電気通信委員会 第1号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/12/13
会議録
○委員長(島津忠彦君) 只今より委員会を開きます。 先ずお諮りいたします。電気通信事業運営状況に関する調査及び電波行政に関する調査については、従来通り調査を行いたいと存じますので、本院規則第三十四条第二項の規定に基き、議長に調査承認要求書を提出することに御異議ございませんか。
○委員長(島津忠彦君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 なお要求書の案文の作成及び手続等は、委員長に一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
○委員長(島津忠彦君) 異議ないものと認め、さよう決定いたします。 速記をとめて。 午前十一時十二分速記中止 ―――――・――――― 午前十一時三十八分速記開始
○委員長(島津忠彦君) 速記を始めて。 それではこれより電波行政に関する調査を議題といたしますが、只今武知新大臣もお見えになつておりますので、大臣の、本委員会の所管に関しまして、何か御所見でもございましたらばちょつと拝聴したい。
○国務大臣(武知勇記君) この機会に一言御挨拶をさして頂きたいと思います。 今回図らずも郵政大臣を拝命いたしまして、御承知のように浅学菲才の者でございまするので、今日のように日進月歩の勢いをもつて非常な発展をいたしております電気通信事業及び電波行政を担当いたしますることは、その責務の誠に重大なことを痛感いたしまして、内心忸怩たるものがございます。私曾つて電気通信事業が逓信省の内局にありました時分に政務次官として在任して、そのほうの多少のまあ経験がございますのですが、とても今日のように発展いたしておりまする事業と当時とを比較してみますると、僅かなその当時の知識をもつていたしましては、到底考え及ばないものがあるのでございます。特に電波行政という問題に至りましては、全く新しい行政でございまして、電波の利用はどこまで進んで参りますものか予想もつかないほどであつて、私のような全くの素人には到底推し測ることができません。それ故にまあ極端に申しますれば、電気通信事業には僅かな経験であり、電波行政につきましては未知であるとまで申してもよいような私でございまするので、今後これから行政を円滑に運営して参りまするのには、当委員会におきまして委員長初め委員各位の格別な御指導と御鞭撻をお願い申上げなければ、その任を果すことができないと存じまするので、どうか今後別して御指導のほどをお願いいたしたいと存じます。 簡単でございますが、御挨拶に代えます。
○委員長(島津忠彦君) 御質疑がおありの方は御発言を願います。
○山田節男君 これは武知郵政大臣に就任早々お伺いするのですが、あなたが塚田郵政大臣と事務を引継ぎされたときにいろいろ重要事項が説明されたと思うのですが、その中に衆参両院の電通委員会で問題になり、決議文までも出さざるを得なかつた事情にある某民間会社によるマイクロウエーブの施設ですね、このことについて、何か塚田前大臣から武知郵政大臣に事務引継ぎがありましたか。
○国務大臣(武知勇記君) 実は率直にお答えいたしたいと存じますが、引継ぎがございました。そしてその引継ぎの内容をここで申上げます。 「電波法第四条第二項関連事項について(マイクロウエーブ計画)」、これが表題になつておりますが、こういう説明を加えております。「一両年前よりアメリカの資本及び技術を導入してマイクロウエーブ多重式施設を建設したいという民間の計画があり、種々の経過を経て、現在では防衛庁に対し施設を貸与し、その管理権は同庁に委ねるとの構想となつておるとのことであるが、その可否について、国会その他において種々論議された。右計画の実現については、電波法第四条第二項の規定の解釈が問題となり、政府においても種々検討を遂げたが、衆参両電通委員会においては、かかる計画は同法同項の精神に悖るものであるとの見地より、過般決議を行つておる。」、こういうふうなので、まあ何といいますか、経過の報告的な引継ぎでございまして、塚田君としては、自分はこういう考えであつたとか何とかというような引継ぎはございませんでした。
○山田節男君 実は丁度吉田内閣が壊滅する直前委員会が開かれました。丁度補正予算の審議等、塚田大臣に当委員会に出てもらつて実は質疑応答の半ばにして遂に総辞職になつたわけであります。今大臣が御報告になつたのが真相であつて、塚田前大臣が極めて正しい報告を引継がれておると思うのです。ところで、あなたは逓信省時代に政務次官もやつておられた経験がおありになつたということですが、非常に意を強うするのですが、正直なところ、鳩山内閣がいつまで続くか、これは御承知のような極めて限られた短期間の、短時日の内閣ですが、併しその後におきまして、又多数を得て政権をとられるということもあり得るのですから、そうすれば又あなたも続いて郵政大臣として御面倒を見て頂くということもあり得るかも知れない。又そういうことが望ましいかも知れない。併しこの問題はなぜ衆参両院で、而も全会一致でかような決議をいたさざるを得なかつたか。第一に、大臣が今言われたように法的解釈が、立法府と行政府に食い違いがあつて、この立法に我我も参画して、そういうような点から全会一致ということになつたと思います。これは私最近のアメリカの情報を見ると、やはり国会がああいう決議をしたのはけしからん、何とかしてこれは具体的にしなければならないというので、某有力な人がこの十七日に来るのです。これはあなたに必ずお会いに来るだろうと思う。これは何としても吉田内閣に比べて非常に正しい政治をやろうとされる鳩山内閣では、この点を一つ一層神経過敏すぎるほど十分御警戒になつて、なお将来の、おつしゃつたような電波国策確立ということについて、実際、先ほど電波監理局長にも申上げた日本にどういうテレビジヨンの標準方式をおくべきか、又その経営方式は公共放送か、民間放送か、これは又当委員会の非常な真剣な論議がありまして、新谷委員或いは寺尾委員もこの委員でありますが、私もそのためにアメリカへ行きまして、テレビジヨンのいろいろの実際の情勢、組織を勉強さしてもらつて帰つて来た直後にこういう問題、併し力足らずして我々の期待に反したことになつた。併し将来これはもう如何なる政府ができても、只今おつしゃつたように電波国策というのはますます重要になつて参りますので、一つ郵政大臣におかれては、塚田大臣の引継がれた精神と、国会の意思を十分一つ慎重に胸におかれて、過ちないように今後、あなたの主管である郵政関係のこの電波施策を十分私は御研究になつて、事務当局なり、これを政治的というより、やはり事務的なものになつて来ますから、十分一つ大臣におかれてはその点は、まあ就任早々でありますが、特に頭に入れておかれることを……。私の質問を終ります。
○国務大臣(武知勇記君) 実はこの問題について、素人ではありますけれども、多少今では法律解釈なんかの問題もあるようなものでありますけれども、要するにこの両院の電通委員会で同じような決議をなされているのですから、そういう決議の次第もあります以上、その趣旨を尊重して善処しなければならんと、もう固い決意を持つております。お答えしておきます。
○新谷寅三郎君 武知さんはもう大体のことはおわかりのことだと思いますからくどく申上げませんが、防衛庁の通信網をどうするかという問題は、或いはそれだけ見ると内閣委員会の問題であつて、電通委員会の問題でないかも知れないのです。併し国全体の通信政策という点から見ますると、これはまあ非常にこの電通委員会も重大な関係があるということで、先ほど山田委員から申上げたような決議をいたさざるを得なかつたわけなんです。我々心配しますのは、私ども一企業会社が得をするとか、損をするとかという問題を離れまして、今後の日本の防衛通信を含めた通信政策というものをどう持つて行くか、どうすれば一番通信の能率を発揮できるか、国民がそれによつて利益を受けるかということから考えて行かなければならんと思うのですが、その点から申しますと、私はもう少し山田委員よりも具体的に申上げますが、防衛通信というものは、これはもう戦争中、或いは戦前の軍用通信に類するものだと思います。これについては一番重要なことは、防衛庁のほうでは、毎年何万ずつ兵隊を殖やして行こうとか、軍艦を殖やして行こうとかという計画がありますけれども、これをもつと経済的にやるのは、機動的に動かして行かなければならんことだと思うのです。これにはもうこの通信というのが一番大切な神経の中枢になる。で、私極端に言えば、何万人とかの軍隊とか或いは何万トンの軍艦とかいうものが必要かも知れませんが、仮に三万人の兵隊であつても、一万トンの軍艦でありましても、それを動かすための通信施設というものは当然それに附随して考えて行かなければならない。ところが従来の防衛庁の行き方をいろいろ聞いてみますると、この点において非常に欠けておるところがある。通信のことは放つておいて、ただ兵隊の数だけ殖やそう、トン数だけ殖やそうというふうに行かれたのじゃないかという懸念があるわけです。先般も防衛庁の次長以下にその点を私から具体的にいろいろお聞きしたわけなのですが、私は私見を申上げますと、そういう軍隊の装備というものも必要ですが、それ以上にこの通信網というものは欠くことのできないものなのだから、千何百億の予算の中から、必要やむを得ないものなら当然優先的に防衛庁としては通信計画についての費用を考えなければならんのじゃないかということを申上げたわけですが、そういう意味で、私は防衛通信というものは、いずれは防衛庁自体の幹線は自分で持つて自分で運営するということにならざるを得ないと思うのです。そうあつて結構だと思いますが、併しそれがどうしても自分の手で短期間にできないという場合は、それならばどういうものを利用するかということになつて来ると、現在幹線だけはもう一両年のうちには完成をするといわれる電電公社の通信施設を利用される。そして一時、間に合わせておいて、そうしてやがて近い将来に自分で持つような方向に向つて進めて行くということでないと、一番恐れられる通信の秘密というものが保てないのじゃないかということを懸念するのです。それから経済的に見ましても、日本の電波方面についての技術水準が非常に劣つておるのです。これを何とか早く世界的なレベルに持つて行こうというので終戦以来いろいろアメリカの援助も得ましたし、各方面とも努力しておる。外国の資本、外国の技術ということは一応それに飛びつきたいという気持のすることは、国情として私はわからんことはないと思いますが、併し外国からの技術、外国からの資本を入れるということによつて日本の技術水準を高めるという努力をそこで怠つてはいけないと思う。端的に申上げると、本当にサンプルで外国の機械を入れるのはこれはよろしい。併し多少の特許料を払いましても、それがどんどん国内において生産せられる、そして国内で実用化されて行くというところに日本の製造技術或いはその他の技術水準の向上というものが初めて期待し得る。で、鳩山内閣では自動車について非常に、国産品を使おうじゃないかということを閣議できめられたそうですが、それと同じ考えからいいましても、先ほど申上げた特に遅れておる電波技術の水準を上げるという意味からいつても、私はここで大臣としてはもつと高い見地からお考えにならなければならん問題があるのじゃないかということを申上げなければならんと思うのです。それからこれは私は素人ですから詳しくは申上げるのを憚りますが、今駐留軍がやはり或る程度の日本の国内におけるマイクロウエーブの施設をみずから建設しつつある。これは電電公社に委託をしてやつておる。結局駐留軍の施設というものが、日本の自衛隊がだんだんふくれて行くのに従つて、駐留軍というものは撤退して行くのだという方針は変りないと思いますから、それに関連する通信施設のごときも、これは自衛隊が駐留軍の使つておつた通信施設を使つて行くということにならざるを得ない。そうしないと又別にここで自衛隊がお作りになつても、経済的には二重の投資になつてこれは私は非常にむだだと思う。そういう駐留軍との交渉もされる必要があるのじゃないかと思うのです。極端な場合に駐留軍が全部退いた場合には、自衛隊はその通信施設というものはそのまま自衛隊のために使うのだということであつて然るべきだと思うのです。そういうふうないろいろな計画を将来に亙つてお考えになつた上でこれはきめるべき問題だと思いますので、只今お話になつた両院の委員会の決議の趣旨を尊重して、その線に沿つてやつて行く以外に仕方がないという点で、私もそれはその通りやつて下さるなら結構だと思いますが、それをおやりになる場合に、私の今申上げたようなことも十分考慮して頂いて、国全体の通信政策として将来に大きな禍根を残さないように善処して頂きたい、これだけ私から希望をいたします。
○久保等君 いろいろと防衛通信の問題で各委員から意見が出たのですが、特に私大臣が就任せられて、正力さんのほうからもすでにお話も多少あつたのじゃないかと思うのですが、別に全然まだその点ではお目にかかつて正力さんのほうからお話になつたことはございませんか。
○国務大臣(武知勇記君) ございません。
○久保等君 それで今いろいろ新谷委員からもお話があつたように、防衛通信とは申しましても、この通信に関する限りは、私やはり仮にマイクロウエーブの施設にしても、国内の従来の電電公社で計画しておりますマイクロウエーブ、或いは今後新設されるマイクロウエーブというような問題と、それから防衛通信で仮に今問題になつておりますような点が具体化して行くようになつた場合に、これは非常に通信の日常における運営からお互いに妨害をし合うという特殊な電波の特性から来る問題もあるわけですし、それから経済的には今も言われたように、まあいわば領土的には狭いですが、日本の国内施設が二重或いは三重になるというような経済的な問題も出て参るでありましようし、それから又国内の通信機器の生産事業の国内産業の発展という問題もあるでしようし、それから国内の技術水準を高めて行くという国内的な通信に対する政策的な問題もありましようし、そういう点からひとり防衛通信の問題であるからして、防衛通信の当面の需要を充たすためにはあえて手段は選ばないのだということでは済まされない。非常にそれこそ今後の百年の大計から考えて重要な問題がいろいろと考えられるわけです。従いまして一昨年以来、まあ正力さんの考えるマイクロウエーブという問題は、当初電電公社のほうへ作つて貸したいというお話から事が当初出て来たようですが、更に又本年の八月頃から方向転換をして、どうも電波法の現行法制上困難じゃないか、電電公社に貸与するというような問題は困難じゃないかというような問題もあつて、今度は防衛通信に管理権をも含めて委譲するということであれば問題ないじゃないかという、我々から見れば客観的に見ると何か法網をくぐつて、何とかとにかくアメリカの資本とそれから技術を導入して、何が何でもとにかく日本の国内通信施設を作らなければならないのだという一つの要請から来ておるのじゃないかという、これは誤解であれば非常に幸いだと思うのですが、そういうような経過が、今までありのままの仕事がそう移つて来ておるものですから、まあ私たち非常に問題を重要視もいたしておりますし、事の今後の推移についても厳重にその成り行きを見守つて参りたいと思うのですが、幸い曾つて逓信省の内部においでになつたということでもございますし、通信という問題についての重要性というものもこの席上で私から申上げるまでもなく、今日それこそマイクロウエーブという問題こそ、今日の通信の中ではまさに革命的と申しまするか、非常に日進月歩の勢いでもつて発展をして参つております。非常に将来の通信を支配する根幹になる一つの通信方式じゃないかと私ども考えておるのですが、そういう事情でありまするだけに、ただ単に現行法の上からいつて、文言の上では牴触しないから許されるんじゃないかという程度の解釈の仕方で事を処理されるのは極めて軽率じゃないかということを、この前の塚田郵政大臣のおいでになるこの席で私は申上げたことがあるのですが、ちょつと法に成文がないからその逆のことはやれるのじゃないかということでは、私は民間の人たちが何とかして実現させようという立場から考えた場合には、法に牴触しなければいいじゃないかという主張はあり得るとしても、少くとも通信をあずかる最高責任者の郵政大臣の立場としては、私はそういう立場ではなくて、その法に書いてないことは、あくまでも通信事業の本質の、或いは通信行政の本質なりという点から考えて、むしろ大局的な立場から考えて、されて行くことが筋じゃないかということを申上げたことがあるのですが、そういう点から考えて、私はこの問題は一、二年前から起つている問題でありますから、当然今後の通信政策なり電波政策の立場から考えまして、誠に長い日本の将来の通信問題に関して作用する問題でありますので、格段の一つ大臣としては御検討を願い、勇断を振つて一つ事の処理に私は当つて頂きたいのですが、どうも何か既成事実が次々作られて行くのじゃないかという危惧の念も私どもいささか持つのですから、このことを新任大臣の着任早々のことでございますので、強く一つお願い申上げておきたいと思います。
○国務大臣(武知勇記君) 実はこの電通委員会の速記録でも読んでおりましたら、私も多少頭に入つておつたのですけれども、決議だけは無論新聞で知つておりました。今日、今新谷さんや久保さん、山田さんのお話を聞いて、いい委員会へ来たと思つて、これは私役所で聞くよりここで承わつたほうが非常によかつたと思うのは、私のような智恵のないところへ今のような非常に有益なお話を承わりまして、これから一つうんとこのほうの勉強をしまして、先に申上げましたように、役所としては、やはり委員会の決議というものを無視するということはこれは民主政治に反するのですから、委員会の決議の趣意を尊重して善処するという、これはもう根本方針でやらなければならんと思つておりますが、この決議によると、大体法律の解釈によつてはまあどうなるのか……、今のお話のようなこともありましょうが、その通信行政の国策的面からこれは研究しなければいかんと思いますし、一つ今後これに十分研究しまして……、只今のお話なんか本当に有難うございました。
○左藤義詮君 多年御待望の鳩山内閣が成立しまして、逓信省以来非常にこの仕事に御縁の深い練達堪能の新大臣を迎えまして慶賀に堪えませんが、ただこの内閣が期限付きの内閣だと、まあ選挙管理内閣といつたような言葉は憲法のどこにもございませんようですが、初めからもういつ死ぬかという寿命のきまつた内閣だ、まあこれについていろいろな議論もございましょうが、今日この委員会じやちょつと触れるべきじやございませんが、そういう私は性質でありますために、三十年度の予算がどういうふうにできるものか、骨格予算だけお示しになるか、或いは選挙も見込んで、どうせ通らないけれども、一通りの予算はお出しになるか、まあ今後久し振りに野党になりましたので、そのお手並みを拝見するわけでありますが、ただ当委員会として私伺つておきたいことは、日本放送協会の予算がやはり政府の手を経て当委員会に提出されるのでございますが、これは御承知のように、修正ができませんし、暫定予算という制度がございませんのです。さよういたしますと、若し三月初旬に総選挙が済んで、御期待のように第一党を占められて、本格的に今度は寿命の限られていない内閣を大きい抱負を持つて御出発になる、それで、それから三月一ぱいに放送協会の予算が両院の電通委員会で成立するお見通しが立つかどうか。万一それが見込みがございませんと、暫定予算としてはできませんので、四月一日から動かなくなつてしまう。政府予算とは非常に違つた建前になつておりますので、そういう点については、新大臣としてどういうふうにお考えになつておるか承わつておきたいと思います。
○説明員(長谷慎一君) 最初に私から事務的な御説明を申上げたいと思います。現在の法律上は、お話の通り暫定予算というような制度が日本放送協会の予算には法律上認められておりませんので、御指摘のように、若しも国会におきまして来年度の放送協会の予算について御審議を経、御承認を経るところまで行かないというと、四月以降の予算がきまらぬのではないか、こういうような問題が起るように思われます。この問題は去る十九国会におきましても、いろいろ御検討御審議になつたものでございまして、今回又そういう問題が起つて来たわけでございますが、政府としては取りあえず、いずれ暫定予算にいたしましても、国家予算について国会で御審議を願わなければならないのでございますから、そのときに国家予算にくつ付けてぜひ放送協会の予算についての御審議を得られるように先ず努力したい、こういうふうに思つております。併しいろいろ国会の会期の御都合その他の関係から、どうしてもそのような通常の取計らいができかねるというような見通しが立ちます場合には、やはり私どもとしては、何らかの法的の処置も考えなければならなくなるのではないかと存じますので、その点も併せて検討をして行きたい、こういうふうに思つております。
○左藤義詮君 只今の局長の極めて事務的な御答弁では、政府予算と一緒に出して支障のないようにしたいというお話でございますが、さよういたしますと、政府予算が一月休会明けに、本格的な政府予算が提案されるものだというような局長としては指示をお受けになる、或いはそういう確信を持つてお話になつておるのかどうか。さようなことができません場合には、三月初旬の選挙でどうせ特別国会が召集されるのは中旬以後になると思うのですが、そういたしますと、両院の委員会で放送協会の予算を審議する期間が短くなります。その点についてはどういうふうにお考えになりますのか。
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。放送協会の来年度の予算につきましては、特別の支障等が起りませんならば、来月の上旬、一月の上旬より中旬に政府のほうに提出になつて参りますので、至急政府として内容の審査をいたしまして、郵政大臣の意見を付して、できるだけ早く国会に御提出申上げて十分御審議を頂くようにしたいと、こういうふうに思つておりますが、先ほど申上げましたように、会期の御都合等でどうしても見通しの上で十分御審議を願えないということになるようでございましたならば、先ほど申上げましたように、法律改正その他適当な法的措置を講ずるようにしなければならん、その点も並行的に検討したい、こういうふうに存じております。
○左藤義詮君 一月の中旬に放送協会、無論経営委員会等の十分な審議を得て放送協会から提出せしめて、政府として検討すると、そして二十日早々に解散ときまつているのですが、それまでに政府が責任を持つて郵政大臣が意見を付して御提案になれるかどうか。私はその期間が非常に短くて、而もそのときに本予算が政府として十分に審議せられて提案されれば別ですけれども、私は恐らく困難だとお察ししているのですが、やはり放送協会の予算、まあ放送債券等の問題もございますし、相当難聴地域の問題もあり、やはり国家の意思を放送協会の予算にも反映又は関連する点もあろうと思いますから、その政府の本筋の予算が困難なときに、一月の中旬に放送協会から提出せしめて、それに検討を加えられ、意見を付して解散前にそう簡単に提案できるものかどうか。若しできるお見通しならば、その確信をここではつきり承わつておきたいと思います。又できないときには法律改正とおつしやいますが、法律改正についても相当な準備も要りますし、私は十分国会としても審議をしなければならん。これは強いてむずかしく言いますれば、与党の少い、解散をしなければ動かないような政府がその案を提案をせられて、野党の多いこの両院を通るお見通しがあるかどうか。事務的には提案すればいいとおつしゃるけれども、政治的には困難な問題を含んでいるのではないか。あなたは今事務的に簡単に解散までに出す、出せなければ法律改正するとおつしやいますが、法律改正するかどうかは我々の手のうちにある。その困難な点を十分お考えになつて、それに対する見通しをつけていらつしやるかどうか。大臣を補佐してそういうようなことを御検討になつていらつしやるかどうか。今伺うと大臣はまだ就任早々で耳に入れてないようですけれども、そういうことをここで断言せられていいかどうか。その点について私はもう少し慎重にやつて頂きたいと思います。
○説明員(長谷慎一君) 先ほど申上げましたように、事務的にはできるだけ御審議を願えるように放送協会の予算、確かに御指摘のように放送債券その他におきまして政府の財政方針との関係はございますけれども、政府予算ではございませんので、一応別個に組み得る予算でございますので、来月上旬或いは中旬までに政府のほうに提出できる見込みだということでございますので、できるだけ政府としての措置も早くいたしまして御審議を願うようにしたい。併し先ほど申上げましたように、会期その他の都合でどうしても審議をして頂く見込みが立ちそうもない場合には、暫定予算を、暫定的な措置を協会にも、政府予算その他公社等の予算においてできる途が開かれておりますから、それと同じような途が暫定的にできるように、一条乃至二条程度の一部の放送法の改正をお願いしたい、こういうふうに考えまして、並行的に検討を事務的に続けて行きたいと思つておるのでございます。
○左藤義詮君 そうすると、一月中旬までに協会から提出せしめる、これはお話がついているような御答弁でありますが、中旬に放送協会が持つて参りましたら、政府の財政方針にかかわらず、解散までには、政府としてはこれを検討して、意見も付して国会に提出すると、若干の、若干というか、相当の審議期間も見通しに入れて、一月下旬の解散までにはちゃんと間に合わせるということを事務当局として確信を持つていらつしやるのかどうか。
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。その点は私どももはつきり確信を持つておりませんので、先ほど申上げましたように並行的に法律的な措置のほうの検討もさせているわけでございます。
○左藤義詮君 放送法の改正につきましては、いろいろ委員会もお作りになつて、当委員会は余り報告を伺つておりませんが、内部では検討しておられる。併しこれにつきましては、新大臣のいろいろな方針が当然加わるべきであり、抜本的な将来の放送行政に対する御検討をなさるべきだと思うのでありますが、そういう本筋は別にして、取りあえずこういう変態な内閣ができたために起つてきた放送協会の四月までの予算が動かないということのために、それだけ離して法律改正を政府としては意図しておられるのかどうか。今お話を伺つておると、成るべくそこに持つて行かないようにということですが、どうもその場合、我々常識から考えて、解散までに提案せられて審議することは困難だと思うのです。その場合の逃げ途として、法律改正も並行しているとおつしやいますが、これは私は放送法の根本的な改正とは切り離してお出しになるおつもりであるか。又それを切り離して、これは事務当局の問題ではございませんが、現在の両院の解散前の分野において、それが通過し得るとお考えになつているかどうか。若し通過しない場合には、どうにも動かないことになつて来る。そういう場合に、どういうような便法があるのか。どういう事態が起るのか。
○説明員(長谷慎一君) お答え申上げます。放送法の只今いろいろ論議されております根本的な調査をいたしまして、放送法の相当の改正をするかどうかということは、只今お話のありましたように、非常に重要な問題でございますので、政府も長い期間いろいろ検討いたしております。まだ調査段階も済んでおりませんので、これについての御報告は十分申上げかねるのでありますが、先ほど問題になりました放送協会の来年度の予算についての暫定的な予算につきましての、若しも法的措置をお願い申上げる段になりますれば、これは放送法の根本的な改正問題とは別個に御処理を願いたいと、こういうふうに思つております。放送協会そのものは大きな国民的な、国家的な使命を持つて行なつているいわば公的機関でございますので、それが予算上の措置ができなくて、来年度の仕事ができないということになつては、相当重要な問題になりますので、何とか御審議を願つて、若しも予算そのものの御審議を十分して頂く期間がなければ、せめて只今申上げました法律の一条或いは二条の追加条文の御審議だけでもお願いしたい、こういうふうに存じております。又それさえもできなかつた場合はどうか、こういうような御質問でございましたが、これは去る十九国会におきまして、万が一法的措置もできないうちに、来年度の予算の審議が国会で終了することができない、或いは不承認になつた場合に、どういうことが起るかということにつきましてのいろいろ検討がされました場合に、政府委員として法制局の方から御答弁を申上げたことがあるのでありますが、これは放送協会そのものを否定してしまつたり、業務を停止させるということはできないので、これは条理論になるかも存じませんが、四月以降においてはNHKの責任支出をさせて、その後国会の承認を、事後速かに得るようにするということよりいたし方ないのではないか、それは又考えられないことではない、こういうようなことも申上げておるのでありますが、只今といたしましては、私どももそんな程度のところしかお答え申上げられない次第であります。
○左藤義詮君 前国会でも三月一ぱいに審議ができないときにはどうしようかということがいろいろ問題がありまして、どうも筋じゃないと思うのでありますが、今お話のような、協会に責任を負わして支出しようという、非常に問題の多い途しかないという事態があつたのでありますが、私ども自繩自縛というか、前内閣の責任にもなるわけでありますが、そういうようなことがあれば、もつと速かに放送法の改正を提案すべきであります。私放送法改正、非常に役所の内部でもたついていることに対して不満でありますが、それは別としまして、少くともこの問題につきましては、将来の、又一遍非常に困つたということから次のことも考えてくれんか、今からでも、年内にでも、今あなたがおつしやいましたけれども、まさか一月中旬、そこにおいて、解散までにこれを通すことはむずかしいと思つております。時間的にも不可能であります。そうでありますれば、早速新大臣にも御相談になつて、年内にもそういう場合にも困らないように一つ途を、法律改正なら改正という形で御提案になる意思はないか。いよいよもうどうにもならなくなつて、せつぱ詰つて我々に押付けるつもりであるのか。
○説明員(長谷慎一君) 只今の御趣旨の点、私ども十分了解いたし、非常にありがたく存ずるのでございますが、大臣にもまだ十分にこの問題について御説明全然申上げておりませんので、十分御説明申上げまして、御指示を得て、只今の御趣旨の点も体しまして善処したいと考えております。
○新谷寅三郎君 時間がありませんから大臣に……。これはお答えをすぐに願うのは困難かと思いますが、大事な問題ですから、一つ前の速記録ごらんになるとよくわかるのですが、新大臣になられても、やはり放送法の改正という問題は引継ぎにもあつたと思うのですが、当然真剣にお考えになつて頂かなければならん問題ではないかと思います。私は前の国会のときでございましたか、十九国会でございましたか、総理大臣にもこの点を要望すると同時に、郵政省内部では、今郵政次官が委員長になりまして、そして関係の局長や部課長なんかが委員になつて、放送法改正の何といいますか、委員会のようなものを作つておられるようです。そこで基礎資料は集めておられると思うのですが、ところが放送法となりますと、国民全般に非常に影響の多い問題であり、それから単にこれを狭い意味の郵政行政としては考えられないので、もつと広く日本の政治、文化、経済、あらゆる方面に大きな影響を及ぼすものですから、この改正については、単に事務的な見地からお考えになるだけでは到底改正はできない。又国民の要望しておられるような点も把握できないのではないか。できれば内閣直属にでもして、何か重点だけは決定されるような機関をお作りになつて、そこで根本方針だけきめて、それを下のほうに移して、今の委員会が丁度幹事会のような格好で、命ぜられた方針に従つて、法案を作成して行くというような形をおとりになることがいいのではないかということを再三申上げて速記録にも出ております。で、私は今もその考えを持つておるのですが、先ほど大臣がお見えになる前に、主管局長から懇談的にいろいろ意見を聞きましたところでは、まだ現在資料を収集して、そうして大臣の方針をきめてもらうための措置をとる段階に至つていないというような御説明なんです。これではこの次の国会に放送法の改正案をお出しになることは時間的に困難だと思うのです。それで私はこれはもう今に始まつた問題ではなくて、もう二年も前からの問題でございますから、衆参両院とも、この問題については非常に真劍に論議をいたしておりますことも御承知だと思います。それで大体資料ができ、考える材料というものが揃つておるのなら、郵政大臣の諮問機関でもいいし、或いは内閣の諮問機関でもいいですから、何かそういうふうな機関を大至急にお作りになつて、そういうことに捉われないで、国民全体の意見が何かの形において反映するような方法でですね、基本的な大方針だけをおきめになつて、これを下のほうに、委員会のほうに早く移して頂くという措置をおとりになることがこの際非常に緊要だと思うのです。大臣そこまで、まだ御就任以来日が浅いから、なかなか馴れないかも知れませんが、塚田大臣がそういうふうにしたいということを言つておられました。この点についてお考えがあれば伺いたいと思いますし、若し今まだお考えがきまつておらなければ、至急にそういう措置をおとりになつて、放送法の改正案が次の国会には出て来て審議されるようにされませんと、この放送界も収まつているようでなかなかたくさん問題が出ておる。早くこれを改正しないと、ますます混乱するばかりであると私は思いますから、急いでやつて頂きたい。
○国務大臣(武知勇記君) そうですね。
○上林忠次君 先ほど来問題になつておりましたマイクロウエーブの問題で外資を入れる、技術を入れるというので、これがこの委員会の最近の大問題にもなつておつたんですが、この問題については又各委員からお話がありまして、もう申上げることはありませんけれども、大体戦後外資を導入して日本の経済の復興を急速にやるというような問題が大きく論じられておる。ところが日本で外資を入れて、日本の資本ではできないようないろいろな仕事に外資を入れたいというわけでありましたが、なかなかそういうような恒久的な而も利潤の少いような仕事には外資は入つて来ない。今問題になつているのは電信電話でしたか、あんなものが向うの資本で日本の組織をすつかり変えてしまう、又設備を変えてしまうというようなお話がありましたが、私はただマイクロウエーブの今回の問題も、そういうことの一つの現われだろうと思うのですが、こういうような外資の入つた、又向うの施設の入つたそういつたようなネツト・ワークができますと、現在やつております電電公社の施設又民間の施設すべてがこれはむだな施設になるし、最後には外資のためにすつかり日本のこの事業が転覆されたり、屈服されてしまう。結局大きな利潤は外国に行つてしまうということを考えますと、これはただ電波関係の問題ばかりではなしに、日本の遠い将来を考えまして、まあ自力で日本が復活するというような今の我々の気持から行きますと、そういうような日本の国を将来に植民地のような格好にするのでなしに、我々民族の資本の力で復興して行くことを我々期待しているのですが、今回の問題をさような点から考えますと、どうも日本のいろいろな事業を外国の資本に委ねるというようなことがあるのじゃないか。ただこんな防衛庁のマイクロウエーブの問題、簡単な問題のようでありますが、これがもとになつて、将来電気通信関係の施設がすつかり向うの支配下に委ねられるというようなことがあつてはならないと私は考えておるのであります。こういうような今の目先の問題は小さい問題でありますが、あとに残つている大きな問題をまあ資本を出すほうでは考えているのじゃないか。外資の導入の方法もいろいろあろうと思いますけれども、技術の導入ならば結構である。大きな資本で日本の産業が覆えされるようなことになつては、日本の長い将来から考えますと、今ここでチエツクする時期じゃないか。さような点から特にマイクロウエーブの今回のこの問題に対しましては、私は真剣に考えなければならんと思います。前の自由党の内閣のときにも、外資導入は盛んに言われておりましたが、私は日本の復興をなるべく日本の資本でやる、自力でやる。大きな利益を外国に壟断されないような覚悟でやらなくちやならん。そういう点については、大臣はどんな工合にお考えになつていらつしやるか。マイクロウエーブのみならず、電信電話施設、この全体を通じて、こういうような、日本としても相当技術が進歩したこの時代に外資を導入して、向うに支配権を任せるというようなことがあつてはならないと思うのですが、御意見を一つお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武知勇記君) 実は先ほどからこの問題でいろいろお話承わりまして、ただこの委員会は法律のなには適用はできないといつた、法律を主眼に反対を決議なさつておられるけれども、それよりも今の国策の見地から、これは大事な問題で、皆さんからいろいろその点についてお話承わりましたが、丁度只今もそのお話ございましたが、十分これから一つこの方面の研究をしまして、そうして要するに問題は、今の法律は、これは今の決議にもなつておりますが、それ以外のほうにおいても、只今の皆さんのお話を十分一つ研究して、要するに委員会の総意を尊重してものを運んで行くべきものと、こう思うのですが、私は実は一昨日も、訓辞か何かあるので、塚田君と引継ぎをやつた。そのときも思わず、私の言うべき言葉じゃないかも知れませんけれども、とにかくやめることははつきりしております。二、三カ月の期間に郵政行政のために一生懸命やらなければなりません。大臣をやめても代議士で出て来るつもりでおりますから、そうすれば、郵政委員に今までなつておりましたわけで、これからもいろいろ郵政委員になつてやれば、そうして郵政事業に携わることができるのだ、そこで郵政委員会なり、電気通信委員会なりの、その総意を尊重するところに、民主主義の私は真髓というものがあると思う。だから大臣をやめても、やめてしまうのじゃないというような話をしたのですが、これから、こちらで今までの御論議なすつた委員会の速記録も勉強します。それから今日も誠に皆さんから有益なお話がありました。これも頭に入れまして、十分、御決議もございますことでありますから、その趣意を尊重して善処しますから、よろしくお願いいたしたいと思います。
○上林忠次君 御決意を聞きまして大変力強く感じますが、先ず特に私は、外資の問題というものを神経質過ぎるほど考えておるのでありますけれども、外資の導入をチエツクする方法として、今の電電公社です、電電公社の陣容といいますか、組織といいますか、これをうまく利用しまして、将来はまあ民間の電波関係の仕事全体を調整して行く。そうして電電公社がもとになつて、外資の導入というものをチエツクして行くということに、まあ組織を変えて行くなり、法規を変えて行くなり、いろいろなことをしなくちやならない。こういうような公社があつてこそ、そういうようなことができます。民間企業にすべてを任しておるならば、外資もどんどん入つて来やすいというようなことでありまして、私は日本の産業として、日本の産業の将来、或いは電波或いは電気通信関係の仕事を日本人の利益として確保したいという点から、この電電公社を中核にしまして、外国資本の導入というものをチエツクして行くということを考えておるのですが、よろしく長年の将来をお考え下さいまして、外国に日本のこういうような事業から上る利益を壟断されないようにして頂きたいと思います。
○国務大臣(武知勇記君) わかりました。 ―――――――――――――
○久保等君 今いろいろと電波行政なり、或いは電気通信事業の当面の一、二の問題について、大臣のお考えを一応承わつたようなわけなんですが、郵政大臣がそういつた事業上の重要な問題に責任を持たれる、又半面、郵政事業にしても現業官庁ですし、それから電電公社の場合、それから電信電話事業に直接携わる公社という厖大な機構を、監督者の立場でこれを預かつて行かれるわけなんですが、電電公社対郵政大臣との関係は、普通常識的に考えると、運輸大臣と国有鉄道との関係のような、大まかに言えばそういう関係なんですが、併し事実はむしろ、郵政大臣の電電公社に対しての監督権というものは、一昨年電電公社のできた際にも、これは新しい一つの試みとして、公社事業をできるだけ企業性を発揮して行つて、能率的に運営できるようにしなければならんという観点から、従来から問題になつておりました予算に対する編成の問題、それから内閣に対する提出等の問題について、特に郵政大臣の権限を強化するという措置を法律的にとつた。その点では、国有鉄道に対する運輸大臣という関係以上に、非常に郵政大臣の地位というものが強化されておるわけなんです。そういう点から見ますると、特に電電公社そのものに対しても、実は特殊な強い立場にありますし、十五、六万の従業員がおるわけなんですが、従業員の面から見ますと、両方合せますと、優に四十二、三万程度になると思いますが、平たくいつて現業官庁を一手に掌握される立場にあるわけなんですが、従つて従業員の士気を如何に鼓舞して行くか、又従業員の待遇問題をどう考えて行くかという問題は、これは各閣僚の中でも、郵政大臣という立場は非常に重要な立場だと実は考えておるわけなんです。そこでこれは今年の秋頃から問題になつて、なお今日問題が解決しないので、いろいろと困難をいたしておるのですが、給与問題と、それから年末手当の問題ですが、そのうち給与についての問題は、私特にまだ成立早々の鳩山内閣としての方針というような問題をここでお尋ねすることも、若干無理だと思いますが、特に当面の年末手当の問題について、国家公務員に対しては一・二五出ることに法律的にきまつておるのですが、公企体関係については、予算上の問題等もございまして、一・〇しか出せないという状態があるので、何とか、要求の金額を満たす満たさないは別としても、昨年一・二五程度は公企体関係に出ておる。今年の場合、せめて国家公務員並みに一・二五程度は公然と出せるような措置をとるべきじゃないかということは、これは衆参両院でも関係委員会でいろいろと吉田内閣に対しましてもその善処方を要望しておつたのですが、いよいよ吉田内閣の末期当時に、一応労働大臣から公企体関係の労働組合に対しまして一・二五だけは出すことに自分も一つ努力をしようということで半ば確約をいたしておつたのですが、何でも聞くところによりますると、十二月の七日の日に閣議あたりにかけてきめようと思つているのだということも伝えられておつたのですが、たまたま七日に潰れてしまつたということで、尻切れとんぼになつたような形になつておるのですが、これはすでに吉田内閣の末期当時にも、民主党のほうでも労働委員会に御出席になられておつた山村新治郎さんですか、あたりがこの問題について積極的に一・二五程度は出してやるべきじゃないかというようなことで御賛成にもなり、ぜひ一つ努力しようということであつたのですが、いずれにいたしましても、当時の労働委員会の問題は、そういう内閣の更迭等もありまして、一応白紙に還されたような状態だと思うのですが、ぜひ私、これは何といつても年末の手当の問題ですし、時期的に申しましても、もうここ遅くとも数日間中には何はともあれ、とにかくきまりをつけなければならん問題だと思うのです。恐らく大臣の引継ぎ事項の中にも、当然一項目として私あるんじゃないかと思うのですが、まあその内容もお伺いしたいと思うのですが、同時に結論を申せばぜひ一つ公然と一・二五だけは公企体の場合についても出せるような、政府としての、これは正式の予算の組替云々ということになりますると問題があるかも知れませんが、併し実行面で何とか私は一・二五出す問題は、それこそ大きな政府の政策問題として検討しなければならんという問題ではなくて、昨年の前例通りにするという面からでも一・二五程度は、どういう方法を講じても出さなければならん性格のものだと思うのです。その問題について私ちょつと大臣のお考えを承わりたいと思うのですが。
○国務大臣(武知勇記君) 只今職員に対して御理解ある御発言で感銘いたしました。私お話のように引継ぎの際に一番大きな問題として、而もあの全員といいますか、たくさんお集まりになつておるところで塚田君は、引継ぎはこれだけ引継いでおいたというわけで、年末手当の問題というぐらいでございましたから、ただ役所の大臣室における引継ぎじやなくして、訓示の際にさえそれを表示するくらいでございまして、これは大きな引継ぎでございました。私も郵政事業は、今お話のように電電公社の関係四十万を越しておりますから、郵政省だけでも各地に散布しておるいろんな機関に携わるもの二十五万というのでございますから、今日のような郵政事業の非常な発展はあれは何がもとかというと、無論今までのなには塚田君の努力によるところもありますが、それよりは塚田君をやつぱり助けておる郵政従業員の和の力といいますか、協力の賜であつたと私は信じております。で、我々はいろんな面についても、それは勉強もし努力もせなければいけませんが、人の問題、現業官庁といわれる役所なんですから、これを重視せにやならんと思いまして、それが一昨日でございましたか、初めて引継ぎの際の訓示に話が出ました。ところが偶然にその日に臨時閣議がございまして、そしてその閣議の席上で、関係閣僚懇談会ですか、それを月曜日にやるということにきめましたから、そのとき私から、それは月曜日にやるということは許せぬことであつて、昨年もたしか十二月九日に妥結をして、十五日には年末手当の支給をしたやに、これは間違いかもわからんが、記憶があるんだ。こういう最中に政変があつたことであつて、多少遅れることもそれは認められるが、すでに組閣した以上は、第一に取組まにやならん。月曜などと言わずに今日やつてもらいたいというわけで、午後五時から集まることにいたしました。ちようど衆議院の議長選挙がその時間にあつたことでもありましたものですから、八時から閣議室の隣りの応接間で一萬田蔵相を交じえ、労働大臣もおりましたが、三木運輸、河野農林、石橋通産、私、これはもう直接関係がございますので六者相寄つたわけです。お話のようなことを関係閣僚は皆申しまして、そして一・二五、これは出すということに決定いたしまして、その点は済んだのでございますけれども、それだけでは済まぬ。どうしてもプラス・アルフアの問題もあろうと思いますが、これはこれから各省のそれぞれの団体交渉にお譲りすることでしようが、幸いに昨年通りの一・二五は決定されたので、非常にその点団体交渉の基礎ができましたので、プラス・アルフアの問題は、これは私としてはこれから努力したいと思つておりますが、その点は私の一番念願としているところで、力及ばぬことを恐れておりますが、何分御支援を賜りまして、この微衷を実際の上に表現できるように、実現のできるようにこの上とも御協力願いたいと思います。
○久保等君 只今の一・二五というのは、これは閣僚懇談会という席上できめられて、閣議に特別に諮つて決定をしたということはないんでしょうか。
○国務大臣(武知勇記君) それは閣議ではないのでございますが、関係閣僚の懇談会できめたことは、閣議にかけなくともすぐに決定されたものとして進めてもいいというようなことを申しておりました。ああいう事務的なことは知りませんから、だから明日閣議にかけなければならんものならその通り明日閣議で決定されます。それからかけなくともいいものなら一昨日決定されたものとして進行することができるようになります。
○久保等君 懸案の問題で、常識的に考えましても昨年の前例等にも徴して一・二五の問題は無論最低線として私は当然早急に決定せられるべき性格のものであつて、そこまで前進されれば、事は極めてスムーズに早急に解決の方向に向うと思いますが、それ以上にプラス・アルフアという問題になつて参りますと、これは各それぞれの機関の実態その他の事情にもよりましようし、これはベース・アップの問題についても何かできるだけ両者の団体交渉に委ねて、団体交渉によつて解決をしたほうがいいじゃないかと、当初からの調停委員会でもベース・アツプの問題についてはそういう結論が出ていると思うのです。更に労働委員会での成り行きも大体そういうことであつたようですが、その問題と併せて年末手当の問題、そういつたプラス・アルフアの問題になつて参りますれば、私はそういう方法で同じような方向で解決して行くよう方法がないと思いますが、いずれにいたしましても、この年末を控えて非常にこれは郵便も或いは電気通信の場合も含めてですが、非常に輻湊する段階にも入りますし、そういう点で一刻遅れれば事業量に非常に影響があるのです。そういう観点から適切に大臣としてもこの問題については、私はそれこそ一刻を争つて早急に解決するように御尽力を特にお願いしたいと思います。
○委員長(島津忠彦君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十九分散会