人事委員会 第7号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/01/19
会議録
○受田委員長 これより人事委員会を開会いたします。 調達庁職員の人員整理の問題に関し、調達庁次長山内隆一君が出席せられておりますので、その説明を聴取いたします。調達庁次長山内隆一君。
○山内説明員 調達庁の昭和三十年度の人員整理について概況を申し上げたいと思います。 御承知のように、調達庁は、だんだんとその仕事をやるに従って仕事が少くなり、自然定員についても漸次減少せざるを得ないような状態にありますので、先般の国会におきまして、三カ年にわたって七百一名の定員減——第一年度たる二十九年度には二百二十五名、第二年度の三十年度には三百三十二名、三十一年度は百四十四名という減を受けることにすでに法律で決定されたわけであります。二十九年度の二百二十五名の整理はほとんど完了いたしまして、三十年度の整理をいかにするかということが私どもの悩みの種でありまして、これを新しい年度に入ってから急にやることではいろいろの点において、整理される方またする方の立場としても支障がありますし、また円滑に行かないおそれがありますので、早くこの計画を立てて、進行することがいいんじゃないか、そういう意味で実は三十年度の整理の具体的の計画を今から立てて進めて参りましたことが、あるいは見方によっては誤解の起きた面がなきにしもあらずと思いますし、あるいはまた少し早まり過ぎていはせぬかという批評もないとも限りません。しかし私どもはなるべく早くから手をつけて長い整理期間を準備して、その間に極力円満な話合いをつけるあるいは就職あっせんをやって路頭に迷う者の一人もないことを期して、今全力を尽しておるわけであります。またそんな意味において早くこの計画を立てた次第であります。 そこでこの整理の方針としては、言うまでもなく、希望退職を根幹とするという方針には変りがないわけであります。しかし希望退職のみでは果してうまく整理ができるかどうか、これはいささか疑問であります。ことに昨今のような経済情勢におきましては、そこに非常に不安があります。さればといって定員減がすでに国会できまったものはどうしても理事者としてやらなければならぬ。そこで欠員というものはどこの官庁でもある程度人事管理上必要と言われておりますが、できるだけ欠員を充当して、実際の整理を少くする、こういう考え方をいたしております。それからそれでもなお満たないというおそれが多分にありますものですから、そういう面については本人の技能などによって他に転換して、その能力を活用することの方がかえっていいのじゃないか。調達庁におりましては、その人の技能からいって今の調達庁は昔と違って向かないという面もなきにしもあらずであります。と申しまするのは、従前は間接調達でありまして、調達庁みずからがいろいろな建設あるいは物の購入とかサービスというようなものを、駐留軍の調達命令によって直接処理して来たものでありますが、全全部直接調達になってそういう面はなくなって、今度の新しい調達庁というものはほとんど一般行政官庁と同じようになって参りましたために、自然そういう特殊技能は現在の調達庁においてはあまり必要性がないという面もありますので、そういう意味においてできるだけ話し合いの上、他に転換するというようなことも考える必要があるのじゃないか、かように思っております。 大体以上のような方針で、極力円満に整理を進めたいと考えておるわけであります。
○受田委員長 調達庁当局の説明は終りました。ただいまの説明に質疑がありますれば、これを許します。
○櫻井委員 それでは調達庁の山内次長に少し質問を申し上げたいと思います。 ただいま行われておる調達庁の行政整理と申しますか、これは先ほどの説明によりますと、十九国会で成立したところの定員法に基いてなされつつある。大体その減の規模も今お伺いしたわけで、三十年度は三百三十二名の整理をやらなければならぬ。これをできるだけ円満な方法をもって解決するために早くから準備中であるということでございますが、この十九国会で成立いたしました定員法につきましては、これは私どもの管轄外でございますので、それについて論及しようとは思いませんが、しかし御承知の通り国家公務員、地方公務員というものは、公務員法というものがありまして、これによって身分が守られておるわけであります。従って定員法でかりにこの定員を減らすということが決定されましても、国家公務員法の精神を無視して減らすということは避けなければならぬ。従って国家公務員法の方から見ますと、おそらく七十八条の四、これを適用しておられると思うのです。七十八条の四に、官制もしくは定員の改廃または予算の減少により廃職または過員を生じた場合降任または免職をすることができるという条項がございますので、おそらく私どもはこれに該当すると思うのですが、それにいたしましても、いろいろ人を減らすということは、今の社会情勢の中においては非常に本人の生活を根本的に脅かすことになりますので、これは慎重な考慮が払われておると思うわけです。 私質問いたしたいことは、先ほどのお言葉にも、この当面の三百三十二名を整理するにあたって、本人の希望退職、これが第一、それから欠員があったらこれを充当する、こういうお話でございましたが、現在の調達庁における欠員の数は大体どれくらいございますか、お聞かせ願いたいと思います。
○山内説明員 約百五十名くらいと思っております。
○櫻井委員 それでは希望退職というようなことも考えられて、希望退職の調査もなさったと思うのでありますが、希望退職として本人が申し出た人数がどれくらいございますか、これもひとつお聞かせ願いたいと思います。
○山内説明員 実は十二月の上旬でしたか、いろいろの事情で途中でもって整理方針の通告なり伝達をちょっと差控えるようなことをいたしましたために、全部がそろっておりませんので、まだ今のところ途中にあると申し上げるほかないと思います。
○櫻井委員 全部の完了をまって正確な数字が出るわけですが、今つかんでおられる現在の資料では何名くらいの数字でございましょうか。
○山内説明員 現在のところ約百三十名から、あるいはちょっと上まわっておるか、その辺に承知いたしております。
○櫻井委員 そうすると大体欠員が百五十名ほどあり、希望退職が百三十名あるということになりますと、大体三百名近くの二百八十名という数が出て参りますので、大分三百三十二名という線に近いわけですね。そうするとあなた方の解決の方も、大体この欠員を定員の減らす方に入れて、それで希望退職を募って行かれると、非常な無理をして首切りと申しますか、こういうことを強行しなくちゃならぬという事態も相当緩和されるのじゃないかと思うのですが、そこらの見通しはどういうふうに持っておられますか。やはりどうしても強制的に整理をする者が出て来るのか、あるいは欠員なり希望退職者によって大体この三百三十二名というものが埋まるか、そこらの御見解を承りたい。
○山内説明員 今申しました数字、それを合計しますと三百三十二名との間の差は五十名ばかりになりますが、しかし欠員の約百五十名というものは、私はできるだけたくさん整理に充当したいと思っておりますけれども、先ほどもちょっと申しました通り、やはり人事管理上どうしても欠員というものはある程度なければなかなか役所の運営というものはできませんので、その点をどれくらいと見るかというところが非常にむずかしい問題でありますけれども、そういう意味のものはやはり相当数なければならぬというふうに考えておりますので、今申しました数字の開きだけの問題ではないと思っております。
○櫻井委員 この欠員を持っておるということが、やはり管理上必要であるということは私どももわかるわけです。しかし整理ということになりますと、これは整理される方の側からしますと、非常に生活を脅かされ、大きく考えればひいては基本的人権の侵害というふうにも考えられる。そういう面から、役所が欠員を持っておった方がやはり役所の運営に便利だから、これは少しとっておいて整理の首切りの方を強行するということは、これは少し首切られる方の立場に立った考え方ではないように思うのですが、その点はやはりどうしても欠員は確保しつつ整理はやって行く、こういう御方針でございましょうか。
○山内説明員 御趣旨ごもっともと思いますけれども、どうしても役所としてはある程度欠員がなければ困る。その理由は、一つには調達庁という役所はどうも受身の役所でありまして、他の省と違って、自分から国家の現状なり、あるいはいろいろな国民生活の状態なり、あるいは商業の状態を考えて、自分の省は今度はこういう計画でやるというようなわけには参りませんので、ほとんど軍の動きのぐあいによりまして調達庁の仕事の分量の変化が各局に起って参ります。そんな関係でどうしても局と局との間に途中でまったく予想しない仕事と定員のアンバランスが起る。ところがその場合に、以前のように楽に人事上の配置がえができるならば、その面においてはそれに応じてすぐに配置がえをするということになりますが、今日の状態ではなかなかこの配置がえが急速には参りません。自然急に仕事がふえてやらなければならぬときには、急いで若干は最小限を補充しなければならぬという場合が起って参ります。そういう配置がえが完全に思うように行けるという前提に立てば、その欠員の維持ということはわずかで済むと思いますが、そう参らぬ面が調達庁にありますことを絶えず頭に置いて行かないと、非常に仕事の進行に無理があるというよりは支障を生ずるという点が一点と、もう一つは近ごろの人件費等の給与予算の編成の仕方が、財政緊縮なり、予算の減少という目的からでしようが、非常に窮屈になって参りまして、いわばほとんど人事院できまった級別定数の現員現給式に近いような数字で予算がきまるわけでありまして、従って欠員が全然ないということになると、途中での昇給昇格ということが非常に窮屈になる。それは職員多数の人の士気に影響するというようなこともありますので、それをあらかじめ予定して何人分というようなわけには参りませんし、またそう考えることがいいか悪いかということは問題がありましょうけれども、そういう意味もあって、人事管理の上から行けば多少そこにゆとりを持たぬと非常にぐあいが悪いというようなこともありますので、なるべく今申しましたような理由に基く欠員というのは最小限にとどめたいと思いますけれども、どうしてもある程度は必要である、こんなふうに考えております。
○櫻井委員 調達庁の中にはやはり職員によって構成された組合があると思うのでありますが、行政整理にあたってはこの組合と十分話し合いをしておられるかどうか。
○山内説明員 私どもの立場から見れば、非常にたびたび組合の希望する場合に組合と懇談することを拒否したというようなことはないと私どもは考えておりまして、きわめて密接な連絡をとって極力相談の上やっておるというふうに考えております。
○櫻井委員 調達庁の発足から現在までの状況を見ますと、だんだん規模を縮小されている一方なんですね。毎年こういうふうに整理をやって来ておられるようですが、こういう情勢の中において新規採用というようなことをやっておられるかどうか。
○山内説明員 新規採用も大体年によって多少の変化がありますが、まずまずかろうじて仕事をやるに支障を来たさないという範囲においては新規採用をやっております。ことに新規採用の中には、調達庁の中の質を少しでもよくし、しかもまた若返らせるというような意味もあって、国家公務員試験に合格したような者も若干ずつ補充いたすような意味で新規採用をいたしております。
○櫻井委員 庁そのものが大幅な縮小をやる、こういう中で新規採用を毎年やって行かれるということは、現在そこに勤めておる人たちの生活権というものをやはり相当圧迫するような結果になるんじゃないかと思うのですが、その点はどういうふうに考えておりますか。
○山内説明員 これもまことにごもっともでありまして、大量な整理をやるときには新規採用を慎しむべきじゃないかということも、私ども異存はありません。ただ先ほども申し上げましたように、たとえばこの二十九年度で見るならば、横浜とかあるいは北海道——北海道も後に至っては少し情勢がかわりましたけれども、最初の情勢等から言うと、前からの欠員が多いところへ持って来て、仕事の分量が急に多くなった。横浜の局は極度に多くなったということで、このままでは横浜の局の仕事がやって行けないというような状態が起って、配置がえをやりたくともなかなか思うようにできない。やむを得ずちょっとまとまった人員を採用したというようなことがあるわけで、似たような趣旨から、先ほどのある程度欠員を置かないと調達庁の仕事の性質上やって行けないということも、新規採用のときには起って来る。ある計画をもってやるという意味じゃ毛頭ございません。
○櫻井委員 業務が特別に増大して来た、そのために労働強化になるから新しく人員を雇い入れる、こういう御趣旨であれば私どもは決してこれに反対するものではございません。しかし人員整理ということに便乗いたしまして、高給者を減らして、安い者を入れた方が予算上操作がやりやすい、こういう趣旨のもとに新規採用をやられるようなことがあるならば、これは絶対反対しなければなりませんが、そういう意図はございませんか。
○山内説明員 そういう一般方は針むろん整理でもとっておりませんが、二十九年度の整理のときに結果においては多少そういうきらいが起った。それは過去の毎年々々の整理に当りましては、失職というようなことは非常にお気の毒だ、まず就職のあっせん、自主的に就職の予定が立った者から整理をやりたい、こういうような考え方によって毎年やったわけであります。そういう関係で比較的高年齢者が調達庁には非常に多くなりまして、そういうようなことから、先ほど申しましたように、二十九年度あたりの予算の編成が非常に窮屈であったために、どうも人件費の執行の上からある程度高年齢者にやめてもらわなければやりくりがつかないというような、予算面からの一つの圧迫がありましたために、そういうような結果に若干なりましたことは私ども遺憾に思いますが、やむを得なかったのであります。
○櫻井委員 大体御趣旨は承りましたが、この人員の整理ということは非常に大事業なのであります。ことにこういう法律でこれが強制的になされるわけでありますけれども、その衝に当られる長官なり、次長さん方の御苦労と申しますか、心労と申しますか、これは十分お察しできるわけでございますが、しかし整理される側ではほんとうに生活を守ることでございますし、配置転換やその他の処置を何ら講ぜられずに、いきなり首を切られたのでは生活が根本的に否定されるわけでございますから、そういうことは万々なさらないと思うのであります。特に調達庁のごとく毎年々々人員を縮小されて行くというような官庁にとっては、そこに勤めておられる方は常に戦々きょうきょうとしておるために、安んじて業務に手がつかないということが考えられるわけであります。これはまた整理される機会があるかもしれないというような不安を持つ。従ってこのような官庁においては整理にあたっては、幸い全員の意思を統一するところの組合があるのでありますから、そういうものと十分円滑なる御交渉をなさって、その納得の上で整理にあたっていただきたい。私は長官に御要望申し上げて責任ある御答弁をちょうだいしたかったわけでありますが、長官が出席ができないというのではなはだ遺憾に思います。それで明日でもぜひ長官に出てもらって、長官の御意思をはっきり表明していただきたいわけでありますが、次長さんとして今度の三百三十二名の整理に当ってはできるだけ希望退職で埋める。これは三百三十二名出て来ないかもわからない、希望退職なり欠員もあなたのおっしゃるように全部百五十を百五十として出すわけには行かないかもしれないが、できるだけ整理の人員の出血を少くして納得の行く線、希望退職なり欠員なりそういうもので埋めて行くというような大きな方針、そういうことがここではっきりお約束できないかどうか。これは全部そうならないかもしれません。しかしそういう方針で進むのだ、希望退職と欠員、そういうものでできるだけ充当するのである、こういうふうな御言明、御決意がはっきりここでお聞かせ願えないかどうか。
○山内説明員 今後の整理の方針として今お言葉のような考え方でやる意思がないかどうかというお尋ねでございますが、根本の考え方としては極力御趣旨を尊重してやりたいと思います。ただ多少調達庁の事情ということについてこういう点を御理解願いたいと思います。今もたびたびお話があるように、毎年々々整理を食っておる。従って調達庁の職員というものは始終不安にかられておびえておる。そういうことが仕事の執行にも影響して、それが能率に影響するというようなこともないとは限らぬと思います。そこで私ども調達庁の多数の職員、あるいは見方によれば全員の希望と申し上げても過言でないと思いますが、何とかもう少し機構的に調達庁の職員が安心できるようなことになってくれぬかという希望は、すでによほど前から出ておりまして、私どもはその職員全部の熱心な希望の方向に向って長官を補佐して、今長官も非常に熱心にその方向に向って努力を払っているわけであります。その場合にやはり調達庁の内容といいますか、あるいは職員構成といいますか、そういうものが先方に非常にきらわれるというような状態になっておりますと、そこにまたえらい支障が起りますので、先方の調達庁の職員構成なりあるいは組織なりに対する希望等がわかりますれば、なるべくそれを尊重して、できるだけ職員の希望に沿うような将来の機構にまとめ上げるに都合のいいようなかっこうを今から準備しておく必要がある。そういう意味合いにおいて、今の御期待と多少離れるようなことも絶無とは限らぬと思います。 それからもう一つ今お話がありました通り、希望退職とか欠員だけでは、いろいろな情勢からとうていまかないがつきかねると思います。その場合におきましても、私ども決して強制して退職させるというようなことを今考えているわけではないのでありまして、先ほども申し上げましたように、特調の人についてなるべく就職あっせんにより、また本人としても就職運動をする十分な機会と時間的な余裕を与えて、そうしてまとめて、それによって円滑に転換ができるというようなことを期待いたしておるわけであります。ですから、ややともすると、何だか強制退職を迫っているようにあるいは見えるかもしれませんけれども、決してそうではなくて、果して強制になるかならぬかということは、年度末と申しますよりは、あるいはまだ新年度になっても若干の予算はいただけますし、それから実は特にお願いをしたいと私の考えているのは、臨時待命制度というものをぜひ三十年度も少くとも調達庁のような役所のためにつくっていただきたい。そうすると、その方でまた何箇月かという余裕ができて来る。そういう長い間に就職あっせんの努力をして行きますれば、一人も出血を出さぬということもできやせんか、かりに多少あったところで強制になるかならぬかという境目はまだ数箇月先の問題でありまして、今すぐ路頭に迷うようなことになるはずはないと私は思っておりますが、その辺が若干末端における説明の不備から誤解もあるのではないかと思います。そのような考え方でもって進行いたしたいと考えております。
○櫻井委員 次長さんから強制退職は絶対させないというようなはっきりした御答弁がありましたので、私どもも大いに安心をするわけでありますが、ただ最後に私ちょっと希望もし、なおあなた方の整理にあたって紛争を起さないように、老婆心からも御注意申し上げたいことは、国家公務員法の九十八条の中に、組合役員というものの身分がはっきりと保障されておりますので、組合の役員はおそらくこの整理の問題についてあなた方と強硬に交渉をなすでございましょう。特に欠員と希望退職だけでこの三百三十二という数が出ないという場合には、客観的に見て強制的なような形も出ないとも限らない。そういう場合にはやはり組合役員は組合員全体の利益を守るというような立場から、皆さん方とのはげしい交渉に移るわけでございますが、そのようなことがありましても、組合役員の身分というものは、公務員法九十八条第二項によって、はっきりと守られておるのであって、組合役員であるためにこの整理の対象になったというような、いやしくもそういう疑惑を抱かせることのないように、この点を十分今後の整理にあたっても御留意を願いたい。そういうことを要望いたしますと同時に、やはりこれは整理でございますので、どうしても基本的人権というものに関連して来るわけですが、こういうのを解決する道は、やはりお互いが十分話合いをして、そうして納得の上での配置転換なり退職なり、こういう線を今の情勢では出すよりほかに方法はないと思います。従ってこれは法律によって整理するのだからというような冷たい気持でなく、あくまでも温情主義によって、個々の納得の上で整理して行く、こういう精神でぜひこの仕事に当られたい、こういうことを希望いたしまして私の質疑を終了いたします。
○山内説明員 ただいまの御希望に対しては十分尊重して進行いたしたいと思います。
○受田委員長 加賀田君。
○加賀田委員 櫻井委員の質問に続いて二、三御質問いたしたいと思います。調達庁の方々は、二十四年の一万一千五百名の職員が現在三分の一に減っておる、職員の雇用問題に対して、その人員を削減するという技術に対しては相当熟練されていると思います。従って労使といいますか、労働組合とのいろいろな話合いも十分円滑に行われることを私は期待いたしておるのですが、そういう形で今の御説明の中では、実定員と欠員の問題と、希望退職と、なおそれで困難であれば特に就職あっせんをいたしまして、これに基いて話合いの上で円満に行いたい、こういう三つの点が重要に申されましたが、私もやはり組合との関係でそういう円満な職員との話合いで問題を解決するのは当然と思いますが、就職あっせんの問題に対してなお具体的に御説明がなかったので、従来そういうケースに基いてどれくらいの人をあっせんしたか、あるいは将来どういう見通しを持ってなされておるかということをお聞きしたいと思います。と申しますのは、二十四年度程度であればまだ民間も雇用条件がだんだんと拡大する条件でありましたけれども、昨今はデフレーションに基いて一般の雇用がだんだんと減少しておる現状で就職あっせんも非常に困難になるのではないか、そういう形の中に立って、皆さんが就職問題をさらに努力されるとするならば、私も喜ぶべき現状だとは思うのですけれども、その具体的な問題を従来行って来た努力の条件と、今後の就職あっせんに対してどう見通しを立てているかということを一応御説明願いたいと思います。
○山内説明員 過去において、整理にあたって就職あっせんをした成績についてのお尋ねでありますが、今ここで数字の持ち合せがありませんし、役所に帰ってもあっせんによっての転換が全国で何人という数字があるかないか、これもきわめて疑問でありますので、十分のお答えになるかどうかわかりませんが、少し抽象的になりますけれども申し上げますと、過去においては数次にわたって大量の整理があったわけですが、私の知っている限りにおいては、ほんとうに就職場所がなくて困ったという事例はあまり聞いておりません。では過去においてどうしたかというと、過去においては、年によっては非常に幸いにして、たとえば建設省とかあるいは防衛庁が、似たような仕事が拡充されるために増員になっておる、そこに調達庁からひとつまとめてたくさん出してくれという中央政府の方針もありまして——私どもの地方に局長をしておったときの話なんですが、そんなわけでまとめて何百人と移したことも数回あります。それから、そのほか整理計画というものは早くからきまりますから、予算がまだ国会に提案にならないうちに、事務的にきまりますと、その整理計画は地方に流されます。そこで地方の方では、その与えられた整理計画を実行するために早くから就職あっせんのための委員会等をつくりまして、そして各調達局の多少でも因縁のあるような事業会社を全部調べあげて、そこに丁重な依頼状をまず差し出す、それから局長なり部長なりがそれぞれ得手の方面に手わけして、今度は社長、重役を訪問して歩いてお願いする。その向うの出方によりましては、リストを差し上げて先方で選んでもらう、たくさんのリストを差し上げて自由に選んでもらう場合もありますれば、あるいはこういうような種類の人を向けてくれぬかという、向うのある方向を聞きまして、数人選んで候補者として出すというような場合もあります。いろいろの方法であっせんをいたしまして——私は名古屋の局に長くおりまして、大阪に少しおりましたが、私がおって整理をやったときには、ほとんど一人もそういう気の毒な人は出しませんでした。むしろあっせんをしてもらって非常によかったという喜びの言葉をよく受けることがありまして、その後も非常によく行っております。しかし過去にそうだからといって今度の整理で果してうまく行くかどうか、これは私ども非常に心配をいたしております。決して、今のような経済情勢でうまく就職あっせんができると思っておりません。これは非常な大事業だと思っておりますから、それであればこそ早くからこの方針を立ててやりたい、あっせん期間を長くしたい、のみならず特に今度の私どもの考え方の特徴は、ただ漫然と飛び歩いていても労多くして功が少いから、そこで希望退職の勧告のような、そういう人につきましては、早くから自分で飛び歩く余裕を与えて、そうして何か目ぼしいところを見つけたら、それに対して官庁として強くあと押しをして送り込むということにしたならばという考え方が、今やりつつある考え方であります。しかしこれは、通告といいますかあるいはその整理計画の伝達といいますか、それをまだ完了しておりませんから、今年の就職あっせんの実績はむろんありません。問題はこれからでありますが、これからそういう方面に全力を尽したい、かように考えております。
○加賀田委員 今後の見通しはまだ十分立っていないという点に対して、非常に残念ですが、できるだけそういう状態に格段の御努力をお願いいたしたいと思うのです。 なお、定員に基いて、非常勤職員といいますか、特別に作業業務量がふえた場合に、二カ月あるいは六カ月という期限をつけて雇用する非常勤職員というものがありますね。これは二十九年度では二カ月で九十五名になったと私は思うのです。これが、今櫻井君の質問の中で、いわゆる新規雇用に対して、そういう状態の中で入れるのだ、こう言っておりましたが、それは大体非常勤職員のワクの中で処理できるのじゃないかと思うのです。ただ、こうして年々減員しなくちゃならない状態の中で、定期的に新規採用するということは非常に好ましくないというのが、大体一般的な見方ではないかと私は思うのです。だからそういう、特に今申されたように北海道、横浜に起った現状の中から、特殊に新しく採用しなくちゃならないということに対しては、できるだけ非常勤職員の適用に基いてそれを処理していただきたいということと、三十年度では、今申し上げたそういう新規採用ではなくて、定期的な四月以降の新規採用を計画されておるかどうか、ひとつ御質問いたしたい。
○高坂説明員 今の御質問ですが、私の方は非常勤職員の定員なり予算はほとんどないのでございます。これは業務の関係上、建設、運輸というふうに、暫定的に相当の数量が来るという業務を持っておりますれば、そういうことがあるわけですけれども、私の方の仕事はそういうふうに解釈されておりませんので、予算もないわけでございます。従いまして、今のお言葉の非常勤職員に一時北海道あるいは横浜というような、今次長が説明されましたような転換はなかなかできないわけでございます。
○加賀田委員 今質問いたしました三十年度の新規採用に対しての計画を持っておるかどうか、もしあるとすれば何名ぐらい採用するかということ……。
○高坂説明員 その問題は、今次長も申されましたように、整理がどれだけ円滑に行くか、あるいは困難であるかということ、また整理を妨害するようなことは厳に慎しむべき問題でありますので、新規採用を何名ということは、具体的な数字はその整理が済んで出る、新規採用という問題は、さっき次長も申されましたように、配置転換が困難であるというような地域的な場合、それが一つ、それから共通職員がぜひとも必要だ、自動車の運転手あるいはタイピストあるいは翻訳、通訳、それからうちの仕事は法律事項とか特殊ないろいろな業務があるわけでございます。その幅が非常に広いわけでございますので、現在持っております職員ではとうてい不可能だという部面もあるわけで、希望退職で出た場合、そのあとはどうしても余人をもってかえがたいというような場合も考慮しなければならない。しかし、その問題はあくまでも整理が妨害にならないということを目標としている以上、あらかじめ何名ということはちょっと不穏当かと思っております。最近人事院の六級職の試験に受かった者を四、五名採用いたしましたが、これはさっき申し上げたように北海道ということが目標であります。ここは寒冷地手当あるいは石炭手当等で、八月三十一日までに発令いたしませんとなかなか困るわけでございますので、新規採用であれば、昨今の状態であれば行ってくれるだろう。本人も行きましょうということで、万やむを得なくて特殊な業務に四、五角採った。それ以上ははっきりとした計画はありません。ただし人事院の方の六級職の問題については、もし必要があれば採用するということもあるかと思いますので、その計画は持っておりますが、それも本人が学校を出てみなければわからぬことでありますし、またさっき申しましたように、整理の途上、果して何名ということが確実になるかどうか、予定だけで計画の確実性はないわけであります。
○加賀田委員 そういたしますと、大体今申し上げたような整理後の地域的な現状、あるいは特殊技能の現状の上に立ってあらためて検討する。今まだそういうものに対しては具体的な案を持っていないわけでございますね。
○高坂説明員 今の問題は、具体的な数字はありません。そういうことがあるだろうという予定は、さっき次長が申されましたように、傾向としてはあるわけでございます。
○加賀田委員 あとでまた質問者があるそうで、大体終りたいと思うのですが、やはりそうした問題に関連いたしましても、職員の中から職場を失って行く者があり、しかもあとから新規採用がなされているというようなことになると、何だか自分がおっぽり出されたようないやな気持がするということと、次の就職にもある程度影響する点が相当多いと思うのです。だから地域的にどうしても配置転換がきかないとか、あるいは特殊な技術が必要でその人が適用されないというふうな事情だけにその問題を限定して、できるだけ新規採用を避けてもらいたい。そういう前提の上に立って、この減員の問題に対しては組合と十分話し合って、できるだけ失業のため路頭に迷わせないような、最善の努力を組合員との話し合いの上に立って進行させていただきたい。これは私の切なる皆様に対するお願いであります。よろしくお願いいたします。
○山内説明員 ただいまの御趣旨を尊重して、いたします。
○受田委員長 池田君。
○池田(禎)委員 私はほんとうは調達庁担当の国務大臣である千葉労働大臣の出席を願ったのでありますが、大臣がおられないそうでありますから、これはあらためて担当大臣の労働大臣にその所見を伺いたいと思っておりますが、私は要望も含めて次長に一、二お尋ねいたしたい。今私のお尋ねいたしたいことは、すでに同僚委員から述べ尽されておりますので重複は避けますが、どうしても整理しなければならないという数につきましては、先ほど来あなたが御答弁なさったように、できるだけ希望者であって、あるいはその欠員というものとあわせて、実害のないように願いたいということをもう一度あなたから確認いただけるかどうか。
○山内説明員 先ほども申し上げた通り、今度の整理はできるだけ希望者を中心としていたしたい、かように考えております。それともう一つ欠員もできるだけ活用する。先ほど申しましたやむを得ない最小限の管理上必要な欠員だけは維持しなければなりませんが、それはできるだけ少数にとどめて、欠員を充当するようにいたしたいと思います。なおそれでも三百三十二名の整理に充当できないような場合、またそういうことが予想されますので、その範囲については極力就職あっせん等によって、ほんとうの意味の失職者を出さないように最善の努力を払いつつ進行いたしたい、かように考えております。
○池田(禎)委員 あなたの言うことはよくわかりました。どうかそういうふうにお願いしたい。そこでどうしても幾人かは実害を出さなければならぬという場合におきましては、たとえば意地の悪いことを聞くようですが、希望退職にしても、希望者の中で必要な者を残しておいて、本人が望まぬといえどもどうしても整理の対象になる人があるように聞いておることもあるのですが、そういうことの極力ないように願いたい。のみならずもし官庁側が見て、そういう人があるということがあるならば、その人たちを是正させるように努力すべきだ。すなわちもっと言いますならば、あなた方の方から見て落度がある、あまり芳ばしからざることがあるとするならば、それは当局もひとつ責任をわけ合って、そういう人の絶滅を期して、ほんとうの実害のないように願いたいという考え方を持っております。たとえばこれもあくまでも論拠があるわけではありませんが、組合活動に専念している人は相当にらまれるといううわさを聞きますが、そういうお考え方があるのか。よもやあるとおっしゃる方はいないでしようが、重ねてこの席で次長の見解を伺いたいのであります。
○山内説明員 最初の方の希望者について多少何かそこに制限するというような問題についてのお話ですが、希望者を尊重するということは、先ほどしばしば申し上げた通りであります。実は調達庁の仕事の運営から行きまして、どうもこの人は退職を希望しておるけれども、この人にやめられては困るというような人については極力残ってもらわなければならぬ。これは調達庁という役所をりっぱなものにするということと、与えられた仕事をうまく処理するというようなこと、それからもう一つは、将来の全体の職員の安定のための機構にだんだんと持っていくというような点からいって、そういうことはどうもある程度やむを得ないのではないか、かように考えております。 それから組合役員であるがために云々というお話ですが、そういうことは毛頭考えておりません。これは先ほども申した通りでありますが、過去においてもそういうことは考えてやったことはないと思います。私が本庁の方に参りましてからそういうことをいたしたことは絶対ありません。従って将来におきましても、そういう組合の役員であるがためにどうなんていうことはいたさないつもりであります。
○池田(禎)委員 あなたが数回この役所としての機構を整備して、ひとつりっぱなものにしたいとおっしゃったことはごもっともだと思っております。そこでこれはどうなんですか。官制上では、調達庁というものはやはり一つの官庁として明記されておると思いますが、それをもっと整備するというような、何か法律的とか、あるいは機構のみならず立法上の措置において、あなた方の方で希望されるものがあるかどうか。りっぱな役所にすることについてはまことに私どもも賛成です。これだけの何千人という人を使って、こういう機構のもとにあるのですから、その点はあなた方と協力することはやぶさかではない。立法上の機構を完備することについてはちっとも協力を惜しむものではありません。ただ大ざっぱに見ますと、調達庁の性格そのものがそうであるにしても、最初は一万一千五百六十七名おったのに、今ごろは三千七百になった。こういうふうな状態を見ると、あまりにも変動がはげしいので、働いておる人といえども、あるいはまたその役所を構成しているあなた方といえども、これは何か一定のレールに乗せなければ、働く人も上に立つ人もやりにくいのではないか。不安、動揺限りないということはおおうべからざる事実だろうと思います。そこでそういう立法上の、あるいはまた行政上の措置において、さらによりよく完備するというお考え方を持っておりますか。そのお考え方があるとするならば、どういう形でそれをなし遂げればよろしいのか、そういうふうな点についてはいかがでしようか。
○山内説明員 調達庁の将来をどうするかという問題は、すでに昨年夏ごろからだいぶ検討されまして、一たんは調達庁を結局ほかの省の方に統合するということが内部的にはきまって、新聞にも発表されたこともあるわけでありますが、この問題は結局最後においては流れたわけであります。現段階においても、調達庁を仕事の内容によってそれぞれ省の方に分けるか、あるいはこのままの一つの組織で、ほかの最も関係の深いところに統合するかということが、大ざっぱにいって調達庁の将来の機構問題の大きな方向だろうと思います。その前者は、調達庁の立場からはもちろんですが、これを大きな仕事遂行の面からいっても、それぞれやはり関係がありますので、これを形式的に労務の関係は労働省に似ているから労働省にやる、不動産の補償問題は大蔵省の管財局に似ているから管財局にやるというふうに簡単には参らない面がたくさんありますから、分散するということはいろいろの面から不得策である、だから総理府に置くことがいろいろの都合でまずい、しかも他に移すことがより以上国家に有利である、また職員も安定するということになれば、その方がいいじゃないかという考え方に向って進んでおるし、またなるべく早くそういうことの実現することを希望いたしておるようなわけであります。
○池田(禎)委員 それでは今のところでは、あなたの方では分散してやるという考えではなく、調達庁としての一つの単位を構成する機構のままで進んで行くというふうに承諾してよろしいのですか。
○山内説明員 その通りでございます。
○池田(禎)委員 それであるならば、私はまことにもっともなことであろうと思います。御承知のようにあなたの方の役所というのは終戦後できたもので、はなはだ失礼なことを申し上げますならば、方々から寄せ集めたようなものであって、ほかの官庁のような独立の機構として、一つの伝統、組織の上に立っておらないのです。これは働く人にとって、耐えがたいことであろうと思う。官庁のセクショナリズムをたたえるわけではないのですが、やはりこういうふうに常に動揺しておる——労務関係は労働省にとられるのではなかろうか、あるいは行った方がいいのではないか、あるいは大蔵省にある部門をやったらどうであろうかというような議論がしばしば起るということ、それ自体が能率の低下であり、それに従事する人々の不安絶え間なきことであろう、こういうふうに思うのです。そこでその点では、あなた方の方でそういうふうにまとめて単一の機構として、さらに整備して進んで行くというならば、そういうふうにわれわれも御協力する道は幾らでも考えております。 そこで最後に、定員法に基きまする本年度の整理対象は、各同僚諸君からも希望がありましたように、どうか誠実を披瀝いたしまして、組合ともよく協議されまして、何とか出血にならぬように、私は本委員会の委員の一人として心からお願いいたしまして質問を終ります。
○受田委員長 ただいま三好給与担当国務大臣の出席を要求いたしておりまするが、しばらく待ってもらいたいという返答が来ております。 この間、内閣審議室統括参事官田上辰雄君が出席しておられます。公務員制度その他の問題に対して質疑がありまするならばこれを許したいと思います。池田君。
○池田(禎)委員 田上参事官にちょっとお尋ねしたいのでありますが、公務員制度調査会がその後どういうふうに運営されておるか。また私不勉強でありまするが、どういう構成であるか、その人的構成もできれば聞かしていただきたい。
○田上説明員 公務員制度調査会は御承知の通り昨年六月でありましたか、前内閣のときに閣議決定できまりまして、それ以来約二十回にわたって委員会が熱心に審議をされたのであります。大体公務員制度の法体系だとか、あるいは人事管理の機構の体系だとかあるいは給与体系等各方面からの検討の説明が、それぞれ関係官庁の主管者から終りまして、熱心に検討していただいて理解してもらう意味の説明は、一応完了したと見られるところまで参っておるのでございます。そして全貌を把握していただいた上で、さらに公務員制度の合理的な改正の案ができ上らなければならないわけであります。その具体的な案を作る方法といたしまして、最近公務員制度調査会の中に小委員会を設けまして、東大の教授をやっておられます田中二郎教授が主査になっておられますが、外四名の委員方、それに幹事が協力いたしまして、実は小委員会が去る十一日に第一回、本日午後から第二回を開催するような運びになっております。 この委員会の構成といたしましては、官庁関係としましては給与担当の大臣、大蔵大臣、自治庁行管の担当大臣、労働大臣、それに官房長官、法制局長官が入っております。その他は民間の学識経験者で構成されておるのでございます。全員で二十名ということになっております。新内閣になりまして本年のたしか十日でありましたか、会長並びに関係大臣の内閣更迭に伴う異動がございました。従来前内閣におきましては緒方副総理が会長をやっておられましたが、一月の十日からは給与担当の大臣でありまする三好大臣が会長になっておられます。一萬田大蔵大臣、西田大臣、千葉大臣、根本官房長官、林法制局長官、これだけが委員としての更迭を見たわけであります。新内閣といたしましても公務員制度の調査会は当然存続して、公務員制度につきまして十分審議を続けるべきであるという方針がきまりまして、こういう新陣容で臨んで行こうということになったのであります。その点につきましては前内閣と変更なく同じ方針で、この審議を進めて行くということになっております。簡単でございますが、池田委員の御質問に対しまして以上お答えいたします。
○池田(禎)委員 そういたしますと、今までのところでは報告だけがおもでありまして、具体的にこの調査会として成案を出して行くというようなものはまだないのでありますか。それとも前内閣のもとでは多少の目標というものを作っておったけれども、内閣がかわったから新しく出直すというのでしようか。その辺の模様はどうでございましょう。それをお漏らし願いたい。
○田上説明員 この公務員制度調査会の場合は、前内閣の方針と全然変更がないと御承知願いたいと思います。要するに現在の公務員制度についてはいろいろと不合理な点がある、ことに終戦後の特殊事情において作られたようないきさつがありまして、これをもっと現在の国情に適合した制度に改正する点があるので、そういう点を考えまして合理的な新しい公務員制度を根本的に立て直すのだという気がまえで出発をいたしたのでありますが、その点については何らの変更なく今後も進めて行くべきものであると承知をいたしております。 なお今日まで公務員制度調査会において具体的に決定したものはございません。問題の性質上きわめて複雑であり、しかも影響するころきわめて甚大でありますので、非常に慎重な態度で臨んでおる。従って一部を取り上げて一部だけを解決するというわけにいかない性質の問題が大部分でございます。ゆえに公務員制度につきましても全般的にわたって各委員が十分慎重な検討をしてから自分たちの意見を述べたいというふうな態度で進んで来られたのでありまして、先ほど申し上げました通りに一応そういう意味の調査研究は完了した、そうしていよいよ具体的に成案を作らなければならぬ段階に立ち至って小委員会をつくり、その小委員会で具体的な、調査会で審議すべき案を一応作ろうということで出発を見たのだという事情になっております。さよう御了承願いたいと思います。
○池田(禎)委員 これは直接公務員制度調査会の会長をやられておる三好国務大臣が御出席になるとあれば、大臣にもただしてみたいのでありますが、われわれとしては公務員制度全面にわたっての再検討もけっこうなことだと思いますが、ただ一部に伝えられるところによれば高文制度の復活だとか、あるいは昔の官僚機構の悪いところ——といっては語弊があるかもしれませんが、何かわれわれから見るならば、あるいは社会が見て、これはと思われる事柄についての復活をねらっておるというような声もありますので、その点は十分世論に従って、あるいはまた衆議院の委員会等においてもその実情を御報告願って——私どもはどの内閣であろうと、公務員制度全般についてのりっぱな検討を進められることはまことにけっこうなことでございますが、誤まった方向の道を進まれることを私どもはきわめて心配し、また懸念しておる次第でございます。従いましてそういう点も実は担当の大臣に十分質問もいたし、意見も申してみたいと思っておりますけれども、どうかその点は事務官におかれましても、われわれの方にもこういう見解があるということが、その問わんとする趣旨であるということを、ひとつお含みおきを願いたいと思います。
○石山委員 前内閣における公務員制度の改正については、私らの受ける印象では、公務員の数を減らすというところに集中的にやられた傾向があったわけです。今考えられておる点は、前内閣で出発した当時と同じだということは、そういうことが非常に強く打ち出されておるということ、それから最初説明されたことは——私は前の方と違うのでいささか内容が異なるかもしれないけれども、当時は公務員制度と行政機構という問題が相当からんでおった。たとえば人事院の機構の問題、権限の問題、それらを合せてこの問題に対してはわれわれは慎重に進まなければならぬと思っておりますが、前内閣当時の考え方が今もそのまま継承されるというふうにおっしゃっておりますが、どういう事項が継承されておるか、漠然と現在の国情に沿うような制度というふうなことを先ほどおっしゃっておりますが、その国情に沿うということは何をさして言っておるのか私にはわからぬのですが、二、三例示していただきたいと思います。
○田上説明員 先ほど公務員制度調査会が前内閣当時に設置されて、現内閣になりましても同一方針で変らないと申しましたのは、公務員制度調査会自体の運営ないし方向の問題について申し上げたのであります。ただいま石山委員のおっしゃいました行政機構の改革、あるいは人員整理の問題は、前内閣の別な意味で取り上げた一つの方針でありまして、この公務員制度調査会自体が取り上げた問題ではないのであります。従ってまた公務員制度自体に前内閣からこういう方針で行け、行政機構改革の問題なり、あるいは人員整理の点を考えつつこの調査を進めろといったような指示はなかったのでございます。根本的に公務員制度自体を調査して、そして現在の国情に照らして最も合理的な機構を作れ——何を一体合理的というのか、どの点が国情に合わないのかということは一切委員会の調査とその結論にまかしてあるわけでございます。そういう意味で現在の公務員制度調査会の方向についても変らないということを申し上げたつもりでございます。御了解をいただきたいと思います。
○石山委員 私は委員会の誠実さとか、あるいは委員会の権限とかいうものを誹謗するわけではないのですが、在来から政府が設置される委員会というものは、何でも皆さんの方からちょっとほのめかすのです。そのほのめかしたことを主体として委員会が決定するというのが在来の政府設置の委員会の性格なんですよ。そうした場合に、現在皆さんが抱いておる考え方というものが委員会を左右する——というふうに言いますと委員会の諸公は怒るのです。怒るのですけれども、結末はいつもそうなんです。だから私はそういう点を心配するし、あなたは今国情に合わないと言われたが、合わない点があるとすれば二、三例示してほしいというのが私の率直な気持です。 それからこれは私は前にも田中官房次長などにもお願いしてあったのですが、この制度ができてる場合に一番の利害関係者である公務員の代表者を委員の中に入れてほしいということを私は強調したのですが、あなたのさっきの御報告によると、公務員制度などはあまりお考えにならない大臣諸公の顔ぶれと、それから学識経験者ですか、いつも使われる皆さんのお手のものの学識経験者だけが出まして、一番被害を受けたり何かする立場の発言権をどこであなたは反映するか。それがたとえば当国会のこの委員会であるというふうにおっしゃるのか、あるいは労働委員会であるというふうにおっしゃるのかしらぬけれども、声の出し場をあなたはどこに求められておられるかということをお聞きしたいのです。
○田上説明員 公務員の真の代表者を委員の中に入れておらないから、公務員の意見の反映がないという点を御主張になったのでございますが、各大臣は、公務員のことにつきまして考慮しておらないはずはないのでありまして、現に給与担当の大臣にしましても、公務員全体の給与については相当いろいろと了解もし、それについて努力もされておるのでございます。しかしこれはまた見る人の日によって、こういう点の効果が出なかったというふうなお話もあろうかと思いますが、しかし私ども直接部下として仕えておりまして感じております点は、これらの各大臣とも、公務員のことにつきましてきわめて熱心に、諸制度も研究をされ、何とか改善をして行きたいという気持を強く持っておることを始終見ておるのでございます。なお幹事のうちにも公務員の幹部級ではありますけれども、これらの連中も始終自分の部下を加えまして、いろいろな要望も聞いておりますし、いろいろな事情も知っておるわけでございます。従って公務員の立場というものはいろいろな角度からこの委員会に反映して行けると思います。なお公務員の特殊な事情下に置かれております者、たとえば技術屋連中あたりの取扱い方につきましては、こういう幹部の連中に了解が薄いというふうな気持でありますかいろいろな陳情をいたしております。それは、書面にして提出してもらいまして、この各委員に配付をいたすということをいたしております。また委員の方々のうちにも、第一線の具体的な今日の実情を知りたいという希望もございまして、それでは人事課長あたりの意見も特に聞きたいというふうな意見も、これは委員の方から出た意見でございます。できるだけ各方面の意見をこの委員会に反映をさせなければならないということは、私ども幹事をいたしております連中の間では、始終論議をしてそういう方向に持って行きたいと考えておるのでございます。ただ運営の仕方によりまして、特定の人をこの委員会に出すということは非常に困難な事情もございますが、たとえば書面にして提出してもらって、それを全委員によく理解、徹底して行くというふうな方法もあろうかと考えます。できるだけ広い範囲に、各方面の貴重な意見を反映して行きたいということは、私ども世話役として考えて努力しておるところでありまして、何かまたそれにつきまして御指導いただくことがございましたら承わりたいと思います。
○石山委員 私は公務員制度というような形で問題が進めばたいへんよろしいと思うのですけれども、在来の高級官吏のやっておられる原案を見ますと、公務員制度ではなくて官僚制度の改正になりそうなんです。私たちはそういう心配を持っておるわけです。それから皆さんの今考えていることは、行政をやりいいようにする、官公吏の方々を御しやすいようにするというような案に私は陥りやすいと思います。そうした場合に公けの国家の機関に奉仕する者というふうな前提のもとに、つまり個人の利害が非常に圧迫される可能性が私はあると思う。権利が圧迫される可能性があると思う。ですから私はそういうふうな場合のために、実際の被害を受ける公務員諸君の代表者がその中に入るということは何ら不都合なことではない。むしろ有益であるというふうに考えております。それからたとえばあなたの方に一つの規約のようなものができましてきまってしまった、そうしてもう公務員の代表者を入れることができなかったとするならば、あなたは書面で開陳を求めるなどとおっしゃったのですが、そういうことをしないで、つまり公聴会のような場面を作り得るのではないか。実際のなまのままの代表者、たとえば文部省の代表者、あるいは建設省の代表者、こういうふうな人たちにときどき発言の機会を与えて委員諸公になまのものを受け取ってもらう、そしてそれをまた委員諸公は消化しましてこの制度の方に向えば、やや緩和されるのではないか。というのは、前に申し上げたように、公務員制度がうっかりしますと、皆さんおえらい方ばかり集まるのですから御しやすい制度になりやすい、そうしますと、官僚制度の研究ということになりそうで、私は心配なものですから、ぜひともそういうふうにあなたから委員諸公にわれわれの意思も反映してもらいたい、こう思っております。
○田上説明員 各委員にしましても、私ども幹事の連中の間でも、ただいまおっしゃいましたようないわゆる官僚制度の復活だとか、あるいは御しやすいものを作ろうだとか、そういう曲った野心はないつもりでございます。公聴会その他の御意見がございましたが、これらにつきましては、御意見のございました点を承わりまして、適当の機会に委員方にも十分伝えるようにいたします。
○石山委員 当人事委員会は、特に官吏諸公に対しては、ある意味から見ますと、彼らの意見の代表者でもあり、彼らを大きな目から見て政治的に治めて行くという立場にもなっております。公務員制度に関しましては、われわれは一番関心を持たなければならないのでございますから、われわれは随時お呼びして経過の事情を聞きたいと思います。そういう点では委員長は常に審議会に対する資料の調製、そういうようなものを要請していただきたい、このように希望いたします。
○受田委員長 石山君の御希望に対しましては、委員長において御期待に沿うように取り計らいます。 三好国務大臣より当委員会への出席を二十一日に延期してもらいたいという申し出もありますので、本日はこの程度にとどめ、次会は来たる二十一日午後一時より期末手当の問題、地域給の問題を一括議題として開会することといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十分散会