法務委員会 第11号
- 発言数
- 146 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/03/25
会議録
○委員長(郡祐一君) 只今より法務委員会を開会いたします。 先ず利息制限法案について三浦政務次官から提案理由の御説明を願います。
○政府委員(三浦寅之助君) 利息制限法案について提案の理由を説明いたします。 現行の利息制限法は、明治十年の公布にかかり、その後明治三十一年及び大正八年の二回にわたり改正され、今日にいたつているものでありますが、この間におきましてわが国の経済情勢は著しく変遷し、殊に戦後においてはその旧態を一変したのでありまして、その結果、利息制限法は、今日の国民経済生活に適合しないものとなつたのであります。そこで、政府は、現下の経済情勢に鑑み、金融機関一般の金利の実情及び動向を参酌いたしまして、新時代の国民経済生活に適合するように利息の限度を改め、その他これに関連する規定を新たにするため、現行利息制限法を廃止し、これに代えて新たな利息制限法を制定するのを適当と考えまして、この法律案を立案したのであります。 この法律案の要点は、次に述べる四点であります。 先ず、第一は、金銭を自的とする消費貸借上の利息の最高限を改めたことであります。 現行法におきましては、大正八年の改正以来金銭消費貸借上の利息は、元金百円未満は年一割五分、元金百円以上千円未満は年一割二分、元金千円以上は年一割を以て制限され、この限度を超えては裁判上請求できないことになつておりますが、この制限は今日の経済生活の実情に適しないものでありますので、元本十万円未満の場合には年二割、元本十万円以上百万円未満の場合には、年一割八分、元本百万円以上の場合には、年一割五分を以て制限することにいたしたのであります。 改正の第二は、利息を天引した場合に関し新に規定を設けたことであります。 従来、利息制限法の制限を超える利息を天引した場合の効果につきましては、利息制限法の適用上疑義があつたのでありますが、この際この疑義を一掃するため、天引額のうち債務者の受領額を元本として正規の利率により計算した金額を超える部分は、元本の支払に充てたものとみなすことといたしました。 改正の第三は、金銭消費貸借に関し債権者が受けた元本以外の金銭は、原則として利息とみなしたことであります。 巷間往々にして金銭消費貸借に関し、貸主が元利金の外に、礼金、割引金、手数料、調査料等の名義で金銭を徴するものがあるのでありますが、これらの金銭は、一面におきまして実質上利息とみられる点があり、他面、このような名義で、多額の金銭を徴し、利息の制限を潜脱する手段ともなつているのであります。従つて、契約締結の費用とか弁済の費用とか、利息に該当しないことの明かな費用は別とし、債権者が消費貸借に関し債務者から受けた元本以外の金銭は、利息とみなすこととしたのであります。 改正の第四は、金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定についての制限を設け違約金の定めについてはこれを賠償額の予定とみなしたことであります。 金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定及び違約金の定めについては、現行法におきましては、その額が債権者の事実受けた損害に比し不当であると裁判所が思料したときに相当の減額をすることができることとたつており、これは商事には適用されないことになつているのでありますが、賠償額の予定又は違約金に名をかりて利息の制限を免れることが容易に行われる弊害があり、債務者の保護に欠けるところがありますので、これをも制附することとしたのであります。 以上がこの法律案の提案理由の大要であります。何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(郡祐一君) 本法案につきましては逐条説明をも聴取すべきでございまするけれども、本院先議になつております法律について、前回にも申上げましたように御質疑が終りましたらば討論採決に入りたいと存じますので、本院先議になつております法律、即ち外国人登録法の一部を改正する法律案、訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、犯罪者予防更生法の一部を改正する法律案、この三案を一括いたしまして議題に供しますので、御質疑のおありの方から御質疑を願いたいと思います。 なお、外国人登録法の一部を改正する法律案につきましては本法案に関係のございます入国管理の状況を、議員を派遣いたしまして調査いたしておりますから、派遣議員の方の準備がおできでございましたら、その御報告を聴取いたしたいと思います。
○宮城タマヨ君 それでは只今の御報告を申上げます。羽仁、宮城両委員は昭和二十九年三月十七日の議決によりまして、出入国管理、特に韓国人の強制送還の基準及び収容所における処遇等に関する実情調査のために長崎県に派遣せられましたが、同月十八日堀専門員及び植木参事を帯同して西下し、長崎県大村市に参り、大村入国管理事務所及び大村入国者収容所において調査を遂げ、同月二十二日帰京いたしました。ここにその調査の結果の概要を報告いたします。 今回の派遣の目的は、出入国管理特に韓国人の強制送還の基準及び収容所におきまする処遇についての苦情に関し、緊急に長崎県下における現地の実情調査を行い、以て外国人登録法の一部を改正する法律案の審査及び強制送還の基準に関する立法に資せんとするのであります。その調査項目といたしましては、 (一)大村入国管理事務所につき管掌事務の処理状況、即ち取扱事件の処理状況、及び審査警備活動の実情等、それから強制送還の基準に対する現地審査官としての意見 (二)には大村入国者収容所につき所内施設及び収容の処遇、管掌事務の処理状況、特に収容者の苦情及びこれに対する処理を予定いたしましたが、現地においては便宜上右両官庁の幹部を所長室に呼びまして、右調査項目につき資料に基いて説明を受け質問を行いました。それが終りまして所内の施設を視察して調査を遂げたのでございます。 調査の結果につきましては、詳細は報告書を御覧願うことといたしまして、そのうちの主なものを掲げますれば、大村入国者収容所の施設につきましては新らしい建物でございまして、構造設備は一応刑務所的気分を脱しました気分の下に企画せられたもののようでございまして、外側の壁もみんな明るい色彩を以てちよつと文化的なスマートな装をこらしてあります。舎房内外の諸施設も大体において良好で、特に衛生設備は病室や医務室もかなりよく整つておりましたし、医薬品等も相当に完備しているという報告がございましたが、部分的に申しますというと、営繕設計に法務省のやはり矯正気分を抜け切れませず、刑務所気分を全部払拭し切れないと思われる点が少くはございませんでしたこと、特に面接室については全くこの施設の自由に副わず、もつと考えて改造又は別に造る要があるくらいに感ぜられたのでございます。 収容者の処遇につきましては、おおむね良好でございまして物品の支給貸与及び食糧については一応結構と思いました。 収容者の苦情も、特に今日におきましては取上げて言わなければならないようなものもございませんが、ただ娯楽、図書の面におきましては、いろいろ早急に手当をしなければならない点がございます。これは予算的な措置を必要とするように感じたのでございます。 次に戒護と警備についても、ピストルの携帯について、特別の注意を払つておりますことは見たのでございますが、逃亡事故に対する責任者の懲戒については、これも一般刑務所の囚人逃走の場合と同一視することは、入国警備に対して酷に失するように思われたことでございます。それからその次の服装につきましても、警察官乃至は刑務官的なものが看取されまして、もつとシビリアン的なものが望ましいと感じたのであります。併しこれに関してはだんだん考えて、そういうふうな方向に準備しておるというような説明もございました。 それからその次に大村入国管理事務所については、その審査記録を調べまして、事件処理の状況調査をしまして、強制送還の基準に対します現地審査官としての意見を聞きました結果を総合いたしてみますというと、事件処理の渋滞はございませんが、現地におきまして入国審査官の認定又は特別審理官の判定は、と角形式に流れがちでございまして、大体一応は今全部中央に送り込まれて退去強制の基準が浮動するのではないかと思われる節がございます。この点は入国管理局におきまして審判機関の民主化、即ち審査委員会の。設置につきましては急速な立法措置の必要があるのではないかというように感じられたのでございます。 それから最後に外国人登録法の適用殊に指紋採取について、現地におきます係官についていろいろ調査いたしましたところ、その一致した意見としては、外国人、特に韓国人に対する指紋採取につきましては、これを一般的に実施することについての必要は断定できないけれども、その職務上から見て入国管理、なかんずく不法入団について特に韓国人には累犯の例が非常に多いのでございます。この氏名などを詐わるという常習がございますので、そういう人々のために指紋の採取が有効であるということや、又旅券や証明書、許可証等等の偽造が大変多いので、これを取締る上に指紋の採取が適切であるというようなことを述べられております。 以上大変簡単でございますが御報告を終ります。
○委員長(郡祐一君) 派遣議員の御報告に対しまして御質疑がございましたら御質疑を……。ございませんければ先ほど申しました通り、本日中に御質疑終了、後において採決に入れますようにいたしたく申述べました。もう一度申しますと外国人登録法の一部を改正する法律案、訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、犯罪者予防更生法の一部を改正する法律案、以上三案について御質疑を願います。
○楠見義男君 私は先ず以て犯罪者予防更生法の改正について質問いたしたいのですが、先ず最初に現存の巣鴨の被拘禁者七百六十四人の国別の数をお知らせ下さい。
○政府委員(斎藤三郎君) お答え申し上げます。国別の数字を申上げますれば、アメリカ関係が二百九十八名、イギリス関係が九十七名、フランス関係が二名、オランダ関係が最近十六名仮出所になりましたので、百八十八名、濠洲が百六十八名、この合計が七百六十四名という数になつております。
○楠見義男君 審査委員を今回の改正案によつて三人から五人にすることについての基礎資料を亀田さんが前回御要求になつておりましたが、その基礎資料によつて又私もお伺いしたいのでありますが、その前に現在の各委員の仕事振りといいますか、先般の御説明によります。と、今回増員される二人を加えて五人、委員長は別にして四人かそれぞれ各国別の担当をするようなお話がありましたが、現在各委員はどういうふうにしておるのでしようか。例えば今度狙つておられるような国別になつておるのか、国別に処理しているのか、或いは事務局のほうで調べたものをいいとか悪いとかいうことの審議に加わる、こういう程度のものなのか、その辺をお伺いしたい。
○政府委員(斎藤三郎君) 現在の審査会の審議の内容でございまするが、第一には外務省とか、巣鴨プリズン、その他引揚援護庁とかいうような関係官庁、或いは民間の戦犯問題に熱心であります民間団体、或いは在外大公使館等の連絡によつていろいろな情報を収集する。それから勧告についての方針といいまするか、そういうようなことをお考えになる、それから勧告の時期、方法、内容等に関しまして、事務当局に対する指導、それから事務当局の作成した資料を審査し、勧告書の形式、内容、添付書類等が適切なりや否やを審査検討されまして、そして事案によつては審査会で……、事務当局のほうで大体今までの例に従つて出すものもございまするし、困雑な問題は委員の御意見を伺いまして、更にその資料を追加するものは追加し、そして作成し、審査会の審査にお廻しする、そういうことによつて審査会が勧告を決定されるのでございます。事案がいろいろな、例えば水雷、潜水艦事件であるとか、九大事件であるとかいうような事件に関連がございまするし、それから裁判自体が濠洲の裁判であるとか、グアム島の裁判であるとか、横浜の裁判とか、そういうところで若干の相違もございまするし、一つやはりそういう事件をおやりになつた方が審査委員になつておやりになるというふうに大体やつております。現在三人でございますので、必ずしも国別ということではなくして、手の空いた方に順番にやつて頂く。それから事件関係というようなものを総合いたしまして、事件を分担して、簡単な事件については、従来のその事件についての先例等がございまするので、一応の下調べを作つて審査会にお廻しする。それから初めての事件であるとか、重大な事件というものについては資料をそのまま差上げて、どういう方針で作つたらいいかということの御指示を仰ぐ、こういうようなことによつて処理いたしております。
○楠見義男君 今回の提案によりますと、事件が複雑であり、それをできるだけ適正迅速に処理すると、こういうことが狙いのようなんですが、今までの終戦後これで九年経つて相当今までの方々が御審査になつたことは相当程度おやりになつたと思うのですが、それに加えて又今度は三人の増員をみて、そして慎重にやらなきやならんというほど、今までの審査が不十分だつたのでしようか。事情そのものはこれは一つの事情であつて、それをいろいろの観点から赦免の理由とか、そういうものを見付け出すものなのでしようか。今までの事情、今まよでの審査がそれほど私は粗漏であつたとは思わないのですが、それを特に新たに加えて慎重にやらなきやならんという理由はどうなんでしようか。
○政府委員(斎藤三郎君) 二十七年の四月発効後この仕事にかかつた次第であります。当初は何にも資料がございませんで、本人の供述によつてそれぞれの関係者に当る、それから本人の家庭の事情とか何かを調査するということをいたしまして、一応の勧告書を作つて出しております。 アメリカ関係は仮出所関係だけでございますが、八割以上の許可が参つております。現在ではアメリカは無期或いは仮出所の資格のない長期刑の方、これについて減刑をお願いたしまして、減刑の上で仮出所をしてもらうというようなやり方をいたしておりまして、それが現在までに減刑の上無期の方もありますが、無期及び長期の方で減刑になつて仮出所いたしました数が十七名、それから仮出所は百三十名勧告いたしました。百二名アメリカからは同意を得ております。それで残つておりまするのはアメリカ関係だけで申上げますと、無期の人を減刑してもらう、長期の人を減刑してもらうということに問題の重点が移つているわけでございます。そこでアメリカ当局の意向をいろいろ聞いて呈すると、従来の勧告よりももつと細かいいろいろなデーターを欲しい、減刑ということになれば、どうしてもやはりそれ相応の理由が必要であるから、できるだけ細かい資料を一つ新らしい資料をどんどん出して欲しい。それによつて自分たちも事情を十分考慮するということになつておりますので、今までの審査が決して粗漏であつたというのではありませんが、やはり先方の国内事情から言うと、更に一層まあ詳細な情報を出してくれという先方の要望でございますので、それに対応いたしますために今回の改正をお願いした次第でありまして、その他の国々もそれぞれ事情は違いますが、結論においてはやはり従来の勧告以上の詳細な資料を欲しい、それがやはり解決の一番早道であろう、こういうことで今回の改正を考えた次第でございます。
○楠見義男君 各個人についての今お話になつたような家庭の事情とか、その他個人的な細かい事情を調査して、それを資料として御提出になるようなんですが、先般もお話が出ましたように、非常勤職員としては最高給を以て遇するというような、いわば大官ですね、大官の方々が各家庭のそれぞれの事情をみずから各地に行つて調査せられるというようなことはないと思うんですが、そこで恐らく現在も、将来もそうでしようが、下の事務機構においてこれらの詳細な調査をせられると思うんですが、現在の事務局機構はどういうふうになつているか、それは又人数はどういうふうになつているか、今回のまあ行政整理においてそれらは減つているのか、或いは逆に委員も殖やすぐらいだから増員になつているのか、現在の事務局機構についての実情をお伺いしたいと思います。
○委員長(郡祐一君) 局長にお伺いしますが、事務の概要と書いております書類が、先般の御要求の資料として御提出になつたものですか。
○政府委員(斎藤三郎君) そうです。
○委員長(郡祐一君) それでは若し必要であれば各委員に……、今の楠見委員の御質問にお答えする分もあれば、資料について御説明を願いたいと思います。
○政府委員(斎藤三郎君) 只今のお答えを申上げます。保護局の定員は二十八名ということに相成つておりまするが、二十八名では実際の事務が処理できませんので、東京の関東地方委員会、東京保護観察所の職員を併任いたしておりまして、現在五十四名局におりまして、この戦犯関係の事務は特別調査課という名前を持つております。課が主として当つております。戦犯課の職員は現在十五名でございまして、今回行政整理によりまして、人員整理は保護局として五十四名中一名が減員になりましたが、私の考えで戦犯裸は減員をしない、他の課において、主として総務課等において事務能率の効率化を図りまして、その方面で負担をいたす方針でおりました。戦犯課は現在十五名でございまして、その仕事は亀田委員からの御要求によりまして提出いたしました戦犯事務の概要と称する資料にございますように、課長が一名、それから勧告事務を担当するものか六名でございまして、これが米、オランダ各二名、それからイギリス、濠洲が各一名でございます。仕事の内容は勧告書の原案作成に至るまでの裁判内容、判決書或いは申請書、陳情書その他の関係一顧を検討し、本人或いは参考人に連絡を行い、必要ある場合には聴取書を作成いたしまして、事件の真相把握に努め、その他家庭の事情とかそういういろいろな調査をいたしまして、勧告相当に可とする確信を得て勧告の資料をまとめまして意見を付して課長、局長を経て審査会に差出すという、こういう最も中心的な仕事をいたしまして、従いまして最も能力を持つておる人を選んでおります。第二は翻訳の係りでございまして、現在三名おりまして、配置いたしております。それから英文のタイピスト二名、それから一時出所という制度が認められておりまして、相当希望がございまして、それを処理するものが一名、それから保護監督、月例報告これは法律によりまして関係国に報告をいたすものがいるのでありますが、その係りが一名、それから文書の受付整理の係りが一名、こういうものが現在十五名のものが当つております。今後委員の増員が可能となりまする場合に、或いは可能にならなくても、戦犯事務をできるだけ速かに処理するために地方委員会又は観察所の併任というような方法がございますので、この審査係、調査の最も中心になりまする予備審査の係六名を各国一名ずつ増強いたしまして、十名くらいにいたす方針で現在いろいろと準備いたしておるような次第でございます。
○楠見義男君 そうすると大体今まで特別調査課で審査したものを審査会の議に付してその会議の決定に従つて結論を出す、こういうことになるわけですね。そこでお伺いしたいのは、各委員は独立して権限を持つておるというのではなしに、常に合議体の構成員としてその責任を果す、こういうことになるとすれば、その審査の委員を、その前提は間違つておれば別ですが、今私が申上げましたようなふうに構成されておるとすれば、委員の数が二人か三人か、或いは五人になろうとその点は余り変らないので、むしろ事務が適正に行くかどうかということは只今の御説明を伺つたところでも明らかなように、むしろ特別調査課の人間を殖やすとかいうようなことをするほうか、この改正案で狙つておられることが果されると、こういうふうに了解すべきではないかと思うのですがどうでしようか。
○政府委員(斎藤三郎君) 特別調査課の人員を整備することは必要でございますが、委員はやはり今までの例によりましても、最後にやはり心証を得るために、それぞれの自分の主査の方が多くの場合巣鴨に参りまして、直接本人にいろいろの事情を確かめ、そうして予備審査係の足らないところその他をいろいろとみずからお聞きになつている。そうして皆さんで合議の上で最終決定をなさる。こういうことになつておりまして、委員の方が増員されるということは、やはり事務促進に非常に役に立つのではないかとかように考えております。
○楠見義男君 そこで私伺いたいんですが、独立しての或る程度の権限をお持ちになつておるとすれば、そういう人たちが殖えて、そうして今お話のようにそれぞれの心証を得て、それが有力な基礎になつて大体それに間違いのない、結果においては左右されない、例えばABCDEの委員の中でAなるところの方が心証を得られた。その結果が審査会において大体において動かない、こういうことであるなら別なんですが、そうでなく、その場合には従つて、大体各委員が独立の権限、法律上では別ですが、実質上は独立の権限を持つておるような恰好になつておると、こう理解されるんですが、そうでなしに、常に一応はそういう報告者としての義務を果すだけで、決定は飽くまでもその心証のほかいろいろの資料を各委員が検討せられて、その人に左右されずに決定されるという進前であるならば、三人であろうと或いは五人であろうと動き方は同じじやないか。むしろ合議体としての審議会の機能をどんどん迅速にやる上においては、むしろ五人よりも三人、三人よりも二人、二人よりも一人のほうが手つ取り早いということが言える。だからむしろそういうことになりはせんかと思う。 それからもう一つは、心証という点に重点があるのか、或いは家庭の事情とか、いろいろ先ほど来お話があつたように、細かい内容に人づての調査が主体なのか、若し後者のほうが主体ならば、事務局機構というものを現在以上に殖やさなければならないというふうにも思うのですが、どうでしようね。
○政府委員(斎藤三郎君) 審査会は勿論合議体でございますので、最終の議決は合議体で決定されるということになりまするが、犯罪者予防更生法の第十条の第三項におきまして、「調査又は審理は、審査会の指名により、いずれか一人の委員で行うことができる。」この規定によりまして、やはりその調査の責任者が委員になつておられますので、私ども保護局の局員がやりますのはやはり手足でありまして、審査委員が最終的に委員会にお諮りになるにしても、やはり本人が会つて重要な事案についてはおやりになるということでおやりになつておるのでございまして、現在まででは、今はそういうことはないと思いますけれども、事務局で取上げまして、やはりまだ委員の面接が済まないというような過程もままございました。やはりこの調査なり、審議なりの責任者がお触れになるということは相当迅速化に役立つものと、かように存じます。
○楠見義男君 各委員の面接ということは、これは必要条件になつているんですか。
○政府委員(斎藤三郎君) 必要条件にはなつていないと思います。ただ実際問題としておやりになる……。
○楠見義男君 そうすると、法律上は必要条件になつておらないが、実際上は殆んど洩れなくやつておられるのですか。
○政府委員(斎藤三郎君) 私の記憶しておりますところでは、大体おやりになつておる。大部分おやりになつておる。数件或いは洩れているものがあるかも知れませんが、一応やはり巣鴨にいらつしやつて、そうして直接お会いになつて、そうしていろいろの事情をお聞きになつておるような工合になつておると思います。
○楠見義男君 そうすると、今までに委員の方が大体面接されて、心証を得ておられると、今度担当が変つて、又心証が変るということがあり得るでしようか。
○政府委員(斎藤三郎君) 今度のものは、この今までに出したことに更に追加し、更に新らしく事情を出すというのでありますから、こういう事情が本当かどうか、或いはそれがどの程度のものか、それを勧告することが適当であるかどうか、時期は適切であるかどうかと、そういう点に重点を置いて調査なり審議をなさるということになりますから、審議する調査事項が違うというふうに考えられるのじやないかと、かように考えております。
○楠見義男君 それからもう一つ最後にお伺いしたいのは、或いはこの委員会ですでに御説明が済んでおれば結構なんですが、御説明がしてなければお伺いをするのですが林問題……、これについて委員長は話を開かれたことがありますか。
○委員長(郡祐一君) 先般土田委員長から聞きましたときに、ここで林問題についてかなり詳細に聞きました。それから、これはこの委員会でも申上げましたが、秘密会にいたしましたので印刷はいたしてございませんけれども、速記は全部取つてございます。かなり詳しく林問題について説明はございました。併し局長のほうから若しお話があれば……。
○政府委員(斎藤三郎君) これは、日本政府は平和条約発効の際に、連合軍から引継ぐ書類をもらいましたが、判決書はもらつておりませんです。引継ぎ書類によつて執行いたして参つたのでございます。ところが林氏は十年ということになり、更に減刑が三回ほどございまして、計算すると九年ということになりましたので、昨年の六月三日でございましたか刑期満了いたしましたので釈放いたしたのであります。その際に本人は、自分は実は無期の刑の言渡を受けたということを本人は申しておるのでありますが、併しこちらとしては正式に連合軍から引渡を受けた引継書、それによつて、ほかにまあ的確な資料がございませんので、それによつて執行して参つた次第でございますので、釈放いたしたのでございます。そうしてそれを月例報告書によつて報告をし、その直後においては何らのこともなかつたのでございまするが、その後先方側から判決原簿があつた、それにはこうなつている。こういうことで、いろいろと折衝いたしましたが、向うも日本政府の責任ではないと、又林個人の、米軍管理者に対して何か作意を施して、そうして巣鴨の執行原簿を誤らしたということもないのだということを、はつきりと認めておられました。結局占領当時の書類の誤りか、それともオランダの、蘭領インドからこちらへ持つて来た際に、その間の誤りがあつたのか、その点は現在でもわかつておりませんのでございます。
○楠見義男君 林さんに対しては、初めから減刑とかいろいろな手配は、今まで一遍もないのですか。
○政府委員(斎藤三郎君) これは勧告はいたしてあると思います。それからなお更にさような事情で、いろいろそれの及ぼす影響等も考慮いたしまして、本人も事情を諒として、進んでそのまま帰つて来たという点で、その後改めて又無期を減刑し、早く出してもらえるように勧告いたしてございます。
○委員長(郡祐一君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(郡祐一君) 速記を始めて下さい。
○宮城タマヨ君 私も只今の犯罪者予防更生法の一部改正の法案についてでございますが、今度のこの審査委員の人数の三人を五人にするということなんですが、実は先般土田委員長からお話を聞きましたときに、もう手続はすべて済んで、これ以上は輿論の喚起、その輿論を一々強く諸外国に響かすというようなことが非常に有効だというような話を聞きました。その矢先この戦犯について手不足だからという今度の法案の一部改正が出ておりますけれども、まあ三人を五人というと、二人の問題で何でもないようにもございますが、併し今人員整理をしている最中で、割合からいつたら三人を五人にするという割合だということになると、非常に私はこれは慎重に研究しなくちやならんというように考えて、私も納得の行かない点が数点ございます。只今まで二人の委員の方からいろいろ質問が出ましたので、その点に触れないように、私は小さいことでございますが、一、二質問してみたいと思つております。 そこでこの巣鴨に、いろいろ面接をして調査なさるのに、この保護観察官というものを使つてはいらつしやらないのですか。
○政府委員(斎藤三郎君) 局の特別調査課のものは保護観察官ではございませんですが、委員会、地方委員会、関東地方委員会、及び東京観察所の併任の人は監察官という辞令をもらつているのでございまして、そういうものが若干いると思います。
○宮城タマヨ君 そういう人たちも実際にそこで面接していいろ調査をなさつておりますのですね。
○政府委員(斎藤三郎君) 委員会がいろいろの予備といたしましていろいろ向うへ参りまして実は向うに部屋を特に作つてもらいまして、審査会の委員の方、或いは私どもが行くための部屋を作つておりまして、そこに参りまして、場合によつてはこちらへ二日も三日も来ないということもあるくらい向うに行つておりまして、そして本人からいろいろ事情を聞いて、こういう点を調べればいい材料が出やしないかということをやりまして、下調査をいたしております。こういう関係でございます。
○宮城タマヨ君 そうするとそれは大体どのくらいの人数でございますか。
○政府委員(斎藤三郎君) 先ほど申上げましたが、六人現在充てております。人の多い国が二人、それからその他の国が一名、こういうことで分担をいたしております。
○宮城タマヨ君 それから特殊面接委員というのが今度できております。か、その方々は関係はございませんか。
○政府委員(斎藤三郎君) 特殊面接委員は一般の刑務所及び少年院の教化の問題で、矯正局でそういう制度を始めておるのでございまして巣鴨にはそういう制度はないと存じております。
○宮城タマヨ君 そうですが。わかりました。それからここのこの犯罪者予防更正法の一部を改正する法律案の提案理由説明の前段のところは、これは事務的の問題でございますが、めつたおしまいのところに、社会各層に亘り学識経験者の意見を総合して有効適切な勧告を行う必要がありますので、三人を、五人に改正しようとするのでありますということですが、これを読んで見ますというと、裏をひつくり返しますと、今までの委員はこういう項目に当つていないからその不足を補うというようにもとれるのでございますが、この点如何なんでございますか。
○政府委員(斎藤三郎君) 非常にむずかしい問題でございますが、現在の委員も学識経験の広い各方面の知識を持つておられる方だと存じまするが、この仕事をより速かに解決を図るというためには、更にいろいろな方面の方の知識なり御意見なりを補なつたほうが更に有効適切である。現在の方が決して有効でないという意味では毛頭ございませんので、さような意味でかような表現を用いたのであります。
○宮城タマヨ君 それで私お伺いしたいのですが、現在はむしろ法律関係の人が少くて、言つてみれば、ここに書いてあるような項目に当る人のほうが多いのじやないでしようか。大体現在の方のざつとした経歴を一つおつしやつて頂きたいと思います。
○政府委員(斎藤三郎君) 一人は外交官の非常に有能な方であります。一人は内閣法制局から、それから内務行政といいますか、そういう方面の方、一人は宮内省におられ社会事業に通暁しておられる、而も非常に立派な方、こういう方でありまして、或いはこの事件の個別的に司法的な関係を処理したいという意味合いにおいて今後更に委員をお認め願いまして、増員をする際には、そういつた純法律的な方を又補充するのが相当ではないか、こういうふうに漠然と考えております。
○宮城タマヨ君 私はむしろ今の段階におきましてはやはり法律に非常に精通していらつしやる方を加えるという必要があるので、ちよつとここではもの足らないような感じを持つのでございますけれども、今の御説明はわかりました。 それからいま一つは、今までのいろいろな犯罪者予防更生法に定められておりまするところによつて、今度の戦犯につきましての問題は、いわゆる平和条約の第十一条による被拘禁者に対しまする仮出所の審議と、それから勧告の手続が問題ですけれども、実際から言いましたら、それはこの委員会の仕事の三分の一か一部でございまして、もつと一時的なものでない恒久的な大きい問題がありますのですが、それについてちよつと伺いたいのでございます。それは一般の特赦やそれから減刑、刑の執行の免除又は特定の者に対しまするところの復権の実施についての申入れをするということなんかは非常に大きな仕事なんでございますが、こういう仕事は一体どのくらい一年に取扱つていらつしやるのでございますか。
○政府委員(斎藤三郎君) 恩赦法が施行になりまして以来常時恩赦が行われるようになりました。そのほかに講和条約の発効の際であるとか、或いは立太子の際とかいうふうに政令を以てやるという国家のおめでたいこととか、そういう場合に行う、二つの恩赦が現在行われております。一般の恩赦につきましては、月々刑務所或いは本人等から出て参りまする、或いは検察庁から出て参りまする恩赦の書類が百件内外じやないかと存じております。従いまして現在この審査会の仕事の分量から申しますると戦犯の仕事が過半を占めているということに相成つておりまして、今回の増員も、これは大蔵省との話合いでありまするが、恒久的に殖やそうというのではなくして、全く戦犯問題を早く解決したい。戦犯問題が解決した場合には、又これを元の形に還すということについても法務省としては異存を持つておらんということで、この改正を考えた次第でございます。
○宮城タマヨ君 そうすると今の戦犯問題はいずれ遅かれ早かれ解決するわけなんで、そうすると又その五人を三人にしようという意図もみずからお持ちなんでございますか。
○政府委員(斎藤三郎君) 戦犯問題を解決するための暫定的増員でございますから、私はそういうふうになると思つております。
○宮城タマヨ君 それはわかりましてございますが、その次にはこの委員会の仕事といたしまして大半なことは地方更生委員会がいたしました決定についてこの審査を行うということがあるのですが、これはこの審査を行い決定をするということですが、どのくらいの件数を扱つていらつしやいますか。
○政府委員(斎藤三郎君) これは制度始まつて以来四、五年に相成りますが、今までに総計が五、六件のように私は記憶しております。
○宮城タマヨ君 この犯罪者予防更生法が始まつて以来……そうでございますか。そうすると先ほど楠見委員からもその点の御質問がございましたけれども、どうもこの戦犯問題につきましては、どうしても一時的なものでございますので、その一時的たものに対してもう少し観察官を強化する。観察官の人数や素質を強化いたしましてそれで以て賄うとか、或いは出務局のスタッフをもつと強化するというよ、りなことでは、どうしても賄えないという点は、法律改正の必要があるというところと了解してよろしいのてございますか。
○政府委員(斎藤三郎君) 事務局の増員増強につきましてもできるだけ私はいたしたいと思つております。更に審査会の人を殖やす、又現在足らないというようなふうにも考えられておりまする法律的な面も総合いたしまして、そうしてこの戦犯問題の迅速な解決に寄与いたしたいという考えでございます。
○中山福藏君 ちよつと局長さんにお伺いしたい。この間の林の問題ですね。あれは何ですか、オランダの外務省の、或いは法務省かの倉庫の中にでも入つてまぎれ込んでおつてそれから真の判決書というものが現れたと、こういう意味でございますか。それでその点についてちよつとお向いしておきたいが、若し今回のことば止むを得ないとして、これからこういうことがあつた場合には、本人の失望はこれはもう本当にたとえようがないくらい精神的な苦痛を受けると思うのですがね。こういう点について連合国に対して、若し万一こういうことがあつた場合には、まあ判決の存在、不存在は別として、これは何か救済方法を私は講じておく、前置き的な交渉というものをなされておかなければいけないと思うのです。私自身はこれは貧弱な法律家として考えて、実際に私はあの極東軍事裁判の判決というものは無効なものだと実は私は確信しておるのですね。まあこういうことをあなたに言つてみたところが仕方がございませんが、結局こういうことは一度と再び起らないように、何かやはり国際的に私は手を打つておかれる必要があるのじやないかと思うのですがね。大変なこれは大きな問題だと思う。実に杜撰で、外国の司法当局はこんな判決がどこにあるかわからん、探さなければわからんというぐらいの大ざつぱな日本人を無視した態度をとつておるということは、この一事でよくわかると思うのです。これは本当に真実心の底から神聖な裁判をしたというようなことだつたら、判決書がどこにあるかわからんというようなぶざまなことは私はないと思うのです。これは全く復讐的な、いわゆる法律の手続という仮面をかぶつた復讐を日本人に対して行なつたという以外には私は考えられないのです、今度の判決は……。まあそういう考えを私個人としては持つておりますが、これはやはりこういう間違いを二度と再び起らんように何とか手をお打ちになつておく必要があるのじやないか。若し万一こういうことがあつたら、将来もうそのまま釈放されたということは持続できるのだ、継続して、そのままの状態を継続できるのだというようなことを何とか手を打たれる必要があるのじやないかと思つているのですがね、どうでしようか。
○政府委員(斎藤三郎君) 誠に御尤もでございまして、かような事態を再び起すことがあつては誠に申訳ないと、この問題につきましては執行の衝にありまする矯正局の関係が非常に密接でございますから、十分話合いまして、従来でもこの在所者の氏名なり刑期なり、こちらのほうで考えておる刑期なりは、これはもう先方にも通じてあるのでございまして、ほかの国ではそういうことは、殊にこれはイギリスなんかはレミツシヨン制度でこの人間はいつ出してよろしいというようなことまで申して参つておりますし、そういつた食い違いはなかろうと存じますが、更に念を入れまして御心配のような事態のないように十分一つ研究しておきます。
○委員長(郡祐一君) 他の三案について御質問ございませんか。
○楠見義男君 外国人登録法の一部を改正する法律案ですが、この点については先般入国管理、局長の鈴木さんから一応の説明を伺つたのですが、私はどうも、まだはつきり納得できない点があります。それは指紋制度を延期した理由が主として韓国人側における誤解、それは刑罰者としての従来の東洋の慣習というようなことから来るところの誤解、それが一つ、もう一つは、日韓交渉が非常にデリケートな段階になつておる際に、こういうことをすることがどうか、こういう二つの理由で以て延期されて来たように承知しているのです。その二つの理由というものは、現在もなお続いているのじやないか。勿論あとのほうの日韓交渉の問題は、これは一応別にするとしても、前者の誤解の点はなかなかこれは払拭できない根強い問題だと思うのですが、それを来年これを実行するというに当つて、それまでの間どういうふうにしてそれを理解させるのかということについて先般も鈴木局長に質問をいたしたのでありますが、これはできるだけやるという程度の御説明を伺つたに過ぎないのですが、もう少し具体的にこの理解を深めさせるということについての説明を伺いたい。 それからもう一つは、日韓交渉の関係の問題なんですが、このほうは依然としてまだ疎通されておらないように思うのでありますが、この面に対する影響ということを考える場合においては、現存も余り大して変りはないように思うのですが、果してこの猶予期間の間に、そういう問題が解決されるかという見通しをお伺いしても、それははつきりとした御答弁は得られんと思いますが、従つて先ほど申上げたように、一応私は問題外にして、この理解を深めさせるという点についての御説明を具体的にお伺いしたいと思います。
○説明員(宮下明義君) 只今楠見委員から御質問のございましたように、これまで指紋制度の実施を延期して参りましたのにつきましては、確かに韓国人側の誤解、或いはその摩擦を避けたいという点と、日韓会談に対しての影響を考慮したという点が主な理由であつたのでありますが、前回も局長から縷々御説明申上げましたように、今度の一年間の延期は全くその理由ではございませんで、ただただ予算の問題でございます。なぜそういうことになるかと申しますれば、私どもといたしましては、国会に政府原案として再三提出いたしまして、最初でき上つております法律による指紋制度の実施の期間を一年づつ延期をして項いたわけでありますが、二十九年度におきましては、もうどうしてもこの制度を実施しようという、原局としては強い決意、又その責任を持ちまして、昨年後半から着々その準備にかかつたわけであります。それで局内におきましては、すでに指紋実施に関する政令案も、それから具体的な事務処理要領、一切の指紋原紙の書式等も全部でき上つておるのであります。なお、これを実施いたしますにつきましては、結局市町村の窓口の係員の人にこの指紋を取つて頂くことになりますので、昨年後半から、私どもの登録関係の仕事のために各地でブロック会議をいたしますが、その機会を通じ、或いは当方から係官か各市町村に出向いて参ります機会を通じまして、市町村と十分懇談をいたしまして、二十九年度においてはどうしても実施するのだという態勢で、その各地において係官の心がまえ、或いは地方におきまする朝鮮人側の動静等も十分把握いたしたわけであります。それで端的に、率直に申上げますと、朝鮮人在留者の非常に多い大都市においては、かなり、果して自信を持つて実施できるかどうかという点についていろいろ疑念、果して十分実施できるだろうかという点でいろいろ意見がございましたが、数回に亘る話合いの結果大丈夫だという結論になりまして、殊に私どもが今立てております案が十指指紋ではありませんで、一指指紋、一本の指紋を取る原案でございますので、結局登録法に基く指紋制度は、登録証明書と本人の同一性を識別するという目的から申しまするならば、必ずしも十指の指紋を取る必要がございませんので、一本の指紋で事足りるというところで一指指紋案を立てておりまするので、これならば市町村としてもやれる。それから各朝鮮人側のほうも大丈夫だという情勢判断をいたしまして、二十九年度においてはもう予算折衝のときまでやるつもりで進めて参つたわけでございます。ところが一兆予算であり、新規事業の一つになりますので、何とかもう一年延ばさないかという話がございまして、原局といたしましては止むを得ず非常に申上げかねるわけでございますが、もう一年延ばして頂きたい。そういたしまするならば、三十年におきましては六十万の一齊切替の二十九年を避けまして、三十年においては普通の新規登録と切替再交付等の大体十万以下の人数でございますので、殊に二十九年度の六十万の一齊切替えで随時引続いて各地でそのための協議会を持ちますので、現にでき上つております政令案等を確定案にいたしまして、それを常に市町村等にも或る部数配付いたしておりますが、更に大幅にその機会を通じてその原案を市町村に渡しまして、或いは一般に宣伝啓蒙いたしまして、三十年度からはこの制度を確実に実施するぞということを、すでにこれからは宣伝啓蒙及び市町村側の啓蒙を始めて参りたいと思います。殊に市町村の吏員が、一つとは申しましても指紋を取るのでございますから、その技術指導もございまして、それを早急に始めて行きたい。現に三月中も日本を二つに分けまして、北半分と西半分の全国の都道府県の担当官のブロック会議もいたしましたが、その際に原案を示しまして三十年度にはどうしてもやるので、市町村側にその心がまえを準備をしてくれということも言明いたしておりますので、現在私どもが考えております方法によつて、三十年度には円滑に、実施できるというふうに確信いたしております。
○楠見義男君 十指指紋を一指指紋にする場合、先般もいろいろお話をたのですか、犯罪捜査とか、或いは予防とか、そういう面から見て従来の十指指紋に対して一指指紋の方法も現在研究されつつあるというような御説明も伺一つたのです。そこでそういう面に対する誤解という点は、これはされるほうから言えば、なかなか解けないのじやないかと思うのですが、そこでお伺いしたいのは、従来のそういう関係の誤解は殆んどなくなつたと、こういふうにお考えになつているのか。或いはそういう誤解があるなしにかかわらず、来年は必ずやる、こういうふうにお考えになつているのか、その点一点だけお伺いしておきたいと思います。
○説明員(宮下明義君) 指紋制度の実施そのものに対しての反対は、それ単独でも現われて参ります。が、同時に入国管理制度そのものに対して、或いは外国人登録制度そのものに対しての反撃、反対として現われております。それで主としてこれを強く言つておりますのは、いわゆる民戦側であろうというふうに判断をいたしております。現在におきましても、よりより文書或いは各地の会合等を通じまして、そういうスローガンが掲げられておりますことは、私は承知いたしております。併しながら一般在日朝鮮人間におきましては、外国人登録制度そのものに対しましては、もう何回も切替もやつて参りましたし、或る程度理解を持ちまして、一概にそれに反撥し反対する態度ではなくなつて来ていると思います。それで全体的な対日朝鮮人の動静を判断をいたしまして、一部にはそういう反対の声はございますけれども、指紋制度を合せて三十年度に実施しても、そう混乱は起きないという判断を持つております。又一部にも反対の声はございましても、これを押し切つて実施しようという考えを持つているわけでございます。
○楠見義男君 それじや訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案についてお伺いしますが、これは極めて些細なことをお伺いするのですが、主としてこれは立法技術の問題なんですが、この改正案を見ますと、一遍改正した、その改正したのを今度は次の項で受けて、その受けた項を又更に受けてというふうにやつているのですね、この政正方法というのは……。従来ベース・アップの経過を知るのには非常に都合がいいのですが、こういうのが最近の立法技術なんでしようか。甚だ些細なことなんですが、その点だけお伺いしておきたいと思います。
○説明員(服部高顕君) 只今お話のございました点は、私が私のほうで申上げますよりも法務省のほうからお答えいたすのが至当かと存じますが、従来の形式によりますと、今までベース・アップのございました都度基準になる額を変えて行くという必要上、さような形にならざるを得ないというふうに私は承わつて参つたのであります。
○楠見義男君 私の伺うのは、例えば歳費の一万幾らというのを十万八千円と直せばそれで済むものが、一万八千円から今度は二万円になり、五万円になり、七万円になる。その経過を一項一項追つてやつているわけですね。これはだからベース・アツプの経過を歴史的に知るのには便利だけれども、立法技術としてこういう例は余りほかでも見ないように思うのだけれども、これが最近の立法例かどうかということなんです。
○説明員(服部高顕君) 只今お話のございました点も、先ほど申上げましたように法務省の立法の技術の問題でございまして、私も明確なことはちよつと申上げかねるのでございますが、結局恩給の基準になる年額をベース・アツプの事由の生じた日以後について変えて行くという関係からかような形になるのではないかと存じます。
○委員長(郡祐一君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(郡祐一君) 速記を始めて。只今の執行吏の今回の問題について私も一言お伺いいたしますが、執行吏事務処理の改善については、最高裁でもいろいろな規則お作りになつて改善を図つておられるようでありますが、更に根本的に執行吏を純粋の裁判所職員にするというような点について、何か御研究なりお考えがありましたら付いたいと思います。
○説明員(服部高顕君) お答え申し上げます。只今の委員長からお話がございました通り、最高裁判所といたしましては、執行吏の取扱事務の改善、或いは事務の適正迅速な処理という観点から現行法の許す枠内におきまして、できるだけ裁判所として実効を上げたいという考えから、委員長が今お話になりましたように、執行吏執行等手続規則、それから執行吏事務処理規則、執行吏監督規程というような諸規程を設けまして、本年の一月からこれを施行して、その実効を挙げるように努力いたしておるのであります。併し何分にも執行吏規則という法律が非常に古い時代に制定せられました法律でございますために、現在の裁判所制度と申しますか、或いは公務員制度と申しますか、それらに関連いたしましていろいろ検討すべき点があるように存ずるのでございます。さような点につきましては、政府のほうでもいろいろ御研究になつているように伺つておりますが、この点につきましては、政府からも最高裁判所のほうに、裁判所としての研究、或いは意見というようなものについてお問合せがございましたので、裁判所の内部におきましても従来からかような問題につきましては研究をいたしておつたのでございますが、最近特にそういうふうなお問合せもございました関係上、全国の各裁判所、或いは執行史のこれについての意見を徴してその検討をするとか、或いは執行吏或いは裁判官等の会同を開催いたしまして、この問題について論議をして意見をいろいろ斗わせるといいうような方法等によりまして、政府のお考えになつておられますいろいろな問題につきましても、裁判所としてできるだけ研究、検討を続けて行きたい、さような次第で努力をいたしておるのでございます。
○委員長(郡祐一君) それではもう一つ伺いますが、それらの規程通達の周知徹底を図つておられるようでありますが、査察官による執行吏の査察等についての監督は十分にできておりますか、状況を伺いたいと思います。
○説明員(服部高顕君) 今お話の点でございますが、委員長も申されました通り、執行吏の監督を特にその実を挙げますために、執行吏監督事務を、専ら扱うものとして執行吏監督規程によりまして査察官という制度を設けたのでございます。で、この規程は今年の一月から施行いたすことになつたのでございますが、この規程に基きまして、各地方裁判所におきましては執行吏の査察官というのをあらかじめすでに定めたのでございます。そうしてこの査察官の査察は規程にあります通り実施することになつておりますが、更に具体的に一層その徹底を期するというところから、最高裁判所で規則を設けました以外に、各地方裁判所ごとにそれぞれ内規と申しますか、申合せと申しますか、定めをいたしまして、その定めたところによつて最高裁判所規則を定めております大筋以外にも、細かいいろいろの査察を実施するということにいたしまして、現にその方針に則りまして、各地方裁判所ごとに実行をいたしている次第でございます。
○委員長(郡祐一君) 亀田委員御質疑ございましたら……、速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(郡祐一君) 速記を始めて。
○亀田得治君 この資料をよくまだ見ておりませんが、この事務の分類の中で一番手不足なのはどこです。
○政府委員(斎藤三郎君) 今後急速にやらなければならないという問題は、現在まだ勧言の済んでいない事件は、大部分はマヌス島から帰つて来られた豪州関係の戦犯の諸君でございます。九十五名でございます。その後関係国からの意向がだんだんわかつて参りまして、追加すべき資料を送付するというその対象になる件数が六百五十一件でございますので、これらについて未勧告のものにつきましては所管の資料を収集調査する、それからすでに一回勧告はしてあるというものにつきましては、勧告後の状況の変化、更に前回の勧告で触れなかつた点、吹いは赦免、減刑又は仮出所を相当とするような新たな資料をできるだけ発見する、こういうような仕事で、ございまして、この仕事に対しましては調査をして、そういう事実を発見してその資料を、関係国によく了解できるような書類を作る。こういうような仕事であると、かように存じております。
○委員長(郡祐一君) そうすると、三案については採決に入ることもお差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(郡祐一君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(郡祐一君) 速記を始めて。 以上三案に対して御質疑が、ございませんようでしたら、質疑は終局したものと認めて直ちに討論採決に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(郡祐一君) 御異議ないと認めます。 先ず犯罪者予防更生法の一部を改正する法律案を議題に供します。本案につきましてこれより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○宮城タマヨ君 只今の法案につきましては、私は結論といたしましたら賛成いたします。けれども二、三の意見を申上げたいと思つておりますが、それは政府が提案いたしましたこの法案につきましての提案理由の説明では、誠に納得のできないものがございましたのですが、だんだん政府の説明を伺つておりますうちに納得いたしまして賛成するわけなんでございますが、それにつきまして、この中央更生保護審査会合のその常態の職仏権限によります仕事というものは、今日伺いましたところでも明らかにされましたように、非常に数の点におきましても僅かなものでございまして、その状態では勿論この三人を五人にするというようなことは不必要でございますが、只今問題になつております点は、全く臨時的な措置でございまして、而もその臨時的ということが、最も現在問題になつております戦犯者の問題でございますので、これは非常に重要且つ緊急を要することでございますので、而も今の段階におきましては司法的な手を打つという意味において、ここに法律の知識のある者をということでございましたら、十分納得ができると思つておりますけれども、その点につきまして私は非常にデリケートな問題がたくさんございますし、殊に対外的な問題なんでございますから、国際的な問題なんでございますから、ただ単なる法律家であればよいということでなしに、今’度加えられます委員についての人選というものについて、十分当局が吟味して頂きますということを私は希望いたします。 いま一つ、そういう意味でございますから、この臨時的な、つまり戦犯問題が早晩片付ざました上では、又五人を三人に戻してもらいたいという切なる希望がございます。それは政府のとつております予算が、たとえ一カ年の予算が百万円でございましようとも、今このような日本の経済状態でございまして、人員整理も苦しみつつされておりますときでございますので、私はむしろこの保護観察官の増強を図るというようなことがもつと必要である場合もあると思つておりますので、これは全く臨時的な措置として取扱つて頂きたいと希望いたしまして、この案に賛成いたすものでございます。
○亀田得治君 私も結論としては本案に賛成いたします。 ただ、前回の委員会で質疑を申上げたときにも述べましたように、現在は一方では人員の整理をする、こういう時期でありまするので、人選その他については、十分この法律の趣旨に副うように一つ御努力を願いたい、こういう点を一つ希望だけ申上げて賛成いたします。
○委員長(郡祐一君) 他に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて直ちに採決に入ります。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(郡祐一君) 全会一致と認めます。よつて本案は全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたしました。 —————————————
○委員長(郡祐一君) 次に、外国人登録法の一部を改正する法律案を議題に供します。本案につきましてこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。……別に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて直ちに採決に人ります。 本案を原案通り可決することに賛成の諸君の御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(郡祐一君) 全会一致と認めます。よつて本案は全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたしました。 —————————————
○委員長(郡祐一君) 次に、訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。本案につきましてこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。……別に御発言もなければ、討論は終局いたしたものと認めてこれより採決に入ります。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の御挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(郡祐一君) 全会一致と認めます。よつて本案は全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、只今御決定願いました三案につきましての本会議における委員長の口頭報告の内容その他は、便宜委員長に御一任を願います。 三案に御賛成のかたはそれぞれ御署名を願います。 多数意見者署名 宮城タマヨ 中田福蔵 棚橋小虎 楠見義男 小野義夫 青木一男 亀田得治 上原正吉 一松定吉 —————————————
○委員長(郡祐一君) ちよつと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(郡祐一君) では速記始めて。
○亀田得治君 突然でございますが、現実に起つている問題がございますので、刑事訴訟法の三十九条ですね。この第三項、これはつまり起訴前の被疑者に対して弁護人が画会に行く、それに対して検察官が捜査のため必要あるときは、日時、場所、時間を指定して会わさせるようにすることができる、こういう規定の運用の問題なんです。で、具体的な起きている問題と申上げますのは、山形の鈴木市長ですね。この方が収賄罪の容疑で現在逮捕勾留されているわけです。で、その勾留中の、今申上げた条項の運用が甚だしく不当だ、不当というよりは私はこれはもう存法な取扱だと思つているのです。そこをもう少し具体的に申上げますと、鈴木さんが逮捕されたのは今月の七日です。七日で七日、八日、九日は自由に面会ができた。それから十日以後三十九条三項によつて検事の制限が出たわけです。制限が出まして、それが今月の二十三日まで制限が続いておるわけであります。約十三、四日になるんですね。で勿論その間に十三日の日に弁護人が四人ついておるのですが、一人の弁護人に十五分ずつ面会さした。そういうの、が中にちよつと入つておるわけです。その前後は全部ふたをしておる、こういう状態である。これは先だつて私そういうことを聞きましたので、刑事局長にこの点も質疑しておつたのですが、その後もそういう状態が続いていて、二十一三日まで今申上げたような状態であります。で、私こういうことは事実が不確実であつては非常に困ると思いまして、一昨日の夜行で山形へ行きまして、そして直接関係者にお会いして、この日付の関係を確かめて今朝がた帰つて来たわけであります。だからこれはまあ正確なことなのですが、そこで、こういう事実を一つ基礎にしてこの条文の運用というものを考えてもらいたい。 問題点は三つくらいあると思うのです。一つは、先ほど申上げたことから行きますと、十四日間というものを目隠しされたわけですね。そうすると勾留期間というものは原則として十日ですね、その十日を超えるような目隠しをされる、これはもう大変だと思うのです。それからもう一つは、成るほど途中でその目隠しを十三日の日に中断している。これは何か非常に思いやりがあるように思われるのですが、全くそうじやない。実情は四人の弁護士が十五分ずつ続いて一人ずつ会うわけですね、これは被告人が却つて疲れてしまうわけですよ。同じことを弁護人に、ほかの人に四回言わす、これはもう大変な精神的な苦労です。筆記の道具も何も持つていないのですからね。検事はまさかそういういじめるつもりじやなかつたかも知れませんが、全く常識を逸している。一人に十五分ですから、まあ挨拶から始つて序論をやつておつたらもうそれで終るということ、そういうことです、十五分といつたら……。そういうことを四人も繰返したつて何にもならない。せめて一時間の時間を与えるのであつたならば、四人一緒に会わしたらいいのです。弁護人というのは一つの団になるのだから、そうしておれば挨拶は五、六分でやつて、あとは適当に話ができる。全部が一緒に来ておつたらいいのですね。ですから甚だこれはおかしい。で私昨日そういう点について山形の柴田検事正、丁度検事正が東京にいたのですが、昨日の朝山形へ帰つた。お会いしましてこの話をしたのです。甚だ回答が要領を得ず、自分の部下のやつたことだから、ああそれはどうも怪しからんというようなことはまあ言えないでしようが、何と言いますかね、非常に困つたような様子に見えました。ただ検事正はこれも一つの言訳でしようが、ほかにも相当制限がこの頃やられておる、こういうことを言つておりました。これは丁度仙台の高検から応援に来ておる検事も同席でしたからはつきりしておる。検事正はそういうことを言つておつた。だから私もほかにそういうことがあるからと言つて、これが合法化されるものじやない。若しほかにそういうことが相当あるということが事実であれば由々しい問題だと思う。だからこういうことがだんだん検察官の常識になりつつあるのであれば、これは一つ参議院の法務委員会なんかでは本当に取上げるべきむしろ性格の問題ではないか、これはよほど反省してもらわたければ困る、こういう話をして実は別れたのです。で、そこで私の見解ですが、二十九条の規定は捜査の妨害になるようなことを弁護人がしちやいかない。例えば全然制限しないとすれば被疑者が金にあかして弁護人をどんどん付ける、朝の九時になるとその弁護人がやつて来てそして昼頃までいる。その人が又帰ると、一時頃になると又ほかの弁護人が来る、全然検出の手に渡さない。もう無制限ということ、本当の意味の無制限ということになれば、そういう事態もこれは被疑者にとつてはやりかねないです。そういうことのこれはまあ制限なんですね。私はそういうふうに解釈している。従つてただここの条文の但書にも、たとえ制限しても被疑者が防御の準備をする権利を不当に蹂躙するような、そういう制限の仕方をしちやいかん、わざわざこの但書を付けておるのですわ。制限権を認めながら、併し防禦の準備を妨げるようなやり方を、しちやいかん。私は勾留期間、原則として十日、その十日を超えておるようなこういうやり方、これは明らかに取扱い不当じやなしに違法行為だと実は考えておるのです。これは先達ての供述調書の閲覧問題と同じように、こういう千続規定というものが知らないうちにそれを取扱う検察官なんかによつてだんだん曲げられて行く、それが習慣になつてしまう。非常に私案は心配しておるのです。地元でも、四人弁護士の方がついておるわけですが、これはなかなかいろいろなほかの事件もたくさん地元では扱つておるものですし、こういうことは言いにくいものですよ。だからそういうところをやはり法務委員会なんかで、実情がこれであれば、これは本当に一つ、取上げてもらいたいと思つておるのです。そこで取上げる、取り上げないは第二段の問題になるでしようが、一応の刑事課長のこの問題に対する考え方をお開きすることと、それからもう一つは検事正がほかにもあるとこう言つておるのだが、私は検事正がそんな根拠のないことを一斉わないと思うから、全国の検察庁に対してこの制限のやり方、どういうふうにやつておるか、抽象的じやなしに、できればそういう表なんかが作れるように、どういう事件が制限をした、この制限については勾留期間二十日間のうち何回会わした、そういうふうな具体的な数字、そういうものを少し、全部の検察庁じや大変でしようが、少し出してもらつたら現状が明らかになつて来るのじやないか。それが、今申上げたようなことが一般的であれば、これはもう何といつてもただでは済まされない問題だと思つているのです。そういう立場から一つ、今刑事局長お越しにならんので、課長のほうから見解をお聞きしたいと思います。
○説明員(長戸寛美君) 亀田先生おみずから現地においでになりましたので、よく内容は御存じと思いますが、従いまして、私どもが柴田検事正在京中に検事正にも会い、それからなお現地のほうにも照会いたしましたが、少し日にちが前なので、例えば二十三日までそういうふうな状態が続いておつたということは、本日初めて承知したわけでございます。私どもが調査いたしましたところでは、仰せのように三月七日に逮捕いたしまして、九日に勾留の上取調べを始めた。勾留と同時に裁判所から接見禁止の決定がございまして、又本人は身柄拘束後に健康を害しておる。そういうふうなことから、山形刑務所の病監において収容したわけでございます。長時間の取調べを避けて、供述を求める事項をあらかじめ指示して、翌日これに対して回答を求めるというふうな取調べ方法をとらざるを得なかつた。そういうふうなことから、現地の係の報告によりますれば、三月十五日に弁護人の接見の指定をするという予定であつたところ、四人の弁護人から、同じ日に一緒に面接したいというふうな申出がありましたために、弁護人の都合も考慮しまして、十六日に接見の指定をしたと、こういうふうに申して参つておるわけでございます。その後のことは又食事等のことについてお話がございましたので、その点を求めましたが、この接見指定の点につきましては、その後の経過を照会しておりませんので、早速その点も、如何なる事情によつてそういうふうになつておるか調査いたしたいと思つております。 それから一般的の問題といたしまして、刑事訴訟法の三十九条の第三項の問題は、仰せの通り捜査必要性と防禦権との調整の問題であります。結局、捜査の必要性があるからといつて全然指定をしないというふうなことは許されませんでしようし、それから又防禦権の濫用と申しますが、そういうふうな点も許されない。そこにおのずから一つの調整点が見出されて来る、そこに運用の妙と申しますか、あるかと考えております。亀田先生御存じのように、この点は全国的に統一はされておらない。むしろ各地の弁護士会とのお話合いで或る程度の線が出て来ておる。今まで若干のトラブルのありましたのは、地元の弁護士の方々との間よりも、他の土地の弁護士の方が加わりました場合に、その他の土地のやり方とその土地のやり方とが異るというところで、トラブルが起きる場合があつたかと思われるわけでございます。例えて申しますれば、この指定につきまして、文書によつて指定をしておる所と、文書によらず口頭で指定をしておる所というふうなのがございます。ところがそれを文書で、その土地のやり方に従いまして文書でやつたところが、それが非常に弁護士の方を刺激してトラブルを起したというふうな点もあつたわけでございます。今仰せの山形において、ほかにも非常にきつくやつておるというふうなことを言われたということでございますが、これは如何なる理由によるものか、この点は早速に調査いたしてみたい、こういうふうに考えております。
○亀田得治君 ちよつと誤解がありましたから……。ほかにもきつくやつておるというのは必ずしも山形の事件という意味ではなかつたのです。例えば東京あたりでとか……、東京へこの間来ておつたわけでしよう、そういうときに参考にお聞きになつたの、だろうと思います。併し私もそのとき話しておつたのですが、それは幾ら東京できつくやつていると言つても、こんなような状態ということは恐らく考えられない。これは全然面会禁止ですから、たから取りあえず山形のこれは目附ははつきりしているわけですから、目附の確認とその理由、なぜこういう扱いをしておるのか、そういう点もお調べを願いたいと思うのです。検察官は検察官としての理由をお出しになつて来るでしよう。昨日は非常に十分面会させております。こつちが行つたせいでもないでしようが、午後からは面会禁止、午前中はよろしい、午後から面会禁止というのですけれども、それも私丁度折角行つたんだから、本人にも会つてその間の事情を聞いて行こう、ぐずぐずしておる間に午後になつてしまつた。それで又延ばしてもらつてそうして会つて来ましたが、何にも差支えないのです、延ばしたつて……。ところが地元の弁護士の方がほかの事件をやつておつて、一人午前中に来るのを遅れた人がある。そればもう駄目なんです、日を改めて来てくれ……。実際上本人も今検察官が調室でやつておるからとか何とかいうならいいのですけれども、お情けで会わしてもらつておるような扱いだ、昨日たまたまそういう場面を見ても……。非常に私在野法曹の一人として、人権擁護の立場から憤慨しておることです。そういうわけですから東京の検察庁でもいいと思うのですか、近いですから、調べやすいと思いますから、どういうふうにやつておるか…… それからもう一つは只今課長は各地でこの問題の取り扱いがまちまちのようだとおつしやるのですが、どうもそうらしいのですね。私ども大阪でやつていても、会いたいと言うと必ず会わしてくれます。そんな禁止的な制限なんか受けたことないです。今こつちにおるからこつちでやつてくれんかとか、そういうことなです。そういうことですから各地の取り扱いがまちまちであるということも、これは限度がありますから、同じ法律で一つの自由裁量の範囲内のまちまちんらいいですよ。これはちよつと幅が拡がり過ぎておると思うのです。不平等な扱い方をしておると思います。だからこれは重大な問題ですから、よく研究願いたいと思います。そして取りあえず山形、東京地検あたりの状況でもいいから、成るべく早い機会に御報告願いたいと思います。その報告によつて、これは委員長にお願いしておきますが、これはまあああいう汚職問題なんかと違つて重大なやはり人権問題ですから、これは十分慎重、に一つ考慮願いたいと思います。
○説明員(長戸寛美君) 昨年の次席検事会同でございましたか、この問題を取上げまして、各地の実情を或る程度聴取し、それによりましてその指定の日、回数、それから会わせるとしましても、非常に時間が著るしく短いというふうなことがありますれば、それは妥当でないということで、指示を、これはまあ回数は何回というふうなことまでの細かい告示はいたしませんが、指示と申しますか、注意を与えてあるのでございます。又お話の山形につきましては早速調査しまして、又東京は全部ができますかどうかはわかりませんが、御趣旨に沿いまして調査の上御報告申上げます。
○亀田得治君 もう一つ希望を申上げておきますが、若し事情をお調べになつた上で、必要であればやはり刑事訴訟規則の中にもう少し具体的にこういう点の扱い方をお書きになつてもいいんじやないか思うのです。これは調書閲覧の問題のように、基本的な問題について争いがあるわけじやないのですから、これは恐らくないと思います。だからまあ規則なんかに明確にされれば、非常に問題が起きたたびに弁護人と検察官が争う、そんなことはもう避けられますから、そういうことも一つ併せて検討してもらいたい。
○説明員(長戸寛美君) 御意見拝聴いたしますが、刑事訴訟規則は最高裁で御協議になつて決定されることでございますが、勿論我々としても研究いたします。ただ、これは事件々々によつて或る程度ニュアンスというものは当然ございますことで、余り画一的なあれはできないかというふうには考えますが、それだけ意見を申上げておきます。
○亀田得治君 それからこれも少し関連しておるのですが、これは非常に肺を悪くしておる被疑者なんです。前からずつと身体をこわして、現在でもずつと治療を、逮捕されるまでしておる人がある。かかりつけの、医者がおるわけなんです。その医者が一度診察をしたいと言うんだが、診察をさせない。検察側のほうは丈夫だから大丈夫だ、こう言うておるわけです。で、これも私少し扱い方としてはおかしいんじやないかと思つておるのです。医者が診察をするのですから、立会人があつてもいいわけですし、勿論証拠を湮滅するということは考えられない問題だし、それから病気になつたときでも自費でやるからという申出ができるくらいなんでしよう。刑務所の関係の規則ではそうなつているはずなんです。だからそういう精神から言つても、自分のかかりつけの医者に心配だから見さして呉れ、これは家族の要求として私は当然だと思うのです。それをさせない。俺のほうがしつかりした医者を持つておるのだから、そんなことを心配してもらわんでもいい、こういう調子なんです。どうも法の運用というものはおかしい。それを見さしてならんという規則が一体どこにあるかと聞いても、それは何もない。だからそういう細かい点ですが、そういう点でやはり運用面で、まだいろいろな問題があります。ですからああいう調子ですと、余り地位もないような人が入ると、相当どぎついことを言うたりしておるんじやないかと思います。が、どうですかね。
○説明員(長戸寛美君) 御存じのように、犬養法務大臣は特に人権尊重のことを考えておられまして、会同の都度これは必ず注意を促されておるわけでございます。只今お話の病気のことにつきましては、私どもの報告を徴したところによりますと、このようになつております。逮捕後刑務所の医務課長に診察をさした上、御本人の主治医である市立の済生館の病院長にも診察させ、病状その他について両医師に打合せをさしたわけでございます。その結果刑務所の病監に収容しておつたもので現在では、現在というのはその報告の当時でありますが、平熱、血沈は一時間に四ミリ、ラッセルなく病状は悪化する傾向がないというふうに言われておるわけであります。三月の十六日に御本人の弁護人の方から、済生館の病院長ほか一名に診断をさせてくれというふうな申入があつたようでございますが、医務課長の意見を徴したところが、逮捕直後に、右の主治医らと病状、手当の方法、その他詳細に打合せをしておつて、更に打合せを要するような病状等の変化がなく、まあその必要がないと思われるというふうな回答を受けましたので、御本人に対して接見を禁止されておるというふうな事情も考え合せて、主任の弁護人に、現在はその必要がないと思われるというふりなことを申しましたところ、弁護人も了解して現在に充つておるんだと、こういうふうに申しておるわけであります。
○亀田得治君 事情は検事正もそういうふうに答えておる。実際次席検事は会わせたかたつたらしんです。ところが刑務所の医者の意見を一応聞かなければならんから聞いたら、俺が人づているからというような調子で反対の意見を出した、実情はそういうことらしいんです。非常に残念なんだが困りましたねというような断わり方なんです。併しそれは私は検事正に言つた、専門家の意見というものは参考に聞いたらいいので、これは非常に人情的な問題なんです。そういうことをしちやならんという規定もないんだし、家族が心配するのは当り前です。一番その人の体を知つているのは何といつても主治医なんだから、まあこれは併し少し枝葉の問題なんですけれども、そういうことでも非常に法の運用というものが味がない、ポツと木で鼻をくくつたような、まあほかにこれはいろいろ問題がありますが、一番重要なものは、先ほど申上げたやはり刑事訴訟法三十九条の運用の問題、これは一つ十分この際御検討をお願いしたいと思います。それからなお、誤解を避けておかなければならんのですが、これは決して私ども収賄問題を調べること自身をどうこう、そういう考えは少しもない。これは初めから言つておる。どの党派の方がこういうことをされても、私はその人の人権擁護のためにやるんだからということは言うて来てあるんです。そういう立場で扱つておるわけでありますから、それは一つ誤解されんように……。これで打切ります。
○委員長(郡祐一君) それでは本日の午前の委員会はこの程度にいたしまして、午後裁判所職員定員法の一部を改正する法律案ついての質疑をいたしたいと思います。午後は三時から再開することにいたします。 それでは休憩いたします。 午後一時一分休憩 ————————————— 午後三時三十一分開会
○委員長(郡祐一君) 午前に引続き委員会を再開いたします。 先ず裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案を議題に供します。本法律案につきまして、逐条的に法務省側から説明を承わりたいと思います。最高裁側においても、補足されることがありましたら御発言を願います。
○政府委員(位野木益雄君) 今回の改正の内容は提案理由で申上げましたが、奄美群島に裁判所が設置されましたことに伴う定員の増加と、それから今回の行政整理に基きます定員の減少、この二つが内容になつております。 奄美群島関係では、御承知のようにすでに昨年奄美群島の復帰に伴う暫定措置法ができまして、それに基きまして裁判所も設置され、その職員の定員も予算の範囲内で、最高裁判所の規則で定められているのであります。その定められているこの定員を、今度裁判所職員定員法のほうに、正式に繰入れようというのが、奄美関係の内容であります。 で、第一条は、第一条の表中「一、一〇〇人」を「一、一〇二人」に、とありますが、この奄美群島の関係で判事を二人殖やそうというものであります。それから「七二八人」を「七三〇人」に、とありますのは、簡易裁判所の判事を同じく奄美関係で二人殖やそうというわけであります。 それから「第二条中「二万五百十九人」を「二万百二十六人」に改める。」とありますのは、行政整理の関係で、裁判官以外の裁判所の職員の員数をこの差額になります三百九十三名でありますか、減少するということになるわけであります。この三百九十三名と申しますのは奄美群島の関係で増員になります分を差引いたのでありまして、その奄美群島関係の増員分を除きますと四百二十人ということになります。お手許に差上げました資料に載つておりますのですが、資料の第五というところに奄美大島関係職員増員調とありますが、この合計欄に三十一とあります。この中から判事と簡易裁判所判事の数を除きますと、二十七、これを中に含んでいるわけであります。減員の内訳は同じくその資料の六に載つております合計四百二十ということになるのであります。この四百二十と申しますのは、今回の整理の中の二十九年度分の関係のみでありまして、三十年度に実施するというものがほかに二百八十ございます。結局今回の整理では裁判官以外の職員七百名を減員しようというものでありまして、その二十九年度分の整理の分だけを今度改正案として提出したわけであります。で七百人をパーセントにいたしますと、三%余になりまして、政府職員の減員と比較いたしますと低率になつております。 次に第二条に移ります。第二条の検察審査会法の改正は、検察審査会の関係の事務官三十名を減少するということが内容でありまして、この事務官は裁判所事務官の中から任用されるということになつておりますので、第一条の中で検察審査会に勤務している者がここに当るわけであります。第一条とはダブらないわけであります。 それから第三条でございますが、これは先ほど申上げましたように、奄美群島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律で、すでにこれが定められておりましたので、その条文を削除することにしようということであります。 続いて附則に移りますと、第一項は省略いたしますが、第二項、これは定員の減少に伴う整理を円滑ならしめるために一定の期間は定員外に職員を置くことができるようにということを考えたものであります。 それから第二項は同じく整理に伴う措置を円滑ならしめるために、新らたに臨時待命という制度を設けまして、この整理すべき職員について臨時待命を命じました場合には、直ちに退職ということにならずに、一定の期間事務をとらないで、その身分を保有し、給与を或る程度もらいながら、このもらつているという状態にいたしまして、その後一定の待命期間の満了後に退職になるというふうな措置を考えたのであります。これは一に整理を円滑ならしめるためでありまして、行政機関の職員のほうでこういうふうな措置がとられているのであります。 第四項のほうは、この臨時待命について行政機関職員定員法の改正法案の内容を準用いたした規定であります。 簡単でありますが……。
○委員長(郡祐一君) 御質問がおありの委員から適宜御発言を願います。
○楠見義男君 この法律案の提案理由で伺つたところと、それから頂いた参考資料との関係でお伺いしたいのですが、提案理由のこの最初の奄美大島の関係で、判事及び簡易裁判所判事それぞれ二人、裁判官以外の裁判所の職員二十七人、こういうふうになつているのですが、そこでこれらの裁判官は、判事ですね、判事はそれぞれ二名、四人の増員というふうに見えるのですが、頂いた資料によると五の資料では二人になつているので、その点がどうもはつきりしないのですがどうでしようか。
○政府委員(位野木益雄君) 五の資料の最初の欄は判事一人とあつて、その次の欄に簡易判事とあります。
○楠見義男君 そうですが、わかりました。 それから職員の六の整理の関係で三%の整理ということですが、これはその事務官、事務雇、技術雇、給仕、それぞれ合計が三%だろうと思うのですが、それぞれの率はどうなつていますか。
○政府委員(位野木益雄君) 申上げます。事務官の減員が五%、それから事務雇が四%、技術雇が六%、給仕が二〇%ということになつております。
○楠見義男君 事務官以下それぞれの比率のまあ違つている点は、相当の理由があるだろうと思うのですが、同じ雇で、事務雇よりも技術雇のほうの率が多い。特にこの技術雇というのはどういう仕事をやつておられるのでしようか。私はこれは裁判所で特に技術雇とか、技術方面を置くというのは、それ相当の強い理由があつて技術方面を取入れておられるのだろうと思うのです、よくわかりませんけれども……。若しそうだとすれば技術雇というのは、而もこうやつてせいぜい二人というような少数なんですが、その理由はどうなんですか。
○政府委員(位野木益雄君) これはその建築の関係の技師の補助者としての職員でございまして、この程度の減員は差支えないということのようであります。
○楠見義男君 技術関係の雇というのは、そうすると今おるのは建築関係のほかにどういうものがあるのですか。
○政府委員(位野木益雄君) それのみであります。
○楠見義男君 それから給仕ですね、これはまあ一番整理しやすいでしようが、二〇%となつておりますが、整理すること自体は決して私反対じやないのですが、整理される結果、今まで給仕がやつておつたような仕事を、雇だとか上のほうの人がやらなければならんというようなことはないでしようか。例えばがり版からお茶運びから……。
○政府委員(位野木益雄君) この給仕がなくなりますと、やはり不自由をいたしますと思いますが、やはりほかの職員が減るよりは、まあ給仕がこの程度減つたほうが全般的には調和がよろしいというような考え方でやや率が高くなつたものであります。それによつて給仕の仕出がほかの人に給仕の仕事がかかつて行くということは避けられないのでありますが、まあ自分で処理すべきことは自分で処理しようというようなふうにいたしまして、それを賄つて行きたいというふうな考えであります。
○楠見義男君 各種類……種類と言うと悪いのですが、別にこれは欠員というのは相当あるのですか。
○政府委員(位野木益雄君) 欠員はございます。四百名余りでございます。
○楠見義男君 それは事務官別なんかにするとどのくらいでありますか。
○政府委員(位野木益雄君) お答え申上げます。欠員は調査官が十五名、事務官が、三十三名、家庭裁判所の調査官及び調査官補が十七名、雇は合計で二百二十七名、それから経理その他の用人が百七十五名となつております。
○楠見義男君 それからもう一つ。最初に戻つて奄美大鳥の関係ですが、提案理由で行きますと、行政事務の簡素化等の趣旨を斟酌して、現在よりは幾分減員してこの法律に増置しておるというようになつておりますが、どの部分が現在より減員されておるか。
○政府委員(位野木益雄君) 現在は、お配りいたしました資料の中に参照条文というのがありますが、二枚目の表てに裁判所職員の定員というところがございます。これを御覧頂けば現在の職員の内訳がわかるわけであります。合計いたしますと四十名になつております。裁判官及び簡易裁判所判事は同じでありますが、判事補が一名少くなつております。それから書記官は同じであります。書記官補が一人減つております。事務官が一人減つております。それから少年調査官がこれは同じでございます。官補も同じです。雇、これが九名から六名に減つております。それから用人が十一名が六名ということになつております。
○中山福藏君 ちよつと伺いますがね。職員の待命とか或いは退職とかいうその基準ですね。即ち私の見るところでは、現存の事務に対応する人員は、事実上事務の運営の上からいつて冗員が多いということを普段考えておるのです。だから冗員というものをこの際一応淘汰して、その一部を減らすということに基準を置かれたのか、或いは本当に政府のおつしやるような事務の簡素化を図るという点から職員というものを淘汰するということになつたのか、或いは病気、その他その任に耐えずというような立場を勘案してこういう職員の定員に関する取扱いをなさつたのか、その点はどういうふうになつておるのか、一つお尋ねしておきたい。
○政府委員(位野木益雄君) この裁判所の職員で冗員と見られる部分があるというふうに考えられるといたしますれば、これは非常に反省すべき点もあるかと思いますが、まあ我々といたしましては裁判所の職員はこれは配置定員なんかにおいて相当な部分もあるかも知れませんが、全体としてこれは非常に多過ぎるというところまで来ておるとは考えておらないのでありまして、今回の減員も比較的事務の編棒していない方面の執務を強化するというような、事務能率の増進いよつて賄うというふうな考え方をいたしておるのでございます。
○中山福藏君 これは一つ例をとつて御参考に供したいと思うのです。私の家の前に二等郵便局がある。それでそこに労働組合ができたときには、その法規の研究のために殆んど郵政事務が棚上げなんです。それが近頃はその労働法規の研究というのは殆んど全部やらんです。だから事務がもとの三倍くらい効果的に成績が挙つておるというのですね。私も司法労働組合とかいろいろなものがあつて、その法律の研究、闘争の方針に没頭する嫌いが或る方面にあると見ておる。従つてそういうことで裁判事務に関するところの事務の処理が遅延して、そうしてこれくらいの人間では事務は運営はできない、こういう結論というものが現われて、そうしておざなりのつまり職員というものが相当におるのじやないか、こう私は見ておる。私がこの前神戸の裁判所に行つたときに、たばこを指に挾んで、悠然としてやつている書記があるので、こうこういう書類を出してくれないかと言つたところが、たばこをのみながらちよつと暇がありませんから……、こう言うのです。そこで私は卓を叩いて怒鳴りつけた。今君はたばこをのんで横を向いて遊んでいるじやないか、なぜ私の言うことを即座に処理しないのかということを私は言つたことがあります。私は労働組合とか何とかいうものは、法規の上から言つてできることですから、これは止むを得ないとしても、例えば今言つた郵便局の例と同じように、そういうところに私はこの事務の処理というものに対する欠陥が潜んでおるのじやないかと考えておるのですがね。そういう点について御検討になつているのですが、あなたのほうでは如何ですか。
○政府委員(位野木益雄君) お言葉の点誠に我々も反省すべき点もあると思いますが、御承知のように現在裁判所の訴訟事件、これは相当輻輳をいたしておりまして、この事件の処理も相当日時を喫するというふうな状態になつております。で、これはやはりすべき仕事がたくさんあるということを意味すると思いますが、そういう意味で一瞬職員の能率を向上する必要があるということは、裁判所のほうとしても十分考えておられる模様でございしますが、職員の定数としてはやはり今申上げましたように、もう少し能率を上げるという必要が非常にあると思いますが、定員のほうでは、これは欠員があるということは申せないのじやないかというふうに考えているのであります。執務の能率化、規律の厳正化ということについては、これは政府といたしましても、裁判所に対してもなお御意向を伝達いたしまして、御趣旨に副うようにというふうに考えております。
○中山福藏君 それからもう一つお尋ねしておきますが、検察審査会の事務員を減らす、こういうことになつているようですが、これは私は検察審査会というのは。ポスターをお作りになつて、裁判所の構内には相当掲示されておりますが、ところが検察審査会というものの存否というものに対する一般の知識は殆どないのです。第三者の人々は……これは弁護士とか裁判官とかそういうところに出入りする人はよく御存じですが、ところが一般は殆ど無関心なんです。そうして自分が無知識のために、この誠に立派な機関というものが国家によつて設けられているということを知らないのですね。これは減らすよりもむしろ殖やすのが当然じやないかという気持を持つている。こういうことは人権擁護のために相当政府当局としては御宣伝になつて、自分の権利の擁護というものをすることに国民を啓蒙するということが必要じやないかと思うのですがね。これは逆なものだと私は考えて、減らすよりもむしろ殖やされるのが本当じやないかと思うのです。これはこれまでも縮小して行かなければならんということは、これは宣伝というものがあなたたちの力で十分伸びていないのじやないかということを考えるのですが、どういうものです。
○政府委員(位野木益雄君) 仰せのように宣伝が必ずしも十分に行われなかつたということは、これは成る程度争えないといいますか何とも申上げようがないかというふうなことがあるかと思いますが、費用の関係等もございまして、思うに任せなかつたということも言われると思います。今後御趣旨に沿いまして一層そういう方面に努力いたしたいと思うのでありますが、今までの実績を申しますと、昭和二十四年の二月頃から現実に活動いたしたのでありますが、その後昭和二十四年には受理件数を申します。と百八十五件、昭和二十五年五百三十六件二十六年千二百六十六件、二十七年千七十一件というふうになりまして増加いたしました。最近の増加の趨勢は減退といいますか一応とまつているのであります。むしろやや減少気味の傾向にあるようでございます。職員数は全部で一千三百五十五名いるのでございますが、地方によりましては年間受理件数が一つもない、或いは一件、二件程度というところがございますので、現在のところではやはり整査するといたしますれば、整理する余地があるというふうな状態でありますので、今回こういう措置をとつたわけであります。
○中山福藏君 我々は民主主義、民主主義と叫んでおりますが、国民は民主主義というものを自分みずからまだ体得していないと思う。日本の人に口頭で宣伝しようと考えている、真の民主主義というものは、いわゆる個人の尊厳に基いて、個人の尊厳に宿つているところの基本的人権というものは傷つけられない、そのための法律であり、そのための検察制度であり、そのための裁判制度であるということを自覚しなければならん。それにはやはりその線に沿うために、私は司法当局は御努力なさらんといかんのじやないかと思うのです。殊に検察審査会の制度のごときは、これは検事の態度に対して、国民の批判をここで訴えるところだと私は考えているのであります。適正公平に公訴が行われて、人民というものはそれに満足をしているというならともかくといたしまして、或る場合には我々の常識において、法律家という立場ではなくて常識において、国民がこうも不都合な行為というものがなぜ不起訴になるだろうという不平と不満とを持つている場合が非常に多いので、公訴権に対する国民の参与なんですね。検察審査会の制度というものは或る意味から言えば、この制度があることによつて、検事のわがままというものを幾分抑制することができると思う。戦前或いは戦時中検事というものがどういう態度をとつたかということは、私ども在野法曹としては実際知り過ぎるほどよく知つているのであります。これは実に横暴な検事もおられたのです。実際申しますと、私どもはそのために被害者として体験をなめた一人なんですが、そういうふうな立場にありまする審査会が、或る地方によつて一件もない、一件もないということは当り前なんです、こういう制度があるということを知らんのです。検事というものが、不適正な事件の処分をしたという場合においては、これはやはり国民の声を聞くということが必要じやないかと思うのです。それについてはこの制度のあることを国民に知らせて、そうして民主主義に基いた個人の尊厳から発生する基本的人権の擁護に当るということが何より大事じやないかと思うのです。その点においては、事件がないということをお考えになる前に、我々は国民にこの制度があるということを知らせるために、どれだけの努力をしたかということを反省して頂くのが当然じやないかと思うのですが、その点反省をせられて、事件が一件もないから人員を減らしたらいいということは、時勢に沿わないお考えじやないかと考えている。こういう点についてどういうふうな、あなたにお聞きするのは無理ですがね、無理だと思いますけれども、若い司法官としてやはりあなた方一応考えて頂かなければならん問題だと思う。年寄りの黴の生えた人間には言わんでもいい、憲法の精神を汲んで、この憲法の精神から発するすべての現在の日本の法律制度におきましては、やはりそこまで考える必要があると私は思う、そういう点を一つ、意見をおつしやつて下さい。
○政府委員(位野木益雄君) 誠に検察審査会の存在価値については同感でございます。宣伝の方法、或いは宣伝の程度ということが不十分であつたことは反省すべき点もあるかと思いますが、今までの実績等につきまして丁度最高裁判所の刑事局のほうで担当しておる係官の方がおられますから、一応お聞き取り願います。
○説明員(正田満三郎君) 只今中山委員の御発言、私傍聴いたしておりまして誠に御尤も、おつしやることはまさにそれと全く同じ考えを私ども今まで抱いておつたわけでございます。検察審査会制度、こういう制度は取扱事件が多いか少いかという問題じやありませんで、私どもは常に考えておるわけでございます。この制度あること自体によつてやはり公正な検察官ということが確保されるのじやないか。そういう意味におきまして、而も広く一般の民衆の声が検察の面にあまねく反映して行くという意味におきましては、成るべく多く審査会を持つということが是非とも必要じやないかということをかねがね考えております。 それにつきまして検察審査会の発足以来、宣伝にも、或る程度の宣伝に努めて参りましたのでございます。ところがこの宣伝の方法はまあいろいろございますが、何といたしましても宣伝については費用が相当かかる。ところがこれにつきまして広報宣伝費というものが非常に削減され、殊に昨年二十八年度分におきましては全く削られてしまつたというようなことが関係いたしまして、只今位野木さんから御説明になりましたように、二十六年を頂点といたしまして事件数といたしましてはやや減少の傾向を辿つておるということになつたわけでございます。併しこれは決してこの審査会制度が不要になつたとか、或いはこれによつて数を少くしたほうがいいのだとかいう理由には決してならないと存ずるわけでございます。ただ私どもといたしましても勿論国家財政一般という問題と関連を以ちまして、或る程度の一般の整理と同じ歩調を、或る程度までこれはどうしても止むを得ない。止むを得ないといたしましても、そういう人員は或る程度減らされても、審査会制度というものは飽くまでも維持したい。それからその数におきましても、成るべく現在の数を減らしたくないというのが我々従来のこの審査会のお世話をいたして参りました経験から考えまして必要なのではないか。ただ勿論執務強化という問題も勿論ございます。それにつきまして若干の現存の審査会法に欠点もございます。それについてこれを改め、能率化して、而も今まで以上の民意の反映を全からしめるために努力いたしておりますし、その点につきましても只今一つの案を持つておるわけでございます。それにつきまして法務省からも先般来お話申上げたのでございますが、残念ながら法務省と多少意見が違つておりましたために、本国会に法案を提出できるという運びにも至りませんでしたことを甚だ遺憾に思つておるところでございます。さような実情をこの席でお話申上げて御参考に供したいと思います。
○中山福藏君 これはすべての裁判制度、検察制度について根本から一応衆智を集めて御吟味なさるということが、現在の状態においては必要じやないかと実は考えておる。それでそういうふうな根本的な制度調査会というようなものが、これはもう一年の間絶対に必要じやないかと思うのです。殊に被占領時代の、いわゆる我々国民として承服できないような法令が相当あつたと思うのです。それと戦前の法律綱度というものがごちやまぜになつて、大体一つの一本の線というものが、戦前戦後、戦時中を通じて欠けておるのじやないかと私は思うのです。それで御承知の通り新憲法というものは旧憲法とはもう出発点が全然違うのですからね、御承知の通り……。従つてその両方の憲法から生れ出るところの法律そのものが非常に変つて来ておる。大体今の識者はこれは一般社会、或いは法制に携わつておられる特殊の社会、いずれを問わず大体頭、考え方は戦前の頭で、戦後の法律の面に生きて行こうという考えを大体の人は持つている、日本人は……。併し法律家としてはこれを仔細に点検してみますと、戦前というものはもう全体と、全体主義から発するすべての法律制度、戦後は個人主義から出発するすべての法律制度、これは全然違う。これがごつちやまぜになつた法制というものが日本で行われている。そこで非常に無意識のうちに戦前戦後をごつちやまぜにして法律の精神を生かそうというところに矛盾撞着が、判決の上でも現われて来ていると私は見ておる。そういうふうな考えでおりますが、これはやはり根本的な考え方で制度調査会というようなものを一応お考えになつて、これはあなた方は局長さんとか何とかいう地位にあるのでしようが、大体大臣なんかとも御協力下さつて、最高裁判所も御協力下さつて、全体主義から出る法制と個人主義から出る法制との調和をどういうふうに、どこへ持つて行くかということを、すべての制度の上に一つ調節の途を見出すということについての御検討をなさらないと、非常に私はこの昔のままの頭では、検察審査会なんかというものもじり貧になつて消えてしまいます。こういうふうな制度は非常にいい制度だと思つておりますが、そういう考え方を検討を煩わしたいと思いますが、どうぞ一つ、これ以上お尋ねするのも無理かと思いますが、十分お考え願いたいと切にお願い申上げておきます。
○上原正吉君 裁判が遅々として進まなくて国民が困つている、迷惑するということは、明治時代から今にかけて同じですが、これはどうも裁判に携わる人の仕事が多過ぎるのじやないかと思つております。人員の整理なんというものはこの方面では甚だ適当でないと考えておりますが、今中山先生のお話を伺うと、裁判所にもどうも勤勉でない職員があるということです。そこでこういうことを伺いたいのです。いつでも結構ですが、御記憶だけで結構です。資料は、要りませんが、以前の、戦争前の、或いは又明治時代の裁判に携わる人たちの職員の数と取扱事件数と、現在の、戦後の裁判所職員の数と取扱つた事件の数と比較してみてどうだ、能率が上つて人間一人あたりの取扱数が大きくなつているか。これを一つ簡単で、概括でいいですから比較して御説明を願いたい。
○政府委員(位野木益雄君) 今資料を手許に持合しておりませんが、裁判官について申しますと、やはり戦前よりは負担件数が相当拡張されておるというように考えております。
○上原正吉君 あらましの見当で結構です。
○政府委員(位野木益雄君) 御承知のように刑塩噌件なんかも戦前に比べて相当殖えております。その割に職員は、府に裁判官は増加いたしておりません。負担は多い。
○上原正吉君 それから先ほど楠見委員の御質問のときに伺つたのですが、欠員の四百名以上整理の数が四百二十人ということであれば、この整理は実際に出血を伴わないものと考えているわけですか。
○政府委員(位野木益雄君) 総数におきましては、そういうふうな欠員もございますししますので、恐らく意に反して退職をされるというふうな事態は起らないだろうというふうに予測はいたしておりますが、ただ配置転換の必要な部面も出て来ますので、そういうふうな場合に、万一やはり意に反してこの待命を命ずるというふうな場合もあり得るかも知れないというふうに考えております。
○上原正吉君 まあ、あつてもそれは樺かだろうという……。
○政府委員(位野木益雄君) さようでございます。
○楠見義男君 今の上原さんの御質問にちよつと聞き洩したのですが、戦争前の判事、それから判事補とか、簡易裁判所、前の区裁判所ですが、こういうところの判事の数は現在、約二千三百人ぐらいですが、それに対してどのくらいの数字になつておりましようか。
○政府委員(位野木益雄君) うろ覚えでございますが、千数百名と思います。
○楠見義男君 これはやはり裁判所の数が殖えたとか件数が殖えたとかいうことなのですか。
○政府委員(位野木益雄君) さようでございます。御承知のように裁判所の機構も家庭裁判所とか、そういうようなものも殖えましたし、それから手続が非常に今度は昔よりも複雑になりました。
○楠見義男君 それからもう一つ最後に、これは細かい数字のことなんですが、先ほどお伺いしたところによると、今回の整理は三%というふうに伺つたんですが、ところが各種類別に、例えば事務官は五%とか、事務雇四%、技術雇六%、給仕が二〇%、こういうものであり、皆三%以上ということになると、全体が三%になるためには整理をしない、而も非常に大きな数字の部分がなければ全体の三%にならないのですが、こういうその分類されたもの以外で多くの数字というのはどういう業種なのですか。
○政府委員(位野木益雄君) 今度の整理で整理されなかつた大きな部分は、書記官とか書記官補とか、それから調査官、これは裁判事務に直接携わつておるものであります。で整理のほうは、司法行政事務に携わつておる人に集中したわけです。
○楠見義男君 その書記官とか調査官とかいうような数字がそんなに多いのですか。
○政府委員(位野木益雄君) これは予算定員としてきまつておりますが、書記官は現在昭和二十八年度は二千三百三十九名、それから書記官補が二千六十九名ということになつております。
○楠見義男君 調査官は……。
○政府委員(位野木益雄君) 調査官は家事調査官が百四十八名、同じく官補が百三十八名、少年調査官は四百六名、同じく官補が五百名というふうになつております。
○委員長(郡祐一君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(郡祐一君) それでは速記々始めて。 次回は二十九日午後一時から開きます。本日はこれを以て散会いたします。 午後二時三十一分散会