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20回国会衆議院1954/12/02

地方行政委員会 第1号

発言数
96
登壇者
9
会派数
3
開催日
1954/12/02

会議録

中井一夫自由党

○中井委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りをいたします。理事吉田重延君から、都合により理事を辞任いたしたき旨の申出がありますので、これを許可するに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議がなければ、これを許可することといたします。  なお委員異動に伴い理事が一名、欠員となりますので、この際あわせて補欠選任を行いたいと思いますが、この理事の選任については、前例により委員長から指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なければ     鈴木幹男君  岡本忠雄君 を理事に指名いたします。     —————————————

中井一夫自由党

○中井委員長 次に国政調査承認要求に関する件についてお諮りをいたします。すなわち、今第二十回国会におきましても、地方財政の実情を調査し、その健全なる発展に資するため、地方自治、地方財政、警察及び消防に関する事項につき調査をいたしたいと思いますので、この旨を議長に承認を求めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。     —————————————

中井一夫自由党

○中井委員長 次に、去る三十日本委員会に付託となりました昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案を議題とし、政府当局の提案理由の説明を聴取することといたします。塚田国務大臣。     —————————————

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 ただいま御上程になりました昭和二十九年度の地方交付税の総額等の特例に関する法律案に関する提案の理由及びその内容の概要について簡単に御説明申し上げます。  御承知の通り昭和二十九年度分の地方交付税につきましては、その総額を所得税及び法人税の百分の十九・六六並びに酒税の百分の二十とし、本年度予算において千二百十六億円を計上いたしていたのでありますが、その後においてその総額の算出の基礎となつた地方財政計画における警察制度改正に伴う道府県分警察費所要額の算定につきまして、過不足の疑いが生じて参りましたので、制度改正後の道府県警察の実態について、大蔵省、警察庁及び自治庁の三者において共同調査をいたしました結果、五十六億円の過少算定であることが明らかになりましたので、今回国の補正予算の編成にあたり、警察費の算定がえを行い、要措置額四十億円を地方交付税の総額に追加することとし、これに伴い昭和二十九年度の地方交付税の所得税、法人税及び酒税に対する既定の割合を変更する必要が生じて参つたのであります。他面本年度分の地方交付税は、普通交付税につきましては、すでに各地方団体ごとの額を決定し、その全額が交付済みとなつておりますので、今回増加いたしました四十億円につきましては、地方交付税の原則に従つて、再算定を行い、普通交付税の額の変更を行うこととなるのでありますが、地方税収入見込額の変更に伴いまして、基準財政収入額の算定がえをも行う必要があり、その結果、通常の手続に従うときは、すでに決定された普通交付税の額が減額される地方団体が生ずることが当然予想され、普通交付税の減額される地方団体については、既交付額の返還という困難な問題をも生じて来るのであります。しかしながら、窮乏した地方財政の現状において、しかも年度末も近いこの際、このような事態の発生を予想しながら、通常の変更手続をとることは、地方団体の財政運営に大きな混乱を与えることとなり、適当ではありませんので、かかる無用の混乱を防止するため、特に本年度の地方交付税について、普通交付税と特別交付税の総額の割合に特例を設け、すでに決定した普通交付税の額はこれを変更せず、今回増加する四十億円はすべてこれを特別交付税の総額に算入し、特別交付税の算定を通じて、この間の調整をはかつて行くことが妥当な措置であると考えるのであります。またこれらの特例措置は、いずれも地方交付税制度の基本的な事項でありますので、附則の一部改正という形式によることなく、別個単独の特例法を設けることとし、ここに本特例法案を提案いたすこととしたのであります。  次に本法案の内容についてその概要を御説明申し上げます。  第一は、昭和二十九年度の地方交付税の総額を所得税、法人税の百分の十九・八七四及び酒税の百の分二十といたしたことであります。今回是正すべき四十億円を増加した後の本年度の地方交付税の総額は、千二百五十六億円となるのでありますが、この額は、補正後の所得税及び法人税の収入見込額のそれぞれ一九・八七四%並びに酒税の収入額の二〇%に相当する額の合算額に一致いたしますので、この割合をもつて昭和二十九年度の地方交付税の所得税等主税に対する割合としたのであります。  第二は、すでに決定した普通交付税の額を変更しないように措置するため、本年度分の普通交付税は、当初の総額千二百十六億円を基礎として算定することとし、このため普通交付税の算定上、通常ならば地方交付税の総額を基礎とする場合に、これにかえて本年度においては千二百十六億円の所得税等主税の収入見込額に対する割合、すなわち所得税及び法人税の収入見込額のそれぞれ一九・〇六〇七二二三%並びに酒税の収入見込額の二〇%に相当する額の合算額を基礎として所要の算定を行うこととし、このため本法案第二条及び第三条においては、地方交付税法第六条の二第二項及び第三項、第六条の三第二項並びに第十条第二項及び第五項につき、それぞれ技術的な特例を規定することといたしたのであります。  以上が本法案の提案の理由及び内容の概略であります。幸いに本法案が成立いたしました上は、特別交付税の総額に追加されることとなる四十億円は、主として道府県分警察費の財政需要の不足額を補填することを目途とし、その他の特別交付税七十一億五千九百余万円と合せて可及的すみやかに決定いたす所存であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決されんことをお願いいたす次第であります。

中井一夫自由党

○中井委員長 これより質疑に入りますが、質疑は通告順によつてこれを許すことといたします。なおただいま出席の政府当局は、塚田国務大臣、石村自治政務次官、齋藤警察庁長官、後藤財政部長の諸氏であります。  北山愛郎君。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 最初にお伺いをしますが、今度の交付税の特例に関する法律によつて、本年度において四十億という追加がなされるわけでありますが、それはもつぱら警察費に充てることを予定しておる。ところがこの委員会で、も自治庁の方から、本年度の警察費の算定は、七十億ないし年度末まで行けば百億というものが不足になる、こういうようなことを何べんか言明されているわけであります。ところが今回の措置によつてはそのうち大体四十億支出せられるわけである。そういたしますと、あとのはみ出している分というのは、これはどういうふうな方法で補填されるのであるか、この点について大臣から最初にお伺いしておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 ただいま提案理由の御説明の際に申し上げましたように、大蔵省、警察庁及び自治庁の三者が共同調査をいたしました結果は、結局五十六億円算定不足をしておつたということに一応なつたのであります。そこでその五十六億円という数字を構成する内容につきまして、厳密に検討いたしました結果、今日の国の財政の緊縮の方針、そういうものとにらみ合せ、また一般にどの程度まででごしんぼう願つたらいいだろうかという点、そのほか詳細に検討いたしました結果、これだけ措置すれば何とかやつていただけるという額をぎりぎりの線で出しましたものが、四十億円ということになつておるのでありまして、従つて私どもとしてはこの四十億円の配分を通して、各都道府県が本年度の警察費をとにかくまかなつて、不足のないようにやつていただけるものであるという期待を持つているわけであります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 先ほど申し上げた七十億あるいは百億というのは、おそらく各府県が実際に計上されておる予算、あるいは計上すべき予算というものを基礎にして、そういう数字を自治庁の方から発表になつたものだと思います。従つて大蔵、警察及び自治庁の三者が調査をして、五十六億でよろしいというのは、理論的な数字とはやはり違いがある、こういうふうに考えるのが、今までの言明から考えましても当然だろうと思うのであります。そうするとその差額というものは、やはり予算上実際今後の経理において都道府県の方では節約をするなり何なりして、補填をしなければならないということについては、自治庁の大臣としては認めておるのかどうか。そうでないと、今までの七十億ないし百億という数字は、まるで架空の数字であつて、何も根拠がなかつたということになるわけでありますが、その点はいかがなものでありましようか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 もちろん各府県がことしの予算にこれぐらいは警察の運営の上にほしいというぐあいに考え、また計上いたしました数字を集計したのは、ただいま申し上げた五十六億よりもはるかに大きな金額になつているわけであります。なおそれらの数字の詳細は、もしお望みならば後ほど政府委員よりお答え申し上げさせますが、しかしそれらのものは、今の地方財政に対する国と地方との関係というような立場から、全額を国が考えてやるというような建前にはなつていないのでありまして、従つて私どもとしましては、そういう点をまず頭に置き、そしてさつき申し上げましたように、一応実態の調査をいたしました結果、五十六億円はどうしても足りない、その中からいろいろ吟味をし、さらに不交付団体がありますので、そういうものを除いた結果が、今の四十億円という数字になつたのでありますから、これは四十億円で、私どもがさつき申し上げましたように、各都道府県の警察の運営をやつていただくことを期待しているのであります。現実に各都府県がどういうような警察費支出をなされるかは、これはまた各都道府県の随意になされるところで、あるいは私どもが考えております額以上の支出を、経費の節約その他でまかなわれるという場合もあるかもしれません。しかしそれは各都道府県の随意で、私どもとしましては、今日の制度の上で国として措置しなければならない額は四十億円、これだけは最小限度必要であり、またこれだけあれば何とかやつていただける性質のものである、こういうように考えているわけであります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 ただいまの大臣のお話によつて、結局四十億というものは理論的な数字である、これでやつてくれ、但し都道府県の方でそれ以上あるいは必要によつて出すことは、これは随意であるというようなお話でありますが、これは随意であろうがなかろうが、とにかく警察というものを都道府県にやつた制度の変更の結果として、実際上地方財政にそれだけの余分な経費が、都道府県の随意によつてやつた場合でも、これはやはり財政をそれだけ圧迫するものであるというふうに、長官のお言葉から私は結果的には了解するのであります。  次にお伺いしたいのは、今度の交付税の特例は警察費の関係だけでありますが、その他災害の復旧あるいは社会保障関係、そういうものに関連する予算の補正が出ておるわけであります。従つて自治庁としては、当然当初の地方財政計画の修正計画というものをお持ち合せになつておられると思うのでありますが、それを今回お出しになるのかどうか、その点をお伺いします。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 もちろん当然修正の地方財政計画をつくらなければなりませんので、現在作成に努力しておる。大体もうでき上つておるのでありますが、印刷がまだ間に合いません関係で、少し遅れております。明日はお手元へ差上げることができると思つております。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 そうしますと、この地方財政計画の中で、たとえば本年の災害復旧については、政府の予算百二十九億でございますか、それが計上されておる。そうするとそれに対する地方負担分というものが当然出て来る。それが幾らであるか。それから社会保障の生活保護法あるいは失業対策事業についても、当然地方負担分が出て来るわけでありますが、そういうものがどれくらいの金頭であり、それを何によつて地方財源措置を考えておられるか、この点をお伺いいたします。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 明日詳しく資料によつて申し上げるつもりでおるのでありますが、簡単に申し上げますと、国の補正予算及び災害関係の財政需要の増加、それから警察費の不足分の是正を合せまして、これまでの地方財政計画に修正を加える必要がございます額は、大体百二十五億であります。そのうちにお説のようなものは全部入つておるわけでありますが、考え方といたしましては、経常経費のものにつきましては、警察については交付税、そのほか交付公債の利子の増加、それから生活保護等の経常経費の増につきましては、財源の振替、ないしは地方税の増徴等で、大体まかなうような計画を立てております。それからそのほかの災害復旧及び失対事業等の臨時的な経費につきましては、起債の増加、これは政府資金の増でありますが、それから公共事業費の節減に伴つて行きますところの起債の振替、その他一般財源によつてまかなうというふうな計画を立てておる次第であります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 今の災害復旧、生生保護法、失業対策というようなおもな点について、ひとつ金額を示していただきたい。それから地方税の増徴という歳入のおもな点についてもお示しを願いたい。それから起債の問題についても、どのくらいの金額を、たとえば災害復旧等の起伏の財源として地方負担の分を見ておるか、そういう数字的な点を大ざつぱでもけつこうですから、お示しを願いたい。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 増加経費の内訳を申しまして、それから総括的に財源の措置方法を申し上げたいと思います。  第一には、警察費の是正に伴う経費の増は五十三億九千七百万円、ほかに補助金がございますので、補助金を合せますと五十六億幾らになるのであります。このうち交付団体用措置分が四十億、これは交付税であります。それから道路整備五箇年計画に伴うものが三十八億、これは前国会以来問題になつておるものでありまして、この要措置分が約三十八億ございます。それから三十年度の交付公債の利子の増、これが六億三千七百万円ございます。これも金額措置することにいたします、それから生活保護にかかる経費の増は十七億六千八百万円、このうち交付国体分の十四億一千九百万円だけ財源措置をいたしたのであります。次は失対事業でありますが、国の失対事業の増に伴いまして五億五千三百万円の経費の増がございます。これは全額起債によつて措置することにいたしております。それから炭鉱労務者の緊急対策にかかる鉱害復旧費の増五千九百万円、これも大体政府資金による起債であります。それから本年度発生災害復旧費の既定計画との増産額が、公共事業と単独事業と両方で総計二十七億七千百万円ございます、これは全額起債でもつて処理することにいたしております。  次は減の要素でありますが、減の要素は、国の補正予算に伴う公共事業費の減がございます。これは普通の補助経費の減と、それから公共事業費の関係と二つございまして、合せて五十一億五千万でございます。要財源措置分の減が立つものが四十九億二十七百万円でございます。それから不交付団体の起過財源の増加が四億八千万円、合せまして地方負担の総額は百三億一千六百万円であります。そのうち財源措置を要する分が八十三億一千二百万円。ただいま申し上げました交付税及び起債、一般財源等で措置するものを歳入の関係で総括般に申し上げますと、地方交付税の増加が四十億、地方債の増加が二十三億。これは普通公債の増が三十億で、交付公債の減が六億であります。差引二十三億七十七百万円。それから法人税の増に伴いまして地方税の増がございます。それからタバコの専売益金の減少に伴いまして、タバコ消費税の減収がございますが、それを差引いたしますと、地方税の増が三十九億三千九百万円、このうち要財源措置分に振りけられるものは十九億三千五百万円になります。この税の増減を申しますと、法人事業税の増収が三十五億三千二百万円、交付団体分が二十一億一千九百万円、道府県民税の法人税割が五億三千六百万円増になります。そのうち交付団体分が三億六百万円であります。それから市町村民税の法人制の増が十三億七千九百万円、交付団体分が五億六千七百万円、最後のタバコの消費税の減収が十五億一千万円、交付団体分が十億五千七百万円、歳入の方も百三億一千六百万円の増になりまして、交付団体分の増は八十三億一千二百万円に相なるのであります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 そういたしますと、大体地方債の方が三十億ばかりふえるというふうな数字に承つたのですが、それは当初の起伏のわくがそれだけプラスになることになるわけでありますか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 そうでありまして、三十億の政府資金の起債が増加いたしまするが、交付公債の減が六億ございますので、地方債全体といたしますると、二十三億七千七百万円の増、こういうことに相なるわけであります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 ただいまの地方財政計画については、なお資料が近くいただけるそうでありますから、それを拝見してからにいたします。  次に、これは私から申し上げるまでもなく、都道府県市町村は、本年は赤字財政の問題ばかりでなく、当面しておる金繰りそのものにすら非常に困つておるといような状態でございまして、京都府でも、今度の年末の手当は一文も予算がない、あるいはある都市によつては、鳥取市のようなところでは自治労、労働組合の保証によつて市長が金を一千万円借りて使つて、それが返せないというようなさんたんたる実情にあるわけであります。ほとんど交付税等に対する要求については、全国的に府県市町村ともみな同じような状態になつておるわけであります。こういうような事情に今あることは私からこまかく申し上げるまでもないと思うのであります。それに関連いたしてお伺いするのですが、自治庁は一体どういう方針でこのような事態を切り抜けるか、具体的な考え方を持つておるか、こういうことは昨年以来今まで何べんも何べんも委員会で討議されておるのですが、しかしその都度よく検討した上とか、あるいは実情を調査してとか、いろいろなことを言つて来まして、そうして次第にどん詰まりの最後の段階に来てあるような情勢であります。この際に自治庁の方針を聞いておきたいのですが、承るところによると、当局は昨二十八年度の決算に現われた四百六十二億というような赤字そのものを認めておられる。しかもその赤字の処置については本年度の地方財政計画に載つておりません。そこで本年度の収支財政計画じやなくて、それ以外の昭和三十年度なり、そういうふうな別途の措置によつて、昭和二十八年までの赤字を処理される方針だと考えられるのですが、その点はいかがですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 赤字の問題は、本質的な解決の方法としましては、しばしばの機会に申し上げてありますように、二十八年度までの分は再建整備計画によつてこれを措置する、二十九年度は今回の補正予算を通して、なるべく赤字を生ぜしめないという方針で努力をいたしたわけであります。三十年度以降はさらに地方の協力を得て、ほんとうに安定した、赤字を生じない予算というものをわれわれも財政計画の上で策定し、各種団体にもそういう財政運営をやつていただく、こういう考え方をいたしておるわけであります。従つて、ただいまお尋ねの、従来の二十八年度までに生じておる赤字は、御指摘のように三十年度の予算編成の際に、おそらく一緒に問題とされるであろう、再建整備計画並びにそれの裏づけになる起債のわくによつてこれは解消して行きたい、こういうように考えておるわけであります。しかしそれとは別個に、そういうものが原因して、ただいま現実に、ことに暮れにせまつて生じております各自治団体のいろいろ暮れの資金繰りの点は、また別途に考えております。  大体今私どもが調査いたしておりますところでは、暮れは、府県分三百億、市町村分百億、合計四百億くらいの資金がいるじやないかという見通しをいたしております。そのうちもうすでに私どもの手で配分を終つております起債、それの前借りの形で処分できるのではないかと思う数字が、約二百五十億あるわけであります。従つてあと百五十億は一時借入れという形で、めんどうを見てあげなければならない、こういうように考えております。そうしてそういう全体の計画の中にただいま御指摘になりました京都や鳥取の例があるわけであります。もちろんわれわれは全体としてそういうように考えておりますと同時に、個々の団体において特にお困りのところは、それぞれに特別の配慮をしておるわけでありまして、御指摘の京都の場合にも、先般来幾たびか調査をして措置をいたしておりますし、また鳥取は先般私も現地に行つて親しく実情を見て参りまして、帰りまして早々に、市長が御上京になつた機会に、郵政省の簡易保険の資金の方から特別のめんどうを見て差上げるように措置をいたしましたので、問題になつておりました労働金庫からの借入れもおそらく解消しておるのではないか、こういうように考えております。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 ただいまの赤字対策に対する自治庁長官の方針はわかつたのですが、そういたしますと、本年各地方団体のうちで、赤字を生じておつて、大蔵省等の融資を受けなければならぬという場合に、再建整備案を出すとか、いろいろな案を出させておつて、いわゆる行政指導をやつておられるわけでありますが、その際の指導方針というのは、その団体における二十八年度までの赤字については、二十九年度内にこれを解消するというような無理な案ではなくて、二十八年度以前の赤字はまず一応たな上げ、二十九年度において赤字を生ずるようなことのないような再建指導といいますか、そういう指導をなさつておると私は思うのですが、どうでございますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 大体そのような方針で指導をいたしてあります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 そうすると、歳末の緊急融資のお話もありましたが、大体百五十億というものは緊急融資をするという措置ができておるかどうか、その点をはつきりお答えを願います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 歳末資金につきまして今大臣からお話がございましたように、大体四百億くらいではないか、実は十一月の二十四、五日ごろから各府県個別に起債の関係で呼んでおりますので、その際細かい資金計画を聞いております。大体今府県分が一応終つて、市町村分ははつきりわからぬのでありますが、それから推定いたしますと、先ほど申し上げましたように四百億のうち二百五十億は起債の前借りで行く、百五十億を財調資金として借りたい、こういう数字が出て参りましたので、これをもつて大蔵省及び郵政省にそれぞれ起債の前借りで資金の手当をお願いしたい、こういうお願いをしたいと思つております。ただ問題は、補助事業の起債を大体先般五百億ばかりつけて出しましたので、その前借りが幾らできるかという問題が一つございます。これは府県が三百五、六十億ございます。市町村は九十億くらいでありますが、これは簡保の方に起債が集中しております。従つて簡保の方の余力等を詳細に聞きまして府県の分は対処いたしたい。それから市町村分の起債につきましては、これは大蔵省の預金部の関係でありますので、そちらの方にそれぞれ手当をいたしまして幾ら借りるかということをきめました上で、残りを財調資金に持つて行く、それくらい可能性があるということをこまかく検討いたしたいと思います。県によりまして年末の所要資金の額が非常にアンバランスでありまして、同じくらいの財政規模でありましても、資金繰りがうまいところとへたなところとございまするし、しかもその県の財政運営の実情を反映いたしまして、資金そのものにもやはり問題があるのであります。さらに国の側から申しますると補助金等の督促を早く出してもらいたい、特に農林省方面の督促が遅れておりますので、そういうものも督促をいたします。そういう他の手当もいたさなければなりませんので、いろいろな方法によりまして何とかその資金需要を満すようなことを考えて行きたい、かように考えておる次第であります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 あとはこまかい点ですが、先ほどの長官の説明の中に、今度の交付税の特例による四十億というものは、主として警察費というような御説明があつたのですが、そうすると警察費以外にも転用できるというふうな説明でありますか、その点を確かめておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 これは交付税の性質がひもつきということがないわけになつておりますので、表現としてはどうしてもこういうことにならざるを得ないのでありますが、しかしこれは警察費に行くように配分をして行く、そういうような措置をとりたいと考えております。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 なおこの機会に地方財政に関係しますからお伺いしますが、今度の予算で地方財政関係の節約として、町村合併の促進の補助金が三億一千万円ばかり節減になつておるわけであります。これは実際それだけの予算がいらないのか、われわれとしては町村合併の促進のためにできるだけ補助金の増額を要求して、それが十八億でありましたか、十九億——本年は十九億というところで不足ではあるが、まあ何とか計上されておる、ところが三億ばかりいらないというので削られておる。これは一体それだけ必要がないものかどうか。それからまたたしか行政部の方の説明だと思いますが、本年いらないとしても、来年度へ繰越しても使えるような措置をとるようにいたしたいという説明がありましたが、本年はいらないにしても来年は使えるというふうな措置がとれるのかどうか、その点をお伺いいたします。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この費用は、御指摘のように、積算の基礎は、ある町村合作の構想というものを頭に置いて、それに対してどれくらいの補助金ということを頭に置いて数字を出しておるわけであります。現実の金の使いぐあい、それから町村合作の行われるぐあいからいたしますと、私どもは積算の基礎として考えたよりも、もう少し大きく町村がまとまつておるというような事情もありまして、若干数字が最終的にはかわつて来るのではないか、こういうように考えておりますしかしそれは別にいたしましても、少くとも今年中にもしも町村合併が相当数行われてこの費用に不足とする、ことに今度の補正減でもつて減らしたために不足をするということになれば、これは当然費目の性質上、予備費からでも補つて必ず支出する性質のものであります。余れば次年度に繰越してまた出す、こういう性質のものでありますから、今度の補正減によりまして現実に支出に支障を生ずるというようなことはないわけであります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 最後に確かめておきたいのですが、先ほどの赤字解消に関する自治庁の根本方針、それは地方の団体の本年度の財政運営について非常に重大な関係があると私は思う。もしも自治庁がそういう御方針であるならば、二十八年度の決算に現われた繰越しの赤字、こういうものについては別途措置するから、こういうふうな措置をしろ、本年度は赤字は出さないように経理について十分考えろというふうな基本方針を、府県なり市町村の方へ示してもらわないと、結局地方団体は昨年の四百何十億の赤字と、今度もまたマイナスということで両方で苦しんでしまうのじやないか、その点を区別して、二十八年度までの赤字はこれは別だ、二十九年度について心がけようというような根本方針を、地方にはつきりとお示しになることがこの際必要じやないか、かように考えるのですが、そういうふうにおやりになるお考えがないか。また当委員会ではさような言明をなさつておるのですが非常に大事なことでありますので、その点をはつきりとしておきたいのであります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 今まで一般的なことに通産というような形ではいたしておりませんが、いろいろな会議の機会には、そういうように説明をしております。それからまた相談を受けて個々に財政状態を調査をしたりしておるところには勧告その他の機会に、やはりそういうような指導をいたしております。なお今後そういう趣旨が十分徹底するようにいたしたいと存じます。

中井一夫自由党

○中井委員長 中井徳次郎君。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 私ちよつと途中で入つて来まして、先刻の御質問の内容なんかよく存じませんので、多少重複するかもしれませんが、簡単に一、二お尋ねしたいと思うのであります。  今回の自治庁長官の説明によりますると、地方交付税の総額等の特例に関する法律案の提案理由の説明でありまするが、今度四十億おふやしになるのでありますが、その内訳といいまするか、警察関係の政府の見込違いに対する補填をお考えになるということでありますが、最後のところで、それを分割いたしまするのに都道府県警察費の財政需要の不足分を補填するということになつておりまするが、一年延期になりました五大市の警察費等の関係についてはどうなつておりまするか、ちよつと伺いたいと思います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 五大市の警察費につきましても、やはり都道府県と同じような計算で算定をいたすつもりでおります。今私どもで試算をいたしましたところによりますると、先般の普通交付税のときの計算に見ました財政需要額と大体同じくらいになりまするので、府県警察の計算方式を用いましても、五大市の方にはこの交付税に当る四十億の中からは、まわらないという結果に相なつております。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 今のお話でありまするが、この前の国会から継続いたしました委員会の席上で、この問題について陳情があつたように私は記憶いたしておるのであります。実際計算をしてそういうふうになるという政府の今のお答えでありまするけれども、五大市はそれでほんとうに納得するであろうかどうか、ちよつと私どもの感じでありまするが、疑問の点が多いのであります。具体的に言いますると、この五大市の警察が形がかわりましたので、実際は警察官の給与等につきまして、私ども前の国会でいろいろ議論をいたしましたが、一つ大きく政府の御説明と実際が違つておる点があります。それは当分の間自治体警察から国家警察に行つた人については、給与の差額は国庫がこれを一定の期間補償するというふうなことであつたと思うのですが、実際は金額に非常に差がありますると、頭を切つておる。六千五百円とか七千五百円というので切つておるように私は伺つております。そういうことになりますと、それに加えまして、その後実際国警、自警を一本にしてみたところが、こんなふうに赤字になつたというふうな点から考えまして、私は今の財政部長の答弁は、そう簡単に、そうですかと言うて引下るわけに行かぬように思うのですが、もう少しその辺のところを詳しく御説明願いたいと思います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 数字で申し上げますると、五大市を含めた本年度の全体の自治警察、これは廃止されない場合ですが、府県警察ができたに伴いまして、警察費の総額を市町村分と府県分とにわけて参りますると、市町村分が百三十六億に相なります。それを今度は新しい府県警察の新しい単価を使つて計算をいたしますると、五大市が七十七億に相なるのであります。その他の都市分が六十億、五大市分の計算の仕方は、三箇月はそのままであつて、九箇月分が府県警察と同様に単価がかわつて来るという計算をいたしたのであります。そういう計算の結果は大体七十七億円ぐらいになります。これはそういう計算でもつて交付税の基準財政需要をはじいたのであります。ところが新しく今度の補正に出しました単価を使いまして計算し直して参りますると、やはり大体七十七億程度に相なります。従つて先ほど申しましたように、五大市の分は前の普通交付税の際に特別な補正をいたしましたので相当見ておる、こういうことになるのであります。今回の追加分は五大市にはまわらないというふうな結果に相なるのであります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 今のお話で、すでに普通交付税の中で見ておるということでありますが、この問題は、私は実は五大市の出身でも何でもありませんので、また御関係の向きから本委員会で会期中に御質問があろうかと思いますから、それに譲りますが、先ほど北山さんからの御質疑の中にありました、年末の地方財政の困難を救うための一時融資と申しますか、この問題につきまして、ごく概念的にお尋ねいたしたいのですが、これまで自治庁が過去において年末にこういう融資というふうなことをやられたことがございますかどうか。やられたことがありとすれば、どのくらいの金額を毎年おやりになつておつたのでしようか、その辺をちよつと伺つておきたい。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 年末の財政資金につきまして自治庁があつせんをいたしましたのは、たしか昭和二十二年の暮れに年末手当を二・八か何か出す際に自治庁が多少あつせんをしたことがございますが、それ以外は大体年末の場合には、先ほども申しました起債の前借り分と財調資金で大体まかない得たのでありまして、全体的のあつせんはいたしておりません。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 先ほどのお話でありますと、問題になつております四百数十億のあつせんということについては、政府としましてはまだ確定いたしておらぬのですか、どうなんですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 先般補助事業等の起債の割振りをいたしました。従つてその割振りの額がきまりましたので、それぞれ一応郵政省及び大蔵省関係の出先に、起債の前借り分を要求いたしております。それで要求の仕方もいろいろございますが、七、八割とか全額要求をいたし、それでもなお足りない分を普通の財調資金として借りたい、こういう要求をそれぞれやつておりますので、その基礎になりますところの十二月分の歳出歳入関係をこまかく検討いたしまして、われわれは大体四百億ぐらいの数字をつくつたのであります。そのうち二百五十億は起債の前借りで充てる額、百五十億は財調資金でもつてやつてもらいたい、こういうふうにわけて、それぞれ関係のところにお願いをいたしたい、こういうふうなかつこうにいたしておるのであります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 内訳はわかるのですが、その関係の向きがそれを出すということを言うておるのかどうか、この点を聞いておるのです。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 ある程度は出すのでありますが、出す額がまだ決定をいたしておりません。ある程度は年末資金として、たとえば大蔵省関係でありますれば、財務局別にそれぞれ年末資金の関係で一時融資の額を多少増額いたしておるようであります。しかし手元に大蔵省自体にどのくらい持つて、どのくらい余裕があるということは、これからわれわれの数字を持つて参りまして、個々に検討いたして行きたい、かように考えております。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 くどくこの問題についてお尋ねいたしまするのは、これでこういう問題について自由党の内閣は、在来非常に峻厳であつた。先ほどの御答弁の中にありましたが、二十三年にそういう特例があつた以外には実際あまり聞いておりません特に最近ではこの六月、七月に全国の府県のうち二、三府県が非常に赤字で困りましたときにも、これの対策をいたしまするに非常にやかましい問題になりまして、私どもも地方行政委員会をそのために二回ほど開いた記憶があります。今日このことを積極的におやりになることについて、私ども反対はいたしておりません。反対はいたしておりませんが、それならばなぜもつと前から、そういうことについて積極的にやつてくださらなかつたのか。今日解散を前に控えまして、やはり大きな政治的な含みというふうなものが裏にあるのではないかというような、私はひねくれた考え方を実はせざるを得ないのであります。非常にけつこうでありますが、四百何十億というこの金額は、たまたま全国の都通府県市町村の赤字と一致いたしておる。ことしだけ公共事業やその他の工事がどんどん積極的に進んだとは、私は見てはおりません。逆に大いに赤字をなくそうというので、ことしあたりは各都道府県市町村とも財政とにらみ合せてやつておる。結局これが全部出ますれば非常に喜びましようが、そういう感じを私は持ちましたので、率直に実はお尋ねしたのであります。どうもそういうにおいがありまするので、ちよつとお尋ねしたのだが、この点についてひとつ率直に見解を伺つておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 御想像のようにそういうことはまつたくないのでありまして、ことし特に私どもがこの問題に大きな関心を持つて参つたのは、結局何年かの赤字が累積して参りまして、地方が非常に金融に困難をしておる。しかも市中銀行の方の協力がほとんど得られない状態で、国からめんどうを見なければならないという情勢が見えて参つたからでありまして、またそれが出て参るにいたしましても、今までももちろん年度の中途において個々の団体につきましては、非常に窮迫した事態が出て参つて、その都度いろいろ便宜をはかつて差上げた団体があるわけでありますけれども、全体としてはやはりこれは年末になつて出て来べき性質のものでありまして、年末になつて出て来べきものが出て来、従つてこれに応じて年末手当として、私どもは最大限の措置をしておるというのが、ただいまの現状であります。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 今、年末とおつしやいましたが、実際は年度末だと思うのであります。その意味におきましてこれは積極的におやりになることはけつこうですが、どうも私どもはそういうふうな感じを持ちます。しかし今からでもおそくはないというふうなことでありますから、私の質問はこの程度にいたしておきまするが、ただそういうことになりますと、この内閣もあまり続かぬとは思うのですが、一つの習慣になりますから、今後ともそういうことが前例になりまして、どんな内閣になりましてもそういうふうなことが行われるということについては、ひとつ事務官僚としての御意見を伺つてみたいのたが、後藤さんどうですか、こういうことについて……。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 これまで問題にならなかつたというのは本来自主的にやるべきもので、個々の団体の資金繰りの状況というのは同じような要素ではなくて、いろいろな他の要素が入つて参りまして、資金需要等が出ております。非常にうまくまわしておるところの団体は資金需要が少いのであります。従つて結果だけ持ち込むような資金需要では困る、従つて自主的にやるのが本来だろうと思つております。しかしながらそうばかりは言つておれませんので、今資金のお願いを各方面にいたしたいと思つております。これはもつぱら私ども事務的にやつておりまして、全然政治的な考慮を払わないで、事務的な処理の方式をとつておる次第であります。

中井一夫自由党

○中井委員長 中井君、御質疑はこの程度でよろしゆうございますか。

中井徳次郎日本社会党(右)

○中井(徳)委員 ちよつとまだありますけれども、ほかの方に……。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 私は前の委員会のときに今度の補正について警察に対して、特に五大都市の残された警察に対してどの程度まわるかということを、具体的に次の委員会において聞かれると思つていた。今中井君の質問に答えたところによりますと一つも入つていない。そこで私は各大蔵、警察庁、自治庁の三者において調査した結果、五十六億円が過小算定であつたということであるのに、四十億しかこれに計上されていない。いろいろ大蔵省との折衝の結果だと思いますが、そういうことのためにのけられたのですか、最初から当然これは入るべきものではなかつた、私は今聞いていてだまされた気がした。多少希望を持つてどのくらい入つているか、数字はきようわかるものと思つていたが一つも入つていないそこで確かめますが、政府は意識的か無意識的なやり方かしれませんが、政府提案に反対したしつぺい返しをやつた。でなければこの点をお認めになるかどうかということは——八十億が今の御説明によると七十七億円が五大都市の警察費だ、五大都市から言うと八十数億円であるが、七十七億円は当然府県に移譲されれば負担がなくなることは子供でもわかる。そこへもつて来て警察の移譲を前提としての税制改革による減収が、今数字的に見ますと、地方税法の改正によるものが五大都市は十六億七千四百八十七万円だというが、それだけではない。さらにまた五大都市においては、今度交付税並びに普通交付金の制度がかわつた結果として約十億五千万円からの減収になつている。税金は減収になる、交付税がかわつたから、これは税金の権衡の結果こういうふうにかわつたのでありますから、そういう新しい制度の改正によつて十億円、結局約二十数億円の減収になつている。八十何億円——あなたの説明によると七十七億円ですか、それをそのまま負担しなければならない、これ耐えられないことである。どうしてこんなに五大都市をいじめるのか。もしあの法案が通つておれば政府が言う七十七億円というのは一体負担しないでもいいのではないか。前に入つている、考慮しますとしばしば言われたのが記憶に残つておりますが、それは一体どうなるのか、それはおざなり的答弁であるのか、そのつもりでおつたが、そのままどうしても行けなかつたというのか、その内容を明らかにしていただきたい。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 五大都市の問題につきましてはたびたび申し上げるのでありますが、問題は二つあるのであります。一つは現在の交付税のもとにおける計算方式を使つて交付税を出すわけでありますが、その場合に基準財政需要の方には警察費の額が上るわけであります。収入の方に対する関係は税の関係でありますが、税が上るわけであります。その税の場合には府県民税等ができましたので、その税は少くなつたという計算のもとに上つて参るのであります。警察費の需要の増は上げ、収入の方は税が減つたという計算をいたしている。その計算の結果は交付税が下つた、こういうことになるのであります。税の十六億の減収というのは歳入の方の関係ですでに見ている、こういうことが言えるわけであります。ただ私どもが間接の測定をいたしました基準財政収入の税の見積りそのものが、これはたとえば法人関係でありますれば、決算の関係で年度の当初に見ますので、それが正確であるかどうかわかりません。従つて不正確であつた場合には、これは直さなければなりません。その関係において交付税の増額というものはあり得る、そういうことであります。従つて歳入の関係から出て来るところの交付税の関係が動くということはありますが、警察費の財政需要の関係はちやんと計算をいたしておるのであります。今度の新しい府県警察の単価を使つて計算をいたしましても、前に見ました程度の財政需要しか見ることはできない、こういうことになるのであります。七十七億くらいしか見られないということは、実際の財政需要額は八十三億くらいあるということを私どもも承知しております。五大市警察は給与の切りかえを全然行つておりません。従つてその差額が出て来るのは当然ではないか、かように私どもは考えております。五大市にやらないというのではなくて計算上行かない、こういうことを申し上げておるのでありまして、もしも交付税の問題として出て来れば、これは基準財政収入の見方がわれわれが過大であつた、そこに過誤があればこれをお直しする、こういうことを申しております。現実に九月決算、十月決算で法人の関係の所得がかわつておりますので、一億円以上の会社については特別交付税の場合に洗い直してみまして、現実の徴収し得べき税額を出して置きかえて参ります。その関係で多少動くということは考えられるのであります。  それからもう一つの問題は、税制が府県に全部移つておるのに警察だけが追加された、税制をついでに改むべきであつた、この議論も私どもわかるのであります。その場合に一体どういう税がおりて来たのであろうか、そういうのはどのくらいの期待権を認めるべきか、こういう問題になつて来るのじやないかと思います。この期待権の内容につきましてわれわれもわかりませんし、五大市側もわからない。従つて交付税以外の方法によつて期待権の補償をある程度する必要があることもわれわれはわからぬことはないのであります。従つてそういう方法でやるには一般財源をどうしたら浮かすことができるかということであります。一般財源を浮かす方法は起債の充当率を上げるということ以外にないのであります。従つて起債の充当率を昨年以上に多少五大市とも上げまして、そして五、六億の金を多く起債につけたのであります。それによつてその期待権の問題はごかんべん願いたい、こういうことを私ども申しておるので、あります。この二つの問題を一緒にお話になりますと、非常におかしなことになるのでありまして、私どもは別々に処置すべきもの、かように考えております。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 財政部長がいくらそう説明しても私にはわからぬ。こういうことをお認めになりますか。税制改革によつて減収になつている十六億七千幾らというものはお認めになりますか。それからいま一つは、今の交付税、従来の普通交付金制度によるところの差額が十億円、これは当然警察が府県に移譲された場合もこれだけ、警察がそのままであつてこれだけ減収になる、一緒にするから錯覚が起きると言うけれども、そうじやない。現にそのまま行くものとして税制改革したやつがこれだけの減収になつておる、これを認めれば必ず苦しくなるということは当然じやないですか。それは認めない、それは君の間違いなんだというのなら説明を聞きますが、いくら説明を聞いてもわからない。それが一つと、出さぬというものを無理に出せというわけには行きませんから、私は今後の問題にします。内閣がつぶれるということだから、つぶれてからの問題にしましよう。  それからこれはちよつと齋藤さんにお尋ねしますが、今度自治体警察が府県に移譲を機会にやめたいということでやめた人員、それに対する退職手当の総額、そういうものがわかつたらこの機会にお知らせ願いたい。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 ただいまお尋ねの趣旨は、府県警察に移行をいたしました際に、自治体警察にいた人でやめた人の数及び退職金の額、こういうことでございます。ただいまその資料を持ち合せておりませんので、至急に調べましてお手元に差上げたいと思います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 大失先生の前のお話の十六億円減つたという事実、十六億円の額は多少変動があるかもしれませんが、大体減つたことは私ども認めます。しかし交付税の計算の際に基準財政収入を見る場合に減つた計算をしておるのであります。われわれは減つたものだという計算をし、逆に財政需要額の方には残つたということでそのまま警察費の財政需要を認めておるのであります。もちろん他のものも入りますが、その差引をいたしました結果は交付税の減ということになつたのであります。交付税の減に起つたのはそうい差引の結果でありまして、十六億と関連は全然ないとは申しませんが、すぐは結びつかないのであります。結局問題は税の増収の見積りが実情に合つておるかどうか、こういうことに結論はなるのであります。その税の内容で申しますと、注入税制とそれから償却資産だろうと思います。その法人税割とか償却資産というものが、五大市にわれわれの方が計算いたしました額がはたしてとれるかどうか、それが的確な数字であるかどうかという問題になつて来るのであります。的確でないということでありますれば、その点は直さなければならないと言つておるのであります、現に現に五大市のうち幾つかはそういう償却資産のもの、それから法人税割等につきまして、私どもわかつておるものもございます。そういうものにつきましてはそれは補正をする必要があります。その関係で交付税がふえるということはあり得るのでありますしかしそれが警察費とすぐ結びついては行かない、こういうふうに私ども考えておるのであります。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 それはどう説明されても結局私にはわからぬ。わからぬが、もしこういうことを逆に尋ねたらどうですか、これがあなたたちの希望通り、あの法案通りすぐ府県に移譲した、五大市にはなくなつた、そうすれば警察費の負担をしなくてもいい、もちろん交付税その他ありますが、それは見ておいて、それを前提としての税制の改革によつて今言う十六億からの減収になつた。さらに今度交付税になつた、前の普通交付金制度と比べると、これによる差額が十億円、そういう減収になつておることは事実あなたも認めておる、そうしてそのまま警察はある。困つておると言えば、困つておらぬ、それはお前の計算違いだ、五大都市の方の主張が間違つておる、それはあなたたちあくまで主張されますか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 今おつしやいましたのは、私が先ほど申しました第二の問題であります。これはつまり五大市に警察がなくなつて府県に全部行つた場合を予想します。そうすると、五大市は全部超過団体になつて参ります。超過団体になるべきものが逆に交付税をもらう団体に残つたわけでありますが、その場合に超過財源がいかほどあつたかということであります。その超過財源に対する期待権が裏切られた、こういう問題になつて来るのでありまして、その問題を税制でやると申しましても、年度の途中でありますので、そう簡単には税制の改正はできないじやないか、従つて他の一般財源の補填でやる方法しかない、こういうふうに私ども考えまして、一般財源を補填すればそれでいいじやないか、補填の仕方は、現在残された道はやはり公共事業等に相当の一般財源を使つておりますので、その公共事業に使つておりますところの一般財源を節約するところの措置を講ずればいいのじやないか、こういうことで起債の問題として取上げて、ある程度の措置をいたしたのであります。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 それなら数字的に聞きましよう。そういう警察が残つたために、今まで受けていなかつた交付税を、そのためにやつているのだということを、数字的に一ぺん知らしてください。警察が府県に移譲されることなく残つたから、今まではやれなかつたのを今度は残つたためにそのかわりに交付金を出しているではないか、こういう今のお話を数字的に言つてもらいたい。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 ちよつと私今手元に持つておりませんが、その下にあります数字が大体それになるわけであります。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 大阪なんかもらつていない。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 五大市全体のことを言つておるのであります。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 全体じやない。一つ一つを言つておる。この数字を読み上げますが、承認するかということを言つておる。大阪には行つておらぬ。行つていると言うが間違つている。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 大阪にも交付金がたくさんあれば行くのであります。ところが調整をいたしました、調整率をかけたために大阪に行かなくなつたのでありまして、本来は行くべき数字が出るのであります。それを調整率を適用したために大阪には行かなくなつたのであります。本来行くべきものであつたのです。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 しばしば五大市の残つた府県警察に対しては考慮を払うと言うて来たのは、どういうつもりで言つて来たのですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 交付税の計算をいたしてみなければ、交付税がどのくらい出るかわかりませんし、税の方もこまかく計算してみなければどういうふうになるか結果はわからなかつたので、何らかの方法で考慮する、こういうことを申し上げたのであります。私どもとしてはその起債の一般財源の節約をはかるような措置を、現在講じておるのであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 大矢君、一応あなたの御質疑はよろしゆうございますね。門司委員。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私もごく簡単に二、三の点だけを聞いて、あとはあしたにしたいと思います。大臣に最初に聞いておきたいと思いますことは、警察費を四十億ふやしたと言つて、そのことのために新しい法律が必要だからと言つて出されておりますが、それは全体ごまかしじやないですか。配付すべき配付税が四十億ふえたのなら、これは大臣もここで今非常に苦しい、まわりくどい説明をされてるように、今文章を読んでみますと、当然に一般の配付税として配付さるべき性質のものであつて、しかしそれも配付済みのものであつてできないから幸いというと悪いかもしれませんが、幸い四十億ばかりのものを警察費にまわしてやろう、こういう趣旨だと私は解釈するのが正しいと思います。そうだといたしますと、政府は特別に警察の費用を四十億見たということには私はならぬと思う。当然普通の配付税として配付すべきものを、この際事務の取扱い上ややこしいので、めんどうくさいからひとつこれは特別の配付税の方へまわしてやろうというだけの配慮であつて、実際上の地方財政の増額にはなつていないと思う。いわゆる自然にこれだけ増額しておるものであつて、これが必ずしも警察のめんどうを見たものではないというように私どもは考えられるが、この点は大臣はどうお考えになりますか。これだけ警察費を見たのだというふうにお考えになりますか。私はこれは特別に警察費が見られていないと思う。何もこんなものはほつておいたつて、四十億財源がふえたのなら、それを一般交付税で出せばいいのであつて、これは一体どういうわけなんです。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 どうもお尋ねの趣旨がつかめないのでありますが、どういう観点から立論をなさつていらつしやるのか。それは本来の行き方からすれば、当初の財政計画策定のときに、もう四十億は多かつたはずであるわけであります。それだけ算定不足をしておつたわけでありますから、それを時期がこういう時期になつて、ようやくその額が確定したものをこの機会に補正予算に組んで補正をいたしますので、配分のいろいろな技術上、便宜特別交付税に入れて、こういうように配付することになつたというのでありますからして、やはり当初の財政計画で計上すべきであつたものを新しく国の予算から出してもらつて、地方にそれだけ行くのでありますから、私は地方がそれだけ警察の費用としてよけいもらうということになつたので、私はふえておる、こいういように考えておるのですが、何か特殊の立場からごらんになると、そうでないという御意見であるように思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 大臣はそういう答弁をするけれども、実際の問題としては当然あるべき姿であつて、これだけ四十億——四十億か何十億か知らぬが、とにかく政府は四十億と言つておるから一応四十億にしておきたいと思うのですが、四十億だけは税の収入いわゆる三税の収入が最初の見積りより多かつたということが私は一応言えると思う。そうすれば、それだけは、こういう特別措置をとらなくても地方の団体には行くはずなのです。ところが、幸か不幸か警察費が足らぬものだから、警察費を攻められるからこれをこつちに肩がわりしようという政府のきわめてずるい物の考え方であつて、ことに国庫が責任を持つて国の財政から地方にまわしたというのではないわけだ。そこに政府の非常にずるい物の考え方がある。政府が当初予算で警察費を出したときに、大蔵省も自治庁も見積りの誤りだということをはつきり白状している。それだけは別にして、国庫の中から地方にそれをまわして出すべきが至当であつて、これをこの交付税の中から、よけい収入があつたからそれで穴埋めしておけばそれでいいじやないかというような態度ははなはだけしからぬというのだ。政府の最初からの見積りなんというものは誤りだというのは全然これでカバーされて、何が何だかわからなくなつて来る。政府は一体なぜその責任を負わないのか。警察法を通すときには、財政は八十三億余るのだということを言つて、みんなをごまかしている。これは日本の国民全体をごまかしている。そうしていよいよ今度警察が府県に移譲されて来ると、警察費が足りない、それは私どもの誤りでございました、その誤りを補填するためには、こつちの方の税がよけいとれたからこれで穴埋めするということで、地方の財政にはちつともプラスになつていない。これは地方の財政に来るべき性質のものであつた。政府は政治的責任を負うならば、なぜ一体警察費だけは特別な措置をとらなかつたかということなんです。この点について大蔵省と大臣との間の交渉は一体どうなつていますか。こんなことを将来されるということになると、地方財政はひとつも当てにならない。その間のいきさつを話しておいてもらいたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 お尋ねの観点がよくわかりました。その意味におきましてなら私はまつたく同じ考え方で、大蔵省との折衝は私はそのつもりでいたしましたので、この点につきましてはまだ大蔵省と最終的には意見はまとまつておりませんが、問題は留保になつておるのであります。長い目で見ますならば、今度の措置によりまして地方に来ました四十億というものは、ほつておいても来年、再来年において地方に来べき性質のものであります。厳格には、率が若干上つておりますだけはよけいになつております。しかし私どもの計算からしますならば新しく必要とした。ただ、そういう観点からいたしますときに、四十億全部がそういう考え方で行けるかどうかは若干疑問があるのでありまして、この四十億の中には二十九年度の特別臨時のものがありますので、経常的なものをぎりぎりに算定いたしますと、この中に三十億あると私は計算しておる。従つてこの三十億だけは当初の所得税と法人税の税収をそのままとつて、そうしてその必要額だけは——千十二百十六億にプラス三十億をして千二百四十六億、この比率でもつてきめた額だけを二十九年度は増額すべきであるという強い主張をしておりますので、まだその点については必ずしも本年度に措置しなければならない問題ではないのでありますので、問題は懸案になつて残しております。お考えとまつたく同一の考え方で大蔵省と折衝しておるわけであります。   〔「御苦労さま」と呼ぶ者あり〕

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 御苦労さまと言うが、私どもの方は一向御苦労さまではないのであつて、この地方財政がほんとうに逼迫しておるときに、政府は同時に政治的責任を十分お感じになつて、そうしてやはりこれだけのものはぜひ国庫財政の中から見るべき性質のものである以上はこれを見てもらいたい。そうしなければ、繰上げ支給のような形になつておりますが、いずれにいたしましても地方はそれだけ損するという形が出て来ると思う。やはりここにも地方財政を圧迫する政府の既定方針が現われて来ているように考えられる。どこまでも警察については政府は警察を圧迫しようというものの考え方だと思う。だからこの点については、大臣はほんとうに今の答弁が正しいといたしまするならば、信念的にお話ができておるといたしまするならば、この四十億は地方の自治体が損をしないように、ひとつぜひ強い交渉を願つておきたいと思います。  それからその次に聞いておきたいと思いますことは、今大矢さんからいろいろお話があつたことでありますが、問答を聞いておりますと何が何だかわからない問答で、政府の態度がはつきりわからない。従つて私は簡単に聞いておきますが、本年度の五大市に残された警察に対しまする政府の財政需要額の算定基礎の数字は、一体どのくらいになるのでありますか、その点を明らかにしておいていただきたいと思います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 総額五大市合せまして大体七十七億ぐらいになると思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 警察官一人当りの費用は一体どのくらいに見ておられますか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 まだこまかく警察官一人当りを出しておりませんが、大体本年度は一万二、三千円単位費用が府県では上るのではないかと思います。五大市の方は警察官一人当りに直しておりますから、それをまた振りかえなければなりませんが、大体それを基礎にして行きたいと考えております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 この点が実は問題でありまして、府県警察の警察官との比率が同じであるかどうかということが非常に大きな問題になると私は思う。この問題については今までの問答の中にはちつとも触れておられない。ただどれだけかかるかわからぬがこうだということしか言つておらないのであります。しかも話の内容を聞いてみますと、これは交付税でめんどうを見ている、こういうお話であります。交付税でめんどうを見ているというなら、この単位費用の基礎数字というものは明確にならなければならない。これはやはり府県の警察官の単位費用と同じであれば私は一応の話はわかると思う。しかしもしこの数字が違つておるとすれば、数字の違つただけは上に行くか下に行くかわかりませんが、とにかく数字がかわつて来なければならない。従つて交付税でめんどうを見ているというなら、その算定の基礎というものはわかつていなければならぬはずだと思う。そんなものをいまさら計算してみなければわからぬということはりくつに合わない。わかつていなければさつきのような答弁はできやしない。わかつているからさつきのような答弁をしたのでしよう。

柴田護総理府事務官(自治庁財政部財政課長)

○柴田説明員 先ほど部長からお答えいたしましたのは、五大市の警察費につきまして初めの三箇月分は、五大市につきまして調べました実態調査を基礎にいたしまして給与関係経費が十九億三千万円、その他の経費が三億二千三百万円、合計二十二億五千三百万円であります。それで、改正後の九箇月分につきましては、府県警察の今回の五十六億を計算いたしましたのと同じ単価を使いまして計算いたしております。言いかえますならば、給与の切りかえを行いました府県につきまして、つまり東京、大阪を除きました府県につきまして、各階級別に平均給与額を出しまして、それを階級別の人員に応じて算定いたしたものであります。そういうふうな計算方法でやりますと、大体先ほど申し上げましたように七十七億円程度になる、こういうことであります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私はその通りだと思う。だからその通りであればそこに誤りがある。この警察費の四十何億あるいは八十億の算定の基礎が誤つておるということは、私はそういう算定をしておるからだと思う。実情に沿うた調査が不十分である結果だと思う。今総額をならしてということでありますけれども、実際の五大市における警察官の費用というものは、単位費用としての割合いが人口から割り出したりいろいろやつてはおるが、しかしそれにしても、大体警察官一人についてそれが幾らに当つておるかということはわかるはずだと思う。それは府県警察においても大体わかつておるはずだと思う。ところが問題になりますのは、今の御答弁のように府県単位と同じような計算で出したということになると、今度はまた警察費を四十億増さなければならぬという形で出て来なければならぬ。実際は五大市の警察というものはそう安い単価ではなされておらない。いわゆる実情に沿わざる一つのものがある。従来実情に沿わないものの徒費がどこから出ておつたかというと、これは自治体警察だつたから、それだけは余分に負担しておつたことは御承知の通りであります。今度これが府県警察になることのために、先ほどからしばしば議論されておりますように、税制の改正が行われておる。あの税制の改正は、主として府県警察になる一つの費用捻出のために府県民税というものが新しくできてみたり、あるいはそのほかの固定資産税の分配の方法等をかえてみるということで、県税はこれを相当に見越して増税が考えられておる。その分だけは市町民税というものが減額されておるとは思われない。これは事実であります。従つて問題になるのは、今の自治庁のようなお考えですと、これはちようど今国で四十億の問題を議論しておると同じように、五大市にもこの問題がやはり起きておると思う。だから、その点についてもう少し詳しく、一体五大市の警察官の一人当りの費用はどれだけ使つておるか、その実情をはつきりあなた方で調べた数字を出してもらいたいと思う。そうして行かなければ、ほんとうに減収なつたものとの間の差額というものは出て来ないと思う。いつまでも算定の単価というものを従来のように低く見積つて、そしてこれが交付税の算定の基礎になつておるということであれば、今の後藤君の答弁のようなことで、いやこつちで見ておるからいいのだということになるかもしれない。しかしそれではそれが実情に沿わないから私はやかましく言つておる。これをはつきり裏書きして出て来るものはどういうものかというと、五大市を持つ府県というものはいずれも不交付団体が多い。神奈川県においても大阪府においても不交付団体になつておる。なぜ不交付団体になつておるかというと、実際の警察費を持たないからだと思う。横浜や大阪の警察をそのまま府県に移譲してごらんなさい、どういう形になつて来るか。愛知県においても同じだと思う。それだけ五大市の財政というものは圧迫されておる。県が黒字になつて、市が赤字になつておるということの一つの大きな理由の中には、こういうものが含まれておる。これらは理論とか数字を抜きにして、私は自治庁においてわからなければならぬはずだと思う。それが一向わからないで、交付税で見ておるとかなんとかいうことは、はなはだけしからぬ、おもしろくない話であつて、自治庁は一体何をしておるかということになる。府県財政はそれだけ豊かになつており、市の財政はそれだけ赤字になつておるということは議論をまたないところだと思う。税が伸びるとか縮むとかいうけれども、税の伸びとか縮みということはこれに関係ない。財政全体の規模から行けば多少そういうことは言えるかもしれない。しかしそれだからといつて、何もこの五大市の警察の費用を見ないという筋合いは私は毛頭成り立たないと思う。だからもう少しはつきり数字的根拠を示してもらいたい。今のようにあいまいなことではこれを承認するわけには参りません。

柴田護総理府事務官(自治庁財政部財政課長)

○柴田説明員 今お尋ねの資料を持つておりませんので、資料をもちまして御説明申し上げたいと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 これに関連して今度は警察庁にお聞きするのでありますが、警察庁の長官にお尋ねしておきたいと思いますことは、警察法ががかわつて府県警察ができて、最近における県警察の機動力の問題でありますが、この前の委員会のときには、齋藤君はそんなことはありませんという答弁をしておりましたが、実際の問題として手続上の問題で非常に不便になつておる。たとえば横浜の問題を一つ考えてみても、かつての公安委員会は運営管理までやつておりましたから、公安委員会の話で事は足りておつた。自動車の修繕をするにしても、何をするにしてもそれで事が足りておつた。ところが今度は市だけの了解でそれをやるわけに行かない。少くともこれに予算が伴わなければならないとか、あるいは査定が非常にむずかしくなつて来ておる。今までの警察はその点は割に民主的に行つておつて、自動車のここはこういうふうにこわれておつたのでこういうふうに修繕をしたということで、ある程度の了解で修繕はできておつた。しかし最近はそういうことができないで、一々一つの機関にかけて、警察署から持つて行つたものはそれに査定をしてもらつて、そうしてそれから修繕屋にまわすということになつているから、非常に修繕その他が遅れているということは、これは事実であります。おおい隠すことのできない事実である。そうすると警察の機動力というものは、それだけにぶつて来ているということになる。それがうそだとお考えになるならば、たとえば東京の水上署に行つてごらんなさい。十二、三ばいある船がどれほど使えなくなつているか、あるいはその他の警察を調べればすぐわかる。自動車がこわれてから修繕が完成されるまでの日を、かつての自治警察と今日の状態を比べてみればすぐわかります。こういうことは警察の運営の上で非常に大きな問題だと私は思うのです。これについて警察庁の長官はどのくらいの程度まで認識せられておるのか御存じになつておるかなつていないか、御存じになつているなら、ひとつお聞かせを願つておきたいと思います。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 車両、船舶等の修繕は全部都道府県費であります。五大市においては市費でありまして、この関係は従前とまつたく同じ関係になつておるわけであります。従つて最近市なりあるいは警視庁等で、特にどういうわけで今おつしやいますようにかえたのか私は理由がわかりません。今現実にそうなつておるというお話でございますから、現実について調査をいたしてみたい。これは制度の改正の結果ではなくて、もしそういうように横浜市がかえられたというなら、他の見地からかえられたのではないか、かように考えますが、実情を調査いたします。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 制度の上の欠陥ではない。あるいは自治体々々々でかつてにやつておるのではないか、こういう答弁でございますが、私は必ずしもそうではないと思います。制度の上といいましても、従来の警察の制度というものとは、非常に大きくかわつております。車両その他の修理はお前の方でやれといわれましても、警察の機構自体が国家警察の形をとつておりまして、これにいろいろ物を出して参りまする場合に、そう今までのように円滑には行かないというのは人情です。あなたはそういうことはないとお考えになつておるかもしれませんが、私どもが心配しておるのは、そういうことをかつて警察法改正の当時から心配しておつたのであるが、人がやる一つの仕事でありまして、制度としてはそんなことはないというなら私はそれでいいと思うが、しかし任免権その他が国家にあつて、地方は費用だけを負担すればいいのだというような物の考え方の上に立つてできた法律であります。従つてその影響は必ずしも一本で来るとはわれわれには考えられない。責任をもつて人事権その他警察の運営、管理までやつておつた当時の当局の責任感に比べて、それらの権限を全部とられたあとで、ただ費用だけこつちで出せばいいんだというようなことになつて参りますると、おのずからさつき私が申し上げましたように単体の検査であるとか何とかいうようなことについては、必要以上の厳正を期するであろうということは当然であります。そこに今までなら、さつき申し上げましたように、これはここがこわれたからどこどこの車屋に入れて直しておる、これの費用はこれくらいだから、一応承知しておいてほしいと言えば、それですぐ修ができたが、今度はそうはいかない。一ぺん見せてみろ、どのくらいの程度にこわれたかということで一応査定をしてそれからやるというような手続がやはり生れていると思う。これは私は、一つの有機的の関係を持つた警察制度を、しやくし定規的に物を考えようとする警察制度に切りかえたことの一つの大きな弊害だと私は考えておる。従つてその点を齋藤さんに聞いておるのであります。これは現実にないと言われるが、私はあるからそのことを申し上げておるのでありまして、また警察署長自身がそういうことを言つているのである。どうも機動力が最近は非常ににぶつて来ておるというのは、そういうところに一つの原因があるということを言われた。この点については私は聞きましたが、齋藤長官の方でそれがわからぬならそれでよろしゆうございます。しかし将来の日本の警察行政の上にこれは非常に大きな問題でありますので、ひとつその点は十分考えておいてもらいたい。  それからもう一つ警察庁長官に聞いておきたいと思いますことは今の警察費の問題でございますが、四十億ばかりのものを、繰上げ支給にしろ何にしろ一応出したといつておりますが、警察庁の立場から、これで十分だとお考えになつておるかどうか、この点をひとつお聞かせを願いたいと思います。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 前者の点はよく調べてみますが、先ほどからも問題になつておりますように、最近は自治体の経費が非常に詰まつておりますので、大体全般的に修理とか何とかいうことも手がたくなつて来たのではないか、かように考えます。  もう一つ五大市で考えられますことは、おそらくそういうけちなことはないと思いますが、来年の七月になればどうせ府県へ行つてしまうのだ。だから修理等もさしあたつて困らなければまあまわしておけという空気にあるいはならぬとも限らない、そういう二つの事柄が増えられますが、それ以外の点があるかどうか、よく調査もいたします。  それから今回の都道府県警察の財政需要額といたしまして、算定上五十六億を過小評価しておつたという結果に相なつたのでありますが、この五十六億を増額することによつて、すなわち当初二百五十億と考えておつたのを、三百六億かに見積ることによつて満足すべきかというお尋ねでありますが、私はしさいに費目を検討してみまして、この程度であるならば警察としてはまず満足すべきものである。かように考えております。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 関連して伺いますが、先ほどの門司委員の質問に対して斉藤さんは警察用の車両、船舶の経費は都道府県警察の支弁である。だから今までと同じだというふうにお答えになつたと思います。ところが警察法の第三十七条第一項第六号、これははつきりとそのような車両あるいは船舶の整備に関する経費というものは国庫支弁の経費になつております。ですからその点感違いをしておるのじやないか、もしもそのような費用を府県の費用でまかなつておるといたしますならば、これは警察法違反ではないかと思いますが、いかがですか。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 ただいま門司委員の御質問は車両、船舶の修繕のお話でございまして、修繕は府県費に入つております。その購入は国費ということになつております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 今の長官の御答弁でありますが、府県知事はそうは言つておらないのであります。現実に警察の費用を負担する立場にある府県知事というものは、四十億では足りぬと言つておる。私の心配いたしますのはその点でありまして、現実に負担をしなければならない府県知事がこの四十億の処置では十分でないということを言つておりますときに、警察庁の長官がこれでよいと言うお考えが実は私にははつきりしないのであります。少くとも支出の責任を持つておりまする知事はこれでは足りないと言つておる。仕事をさせる方はこれでよいと言つておる。こういうことでは警察運営ということはなかなかうまく行かぬと私は思う。これはりくつを言うわけではない、だからさつき齋藤さんにその点を聞いてみたのであります。これについて、これは自治庁の長官から聞いておきますが、今度は齋藤君が四十億で事は足りると言つておるから、あるいはそれでよいかもしれませんが、知事の方はこれでは足りないということをはつきり言つておるのだ。その間の調整はどういう形でとられるのか、知事の言つておるのが間違いであるのか、あなた方の言われておるのが正しいのであるか。知事の要請は間違いだとわれわれは解釈してよろしゆうございますか。

中井一夫自由党

○中井委員長 委員会の皆さんに御了解を得たいと思いますが、ただいま塚田国務大臣は他の委員会から出席の要求があつたのであります。この程度で退席されてもよろしゆうございましようか。もとより明日引続き委員会を開きますから、本日はこの程度で御退席いただきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 ただいまのお尋ねに対してお答えいたしておきます。  結局各府県の実際にほしいと言われておるのは、御承知のようにもつと大きいのであります。それからまた大きいにしても各府県必ずしも一率でないのでありまして、各府県がほしいと言われる額を、今の制度で国がこれを補うというようにはなつておりませんので、国が補う額としては、警察庁の意向も聞いて、この程度でやつて行ける。またやつて行つていただきたいという私どもの考え方でありますので、これについて各府県がそういう不足であるという御意見をお持ちになつても、私どもとしては今の交付税制度からすればこれでやつて行つていただきたい、それに御協力願うという考え方であるわけであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 ちよつと私警察長官に聞きたいのですが、ただいま門司君の御質問に対する齋藤長官の御答弁につきお伺いいたしたいことができました。それは車両等の修繕を五大市がやらないのは、どうせ来年七月から府県に移るのだから、従つてそれまでいいかげんにしておけ、こういうことかもしれぬということを言われたのですが、その御答弁は御本気でせられたのでありますか。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 実は今度自治警と国警との合併をいたしまして、府県警察をつくつたわけでありますが、その結果を見ますと使いものにならないような車両が非常にたくさん入つて来たわけであります。それはおそらく数次にわたつて自治警が廃止されるとか、いろいろな空気からやはりそういつた修繕等も、事前に意識的でなくてもなおざりになつておつた結果、そうであつただろう、かように思うのであります。そういう点からしいて考えればそういうことも考えられるけれども、非常にかわつたとおつしやる意味からいいますと、それは事実かどうかはわかりませんから、よく調査をしてみたい、五大都市のことでありますからそんなことはなかろうと思いますが、しかし実際市の経費の方面から見ますと、少しでも経費を安くして行きたいというのは自然の情でありますから、その結果そんなことにあるいはなつておるかもしれない、その点はよく調査をしてみたい、かように申し上げたのであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 重ねてお尋ねをいたしますが、ただいまの長官の御発言というものは私はきわめて重要なる問題を含むと思うのです。それは一車輌といえども警察の使命を達成するための道具だ、その道具の修繕を五大市の警察がどうせ来年夏になつたら他に移るのだからといつて、それをなおざりにするというようなことは、これは警察の使命をおろそかにするものであつて、もしそういう事実があるとするならば、これは警察官全般の監督指導の上から見て非常に重大なる問題を残されておると思う。その監督はまた警察庁長官の責任でなければならぬのだから、そういう事実があることを知つてそのまま置かれるということでは、あなたの責任きわめて重大だと思うのでありますが、その点についての御意見はいかがですか。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 私は修繕は五大市においては市の負担ということになつておつて、従前知りでありますから、ただいま門司委員のおつしやるようなそういう事実はどうも考えられない、起つていないのじやないか。しかし現実に起つておる、こうおつしやいますからそれを調べてみたい。手続その他はまつたく従前通りであつて、今まで警察にかつてに、大まかに認めておつたものを、今度は市の財政当局といいますか、経理当局の方が非常にやかましくなつた、こうおつしやいますゆえんはどこにあるだろうと考えてみますと、しいて言えばそんなことしか考えられぬと思うけれども、まさかそんなこともあるまい、よく調査をして現実どうなつておるか調べてみたい、かように申し上げたのであります。今委員長から、もしそういうことであれば警察庁の責任ではないか、かようにおつしやいますが、もし監督と申すしまか、こういつた面の実際上の監督は今の制度ではないのでありますが、その原因いかんによりましては負うべき責任は、私は負うつもりでおります。

中井一夫自由党

○中井委員長 さらに重ねて申し上げておきたいと思いますが、いずれにしましても、警察は府県警察であろうが市警察であろうが、一本になつて国家のために尽さねばならないのであります。もとよりあなたがその最高の長官としてこれを一まとめにくくつて持つておられるのが今日の制度であります。そういうあなたから、かりにも部下ともいうべきものの心構えにつき、いまだ事実明らかならざるにかかわらず、かもしれぬというので、しかも聞捨てならぬような想像論を、かりにもこの国会において言われるということは、お慎しみになつてしかるべきものだと思うが、いかがでしよう。

齋藤昇警察庁長官

○齋藤説明員 ただいま門司委員のお話は、警察の方がなおざりにしておるというお話ではなくて、警察の方が修繕をしてもらいたいといつても、市当局の方が非常にやかましくいつて十全な修繕費を出さない、こういう御意見であります。警察職員の怠慢ということには私は受取つておりません。しかしながらただいま私が申しました点が、不穏当と申しますか、今まであつたところの他の実例から、そういうようなこともあろうかと考えて申し上げましたが、五大都市に限つてはさようなことはなかろうと思いますから、これは私取消しておきます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 自治庁長官はおいでになりませんが、政務次官がおいでになりますから、この機会にひとつ一緒に聞いておいていただきたい。これは今の齋藤長官の答弁の内容であります、府県警察に移つた場合に、非常に悪い車がたくさん来たというお話でありますが、私はこれは故意にやつたわけではないと思う。それだけ地方財政は逼迫しておつたということ、これが私は真相だと思う。この逼迫させた理由は自治庁にあつた、政府にあつたということです。だから私は、警察はいずれ県に引継がれるのだから、もう修繕しないでほつておけなんというばかげた警察官は一人もいないと思う。機動力を持たない警察官というものは、手足をもがれたようなものだ、警察官はおのおの自分の職責をちやんと考えております。それに長官から、この前持つて来た自動車はろくな自動車でなかつたから、今度もそうではないかということでは、きわめて認識不足だと思う。私は警察官の一人々々はそんなことは考えていないと思う。ただ問題になりますのは、従来の警察制度でありますならば、すべてを市の責任において運営管理をやつておりました関係から、警察行政に対してはことさらに留意をしておつたと思う。従つて車が悪ければすぐそれは直しておけということが、これは行政的にすぐやれたと思う。しかし今日の警察というものは、一体どこが真に権限を持つておりますか、費用を負担する義務を負わされただけであつて、警察行政のすべての権限というものは地方財政が握つているということ、そういうことになつて参りますと、やはりおのずからそこには見るべきものは見なければならない、今までのようにそう融通をきかせるわけには行かぬじやないかということは、私は当然だと思う。そういう結果が私は現われて来ているのだと思う。だからさつき申し上げたようなことを申し上げたのである。何もそれらのすべてのものが、そういう意地の悪いものの考え方でしてはいないと思う。これは自治庁の次官がおいでになりますから言つておきますが、私が警察費の問題でやかましく言つておりますものも、そういうものが含められるのであります。財政措置が十分でない限りにおいては、結果はどこに出て来るかといえば、そういうところに出て来る以外に方法はないのであります。人間の費用を削るわけには参りません。やはりどうしてもそういうところがなおざりになつて来るということはやむを得ない事態です。それを長官の方で何か故意にしたかのように言われるということは、私は非常に不本意なのです。これはひとつあなた方の政府当局で相談をして、そういうことのないように善処しておいてもらいたいと思います。      ————◇—————

中井一夫自由党

○中井委員長 この際お諮りをいたします。すなわち本委員会が重大なる関心を持つところの町村合併問題について、今国会も引続き調査を進めたいと思いますので、前国会同様町村合併促進に関する調査小委員会を設置して調査に当りたいと思います。これに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なければ、さように決定をいたします。なお小委員及び小委員長を選任いたしたいと思いますが、これは委員長より指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認め、小委員には    加藤 精三君  吉田 重延君    古井 喜實君  池田 清志君    北山 愛郎君  中井徳次郎君 を、小委員長には北山愛郎君を、それぞれ指名いたします。  なお、本小委員会は明三日午前十時に開会をいたしますから、さように御承知を願います。  本日はこれをもつて散会いたします。    午後四時四十一分散会

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