運輸委員会 第13号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/05/28
会議録
○原委員長 これより運輸委員会を開会いたします。 この際お諮りいたします。理事の補欠選任についてでありますが、理事でありました今松治郎君が委員を辞任いたしておられますので、理事が一各欠員になっております。この際その補欠選任をいたしたいと思いますが、委員長より指名いたすに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原委員長 それでは今松治郎君を理事に指名いたします。 —————————————
○原委員長 この際お諮りいたします。小委員の補欠選任についてでありますが、小委員でありました大西正道君、堀内一雄君、栗原俊夫君が過日委員を辞任されましたので、小委員が三名欠員になっておりますので、この際この補欠選任を行いたいと思いますが、その選任につきましては、委員長より指名いたすに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原委員長 それでは 大西 正道君 堀内 一雄君 栗原 俊夫君 を観光に関する小委員に指名いたします。 —————————————
○原委員長 本日は予備付託になっております船舶積量測度法の一部を改正する法律案(内閣提出)、海上運送法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び本日付託になっております自動車損害賠償保障法案(内閣提出)、日本航空株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出)を一括して議題といたします。最初に運輸大臣より提案理由の説明を聴取いたします。運輸大臣三木武夫君。
○三木国務大臣 最初に船舶積量測度法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 船舶の純積量を算定するに当っては、現行の船舶積量測度法によりますと、機関室等の積量を総積量から控除することになっておりますが、この機関室の控除積量は、機関室の積量と総積量との割合が一定の比率以下になりますと急に小さくなり、従って純積量が急に大きくなって、はなはだしく均衡を失するようなことになっているのであります。 最近の船舶は、技術の進歩によって推進機関が次第に小型化してきましたので、機関室の積量が前に述べた一定の比率以下になり、純積量が急に大きくなる船舶が著しく増加して参りました。この不合理をなくするためには、機関室の積量が前に述べた一定の比率以下になる場合に、この機関室の控除積量が急に小さくならないような規定に改める必要があります。これがこの法律案を提案いたしました理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。 次に海上運送法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 現行の海上運送法におきましては、旅客定期航路事業については免許制がとられておりまして、法に基く厳重な監督規制が加えられているのでありますが、不定期航路事業は単なる届出制でありまして、その経営は事業者の自由にまかされているのであります。このように海上運送法上の取扱いが異なっておりますのは、旅客定期航路事業は不特定多数の旅客を対象とし、国民の日常生活に直接重大な関係がありますため、行政権の干渉が必要とされるのに対しまして、不定期航路事業は貨物運送がその大部分でありまして、自由な事業活動を認めることが海運を発展せしめ、公共の福祉を増進することになると考えられるたからにほかならないのであります。 しかしながら法施行後の実情を見まするに、不定期航路事業の中にも旅客運送を行うものが少くないのでありまして、特に最近においては観光面における需要の増大と相待って、その数はますます増加の傾向を示しているのであります。これらの事業は、その多くが不特定多数の旅客を相手として経営されておりますため、これが事業者の自由営業に放任されておりますことは、利用者の利益を阻害するおそれがあるばかりでなく、ときにはこれが旅客定期航路事業に対する攪乱ともなるのでありまして、海上運送法の目的とする運送の秩序維持の面からも放置できないものがあるのであります。このような実情にかんがみまして、今回の改正案におきましては、不定期航路事業のうち、国内航路において旅客船により旅客の運送をするものについては、その開始の際に運輸大臣の許可を要することにいたしましたほか、その運賃、運送約款、運航計画等、利用者の利益または運送の秩序に直接関係を有するものについて、旅客定期航路事業に準じた規制を加えることにいたしたのであります。 次に、最近交通機関による事故が頻発しておりまして、旅客運送を行う事業については、特に監督を強化することの必要性が痛感されますので、以上に述べました不定期航路事業に対する規制の強化にあわせて、現在免許制となっております旅客定期航路事業につきましても、その免許基準について安全の確保を考慮に入れた改正を行いますとともに、免許事業者が船舶安全法または船舶職員法のごとき人命の安全に関する法令に違反いたしました場合には、その事業を停止せしめ、またはその免許を取り消すことができることにいたしまして、これらの安全関係法令の励行の確保に資することにいたした次第であります。 以上が今回の改正の主要な点でありますが、その他にも、法の運営上の経験にかんがみまして、若干の改正を要すると認められた点につき、この機会にあわせて改正を行い、規定を整備したいと存ずるものであります。何とぞ慎重に御審議の上、御可決あらんことを御願い申し上げます。 次に自動車損害賠償保障法案の提出理由を御説明申し上げます。 最近における自動車運送の発達はまことに目ざましいものがありまして、本年二月末の車両数は百三十四万二千両に達し、戦前最高であった昭和十三年に対しまして六倍をこえるという盛況を呈しているのであります。これとともに、自動車事故の発生も急激に増加し、昨年一カ年において七万二千五百名にも上る死傷者をもたらすという憂慮すべき事態に立ち至っているのであります。ここにおきまして、諸般の事故防止対策の強化徹底にもかかわらず、不可避的に発生する自動車事故による被害者の保護に万全を期しますため、今世紀初頭よりつとに実施されております諸外国の立法例にならい、自動車損害賠償保障制度を確立するため、本法案を提出したものでありまして、道路運送法第百二十五条の二にあります自動車事故による損害賠償を保障する制度の確立に努むべき旨の規定の趣旨にも沿おうとするものであります。 次に、本法案の骨子について御説明申し上げます。 第一は、自動車による人身事故の場合の賠償責任を適正するための措置であります。このために人身事故につきましては、自動車側に故意過失がないとともに、被害者または第三者に故意過失があったことを自動車側で証明できない限り、自動車側に賠償責任を負わせることにいたしまして、その責任を無過失責任主義に近づけたのであります。 第二は、自動車側の賠償能力を常時確保するための措置であります。 その一は、強制保険制度でありまして、原則としてすべての自動車について、賠償責任保険契約の締結を義務づけるものであります。この場合の保険者は民間保険会社といたしますが、本法案の目的を達成するために、引受義務、非常利的料率の算定等について、保険業法等の特則を設けますとともに、免責事由の縮減等について商法の特例を設けることにいたしております。さらに本保険につきましては、その特殊性にかんがみ、政府がその百分の六十を再保険する措置をも講じております。なお多数両数の所有者に対しましては、例外的に自家保障の道をも開いております。 その二は、自動車損害賠償保障事業でありまして、ひき逃げ事故のように加害者が不明な場合等におきまして、政府が被害者に損害を填補する措置を講じようとするものであります。 以上が本法案の要旨でありますが、なお本法案による政府の再保険事実及び保障事業の実施につきましては、約二千六百万円を一般会計から繰り入れる予算案がすでに御審議を受けており、またこれに伴う自動車損害賠償責任再保険特別会計法案も本法案とともに提出されております。 以上によりまして、本法案の提出理由についての御説明を終りますが、自動車事故による被害者の保護をはかり、自動車運送の健全な発達に資しますためには、ぜひとも本法の制定を必要とするものと考えられますので、何とぞ十分御審議の上、すみやかに可決されるようお願いいたします。 次に日本航空株式会社法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 日本航空株式会社が一昨年十月、日本航空株式会社法による特殊法人として発足して以来、すでに一カ年半以上になりますが、その間、国会の御審議を経て初年度十億円、昨年度十億円と合計二十億円の政府出資を行う等の助成策を講じて参りました。 しかして本会社の経営路線は、逐次拡充されて参り、本会社路線における利用率も、国内線においては国際水準あるいはそれ以上、国際線においてもおおむね国際水準に近い程度にまで達しております。 しかしながら会社の経理の状況について見ますと、まず借入金が五十九億円に上るのみならず、その大部分が比較的短期間の借入金であるため、多額の利子と資本的不安定に悩まされておりますとともに、収支の上でも、当初よりの悪条件と経験の不足とに災いされて、必ずしも良好とは申せませず、本年三月期決算において会社設立以来の欠損金が累計十五億四千万円となっております。 このような現状にかんがみまして政府は、本会社の資本構成の改善をはかるため、本年度においても、さらに十億円を追加して出資いたす予定にしておりますほか、ことに国際競争力の点で不利な状況に置かれている本会社の国際路線運航に対し、総額三億五千五百万円の補助金を交付するため、目下予算の御審議を願っている次第であります。本会社の経営の現状から、このように政府の助成措置を一そう厚くいたしましたことに対応して、さしあたって政府による監督をある程度強化することが必要であると考えられますので、現行法を改正いたしまして、所要の措置をとることといたした次第でございます。 その内容を大略申し上げますと、まず従来代表取締役についてのみ運輸大臣の認可制が行われておりましたのを、これを全役員に及ぼし、同時に社長、副社長制を設け、また役員の人数を法定し、かつ取締役の兼職に対して制限を加える等、責任体制を法律上明確にするようにいたしました。さらに、運輸大臣の認可を要する事項として重要施設の取得と、毎営業年度の事業計画、資金計画及び収支予算とを加え、これらの計画及び収支予算の執行について、運輸大臣が監督上必要な命令をなし得ることといたしました。以上のほか、補助金の交付について従来の規定は、国際航空運送事業育成の趣旨が十分に現われておりませんでしたので、これを明確にすることといたしました。なお認可事項の増加に伴い、罰則の規定を整備するとともに、必要な経過規定を設けることといたしました。 以上簡単ではありますが、本法案の提案理由並びにその内容の概略を御説明申し上げた次第であります。何とぞ十分御審議の上、すみやかに可決せられますようお願いいたします。
○原委員長 以上をもって四法案の提案理由の説明が終りました。質疑は次会に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 次会は公報をもって御通知申し上げます。 午前十一時二十八分散会