内閣委員会 第2号
- 発言数
- 21 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/12/18
会議録
○委員長(荒木正三郎君) 只今より開会いたします。 本委員会に付託になりました恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。 先ず本法案に対する提案理由の説明を願います。
○衆議院議員(猪俣浩三君) 提案理由の説明の前にちょっと御挨拶をさして頂きます。私は衆議院の内閣委員長に今回就任いたしました。参議院の本委員会と特に密接な関係がありますので、何とぞよろしくお願い申上げます。 只今から説明いたします法案は議員提出の形で、衆議院におきまして内閣委員長が提出した形に相成っておりますので、私から御説明申上げたいと思います。 只今議題となりました恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を簡単に御説明申上げます。 先に公務員恩給に関する在職年の加算制度は、原則として廃止されたのでありますが、蒸気機関車乗務員等のごとく、特に不健康且つ危険な業務に従事する職員の加算制度については、別途措置せらるることとなっておりましたので、それまでの間、これらの人々については加算を認めることに第十九回国会において、恩給法の改正を行つたのでありますが、昭和三十年三月三十一日を以てその期間が満了いたしますので、更に一年その期間を延長し、以て移行による空白を補うための措置をいたそうとするのが本案の要旨であります。 以上甚だ簡単でありますが、何とぞ提案の趣旨を了とせられ、御賛同あらんことを切望いたします。
○委員長(荒木正三郎君) ちょっと速記をとめて。
○委員長(荒木正三郎君) 速記を始めて。 それでは本法案の従来の経過につきまして杉田専門員から説明をさせます。
○専門員(杉田正三郎君) 今回提案になりましたこの法律案に盛られておりまする不健康業務に従事する一般公務員の恩給加算の問題につきまして、今日までの関係恩給法規の改正の沿革と、当委員会におけるこれら関係改正法律の審議の経過の大要を御報告申上げまして、本法律案の御審議の御参考に供したいと存じます。 昭和二十八年の法律第百五十五号恩給法の一部を改正する法律、これは主として旧軍人軍属の恩給の復活を規定した法律でありまするが、政府は昨年第十六国会にこの法律案を提出したのでありまするが、この法律案につきましては、従前旧軍人軍属に認めておつた恩給の加算制度を、今後一切認めないという方針をとると同時に、当時の恩給法の上におきまして一般公務員に対して認められておりました加算制度をも併せて今後認めないことといたしまして、ただ暫定措置といたしまして附則第四条の規定を設けまして、この法律の施行の日である昭和二十八年八月一日から昭和二十九年一月三十一日までの六ヶ月間は、なお従前通り不健康業務に従事する一般公務員加算制度を認めることと規定したのであります。昨年七月二十九日の当委員会でこの法律案が審議されました際に、当委員会で修正案が発議されまして、その修正案が成立したのでありまするが、只今議題になっておりまする法律案に関係する部分を御説明申上げますると、先に申しました政府提出原案の附則第四条の六月とあるのを八月に改める。結局政府原案では恩給法第三十八条の四に規定する不健康業務に従事する公務員の加算を昭和二十九年一月末日まで暫定的に認めるというのを、更に二ヶ月延ばしまして昭和二十九年三月末日まで暫定的に認めて行こうという修正でございました。そうしてこの修正案を含めた政府原案は、当委員会で多数を以て可決せられまして、同年七月三十日の本会議で多数を以て可決せられまして、結局この法律、恩給法の一部を改正する法律は、昨年八月一日から施行せられることになつたのであります。この改正法律によりますると、不健康業務に従事する公務員の加算は本年三月三十一日まで認められることになっておりまするが、現行法のままでは本年四月一日から加算は認められないことになりまするので、第十九国会におきまして衆議院の平井議員ほか三名より恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案が発議されましたのでありまするが、その改正案は恩給法第三十八条の四に規定する不健康業務に従事する公務員の加算を認める期間を更に一ヶ年延ばしまして、昭和三十年三月三十一日まで暫定的にこの加算制度を認めて行こうという趣旨のものであります。そうしてこの改正法律案は本年三月二十六日の当委員会で全会一致で可決され、三月二十九日の本会議でも全会一致で可決されることになって、この改正法律は本年三月三十一日から施行されることとなつたのであります。その当時の改正法律案と今回の改正法律案とは、その改正の趣旨が全く同じでありまするので、当委員会でこの法律案を当時審議いたしました際に問題となりました主な点四点を次に御報告申上げまして御参考に供しておきたいと存じます。 第十九国会で当委員会審議の際問題となりました第一点は、この法律が政府提案によらず議員提出法律案の形をとるに至つた理由如何という点。第二点はこの法律が成立した場合に昭和二十九年度予算に影響するということはないかという点。第三点はこの法律案に対する政府の所見如何。特に不健康業務に従事する公務員に対し、将来加算制について考慮する意向を持っておるかどうか。自衛隊等の職員に対し政府は将来加算制を認めないかどうかという点。第四点は不健康業務に従事する公務員の恩給加算については、政府は給与の面で十分優遇しておるから、将来再考する意向はない旨を繰返し強く答弁しておりまするが、政府の答弁のごとき単に給与面の優遇によって加算制廃止による恩給法上の不利益を補い得るものではない。政府はこの給与面の改善と加算制の廃止との間に必然的な関連性のあるものと認めるかどうかという点が第四点でありまして、以上の大体四点が審議の中心になつた問題でございます。 以上で御報告を終りますが、なお私の説明に対してお尋ねの点がございましたら私から御答弁申上げます。
○委員長(荒木正三郎君) それでは御質疑がございましたら御質疑をお願いいたします。なお衆議院の内閣委員長の猪俣浩三君、それから内閣委員の平井義一君、それから政府委員としては恩給局審議課長の畠山一郎君と大蔵省主計局給与課長の岸本君が見えておりますから御質疑をお願いいたします。
○田中啓一君 この政府提案でなくて議員提案になつた点が問題になつたということでございますが、それを中心として政府の意向というものは幾らか今御説明がございましたのでおぼろげながらわからんこともないのでありますが、その辺のところを今一度専門員から御説明をお願いしたい。
○専門員(杉田正三郎君) 当時の内閣委員会におきまする質疑応答の過程におきまして、政府は軍人恩給については加算制度を一切認めない。同時に一般公務員に対しても原則としては加算制度を認めて行かないという方針をとる。ただ従来加算制度を認めておつた公務員、特に不健康業務に従事しておる公務員に対しては、政府は恩給でなくして給与の面で一般の公務員よりも更に優遇する措置をすでにとつておるのだ。だからその給与の面でカバーするのだから、恩給法の上で加算制度をとる必要を認めないという答弁でございました。
○衆議院議員(猪俣浩三君) これはまあ前からの引続きの法案のようでありますが、今回衆議院の各派が共同一致してこれを提案し、結局内閣委員長が提案者となつたような形でありますが、それにつきましては政府の意向も質さなければなりませんので、与党であります民主党の委員諸君から主として働いてもらいまして、根本官房長官を通じて政府の意向も提案に反対じゃないということが明らかになりまして、各党共同一致これは賛意を表しまして、委員会も全会一致で通りましたし、それから本会議においても全員一致で通過したのであります。そういう経過であることを御説明申上げます。
○植竹春彦君 この改正案の趣旨は期間を単に延長することになっておるわけでありますが、この提案者たる衆議院内閣委員長は将来共済組合法の改正といったようなもので、この理論的な根本改正をなさる御意向があるかどうか、それとも恩給法を改正してその中に単に期間の延長ばかりでなく、恩給法の中に徹底したこの改正を立案して行く御方針であるかどうか、その辺のお答えを願いたいと思います。
○衆議院委員(猪俣浩三君) これは衆議院の内閣委員会でも問題になりまして、議員の発案としてこうたびたび延期延期ではらちがあかない。根本的にきちんとした根本対策をしなければならんじゃないかということで、それに満場やはり異議なく、それは速記録にとどめておりますが、御存じのように公共企業体職員共済組合法という案が立案されておりますが、これはまだ国会を通過いたしませんので、そこでこういう根本的な案がありますので、これができますればかようなこの恩給法の改正の延長は必要でなくなるのでありますから、衆議院といたしましてもこういう共済組合法案というようなものを必ず今度は成立せしめて、そうだらだらと長い間延期々々を重ねないようにしようという委員諸君の相談ができておるわけでありますが、具体的に然らばいつどうしてどういう内容のものをどうするかということはまだ相談いたしておりません。
○委員長(荒木正三郎君) ほかに御質疑ございませんか。
○委員長(荒木正三郎君) 別に御発言もなければ質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
○内村清次君 本法案は恩給法の一部改正の法律案でありまするし、特に又適用期間の延長というようなことのみがこの案の骨子でございまするからして、実は委員長に私は討論を省略して直ちに採決をして頂きたいという動議を出したいのでございます。
○長島銀藏君 今の内村君の動議に賛成いたします。
○委員長(荒木正三郎君) 内村君の動議に御異議ございませんか。
○委員長(荒木正三郎君) 異議ないものと認めます。討論を省略することにいたします。 それではこれより採決に入ります。恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願います。
○委員長(荒木正三郎君) 全会一致でございます。よって本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四条によってあらかじめ多数意見者の承認を経ることになっておりまするが、これは委員長において案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、表決の結果を報告することとして、御承認願うこととして御異議ございませんか。
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。 それから本院規則第七十二条によりまして、報告書に附する多数意見者の署名をお願いいたします。 多数意見者署名 植竹 春彦 田中 啓一 長島 銀藏 菊川 孝夫 堂森 芳夫 松原 一彦 三浦 義男 内村 清次
○委員長(荒木正三郎君) 署名漏れはございませんか。 署名漏れはないと認めます。 これで委員会は終ります。 午前十一時三十六分散会