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21回国会衆議院1955/01/22

郵政委員会 第3号

発言数
31
登壇者
6
会派数
4
開催日
1955/01/22

会議録

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 これより郵政委員会を開会いたします。  理事の補欠選任についてお諮りいたします。去る十二月十三日理事小林絹治君、十二月十六日理事田中織之進君がそれぞれ委員を辞任され、理事が二名欠員になっております。この際先例により、委員長においてその補欠を指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 御異議なきものと認めます。さよう決します。  それでは飯塚定輔君及び田中織之進君をそれぞれ理事に指名いたします。     —————————————

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 この際お諮りいたします。韓国切手の取扱い等について調査を進めたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 御異議なきものと認めます。田中織之進君。

田中織之進日本社会党(左)

○田中(織)委員 ただいま議題にされましたわが国の領土である竹島を取材した韓国切手の問題につきましては、先国会から、本委員会においても問題にされておったわけであります。昨年末、当局の方ではこれを流入制圧と申しますか、そういう関係から法案を提出されるように伺っておったのでありますが、いろいろの関係から、今日までまだ法案を出しておらず、この韓国切手が日本の国内で流通するというか、これを使用した郵便物を受け付けないということについての何らかの法的な処置を講ずることも、まだそのままになっておるのですけれども、かりに法的な処置を講じないといたしますならば、現行の郵便条約等の関係から、この種切手をどういうように処置するか、その後郵政当局の方でどういうように取り扱われる方針でありますか、この際明らかにしていただきたいと思います。

武知勇記日本民主党郵政大臣

○武知国務大臣 韓国が竹島を表示した切手を発行したことは、ただいま御指摘の通りでございますが、この切手を貼付した郵便物が、国際信義に反する不当なものであることは当然であります。これを返還するかどうかということにつきましては、デリケートな日韓関係全般の立場から考慮せねばならぬことでありまして、内閣としてはそうした関係の筋を考慮して、善処いたしたいと考えておるのであります。なお、取扱いその他のことにつきましては、郵務局長からお答えいたします。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井説明員 それでは私から補足的に御説明申し上げたいと存じます。この切手をもしも正面切って剥奪するとか、あるいはこの切手を張った郵便物を返還するという措置をとるためには、どうしても立法措置が必要であることは申し上げるまでもないことでありまして、実は前内閣の終りごろに、そういうふうな措置をとった方がいいのではないかという話し合いができまして、一応そういう法案を準備してございます。しかしたまたまああした事情で、前内閣時代に法案の提出は見るに至らなかった。そこで新内閣になりましてから、その引き継ぎとして、この点についてはただいま大臣からお話があったように、内閣においてよく御検討願うというふうにしてございます。しからば法律が出なかった場合にどういう手があるかという問題が、残された問題として一応あります。事実問題として、こういう切手に対してある程度特殊な措置をとるということも非常にデリケートで、解釈によってはあるいはしてもいいのではないかという話もあります。しかしこれも、ある一定の正当な措置ができるという前提が成り立てば、そういうことは当然過渡的なものとして考えてもいいかとも思いますが、最終的な方針がまだきまっていないときに、勝手にそういうことをするということも、日本の置かれた立場としてもどうかと思われますので、ただいまのところ、特にそういう措置はとっておりません。

田中織之進日本社会党(左)

○田中(織)委員 法的な処置をとることについては、日韓両国のその他の外交上の懸案との関連上、慎重に考えなければならぬということも理解できるのでありますが、それでは政府の方としては最近に、日韓関係のこの問題をも含めた諸問題の解決のために、韓国側との間に外交折衝を具体的に運ぶ準備がなされておるでしようか。その点はいかがでしようか。これは国務大臣の立場においてのお答えを願いたいと思います。

武知勇記日本民主党郵政大臣

○武知国務大臣 実はこの問題につきまして、重光外務大臣とも御相談をいたしましたが、今申し上げましたような日韓関係全般の立場から考慮しなければならぬから、法律を今作るということは少し見合せてくれぬかというお話がありまして、この問題も含めていろいろ折衝することがあるから、その折衝を始める、こう申しておりますので、それで実は法律案も用意いたしまして、閣議に諮ろうと私どもは考えたのでございますが、閣議前に外務省との折衝でそういうふうになりまして、今見合せておるようなわけであります。

田中織之進日本社会党(左)

○田中(織)委員 その点は、竹島の領土権の問題に関連して、わが国としては国際司法裁判所の方へ提訴するということの同意を、先方に求めたことがあったように記憶するのであります。それに同意しないために、現在国際司法裁判所の方にも提訴されていないのでありますが、その他漁業関係の問題にいたしましても、あるいはその他のわれわれの承知しておるところによっても、これは駐留軍も関係を持っているように伺うのでありますが、朝鮮事変当時にわが国から米軍を通じて朝鮮に輸出いたしましたものの代金の未決済の問題等もあるわけであります。こういうようなことについては、当然外交交渉によって解決をすべきことはもちろんでありますが、先般、一昨年になりますか、日韓交渉が決裂いたしましてから、具体的に進展をしておらぬように思う。こういう問題は話し合いの過程にいろいろほぐれてくる問題だと思いますし、この竹島切手の問題は、勢い竹島の領土権の問題に出発する問題でありますから、政府においては早急に実施に移していただきたい。これは希望というよりも、政府に対する強い要求として申し上げておきたいと思います。  それからなお郵務局長に伺いますが、この問題の切手を貼付したような郵便物等が、どの程度現在日本の国内に入ってきているか、それについては法的な処置をとらないと、行政的にこれを返送するとか、あるいはこれをはぎ取るとかいうようなことはできないだろうと思うのですが、この切手を貼付したまま名あて人等に対して配達をされておるものかどうか、その点について伺っておきたいと思います。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井説明員 韓国からこちらへ入っておる郵便物は、全般的に見ますと、毎月大体三万から四万ぐらい入ってきております。この切手は、主として向うで三種類発行されております。全部の郵便物に張られているわけではないのでございますが、向うの方の料金の建前上、大部分の郵便物にはこの切手が——もちろんこの切手ばかりではございませんが、この切手が張られておるというふうに私ども報告を受けております。この切手を張ったものは、先ほど申し上げましたように日本の政府としての、最終的にどうするかという形がまだはっきりとしない段階におきまして、私どもそのまま現在配達しております。

田中織之進日本社会党(左)

○田中(織)委員 もう一点伺いますが、わが国に入っている事情はわかりましたが、韓国からわが国以外の諸外国に向けての郵便物にはこの切手を使用しておるかどうか。もしそういう事情であれば、この点については万国郵便条約の関係がありますし、私はやはりそのビューローがあることだろうと思うので、韓国との直接交渉のなにもありますけれども、やはり条約に基くビューローを通じて、この切手については少くとも日本の領土権を侵害をした、これは明らかな事実でありますから、そういう点について当然外交折衝その他の関係において、韓国側と交渉に移すものではあるけれども、このものがやはり万国郵便条約によって、郵便物が万国平等に取り扱われる原則に照らして不都合だというようなことについて、条約加盟国にビューロー等を通じて、何らかわが国の意思表示をする道は残されていると私は思うのですが、そういう手続をとられたことがあるか。もしないとすれば、その限りにおいてはこれは当然やって差しつかえないことだ、むしろ積極的にやるべきだと思うのでありますが、その点についての当局のお考えを伺っておきたいと思います。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井説明員 お尋ねの通りUPUの事務局がスイスにございまして、各国からのいろいろな見解といったものについては、全世界にこれを取り次ぐという役割を果しております。従来この種の問題となった切手について、UPUの事務局を通じて各国に回章が回った例がございますが、そういう切手については不当であるといって、この切手を張ったものは輸入したい、あるいは送り返す、そういうことを世界各国に対して通報する、こういう形で回ってくるわけであります。ただ単に不当であるというだけの宣言をするということでなく、不当であればどうするのだということが、むしろ事務的なUPUの機構としては中心体になるのであります。私どもとしてその問題について日本政府がどうするかということがきまったときに世界各国に言わなければ、むしろ各国としてははなはだけげんな気持を持つのじゃないか。不当なものならば、当然そんなものは突き返せばいいじゃないかとかなんとかいうことは、常識的に考えられるのでありますが、ただ不当だというだけの言いっぱなしのことを今の段階でやるかどうかということは、やはりちょっと考える余地があるのじゃないかと考えております。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員 この際質問ではありませんけれども、大臣に、希望と申しますか、お願いと申しますか、今度の国会はじきに解散になるということが常識になっておりますから、その結果来年度の三十年度の予算は、どうしても四月ないし五月は暫定予算を組まれるような形になることと思います。そうなりますと、特に地方の自治体における資金面と申しますか、そういうことで非常に行き詰まりを来たすことが多いと思いますから、特に大臣は郵政についてはわれわれの尊敬しておる方でありますし、私からこんなことはお願いするまでもないと思いますけれども、特に先年以来地方自治体に非常に喜ばれておる簡保の融資を、来年度の予算とにらみ合せてこれを十分に活用せられますように、特に希望と申しますか、お願いを申し上げておきたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 それではただいまの韓国切手の問題につきましては、田中委員からいろいろ質問がありましたが、政府の方においても一日も早くこれが解決のために、御尽力を願いたいと思います。  飯塚委員の方から簡保融資の取扱いについて、一段の努力を願うというような御意見もございましたので、政府の方においても十分御留意を願ってやっていただきたいと思います。     —————————————

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 本日公報に掲載されました請願二件を一括して議題として審査に入ります。紹介議員がお見えになりませんので、飯塚委員及び吉田委員より請願の趣旨を説明していただきたいと思いますので、御了承を願います。  請願日程第一、佃地区に郵便局設置の請願、山崎岩男君紹介、第一〇九号を議題として説明を求めます。飯塚定輔君。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員 紹介議員の山崎君にかわって御説明申し上げます。  本請願の要旨は、青森県の東津軽郡浜舘村佃地区に対しての特定局設置の問題でございます。この地区は、隣接青森市の発展に伴って、ラジオ青森、青森競馬場、青森測候所分室、県農業総合研究所、青森県及び国鉄の公舎、青森市常住宅等が軒を並べて建設されております。さらに一般民家を合すれば約一千世帯五千人に達しております。同地区には現在通信施設として見るべきものもなく、しかも近接する浪打郵便局に対しては約一キロ、栄町郵便局には一・五キロも距離を有しております。住民の不便はきわめて多大でありますので、同地区に対して郵便局を設置していただきたいというのでございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 ただいま飯塚委員より説明がございました請願につきまして、政府の御所見を伺います。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井説明員 ただいまの請願にあります青森県東津軽郡浜舘村大字松森字佃に無集配局を置くということでございますが、この場所は最も近い青森浪打局との間における距離は近々六百メートル程度しかございません。なおその上に現在のところはまだ享便人口が、私どもの一般的な基準に比べますと、はるかに達しておらないというような状況でありますので、さしあたり他にもいろいろと基準を出しておる部面もありますので、今すぐにこれを建設するということは困難であろうかと思われます。     —————————————

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 次に第二の請願、千年村に特定郵便局設置の請願、稲富稜人君紹介、第一七五号を議題として説明を求めます。吉田賢一君。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 紹介議員の稲富君が参っておりませんので、私からかわって請願の要旨の御説明を申し上げることにいたします。  本請願の要旨は、福岡県浮羽郡千年村は人口六千を有する郡内の大村でありまして、国税並びに保険金の納入あるいは恩給、扶助料の支払額など、郵便局の利用は少くありませんが、現在村内には簡易郵便局があるのみであって、多大の不便を感じております。特定郵便局の設置は村民年来の熱望となっておる次第のものであります。つきまして千年村に特定郵便局の設置をせられたいというのが請願の趣旨であります。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 本件について政府側の所見を求めます。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井説明員 現在千年村簡易郵便局というのがございますが、これを無集配局にしてもらいたいという請願であろうと思います。これは無集配局の設置基準からいたしますと、近接の吉井郵便局への距離がやや近過ぎるという点が、基準から見ましてやや劣っております。享便戸数においては一応標準に達しておるようでありますが、そうした事情と、それから現在も他にこれより条件のいいといったような局数が相当ございまするので、早急な実現はちょっと困難かと思われますので、さしあたり現在の簡易郵便局の運営でもってがまんしていただきたい、かように考えております。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 ただいま審査いたしました両請願について、採否の決定をいたしたいと思いますが、他に御発言はありませんか。

田中織之進日本社会党(左)

○田中(織)委員 特にこの日程の二番の、千年村に特定郵便局設置の請願は、もう数年前からたびたび本委員会に請願として提出されたのであります。稲冨稜人君のほか、荒木萬壽夫君であるとか、この関係地区から選出されている各議員諸君が、毎国会熱心にこれの請願を取り次がれておるわけであります。先ほど専門委員室の方でお調べを願ったいろいろの条件を調べてみたのでありますが、ただいまの郵務局長の御答弁にありましたように、享便戸数その他、また取扱い量等については、すでに標準以上に達している。問題は吉井局との間の距離の問題でありますが、これが若干近過ぎるということでありまして、直線コースで一・六キロだということでありますが、私はこの土地の事情について若干学生時代に承知いたしておりますけれども、郵便局への距離というものは、直線で筋を引いてその距離を測定するのは、いささか機械的に過ぎるかと思うのであります。普通自転車なり、そういうもので郵便局へ行く距離を見ますると、ちょうど三角形の一辺が一・六キロに当るわけでございまして、その意味から見れば、距離も、私の記憶では四キロ以上現在の簡易郵便局との間にあるように承知しておりますので、本件については、いろいろな事情もありましょうし、また特定局に昇格することによる定員増との関係もあるかと思いますけれども、本委員会としては、そういういろいろの困難は当局において克服せられて、関係住民の希望に沿えるように、ぜひ一つ委員会において採択されるように、特に紹介議員の稲富君から昨年末に、あるいは請願が取り上げられる委員会には自分は出られないかもしれないけれども、田中委員も事情をよく承知していることであるから、特に委員会において各委員諸君の賛同を得て採択されるように、協力してもらいたいという特別のお話もございましたので、この際稲富君にかわって私からぜひ本請願は採択せられるように意見を申し述べておきたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 それでは決定をしたいと思います。日程第二の請願につきましては、その趣旨妥当なるものと認められますので、議院の会議に付し、採択の上内閣に送付すべきものと決したいと思いますが、御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 御異議なきものと認め、さよう決定いたします。  議決になりました請願の報告書に関しては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 御異議なきものと認め、さよう決します。  日程第一の議題につきましては、いずれあらためて委員会で協議することにいたしたいと思います。  この際吉田委員から発言を求められております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 私はこの際、第十九国会に一九八七号といたしまして、私が紹介議員となりまして特定郵便局設置の請願をいたしました兵庫県神戸市長田区丸山町に特定局設置の件につきまして、この請願の趣旨に記載してありましたいろいろな参考事情のうち、人口密度、また戸数が少いような御説明もあったのでございますが、この地方は住宅地として最近とみに発展いたしまして、その方面の条件は次第に充実されつつあるように見受けられますので、ただいまわかりましたならば、その後の事情について何か御説明を願い、ただいまおわかりでないならば、できるだけ早くその後の事情を御調査いただいて、その調査結果等を明らかにしたいと思いますので、何分の御説明あらんことをお願い申し上げます。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井説明員 ただいまの神戸市長田区丸山町に特定局設置の件でありますが、これは十九国会で請願がございました。当時は私どもの方で調査いたしましたところによりますと、大体享便入口が三千五百九十人ばかり、約三千六百人という程度で、これではどうも今の基準に達しないということをお答え申し上げたのであります。その後非常に急速に発展しているというようなお話でございます。その後どうなっているか、ただいま私の手元には調査資料はございません。御要望の次第もありますので、至急最近の現状については所轄の郵政局をして調べさせて、その上またお答え申し上げたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長 なお本日掲載いたしました陳情書につきましては、その趣旨を了承いたしまして、今後の郵政行政の調査の上にも実質的に反映さして参りたいと存じます。  他に委員の発言もございませんので、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十九分散会      ————◇—————

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