予算委員会 第1号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/12/02
会議録
○委員長(小林英三君) これより会議を開きます。 理事の欠員がごいますので、この際補欠選挙を行いたいと存じますが、前例によりまして、委員長におきまして御指名申上げて御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林英三君) 異議ないと認めます。 よつて御指名申上げます。池田宇右衞門君、加藤武徳君、早川愼一君、河野謙三君、佐多忠隆君、吉田法晴君、武藤常介君、以上の諸君を御指名申上げます。 —————————————
○委員長(小林英三君) 次に、昭和二十九年度一般会計予算補正(第一号)、昭和二十九年度特別会計予算補正(特第二号)及び昭和二十九年度政府関係機関予算補正(機第一号)を議題に供します。先ず大蔵大臣の説明を求めます。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 昭和二十九年度補正予算の編成に関する基本方針並びに補正の大綱につきましては、すでに本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、改めてその概要を御説明申上げます。 今回の補正予算の編成に当りましても、経済健全化の基本方針を貫きまして、本年度発生災害の復旧を促進し、財政健全化の推進に伴い、社会保障関係費の充実を図ると共に、第十九回国会における予算案の三党共同修正等に伴う所要の補正を行うほか、必要最小限度の経費に限り、その所要額を追加計上し、他面その財源につきましては、主に既定経費の節減等により賄い、財政規模の膨脹を極力避け、一兆円の枠を飽くまで堅持した次第であります。 一般会計の歳出の追加額は三百八億円であり、これに対し歳入の増加額は三億円でありまして、その差額三百五億円は、歳出の節減等により賄つたのであります。これにより、昭和二十九年度一般会計予算の総額は、歳入歳出とも九千九百九十八億円と相成るのであります。 先ず、歳出について申しますと第一は、災害復旧事業費であります。本年五—六月の暴風雨、第五号台風及び第十二号乃至第十五号台風による災害の復旧につきましては、すでに一部予備費等によりその措置を講じておりますが、予備費充当額も含め本年度内におおむねその二割五分を復旧することを目途といたしまして、災害復旧事業費六十九億円を計上いたしました。なお、災害復旧の実施にあたりましては、工事の種類、緊急度合等により極力重点的に工事を取り上げるよう措置することといたしております。 又、災害復旧と関連いたしまして、冷害等によつて農作物の被害を蒙つた農家に賃金収入の機会を与えるため、救農土木事業として、今回の一般会計予算補正とは別に、一般会計及び特別会計を通じ、予備費支出等により合計二十二億円を支出いたす予定であります。 第二は社会保障関係経費であります。財政の健全化の推進に伴う社会情勢の推移に鑑みまして、生活保護費及び失業対策費につさ、それぞれ七十億円及び三十七億円を追加計上いたしました。なお、このほか、失業者の就労対策を更に強化するために、公共事業費の節約額の一部振替等により、新たに緊急就労対策事業費として九億円を計上いたしました。 第三は義務教育費国庫負担金であります。義務教育費につきましては、教職員の給与費の実支出額の二分の一を国庫が負担する建前に基きまして、二十八年度の不足額を補填するため、八億円を計上いたしました。 第四は地方交付税交付金であります。本年度におきましては、法人税の自然増収百五十億円が見込まれますと共に、本年度限りの特例として、地方交付税の定率のうち、所得税及び法人税の収入見込額のそれぞれ百分の一九・六六を百分の一九・八七四に改訂することといたしまして、これによる地方交付税の増額四十億円を追加計上いたしました。なお、この地方交付税交付金の追加四十億円は、本年度における都道府県警察費の不足を補填するものでありますが、都道府県警察費につきましては、このほか、都道府県警察費補助として、二億円を追加計上いたしました。 第五は、地方譲与税譲与金であります。本年度の入場税収納見込は、第十九回国会における入場税法の成立遅延と国会修正による税率引下げ等のため、当初予算額を下廻り、入場譲与税法によつて国が都道府県に対し譲与すべき最低限度額百五十五億五千万円に満たないと認められるに至りましたので、その不足財源を一般会計から補填することとし、その所要額三十五億円を追加計上いたしました。 第六は、農業保険費であります。二十八年度の異常災害により生じた農業共済再保険特別会計の赤字を補填するため、一般会計から十二億円を繰入れることといたしました。以上が、歳出の追加の主なものでありますが、その他所要の経費につきましても、必要最小限度の補正を行うことといたしました。 次に、財源について申しますると、財源の調達に当りましては、健全財政堅持の方針に基き、主として既定経費の節減により賄うことといたしました。即ち、法律案の不成立に伴う繊維品消費税の歳入欠陥八十五億円のほか、専売公社納付金及び雑収の減少が見込まれるのでありますが、他面法人税収入その他の増収が見込まれますので、差引歳入の増加三億円と、物件費、施設費等の節約百五十三億円及び輸入食糧価格調整補給金等の不用百五十二億円と合せて三百八億円を以て、これを賄うこととしたのであります。 次に、特別会計につきましては、交付税及び譲与税配付金特別会計、国有林野事業特別会計、失業保険特別会計等七会計につき所要の補正を行うことともに、政府関係機関のうち、日本専売公社及び日本国有鉄道につきまして、所要の補正を行うことといたしました。 何とぞ、政府の方針を諒とされ、本正予算案に対し、速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
○委員長(小林英三君) 次に、主計局長から補足説明を求められておりますから、発言を許します。
○政府委員(森永貞一郎君) 只今の大臣の説明を数字的に若干補足して申上げたいと思います。例年のように「昭和二十九年度予算補正の説明」という薄い印刷物がお配りしてあるわけでございます。この印刷物を基礎といたしまして概略申上げたいと思います。 今回の補正では、一般会計と特別会計、政府関係機関、三本建になつておりますが、この一般会計のほうから申上げます。この資料の三頁の上のほうに一般会計の補正規模が載つておりますが、補正の規模は三百八億二千五百万円でございまして、その財源として歳出を修正減少いたしましたものが三百五億三千三百万円、歳入の増加によりましたものが二億九千百万円、結局当初の予算九千九百九十五億八千八百万円が九千九百九十八億七千九百万円二億九千百万円の増加を示したわけでございます。歳出の三百八億円の追加の内訳でございますが、重要事項で分類をいたしますと、その次のところに一から十までございまするようになりますが、これを更に大別して考えますと、大体四つに分けられます。一つは災害関係費でございます。第二は社会保障費的な経費の増加でございます。第三以下は地方財政に関連のある経費の増加でございます。あとはその他、このその他の中には前国会におきまして法律案を御審議に相成りました際に、当初の予算で考えておりませんでしたことが若干ございます。それもこのその他の中に入つておるわけでございます。 先ず災害関係でございますが、災害復旧事業費といたしまして六十九億円を増加計上いたしております。この六十九億円の内訳は、三億円が公立文教施設の災害復旧費の補助でございまして、残りの六十六億円が一般の災害、いわゆる公共土木施設の災害復旧費の関係でございます。直轄も補助もこの中に入つております。本年度の災害は比較的僅少でございまして、各県の申請によりますると、その事業費の総額は七百六十四億、これを各省が一応査定いたしました金額が五百四十八億、更に私どもが最近の物価の状況、又入札の状況等を考えまして査定をいたしました金額が五百十二億円、これが事業費として考えられるわけでございまして、この事業費に対しまして、初年度の復旧率平均二割五分というところで今回の補正予算を考えまして、そういたしますと、初年度の事業費は百二十九億と相成りまして、これに対する現行の各種の補助率を適用いたしますると、国費所要額八十九億七千七百万円、これを予備費から今までに出しましたものが四億七千八百万円、予備費から今後出しますものが十八億九千九百万円、残りの六十六億円を今度の補正に計上いたしたわけでございますこの二割五分と申しますのは、直轄、補助を含めました平均の復旧率でございまして、現実に予算の執行に当りましては重点的に或るものは厚く、或るものは薄く、必要に応じて適宜実行して参るわけでございますが、災害金額が比較的僅少でございましたために、昨年度の補正では、初年度二割と申しておりましたのが、本年度は二割五分までの計上ができたような次第でございます。災害関係にはこの公共土木施設のほかに、冷害等によりまして農作物の被害を蒙つた農家に対するいわゆる救農土木事業、これを別途考えております。これは予備費乃至は節約解除額を充当して重点的に事業を実行するということでございまして、その額は一般会計と国有林野を通しまして、合計二十二億五千九百万円、うち北海道分が十九億四千八百万円、内地分が三億一千百万円ということに相成つております。救農土木事業のほかにも、例えば種子対策、農薬の補助、開拓地の入植施設の災害復旧等、それぞれ予備費から別途措置する見込でございます。 次は社会保障費的な経費でございますが、生活保護費の増加、失業対策費の増加、緊急就労対策事業費の特掲費この三つがそれに該当いたします。 生活保護費の増加は七十億円でございます。このうち一番金額の大きいものは医療扶助の関係でございまして五十五億、その他の扶助の増加十一億、更にこのほかに二十八年度の不足分補てんが約五億くらいございまして、合計して七十億余りということに相なるわけでございます。医療扶助につきましては、昨年末入院料等の単価の引上げがございまして、当初予算におきましても一応予定して増額計上いたしたのでございまするが、その後の実績に徴しますると、当初の見込以上に入院料その他による医療扶助の単価が上つて参つております。その上りました単価、更に人員も若干増加の趨勢にございますので、そういう実情を勘案いたしまして、今回五十五億円を追加計上することにいたしましたのでございます。 次は失業対策費でございます。失業対策費の追加額は三十七億四千八百万円でございまして、その内訳は失業対策事業費補助が八億五千万、失業保険費が二十八億二千二百万円、政府職員等失業者退職手当が七千六百万円と、かような内訳に相なつております。失業対策事業でございますが、当初予算におきましては、昨年度の実績を基礎にいたしまして五%の人員増、一日平均の就労人員を十六万三千人ということで考えておつたわけでございます。然るにその後の経済情勢の推移に伴いまして失業者が増加し、安定所登録人員も逐次増加して参つておりますので今回の補正に際しましては、更に前年度実績の五%を増加いたしまして、平均十七万人の就労人員を基礎にいたしまして八億五千万円を追加計上いたしました。この就労人員は第一・四半期以降上り坂で増加しているわけでございまして、第一・四半期だけをとつて考えますと、十八万三千人くらいの就労がこれによつて可能になる見込でございます。失業保険費でございますが、ここにも失業者の増加の情勢が反映されておりまして、当初の予算では月平均受給実人員を三十七万五千人と考えておりましたが、最近の実績から検討いたしますと、四十九万四千人くらいに殖やす必要があるのでございます。これに伴いまして保険金の支払いが八十四億六千七百万円増加を見るわけでございまして、法律の規定による三分の一の国庫負担額として二十八億二千二百万円計上いたしました。残余は保険料収入の増加並びに同特別会計の積立金のとりくずしにより賄われるわけでございます。政府職員等失業者退職手当、これは行政整理等による退職職員に対して失業保険による最低の給付を実施するために必要なる経費の不足を追加いたしたわけでございます。 その次の緊急就労対策事業費でございますが、これも失業の状況に鑑みまして、当初予算で道路関係事業を計上いたしておりましたのを、年度の途中で節約を申合わせておりましたが、それを今回全額解除いたすに際し、道路事業、都市計画事業本来の目的は変えないのでございますが、これを失業者の吸収にできるだけ活用することにしようというような観点から、緊急就労対策事業費としてこれを特掲いたしまして、炭鉱地帯、大都市周辺で重点的に事業を施行することによりまして、失業者の吸収を狙つているわけでございます。大体一日平均一万五千人くらいの失業者をこれによつて吸収することができる見込みでございます。 なおこのほかに一般公共事業費につきましても、極力失業者の吸収に努力いたしておりますが、更に炭鉱地帯等に対しましては、河川事業等につきまして、節約解除に際し、重点的に工事を実施いたしまして、地域的な失業問題の解決になにがしかでも寄与したいと、そういうような配慮をいたしておる次第でございます。 次は地方財政関係の経費の増加でございますが、先ず義務教育費国庫負担金の増加が八億二千八百万円でございます。これは御承知の義務教育費国庫負担法に基きまして、昨年度から教職員給与費実支出額の二分の一を国庫が負担することになつておりまして、予算的にも当初予算並びに補正予算にその所要額を計上したのでございますが、これは決算補助でございまして、決算が確定いたしました結果、更に八億二千八百万円が不足をいたしたわけでございまして、この機会にその不足額を補填しようというわけでございます。 次は地方交付税交付金の増が四十億円でございます。のちに申しますように、法人税の収入が百五十億円ぐらい増収を見込まれておるのでございますが、その増収に伴いまして、地方交付税も当然増額交付せられるわけでございますが、そのほかに本年度の交付率、法人税及び所得税に対しまして一九・六六という率になつておりましたのを一九・八七四に改めまして、法人税の増収に伴う分を含めまして、合計四十億円の交付税をこの際地方に増額交付することにいたしたのでございます。これは本年度における都道府県警察費の不足を補填しようというための増加でございます。なおこの都道府県警察費の不足の対策といたしましては、その次の都道府県警察費補助の増加の追加額二億二千七百万円、これもその不足解消の一環でございまして、都道府県警察の負担しておりまする警察電話専用料の増が一億二千七百万円、警察用車輌維持費六千万円その他四千万円、合計二億二千七百万円をこの際増加補助することにいたしております、なお別に予算の節約に伴う減少が八千二百万ございますので、純額といたしまして、補助金の増加は二億二千六百万円ということになつております。 次に地方譲与税譲与金の増が三十五億円でございます。これは入場税の関係でございまして、当初入場税収入百九十二億を予定しておりましたが、そのうちの一割を国庫が収入し、九割を地方に譲与する、さようなことで、当初の予算ができておつたわけでございます。然るにこの入場税の税率が当初の政府の提案より大幅に引下げられる修正が行われたのでございまして、その修正と入場税そのものの移管の時期が約一月半遅れましたために、当初の百九十二億の収入は確保できないのでございます。大体七十億くらいの減収がここに予想せられるのでございまして、そこでこれに対しまして国が一割をいただくことになつております、その一割を辞退することは当然でございますが、地方団体が困るその窮状を放つてもおけませんので、百五十五億五千万円を入場税収入のいかんにかかわらず本年度は保証する、そういう措置が前国会において講ぜられたのでございます。この百五十五億五千万円の保証を実行するためには、目下の入場税収入の見込みによりますと、三十五億円どうしても一般会計から繰入れをしなければならんわけでございまして、その三十五億円がここに計上してございます。 次は異常時の災害関係でございますが、実は災害関係の後始末の経費でございまして、昨年の未曾有の凶作によりまして、農業共済再保険特別会計に巨額の赤字を生じました。約百八十三億という決算でございますが、これに対しましては、昨年度の補正並びに本年度の当初予算におきまして相当額を補填いたしておりまするし、その他積立金の受入れ、基金勘定からの受入れ等によりまして補填に努めましたが、更に十二億不足することに決算が確定したわけでございます。その十二億を昨年度の赤字補填として今回の補正に際し計上いたしておるのが農業保険費の増加の項目でございます。本年度は作柄全体としては昨年よりもずつとよろしいのでございまして、平年作を若干下廻るかという程度でございますが、なお局部的には相当不作の所もございます。従いまして、本年度におきましても若干赤字を生ずるのではないかと予想せられますが、これはまだ今日金額も確定いたしておりませんし、まあその金額も大した金額ではないとは存じますが、さようなことから、これにつきましてはいずれ金額の確定を待ちまして、措置をいたすということに考えておる次第でございます。 次はその他の項目でございまして、合計二十四億一千五百万円ということでございます。その主なるものを申上げますと、農業改良普及事業費補助の増加三億三千六百万円、追加が三億六千百万円、減少が二千五百万円となつております。これは本年度当初予算におきまして補助金等の整理をお願いし、それのための特例法を提出いたしたのでございますが、そのうちの一部につきまして国会において修正をみまして、なかんずく農業改良普及員等の設置費補助率が当初私どもの予算では三分の二、従来の率を二分の一引き下げております。それを三分の二に復元されたのでございます。そのために必要な経費がここに計上してございます。差引三億二千六百万円の増加となつておるのであります。 その次は被害農家営農資金利子補給、これは補正額として二億四千四百万円の減少になつておりますが、内訳は追加が七千万円、この追加は本年度の災害によりまして農家に対する営農資金の貸付、それにつきましては利子補給、損失補償等を行うことにいたしまして、これに必要な法律案が提出せられておりますが、その関係の利子補給に必要な金額七千万円でございます。減少三億一千四百万円、これは昨年度の災害による被害農家に対する営農資金の貸付が、当初の予定よりも非常に減少いたしました。そのために当初予算額のうちこれだけの不用を生じたわけでございます。それを減額いたしております。 なお営農資金につきましては、農家だけでなく、被害漁業者に対しても貸付金について利子補給損失補償を出す予定でございまして、その関係で利子補給金の補助五百万円を別途計上いたしております。 次は非現業共済組合連合会等補助及び交付金の増加四千七百万円でございます。これはいわゆる旧令共済組合の受給者に対する年金の不足額をこの際補正で補填しようというものでございます。外地等からの引揚者等につきまして、従来証拠書類の不備等のために支給を受けられなかつたものが、証拠書類等の整備に伴いまして受給者が増加して参ります。そういう事情に伴いまして当初予算の金額が不足をいたしましたので、今回補正増額をお願いをいたしておるわけでございます。 次は国立フランス美術館の創設費五千四百万円、これは例の松方コレクシヨンをフランスが返してくれる。その問題につきまして、日仏間に外交交渉が行われておるのでございますが、フランスのほうの機運も大分熟して参りました。つきましては、日本側でこれが受入態勢を整備する必要があるということでございまして、美術館の創設に必要なる経費を初年度分といたしまして五千四百万円をこの際補正でお願いを申上げておるわけでございます。 次は農業委員会等の補助の増加八千百万円、これも本年六月の農業委員会等に関する法律の改正によつて新たに設置されることになりました全国農業会議所及び都道府県農業会議の活動費の補助であるとか、或いは農業委員会の経費につきまして、町村合併によりまして相当委員会の数が減るというような見込みで積算をいたしましたところ、その減少見込みが当初予定より下廻つたというようなことから不足が出て参りまして、合計八千百万円のこの際補正を計上いたしておる次第でございます。 その次は漁船再保険特別会計への繰入増加一億三千九百万でございますが、このうち三千百万円は国庫が保険料の一部を負担する対象を私どもの当初の予算では二十トン未満の漁船ということで予算も編成し又補助金整理も、法律でさような提案をいたしておつたのでございますが、この点につきましては、国会の御意向でぜひ百トン未満の漁船にまで拡張をすべしというような御意向がございました。その御意向を尊重いたしまして、国庫負担率がトン数が殖えるに従つて逓減するような仕組を考えながら、この際百トン未満まで拡張することにいたしました。そのために必要なる保険料の国庫負担の増加三千百万円でごいます。このほかに二十八年度における不足分がございますので、併せまして一億三千九百万円をこの際補正に計上いたしておる次第でございます。 その次の項目は郵便貯金特別会計損失補填の増加七億四千三百万円でございます。これは郵便貯金特別会計の二十八年度の決算で支払利子の不足額が出ておりまして、この分は法律の規定によりまして一般会計から郵便貯金特別会計に操入れることになつております。その所要額をここに計上いたしたのでございます。以上がその他の項目の主な項目でございます。 歳出の三百八億円の補正追加は以上で終りまして、以下財源の問題でございますが、三百五億は歳出の節約及び不用に依存いたしております。節約額は百五十三億四千七百万円、不用額が百五十一億八千六百万円、さような内訳に相成つております。この節約につきましては、当初予算が国会で修正されました際に、予備費を削つて他の歳出の財源に充当されたのでございまして、その際この予備費減少額五十億以上のものを、予算の実行上節約をして浮かすようにというような御趣旨であつたわけでございます。その予備費の減並びに繊維品消費税の不成立、入場税の減少、その他行政整理の遅延等によるいろいろな関係から、かれこれ歳入歳出を通じ二百億円くらいの欠陥が生じておつたわけでございまして、政府部内におきまして、その欠陥に備えて実行上百九十九億円くらいのものを節約しよう、物価も大分下つて参りましたことでございまするし、原則として物件費の一〇%、但し学校その他につきましては五%、災害復旧費とか補充費的なものにつきましては、これは節約は行わんというようなことで、百九十九億円の節約を実行することに申合わせておつたわけでございます。そのうちその後の情勢に鑑みまして、公共事業、食糧対策増産費につきましては一〇%のうちの三%、更にその他の緊要なる使途に充てるために節約を解除いたしましたものがございまして、公共事業その他を合せまして、四十五億円がすでに解除され、又今後解除を必要とするということになつております。その解除分を差引きました残り百五十三億四千七百万円、これをこの際補正に際し、修正減額いたしまして、今回の補正の財源に供することにいたしたのでございます。この節約のほかに、既定経費の年度内の所要見込額をつぶさに検討いたしました結果、不用となるべき金額が百五十一億八千六百万円ございまして、それを財源に供しております。その内訳の主なものを申上げますが、先ず日本電信電話公社の交付金五億円でございます。これは日本電信電話公社ができまして、更に国際電信電話株式会社が分離されました際に、その株式を政府が所有いたしておるのでございますが、それをできるだけ速かに市場で処分いたしまして、処分代金を日本電信電話公社に交付するという約束になつておるわけであります。本年度当初予算におきましても、五億の処分を予定し、五億円を交付することにいたしておりましたが、昨今の証券市場の不況から考えまして、その有利なる処分ができないわけであります。従いまして歳入が五億円落ちると同時に、歳出の五億円もこの際不用に立てることにいたしました。 次は国債諸費で、二十七億四千八百万円を不用として修正減額いたしております。これは当初予算におきましては、大蔵省証券の発行を予定いたしまして、それの利子と申しますか、発行差額を経費として計上いたしておりましたが、現実には国庫金のやり繰りから大蔵省証券を発行するに及んでおりませんので、その全額が不用になります。そのほか国債整理基金特別会計における剰余金を充当することにいたしまして、合計二十七億円を一般会計からの繰入れを落すことにいたしまして、この補正財源に供したわけでございます。 その次の輸入食糧価格調整補給金九十億円、これが一番の大口でございますが、当初予算計上額九十億をまるまるこの際不用として落としております。これは本年初来、米麦の国際的需給事情が大分緩和して参りまして、輸入価格の実績が大分下つて参つております。従いまして、当初は国内価格との差額九十億を一般会計から補給するつもりでおりましたが、その補給の必要を見ない。必要としないということに相なりました。この際これを全額減額いたしまして、補正の財源といたしました。 次は外航船舶建造資金貸付利子補給の費用二億八千三百万円でございます。本年度の新造船の着工が大分遅れまして、融資の期間が短くなつたごと、乃至は利子補給の対象額から値増、追加工事融資分を除外することにいたしました。かようなことによりまして、合計二億八千三百万円の不用を生ずることになつたのでございます。以上が不用額の主なものでございます。 歳出の説明はこの程度にいたしまして、次は歳入でございますが、歳入におきましては、租税及び印紙収入において六十五億の増収、専売納付金におきまして五十二億三千九百万円の減収、政府資産整理におきまして四千九百万円の増収、雑収入において十億一千九百万円の減収ということに相なつております。 先ず租税収入でございますが、先ほども申上げました繊維品消費税の不成立によりまして八十五億、これはまるまる落ちるわけでございます。これに対しまして、法人税は三月末或いは九月末の決算が大体きまつて参りまして、年度内の収入見込も大体動かんことになつて参つたのでございますが、その的確なる予測をいたしますると、百五十億は増収確実でございまして、これを今回補正計上いたしました。 専売納付金の減五十二億三千九百万円、これは本年度における専売公社の事業運営の状況を見ますと、ピース、光等の高級品の売行きが大巾に減少いたしまして、それが新生に変つている。本数全体としては当初の計画通り売れておるのでございますが、高級品の売行きが減退いたしました結果、専売売払い代金としては百二十億円余りも減少ということに相成るわけでございます。それに伴いまして事業費も若干減りますが、更にそれ以上に建設費、造林費その他各方面につきまして極力歳出支出の節減繰延べをいたしまして、最小限度の減収に食いとめましたのがこの五十二億三千九百万円でございます。 次は政府資産整理収入四千九百万円でございますが、これには増減の両方のフアクターがございまして、減は先ほど申上げました国際電信電話会社の証券が売れないことによる五億円の減、増のほうは公共事業の直轄分につきまして、地方公共団体が分担金を出しておる。それを従来は現金で納付しておりまして、それが大分溜つておりましたが、昨年来それを地方債証券を以て納付することができるということに特例が設けられました。その地方債の証券が本年度当初においてきまつたのでございますが、その新しくきまつた地方債の証券によりますと、本年度における元利の納付金が五億四千九百万円あるわけでございまして、差引き政府資産整理収入では四千九百万円の増収に相成つております。 雑収入では差引き十億一千九百万円の減収でございます。これも増減両方のフアクターがございまして、増のフアクターは日本銀行納付金の増が二十六億二百万円、これは二十八年の下期、二十九年の上期の日銀の決算が確定しておりまして、上期、下期を通じまして、二十六億円の納付金の増加が見込まれるのでございます。それを計上いたしております。 減少のほうはこれも先ほど一言いたしましたが、入場税収入の一割を一般会計に受入れておりましたのを一般会計が辞退いましまして、当初予算百九十二億、その一割十九億円が従つて減少になるわけでございます。更に公共事業費分担金の減十七億円でございますが、これも只今一言いたしました公共事業費分担金につきまして、地方債証券を以て納付することになりました結果、本年度当初予算で考えておりました分担金の収入が十七億減少いたしたわけでございます。差引十億一千九百万円ということに相なつております。 以上一般会計を了えまして、特別会計政府機関につきまして極く簡単に申上げたいと思います。特別会計は三十三のうち七の会計につきまして補正をいたしております。うち一つ国立病院はこれは予算の補正ではございません。翌年度に亘る債務負担につきまして、年度当初には国会の御審議を得ておりましたが、その債務負担の金額の増加が一件、国立病院につきましてはそういう内容の補正でございます。従いまして予算についての補正は結局六つということに相成るわけでございます。主なものを申上げますと、交付税及び譲与税配付金特別会計、これは先ほど一般会計で申上げました交付税並びに譲与税の一般会計からの繰入を行うわけでございますが、それに伴う補正でございます。 それから二番目は国有林野事業特別会計、これは言わば災害関係でございます。五月以来の災害によりまして、北海道その他の地区におきまして、いわゆる風倒木が生じておりますが、それを処理することによる収入の増加がある一方、別に歳出のほうでは冷害対策事業として治山、造林、林道の事業を行りために経費の増加四億円、更に災害復旧事業費として約二億六千二百万円、こういう追加歳出がございますので、それらの点を補正いたしまして提出いたした次第であります。 失業保険特別会計、これは先ほど申上げました失業保険金の支払の増加、一般会計からの繰入れ等に伴う補正でございます。 このほか農業共済再保険特別会計、これも一般会計からの十二億円の繰入に伴う補正、漁船再保険、これ又一般会計からの繰入れに伴うもの、郵便貯金についても同様の事由によつて補正をいたして計上いたしております。 最後に政府機関でございますが、日本専売公社と国鉄、この二つにつきまして補正予算案を提出いたしております。専売関係は売行の減、それに伴う事業費の圧縮、更に建設その他の歳出につきまして極力節減繰延べを実施いたしておるわけでございまして、その結果最小限の五十二億三千九百万円の納付益金の減少になりました。その間の収入支出の権衡を補正としてお願い申上げてあります。 国鉄でございますが、国鉄につきましては先ず損益勘定におきまして収入の減少二十五億円がございます。これは旅客収入のほうは若干増加いたしておりますが、貨物収入のほうが最近の経済情勢或いは災害の影響もございまして、相当減少しておる。更に雑収入の減少もございまして、合計二十五億円減収に相なつております。然るに損益勘定におきましては四十一億円くらいの支出の増加が他面において必要になつて来ている。それは災害関係でございまして、五月以来の災害による災害復旧費が三十億円、殊に青函海難沈船の引揚費とか、或いは洞爺丸遭難者の弔慰金、見舞金そういつたような経費の増加もございまして、合計四十一億七千六百万円等の支出が追加を必要といたしております。そこで収入が減つて支出が殖えておるのでございまして、これに対しまして極力歳出の節約を実行いたすことといたし、三十億八千六百万円は節約で賄つております。更に予備費から充当いたしましたものが十八億円、石炭費等の節約四億一千三百万円、結局最後には資本勘定への繰入金を減らさざるを得なかつたわけでございまして、これが十四億円、さようなこと下補正を計上いたしております。 資本勘定におきましては、只今の損益勘定からの繰入の減のほかに、鉄道債券の発行額が当初の見込額より大分減つて参りました。で損益勘定からの繰入と合せて結局四十二億円だけ資金源が窮屈になつたのでございますが、これに対して工事勘定のほうでは極力節約をいたしましたが、二十六億円くらいのものを節約をいたしましたが、やはり災害復旧工事費であるとか、或いは新線、いわゆる新線の工事を続行するために必要なる最小限度の資金としての需要が七億円というようなものがあつたりなどいたしまして、結局大きな節約滅を計上いたしましたにもかかわらず、なお三十二億円はどうしても借入金を追加する必要が起つて参ります。その三十二億円は資金運用部から借りるということになりまして、資本勘定の補正をいたしております。大体の補正の要点はさようなことでございます。 以上甚だ粗雑でございまして申訳ございませんが、一応御説明を終らせて頂きたいと存じます。
○委員長(小林英三君) 以上を以ちまして補正予算に対する政府の説明は終了いたしました。
○委員長(小林英三君) 次に、閉会中昭和二十九年度予算の執行に伴いまして、デフレ経済下の重要産業の実態、地方公共団体の財政緊縮状態、並びに昨年度災害の復旧状況等の調査のために北海道、中部、北陸、四國及び九州にそれぞれ議員派遣を行なつたのでございますが、各班からそれぞれ委員長の手許に報告書が提出されてございます。 この際お諮りいたしたいと思いますが、この口答報告は本日本会議等もございまして、時間の都合上省略をいたしまして、会議録に掲載することにいたしたいと思いますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小林英三君) 御異議がないものと認めます。よつてさよう取計いたいと思います。 なお、昨日委員長理事打合会をいたしまして、衆議院の予算審議の状況と睨み合せいたしまして、参議院におきましては本日並びに明日、明後日とこの三日間取りあえず予備審査といたしまして、その後の衆議院の予算委員会の進行状況等を睨み合しいたしまして、明日あたり更に理事会を開きまして、予算委員会の運営をとりきめたいと存じております。 明日は十時から委員会を開きまして、この数字等の問題につきまして皆さんの御質疑を行いたいと思つております。この機会に資料等の要求がございましたらばお申出を願いたいと思います。お手許に大体当委員会といたしまして要求したいという資料のテキストをお配りしてございますが、このほかになお資料の御要求がございましたらば、この際にお申出を願いたいと思います。
○佐多忠隆君 ちよつと資料をお願いいたしたいと思いますが、今主計局長の御説明の歳出の節約額百五十三億、不用額百五十一億、これの各所管別、それから特に防衛庁が内容的にどうなつているかという点を一表にして、わかりいいようなものを一つ御提出願いたい。
○木村禧八郎君 二十九年度の輸出入状況、前年度との比較。それから同じく二十九年の主要商品の輸出入状況、これの前年度との比較。それから主要商品の在庫状況。それから第四に、輸入と在庫と生産との関係を数字で資料として出して頂きたい。
○永岡光治君 それから鉄道会計に関係するわけですが、国鉄のほうで大体最近の月でよろしゆうございますが、月現在で交通公社等、相当未収金があるだろうと思いますが、その未収金の総額がどの程度になつておるか、その点も資料を提出願いたいと思います。
○委員長(小林英三君) ほかに資料の御要求はございませんか。
○三輪貞治君 災害復旧事業費の関係で、府県の申請額の総額が出ておりますが、これの府県別の内訳、並びに査定について各省別の内訳の資料を出して頂きたいと思います。
○委員長(小林英三君) それでは本日はこれにて散会いたします。 明日は午前十時から開会いたします。 午後零時十二分散会