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20回国会参議院1954/12/03

通商産業委員会 第2号

発言数
33
登壇者
6
会派数
3
開催日
1954/12/03

会議録

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) 只今より通産委員会を開会いたします。  本日は内閣提出にかかります昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案を議題に供したいと思います。予備審査であります。政府の提案理由の説明を求めます。

加藤宗平自由党通商産業政務次官

○政府委員(加藤宗平君) 昭和二十九年八月及び九月の風水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法案につきまして、提案理由を御説明いたします。我が国経済の健全な発達を図るためには、その基盤をなす中小企業の振興を図ることが喫緊事であることに鑑みまして、政府としましてもこれが育成に万般の措置を講じつつあるのでありますが、特に最近の経済及び財政金融情勢下におきましては、中小企業に対する金融の円滑化、その経営の安定化は刻下の急務となつて参つております。  然るところ、本年八月及び九月における台風によつて、中小企業者のこうむつた損害は、商工業関係におきまして約百二十億円の巨額に上り、これに対する資金の融通については、特段の配慮を必要とすると考えられます。  政府としましては、これに対処いたしまするため、中小企業金融公庫、国民金融公庫等を通ずる政府資金の特別融資措置を講じて来たのでありますが、更にこれに加えまして、昭和二十八年における風水害に際してとられたと同様に、一般金融機関よりの被害小企業者に対する融資について特に積極的な優遇策を講ずることとし、従来ともすれば金融の恩典を受けることの誠に少なかつたこれら小企業者に対する災害復旧資金の融通を一段と強力化し、以てその期待に応えたい所存であります。  次にこの法案の概要を御説明申上げます。  この法律におきましては、金融機関が被害小企業者に対し、災害の復旧に必要なる事業資金として二十万円以内の貸付を行なつた場合において、その都道府県がこれにつき年五分の利子補給を行なつたときは、政府といたしましては、その利子補給額の半額をその都道府県に支給することといたしております。従つて実際の支給は、金融機関に対してなされることとなるのでありますが、これによつて、被害を受けた小企業者は通常の場合よりも年五分だけ低い利子で資金の調達ができることとなりまして、その災害の復旧の促進と経営の安定に資することができると考えられるのであります。なお予算上の措置といたしましては、差当り本年度の補正予算案におきまして二百万円を計上いたしておる次第でございます。  以上がこの法律案の提案の理由とその概要でございます。  何とぞ慎重御審議の上、可決せられますよう御願い申上げる次第であります。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) これより質疑に入りたいと思います。政府側よりの出席は、加藤通産政務次官、記内中小企業庁長官、同じく秋山振興部長、同馬郡金融課長、これだけであります。  私より一点伺つておきたいと思うのでありますが、昨年のこれに類似の法案では、たしか従業員数が三十人、小規模の事業者のところで従業員数三十人ということになつておつて、本年は十五人ということになつておりますが、どういういきさつというか、どういう考え方からそうされたのか伺つておきたいと思います。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) この種の災害が毎年頻発いたしまして、災害を受けられたかたは、非常にお気の毒でございまするが、ただでき得べくんば、こういう際におきましても自力で以て更生して頂くべきものであつて、できるだけこういう範囲のものは漸次その範囲、対象等を縮小し、全廃できるような態勢にまで持つて行くのが理想ではないかと考えておる次第でございまするが、そういう際におきまして、この制度におきましても漸次その範囲などを縮小して参りたいというのが第一点でございます。又去年の実績に鑑みまして、貸付件数五千六百四十二件のうち従業員が十六人以上、三十人以下の事業者に対する貸付は、百五十七件で、三%以下というふうな数字と相成つております。従いまして、まあ十五人に縮小いたしましても、まずまずこれからはずれる面は比較的少いのじやないか、もともと本来の狙いが最初に申上げましたように零細な企業者に対して災害の復旧を援助するという形でもございますので、三十人を十五人にまで引下げて参つたというふうな事情に相成つております。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) それと関連しましてここに資料として出ておりまする、昭和二十八年度における特別法対象府県別損害額及び融資実績調、これが出ておりますが、二十八年度の実情というか、実績、こういうものを一応説明頂きたい。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) お手許に、二十八年度における特別法対象府県別損害額及び融資実績調というのがございますが、これによりますと富山県以下ずつと並んでおりまして、一番左の欄にありますのは損害の実績でございます。商工業関係でございます。これが合計五百五十四億というふうに相成つております。それに対しまして昨年度の融資の、利子補給をいたしました融資の枠は三十五億でございまして、これは中央の欄にありますように各府県に配分をいたした次第でございます。ところがまあ府県の予算措置その他の点もございまして、実施に至らなかつた面もあるようでございますが、現実の融資の金額といたしましては六億四千七百万という数字にとどまりました。五百五十四億の損失に対しまして融資実績は六億四千、六億五千万という大体の数字でございます。  で、これを今年度の災害、もう一つの小さな資料としてお配りしてございますかと思いますが、商工業関係昭和二十九年度十五号等台風被害額でございます。これによりますと北海道以下の道府県におきまして百十二億ということで、幸いにいたしまして昨年の五分の一という実績に相成つております。それで而も今度の被害は農村地帯と申しますか、全体としまして比較的災害が軽微でございます。従いまして今年度におきましては去年の貸付の実績等も考えまして、去年は五百五十億の損害額に対して貸付の実績は六億五千万円、今年度は百十二億の損害に対しまして、本法律案におきましては五億の枠を設けておる次第でございます。従いまして去年の実績から考えますれば大体この程度で十分じやないかというふうに考えておる次第でございます。  なおこれに関連いたしまして、ついでに御説明申上げたいと思いますが、その五億の枠のうちで、大体二億ぐらいが融資されるんじやないかというふうにも考えております。従いましてその二億の融資に対して二分五厘の年率を掛け、更に今後のこの第三四半期以降の貸付が大部分となつて参りますので、その部分だけの利子を計上いたしますと大約二百万円ということに相成るわけであります。但しこれを年に引直しますと約一千万円になる、従つて来年度の本予算におきましては一千万円の利子補給の額が要求されなきやならんということに相成る次第であります。

西川彌平治自由党

○西川彌平治君 ちよつと伺いますが、昨年度ですな、五百五十億の損害がございまして、それに対する資金配分の枠が三十五億、そうして実際の融資実績が六億四千七百余万円というような実績になつておるのでありますが、私が聞いておりまするところによりますと、二十八年度の損害に対しまして借手は相当多くあつたように私は聞いておるのでありまするのが、実際問題として枠を三十五億もとつておりまするにかかわらず、その僅かに六億というような貸出しかできないということは、これは実際この法律がどこかに欠陥でもあるのでありまするか、或いは何かほかに障害があつてかような実績になつたのでありまするか、この点を一つ私伺つて見たいと思いますが、如何ですか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 実は昨年度におきましては、このほかに、例の国民金融公庫及び中小企業金融公庫から六分五厘の低利で以て融資できるということにいたしておりまして、その枠といたしましては、国民金融公庫が十六億一千万円、中小企業金融公庫が十八億五千万円、合計三十四億円の枠を以て六分五厘で貸付ができることになつておりまして、これが国民公庫につきましては全額、中小金融公庫につきましては七五%の十四億円というものが貸付決定に相成つております。それで、従いまして借りるほうから申しますと、今度のこの制度によりまする利子補給によりましても大体六分五厘乃至七分程度の利子になつて参りますので、この三者を合せますと相当の金高が融資されておるということになろうかと思うわけであります。それからもう一つは、この制度におきましては最高を二十万円に抑えておりますので、要求といたしましては、或いは五十万円七十万円というような大きなものもあろうかと思うのであります。そのうちに二十万円を限度として融資されるということになつて参りますので、自然総額において抑えられて参るということに結果的になつておるというふうに考えておるわけであります。まあ我々といたしましては中小公庫、国民公庫というふうな政府機関を通じての低利の融資、それからこの制度によりまして、一般金融機関の自己資金による制度ということを前提にいたしまして、できるだけ万般の措置を講じて参つている次第でございます。なお本年度におきましては、この中小公庫、国民公庫におきましては、いずれも三億ずつ融資予定をいたしておりまして、すでに各方面からの申入れを受付け、又融資を実行いたしておる次第であります。

西川彌平治自由党

○西川彌平治君 昨年度のこの国民金融公庫、それから商工中金というような方面からの融資が非常に活溌に行われたということは、非常に私は喜ばしいことであると思いますけれども、それよりもですね、なお実際問題としてそれは大差がないとは申しながら、利子補給をいたしておりまする関係で金利が安くなつておるのであります。その安くなつておるものを借りなかつたということは私はどうも何か法の欠陥があるか、関係都道府県が利子補給というような問題にからみましてやりにくかつたというか、やらなかつたと申しますか、何かそこに事情があるのではないかということを私どもは非常に強く感じておるのでありますが、そういう点は如何でございますか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 昨年度の本法によりまする指定府県は二十三府県でありましたが、先ほど資料でお示し申上げましたように鳥取県以下六県、鳥取県を含めまして六県にこれを実施しなかつたというふうな結果にもなります。尤もこういう地方は被害額も非常に小さかつたという関係もあろうかと思うのであります。まあそれ以外の点につきましては、一般の周知の問題もあつたかと思いますし、又何と申しましても金融機関が自己資金を供給する建前になつておりますので、まあこれと併せまして、例の昨年度におきましては信用保険制度などもあつたわけでありますが、窓口としての金融機関が十分に動き得なかつたという点があるのではないかというふうに考えておる次第であります。

西川彌平治自由党

○西川彌平治君 この問題はですね、二十八年度におきましては今長官は徹底をしておらなかつたというような点も考えられるというお話もございましたのでありますが、実際の問題といたしまして、どうもこの利子補給という問題が非常にからみまして、むしろ徹底をさせなかつたというような嫌いはなかつたのでしようか。その点をちよつと伺つておきます。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) この欄でも御覧頂けますように、各府県とも大体政府の意図に副いまして予算を編成いたしました結果、終りのほうの六県を除きましては、いずれも本制度の利用ということについての府県庁自身も努力等いたしまして、相当成績は挙つたというふうに考えるのでございます。ただ金融機関の窓口の面におきまして、若干徹底を欠いておつた嫌いがあるのではないかというふうに考える次第でございます。本年度におきましては、特に県庁金融機関等を督励いたしまして、できるだけこれが実行できるように努力したいというふうに考えておる次第であります。

西川彌平治自由党

○西川彌平治君 長官からざつくばらんのお話があつたので、私も大体了解いたしますが、どうか今年は是非金融機関に向つて、徹底方を一つ特にお願いを申上げます。昨年度は決してその末端の金融機関が、これを全面的に受入れたというような状態でなかつたことを私は二、三の事例を承知しておるのでありますから、そういうことのないように徹底をして頂くことを希望いたしまして質問を終ります。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 法案の第三条によりますと、結局利子補給の方法は都道府県が利子補給いたしました場合に、その半額を政府で補助する、こういうことになつておるわけです。そうなりますと被害の多かつた都道府県はその他の公共事業、農林関係等においても非常に大きな被害を受けておるわけでありまして、その災害対策に非常に苦労をしておる県なのであります。或る県においては去年の実績でも見られるように、県が半額補助するということについて、それぞれ意見もあつたと思うのです。そういう場合に都道府県がその補助をしなければ国家の恩典に浴せられないものかどうか、その点を一点先ず伺いたいと思います。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 都道府県の負担の問題でございますが、この法律案の内容といたしましては、都道府県が半額、同等の金額を負担しなければ補助はできない建前に相成つております。ただそれにつきまして、そういう被害の府県はこの方面以外にも相当大きな被害がありますので、御指摘のように相当困つた立場にある府県も或いはあろうかとも思われるのであります。ただ何分にも我々は直接個々の業者に対して補助するという手段も実際問題としてできかねまするし、又その辺の選択等において都道府県において責任を持つてもらえるというふうな意味合においても全然都道府県が負担をしないということになりましては却つて結果的に面目くないような事情も憂慮せられまするので、こういうふうな措置を講じておる次第であります。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 今度は逆に政令によつて指定されない都道府県においても、そういう方法があるならば自分のほうでも半額積極的に補助してその恩典に浴さしたいというような場合もあり得ると思うのです。こういう場合には更に指定を拡げられることができるか、その点を伺いたいと思います。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) これは地域指定のやり方の問題になつて来るわけでございますが、政令で追加した以外のところでも特に或る適格な限度に達しておりますれば追加指定ということも不可能ではないかと思うのであります。ただこれにつきましてもどの辺の災害までを含めるかということにつきましてはいろいろ議論もあろうかと思うのでございます。我々といたしましてはその辺はとくと検討いたしまして普通の一般災害程度のものにまでこの制度を及ぼして行くのも如何かというふうにも考えられますので、その辺を睨み合せて実施して参りたいというふうに考えておる次第でございます。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 それからこの法律案によりまする五億円ですね、具体的な金額が出ておりますが、この五億円の府県別の内訳はすでにもうわかつておると思うのですが、お示し願いたい。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 実はこの地域の指定のやり方によりまして、この範囲がきまつて来るわけでありまして、その範囲の中でどういうふうな配分をするかということが更にきまつて来るわけであります。その範囲につきましては昨年の例によりますると、単にこの法律による範囲ばかりではございませんで、或いは農林関係のいろいろな災害復旧の特別立法、或いは建設省関係の災害立法というものと或る程度の歩調を合す必要もございますので、まだその間の調整がついておりません。従いましてまだどの府県にどういうふうにするかということは最終的には決定しておらないわけであります。ただ本年度の災害の数字から御推定頂けるかと思うのですが、大体こういうことを頭に置きまして、被害額を頭に置きまして配分して参りたいというふうに考えている次第であります。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 そうなりますと、大体基準は昨年の通りというようなことになるわけですが、やり方は。そうすると今日頂いている資料で非常に多額の被害を受けている、例えば北海道のごとく、或る場合はほかの法律による施策が講ぜられます関係上、本法による補助が除外されるというような虞れがなくもないわけですが、その点の調整はどういうふうにお考えですか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 今いろいろ作業いたしておりますので、まだ最終的な結論に至つておりませんが、若し万一去年のようなそのままの基準でやつて参りますというと、或いは北海道とか、或いはここにあります岡山というふうな、相当大口のところが逆に指定から漏れるというような結果にもなろうかと思うのであります。従いまして今調査をいたしておりますが、場合によりましては昨年通りの基準はとり得ない、少くとも商工業関係におきましては今までの行き方と違つた形でやらなければならん事態が起きるのじやないかというふうに考えているわけであります。今折角検討いたしているわけでございますが、取りあえずこれがきまつてからということではなかなか時期も遅くございますので、一応法律を御制定願つて、その上で政令で以て一定の基準の下に府県の指定又それに対する配分ということを定めて参りたいというふうに考えている次第でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 実はこの法律を詳しく検討していないのですが、この貸付の対象はどこまでも個人、協同組合の場合には共同施設、こういうことですか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 対象は個人、法人でも結構でございますが、ここにありますように従業員が十五人以下ということになつております。従いまして法律の建前としては会社でも結構でございますが、実際問題としては大体個人が殆んど大部分だろうというふうに考えております。組合につきましては共同施設に限るということにいたしている次第でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 組合員個々のものをまとめて協同組合が一括してというふうなことはあり得ないわけですな。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 個々の組合員が申請の手続を完全にする意味において、協同組合で申請書をまとめるというふうなことは差支えございません。組合を通じて貸すという際に利子を補給するということは今回の建前からはいたさないことにいたしております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうすると、協同組合の場合に事務処理を便宜協同組合が一括してやるということであつて、金の流し方も協同組合を通してやるというようなことは考えていないのですか。金の流し方はどこまでもその場合には協同組合を通さん、個々だ、こういうことですか。なおその貸付の保証等は協同組合は関係しないわけですか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 個々の組合員に直接貸すという建前にいたしております。余り組合に貸付けてそれを更に転貸するというようなことになりますと、利子の計算その他で非常に却つて煩瑣になるのじやないかというふうに考えますので、計算の方式といたしましては飽くまでも金融機関から直接貸付けた場合に限る、それを一括処理することはちつとも差支えない。又返済のために金融機関からの信用力を得るために協同組合が組合として保証するということはちつとも差支えないというふうに相成つております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 もう一つ伺いたいのですが、最高二十万円ということになつておりますので、協同組合の共同施設となりますと、これはちよつと最高を幾らか別に二十万円以上に考えなければならんのじやないかと思いますが、これは共同施設の場合でもどこまでも最高は二十万円ですか。それから、ついでに最低というようなことはお考えになつていなかつたのですかね。一応標準として最高の二十万円に対して最低幾らというふうなことは標準はきめておられないのですか、例えば五千円とか一万円というようなものを。これは個々の事業資金にもなりませんし、そういうものを若し借りるとすればそれはもう他の目的以外にないわけなんです。その辺のところの最低についての一応の基準は考えておられないのですか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 第一点の協同組合の施設ということにつきましては、法律で百万円に引上げております。法律の二頁の真中頃に、第二条の規定の中に書いてございます。  それから第二の点でございますが、最高限度は二十万円でございますが、下のほうはおのずからなる金融機関としての融資の何と申しますか、最低限が自然にあろうかと思いますので、特に制限を設けてはおらないのでございます。なお昨年の実績を見ますというと、五千件に近い件数でございますが、平均いたしまして十一万円ということになつておりまして、自然少くとも三万とか五万とかいう数字に、少くとも五万程度のものにはなるだろうと思つておりますので、下のほうはあえて制限を設けなかつた次第でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私実は最低をお尋ねしたのは、これは実は農村関係の営農資金等の場合に、個々の農家にすればそれぞれ三百円とか五百円というようなものを一応こういう法律が出たのだから借りておかなければ損だというようなことで協同組合がまとめて、そうして一括して一つの村にすれば数十万円になる、ところがこれはもともと個々の農家は借りる意思はないのだ、ただ協同組合に慫慂されて判を捺した、初めから個々の農家の営農資金というようなことではなくて、協同組合が運転資金に使うというような目的でこの法律を悪用したという例が出て、昨年あたり会計検査院で調べたらそういう事例が非常に多いのですよ。だからまあもともと金額にしても、総額にしても大したことはないし、それほど広範囲なものではありませんけれども、そういうような逆手を使われる危険はこれは一応あなたのほうで考慮しておかなければならんと思うのです。そういう意味合で大体そういうふうなお尋ねをしたわけなんですが、そういう点についての御考慮を払つておられますか。

記内角一中小企業庁長官

○政府委員(記内角一君) 農村地帯におきましては農業協同組合から組合員に貸付ける、それに対して利子を補給するというふうな関係のものが或いはあろうかと思うのであります。勿論こちらの法律におきましては信用金庫とか信用協同組合とかいうものがあつて組合員に貸付ける、その際に今のような弊害を生ずるという面も或いは起き得る態勢にはあろうかと思います。併し農業協同組合と違いまして幸か不幸かこの方面には余り資金がございませんので、この方面に結局自己資金を出さなければならんことにもなつて参ります。そうすると農業協同組合では相当豊富な資金を持つて自己資金を貸出をするということになりますが、こちらのほうは資金がいずれも逼迫しておりますのでそういうような面倒を見る余地がないのじやないかというふうに考えておるわけでございますが、なお御注意の点もございますので、これを実施するということになりますれば都道府県庁等に対しまして通牒その他で十分そういうことのないように注意を喚起したいというふうに考えておる次第でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 いや、それは資金がないから問題が起きるのです。農業協同組合で資金があるところはそういうことはしないのです。運転資金に非常に困つておるところは今日の法律によると営農資金というものは低利のものであるし、こういうものを利用して一つ協同組合の経営の運転資金に充てようというようなことで、これは非常に事例が多いのです。資金のあるところはそんなことはやつていないのです。それとこれとは勿論大分本質は違いますけれども、併し私は事務の取次ぎをやる協同組合がそういうことまでこれはやろうと思えばできるわけです。そういう点も非常に補助金等については最近非常にやかましいときですから特に私は一つ特別の考慮を払つて頂きたいとこう思うのです。

石原幹市郎自由党

○委員長(石原幹市郎君) ほかに御質問がなければ本日はこの程度にいたしまして、次回は理事会で決定の上公報で御通知申上げたいと思います。  じや、これにて散会いたします。    午後零時十六分散会

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