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22回国会衆議院1955/04/01

運輸委員会観光に関する小委員会 第1号

発言数
16
登壇者
5
会派数
2
開催日
1955/04/01

会議録

畠山鶴吉自由党

○畠山小委員長 大へんお待たせいたしましたが、これより観光に関する小委員会を開催いたします。  本日は時間が大へんおそくなりましたので、運輸省の観光部長間嶋大治郎さんから観光行政につきましてのお話を伺いたい。時間があるならばゆっくりいろいろの点についてお伺いしたいのですが、きょうは時間がありませんからごく簡単にして、あとは次会に譲りたいと思います。どうぞ間嶋観光部長さん、お願いいたします。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋説明員 観光部長の問嶋でございます。今委員長のお話によりまして、観光行政の現況につきまして、ごく概略申し上げます。委細は、委員部からおそらく皆さんの手元に届いておると思いますが、観光行政の現況という資料がありますから、これをあとでごらん願うことにいたしまして、簡単に申し上げます。  まず国際観光事業につきましては、戦後逐年隆盛におもむきましたが、しかし昭和二十九年の外客の実績は八万七千人でございまして、その外客の落しました金をドルにいたしますと約三千八百五十万ドルに及んでおります。戦前の最盛期昭和十一、二年ごろを凌駕いたしておりますが、しかし物価指数というふうなものを考えますと、やはりまだ若干戦前には及ばない、こういうふうな状況に相なっております。運輸省といたしましては、御承知の経済総合六ヵ年計画の一環といたしましても、観光事業の振興ということを考えまして、昭和三十五年を目標として、昭和三十五年に九千二百万ドル程度の外貨を取得するということで、今後の計画を立てたいと存じておりまぅ。  国際観光事業につきましては、まず宣伝が必要でございますが、この点につきましては昭和二十五年以降、日本交通公社に対しまして補助金を交付いたしまして、政府の宣伝業務を委託いたしておるのでありまぅ。また外客が参りました場合の受け入れ態勢を整備する必要がございますが、これに対しましても昭和二十四年以降わずかではございまするが、全日本観光連盟という団体に補助金を支出いたしまして、観光客の受け入れ態勢の整備というふうな仕事をいたしておるのであります。また受け入れ施設の整備のうちで一番重要なのは、宿泊施設及び交通機関でございますが、宿泊施設の整備につきましては、御承知の通り国際観光ホテル整備法という法律がございまして、一定の基準に合致いたしました宿泊施設は、運輸大臣に請求いたしますと登録をすることができることになっております。登録を受けますと法人税あるいは固定資産税、あるいはまた外客の遊興飲食税の軽減あるいは免除の恩典があるわけでございます。しかしその一方、法律にきめられました施設を維持する義務があるわけであります。現在におきましては、全国でホテルが五十九、旅館が七十六、これだけ運輸大臣の登録を受けておりますが、運輸省といたしましては、こういった登録を受ける宿泊施設が逐次多くなるような指導をいたしております。またそういった施設の整備につきましては、いろいろの面の融資あっせんをいたしております。大きなホテル等につきましては、年に一つぐらいは開銀融資をいたしております。大部分は現在中小企業金庫の融資によってそういった整備をはかっており、この実績は本年一月まで、公庫創立以来約九億に達しております。なお今後もこういう点は努力いたしたいと思います。  次に外客が参りました場合の受け入れの問題でございますが、これにつきましてはサービスをよくしなければいかぬわけでございます。その中で外人につき添って案内をいたしまするいわゆるガイド、通訳案内業と申しておりますが、これは御承知の通り毎年法律によりまして試験をいたしております。運輸大臣が一定の試験をいたしまして、その合格者に対しまして都道府県知事が免許をいたしましてガイドになるわけであります。しかし試験に合格しただけでは十分ではございませんで、毎年一、二回講習会等も開きまして、ガイドの素質の向上に努めております。  次に旅行をあっせんいたします旅行あっせん業というものがございまして、これまた旅行あつ旋業法という法律で登録制度になっております。一定の保証金を納めまして、登録制度になっておるのでございます。これはもともと国内旅行の面から見まして、旅行あっせん業者が非常に悪徳行為をやりますので、これを防ぐ意味で、一定の保証金を納めさせて、事故がありました場合にその保証金で弁済に充てるという制度をとったのであります。この法律ができましてからは、悪質な行為は非常に減少いたしました。しかしその後の実績を見ますと、表に出ないでやはり相当の不正行為もあるようでございますので、現在各方面でさらに旅行あつ旋業法の改正というような機運が動いておるようでありますが、現在運輸省といたしましてもなお研究中でございます。  次に一つの大きな問題は、現在の日本の旅行経費が高いということであります。戦前は国際水準から見まして非常に安いということが一つの魅力でございましたが、現在ではかなり高い。確かに世界水準から見ましていろいろの面で高いのでございます。これにつきましてはいろいろな方法で旅行経費を、国際水準並みに引き下げるという努力をいたしておるのであります。ホテル整備法が宿泊施設に対して助成的な措置をいたしておりますのも、この旅行経費を引き下げる一つの方法でございます。なおみやげ品等につきましても、諸外国でやっておりますように、一定のみやげ品につきましては輸出と同じように考えまして、現在では観光客に対しましては物品税の免税等の措置もいたしておるのであります。こういった旅行経費の引き下げということが、現在一つの大きな問題でございます。  なお最後に、先ほど申し上げました通り、現在国際観光事業につきましては、法律に基きまして日本交通公社と全日本観光連盟という二つの団体に、補助金を支出いたしております。この二つの団体は、御承知の通り相当広い面の仕事をいたしております。他の仕事も持っておりまして、必ずしも国際観光事業だけをやっておるというのではございません。そういう意味で必ずしも補助団体としては適当ではない、政府の業務を委託するのには適当でないというふうな面もございまして、寄り寄り協議をいたしておりましたが、最近こういった国際観光事業を一本化いたしまして、宣伝の面も受け入れ態勢の整備の面も一元化してやったらどうかという議が出まして、つい数日前に新たに財団法人で国際観光協会というものを設立する発起人会が開かれたのであります。この団体は国際観光事業だけに専念して、海外宣伝と受け入れ態勢の整備をあわせてやるというふうな構想で仕事を進めるつもりでございます。もしこれが発足いたしますれば、運輸省といたしましては、従来交通公社あるいは全日本観光連盟に出しておりました補助金は、この団体に一本で支出するというふうな考えで現在進めております。なおこういった一元的に国際観光事業を運営でき得る態勢ができましたならば、さらにこれを強力に助成いたしまして、十分成果を上げたいということで、三十年度の予算要求におきましても、約二億五千万円程度の補助金を支出すべく、大蔵省に要求をすでに提出している次第であります。こく重要な点だけかいつまんで申し上げました。

畠山鶴吉自由党

○畠山小委員長 ただいま間鴨観光部長からごく簡単な説明がありましたが、これに対しまして御質疑がございましたらどうぞ。

濱野清吾日本民主党

○濱野小委員 二億五千万円のあなたの方の要求が出ていますね。あれは今まで助成金か何かで出しておった交通公社その他の旅行を取り扱っておる機関の費用も、その中に合せて二億五千万円の要求をしたわけですか。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋説明員 その点につきましては、従来国際観光宣伝を交通公社に委託いたしまして、これに対して二十八年度は約六千万円、二十九年度はだいぶ減りまして四千二百万円、政府の補助金を出しております。これは新しい団体が、公社のやっております国際観光宣伝業務を引き継ぐわけでございます。それからもう一つ、全日本観光連盟は、受け入れ態勢の整備ということで、国内の美化運動、あるいは啓蒙運動、あるいは施設の整備という仕事をいたしております。これはごくわずかでございまして、二十八年度には千六百万円、今年は約一千万円これに出しております。これも新団体に引き継ぎまして、新団体が両者合せてやる、こういう構想でございます。それ以外に対外観光宣伝協議会というもう一つの団体がございます。これは各都道府県あるいはその他の交通機関、日本航空とか、大阪商船とか、日本郵船とか、こういうものが集まりまして、やはり海外宣伝をやる団体が別にございます。これは約一千五百万円くらいの予算をもってやっておりますが、こういう団体も新しい団体に全部統合する。そして宣伝は一本化してやる。それと同時に受け入れ態勢もあわせてやる、こういう構想でございます。

濱野清吾日本民主党

○濱野小委員 そうすると、二億五千万円は政府の出資になるが、そうした民間側の海外の客を誘致しようとする団体は、大体財団法人にして幾らくらいの出資をする見込みなんですか。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋説明員 毎年の醸出金といたしましては、そういった受益者から出すものは、現在話し合いを進めておるのは六千万円程度でございます。こういった構想でございます。現在は日本交通公社が二千五百万円、それから地方の都道府県その他から、年によって違いますが、約一千万円ないし千五百万円程度集めております。民間の分も倍近くにしよう、こういう考えでございます。

濱野清吾日本民主党

○濱野小委員 そうしますと、総額幾らくらいになりますか。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋説明員 三億一千万円程度でございます。

畠山鶴吉自由党

○畠山小委員長 ただいま間鴨観光部長の御説明で、質疑の点がたくさんあると思いますが、時間がありませんので、次に厚生省の国立公園部長森本君に、簡単に御説明をお願いいたします。

森木潔厚生事務官(大臣官房国立公園部長)

○森本説明員 私厚生省の国立公園部長の森本でございます。所管事項につきまして簡単に御説明いたします。  厚生省の国立公園部で所管しておりますのは、国立公園の関係と、国立公園に準じますところの国定公園でございます。それから府県の自然公園と温泉でございます。いずれも観光事業の対象としては重要なものばかりでございます。ただいま観光部長から御説明がございましたように、観光部の方におかれましては、特に対外宣伝、それから旅客の誘致であるとか、来てからの旅客へのサービスであるとか、そういうことをやっておられます。私の方は今申しましたような各地の公園、温泉地につきましての受け入れ態勢と申しますか、施設等の整備と申しますか、こういうことをやっておるわけでございます。  国立公園は現在十八ございますが、先般来指定の予定のものがございまして、あと二つ、九重と屋久を指定するわけであります。合計二十になる予定でございます。大体国立公園の数はおおむねこの辺が限度であろうと考えております。将来はこれに加わることはほとんどなかろう。ただ区域の変更等若干ございますけれども、数はこの程度でおさまろうと考えております。  国定公園と申しますのは、国立公園に準ずるものでございまして、これは国が指定をいたしまして、都道府県が管理をし、施設を整備するというものでございまして、これは現在三つございましたのが、先般いろいろ選考いたしまして、さらに十四を加えて十七になる予定でございます。近くここ数ヵ月間に指定を終る予定でございますが、この国定公園の方もおおむね現在の数字が限定じゃなかろうかと考えております。なお若干の増加があるとしましても、京浜地帯あるいは京阪神のような人口棚密地帯の周辺において二、三考えられる程度であります。  それから都道府県立公園につきましては、それぞれ適当な場所を指定するのでありまして、たとえば東京で申しますれば高尾山でございますとか、あるいは相模湖付近というような自然の景勝地、しかも都道府県において利用されるところを指定しておるわけでございまして、大体各府県に三、四ヵ所ずつございます。これにつきましてはほとんど府県が管理いたしておりまして、ただ所要の指導を与えておるという程度でございます。  それから温泉場は、現在日本に大小合せまして千ばかりございます。これの根拠は温泉法というのがございまして、これで知事がその権限を行使することになっております。おもな仕事としましては、温泉な掘さくする場合の許可をするとか、あるいは増掘する場合の許可をするとか、泉源の保護の規定があり、それを利用をいたしまする場合には、衛生上支障があるかどうかというような面の利用許可の問題、こういう仕事でございますが、これは大体知事がやることになっておりまして、所要の指導を厚生省がやることにいたしております。ただいま申しましたように、千幾つの温泉がございますので、十分な指導は参らぬと思うのでございますが、ただそのうちに現在の温泉地にいたしましても、よろしくない傾向にあるのが往々にしてあるようでございますので、観光上から見ましても、あるいは国民保健という立場、その利用上からしましても、いいものを一つ作り上げたらどうかというので、先般来指定温泉地という制度を活用いたしまして、逐次指定して参りたいと思っております。  大体以上のようなことを所管しておるわけでございますが、温泉につきましては、今申しましたように大部分知事がやっておる。ただ指定温泉地についての指導を厚生省がやっておるという程度であります。予算上の問題はこれはほとんどございません。  それから都道府県自然公園につきましても、ほとんど知事がやっておって、所要の指導をいたしておるわけであります。それから国定公園につきましても、大部分を府県がやっておるのでございまして、これもさほど問題はございません。  結局さよういたしますと、残るのは国立公園の問題になって参るわけでございますが、この国立公園と申しますのは、日本の最もすぐれた風景を保護するということが一つの仕事、それからこれを国民の利用に供したり、特に外客誘致の対象として受け入れを考えるというのが使命でございます。現状を申しますと、戦争中は国立公園の仕事はストップいたしておりまして、ほとんど仕事が行われておりませんでした。施設の整備もできなかった。終戦後、昭和二十三年以後から国立公園部というものができまして、施設を整備したい、よくしたいという傾向になってやって参ったわけでございます。現在問題になっておりますのは、ともかく国立公園については施設の整備がうまくいっておらぬということが結局問題でございまして、このため数年前より整備計画を作りまして考えております。計画の概要を申しますと、公園内の重要な場所につきましては、直接国費をもってやろうというような計画、大体この経費は七億くらいを予定しております。それから府県に補助してやる仕事がございます。これにつきましても合計約四十億ぐらいの事業を計画しております。建前は二分の一補助を考えております。なおそのほかに融資という道もございまして、そのことも計画を立てておるわけでございます。たとえばロッジでございますとか、宿舎というようなものでございますが、これにつきましても約七十億程度の計画を持っております。かように一応各公園についてどういう施設をする。外人向き、内地人向きの施設をどういうものをしなければいかぬということについては計画を持っておるのでありますが、これの実現につきましてはなかなかうまく参っておらぬ状態でございます。昭和二十九年度の予算の状況を申しますと、国費を支弁しますのが施設につきましては一千万円足らず、それから補助金が三千六百万円でございます。融資の方につきましてはまだ道が開かれておらぬという状況でございまして、最近この利用者が非常に内外ともにふえて参っておるという状況にもかかわらず、受け入れの態勢が非常に不完全であるという実情でございます。来年度の予算におきましても、国費につきまして約七千万円、それから補助費につきまして一億二千万円、それから融資につきましては四億ばかりの要求をいたしておるわけでございますが、なかなかうまく参らないという問題がございます。財務当局の方とはいろいろ折衝いたしておりますが、財政が緊縮の折でございますので、なかなか支出が困難じゃないかという見通しを持っております。とにかく今申しましたように基本的の計画を立てておりますので、それによってできるだけのことをいたして参りたい、かように考えております。  それからもう一つの問題は、これも国立公園というものが出発しまして、軌道に乗りかけた段階にあるのでやむを得ぬことと思いますが、現地におきますところの管理の機構がまだ備わっておらぬという問題でございまして、実情を申しますと全国の十七の公開に対しまして、常勤労務者が七名程度、それから人夫名義の職員が七十五名、これで一公園に数名ずつの、ただいま申した程度の職員がおるわけでございます。実際各公園におきまして調査をいたしましたり、施設の設計をする、あるいは民間の人を指導する、あるいは取締りをするというような仕事、そのほかに公園に来た人に対しましていろいろ説明をしたりするというような仕事がございますが、なかなか手が回り切れぬというようでございます。これは諸外国の国立公園もそうでございますが、レインジャーというものがおりまして、それが今申したような仕事をやっておるのでございますが、この機構と申しますか、組織を確立していかなければならぬという問題が一つございます。これにつきましても本年度若干の増員と、それから質の向上をはかるような要求をいたしております。これは人件費がおもでございますので、費用としましては現在の一千万円程度の額が、年々三千万円程度ずつあれば足るというような問題でございますが、以上のような二つの点につきまして、まだ施設の整備問題、機構の問題につきまして、大きな問題を残しておるというのが現状でございます。今後長い将来におきましては、国際観光の上から見ましても、あるいは国民の健全なリクリエーションの面から見ましても、十分これを育成して参るべきものと考えますが、現状は今言ったような次第でございます。従いまして今の二点につきまして十分の力をいたして参りたいと考えております。簡単でございますが、一言概況を申し上げます。

畠山鶴吉自由党

○畠山小委員長 国立公園部長にお尋ねいたしますが、ただいまお話のうちで、時間の関係で伺うことができませんが、私はここで一つ、二つ伺っておきたいことは、ただいま話題となっております旅館業法の一部改正という問題をどう考えているか、また国立公園施設と道路関係についてどういうふうに考えておるか、簡単に御説明を願いたいと思います。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋説明員 第一の旅館業法の改正の問題でございますが、実は私もはなはだ不勉強でございまして、具体的な点をよく承知いたしておらぬのでございます。新聞で見た記憶があるという程度でございまして、これは厚生省の所管で、公衆衛生局で研究すべき事項かと思いますが、まだ詳細といいますか、むしろよく知らぬという状況でございます。よく調査してから一つお答えを申し上げたいと思います。  それから道路の問題でございますが、大体国立公園内の大部分の道路は、国道または都道府県道というようになっております。重要な車道につきましては、その路線はいずれも国立公園計画の上におきまして、国立公園に必要な道路であるということになっておりまして、従いまして公園内の車道は、一方におきましては道路法上におけるところの道路である。それから他方におきましては、国立公園法上におきまするところの国立公園の計画道路である。この二重の性格を持っているのであります。この整備の主体としましては、建設省が道路事業として執行するということになっております。ただし国立公園であります限り、路線の選定あるいは構造その他の点につきましては、両省協議をして実行していく。なお国立公園の立場から、特に早くやってもらいたいものについては要望し、やってもらっているということでございます。なお一般の道路のほかに有料道路という制度がございますが、これも同様な扱いになっております。それから車道以外の歩道でございますが、これはもっぱら国立公園の方だけで計画を施行しておる、こういうことであります。  それから一般にいわれておりますところの国際観光道路、たとえば東京から日光に行きますというような道路がございますが、これは国立公園外にあるというので、直接には国立公園とは関係がないのでございます。しかし公園の立場あるいは国際観光の立場から見まして非常に重要な路線でありますので、運輸省並びに厚生省から要望いたしまして、建設省においてその実施をお願いしておる、かような扱いになっております。

佐々木秀世日本民主党

○佐々木秀世君 一つだけ簡単にお尋ねしたいと思います。厚生省で国立公園を維持管理しておる。それからまたそれを国民が利用するということが、二つの目的であるという御説明でありましたが、国立公園内というものは林野庁との関係がことに深いのじゃないか。北海道あたりでは、国立公園というのは大がい林野庁が持っておるというような場合に、国民が利用するというときに、新しく温泉などを試掘といいますか、ボーリングするといいますか、そういう場合の許可、認可などというものは、どういう手続でやられるのか、御説明願いたい。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋説明員 大体国立公園を指定しますときは、民有地を避けまして、国有地を選ぶ方針でございます。そういたしませんとあとの管理取締りができない。大体原則としては国有地を選ぶ。その次はやむを得なければ公有地、民有地は避ける方針でございます。従いまして国立公園内の土地の大部分は、現状におきましては林野庁の所管の土地になっております。ただし、今北海道のお話が出ましたが、各公園の中に重要な基地がございます。たとえば大雪山で申しますと層雲峡であるとか、阿寒で申しますと川湯とか、阿寒湖畔とか、和琴とか、それから支笏湖畔で申しますと支笏とか、いろいろ重要な基地がございます。その重要基地であって、国立公園上のいろいろな施設を整備しなければならぬという地域がございますが、一ヵ所百町歩とか二百町歩の区域でございます。これは林野庁と話をいたしまして厚生省所管に移しまして、林野財産からはずして、もっぱら公園の目的に供する土地だというので、厚生省で引き継いでやっておりますので、同じ国有地でも厚生省所管のものと林野庁所管のものがあるというのが現状でございます。  それから具体的に温泉の採掘の問題でございますが、これは温泉法上の問題と国立公園法上の問題と二つになるわけでございまして、温泉法上から申しますと、温泉を掘ろうとするものはその土地に対して権利を持たなければいかぬという前提がございます。これは鉱山の近くでございまして、自分の土地でありますとか、あるいは他人の土地であれば、借地権と申しますか、土地の使用権を持っていなければならぬ。その土地に対する権利を持った上で、今度は温泉法上の許可を申請するわけであります。国有地であります場合には、林野庁、あるいは厚生省の所管なら厚生省の、温泉を掘るために土地を使用するということについての使用許可を得まして、それから温泉法による許可をとるわけでありますが、その温泉法で許可しますのは、現在わいております温泉に対して影響があるかないか、既得の温泉の権利を侵害するかどうか、もっぱらその見地で許否を決するわけであります。これは知事が決するのであります。それで温泉法としては、土地の権利を取得して、それから今申したように、他の温泉に対して影響のない場合には許可するという手続になって知事の許可を受ける。それから国立公園法の上から申しますと、これは温泉が出るか出ぬかということとは別に、そこにそういうボーリングをしたりすると、たとえば非常にいい原始林があるとか、極端にいうとお花畑があるとかいう場合に、それをなくしてしまうということがあり得ると思います。そういうことがある場合には、ここをやめてくれといって許可しない場合があります。これは国立公園法に、木竹の伐採とか工作物設置という条項がございますが、これにからんでいるわけでございます。それで民有林、国有林を通じまして、温泉を掘ろうとする場合には、土地の権利をまず第一に収得して、それから温泉法上の許可、それから国立公園法上の木竹の伐採許可あるいは工作物設置の許可、こういう手続になっております。

畠山鶴吉自由党

○畠山小委員長 次会は公報をもってお知らせすることといたし、本日の観光小委員会はこれで散会いたします。    午後五時十四分散会

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