内閣委員会 第4号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/01/24
会議録
○猪俣委員長 これより内閣委員会を開会いたします。 この前内閣委員会において委員長から、鳩山総理大臣出席の必要について私の意見を申し上げたのでありますが、その際に鳩山総理大臣出席に関しまする経緯につきましても申し上げておきました。私どもは鳩山総理大臣の出席が困難なのを見越して無理やりに出席を要求したのじゃないのですが、民主党の委員の中にその経緯を知らざる人もおありのようでありますから、あらためて公式に御説明申し上げます。 本年の一月五日に内閣委員会におきまして事務当局と打ち合せをいたしました。その際に、憲法改正問題及び自衛隊の性格の問題は大きな政策でもあるのみならず国の運命にもかかわる重大問題であるがゆえに、どうしても選挙の前にこれを明らかにして、選挙民に明らかな点をもって争う、そうして投票をかち得るということが公明選挙の必須条件じゃないかということで、憲法改正に関しまするいろいろの新聞、雑誌その他学者の意見、そういうものの収集を命じまして、今お手元に配りましたようなプリントもその結果出てきた。同時に根本官房長官に対しまして、鳩山総理の出席を、要求いたしました。なぜ鳩山総理でなければならぬかと申しますと、一体憲法改正問題のごとき、これを冷静に判断いたしますならば、国会が発議し、国民投票によって決定せられるべき問題である、これをただ行政庁の長である内閣だけに改正するのかしないのかということを国会が質問するということが少し私は変である、結局鳩山氏は総理大臣であるとともに国会内の与党である民主党の総裁である地位におきまして、民主党としてこの憲法改正問題をいかに取り扱うかということを明らかにしてもらう必要がある。その意味におきまして、この委員会において公式に明らかにしてもらう。本会議の一問一答は抽象論に流れまして具体的な点に疑問が出るがゆえに、私どもは与党の総裁であり内閣総理大臣である鳩山氏にその点を、具体的に一々疑惑のあるととろを明らかにしていただく、それが結局選挙民に明らかになることである、そのもとに選挙戦を戦いたいということで一月十九日——二十日過ぎになりますと本会議が開かれて総理も出席が困難になるかも存じませんので、一月十九日に出席を要求したのであります。これも実に争いうちに交渉いたしました。しかるに根本官房長官は、四党の国会対策委員長会議で自然休会中は委員会を開かない申し合せになっておるというようなことを申されて、そうしてこの委員会を開くこと及び総理の出席を断わられたのであります。そのために二十一日以降にすることにいたしまして、二十一日はまだ施政方針演説の行われない前でありまするがゆえに、二十一日に開会式でも済まれたら出席していただきたいと思って、それも交渉いたしましたが、出席なさらない。自来二十二日、三日、四日、今日に至るまで毎日内閣委員会を招集しておきましたが、ついに出席が見られないのであります。さような意味におきまして、この重大問題が明らかにせられずして、本日あるいは解散になるやもしれるというところに追い込まれて参りました。これが今までのいきさつであります。 そこで、十九日の問題及び二十一日以降総理が出席できなかった理由につきまして、根本官房長官から御説明願いたいと存じます。
○並木委員 議事進行について。後段の、何ゆえに出席できなかったかということの説明の必要であるということはわれわれ与党としても感じましたからこそ、きょうは根本官房長官の出席をこちらから進んで求めた次第です。現に官房長官はここに見えております。しかし、前半の委員長の報告は、私非常な疑問を持って聞いたのであります。それは民主党の委員の中にきょう初めて出てきた者もあるから経過を報告しますということで、なるほどわれわれ代理委員がここに幾人かおりますから、その点は多といたしますが、その中で委員長がこういうことを言われました。そもそも憲法改正の問題などは国会で発議をして国民投票に問うべき問題であるから、これを内閣に質問するということはむしろ不見識である、これは確かに一つの考え方で、私も委員長に敬意を表しますが、よって内閣総理大臣としてでなく、民主党の総裁としての鳩山氏に質問するのだ、引っぱり出すのだという報告でありましたから、これは私は奇怪なる委員長の発言だと思います。民主党の総裁にお聞きになるならば、これはどうぞ民主党へおいでになって、お尋ねになったらいかがですか。ここにわれわれが、内閣の施政について調査権を持つ、国会としての権威は、内閣総理大臣としての鳩山首相に対するものであって、民主党総裁としてのものではありません。もし民主党総裁としての鳩山首相に聞くのだったら、参考人とか、あるいは別の国会法に基いておいでを願って、参考までに御意見を承わりたい、これなら筋がわかるのであります。私は委員長の、憲法の問題は国会自体の問題であるからという考え方に敬意を表するとともに、すぐその裏で、民主党の総裁というものの意見をお聞きになる、その気持もわかりますが、それならば、国会としてこれを呼び出す何らの法的権限もないわけなんです。国会法のあれによらざる限り、ないわけです。私は、これをもって国会の行政調査権に基く権利を主張されることに、その根拠が薄弱であり、鳩山民主党総裁にその義務がないとすれば、今日まで何ゆえに出席しなかったかといって糾弾をしてこられた立場というものは、その理由が雲散霧消するものと考えます。よってその問題をまず解決していただかなければ、あと根本官房長官に、何ゆえに出られなかったかという質問をされる根拠がなくなるのでありますから、その点をはっきりしておいていただきたいと思います。
○田中(稔)委員 関連して。委員長の発言を妙に誤解して解釈すると今のようなことになりますが、委員長はそう言ったのではないのでありまして、民主党の総裁である内閣総理大臣鳩山一郎氏、こういうふうに考えて、その出席を要求したわけです。そうすなおに解釈すれば、若干言葉の足りない点はあったにしても、これをあえてここで荒立てて問題にする必要はないと思いますので、このまま一つ進行していただきたい。
○根本政府委員 ちょっとお答え申し上げます。先般の内閣委員会においてお呼び出しを受けまして、休会中における当委員会の開催に関し総理の出席を求められ、それに対して私がお答えしたことは、すでに御了承も得ましたので、この点については省略いたします。委員長から、さらに引き続いて鳩山総理大臣の本委員会に対する出席を求めて参ったことは事実でございます。しかるところ、二十一日は御承知のように開院式でありまして、直ちに翌日の施政方針演説の準備をするために、やはりどうしても時間的に余裕がありませんので、これは委員長にあらかじめ申し上げて、御了承を得たと私は存じておる次第であります。またその翌日から、本会議において施政方針演説、また昨日はこれに対する各党の代表の、本会議における質問演説がございまして、御承知のような状況で、ほとんど寸暇なく、合計実に八時間にわたって答弁をいたしておるのでございます。相当おそくまでかかっております。本日はまた十時からただいま二時半まで、参議院におきまして、ほとんど身じろぎもせず、自席においてあるいは壇上において答弁いたしておるのでございます。今ちょうど休憩になりまして、食事をいたしておるわけでありまして、なおさらに引き続いて、衆議院において本会議に出席を要求されております。こういうような都合から、どうしても本日当委員会にただいま出席をいたしかねておるのでございます。決してこれは故意に出席しないとか、そういうことではございません。従来も内閣総理大臣は、院の出席あるいは答弁要求については努めて出ておられる次第でございます。何とぞこのような事情を御了承下さいまして、本日出席できないことをお許しのほどをお願い申し上げる次第であります。
○猪俣委員長 それじゃ根本さんに委員長から質問いたしますが、二十一日に出席できない——そのときに私は、きょうやむを得なければいたし方ない、そうするとあすはどうなのか、二十二日はどうだ、それはあすまた返事をするということであったが、それもだめ。二十三日はどうだ、それもだめ。ついに本日になりました。本日あるいは解散になるやもしれぬ。本会議において質問が終れば解散になるやもしれぬという新聞報道でありますが、さようなことになれば、とうとう出席ができないということになる。そうすると、私どもが一月早々から要求しておりました、この内閣委員会に総理が出席することが、とうとう実現しないことに相なります。その意味におきまして、委員長といたしましては、面目次第もないので、そういう次第で、はなはだ遺憾でありますが、これは委員会の諸君の自由討議によって解決することであります。そうすると本日は出席はできないのですか、できるのですか。
○根本政府委員 ただいま申し上げたような状況でございまするので、現在の見通しでは、出席不可能と存ずるのでありまして、この点は御了承のほどをお願いいたします。
○田中(稔)委員 官房長官の御説明を聞きまして、二十二日以降のことはわかります。あのおからだで、非常に誠意をもって、長時間総理大臣の席にあって、あるいはみずから演壇に足を運んで御答弁せられておる、その態度は、私どもほんとうにおいたわりしたいくらいです。しかしこの憲法改正問題、自衛隊の問題は、今度の総選挙において、各党がこれをめぐって選挙戦を戦う最も重大なテーマだと思う。本会議でやりますと、これは一般的な抽象的な質問に終る。だからこれを一問一答の形式で、ほんとうに具体的に掘り下げて質問し、また答弁していただくというのが、やはり委員会の仕事だと思います。委員会はそのための場であります。そこできょう解散をするやに新聞紙上に伝えられておりますが、きょう解散しなければならぬということはないのでありまして、あすやってもよろしい、あさってやってもよろしいわけでありますから、一つ、きょうということは私どもも御無理と思いますから、明日早朝からでもおいで願って、この問題を委員会で詳細に究明して、その上で解散をする、私はこれがいわゆる民主政治の建前だろうと思う。これは民主党の諸君といえども、特に並木君といえども、何ら異議のないところで、いやしくも民主政治を理解すれば、並木君のように、異議のあるはずはないのであります。そこで私は、各党の委員の満場一致の御賛成を得まして、一つ明日委員会を開いて、官房長官は総理の出席を実現するようにしていただきたいと思うのでありますが、一つ誠意ある御答弁を願います。
○根本政府委員 私は常に誠意をもって御答弁申し上げておる次第でございます。なおまたただいまの田中さんの御説はもっともでございまするが、すでに憲法の問題につきましては、衆参両院の本会議において、これを中心としてほとんど毎日のように論議をされておりまして、その点は、いわゆるその問題に触れたくないために総理が出席しないのではないという事実だけは、これは天下周知のことだと存じます。なお本日は不可能であるが、明日出席するようにとの要請でありまするが、これは総理によくお伝え申し上げます。また議運その他の関係において、本日は与党、野党の取りきめで、できるだけ本会議における討論を終りたいと言っておるそうでありますが、またできなければ、明日にあれが延びるということも言われておるのであります。そういたしますと、明日また本会議において代表質問が継続されるとすれば、これまたはなはだ困難ではなかろうかと思いますが、しかしこれは断言いたしかねる問題でございます。いずれにしましても、当委員会における要請の事項は十分に総理にお伝え申し上げ、皆様の御意向に沿うように私は伝達いたすものでございます。
○吉田(賢)委員 今根本官房長官の御説明を聞いたのでありますが、これはやはり考え方の根本がわれわれと違うのでありまして、私どもといたしますれば、国会の委員会が出席を要求するようなときに、演説の準備をするから出席ができないというようなことでは、これは許すことができない。演説の準備があるからとか、からだがどうとか、あるいは党内の事情がどうのというようなことよりも、国会は優先すべきだと思います。本会議にしろ、あるいは各委員会にしろ、ことに当委員会におきましては所管事項でありますので、具体的に憲法改正その他の問題についても深く掘り下げることは当然のことでありますので、国会解散を間近に控えまして、この問題を徹底的に究明する機会を演説の準備等に藉口して逸してしまうということは、はなはだ遺憾に存じますので、委員長に対しても申し上げたいのですが、民主党の諸君の御意向もありまするけれども、やはりただいまの御説明については納得しがたい点もありますので、適当な究明書を出すということにまで進まなくてはならないかと思いますので、しかるべく善処せられたいと思います。
○根本政府委員 ただいま私の繰り返して申したことによりまして、私から申し上げることは尽きていると存じますので、どうぞ御了承願いたいと存じます。
○猪俣委員長 それでは休憩いたします。 午後三時四分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕