人事委員会 第8号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1955/01/21
会議録
○受田委員長 開会いたします。 公務員の給与に関する件を議題とし調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。櫻井君。
○櫻井委員 政府は昨年末いわゆる公務員の年末手当と申しましょうか、給与改善の措置を講ぜられましたが、これについては昨年末特に給与担当の大臣であられる三好国務大臣に非常に御尽力を願ったわけでございまして、あのときの当人事委員会の決定は、しばしば大臣にもこの席上で申入れをし、大臣からも答弁をいただいたわけでありますが、要するに公務員の中のいわゆる現業と非現業の間の不均衡、同じ公務員の中の国家公務員と地方公務員との間における不均衡、こういうものをできるだけなくする、こういう建前から政府の方におかれてもいろいろ財政的、金融的な措置を講ぜられたわけでございますが、あそこで大体答弁をされ、あるいは措置を講じられたというその結果が、非常に現在不均衡な形で現われて来ておりますので、この点について所管大臣である三好国務大臣に少しく御質問をいたしたいと思います。これはあるいは自治庁長官、文部大臣、こういう方々からも出て来てもらってお答え願いたいわけでございますが、御出席が今のところございませんので、三好国務大臣に質疑するわけでございますが、特に最初に私が申し上げたいことは、地方公務員の中の教育公務員、この点でございますので、これはあるいは安藤文部大臣の方からはっきりした答弁をいただくのが筋合いかと思いますが、しかし、私どもの方から申しますと、いわゆる年末のプラス・アルファこれはそういう言葉を当時慎しんでおりまして、給与改善の措置、こういう言葉で表わされておるわけでございますが、この給与改善の措置の当時の状況は、特に地方公務員である教育公務員が非常な不均衡をこうむっておったという従来の行きがかりから、特に安藤文部大臣は義務教育費半額国庫負担のあの負担金の中から二億九千万円、三億になんなんとする金額を日宿直料の前払いという形で、この金融措置を願いまして、これを自治庁長官及び文部次官の通達をもって各府県知事に、これはこういう性質の金であるからこれをほかに流用することがないように、いわゆる各末端まで政府の措置に応じて渡すようにという通知がなされておる。この通達の文章もここの委員会で取上げたわけでございます。しかるに現在の状況は、二億九千万円ですから一人平均いたしますと千二百五十円くらいに当りますが、この金額が東北六県、岐阜、京都、島根、広島、これらの県においては手交されていない。なおまた和歌山、愛媛、鳥取、岡山、これは一時書類を出して一月の給与からまたそれを取り戻す、こういう形が現われておるわけでありますが、こういう事態があるからというので、私どもはこの人事委員会においてこのような事態が起きないようにと再三御注意申し上げて、しかも大臣からも責任のある答弁をちょうだいしておる。私があなたに質問したいのは、NHKの録音になって全国に放送されておるのでありまして、あなたはできるだけの措置を講じて不均衡を生じないようにいたしますとはっきり答弁しておきながら、このような事態が生じておりますが、この点に関してどういうような見解を持っておられるか、一応大臣の所見を承りたい。
○三好国務大臣 質問の御趣旨はよく了承いたしましたし、昨年も当委員会で同様な御議論を伺って、私もそれに対して御答弁を申し上げたことはお話の通りであります。要するに結論は、公務員に公正妥当な、不公平にならぬような期末手当を支給することを主眼としてその措置を講じようというわけであったのであります。今お話の超過勤務手当をとることもできないような教員の方面にまでも、こういう特殊な手段をもって一つの行き方をやろうというわけで安藤文部大臣がやったわけであります。今お話のように結論的にはそういう不公正なところがあるように伺っております。そこでそれは私どもの初め予期したこととは少し違うので、できるだけそういうことをなくすることを実は念願しておったわけです。結論においては多少そういうことがあるようですから、一月になってからいろいろそれを調べてもらっております。その調べた結論をよく見まして、何によってそういうふうになったのか、それを公正にする方法はどういうことをするのが妥当かということを今調べつつあるところです。
○櫻井委員 今こういう事態が生じたということは大体認めておられるわけですね。それについて調査をしておるこういう御答弁のようです。こういう事態が生じたことは、もちろん政府のあの通達を各自治体で尊重しなかったということもございましょう。あるいはまた地方自治が、御承知の通り非常に貧困のために、そういう流用がどうしてもきかなかった、こういういろいろな原因が考えられるわけでございますが、しかし問題はあの当時この人事委員会の要求した趣旨も、大臣がそれに答えられた精神も何らここに実行されておらない、このことだけははっきり認められるわけです。そういう事態が起きないようにということを確約された。従ってこういうものを必ずしも交付していない県においては、おそらく金融的な措置ができなかったのだ、文部省でやったのをほかに流用したというような面もあると思うのですが、これはやはりあの当時大臣が答弁されたように、各府県において同じ公務員がもらったり、もらわなかったりというようなことの起きないように、早急に財政的措置を講じられたいと思うのでありますが、この点についてはどのように考えるか。ただ調査するということだけでございますか。
○三好国務大臣 ただいま申し上げたように、どの県にどういう原因によってそういう事態が生じているかということを今研究しつつある、その実態をよく見ませんと、今お話のように何かの財政措置によってそういうことをやるのか、どういう方法でそれを解決するかの見当がつきません。もうしばらく待っていただきませんと、はっきりした御返答ができません。
○櫻井委員 各府県に生じていること自体はおのおのおしなべて一つの原因からではない。各府県においてそれぞれの事情はあることと思うのです。この点は政府としても十分研究し、また研究されることは一向私どもは反対いたしませんが、問題はこの給与改善という形において政府が金融措置、財政措置をした年末の措置が何らその精神が生きていない。地方公務員あるいは国家公務員もなるたけ不均衡がないように、その人たちに渡るという趣旨のもとにやられた金である。それが何ら渡っていないということであれば、それも原因を追究いたしますということはこれは無責任もはなはだしい。これは必ずあなたの答弁の通り、こういう公務員の手に渡るようにそういう措置をぜひ強力に講じていただきたいのでありますが、その点についてはいかがですか。
○三好国務大臣 昨年年末にあたりましても当委員会でいろいろ質疑応答があったのでございますが、私といたしましては、櫻井さんのお話のようにできるだけ財政措置その他によって不公正のないような、しかも今の特殊な立場にいる人でもやはり均霑するような方法を講じなければならないというので、あらゆる研究をしたことをその当時も申し上げておったわけであります。その結果結論としてどうしても超過勤務手当というものをある程度利用すると申しますか、それを使うことによって期末手当の問題を解決する以外には、ほかに方法がないということに結論がなったのでありまして、その点は皆さんに御了解願って、しかし超過勤務手当を利用するという意味で、その範囲内においてできるだけ不均衡を是正し、それから行き渡るようにしようということは当委員会でも私は、お誓い申し上げまして、その結果各省間においてもその趣旨で大体あんばいしたはずだと、昨年は実は思っておったのであります。ところがその結果においては多少のそこにわれわれの考えとは違ったものがあるように聞いておりますので、今申し上げたようなわけで、地方公務員に対しては地方の事情をよく研究し、中央においても各省間においても多少の行き違いがある、これもあわせて研究する、要するに昨年も申し上げたのですが、私はごく最近の担当ですから詳しいことはわかりませんが、公務員制度自体にもう少し根本的な是正が行われなければ、これは幾ら議論しておってもわれわれの理想とするような正しい扱いは困難じゃないかということに考えて、その全体的の問題もあわせて考えているつもりでおります。
○櫻井委員 この中央の各省間においては、これは少しのでこぼこはあるといたしましても一応出ている、私が申し上げているのは出ていないところをどうするかということ、これはここで当面の非常に大きな公務員制度をどうするかこうするかというような問題を議論しようと思っていない。あのときに政府が措置されたのはあくまでも年末における、いわゆる給与改善の費用としての措置である。年末過ぎて新春を迎えているのに、何ら施行されていないというような地方が、私が先ほど申し上げたように日本各地にこれだけあるから、これについてどうしてくださるか、今から研究するということではこれはたいへんなことになるのです。やはりはっきり大臣はほんとうのことをおっしゃらなかったということの結果から、こう出ている。こういう全然わかっていない県については、また早急に何らか考えるとか何とか具体的のことを言ってもらわなければ、将来のことではないのでありますから、それを今研究するということでは、はなはだ私どもは納得できないわけであります。あなたは給与担当の大臣でございますから、私が突っ込んで質問しているわけです。
○三好国務大臣 お話はよくわかりましたが、それはけだし今の超過勤務手当によることのできない方面の教員方面、この地方公務員の関係において行き渡らぬところがあるということであるのであります。そこでこれは地方公務員と申しましても超過勤務手当によって処理できる方面は、これは大体中央にならって行っているはずだとかたく信じております。それの恩典に浴しない方面の、たとえば文部省関係のことは特殊の扱いをしなければならないということで、御承知の通りの扱いをした。その点が文部省所管の中において行き渡っておらぬ点があるということを聞いているので、そこでこれは給与関係には違いありませんけれども、昨年の期末手当の扱いの上から言うても、ちょっと特殊な扱いになっていると思う。やはりこれも文部省の所管だから文部省の所管でよく研究してもらって、それをよく聞かぬと一般給与関係として私が明確な答弁をすることは少し困難だと思う。
○櫻井委員 ほかにたくさん議題もあるようでございますので、あまり私一人質問を続けるのも恐縮でございますので、一言だけ申し上げておきますが、今私が質問しておるのは、あなたのおっしゃる通り地方の教育公務員の関係です。これは超過勤務手当という制度がないために、わざわざ安藤文部大臣が特別の考慮を払って日宿直料の前払いということで、しかもそれは義務教育費国庫負担の中の金を二億九千万円ほど流用した。これはひもつきの金である。これを各府県で自由にできるわけじゃない。それにもかかわらずこういう事態が起きておるということについて、やはり府県としては府県の責任があるのでありましょうし、そのような措置を講ぜられた文部省もこれは当然責任を持ってこの解決に当ってもらわなければいけないということを私は十分申し上げておる。これは当然ほかの県は十二月中にもらっておるのですよ。ところが今一月の半ばになっても、まだ全然渡っていない県があるという、これは一体どうしたことかということを私は質問を申し上げておる。従って、これは早急にあなたは——もちろんこれは文部省とよく御相談くださいまして、早急な手をひとつ打っていただきたい。特に和歌山、愛媛、鳥取、岡山に生じておる、あの一ぺん渡したけれどもこれを取り上げるというようなこと、これは私は、ほかの府県にもこういう事態が生じてくるかもしれぬということを非常に懸念いたしますので、特にこの際大臣の、この点についての御尽力をお願いしたいわけです。
○三好国務大臣 今お話の和歌山……。
○櫻井委員 和歌山、愛媛、鳥取、岡山です。これらの県においては、いわゆる二億九千万円のうち、各府県に教員の数に応じて配分される分は配分されておるわけですね。これを一度渡しまして、これは日宿直料の繰り上げであるから、繰り上げて渡したのであるから、一月分はもう日宿直料を渡さない。いわゆる切り下げておるわけですね。こういうことになりますと、せっかく政府に、親心をもって超過勤務手当の前払いあるいは日宿直料の繰り上げ支給という形で、年末の給与改善をやっていただいたわけですが、しかしこれは繰り上げだからといってあとは差し引くのだ、こういうことになれば、これはもらった方もありがた迷惑である。これはあくまでもこぶがつくのである。われわれは当時はそういうふうに了承しておった。しかし地方では、そういうことをあまり論議するといろいろな差しさわりもありましたので、日宿直料の前払いとか超過勤務手当の前払い、こういう形を用いたわけですが、これは実際において非現業の諸君におけるところのプラス・アルファである、こういうふうに解釈してやって来たわけです。ところがそれが先ほど申し上げましたように、私どもが懸念したような事態が、もうすでにこのような府県に起きておる。このようなことを早急に一つやめてもらいたい。こういうことで十分文部省とも御連絡の上に一つ御善処を願いたい。 それからもう一点だけ。各省間において、当然法律によって保障されております定期の昇給というのが公務員はあるわけですね。定期になると昇給して行く。これが最近ストップされている実情が各省に起きておるわけですが、これは要するに給与費というものが限度をついたのであるかどうか、そういう点を大臣はつかんでおられますか。各省間に昇給が実施されていないという事態、この点について……。
○三好国務大臣 各省間に昇給をストップしておるというような現実はないわけなんでして、ただ行政整理、それから予算の関係等、それから人員の採用、そういうようなことが複雑になっておりまして、ストップしておるわけじゃないが、それが遅々として進まぬようなところもあるでしようし、各省によってそれが違うようです。決して昇給をストップしているというような意味の扱いをしておるわけじゃない。
○櫻井委員 この点は私も今日は十分資料を持って来ておりませんので、これくらいにいたしておきますが、ストップという言葉は取りやめまして、法律でちゃんと期間がきまっておるわけです。そういうものを実施なさらないということは事実上のストップなんです。ストップというのは停止なんです。そういう意味に御解釈を願いたい。法律で当然六カ月に一回とか一年に一回の昇給があるわけです。これが実施されないということは、結局ストップしておることなのですから、これは私どもも各省間において実際の詳細な調査をいたしまして、この次の機会に御質問を申し上げたいと思います。以上終りました。
○受田委員長 この際委員長から三好国務大臣にお尋ね申し上げたい点がございます。 それはただいまの櫻井君の御質問に関連することですが、国家公務員の期末手当、プラス・アルファの処理状況が各省ばらばらになっておる現実であります。ことに行政管理庁職員のごとき、プラス・アルファが一文もないというところもある。あるいは会計検査院のごときも、ほんに申しわけ的の数百円のものもある。また省によっては、超過勤務手当などの多い省などでは二千円を越えているところもある。こういうふうにばらばらになっている実情であります。これらが、今櫻井君の地方のバランスがとれていない問題よりも、もっと根本的な問題として政府部内の統制がとれていないように思うのでありますが、これらについては直接国家公務員の身分、給与担当の三好国務大臣として、安藤文部大臣の所管外の大臣直轄の問題として、そういう資料が大臣の手元に届いて御検討をいただいておるかどうか、これをお尋ね申し上げたいと思います。
○三好国務大臣 ただいま委員長の御注意の点は、今多少材料を整えつつあるのでありますが、まだ完全に整っておりません。要するに、期末手当の問題は、私は昨年も皆さんといろいろお話申し上げて、こういう見当の非常に不明確なことでプラス・アルファの問題を毎年繰り返しておるということは私は妥当でないと考えておりますので、これにはやはり正当な筋を通した、プラス・アルファならプラス・アルファというものをきめて行くような方向に行かぬと、ただいま御指摘のような不公正な点が起きて、これは国家公務員の立場からいってはなはだおもしろくない、かように考えておりまして、ただいま御指摘になったような点も今研究しておるようなところであります。
○受田委員長 繰り上げ支給をしたあとの穴埋めが、何らかの形で財源措置をされるように三好国務大臣年末に非常に御努力の結果をこの席でも御発表になったのでありますが、単なる繰り上げ支給にとどまって、その穴埋めの財源措置がされてないという現実にあるやに伺っておるのであります。この点におきまして、何らかの形でその穴埋めをするから、そこはまかしてくれるようにという御答弁であったのでありますが、単なる繰り上げ支給にとどまることのないような措置をおとりいただけるように考えておるのかどうかお伺いしたいと思います。
○三好国務大臣 その点は、御承知のように各省の関係予算等いろいろなこともありますし、三十年度の予算編成にあたっての取扱い等にも関連することでございまして、この穴埋めをどういうことによって補填すべきか、どういう扱いをすべきか、まだ的確にきまっておりませんが、しかし私の考えとしては、繰り返して申し上げるようにさような不明瞭なことはよくないじゃないか、補填するなら補填する、補填しないならしないと、やはりそれは政府の責任において明らかにすべきものだと実は考えておって、せっかく研究したいと思います。
○受田委員長 並木芳雄君。
○並木委員 そうすると、さしあたり期末手当の日直料、当直料、それから超過勤務手当の前払いはアルファかどうかということで、早晩問題になって来ると思いますが、大臣としてはこれをどういうふうに処理して行くつもりですか。さっきも大分質問が出ましたけれども、これは当然プラス・アルファであるというふうに思い込んでおるような者が多いようです。できればわれわれもそう要望したいのですが、大臣としてはどっちの方向でこれから進まれるつもりですか。
○三好国務大臣 私どもの取扱いになります前の内閣の時代から、このプラス・アルファの扱いを私が調べてみると、まことに不明瞭な扱いがこの一年か二年続いておると思います。そこで昨年こういう問題が出ましたので、私はこういう問題はさような不明瞭な扱いにすべきものでないから、プラス・アルファというものをある程度認めなければならぬというなら、自然財源措置までして明らかにすべきものだということを考えて、大蔵当局にいろいろ折衝したのですけれども、昨年のところではなかなかまとまりません。そこで一昨年の例によってやはり超過勤務手当の扱いによってやるしかない、一応昨年末はそれで片づいた。そこでその片づいたプラス・アルファの超過勤務手当で支給したものが一月の末に差し引かれたのでは何にもならぬことである、ただいまお話になったようなことがあるかもしれないが、そういうようなことはこの前の年ほどうしたかというと、言葉は悪いが、特別の扱いか何か知らぬがあいまいのうちに終ったように聞くのであります。今年も今のお話のことはどうせ来年度の予算にも関連するでしようが、今からどっちかにはっきりさして処置をきめねばいかぬと私自身は考えております。
○並木委員 それはやはり早急にはっきりしておかないと問題が紛糾してくると思うのです。そこでさっき大臣は公務員制度、給与制度について根本的なことを考えているというお話だった。非常に私はけっこうだと思います。これは大臣の新抱負であり新政治であると思いますが、大体根本的な点について考えている骨子というもの、どういう点に重点を置いてどういうふうに考えているかをこの際明らかにしていただくと非常にけっこうなのですが、いかがでしようか。
○三好国務大臣 お話まことにごもっともでございます。そこで私も公務員制度、従って給与制度自体をどういうところに重点を置いて考えるべきかというので、昨年末以来多少研究はいたしておりますが、公務員制度調査会が開かれて、もう十九回もすでに会議を重ねられておる、小委員会も開かれておるようですが、いまだ結論が出ておらぬようです。従ってその経過をいろいろ聞いてみますと、実はあまりに今の公務員制度、給与制度が複雑であるもので、どこに重点を置いて進むべきかといふ非常に明確な見当が私自身にまだつきませんが、目下熱心に研究をいたしております。そう長くない間に私自身の考えも実はきめたいつもりではおりますが、今日は具体的に申し上げる段階にまだ至っておりません。御了承願います。
○櫻井委員 ちょっと関連して。ただいまの並木さんの質問に対しての大臣の御答弁の中で、この期末手当についてはどっちかにはっきりしなければならぬ、こういうことをおっしゃっておるわけですが、これはきわめて重大ですよ。給与改善措置として日宿直料あるいは超過勤務手当を前払いをした、そのあとをどうするか、どっちかにするということを大臣は言っておられるが、どっちかということは、それをさらに財政的に補てんするかしないかということでしよう。これをしないということになるとあなたはあのとき公約したことを破ったということになりますよ。どっちかというのは一本しかないのですよ。あのとき公約したことは、あくまでも給与改善措置として日宿直料を前払いするが、それはあとから差し引くということじゃないわけなのです。あのときこの人事委員会に来てあなたが答弁なさったことが、これは前払いをしてあとから差し引くのだというのならば、これは給与改善ではございませんよ。あくまでも給与改善であるということが議事録にはっきり載っている。プラス・アルファの措置という言葉は使わなかった。それを今になってどっちかに決定するということになれば、その財政措置もしないということもあり得るということを含んでいるので、これはきわめて重大ですよ。
○三好国務大臣 昨年度にもプラス・アルファということについてずいぶん議論がありまして、私もプラス・アルファということはわれわれは承服するわけには行かぬ、これははっきり申し上げた。そこで今お話のプラス・アルファじゃないがそういう措置をしたことをどう始末するかということになりますと、今お話のようにこれは財源措置をして補てんをするか、あるいはほんとうの超過勤務手当の繰り上げに終るか、この二途あるわけです。そこでただ超過勤務手当の繰り上げだということであるならば、何も給与改善にはなっておらぬ、これはお説の通りです。しかしこれは国の全体の財政に関連するので、ただ私が給与担当大臣としてここでそういうことをはっきり申し上げるわけに行きません。もう少し財政当局にも相談をし、その補てんの方法がつくかつかぬか明らかにならなければ、そういうことを明確に答弁するわけには参りませんが、私の個人的な意見としては、先ほど申し上げるようにそれはできるだけ明確な扱いをしたいという考えを持っております。
○櫻井委員 どうも今になって大臣からそういう言葉を聞くのははなはだ当人事議会——私だけじゃないと思うのです。人事委員会の決議ですよ。二回にわたって決議をあげておるのです。それから人事院の総裁みずからも総裁の責任において、あなたの方に一回勧告ですか何かの形で文書が出ているはずです。そういう点からあれはあくまでも給与改善措置であるということをあなたもはっきり言っておられるわけだ。今になって国全体の立場から見てそういうことをしない場合もあるというような発言では、これはまったく大臣は食言されたと、ここではっきり言われても私は弁解の余地はないと思う。あなたが給与担当の大臣として責任を持って何とか善処する、最大の努力を傾けてそれを差し引くようなことをさせないということを、はっきりここで答弁をしてもらわなければ、今に至ってあれは実はそうじゃない場合もあり得るというようなことでは、はなはだこの人事委員会としては満足できない答弁だと私は思うのですが、あなたからはっきり責任を持って御答弁がちょうだいできませんか。
○三好国務大臣 私は昨年の当委員会で申し上げたことも何も食言はしておらぬとかたく信じております。すなわち昨年の期未手当は超過勤務手当及び日当直手当の繰り上げ支給をする方法以外には方法がないから、これによって取扱うよりほかはしかたがありません、御了承願いたいということを申し上げた。それが給与の改善になるということで私が責任を持ってここでこういたしますということは昨年末は申し上げておりません。今日もただいま申し上げるように、私といたしましてはそういうことに努力するつもりで、今継続しておるわけでございまして、今すぐ私が給与改善のために財政措置をして補てんするのだということをここで申し上げることは、まだその時期に至っておりません。
○森(三)委員 関連して。今櫻井君の質問に関して、三好国務大臣の答弁は私は非常に重大だと思うのです。なぜかなれば、われわれがあれだけ期末手当の問題について年末四、五日間の日にちを費して委員会を開いて、毎回政府並びに担当の三好国務大臣にその支出を要求した。そこであなたとしては非常に大蔵当局と折衝せられて、当時はまったくあなたも誠意を持ってやってくれたように私は考えておった。しかも超過勤務手当あるいは日直、宿直の繰り上げ支給をすると同時にその穴埋めをあなたがする意図である、努力しますと言ったことはから念仏じゃないのです。ただ繰り上げ支給をして、それを財政上補てんしなければ何にもならないじゃないですか。それはあなたのぺてんにかかったと同じですよ。これは重大問題です。これはすなわち鳩山内閣の性格を忌憚なく露呈したものといっても私は差しつかえないと思う。いろいろ大ぶろしきを掲げた政策——社会保障制度をやるとか、あるいは住宅を建てるとか新聞にたくさん発表しておる。われわれは再軍備もやる、あるいは社会保障制度もやると言ってもできもしないじゃないかと言って追及しておるが、それがあなたの今の言葉によって裏づけされたと思う。そんなことであるならば、私はあの年末忙しい中を四日も五日も費やしてあなた方に要求するはずはないのです。要するに財政措置が裏づけされることによってこの繰り上げ支給というものがなされなければならない。そうでなければ、繰り上げ支給をしておいてその財政措置がなければ、全く公務員というものはぺてんにかかったということになり、鳩山内閣並びに三好国務大臣を恨むのは当然だと思う。とにかく三好国務大臣としては政治的責任を持ってこれを解決されたいと思うのです。これに対して国務大臣の責任のある御意見を伺いたいと思います。
○三好国務大臣 いろいろお話は傾聴いたしましたが、これはよけいなことですけれども、私どもは責任の負えぬようなことを申し上げることはいたしません。一たび責任を負うと申し上げたことは必ず責任を持って実行する。これは私だけではない、鳩山内閣の性格はそこにあると私は信じておる。そこでこの期末手当も昨年申し上げたことと私は決して食言いたしておりません。今日財源が得られ、財政措置ができるならば、昨年といえどもできたわけです。昨年もその財政措置がなかなか困難だから、やむなく超過勤務手当等によってやった。ところでそれはことしも継続しておるわけです。そこで私どもは何とか財政措置によってそういうことがうそでなくほんとうに実行できるようなことを真剣に考えておる。私どもはいいかげんなことを言うて、できもせぬことをできるというようなことは決して申し上げません、しかし財政措置があらゆる点から見て、どうしてもできぬというようなことがあるかもしれない。そういうときにはまた諸君と意見を戦わしてどつちが正しいかやってみる必要がある。ところがわれわれの考えとしてはできるだけ誠意を持ってうそでない、ほんとうの財政措置のできるようなことでなければ明言はできない、こういうことを申し上げておる。決してやらぬという意味じゃない。これは一つ御了解願いたい。
○森(三)委員 三好国務大臣は現在においても、その財政措置をやられるというような御決意のほどを示されておる。私どももこれは必ずやってもらわなければならないし、また私はやり得ると思っておる。従いまして、あなたが今後善処する善処すると言われますけれども、私は善処も程度問題だと思う。やはりほんとうに真剣にあなたがおやりになるという重大決意を持って今後その補てんをするように私どもの方としては希望意見を述べておきたいと思う。
○並木委員 今の後段の方ならば私は了承して討論する必要はないが、前の鳩山内閣がどうのこうの、再軍備がどうのこうのと言われると、どうも与党として黙っておられない。実際この問題は超党派なんです。だから今森委員から言われたように、これをプラス・アルファに確立してもらいたいという要望は同じです。私もその意味でさっき質問したわけです。私がある期末手当を受けた人に当ってみると、やはりこれは差っ引かれたらかなわないなという声が聞かれた。この声が聞かれたということは百パーセントプラス・アルファということがはつきりしていなかつた反対立証でもあるわけです。そこで私は大臣に鋭く要求しておきます。 正確に言うと幾らですか。額によっては、これは一萬田大蔵大臣にも申し入れなければならない。
○三好国務大臣 その数字のこまかいことは今すぐわかりませんが、大ざっぱで、たしか地方公務員まで入れて大体私の考えているところでは二十億か二十四、五億前後だと思っております。正確な数字は今ちょっと記録を持っておりませんからわかりません。
○並木委員 決して少い額とは申しませんが、そのぐらいならこの際何とかしてもらいたい。これは大臣の試金石です。だてや酔狂で担当大臣をやったわけではないのですから、 これはぜひやってもらいたい。われわれは超党派、国会の立場から要求しておきます。 もう一つ地域給のことで聞いておきたい。これはこれから問題になると思うのですが、地域給の改訂法律案を出すかどうかの問題です。先般来この人事委員会を中心として、地域給の改訂については各委員とも非常に熱心で、回を重ねて検討してようやく成案を得たのです。御承知のことと思いますが、これはもう早晩改正法律案としなければなりませんが、従来から地域給に関することは政府提案になっておりますので、できればこれは政府提案で出してもらうことが一番望ましいことと思います。それができないと私どもまた別途の立場から考慮しなければなりませんので、この際大臣に至急その線に沿って地域給改訂の法律案を提出する心構えがあるかどうか、用意がおありになるかどうか、はっきりお尋ねしておきたい。
○三好国務大臣 地域給の複雑性と申しますか、これは私が申し上げる必要もないほどよくおわかりになっていると思う。同時にこの地域給に関連してやはり公務員全体の給与にも関係を及ぼすことは、これまた当然のことでありまして、相当複雑な様相を含んでいると思う、人事院の方からもいろいろ勧告があるようでありますが、この地域給はやはり公務員全体の給与の体系をもあわせ考えてやるべきではないかという考えを私は持っておりまして、目下それを調査しております。しかし地域給の現況をいつまでもこのままで放任しておくことも非常にいろいろな意味において障害を起すと思うので、これは妥当な処置をすることも必要ではないかと考えておりますが、まだ的確にそれを法律案としてすぐ出すか出さぬかということは決定いたしておりません。
○並木委員 われわれとしてはその政府提案が望ましいのですが、今の答弁では必ずしも全面的にちゅうちょしているわけではなしに、できればそういうふうにやりたいという意向も表明されているのですが、いかがですか。至急そういうふうに検討を進めていただけますか。
○三好国務大臣 今申し上げた点、政府として提案するかどうかはもう少し公務員制度、給与そのもの自体を調査した上でないとはつきりしたことは申し上げにくい。目下それを検討しております。
○松井(豊)委員 ただいま並木君から地域給の問題について大臣に具体的に御質疑があったのでありますが、この問題は長い間この待遇に浴されぬ人々の区域の問題でございまして、しかもこの地域給を実現されまして、非常にその恩典に浴さない区域の人々が調査研究されまして、いろいろこれに対してわれわれも非難され、また非常に大きな声となっております。また昨年長い期間にわたりましてこれを調査研究いたしまして、委員会といたしましてもある程度までこれをでこぼこを直す必要があるというので、最善の方法をもって検討され、またそれぞれ委員の調査研究をされました原案をもってほとんどその希望が、大体昨年の最終の委員会で委員長に提出して委員会で内定されましたるそれらの案が妥当ではなかろうか。長い間にわたって調査研究されましたためにこの問題は非常に遅延されておりまして迷惑をこうむっておる区域がたくさんあると思う。今法律の問題で政府の提案が妥当であるか、または議員提出が妥当であるかというような御意見だと拝聴しておりますが、どうしてもこれは早急に大臣に御研究願いまして、そうして大いに今後われわれも党へ帰りまして、党の意見もまとめまして、議員提出で行きますか、あるいは政府提案となりますか、これの問題を早急に解決なされんことを希望するものであります。それに対する大臣の御意見を一言お聞かせ願いたいと思います。
○三好国務大臣 今のお話の通りだと私も承知いたしておりまして、これをいつまでもこのままで放任しておくことはよくないと思いますのと、また御承知のように町村合併等によりまして従来の地域給にいろいろまた変化を起すようなところもあるようで、このままでいつまでもほうっておくとますます複雑になり、公正を欠くようなことになるので、こういう問題は、全体的にいうなら、先ほど申し上げるような公務員の給与全体の問題とできるだけからみ合せて解決することが一番いいと思いますけれども、しかしそれは時間的にいかぬというなら、この地域給の問題だけは何かの方法によつて処理するということは、これはお互いに研究して行かなければならぬと考えております。
○受田委員長 この際三好国務大臣に当委員会として御要求申し上げたい点がございます。それは公務員制度の調査に関する現在までに政府自体でお進めになっておられまする資料を御提出願いたい。 第二点は、期末手当の支給に関する国家公務員の各省別の支給状況をお伺いしたいと思います。 —————————————
○受田委員長 次に地域給に関する協議に入ります。 本問題は、その性質上各方面に利害関係の多いものでありまするので、協議は秘密懇談会にいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○受田委員長 御異議なければ委員会は秘密懇談会とすることに決しました。委員並びに委員会関係の職員以外の方の退席を求めます。 ————◇————— 〔午後三時二十五分秘密懇談会に入る〕 〔午後三時五十七分秘密懇談会を終る〕 ————◇—————
○受田委員長 秘密懇談会前に引続き公務員の給与に関する調査を進めます。文部政務次官が見えておりますから質疑を許します。櫻井君。
○櫻井委員 先ほど年末の公務員の給与改善措置の実施後の状況につきまして、給与担当大臣である三好国務大臣に種々の観点から質問をいたしたわけでありますが、その中で文部省関係のいわゆる教育公務員の点につきましては、大臣も所管上、明細な答弁も事実上できなかったわけでございますし、ぜひ文部当局からお聞きしたいというので御出席願ったわけであります。そういう観点に立ちまして昨年末に行われました年末手当につきまして、年末においては特に安藤文部大臣が非常な御努力をなされまして、地方公務員である教育公務員についてのいわゆる給与改善措置といたしまして、義務教育費国庫負担の中から日宿直料の繰り上げ支給、こういう形をもって二億九千万円御融通をしていただいた。その旨はこの人事委員会からの要望もございましたし、自治庁及び文部省からそれぞれ都道府県知事あての通知が行っておることは私ども承知しております。そのような非常な御努力を願って一応何らかの給与改善措置が講ぜられたわけでございますが、その後全国にわたっていろいろその実施後の状況を承りますと、せっかく文部省が親心をもって三億になんなんとする給与措置を講ぜられたにもかかわらず、東北六県及び岐阜、京都、島根、広島のごときは、これが地方公務員である先生方の手に渡っていない、こういうことを聞くのであります。なお和歌山県、愛媛県、鳥取県、岡山県、この諸県におきましては一応一・二五プラス日宿直料の繰り上げという形で何がしかのものが出て、そしてそれがこの一月になって、それは繰り上げ支給であるから、この一月分から差し引くのだ、こういう状況が出ておる、こういうのを聞くわけでございますが、この点について文部省は全国の状況をどのようにつかんでおられるか。一応文部省の御答弁をお聞きいたしたいわけでございます。
○小高政府委員 ただいまの御質問にお答えいたすのでありますが、私も実は各地の状況を調査したのでございますが、大体東北六県等においては、秋田の状況を聞きますとお説の通りで、まだ遅滞しておるというのでありますが、この点につきましては私どもは当初からやはり繰り上げ支給ということを考えておりまして、いまだにそういう姿でおるのでありますが、諸般の実情等を考慮いたしますと、それぞれ何とか努力してやらなければ、これは跡始末がつかぬではないかというような気もいたすのであります。私どもはそういう気持を持っておりましても、ただいまの段階におきましてはあくまでも繰り上げ支給ということが一つの建前になっておりますが、しかし大臣からもしかるべき答弁があったようでございますから、そういう線に沿って一つ何とかこの解決に努力しなければならぬ、かように考えておるのであります。
○櫻井委員 そうすると事実上渡っておる県と渡っていない県があるというこの事実は、文部省としても認めておられるわけですか。
○小高政府委員 全部詳細には調査ができておりませんけれども、大体アウトラインくらいは了承いたしております。
○櫻井委員 それでこの問題は、文部省では繰り上げ支給という形をとっておられるのですがね、しかしこれはあの十二月の忙しいときにおいて、人事委員会は何回も会議を持って二回にわたる決議をやっておるし、人事院総裁も三好国務大臣に勧告をしておられる通り、いわゆる公務員の非現業、現業、それから国家公務員と地方公務員、こういうものの間に不均衡がないように、これが大きな一つの筋なのです。できるだけ不均衡をなくするということ、これは三公社五現業のような独立採算制を持っておるところと違って同じようにピチッとすることには行かないでしよう。しかしそういう恩典があるのと全然ないという非常な不均衡があってはいけないというのを二回にわたり人事委員会の決議であげている。そしてその線に沿って文部大臣は努力されたのであって、年末の人事委員会における大臣の答弁はあくまでもその答弁であった。給与改善措置として不均衡がないようにしたいからというので、今のところ手段としては教員には超過勤務手当というのがないから、日宿直料を繰り上げ支給するという方法よりないから、これでがまんを願いたい、こういう答弁であったわけです。これは先ほど三好国務大臣にもよく申しておいたのですが、単に繰り上げただけで、正月の十五日にもらうのを十二月にもらったということであれば、これは何ら給与改善措置ではなくて、見方によっては改悪措置かもしれない、かえって繰り上げてもらった方が迷惑という人もあるかもしれない、そういう措置は人事委員会では要望もしていないし、大臣の答弁もおそらく先に出すだけで、あとからまた差し引くというのではなかったと思うのです。あのときの大臣の答弁なり、政府側の年末にあたって金融財政措置をした精神というものは、やはり不均衡を生ぜしめないための措置であって、プラス・アルファという言葉を使えばやはり給与法に抵触して行くので、給与改善の措置である、こういうことをお互いに含みとしてこれはやって来た問題である。ここにおいて文部省が、実はあれは言葉通りの繰り上げ支給であって、あとで差し引くのだというのだったら、これは現業と非現業どころか、非現業の中の国家公務員と地方公務員の差がまだこんなについているということです。事実上何ら措置にはなっていない。そういう点について、現在に至っても文部省はあくまでもこれは繰り上げ措置だ、あとやはり財源的措置はできないのだ、こういう考え方でおられるのですか。その点一つお伺いしたい。
○小高政府委員 お説の趣旨がよくわかるのであります。そこで年末差し迫った際の大臣の発言等も参考に引例されましたが、これは不均衡を是正するというような考え方も確かにわれわれは持っておったのでありまして、そうなりますとこの穴埋めを適当にやらないと話が違うじゃないかということもよくわかりますし、気持の上においては何とかこれを善処していかなくてはいかぬということを十分に考えておるのでありまするが、ただいまこの席で質問されますと一応繰り上げということを申しておりますが、これは三好大臣とも相談いたしまするし、安藤文部大臣とも協議いたしまして、極力当初の出発のわれわれの気分が生きるように、今後最善の努力を払いますことをここで申し上げさせていただきたいと思っております。
○櫻井委員 大体御意思はわかりました。ここで追及して行こうとも思わないのですが、御趣旨の精神でどうしてもやっていただきたい。それで問題は先ほど申しましたようにまだ交付されていないところがあるわけです。これに対してはどのような考えでおられますか。岐阜とか京都、島根、広島、それから福井、香川、これは行ったか行かぬかわからない。まあ県の名前は別といたしまして、事実上文部省からこれはこういう金であるからほかに流用するなと実にかんで含めるような通達が出ているわけです。それにもかかわらず、非常に財政的に逼迫しておったかどうかわかりませんが、事実上文部省の親心が下部まで届いていない。一つももらっていないというような県があると思うのです。これに対しては文部省としてはそれは地方自治の趣旨からやむを得ないというふうに考えておられるのか、また何とかさらに勧告するとか、適当な方法を考えておられるかどうか。
○小高政府委員 ただいまの点につきましてはそのまま放置しておくわけには参りません。自治庁とも協議の上でいたしたことでありますので、地方自治庁とさらに打ち合せをいたしまして、これが解決に当ってしかるべき措置を至急に取り運びたいと思っております。
○櫻井委員 もう一度念のためにお聞きしたいのですが、あのとき文部省が二億九千万円ですか出されたのですが、あれは義務教育費国庫負担金の中から出されたわけなんですか。
○緒方説明員 ただいまのお尋ねはその通りであります。義務教育費国庫負担金の第四・四半期に交付すべき額のうちから、三億弱でございますが、これを第三・四半期に繰り上げて都道府県に交付した、こういう措置でございます。
○櫻井委員 そうすると、国の交付したひもつきの金を地方が勝手に流用するという事態が起きているわけですね、これは実際ひもつきの方に渡してないからそういう事態が起きていると、こう解釈していいのですか。
○緒方説明員 私その府県の資金の使途につきましてはよくわかりませんが、これはあるいは支払いしないでそのままあるかもわかりませんし、その点は具体的な事実はよくわかりません。 そこでこれはその直接のお尋ねに関連いたしませんが、先ほど政務次官から御答弁がありましたので、私はきわめて事務的な観点から申し上げますと、この措置は、先ほどからお話のように、従来は教員につきましては超勤手当という制度がございませんので、非常に不均衡な取扱いがされておった、その不均衡な扱いを是正するためにとった措置でございます。超勤手当がありませんので、それで宿直手当の形をとっておるわけであります。超勤手当につきましても、これは国家公務員、地方公務員を問わずと考えますけれども、繰り上げ支給ということでございまして、新たな財源措置はこの関係においてもなされていないと私は理解しております。そこで国庫負担金の関係、宿直手当の繰り上げ支給につきましても、新たな財源措置はしていないわけでございます。これはただいま申し上げましたように、第四・四半期に交付すべき金の一部を第三・四半期の十二月に交付をしたいという措置でございます。従いまして、それについて各県で実施いたします関係につきましては、文部省としては、一般公務員と教員との差別扱いがないように強く期待をし、その旨を通牒いたしたわけであります。先ほどからお話のように、まだ実施されてない府県につきまして、はたして一般職員との差別扱いの結果そういうことになったのかどうか、一般職員に対しても繰り上げ支給ができていない県があるのじゃないか、この辺のことを現在多少調査いたしております。そういうことでございまして、ただいま政務次官からお話がございましたけれども、事務的に申し上げますと、文部省として地方に勧告をするという形はとりにくい段階でございます。正式に勧告をするという形にはまだなかなかむずかしい点があると存じます。と申しますのは、これは国庫負担金の半額の負担でございますし、あとの半額は県の自主財源でまかなわなければならぬということになりますので、そこに非常にむずかしい関係があるかと存じております。
○櫻井委員 私その交付金の使途についての専門的知識はないわけですが、そこでお尋ねしたいのですが、文部省は第四・四半期の分を日宿直の前払いとして交付したわけですね。これは、ほかの県庁の職員とかなんとかのプラス・アルファの関係上、県庁の職員に出せないんだから先生方に出すわけにはいかないというのでとっておくことはいいとして、県が非常な赤字である建前からそれをほかに流用するということは、これは法の建前からいうと許されないわけだと私は思うのですが、その点はどうですか、拘束力があるのですかないのですか。
○緒方説明員 最終の決算におきまして、その国庫負担金がほかに使われておる、こういうことであれば、私は明らかに違法であろうと思います。しかし年度の途中におきまして、これは県が自治体として自主的にその財政の運営をやる権限がありますので、資金の運用として自主的に行いますことが違法であるということがいえるかどうか——私ちょっと法律の関係はよくわかりませんけれども、そういうことはあり得るんじゃないかと考えます。
○櫻井委員 わかりました。それで私の質問は打ち切りますけれども、きょう安藤文部大臣が出て来ておられれば、一番いいのですが、私ども年末にどういうふうに改善措置をするかについて大分いろいろお願いもし、文部省の見解も聞いて、あのような形でできたわけでございますが、きょうお見えになつていないので、大臣を追究するわけにいかぬと思いますが、あくまでもやはりあのときの趣旨は、先ほど私が述べた通りだと思うのです。従ってここで次官から必ずそうするという言明はできないかと思いますが、その精神を生かされまして、これはあくまでも給与改善措置でありますから、ぜひ一つ何とか穴埋めの点について、文部省としては全力を傾けられるように御要望申し上げたいと思います。
○加賀田委員 大体文部省として義務教育の国庫負担金の三億弱程度を各地方団体に支給したというのですが、これはやはり日直、宿直費の前渡しの財源としての意味の上に立って支給されたわけですね。そういう意味じゃないのですか。
○緒方説明員 さようでございます。
○加賀田委員 そういたしますと、今調査中と言っておられますけれども、やはり二、三の地方自治体は支給してないということは事実だと思います。そうすると、十二月末にそういう理由のもとに財源を渡しておるにかかわらず、実際は先生にそれが渡されていないとすれば、文部省としてその財源を引き上げる用意があるかどうか、その点を一つ伺いたい。
○緒方説明員 その点は先ほども申し上げましたように、当然第四・四半期に交付すべき金を繰り上げて支給したということでございますので、いずれにしても第四・四半期になりまして支払いの必要のある金であります。従いましてただ十二月にそれが支払いされていないからといって、文部省として引き上げる、そういう措置はとる必要はないと考えております。
○加賀田委員 それでは文部省として、第四・四半期の義務教育費国庫負担金の半額を、いつどういう方法で支給される計画を立てておるのか、御説明を願いたいと思います。
○緒方説明員 国庫負担金の地方に対しまする配分につきましては、その都度概算交付の協議を大蔵省とやってきめるわけでございます。私ちょっとここで正確に申しかねますけれども、第四・四半期分につきましては、なるべく早く交付するということで大蔵省と種々協議をしておるわけであります。ただ大蔵省といたしましては、地方に対しまする資金の配付につきまして、これは義務教育の国庫負担金だけでなしに、いろいろございますので、その点を勘案してこれを順次操作して行くということになりますので、まだはっきりいつ、どういう計画ということは申しかねますけれども、私の方としてはなるべく早くこれを交付したい、かように考えております。
○加賀田委員 いわゆる日直、宿直の手当の前渡しという形で三億弱の金を先に渡しておる。そういう趣旨のもとに渡された財源を地方団体がまだ支給してないということになれば、それに充用していないということになる。しかも第四・四半期に渡す金もこれをいつ渡すか、あるいはどういう方法で渡すかということが決定されてないということになると、渡すべき金を地方自治体が握っておるということになる。もし渡してないとすれば、文部省としてそれを引き上げる用意があっていいと思います。そうして総合的な計画の上に立って、第四・四半期の金を渡せばいいと私は考えますが、どうでしようか。
○緒方説明員 いずれにいたしましても第四・四半期の交付をいたします場合には、第四・四半期所要額というものを総合的に勘案して渡すわけでございまして、そのうちの一部を前に渡してあったということでございますので、その点はさほど心配は要らぬのじゃないか、かように考えております。
○加賀田委員 それはもちろん第四・四半期に渡す総額の一部を前渡ししたことは事実だと思いますけれども、それは年末において日直宿直の前渡しの財源というひもつきで渡したわけですね。それが各府県においては、教員に渡されているところと渡さないで地方自治体が持っているところとがある。これは金のことですから、いろいろ流出しようとすまいと、決算に合えばいいわけですが、事実三億弱の金を渡して、各府県においてはそれが前渡しされていないということになれば、第四・四半期の義務教育費国庫負担の半額を渡す計画が立ったときに、その総額を渡すからといって、お前たちは渡してないのだから前のを出せといって取ることも私は可能だと思うのです。そうでなかったら、やはり全国平均に、なぜわれわれの意図する通り教育職員に対してその前渡しをやらなかったか、また前渡しをすべきだというような強い指示が、文部省としては必要だと思います。これは第四・四半期の前渡しだからといって、しかもできれば日直宿直の先渡しをやってくれないか、その財源だというので、ひもつきのような形で渡しておいて、それはあとから第四・四半期の財源にプラスされるものではないかもしれませんけれども、一応それはひもつきだと思います。しかもそれが、ある県では渡している、ある県では渡していないということになったときに、第四・四半期の金は全部こういう計画で渡すのだということが決定されたから、あらためてお前はこちらへ出せといって戻させることもできると思います。そういう強硬な手段を講ずる意図を持っているかどうかということと、さらに何らかの方法によって、実施してない府県に対して実施するように強く要望する手段を文部省として持っているかどうか、こういう点について質問いたしたい。
○緒方説明員 御説のように、年末に交付いたしましたときには、文部省としましても通牒を出しまして、繰り上げ支給のための財源としてこういうものを渡すと申しております。それが渡っていないということは、これは文部省の期待とは違ったことであります。しかしこれは制度といたしましては——制度と申しますか、国庫負担法の建前としましては、やはり宿直手当としての給与国庫負担金としてというところで大きく縛られるのでありまして、その支給の時期につきましては、これはやはり県の事情で区々になることは、ほかの場合にもあり得ることであります。でありますので、第四・四半期に交付いたします場合に、繰り上げ交付いたしました額は当然差し引いて交付することになります。そこで先ほど申しましたように、総合的な勘案ということでいたすわけでございます。従って私は、今の御説のように、引き揚げてそしてさらに交付する、こういう手続をとる必要はないと思います。なるべく早く第四・四半期の交付もいたしたい、かように考えて、今努力いたしておりますので、御了承願いたいと思います。
○加賀田委員 もちろん僕は、法的な技術面ではそういう必要はないだろうと思うのです。しかし地方公務員の給与その他の問題を扱う権限は、全部各地方自治体が握っておるわけです。そういう関係から、せっかく三億弱の金を年内に渡しておるにもかかわらず、教育職員にそれが渡っていないという、こういう状態の中で、文部省としてはやはりそれくらいの腹がまえをもって、全府県にわたって実施されるように努力していただきたいと私は思う。そうでなければ、法的には金を渡したけれども、各府県に自主的にこれをまかしておるという、しかも権限は地方自治体が持っておるのだ、だからそれはやむを得ぬというような弱虫では、私は現在の四、五県の府県はなかなか実施しないのではないかと思う。そういうような強い意思を持って、このことを実施してもらいたいと思う。安藤国務大臣も、文政の均衡の上に立って、給与問題は非常に重要なので、全国の国家公務員と地方公務員と教育職員とは、できるだけ不均衡を避けるように努力する、そのためにこれをやるのだという強い意思を持っておるにもかかわらず、各府県単位において、教育職員のこういう期末手当のアンバランスの問題が起っておるということは、教育職員の内部においてもおもしろくない問題が起ってくると私は思う。これは政府としてはやはり重視して、できるだけ実施するように最大の努力をしていただきたい。もしそれが実施されないとするならば、何かの手段を講じて、強硬な方法をもって、今櫻井委員の言われるように、岐阜、京都、島根、広島、これらの府県に対してよく考えてもらいたい。 それから年末において、人事委員会を通じて質問をし、あるいは意見を述べておりましたが、この給与法の改正ということは時期的にも困難であり、団交権を持った三公社、五現業等においては、それぞれ一・二五以上の期末手当を持っておる。団交権を持っていない国家公務員、地方公務員、教育職員、これらに対しては不均衡を生ずる。しかしながら期末手当を法的に給与法の改正に基いて増額することは困難だ。当面はやはり超勤の前渡し、あるいは日宿直手当の前渡しということで、これらの不均衡を何とかカバーしたい、こういうことが趣旨だと思う。だから法的措置としては、給与法に抵触しないように、手当の先渡しという形で処置をしたけれども、底に流れておる本旨というものは、政府自体も説明されておるように、不均衡をできるだけ縮小するということが本旨だと思う。だから今年が明けてしまって、ただ表面に浮んでおる、先渡ししたのだという法的な措置だけでは、やはりこれらの国家公務員あるいは地方の教育職員は非常にかわいそうだと私は思う。これは政府としてもできるだけ財源措置をするとか、あるいは形式的に前渡ししたので、あとでそれを差し引くというような酷な手段でなくて、総合的に善処してもらいたい。でなければ、あとから差し引かれてしまうとするならば、年末に渡されて喜んだけれども、ぬか喜びで、年が明けたらすぐ取られてしまうというような状態が起れば、これは不均衡というものは同じような状態で、ただ時期的なズレがあったというだけで、不均衡というものは従来と変らない、そういう形になってくると思いますので、最大の努力を傾倒していただきたい。
○受田委員長 委員長から小高政務次官に一言お尋ねいたします。当委員会所管の公務員の採用についてでありますが、大学、高等学校を出た学生、生徒の官庁就職について、前内閣当時より、何らかの臨時的行政措置をとってこれを就職せしめるようにするという言明があったのでありますが、現内閣文部当局としましても、この大学、高等学校卒業者の官庁における臨時職員としての採用について、行政措置を十分おとりになる用意をしておられるのかどうか、お伺い申し上げておきたいと思います。
○小高政府委員 ただいま委員長からお言葉の、官庁職員に臨時的にでもこれを採用する用意があるかどうかということでございますが、私は安藤文相とも年末来、春にかけて二回ほど協議したのでございますが、官庁関係に限らず、学校を卒業して就職できなくて困る。これはどういう解決方法をしたらいいかということになりますと、やはり産業の興隆ということと並行して考えて行かなければならないことでありますので、それらの対策につきましては官庁ばかりでなく、一歩進んでどういうように政策を樹立して失業者を少くするかということ等も、ただいま真剣に部内において協議中でございます。これは機会を得て安藤文相からまた発表なり申し上げる機会があろうと思いますが、ただいまの委員長の御意思を十分に体しまして、さっそく文部大臣と打ち合せいたしまして、しかるべき答えの出るような努力をいたしたいと思っております。
○受田委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明日午前十一時より開会いたします。 散会いたします。 午後四時三十二分散会