P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
20回国会参議院1954/12/04

水産委員会 第1号

発言数
41
登壇者
6
会派数
3
開催日
1954/12/04

会議録

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 只今から水産委員会を開会いたします。  先ずお諮りいたします。第十九国会閉会中、継続調査いたしました水産政策に関する調査の審議未了報告書を規則に基き議長宛提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたしました。  なおこの報告書の案文及び手続等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。  なおこの報告書には多数意見者の署名を附すことになつておりますので、この際御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     千田  正  野田 俊作     島村 軍次  有馬 英二     雨森 常夫  青山 正一     秋山俊一郎  森崎  隆   —————————————

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 次に昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案、予備審査を議題に供します。  先ず提案理由の説明を政府からお願いいたします。

羽田武嗣郎自由党農林政務次官

○政府委員(羽田武嗣郎君) 只今議題となりました昭和二十九年の台風による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を説明いたします。  御承知の通り本年も八月以降、数次に亘つて台風が我が国を襲い各地に多大の人的並びに物的損害の発生を見るに至つたのであります。即ち、八月十八、十九日主として中国、九州地方を襲つた台風第五号を初めとして、九月上旬、中旬に前後して、台風第十三号及び第十二号が、中国、九州地方を再び襲い、引続いて九月中旬に主として東海地方を中心として台風第十四号が襲来し、最後に九月二十五、六日にかけて、台風第十五号が北海道を中心として全国各地に亘り猛威をふるい、本年最大の被害をもたらしたのであります。これら屡次に亘る台風による被害のうち漁業関係におきましては、漁港、漁船、漁具、養殖施設等につき甚大なる被害を受け、うち被害の特に著しかつたものは、漁船及び漁具であり、地域としては北海道殊に台風によつて発生した火災により全滅した岩内町及び四国、瀬戸内海沿岸であります。これらの重大な被害の状況に鑑み、これらの台風によつて著しい被害を受けた漁業者及び水産業協同組合に対し、この際、低利の復旧資金の融通を促進する措置が緊急となつた次第であります。  次に、この法律案の要旨を申上げます。この法案の内容は、被害を受けた漁業者及び水産業協同組合に対しまして、農林中央金庫その他の金融機関が行う漁船、漁具又はその他の施設の復旧資金並びにこれらの施設が復旧されるまでの間における特定の着業資金の融通について、地方公共団体が五分の利子補給を行うこと及び漁船については六割その他の施設については五割の損失補償を行うこと並びに国が利子補給については二分五厘に相当する額までを補助し、損失補償については漁船分の三割とその他の施設分の二割五分にそれぞれ相当する額を加えた額を限度として補助を行うことであります。  又、この法律の対象となる復旧資金は、貸付を受ける者一人につき、一千万円以内で、償還期限が一年以上五年以内、利率が年六分五厘以内のもので昭和三十年六月三十日までに貸付ける資金であります。  なお、政府が都道府県に対し補助する対象となる復旧資金の総額は十五億円を限度としております。  又、昭和二十八年台風第二号による被害農家及び被害漁業に対する資金の融通に関する特別措置法並びに昭和二十八年六月及び七月の水害並びに同年八月及び九月の風水害による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する特別措置法のそれぞれの法律の一部を改正し、漁業協同組合その他の金融機関が、これらの法律の被害漁家又は被害漁業者で再び昭和二十九年の台風によつて連続的に被害を受けたものに対しましてはその者が貸付を受けている経営資金の償還に充てるための資金として、昭和三十年三月三十一日までに貸付ける資金をこれらの法律における経営資金とみなす旨の規定を設け実質上償還期限を延期する措置をとつたのであります。  以上、本法案の提案理由並びに要旨を説明いたしましたが、何とぞ慎重御審議の上速かに御可決あらんことをお願いいたします。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) それでは本案の内の詳細の説明を、水産庁当局からお伺いいたします。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今申上げました法律案の内につきましてその趣旨は十分御説明申上げたのでありますが、なお私から補足させて頂きたいと思います。  この法律案は先般当委員会においても御審議願いました、現に実行いたしておりますところの本年の五月頃に起きました北海道東南海域の暴風災害に対して即時立法をお願いいたしたのでありますが、その法律の趣旨と大体において一致をいたしておるのであります。この法律によりますところの被害融資の対象になりますところの被害漁業者というのは、ここに法律に書いてあります通り漁船、漁具或いは共同施設、非共同施設、養殖施設でございまして、即ち各協同組合の経営をいたしておりますところの荷捌所、或いは製氷、冷凍施設、加工場、資材製品倉庫、そういうような倉庫、加工場等が施設として融資の対象になるのであります。そういつたような漁船、漁具又は施設が沈没、流失、滅失、又は損壊をして著しい損害を受けたものに対して融資をいたすという考え方でございます。この金融機関は法律では農林中央金庫その他政令で定める金融機関というふうにいたしてございますが、これは前例によりまして農林中央金庫のほかは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会、それから一般銀行、信用金庫などが予定されているのであります。  なおここで特色として申上げますことは、第二条の第三項に書いてございますが、復旧資金といたしては明年の六月三十日までに貸付ける漁船、漁具又は施設の復旧に必要な資金でございます。而もその条件は先般の法律案と全く同様でありまして、一件当りが千万円以内、償還期限が一年以上五年以内、利率が年六分五厘以内ということになつておりますことは前と同様でございますが、ただ三項の括弧書きといたしまして、非常に文章は抽象的でございますが、「(これらの施設が復旧されるまでの間の農林大臣の定める用途に必要な資金で農林大臣の定める被害漁業者等に貸し付けられるものを含む。)」と書いてございますが、この意味はいわゆる北海道におきまして火災によりまして非常な災害を受けました岩内町の漁業者等に対する運転資金をいう意味であるのであります。岩内町は御承知の通り先般の災害でやられまして、公庫から融資をいたしまして漁船を造りかけておつたのが全部火事で焼けてしまつたという特殊な地域でございまして、その建直してのめには一時農林中央金庫より繋ぎ融資、或いは北海道の信用漁業協同組合連合会から繋ぎ融資の措置をとつて、「すけそう」の漁業等に資金の手当をすることができたのでございますが、それは繋ぎ融資でございまして、今回本法律に基いて正式に貸付をしようということでございます。この岩内町の繋ぎ資金がこの括弧内に書いてあるのでありまして、その他は全部漁船、漁具等の復旧資金ということに相成るわけであります。なおその他の利子補給の要件並びに程度、それから金融機関の損失に対する損失補償というものの割合は前回同様に船舶については六割を最高限度とし、船舶以外のものにつきましては五割を最高限度といたしまして、その半額までを国が負担をする、残りは地方の公共団体並びに市町村において負担をするという建前になつておるのでありまして、六割のうち三割を限度として国が船舶についての損失補償、船舶以外の施設については五割のうち二割五分をするということになつております。これは前回と全く同様でございます。ただ損失補償の場合についてちよつと考え方を拡げましたのは、先般の立法では損失補償が船の場合ですと六割、船以外の施設ですと五割というふうに違つておりましたために、仮に損失補償を実現する場合におきましては両方の融資の枠の融通ができなかつたのでございますが、今回ではその六割と五割の融資損失補償率の違う金融の枠を相互の融通を認めるということにいたしまして資金融通を円滑に運営させようというような考え方で書いてあるのであります。  それから利子補給のほうはこれは五分というものを最高限度といたしまして、その半分の二分五厘を限度として国が負担をするということは前回と同様でございます。  それから資金の限度は十五億ということでございます無論この十五億は融資の限度でございますので、そのほかに災害対策といたしましては漁港の災害復旧に対する補助金等がございますが、それ以外に当該の漁船、漁具等の施設復旧資金としての貸付限度は十五億、ただ私どもといたしましては十五億はなかなかの数字でございまして、当初は相当金額を予定いたしたのでございますが、全体の財政の関係もあり、取りあえず十五億ということにいたしておるのでございますが、なお別途只今農林漁業金融公庫の災害融資の枠を折衝中でございます。従いましてそれが実現いたしますれば十五億プラス数億ということになるのでございまするが、只今その点は政府部内において折衝をいたしておる最中でございます。と申しますのは、農林漁業金融公庫の融資の枠といたしましていわゆる返還財源が当初より若干殖えたものもございますが、その部分をこちらのほうの災害に振向けるというのがございます。それから別に当初節約をいたしました十億の節約解除の要請を現在政府にいたしております。その額が実現いたしますればこの両方の償還財源の枠の増、節約の解除という二つの枠を財源といたしましてこれを農林水産の災害復旧の枠に振向けるということに折衝いたしておるのでありまして、それが実現いたしますれば十五億にプラス数億ということになるのでありますが、まだそれは最後決定になつていないような次第でございます。ただこの法律によりますところの融資の限度は十五億ということにいたしている次第でございます。  大体それが今回の法律の根本的な問題でございますが、更に附則といたしまして、ここに書いてございますのは、昨年の災害によりまして経営資金の融資を受けたものが今回又ダブつて災害を受けたということで、そのダブつて災害を受けたほうが貸付を受けた経営資金の償還の期限が来たという場合には再びこの本法に基いて貸付を受けたものというふうにみなす、即ち新規貸付を行なつたような形にいたしまして実際上は借替えをなすわけでありますが、タブついて災害を受けたために返還ができないものに対して同じ条件で償還期限を延ばすという特別措置をとつたのであります。この点が附則に二つついてございますが、農林災害のほうの関係と全く同様の趣旨で二重に災害を受けたものに対する特融措置として規定いたしたのでございます。  以上がこの法律の大体の要旨でございます。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 御質疑がございましたら順次御発言を願います。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今日は大臣が見えていませんから、次官にお伺いするのですが、十二号、十三号、十四号、十五号、この四つの台風におけるところの被害に対しては特別措置法によつて救われるのは、これで殆んど全部救われるという予定でございますか。

羽田武嗣郎自由党農林政務次官

○政府委員(羽田武嗣郎君) お話のように大体全部救えるという考えでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 この末尾にありますところの二十八年の災害を受けて、そうして措置法によつて借りておつたものが再び被害を受けた、これに対しては単に貸付を受けた金額の償還期限を延ばすということだけでありますか。更に昨年借りたものに対して追加して本年度の災害を受けたのに対して又資金を融通してくれるということですか、どちらですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今の御質問でございますが、これは昨年度は実は農林関係の災害立法の中に漁業者のいわゆる経営資金もその枠の中に入つておりまして、実際上台風第二号の分といたしまして漁業者に対しては五百七十万円貸付をいたしているのであります。それから六、七、八、九号の災害の分といたしまして一億一千五百万円、合計いたしまして一億二千七十万円というものが、昨年の特別立法によりまして水産関係者がその経営資金として融資を受けて現在に至つているのであります。ただ御承知の通りその償還期限が三年以内ということになりまして、事実上一年という形式になりますが、短い期限で借りている場合があるのであります。ところが再び今度災害を受けたということになりますと、只今申上げたような措置ができるということでございます。ところが今回の場合におきましてはちよつと御説明申上げた通り、経営資金は貸付をいたさないことにいたしております。漁船、漁具のような施設で、ただ経営資金については岩内町においてのみ一時繋ぎ資金という形で貸付けることになつております。その他業者につきましては経営資金は見ないことになつているのであります。無論経営資金につきましても県方面からの要望もあつたのでございます。けれども、総枠等の関係もあり、又実際問題としては養殖物であるとかいろいろな意味のものが出ておりますので、実際県の申請を聞いて見ましてもなかなか実際問題としてつかみがたい問題も相当あつたのでございます。そういうようなこともありまして、今回の法律では業者関係は経営貸金というものは岩内町で災害に遭遇した者にのみ経営資金を貸し、その他の業者には施設の貸付金ということになつておりますので、今回の例外措置は昨年経営資金を貸付けて又今回災害を受けたものに対して更にその間に償還期限が来た分についてのみ実際上は借替えをさせる、そして同じ条件でやる、こういう措置をとるべきだということにいたしたのでありまして、実際の金額では一億二千七十万円でございますけれども、貸付した総金額がそうでございまして、そのうち果して具体的にどういうことになりますかということは、今後の実際の申請の多寡によつてきまつて来る問題、こういうふうに実は考えている次第であります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 毎年災害が来るのですが、仮に来年もこういう問題が起きた場合においては同じような方法をとるというお考えですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) まあ災害が毎年参りますということは甚だこれは残念なことでございまして、できればこれに対する根本的な別途の方策があつて然るべきでございますが、それまでには取りあえずとしてこういうふうな措置をとつて行かなければならんと思うのでございます。そこで毎年同じよりな利子補給、損失補償の融資立法をいたしておりますが、今回のこれも昨年経営資金を貸付けまして、そして今年二度同じような災害を受けることがあるという前提に立つてこういうような措置をとつたのでありまして、若し仮に明年災害がありましてその災害のために又々ダブつてと言いますか二重、三重に同じ漁業者が同じ災害を受けたということになりますると、その場合におきましてもこういうような措置につきましてはやはり今年やりました措置の精神によつてやるべきではないかと思いますけれども、併しこれはそのときになつて見ませんとどのようなことにいたさなければなりませんかはつきり申上げられませんが、精神は同じ精神で行くべきではないかと私は考えているのでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 この災害は、毎年々々これは敗戦後において特にひどいのですがね、これはやはり建設が十分にできないという場合もあると思いますので、抜本的にこういう問題は特別の臨時措置法というよりも、むしろ根本的な法律を作つて一つの企画を作つてこういう程度の台風に対してはこれだけの補償をしなければならないという基本的法律を作ることが今後の対策として必要じやないかと思うのですが、農林行政の指導者であるところの農林次官はどういうふうにお考えになりますか。

羽田武嗣郎自由党農林政務次官

○政府委員(羽田武嗣郎君) お話のようにやはり根本的なものを、施設或いは政策を立てて行くということはもう必要だと私ども考えるのでありまして、まあお説の通りに私は考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 この漁具とかいろいろ漁船とかというそうした直接漁民の必要な問題については一応これで救うとしまして、基本的な問題としての公共事業的な性格を持つた漁港の損害ですね、こういう被害に対しては、やはりこの末尾にあるような過年度災害というものに対しての補償はどうでありますか。過年度災害のやはり復旧に対して立替工事をしている自治体、町村もある。そういうのに対しては十分に面倒を見てやらないうちにもう災害が起きている。こういう問題に対しての補償はどういうふうになつておりますか。その点お聞きしたいと思います。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 過年度災害の問題につきましては、又別途の問題として考えなければならんのでございますが、お話の通り災害が年々起ります、又こういうような漁船、漁具についてはこういう措置もとれますが、漁港につきましては災害に災害を重ねて参るということで、それに対処してその当該年度に災害を受けましたものについて全部復旧することができますれば又結構でありまするが、それが不十分なために重ねて災害が起るということが残念ながらあるわけであります。そこでやはりこれは過年度災害につきましては、来年度の予算の、いわゆる本予算の中で漁港修築の経費と並んで過年度の災害の予算を計上いたしているわけであります。今回は無論本年に起りました災害についての予算措置をとりますが、無論これも全部やるわけではございません。従つて本年の災害も明年に過年度災害として残つて行くわけでございますが、その問題は通常予算の、漁港の予算の中に修築予算と同時に出て参りますことであります。私どもといたしましてもこの災害の毎年の頻発の情勢に応じまして少しでも多く災害の復旧施設についての予算もとりたいというふうに考えているのでございますけれども、いずれにしろこれは明年度の予算の査定の問題として大蔵省と相談をいたさなければならない問題であるのであります。御趣旨のように過年度災害についての予算の計上につきましてはできるだけの努力をして行かなければならんものと私どもは考えているものであります。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 速記を始めて下さい。  ほかに御質疑ございませせんか……別に御質疑がございませんければこれに関する予備審査を打切りたいと思いますが……。

千田正無所属クラブ

○千田正君 この農業の災害に対するあれと漁業者の場合と特別な差等がついているということはありませんか。パーセンテージは同じですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 特に水産関係が農業と比べて悪い意味で差がついているということはございません。むしろ貸付限度のごときは水産のほうが大きうございますから、一千万円ということですから、その他利率等につきましてもむしろこれは施設の関係でございますから、水産のほうが大きい。ただ限度の金額は農業の被害額が多うございますから当然金額的に向うが全般的に多いのでございますけれども、その他一般的な考え方として水産のほうが他と比べて落ちているという点はございません。

千田正無所属クラブ

○千田正君 私の聞いておりますのは、災害の査定においての基準ですね、基準においてですね、農業の米麦とか蔬菜とかいうそういうものに対してですね、漁業側とのあの基準等において何ら差等はついておらないということを聞いているんです。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 今まで私どもが事務的にいろいろ大蔵省とも連絡をいたしました過程におきましては何らの差はございません。ただ農業関係につきましてはいろいろ別途の、又米麦の問題であるとか、その他冷害の種子の問題であるとか、いろんな農業本来の問題として別途の措置がいろいろ考えられているようでございますけれども、この融資の方法としては何ら差はございません。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 別に御質疑ございませんか……それでは本件に関する予備審査に対する質疑はこれにて打切ることにいたします。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 次は台風災害漁港の予算に関する件を議題に供しまして水産庁当局から御説明を願います。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 今回の災害のうち漁港関係の災害の問題でございますが、漁港の災害につきましてはかねてから現地からの被害額の報告があり、これに基きまして私のほうもできるだけ現地査定をいたすということで現地査定をいたすということで現地査定をしたして参つて来ているのであります。ただ現在までに全部現地査定をまだ終了いたしておりません部分は、現地査定をいたした結果の査定と申しますか、県の申請と私どもの考え方とを睨み合いを考慮いたしまして、結局本年度の災害のうち漁港の部分についてどの程度の災害と見るかということの一応の数字を決定をいたしたのであります。それに基きまして計算をいたしますというと、大体二十九億八千万円が今回の漁港災害の災害の査定額ということに現在計算をいたしておるのであります。そのうち国庫負担額といたしましては、大体において平均をいたしますというと七割五分から八割程度が国庫負担ということになるのでありますが、そのうち本年度の補正予算に今回復旧経費として載せました金額が三億六千九百四十四万七千円でありまして、更に予備金といたしまして三千八百四十万円を計上いたしておるのであります。更に若干の予備金の予定もございましたし、すでに出しました予備金が八百二十一万円ばかりでございますので、只今の予定では本年度の災害の復旧工事分といたしまして、国として支出される金額は四億五千七百万円程度になろうかというふうに考えておる次第でございます。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 御質疑ございませんか。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 この漁港関係の災害復旧事業費は内容はどうなつておるでしようか。金額の問題じやなくて、工事そのものの問題ですが、特に南海地震等の地盤沈下の問題を十分に加味して工事はして行かなければならないと思うのですが、そういう点について具体的にどういうような数字が弾き出されておるか、御説明願いたいと思います。

林眞治水産省生産部漁港課長

○説明員(林眞治君) 御説明申上げます。災害復旧の関係につきましては、まあ査定で以てきまつておるということになつておるのであります。只今お話のありました南海震災等の後始末と申しますか、地盤沈下対策事業というものが別途にあるわけであります。当初は災害復旧事業として取扱つておつたわけでありますが、昭和二十六年度と記憶しておりますが、二十六年以来災害の賞目からは外しまして、一般費で以て地盤沈下対策事業という名目でやつおるわけであります。別途の事業でやつておるわけであります。勿論例えば南海地方におきまする地盤沈下の地点において、今回災害をこうむりました場合、この復旧につきましては、例えば従前の施設の蒿上げと申しますか、高さを上げるというような点は考慮して査定をするわけであります。復旧計画としては差支えないような、成るべく法規で許される範囲内で万全の措置を講じて復旧をやつて参るということにしておるわけであります。そういうことで大体支障なくやつて行けるのじやないかと考えております。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 予算が出る費目はよくわかりますが、災害だから災害関係の査定を終えてこれをやるのはよくわかります。それから地盤沈下対策の金がそのほうの費用から出るのはわかりますが、金がどこから出ようとでき上るものは地盤沈下対策のものをこめて漁港の災害の復旧をやらなければ意味ないですから、でき上つたものは一つなんですから……。下から何メートルまではこれは災害復旧だし、その上の何十センチは地盤沈下対策だというようなことは書いておれないのですから。全体がこれは一緒になつてセメントも石も入つているのですから、その点を一体どのように考えて今度の災害復旧の予算を組まれたか。これは私が聞きたいのは、査定の結果災害復旧の費用がこうしてきまりましたが、実際災害復旧の工事をやるときにはこれに地盤対策関係の費用がこの予算の何%か必ず加えられて、同時に地盤沈下対策もここで行い得るようにやるのかどうか、それとも地盤沈下対策というのは別途の問題だからこいつは別にしておいて、それは別に建設省がやるのだからいいということにしておいて、そうしてこの予算だけで原形復旧だけやつて知らん顔をしておるのかどうかという問題ですね。そこの工事が、実際でき上つたものがどのようにでき上るか、費用の面の出方はどうでもよいのですが、そのあたりですね……。

林眞治水産省生産部漁港課長

○説明員(林眞治君) 地盤対策事業としてやりますものはまあ事業計画はきまつておるわけであります。これは漁港は漁港として水産庁が所管でやつておるわけであります。まあそれによつて解決したものはいいのでありますが、その他仮に漏れたものがあります、或いはその後の状況によつて沈下した、これの災害を受けました場合には、災害復旧は御承知の通り原形復旧が原則ではありますが、その現地の模様によりまして許される最小限度のまあ改良、と言いますと言葉が悪いのでありますが、効用を十分に発揮するだけの、例えば高くするとか何とかということはできるようになつておるわけであります。災害を現地で個々の査定をいたしますときにそういう問題を頭に置いて査定をいたしますから、結果においては例えば前通りで復旧したのでは無駄でありますが、そこに何十センチか、一メートル程度を高くした復旧計画を以て査定設計とすれば、それができ上りますとその問題は解消するわけであります。そういう途は講ぜられております。又現にやつておるわけであります。まあ大体そういうことでお話の点はやつて行けるのじやないかと考えております。金はそういう場合には事業計画としては災害復旧の経費になりますから、まあ直接地盤対策事業というものとは別で扱つております。できますものは目的に副つたものができる、こういうことになつておるのであります。  なお又それに関連いたしまして災害復旧事業自体で非常に解釈上からも困難であるという問題が仮にありましたならば、関連事業、災害関連事業ということも今考えられておるわけであります。現実には国の負担率が少し下つて来てはおりますが、目的はやはり先ほど申上げましたような継足しの問題等を災害自体で扱わない場合に関連事業で扱うという方法をとられておるわけであります。そういうことで大体支障なくやれるのではないかというように考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今森崎委員の質問に対してのお答えの、災害復旧の原則としては原形復旧であるが、そういうことをやつていたのでは何回も同じような災害が起きた場合には困る。それに対して蒿上げであるとか、強化するとかいう問題に対しては十分に考慮して復旧してやるという課長のお答えですが、それは名目はどういう意味でやつていますか、災害復旧という名目でそういうふうな強化なり改修なりをやつていますか、それとも別個の復旧事業という項目の中に入つておりますか、予算上はどういうふうにやつていますか。

林眞治水産省生産部漁港課長

○説明員(林眞治君) 災害復旧の法律におきましては、御承知のように当初原形復旧と超過工事とあつたわけであります。それで国の負担率が違つておつたわけあります。ところが途中からその法律改正がありまして、只今のところでは国の負担します率は同じになつたわけでありますが、根本精神としては、やはり特定なケース・バイ・ケースの基準は設けておりますけれども、超過工事に類するものはやれることになつております。ただこれは基準がありますので、何もかもというわけには行かない。それで先ほど申上げましたように、災害復旧自体の問題として処理できない。併しどうしてもこれは関連してやらなければならんという問題は、関連事業という別の費目があるわけであります。これは五割の国の負担になつておる、こういう問題で、いわゆる公共的な問題、但し、これは飽くまでも災害関連事業でありますから、災害に関連した場所の問題しか取上げられないということにはなります。これで処理をするということになつております。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 結局何ですね。都道府県とか市町村等の工事施行者において災害復旧をやる場合に、地盤沈下対策の問題も十分現地で取入れてやり得る予算的な途はあるわけですね。具体的に事情はマツチして行くわけですね。

林眞治水産省生産部漁港課長

○説明員(林眞治君) 先ほど申上げましたようなわけでありますから、内的容には災害復旧の事業として、まあ何もかもというわけには行かんかと思いますが、これは査定の基準というものがありますからそういうわけに行かないと思いますが、明らかにそういうふうになつておりまして、そういうものは復旧事業の関連として、或いは関連してやれるものはやれる途が開かれている。現にやつている、こういうことであります。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 地盤沈下対策関係は今年でたしか予算の打切りになろうと思いますが、それはその通りなんですが、現在もまだ未完成のものがたくさんあると思います。又現在やはり沈下を続けている所が随分あると思いますが、これはどういうような方針でしようか。或いは三十年度予算に関する基本的な方針に関連するかも知れませんけれども、このままでいいかどうか、はつきりしておいて頂きたい。

林眞治水産省生産部漁港課長

○説明員(林眞治君) 地盤沈下の問題は、先ほど申上げましたように、今まで実施して来たわけであります。実は漁港といたし立ては地盤沈下対策事業というものを始めましたのは非常に早かつたのであります。問題は海岸でありますので、非常にやかましかつたので、早くから予算化いたしましてやつて来わけでありますが、まあ聞くところによりますと、他の関係では最近において始められたといいますと語弊がありますが、軌道に乗つて来たという所もあるように聞いておる。それで前々からの計画を持つておりましたので、その計画は一応本年度を以て地盤対策事業としての計画は終りたいと考えておるわけであります。それでお話のように、これはまあはつきりしたことはつかみかねるのでありますが、現に沈下が進行しておりますためか、或いは潮位の関係に変化がありましたためか、とにかく現実には潮が押して困るというような所が多少あるわけであります。そういう問題を、まあ災害が仮にありました場合には、先ほど申上げたような措置をするといたしましても、そういうものがない場合でも、これは当然何か考えなければならんのであります。これらにつきましては、実は防災費の予算というものを一、二年前から要求をしておるのでありますが、これはまだ不幸にして現実には獲得できておりませんが、来年以降は特にこの点に重点を置きまして、いわゆる沈下対策事業というものがなくなりますから、これも広義に解しますれば当然防災事業になる、災害防除事業ということになるのであります。その予算を是非獲得いたしまして、必要な所はそれによつて処理いたして行きたいと考えておるのであります。勿論防災費でありますから、沈下ばかりを考えておるんじやなくて、ほかのものも考えておりますが、沈下対策事業もその一環として三十年以降は処理をいたして参りたい、こういうふうに考えておるわけであります。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 この問題につきましては大事な問題でございますから、なお一層の御尽力を願いたいと思います。

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) ちよつと速記をとめて下さい。    午前十一時二十五分速記中止    —————・—————    午前十一時四十一分速記開始

小林孝平日本社会党(第四控室・左)

○委員長(小林孝平君) 速記を始めて下さい。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十二分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗