決算委員会 第3号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/12/06
会議録
○田中委員長 これより決算委員会を開会いたします。 前会に引続き政府関係機関の収支のうち、日本開発銀行に関する造船融資の問題を議題として調査を進めます。 本日は前会において決定いたしました通り、証人吉田茂君の出頭を求めてその証言を求めることにいたし、所定の手続を行つたのでありますが、今回もまた病気のため出頭できない旨書面をもつて届出がありましたから、これを朗読いたさせます。岡林専門員朗読してください。 〔専門員朗読〕 本日午前九時五十三分吉田茂君より別紙写の通り申出がありましたから御通知いたします 昭和二十九年十二月六日 衆議院議長 堤 康次郎 決算委員長 田中 彰治殿 本月六日貴院決算委員会に証人として出頭すべき旨御要求がありましたが、私は病気のため医師の診断により休養を要する状態にありますので出頭致し兼ねます。 右お届け致します。 昭和二十九年十二月六日 吉田 茂 衆議院議長 堤 康次郎殿 診断書 吉田 茂殿 七十六年 一病名 神経痛 附記 当分尚静養を要す 右の通り診断します 昭和二十九年十二月六日 東京都港区赤坂新町三丁目一五番地 医師 馬場辰二
○田中委員長 本件の取扱いの関係もありますので、午後三時まで休憩いたします。 正午休憩 ————◇————— 午後四時二十一分開議
○田中委員長 休憩前に引続き決算委員会を再開いたします。 吉田証人の不出頭届けにつき発言があればこの際これを許します。
○並木委員 吉田茂君は本日も本委員会に出頭いたしません。これはまことに遺憾なことでございまして、もはやあしたは不信任案上程の日でございます。われわれは不信任案上程を前にして、このままでは過されないのであります。従つて私は本日吉田茂君弾劾決議案を上程したいのでございますが、そのお許しを得たく委員各位にお諮りを願いたいのでございます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 それでは並木君に決議案の朗読を願います。
○並木委員 それではお許しを願いまして、私は吉田茂君弾劾決議案を朗読いたします。 本決算委員会は吉田茂君の証人喚問を決定し、九月十五日以来実に六回にわたりその出席を要求したにもかかわらず、遂に吉田茂君はその喚問に応ぜず。かくのごときは憲法無視、最高の権威たる国会を侮蔑するの暴挙であるといわざるを得ない。よつて本委員会は吉田茂君を弾劾する。 右決議する。 〔拍手〕 こういうのが決議案の案文でございます。 この提案理由を説明するのでございますが、いまさらその必要はないと思います。きのうもきようも吉田茂君は出席しておりません。しかしいよいよあしたは不信任案上程の日でございますので、私どもは憤慨その極に達した今日、決算委員会のフイナーレともいうべき本日、この決議案を提案するのでございます。実に思えば総理大臣たる吉田茂君は、主権在民の民主主義のもとにおける私どもから言い、また国民の立場から言つて不倶戴天の仇敵である、こう言わざるを得ないのでございます。願わくは委員各位はこの弾劾決議案に対して満場一致御賛成あらんことをお願いいたしまして、私の提案理由の説明を終りたいと思います。
○田中委員長 ただいまの並木君の提案の通りに決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田中委員長 起立多数。よつて並木君提案の動議の通り決しました。(拍手) この際杉村沖治郎君より発言を求められておりますから、これを許します。
○杉村委員 当決算委員会は、先ほど並木君が申されました通りに、長期にわたつて吉田総理の証人喚問をいたして、造船汚職疑獄につきまして国民の血税の行方を国民の前に発表したいと思つたのでありまするが、遂に吉田総理は当委員会に出席されなかつたのであります。しかるにもうこの臨時国会も明後日で終るということになつておるのでございまするが、これでもし国会でも解散になりまして、この決算委員会がこれで終末を告げるということになりますると、国民の失望は実に大きなものがあるであろうと思うのであります。このときにあたつて、きわめて簡単ではありまするが、国民の前に本委員会は声明書を発表するの必要があろうと存ずるのでありまして、私はその声明書を持参したのでありまするが、その声明書を御賛成が願いたいと思うのであります。
○田中委員長 杉村君、ひとつその声明書を朗読願います。
○杉村委員 それでは朗読いたします。 決算委員会声明書 吉田総理はかねてより国会を軽視して国政の審議に障害を生ぜしめて来たことは天下周知の事実である。本委員会においては第十九回通常国会及び第二十回臨時国会で引続き吉田総理を委員会へ証人として喚問せるにもかかわらず、常に病気と称して出席を拒否し続けている。本委員会が吉田総理を証人として喚問したのは、日本開発銀行の造船融資が未曾有の汚職、収賄を生じたので、国民の血税の行方を確認すべき責任上の当然の措置である。吉田総理はこれに出席すべき当然の義務を無視して国会の使命をないがしろにしたばかりか、かえつて検察当局の取調べに対しては指揮権を発動してこれを妨害し、権力さえあれば法律を悪用できるという最悪の事例をみずからつくつたのである。吉田総理は本国会において十二月四日、六日の証人喚問をいずれも病気と称して出席を拒否したる事実に新しく直面するに至つたので、かかる吉田総理の行為は国会無視、憲法並びに法律の蹂躪、国民に対する最大の侮辱である。 右声明する。 〔拍手〕
○田中委員長 ただいま提案されました杉村君の動議の通り声明書を発表するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田中委員長 起立多数。よつて声明書を発表するに決しました。(拍手) 以上の手続等については委員長に御一任願います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○並木委員 異議はございませんが、この決議案及び声明書はともに吉田首相に直接ぶつつけて行くか、あるいは緒方副総理にぶつつけて行くかするということは、ぜひわれわれとしては念願いたしますから、その点は万遺漏なきようにお願いいたします。
○田中委員長 承知いたしました。 それでは異議なしと認めさようとりはからいます。 それでは次会は、明七日午前十一時より本委員会を開会し、吉田証人の喚問を行うことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十九分散会