本会議 第58号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1954/06/03
会議録
○議長(河井彌八君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。 —————・—————
○議長(河井彌八君) これより本日の会議を開きます。 この際、お諮りいたします。外務委員長佐藤尚武君、水産委員長森崎隆君、経済安定委員長早川愼一君、懲罰委員長石川清一君、図書館運営委員長高橋道男君から、それぞれ常任委員長を辞任いたしたい旨の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて、いずれも許可することに決しました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) つきましては、この際、日程に追加して、常任委員長の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
○大和与一君 常任委員長の選挙は、いずれも成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
○上林忠次君 私は、只今の大和与一君の動議に賛成いたします。
○議長(河井彌八君) 大和君の動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、外務委員長に石黒忠篤君、水産委員長に小林孝平君、経済安定委員長に小林政夫君、懲罰委員長に松原一彦君、図書館運営委員長に柏木庫治君を指名いたします。(拍手) —————・—————
○議長(河井彌八君) 日程第一、第十次計画造船実施促進に関する決議案(松浦清一君外十名発議) 本案は、発議者から、委員会審査省略の要求書が提出されております。発議者要求の通り、委員会の審査を省略し、直ちに本案の審議に入ることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて、本案を議題といたします。 これより発議者に対し、趣旨説明の発言を許します。松浦清一君。 〔松浦清一君登壇、拍手]
○松浦清一君 只今議題となりました第十次計画造船実施促進に関する決議案の趣旨の説明をいたします。 先ず最初に決議案を朗読いたします。 第十次計画造船実施促進に関する決議 本院はわが国の外航船舶の建造が停滞するが如き事態に陥るを防止するため、政府は第十次造船の遂行に関し適切なる臨時措置を講じ、特に財政資金投資の厳正を期し、第十次造船を早期に着手せしむべきである。 右決議する。 本年一月以来、引続いて拡大して参りました海運造船汚職事件は、我が国資本主義経済の矛盾を国民の前に露呈し、遂に国会からも汚職関係者を出すに至りましたことは、国会といたしましても深く遺憾とするところであります。これに関係のある者は大いに自粛反省の要ありと考えます。又、同時に立法機関にある者として、造船に関し、多額の財政資金の使用を認め、且つ利子補給等の立法措置も採択した責任上、これらの汚職事件につきましては、国民の意のあるところに従いまして、速かなる解決を希望するものであります。同時に造船における財政資金の使用状況につきましては、過去、将来に亘つて厳重に監督するよう、更に努力する必要があることを痛感いたします。 併しながら、一方において我が国の地理的環境と経済的な事情は、一日たりとも優秀な外航船舶の建造を停止するわけには参りません。なぜに我が国が優秀な外航船舶を必要とするかということは、極めて常識的に判断のできるところであります。決議案にありまする通り、財政資金投資の厳正を期しまして、これを基本とする協調融資の線を堅持して、計画造船を行うべきは論を待たざるところであります。御承知の通り、我が国の海運は、戦争の惨禍によりまして、一挙に外航船舶の大部分を失いました。海運業界は営々として蓄積して来た自己資金を失い、これに対する国家補償の時価二十二億円は打切られ、海運業は自力で立直る力を失つたのであります。昭和二十二年には船舶公団が設立され、先ず復興金融公庫からの融資による計画造船の途が開かれ、昭和二十五年の第五次計画造船より本格的に実施され、第五次以降昨年度末までに、この計画によりまして油槽船二十五隻三十二万トン、貨物船百七十二隻百十八万トン、合計百五十万トンを建造いたしまして、戦後漸次回復して参りました輸出入貿易に呼応して、これが貨物の輸送に当つたことであります。併しこの間占領行政下における有力船会社は造船会社に指定され、企業の集中排除が強く要請されましたので、財政資金を中心とする外航船建造は、どの船会社に対しても、関係書類さえ整えば総花的に認可されるようになつたのであります。このような限られた枠の資金に対する建造申込は二倍以上にも殺到いたしまして、ここに汚職の発生する原因を作つたのであります。今後の計画造船は、この汚職の原因となる一切の事由を排除いたしまして、真に国民の経済に寄与する態勢を整備する必要があることは勿論であります。最近の海運経済を見ますると、朝鮮動乱の停戦後、世界の経済市況が悪化の一途を辿り、これに並行いたしまして、海運事業もだんだん悪くなつて参りましたので、船主も船舶の建造主も、全く他人資本に依存をして来たのであります。従つて、これに対し多額の金利を支払わなければならないにもかかわらず、すべての船会社は船舶建造の償却費は勿論、金利の支払さえできないという経営不振状況に陥つたのであります。而も優秀船を造つて世界の海運競争に打勝つて行こうとする企業心理は大きく業界を刺激いかしまして、相変らず優秀船を保有したいとの熱望は少しも変りません。建造を発注する造船所との間に疑獄、汚職の温床となつた問題が起り、そのリベートの金を以ちまして自己の損失を補い、又は収益分に繰入れんとしたのであります。ここに汚職発生の重大な原因がございます。国会が計画造船の重要性を認めて、財政資金の投融資金並びに利子補給に対してまで立法の措置を講じ、我が国海運の建直しを図りましたのは、我々が我が国海運の使命の重要性を深く認識していたからであります。疑獄や汚職の温床を与えたのではないのであります。即ち原料資源が少くて、且つ人口過剰の我が国の貿易はどうしても輸入超過となることは必然であります。この赤字を臨時的な変態的特需収入に依存するのではなくて、戦前のように貿易外収入たる海運収入で補つて行く方向こそ、我が国の産業構造を平和的に且つ最も安定した再連の途として海運の建直しのために国は手厚い保護をこの業に認めて来たのであります。又将来も与えるべきであります。今後の計画造船の方法につきましては、慎重に再検討の必要はございます。特に現在の海運並びに造船業界のあり方につきましては、これでこの激しい国際競争に堪えて行けるかどうかということも真剣に検討すべきであります。併しながら計画造船の実施は一日たりとも遅らせてはなりません。新しい優秀船が少ければ、それだけ国際海運競争において、日本が負けるのであります。 一方、昭和二十九年度における第十次計画造船が、今なお着工の見通しがつかないので、四十万の関係労働者と百五十万人に及ぶその家族、並びに造船所所在地の地方都市財政と住民の生活が、このことのために重大な経済危機に脅やかされるに至つておるのであります。又計画造船による鉄鋼板の使用の見通しがはつきりしないため、すでに過剰生産状態に陥つている鉄鋼業関係では、造船業よりの鋼板発注が遅れればそれだけ鉄鋼業界の経済危機を早める状態になるのであります。我々は国内の経済動揺を防止いたしまして、社会不安を招かないためにも、既定の第十次計画造船を一日も早く着工し得るよう対策を立てる責任があるのであります。然らばその具体的な対策をどうするかということにつきましては、巻間いろいろな議論もございます。差当つて考え得ることは、やはり国家の財政資金を中心とする市中銀行との協調融資によりこれを続行するという建前をとるべきであります。勿論国の財政投融資によつて行われまする造船の方法についての政策面につきましては、各党必ずしも一致しているわけではございません。即ち、前に述べましたように、従来通り国の財政資金と市中銀行との七、三割合による協調融資による方法を堅持する者、又市中銀行融資の困難でありまする現状を見通しまして、造船と下請関連産業の窮状を見るに忍びず、財政資金のみを以てしても速かに、すでに赤錆びようとする船台に船を乗せようとする者もございます。 このように、その方法についての意見の相違はございましても、速かに造船に着手すべしという熱望には、どの会派といえども寸毫の変りもないのであります。政府は、我々のこの熱望を体し、財政資金の使用方法につきましては、先ず船主決定の審査方法の改正、海運業者のみならず造船業者に至るまで、財政資金の使用される企業につきましては、国家の経営監査の強化、応急的な改善措置をとりまして、一日も早く第十次造船の着工を開始するよう対策を立てるべきであります。その間において海運業、造船業を如何に再編成するかについての準備を進め、昭和三十年度の第十一次計画造船よりは、真に国民経済に寄与し得る海運業の確立、安定を図るべきであります。 本決議案はこのような念願を持つ国民の真の要望を体しました熱願であります。何とぞ満場一致御賛成あらんことを望むものであります。(拍手)
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより本決議案の採決をいたします。本決議案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本決議案は、全会一致を以て可決せられました。 只今の決議に対し、運輸大臣より発言を求められました。石井運輸大臣。 〔国務大臣石井光次郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(石井光次郎君) 只今、松浦君の御提案になりました第十次造船促進の決議案は、満場の御賛成を得まして御決定になりました。私、これに対しまして、責任大臣といたしまして、一言申上げたいと思います。 海運界の現状がどんなであるかということは、只今お話がありましたから、が決定が遅れておりまするので、この六月中には、全国の船台が殆んど、外国の注文が多少残る以外は、計画造船の九次に発注いたしましたものが殆んど完成をいたしまして、がら空状態になる。で、各地の造船所を持つておりまする所が、あらゆる意味において困難な経済上の問題にぶつかつておるのでございます。私どもは、一日も早く第十次造船を決定いたしたいと思うて、この頃毎日この問題と取つ組んでおりまして、極く最近に発注をいたし得るような手順になり得ると思うのでございます。第十次造船に当りましては、只今お話のありましたように、造船汚職問題が先頃からいろいろ論議されまして、それにつきまして、どうしても第十次造船は第九次以前の造船のあり方よりも更にしつかりした立場をとつて、そうして国民の納得の行くような方法でこれにかかるべきだということは当然なことでございます。 それで私どもは、先ず第一の方法の手順といたしましては、造船合理化審議会の人を改めまして、任期中でありましたが、全員辞表を出して頂きまして、先頃二十五名の審議会委員を任命いたしました。明後日、この会合を第一回を開くのでございますが、続いてこの会合を続けまして、造船の根本、日本の海運施策のあり方について論議してもらつて、第十次造船のあり方に及んでもらうつもりでおります。 それから特に監督の問題がありましたが、政府の監督も十分やらなければならないのでございます。利子補給がきまりまして、実際に監督し得るようになつたのは、本年の三月からでございます。その前に書類の提出を求めまして、現に実地に、各地の審査等を始めておりまして、十分皆さんがたから非難の点、あつたものを改善するような努力をいたしたいと思うております。第十次造船をやりますには、只今お話のありましたように協調融資の方式を私は是非とつて行きたいと思うております。新聞で御承知だと思いまするが、金融界は、これに対してなかなか難色があるのでございます。第一には金が、金融引締めのために資金がないということ、又海運会社が担保力を持たない、利子も十分払い得ないような所もあり得るというようなこと等のために、金融界は、今度は全額政府資金でやつてくれんかというのが、この頃の金融界のみんなの希望でございます。併し私どもといたしましては、さつきもお話のありましたように、日本の海運というものを、一日も早く戦前の載る程度まで回復させたいということを考えますると、一ばいでも多く一トンでも多くの船を造りたいということを考えますと、是非一般市中金融界の援助を得まして、製造のトン数を殖やしたいのでございます。これを今いろいろと相談をいたしておりまするが、金融界といたしましては、先ず造船、海運界の整理統合、経営の合理化、そうして利子は勿論のこと、元本もだんだん払えるような行き方の方策が立たない限りにおいては、金を貸すことはできないと申しております。これは尤もだと思うのであります。で、私どもは造船界、海運界に向いまして、どうしたら整理統合、経営の合理化の線を打出すことができるか。自分たちで先ずやつて行くようにというので、これは昨年の第九次造船の終つた直後に私申出たのでありまして、本年の初め頃には答案を得るはずであつたのが、ごたごたいたしましたために延び延びになつておりますが、これをそのままにして第十次造船、昨年のままの形で第十次造船をやるということは、私は国民が納得行かない問題だと思いますので、この整理統合、合理化の線を何とかして出さない限りにおいては、幾ら急いでおつても、これは始めることはできないということでやつております。明日あたりに造船界、海運界の両方から最後的なと申しまするか、最近の一番、まあその業者の間で話合いのついた案を持つて見えるということであります。これらを土台といたしまして、又造船合理化審議会のいろいろな研究と併せ以ちましてどうしても第十次造船をはつきりした形の下においてやつて行くということと同時に、一日も早く造船にかからなければ、只今松浦議員のお話の通りの情勢が、各地に見られるのであります。私どもは、今のところでは日ははつきりとは申上げかねまするが、極く早い機会、最近の機会に応募者を募ることができるように運んで行くということで進んでおるのでございます。(拍手) —————・—————
○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、日本放送協会経営委員会委員の任命に閲する件を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。 去る一日、内閣総理大臣から、放送法第十六条の規定により西彦太郎君、俵田明君、伊藤豊次君を日本放送協会経営委員会委員に任命することについて、本院の同意を得たい旨の申出がございました。本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立]
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本件は、全会一致を以て、同意することに決しました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して国家公安委員の任命に関する件を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。 昨日、内閣総理大臣から、警察法第五条第二項の規定により野村秀雄君を国家公安委員に任命するごとについて、本院の同意を得たい旨の申出がございました。本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立]
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本件は、全会一致を以て、同意することに決しました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) 日程第二、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案(衆議院提出) 日程第三、企業再建整備法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付) 以上、両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。大蔵委員長大矢半次郎君。 〔大矢半次郎君登壇、拍手〕
○大矢半次郎君 只今議題となりました二法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。 先ず国有財産特別措置法の一部を改正する法律案について申上げます。 本案は、衆議院議員苫米地英俊君外二十五名の提出に係るものでありまして、地方公共団体が更生保護事業施設若しくは協同農業普及事業を遂行するため設置する経営伝習農場等の施設の用に供するとき、又は更生保護会が更生保護事業施設の用に供するときは、旧軍関係財産等の普通財産を減額譲渡又は貸付することができることとすると共に、更生保護会に対し、その代金の支払についても十年以内の延納の特約等ができることとしようとするものであります。 本案の審議の詳細は速記録によつて御承知願いたいと存じます。 質疑を終了し、討論採決の結果、全会一致を以て、原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。 次に、企業再建整備法の一部を改正する法律案について申上げます。 企業再建整備法は、特別経理会社の終戦に伴う損失を株主及び債権者に負担させることにより、企業の再建を図つたのでありますが、その最終的処理については種々困難な問題がありまして、現在まで到底その解決を期待し得ない状態にあります。本案は、右の事情に鑑みまして、特別経理会社の資産処分を速かに完了せしめると共に、便宜の措置として仮勘定を閉鎖し得る方途を開き、再建整備の最終的処理を促進しようとするものであります。 以下、その大要を申上げますと、第一に、債権者に損失を負担させた特別経理会社であつて、現在特別管理人がいない会社については、新たに債権者の代表として仮勘定監理人を専任させ、又現に特別管理人のある会社にあつては、債権者を代表する特別管理人を仮勘定監理人とし、会社が行う資産処分等を監督させることといたしております。 第二に、特別経理会社は昭和三十年九月三十日までに資産処分等を完了しなければならないこととし、止むを得ない事情がある場合に限り、主務大臣の承認を得て期限の延長をすることができることといたしております。 第三に、特別経理会社は昭和三十一年三月三十一日現在において、仮勘定の計算を行い、仮勘定の利益のある場合には、その利益額から主務大臣の指定する金額を控除した残額を主務大臣の認可を受けて損失を負担した債権者及び株主に一斉に中間分配させることといたしております。 なお昭和三十一年三月三十一日以前においても、仮勘定の利益がある場合には、債権者に対してのみは、その負担せしめた債権額の限度までは、随時利益分配を認めることといたしております。 第四に、仮勘定の残額が債権者及び株主の損失負担額以上になつたときは、仮勘定が確定しない場合においても随時仮勘定を閉鎖することとし、閉鎖したときにおいて、当該会社の仮勘定は確定したものとみなして、利益の分配ができることといたしております。 第五に、解散会社に対する特別措置として仮勘定を確立し得る途を開くと共に、在外資産及び在外債務にかかるものを除いて清算事務が終了した場合においては、その清算を停止することといたしております。 本案は、衆議院において一部修正が行われました。修正された主要な点は、政府原案では、第二十六条の六、第六項の規定により、清算事務を停止された解散会社の退任した清算人は、主務大臣の指定する日に再び清算人となることとなつておりましたのを改めまして、主務大臣の指定する日以後において利害関係人の請求により主務大臣が清算人を選任するものとした点であります。 本案につきましては、格別質疑もなく、討論、採決の結果、全会一致を以て、衆議院送付案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。 以上、御報告申上げます。(拍手)
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより両案の採決をいたします。両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて両案は、全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) 日程第四、精神衛生法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。厚生委員長上條愛一君。 〔上條愛一君登壇、拍手〕
○上條愛一君 只今議題となりました精神衛生法の一部を改正する法律案につきまして、厚生委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。 御承知の通り戦後、覚せい剤、麻薬、又はあへんの濫用による慢性中毒者が多数発生し、その中毒のために心身を害し、延いては精神障害者になりつつありますことは、国民の保健衛生上重大な問題であります。なかんずく覚せい剤の恐るべきことは、今更申すまでもないと存じますが、その濫用により種々なる精神的変調を引起こすと共に、進んでは精神分裂症に見るごとき精神障害に陥るのであります。同時に又身体的にも幾多の被害を見、遂には反社会的行動を伴い、治安上にも放置することができない問題となつているのであります。このような覚せい剤等の慢性中毒者の蔓延の状態に鑑み、中毒者に適正な医療を施す等の保護を加え、これらの者が精神障害者に陥ることなく、正常な生活に戻らしめようとするのが本提案の理由であります。 次に、本法案の内容を申上げますと、第一に、慢性中毒者を収容し治療るには、中毒者の症状とその特殊な事情により、精神病院に入院治療せしむることが不可欠でありますが、一方国及び都道府県立精神病院が、現状において非常に少く、これらの病院のみに対する増設措置だけでは需要を賄い得ない実情に鑑み、非営利法人立の精神病院に対しましても設置費及び運営費の一部を補助することができることとしたことであります。 第二は、覚せい剤、麻薬及びあへんの慢性中毒者又はその疑いのある者について、精神障害者に関する保護義務者、保護の申請及び通報、精神衛生鑑定医の診察、知事による入院措置、保護義務者の同意入院、入院者の行動制限、退院手続、訪問指導及び保護拘束等に関する規定を準用することによつて、慢性中毒者を入院せしめて、医療及び保護を行わなければならない場合、知事が入院措置をとることができることとし、又保護義務者による同意入院の途を開き、更に退院後は訪問指導を行う等、中毒者の医療及び保護等に関する措置を講じたことであります。 以上が、本法律案の提案理由並びに改正の要点でありますが、厚生委員会におきましては、提案者側を代表する岡、山口両衆議院議員より、本案に関する提案理由並びに内容の説明を聽取し、中毒患者に対する医療及び保護施設の整備、これに対する国庫補助の問題等をめぐつて、熱心なる質疑応答が行われましたが、その詳細は会議録によつて御承知願いたいと存じます。 かくて質疑を終了し、討論に入力ましたところ、有馬委員より、次の附帯決議を付すべき旨の動議が提出されました。 附帯決議案 覚せい剤等の慢性中毒患者及びそ の嗜癖者の特殊性にかんがみ、これ が適正な医療施設と更生施設等の完 備は、この種中毒患者に対する保護 措置として、重要且つ不可欠の基本 事項である。依つて政府は、これら 施設に対する設置費及び運営費の国 庫補助について、速かに増額措置を 講ずると共に、公私施設の整備拡充 に努め、これら中毒患者の医療及び 保護施策は勿論、嗜癖者への対策に ついても万遺憾なからしめんことを 要望する。 以上であります。 かくて討論を終結し、先ず本案に関する採決を行いましたが、全会一致を以て、衆議院送付案通り可決すべきものと決定いたしました。次に、有馬委員提出の附帯決議案について採決を行いましたところ、これ又、全会一致を以て、有馬委員提出案の通り附帯決議を付することに決定いたしました。 以上御報告申上げます。(拍手)
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。 よつて本案は、全会一致を以て、可決せられました。 ─────・─────
○議長(河井彌八君) 日程第五、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。建設委員長深川タマヱ君。 〔深川タマヱ君登壇、拍手〕
○深川タマヱ君 只今議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会の審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本法律案は、宅地建物取引業法施行以来の実情に鑑みまして、二点の改正を提案いたしたものでございます。 その一は、登録手続料に関するものでございます。更新の登録は、当初の登録に比べまして、その手数も簡単でございますのに、現行法がその間差別を設けず、三千円以内となっておりますものを改めて、更新の場合の手数料を千五百円以内といたしたことでございます。 その二は、都道府県に、宅地建物取引業審議会をおくことができる旨の規定を加えたことでございます。審議会は、地方自治法によりまして自主的に設置することができるのでございますが、すでに設置されたものの実績に鑑みまして、これを助長する趣意を以ちまして、この規定を設けて、業者の向上、取引の改善等に資せんといたしたものでございます。 本案につきまして、委員会の審議の詳細は速記録によつて御承知を願いますが、主なる質疑は、登録手数料の引下げと、業者に対する指導監督に関するものでございます。 かくて質疑を終了いたし、討論採決の結果、全会一致、原案通り可決すべきものと決定いたしました次第でございます。 右、御報告申上げます。(拍手)
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て、可決せられました。 〔「休憩々々」と呼ぶ者あり〕 —————・—————
○議長(河井彌八君) 参事に報告いたさせます。 〔参事朗読〕 本日委員長から左の報告書を提出した。 憲政功労年金法案可決報告書 —————・—————
○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、憲政功労年金法案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。議院運営委員会理事松岡平市君。 〔松岡平市君登壇、拍手〕
○松岡平市君 只今議題となりました憲政功労年金法案について、議院運営委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。 先ず本案の内容を御説明いたしますと、本案は、憲政の発達に関して特に功績顕著な者に対し、憲政功労者として年金を支給し、以てこれを顕彰せんとする趣旨の下に、国会議員として五十年以上在職し、且つ憲政上、特に功績顕著なものとして、衆議院又は参議院において表彰の議決があつた者に対して、終身、年額百万円の功労年金を支給しようとするものでありまして、その支給に関して必要な事項は政令でこれを定めることになつております。 又、附則第二項において、この法律施行前に、衆議院において、右の議決に相当する議決があつた者は、この法律による議決があつた者として、本法律施行の日の属する年の分かち功労年金が支給されることになつておりますので、本法の施行により、先に昨年七月十七日、衆議院の議決により衆議院名誉議員の称号を贈られました尾崎行雄君が差当り本法の適用を受けられることになります。 本案は、五月三十一日、衆議院から提出されたものでありまして、議院運営委員会におきましては、発議者から提案理由の説明を聴取し、慎重に審査いたしましたが、その詳細につきましては、これを会議録に譲りたいと存じます。 而して採決の結果、本案は、全会一致を以て可決すべきものと決定いたした次第であります。 右、御報告申上げます。(拍手)
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て、可決せられました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) この際、日程の順序を変更して、日程第六より第十二までの請願及び日程第二十三及び第二十四の陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。運輸委員長前田穰君。 〔前田穰君登壇、拍手〕
○前田穰君 只今上程になりました日程第六から第十二までの請願及び第二十三、第二十四の陳情につきまして、運輸委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。 先ず、日程第六及び第七は、小田急電鉄の踏切改善に関する請願でありまして、第六は、参宮橋駅附近の踏切について、第七は、世田谷代田駅附近の踏切について、その改善を要望したものであります。又日程第八は、全般的に踏切施設に対する政府の監督を強化し、且つ施設基準を設けることを強調したものであります。委員会におきましては、踏切保安一般について、特に調査、検討を行いました結果、政府として全般的に研究せしめる必要あるものと認めました。 日程第九は、赤穂線敷設工事は東部から着工、進捗しておるが、西部路線地域が備前平野の宝庫地帯であり、又各種産業地域でもあるから、西部からも起工に着手し、速かに全線の開通を図つて欲しいというのであります。日程第十は、長崎の持つ国際性、産業文化の振興並びに観光的見地から、是非長崎本線廻り東京・長崎間の特別急行列車を運行して欲しいというのであります。日程第二十四は、片町線長尾・木津間にジーゼル・カーを増配して、運転回数を増加し、併せて長尾駅における国鉄電車との連絡の便を図つて欲しいというのであります。この三件につきましては、委員会におきまして、審議の結果、産業の開発、利用者の利便等を考慮し、いずれも、願意おおむね妥当と認めました。日程第十一、第十二及び第二十三は、いずれも十次造船計画が未だ決定されておらず、このままで推移すれば、造船業、海運業及び関連産業に深刻な打撃を与え、産業、経済、貿易の振興に影響が少くないので、速かに十次造船を実施するようにして欲しいというのであります。委員会におきましては、慎重に審議しました結果、造船の促進は、現下の我が国経済の現状に鑑み、願意はおおむね妥当と認めました。 よつて委員会におきましては、以上の請願七件及陳情二件は、いずれも議院の会議に付するを要し、内閣に送付するを要するものと決定いたしました。 右、御報告申上げます。
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて、これらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) この際、日程の順序を変更して、日程第十三及び第十四の請願及び日程第二十五の陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。水産委員会理事千田正君。
○千田正君 只今議題となりました請願二件、陳情一件に関しまして、水産委員会の審議の結果を御報告申上げます。 請願第二千六百六十号は、ダムの漁業権に関する請願でありましてダム建設による水没犠牲者及び同市町村の更生並びに開発振興を図るために、漁業権を優先的に付与する措置を講ぜられたいというのであります。第二千六百九十号は、東京内湾のヒトデ被害対策に関するものでありまして、本件と同様内容の請願が多数提出せられており、過般の委員会において、すでに採択し、報告済のものであります。 陳情第六百九十三号は、別府湾の遺棄毒ガス弾による漁業被害補償等の陳情でありまして別府湾、なかんずく大分、別府周辺において戦後今日までの漁業の衰退は、海流異変或いは乱獲等による不漁と専ら信ぜられておりましたところ、先般偶然にも毒ガス弾が発見され、終戦直後、旧軍隊による毒ガス弾海中沈棄のことが判明し、初めて究明されたのでありますが、漁撈中直接にガス弾の毒手に倒れる者も漸次増加しつつある現状でありまして、一方、瀬戸内海に属する海域として、国においては、内海の漁場価値高揚のため漁礁設置を計画せられ、二十九年度より具体的にその実施の段階に入ろうとしている折柄でもあり、全漁民はこれに対し、異常な関心を持つており、この際、漁業に及ぼす被害補償について十分考慮せられると共に、かかる危険物を速かに撤去されるよう善処されたいというのであります。 以上三件は、関係政府当局の意見も聽取しました結果、願意妥当なるものとして、これを採択し、議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたした次第であります。 以上、御報告いたします。(拍手)
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 —————・—————
○議長(河井彌八君) 日程第十五より第二十二までの請願及び日程第二十六の陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。建設委員長深川タマヱ君。
○深川タマヱ君 只今議題となりました請願、陳情につきまして、建設委員会の審議の結果を御報告申上げます。 これらの諸案件中、河川に関するものは、福岡県遠賀川の改修、石狩川治水法線、徳島県長安口ダムの建設に伴う補償に関するものであり、道路につきましては、岡山市内、旭川の架橋に関するものでございます。次は、土地収用法の改正に関するもののほか、東冨士演習場設置に伴う被害の救済、駐留軍労務者の労務契約及び手当に関するものであり、以上いずれも、願意おおむね妥当なものとして、院議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたした次第でございます。 右、御報告申上げます。
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午後十一時四十二分休憩 〔休憩後開会に至らなかつた〕 —————・————— ○本日の会議に付した事件 一、常任委員長辞任の件 一、常任委員長の選挙 一、日程第一 第十次計画造船実施促進に関する決議案 一、日本放送協会経営委員会委員の任命に関する件 一、国家公安委員の任命に関する件 一、日程第二 国有財産特別措置法の一部を改正する法律案 一、日程第三 企業再建整備法の一部を改正する法律案 一、日程第四 精神衛生法の一部を改正する法律案 一、日程第五 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案 一、憲政功労年金法案 一、日程第六乃至第十二の請願 一、日程第二十三及び第二十四の陳情 一、日程第十三及び第十四の請願 一、日程第二十五の陳情 一、日程第十五乃至第二十二の請願 一、日程第二十六の陳情