運輸委員会 第14号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/05/31
会議録
○原委員長 これより運輸委員会を開会いたします。 本日は陸運に関して調査を進めますが、特に国鉄総裁に御出席を願って国鉄経営のあり方、方針等、国鉄関係について質疑を行うことといたします。 最初に国鉄当局に申し上げておきたいのでありますが、十時に出席をお願いいたしておきましたが、一時間をわれわれはここに待ちぼうけを食っているのでございます。以後十分注意して御出席のほどを、特に総裁以下にお願い申し上げておきます。 質疑の通告がありますので、これを許します。徳安實藏君。
○徳安委員 七十一才の老躯をひっさげて御就任になりました新総裁にまず一応敬意を表しておきたいと思います。 本日は総裁に対してその所信を二、三伺いたいと存じますが、去る二十日初登庁の際、職員に訓示せられました中でこういうことをおっしゃっております。 〔委員長退席、臼井委員長代理着席〕 今日の国鉄くらい世間から信用を失った時代はない、砂田重政君から総裁に就任せよと勧められたが、私は鉄道博物館のすみっこにほこりをかぶっている骨董品だからといって固辞した、しかし他に適任者はないといい、また赤紙を突きつけられて祖国の難におもむくことをちゅちょする不忠者かと言われたので、私は不忠者になりたくないから引き受けた、と述べておられます。最後には線路をまくらに討ち死にする覚悟、と結んでおられまして、世間ではずいぶん物騒な総裁だというもっぱらの評判があるようでございます。私どもはその覚悟と勇ましさに対しましては大いに意を強うするものでありますが、しかし国民は、総裁が線路をまくらに討ち死にされるよりか、国民がまくらを高くして安心して旅行できるような、信頼できる国鉄を望んでおると思います。従って総裁のお話が単なるから元気であってはいけないと思うのでありますが、たまたま三十日の東京新聞によりますと、新任総裁は登庁されますとすぐに、心身の練磨といいますか、鉄道病院長または東京駅の診療所長が一日交代で強壮剤を注射して、そうしてこれで最後の御奉公だといって張り切っておられるということが出ております。私どもはまことに意を強うしておるのであります。その意気たるやまことに壮とすべきではございますが、その所信を伺います前にちょっと伺いたいことは、総裁就任に当りまして、運輸大臣または他の政府の要路者に対し、総裁の方から何か条件をお持ち出しになりまして、その条件がいれられたから引き受けた、こういうようなうわさも世間に飛んでおりますが、さような事実がございますれば、どういう点について話し合いをして、こういう点を了承したから引き受けたというような経緯がございますれば、一応承わりたいと思います。
○十河説明員 就任に際しまして私が職員に申しました言葉がいろいろ問題になって、まことに恐縮にたえません。しかし私の心持は、今お話の中にもありました通り、七十一の老躯をひっさげてこの大任を背負う以上は、元気のあるところを見せないと、職員がどうも心細がって、それでまた事故を起しましては相済まぬ、こう思いまして、なるべく職員をぎゅっと引き締めるつもりで申しました。その点は一つ御了承を願いたいと存じます。 私は外から国鉄を見ておりまして、今日の国鉄は施設にも非常に欠陥が多い。老朽施設で、ちょうどせんだっても職員にも言ったのでありますが、私のからだと同じだ、耐用年限たる人生五十を過ぎてもう二十一年になっておる、国鉄の施設にもそういうものがたくさんあるのだ、だから非常な無理をやっておる。私は貴重な生命財産を預かるのであるからして、第一番に事故をなくすること、これにまず全力を上げたい。それにはどうしても無理を緩和してやらないと、無理が多いと事故の原因を少くすることができないじゃないか、こう考えまして、国鉄の施設その他今日までいろいろお願いをいたしております事柄が、われわれの希望にだんだん近づいていくようにしていただきたい。すなわち国鉄にできるだけ自主性を与えていただかないと、独立採算制というものができない。手足を縛っておいて早くかけろと言われても、どうもなかなかそれは無理じゃないか。そういう無理なことをできるだけ少くしていただきたい、ということを強く政府当局にお願いいたしまして、政府当局の御了承を得まして就任いたした次第であります。
○徳安委員 ただいま総裁からお話を承わりましたが、自主性を与えられるようにという注文を出したとのお話でございます。三木運輸大臣は先日私の質問に対しまして、日鉄法改正については研究をしてくれ、する、という話はいたしたが、そのほかのことは何も約束はしていないというお話でございます。また条件もなかったということでございますが、ただ抽象的に自主性を与えられるようにしてもらいたいという簡単なお話し合い、これは運輸大臣との間になさいましたか、あるいは砂田重政さんとの間のお話でございましょうか、一つ伺いたいと思います。
○十河説明員 運輸大臣に、砂田国会対策委員長お立ち会いの席上でも申しました。
○徳安委員 これは大したことではございませんが、就任の直前に鳩山総理とお会いになったというようなことも、ちょいちょいうわさに上っておりますが、そういう事実がございますか。
○十河説明員 ありません。鳩山総理には国会の総理大臣室でお目にかかりましたのが初めてであります。
○徳安委員 三木運輸大臣は長崎総裁の辞表を受理いたしました当時、われわれにも率直に、今回は国鉄の部外から、つまりできることなら財界から総裁を起用したい方針であるということをはっきり明言いたしておりました。しかるに事実はそうでなかった。先日の委員会におきまして三木運輸大臣は、微力にして及ばなかったとここで述懐をいたしておりますが、一説によると、これはうわさでございますから、どこまで真実やらわかりませんが、国鉄のモンロー主義に災いせられて財界の諸君がしり込みをしたのだ、これは困ったことだ、ということが非常に強く世間に流布されております。私どもは、国鉄の家族主義というものは決して悪いものとは考えておりませんから、これはよろしいと思いますけれども、しかし排他的な根性だけは直していただかねばならぬと思います。もし今回の問題について、さようのことがあったか、なかったかということにつきましては、もちろん総裁から聞いたところでわかる話ではございませんが、しかし巷間伝える国鉄モンロー主義、これに対しましては総裁も何らか信念的に、将来はかくせねばならぬというような御決心があらねばならない。この国鉄モンロー主義というものは、各方面にも非常に誤解されて宣伝されておりますから、この際一つ総裁の御信念をこの問題について伺ってみたいと思います。
○十河説明員 初めの御質問は、私存じませんからお答えできませんが、私は、国鉄モンロー主義が部外から総裁を迎えることに反対したというような事実は、断じてないと想像いたしております。私も今御指摘になりましたような、いわゆる国鉄一家の打破に全力を尽す覚悟でおります。このことは私の就任のあいさつの際にも、これを強調いたしておきました。国鉄の家族主義、正しい家族主義は私は育てて伸ばしていかなければならぬじゃないと思うのであります。国鉄職員は何と申しましても貴重な人命財産をお預かりしておるのでありますから、家庭で十分休養をして、家庭の安息によってはつらつたる生気を得て、愉快に職場に出かけていくということになって、初めて事故を少くすることに相なるのじゃないか、こう考えまして、そういう意味の家族主義、本来の正しい意味の家族主義はこれを育成していきたいと思いますが、誤まれる、縁故、情実をもって私利私欲をほしいままにしようといって、排外的の団体行為をするというようなことは、私は断じて許さない覚悟でおります。
○徳安委員 ただいま新総裁の牢固たる決意を聞いて、まことに意を強ういたします。どうぞその御決心で、長きにわたっていろいろとうわさせられておりまするこうした問題を抜本塞源的に留意せられまして、国民の信頼を国鉄がより以上かち得られるように御尽力を願いたいと思います。 次に予算と運賃関係につきまして伺いたいと存じますが、総裁は記者団との会見におかれまして、国鉄の予算がいろいろな面で制約せられているので、株式会社で貸借対照表が承認を受けるような簡便な手続のものにしたいし、経済社会の必要に応じて国鉄が動けるよう、民間の資本が自由に導入できるようにして、国の予算の束縛を軽くしたい、こうおっしゃっておるのでありますが、この国の予算の束縛を軽くしたいということはどういう意味でございましょうか、これを一応伺いたいと思うのです。日鉄法の第三十九条の二によりますと、「日本国有鉄道は、毎事業年度の予算を作成し、これに当該事業年度の事業計画、資金計画その他予算の参考となる事項に関する書類を添え、運輸大臣に提出しなければならない。2 運輸大臣は、前項の規定により予算の提出を受けたときは、大蔵大臣と協議して必要な調整を行い、閣議の決定を経なければならない。3 内閣は、前項の決定をしたときは、その予算を国の予算とともに国会に提出しなければならない。」と、厳として第三十九条の二に明記いたしてあるのであります。しかるに総裁のおっしゃることと、この法律の明記されるところとは矛盾いたしておりますが、一体総裁は、これを御否認なさるのではないと思いますが、国の予算の束縛を軽くしたいという意味は、法律を改正するというお気持でございますか。あるいは他に適当な、もっとお考えになっておる考え方があるのですか、一つこれを伺いたいと思います。
○十河説明員 国鉄は日本の経済の総合したものが現われてくる、その輸送を引き受ける機関でございますから、日本経済と歩調をともにして動くような機構制度でなくちゃいかぬじゃないかと私は思うのであります。そういう点において遺憾ながら現在の法律なり制度なりは、多少改正をお願いしなければならぬのじゃないか、私は外からながめてそういうふうに思っておったのであります。そのことを記者との談話でも言ったのでありまして、今的確に具体的にこういうふうにしようという案を持っておるわけではないのでありますから、その点はあらかじめ御了承置きを願いたいと存じます。 国鉄は国民の国鉄である。われわれは国民の国鉄を、国民のために国民にかわって経営するという任務を授けられておるものである。従って国鉄というものは、国民の営む国民経済と同じ動きをしなければならぬじゃないか。たとえばお客が非常に多くなった、あるいは荷物が非常にふえてきたというときに、車がないからお客を運べない、すし詰めにするというようなことをすれば、これは事故の原因になるじゃないか。また荷物が非常に輻輳しておるにかかわらず、車が足りないから運べないというようなことであっては、物価が騰貴して国民生活に影響を及ぼすのじゃないか、そういうことのないように、もし車が足りなければ、予算で制限があっても、民有車両を認めて、民間で車を作りさえすれば、国鉄はその運営を引き受け、ふえた荷物をさばくことのできるようにした方がいいじゃないか。また運賃その他の諸制度につきましても、外国でも経験し、例がありますように、これは非常に複雑なものであります。多種多様の荷物を輸送するのでありますから、専門に運賃をどうするかということを研究して運賃を決定する機関が、外国にも御承知の通りできておるのであります。そういうものに運賃の決定をおまかせになるということが私は適当じゃないかと考えておりまして、そういったふうなことが記者団との談話の中に出てきたのであります。法律を無視してどうこうするというような考えは毛頭持っておりません。できるならばそういうふうなことになるように、法律改正の点も御研究を願いたいという趣旨でありますから、さよう御了承願いたいと存じます。
○徳安委員 運賃の方につきましてはあとから御質問しようと思っておりましたが、一緒につけ加えて御答弁を伺いましたので省略をいたしますが、この運賃問題につきましても日鉄法の第五十一条によりまして、はっきりと明記してございまして、これは日鉄法及び財政法を改正しなければ総裁のお話しになるようなことにはならないのです。ですから、法律を無視する意味でないというお話でございますが、いずれ法的な問題はあとから論ずるといたしまして、運賃の決定機関でございますが、外国の例をおとりになりましたが、今総裁の御構想はどういう御構想でございますか。その片鱗をお伺いできればけっこうだと存じます。
○十河説明員 私、昨年でしたか、洞爺丸の事件が起りましたときに、強く感じたものであります。御承知の通り北海道で生産されますものは、石炭であるとか木材であるとかいったような、非常にかさ高品で重いものであります。従来こういうものは主として海運によって運ばれておったのであります。しかるに貸車航送――列車を船に積んで航送をするようになったために、石炭は今でも大部分船で送られておりますが、木材は大部分鉄道輸送をやっておるのであります。こういうものは、日本が海国であるという点から見ても、また今後近海航路というものを大いに奨励をせなければならぬ、対中国の貿易も盛んになるような場合には、そういうことがことに必要になってきはしないか、そういうことを考えますと、船舶輸送と鉄道輸送というようなものは分野をきめて、船によるのが国民経済上有利であるものは船による、鉄道によることが有利なものは鉄道によるというふうにやりたい。ところがそういうことをやるためには、運賃を多少いじらなければ、みんな安い方へ向ってくるのはこれは当然でありますから、従ってその運賃制度もお考えを願わなければならぬじゃないかということを、私はあの当時強く感じた次第であります。それが記者会見の際に自然に出てきたような次第であります。大体今日の貨物運賃は私新米でまだよくわかりませんが、三百キロか五百キロ以上輸送するものは大体損になっております。北海道の木材は、多分千キロ以上輸送しておるのじゃないかと考えております。そういう次第でありますから今のようなことを申し上げたので、さよう御了承を願いたいと存じます。
○徳安委員 総裁の今の言葉じりをつかまえて、あれこれ論争しようとは考えません。これはいずれまた適当の機会に譲りますが、輸送分野等のことにつきましては、これは賢明な国鉄当局が今までほうっておくはずがないのでありまして、少くとも今日まで相当努力されておるのであります。おそらく新総裁御存じかどうかわかりません。決してこれは新しい問題でもないと思います。ただ時に応じ、経済事情に応じて伸縮自在になるようにしたい、というお考え方はごもっとものようにも考えますが、しかし国民の大部分の考え方、私どもの考えますところによりましても、国鉄の運賃などというものはよほどの慎重な態度をとりませんと、おそらく国民が納得しないと思います。この運賃の値上げにつきまして、朝日の天声人語が先日こう書いております。「運賃の値上げを国会などにしばられず、もっと簡単に値上げを承認してもらえるようにしたい、とは恐れ入る。国民には聞き捨てならぬ一句である」こういう評を書いておりますが、これはひとり朝日の論調ばかりでなしに、ほかの新聞にもちょいちょいこうした論調が見えております。国民一般の声も相当にこうしたものに共鳴しておると思うのです。国家の大資本を投入しておりまする国鉄の経営に、ただ運賃やその他の面において非常に簡易なお考え方をお持ちになりますということは、これは公共企業体の国鉄の真のあり方というもの、また国民が何を期待し、どういうわけでこれができたかという一貫した流れというものを、多少御認識になっていないからじゃないか、こうも思うのであります。この点につきましてはいずれまた適当な機会にお伺いをするといたしまして、現政府は運賃は本年度は値上げしない、こういう声明をいたして、国民も非常にこれに共鳴しておるようでありますが、これに対して総裁はどうお考えになりますか。
○十河説明員 先刻も申し上げましたように、私はまず第一番に国鉄の信用を回復する。国鉄が一番信用を落したのは、貴重な人命財産に損害を与えたということにあると思うのであります。先刻も申し上げましたように北海道のあの貨車航送船、あれがああいう悲惨な事故を起した一つの原因は、私は輸送上に少し無理があるのじやないかということを考えました。私の心持は決して今新聞の批評にありましたように、大それた考えを持っておるものではないのであります。言葉が足りなかったか、悪かったために、誤解を引き起したことはまことに恐縮にたえませんが、私は貴重な人命財産を預かる者としてはこれを完全に、安全に、確実に輸送のできるようにということをするために、運賃制度改正を行う必要かあれば、これを敬正していただかなければならぬということを考えておるものであります。せんだって私の方の労働組合の人々とも話し合ったのでありますが、今日諸君はいろいろな要求があるであろう、しかしながらいかなる正しい要求も、今日のごとく国鉄の信用が地に落ちておったのでは世間に通らない。だからわれわれは恭順の意を表して、当分の間は言いたいこと、要求したいようなことも、諸君もまあまあ恭順の意を表して一つ押えてもらいたいということを、職員にも要望いたしたような次第であります。私は今急にどうこうということを考えておるものではありません。新米でよくわからないのでありますから、慎重に研究いたした上、お願いすべきものはお願いを申し上げたいと存じますから、その節はどうぞよろしく御審議を願いたいと存じます。
○徳安委員 私のほかにもまだ質問があるようでございます。私もできるだけ簡単に率直に御質問申し上げますから、総裁の方でもどうぞ一つあまり余談にわたらないように、本筋だけを御答弁いただきたいと思います。ただいま新米、慎重とおっしゃいましたが、慎重どころじゃない。相当の、運輸大臣以上な立場でお述べになっておることがたくさんあるように思いますので、お聞きしただけなんであります。 次に経営委員会について伺いたいと思います。総裁の就任と同時に、独善的な経営を改善する上からも経営委員会を強化し、充実することが根本条件と思っている。それには経営委員会を国鉄運営の意思決定機関とするのみならず、人数も現在の五名を十名ないし十五名程度にふやすとともに、片手間でなく専念できる人材を充てる。委員の大多数は国鉄部外の有力なエキスパートを起用し、国鉄労組代表をも参加させたい。こういう趣旨をお述べになっており、また二十八日にも東京新聞は、総裁はその構想を明らかにしたという前提を置きまして、経営委員会委員を十名――現在定員五名だが、一名欠員のため四名――とし、総裁も経営委員として参加するとともに、総裁と同資格で国鉄労組代表一名を加える。こういうふうなことを御発表になっておるようであります。私どもはもちろんこの問題について今あれこれ論議しようとは考えておりませんが、この経営委員会は御承知のように日鉄法第十二条によりまして「経営委員会の委員は、運輸業、工業、商業又は金融業について、広い経験と知識とを有する年齢三十五年以上の者のうちから、両議院の同意を得て、内閣が任命する。」こうはっきり書いてあるのであります。従ってこの十二条を改正するにあらざれば数をふやすわけにも参りませんし、また労組その他から採ることもできないのであります。かような事柄は法の改正が必要でございますから、あとから申し上げますが、当然先ほど申し上げました運賃関係、予算関係とにらみ合せて、政府との間の了解事項がなけらねば、そう軽々にかような大胆率直なことをお話しになるはずはないと思います。この点についてはどうお考えになりますか。さらにまたこの経営委員会の委員は、第十五条によりまして名誉職とする、こういうことでありまして、旅費その他業務に必要なる実費だけはこれを受けることができるということになっておりまして、経営委員会の法の立て方というものが、総裁の今お考えになっておる立て方と全然違うのです。総裁は片手間ではいけない、名誉職ではいけない、専念できる人を置かなければならぬと言われる。こういうことになると、十五条も全然これは総裁のお考え方と違うのです。かようなことを根本的に変えるというようなことにつきましては、私はそう軽々に御発表になるべき筋のものではないと考えておりますが、しかし総裁がこれをお話しになる以上は、これは当然政府との間に何らかお話し合いがあって、御了解があったことでなけらねば、さような軽々なお話はできるはずはない、かように考えるものでありますが、一つ総裁からこの点、いわゆる委員の数をふやすこと、あるいは業種別の違った方面から出すというようなこと、あるいは名誉職を廃して、専念できるような人を置くというようなことに対して、政府と完全なる御了解がついておるのでありますか、一応伺いたいと思います。
○十河説明員 先刻来申し上げますように、私はおのれの不徳、微力を深く自覚反省いたしております。この二万数千キロの大鉄道、二兆以上の国民の財産、四十五万の職員を統率していくというふうなことは、とうてい私一人の力でできるものではない。そこで私の足りないところを一つ助けていただくために、経営委員会を強化してもらいたいということは、私就任に当りまして、先刻申し上げましたように政府当局に強く要望いたしました。それについては忙しい仕事をお持ちになっておる現在の経営委員のような方も必要でございますが、さらに今度は専念して国鉄の仕事に没頭してやっていただけるような方をも加えていただきたい。それから国鉄の経営陣営からは私が出ておりますから、労働組合の方からもだれか代表者を出していただくように、これはもちろんお話の中にもありましたように法律を改正しなければできないことでありますので、そういうふうに法律の改正をしていただきたい、そうお願いしたいということを強く要望いたしたものであります。
○徳安委員 その要望に対しまして、政府の方では採用すると申しましたか。
○十河説明員 御了承を得ておると私は了承いたしております。
○徳安委員 ほかの方に御了承を得られたのなら別問題でありますが、速記録を調べてみればわかりますが、運輸大臣はさような点につきましては言及されていないようであります。従って総裁と運輸大臣との間には食い違いがあるのではないかと思います。公共企業体としての国鉄はどうあるべきか、このままではいけない、これはほとんど全国民もさように考えておりまするし、本委員会においてもしばしば皆さんから御論議されたところでもあり、政府にもこれを研究する機関がある。各方面で早く何とかしなければならぬという考え方を持っております。従っておのおのが研究いたしておりますが、根本問題に触れる事柄につきましては、民間人は軽々なことが言えるといたしましても、経営の衝に当られる方々はこれくらい世間がやかましくなって、そうしてお互いに長い間研究を続けている問題でありますから、政府の議が一決してかくあるべし、こうするのだという法案を出すような準備ができざるうちは、かような根本問題に関することを軽々に政府自身でも触れるべきではない。私は先般も運輸大臣に質問いたしましたが、運輸大臣もさようだとおっしゃる。こういうことは運輸大臣の口を通して言うべきであって、総裁の言うべきことではないということを大臣もおっしゃっております。これは速記録を調べてみますが、見ていただきたいと思います。私もさように思うのです。国鉄総裁としての与えられた権限内においてかようなことをしたい、ああしたいとおっしゃることはしごくごもっともです。私どももこれに傾聴いたします。しかしいやしくも国鉄法を根本的に考え方を変えて研究しなければならぬ、立て直しをしなければならぬという問題に、新任早々、政府と法案の提出等についての了解なしにああだこうだとおっしゃることは、その御決意はまことに壮ではございますけれども、少し軽率、不謹慎ではないか、総裁の権限外のことを口にされるということは――これはあくまでも政府との十二分な連絡と了解のもとでなければいけない。運輸大臣といえども、私どもが質問いたしましても、現在の国鉄に対してこういたします、こういう工合に改正いたしますというふうには言い切れない。研究をいたしておるから待ってくれというだけなんです。それに先がけて総裁があれこれ言うということは、私どもはどうしてもふに落ちないのであります。 そこで私は伺いたいのでありますが、決して言葉じりをつかまえてあれこれ申し上げるわけではございませんけれども、いやしくも不忠の臣になりたくないという牢固たる決意を持ってお立ちになった。私どももそれに対してはほんとうに心から敬意を表しますが、そういう決意のもとにお立ちになっていろいろのことを御発表になる。これはいわゆる国民に対する公約であり、国家に対して、鉄道従業員に対してお話しになりましたことは一つの公約と認めていい。内閣で言うならば、いわゆる政党の公約と言ってもいいと思います。もし総裁にして今の内閣の時代、あるいは次の内閣がどういう内閣ができましても、今お話のような予算面の点、経営委員会の問題、あるいは運賃の問題等、総裁のお考えになっておるような思想が一貫して、次の国鉄法改正に盛られなかった場合には、あるいはこれが実現せられなかった場合には、総裁はみずから進んでその責任をおとりになりますか、これを一応お伺いいたしたいと思います。
○十河説明員 先刻申し上げましたように私は国民の国鉄を、国民のために国民にかわって経営することを命ぜられた者である、かように心得ております。国民のためにこうすることが必要だと考えましたことは、こういうふうにお願いしたいのだということを、私は卒直に言った方がいいのではないか。国民のための国鉄にするためにはどうしたらいいかということを私もいろいろ考えまして、このごろ毎日私は登庁いたしますとすぐ係の者に、国民の声をみんな集めさしております。私自身も努めて注意して国民の声を聞くことにいたしておりますが、自分一人ではとうてい十分でありませんから、係の者をきめまして、毎朝私が登庁いたしますと、こういう声がある、こういう意見があるという国民の声をできるだけ十分に聞き、私のこうすればいいという考えもできるだけ国民諸君にも知っていただく方がよくはないかというつもりで申し上げたのでありまして、決して政府の政策をどうこうとか、あるいは国会の権限を無視するとか、そういう意思は毛頭持っておるものでありませんから、どうか言葉の悪かった点は平に御容赦を願いまして、ひとえに私の意のあるところを御了承いただきたいと存じます。
○徳安委員 それは確かに総裁の意のあるところはわかります。わかりますけれども、国家が総裁としてお迎えをしたゆえんは、国鉄総裁として法に与えられた範囲においてのみの権限を行使されることが必要であって、それ以上のことにつきましては、やはり監督官庁と連係を保たれながらその意思を決定されることが必要なんであります。これは権限のないことを片っ端からあれこれ言うということは放言にすぎない。かような放言が果して許されるとするんらば、総裁の威信というものは私は地に落ちると思います。ここに新聞に述べられた点、あるいは記者会見でお話になった点、これは一新聞がとったのではありません。都下の新聞ことごとくが同様な趣旨のことを記載しております。決してこれは一新聞記者が誤まり伝えて書いたのではない、こう私は思います。もしそうでないとおっしゃいますならば、その例証をあげていただきたいと思いますが、私はしかく信じたくありません。お話しになったことはやはり総裁の言葉と考えていいと思います。私は十一紙全部符合いたして見ましたが、ほとんどこれは一致しております。こういう国会に重大な関係があり、政府の方針もまだ自由党内閣当時にもきまっていなかったし、また今の内閣の運輸大臣に聞きましても、あるいはその他の要路の関係に聞きましても、国鉄をどうするかという問題につきましては一定した方針というものは立っていない。今後研究をして何とか国民のための国鉄に早くしたいということにあせってはおりますが、総裁のおっしゃったようなああいう大胆なことは、運輸大臣といえども、総理大臣といえどもいまだ言っていないのであります。ただ国鉄を愛するがために、国民からまかされたからといって、自分の権限以外にわたることを、政府が少くとも閣議を経て決定することを先ばしってこうするのだ、ああするのだとおっしゃることは、これはどう考えてみたって度を越えておるのではないか、こう私は考えます。 〔臼井委員長代理退席、委員長着席〕もしかような度を越えたことをなさいますと、いかに総裁が信を四十五万の従業員におきたい、信望を保とうとおっしゃいましても、こんなことを軽々におっしゃって次の委員会、次の国会においで大臣から否定するような言説が出たり、あるいはかようなことはできませんというような結論に達したときには、一体総裁はどう進退を決せられますか。政府のやることは私の知ったことではない、こうおっしゃることはおそらくできないだろうと思います。いやでもおうでもその責任、進退を決せられなければならぬ時期がくるのではないかと思う。こういう点つきまして、ごまかしでなしに――ごまかしと言えば怒られるかもしれませんが、私から見るとあれだけかたいことをおっしゃっている以上は、政府の方とはっきりした取引のない限りは言えるべきものではない。もし取引もないのに、了解事項もないのにかようなことをおっしゃるとするならば、これは総裁の軽挙下謹慎きわまるものと考える。もしそうであるなら今後改めていただきたい。もしそうでない、私はかたい決心だ、もしこれが政府にいれられないならば職を辞するのだ、そういう御決心であるならば、その御決心のほどをこの機会に伺っておきたいと思うのであります。
○十河説明員 私が言ったことは事実であります。新聞の記事が間違いではないのであります。ただその言葉は、新聞の記事が多少漏れているところもあり、あるいは記者のニュアンスで違ったような書き方をしておるところもあります。私の申し上げたことは、こういうふうにしたいのだ、こうすることは自分はいいと思うから、こういうふうなことをお願いしたいのだということを言ったのであります。私がいいと思う、お願いしたいと思うことを言った方がいい、こう考えてやったのであります。なおそういう発表の仕方につきましては、私もよく考えまして、なるべく誤解のないように努めたいと存じます。
○徳安委員 これ以上申しましたところで水かけ論になりますから、これはまた適当な機会に譲ります。 先ほど総裁は国民の声を聞いておるというお話がございました。これはごもっともだと思います。ほんとうにいいことだと思います。朝登庁されるとすぐに、いろいろな国民の声を聞くような時間をおさきになるとは、非常にけっこうです。そこで私はお聞きしたいが、それほど国民の声を知りたいというお考えでいられますならば、御就任になりましてから後に、一夜でも東京駅頭に立たれて、あの乗客の実情をごらんになりましたか、これを一つお聞きしたい。
○十河説明員 ときどきは東京にも泊っております。そして列車内の混雑も見る必要があると思いまして、ときどき列車の中をずっと通って見ることもいたしております。
○徳安委員 そういうことはございましょうが、あの行列をして鉄道に不平不満を言っている実情を、御就任になりましてからつぶさに、あるいは八時、九時、十時まで東京駅の構内を御視察になりましたか、こういうことをお聞きするのです。
○十河説明員 東京駅の構内はいまだ視察しておりません。
○徳安委員 投書や何かをごらんになるよりは、私はもっと手っとり早いことは、今夜七時、八時ころから一つ十二ころまで、汽車が出るまで東京駅の中へ入って、そうして行列を作って二時間も三時間も前から立っていなければならぬあの国民の声、あれをお聞きになった方が一番早道なんです。登庁してお役人をたくさん目の前に置いてお聞きになるより、なぜそれを先になさらないか、私はこれはまことに不愉快に思うのです。もしほんとうに国鉄というものに対する国民の声、不平不満を聞きたいとおっしゃるならば、あそこに並んでおる連中に一々お尋ねになったら、それは万通の書類や手紙や不平よりか、もっと早く総裁の耳にはぴんとくるはずであります。決して今夜からでも聞かれておそくありません。今夜でも一つあそこに立たれて、そして事実を見ていただきたいと思います。この旅客の不平不満は非常に大へんなものです。単なる投書などの類ではございません。ですから総裁のおっしゃることにつきましては、私どもは、そのお言葉はまことにきれいだし、りっぱだししますけれども、どうも考えつくことがピントが合っていないように考えるのです。 なおその他、私はお聞きしたいと考えていろいろ材料を持って参りましたが、次の質問者もあられるし、すでに時間も昼近くなりますから、これはあとに譲りまして、資材の購入、外郭団体の整理についても言及されておりますが、資材の購入についてもいろいろなうわさがございますし、とりわけ購入、請負等に関しましても、まことにガンだといわれる、あるいは伏魔殿だといわれるようなうわさもちょいちょい聞くのでありますが、こういう点に対して、抜本塞源的な大改造を加えられる御決心があるならば承わりたい。外郭団体につきましても、不必要なものは整理するというお話でございましたが、この点につきましても、もし不必要とお認めになったものがあるならば、どういうものが不必要なのか、総裁はしろうとじゃないのですから、もうすでにおわかりだろうと思いますが、こうした点について例があるならば一つお示しいただきたいと思います。 なお外郭団体に対する国鉄の考え方並びにくされ縁と申しますか、そういうことが非常に根が深いために、しばしば一般の国民から誤解を受けております。最近私どものところに届いておるものによりましても、何か国鉄では相当数外郭団体に人を売り込んでおられるということで、そちらの側から非常な非難の声がありますが、これらにつきましても、最近一体どの程度に外郭団体に人を売り込んでおられるのか、お示し願えるならばお示しいただきたいと思います。そうしてこういうものは不必要だから整理するのだという一つの案というか、見通しがございましたら、一つ例をあげてお示しを願いたい。
○十河説明員 お話の通り、外部におりまして私もいろいろな話を聞いております。聞いておりますが、私先入主を持って国鉄へ入って、そうして処断をするというふうなことはやってはいけない、こう考えまして、今各方面の意見を聞き、部内、部外のいろいろな声を聞いて、慎重に処理したいと考えております。決意は、先刻申し上げました通り、情実、因縁を断とう、私利私欲をはかるような者は断じて許さないというかたい決意を持って、今慎重に調べておる次第であります。今のところまだ具体的にこうするという案を持っておりません。
○徳安委員 総裁の信念は私どもも了といたします。そこでお聞きいたしますが、やはりくされ縁をあまり強い綱で維持しておくということは私はよくないと思います。外郭団体でも心要な人を国鉄からもらうことはけっこうです。しかし必要ならざる者をただ頭割りでもらうところに、百人とれ、二百人とれというような行き方をされますと、ますますくされ縁を強くして、そうして外部の非難を受ける結果になりはしないかと思います。こういう点について総裁の御所信を承わりたい。また最近そういったことがしきりに行われておるそうでありますが、そういうことがあるならば一つお聞かせ願いたい。
○十河説明員 御注意はありがたく拝承いたしました。そういう間違ったことは今後はいたさせないように努力したいと思います。
○徳安委員 それではこの点もこの程度にしておきましょう。 次に一等車の廃止でございますが、六月の一日から一等車を廃止するというふうなことが新聞に出ておりました。あるいは打ち合せその他の関係で延びるのではないかというようなことも新聞に出ております。私どもはこの委員会におきまして、そういうことはかって聞いたことはない。これはほんとうにまかされた範囲においての国鉄総裁の権限で、一等車をなくしようと、あるいはまた二等車をなくしようと勝手だという御見解なら別問題でありますが、これは国際関係等との関連を見ましても、こうした一等車の廃止などということは――廃止絶対に悪いとは考えられませんが、いやしくも軽率に取り上げるべきことではないだろう。また運賃等の点から考えましても、日本の一等運賃は、外国の例から見ましても、決して安いことはありません。利用率が悪いということも、むしろ高いからだということも言えるし、現在の飛行機の運賃等から比較いたしましても、必ずしも現在の運賃が安いということは考えられません。また利用率等についても問題がありましょうが、こういう問題につきましては総裁はどういうお考えでございましょうか。一体廃止のことに決定しておるのか、あるいはまだ相談中なのか。もし一等車を廃止いたしますれば、どれくらい国民に利益になり、あるいは国鉄に利益になって、その利益になった面は、どれくらい一般の乗客に大きな利益を及ぼすのか、これを伺っておきたいと思います。
○十河説明員 一等車廃止の問題は、私就任以前からの計画であるように伺っておりますが、これは二等車以下が非常に混雑いたしますので、車の運用上、一等車を二等車に改造し、二等車を三等車に改造し、三等寝台を復活して、なるべく国民の多数の方に利便を提供したいというような考えでやっておることと心得ておりますけれども、 一等車廃止の的確な計画については、私新米でまだ存じません。この程度以上のことは、ここに副総裁も見えておりますから、副総裁からお話いたさせましょう。
○天坊説明員 一等車廃止の問題は、ただいま御質問の中にもございました通り、相当慎重にいたさねばならぬことは当然でございまして、運輸省の御意向等も十分参酌して、その御意見を十分参考にしてきめたいと思って、ただいままだ折衝中でございます。
○徳安委員 何か最高責任者のはっきりしたお言葉のように新聞には出ておりました。六月一日から実施するのだということが――したいと思うどころではない、力強く、するのだということが新聞に出ておりました。新聞を見てあれこれ言うわけではございませんが、どうか独善に陥らないように、慎重な態度が望ましいと思います。 次に、総裁にもう一つ伺いますが、機構の改革について、先日何か構想を御発表になっておるようであります。総支配人制を廃止する、こういうことのように新聞には出ておりますが、これは事実かどうか。さらに、管理局を集約する。今、前の運輸事秘所級のものがみな管理局になっておりますが、これを集約する。これも一つの方法と考えますが、これを集約されますのには、どの程度に集約するお考えでございますか、これも御構想があれば承わりたい。集約されて、残ったところは前のいわゆる運輸事務所のような形で、管理部みたいな形でお残しになるような構想のように考えますが、そういうお考えでございますか。大体の構想をお聞かせ願えれば仕合せだと思います。
○十河説明員 私の構想はまだまとまっておりません。先日私は、新聞記者にこういうことを話しました。われわれ国鉄は現場を預かっておるのだ、現業を預っておるのだ、現業を預かっておる者の一番大切なことは――私は新聞記者に話した通り話したいと思いますので、例を引きまして申し上げたいのですが、碁打ちと同じだ、碁打ちは、目を閉じれば、碁盤の盤面の情勢がはっきり見える、白黒の陣立てがはっきり見える。ここは弱いから、ここを強化しなければいけない、ここはしばらく手を抜いてもいいというふうなことが、現場の長たる者は、手に取るごとく目の前に見えるようになっていなければいけない。ここは施設が危ないところだ、修繕ができていないからここは危険だ、危険だからここには注意深い職員を配置しなければいけない、この男は仕事は非常にてきぱきとやるが、どうも少し軽率だから、ここには、スローモーでもこういう男を補いにつけておかなければならぬ。碁打ちが盤面の情勢を手に取るごとく見えるように、そういうふうな物と人との配置、機構の構成でなければいけない。そういうふうに機構を改正し、人を配置したいのであるから、その趣旨で研究してくれということを言っております。今日こういうふうに改正しよう、総支配人をどうしよう、局をどうしようというような具体的な構想は、私にはまだまとまっておりません。
○徳安委員 新聞にはだいぶ詳しく出ておりますが、まとまっておらぬとおっしゃるならばそれ以上追及いたしません。 最後に、私は鉄道会館のことを一口申し上げて、御所見を伺いたいと思います。鉄道会館の問題は、かなり世間の視聴を集めました問題でありまして、これは新総裁も御存じの通りだと思います。鉄道会館に大丸資本を誘致したことに対するあっせん工作も、これは黒幕がほかにある、それは十河さんだというようなことが、その当時からちょいちょいうわさに乗っておりました。最近も、ついきょうきのうごろの通信関係の報道にも、そういうようなことが載っておるようであります。私はさようなことを信じたくもございませんし、またそういうことがあってもならぬと思います。そこで、こうした疑惑を一掃するためにもいい機会でありますから、一つ十河新総裁に伺いたいが、総裁がかつて野におられた時代に、この問題に対して何らの御関係はなかったのか、何かあっせんでもされて、何らか御関係があったのか。こういう点を一つ率直にお示しを願った方が、双方にいいだろうし、いい機会だ、かように考えますので、その御説明の機会をむしろ私どもからお与えすることが、新総裁のためにもなるのじゃないかと思って私は質問するわけでありますけれども、これに対してはずいぶんいろいろのうわさが飛んでおります。すでに新聞報道等にもそういうことが載っておるのです。これはうそだとおっしゃるなら、ここにも持っておりますからお示ししてもいいのでありますが、そういうものが載っておりますから、そういう経緯等があれば一つお示しを願いたいと思うのです。
○十河説明員 今御発言のような事実は、毛頭ありません。私ここに確言いたします。ただしこういう事実はあります。先刻申し上げましたように、私は国鉄は民間経済と同じ歩調で動かなければいかぬ、民間の人、民間の資本、これがなるべく楽に国鉄に入っていき、交流のできるようにすることが必要だと思って、そこで国鉄は金が足りなくて、老朽した施設を強化することも改善することもできないのだから、そういうところにもし民間の資本が入れるならば入れたらよかろうということを私が提案いたしましたのは、三十四年の昔であります。その構想が今日熟して、初めていわゆる民衆駅というものが池袋にできたのであります。私が三十四年前に言い出したことが実現したのだから、私に社長になってくれということを、矢部という人ですか、だれかが言ってきましたけれども、私はお断わりをいたしました。そういう事実はありますが、大丸は全然事実はありません。
○徳安委員 そうしますと新総裁は、鉄道会館、東京駅のああいう姿を理想とされ、今後もそういう方針で国鉄経営にお当りになろうという御決心でございますか、承わりたいと思います。
○十河説明員 実際のことを申しますと、鉄道会館には私は反対なんです。なぜ反対かといいますと、今御質問のお話の中にあったような理由とは少し違うかもしれませんが、私は東京都の交通機関というものは、今危機に瀕しているのだ、この際東京都の交通をどう整備するかということの案をまずきめなさい、その案のきまらないうちにああいうものを作ることは、将来その案がきまったときにじゃまになるかもしれぬからよろしくない、こういうことで実は反対したのであります。大丸を誘致することに助力したどころでなく、私はあれには反対いたしました。しかし私は今日でも、民間の資本も民間の人もなるべく国鉄に楽に入ってくるように、たとえば車輌が足りなければ、外国にも例のありますように、産業債券というようなもので、民間の金で車輌を作って国鉄がこれを運営するという姿は、私は取り入れていいのじゃないかと考えております。まだこれは部内でも協議いたしておりません。ただ私の外にいての考えであるということで、新聞記者に話したことはあります。さよう御了承をいただきたいと存じます。
○徳安委員 総裁と議論したところで、きょうは時間もありませんからこれはあとに回します。 そこで経理局長にちょっとお聞きいたしますが、現在会館と国鉄との経理関係の処理状況はどういうことになっておりますか、お聞かせ願いたいと思います。
○石井説明員 お尋ねの点は委託工事費の問題でございますか、使用料の問題でございますか。
○徳安委員 両方です。
○石井説明員 使用料の問題ですと営業局、委託工事費の問題は施設局、両方とも局長が見えておりますから、営業局長と施設局長からお答えいたします。
○唐沢説明員 使用料金は構内営業料としまして取っておるのでございますが、二十九年度につきましては、日付は忘れましたが納まっております。三十年度分はまだ納まっておりません。
○佐藤説明員 工事費の点について申し上げます。工事費は、この前鉄道会館事件の起きましたときに御注意がありまして、金を予納させてそれによって工事をするということにしておりますので、全部向うの金でやりまして、こちらの金を出しているという点は全然ございません。現在六階でとめておりますが、これに付帯いたしまして、連絡上屋も大体来月一ぱいで終る予定でございます。
○徳安委員 営業局長にお聞きしますが、三十年度分はいつ入る契約になっておるのでございますか、お聞かせ願いたいと思います。
○唐沢説明員 三十年度分につきましては、実は料金の計算が評価委員会等にかかりまして、非常に手間取りましたために、二十九年度分は会館のみならず、全般的に非常におくれまして、つい年度末に指令を出したというような状況で、三十年度につきましては計算がまだはっきりできておりません。高架下その他のものにつきましても、事務が大へんおくれておりますので、まだ令書を発行いたしておりませんし、指定の日もまだきまっておりません。今その作業を急がせておるところであります。
○徳安委員 これは三月の末が期末でございますか、あるいは十二月の末の期末で契約になるのでございますか。どっちでしょう。
○唐沢説明員 一年二回に分けておりまして、九月と三月の二回に払うことにいたしております。
○徳安委員 そうしますと、今のお話は三月末までは納まった、四月から先の方は納まっていない、こういうのですか。
○唐沢説明員 その通りでございます。
○徳安委員 これは考え方によりましては、会館の方では払いたいのだけれども、令書が来ないから払えないというようにも考えられますし、考え方によっては、一方手元不如意だからあまり早く令書をよこさないように、金ができてから令書をよこしてもらいたいというようにも考えられる。しかし国鉄はあれだけの人を擁して、そして今申し上げたように、三十年度分をいつまでに払えという約束はないまでも、四月に入れば当然払うべきものが、三十年度はまだ一文も入っていないといううわさがすでに飛んでおります。ですから、そういう誤解を除くためにも、督促するのだけれども払えないのだというなら、国鉄の方は恕すべきであると思いまするけれども、非常に仕事がめんどうで、計算が困難でというようなことだけでは、国民は納得しないし、それでは明朗にならないと思うのです。一つほかのことを差し繰っても、こういう世間から誤解を受けるようなものに対してはすみやかに計算され、今書を出されて早く収納される、そうして一般の国民からどの方面からも明るい正しい行き方だというように、国鉄としての信用回復に努力さるべきではないか。これは一体いつごろになったら会館に決定した金額を通知し、いつまでに払えという通知が出せるのですか。
○唐沢説明員 これは東京鉄道局でやっておりますので、私いつまでということをここではっきり申し上げる材料を持っておりませんが、とにかく今の御趣旨に従いまして、三十年度は会館のみならず、高架下の問題その他のものにつきましておくれておりますので、臨時に人をふやしまして、大いに督促して早くするようにできるだけ努力いたしたいと思います。
○徳安委員 これはこれ以上申してもしようがないと思いますが、どうか世の誤解を受けないように早く処理されて、九月までのものは四月に金が入るのだというような工合にされたいと思います。そうしませんと、ますます誤解が深まるだけであります。 最後に、新総裁に伺います。鉄道会館を含めて、こうしたいろいろな疑惑に包まれたような問題が論議せられ、まだ未解決と申しては失礼でございますけれども、そう成り行きいかんによっては再燃しそうな問題が、国鉄には残っておると思います。こういう点につきまして、国鉄総裁としてはどういう御方針で、どういう御決心でお当りになりますか。ただ先ほど申し上げましたように、から元気ではいけない、大言壮語だけではいけないので、こうしたことはすみやかに解決するというような、はっきりした御方針を承われれば幸いと存じます。
○十河説明員 今御忠言のありましたように、すみやかに解決するよう努力いたします。
○徳安委員 私はもっとたくさんお聞きしたいと思いますけれども、同僚の方にも御迷惑になりますから、本日はこれにてとどめまして、いずれまた速記を調べ、適当な機会に御質問することを留保いたしまして、私の質問を終りたいと思います。
○原委員長 正木清君。
○正木委員 私は新総裁に簡単に二点だけお尋ねしておきたいと思います。 ただいま同僚委員からのあなたに対する諸般の質問の中で、総裁からの御答弁を総合して聞いておりますと、私は大体抽象的ではございましたが、原則的なものの考え方としては、あなたに御賛成の点が実は非常に多いのでございます。ただ一点、私は公共企業体というものの性格から見て、今直ちに車輛不足等を理由にして民間資本を導入するという点については、私は後日あなたと十分意見の交換をしたいとは思いますが、その他は原則的には賛成でございます。ただ問題は、今日の国鉄の実際の財政その他各般から見て、今直ちに一つ一つ解決しなければならない時期に実は到達しておるのであると私はかたく信じて、今日まで微力ではございましたが、議員の立場から努力してきたつもりでございます。それが残念ながら一つ一つ解決してこなかったというのが、今日までの国鉄の実際の姿ではないかと考えております。そこであなたがただいまここで表明された数々のあなたのお考え方を、一体どういう形で具体的に解決していくのか、その時期なり方法をまず聞いておきたいと思います。
○十河説明員 私、外から国鉄を見ておった考えを大体今申し上げました。国鉄総裁に就任いたしまして日なお浅いために、まだ部内の具体的の事実をよく承知いたしておりません。せっかく今そういうことを研究に着手しておるときでありまして、具体的にいつまでにどの問題をどういうふうに解決するかということは、ちょっと今申し上げかねますので、しばらく時日をかしていただきたいと存じます。
○正木委員 しばらく時日をかしていただきたい、これは新総裁のお言葉としては私はごもっとものように考えられます。あなたとしては当然そうあるべきであろうとは思いますが、一体そのしばらく時日をとは、具体的にはいつごろまでわれわれは待っていればいいのか、こういう問題が出てくるのでございます。私はそれほど今の国鉄の現状というものは、現実の問題としてのんきに安閑とかまえている時期ではないと見ているのです。私はそう見ておるのです。あなたが国鉄の大先輩として外から見た、国鉄の現在の現状に対する見方は、非常に妥当だと思っているのです。その妥当なるものを解決し得なかったのが、今日までの国鉄なんです。だからこそ国鉄の現状がここまで追い込められて、あなたがこの委員会で明らかにしたような、いろいろの国民の非難を受けなければならないところまで追い込められたのですから、あなたは非常にかたい決意をもって総裁に就任された限り、あとはあなたの能力によって、そして一つ一つ具体的に問題を解決するかたい御信念をもって事を運べば、私は決して長い時日というものはかからないのではないか、こう考える。ただあなたが頭の中でお考えになっただけでは問題は解決しません。今委員会であなたがおっしゃったように、すでに人間にたとえればもう相当の老齢に達している国鉄なんです。いっときを争うほど危機が迫っている、私はこう見ておるのです。ですからあなたのその考え方を具体的にどう移して行くのか、その所信をもう一回聞かしてもらいたい。
○十河説明員 具体的にどういうふうに、いつやるかということは、残念ながら今私申し上げかねるのです。今お話の中にもありましたように、いろいろな問題がありまして、多岐多端にわたっておりますので、そのうちの緩急あるいは軽重をはかって、できるだけ急ぐ問題を早く解決するように懸命の努力をいたしたい、こう考えておりますので、ただいまのところその程度で一つ御了承を願いたいと存じます。
○正木委員 私はあなたに一言苦言を呈しておきたいと思うのですが、あなたが当委員会でおっしゃったようなことは、失礼ですが私が十カ年間ここで叫んでおるのです。実は決してあなたのおっしゃったことが事新しい、新規のものではないのです。なぜ一体、新規のものでない、十年間当委員会で問題になっている事柄が解決できなかったかということを、深くあなたみずからがお考えになって、そのよってきたいろいろな根源を十分掘り下げて御検討願いたい。そしてあなたの御決意には、私は今申し上げたように民間資本の導入以外は原則として賛成なのですから、問題は一日も早く取り上げる点は取り上げて、具体的に解決をつけてほしい。決してあなたが考えているような単純なものではないということの苦言を呈したいのです。しかもあなたの考えているその根本は、何としても日鉄法の根本的な改正なくしては何一つできません。このできないことをあなたの手によってやっていただこうというのが、私のあなたに対する大きな期待の一つでございます。どうかその点十分意をかたくして、実行に進んでいただきたいことを特にお願いします。 もう一つ私はあなたに聞きたいと思うのです。あなたは就任の際に、国鉄職員に対するあいさつの中で、数々のりっぱなお言葉を吐いておられるわけですが、私はそれでお尋ねしたいと思うのです。今国鉄が国民の信用を失った最大の事件は、御承知のように洞爺丸の遭難と過日の紫雲丸の遭難でございます。これはいかなる理由があろうとも、国鉄はあげて国民に深いおわびをいたすことは当然でございまするが、それと同時に過日、五月の十七日でございまするが、御承知のように東海道線における米軍の貸物自動車と国鉄の列車の衝突事件でございます。あなたも御存じであろうかと思いまするが、このときは御承知のように千名近くの修学旅行の子供がこの列車に乗っておったわけです。ところがこの事故は幸いにして機関士、それから機関士助手、それから車掌、機関士の戸塚君、機関士助手の渡辺君、車掌の永井君、この三人の非常な努力と機転によって、この千名以上の乗客からは死者を一名も出さずに、無事に安全地帯に避難さしたという事実があるわけでございます。しかもこのことは各新聞が一斉に大々的に取り上げて、この三人の乗務員のとった処置を大きくほめたたえておるわけでございます。一方には国鉄として国民に心からおわびをしなければならない大きな事故を起している反面に、一方にはこうした国鉄本来の精神によって、直ちに身をもってこれらの乗客を無事な地帯に避難さして、そして一名の死者も出さなかったという、こうした事実があるのです。これはあなたお認めになるでしょう。国民は、一方にはあやまちを犯したものに対して大きな非難のむちを打ちまするけれども、同時に一方こうした国鉄の職員として身をもって無事に乗客を避難さしたこの行為に対しては、国鉄自身はなぜ一体これらの職員に対して、何らかの表彰の措置をとらないのだろうかという声もあることを、あなた方忘れちゃいかぬと思うのです。そうお思いになりませんか。私が聞きたいのは、身をもってこうした処置をとり、乗客を無事に安全地帯に避難さしたこの行為に対して、あなたは表彰なり何らかの道をおとりになる考えがあるかどうか。萎縮してはいけないと思うのです。一体副総裁以下局長級の諸君は何をやっているかと私は言いたい。間違いは間違いである。しかしこういう事実は事実として、国鉄であればこそこういうことができたと、声を大にして国民にこれらの三人の職員をほめたたえて一向差しつかえないじゃないか。何をやっているか。こういう者に対して具体的な適当な処置をとられたかどうか、総裁の心構え、それから天坊副総裁はこれに対して適当な処置をとったかどうか、これだけを聞いて、本日の私の質問を終ります。
○十河説明員 お話の点はまことにごもっとも千万、われわれ国鉄に職を奉ずる者、感激なくして今のお言葉を聞くことはできないと思います。ありがたく拝承いたしました。私はあやまちはあやまちとしてあくまで責める、いいことはいいこととしてこれは表彰をしたい、そういうことを今委員をあげて研究さしております。遠からず御趣旨に沿うような処置が講ぜられるのじゃないかと考えております。さよう御了承をいただきたいと思います。まことに御忠告ありがとうございました。
○天坊説明員 あの美談の点は新聞等でも伝えられましたし、また現地でも相当あれを表彰したいという意見も聞いておりますが、その前後にやはり一応事故の原因等について警察関係の調べ等もございましたので、その関係の調べが終りましたあとで、現地の局長からそういう者を手続を通して具申してくることになっておるというふうに聞いております。ただいまのところ、その具申は来ておりません。
○畠山委員 関連して。私はただいま御質問のあったことにつきまして、つい四日ほど前に現地を視察して参りましたが、あそこは災難がなかったように非常にさびしい状態でございました。従業員各位がそういう美挙に出られたことは、私どもはまことに感謝いたしておりますが、あの辺の農家、民家の各家庭は、三軒に一人もしくは二軒に一人という工合に、鉄道関係に従事している人が多いのであります。私どもはたまたまこの家族等の慰安に対しまして、重なれば毎年一回くらい、しかも何千人という家族の慰安会を引き受けた経験がありますので、私どもはその都度鉄道に対するところの万全な注意を払うということについては、いつもお話をいたしておる。しかし今後においても、これらの点については私どもは表彰する価値があると思います。同時にあの踏み切りを見て参りましたが、はなはだ遺憾と思いますことは、現在いろいろの意見はありましょうが、あの道路がまだ自動車が交差できないほどの狭い踏み切りであるということ、これがまず第一点。第二点といたしましては、踏み切りの標識が何もない。たとえばこの先に踏み切りがあるとか、あるいはここが踏み切りだというような標示が一つもない。ただ現在の新しい踏み切りの機械一つが備わっているだけで、その他何もない。それからもう一つ、幅の狭い横断面のところが、一つ車の輪が落ちれば一尺も一尺五寸も落ちてしまって、再び上に上ることができないような、実に危険な不親切な踏み切りであるということを私は直接指摘してきたこと。三点には、もう少し先へ行って、カーブが急でありますから、カーブを曲る余裕がせめて六尺でもあればいいのに、ごく狭いところを回るのですから、過日のようなアメリカ軍のあの大きなトラックが、とうてい一回や二回では回れないということは明らかであります。また回るとすれば、輪っかが落ちてしまって、再び上らない状態になっている。しかも東海道本線のあの踏み切りがかようなことでは、私はまことに遺憾である。同時にあすこにはわずかなところに三カ所の踏み切りが現在あるのであります。この一カ所には踏切番がおり、ほかには踏切番がいないというのですが、これは改良する余地が幾多あると思う。あるにもかかわらず、これらの点に目をつけておらないということは、私は鉄道の管理上まことに不親切である。同時にあの辺の人たちは鉄道には非常に関心を持っておりますけれども、これらのことにつきまして工事監督の主任にお目にかかっていろいろ事情を聞きましたが、ごく山の中のような気持でおります。それからあすこには新規にできました東田子の浦という駅がございますが、この駅は駅長とも三人で駅の事務を担当しております。あの問題の起りましたときには、この三人の駅員が非常に努力されたということでありますけれども、何を申しましても一つの大きな駅で昼夜三人で交代しておるというのでは、これらの点非常に人間が少いのではないか。かような三点と駅員の問題等について、私は簡単にお答えをいただきたいと思います。
○天坊説明員 現地の踏み切りの問題につきましては、せんだっても畠山先生から御質問がございましたが、全体として踏み切りについては、鉄道は相当力は入れておるのでございますが、何分にも全国的に非常にたくさん問題がございまして、解決していくのがぼちぼちという格好で、非常に残念に思っております。現地の状況は、先ほどもお話しになりました通り、あすこには別に新国道もできているところでございまして、本来ならばその道をあの自動車も通るはずであった。道に迷ったという話も聞いておりますが、今のところあのかんかんの踏み切り警報機が並行して動いておりますので、線路のあることも確認できるのではないかとも思いますが、なお県当局、道路管理当局等とも打ち合して、できるだけの措置を講じたいと考えております。 今お話がございまして、現在の駅員は数が非常に少いので、いざというときには困るだろうということでございますが、私どもの管理態勢もできるだけ合理化して、少い人手でもってうまくやっていきたいというふうな建前でおります。事故の起ったときに相当手不足を生ずるということも、実際問題としてあるわけでありますが、一方できるだけ切り詰めていくという問題も必要やむを得ないというところを御賢察願いまして、できるだけ事故を起さぬことが先決問題であろうと思います。しかも踏み切り事故につきましては、鉄道側の問題だけでなく、これを通行する自動車その他の方の御協力ということも絶対必要な点でございます。これらの点も合せまして、踏み切りの事故防止にこれからも大きな努力をいたしたいと考えております。
○畠山委員 ただいま踏み切りの問題を承わりましたが、私は今後の処置について御意見等をお願いしたのでありますが、今の踏み切りでももう三尺か六尺、つまり路線に敷いてある板を広くしてもらえば、あの事故はなかったのです。これは大した金の問題ではない、誠意の問題であります。 それからもう一つの問題は、そのそばが、あの路線の板よりも一尺も一尺五寸も落ちて低くなっておるから、せめてそこに砂利でも支障のない程度に敷いてもらえれば、落ちても上へ上ることができるということ。もう一点は、踏み切りの標識が何もないということについては、これも大してむずかしい問題ではない。ここは踏み切りである、注意して通れ、あるいはこの先に踏み切りがあるとか。なぜそうやらなければならぬかということは、あすこは御承知の通り急に行きまして急に曲る。どうしても標識が必要である。知らない人なんかもちろんであります。私は今度の場合現場を見たところ、アメリカの人の不注意もありますけれども、むしろこっちの方の注意が足りていないと思います。それから新道ができたというお言葉がありましたが、新道はできましても、あの東海道というもの、日本の歴史にある現在の国道がある以上は、人家もそこに並行してあるのですから、新道ができたから東海道の旧道は通らなくていいなどということは、少し行き過ぎた言葉じゃないか。あの道路はつぶしたくてもつぶせません。ある以上はあるだけの処置をしてもらいたいということを、私は特に希望申し上げる次第でございます。
○天坊説明員 いろいろ御注意いただきまして、さっそく現地を調べまして、すべきものはすぐにも処置をいたさせます。
○堀内委員 関連して。ただいまの踏み切りの問題でございますが、いろいろ都市計画などによりまして踏み切り等が新しくできたりする、それがためにこれが完全にならないというようなことで、事故の原因になっておるのじゃないかと考えるのでございますが、この都市計画並びに道路の建設というような場合に、運輸省なり国鉄といった方面の関係の人が、それに参画して意見を述べ、調整するというようなことになっておりますかどうか。
○佐藤説明員 都市計画につきましては、国鉄の者も委員になっておりますので、都市計画に基く道路の拡張というようなことは、私たちにも大がいわかります。ですからそういうような場合には、いろいろお話し合いをします。しかし多くの場合、無計画に道路の方が広げられまして、踏み切りのところでとめられてしまう場合が非常に多うございまして、そういう点まことに遺憾でございます。私たちの方といたしましても、できるだけ両者協議いたしまして、通行する方の不安がないようにしていきたいと努力している次第でございます。なおこの踏み切りの問題では大体原因者負担で支弁しているのでございますが、実際にはなかなか思うようにいかない点があるものですから、現在も建設省と協議いたしまして、もう少しこの問題がすみやかに解決するよう努力中でございます。
○原委員長 それでは本日はこの程度とし、明日自動車損害賠償保障法案と日本航空株式会社法の一部を改正する法律案、この二案について質疑を行いますから、御了承願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十三分散会