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21回国会衆議院1955/01/21

公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第3号

発言数
22
登壇者
6
会派数
2
開催日
1955/01/21

会議録

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 ただいまより会議を開きます。  この際お諮りいたします。小委員会設置についてでありまするが、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案起草に関する小委員会を設置いたしたいと思いまするが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 それではさように決定いたします。  なおお諮りいたします。小委員及び小委員長の選任に関しましては、委員長より指名いたしたいと思いまするが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 それでは、小委員に    青木  正君  鍛冶 良作君    田嶋 好文君  河野 金昇君    古井 喜實君  島上善五郎君    中村 高一君 を指名いたします。  なお、小委員長には島上善五郎君を指名いたします。  それでは、公報には載せませんが、これより小委員会を開会いたすことにいたします。  暫時休憩いたしたいと思います。    午後一時三十六分休憩     —————————————    午後五時七分開議

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 ではこれより再開いたします。  最初に、先刻開会されました地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の起草小委員長の報告を求めます。島上善五郎君。

島上善五郎日本社会党(左)

○島上委員 この際、私小委員長として御報告申し上げます。  地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日についての法律案の起草に関して、小委員会における審議の経過及び結果を簡単に御報告いたします。  この問題につきましては種々の論議もあったところでございますが、御承知のごとく、昭和二十六年の臨時博例によりまして、市町村の選挙は同年四月二十三日、都道府県の選挙は同年四月三十日に行われることに法定され、全国のほとんどの地方公共団体において一斉に選挙が執行されたのであります。その後、町村合併や廃置分合等によりまして、市町村の数の減少もしくは区域の異動等が著しくあったこと、並びに、臨時立法でございますから、今回法律を定めませんと、それによって起りまする混乱等がございますので、それを避けるためにこの際これを統一することが必要である、こう考えまして、お手元に配付いたしましたような案を、小委員会に一おいて、多数でもって本委員会に提案することをきめた次第でございます。  この案の詳細にわたる意につきましては、後ほど三浦法制部長に御説明願うことといたしまして、この案の審議の結果は、採決いたしました結果可否同数でございまして、小委員長の決するところによりまして本委員会に提案するという運びになった次第であります。  以上簡単でございますが、御報告いたします。     —————————————

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 引き続いて三浦法制部長より説明を求めます。

三浦義男衆議院法制局参事(第一部長)

○三浦衆議院法制局参事 お手元に差し上げてございますと思いますが、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の内容につきまして、その概略を御説明申し上げます。  第一条は、この法律施行の日から五月の二十日までに任期が満了いたしまする地方公共団体の議員、長の選挙についての統一選挙の規定でございまして、この案におきましては、都道府県の選挙と五大市の選挙をあわせまして先に行うことにしてございます。その日にちは四月の二十三日でございます。それから五大市以外の市と町村の選挙につきましてはそのあとで行うことにしてございまして、その期日は四月の三十日でございます。それが第一条の第一項の内容でございます。それから第二項の方は、任期満了によりませんで、議会が解散になりました場合とか、あるいはその議員等がすべてなくなりました場合とか、あるいは知事とか市町村長等が欠けたり退職の申し出をしました場合等におきましても、これらと同じような選挙期日に統一して行うという規定でございます。  それから第二条は、第一条で申し上げましたような選挙期日の統一をいたしましたが、ここに掲げてありまする三つの場合につきましては、一条の規定を適用いたしませんで、別個に選挙を行う、こういうことにしてあるのが第二条でございます。その第一項は、町村合併促進法によりまして、お互いの地方公共団体の協議によりまして、引続き在任することとなっておるような議会の議員の任期が、ちょうど前に申し上げました期間内に満了するようなことがありました場合におきましては、この規定を適用しませんで、それはその話合いによってきまった日にちに選挙を行うということになるわけでございます。それから、地方公共団体等が吸収合併あるいは新設合併等によって廃止になりました場合におきましては、やはりただいまの趣旨と同様に、ことに地方自治の原則を尊重する意味におきましてこれにも適用しないで、これはそれによってきめられた日に選挙を必要があれば行う、こういうことになるわけでございます。その次は、市町村の編入等が行われました場合におきましての選挙の規定でありまして、そういう場合に議員あるいは長の任期が満了するような場合におきましては、この規定を適用いたしませんで、そうしてそれらの議員の選挙につきましては、編入のありました日から五十日以内に議員の一般選挙とか長の選挙を行う、かようにしてあるわけでございます。  次は、第三条でございまして、第三条は一条で行いまする選挙が同時選挙である旨を規定したわけでございまして、第三条の第一項は市町村相互、都道府県相互の選挙が同時選挙であるという規定でございます。第二項の方は五大市と都道府県と組み合せをいたしまするので、都道府県と五大市の場合におきましてはいわゆる縦の同時選挙が行われる、同時選挙である旨を明らかにした規定でございます。  それから第四条は、第一条で申し上げました選挙につきましての選挙期日の告示の規定でございまして、これは本来、公職選挙法によりまして知事の選挙は二十五日前、都道府県の選挙、五大市の選挙は二十日前、それから五大市以外の市の選挙は十五日前、町村の選挙は十日前に告示をしろということになっておりまするが、その原則にのっとりまして、各選挙ごとに、先ほど申し上げました四月二十三日と四月三十日の選挙日を基準といたしまして、選挙期日の告示日を明らかにしたわけでございます。一号は知事の選挙は三月二十九日に告示をし、都道府県の議会の議員の選挙は四月の三日に告示をし、五大市の議員及び長の選挙はやはり都道府県の議員の選挙と同様四月三日に告示をし、五大市以外の市の議員及び長の選挙は四月十五日に告示をし、町村の議会の議員及び長の選挙は四月二十日に告示をするということでございます。  それから第二項は、先ほど御説明申し上げました第二条の第三項の規定によって行われます場合の選挙の期日の告示の規定でございまして、これも一般原則にのっとって準用してやる旨を明らかにしたわけでございます。  第五条は、今のような同時選挙が行われます場合におきまして重複立候補を禁止する旨の規定でございまして、現在でも公職選挙法の八十七条にその規定があるわけでございまするが、この第五条におきまして、それに該当しない場合におきましての規定を、やはり同条によって禁止された重複立候補を禁止することを、それと同様に取扱う旨の規定でございます。一項は第一条の規定によって行われます選挙に候補者となりました者は、選挙法の八十七条の一項、三項に該当する場合のほか、その区域の全部またはそれの一部を含む区域で第一条の規定により行われる他の選挙の候補者となってはいけない。それから、前項の規定によって候補者となることができない者は、公職選挙法八十七条の規定によって候補者となることができない者とみなすという規定でございます。  それから第六条は、教育委員との同時選挙の特例の規定でございまして、第一条は地方公共団体の議会の議員と長の同時選挙を規定しておるわけでございますが、五大市が一緒に同時選挙を行うことになりましたので、その五大市等におきまして、あるいはその五大市を含みまする都道府県におきまして、教育委員等が欠員を生じ、そうしてその結果教育委員の選挙を行わなければならないということになりますと、長と議員の二つの選挙のほかに、さらに教育委員の選挙を行わなければならないことになりまして、非常に選挙管理事務上混乱を来たすような場合もなきにしもあらずと考えられまするので、そういう場合におきましては、特例を設けまして、教育委員の再選挙または補欠選挙は行わないことにしまして、一定数の欠員が生じた場合において行うようにしようというのが六条の規定でございます。  第七条は、以上の選挙を行います場合におきまして、選挙の手続その他その執行上特に何か必要がある場合におきましては、特例を政令で設けまして選挙事務の円滑をはかることが適当である場合が考えられますので、そういう根拠規定を置いておく方がこの全体の統一選挙を正しく円滑に行う趣旨に合致すると考えられますので、そういう意味の委任規定を置いたのでございます。  それから、この法律の施行期日は、付則の第一項に規定してございますように、一月の二十五日から施行することにしてございます。従いまして、一月二十五日から五月の二十日までの間にたとえば知事等が辞任をいたすようなことがありました場合におきましても、その選挙は一条の統一選挙によって四月の二十三日に行われることになりまして、その選挙だけ早く行うということにならないことになるわけでございます。それから付則の第二項は、すでにこの法律施行の際に告示をしております選挙は従前通りにやる、この法律を適用しないということでございまして、三項は読みかえの規定でございます。  以上が大体この法案の概要の説明でございます。

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 それではただいまの小委員会案に対しまして質疑があればこれを許します。田嶋君。

田嶋好文自由党

○田嶋委員 ちょっと私から質問いたしておきますが、これは小委員長に一応初めにお尋ねいたします。今回地方議員の選挙が全面的に行われようとしておる。その地方議員の選挙を円滑にするという意味からこの法案が提出されたものと思うのですが、地方選挙は、今回ばかりでなしに、終戦以来もう過去二回行われておるのであります。その過去二回の最も最近の昭和二十六年における選挙は、これとは反対に、都道府県の議員をあとにいたしまして、市町村議員の選挙を先にいたしておるわけなのですが、今回特に県を先にしなければならないという理由、この法案を特にそうした意味で提出したという原因、こうしたことを一応お答え願いたいと思います。

島上善五郎日本社会党(左)

○島上委員 これは勢い私個人の見解になるかもしれませんから、前もってお断りしておきます。  私の聞き及んでおるところによりますと、第一に棄権率が都道府県の場合に若干多いということであります。どうしても市町村議員の選挙より都道府県の場合は棄権率が多いと思われる。今までの実績もそうであったと聞いております。棄権率をなるべく少くしたいということが一つの理由であります。それから私どもは、選挙は幾つもの選挙が考えられる場合に、大きい選挙から順々にやって行くのがいいのではないかということが一つ考えられます。そのほかこまかい点をあげればまだあろうと思いますが、大きく言えば棄権率を少くするということと、大きい選挙から順々にやることの方がいいのではないか。選挙が公正に行われるということになるのではないか。これはこの案に賛成した他の諸君はまたさらに別の理由をあげているかもしれませんが、小委員長にと特に指定されましたから、私の個人の見解を述べておきます。

田嶋好文自由党

○田嶋委員 小委員会に対してはその程度の質問でやめましょう。  そこで今度は自治庁にそれと同じような関係でお尋ねするのですが、昭和二十六年度に、市町村を先に、都道府県をあとに、こういう法律をお作りになっておやりになった。どういう意味でこういうような方法をおとりになったのか、それが一つ。それから次に、この選挙の結果、今小委員長が言われたように、要するに都道府県の選挙で棄権率が多いという実際上の統計が出ているのかどうか、それからこの選挙に対して地方からどういう非難が起きたか、地方のこれに対する不平、それから世論の批判、この三つについてお尋ねをいたします。

兼子秀夫総理府事務官(自治庁選挙部長)

○兼子説明員 第一の、前回府県をあとにして市町村を先にしたのはどういう理由かというお尋ねでございます。これは、政府が提案いたしましたのは、機関別と申しまして、長と長、議員と議員と同時選挙するという当初の案であったようでございますが、参議院で修正されまして団体別になったのであります。前回の立法の経過はそのようになっております。  それから棄権率の問題でございますが、棄権率につきましては、二十二年の選挙におきましての棄権率と二十六年の地方選挙の棄権率を見てみますと、大体半減しております。それは社会の安定とともに投票率が上って来たということと、いま一つは、やはり選挙の事務にもなれ、また有権者も投票になれて来たというような理由からだと思います。  次に、前回の方法に対してどのような支障なり批判的意見があったかというお尋ねでありますが、事務の執行の面からいたしましては、これは前回の方法におきましても別段支障はなかったと思うのでございます。ただ、意見といたしましては、団体側から陳情がありまして、都道府県議長会の名におきまして、府県の選挙を先にやってくれという意見が強く昨年の秋ごろから出ております。それとまた並行いたしまして、市側におきましても、市議長会、市長会、町村会、町村長会の四団体の名前で、従前通りの方法でやってほしいという意見も出ておるのでございます。

田嶋好文自由党

○田嶋委員 次に、この法案についての質問でございますが、この法案によりますと、五大市と申しますか、その五市と都道府県と同時にやるということになっておりますが、その同時選挙と、それから日にちをずらして、市町村議員の選挙はこの日、都道府県の選挙はこの日というふうに、日にちを異にいたしまして選挙をやった場合と、これは今までやった経験からの実績に基いてのお答えを願いたいのでありますが、無効というか、棄権というようなものの比率はどういうふうになっておるのか、それから選挙事務の取扱いは、同時にやるのと違えてやるのとどの程度事務的の困難さがあるのか、スムーズにいくか、困難があるか、このような点について一つ自治庁の方からお答え願いたいと思います。

兼子秀夫総理府事務官(自治庁選挙部長)

○兼子説明員 特に五大市と府県を同時に選挙する場合の規定がこの案に入っておるわけでありますが、これを別にやったのとでは、投票なり棄権なり事務管理の面から見てその得失はどうであるかというお尋ねでございますが、別に二つずつの同時選挙をやります方が、従来の経験は主としてそのような経験でございますので、その方がなれておるのであります。投票の立場から見ましてもその方が間違いが少い。また棄権の点については、われわれの観点からいたしますと、これは同じではなかろうかと思います。事務管理の面からいたしますと、二つの同時選挙に分けた方がよいということは言えるわけでございますが、なお期日等もあることでございますので、準備いたしますれば、この案によりましても事務執行はできるのではないか。その場合には、投票所をふやす、あるいは設備等の若干の経費の増高はやむを得ないと考えておる次第であります。

田嶋好文自由党

○田嶋委員 この同時選挙と違った選挙の棄権の比率でありますが、小委員会においてお答え願ったのでありますが、これは速記録にとどめるためにもう一度この委員会で確かめておきたいと思うのであります。二十六年の日にちを違えてやった都道府県議員並びに長、市町村議員並びに長と、その前の合同をしてやった場合の棄権の比率、これはどういうふうになっておりましょうか。小委員会においてお答え願ったことを、速記録にとどめる意味でもう一度お答え願っておきます。

兼子秀夫総理府事務官(自治庁選挙部長)

○兼子説明員 二十六年の棄権の実績を見てみますと、知事選挙におきましては三・〇五%、都道府県議会議員の選挙は一・九九%、市長及び区長の選挙におきましては四・三四%、市議並びに府議におきましては二%、町村長は二・二一%、町村議会議員は一・四三%となっておりまして、前回は先ほども申し上げましたごとく市町村と府県の団体別でございます。二十二年の選挙におきましては長と長、議員と議員という機関別で同時選挙が行われておりまして、二十二年の棄権率からいきますと、知事選挙は六・七%、都道府県議会議員は六・〇二%、恥町村長の選挙は四・〇%二、市区町村議会議員の選挙におきましては三・六九%の無効投票率を示しておりまして、二十六年の選挙におきましては無効投票率は大体半減しておるのでございますが、これは、機関別の選挙でありあるいは団体別であるから、二十六年において無効投票率が少くなったということは必ずしも言えないのではないか。その理由も若干あるかもしれませんが、社会の安定、それから選挙になれてきたというようなことも、無効投票率が減ってきた一つの有力な原因ではないか、かように考えております。

田嶋好文自由党

○田嶋委員 そこで、今度は法律を作った場合と作らない場合でありますが、この法律をお作りにならないでおきますと、各選挙管理委員会におきまして告示並びに選挙期日が指定されるのですが、要するに手放しということになりましょうが、手放しにした場合とこの法律を作った場合の得失、これは費用の点においてどういうようになるのか、また、そういうように手放しにしておきますと、選挙においてどの程度混乱を来たすのか、そうした得失について特にお伺いをいたしておきます。それから、手放しにした場合に、法律を作らなくとも行政指導で選挙期日を同一にする——市町村の選挙期日は同一、そして都道府県の選挙も告示並びに選挙期日を同一にする、こういうような方法がつくのじゃないのか。だからこの法律をしいて作らなくてもスムーズにいくのじゃないか。この二点についてお尋ねをいたします。

兼子秀夫総理府事務官(自治庁選挙部長)

○兼子説明員 選挙管理の経費の点につきましては、もしこの法律を作らず放任いたしますと、それぞれ、選挙の期日等の決定権者は、府県選挙管理委員会と市町村選挙管理委員会で主体性を持っておりますので、独自にきめ得ることに相なるわけであります。そういたしますと、府県内におきます市町村の選挙の期日がばらばらになるということが考えられるわけであります。その場合に、費用の点は、これはばらばらになりましても、四つの選挙にばらばらになりますれば費用がかさむ可能性が起るわけでありますが、二つずつの同時選挙になりますれば、その面では大して違いはないかとも考えられます。ただ、選挙期日がばらばらになりますことによって、選挙の棄権防止等の関係の指導あるいはまた選挙の管理事務の指導の面から見まして非常に困難を来たすのではないか、また取締りも同様非常に手がつけられなくなるということが考えられるわけであります。  第二点のお尋ねの、放任した場合に行政指導でできるのではないかというお尋ねでありますが、法律の公職選挙法の百十九条に同時選挙の規定がございますが、これは同時選挙ができるという規定でございまして、「できる」でございますから、しない場合もあり得るわけであります。そういたしますと、府県と市町村において、できるだけ先に選挙を持っていこうというような競争が起りまして、混乱が起り、先ほど申し上げましたような弊害が起ってくるのではないか、かような見地から、どうしても期日だけは法定いたしたい、かように考えておる次第であります。

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 他に御発言はございませんか。——御発言もないようでありますから、これにて質疑は終了いたしました。  討論の通告がありますからこれを許します。鍛冶良作君。

鍛冶良作自由党

○鍛冶委員 この地方選挙に関して、いわゆる統一しておく方がいいか悪いかということになりますと、相当議論がありますが、自治庁の方で統一することを希望しておられますから、われわれは統一することには反対ではございません。そこで問題は、県の方を先にするか市町村の方を先にするかということになりますが、これを統一するということになって大へんいろいろの陳情がございまして、その陳情をいろいろ研究したのでありますが、いずれにも理由があることで、どっちがよい悪いというわけには参らぬと思います。ただ、その立場々々の人で自分の思いをいいようにしてもらいたいという点を述べておられる、こう考えましたので、それならばどっちへも軍配を上げるというわけにもいかぬから、旧来の例にならう方がよかろう、こういうことで、かつて法制局で作っておられました原案もそうでありましたがゆえに、われわれはそれに賛成いたすつもりでおったのであります。ところが不幸にして、与党である民主党の方から、県を先にし、これに五大市をも加えて一緒に先にやれ、こういう案が出ました。私は案そのものにはあながち反対ではございませんが、五大市を一緒にやりますと、五大市におきましては市会議員の選挙と市長の選挙と、さらに県会議員なり府会議員なりの選挙と知事の選挙と、同時に四つ行われることになります。これは、先ほどからの質問にもありました通り、非常に煩雑になるばかりでなく、根本的に反対しなければならぬことは無効投票が多く出るということであります。これはいなむことのできない事実であります。かようなことを予想しながらこれを認めるということは、われわれ選挙法に携わっておる者としては何としてもできない。私は五大市をあとにしなければならぬということで言うのではありません。こういう根本的の欠点があることを何ゆえにせられるか、こういうことがわれわれのこれに反対する根本でございます。そこで、政令はつけられましたが、この政令をつけられましても、行わないことができるということでございますから、やってもよろしい。私は、地方自治体の現状から言うと、補欠の者があるとしきりに選挙をしたがりますから、これをこしらえても効果がないのじゃなかろうか、そうなると、同時に五つもしくは六つの選挙が行われることに相なりまして、ますます無効投票が多く出て、選挙の根本をくつがえすことになりはせぬかという憂いを持っております。それから、補欠をやらなかったり、選挙法で補欠は一人でも補欠をやりたいのだが、めんどうだから定数まで待っておる、ただし、ほかの選挙がある場合は一緒にやる、こういうことをきめた精神をこわすことに相なりまして、理論上はなはだおもしろくないと心得まするから、われわれはこの点においてこの案には賛成いたしかねる、かように考えるものであります。

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 これにて討論は終りました。  これより採決いたします。本案を、本委員会の成案として、委員会提出の法律案といたすことに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

久保田鶴松日本社会党(左)

○久保田委員長 起立多数。よって本案は委員会提出の法律案となすことに決しました。  なお、本成案の字句の整理、本会議における報告につきましては、委員長に御一任を願いたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十三分散会

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