建設委員会 第3号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1954/12/07
会議録
○委員長(堀木鎌三君) では、只今から建設委員会を開会いたします。 先ず、議員提出になつております公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案につきまして、提出者の志村さんから御説明を願います。
○衆議院議員(志村茂治君) 私たち衆議院の建設委員会の左右両社会党の委員から提出いたしました公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案について、提案の理由を申述べます。 災害の復旧に際しましては、これを三、五、二の比率により三年で復旧することが望ましいことは、各位においてはすでに御承知の通りであります。又すでに与野党三派の前々国会におきます申合せもあるような次第であります。又政府当局におきましてもたびたび言明いたしておるところでありますが、その実施の状況を見ますると、必らずしもその通りに行われていないのが実情なのであります。即ち災害の残事業は、事業費にしてすでに一千三百五十億円、国費にして一千百二十七億円の巨額に達しておるのでありまして、これを進捗率の面よりみますと、当然完了いたしているはずの二十七年度災以前の災害の復旧率さえ、未だに六〇%前後に過ぎないのであります。又八〇%の進捗率を示さなければたらないはずの二十八年度災も、三二%にしか過ぎないような有様であります。従いまして、この際公共土木施設についての災再の速かな復旧を図るためには、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の規定によりまして、地方公共団体に対し交付する国庫負担金は、止むを得ざる事情のある場合のほかは、三カ年度以内に交付するよう、本改正案を提一川いたした次第でございます。 なお本案におきましては、国庫財政等の実情も考慮いたしまして、止むを得ざる事情ある場合におきましては、なお三カ年に限りというのではなくして、従いまして必ずしも政府の予算編成権を拘束するものではないということは、御了承願いたいと存ずる次第でございます。 以上極めて簡単でありますが、提案の理由を申上げた次第でございます。
○委員長(堀木鎌三君) 本案に対する質疑は次の法案と一括してやつて頂こうと思います。 —————————————
○委員長(堀木鎌三君) では、次に昭和二十九年七月の大雨並びに同年八月及び九月の台風による公共土木施設等についての災害の復旧等に関する特別措置法案、これも議員提出法案でありますが、発議者の瀬戸山さんから御説明を願います。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) 只今議題となつております昭和二十九年七月の大雨並びに同年八月及び九月の台風による公共土木施設等についての災害の復旧等に関する特別措置法案につきまして、提出者を代表いたしまして、その提案の理由を極く簡単に御説明を申上げます。 この法律は第一条にも書いてあります通りに、今年の七月の大雨、それから八月、九月の御承知の数度の台風災害によりまして、相当深刻な打撃を受けておるわけでありまするが、その災害復旧等の事業について現存行われております負担法に特例を設けてそうしてその地方の公共の福祉を図りたい、民生の安定に寄写したい、これがこの法律の目的であります。 そこで、どういう特別な措置を講じようとしておるかと申上げると、第二条が公共土木の関係でありまするが、御承知のように現行の負担法におきましては、現行の負担法の四条第一項に国庫負担の率がきめてありますけれども、その率をもう少し引き上げて、第二条の一項のイロハに分けておりますが、二十九年度の標準税収入の二分の一に相当する額までの額については、十分の八の国庫負担をしよう。現行は御存じの通り、三分の二になつております。その次は、同じく標準税収入の二分の一を超え標準税収入に達するまでの額、いわゆる二倍の額に達するまでの額については、十分の九。この部分は、現行では四分の三ということに規定されております。最後がやはり同じように標準税収入を超える額、それに相当する額については十分の十。これは現行法におき幸しても四分の四で、いわゆる一〇〇%の負担をしよう。こういうふうに、或る程度の国庫負担の率を上げてあるわけであります。こういうことでございます。それからこの事業費の内容につきましては、災害復旧事業の工事のため直接必要な本工事費、附帯工事費、用地費、補償費、機械器具費及び工事雑費の合計額、それに出務費も含む。これは一般に規定されておるわけてありまするが、それを念のためここに規定をいたしました。それから国がそういうふうな災害復旧事業をいたしますときについても、逆に考えまして、第二条の第二項に第一項と同じような趣旨を盛り込んでおる、こういうことでございます。 第三条は水防法の特例でありまするが、御承知のように、現行の水防法におきましては水防のために要した経費については水防管理団体が負担するということになつておりまするが、特別なところにはそれを国がその費用の全額を負担する、こういうふうにいたしたい、こういうわけでございます。第四条は道路の修繕に関するものでありますけれども、現行におきましてはそれぞれ三分の一、こういうふうにいたしておりますのを、ここでは二分の一にいたしたい、こういうふうになつておるわけでございます。それから第五条、これは地すべり等に関する特別の規定を設けておるわけであります。 第六条は海岸堤防等に関するものでありまして、これは御承知のように、海岸堤防法という法律がいろいろ研究をされておりますけれども、今日までまだ成案を見ないでおるわけであります。昨年の大災害によりまして、愛知、三重その他を中心として、大きなこういう海岸関係の損害がありました。これを速かに復旧しなければ民生の安定に非常な支障を来すということで、昨年この第六条と同じ内容の特別法を設けたわけでありますが、それと同じような趣旨によりまして、事業費のうち堤防等の施設につき被害のあつた個所についてはその十分の八、それに関連する部分については三分の二を国が補助して速かに復旧をなさしめる、こういう趣旨のものでございます。それから第七条は、土木機械の無償貸与に関するもの。第八条は公営住宅法に特例を設けて、御存じの通り、現在の公営住宅法に災害の場合には全災害の三割ということになつておりますのを、五割までということにして、国庫の補助率も三分の二というのを四分の三までに引上げたい。 こういう趣旨の法律の内容でありまして、極めて簡単に趣旨を申上げたのでありますが、御存じの通りに、昨年の昭和二十八年度の災害につきまして、これと同一種類の特別立法が国会においてなされておるわけであります。実は本年は昨年ほど、日本の全国土から見ますれば災害の額は少いのでありますけれども、併し、連続三回乃至四回、台風その他の災害を受けておる地方もあるわけでありまして、全体の災害が少いと申しましても、その受けておる地方々々によりましては、非常に深刻な被害をこうむつておる。これについてはやはり特別なる処置をとるのが、私ども国会といたしましては、公平の原則に従うものである、まあこういうふうな気持で、この案を提出いたしております。まだ衆議院の本会議を通過いたしておりませんけれども、私どもの衆議院の建設委員会におきましては、全会一致を以てこれに賛成をいたしてもらつております。 ここでもう一つ附加えておかなきやなりませんのは、実は只今も申上げましたように、衆議院の本会議を経ておりませんので、こちらのほうには或いは回つておらないと思いますが、この私が只今説明いたしました原案について、一部修正が委員会においてなされております。それは「昭和二十九年七月の大雨」ということになつておりますけれども、八月にも局部的に相当に被害を受けた地域がありますので、それを「七月及び八月」という、それだけの修正が衆議院の建設委員会において加えられております。これだけはまだ本会議を通つておりませんので、これを御参考までに申上げまして、私の提案理由の説明を終るわけでありますが、御承知のように、会期も非常に切迫いたしておりますので、是非とも一つ速かに御審議、御可決下さいますことを、特にお願いを申しておきます。
○委員長(堀木鎌三君) 以上二法案を一括して、予備審査の議題に供しますが、何か御質疑等ございませんか。
○田中一君 ちよつと速記をとめて懇談の形で、正式に審議に入る前にして頂きたいのてすか……。
○委員長(堀木鎌三君) では速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀木鎌三君) 速記を始めて。 では、両法案に対しての御質疑を願います。
○三浦辰雄君 今懇談中に、田中さんの発言がありました。それに対して、他の会派のかたについてはあえて発言が会派としてあつたというわけでないから、私だの市川さんだのが質問をするというわけでもありませんけれども、私も疑問の点がありますので、この際二、三お聞きしたいと思うのであります。 それは、簡単なほうから申しますと、今の三、五、二の比率の問題ですね。これはここでもつて、三年度以内にやれということを言つておる。これはあえて、三、五、二ということは言つておりませんが、やれと言つており、「但し」と但書がついておりまして、「やむを得ない事情がある場合においては、三箇年度をこえて交付することができる。」とある。ですから、それは時のいわゆる予算編成或いは執行等に当る局に対して、つまり政府に対してのいわゆる希望と言いますか、そういういわゆる熱望をここに法律化したものだと、こういうふうに思うのですが、そういう程度のものだと思うのですか、どうなのですか。
○衆議院議員(志村茂治君) これは原則としては、一年でやつてしまえ、特別に政府が止むを得ざる場合には国舎で承認を求めてやつてもらいたいという考え方でありますから、成るべく二カ年でやるべきだが、併し予算編成の問題もありますから、どうしてもそれができない場合には、これは止むを得ず認めよう、こういうことなのです。
○三浦辰雄君 この「但し、やむを得ない事情がある場合に」という問題ですね。これは若し但書がないとすれば、非常に予算編成というものに対してこの法律でがちつと、ともかく比率は別として、ニカ年内に完了するのだということで、非常な拘束力を内々これは目的としておるわけですね。そうなれば、いわゆる予算編成権という問題とのからみ合せも重要になる。そこでこれを拝見しますと「但し」とある。今のお話は一応わかりますが、それでは止むを得ないということは、提案者のかたとしてどういうような場合を想像されて、ここに「やむを得ない」という言葉を使つたということでしようか、その点一つ。
○衆議院議員(志村茂治君) 個々の場合はともかくとしまして、これは不規則な天災のことなんですから、或いは三千億、四千億という大きな災害が起る場合もあるかも知れない。そうした場合には、予算が組めないという場合も私は考えられると思うのです。そういう場合には、やはり特別の場合としてあらかじめ認めたほうかいいじやないかというふうに考えているわけです。
○三浦辰雄君 抽象的ではつきりわかりませんが、そういつた大きな数量については、これは確かに誰が見ても止むを得ないと、強く希望するとやはり思うのですが、例えば昨年の災害、これは大蔵省査定と原局査定というものと食違いがありますが、あのような程度の災害であれば、当然ニカ年内に処理させたい。これは希望はわかるのだが、その場合においては止むを得ないという事情ではないと、こういう程度の気持なのか。これは気持の問題ですが……。
○衆議院議員(志村茂治君) そうなんです。昨年の事例にこりてこういうことをやつたわけですから、昨年程度の災害規模であればニカ年間にどうしてもやれというつもりなんです。
○三浦辰雄君 そうですが。併しこれは立法者の気持、或いは災害復旧を速かにしなければならんという希望ですね、熱意は、これは誰しも理解し賛成するところなんですけれども、さて仮にこれが通つたというときに、予算編成権をやる政府或いはその執行をやる政府、これがどうも、彼らの側から言うと止むを得ないとこういうようなことで、結局これは通しては見たものの、いつも何かの事由があつて止むを得ないというようなことで、通さないことと何ら変りないというようなことになつたのでは、私は法の権威という問題からいつて、そこに考えなければならん点があるのじやなかろうか。ですから、作るならば、これは議論のあるところですが、或る程度法律らしいと言いますか、政府を縛ることのできるような、実効の挙がるようなものが欲しい。さてこの種のもので実効の挙がるようなかちつとしたものになるならば、予算編成権との関係は一体どうなるだろう、こういう問題か突き詰めた問題点であるように思うのです。これについては、衆議院さんのほうで御審議されているときに、どういうような質疑が交されたか、この点を参考にお聞きしたいのてす。
○衆議院議員(志村茂治君) 質疑はあ りませんでした。
○田中一君 三浦さんに関連しますが、これは全く今おつしやる通りなんだ。この但書は要らないと思うのです。
○衆議院議員(志村茂治君) たた、私かここで申上げていいかどうかわかりませんけれども、これを但書を取つてしまうその場合に、政府はどういう手を打つかというのは、道路整備五カ年計画であれほど法律案を作つても、政府は予算を削つたという事例もあり、そうして事後に法律案の修正ということもやつておつた。ああいう非常手段を使うということを前提とすれば、これは取つてもいいと思うのですよ。けれども、それをあらかじめ予定して法律案を作るということは、将来この法律が、悪法になるということも考えられるわけなんでありまして、止むを得ずこういうふうなものを作つたわけです。これを作れば、政府は大いにこれを利用するということは、我々も予想いたしております。
○小沢久太郎君 関連して……。この、災害を三年に是非やりたいのは、これは我々も勿論主張したことで、実は軽微な災害においては一年乃至二年。又昔はそれでやつて来たわけです。ところが、終戦後非常に災害が多くなつたので、こういうふうになつたので、我々の趣旨としてはそこを主張し、又そういうふうに言つて来た。三カ年でやりたい、つまり、一年でやりたいということを言つて来たのですが、この法律はこれまてやつて来たこととちつとも実効として違わないと思う。この法律を作つたために実益はどこにあるのか。
○衆議院議員(志村茂治君) これは今まで三年なら二年という申合せという程度のものであつたのですが、これは法律として書けば、一歩前進だという考え方なのです。
○三浦辰雄君 私、とつさで知識に乏しいのですが、こういうことをやつて行つて、仮に逃げ手というものは……。我々は逃がしちやならない。お互い国土の復旧のため、逃がしちやならない。速かに復旧するのはわかるのですけれども、仮にこういう形で縛つて行つた場合、負担法そのものは動かすことができないにしても、政令その他で、彼らのやり得る権限の中で、災害というものの定義を非常に面倒にしてしまつて、そうして表面上は仮に法律の形をとらないで、実質上は非常な、むしろ我々の希望とは違つた、国民のために歎かわしいというようなことも、やられるという心配もないわけじやないのですね。つまり大きいときには、例えば標準をぐつと大きくしてしまつて、それ以上のものでなければとても、この法律があるのだからして対象にはならないのだ、こういうようなことが仮にでもあれは、これは又我々の目的には副わない形になるのですが、そこで私はこの法律について、政府の大臣とか政務次官というのはこれは時の内閣によつて違うのですから、而も今日の場合ですからあえて聞こうとは思いませんが、いわゆる国民の公僕の立場を持つているところの建設省のいわゆる役人どもの処分ですね、これについて私はいろいろお聞きしたいところもあるのですが、これら役人諸君との間に衆議院でもつて質疑せられた点はどういう点であつたか、又それに対して役人諸君はどういうふうに答えたか、これ又参考に私は聞きたい点なんですが、どんなもので、ございましたてしようか。
○衆議院議員(志村茂治君) これは建設省のほうでは、何ら反対はありません。ただ問題は大蔵省関係なんですが、昨日も大蔵次官のほうから、今大蔵省は各省と打ち合わせて、来国会はこういうような関係の法律を出す用意があるから待つてくれということは言つておりました。趣旨には反対いたしません、こういう程度のことを言つておりましたが、私たちの考えとしては、大蔵省なり政府が来国会に出すから待てということは、理由にならぬと私は考えておる。
○田中一君 いま石破官房長にちよつと個人的に聞いてみたのですが、今の三カ年実施の三、五、二の比率の問題は、自分のほうじや但書があるよりもないほうがいいのだというくらいの決心を持つておるということを、石破官房長が一言つておりました。そうすると、提案者のほうでそでこまで心配しないで、これを取つてもいいかもわからんね。取ることが差支があるというお考えなんですか。
○衆議院議員(志村茂治君) 理論的にはあるわけですね。
○成瀬幡治君 法律の形としてはこういうものがあるだろうが、併し本当を言うなら、ないほうがスツキリしている。
○衆議院議員(志村茂治君) 今の政府の態度としては、ないほうがいい……。
○田中一君 誰かが天下をとつたとしても、これくらいの強味がなければ、災害は守れません。重点的に災害を根絶するということが、大切です。これは強制法でなければならぬ。
○委員長(堀木鎌三君) 皆さん、御質問なければ……。
○三浦辰雄君 私はいま関連みたいな、まあ関連でしようが、ほかの議員の方方の発言がありましたが、私は黙つていましたが、この今の私の質問を申上げた点についても、なおもう少し研究して質問をしたい点があるんですから、私は今の質問を残すということだけを委員長に申上げておきます。
○委員長(堀木鎌三君) 私お伺いしたいことが二、三点あるんですが、先ず本年度の補正予算をお通しにたつた気持と、そうしてこういう法律をお作りになる気持との、これは、お二人はどうお考えになつておるんですか。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) どつちの場合ですか。
○委員長(堀木鎌三君) 両方とも関係があります。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) いや、私のほうの関係から申上げます。今年度の補正予算は、私共は政府与党でありますので、補正予算の編成には非常に苦労いたしました。特に災害を中心とした補正予算でありましたので、私どもは飽くまでも、今別に提案されております負担法の一部改正について出ておりますようん趣旨で、飽くまでも初年度いわゆる三割、この線で大蔵省と話を進めたのでありますが、御承知だと思いまするが、大蔵省の最初の計画というものが、初年度二割、こういうふうな計画でありました。併し飽くまでも我々は、平素政府も言明をしておるし、又私どもが、こちらてもそうであると思いますが、常に主張しておる少くとも、三〇%はやらなければならない、この原則で最後まで折衝いたしました。そこで非常に困難になりましたのは、私ども政府与党としての立場で又別に考えなくちやならないのは、今の日本の経済を中心として、一兆円予算、こういうふうな大きな考え方がありますので、それを超してまでやるということがこの際いいかどうか。災害復旧については勿論大いに速かに復旧しなきやならないという建前はとつておりますけれども、やや一兆円予算の効果か現われつつあるときに、これを更に一兆円を少しでも超すということについては、なお、再考の余地があるというような考え方で、こちらでも政府から、説明があつたと思いますけれども、二五%くらいで折合いをつけておる。まあこういう事情であります。
○委員長(堀木鎌三君) それで、今瀬戸山さんのお話だと、これは負担率を上げるわけでございますね。ですから、そうすると、今の予算内でやはり負担率は上げることは上げる。こういうお考えなんですね。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) 今お尋ねの通りであります。ただ併し、私どもはまあ政府じやありませんので、いわゆる、議員としての考え方では、災害というものは、これは特別な臨時の出費でありますから、必らずしも一兆円に縛られる必要がないというようなことは、原則的には考えております。そこでこの法律は、予算を編成した後にこれを提案いたしましたので、現在のところは先ほど申上げましたような考え方から、初めから補正予算を更に膨脹さして、そうしてこの法律に適合させるというところまでは考えなかつたのでありますけれども、併し財政の余裕というものが見られる、こういうことになれば、飽くまでもやはりこの法律を適用してなお且つ三〇%にするというのが、これは災害復旧の建前であります。こういうような考え方を持つておるわけであります。
○衆議院議員(志村茂治君) 私のほうは、附則に書いてあります通り、この法の実施は「昭和二十九年一月一日以降に発生した災害に関し適用する。」ということになつておりますので、本年度の予算とは直接連関はないと、こういうふうに考えております。
○委員長(堀木鎌三君) それで私もう一つお聞きしたいのは、志村さんのほうのお考え、まあ余り……。提案者の御趣旨さえよくわかればいいのですから、一応お聞きしたいことは、片方のほうは、志村さんのほうですか、志村さんのほうの御提案に係るものは、四条の規定で、大体その負担率で行こうというお考えらしいのですが……。
○衆議院議員(志村茂治君) 私のほうは負担法です。特例法じやないのです。
○委員長(堀木鎌三君) 志村さんの庇うは、第四条の規定による回家の負担率によつて負担金を交付する、こちらのほうは二十九年度これこれに関する限りは上げよう、こういう御主張があるわけですね。そうすると、同じ建設委員会で、大体あなたのほうのお考えは、この四条の負担率は変えない。片方は、二十九年限りだけれども、負担率は変えようという思想か出ておるわけですよ。その二つの意見の調整は、余りございませんでしたか。
○衆議院議員(志村茂治君) 私のほうは、恒久法として考えておるわけであります。
○委員長(堀木鎌三君) 無論そうです。片方は恒久法だし、片方は二十九年限りですが、ともかくも思想的には、片方は四条小の負担率を考えておる、片方は二十九年は非常に異例な災害だとお考えになれば、特別なものも出て来るのでしようか、二十九年度の七月、八月の大雨でございますか、それに八月、九月の台風というものの負担率を、特に二十九年のほうをお考えになつた考え方を、瀬戸山さんにお聞きしたいのですが。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) これは最初提案理由で御説明を申上げたつもりでありますが、この特別法は二十九年度に発生いたしましたこの表題の災害全部に適用するわけではないのであります。御承知のごとく、昨年度の特別立法もそうでありますが、この特別の処遇をするのについては、成るほど現行の負担法ではいけないというように、これはあとは政府の権限になりますけれども、そういう特別の地域を指定してこの法律を適用する、こういうふうな案になつておるのであります。これは政令で、そういう特別法を適用しなければならないという所を政府のほうで詳細に調査して決定する、その決定された部分についての災害復旧についてこの特別法を適用する、こういうふうな建前になつておるわけでございます。
○三浦辰雄君 ちよつと関連して……。そこでまあ、一応私も保留しておつた問題に触れたのですが、先ほど志村さんにお聞きすると、例えば昨年度程度の災害であれば、その三カ年の但書のつかない部分を三カ年ぐらいでやるというぐらいのあれは立法の趣旨だ、こういうことになる。そうすると、いわゆる一方は、昨年、或いは今年すらも例外だと言われるのです、瀬戸山さんのほうは。志村さんのほうでは、これは但書の中に入れるべきでなくて、三カ年の中でやるべき程度と我々は考える。ところが、瀬戸山さんのもう一つのほうは、昨年はおろか、今年でさえも特例の率を上げようという考えだ、志村さんのほうは、繰返すようですけれども、これは基本法のいわゆる率で行けるというふうな考えだというお話。私はそこにやはり、委員長が言われておる調整という問題がやはりあると思うのです。これはもう少し私も研究しますが、お考え願いたい。 それからもう一つお尋ねしたい。これは志村さんのほうにしたいのですが、瀬戸山さんのほうの臨時立法の中に引用がありますように、いろいろの公共施設は、ここにお、取上げになつた公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法というものと、もう一つは農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律、この二つがあつて、この二つが要するに基本法の恰好になつているわけです。ここでは特に主として土木関係、今の行政分類でいえば建設省関係、主としてこれのほうの復旧についての問題をお取上げになつて、そうして一方農地だとか、水産施設だとか、林業施設だとかについての基本法であります農林水産業施設災害復旧事業費国庫負担法の暫定措置に関する法律というほうを取上げなかつたというのについては、何か片手落ちではないかという疑問も或いはあろうかと思うのですが、これについてはどういうふうなお考えですか。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) それはまあ当該の委員会が違いますので、さようにお考えになることだと思いますが、実は農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案というのが、同じく特別法として、今度の国会に議員提案で出ております。そこでこれと同じように、今日本会議があれば衆議院の本会議を通過する、こういう取扱いにいたしておるわけです。
○三浦辰雄君 その点ではなくして、私の申上げてお聞きしたい点は、志村さんのほうの三カ年以内に復旧するのだという大きな杭をつまり打ち立てる、公共土木に打ち立てるならば、同様にもう一つの復旧事業に対する基本法律を、先ほど申上げました農林水産業施設災害復旧中業費国庫補助の暫定措置というそのものについても、つまり農業災害、一日で言えば農業災害、港湾を含めた、林業関係を含めたこれについても三年以内でやれ、こういうものがやはり打ち立てられ、どうも基本法は二本建だから、同じく心棒を入れるならば、片方に入れると同一に片方にも入れるというような点が、一応考えられなければならないように思うのですが、これについてはどういうお考えですか。
○衆議院議員(志村茂治君) 別に何も連絡しておりませんが。
○委員長(堀木鎌三君) お二人に対する御質問はいいでしようか。
○小沢久太郎君 去年は非常に災害が多かつたのでこういう特別法ができたのですが、今年は災害は割合少い。それに対してこういう特別法を作ろうというのですが、建設省のかたが見えておりますが、大体どのくらいの災害になつているか、御説明願いたいと思います。
○委員長(堀木鎌三君) ちよつとお諮りいたしますが、お二人ともお忙しいので、できたらお二人に対する質問を先にして頂いて、済んだら政府のほうに御質問して頂きたいと思います。
○小沢久太郎君 それでは瀬戸山さんに伺いたいことは、この特例法は、来年も同じような災害があれば又来年もこういうものと同じものを作りたいという意志か、或いは今年に限つて作りたいという意思か、それを伺いたいと思います。
○衆議院議員(瀬戸山三男君) 今のお尋ねでありますが、私どもはこういうふうにそのつど特例法を作るということは、立法技術としては適当でないという考えを持つております、原則的には。そこでまあ政府関係も、やはり特別に扱わなくちやならない事態があるということは、これは現に承認をいたしているわけであります。併し現在の負担法ではそういう特別な扱いをすることができない状態になつております。勿論災害復旧の補助率については、御存じの通りに、スライドと申しますか、順次高率になるようになつておりますが、そのほかに例えば年々連続してきまつて災害が来る、きまつて台風が来る、こういうところの特殊の事情というものを勘案されておらない憾みがあるわけであります。そういう点で、建設省も大蔵省もそういうことを含めて、いわゆる本法の負担法を改正したい。そこで通常国会には是非そういう法律を出したいということを言明されておりますので、そういうことができればそのつど臨時立法を作らなくても、こういうことも勘案して本法の中でやつて、そのつどこういう法律を作るということは必らずしも適切でない。従つて私の個人的な考えとしましては、これは毎年やるということを考えているわけじやない。併し昨年特別立法をやりまして、今年も全国的には大体公共土木施設その他を加えまして、公共土木施設だけでも昨年の約三分の一ぐらいに当ると思います。そういうふうなことでありますので、全国的に見ますれば成るほど災害の額というものは少くなつておりますけれども、部分的には昨年度特別法を適用した地域と同程度若くはそれ以上に深刻になり、何かの措置を構じなければならないという所はあるわけでありますから、先ほど、当初に申上げましたように、公平に、取扱う、こういう意味でこの法律を提案いたしているわけであります。従つて将来こういうものをたびたびやらないような根本法を考えなくちやならないのじやないか、こういうふうに今は考えております。
○委員長(堀木鎌三君) それじや最後に私もう一点だけ。これは志村さんにお聞きするのですが、先ほど「但し、やむを得ない事情がある場合においては」というので、災害の非常に大きい所を例に挙げられましたが、財政上の点も考えていられるのですか。
○衆議院議員(志村茂治君) 総体的に考えるべき問題だと思つております。
○委員長(堀木鎌三君) だから、災害のスケール、財政上のいろいろな資金の問題、そういうものを総合的に勘案する、そういう意味ですか。
○衆議院議員(志村茂治君) そうです。
○委員長(堀木鎌三君) ほかに御質問がなければ……。有難うございました。 次に、政府からは建設省から石破君と米田君が見えておりますが、御質疑を続行されますか……。なお大蔵省は主計局の次長原君がもうじき来るということなんであります。
○三浦辰雄君 折角お見えですから、お尋ねします。この瀬戸山さんほか六十四名提出という案のほうです。つまり二十九年の七月、或いは八月も入るとも伝えられておりますが、大雨並びに同年八月及び九月の台風による公共土木施設等についての災害の復旧等に関する特別措置法案で、率を大体昨年の二十八年の六月及び七月の特例の率程度まで、おおむねの事項について上げたいということですが、これがつまり予算に及ぼす影響、志村さんが一方出しておりまする、一カ年間でやらなければならないというこの法律を、問題の外に置いたとしても、現行取上げているところの復旧対象、これについて率が或る面においては上つて来ることか当然予想されるのですが、今補正で以て組んでおる同じ二五%四七のあの対象になつている事業だけについても、率が上つて来る部分が相当程度あるのだろうと思うのです。で、これは一体金に見積つて、或いは計算しておらないかどうかわかりませんが、どんなことになるだろうか。一つ、当つて見たことがあるかどうかですね。
○政府委員(石破二朗君) お答えいたしますが、実はまだ査定も終つておりませんし、法案を拝見いたしますと、この特例法を適用する地域を政令で定めることになつておりまして、両方から、つまり被害の額というものをまた確定しておりませんし、この特例法をどの程度被害があつた所に、適用するか等もはつきりしておりませんので、私どものほうも実は計算のしようがない状況なんでございますけれども、まあ極く大ざつぱに言いまして、一般の公共土木施設の関係で、三十億足らず、それから住宅で七億見当、それからその他道路修繕、水防、資材の補助、排土、地辷りと、こういうようなものが若干ありますけれども、こういうものは実は資料もとつておりませんし、報告も参つておりませんし、どういうことになるか見当はつきませんけれども、公共土木の関係の国庫負担の増、それから公営住宅の国庫補助の増、これと併せて、まあ二十五億見当じやなかろうかと、非常に大ざつぱな見当はつけております。
○三浦辰雄君 私も実は、今日回付されてこれを見たので、余り研究してないので、どうも質問するのも失礼みたいなものですが、考え方だけお聞きしたいのですが、公共土木施設災害復旧のほうに三カ年というのを謳つておる。尤も、但し事情によるという但書がありますけれども、一方について例の、もう一つの農林関係の基本法であるいわゆる暫定措置法ですね、あれについては三カ年というような、こういつたやや金縛りを目的とした法律がない。そういうことになると、実際問題として相当に復旧事業をめぐつていろいろとアンバランスが出て来るのじやなかろうか。片方は仮に幾らと、まあ率は謳つてありませんけれども、そういうことで縛る。片方は何というか従来通りということになりますというと、関連した一体となつて復旧を急ぐべき所が、一方においてはややともすればゆるふんというようなことになつて、或る意味では国費の効率的利用について、或いは計画的な一連の復旧において、不都合の、而も出て来るかとも思うのですが、私はそこでお聞きしたいのは、若しあなたのほう自身としても、公共土木施設の災害について二カ年でという大きな筋金を入れるなら、同時に片方の農業復旧関係についても暫定措置についても、やはり筋金を入れるべきだという、何といいますか、実施の責任を持つているあなた、国庫の効率的利用を図らなければならんあなたの立場として言えるんじやないかと思うのですが、その点どう思いますか。
○政府委員(石破二朗君) お尋ねの公共土木施設の災害復旧国庫負担法の対象になりますところの公共土木施設災害復旧は、原則として万年、それから農林水産施設の復旧については、まだそういう法案か出ておることは私は承わつておりませんので、まあ農林水産施設のほうはどういうものか私よく存じませんけれども、普通の考えでは一緒にやつたらいいんじやないかと思いますけれども、よく私は研究をいたしておりません。
○小沢久太郎君 先ほどちよつと御質問しましたか、この数カ年間、何年度に大体どのくらい災害があつたということを、ちよつと御説明願いたいと思います。
○説明員(米田正文君) 最近の終戦後の災害額について、私どもの所管しておる公共土木施設について申上げますと、これは二十一年から二十九年までございますけれども、二十一年と今日とを単価の比較、物価、労賃等の比較をいたしますと、だいぶ補正をして、係数を掛けて調整する必要があるので、補正係数を掛けて今日の価額に直して比較をしてみておるのですが、二十二年が千百二十九億、二十三年が千四百八十四億、二十四年が八百二十五億、二十五年か八百十八億、二十六年が六百六十一億、二十七年が三百十八億、二十八年か千二百三億、二十九年が、三百四十億という、これは予定でございますが、大体今度の補正予算を組みましたベースになる数字でございます。それでそれらのものを平均をいたしてみますと、八百四十七億という数字が出て参ります。それで今申上げました表でおわかりになりますように、三百億台という災害は、二十七年か約三百二十億、今年が、三百四十億、こういう戦後一番災害の少い年になつております。それでなお御質疑の点等がございますならば、もう少し詳細に申上げますが、一応簡単に大筋だけ申上げておきます。
○成瀬幡治君 ちよつと、石破さんに私お聞きしたいのですが、私はちよつとここへ数字を持つて来ていないので非常にいけないのですが、私のちよつと見ました数字の中に、災害がこうあつた、そして災害復旧のお金を出した。だがその災害の額よりも災害復旧に出した、注ぎこまれた金のほうが多い。併し現に災害は残つておるということは、災害があつたら、それに対して三カ年に或いは五カ年に直してみたら、金を入れてみたけれども、又ちよつとしたものを入れてみて、壊れてしまつた。又そうなつて、入れる、壊れるで、賽の河原式に初めから積む。そこへ災害が来て又壊れたから、金は注ぎこんだけれども、依然として災害がこう残つてしまつて、全然復旧されていないのだというような数字が、各県に、例えばちよつとした、これはあなたのほうからの数字でなくて他から見た数字ですけれども、そういう数字が出ているわけです。だから、言うところは結局、災害に金は出しているけれども、災害は一向復旧して来ないのだ。これは大変なことだから、本来的に申しますなら、災害復旧じやなくて、災害防止くらいのところまでスイツチを切り替えて行かなければならんと思うのです。そういうようなことをとるためには、大ざつぱに申しまして、ここまで……。切りがないのだというのじやない。一応建設省としては、災害の復旧ばかりじやなくて、災再防止のほうにスイッチを切り替えることを考えられると思うから、それまでにはどのくらいの金を注ぎ込んで行つたらいいのか。今の調子で行けば、どんなふうになつてしまうのかということについては、どんなふうにお考えになつていますか。
○政府委員(石破二朗君) お話の、災害復旧に折角金を注ぎ込みましても、翌年なり翌々年の災害でこれが再度災害にかかつておるというような、具体的の全国的集計の数字は持つておりませんけれども、御指摘の通り、再度災害にかかり、三度災害にかかつたという例は、全国に少くないと思います。建設省といたしましては、そういう点もよく承知しております。又それではいかんということで、いわゆる根本的の治山治水計画というものも、実は案は持つております。これによりますと、建設省関係だけでこれで完全とは事えないかも知れませんけれども、一兆二千億円程度の金が要るというような一応の計画は持つております。この計画につきましては、昨年内閣に治山治水対策協議会というものを作りまして検討を続け、今日までになつておるのでありますが、この財政措置をどうするかという点がまだ解決しておりません。従つてこの計画もまだ、現実にこれが滑り出し、実行の段階に入つたとは、実は申せないような状況であります。
○委員長(堀木鎌三君) 如何いたしましよう。予備審査で、まだ本当は衆議院の本会議がいつ何するかわからないのですが、懇談に移りましようか。ちよつと速記を止めて……。 〔速記中止〕
○委員長(堀木鎌三君) 速記を始めて。 では、四時半まで一応、暫時休憩いたします。 午後三時六分休憩 〔休憩後開会に至らなかつた〕