内閣委員会 第2号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/12/06
会議録
○委員長(荒木正三郎君) 只今から内閣委員会を開きます。 本院規則第三十条の二によりまして理事の補欠を互選いたしたいと存じます。念のために本委員会の理事の数は三名の割当となつており、自由党より一名、民主党より一名、緑風会より一名ということになつておりますので、只今欠員となつております緑風会及び民主党よりの理事三名についての補欠を互選願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。互選の方法は如何いたしましようか。
○長島銀藏君 委員長一任の動議を提出いたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 長島君の動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。それでは私から野本品吉君、鶴見祐輔君を理事に指名いたします。
○委員長(荒木正三郎君) 自衛隊法の一部を改正する法律案を議題に供します。本案に対する御質疑がございましたら御質疑を願います。
○内村清次君 自衛隊法の一部を改正、する法律案、これはもう提案理由は済みましたわけですね、委員長。
○委員長(荒木正三郎君) さようでございます。
○内村清次君 私はこの法案に勿論関連のございますことについて木村長官に質問をいたしたかつたのでありますが、今日はあとで又御出席になりましようね。
○説明員(増原恵吉君) 出席いたします。
○内村清次君 それではあとで又木村長官に御質問いたすといたしまして、今回の一部改正におきまして、第五管区隊、第六管区隊というのが増設せられるという提案の内容になつているようでございますが、この北海道及び宮城県のこの管区は、これは既設の隊に対しまして今回増強的な要素を含めた拡張、こういうような内容の設置でございますか。
○説明員(増原恵吉君) 御説明を申上げます。先般の通常国会におきまして予算審議その他の際に、及びこの法案審議の際に御説明を申上げたところでございまするが、本年度、三十九年度の予算におきまして、陸上自衛隊は二万の増員をお願いをいたしまして、予算の御決定を願いましたわけでございます。その際の御説明といたしまして、二管区隊を増設をいたします。その一つは北海道に、一つは東北にという内容、実質上の御説明を申上げたわけでございます。ただその際どこに管区総監部を置きまするかという点につきまして、施設の利用その他いろいろの事情かございまして、先の法案並びに予算審議を願つておりまする通常国会中には、この第五、第六管区の総監部の所在地を決定できないような事情にございまして、そのため国会閉会中に管区隊を増設する場合には政令を以て行なうことができるという法律によりまして、管区隊増置令を定めまして、これによりまして、現在五管区隊と大御区隊を置いているわけでございます。併しながらこれは次の国会に提出をして法律改正の措置をとらなければならんということで、このたびこの法律をお願いいたしたわけでございます。二十八年度に比べまするならば、もとより増設をいたしたのでありまして、五管区隊、六管区隊を殖やしましたようなわけでございます。
○内村清次君 私が質問をいたしておりますことは、この五管区及び六管区の即ち隊の敷地ですね、そういうような問題につきましてはこれは新らしい敷地を選んでやられたのか、或いは又既設のこれは規模は小さかつたけれども、管区というような大きな部隊ではなかつたけれども、すでに既設の隊がそこにおつた所を、今度拡大して管区をおきめになつたのかどうか、その点についてお伺いしたい。
○説明員(増原恵吉君) この北海道置きまする第五管区につきましては、内容でありまするものが大体従来ございました。ただこの管区総監部を置きまする北海道河西郡川西村と言いまするが、これは通常帯広と言つておりますが、帯広の郊外で、村は川西になつております。これは従来部隊がございました。旭しこれを多少拡張いたしまして、そうしてここに管区総監部を置きたいということでございます。第六管区のほうは現在増置令におきまして、臨時に置いておりますのは福島に置いておるわけでございます。これをこの法案によりまして多賀城に置こう、そうして多賀城に置くまでの十二月十九日までの間は橿鳥県信夫郡荒井村、これも福島々々と呼んでおりますが、荒井村になるわけでございます。ここに置いているわけでございます。この荒井村は従来ありました所でございます。部隊があつたところでございます。併しながら多賀城は三十九年度予算で、増設を認められました予算によりまして、只今建設中でございます、新らしいものを……。これが殆んどでき上りまして、二十日に移転できるという見込みでございまして、そこへ移転をいたして管区総監部といたすわけでございます。これは新設の場所でございます。
○内村清次君 そうしますと、多賀城のほうに三十日の日に移転の目安がついた、併しこれはすでに自衛隊法が決定をされまするあの十九国会ですか、あのときにはそういう管区総監部を置くというような計画はもうなさつておつたわけですね。そうして用地の買収もその他も済んでおつたという、こういう状態ですか。
○説明員(増原恵吉君) 二十九年度予算におきまして、陸上自衛隊の人たちを一二万増員をする、そうして二管区増設をするという予算の御審議を願い、御決定を願つたその二方の内容は、二管区隊の増設になりまして、その内容の計画としてはこの多賀城の部隊を作るという計画があつたわけでございます。帯広を拡残するというような予算があつたわけでございます。又一部米軍の接収しておりましたものを返してもらいました真駒内、千歳というようなところへも部隊が入つているわけでございます。これは二十九年度予算で認められました増員のうちでございます。
○内村清次君 そこで十九国会におきましては、勿論これは二十九年度の予算関係もそこで通らないと、あとのほうの増設ということも、はつきりした拡充というものがなされない、或いは又自衛隊法が通らないと、はつきりそこの監区の増設というものもまあ計画ではあつたけれども、置けないというようなことで、この法案というものを、閉会中というような名目でこの政令を出され、そうして臨時国会の開催と同時に、十三条のこの規定によつて出した。そういうような御事情でございますけれども、北海道の分はこれは既設の隊がもうすでに現存して、それを拡大したのだ、こういうようなことであつたとすれば、これは何かここに第二の特別の理由があつたというようなことに認められますか、どうですか。この点はどうあなたのほうではお考えでしようか。十三条の「特別の事由」というようなことに該当するものであるか、そういう問題ですね。
○説明員(増原恵吉君) 先ほどの説明、私の言葉が足りなかつたのかも知れませんけれども、帯広の部隊というものが現存しておるかというふうな意味に受取りまして、これは現存しておるものを拡充すると申したのでありますが、五管区隊そのものは全然新らしいものでございます。で、以前は北海道は管区隊としては第三管区隊一つでございます。これは旭川に管区総監部がありまして帯広その他ずつと管轄をしておつた。それを切りまして、帯広方面から大体以東のほうを五管区隊にしたわけでございます。それでその五管区総監部を置く所は、従来部隊のあつた帯広に置くというふうな説明を申上げたわけでございまして、五管区隊としては全部新らしいわけでございます。これは予算審議の際に五管区隊、六管区隊は増設をいたしたいと思いますと、その意味で予算を拠出し御審議を願つて、ただ五管区総監部をどこに置きますか、これがこの法律趣旨でございまするが、これは当時まだ帯広でありますが、河西郡川西村に置く或いは多賀城に置くということをきめにくい状態にあつたわけでございます。その一つの理由は、今年の増強は北海道におきましても東北におきましても、米軍の使用しておる営舎を大体返してもらつて使うということを主体といたしまして、営合を建てるのは極く僅かの予算をお願いをしたわけであります。この返還の具体的な米軍との折衝に目をとりまして、例えば多賀城とありまするのは、私どもの当初の予定で、国会の御質問にお答をしました際には、仙台附近で約四千人くらいの営舎を返してもらいたいと思つておるということを御説明をいたしたわけであります。これは我々の予定通り返つて参りますると、仙台市に六管区は置きたいという予定、でおつたわけであります。北海道におきましても千歳と真駒内で約八千というものを返してもらう、これは予定以上に、一万数千入り得るようなものを返してもらつたわけでございます。そういうことと睨み合いまして管区総監部を置く場所をきめなければなりませんでしたので、先の国会開会中にはこれをきめることができなかつた、こういう次第でございます。
○内村清次君 そうしますと、先の十九国会では大体予算を提出する根拠としては、二管区の増設と、而も又こういうような地域の問題は防衛庁のほうでも考えておつたのだけれども、まだ確実なその拠点をはつきりと出す段階ではなかつたんだと、こういうようなことに承わつてよろしうございますね。
○説明員(増原恵吉君) その通りでございまして、五管区隊は北海道に置きたい、六管区隊は東北におきたいということは国会でも御説明を毎回いたしておるわけでございます。
○内村清次君 そうしますとこの第十三条の「特別の事由によつて」という「特別の事由」というのは、これはどういう範囲を指すものであるか、ただここで国会の閉会中に政令をきめて、そして防衛庁のほうで方面隊等の名称及び所在地を変更する或いは又新設をするために、ただ国会の閉会中だけを名目にすることが、この「特別の事由」ということに当る問題ですか。或いはどういうようなほかに「特別の事由」という適用の方法がありますか。
○説明員(増原恵吉君) これは特別の事由によつて増置、廃止若しくは名称の変更その他の必要があるというふうにかかるわけであります。これは国会中でありますならば、勿論特別の事由によつて増設、廃止をするわけではありまするが、事由なくやるわけではございませんが、それは法律によつてやる。その理由があつて、こういうものを増置、廃止、変更するのが閉会中であつた場合には政令によつてやることができる、こういう趣旨のものでございまして、理由なく如何なる場合でも増置、廃止いたすわけではないというふうにこれは読んでおるわけでございます。
○内村清次君 「特別の事由」の即ちその理由だな。「特別の事由」というそこに字句を置いてあることは、何かほかにこれは開会中であろうと、或いは閉会中であろうと、特別な即ち防衛庁なら防衛庁としての理由があるはずだ。それがその理由のために政令できめて増設をする、或いは変更するというような場合に際しても、丁度それが開会中であつたり或いは閉会中であつたという場合もあるだろう。あるだろうが併しこの「特別の事由」という防衛庁自体から考えたその特別の事由のための増設及び変更というようなことがありはしないかどうか、その点を私は聞いているわけです。どういうよよな特別の事由というものをほかに列挙してあるか、これはやはり私が聞きたいのは、予算もかかろうし或いは又は直ちに増設をするにしましても、或いは又はこれはただ変更するにしましても、相当なやはり準備期間も要ることだから、その点ははつきりとやはり出会において、而も又できれば一つ開会中の国会を目指してこういうようなことをきめてもらつて、そうして国会でこれをきめるというふうなことが私は筋道ではなかろうかと思うんですけれども、ただ閉会中にこういうような一つの政令をきめて、直ちにそれの増勢をする、変更をするというようなことは、どうも法に対して或いは又は国会に対しましても、防衛庁としては少し御考慮さるる点がありはしないか、だから何か特別な事由がなくてはならないはずだが、そういう特別な事由の列挙はどういう点がございますかと、こういう点を私は聞きたいんです。
○説明員(増原恵吉君) その点は御説明を繰返すようになるかも知れませんが、二十九年度において三管区隊を増設をして、これは大体第五、第六というふうになり、第五は北海道に置き、第六は東北方面に置く、この経費は幾ら幾ら、どういうような組織編成になるというふうなことは御説明を申上げて、国会で予算の御承認を願つたわけでございます。ただその際に、管区隊増設という法律を出しますためには、五管区隊は総監部をどこそこに置くというふうに書き現わさなければならないわけでありまするが、それが先ほど申上げましたような理由によりまして、実質的な五管区隊、六管区隊は予算審議の際に御説明をし、御審議を受けて予算を御決定を願つたわけでありまするが、そのどこに置くということを、先ほど申上げましたように、米軍の接収施設を返してもらうというようなことに決定の位置がかかつて参りましたので、勿論これは国会開会中にそういうことをきめたいと思つて折衝は鋭意いたしましたが、はつきりした妥結に、至らんといいまするか、そういうことでありまして、国会中にこの法律をおきめ願うことができなかつた。併し突貫的には予算御審議の際にそういうことはお願いをして御決定を願つた、言わばこのどこに置くということが、総監部の位置がこの法律としては出るわけであります、内容、実質は大体三つの普通科連隊、一つの特科連隊、一つの施設大隊というふうなものは、当時実費としての御説明をいたして予算の御承認を得た。その特別の当山というのは、総監部の位置をきめるとか、利用営舎等の都合上矢の国会中にはきめてなかつたというので、法律に基きまして政令でお願いをした、こういうことであります。もとより将来におきましてはこういう問題は法律を以てやることが建前であります。あらゆる努力をいたしまして、将来増設等の場合には法律として出すことはもとより、この場合にもそのつもりでおつたわけでありますけれども、それができなかつた、こういう事情でございます。
○内村清次君 そこで例えば、これは突込んだ話になるかも知れませんけれども、特に増設をせなくてはならないというような情勢が発生した、国内的にも情勢が発生した、そういう場合のときに、たまたま国会は開催中ではなかつたが、是非一つその管区の増設をやらなくちやならない、或いは又変更をやらなくちやならない、こういう場合というようなことは想定されておりませんでしたか。
○説明員(増原恵吉君) 御承知一のように管区を増設いたしまするのは相当の経費を要します。人員も殖やさなければなりませんし、営舎等もたとえこれは米軍の接収のものをもらうにしましても経営費その他は要りまするし、これは当然予算を伴いますので、実質的に管区の増設は国会閉会中にはこのような法律ではとてもできません。やはり国会を開いて頂いて予算を出し、その予算の内容である実質を御説明をして、又法律も同じに改正をして説明をするということでなければ実質的に増設はできないわけでございます。
○内村清次君 そうしますと、この十三条の「特別の事由」という問題も、先ほど言うような国内的な情勢からは、直ちにこの政令を定めてこういうような増設又は所在地を変更する、名称も変更するというようなことはしない。ただそういうような場合のときには予算がたくさんついての部隊の移動であろうし、或いは又増設である以上は、国会にはやはり手続をとつた上でこの十三条の問題も御審議にあずかる、こういうふうに解釈してよろしゆうございますね。
○説明員(増原恵吉君) これは当然予算を伴うことでありまして、何と言いますか、政府限りではできないことであろうと思います。
○内村清次君 そうしますと、これは大臣がどうお考えになつていらつしやるかわかりませんけれども、事務当局といたしましても、今日は御承知のごとくこの臨時国会も非常に政局が大きく揺れておるという場合であり、この法律案が今国会中に成立しなかつたという場合のときには、この法律案が審議未了になつた場合のときにおいては、自衛隊法第十三条第二項によつて制定せられた管区隊増置令、この政令の効力というものは一体どうなつて参りますか。
○説明員(増原恵吉君) 今お述べになりました法律のあれは、次の国会でこの法律を改正する措置をとるというふうな規定になつておりまして、法律改正の措置をいたすということを政府に義務付けておりますが、その場合は法律に対してこれを否決をされるとか或いは改正した議決をせられるというふうな場合には、その議決の趣旨或いは改正上の趣旨に則つて政府がやらなければならんことは当然でありまするが、これが審議未了というような形でいわゆる流れました際には、現在の増置令の政令がそのまま有効でありまして、次の国会にやはり改正の措置を出すというふうなことに相成ると思います。
○内村清次君 この点は非常に法律的に見解が違う解釈がなされるわけですね。これは事務当局では、例えば継続してこれが審査になるとしても、あなたのほうできめたところの政令というものは有効だ、こういうふうに解釈をされている。大体この十三条の問題というのは、次の国会までの期間中における政令の効力というふうに解釈ができると私は考えますが、そうはお考えでないのですか。次の国会主での政令、そして、次の国会ではあなたが今言つたように或いは可決になるかも知れん、或いは又は否決になるかも知れない。併しそれが又継続するというようなことの予想というものは、これは全然考えていないところの政令の設定であると、こういうふうに法律的には解釈されますが、そうはお考えでないのですか。もう一回確かめておきたい。
○説明員(増原恵吉君) 十三条の書き方は、他のこういうものに大体類似と言いますか似かよつたものの法律の書き方と睨み合せていたしてありまして、この「措置をとらなければならない」。ということは、法案を提出するという一応義務と解釈いたしておりまして、これが否決になり或いは修正議決になりました際にはもとよりその通りでありますが、審議未了等で、いわゆる流れました際には、増置令は有効であり、その次の国会に史に法律改正の手続をとる、こういうふうに解釈をいたしております。
○内村清次君 この点はどうも私たちの解釈と少し考え方が違うようでございますから、やはりこれは一つ法制局あたりを一遍呼んで頂いて、この問題の解釈をはつきりさせて頂きたいと思うのです。それと申しますのは、第二項に「次の国会でこの法律を改正する措置をとらなければならない。」、次の国会ということはやはり一番最近の国会であつて、これが又その次の国会まで政令というものの効力というものがあるとはどうも解釈できないと私は考えますから、この点を一明確にしておかないと、将来の問題となりますからその点委員長から一つ……。
○委員長(荒木正三郎君) 承知いたしました。
○内村清次君 加えまして……。例えばこの委員会は努力をしておるけれども、衆議院が解散になつてしまつた。こちらのほうは審議をやつているのに解散になつた。そうすると、一院が解散された場合には、これは憲法上議院は閉会となるわけです。そういう場合のときの適用も考えなくちやならないと思う。これはやはり同様だとお考えでございますか、どうですか。この点も一つお聞きしておきたい。
○説明員(増原恵吉君) 政府の解釈といたしましては、その場合もやはり増置令は有効でありまして、次の国会に法律改正の措置をとるというふうに考えております。
○内村清次君 私もまだほかに質疑がございますが、これは大臣に、政治的な問題でもございますし、又責任ある答弁も承わらなくちやなりませんから、あとは保留しておきます。その点を一つできますならば明確にしますために法制局を呼んで頂くことをお願いいたします。それではこれで一応保留いたします。
○野本品吉君 この一部改正の法律については、内容につきましては別段あれはないのですが、これに関連しまして只今の御説明を承わつているうちに気付きましたことを二、三……。 第一は仙台へ管区の総監部を置こうと思つておつたけれども、米軍との関係で思うようにできなかつたと、その御説明を通してこれが将来も起り得ることかも知れませんのでお開きするのですが、結局米軍の都合で日本の防衛庁がここに置きたいという防衛庁としての理想的な配置ができないということでございますか。
○説明員(増原恵吉君) これは我がほうの予算を以ちまして例えば新しい所へ営舎をこしらえておくというふうな場合には向うの意思にかかわりなくやれるわけでございますが、向うの使つておるものを返してもらつてそこに入ろうというふうなものは、一応目算を立てておりました場合に、向うがどうしても事情上明けて返せないというふうになりましたためにまあそうなつたわけでございます。
○野本品吉君 そうしますと、仙台へ設置しようと思つておつたのが営舎その他の都合かつかないので多賀城に新設する、仙台が明けば又仙台へ復帰ということになりますか。仙台が明けが、向うで要らなくなれば、そうすれば多賀城から仙台へ復帰するということになりますか。
○説明員(増原恵吉君) これは只今直ちに申上げかねる問題でございます。で、最初は既設の福島の営舎のほうへ今増置令、政令によつては福島へ置いておるわけでございます、これは建設予定のものが多賀城にありましたので、多賀城へできれば持つて行こう。この多賀城は將來といえども部隊としては存置するわけでございます。併し仙台の今米軍が使つておる営舎が明いて我かほうで使うことができるようになつた場合には、仙台へ又総監部を移すということもあり得るわけでございます。現在必ず仙台が明けば帰つて来るしという決定はまだいたしておりません。あり得ることでございます。この場合も多賀城は部隊としては勿論使うということで小建設をいたしておるわけでございます。
○野本品吉君 私の申したいのは、そういうような場合にできるだけ我がほうの主体性においてものが考えられ、進められるようにしないというと、やはり不必要な設備その他に浪費されるものができて来るのではないかという心遣いからなんでございます。そういうような点については従来今私の申しましたような意味におきまして、向う側との折衝は進められておるわけでございますか。
○説明員(増原恵吉君) その点は国家財政の点から考えましても無駄のないようにということを常に考えておりまして、今米軍が使つておりまする営舎が相当にありまするので、これは早晩返つて来るものでありまするので、自衛隊で使用可能になるものがたくさんあるわけでございますから、止むを得ず新設をする場合においてもこれと睨み合いまして計画を従来といえども立てておるわけでございます。
○野本品吉君 管区隊の増置と、それから装備、それから要員の充足の状況についてお伺いしたいのですが、管区隊は殖えた、けれども要員が充足されない、或いは装備が充足されないということになりますというと、設置の意味が相当薄くなつて来ると思うのですが、その点についての見通し、現状はどうなつておりますですか。
○説明員(増原恵吉君) 予算でお願いをしましたこの増員の区分は、一般の増員を陸上二万を二九年度お願いをして決定をしておりますが、これは年度当初に一遍にやるわけでございませんで、大体三十年早々にこのの増員分は入れるように予算を組んであるわけでございます。それで只今募集をいたしております。これは適当な成績でありまして十分要員を獲得できるわけでございます。現在はいわゆる十三万という点から行きますとと数が足りませんが、これは初めからの計画は三十年に入りまして新規増員分は入れるという計画で参つておりまして、この計画は大体予定通り進行いたしております。それから装備の関係は、現在はいわゆる火器類と申しますか、兵器類と申しますか、これは殆んど全部を米軍の援助によつております。これはやはり順調に米軍からの援助はこちらへ交付するという状態でございまして、この増置の実施の状況は円滑に進んでおります。
○野本品吉君 只今の点、順調に進んでおるということでありますが、そこで私はそれと関連して一つはつきりお伺いいたしておきたいと思うのですが、曾てのこの委員会に保安庁から、例えばMSA協定に基く供与兵器その他の詳細な数、金額というものが陸上、海上、それから航空という工合にして詳細に資料として提供されておるわけです。この提供されたこの計画表によりまする資材、装備というようなものは、今の管区隊の増置と関連しておる問題だと思うのですがそうでしようか。
○説明員(増原恵吉君) どの資料でありまするかあれですが、現状というのと将来もらうものというふうに分けて申上げておるかもわかりません。現状は当時ありましたもので、三管区隊増設をするために必要なものは順次米軍から交付を受けておる。その関係は順調に行つておる、こういうことでございます。
○野本品吉君 もうちよつとはつきりしたいのですが、例えばMSA協定に基く供与の兵器として、火器類として拳銃が千六百、小銃が三万五千、機関銃が三千、機関砲が八十、無反動砲が八十四云々という数字が出ておりますね。この期待しておりました供与の装備というものがこの管区隊の増置と一つのものであるんじやないかという私は見方をするわけなんです。間違つておりますですか。
○説明員(増原恵吉君) この前御要求を受けて差上げた今の資料は、恐らく現状当時今何ぼ持つておるかということではなかつたかと思うのでございますが、その時自衛隊が打つておるのは何ぼかという御要求の資料であつたかと思つております。そのほかに二管区隊分のものをもらう、これはまだ管区隊の現実の増員というものは基幹の部隊が今できておるので、隊員はこれからの増員で入る分があるわけでございます。そういうことと睨み合いましてまだ令部は参つておりません。順次に順調に入つて来ておるという状態でございます。
○野本品吉君 そうすると管区の増設については只今申しましたようないろいろな装備の供与というようなものを期待されておるのですね。その期待されておる装備の充足について、当局として自信がおありになりますかということです。
○説明員(増原恵吉君) これは只今申上げましたように、米軍との話合いによりまして順調に入つて来る見込みが十分にございます。ただ今陸の二管区隊について御質問がありますので、そのことを当面の問題としてお答えをしておりまするが、空とか海とか全部になりまするとこの委員会でも前に御質問があつてお答えをしたと思いまするが、海の関係が十七隻を期待いたしまたものが、きまりましたものが七隻でございまして、あとはまだきまつておりません。なお私どもの要望のものをよこしてくれるように話合いを継続いたしておりまするが、これは十七隻のうちきまつたものは七隻というふうな不成績を出しております。空のほうは大体予定のものが支給されれるという見込みでこれも順調に経過をいたしております。
○野本品吉君 それからもう一つ、管区隊の設置についてお伺いしておきたいのですが、この種の問題につきまして、地域社会の設置反対、非協力というようなことが従来起つておる事例がありますが、今度の一骨区の増置について、そういうような点についてはどういう状態でございますか。
○説明員(増原恵吉君) 部隊を新らしく置きまする場合に、誘致の運動、反対の運動いろいろあるわけでありまするが、大体部隊そのものを持つて行くということについては、これはおおむね誘致の運動があつたと申して差支えないような状況でございます。併しながら誘致の運動がそこにありましても、その土地を私どもが買収しなければならんというふうな関係者には、これはまあ殆んど例外なくやはり反対運動がございまして、よく事情をお話してその買収を完了しますのが相当に困難な事情があるという状況でございます。
○野本品吉君 差当つて法の一部改正によりまする三管区隊の設置につきましては、そういう問題についてはそうむずかしい状況にはないということですか。
○説明員(増原恵吉君) 言葉の使い方によりまするが、反対はもとより部分的にございまするが、よく話をして行けば大体目的を円滑に達し得るのではないかという見通しをつけております。
○野本品吉君 これは防衛庁だけの問題でありませんが、政府で民間の土地その他を買収する、或いは極端な場合は収用するというような場合に、ややもいたしますというと、その二反価格幾らということで、仮に一反十万円ならば一町歩買収するのだから百万円やつてしまえばもういいのだというような、非常に事務的にそういう買収のことや何かを取扱いやすい傾向がが私はあると思うのです。これは成るほど一反十万円だから一町ならば百万円あれば数字の土では解決がついておりますけれども、私が希望しますのは、単に金をやるだけでなしに、土地から離れ、生業から離れるものの将来の生活設計まで親切に考えてもらいたいということを、或いはダムの建設で、或いは堤防の構築で、又この種の仕事で、私は感じさせられておる。防衛庁は将来やはりかような場合に相合遭遇すると思うのですが、私は事務的に金で処置してしまうということでなしに、地方民の将来これで生きられるという生活設計の指導という部面まで政府は考えてやらなければいかんということを私は痛感しているのですが、それらのことについての御意見はどうですか。
○説明員(増原恵吉君) 御意見の点は非常に御尤もでございまして、やはりそうした将来の生活設計というような面でやはり反対をされるわけです。従いましてこの点は私どもそうした土地の買収等町に当ります場合には、現在まで地元の県、市町村等に御依頼をして、換地等を斡旋してもらうなり、全然土地がなくなるような人は適当な職を斡旋してもらうなり、これは地元の県、市町村等の御協力を願いまして、土地を買いますにしても、これは土地の価格というものは割合簡単に出るのでありますが、離作補償、家屋の移転補償というふうな問題がいつもむずかしくなるわけであります。そういうような点に対しては地元の県、市町村等の御協力を得まして、今おつしやつたような趣旨に沿うように、遺憾のないように努力をして来ているつもりでございます。将来もその点は十分考えまして、遺憾のないようにしたいと考えます。
○野本品吉君 もう一点、これは直接関係のないようなことですが、その後の状況を私この際承知しておきたいのでお伺いするのでありまするけれども、例の防衛庁設置法の十九条に規定されているのですが、つまり「自衛官を内部部局において勤務させることかできる。」……。その後自衛官で内部部局に勤務をするものがどの程度になつておりますか、わかりましようか。
○説明員(増原恵吉君) この十九条が審議されましたときに、自衛官を内部部局に勤務させるということについては二通りのことが論議されたように私は考えるのであります。自衛官でありますものをそのまま、いわゆる制服を着たままで内部部局のいろいろな、そうした自衛官の持つている技術、経験等を活用するために、内部部局へ持つて来て勤務させるというものと、自衛官を内部部局の課長とか局長とかいうふうな地位に据えるというような問題と二つあつたように思うのであります。 現在のところまだ両方の意味においても自衛官自体が内部部局に勤務しているものはございません。一応内部部局と一般に漠然と御了解願つております附属機関、調達実施本部でありますとか、建設本部でありますとか、技術研究所でありますとか、こういう方面にはもとより多数の自衛官が勤務しております、能率を上げているわけでありますが、内部部局そのものには、宿坊とか各局内部にはまだ自衛官がそのまま勤務いたしているものはございません。
○野本品吉君 もう一つお伺いしたいのですが、これはお耳ざわりになるかも知れませんか、私はそういう意味で申しているのじやない。つまり木村長官、増原次長その他防衛庁の幹部のかたがたが、自衛隊の充実それから自衛隊に自衛隊本来の使命を完全に果すことができるように筋金を入れて行こうということについて、非常な努力をされておりますことはかねがね十分承知いたしております。そのような努力をされているときに防衛庁関係で新聞その他で報道され、又行政監察その他の面からも指摘されるような若干の事案が発生しておる。私はこれらの事案の発生は十万を越えます自衛隊員に及ぼす精神的な影響は極めて大きいものであろうと思いますし、同時に長官や次長が折角苦心されております点が、それによつて非常に減殺される、実に私は遺憾なことだと考えております。それらの点につきまして防衛庁としてかような事態の再び発生しないように、どういうふうにお考えになり、どういう措置をとられようとするかということを、この際はつきりお伺いいたしておきますことが、先ほど来申上げましたように自衛隊本来の使命を達成する上から言いましても、又長官や次長の意図される点を遺憾なく下部に浸透させる意味から言つても極めて必要であるかように考えておりますので、それらのことについて当局のお考えをこの際承わつておきたいと思います。
○説明員(増原恵吉君) 防衛庁或いは自衛隊の中からいわゆる汚職等のことが出土したことは誠に遺憾至極で申訳のない事柄であります。この点につきましては長官就任以来機会あるたびに私どもに対してもその点について注意されておつたところであります。始終相当の努力を続けて参つて来たのであります。特に昨年から今年初めにかけてと申しますか、練馬等に相当数の不祥事件がありました機会を史にとらえまして、全国的に組織的な監察考査の委員会を設けましたものを巡回させまして、これは幕僚長自身、幹部令部がそれぞれの担当に従いまして、単に調達経理の問題のみでなくて、教育、訓練、編成、装備等全般に旦りまして正しく自衛隊が組織され、運営され、調達その他が適正に行われ、金銭、物品の会計が適切に行われているかどうか、若し欠陥があればどういうふうに直せばいいかということを大体今年の一月から三月に旦りまして徹底して行いました。これは陸も海も行なつたわけであります。その結果に基きましてそれぞれ直すべきところを直し、これは大いに成果を挙げたわけでございます。併し爾後、少数ではございまするが、そうしてこれは以前の者が行なつたというものが多かつたのでありますが、やはり、不祥の事件が二、三ありましたので、当時の経験で、更に整備拡充する意味で考査委員会を設けてもらうことにいたしまして、この考査委員会でそうした全般の編成装備から教育訓練を含めました物品の会計経理、金銭、物品の会計経理を含めました全般の問題について審議をし、適切な監督と事前の適切な計画事後の遺漏のない処理等を行うように一段の努力を払つて行きたいというふうな措置を講じておる次第でございます。
○野本品吉君 私が只今のような問題に触れましたのは、逐次高揚されつつある隊員の士気に影響を及ぼすようなことがあつては極めてこれは遺憾なことである、かように考えてお伺いしたわけでありますが、只今お伺いしますと極めて熱心にかような事態の再発に対してこれを防止する方策と考慮がめぐらされておるということを伺いまして安心をしたのでありますが、将来ともこの点につきましては十分お骨折を願いまして、先ほども申しましたように、長官その他首脳部の意図の完全な浸透によりまして、現地部隊の士気がますます高揚されますようにということを念願してやまないわけであります。 以上で私は終ります。
○内村清次君 木村長官に一つお尋ねしますが、この自衛力の増強についての対米交渉の経世につきましては、八月九日の委員会で御説明があつたと、こう承わつておりますが、残念ながら私ほかの委員会に所属しておりました関係で、その自衛力の増強の点につきましての抱負を聞いておりません。で、私の聞こうといたしますことは、今回この吉田総理が外遊をせられました際に、勿論これは内閣の方針でもございませんが、一方アメリカにおきましてもやはりMSA協定の際においても、まあその後の状況におきましても、日本の自衛力の増強という問題については相当強い要望を持つておるということを私たちは承わつておつたわけです。そこでこの吉田総理が渡米中に、まあ政府のほうでは岡崎外務大臣も行かれた、或いは又愛知通産大臣も行かれた、こういうような政府の責任者のかたがたが渡米されまして、恐らくこの自衛力の増強という問題に対しましては何らかの話合いがあつたのではないかということは、私ばかりではない、ほかにもそういうような考えを持つた人が多分にあるだろうと思うのですね。そこで外遊後におきましての吉田総理の言動は、これは国会の施設方針演説の中及びその後の質疑応答の中にも現われておりますけれども、これは直接この閣僚の一人といたしまして吉田総理からアメリカの意向というものはこうである、内閣としてはこういうような考え方を持つておるのだというようなお話がありましたかどうか。或いは又これに対しまして従来この増強の問題に対しましては防衛庁の長官としての御計画も漸次発表されておりますが こういうような御計画に対しまして、それとの関連性を一つお聞かせ頂きたいと思います。
○国務大臣(木村篤太郎君) お答えいたします。先ずこの防衛力漸増の問題についてアメリカと何らかの話合いがあるのじやないかと、端的に言えばアメリカの要請でもあるのじやないかというようにお聞きとりするのでありますが、さようなことは断じてありません。我々は独自の考え方で日本の防衛力を如何にして漸増すべきかという計画を立てておるのでありまして、従いましてアメリカと漸増問題については交渉はいたしておりません。漸増に基く装備の点については勿論アメリカの援助を期待しておるのであります。この点についてはアメリカと交渉しております。 なお吉田総理がアメリカへ行つて防衛力漸増のことについて何らか話合いがあつたかどうかという点でありまするが、私の聞き及んだところでは何らありません。この点につきましては昨日私も聞いておつたのでありますが、参議院の予算委員会において愛知通産大臣が明かに明言しております。なお吉田総理が帰朝後私に対して、アメリカと防衛折衝したということについては何ら話はしておりません。而してこの防衛力漸増の点については、私は差当り三十年度において陸上自衛隊二万、海上、航空、おのおのこれは五、六千を増加させたい、こういう考え方を持つております。
○内村清次君 そうしますと、今一の外遊では吉田総理は何ら増強の問題に対しての約束はしておいでではない。それから同時に国内の自衛力の増強に対しては、これは日本が独特な考え方でその漸増の方針をとつて行く。この点たけはそう承わつてよろしゆうございますね。
○国務大臣(木村篤太郎君) え。
○内村清次君 そうしますると、お伺いいたしますが、三十年度に木村長官はその増強の数字だけはこれは御発表になりましたが、それ以後におけるところの増強計画というものは何らお立てではございませんですか。
○国務大臣(木村篤太郎君) 御承知の通り防衛力の漸増ということはあらゆる面から検討しなければならんので、先ず差当り人的資源を考えなければならない。財政的面からも考えなければならない。なお防衛生産の面からも考えて行かなければならない。従いまして我々といたしましては、先ず年度ごとに計画を立てることが妥当じやないか、殊に私は常に言つておるのですが、兵器の進歩ということは相当考えざるを得ない問題であります。端的に言えば、電波兵器などは将来大きな発達を逐げ得べきものだろうと私はこう想像しております。これらの点と考え合せて、長期の防衛計画ということは立つべき筋合いのものでないと私は考えておる。従つて先ず三十年度に如何に増強すべきかということを立てて、それから徐々に計画を進めて行くことが妥当だというので、その方針の下に考え方を進めておる次第であります。
○内村清次君 そうしますと、大臣はただこの白御方の増強についても、まあ艦艇、それから航空機、或いは又その他飛行機ですね、この問題だけはアメリカとは、その増強に対する交渉をやつておるのだと、この点に対しまして先ほど同僚の野本委員からも質疑がございましたが、只今増原次長のほうでは、艦讐がL等ですか、これだけは決定したのですが、どうも艦艇の補充に対してはまだ思うようではないというような御見解ですか、艦艇、及び航空機、その他装備の関係に対しましてのこの補充の関係は、大臣としてはどうお考えですか。
○国務大臣(木村篤太郎君) 艦艇の問題は、二十九年度においては十七隻アメリカから供与を受ける計画を立て、又アメリカの当局と話合いを進めていたのであります。併しアメリカのいろいろの都合もあります、その結果差当り七隻をこちらへ供与を受けることが確定いたしておるのであります。あとのものついてはなかなか容易なものじやなかろうと考えております。併し最近にもその点については話合いを進めて、小艦艇は、或いは相当数供与を受け得られるのじやないかと考えておるのであります。これらの点についてはなお交渉を進めたいと考えております。 飛行機の問題については、この艦艇の補充的意味において、いわゆる対潜水艦作戦に使うべき相当数の飛行機が供与を受けることに確定いたしております。 そのほか航空機については、我々といたして、アメリカのほうに只今交渉中であります。我々の考え方によると、相当数入るのじやないかと、こう考えております。
○内村清次君 今日の木村長官からの本会議における竹島問題に対しての答弁は、まあ何と申しますか、防衛力と申しますか、これに対する自信のなさをはつきり出しておられますが、只今申されましたような、その艦艇の不十分という問題も、その防衛の不十分に対する一つの大きな要素というふうに認められますが、或いはこれは例えば内乱関係に対して、或いは直接侵略というような問題に対しての現在の装備力のその状況は、どう御判断になつていらつしやいますか。この点ちよつと……。
○国務大臣(木村篤太郎君) 海上でありまするが、現在日本の主力をなすものは、フリゲート十八隻であります。でこれらの艦艇については、無論装備その他十分とは言えません、言えませんが、訓練については相当高度に達しております。私は旧海軍時代に比較して、決して劣るものじやないと考えております。射撃の率なんかにおきましても、非常な好成績を挙げております。これに立派な艦艇を与えれば、相当の実力を発揮し得るものと考えております。只今においても、このフリゲート十八隻は相当の実力を発揮し得るものと確信しておるのであります。併し飛行機については、只今アメリカとこの供与方を折衝中で、ぼつぼつ入つております。御承知の通り飛行機が入つても、これを立派に操縦する。パイロツトがなければ、何にもならん、私が物より人が先だということをいつも言うのはこの点てあります。船にしても、立派に船をこなし得るのには、相当の年限がかかります。飛行機においても、飛行機が来ただけでは何にもならん。これを使い得るパイロットを養成するのには、これ又相当の年限を要するのであります。只今のところでは、私は人員の要請ということに主力を置いてやつているわけであります。従いまして現在の段階においては、私は甚だ遺憾でありまするが、韓国の……、艦艇はこれは先ず差しおいて、飛行機については確信はないと言つたのは、この意味であります。
○内村清次君 いや、それでまあ結論的に、あなたのその現在の防衛力に対しての御判断ですね、これでは、この種の防衛に対しては有効であるというような御判断はないでございましようか。
○国務大臣(木村篤太郎君) それは陸上自衛隊につきましては相当の整備をしております。併し海、空については申すまでもなく極めて貧弱であります。確信はありません。従いまして現段階においてはアメリカ駐留軍によるこの海上部隊、及び航空部隊、その他に頼るよりほかに途はなかろうかと私は考えております。
○内村清次君 最返新聞に載つておりましたことでは、矛盾自衛官制度ですね、この問題が大きく取扱われておつたようでございますが、これは自衛隊法の第五章ですかに、六十条から載つておりますが、この募集の状況ですね、これに対しましては、長官としては、何かお考えがあるかどうか。又現在の状況は一体どうなつておるかという点の御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(木村篤太郎君) 予備自衛隊員の現在までの募集成績は遺憾ながら不良であります。これは十月一日から募集を開始しておるのでありますが、現在までのところは、今申すように不良であります。これは一つは非常に宣伝、広報が足らんのじやないかとも考えております。今頻りにこの点について考慮をめぐらして、幸い最近に地方連絡部というのができました、これと幕僚のほうを活用いたしまして地方の町村長その他に連絡をとり、又すでに隊から離れておる一般の旧隊員らに対して呼び掛けて行きたいと考えております。併し結果においては我々の想像しておるほど応募はないのじやないかと私は実は心配しておる。従いまして今後この予備自衛隊についてどうするかということについては、真剣に考慮を要する問題である。これに対する対策は今私は考え中であります。まだ成案を得ておりません。
○内村清次君 その募集が非常に不成績だというその根拠は一体どこにあるのですか。
○国務大臣(木村篤太郎君) これは想像でありまするが、一体、すでに隊から離れて職に従事しておるもの、これは矛盾自衛官になればやはり一定の期間隊に戻つて訓練を受けなければならん、従いまして就職をしておるものは雇主との関係が非常にデリケートになつておる、それらの点が大きな一つの障害を来しておるものじやないかと想像しております。その原因についても目下調整中であります。
○内村清次君 只今までの募集された人員というものの数字はわかりませんか。これは政府委員でも結構です。
○説明員(増原恵吉君) 十一月十五日現在で三百五十一名程度でありまして、これは誠に不成績なものでございます。
○内村清次君 これは木村長官はこの方法については考慮中だということであります以上、ここでどういうふうな計画をなさるか、だんだん私が先ほど言いましたように新聞ではその方法が書いてあるのですね、そこで私は心配をいたしまして質問をしたわけです。具体的な方法は防衛庁では御計画なさつておるだろうというようなことで心配したわけですが、そうすると矛盾自衛官の人数は法律では一万五千人と、こうきまつておりますね、これをいつまでに一万五千人に充当させなければならないのですか。
○国務大臣(木村篤太郎君) それは我我の初めの計画は本年度、つまり来年の三月三十一日までを目途としてやつております。これから一つ馬力をかけてやつてみよう、こう考えているのです。
○内村清次君 それからいま一つ重要なことだと思いますが、どうも新聞にあなたの発言というものは重大に扱われるのだ、それというのがやはりこういうようなことでは徴兵制度にせなくちやいかんというようなことをあなたが言つていらつしやるが、それは本当の気持ですか。
○国務大臣(木村篤太郎君) 私は本当の気持で言つている。併しこれはこの予備自衛官制度とは全然関係はありません。勿論この徴兵制度を布くという憲法改正の問題があります。あるが、憲法を改正しなくても徴兵制度を布き得るのだということを論じておるものもあります。大体論じておるものということが本筋ではなかろうか。そういう憲法改正の問題と噛み合つておる。それから私が徴兵制度が望ましいと言つたところで、これは実現できる可能性がありや否やということは大きな問題である。私個人としては徴兵制度を布いたらどうかという考えを持つておる、というのは、一体今の青年はどうであるか、非常に青年の精神が弛緩しておるのじやないかと私は考える。そこで申すまでもなく、終戦直後においては青年が本当に侵食を共にして団体生活をする機会を得なかつた。そういう制度がなくなつた。我々の時代においては徴兵に行かなくても、大体において学校に寄宿舎というものがある。この寄宿舎において侵食を共にして団体生活を営み得た。この団体生活のいいところはどこかというと、いわゆる互いに助け合う、親しみ合う、信頼し合う、これなんです。これが青年を育成する上においてどれくらい効果があつたか。私は今の時代になつて、この青年時代を追想して、よい団体生活をして来たということが考え出される。そこで現代の青年の弛緩したやつを引締めて行くには、徴兵制度とは私はあえて言わないけれども、一度は侵食を共にする団体生活をさせたらいいのじやないか、こう考えております。そこでいろいろのやり方もありまするが、先ずこれを完全にやり得るのは徴兵制度じやないかと考える。何も再軍備と連絡を持たせなくても、和は青年教育の一環として徴兵制度は望ましいことである、木村個人はそう考えております。
○内村清次君 ここの委員の中には、今大達文相も見えていらつしやるのですが、あなたの徴兵制度をやらなくてはならんという根拠というものは、青年の団体生活だ、こういうようなことをおつしやつていらつしやるのですけれども、恐らくやはりあなたの徴兵制度の問題に対して一番衝撃をしているのは学生です。学生は、やはり寄宿舎その他によつて団体生活を私はやつているのだろうと思う。このやつている過程におきましての団体生活の状況というものは、それは軍隊での団体生活の状況とは或いは根本的に変つているかも知れません。昔の団体生活、徴兵のときの団体生活とは……。併し、変つているかも知れませんが、これはやはり民主主義下の団体生活である以上は、おのずから変ることは私たちは当然なことだろうと思うのですね。ただ昔のときの徴兵制度、昔のときの兵舎におけるところの兵隊の団体修練の場というものが、直ちに現在の学生に、特に多くは学生ですが、学生に必要というようなお考え方のための徴兵いうことは、私はもう少し大きなお考えを及ぼしてもらわないと大変なことになりはしないかと思つておりますが、併しこれはあなたも育つておられるように憲法改正がなくちやできない問題ですから、あなただけの御思想としては、これは私たちもそれを攻撃はしましても何らそれを制約するわけには行かん、御思想ですから。併しその点だけはやはりお考えになつての御発言でないと、やはり当の責任者である防衛庁の長官が、現在の予備自衛官の募集の不成績からして徴兵制度をしなくちやいかん、こういうような発言になつて来ますと、やはり刺戟するところ、影響するところが非常に大と思いますから、この点は御注意なさつたほうがいいであろうと思うのですがどうですか。なかなか信念強いあなたですが……。(笑声)
○国務大臣(木村篤太郎君) 御注意誠に有難いのですが、併しつらつら考て見るのに、我々の時代においては中学時代においても寄宿舎制度が布かれたのです。現在どうですか。中学どころか高等学校でも大学でも殆んど、例にとれば東京大学の教養学部くらいものだろうと思う。この中学時代或いは高等学校時代においての団体生活は、全く私は青年の教育について骨骼をなすものであろうと信じて疑わない。そこで今お話の旧軍隊における生活を申されましたが、私は是非ともあなたに現在の自衛隊の団体生活を御覧願いたい。およそ昔の軍隊におけるあの教育とは全然異なつている。私は常に自衛隊は学校なりと言つているのはこれなんです。訓練は厳しくやる。ものの役に立たん訓練をやつてもらつては困る。訓練は厳しくやつております。併し訓練を終つた後においては自由にする。この青年が、互いに相術り相助けて、団体生活を遺憾なく営ましてやつてもらいたいということに終始してその趣旨の下に今やつております。それですから、訓練を終つた後におけるいわゆる営舎生活というものは極めて自由闊達、明朗にやつているつもりであります。ここにおいて現在の自衛退院は惠まれていると私は考えている。私も親しく各所の隊に行つてこの生活を見聞きして来ているのであります。これは昔の本当の寄宿舎に代わるべきものと私は考えております。どうぞ一度御覧下さい。そりすると昔のの軍隊生活とおよそ現在の自衛隊の生活とが異るゆえんがはつきりわかります。ここに一つ若い子供を自衛隊で育ててもらいたいというような希望も或いはお起しになるかと思つております。
○内村清次君 最後に、防衛庁設置法及び自衛隊法について政府のほうでは改正をしようというようなお気持はありますか、その点一つ伺いたい。
○国務大臣(木村篤太郎君) これは率直に申しますと、私はこれは完璧なものじやないと思つておるのです。実は一つ十分検討をしていずれかの時期によりよきものを作りたいと考えております。
○内村清次君 先ほど私は質問のときに法制局長官ですか、参議院の奥野君でも結構でございますが……。
○委員長(荒木正三郎君) 法制局次長の林君が見えております。
○内村清次君 これからここの参議院のなにを一つ呼んで頂きとうございます、法制局の局長を……。
○委員長(荒木正三郎君) ちよつと速記をとめて下さい。 [速記中止〕
○委員長(荒木正三郎君) 速記を始めて下さい。
○内村清次君 先ほどこういうことを私政府のほうに聞いたわけです。これはできますならば木村長官から責任あるお言葉を一つお順いしたいと思います。でこの法律の第十三条ですね、十三条にありまする「特別の事由によつて方面隊及び管区隊並びに方面総監部及び管区総監を増置し、若しくは廃止し、又は方面隊等の名称及び所在地を変更する必要が生じた場合においては、国会の閉会中であるときに限り、政令で方面隊等を増置し、若しくは廃止し、又は方面隊等の名称及び所在地を変更することができる。この場合においては、政府は、次の国会でこの法律を改正する措置をとらなければならない。」次の国会でこの法律を改正する措置をとらなければならない、この理由によつてこの自衛隊の一部改正法律というものが出て来た、こういうことですね。そこで私が先ほど聞いたのは、若しも法律というものがこの政局の変動によつて衆議院で解散がなされた、でこちらのほうもそれと同時に委員会の審議、本会議の上程というのがなされなかつた、だからして委員会としてはどういう取扱をされるか知らんが、継続審査になる、或いは又はここで否決は否決、そのままにして行くと、こういう場合のときには、この政令というものは一体どうなりますかということを聞きましたら、政令は継続審査の場合でも又次の国会までは生きるのだ、そこでもそれは少しおかしいじやないか、次の国会とここに明記してある以上はこの国会だけの即ち政令の問題ではないかと、こういうのが私の所見です。そこでこれはやつぱり永久法律でございますから改正するまでは、これは重要な問題であろうとは思います。だからこの法的な解釈をなぜ次の国会ということを明記してやつておるかという点を一つ御説明願いたい。
○政府委員(林修三君) 今お尋ねの点でございますが、自衛隊法の第十三条は一項で御覧になりますとこの方面隊或いは管区隊或いは方面総監部、管区総監部のこれにつきましては、法律の別表できめるようになつておるのでございます。ただそれが国会閉会中に特別な事由がありまして、いろいろまあその事由が予想されるわけでございますが、どうしても方面隊を増設しなくちいけない、方面隊、管区隊等を増設しなくらやいけない、或いは廃止する、或いはその場所を変更する必要が起つた場合に、国会の開会を待てないというような事由がある場合に、これは特に政令でそういうものができるということが書いてあります。それでこの後段のこの場合において云々の規定でございますが、これはやはり原則はこの法律は法律としてそういうものを書くという建前なんです。特別な事由で閉会中にまあ政令でやつたということにつきましては、成るべく早い機会にこれを法律に載せるということがやはり今のすべての法律の建前である。こういう考えでこの後段が附け加わつておるのえす。その意味として私ども考えまして、これを立案いたしました気持は、ここで書いてありますことは、政府が勿論政令を出したわけでありますが、政府は次の国会でその政令を法律化する措置をとりなさいということを書いたわけであります。その措置を政府に義務付けたあとで、法律案どうお扱いになりますか、これは勿論国会がおやりになることでありまして、或いは可決され或いは修正議決され或いは否決される。場合によつては次の国会に決議審議或いは審議未了なる、いろいろなことがあると思うのです。ただここで法律できめておりますことは、次の国会に改正する措置をとれという政府の義務付けであります。そういうふうに国会でいろいろ御審議の結果の出て参りますことと政令のことは一般の法律対政令の考えで解決されることになるというふうに思つておるのでございます。従いまして仮にこの法律が可決されれば当然法律と政令がダブりますから、その政令は廃止ししなきやならない、これは当然でございます。仮に法律が修正議決される或いは否決されるということになれば、法律と政令が矛盾いたします。矛盾することになりますから当然その矛盾する範囲については政令は失効することは当然でございます。併しなお次の国会で継続審議になる、或いは審議未了になるという場合には、法律そのものは、なお案そのものについては、確定的な措置がなされておらない、その範囲においては、政令はやはり政令として生きて続くのじやないか、まあ続く趣旨と大体そいうふうに実は考えて、前国会においてこの規定を入れたような趣旨でございます。同様な規定は地方交付税法にも殆んど同じような趣旨で入つております。大体そういうようなことだつたんであります。「次の国会」でということを解くにここに書きましたのは、先ほど申しましたように、一項で、原則は法律で書くということになつております。勿論一番最近の機会に政府としては責任をとる意味で改正法案をお出しなさい、こういうことを義務付けているわけであります。そういう意味だと思います。
○内村清次君 法制局長はどうですか。
○法制局長(奥野健一君) 只今次長が言われたのと大体同様に考えております。只今もお話があつたように、これらの事項は、原則として法律で規定すべきことであるが、そういう必要が起きた場合に、たまたま国会の閉鎖中である場合に限つて、例外として政令で一応きめることができる、併しこの場合いおいて、政府は次の国会でこの法律を改正する措置をとつて、その法律の中にそれが乗移つて行くべきであるということを現わしておると思うのでありますが、その次の国会において法律改正がなければ、当然政令が効力を失うといつたような積極的な規定はちよつと読みとれないのではないか、むしろ「この場合においては、」というのは、政府をしてなるべく早く次の国会で法律改正の措置をとれ、若しとらなければ、政府は政治的な責任があることを規定しておると見るべきではなかろうか、例えば或る法律のうちの成る条文等は、その条文は、一年の間に法律でこれを改正する措置をとらなければならないというふうにあつた場合でも、一年たつたからといつて、その条文が効力を失うのではなくて、その改正の手続をとらなかつた政治責任は起ると思いますけれども、当然に失効するというところまでは、そういう場合には読めないのではないかというふうに考えますので、この自衛隊法第十三条の三項の規定からは、次の国会が解放等になつた場合に、当然にその政令の効力を失うというふりに積極的にはちよつと読めないのではないか、これとよく似た事例は、例えば閉会中に公務員の任命をして、本来であれば国会の承認を必要とするのに、閉会中であつたがために公務員を任命したというような場合に、次の国会で承認が得られなければ羅免しなければならないといつたようなはつきりした規定のある場合は、罷免の手続をとるべきであるというふうに考えますし、又ややこれと似かよつたものとしては、在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の第九条というのがそれに類似した規定でありますが、この法律では、「最近の国会においてこの法律が改正されるまでの間、」そういう期間を限つて政令で定め得る規定を設けておりますので、これとやや似ておりますけれども、この場合は、その期間を明示しておる関係上、その期間が過ぎれば効力を失うのではないかといつたような解釈が立ち得ると思いますが、本件の自衛隊法第十二条では、そういつたような効力を失うはつきりした規定がないので、これは政府に対して、次の国会で法律改正の措置をとれということを申したにとどまるものというふうに解釈しております。
○内村清次君 そうすると、これは政府の手続上の問題を明示したのであつて、元来は政令で閉会中であつたならばきめてよろしい、それが主になるのだ、而もその政令では、次の国会にはそういう義務規定をここにおいて措置をとるが、国会のほうでこれに賛成するか或いは修正するか否決するかというような問題が解決するまでは、何国会に亙ろうとも政令そのものは生きておるのだというふうに解釈しますか。
○政府委員(林修三君) 結論としては大体そういうことになると思いますが、これは先ほど申上げました通りに、その次の開会で政府は改正措置をとれという、法律案を出せという義務を規定いたしたのであります。その政令の効力の規定を書いたのではございません。従いまして一般に政令の効力は、法律対政令の一般の関係で解釈される。政令と矛盾すなるような法律がきまる、或いは国会で確定した。こういうときにその政令が効力を失う、かようなふうに思います。
○内村清次君 ただ私が心配いたしますことは、これは委員会に対しまして法律案としてこれが出て来たわけです。、委員会か即ち、何と言いますか他の院、例えば衆議院も関係があるでしよう、そういう問題で、委員会の審議ができなかつた、或いは又政府のほうでは、政令はもうすでに出して実施してやつているけれどもが、非常に提出が遅れて来たんだ、この委員会で相当審議をしようといたしましても、その審議の日数その他において審議ができないという状態のときに出て来た、そうやつて法律の審議に一定のやはり日にちも要ることであるのに、そういうようなことを勘案せずに政令を以てやることを、これをまあ重んずるというような傾向になるようなことはないかどうか。 又いま一ツは、他にこういうような法律の条文があればあるほど、そういうような傾向に対して法制局としてはどういう解釈をしておりますか。
○政府委員(林修三君) 勿論一般に国民の権利義務、或いは国家の行政組織等に関連することは法律できめるべきことでございまして、法律に特別の委任がない限りは政令等できめるべきではないわけでありますが、特殊な場合を限りまして、又特殊の事由がある場合に、その限定してある範囲のことを政令できめるということも、又場合によつては止むを得ない場合があるわけであります。そういう止むを得ないと私どもで見ました場合に、まあこういうことを私どものほうとしても認めているわけであります。決してルーズに一般に法律できめるべき事項を政令に委任するというような考え方はとつておらないのでございまして、現在でもこういう種類の規定は二、三ございますが、いずれも大体私どもとして、どうも事情止むを得ないと思われるものにつきまして、国会閉会中の場合に限つての、大体事項を限定して政令に委任するというようなことを、省との間で法案を作ります場合においては、大体そういう方針でやつているわけであります。大体今私見ました範囲では、この種のものをきめておりますものとしては、一ツは旅費の法律がございますが、旅費の法律で、国会閉会中に、例えば外国旅費でございますが、外国の為替相場が非常に変動したというような場合に、どうしても旅費を変えなくちやならんような場合があつて、それから先ほどちよつとお話がありました在外公館にに勤務する外務公務員の給与、これは外国の為替相場が変り、或いは外国の物価が非常に変動して、どうしても閉会中でも或る程度の改訂をしなければどうしてもやつて行けないというような場合、或いは地方交付税です。いろいろの地方の事情が起りまして、どうしても多少その金額を、単価を変更しなくちやならないという、全体の額じやございませんが、それぞれの品目についての単価を多少変更しなくちやならない場合が起つた、或いは条約等の関係で在外公館を増置して在動俸の額を新たに設定するという場合、そのくらいしか実は今ございません。特にこれはそういう事項を限定して規定しておる事項でございます。
○委員長(荒木正三郎君) ほかに御質疑ございませんか。
○松本治一郎君 木村長官にちよつと尋ねたいのですが、私は一昨日午前一時ハンブルグからこちらへ帰つて来ました。向うでドイツの選挙を見て来た。ヘツセンとバイエルンの地方選挙が行われておるから見に来てくれという、ストックホルムで開かれた平和会議に来たドイツの青年団員が、非常に再軍備反対の声が強く、そういうことで選挙演説は賑わつておるのだ、応援とは言わないが見に来てくれないか。こういうことで、その青年につれられて行つた。ちようど私が行つた日が、今世界で問題にされておるアウグスブルグという町で、このアウグスブルグという演説会場について言うと、木村長官、向うで言うと国防担当長官、この長官が演説をした。再軍備についての演説をやると、聴衆、なかんずく青年が立ち上つてドイツに今必要なものは東西を一つにすることである。二つに分れたドイツは真のドイツじやない。先ず一つにしろ。二つに分けることは二人の親分を持つておることだ。一人の親分のために西ドイツの我々が犠牲を払わなければならん義務はないじやないか。若し再軍備の必要があろとするならば、一つのドイツにして、そうして復興ができてその後のことである。ドイツは世界の人たちが認めておるように最高の技術を持つておる。若し国防に必要がありとするならば再軍備が必要とするような最高のものか進つて我々もやつて行く。アデナウアーはアメリカに何を話して来たかということを我々国民に話さないけれども、アメリカの古道具、イギリスの使い古しのものを我々に与えて、そして我々を戦場にかり立てようとした。そういうことでは我々はいやだ。だから苦し必要があるならば最高のものを造る。ドイツが復興して生活が豊かになつた場合に、強盗や泥棒が来るという場合には、我々の打つておる科学技術を総動員して再軍備してもいい。国防のほうに進んで行く。こういうことを言つておる。ところが木村長官に代る防衛担当長官、あなたはああいう願色をしないと思うのですよ。非常に興奮したなにで、何を言うと、こうやつたところが、青年がわ一つと立ち上つて、そして殴つたんでしよう、負傷までした。警官に助けられて逃げた。そこまでドイツも、日本の兄弟国であると思われているドイツも、再軍備反対の声が強くなつておる。だが帰つて来て、今日ここで自衛隊法の一部改正法律案が出されておる。ところがこの国会の開かれる前に、中間に、そういうものを作らなきやならん緊急な何か事情があつたかということを聞きたい。
○国務大臣(木村篤太郎君) 今いろいろお話があつたから私からも……。西ドイツは不幸にして二つになつた。これは何としても一つにするということはドイツ民一般の私は気持だろうと思う。お察しできる。併し日本はドイツと違つて三つに分れていない。我々といたしましては何としても日本は戦争はすべきでないという信念は持つておる。これは戦争ほど悲惨なものはないと、国民一般周知の事実であります。我々も戦争はすべきでないと思う。ただ日本の国が不当な侵略を受けた場合に、これを守つて行くだけの手当だけはしておきたい。いわゆる国の防衛力というものは、これは独立国家として持つべきであろうということを考えておる。進んで戦争するというような考え方は少しも持つていないわけであります。これはいみじくも先月の八日であるでしようか、ソヴイエトにおいてあの記念日において、国防相のブルガーニンも言つている。これは我々ソビイエト国民も国家の防衛ということについて十分な関心を持てということを言つている。父毛沢東首相にしても独立国家である以上は当然防衛力を持つべきであると言う。我々の気持もこれと同じなんで、独立国家である以上は何としても日本を守るだけの力は持つべきである。この信念からして我々は日本の防衛は如何にあるべきかという観点からいろいろ計画を立てているわけであります。今日のこの法案のものもこれは御承知の通り、もうすでに昨年度の予算において認められたその予算の下にこの設置すべき場所を法律上の手当をしようということに過ぎないのであつて、結局はもうすでに予算において設置をされるべきものを不幸にして議会が開かれていない、それで政令を以て定めた、今度改めてこの国会においてこれを御承認を得ようということの手当をしているわけであります。
○松本治一郎君 私はね。今開こうとしたことはそれだけ緊急な何か事態があつたのかどうか、それを開こうとするのです。
○国務大臣(木村篤太郎君) 緊急と申しますのは、これはもうすでに国会において認められたものについての手当に過ぎない。改めて手当だけをお願いするわけであります。
○松本治一郎君 先に西ドイツは二つに分れている、こういうお話でしたね。西ドイツが二つに分れているのじやなくして、ドイツ国家が東西に分れている。西ドイツは一つだとアデナウアーは考える。ところがドイツの再軍備反対の人たちはね、西ドイツだけが祖国じやないというんです。東西合わせて一つのドイツが我々の祖国だと。ところが今、日本のあなたたちの考え方は、日本も二つに分れていると考えられているんです。西ドイツが二つに分れておるということを考えられるなら、日本も二つに分れていると考えられているかどうか。それをお尋ねしたい。
○国務大臣(木村篤太郎君) 私がドイツの二つに分れていると言うのは、西ドイツと東ドイツの二つに分れているということなんで、西ドイツが二つに分れているということじやないんです。日本においても二つに分れているとは考えていない。
○松本治一郎君 速記録を見ればわかりますがあなたは西ドイツが二つに分れていると、こう言われたんです。
○国務大臣(木村篤太郎君) それなればその点は言い誤りで訂正いたします。
○松本治一郎君 そこで、日本が今の国民の経済力、負担力で再軍備をする力があるかどうかそれが問題なんです。今西ドイツで再軍備反対の声を挙げておる。今のままでは再軍備したところで、先ほども申上げました通り、アメリカの古物、イギリスの使い古し、それしか我々は使うことはできない。それじや国防にならない。それと同様に、先月私ら内閣委員が横須賀に参りまして、そうしてフリゲート艦を見せられた。あれが千四百トン、千六百トンだという。それに乗つておる人が話をするのに、こういうものではどんなものが来ても負けますよというのです。而もこの船は日本を攻めるときはソ連に使わせて、戦争が終つて、今度はソ連からそれを取上げて、日本にアメリカを守るために使わせようとしておる。そういうもので、長官はやはり国防になると思われるか。
○国務大臣(木村篤太郎君) 私は大いに国防になると考えております。というのは、今仰せのように、この船は完璧だとは思いません。併し御承知の通り船を動かすについては一番必要なのは人なんです。軍艦が幾らできてもこれを動かす者がいなければ、ものの役に立ちません。そうしてこれを動かすだけの人を要請するというのは相当な年月を要する。そんじよそこらのものを集めたところで、これは決してものの役には立たない。そこで今のこの完璧でないフリゲートにおいても現在十八隻あるのであります。又そのほかに小艦艇もあります。これらについて十分不断の訓練をさせれば、いざという場合、今後財政力が強化されて船ができたときには、すぐに役に立つということが一番効果的である。いわんやこのフリゲートにいたしましても、海洋の警備に十分に私は役に立つものであると考えております。その観点から言つて、これは十分間に合うということを申上げたのであります。
○松本治一郎君 それは何年後だと思うのですか、役に立つのは。
○国務大臣(木村篤太郎君) この船は現在もうすでに訓練しておるものが役に立ちます。これは年々訓練をいたしますると、相当数になると私は思います。
○松本治一郎君 今日はあなたは本会議で竹島問題に対して團君の質問に対してどういう御答弁をされましたか。そのまま言つて下さい。
○国務大臣(木村篤太郎君) 私は、船のほうは相当訓練は進んでおる。併しながら、日本ではまだ爆撃機も戦闘機も持つていない。韓国においては相当数の、殊に口ヶツト砲弾を積んだ爆撃機を持つておる。遺憾ながらこれはいざという場合については確信がない、こう申上げた。
○松本治一郎君 それでは国防には役立たないということになるでしようね、結論としては。
○国務大臣(木村篤太郎君) 国防に役 立たんという点で申上げるわけではございません。これはそれだから私は日本の国防力を漸増して行かなきやならんという点がそこにあるのであります。
○松本治一郎君 今長官の答弁の中で、国民の経済力が豊かになればという話です。ところが西ドイツの再軍備反対の人たちの声はそれと同一なんです。先ずベルリンのあの敗れたあとを見ろ、復興がまだできていないじやないか、どこもここも荒れ通しだ、だから先ず復興だ。こういう建前から再軍備の反対をやつているわけです。経済力かよくなつてからということを向うも言つている。あなたもそういう考え方になつている。こういうものを急がないでゆつくりやらしたらどうですか
○国務大臣(木村篤太郎君) 現在の段階においてはこの程度が私は相当すると思う。これが経済力が増強いたしますと、もう少しあなたの今仰せになつたようななにも作りたいと考えております。
○松本治一郎君 今の国民の生活というものはぐつとどん底に落ちている。あなたたちにわからないかも知れんが、新聞の三面記事を読まれるとわかる。日ごとに殖えているものは人生において悲惨事件中の悲惨事である一家心中、一方では生活に窮して、悪いことではあるが強窃盗が殖えている、こういうものを先に防ぐ政治をやることが政治の要諦である。民生安定の政治である、こう思う。役にも立たない、韓国からやつて来られると応待のできない、交戦のできない、戦争はすることができない憲法がある。交戦しなさいとは言いません。役に立たないものを何千億という金をかけるよりも、先ず国民生活安定のために振り向けられることこそが先決問題ではないかと、こう思うのです。だからもう少し考え直して、こういうことは急がれないで、もう通常国会も間近に迫つている、それまでおられるかおられないかはそれはわからないが、通常国会も間近に迫つておるから、こういうものはこの通常国会に出されることにされたらどうですか。
○国務大臣(木村篤太郎君) この法律案は今申上げました通り、もうすでにきまつたものの手当をするわけです。それに過ぎないのであります。新たに予算を求めて増強するというような法案ではないのであります。
○松本治一郎君 だから今国民の生活を考えない政治はないのですから、先にきめて、これを承諾してくれということはどうかと思うのですよ。
○国務大臣(木村篤太郎君) これだけはもうすでにきまつたことですから……。
○内村清次君 委員の数も定数に達しておりませんから、暫時休憩して……。
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) それでは暫時休憩いたします。 午後五十時二十八分休憩 ―――――・――――― 午後五時四十一分開会
○委員長(荒木正三郎君) それでは休憩前に引続いて委員会を再会いたします。 別に御質疑はございませんか。……別に御質疑もないようでございますから、質疑はないものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
○野本品吉君 本件は、内容的には前の国会において承認されていることでもありますし、それから事柄も極めてまあ面倒な事柄でもないのでありまして、この際討論を省略して直ちに採決されんことの動議を提出いたします。
○長島銀藏君 只今の野本君の動議に賛成いたします。
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。 別に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。 それではこれより採決に入ります。自衛隊法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(荒木正三郎君) 多数でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四条によつてあらかじめ多数点見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨、表決の結果を報告することとし、御承認願うこととして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(荒木正三郎君) 御異議ないと認めます。 それから本院規則第七十三条によりまして、委員長が議院に提出する報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされるかたは順次御署名願います。 多数意見者署名 植竹 春彦 柳原 亨 大達 繁雄 西田 隆男 野本 品吉 鶴見 祐輔 長島 銀藏
○委員長(荒木正三郎君) 御署名漏れはございませんか。……ご署名漏れはないと認めます。 本日はこれで委員会を終ります。 午後五時四十四分散会