通商産業委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/12/16
会議録
○松浦委員長 これより会議を開きます。 まず簡単にごあいさつを申し上げます。このたび御推薦によりまして委員長の席に着くことになりましたが、もとより不敏なものでありまして経験も乏しいのでございますが、公平に議事を運営いたしたいと思つておりますので、皆様の一層の御協力をお願い申し上げる次第でございます。 次に国政調査承認要求の件についてお諮りいたします。 まずその前に、このたび本院の決議により設置せられました貿易振興に関する調査特別委員会と当委員会との所管に関し一言申し上げ、各位の御了解を得ておきたいと存じます。常任委員会の所管は、規則により、院議によつてこれを変更することができることになつておりますが、特に院議による変更はなされないでも、従来特別委員会が設置せられました場合は、それに関連した事項については、その特別会員会が専属的にこれを取扱うことが第一国会よりの先例になつておるように承知いたしております。一方本委員会は、御承知の通り通商産業省及び土地調整委員会の所管に属する事項につき審査をいたすことになつております。前に申し上げました先例によりますと、一応このうちより貿易振興に関する事項は本委員会の所轄より除外せられるように見えるのであります。しかしながら貿易振興に関する事項とは、その目的は何でありましても、はなはだ広汎な概念であり、しかも現在における産業全般はすべてこれ貿易に密接に関連を持ち、貿易なしに産業を語ることはまつたく不可能であることはいまさら申し上げるまでもないことでございます。ゆえに貿易振興に関する調査辞別委員会の設置により、当委員会の所管事項より貿易振興に関する事項が除外せられるというのは、まつたく形式論以外の何ものでもないと断ぜざるを得ないのであります。しかし他方において議事のルールを尊重すべきは会議体として当然のことであり、この意味から先例もまた尊重いたさねばなりませんので、貿易振興に関する事項のかわりに通商に関する事項、あるいは通商振興に関する事項として、今後審査ないし調査を行つて参りたいと存じますので、この点一応御了承を願う次第であります。 さて本会期中、本委員会の国政調査事項としては、一、電気事業及びガス事業に関する事項、二、通商に関する事項、三、中小企業に擁する事項、四、鉱業、採石業、鉄鋼業、繊維工業、化学工業、機械工業、その地一般工業及び特許に関する事項とし、調査の目的は通商産業行政の実積を調査し、その合理化並びに振興に関する対策を樹立するためとし、調査の方法としては、小委員会の設置、関係各方面より意見聴取、報告及び記録の要求等とし議長にその承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 それではさよう決定いたします。 次に石橋通商産業大臣より発言を申し出られておりますのでこれを許します。
○石橋国務大臣 私は今回はからずも通商産業大臣を命ぜられました。ところが通商産業についてはむろん経験もありませんし、研究も不十分だし、これからも勉強をして行こうというふうに思つております。ひとつ皆さんの御援助によりまして、何とか日本の通商産業政策がうまく行きますようにお願いをいたす次第であります。私の就任のごあいさつはそれだけであります。どうかよろしくお願いいたします。
○松浦委員長 次に伊藤委員より発言の通告があります。これを許します。
○伊藤(卯)委員 大臣は時間の関係等もあるようですから、きわめて緊急な問題について二、三点お伺いしようと思います。もちろん政策的な問題、予算的な問題、そういう問題は鳩山内閣がやる資格はないのですから、そういう点についてはお尋ねいたしません。内閣が責任を持つて行政上やれる緊急な問題について、ひとつ大臣にお伺いしようと思います。 それは大臣も就任されてから、しばしばそれぞれの関係者から深刻な陳情をお聞きになつておられると思います。その問題は、年末の炭鉱の危機をいかにしのぐかという点について、すでに大臣もお聞きの通りと思いますが、特に昨年と本年で炭鉱の労働者は十万以上の者が失業しております。しかも失業したところの労働者は、廃坑、休坑になつた社宅に依然として住んでおる。働いた賃金ももらえぬし、退職手当とか予告手当はもつてのほかであります。働く場所もない、旅費もない、行く先がないというので、そこにおるというような状態なんです。警察官なども、制服で入つて行けば非常に刺激して問題を引起すからというので、警察官も入つて行けないという状態のところが何箇所もあるようです。従つて政府関係の、これは厚生省関係になりますが、保険料などを経営者が納めるのを納めておらぬというところから、そういう政府の所管に関する事項についての未払いのために、健康保険にもかかれないというので、同情ある医療奉仕団などが、巡回診療をして病人を見てやるというような、それは実に言語に絶する悲惨事があります。そういう炭鉱労働者の未払い賃金だけでも、正確に計算すれば、おそらく十二億以上になつておりはしないかといわれております。働いた労働者を、以上のような深刻な状態のままにして、この年末を越すことはできないが、経営者はこれをいかんともすることができないというような現状であります。さらに、そのような状態であるから、関連産業に対する未払いが、関係機関などで調べたところによると、大体において八十億から百億に上るだろうといわれている。そうすると、炭鉱地区の関連産業もそのようなことで未払いのままにして、この年の瀬をいかにするかということになると、につちもさつちも行かない現状でありまして、これをこのままに放置することはできないので、先般来炭鉱地区の市町村理事者、市町村議会の代表者が、東京等で百人近く集まつて大会を開いて、政府にも陳情をしているはずであります。こういう深刻な状態でありますが、現政府特に関係の石橋通産大臣は、これらの問題も十分お耳に入つていると思つておりますが、これらの年末の融資というか、これを何とか解決をしてやる方法について、どのようなお考えをお持ちになり、どのような処置をとろうとして政府部内で話をされているか、あるいは閣議などでどのように扱おうとしておられるか、その点の責任の持てる点を先に明確にしていただきたい。
○石橋国務大臣 伊藤委員のお話はごもつともで、私もしばらく前でありますが、九州でその実情を聞きましたし、また東京においても、いろいろの方面からお話を伺つておりますから、少くとも年末を過すことができる程度の処置は、何とか至急講じなければならぬと考えております。今考えておりますことは、一つは、現在貯炭になつておりますものを、電力会社等に追加購入をしてもらい、それによつて幾らかでも資金が流れるようにいたしたい。そのほかは今研究中でございますが、何らか金融処置もつけたいと思つております。ただそれを具体的に、どういうふうな方法を行つたらいいかということは、むずかしい問題で、御承知のように、普通の金融処置といいましても、なかなかコマーシヤル・ベースに乗らないような点が多いのでありますが、ひとつ何とかしたい、かように考えて、目下努力いたしているような次第であります。
○松浦委員長 伊藤さんにちよつと申し上げます。貿易、特別委員会の方で大臣を呼びに来ておりますので、ひとつ簡単にお願いしたいと思います。
○伊藤(卯)委員 この問題は重大ですし、また通産大臣はこの通産委員会の責任を主として持たれなければならぬ。だから向うの方は委員長が交渉して少し待つてもらいたい。 大臣がこの問題を解決しようとして、いろいろ苦慮されていることはよくわかります。何もこれは今始まつたわけじやなくて、前から解決し得ない問題が、年末が迫つてさらに深刻になつている問題であります。今大臣がおつしやつた、電力会社などに貯炭を買わすという問題であるが、これもやはり融資の問題を伴いましよう。またさらに貯炭の置場の問題などもそうなかなか簡単でないと思う。そういうわけでこれを具体的に、さて三十万でも五十万でも解決されようということになれば、融資の問題と貯炭の置場の問題と、それらの操作上の点においても技術的に相当むずかしい問題があるから、それらを論議して行くうちに年の瀬は過ぎてしまう。努力されることはけつこうであるか、そういう困難をそのままの形で解決しようというのでは年末の間に合わぬ。だから年末の間に合うようにするには、政府資金を融資してやる、あるいは政府預託をするとか、それ以外に何か限られた方法で、もしくはまたひもつきの方法で、とにかく政府の融資を持つて行つてやる。炭鉱地区の銀行にそれを融資してやる、もしくは県を通じてでもよいと思います。そういう方法でとにかく一日も早く政府資金を預託してやつて、これらを一日も早く貸し出せる方法を講じさしてやる。問題は私はその点にあると思う。いろいろあれだこれだと言つて技術的なめんどうな点を交渉、解決しようとするならば、ことしの間に合わぬ。その点石橋大臣は産業経済については相当専門家で詳しいと私は信じておるから申しておるのですが、そういう点について年末内にどの程度具体的な問題について解決をしようとしておられるか、もう少しそういう点をはつきりおつしやつていただきたい。
○石橋国務大臣 お答えします。どれだけの金額をまわせはいいかというところまでは、事務当局はやつているかもしれぬが、実はまだ私自身は考えておりません。そこでとにかく伊藤君の言われるように、何らかの形で融資をしなければならぬということだけはわかつております。だからそれをやるように今努力している。年末に間に合うように必ずいたしますから、どうかひとつ御了承願いたい。
○伊藤(卯)委員 お急ぎのようですからもう一言だけ申し上げて終りますが、あなたと議論するのは、来春になると解散になるので、これでおしまいかもしれぬ。しかし年末に間に合うようにこの問題を解決してもらわないと、これは大臣の男も立たぬと思うので、あなたもこの問題についてはぜひ時間的に間に合うように、あれもこれも研究していただきたい。しかしどの金もうまく行かぬという場合には政府資金を充ててやる、いろいろ方法は考えなければならぬ点があろうと思うが、その点は政府委員の諸君に考えさせれば、いい知恵を持つているのですから、それぞれ適当に解決をしてくれると私は信じておる。だからあなたが——鳩山内閣がほんとうにこの問題を解決しようという腹をきめてやられれは、必ず解決はできてると信じておる。もしこれが解決できなければ石橋通産大臣は落第であると思つておりますから、そのつもりで腹をきめてやつてもらいたい、これを私は切に要望しておきます。
○松浦委員長 ただいま山本政務次官が出席せられまして、発言を求められておりますからこれを許します。山本政務次官。
○山本説明員 一言ごあいさつをさしていただきます。今回はからずも通産政務次官を拝命いたしました。通産委員会は初めてでありますが、承るところによりますと、まことにすべて円満に行つている委員会で、意地悪い質問などはないところだということを聞いております。どうか今後ともよろしく御鞭撻をいただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。(拍手)
○松浦委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十五分散会