか、その辺の地域関係、それからどういう種類の木、時価にしてどのくらいなものになるのであるか、それからわが国の需要に対するパーセンテージ、まずその点数字を確かめておきたいと思います。
○柴田(栄)政府委員 被害総額の算出は、実は大へん困難でありまして、立木被害といたしまして約五千五百万石、平均いたしまして大体石三百円ぐらいと見たら妥当ではないかと思っております。なお十五号台風におきましては、先刻申し上げましたように、北海道がほとんど主体でござい、住するが、内地では、秋田県と青森に一部被害がありました。しかしこれはもうきわめて微々たるものでございまして、特に申すほどのものではないのでございますが、秋田は、ほとんど全部杉、青森は、ヒバと杉、杉はごく一部でございます。北海道の大部分、総量の約八割近いものは、エゾマツ、トドマツでございます。その他に広葉樹、これはいろいろなものがまじっておりまするが、これもやはり風倒被害を起しております。一番処理として困難を感じておりまするのは、エゾマツ、トドマツでございます。
○吉田(賢)委員 ただいま御説明になりましたのは、資料といたしまして、なおこれに関連する事項も付記して、当委員会に至急出すようにお諮りを願いたいと思います。 なお伺いますが、この予備費は、これは直接林野庁におきまして使用したものよりも、地方公共団体に対する補助費あるいは事務費などが大部分らしいようであります。あるいは全部かもしれませんが……。そういたしますとこれはやはりどういうような程度に、もしくはどういうような効果をあげまして予備費が使われたかということ、使用の末端に至りまするまで最終的に集計したものを林野庁はおとりになっておるのかどうか。これは前から自治庁に伺っておりましたのと同趣旨になるのでありまするが、その辺について、あなたの方は、決算的に最終報告を受けておられるのかどうか、そういうことはしなくてもいいのかどうか、これを一つ伺っておきたい。
○柴田(栄)政府委員 結果を確認いたしまして、補助支出をいたしておりますので、結果については全部集計をとっております。これは一般補助の関係でございます。風倒木処理の問題は、全部国有林野事業特別会計の事業でございまするので、直接国において実施いたしておるものでございます。
○吉田(賢)委員 今の補助は、あなたの方が直接補助を受ける事業主体にお渡しになるのか、あるいは道庁に一応お渡しになるのか、その辺についてはどういうふうになっておりますか。
○柴田(栄)政府委員 一般会計の災害復旧費は、北海道はごくわずかでございますが、全国を通じまして、地方庁を通じて調査申請させ、それを実地あるいは書面によりまして、審査いたしまして、補助の年度別計画を進めまして、それによりまして検収をいたしたものについて実行を見届けたものについて補助をいたすわけです。
○吉田(賢)委員 その補助は、一たんは各都道府県の会計に入って、都道府県におきまして任意に補助金を支出するという関係になるのか、それともそうではなくて、あなた方のひもつきのものは、ある時期を限って限定して、補助を受ける主体に渡るように指示でもされておりますか、あるいはそういうようなことをしない場合には、相当おくれることもあり得ると想像されますが、その辺についての事実はどうなっておりますか。
○柴田(栄)政府委員 県の方に一括入って、県において操作されるという格好ではないのでありまして、具体的に個所々々におきまして補助内容を検討いたしまして、補助対象として実績を調査しまして、実効を見届けて、それに対する補助が県を通じて出るという格好になっております。
○吉田(賢)委員 あなたはそうおっしゃいますけれども、林道の施設なんかにつきましては、全国的にあらゆる被害があることも十分知っておりますので、一体どこが監督するのか疑っておったのであります。この場合も林道の施設の災害に対する補助等も出てきておるのでありますが、ほんとうにあなたの方で末端の経費支出に至るまで監督ができているだろうかということを疑います。確実にできているとおっしゃるならば、一応そう承わっておきますが、そうではなくて十分にいかぬということであれば、それもそうとして聞いておきたいと思います。現実には、ほんとうに厳格に末端の補助金交付等が行われているということを、あなたの方では直接監督し、確認することができているだろうか、この辺をちょっと聞いておきたいと思います。
○柴田(栄)政府委員 その点は御指摘のごとく、実は全部につきましては従来は実地調査が行き届いていなかった点が相当あるわけでございまして、そのために補助金の使用に関しましていろいろな不当の支出等が出まして、これが矯正に実は困難をいたして参った次第でございますが、非常に一時に膨大な被害が出ます場合に、現在の人手をもって急速に全部について実地調査がなかなか不可能であったために、一定の限度をきめまして、そのものについては現地調査をする。その他のものにつきましては、一応申請書の書面調査によりまして査定をいたしまして、その査定額に基いて復旧事業を年度別に計画して、府県を通して実施しておった次第でございます。従いまして、これが実は御指摘をいただきますような過誤のもとになるということで、二十九年度からは実地調査をいたきないものについては補助事業を実施しないという建前で実は進めておるわけでございますが、しかしながら非常に小規模のものについてはまだ完全にそこまでは参らないということで、非常に苦慮いたしておるわけであります。
○上林委員長 徳安委員から関連質問の申し出がありますから、これを許します。
○徳安委員 ただいまの北海道の風倒木の件についてちょっと伺いたいのでありますが、風倒木の処理方法について最近お取りになっておる経過を簡単に御説明を願いたいと思います。
○柴田(栄)政府委員 風害に関しましては、先刻申し上げましたように非常に膨大な数字であるということと、この図にも概数を入れておりまするが、非常に局地的に固まって大きな被害を生じておりますので、搬出能力等の関連もございまして、なかなか急速に全部について処理ができないということが、できる限り早くこれを処理するという目標のもとに、現在では、二十九年度すなわち被害発生から直ちに着手いたしまして、三十一年度をもって完了いたすという計画で実施を進めておる次第でございます。大体の目標は、二十九年度は総量の二〇%、さらに三一年度、三十一年度において四〇%ずつ、こういう目標で現在これが処理に当っておる次第でございます。その処理方法といたしまして、従来計画的に伐採いたしておりましたものも極力風害処理に集中いたしまして、地域的に立木売りを計画いたしておりましたものは、その大部分を風倒木に振りかえて伐採をいたしまして、将来の伐採を調整するという考えが一つ主体をなしております。それからいま一つの問題は、従来北海道では立木売りが主体でありまして、全体の六〇%は立木売りをいたしておったわけでありますが、そういたしますると、二十九年度におきましてはそれほど膨大な童にはなりませんが、三十年度、三十一年度におきましては、例年に比較いたしまして北海道だけにつきましては相当膨大な伐採増加になるわけでございます。これをひとしく立木処分をいたしますと、資金の計画において一つ問題が起ってくるわけであります。非常に長期のしかも膨大な資金の手当をいたさなければならぬ。さらに民間において、一時に伐出いたしまして、これを売る場合に、売り急ぐというような点が出て参りますと、市場が混乱して需給の調整もなかなか困難である等の建前からいたしまして、従来の立木処分量をやはり立木処分にまかせるが、さらに増加するものにつきましては、主として直営伐採で生産いたしまして丸太で売り払う、こういう基本方針を立てた次第でございます。北海道の需給の関係と生産量を考えてみますると、二十九年度におきましてはあまり大した問題もない。反面北海道におきまする十五号台風等におきまして、北海道自体に非常に大きな家屋被害その他公共施設の被害を生じておりまするので、この辺に対しましては、需要量が臨時に増加するという問題がございまして、需給上それほどの問題は生じなかったのでございますが、もうすでに三十年度におきましては、従来の北海道の需給量と比較いたしますと、ここに三十年度事業を一応計画通りに実施するといたしますると、約三百三十万石余というものは生産過剰といいますか、従来の需給調整の建前からいきますと、北海道だけで生産が過剰になるということになるわけであります。実はこの前国有林全般を通じまして、内地でもエゾマツ、トドマツと同じような樹種で風倒木をもって代替できるような地方の生産は、従来の計画を押えたわけでありまして、全国を通じて丸太で百三十万石程度の生産を北海道に切りかえたという処置をいたしておりますが、それでもなお三百三十余万石というものが実は過剰になるということでございまして、これに対しましては、約半分は風倒木処理後における北海道の需給の調整に役立てたいということで、道内に貯蔵を計画いたしております。現在のところ約半分、百六十五万石ばかりを内地に輸送して売り払うという計画を立てて、これを実施いたしておりますが、九月までに約八十万石、九月以降六十万石、来年の年度初めのつなぎに北海道の埠頭に二十五万石、こういう計画で一応この過剰のものを調整処理するという計画をいたしておる次第であります。 なお風倒木処理に関連いたしまして最も苦慮される問題は、いち早くこれを伐出して利用するといたしましても、約三年、あるいは下手するとより以上にかかるという場合に、風倒に伴って常につきまとって参りまする虫害の防除の問題であります。この問題は、従来の風倒木の歴史から見ましても、放置いたしますると風倒木被害以上の虫害を出すという実績がございまするので、今回は農薬の非常な発達等とからみまして、人工によりまする虫害防除を民有林とあわせて徹底する手段をとっております。その他火災防除、水害防除等についても、応急の処置を考えなければならぬ問題が残っておるのでございます。国有林野事業といたしましては、約二十一万町歩に及びまするほとんど全林倒壊個所の造林更新の問題が、これまた非常に大きな問題でございまして、これらもあわせて、現在直ちに苗木の養成その他に着手いたしておるというのが、処理全体の概況であります。
○徳安委員 このエゾマツ、トドマツの利用の方法ですが、一体一般の需要関係からどういうものに使われておりますか。一般の建築にはこれは全然だめなんでございますか。
○柴田(栄)政府委員 私ども決してだめだとは思っておりません。現に北海道内におきましては、相当の二階建てあるいは三階建て近いような建築も、エゾマツ主体で行われておりまして、建築用材としても十分使えるものだと私どもは考えております。現在内地で主として使っておりまするのは、製函用材それから安い建具用材でございます。こういうようなものが現在は主体でございますが、これだけのものを合理的にしかも十分に使わせるというためには、合理的な使い方をもあわせて指導しなければならぬということで、建築業界あるいは木材業界等と共同で、これが促進をはかっておる次第でありますが、乾燥の問題を十分科学的に処理いたしますれば、建築用材としても、強度等から申しましても十分使用に耐えると私どもは考えております。
○徳安委員 これはかりに東京に参りました場合に、一石どれくらいにつきますか。
○柴田(栄)政府委員 現在におきましては、大体内地のモミ材、ツガ材あるいは松の小径材等と似たような性格のものでございまして、内地におきまして、大体それらの径級によっても多少相違がございまするが、尺下くらいの丸太でございますと、千七百円ないし千八百円というところが大体の相場でございます。現在北海道から直接輸送いたしまして東京へも一部入っておりまするが、全国十一カ所に入れておりまする標準は、尺下中目丸太で千七百五十円というところで、四、五月分の契約をして実施をいたしております。
○徳安委員 非常に住宅問題のやかましいときですが、こうした風倒木を北海道に貯蔵なんかしておかずに、政府の方でうんと持ってきて、そうして住宅の不足しているところに規格を一つにして、こういう材木でどんどん建ててやるというような方法はできないものでしょうか。
○柴田(栄)政府委員 実は私どもぜひさようにお願いいたしたいと存じまして、住宅建設の対策本部と連絡をいたしておりますが、やはりこれは計画的な住宅対策と並行いたさないと、ただいたずらに混乱をする危険がございまするので、まず第一段には、公社住宅等はお話のような方、法でできるだけ、場合によりましては北海道で規格製材をいたしまして、荷を軽くして持ち込むというようなことも、あわせて実施いたしたいというつもりで、せっかく連絡をいたしております。さような場合には、相当太く、強力に住宅対策に結びつき得るのではないかと考えております。
○吉田(賢)委員 林野庁長官に伺いますが、この立木は、これは定着しておりますときは、国有財産法のどの条項に属する財産ですか。
○柴田(栄)政府委員 実は営林財産として処理されているわけでございまして、国有林野産物売り払いの対象になる次第でございます。
○吉田(賢)委員 私の伺っているのは、国有財産法の規定のどれに属するかと聞くのですが、第三条第二項第四号の企業用財産、これに属するのですか。
○柴田(栄)政府委員 さようでございます。
○吉田(賢)委員 そういたしますと、あなたの御説明によれば、これをかりに石三百円、五千万石といたしますと、百五十億円になるようでありますが、これは膨大な財産が変形したことになるわけであります。そういうふうに立木が倒れて普通の材木になってしまったというのであれば、これはやはり財産の形態も変ったのですが、こういうときには手続として、あなたの方ではどうしたのですか。たとえば国有財産の増減ということを、過般当委員会に政府から審査に付託してきたものもあるわけですが、そういうような方面も、財産の増減関係に当然計上されるべき案件であろうかと思うのですが、その辺の手続はどういうふうにいたしましたか。
○柴田(栄)政府委員 風倒木は資産減として処理されるわけでございますが、それに対応して風倒木を処理した跡地に造林いたしますると、造林によって資産の増という問題を処理いたしまして、差し引きして資産関係を整理する、こういうことになっております。
○吉田(賢)委員 そういたしますと、今の風倒木の全量は、資料があれば述べていただきたいが、何ほどの資産減になったのでありましょうか。
○柴田(栄)政府委員 現在まだ実ははっきり精算いたしておりませんが、資産減と申しますよりは、実は国有林の資産評価の点が、現在再評価をして整理をいたしているところでございますので、それとあわせて計算しました資産の中で、風倒いたしました個所の資産を算出するわけでありまして、明確に現在精算の資料を持っておりませんが、近くこれを整理する予定になっております。
○吉田(賢)委員 しかしながら、すでに千百四十余万円も経費を入れて、大都分が北海道の風倒木に関する事業の補助費とか事務処理費などになっているのでありますから、その対象になった風倒木につきましては、すみやかに評価もし、またこれが法律的な処理もするということは、これはあなたの方でなさねばならぬ一番重大なことじゃないかと思う。全国の国有林野の管理の問題は、いわば常的な状態ですが、こういうような大きな変動のありました事実について、すみやかにそういうような計算もできないというのは、一体どういうわけですか。あなたは資産再評価と言っておられるが、資産再評価の問題とこれとは少し違うと思う。資産再評価をした上でないと、これの資産減が計算できないというのは、あるいは正確にはそうかもしれませんけれども、それならそれでそれなりに一応の計算が出なければ、現在あなたの方でこれに対していろいろともくろんでおられるような御説明があるわけでありますが、そのもくろむ基礎も出てこない。要するに予算も使ったけれども、対象になりました事業、それから生じた風倒木が膨大な数百億円にわたるというようなこと、国家の財産に大きな変動を生じた、こういうようなことでありますから、数字を固めるということはまっ先になすべき仕事であると思う。どうしてそれができないのです。
○柴田(栄)政府委員 二十九年度分の資産の整理に関しましては、七月末に調査を完了いたしまして整理することになっておりまして、目下取り急いでおりますが、さらになお調査不十分の箇所等もございまして、多少異動する部面もあるわけでございます。これらを特急全般について確定整理するということで鋭意現在努力中でございますので、御了承をいただきたいと存じます。
○吉田(賢)委員 管財局長見えておりますか。
○上林委員長 管財局長は見えておりませんが、特殊財産課長が出席しております。それでいけませんか。
○吉田(賢)委員 それではあなたの方から提出された書類の一三ページ、二十八年度大蔵省所管予備費使用調書、国有財産の維持売り払いに必要な経費三千二百四十四万二千円、(組織)財務局となっておりますが、これについて伺いたい。これは一体どこに所在する財産の売却、委託の経費であったのか、多くの国有財産の処分あるいは転活用などにつきましていろいろな業務が行われておりますけれども、そういうようなものに予備費を使うというようなことは私は少いのじゃないかと思うのです。どうしてこういうものに予備費が使われたのか、これも知りたいのだが、まずどこにあるどういう物が主たる物件であったのか、これを御説明願いたいと思います。
○竹村政府委員 御答弁申し上げます。三千二百万の内訳は、ここにございますように一つは国有財産の維持の費目でございます。これは終戦処理費で支弁いたしておりました財産で、在日米軍が使っておりました財産でございます。これが政府の方へ返還になりましたわけでございますが、その建物の敷地になっている分についての賃借料でございます。従いましてこれは全国各地にまたがっておりますので、ただいまのところでは資料を持ち合せておりませんが、調査いたしまして御報告申し上げてもけっこうでございます。 それから第二の国有財産売払委託費の関係でございます。これは二千二百万円計上いたしてございますが、これは主といたしまして財産税、当時の物納財産でございます。こういう財産は、比較的価格といたしましては少額の財産が多うございますから、これが売り払いといたしましては、民間の会社に委託いたしまして売却いたしているわけでございますが、その分につきますところの売払手数料の不足分でございます。従いまして物納財産は全国各地にまたがっているわけでございますから、この分につきましてはほとんど全国各地の分だというふうに御了解いただいてけっこうだと思います。
○吉田(賢)委員 どうもはっきりしませんが、この二千二百万の分につきましては、これは全国に散在する財産税の物納物件の売り払い委託、これの手数料の不足が二千二面万円ということでありますが、これは大体の件数はどのくらいになるのだろうか、あるいはこういうものはずいぶんと何年も継続しているもののように思いますが、当該年度における作業の量あるいはこれに必要な経費というようなものは、大体間違いなく出るものではないだろうかと思うのです。決算委員会におきましてもしばしば物納財産の処理につきまして、手数料が問題になったこともあったのでありますが、不足分の二千二百万円というのは、そうすると本来主たるものは何億円にもわたるのかというような想像もちょっとするのであります。その辺は概況でいいのですが、どういうふうになっているのか御説明願いたい。
○竹村政府委員 お答え申し上げます。件数につきましてはただいま資料を持ち合せておりませんが、金額につきましての資料がございますから御説明申し上げたいと思います。当初予算は四千六百五十万円でございます。それに対しまして二千二百万円の予備費を使用いたしておりまして、総計六千八百五十万円の予算ということになっております。
○吉田(賢)委員 私の聞きたいのは、財産税のために物納いたしました物の処理をするということは数年継続しているのだと思う。突然に起るものではありませんから、大体この物件の売り払いに要する経費のうちの委託手数料というものはおよそ概算できるのではないかと思いますが、いかにも金額が多いように思われます。二千二百万円も不足分がある、本来のものが四千四百五十万円ですか、約五割に達しているのでありますが、これは最初の計算の立て方が間違っていることに起因するのではないか、こういうことすら考えられるし、予備費のきわめて例外的な制度であるということに対するお考え方がルーズであったのではないかということさえ想像をたくましゅうするのでありますが、その点いかがですか。
○竹村政府委員 お答え申し上げます。私の方といたしましては、御質問の通り毎年計画を立てまして、売払額の見込みを立て、同時に手数料の予算をとっているわけでございますが、たまたま二十八年度におきましては見込み以上に売り払いが進捗いたしました結果になっております。
○吉田(賢)委員 ただ単に予算が足を出すような場合に予備費を使う、予定よりも経費がたくさんに必要であったので予備費を出す、予備費というものは一体そういうものであろうか。今の場合具体的にお述べになりました点は、どの法律によって予備費としてお使いになったのか、またこれは例の昭和二十九年四月十六日の閣議決定に基きます特例に属する予備費にでも該当するということであるのか、その点はいかがですか。
○正示政府委員 予備費の一般原則の問題に触れられましたので、主計局の次長から一応お答えしてよろしゅうございますか。
○吉田(賢)委員 あなたの方の原則的な御趣旨なり、御説明は伺っておりますから、よくわかっております。具体的にどれによって予備費を使われたか、それでいいのですから、会計課長にお答え願います。
○竹村政府委員 計画に従いまして国有財産の売り払いをやっておるわけでございますが、売り払いの計画が予想外に進捗いたしましたので、予備費を支出していただくことにいたしまして、その計画を進めていったわけでございます。
○吉田(賢)委員 一体あなたの予備費を必要とする理由というのは、どういう場合になすのだろう。たとえば事業が進捗いたしたので、それで金が要り用になった、経費がよけいに要ったので、予備費を出すことにした、予備費というものはやはり実質的に相当な理由がなければならないのではないでありましょうか。私の考えるところによりますと、法律の解釈を正面からいたしましたならば、やはり予見しがたい予算の不足という事情が現存しておらねばならぬと思います。予見しがたい予算の不足ということであれば、予見しがたいというのはどういうことによるのであろうか、どういう事由がそこに伴っておるのだろうかということが一応は考えられると思う。あなたの御説明によると、四千四百五万円が委託の手数料として計上されておって、事業進捗の都合上さらに二千二百万円必要となったので、予備費を使うことにしたということだが、こういう場合であるならば、予備費というものは、予算に足が出る場合には幾らでも出し得るということになって、予備費制度の原則はそこからこわされてしまうのではないか、こう思うのであります。でありますから、あなたも大蔵省の会計の責任者といたしまして、そこらは私よりもくろうとなんですから、もっとはっきりしたお考え方を持って予備費は使用してもらわなければ困ると思うのです。もっとはっきりした答弁をして下さい。
○竹村政府委員 物納財産の処分につきましては、御承知の通り非常に困難であります。またどれだけ売り払いができるかと申します点も、経済界の事情その他によって非常に左右される筋合いのものでございます。二十八年度におきましては、御承知の通り経済界の状況もよろしかったわけで、予算を組みました当初には予見しがたい程度におきまして売り払いが進捗した、こういう結果になっておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 どうもよくわかりません。それなら聞きますが、これは国会開会中でも使用のできる予備費に該当するのですか。
○竹村政府委員 開会中におきましても、使用し得るものでございます。
○吉田(賢)委員 それならば、昭和二十九年四月十六日の閣議決定をおさしになると思うのだが、どこに根拠を置くのですか。
○竹村政府委員 御答弁申し上げます。財政法第三十五条第三項のただし書きの規定によりまして、大蔵大臣の指定する経費等がございますが、そのうちの事業量の増加等に伴う経常の経費、こういうことになるわけでございます。
○吉田(賢)委員 きょう私がこういうことを聞くゆえんは、ことさらあなたをいやがらせるつもりはないのですよ。どうも最近財政執行が、考え方において、また態度において、少しルーズでないかと思われる節がしばしばありますので、一つの例をとってあなたにお聞きしたのです。でありますから、きょうことさらそういう答弁をなさるということは、私はどうも納得しがたいのであります。もしあなたの御答弁の通りだとすれば、これは昭和二十九年二月十九日の閣議決定を必要としないのであります。ところが閣議決定を受けておるのです。これが財政法第三十五条第三項のただし書きによるものならば閣議決定は必要としないのです。ところが事実は、昨年の二月十九日の閣議決定を経ておるのです。だからこれは必要とするので閣議決定を経たのです。必要としないならば閣議決定を経ることはなかろうと思います。でありますからあなたの御答弁は自家撞着でありますので、その点は一つそういうような御答弁をなさらないように希望申し上げておきます。私は今あなたの方のお立場をどこまでも迫及しようとはいたしません。いたしませんけれども、どうも予備費というものの考え方において、ただ予算に足が出た場合にはいつでも使えるという考え方があるのじゃないか。そうなれば憲法違反であります。憲法の精神をじゅうりんすることになります。またこれは同時に国会の審議権をはなはだ軽んずることになります。国会の審議を経て予算の目的を限定して、予算の数額をきめて、初めて国民の税金を政府は使うことができるのであります。そんなことは申し上げるまでもありません。けれども予備費というものは白紙委任状を政府にまかせておるのであります。予算の目的もきめておらず、それで国会を通過しておるのであります。それでありますから、やはりこういうような法律なり国会の審議権を尊重するということを第一義的にお考え下さらないと、予備費の財政的秩序というものは混乱してしまうのです。どうもこの現われて参りますものの中に、何でもかでも予算に足が出れば予備費を使ってもよろしいというようなお考え方が流れているのじゃないか。しかもあなたの方は大蔵省なんです。全国の国有財産管理の総本山です。だから国有財産法なんかによりましても、国有財産の管理というものは大蔵大臣が総括するということまで書いてある。この重要な国有財産管理の主管庁であるあなたの方において、なおかつこういうようなことであっては、その他の官省は思いやられるというふうに私は憂慮いたします。そういう意味におきまして伺ったのでありまして、やはりあなたの御答弁自体が事実と全く相いれないのであります。これはもうここに出ておるので明らかなんです。
○正示政府委員 ただいま吉田委員の御質問につきまして、予備費の管理をしております者の立場におきまして一言御説明申し上げますが、ただいま竹村会計課長が申し上げましたように、現在の剛議決定、これは二十九年四月十六日の閣議決定によりますと、事業量の増加等に伴う経常の経費という性質でございまして、国会開会中にもお認めを願える性質のものでございますということをまず申し上げたのでございますが、二十八年度中はこれは吉田委員御承知の通り、少し閣議決定の趣旨が違っておりまして、やり方も従って違っておったわけでございます。この点非常にいろいろ衆参両院の決算委員会において御意見を伺ったのでございますが、二十八年度におきましては財政法第三十五条第三項ただし書きの規定に基き、大蔵大臣の指定する経費は別表の通りとするということで、費目を一から二十一まで全部列挙をいたしたのでございます。そういたしましてこの費目につきましてはいわゆる大蔵大臣の指定する経費といたしまして、ただいま吉田委員御指摘の通りの措置をとることになったのでございますが、ただいまのような経費は別表一から二十一に該当いたしませんものでございましたから、経費の性質は一応お認めを願えるということでございましたが、手続といたしましては閣議決定をいたしました、かようなことになっております点だけを一応釈明を申し上げておきます。
○吉田(賢)委員 今主計局次長の御説明によりまして、私の質問が間違っておりましたから、一つそのことを表明いたしておきます。ごもっともであります。これは二十九年の四月十六日でありまして、その前の閣議決定の分は私ちょうど持っておらず、改正後のものだけしか持っておりませんでしたので、そのような趣旨でありますならば、この通りで別に会計課長の御答弁間違っておることではございません。
○上林委員長 他に御質疑はございませんか——ないようでございますから本日はこの程度にとどめたいと思います。 次会は明後十六日午前十時より開会することとして、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十四分散会