議院運営委員会 第46号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1955/07/22
会議録
○中村委員長 これより議院運営委員会を開きます。 少年院法の一部を改正する法律案が参議院から回付されてきております。この改正要点はわずかなところのようですが、もう皆さん御存じと思いますが、必要がありましたら御説明申し上げます。これは承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なしと認めて、との回付案の通り承認するに決しました。 —————————————
○中村委員長 次に、緊急質問の取扱いについてお諮りいたします。
○山中委員 本日は、公報記載の議事日程でも非常に数が多うございますし、さらにまた石炭鉱業合理化臨時措置法案などが討論があるようでありますから、次会まで保留に願います。
○渡辺(惣)委員 私は特にこの際希望を申し述べたい。会期末になってきて、来週になるとお互いに協力し合って議事の進行、法案の進行をはからねばなりません。そういう点をいろいろ勘案して、明日は本会議もないことは明らかなんですから、今週中のそうした持ち越した問題は全部今週中に処理をした方が、かえって来週の会期末の議事運営をなめらかにするものと考えます。そこで、野党から四件も緊急質問が出ておりますが、この際、各党協力のもとに、この案件については、きょうは少々暑いけれども努力しまして、とにかく上げて解決をつけていただきたい、緊急質問を認めていただきたいという希望をする次第であります。
○小山(亮)委員 取りやめたらどうですか。
○池田(禎)委員 自由党はあくまでも続けますか。
○中村委員長 ちょっと速記をとめて懇談にいたします。 〔速記中止〕
○中村委員長 速記を始めて下さい。 それでは、緊急質問は保留することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議ないようでありますから、本日は保留にいたします。 —————————————
○中村委員長 次に、本日の議事について事務総長から御説明を願います。
○大池事務総長 それでは、本日の議事順序について御協議を願います。先ほど御決定願いました参議院の回付案、少年院法の一部改正法律案を一番最初に議題に供しまして、参議院の修正に同意をすることに御決定願います。 次に、日程の順序にお入り願います。日程は、昨日の残っておりました第一から第六まで、これが一括議題になりまして、大蔵委員会理事春日一幸君が報告をされます。そのうち、一から四までは、全会一致でありますから、御異議を問うて御決定を願い、五、六の二案は、両社反対でございますので、起立採決。
○中村委員長 起立採決でよろしゅうございますね。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大池事務総長 それから、七から十までを一括議題にいたします。農林委員会理事白浜仁吉君が報告をされまして、四案とも全会一致でございます。日程の第十一は、先日おきめ願いました定員法の一部改正で、委員長中村梅吉君が御報告になりまして、御決定を願います。 あとは緊急上程でございますが、お手元に差し上げてあります刷りもののうち、大蔵委員会の資金運用部資金法の一部を改正する法律案、これが全会一致ですでに上っております。従いまして、この大蔵委員会の案を、日程一から六までのところに追加をしていただいて、七案を御報告願いまして、この緊急上程の分は全会一致でございますから、日程一から四までのうちに含めまして、全会一致でおきめを願い、五、六を起立採決。こういう順序にお願いいたします。 次に、石炭鉱業の方はまだ上っておりませんが、一番うしろにあります文教委員会の公立小学校不正常授業解消促進臨時措置法案、これが満場一致で上っておりますから、これも緊急上程をしていただく。これだけをお願いいたします。 さらに、商工委員会の石炭鉱業合理化臨時措置法案は、二時過ぎには上るのではないかという予定になっておるそうでありますから、これを次に緊急上程を願いまして、これに対する討論がすでに申し込まれております。反対討論三名でございます。社会党左派の八木君、社会党右派の伊藤君、小会派クラブの岡田春夫君、この三名の反対討論の申し出があります。この討論の持ち時間並びに採決方法をおきめ願いたい。
○池田(禎)委員 賛成の討論はありませんか。
○大池事務総長 賛成討論は今のところ申し込んできておりません。
○福永(健)委員 自由党はその点留保しておきます。
○中村委員長 賛成討論の通告が自由党もしくは民主党からありましたらお認めを願います。民主党はないと思いますが……。
○福永(健)委員 三人ともやらせるのですか。
○池田(禎)委員 小会派が、これが最後だからやらしてくれという切なる願いであります。
○山中委員 時間を少くして一ぺんぐらいやらせますか。
○福永(健)委員 岡田君というのは、昔から時間が長引くので有名だけれども……。
○小山(亮)委員 時間は十分なら十分でちゃんと切ります。
○福永(健)委員 一ぺんぐらいは聞いてあげましょう。
○中村委員長 討論の持ち時間は各十分ずつですか。——それでは十分程度にしまして、小会派は、いろいろ御異論がありますから、十分を厳守していただくというように小山君から特に……。
○小山(亮)委員 十分程度とおっしゃっても、十分で切りますから……。
○中村委員長 それでは十分程度。
○大池事務総長 その次に、株式会社科学研究所法案、これがもし上りましたら、お願いいたします。それから石炭の方は起立採決でよろしゅうございますか。
○中村委員長 起立採決でいかがでしょう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 それでは大体御相談願うことは終りましたが……。
○井上委員 昨日本会議で討論否決されました売春等処罰法案の採決に当りまして、本法案に対して、提出者として署名をした人、または賛成者として署名をしておる人、これらの人々が、本会議の採決に当って、みずから提案をしておる法案に反対の白票を投票しておる。提案者では塚田十一郎君、賛成者では、石坂繁君、小笠原八十美君、川野芳滿君、菅太郎君、楠美省吾君、小島徹三君、高村坂彦君、纐纈彌三君、齋藤憲三君、篠田弘作君、正力松太郎君、須磨彌吉郎君、高岡大輔君、渡海元三郎君、徳安實藏君、丹羽兵助君、畠山鶴吉君、林唯義君、本名武君、前田房之助君、松浦周太郎君、米田吉盛君、これらの人々がそれぞれ白票を投票しておる。一体これは、議員として、いかなる立場でかようなことをとられたか。かって、参議院において、小川君が、みずから委員会で反対をし本会議で賛成をしたというようなことから、議員除名になっております。議員の議決権は国民から委託された非常に重要な職責であります。みずから法案を提案をし、これに賛成をしておりながら、本会議の議決においては反対の議決をするがごときは、議員としての職責を果していない重大なる問題を生んでおるのであります。もしそれ本法案にその後の諸情勢から反対すべきであるというのならば、提案者からその署名を抹殺するなり、賛成者の署名を抹殺すべきが当然であります。しかるに、法案には提案者となり賛成者となっておりながら、肝心の本法の採決に当っては反対をするということは、議会運営を冒涜するもはなはだしき行為であり、全くわれわれとしては遺憾しごくの行為でありますが、この問題は今後議会運営上また議員に課せられた職責を遂行する上において重大な問題でありますので、この際、これらの人々を本委員会に招致いたしまして、その態度の表明を願いたいということを新しく提案をいたします。
○福永(健)委員 ただいま井上君御指摘の点は私もあまりほめたことだとは思いませんが、主として民主党及び自由党にそういう関係の人の名前があるようであります。これはまんざら前にも例がないわけではないのでございます。今内閣で一番えらい人になっておる人は、かってそういう例があったんですが、要するに、法案提出者として署名するとか、賛成者として署名するのは、提出することについて賛成をする内容については、とくと研究の上で、さらに態度をきめるということを、これは私がそう言っておるのでない。その当時、帝国議会当時でだいぶ昔の話ではございますが、そういう先例があって、そのときは、それもそうかというようなことで済んでおる問題があるのでございますが、それなるがゆえに、今回の場合それでもよろしいと言うわけではございませんが、前にもそういった例もございます。なお、現在の国会法ないし議事規則の条文からいたしますと、一たん提出いたしましたあと、提出者から名前を除くことはできないことに現在の規定ではなっておる。さようなことからいたしまして、提出して審議をしようではないかという意味では賛成者になったとか、または提出者になったというような人も、最後の結論はどうつけるかということについては、必ずしも一つではない。少し無理な理屈かもしれませんが、そういうような前例があることはあるのです。今度の場合においても、本問題の性質上、またああした経過をたどりました事情からいいまして、なかなかむずかしいこともあった。またある場合においては、提案当時一議員としてこうあるべきだという考え方から臨まれた人が、その後党議決定によって党議に従うということも、今度も、そういうことからいたしまして、今井上君が指摘されたようなことになり得る場合もあるのでございます。現在の政党政治のあり方からいたしましても、あまり説明をせぬでもおわかりいただけると思いますが、そういったいろいろのこともございますので、井上さんの言われた、直ちに本委員会に招致して云々ということも何でございますから、今あなたのおっしゃることもよくわかるでございます。なお、参議院の例を引かれましたが、あれはだいぶ違います。あれとこれとを一緒にされては大へん違うので、これは一つ引き合いに出されましたが、同じものであるという印象を与えられる意味においての引き合いには、していただきたくないと思うのであります。いずれにいたしましても、最初に申し上げましたように、確かにあまりほめたことでない。そこで一つ私どももよく研究さしていただきますので、今井上さんからの本委員会に招致して云々ということにつきましては、どう処置するかということは、もう少し一つ、お互いに、今後の民主政治のあり方がいかにあるべきかというようなこと等からいたしまして、研究を要する問題でありますから、一つ取扱いを慎重にお願いいたしたい。お話は十分伺います。
○井上委員 ただいま、福永君から、自分の所属しておる政党の議員の関係がございますから、まことに同情的な発言がございました。しかし、法案は相当早くから準備をされ、かつ新聞等においても、この法案の内容については早くから論評を加えて、いろいろ世論的にも法案については議論が戦わされておりまして、この法案の賛否というものについては、おのずから議員が常識的に態度はすでにきまっておるもので、そういう法案が提出されるに当って、案の内容も見ずに、また案の示しております内容等に十分の検討も加えずに、提案者となって署名する、あるいは賛成者となって署名するというようなことは、おそらくあり得ない。また、かような物議をかもす法案の提出に当りましては、それぞれ提出者及び賛成者は、自分の所属しておる党の党議を待つなり、あるいは政策審議会なり幹部会等で十分相談をした上でやられたことであろうと、われわれは想定するわけであります。これがそう多くの利害関係の伴わない法案でございますならば、知らないうちに頼まれて署名をしたということもあり得ることはあり得るのでありまするが、しかし、その場合は、あくまでそれは法案に反対するのでなしに、賛成の態度を明らかにするのであります。もしこれが許されるということになりますならば、一体国会の審議はどうやったらいいか、みずから提案をしておきながらそれに反対をするということをいたしますならば、国会の委員会を侮辱し、本会議を侮辱し、国会審議を全くみずからがもてあそぶことになって、議員としての職責は尽されておりません。さような意味合いからこのことは今後の運営の上にも重大な問題を提供することになりますので、私はあくまで、これら提案者及び賛成者が、いかなる理由によって、自分が提案をしておるものに反対をしたか、その態度を明確に委員会で表明を願って、それらの人々の意見を聞かないうちは、ここでどうする、こうするということも言えませんから、これらの人々の意見を伺った上で、運営委員会としてはこれに対する処置をどうするかということは当然やるべきでないか、かように思いますので、一応本人を本委員会にあくまで出席を願いまして、その心境を十分確かめることが妥当でないかと考えます。一応御検討願いたいと思います。
○福永(健)委員 前に申しましたことをちょっと補充いたしたいし、なお井上さんの今のお話に対しまして少し申し上げたいと思うのであります。もとより本人を呼んで云々という意見もあり得るわけでございますが、こうしたことについて直ちにそういうことをすべきであるかどうかということについては、もう少し御研究を願いたいと思うのであります。法案を出しましても、提案後の新事態ということはよくあり得るわけでございます。今問題になっております法案につきましても、いろいろ政府が調査会を設けてどうこうというようなこと等と関連いたしまして、あわせて考える要素が相当に提案後に起ったわけでございます。そうしたことと関連して、法案をいかに処置すべきかということが当然あり得るわけでございます。なお、法案の審議ということは、出たままを、そのままイエスということでのむか、ノーということで退けるかということのほかに、それに対しまして、その後いろいろ検討いたしまして、修正するということも非常に多いわけであります。従って、先ほど申し上げましたように、大ぜいの人で提出するというような場合においては、自分では、こういった点についてはいかがかと思うけれども、もう少し審議過程において研究しようじゃないかというようなことを含んで提出される場合も、往々にしてあるわけであります。本案につきましては、わが自由党の場合においては、修正等につきまして相当強力な意見がありましたわけであります。従って、そういうことも予想されつつ提案されたという事態において、今御指摘のようなことが起ったという点も御了承をいただきたい次第でございます。重ねて申します。決してほめたことではございませんけれども、さりとて徹頭徹尾もってのほかというほどのことでもないような気がいたしますわけでございます。それらの点について、今後こういったことについて当委員会としてはもとより関心を持つべきことでございまして、われわれも、大いに、そういった井上さんの御発言もあったことと関連いたしまして、今後検討を要するとは思います。しかし、取扱いについては、先ほど申しましたように、もう少しお考えをいただいて慎重に願いたい、こう申し上げたいのであります。
○渡辺(惣)委員 ただいまの福永君の苦衷は十分察するに余りあることなんですが、しかし、きのうの会議全体を通してみると、署名をしております提出者というのは、出席、欠席合せると八名、賛成者の場合は、出席と欠席合せると三十一名という数になる。もっと具体的に言うと、提案者が十九名、賛成者が八十八名でこの法案が提出されて、非常に慎重審議が行われておるわけであります。ところが、提出者のうちで、きのうは一名が出席して白票を入れておる。欠席七名であります。賛成者で、出席して白票を投じた者は二十三名、欠席八名。かりに欠席した人を比較的良識のある者、良心を保持しておる者と見るとしても、相当大きな問題が出てくる。従って、従来と違った、大量的に背信行為を犯したという具体的な事実について、やはり政治的な責任を追及しなければならぬ。 もう一つの問題は、きのうの採決は、三百三十三人の出席のもとで、白票が百九十一、青票が百四十二という数字です。四十九の差ですが、もし三十九という提案者並びに賛成者の動向が、責任ある法案に対する態度を表明いたしますと、きのうの採決は逆になって現われてくるということになる。このことはきわめて重大だと思う。きのうのそういう提案者、賛成者のとった行為のために、この法案が成立すべきものが否決をされたりしておる。法案の成否に重大な影響を及ぼしておるという事実が、この法案の審議の過程に出てきておる。もし福永君のおっしゃるような政治的配慮があるとすれば、それは、当然、討論の途中において、本会議まで行かないうちに、委員会の討議の過程において、それぞれ党議が決定する過程において、提案者が撤回をするなり、賛成者が署名を撤回するなりする時期が幾らでもあったと思う。しかも、その時期があったにかかわらず、それを全然放置しておいて、最終段階で記名投票に影響を及ぼす行為がここに出てきておるのであって、私は、こういう点においては、従来特定の個人が犯した背信行為と違ったきわめて顕著な重大な政治的責任があると思う。私は、特に、きのうの運営委員会において、請願等において賛成、反対両方の請願書に署名をしておるという、そういう請願書のごときものに対しても、政治的道義を尊重すべきことを要求して、きのうは、井上君の発言に基いて、請願書の取扱いに関する事項でここで申し上げておいたはずである。請願書のごときものでさえ政治的な道義上の責任を明確にすべきである。それが国会自粛の道であると思っておるのに、こういう具体的な採決に影響を及ぼすような事態が昨日の本会議で発生しておりますので、この点については、単に提案者が出席したとか欠席したとかいう以上に、法案成立に重大影響があるものと認めて、その責任を追及しなければならぬと考える。それぞれ個人的な理由があるかもしれませんから、その点、井上君が主張されておるように、本委員会に出席していただいて、その政治的信念とその心境、また昨日の状況について明確に態度を表明させる機会を作らしていただきたい。
○福永(健)委員 渡邊さんのお話もよくわかります。ただ、私どもも、渡邊さんが初めに指摘されたような方法を本院においてとり得るという場合ならば、それも考えることが一番いいと思うのでありますが、本院の先例によりますと、議案配付後は、議案の発議者または賛成者の追加もしくは取り消しはこれを許さないということになっております。従って、いろいろ、党議決定の過程ないしは審議の途上において、そうした措置をとるべきであったと言われるのでありますが、そういう方法が許されるなら、確かにそれもよかったと思うのでありますが、今そういう方法は許されておりませんし、なお、私さらに根本的に考えなければならないことは、先ほど申し上げましたように、提出それ自体ということと、結論をいかにつけるかということは、必ずしも同じでない。また提出後の新事態を考慮にさらに助えねばならぬというようなこと、その他いろいろ考えます場合において、渡邊さんが先ほど言われたように、提出者ないしは賛成者のうちで反対の意思を表明するに至ったがゆえに、賛否が相反する結果になったというような点を言われたわけではございますが、やはり相当めんどうな問題になればなるほど、最終的にどう結論をつけるべきか、その段階が一番大事であります。初めに署名した数によってきまるこういうことだと、会議に出なくても、署名をとって、それで法律案でも何でも成立するということになったら、大へんなことになるのでございまして、従って最終的に本会議で結論づけることになるのであります。ただ、先ほど言われるいろいろの節々につきましては、私どもも、きょう突然こういうお話がありましたので、それぞれの諸君からも話を聞いてない。ただ、私は、わが党の中にもそういう人がありましたので、それに対しまして一応今までのようなことを申しておるわけであります、委員会直接もさることながら、先にわれわれ仲間のいろいろな心境等を聞かしていただき、それからの御相談に一つ願いたいと思います。
○野原委員 先例も調べてみると確かにあるようです。発議者、賛成者の追加もしくは取り消しは配付後はこれを許さないという先例があるとすれば、私は、なおさらのこと議案の提出者並びに議案に対する賛成者の行動は慎重でなければならぬ。御承知のように、こういう議案は、提出者、賛成者が署名して、議長から議員全体に配付されておる。私どもは、その配付されたことによって、一体何名の提出者で何名の賛成者があということも、議員一人一人がその議案に対する態度を決定する場合の大きな参考にもなるし、なおまた、売春等処罰法というものがこの国会に提出された、非常に重要な法案ですから、売春処罰ということに関心を持っておる双方の立場の人々が、提出者と賛成者の氏名並びに員数等に非常な関心を持って運動したであろうということも考えられるわけであります。従って、福永委員もお認めになっておられるように、ほめたことでないとおっしゃる。私は、ここにいらっしゃる民主党の方も自由党の方も、これはいいことだと言う人はだれもいないと思う。私どもに言わしむれば、国会審議をおろそかにしておる。先例に許されておるからといって、こういうことが繰り返された日には、国会審議は全くできません。従って、こういう状態が私は将来も繰り返されるおそれがあるので、この委員会としては、重大に考えて、井上君が取り上げて、ここに喚問をして、一体いかなる心境で、福永君が言うように、その後の事情で変ったものか、あるいは最初自分が賛成でなかったけれども、脅迫されて賛成に署名したものか、どういうことなのかということを私どもは調査する必要を認めます。その上でその議員を懲罰に付するとかなんとかいうことを提案しておるわけではない。今後どういうことになるかもわからぬから、この委員会に出席を願って、一応その心境なり事情等を調査する必要があるのじゃないか、こういうことでございますから、民主党、自由党の方も、この程度の提案ならば御賛成いただきたいと思う。
○大石委員 この問題は、やはり福永君の言われる通り、そうほめた、いいことでないと思う。このような事態はなかった方がいいと思う。ただ、これは皆さんおわかりだと思うが、議員としての個人的な考え、信念というものと党の方針とがときどき違うことがあることはおわかりだと思う。この提案がされた場合には、わが党の方針というものはきまっていなかった。そこで、売春取締りに熱心な方は、その趣旨に賛成して、党の方針がきまっておらない前に喜んで提案者となられたと思う。ところが、いよいよ法案が終結に近づくにつれて、初めて党の方針が否決と決方した。その場合も、この売春取締りがいけないというのでなく、それも必要であるけれども、それをするには、前提として、いろいろな更生とか福祉施設というものの対策を立てねばならぬ。そのために、一応これを通す前にその準備をして、十分に手落ちのないようにしてからこういうことをやろうという方針がきまって、とりあえず本会議で否決したのでありますが、党の方針がきまった以上は、党の方針に従うことが政党人の立場だろうと思う。その場合に、議場に出ぬなり投票をしないという考え方も是認されましょうけれども、やはり、議員としては、党の方針がきまった以上、党議に従って投票するということも、一つの立場だと思う。また、先ほど言われましたが、提出者、賛成者になって、取り消すということは非常に困難があるようでありますし、また自分らは賛成であり、何となくこの法案を通したいけれども、党の方針によって反対しなければならぬ、しかし何とか応援してやりたいという気持で、自分らつらくなるけれども、せめて提出者なり賛成者に名前を連ねておいて、影ながらこの法案の通過を援助する、こういう気持をくんでやれないことはないと思う。こんなわけで、個人が悪いということより、党と個人との調整の問題が一番根本だと思う。ここに呼んで聞かれるというよりは、党内においてこの問題を調整するように、今後かようなことがないように努力するということが、一番先の問題じゃないかと思う。
○野原委員 大石委員の、個人としては賛成だったけれども、党の方針として変更せざるを得なかった、こういうことを言われますが、しかし、それはあなたの見解だ。あなたは該当者じゃない。該当しておる方々がどういうお考えかわからぬ。私どもは、こういうことが繰り返されることは好ましくない。議員立法をする場合に、提出者が無責任に名を連ねてみたり、賛成者のところへ名を連ねてみたり、いやしくも、国会議員たる者は、先の見通しもなく、その人々からちょっとつつかれたからといって、軽卒にこういう議案に署名するということは、私どもは不満である。だから、ほんとうに提出者、賛成者は慎重な行動をしていただかなければならぬ。そういう意味からも、あなたの言うような見解の方々ばかりであるのか、それとも、当日は党の決定のためにやむなくそうであったけれども、私自身の現在の心境としては今日もなおこの法案は通すべきであるというのか。従って、この先例のこういうような除名のところも考えなければならないのかどうか。こういう先例については議運委員会が責任があるわけですからね。
○長谷川(四)委員 とんでもない。越権もはなはだしい。われわれの個人のやったことをあなた方に詰問される必要があるか。 〔発言する者多し〕
○中村委員長 野原君論旨を続けて下さい。
○野原委員 発議者もしくは賛成者が議案が配付された後は訂正できないということは、やはり問題はあると思う。そういうことにも関連があるので、この問題はやはり慎重にやることは賛成だけれども、この委員会に該当者に来ていただいて、その人々の気持なり御意見を承わりたい。これは両社だけが主張しておるのでないと思う。 委員長、委員長に要望するが、私どもは、議運委員会というものは、ほんとうになごやかに円滑にやりたいというので僕らは協力してきた。一体今ごろのこのこ出てきて、問題の経過も知らないで、人の発言中にああいうことを言う者は、委員長として注意をしてもらいたい。
○中村委員長 注意いたしました。
○井上委員 それで、大体われわれの主張しておる趣旨は両党とも了解されたと思う。従って、この問題は、議員の議会活動としてはまことに遺憾なことであることは明らかである。従って、両党に関係者がありますから、両党でそれぞれ国会対策でも議題としていただいて、次回の議運において、さらにもう一度両党の意見を聞き、その間これらの関係者にそれぞれ意見も聞かれるでありましょうから、それらの意見を持ち寄って、次回の議運においてさらに検討するということに本日はしていただきたい。
○中村委員長 けっこうです。そこで私は、委員長としての立場でなく、私も議員の立場から一言申し上げますが、これは実際われわれの党内の状況を申し上げますと、やはり党内で、党議のきまる前に賛否両論あって、この人たちは、もちろんこの法案を成立せしむべく、党内で闘争といいますか、努力されたわけであります。不幸にして結論は党議は否決ということになったものだから、こういう遺憾な事態になったと思う。本質的に言いますと、やはりここに提案者なり賛成者となっておる人たちは、両派社会党の主張されておる処罰法の成立について、非常な同情者というか、理解者という人たちであるわけであります。だから、結果ははなはだ遺憾な事態になりましたけれども、もちろん、この人たちは、今後とも党内において所期の目的を果すべく奮闘されるものと私は思う。だから、なるほど理屈で言えばいろいろ言う余地はあると思うけれども、今井上さんから適当な御意見がありましたから、きょうはそういう程度にいたしましても、あまり責めるということも、本人の心情を見ますればどうかとも思う。どうか一つ井上さんのお説のように本日は……。
○井上委員 委員長の発言は議運委員長の発言じゃないと思う。
○中村委員長 もちろんそのことは初めに断わってあります。
○井上委員 非常に個人的な発言であって、さような発言をしてもらっては迷惑である。われわれは、少くとも議員がその所属政党において国会活動をいたします場合に、特に世間で大きな問題になるような法案が出ます場合は、一応党の幹部会なり政調に十分相談をして、そこでこれは提案をしてもいいか、賛成をしてもいいかという態度をきめた上でやることが正常なやり方です。その手続をあなた方両党はとってないから、こういう問題が起きる。そこは党内事情のはなはだ無統制なことを暴露しておるのであって、われわれに言わせれば、はなはだなっとらんと言うよりほかない。そういう議論をしておっても暑うてしょうがないから、私が言った通り、次会まで両党において検討されて、どういう処置をしたがいいかということについては、次回の議運で相談することにしていただきたい。
○福永(健)委員 お話を伺って、検討するのはしますけれども、ただ、井上さんのお話の、両党の統制がなっとらんという、そのなっとらんという言葉だが、個人としては、ある法案を出そうという努力をして、ある程度のところへ持っていって、その後党でうまくいかなんだということであるので、必ずしもなっとらんという事情じゃない。これはお言葉がいささか過ぎるのじゃないかと思う。
○池田(禎)委員 本日はこの程度にして、この次にするということには反対でありませんけれども、今あなたの発言と福永さんの発言を聞いておると、事もなげなる言い方だ。党内において熱心にやったけれども、だめになった。これは各議員に配付しております公文書ですよ。自分は提案者となって署名をしておる。国会において堂々と配付しなければ、これは議題に供することができないから出しておる。それを党議がきまったからといって変えるわけです。それをしないで、いろいろやったけれどもということは逃げ言葉だ。そういうことをすれば、議員の立法審議権に対する制約をしなければならぬ。えらいことですよ。私は、その点を、そういう前提の上に立って、それぞれの党が党内においてどういうふうにお考えになるか、それは後ほど伺いますけれども、あなた方のおっしゃっておるようなことを前提にした進め方をするなら大へん混乱する。明らかに自分が署名をして、公文書をもって配付して、国会における議員立法の法規に従って提出した。あくまで公的なものである。もし自分の党の制約を受けるというなら、提案者としての自分の名前を消すべきか、少くとも政治的良心に従って欠席すべきである。その点は方法論だから、そこまで言いません。いやしくも、議員立法として公文書を配付をいたしまして、その署名人たるところの提案者が反対行動をするということは、道義的だけじゃありません。国会そのものの権威を冒涜します。提案者となり、賛成者となって、法規に基いて堂々と活字になって配付されたものに対し、それと相反することが行われる場合は、国会の法規は要らない。私は、以上のことを申し上げて、次会でけっこうです。
○中村委員長 それでは、お話のように、皆さんの御意見の点も含めて、自由党、民主党両党において党内でいろいろ研究をいたしました上で、次会にまた御相談を願うことにして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 それではさようにいたします。 —————————————
○大池事務総長 ちょっと申し上げますが、石炭鉱業合理化臨時措置法案が上ったそうであります。それから、先ほど申し上げた株式会社科学研究所法案、これは満場一致で上ったそうであります。それと、もう一つ臨時石炭鉱業安定法案、これは多賀谷真稔君外十三名提出、これも上ったそうでありますが、これは否決であります。この商工委員会の法案を緊急上程する場合は三案を一括してお願いいたしますから、御了承を願います。
○中村委員長 大体終りましたが、本会議の開会時刻は何時にいたしますか。 〔「二時」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 それでは二時にいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時四十分散会