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20回国会参議院1954/12/03

人事委員会 第2号

発言数
26
登壇者
4
会派数
2
開催日
1954/12/03

会議録

平林太一無所属クラブ

○委員長(平林太一君) これより委員会を開会いたします。  ちよつと御挨拶を申上げたいと思います。非常に不敏な者でありますが、この度各位のお蔭によりまして、この席に着くことに相成りましたにつきましては、どうぞ大過なく職責を果すことのできまするように、各位の特別なる御援助を賜わりますことを、ひたすら懇請申しまして、御挨拶といたしたいと思います。  先ず理事補欠互選の件を議題に供します。本委員会の理事の数は二名でございますが、只今一名の欠員となつておりますので、本院規則第三十条の二によつて理事の補欠互選を行います。互選の方法として委員長において指名することにして御異議がございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平林太一無所属クラブ

○委員長(平林太一君) 御異議ないと認めます。よつて委員長は理事に千葉信君を指名いたします。   —————————————

平林太一無所属クラブ

○委員長(平林太一君) 次に国家公務員の給与問題等に関する調査を議題に供します。本件に関し政府から淺井人事院総裁が今暫くして参ると思いますが、更に瀧本給与局長が出席いたしておりますので、御質疑のあるかたは御発言を願いたいと思います。  ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

平林太一無所属クラブ

○委員長(平林太一君) 速記を始めて。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 それじや早速ですが、淺井総裁にお尋ねしたいと思いますが、この夏、人事院から給与の実況についての報告が出ました当時、いろいろな条件から考えますと、私ども当然人事院としては給与の改訂等に関する勧告を期待しましたけれども、御承知のように、当時は給与の実況のみについての報告でございましたが、あの報告にも給与の改訂についての勧告は行わないというのじやなくて、多分に含みのある報告の内容でございましたが、その後今日まで私どもの期待しておりました給与改訂に関する勧告が出ておりませんが、人事院としてはこれをどう処理されるおつもりでおられるか、先ず承わりたいと思います。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) お尋ね御尤もでございますが、あの当時は、勧告をいたしませんのは、勧告をやめたのじやなくて、これを留保するということは明らかに書いてございます。その留保しましたゆえんは、これまで毎年勧告を定期にいたしておりましたが、最近の経済情勢というものは賃金を決定する諸条件にいろいろ不確定な要素がある。そこでともかく人事院の勧告は常に恒久的な給与制度としての勧告でございまするから、かような不確定な要素のあるときに勧告をすべきかすべからざるかは、なかなか判断に迷うのでございます。そこでこれを留保した、その留保しました条件というものは、今日においてもなおそのままいわば横ばいの状態で続いておるように考えております。それで今日に至るまで、まだ留保の態度を続けておる、かような次第でございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 只今の総裁の御答弁は私ども到底承服することのできない内容を含んでおりますが、併し、それに論及する前にお尋ねしたいことは、おつしやるように不確定な諸条件を持つているということのために、恒久的な給与を決定するものだから、もつとその点については慎重にやらなければならんという御趣旨だろうと思いますが、併し今総裁もおつしやるように、なるほど最近の給与を決定する諸条件の中には、不確定且つ見通しの困難な問題、若しくは又物価等の場合には横ばいという状態もあるにはありますけれども、併しそういう条件があるにもかかわらず、公務員は実に甚大な不利益をこうむつております。それはどういう点かといいますと、本年の七月頃勧告当時においては、なるほど物価等の状態もいろいろな変動の状態若しくは政府の政策による物価をできるだけ引下げようという方策等の現われ等が一部あるにはありました。併し現在の公務員の給与、その基準を決定しました昨年の三月から比べますと、横ばいであるという現在の物価の状況は一〇%程度上廻つておることは、これはもうはつきりしておると思います。一体こういう条件に対しては、只今の御答弁だけでは、これは公務員諸君も勿論承服し切れないだろうと思うんですが、その点に対しては人事院総裁はどう今日お考えになりますか。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) お尋ね御尤もではございまするけれども、それはちよつと見方の相違であつて、我々としては現在なお七月勧告当時——七月報告当時の状況というものはなおもう少し長い目で見なきやならんのじやないか、かように考えておる次第であります。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 これは見方の相違では済まされない問題だと思うのですが、あなたがたが長い目で見ようとされる気持は、それからもつと安定した乃至はもつと確定的な要素をはつきり掴んでからということをお考えになることはわかりますが、私の聞いていることは、その間現実にこうむつている公務員の不利益に対してはどう考えているかということを、これは考えの相違でなくて、はつきり現実的に政府の発表している数字にもあるわけです。従つてこういう点に対して、人事院が荏苒と手を拱いていることは、人事院の職責を果しているのじやないと思う。この点に対してはどう対処されるか。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) 成るほどそれは現実の問題としてさようでございましよう。併しながら人事院は成るほど公務員を保護する機関でもございまするが、又一方は厳正な中立的な機関であつて、納税者たる国民の態度も考えなければならない。かような状況において、そういう状態が多少続くということは、私はもう今の制度上は止むを得ないのじやないかと考えております。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 これはそういう角度から、只今のお話のように公務員の利益を擁護しなければならない立場であると同時に、納税者の立場に立つても人事院は考えなくちやならんという、そういう御答弁は、人事院の本来持つている職責をもうすつかり忘れきつている御答弁だとしか私は受けとれないと思うのです。淺井総裁の今御答弁になつたような態度を若しとるものがあるとすれば、それは内閣総理大臣が最終的にはそういう問題に対して行政官としての責任をとるべきである。淺井総裁自身がそういう態度をそのままとるということになりますと、これは人事院を設置しました本来の趣旨から言いますと、これはどうも私ども頂けないお考えだと思う。が併しそういう議論は別として、やはり現在の決定しました給与は人事院のかくあるべきだというこの前の勧告、この前の勧告の水準が、その人事院の最終結論通りに出したその金額とは、およそ開いて決定しているという事実がある。これはもう淺井さんも御承知の通りに十三%以上の改訂を勧告したのに九・六%という恰好に切下げられた。而も一方では四月から改訂の時期の本年一月一日までの自然昇給昇格の分等については完全に切捨てられた計算の下に組立てられておる。而もその改訂の時期はそういうふうに八カ月も延びて決定した。そういう切下げられた給与水準で決定された。その基礎となつていた人事院の勧告というのは、去年の三月じやないか、去年の三月から比べて本年三月までに二%程度物価の上昇という状態があります。成るほどその後横ばいという状態に推移してはおりますけれども、現実に去年の三月から比べて上つているというこの冷厳な事実は否定できないと思う。そういう条件の下に不利益を実際こうむつている公務員諸君の利益を人事院が擁護しようとしないで、納税者の立場も我々は考えなくちやならんという、そういう総裁の答弁はこれは暴言だと思う。そんなことを考えている総裁なら、この際私は人事院総裁を辞任すべきだと思う。私はやはりこの際もう少し本来の人事官なり、人事院総裁としての立場から、公務員法をあなた自身が自分の体を張つて守り抜くという態度でなければ、どうして一体国家公務員法の適正な運営ができますか。そういう議論に亘る点は別としても、やはりこの際、総裁としては、勧告をどうしろ、こうしろと私は聞いているんではないんです。どういう方法によつて現実にこうむつている公務員諸君の不利益を、あなたが総裁の立場として、これを擁護しようという考えを持てないのか、持たなくてはならんと思うのです。それをあなたはどういう方法をとろうと考え、方法等についてどういうお考えを持つておられるのか、その程度ぐらいこの際はつきり答弁になれると思うのですが、その点はどうですか。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) 最初に千葉さんが民間賃金との比較だけから申されたのでありますが、成るほど民間賃金は去年の三月より上つておると思つておりますれども、一体公務員法によれば公務員の給与は、民間賃金、標準生計費その他の要素をも考えて決定されるというのでありますから、人事院といたしましては、これまで成るべく公務員の給与を上げたいというつもりから、民間賃金、標準生計費を基礎としておりましたが、こういう経済の変動期に際しては、その他の要素も考えていいんじやないか、そういう立場から来ておるのであつて、現実に民間賃金との差から来る不利益というものをどうするかというお尋ねに対しては、私は制度上それはいたし方がないものだと考えております。人事院が今勧告いたしましたとしても、過去におけるものは取返し難いのでありますから、私としては制度上それは止むを得ない状態だと思つております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 ちよつと、今の千葉君の質問に関連して。私今ちよつとよそへ行かなければならんので、総裁にお尋ねするんですが、しばらくこの人事委員会には関係しておりませんでした。今公務員諸君が給与改訂、年末手当等を要求して政府に迫つておる。ところが給与改訂に関しましては、制度上やはりこれは人事院の勧告が必要なんですね、これは御承知の通りだと思う。だから政府に迫つておる、或いは大蔵省に迫りいろいろやつておるが、この要求というものが直接的には人事院に要求されておると考えなければならんと私は思うのですが、この点についてはどういうお考えですか。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) それは仰せになるまでもなく、官公労の諸君もしばしば人事院に来て言われておることですから、それは申すまでもないことだと思います。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それでこの要求をしておる基本はですな。昨年の三月の民間給与との差ですね。それから標準生計費の上昇、こういうのがつまりあなたのほうからも報告になつておるし、それが基礎になつておると聞いております。併しそれだけでは勧告の要素は不確定だ、こう言われておりますが、その中でも著しく生活に影響するのは標準生計費です。物価は横ばいだとあなた今おつしやるが、その後においても実際本当に公務員諸君が生活に必要なものですね。こういうものは上つておるのです。卸売価格だとか、それから基礎資材だとか、こういうものは若干下つておるものもおります。それでこの間も、そういうものとみんなごつちやにして下つておるとか或いは横ばいだとかいうことを大蔵省でも言つておりましたが、そのときに官公労の諸君が言つておりました。下つておると言うが、どうか。豆腐は下つておりますか。納豆は下つておりますか。四月になれば又ガスやら何やらが上るというではないか、電気も……。その間において我々の直接生活に必要なものは皆上つておるんだ、こう言つております。これが実際問題だ。で、私はそういう面からも勧告は考慮せられなければならん、こう思います。それと今公務員の生活の実態、それも考えねばならないが、同時に納税者も考えねばならない。これは政治的な問題だと思う。そういうことを言われると、果して今日のデフレ政策というものが、どうこうという論議になるので、これは人事院の所管外ではないか、こう私は考える。人事院としてはそういう余りにも政治的な問題に関係すべきではないということが、おつしやる通りの中立だということだと思うのでありますが、果してそうであるならば、この経済生活の面にウエイトを置いて、そうしてお考えにならなければならないのではないか。殊にその他の要素が不確定だということは、デフレ政策、即ちデフレ政策というのは、今日ではもう言うまでもなく、日本経済の構造を変えなければならないし、このデフレ政策が続く限りにおいては、中小企業或いは労働者、こういう人々がその極端なしわ寄せによつて苦しむんだということは、これはもう定説なんです。でありますから、その他の要素は不確定だということは、はまらない。ますます中小企業勤労階級、農民がしわ寄せされて苦しむんだということが、これが見通しの上においても、理論の上においても、経済政策においても、もうはつきりしておるのでありますから、こういう場合においては、ひたすらに公務員の生活の実態に触れて、そうしてこれを解決してやろうというのが人事院の職責でなければならない。いわんや公務員法の命じておる二十八条によつて当然行わなければならんところの義務は速かに私は遂行せられるべきだと、こう考えます。そうでないと、人事院が政治的に非常にその渦の中に捲き込まれておる、こういう一般的な観察は、同時に人事院の否定ということも言われることになろうと思うのです。私ども人事委員会としては、そう思つてもらつてはいけないのではないか。折角この制度が確立しておる以上は、人事院としては飽くまでも政治的な面に深く立ち入るのではなく、本当のいわゆる中立的な立場に立つて、中立的な立場というのは、政府対公務員ではなく、公務員の本当の生活の、経済生活の面にですね。この点に対してのみ注意を深く傾けて、そうしておやりになることが私は政治的中立性を保つゆえんだ、かように考えておりますが、これはまああなたから言わせると、私どもとは見解が違う、こうおつしやるかも知れんが、少くとも納税者の立場で考えるということになれば、これは大きな政治的な面に介入するということにならなければならない、こう思います。何はともあれ、今日の公務員諸君の収入、そうして生活の実態、これは明らかに法の面から見ても、人事院としても勧告をしなければならないという、こういう時期に私は到達しておると思いますから、もう一段と一つ御考慮を願つて、あの諸君が今も実力行使を以て闘つておることは、一面これは理由があるのであるというところに留意をせられて、自分のところへ直接来ておらんからという、対岸の火災視することなく、勧告というこの一つの段階は通らなければならない、この問題を解決するにはどうしても通らなければならんところの問題でありますから、勧告について御考慮を願いたいと思う。その点について今どういうようにお考えになつておるか、これを一つお尋ねしたいと思います。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) 木下委員のお言葉は重々よく了解をいたしております。決して見解の相違とかなんとか、そういうことは我々は考えていないので、お言葉はよくわかつておるのでありますが、二、三の点について申しますれば、第一に我々決して政府のデフレ政策に迎合しておるわけでもなんでもないのであります。併しながらデフレ政策の結果として現実に出て来た現象はやはり給与を決定する諸条件の一つとして、これは考えてもいいのじやないか、又考えなければならないのじやないか、人事院の勧告というものが影響力が大きいだけに、我々としては十分ここは慎重に考えなければならないのじやないかという点であります。それから第二点は、我々としては公務員諸君の現実の生活状態はよく知つておるつもりであります。だからこれに対して我々は決して目を覆つておるわけではないのであります。併しながら我々はその組合の代表機関とは少しく立場を異にしておる。我々はそこに中立的な立場もある。こういう点において十分考慮して勧告をしなければならないのじやないか。勧告は決して中止したんではない。これを留保しておるということは態度を明らかにしておるのでありますから、いつ勧告をするかという問題になりますると、我々は現実には、なお勧告をするにおいては不確定の要素がある、かように見ておるわけでございます。それならそれまで公務員の悲惨な状態は放置しておるのかということになりますと、これはどうも人事院の持つておる、今の制度上これはやむを得ない状態ではないか、我々としては勧告以上の権限は持たないのでありますから、そこのところは御了承を願うより私はいたし方がないと思つております。木下さんのお言葉はよくわかつておるのであります。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 私は不確定な要素その他について科学的な検討は、またしたいと思いますが、本日はまあこの程度で、できるだけ速かなる機会に勧告が実現するようになるだけの希望を申上げて質問を終つておきます。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) ちよつと答弁を補足いたしますが、物価云々の点についてのお言葉でございましたが、私どもといたしましては、物価は大体の推移で上つておるか、下つておるかというような問題もありますが、私は横ばい状態と見ていいのじやないかと思つております。それから標準生計費につきましては、給与局長から御説明申上げさせてもよろしいのですが、若干の下りを見せておるように人事院の方式ではなつております。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 私は今までこの人事委員会等で、もう過去何十回となく淺井総裁と質疑応答を繰返しましたが、今までの質疑の中では、少くとも聞こうと思うことに対して、一応私は人事院総裁として尊敬している、その気持を失わずに答弁を聞いておりましたが、もう先ほどの御答弁、今の木下君に対する御答弁等を聞いて、私は真剣に総裁に対して質問をする熱意が急速に冷却してしまいましたので、私はこれ以上余り御質問申上げる必要はありませんが、ただ最後に一つお尋ねしておきたいことは、従来人事院は、この委員会における答弁に際しては、例えば勧告をどうするかというような問題、その他の問題の場合もそうですが、人事院としては今後どうなるかという展望の下に問題を処理することができない。人事院としては、すでに上昇した標準賃金、生計費、若しくはすでに上昇したかどうかという民間賃金等を基準として勧告を行うのだ。これは総裁のみならず、他の人事官も、只今御同席の給与局長も、そういう明確な態度と御答弁をとつて来られたはずです。ところが去年七月の給与状況等の報告に際してとつた態度は、不確定な将来に対する見通しを考慮して、ああいう態度に出られた。今日なお只今の御答弁においても同様に、そういう我々としては予期しなかつた人事院の大きな態度の変更というものが見受けられるわけです。一体これは態度の変更なのか、若しくは前にとつておられた態度が間違いで、改めることにしたのか、前の答弁を忘れて答弁しておられるのか、いずれであるか。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) これは変更であります。それは今までは民間賃金と標準生計費とだけ、即ち千葉さんの言われる過去においてはつきりしたものだけを抑えてやつておつたのであります。ところがそれは一つのインフレ現象とも言うべきものが、ずつと持続していた時代のことであつて、御承知のごとく急激にデフレ現象に変つて来たときにおいては、只今言うように少しく従来の方式を変えなきやならんのじやないかということから来ておるのでありますから、これは変更か変更でないのかと仰せられれば、これはいわゆる第三の要素を考えた変更であると申上げるほかはないと思つております。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 淺井さんはこの問題をどういうふうにお考えになられますか。従来人事院から勧告されたその勧告が、そのまま政府によつて実施されようとしたことはただの一回、それも政府によつて実施されたのじやなくて、国会でそういう結論が出たことが一回ある。他はことごとく人事院の主張する勧告の水準に達しない給与の改訂が行われて来た。その場合に、総裁も同席して知つておられるように、政府のそういう態度はどういう釈明を伴つたかということは御承知の通りであります。そうすると、これは仮に去年の七月なら七月、去年の三月なら三月現在という恰好で、人事院が勧告をしましても、従来の悪い慣行から言いますと、政府はそれに対して、当然予想されますことは、例えばデフレ経済の進行に伴う物価の変動等を勘案して、それに対処する態度をとることははつきりしている。まあそういう条件があるとすれば、人事院としては、将来の通価の変動とか、民間賃金の先行き見物し等について、あなたがおつしやるように、納税者の立場に立つてわざわざ考えられなくとも、そういう点については従来の状況から言うと、政府がそれに対して対処して来ているということも言えるわけです。そうなると、人事院が今おつしやるような態度で留保した勧告を、又更に先に延ばす。延ばせば延ばすだけ現在の状態では、少くとも公務員諸君にとつては有利でないことははつきりしている。そういう態度で仮に若し勧告されても、そのために起る公務員の不利益に、更に今度は政府がどういう救済策をやるか、ここ当分の間は予想もつきませんけれども、併し大体予想としては、少くとも現在のところ、今までああいう態度をとつて来た政府では、余り変つた態度がとられるということは、ここ当分の間は望めない。そういうことになりますと、ますます公務員の不利益は二重三重に倍加するという結論になりがちだと思うのですが、こうなると、ますます公務員は、人事院の今のような態度のために不利益になつて来ると思うのですが、この辺はどうでしようか。

淺井清人事院総裁

○政府委員(淺井清君) 御尤もでありますけれども、人事院といたしては、御承知のように、予算の編成権を持つていないのでありますから、そこでいつも勧告通り実現するとは限らない。この点は、そのために国会もあることでありますから、国会等においてお願いするよりいたし方のないことであろうと考えております。ただ今回人事院が第三の要素として、不確定なデフレ現象等から来るところの第三の要素を考えたということから、一層政府が、新らしい給与改訂を若し人事院が勧告いたしました場合にやりはしないかという御懸念は、それはちよつと話が二重になるように考えております。人事院といたしましても第三の要素は考えてよろしいのじやないか、それがために特に一層将来の給与改訂が悪くなるのじやないかというようなふうには、我々としては考えていないのであります。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 今までの質問から受ける私の印象では、これは淺井総裁に質問しても、政府に質問しても同じことだという印象を受けますので、この際そろそろお呼びしてある給与担当大臣に質問したいと思いますが、御出席はどうですか。

平林太一無所属クラブ

○委員長(平林太一君) 加藤担当大臣は出席を要求いたして、なお今朝も出席方の要求をいたしたのでありますが、本日は衆議院において予算委員会が開会されておりましてこれに出席中であるので、後日にいたされたい、こういう回答を得ております。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 今日は止むを得ませんから、この次の速かな機会に、加藤国務大臣の出席を取計らつて頂きたいと思います。

平林太一無所属クラブ

○委員長(平林太一君) それでは只今千葉委員からの御要求、速かに加藤担当国務大臣の出席をいたすことができますように、事務当局をして取計らいをいたさせます。  他に御発言がなければ、本日の委員会はこれにて散会いたします。    午後二時二十分散会

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