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19回国会参議院1954/04/13

補助金等の臨時特例等に関する法律案特別委員会 第17号

発言数
135
登壇者
6
会派数
5
開催日
1954/04/13

会議録

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 只今より特別委員会を開会いたします。  補助金等の臨時特例等に関する法律案を議題といたします。本日は水産関係の審議を行うことになつております。政府からは清井水産庁長官が出席しておられますから、御質疑のおありのかたは御発言願います。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 先ず第十三条の漁業調整委員会に関する国の負担の点につきましてお尋ねいたしたいと思いますが、今日は農林大臣がお見えになるというので、そのつもりで私も出て来たのですが、農林大臣がお見えにならないので極めて事務的な問題をお尋ねいたしたいと思います。その前に農林大臣は次の委員会には出られることになつておりますか、委員長にお伺いいたします。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) まだはつきりしておりませんが、できるだけ出席方を努力いたします。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 この調整委員会に対する国庫の負担は従来全額国庫となつておつたのですが、従来とてもこの漁業調整委員会の費用が非常に少いというので、地方でしばしば我々はその不足に対しての実態を聞いて、何とか増加してもらいたい、これだけではやつて行けないということを聞いておつたのですが、当局のほうではそういう点をどういうふうに見ておられますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) お話の点につきましては、従来漁業調整委員会の関係の費用、特にその運営につきまして、いろいろ現状ではなかなか予算が十分でないので、従来の予算にもまして必要な事務費等を中心として予算を増額してもらいたいという趣旨の陳情がしばしばあつたのであります。私どもといたしましても、漁業調整委員会の使命に鑑みまして、当該漁業調整委員会がその附近におきます海区の諸般の漁業調整上極めて緊急な仕事をしておるわけでもありますし、又法律上いろいろ委員会に与えられた仕事もありますので、この重要性に鑑みまして、何とか漁業調整委員会の費用を従来よりも増額をいたしたい。こういう気持を私どもも実は皆持つておつたのであります。事務的には大蔵省ともいろいろ相談をしたのでありますが、財政上等の理由から、むしろこの問題につきましては、新らしい予算項目を追加するということができなかつたのであります。その上になお全額の分が三分の二になるというようなことになりましたので、総額におきましては相当の金額が二十八年度に比して減額されるという状況に相成つておるのであります。私どもといたしましては、委員会の重要性ということは少しも変らないのでありますので、この問題につきましては、今後委員会の運営状況等に鑑みまして、あらゆる機会を通じて、委員会の活動が円滑に行くように今後努力いたしたいと思います。それについて必要な予算が講ぜられないといたしますれば、今後又私といたしましても、大蔵当局とも相談をいたして参りまして調整委員会の使命達成に努めたいと考えております。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 二十八年度までは全額を国庫で負担していたわけですが、その全額と称するのはどういう基準によつて全額ということになつたのですか、清算払のようなことになつておりますか、それとも初めから推計で全額というものをきめたのか、その点はどうなつておりますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この問題は清算払ということではなしに、一定の基準を立てて、一般交付金といたしまして国庫補助する、こういうふうに考えるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 その交付金の基準はどういうふうな基準ですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 基準と申しますと、的確に御質問の趣旨に副えるかどうかわりませんが、私のほうとしましては、予算に計上いたしましたときの単価があるわけであります。委員会委員手当、委員旅費、書記の俸給、今回これが全額が三分の二になつたのでありますが、それぞれ予算を計上いたしましたときの単価がございますので、単価に当該県における費用を乗じました金額を基礎といたしまして、それぞれ各府県にその予算額を配付いたしておる、このような形で事務的に運用するようになつておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうしますと、この基準というものが非常に低いということから、従来不足を訴えたということになるのではないかと思うのですが、例えば委員会委員の旅費が何がし、或いは事務費がどれだけとか、事務費はどういうふうに割出されておりますか、一人当りの事務費で行つておりますかわかりませんが、そういつたような基準が非常に低いというようなことから、この経費が足らん足らんということを頻りに言つておつたのじやないかと思いますが、その点如何でございますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 確かにその点もあつたかと思われます。予算の内容といたしましては、委員の手当、委員の旅費、書記の俸給、旅費、それから町村の補助員の手当等でありまして、事務費としては極く僅かしか実は予定していなかつたのでありますが、俸給単価につきましても、いろいろ従来から県庁の他の職員と比較して或いは少いのじやないか、こういうふうな意向もあつたのであります。又事務運営上の事務費が足らないので、それを増額するようにしてもらいたい、こういう主張もあつたのでありますが、我々といたしましては、単にこれは今までの漁業調整委員会のみならず、実はほかの部分との均衡を見合いまして、一方予算的には均衡のとれた実は俸給を計算いたしておつたのであります。併しながら全般的な問題といたしまして、県庁の全然関係のないほかの仕事に従事するかたと比較すると、いろいろ問題があつたのじやないかと思つているのであります。私どもといたしましては、今後俸給等につきましては、これは簡単には参らんかと思いますが、他に比較して低いということではならんのでありまして、これは他の同じような仕組の職員と同じように持つて行きたいと考えております。事務費につきましては、成るほど非常に僅少な事務費しかございませんので、委員会の運営上問題があるということが言われているのであります。私どもも一部には確かにそういう点もあるかと思いますが、何とか今後予算折衝において、事務費等の増額をいたしたいものだというふうには考えておるわけであります。只今のところでは、昨年と大体同程度の金額が、事務費については全額の部分が三分の二になるという現状であるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 今度のこの法案によりますと、従来国庫で持つておつたものが、政令に定めるところによつて経費を負担する、こういうふうになつておりますが、その政令でどういうふうに定めるつもりでございますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 一応政令ということになつておるのでありますけれども、予算の実際上の査定のきまりました内容といたしましては、従来の総額を計算いたしまして、三分の二を掛けましたのが予算に計上されておりますということになりますので、水産庁は三分の一ということを中心として考えております。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 これはすべて補助員も事務費も委員会の費用も全部三分の二でありますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 委員会の関係の委員手当と委員旅費等については、これは全額であります。ただ事務に従事する書記が約四百十五人ばかりおるのでありますが、の書記の俸給が三分の二になりましたのと、町村部落等の補助員の手当がやつぱり同様に三分の二になつておるのであります。本来の委員会の委員の手当は従来通り全額であります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 他の法案については二分の一とか、或いは三分の二とかいうふうにはつきり書いておるんですが、特にこの十三条については政令で定めるということにしたのはどういうわけですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 特段に意味があるということにつきましては、ほかとの本質的な差はないかと思うのでありますが、ただ、只今申上げました通り、同じ漁業調整委員会の費用の中でも委員手当のごときはまあ全額である、或いは俸給については三分の二というふうに、いろいろ中に全額とか、三分の二とかいうようなことがありますので、特にこれは「政令で定めるところにより、」というふうに書いたものと考えるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうしますと、この三分の二ということになると、三分の一は地方に負担させるということになるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 従来が全額でありまして、それからこれが三分の二になつたのでありますが、事務折衝の経過を申上げますれば、残りの三分の一には当然地方に参ります金額の中には積算されておる、こういうふうに解釈しておる次第であります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうしますと、他の農業委員のようにやはり地方交付金と言いますか、そのうちに……。(「少しも聞こえないのですがね」と呼ぶ者あり)

千田正無所属クラブ

○千田正君 今の秋山委員の御質問に対する水産庁長官のお答え、何かよく聞こえないのです。希くはもう少し高く一つお願いします。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 地方に交付する金の中に含まれておるということはほかの補助金の場合にもよく説明があつたのですが、それと同様に漁業調整委員会に対する費用もやつぱり同様な意味合において交付されるわけですか。従来は平衡交付金と言つておりましたが、そういう中にこの三分の一というものは含まれて行つている、こういう意味ですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今御質問がありました点でありますが、その点は私が先ほど申上げました通り、三分の一については大蔵省との事務折衝から申上げますれば地方へ交付する分に入つておる、こういうふうに解釈いたしますので、同様なほかの職員に対する場合と同様に、いわゆる従来平衡交付金と言つておりました金額、即ち国から県庁等へ交付する金額の中にその残りの分が含まれておる、こういうふうに私は考えておるのでまありす。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうしますと、今のお答えでははつきりしておらんようですが、この三分の一に相当する額はどれくらいになりますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 総金額かう計算をいたしてみますというと、これが仮に改正がならないというふうに考えますれば約一億三千八百万円の金額になるのでありますが、今回のように改正をいたしまして、書記等の俸給を三分の二にするということにいたしますと、その金額が約九千七百万円ということになりまするので、その差額は約四十万円程度のものではないかと私は考えておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 その四千万円がそつくり地方交付金の中に織り込まれると言われるのですが、それは水産庁長官は確かに織り込まれておるということを御承知ですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) その点は私どもの従来の交渉の経過から申しますれば、当然その中に入つておると思うのでありますが、ただ御承知の通り従来の平衝交付金は財政上豊かな地方に対しては交付をしてなかつたかと思うのであります、一部につきましては……。こういう関係で、これが理論的に全部行くということにはなつていないかもわかりませんけれども、私どもの考えといたしましては、地方へ参ります従来の平衝交付金の積算の中にこの三分の二の残りの三分の一が積算されておるものと考えておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 あなたはそう考えておられても、入つてなかつた場合にはどうなりましよう。これはいずれの場合にもそうですが、紐付きでないのです。全般的に引つくるめて交付金というものが行くのであつて、これは地方庁においてそれぞれ処理しておると思うのですが、そういう場合に今全額で補助するものもあり、三分の二しか行かんものもあるといつたような場合に、この内輪では一体どうなるかということが不安になるのですが、この不足額というものに相当するものが行つておるかどうかということが、当の水産庁がはつきり確認しないで行つておると思うでは、地方で若しそうでなかつた場合には非常に困ると思うのですが、これは他の農業の場合でも頻りに質疑が交された問題でありますが、そういう場合に勢い人員を整理しなければならんのじやないか。先ほどから私がお尋ねしておるように、又長官もお答えしておるように、元々この全額行つておつても非常に少ないということはまあどこへ行つても聞く問題なんです。費用が非常に少くて困る、自由な活動もできんというようなことも言つておるのですが、その上にこういうものが不足して行くということになると、いよいよ調査委員会の活動というものはできなくなるんじやないか。そうすると、困る上にも更に困つて来て、人員整理等のところに入つて来る虞れがありはしないかということを農業委員の場合と同じように我々も心配するわけなんですが、その点はどういうふうにお考えになりますか。紐付きでない場合にはそういつたようなことも相当懸念される。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) その点でございますが、これは地方の基準的な財政需要の計算の中に調整委員会の費用というものは計算をされておるのでありまするから、その分だけが特定して紐付きにはなつて交付されないことがありましても、財政需要の中に計算をしてあります以上は、当然この部分が県の財政需要として正式に計算されておる、従つて総額としてこれが積算の中に幾らか入つておる、こういうふうに実は考えておるのでありまして、従つて各県といたしましては、これに所要の金額を充てるものと私どもといたしましては期待をいたしておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 そうすると、水産庁としてはそういうふうにお考えになつておる。で、その不足額が何ほど付けられておるかということは、最初予算を組む場合に大蔵省なり、何なりでこの漁業調整委員会の不足に対する分というものは大体きまつておるのじやないかと思う。それをお確めにならずに言つておるのであるか、若しわかつておればその金額をお聞きしたいと思います。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) いや、今の点は只今私が申上げた以上には出ないのでありますが、積算の基礎にはつきり入つておるということでありますので、当然差額につきまして地方において政府から受けました金額のうちで充てると、こういうふうに私どもは考えておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 今お話の中に富裕府県に対しては交付金のうちに入らない、その他の府県について入るということでありますが、そうすると、漏れたのは何がしかということが水産庁ではわかつておらんのですかね。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 金額的にはつきり私ども確かめておりません。併し考え方の建前としてそういうふうに計算されておりますので、当然そういうふうになるものと私どもは考えておるのであります。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 若しその額がはつきりしていないということならばお尋ねしても意味がないのですが、我々としてはそのために従来非常に少いというところに対して、更にこれが削減されて行くということについては非常なまあ不安を感じておるわけですが、それはまああとで又別の機会にお伺いすることといたしまして、一応この十三条ではその程度にいたします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この漁業調整委員会等、漁業調整に関する事務は国の事務ですか、地方の事務ですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 事務の性格としては国の事務であるというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 地方財政法の十の四の八にこれが出ておるのでありますが、この第十条の四というのは、「もつぱら国の利害に関係のある事務を行うために要する左の各号の一に掲げるような経費については、地方公共団体は、その経費を負担する義務を負わない。」こうあつて、この中の八に、この漁業調整に関する事項として、この漁業法の部分の委員会に関する金が全額国庫負担、こうなつて出ているわけです。この地方財政法に示す性格が当分の間ということで変つてしまつたのです。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 実はこのお尋ねの点は確かに問題の点であつたのであります。この点につきましては、私どももこの問題の性質に鑑みまして、初のお話の条文の十条の中に、十条の四に、「漁業関係の調整に要する経費」ということで、「もつぱら国の利害に関係のある事務」ということになつておるのであります。従つて十条の四によりますと、地方公共団体は経費を負担しないということであつて、今までは参つて来たのであります。今回の改正によりますというと、その点が変つて来なければならんのであります。で、無論仕事の性質がこれによつて国の事務から本質的に変つてしまつたというふうに私どもは考えないのでありますが、ただ経費をこういうふうに国と地方とが分担をして負担をするということになります以上、当然地方財政法というものを改正をしなければいかんと、こういうふうに実は考えておるのであります。そこで改正をいたすといたしますれば、第十条の中に、地方公共団体が法令に基いて実施する仕事というのがございます。この部分に該当する仕事になるものと思います。この場合は当然経費の全部又は一部を国が負担するということになりますので、仕事の一部分として実施をいたすことに当然なると思うのでありまして、この問題につきましては別途地方財政法の改正の案が進んでいるというふうに私は考えておる次第であります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 「当分の間」というこの特例によつて漁業法に示されている漁業調整委員会というものの事務の性格が変つたといういうのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 私は「当分の間」ということによつて調整事務が国の事務であるという根本的な性格は変つていないのだと私は考えております。併しこの法律に基きまして、第十条で法令に基いて行う義務と仕事と、こういうふうになるものと私は考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたの御説明ですと、こういう特例で改正するから、地方財政法のほうでもこの「もつぱら国の利害に関係のある」というものでは国が全部負担するのだというところから移し替えるのだということですが、移し替えるようなことが特例で、而も当分の間、而も衆議院は一年間という限時立法にして本院に廻しているのです。それによつて移し替えることができるという根拠があつたら示して頂きたい。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 根拠と申しまするか、私が御説明申上げました意味は、今回のこの改正で国の仕事であるという漁業調整の仕事の本質は変つていない。ただ経費の分担が今までのように国が全部負担するのではなくて、今度は国と公共団体が一部まあ負担し合うということになりますので、仕事の性質は変らないのです。財政の負担の区分が変つて来たという形で、財政法の改正を要するということになるのじやないかと私どもは考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そんなでたらめな勝手な答弁というものがありますか。地方財政法というものは国の財政法と並んでいる財政に関係する基本法ですよ。国が全部又は一部を負担するということならその条項にこれは入つているべきものだ。専ら国の利害に関係がある事務であるという認定があつたからこそ、この十条の四に入つたものなんです、地方財政法はですよ。全額専ら国が負担するものと、或いは法令に基いて国並びに地方が、国が全額、或いは国と地方とで負担するというようないろいろな条項をそれぞれ区別して性格を明らかにしているのが財政法の建前なんですよ。それが一年間という、当分の間という限時立法を以てこの基本法を移し替えるというような行為があなたできると思うのですか、その点を聞いているのです。財政負担と事務の性格とは別問題であるということはおかしいじやないか。もつぱら国の利害に関係ある事務だという性格が動かない以上は、これはもつぱら国が負担するのは当然じやないですか。私はそういう意味合のことをお尋ねしている。事務の性格が変らなければこういうことを変えようがないじやないか。而もあなたがおつしやる通り、当分の間ということで本法に示されている事務の性格が変るなどという、そんな法律解釈はどこにもない。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) お話の御趣旨でありますが、私は今回の法律の改正によりましても、漁業の調整の仕事の本質は変つてないと実は私は考えるものであります。又同じことを繰返すようなことになりますが、やはり負担が変つて参る。仕事の性質は変らないけれども負担の状況が変つて参りますので、当然地方財政法の改正の要がある、こういうことになるのじやないかと思うのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 漁業法に規定されている事務の性格と現行法における地方財政法とは見合いになつて出ているものなんですよ。それが漁業法のほうは当分の間ということで、事務の性格が変らなければ地方財政法の改正も当分の間の規定を以て改正するのが筋じやないか。例えば十条の四の八について字句を挿入して、この項については当分の間何しろということで措置すべきでないですか。それを当分の間という特例によつて基本法である地方財政法のほうを移し替えてしまう。事務の性格が違わんのに移し変えてしまう、そんなことができるか、それを聞いている。当分の間の特例としての規定なら地方財政法の改正も特例的なこれを規定にして移し変えることはまかりならん。そしてこの特例法が一年経つて廃止になるならば自動的にこの十の四というものは生きて来なくちやならんじやないか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) お話の御趣旨の点はわかるのでありますが、ただ私も同じことを何度も説明することになるのでありますが、漁業の調整の法律上の性格というものは変らないものだというふうに考えておるのであります。従つて経費の負担が、国が全部負担するということから一部国と地方公共団体が分担し合うというようなことになるわけでありまして、法律上の性格は変らないけれども、経費の分担の方法は変るということはあり得るんじやないかというふうに考えますので、その問題につきまして財政法の改正が裏付けとしてあるんじやないか、こういうふうに実は考えるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたが最初おつしやつたことは、この特例法ができたから自動的に地方財政法をいじくつたというのです。私はそうでなくて、地方財政法をいじくつた、そういう建前でこの特例というものもその範囲内で可能性が出て来た、こういうふうになるなら私は筋が通らんと思うけれども、特例のほうを直したからといつて、地方財政法で厳として、もつぱらこれは国の事務として国が責任を負担するというこの条項の中に入つているものを、財政負担は自由勝手にできるんだということで動かせるという、その観念そのものが間違つているということを申上げている、私は地方財政法を独自な見解を以てこれはもつぱら国の事務とはしない、国と地方との負担に移し替えるということで移し替えると、そしてその負担の割合については特例を以てこういうふうに示して来るというなら或る程度私はわかる、これはわかる。けれども特例法であつても本法の性格は何ら動かない、それと見合うようになつている。この地方財政法ではもつぱらこれは国の負担だときめておるものを、何の根拠があつて移し替えることができるか。財政的な負担の裏付けというものが国の事務であるという性格から出ている、国がもつぱら負担をするということもそこの性格から出ている、それをこれは国の事務だけれども、もつぱら負担することになつておるんだけれども、当分の間はそうしないんだということはこの立法の精神というものに反しておるじやないか、この漁業法という立法の精神に反する行為をあなたたちは行なつているじやないか。そういう解釈もあろうけれどもとか、あるまいけどもとかということではないのです。私の尋ねているのは、地方財政法は基本法なんですから、国と地方の財政負担の区分を明示したものだ、だからあなたのほうは特例からこの地方財政法を直して行くという考え方はこれはおかしい、地方財政法を直すことによつてこの特例ということ自身も可能になつて来る、そういう考え方でなければならん、私はそう思う。そんなに勝手に都合によつて、事務の性格が変らないのに財政の負担の区分を変えられたならば、これは地方は困りますよ。国に勝手なことをさせないがために地方財政法というものができているのですから、だから私はやるとするならば、当分の間だから十条の四というものの八も当分の間これは実施しない旨の附記がなされるほうが、これが正しいのであつて、移し替えてしまうというなら移し替えたら、これは事務の性格は違うのですよ、地方財政法においてはそういうことはおかしいじやないか、そういうことを私尋ねている。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) お話の、御意見の御趣旨はよく私も了解をいたしたのでありますが、確かに私どもといたしましては、今回の改正によしましても漁業関係の調整の経費というものの法律の性質は変らないと実は考えておるのであります。ただそこに財政上の負担の区分が変つて参りますので、これが地方財政法との関連を生じまして、お話のごとくに地方財政負担の基本法ということは、これはそうであろうと思うのでありますが、地方財政の法律と今回の法律と両方の見合いにおいて私どもは当然地方財政法において所要の改正が加えらるべきであると、こういうふうに実は考えておるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それで事務の性格が変らんということはどういうことなんだ。この地方財政法をお読み下さい。もつぱら国の利害に関係がある事務というものから移し替えたら、これは事務の性格が違わないと言えますか。私はあなたの事務の性格が変らないという前提があるから先ほどからの質問をしているのです。移し替えたら事務の性格が変るじやないですか。わざわざもつぱら国の利害に関係あるという条項を地方財政法で規定した趣旨というものを蹂躪しているじやないのですか。その他にも法令に基くものでは全部国が負担する条項もあるのですよ。けれどもそれに入れないでわざわざ十条の四に入れて置く立法の精神というものは蹂躪されているじやないですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) お話のごとく確かに十条の四ではそのことをはつきり実は明記はいたして、「もつぱら国の利害に関係のある事務」ということで、国の事務をしてやつておるのであります。今回の法律の改正によりまして、これは一年間、当分の間、まあ一時的には経費を一部国と県とで分担し合うということに相成つておるが、私といたしましては、漁業調整の関係の仕事が今回の改正によつて本質的には変るとは思つていないのであります。併しそこに財政上の負担が変るという意味合においては現在の地方財政法においても所要の改正が加えられるべきではないかと、こういうふうに実は考えているのであります。同じことをお答え申上げるようでありますが、私としてはそういうふうに考えている次第であります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 だから地方財政法で移し替えるということは地方財政法をお読みになればわかる通り、事務の性格が変るのですよ。そうでなくただ法令に基く負担において国が全額負担し、或いは国と地方がそれぞれ割合をきめて負担するという条項も地方財政法にあるのです。であるけれども、わざわざそれに入れないで、もつぱら国の事務として規定されておるものを移し替えるということは事務の性格が違うのじやないか、私は答弁は同じだ同じだと言うけれども、私も質問を同じ質問をするのです。あなたは間違つているのですよ。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 確かに私のほうといたしまして考えますことは、法律上の事務の性格がまあ変つていない、併し法律上この国の事務ということがありましても、経費につきましてはやはり全額国が負担する場合と、それから地方経費の負担が変る場合とが考えられるということにもなりますので、経費の負担が変りますれば、それに伴う財政上の法律の改正が当然伴つて参らなければならないと、こういうふうに考えるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたの言うことは何言つているのかだんだんわからなくなつて来る、あなたの言う意味のは、地方財政法で別な条項でちやんと出ているのです。あなたの言う趣旨なら何も十条の四なんというものは必要はないですよ。包括的な条項のほうに入れておいて然るべきものなんです。それをその条項のほうに入れない。即ち法令に基いて国が全額或いは国が一部負担する、そういう条項に入れないで、もつぱら国の利害に関係のある事務という規定をし、その規定でこう入つている以上は、飽くまでもこれはもつぱら国が全額を負担する事務なんです。そういう本法がこの特例的な当分の間という臨時立法を以て移し替え等のことができるか、立法上そういうことができるかということを聞いているのです。あなたの議論から言うならば、初めから十条の四などは必要でない。それなら何のために十条の四ができたか御説明願いたい。水産庁の長官がこの漁業調整委員会の事務は国の事務であるということが確認されておつて、もつぱら国の利害に関係があるということを確認しておりながら、これを一部負担になるようなものに移し替えるようなことを易々諾々と承認するなんということは以てのほかです。直すならば地方財政法上直して事務の性格も変えて、そうして事務の性格も変えたのだ、これはもつぱら国だけに利害があるのでなくて地方にも利害がある問題だから、共同してこの財政負担をすべきだ、こう事務の性格を変えて十三条の特例をしたというなら私は認めるけれども、あなたの立論の根拠はそうでないのですから……。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 御議論の御趣旨はわかるのでありますが、私といたしましては、漁業関係の調整の仕事は今回の改正によつては変らない。併し国の負担と県の負担分との間に調整を要しますので、法律の改正は、地方財政法の改正は必要になつて来る、こういうふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 では地方財政法の十条の四というものはどういう根拠があつてここにこの問題が記載されておるのか、御説明願いたい。なぜ他の条項である国が全額或いは一部負担するという条項に入れないで、わざわざここへ記載してあるか、その根拠を御説明願いたい。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) やはりこれは漁業調整の仕事がもつばら国の利害に関係のある事務であるということでありますので、ここに明記されておるものと考えます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それなら十条の四は、もつぱら国に利害のある事務の財政の負担の点を明記したものなんです。それなら今あなたの言う通りならば、もつぱら国の利害に関係のある事務であることがはつきりしておるものを移し替えることができますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 確かに第十条の四で特記してありますのは、この漁業調整の仕事は国の事務であるということがはつきりいたしておりますので、この点を明記したのでありますが、今回の措置につきましては、法律上の性格は変らないけれども、財政上の取扱いを今回一時変えるということでありますので、やはり財政法の改正をこの点から見ていたさなければならんというふうに私考えます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたの言うことは支離滅裂ですよ。地方財政法においては、もつぱら国の利害に関係のある事務というものは全額国が見なければならんということを規定しておるのです。ところがあなたの言うのは、漁業調整委員会というものはもつぱら国の利害に関係のある事務だということを明言しておるのじやないですか、明言しておるならば、これはもつぱら全額を国が負担しなくちやならんじやないですか。それを財政上では自由に操作できるのだということはどういう根拠があつて言えるのですか、その根拠をお示し願いたい。地方財政法では十条の四でもつぱら国の利害に関係のある事務は国が全額負担するといつておる。それでこの漁業調整委員会の事務はその事務に該当するというので明記しているのです。あなたのおつしやることは、もつぱらこれは国の利害に関係のある事務だということは今日においても確認しておるのです。確認しておきながら、そうして国の負担する分は逃げてしまつて、そうしてこれを削除して別なほうの条項に挿入するなんて、そんなことが論理的にできますか、あなたが確認している限り……、そんなでたらめな財政操作を禁ずるがためにこそこういうことを明記しているのです。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) お話の御趣旨はよくわかるのでありますが、私どもといたしましても、調整委員今の経費が国の事務に基く経費であるということは、私は今でもそう考えているのであります。ただ財政上の問題といたしまして、片方は十条のような規定もあるのでありますが、私どものほうは仕事の性格は変らないけれども、財政上の負担が変ることによつて、地方財政法についてもいろいろの改正が必要じやないか、こういうふうに考えているのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたはもつぱら国の利害に関係のある事務だということを確認していながら、財政の都合で横つちよにひん曲げられたことも確認するとは何ということですか。ちつとも論理が一貫しないじやないですか。そんな答弁なんてありますか。少くとも私たち地方財政法でも漁業法でも立法した立法府に対して、あなたそんな答弁できますか、先ほど来確認したことから言つて……。負担の区分を明記するがための基本法が地方財政法です。而もそれは事務の性格から割出して来たものなんです。ところがその事務の性格は変らない、変らなければ当然国が負担することを明記しておる。併しその十条の四のこれは前文と申しますか、その趣旨を無視して、内容としての八だけを削り取つてしまう、そんな立法措置ができますか、あなたの立場に立つて……。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 私の考えは先ほど申上げました通り、今日でもなお法律上の性格はちつとも変らない。併し今回のように、一時ではございますが、財政上の措置が変るということによりまして、地方財政法の変更をしなければならんものというふうに考えておるのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 立法の趣旨なり事務の性格が変らないで……、地方財政法では事務の性格に基いて財政負担の区分を明記しているにもかかわらず、それらにかかわりなしにあちこちと財政負担を移し替えるなんという、そんなことはできるのですか。そんな勝手なことを許さないがために地方財政法というものがあるのですよ。事務の性格に見合つて財政区分というものはできるのですよ。だから早く言えば、水産庁長官としては本意でなかつたけれども、やられたのだからこういうことになつたので、私は責任は負わないと言えば、一番私は納得するところなんです。(笑声)けれどもあなたとしてはそう言えないから、同じことを繰返し繰返し言つておるけれども、そんな答弁では満足できません。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは同じことを申上げることになるのでありますが、今度の趣旨は了解できるのでありますが。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 了解できたら何とか言つたらいいじやないか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 御議論の節は私は了解できるのでありますが、地方制度の性格というものと……、地方財政上の仕事の性格というものと、財政負担というものを別個に考えまして、法律上の性格は変らないけれども、財政負担の変ることによつて、これを今の財政法について法律的な改正が必要ではないか、こういうふうに実は考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 逆立ちしているよ、あなたの言うのは……。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今の小笠原委員の質問に対する水産庁長官の答えは、これはいわゆる小笠原君としましては、立法の立場から、立法の精神及びその基本としての地方財政法が制定された理論的立場から論じているのであります。長官としては、いはゆる行政上立法すべきところの立場じやないのでありまして、行政上何とかして今の財政困難な折から、こういうものを削らされるような立場におかれておるので、何か便宜立法でもして、多少でもこの政府の趣旨に副うようにしてもらいたいというのが意向だろうと思うので、それを法律的にこれを論じて行つて、変えなければならいとか、そうしなければならないとかいうことは、これは理論が成立たないと思うのであつて、政府当局として求めることは、お願いじやないのですか。私はその点を水産庁長官に聞きたいのですが、こういう立場で止むを得ず出したのであるから、何かの方法においてこれを考えてほしいと、立法機関に頼む、こういうふうに出たほうが、この臨時特例法の出た理由でもあると思うのであつて、立法機関としての我々としては、やはり法的根拠に立つて堂々とこの問題は論じなければならないことになると、永遠の平行線であると私は思うのだが、その点について長官はどう考えますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 法律上の事務の性格については、私はまあ変らないというふうに考えておるのでありますが、今回今まで金額を負担をいたしまして、これがまあ十条の四が根拠になつて出ておつたわけなんであります。今回これが一部国、一部地方ということになりますので、まあ私といたしましては、現在の十条の四というものの規定がそのままではあり得ないと思う。何かそこに改正を加えなければならないことがあるのじやなかろうか、事務的に申しまして……、というような気持がいたしておるのであります。そこで先ほど来小笠原委員の御質問に対しましてもお答え申上げておつたのでありますが、十条の四でやつておるのに、それが現状が変るということになりますので、そこに何らかの措置を講じなきやならないのじやないかと私は感じておるのであります。そこでまあ先ほど来の御質問に対して、私の意見を申上げておつたわけでありまして、現在の十条の四の法律そのままの形では、ちよつと法律的におかしいことになるのじやないかと私は考えておるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 今あなたの設論を、飽くまでも前提を動かさないで推し進めるならば、十条の四の八を移し替えることではなく、八はそのまま八で置いて、これを当分の間眠らせるという立法をすべきじやないか、そうでなかつたら筋が通らんじやないか。それを移し替えてしまつたら事務の性格は変るのです。そしてもつぱら国の利害に関係ある事務ではないということを認めるのだ。そうしてこの当分の間というと、臨時立法がなくなれば、又地方財政法のほうへ戻して来る、こういう形になるのだ。ところがこれは戻すかどうかということについては、ここらは相当私は疑義を持つている。この臨時立法がなくても、もう恐らく戻さないのじやないかと想像される。戻されなくなつたら、なおのこと事務の性格は既成事実として変つてしまうのじやないか。だから私は立法論として、特例から本法を移し替えるということはいかん。ただ特例ということは眠つておることなんだ。本法のうちの一部分が眠つているだけのことであつて、やめられたのじやないのだ。そうい建前からお話しているのですよ。あなた自身私の趣旨は了解すると言つているのだが、了解はするけれども、あなたの意見も曲げないというのですか、何か成るほどと気の付くことはござんせんか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今のお話、まあ先ほど来いろいろお話を承わつているのでありまするが、まあこの法律上の解釈のむずかしい問題になつて来ますと、これは私一存でその責任あるお答えは実はいたしかねるのでございますが、私といたしましては、今までは十条の四が全額……、十条のこれに基いた仕事は、一部国家で負担する場合もあり得るということになつておりましたが、十条の四が十条のほうに変るということになりまして、この法律上の仕事は変らないのじやないかと私は実は考えておつたことを率直に申上げたのであります。それについて根本的な御質問があつて、それでは仕事の性質が変るのではないか、こういうような御質問でございましたが、この点につきまして、私ども水産庁の……、私だけの考えといたしましては、その点につきましては、やはり若干問題があるかも知らんけれども、そうすること以外に方法がないじやないかということは考えておりまするものでありまするけれども、併し御質問の御趣旨に、或いは御意見によりますというと、十条の四から十条に変えることによつてこれは根本的に仕事の性格が変るのではないか、こういう御疑問であります。私は仕事の性質は変らないというふうに実は考えており、而もなお且つ変らないものを持つているから、十条に移し替えができるのではないかという実は考えを申上げたのでありますけれども、その点は根本的に考えが違うのでありますけれども、この点大体どういうふうに本質的にこれを法律上改正するかという点につきましては、これは財政法の関係としては、私として責任あるお答えは実はできないのでありまして、これは私ども関係のほうとも十分、どういうふうな措置をするかということも相談をしてみなければ、はつきりした責任あるお答えはできないのでありますが、私といたしましては、十条の四のこのままの形では送り得ないのである。何らか地方財政法について所要の改正を加えることになるのではないか、こういうふうに実は考えているわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 では私はこれ以上申上げませんで、あと関係者から正式に御答弁を願いたいのですが、私の申上げていることは誤解されては困るから申上げますが、財政負担の区分を変更するということならば、地方財政法を先にいじるべきである。そうして道をあけておいて、特例法というものがここに出て来ることができる。それを便宜的に、政府の言われるように、特例を財政の都合上作ろうとして、それに辻褄を合せようとして地方財政法をいじくるというこの考え方は、もう真つ向からこれは否定しなくちやいかん。そういう建前で私は立論している。この点だけは明快に申上げたい。あなたたち行政府の都合や便宜で勝手に法律がいじくられて、我々の慎重審議して、これを是なりとした立法が、そちこちに曲げられるというようなことならば容認できない。こういう建前で質問しておつたものだということだけは長官おお聞き取り願つて、関係者とも話をして明快な御答弁をお願いしたい。それだけです。

千田正無所属クラブ

○千田正君 長官にちよつとお尋ねするのですが、大体今度のこの補助金等に対する臨時特例法なるものは、大蔵省が主としてこの緊縮財政、均衡予算を作る関係上、各省に当つて適当な問題を提出させた。そうしてこういうような内容を見るというと、誠に支離滅裂な法案でありますが、こういうものを作つたのだろうと思います。それで先般大蔵大臣にここに出席してもらつて、そして漁業関係の三つの法案を聞いた場合に、大蔵大臣のお答えもしどろもどろなんであつて十分承知しておらない。これは農林当局である水産当局が出して来たのだから、おれたちはやつたのだという意味の答弁をしたはずであります。そうなるというと私は長官にお伺いしたいのですが、こういう今の立法的な問題、いわゆる財政法等の基本法にまで改変を加えなければならんような問題を、大蔵省の慫慂によつて水産庁としては、事務当局としては、この程度のものはこうしていいんだという意味でこれを出されたのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この点につきましては、大蔵省と我々事務当局の間で非常な実は問題があつたのであります。私どもとしてはこの間も申し上げましたように、海区漁業調整委員会が非常に重要な仕事をしております。只今議論が出ましたけれども、専らこの事務をやるのだというようなことで、是非これは従来通りの線で行くべきだというふうな考えを、私どもとしては持つておつたのであります。その他の問題もございますけれども、いずれにしろ、私どもといたしましては、水産行政を円滑に実施するという立場から申しますれば、むしろ所要の予算を増加こそすれ、減額するとか補助率を変えるということについてはよほど問題である。むしろ根本的にいろいろの問題が起つて来るという考えを持ちまして、実はいろいろ相談をしたのでありますが、結局事務当局との相談といたしましては、全体のいろいろな諸般の事情も睨み合せまして、こういうことで行こうということになつたのでありまして、もう最後的に私どもは承諾をいたしておるのであります。いろいろ問題があつたのでありますが、私どもといたしましては、なお今後これの裏打となります行政事務につきましては、なお一層今後努力いたしまして、円滑を期して行かなければならんと考えておるのでありまするが、ただこの問題につきましては、私どもも同意いたしておるのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 私は予算委員の一人として水産問題を考えた場合に、水産関係の予算というものは本当はもつと拡張しなければならない。一番いわゆる農林省の中においてしわ寄せになるというのは水産庁であるとか、林野庁であるというようなところに予算のしわ寄せが来て、而もそのうちの一番弱い水産庁にしわ寄せが来ておる。水産庁から予算を削る。あなた方の立案したうちからは予算を削るような余裕がないのですね。私が見た場合においては……、にもかかわらず、これを削られるということは、結局大蔵省自体なり、或いは水産庁じやなくて、もつと大きい農林省の立場から言つた場合においては、水産庁というものの、水産というものに対する、日本の水産という基礎産業に対するところの考え方を全然了解してないのじやないか。間違つておるのじやないかということを我々は考えたが、今日零細漁民の一番苦しんでおるようなところ、いろいろ問題が惹起するようなところにおける漁業調整委員会の予算であるとか、或いは次に起きて来るところの零細漁民を保護するための補償であるとか、補助であるとか、或いは漁船保険とか、水産庁の予算というのはぎりぎり一ぱいのところに来ておりながら、なお且つこういうもの削らなければならないというのは、大蔵省にあなたたちは押しまくられておるのだ。今あなたのお答えから伺うと、本意じやないけれども、国の財政の立場から止むを得ないというように我々は受取れる。我々は本質的にこれを掘り下げて行つた場合に、水産庁としては、又零細漁民の立場から言つても、日本の水産行政の面からいつても、これはこういう臨時立法などをして削るべきものでないと私はそういうふうに考えておるのでありますが、あなたの考えとしてはもう止むを得ないから、出さざるを得なかつた、こういうようなお答えでありますが、そうですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この点は先ほども申上げたのでありますが、調整委員会の運営の状況並びに今後のこの事務の状況或いは水産増殖等の関係から見まして、私どもとしましては、今までの予算では不十分であつて、何とかしてこれを拡充いたしまして、そうして所要の目的に副うようにというふうに努力をいたしてはおつたのであります。併しながら諸般の事情によつてこういうふうな結果に相成つたのであります。私どもといたしましては、今後この問題につきましては努力いたしまして、委員会なり或いは損害補償の面等につきましては事務的には予算その他の問題として努力いたして参らなければならんのでありますが、今回の措置につきましては、実は止むを得ないのではないかというふうに考えておるのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 いずれ農林大臣に対して本質的なお尋ねをいたしたいと思いますので、私の質問は又改めて申上げたいと思います。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 十三条について御質問ございませんか。速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。  第十三条につきましては一応この程度にしておきまして、次に移りたいと思います。

千田正無所属クラブ

○千田正君 第十五条ですね、これにおけるところの補助を削られたことで一番困るのは、私は貧弱な県、而も沿岸漁民の、零細漁民が浅海増殖その他において非常に困ると思うが、特に削つた理由はどういうところにあるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは私どもといたしましても、浅海保護の問題なり、内水面の問題なり、或いは極く近場の問題について資源保護法の見地に立つていろいろ必要な施設を考えていたということは御承知の通りであります。そこで私ども一般的な予算といたしましては、内水面或いは浅海等につきましても、いろいろ努力はいたして来ておるのでありますが、この問題につきましては、実は御承知の通り、これは水産資源保護法に基きまして、一定の線の保護水面というものを指定いたしまして、これによつて指定された区域について、いろいろ調査をするためのこれは事務費の補助であるのであります。そこで考え方といたしましては、事務の内容は極めて重要でありまするけれども、これは内容が傭船料なり或いは人夫賃等の事務費でありますので、而も金額から申しますると、一県当りからすればいろいろ問題はありますけれども、総額がこの程度の金額でありますれば、多少この点について補助率を変えても、財政的には大して負担にはならないという考え方から、これは私はこの法律が出ておるかと考えているのであります。実はこの点につきましては、浅海保護というものを重視しておるのであるから、逆な方向に行くのではないかということで、全額やるべきではないかということを主張したのでありますが、全体の予算が少ないのでありまするから、とにかくこの問題につきましては、こういうことになつたのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 そうすると、減額された場合におけるところの所要経費は一体、幾らなんですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは私どもといたしましては、去年は一千七十四万円であつたのですけれども、これが去年通りで行きますと千二百万円、ところが半額になりますると六百万円ということになりますると、差額の六百円が去年より減るということになるわけであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 予算総額の中から六百万円ぐらいのものも一体削つて、そうして漁民なり何なりに不愉快な思いをさせるより、六百万円を全額補助してやつてこそ水産業の発展のために国が保護してやつておることになるのであつて、それを僅か六百万円ぐらい付けて出しても同じようなものを、わざわざここに法文として載せなければならないという考え方は私はどうかと思う。むしろこれは従来通り存続させるべき問題ではないかと思う。私はこう思うのですが、どうですか、その点、一体それは二分の一しか国が補助しないというのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) それは全額というのが二分の一になりましたので、当然そういうことになるわけでありますが、金額的に申しますると非常に少ないわけでありまして、私どもといたしましても、実際かかる金額、而し使う者としては非常に重要な金でありますので、この問題につきましてはいろいろ問題があろうかと思つておつたのでありますが、とにもかくにも全体の立場から二分の一にしたということになつたのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今までこれはこの法律によつて多少なりとも、千二百万円でも、昨年当りは出しておるのですが、それによつて利益地方団体の経済効果はどういうふうになつておりますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは御承知の通り二十八年から実施を実はいたしておるのであります。二十九年度が第二年目ということになりますので、まだ具体的なこれによる成果というものは計数的に上つていないのであります。ただこれまでいわゆる浅海保護水面で貝類等の養殖場について測定するということになりますので、これをやりますれば、やはり相当の効果があるだろうということで、まだ二十八年度の予算の交付による効果というものについては時期的な関係で明確にできないような次第であります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 折角計画してそうして漸く緒に付いたばかりのとき、こういうようなことであつたならば、あなた方の考えておるところのようないわゆる行政指導面における内水面或いは沿岸の浅海等に対するところの経済的効果は、このままで行つたのでは壊滅してしまうよりほかないと思いますね。私は六百万円をこうやつて削るよりも、むしろ当初の計画通り与えてやつて、そうしてあなた方の行政的な立場を確保しながら経済効果を上げて行つたほうがより効果的でないか。六百万円と言えば、この間の汚職事件における一人のリベートくらいにしか当りませんよ。むしろこれは残しておくべきだ、私はこう思うのですが、どうしても削らなければならないとあなたは思つているのですか、その点をもう一回聞かせて下さい。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これはやはり保護水面の管理という全体の立場から申しますと、これは全額を交付して、そうしてこちらから責任を持つてこの措置について面倒を見るということが必要だと私は率直には考えられますけれども、いろいろな関係で二分の一になりましても止むを得ないのでありまして、今後この問題につきまして行政措置等によりまして、十分万全の措置を取つて参らなければならないと実は考えておる次第であります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 長官の話としては、当初の計画通り第二年目だから昨年度同様或いはできる限り増額をしたいという趣旨のほどはよくわかりましたから、この十五条の面につきましては私の質問は一応終りまして、次の条項に又入つたときにお尋ねいたします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 先ほど来この一部を補助するという内容としては、本年度は三分の一だということで、予算もお示しになつたようでありますが、それは都道府県知事が管理計画に基いて行う保護水面の管理に要する費用全部を負担し得る見込みがあるのですか。と申しますのは、殆んど水産庁が規制するのでなくて、飽くまでも都道府県知事が管理計画に基いて行う保護水面の管理ですから、都道府県知事の自由裁量になる部分が相当あると思うので、伸縮があると思うので、それで伸びて来た場合にはどういうことになるのか、私は全然このほうは素人でわかりませんが、きちつときまつた予算で、きちつと枠にはまるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この水産資源保護法によりますというと、保護水面と申しますのは、御承知の通り非常に貝の発生のいいところとかいうふうに、主として最初に考えておりますのは貝でありますけれども、そういうような特殊地域を指定して、そこの地域を画して保護に当つて増殖に資しよう、こういう形でできておるのであります。保護水面の指定をする場合には、あらかじめ知事からの申請がございまするけれども、私のほうで中央漁業調整審議会という審議会がありまして、そこの意見を聞いて一定の基準を農林大臣が定めるということに基いているのであります。そこで大体の規模というものを私のほうで或る程度輪廓上きめ得るのであります。この千二百万円の予算を計上いたしました場合におきましても、我々といたしましては大体この地域を指定して、この程度の計画を作らしたらどうかという大体の実は基準を以て計数の算定をいたしておるのであります。従つて一定の基準なり枠が中央から与えられまして、それに基いて知事がその範囲内において計画を立てるということになるのでありますので、この点につきましては私たち実際問題といたしましては、こちらの予算と或る限度を睨み合せてその地域の指定を考えて行く、ざつくばらんに考えますれば、予算額が多ければ余計指定し得るし、予算額が少なければ指定もそうできないということに実際問題は落ち着くと思いますが、そういつたような管理計画というものを、農林大臣が基準を定めて、それに基いて予算額と睨み合せてきめるということに実際上ならざるを得ないというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 基準を設定してやるだけのことなんですから、それが結果としてきちんと千二百万に合うものなんですか。基準に該当するものでも予算の都合で落ちたり、或いは落されたり、こういうことが起り得るのじやないか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 確かにこれは理論的に申しますと、そういう問題も起り得ると思いますけれども、只今思上げました通り、予算の範囲内において私どもはそれを勘案いたしまして保護水面の指定をいたしますので、従つて事業の基準、そういうものを勘案していたしますので、実際問題といたしましては予算の範囲内で収まるように指定をいたさなければならんし、又基準を作つて行かなければならんと実は考えておるわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そういう水産資源保護法というようなものの精神から言えば、予算の範囲内で伸縮自在にやつて行くという筋合のものでは実はないわけだと思うのです。客観的に必要のあるものには金を投じなくちやならんという建前のように思うのですが、そうではないのですか。今法律改正はこうなつておるけれども、建前としてはやはり水産庁長官、いわゆる水産庁の役人が適宜事務的に処理して漁業調整審議会ですか、それらをただトンネルで通して民主的な手続を踏んだと、こういうことだけでやられるものなんですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 無論この水産資源保護法の建前から申しますれば、これはこの資源維持の必要上できるだけ多くの個所を指定してやることが一番いいのでありますけれども、これは実際問題として予算を伴うわけでありますから、予算の範囲内においで実際問題として計画を実施せざるを得ないということになるのでありまして、我々といたしましては、この水産資源保護法の建前上保護水面の管理費ということも従前通り全額を交付いたしまして、保護水面の管理に遺憾なきを期したいというふうに考えておつたのでありますが、現状といたしましては二分の一補助ということになりましたので、これはこの辺の予算実情も睨み合せまして、保護水面の管理に当つて参りました農林大臣としても、それに必要な基準を作つて参らなければならないというふうに考えているのであります。理想といたしましては、成るほどこれは十分にやらしたいとは考えますけれども、財政のこれは裏付を必要とする関係上現状では止むを得ないというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 こういうお尋ねはちよつとあなたのお立場としては困るかと思うのですが、あなたは行政措置によつて二分の一に減額されたけれども、カバーするように尽力するという言明をしておられますが、こういう問題は行政措置で金に代るような水面保護というものはできるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 私が行政措置と申しましたのは、ちよつと足らなかつたのでありますけれども、実は浅海の保護水面等、いわゆる浅海の資源維持のために一方に補助金の実は予算があるのであります。これと関係ございませんけれども、それが多少ありますが、本年度は、昨年よりも二十九年度は二十八年度よりも増額を見ているのでありまして、そういうようなこともまあ実はあるのでありますけれども、これは実際上の行政措置といたしましても、なおそのほかに私どもの職員が行つて実地にいろいろ指導をするというようなこともできるのでありまして、実際問題といたしましては、そういつたようなことで実際の補助金以外の処置でできるだけのことはして参らなければならないというふうに考えているのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 昭和二十八年からこれが実施になつたということですが、その当時の計画なり、この立法の趣旨から実施しようとしたことと、本年二分の一に財政負担が減額したためになし得ることと計画的には規模が縮小しないで済むのですか、やはり規模は縮小されるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは私どもといたしましては、二十八年度の予算に基きまして大体二十四カ所の指定をいたしたのであります。それでそれにつきまして、私どもといたしましては、一旦指定いたしますと、それが或る程度続くことになりますので、二十八年に指定いたしました二十四カ所が二十九年度に引続くということになるのであります。二十九年度に二十八年度よりも増額になつておりますと、増加指定ができますのでありますけれども、それができませんので、現状といたしましては、二十四カ所を二十九年度も引続きまあ実施するということにならざるを得ないと考えているのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それが手一杯なのですね。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この予算の限度におきましては、二十四カ所程度が事務的に考えまして十分と申しますか、まあこの程度しかできないというふうに考えておるのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、さつき質問した場合に、事務当局で基準を見つけ、何とか審議会に諮り、或いは農林大臣が何とかしてやるんだなんて言つていますけれども、そうじやなくて、継続的な事業形式としてだけしかこれが出せない、そういうことなんですね。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今申上げますような、そういうことになるわけでございますけれども、ただこれは如何なる問題についても同様でございますけれども、実際上やらなければならんことと、予算のために制約を受けることもあり得るわけでございますので、実際問題としましては相当多い個所につきましてやらなければならんと思つているのでございますけれども、予算の制約等を受けまして、二十四カ所程度ということに勢いならざるを得ないというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この法律が実施された暁、去年指定されて全額負担でこの魚族の保護その他やつておつた、そうして本年は地方負担は御免だと、だからまあやめたというようなこと等にはならないで済むものですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 私どもといたしましても、この事業は極めて有益だと思つておりますから、成るべくこれは県を勧奨しまして従来通りの計画でやつて行くように県とも打合せしたいと考えております。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 途中からですが、ちよつと……。僕もこれ素人ですので聞いてもわからないのですが、大体水産資源の保護というのはどういうことをやるのか、又大体これはこういうふうな法律の名前からいつてもわかりますように、一年二年の問題でなしに継続的にやらなければならん問題です。そういうような必要に迫られて去年から実施されたと思うのですが、大体どういうふうなことをやるのか。現在私らが想像するのは、東京湾におきましてもヒトデが繁殖している、水産資源がこれで荒されている、又海岸地帯にいろいろな工場ができて悪水を排出する、これで魚族が損傷を受ける、又山林がどんどん伐採されて、魚附林がどんどん少くなつて行く、水産資源がこれで荒されて行くというふうなことを想像しながら私聞いているのですが、どういうような問題を主に対象としてこの金を使つて行くのか、予算を使うのか、そういつたような点を一つちよつとお願いします。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今考えておりますのは、これは主として浅海でございますから、まあ貝類が第一になると思います。或いはそのほかいろいろ問題があろうと思いますけれども、先ず私どもの考えておりますのは貝でございますけれども、貝類の生産増殖をしなければならんのであります。そういたしまするというと、貝類の生産適地があるわけでございますから、その貝類の生産適地の漁業協同組合なりを指定いたしまして、貝類の棲息に適する地域を保護水面として一定の確保を指定いたすわけであります。指定いたしますというと、その指定を受けました組合或いは自治団体もあり得ると思いますけれども、その貝の保護に任ずるわけでございます。その保護と申しましても、見張人を置くとか、或いは囲いを、垣を築いて魚の被害を受けないようにするとかという程度の問題でございますけれども、そういう極く簡単な施設でありまして、そこで貝を増殖いたしまして、これを貝の生産のない府県に持つて行くとか、或いは全国的に種苗を配付するとかいうことをやつて参つております。結局これは稚貝を持つて来てそれを養成する、そして他県に配付する。その稚貝の養成、配付に必要な費用或いはその稚貝が育つ、育成のためにその保護をするために必要な費用、主として事務費と申しますか、そういうものに対して補助金を出すことになつております。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 これは少し横道に入りますが、今の東京湾のヒトデの問題はどうなるのですか、あれだけでも相当の金が要るのですが、新聞によると、今まで損害を受けたのは何億円かになるということを新聞で見たのですが、これだけでも相当な補助をしてもらわないと、これは資源の損失になるのではないか、こういうようなことに対してどういう工合に考えておられますか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) ヒトデの問題になりますと、ちよつとこれは問題が違つて参るのでございますが、併しこれは被害を受けておるのでございますが、ヒトデの問題になりますと、これは地域的な問題でありますし、或いはちよつとこの問題とは別個の取扱いをいたさなければならないと思つておるのでございます。現在県におきましても或の程度の補助金を出しております。私どもといたしましても何とか実はしなければならんかと思つておるのでございますが、ちよつとこの問題とは切離して措置をいたさなければならないというふうに考えております。我々はこの保護水面の指定と申しますのは、貝類の増殖に必要な海域を指定して行く、こういうように進めなければならないというように考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この従来の十九条の条項によると、「都道府県知事が管理計画に基いて行う保護水面の管理に要する経費は、国の負担とする。」ということで、予算の範囲とも何ともこれはなかつたのですね、ところが予算の範囲内ということになり、而も経費の一部を補助するということになり、従つてこれは衆議院修正のように一年間という限時立法にならなかつた場合においては、今年度の二分の一負担というものは将来においてどういうふうになるか、予測し得ない状態でこの法案が出て来たと考えられるのですね、それが衆議院のように一年の限時立法に仮になつたとしましても、来年になつたらそれを又引延して行くという立法措置も財政の都合ではなされる、或いは財政の都合では二分の一負担が三分の一負担にもなつて来ると、こういう点もこうした行政担当の当局としては十分お考えの上でこういう法案を御提出になつたと思うのですが、法律に明らかにされておらない二分の一負担というこの内容は、限時立法が仮に施行せられて、来年又それが当分の間として延びるというようなことになつても、二分の一というものは動かさない、こういう御自信がございますか。それとも又限時立法で出る限りは来年度は必ず第十九条に示すごとく復活させるのだと、こういう前提でこの法案を考えておられますか、この二点をお聞きしたい。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この点は私も先ほど申上げました通り、保護水面の管理ということが水産資源の保護上非常に重要であるという建前で、事務的には飽くまでこれを全額で行きたいということを主張をいたしたのでございますが、いろいろの事情で二分の一という財政上の決定になつたのであります。私といたしましては、これは重要性ということの必要から鑑みて、何とかしてこの問題は元通り全額の点まで復活したいというふうに私は考えております。併し今直ぐにここではつきり申上げるわけに行きませんけれども、私の気持はそういう気持でございますが、保護水面の全体の重要性という点から考えまして、これは私としては今後最善の努力を払つて参らなければならないというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、水産当局としては今度のような臨時的な措置は忍びないけれども、止むを得ないものであると考えて、まあこの法案を提出したということでございますか。又そうであるならば、少くとも二十四の従来指定された保護れ面については、来年度以降においても必ず責任を持つて、これが保護助成に当るということを言明して頂けますか、規模は縮小しないという点です。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 私といたしましては、二十四カ所の指定をいたしましたものにつきましては、これは規模を縮小しないでやつて行きたいと思つておるのであります。増加については問題がございますけれども、そこに指定したものを中途でやめるとなりますと、いろいろな問題が起るのでありまして、折角手を着けましたものにつきまして、却つて悪影響がございますので、二十四カ所につきましては、今後ずつと続けて行きたいと考えておるのでございますが、財政上の問題につきましては、今後私といたしましては、水産の立場からできるだけ努力をするということを申上げる以外に、ちよつと只今のところは申上げようが実はないのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それから現在の……、私この点は素人でわからんのですが、国が二分の一出す、他の二分の一は都道府県が全部出すのですか。或は漁業組合等の団体等も出す分があるんですか、どういうようにこれは負担の区分がなるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは実際に施行する主体は、県が大部分であります。なおそのほかに一部組合がございますけれども、いわゆる県が適当な海面においてやるという場合が多いのでございます。従つて、その場合は県が直接負担することになりますが、単位自治団体がやりました場合におきましても、やはり県が相当金額を負担することになるんじやないかというように実は考えておるのでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 その点でちよつと明らかにしておきたいのですが、二十四の保護水面のうちで府県が二分の一金額負担するということを希望しておるのは幾つなんですが、全部の府県が負担するのですか、二十四の……。今指定しているところは二十九年度……。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 二十四は大部分がこれは県の事業としてやつておると私は記憶いたしております。極く一部は組合になつたかも知れませんけれども、只今の記憶ではこれは大部分が県がこれを主催して事業を行うということになつておると考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この本法によると、国の負担するという費用の負担区分について明記されておるものを、今度は「補助するものとする。」ということで、補助事業に変つて来たのですが、これも又さつきから話がありましたように、これは補助事業というふうに性格的にもう変つて来たのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) この問題も、国の負担とするという問題の解釈になりますけれども、やはり国の負担ということが補助という形に変りましても、私としては仕事の性質は変つたものではないというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 変つたものではないとすれば、一部は補助する、直接国の金を出す、一部は地方が出せということですから、そのことのためには、地方財政について交付金その他でこれは助成するという計画に入つておるのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) これは先ほど申上げました調整委員会と同様に、いわゆる各府県の財政需要を計算する場合に、基準の財政需要ということの中に浅海の保護水面管理費というのが計上してありますので、積算の中には入つているというふうに私は考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは本年初めて出て来たもので、従来の平衡交付金法の積算される基礎の中には無論なかつたものです。新しいものでしよう。それで積算のための単位費用について御説明下さい。どういう単位費用を用いて積算するのですか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 只今予算の基礎を持つおりませんが、千二百万という所要額に対しまして、六百万円という補助をいたしましたのでありますが、この差額の六百万円というものが積算の基礎の額というものに入つているというふうに私は考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 だから六百万円というものを弾き出して来る交付金法に基く算定の単位費用ですね、これは海面の面積当り幾らとするのか、或いは一件ごとに幾らというふうに六百万を二十四でぶち割るのか。これは計算の基礎ができておらなければならないはずだ。道路ならば幅員何メーターとして、一メーターについて幾らという計算で県内の道路の総延長に掛算をして計算するとかですね、計算の方法があるわけなんです。で、これはどういう計算の方法で六百万円に持つて行くのか。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 計算の細かい点につきましては、ちよつと御説明申上げかねるのでありますが、今二十四指定いたしてあるのでありまして、二十四の該当県がそれぞれあるわけであります。従つて二十四の該当県の数字を計算する場合に、この千二百万円を計算いたしました同じ基礎で計算されているというふうに私は思つております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それじや、そうお考えになつているならばそれでいいので、それじや千二百万円を計算された基礎は何ですか、その計算の方法をお示し下さい。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 計算の基礎は只今私持つておりませんが、二十四カ所をこれで指定いたすのでありまして、基礎となる要素といたしましては、傭船の問題とか、人夫賃とか、施設費とかいうのを、それぞれの単位の単価に掛けまして、それで計算して、この千二百万円を出した、こういうことになつております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それの半額というものを交付金法のほうでそのまま載つけるのだというと、計算の方法は同じだと、こういうことであれば、これは水産庁のほうで千二百万円を弾き出したことははつきりしているのですから、その数字はお示し願つておきたい。これは大蔵当局や自治庁当局と質疑するときの資料として、重要ですからお示し下さい。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) 現在ここに持つておりませんが、計算は出しております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あとでいいです。

秋山俊一郎自由党

○秋山俊一郎君 只今の小笠原委員の御質問に対して、六百万というものは交付金のうちに織り込まれる、こういう話でありましたが、そうすると、昨年より二百万円殖えているわけですね。昨年より約二百万円には足りませんけれども、昨年が一千万円という話であります。そうしてそれが殖えたということは物価の値上りとか何とかということで殖えたのですか。それとも新規のものを幾らか織り込んでおるのですか、拡張するつもりであつたのか、どういうことですか、それは……。

清井正水産庁長官

○政府委員(清井正君) それは初め千二百万円であつたのでございますが、これは節約して行つたのではないかと実は考えておるのでありますが、従つて千二百万円という金額から同じような金額だということで前年の計画を踏襲するというふうに考えておるのでありまして、千二百万円が千七十余万円に落ちておるというのでありますが、これは節約等の予算措置によるものというふうに考えております。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。  本日はこれを以て散会いたします。    午後四時三分散会

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