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19回国会参議院1954/03/27

補助金等の臨時特例等に関する法律案特別委員会 第9号

発言数
81
登壇者
5
会派数
3
開催日
1954/03/27

会議録

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) これより特別委員会を開会いたします。  補助金等の臨時特例に関する法律案を議題に供します。政府から文部大臣大達茂雄君、政府委員として文部大臣官房会計課長内藤譽三郎、社会教育局長寺中作雄両君が出席されておりますから、御質疑のあるかたは御発言願います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 文部大臣は連日の御心労でお疲れのところだろうと思いますけれども、まあぽつりぽつり疲れ休みの程度に質問いたします。(笑声)文部省関係の三つ四つの修正についてはどういういきさつでこういうものになつて来たのか、又文部省としてもこれでよろしいとしたのか、まあ大臣のタツチしておつた範囲のところを率直にお聞かせ願いたいと思います。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) お答えを申上げますが、これは御案内の通り、二十九年度の予算が相当緊縮方針の下に編成されました。従つて従来補助金として法律できまつておりますものにつきましても緊縮の止むを得ざるような事情に立ち至りました。これはひとり文部省関係だけではありませんが、さような関係から一時的にこの補助に関する現行の法律に特例を設けなければならない、こういう関係になつたわけであります。勿論これは臨時特例でありまして、文部省といたしましても将来、現在の法律が回復せられるということを予期しているわけであります。従つてまあ止むを得ざる立法と申しますか、好ましいものと考えているわけではありません。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それで文部省のほうに法律の根拠のある補助金と或いは法律に根拠のなき予算措置で補助等を与えておるものが相当ありますが、それらのことを全体的に検討を加えた上でこの法律案にあるような、こういうものはもうこの程度にしてしまえ、それでもう他の補助金等の関係と均衡がとれればいいのだというふうに検討を加えられた上でこういうものを、まあ早く言うと絞り出して来たのか、それとも大蔵省等の要請等もあつて、止むなくこういうふうな措置にせざるを得なかつたのか率直にこの点をお伺いしておきたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これはこの各補助の項目につきまして、一率に例えば天引で何割というふうに考えたわけではないわけです。それぞれの項目につきましてその重要度に応じて予算が編成されたわけであります。その編成された予算に関係をいたしまして、法律に一時特例を設ける必要があるというものにつきまして、ここに幾つかの補助の特例の法律によりまして御審議をお願いしたいというのが大体であります。尤も中の一条のようなものは、これは従来から事実は先ほど提示されておつた実情ではございませんのでこういうものは別でございます。第二条以下のようなものは一時的にそういう観点から必ずしもそれぞれの項目別に比例と申しますかバランスをとつておる、こういう意味ではありません。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは率直なお尋ねなんですが、これら関係の法律案は議員立法、或いは議員の切なる修正或いは文部省に対して委員から強い要請があつた等のことで政府提案になつたというような幾多むずかしいいきさつで出て来た法案が大多数なんですが、それらの経緯を文部大臣として御認識の上になおこういうものに今回手をつけてよろしいというお気持になつたのかどうか。そういうことは余り知らんが、事務的に処理されたのだろうという程度のものなのか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは御指摘の通り、議員立法のものが大部分であると思います。併し予算の大蔵省との折衝の過程におきましては、議員立法による補助というものであるから特にどうと、こういうことはないわけでありまして、予算折衝の結果きまりましたものにつきまして、現行法上そのままでは特例を設けなければ運営のできない、こういうものについて提案されたわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それで文部大臣としてこの所管の法律の内容、こういうようなものが今後生かされて来ることが望ましいとお考えですか、もうこれでいいのだとお考えですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これはこの法律案自体が臨時特例でありまして、財政関係その他のこの特例を必要とする事情が解消すれば元通りに帰つて来る、復活すべきものである、かように考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると内容としては臨時立法であるから復活するのが望ましい、この法律の趣旨そのものが生かされるのが文部省としては望ましいのだというお考えであると了解しておいてよろしうございますか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) その通りでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 次に伺いますが、単にそうすると財政的な都合によつてこう処理されたということになると思いますが、そうなりますと仮に文部省所管で、私一例だけ挙げますが、たくさん法律の根拠のない補助金が出ています。それらを法律の根拠のあるこの補助金と見合つた場合にどつちのほうが、まあ生かす殺すの問題になれば、どつちから先に順序として手を付けるのがこの立法府が作つた法律を、責任を持つて執行する立場にある政府のやり方なのか、お考えを伺つておきたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 予算の規模が圧縮される場合において、どの点を先にしてどの点を残すかということは、これはそれぞれの費目についての重要度に対する認識から出て来ると思います。その場合、法律にきめてあるものが先行する。法律に直接の根拠を持たんものはあと廻しにする、こういう考え方をこの場合とつております。法律に基礎のあるものでも、そうでないものでも、政府としての重要度の認識に基いて処置しておる、こういうふうに御了承を願います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうするとこの文部省所管のそれは、重要度に基き、今の文部行政としての必要の程度、重い、軽いという程度を比較検討されて出て来たもの、こういうふうに了解してよろしうございますか。比較検討の上、今の文部行政としての重要度を配列してみた上で、そうしてこれは軽いものだ。だからこの程度は止むを得ない、当分の臨時立法なんだから止むを得ない、こういうふうになつて来た、そういうふうに了解していいかということです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これはすべて予算につきましては、提案する場合には、その費目の取捨選択、それの金額の計上の程度、これは政府としての政策といいますか、考え方で予算が盛られるのでありますから、その点はそういう意味で予算のほうが先にきまつた。その結果、現行の法律をそのままにしておいては特例をしなければならん、こういうものについて特例の立法をしたわけでありまして、先ほど申上げたようにこれは、予算は政府としての政策が盛込まれておるのでありますから、その場合にこれは法律にきまつておるからどうと、こういうふうなことは必ずしもそういう見地からやるべきものじやない、こういうことに御了承願いたいと思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 だから法律の根拠のあるものとかないものとかいうようなことを考えないで、それぞれ予算折衝をするということは、文部行政についての重要度を考えられて折衝するのだから、残つた生きたものは重しとし、今度修正になるものは軽しとする、こういう建前で比較検討になつてこういうものが出て来たのか、それとも思い付で大蔵省のほうからこれを何とかせいと言われたので、止むなくこういうものを具体的に出して来たのか、率直にその点を伺いたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは前に申上げましたように、文部省の立場で補助を減らすということを決して希望しておるわけじやありません。併し全体の予算の緊縮の立場をとつた関係で、残つたものにつきましても補助予算は大体において皆削減されております。これは予算で御承知の通りであると思いますが、その場合に法律に関係するものについては、法律の手当が必要でありますから提案されたわけであります。残つたものだけは全部法律にはそのまま従前通り存置せられ、そうして法律に規定のある分だけは特に先にされる、こういうわけじやないのでありますから、その点ご了承願います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それで文部省としてはこいううものが残るのが望ましいと考えられても財政的な都合でどうしてもだめだというような場合に、法律の根拠のない補助金等という、文部省が抱えて認められているものがある、そのほうをもつと削減する、或いは軽視する、こういうようなことで、望ましいとする法律のほうがいつでもできるということをお考えになつた末、どうしてもそれもできない、いよいよ最悪の場合として手がついて来た、大体事務的な処理になつて出て来たのか、我々納得が行かんのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 来年度予算は御承知の通り緊縮予算でありますから、補助金についてはやはり文部省だけではありませんが、それぞれ大幅な削減が初めに査定された、それを前提としてそれに対して文部省としてはどうしても復活してもらわなければならんという点について非常に最後まで折衝を重ねて予算が成立したと思うのです。結局その成立した予算と対照して、法律に一時特例を設けなければならんものについてこの法律が議決された。こういうことでありますから、これは同じことを申上げるようでありますが、決してこの分だけは先ず削減しました。ほかのものは残すということではありません、ただ予算は今のように文部省として重要なものについて大蔵省といろいろ折衝を重ねて成立しておる。成立した予算と対照して、どうしても法律に特例を認めなければならんという必要が生じたものだけをやる、こういうことです。その点御了承願います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それじや一例としてお尋ねしますが、今後学校給食事業費補助というものの補助対象は財団法人日本学校給食会、こういう補助金も文部省でございますが、これは二十九年度事務当局から出ておりますが、幾ら補助金がついて行くか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) 四百万円でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは単に一例ですがそういう金が残つておる、そして公民館、図書館、今の社会教育上常識とすべき呼び水として、非常に重要な文部省は力を入れておつたものの、それが先に手をつけられる、こういうことがどうも常識的に納得行かないのですね。他にもたくさんございますよ。結論的に申しますと、他方において公民館或は図書館等、町村が建設し維持管理するということは容易なことではないのです。独自の財源を出して町村議会がこういう公民館に積極性を持つということは容易なことではないのです。それを文部省が呼び水として幾らかでも出してやるところに、初めて地方も積極的に発展のために仕事をやつて行く。そういうのを考えると、他の補助金を切つてでもこういうものは残すべきではないかという気持が率直に起るわけです。それで文部大臣はそういう細かいところまでお心ずかいがあつた上でなおやむなくこういう措置が出たのかどうか、こういう点なんです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 御尤もな御意見だと思います。実は給食の団体であります、その補助金というものは、実は初めの査定では、皆、落されております。それから図書館、公民館についても殆んど全滅になつたわけでございます。これらについて実は大蔵省のほうへ復活を頼んでまあそれぞれ計上されたような予算になつたのであります。博物館、公民館、図書館、これは全く今お話のように金額は少いのでありますが、呼水としてこれから日本の文化的な社会施設として育て上げて行かなければならんものでありますから、金額は少くても呼水として是非復活してもらいたいということでまあようやく予算に出ている程度の復活をしたのであります。当初大蔵省の方針では金額が非常に少いのので、出しても殆んど意味をなさんから金額の少いものはみんな削る、こういうふうな一般的な方針が立てられたのであります。今お話になりましたように金額はたとえ少くても呼水というか今後文化社会の施設としてどうしても育てて行かなければならん、これが種になるのだからということで実はお願いをしてまあ多少の減額にとどまつたようなわけであります。それで今成るほど給食の団体にこれは私直接最後まで関係しましたから記憶しておるのでありますが、給食団体に四百万円計上してあります。これは当初大蔵省ではやはり全額削除して内示して来たのであります。これは給食の事務につきましてはこの給食の法人団体というものは何も収入のあるはずはまあ一応ないわけであります。役所で世話しなきやならんけれども、これは物資の取扱でありまして、文部省事務としてするには非常に不適当であるから、文部省の事務を代行する意味で団体ができておる、従つてその事務費を国で出すということは結局文部省の事務費と同じに国でみるべきものだという見解を私はとつておつたのであります。この場合に事務費をつまり運営費を国で持たない限りは結局この給食を受ける側のほうの頭をはねるということにならざるを得ない。それでは先年多少、私はよく知りませんが、給食に関係していろいろ世間を騒がしたり検察庁を煩わすようなこともありまして、これは頭をはねるようなルーズなことにしておくことがそういういろいろな変なことが起る元にならざるを得ない、給食ですからほかに収入のある方法はないのでありますから、収入を得ようとすればどうしても給食を受ける側の学校側からのつまり手数料というかそういう形で頭をはねることになる、これは非常に弊害を生ずる元だから、観念をはつきりしてそういういやなことの起らないようにこれは文部省の当然すべき仕事を代行する機関であるからその運営事務費というものは国がみなければいけない。まあこういう見地から実は復活してもらつたわけであります。これは私当時関係してこれには僅かな費用でありますけれども、そういうことを強く性格をはつきりさしたいという意味で何しましたからよく覚えておりますが、一見御覧になると成るほど不均衡のようにお考えになるのは御尤もだと思いますが、そういうわけで給食の団体のほうは元通り戻してもらつた、こういう事情であります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 文部大臣詳しく学校給食を御理解願つておつて、大変それは結構ですが、まあそこは私の聞く本問題でないのですが、ただついでにじや話が出たから事務当局から聞くが、そうするとこの団体は物資のあつせん料とか或いは大巾なミルクとか小麦とかそれらの割付けその他によるリベートなんという今のはやりはやつていない、例えば四百万渡せば四百万という中で運営しておる、他に一文も予算上は或いは実際的に金は動いていない、出入りはない、こういうふうに考えておりますか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) 大体四百万円で賄えることになつております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 まあそれだけにしておきます。これは別の機会にやりますよ。あなたたちのほうも十分準備しておいてもらわなければ。やることはやりますよ。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは実は私が今申上げたのは少くとも今後そういうことにしてはつきりして行きたい、この給食団体の性格というものを、全く役所の事務の代行機関である、今のリベートのようなものをとるようなことのないようにして行きたいという関係で今申上げたのでありますが、まあ現状については私は実はよく知らないのでありまし。(「知らんほうがいいんだ」と呼ぶ者あり)

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 じや次にお尋ねしますが、第一条の公立高等学校定時課程職員費国庫補助法の施行の停止でございますが、これは二十三年かに立法になり、二十五年シヤウプ勧告に基く地方税制の改革、平衡交付金の実施、これらによつて平衡交付金法にみたんだからこの法律適用は実際的にはとどめておつたんだということですが、こういう法律があるにもかかわらずそういう措置に出るということは、法律を厳正に執行する立場にある文部大臣としてどうお考えになるか。そう言えば文部大臣はおれの就任前からのことでおれの知つたことでないと言うかもしれませんが、まあ少くとも立法的に停止するとかいうことをなぜ明かにしておかなかつたのか。こういう二点にからんでお答えを願つておきたい。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) ちよつとこれは前からのいきさつがございますから私から答弁させて頂きます。実は平衡交付金法ができました当時、義務教育費国庫負担金とここにございます公立高等学校定時課程職員費国庫補助、この二つが平衡交付金の中に入つた大きなものでございます。そこで文部省といたしましては義務教育費国庫負担金が全部平衡交付金に入つて地方財政委せにいたしましたことは非常な危惧の念を感じましたので、御承知の通り標準義務教育費の確保に関する法律案というものを準備いたしまして閣議決定を得て総司令部の了解を求めたのですが、遂に総司令部の了解が求められなかつたことは御存じの通りと思います。その際義務教育費の確保に関する法律案の中でこの義務教育費国庫負担金と公立高等学校定時課程職員費国庫補助、これを廃止する予定であつたのです。ところが総司令部の関係でどうしてもお許しにならなかつた。一方すでに国会が閉会まぎわになつておりまして、地方財政平衡交付金のほうでもこれに対する修正の措置をしないまま行つてしまつて、そういう手違いがございましてこの法律が廃止できなかつたのであります。この点は私どもも措置をいたさなかつたということは非常に申訳ないと思うのですが、事情はそういうことでございますので御了承願いたいと思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 占領当時の特殊な事情は了解できますが、独立した暁になぜ措置しなかつたか。申訳ないというだけのことで済む問題であるか済まん問題であるか。御認識は如何ですか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) まあいたし方なかつたと思いまして、実はこれにつきましてはお話のように独立後になりまして大蔵省に予算要求いたしたのであります、この法律が活きておりますということで。ところが地方財政の調整がますます困難になるという見解から、これは予算は要求しましたけれども、二十九年度で遺憾ながら平衡交付金から持つて来ることが国庫負担金の上に又積み重ねになりますから、財政調整の面からできないという事情が明かになりましたのでこれを停止する、こういうふうにいたしたわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 独立後から何年か経つておるわけですが、漸く折衝の末に今停止するということになるのではなくて、その間何回も国会があつたわけなんですから、停止するものは停止さるべきだつたと私は思う。文部大臣としては過去においてそういうふうにあつたということについては、これは遺憾なことだと考えますが、一つこのほうの部内のほうも大臣として取締つたらどうですか。こういう方面も部内の問題として、外の側の教員取締ばかりでなく、取締つたらどうです。(笑声)

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは只今御説明申上げましたように、法律をそのままさしおいて平衡交付金という点で実際と法律規定が合わないことになつておりますから、当然に法律を改正するとか或いは停止するとかいうことをしなければならんのは当然のことであります。その措置が遅れたということでありまして、これをこの際その措置を構ずる、少しあと先になつたということでありまして、これによつて是正されると存じます。これは取締るとか何とかいうのはどういう意味ですか、この提案によつてそれはちやんと勘定が合うものと思つております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 まあ只今の話は冗談な話もありましたが、然らば平衡交付金でみられたものが今度は交付税等でみるということになるでしようが、地方の財政計画の中にはこの部分は本年度幾ら入つておりますか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) ちよつと今明確な数字を持ち合せておりませんから、のちほどお答え申上げます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それは前年と比べて引上げられておりますか、滅つておりますか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) ベース・アツプに伴う分は当然に増加しておるわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは大臣が代る、代らないの問題ではなくて、吉田第一次内閣以来勤労青少年のためのこういう教育の機会を与えるということに努力して来た向きがあることを私たち率直に認める。そうして今更これは後退すべきものではない。占領当時から学制が改革されない今日の状態では、どうしても勤労青年のための定時制教育或いは技術教育というような点は相当重視して考えられなくちやならない。どこの都市における工場に就職するものも、或いは農村等における農家経営に当ろうとするものも非常に重要なこれは施策だというふうに考えております。これは大臣が代つたらどうのこうのとなる問題ではないと思います。これが交付税等でみられておるということで、そのときそのときの臨時的な措置が行われるようなことになつて、将来どうなつて行くのかということが憂慮されるわけですが、文部省としてはこの法律は仕方ない、法律上の建前から停止せざるを得ないということであつても、何とかこの定時制教育振興という問題で直接国が面倒をみる方策というものを鋭意御検討になつておられる過程として、止むなくこういう措置に出られるのかどうか。その点は文部大臣からお答え願つておきたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この定時制教育というものはやはり勤労青少年に希望を与え、又全体の青少年を健全な方向に持つて行く一つの重要なポイントになると考えております。これは今後ともできるだけ定時制教育の振興を図つて参りたいというふうに私は考えております。それから昨年の特別国会当時、定時制教育の振興に関する法律が成立をいたしまして、その当時も実は平衡交付金の中に入つておるということが、どうも国が考えておる通りに使われるかどうかの保証がないものですから、これは議員立法であつたと思いますが、その当時にもなんとか平衡交付金から抜き出して、そうして別の枠にしてその使途を適正に執行させることを保証したいということで、当時大蔵省とも十分折衝して参つたのでありますが、又自治庁とも折衝して参つたのですが、どうもやはり平衡交付金というものは皆な外にひもつきで持出されると、結局平衡交付金制度というものが全体としておかしくなり、それぞれの使途からいうとそれは結構だけれども、同時に又地方の財政の上の弾力という点から、平衡交付金制度というものから見ると又困るということで実は話合がつかなくてあつたのであります。そういうわけで、私どもとしては平衡交付金として行つてしまつたらもう仕方がないということではなくして、できれば平衡交付金の中から抜出して定時制教育というものの振興のための経費を別枠に持ちたいという考え方は、今日まで強く持つておるわけであります。でありますから、これも実際と合わんものを放つておいたということはおかしい、片手落になるというのはお説の通りでありますが、これは施行を停止する、こういうことでありまして、まだ法律をやめてしまうというところまでは実に考えておりませんので、何とか将来この法律も活きて、そうして平衡交付金から別箇にしてもらつて定時制教育振興に資したいと、実はこういうふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 文部大臣としては偏向教育の事例などということで二十三の具体的な事例さえも全国からすつかり選りすぐつて出させるというほどの調査能力があるのだから、この定時制のそれがどういうふうに実態として行われておるか十分御承知だろうと思うのです。地方ではこれは農村等においても是非ほしいということで分校制でたくさん持ちたい希望を持つておる。県はその教員の人件費の負担に堪えられない、そういう状態等があつて、町村自身がそれに対して持ち分をきめたり或いは学校の維持管理のための指定を町村で取つたり、いろいろ援助をしてやつて頂いておるというような形があるわけですね。従つて都道府県でも市町村でも国から平衡交付金で人件費の幾ばくが出ておるのだとは言つても、持ち出しておる分は非常に大きなものなんです。そういう実態をお考えになれば今大臣がおつしやつたようなことを緊急に近い将来に実現されるようにこれはお願いしておかなければならん。大達文部行政もそのほうにおいても画期的なものがあるように私らは期待したいわけです。是非今のお言葉は私たちも銘記しておきますが大臣も御努力を願いたい。それで定時制教育の問題、或いは今盛んにやかましく言われている政治教育等が適正に行われるかどうかもわからんような今日の事態になつてくれば、成人教育等の重要な部面を占める二条、三条等の公民館或いは図書館の問題は非常に大きな問題になつて来ると思う、考え方として。各都道府県の教育委員会では社会教育費というものは、財政権のない今日の状態ではとり得ない。県議会というのは御承知のように地方の道路だ、橋梁だ、そういうようなことで金の奪い合いの多い形が出ておりますから、こういう文化的なものに金を出そうという積極性はない。教育委員会としては最も困つている問題であり、又地方教育委員会としても村に公民館を置く、図書館を置くということでは随分困り抜いていることだろうと思います。今日の地方教育委員会は大達さんのほうではこれを育成すると言つていますけれども、日常の活動は何にもないのです。日常の教育委員会の活動というものは図書館或いは公民館の運営等で、それらの問題がなかつたら殆んど何もないようなものです。そういう中で問題を考えるときに、どうしてもこの呼び水になるものが切られたということは、鋭意そのほうに努力をしておる地方のかたがたに非常に何というか、希望を失わせたのじやないかと私は思うのです。公民館経営なり図書館経営をやつておる人たちはもう道楽に近い気持で、その村なり町の青少年教育ということで一意專心してやつている特殊のかたばかりなんです。それが国で面倒をもう見なくなつて来たのだというようなことは非常に悪い影響を与えると私は考えるのです。この点も大臣としては十分御認識のことだと考えますが、この際こういう法案を出して来た建前から言つて、今直ぐこれをもとに戻すということは言い得ないはずですが、これ又三年なり四年放つたらかすことなく、どうしても大蔵省と折衝を重ねられてもと通り復活するという御努力が願わしいと思います。私たちはこの委員会でこの法案は否決してやろうと考えておりますけれども、多数の原則があるからどうなるかわかりませんが、大臣において若し仮にこの法が通つたという場合においても努力して頂きたい。特にこの際重ねて申上げておきますが、公民館のほうの問題は一部を補助することができるなどということは、これは最初の政府提案で出て来たときの案なんで、それで院の意思としてこれは補助しなければならないと積極規定に修正した案なんです。それを又もとにその政府の都合で戻して来るというようなこういう処置が、立法府或いは行政府等の新しい憲法に基く関係としてあり得るかどうかということについても、我々疑念があると思うのです。併し積極的規定を設けた院の意思というものは文部大臣においても是非尊重してもらわなければならない。この点についても一言大臣の御見解をお尋ねしておきたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは全く私は同感であります。とにかく日本の教育に関する政府の施策というものを大体見ますと、これは前々からの関係でありますが、学校教育のほうはとにかく軌道ができておりますから、従つて予算の上でも比較的充実をしておりますし、それから一口に言うと予算がとり易い、すつかり恰好ができ上つておりますから。併しこの社全教育の方面では実は殆んど試験的な程度以上には出ていないと思うのです。こう思つております。今日の社会教育に関係する国の施策、これに関連する財政措置というものは殆んど極めて微々たるものであつて、いわば何と言いますか、苗床へ種をまいているような形である。漸く少し芽が出かかつたのをこれをみんなやめてしまつたのでは殆んど社会教育施設というものがだめじやないか。むしろこれはこれから大きく育てて行かなければならない、そういう筋合のものであると私は思います。その点では社会教育に関係する施策というものは強力に進めて行かなければならない。殊に今日は一般に窮乏でありまして、よく御存じのように中学校を卒業して高等学校に行けない青少年というものが大部分なんで、十五才から二十五才以下で中学を卒業したばかりで勤労につかざるを得ない、上の学校へ行けないという人が千五、六百万の中で八割もある、こういう状態でありまして、こういう戦後の思想の混乱の際には青少年を健全な方向に持つて行くということは非常に大事なことであり、この際特に必要なことであるということを私は痛感しております。さればと言つてどういうふうに持つて行くのが健全であるかなどということは、これは政府なり或いは誰かが方向をきめてそつちに持つて行くということは私は許されないと思う。従つてそれは一般の青少年並びに社会全体の教養が高まり良識が深まるということによつてそれに対処しなければならぬ。この場合にやはり公民館とか図書館、博物館、こういうことは全体の社会的の教養と良識のレベルを上げるための設備でありまして、この方向のことは実は強力に今後推進せらるべき大事なことである、こういうふうに私は痛感しております。ただなかなか財政当局においては、そこまでこれは決してわからんのではないでしようけれども財政の関係で金を出してもらえない。大体学校教育のように枠がきまつて筋道がもうキチツときまつているものについては、これは数学的にも出るのでありますが、こういう殆んど試験期にあるような社会教育の面におきましては、どうしてもこういう際には緊縮の影響を受けやすい、こういうことになりまして。実はこの社会教育の面におきましては、当初の内示において殆んど全滅に近い状態であつた。それをいろいろ言うて多少の後退は止むを得なかつたのでありますが、ほぼ前年に近いところにようやく持つて来たというのが実状であります。これは今小笠原さんの言われたように、私は文部省の今後の大きな施策として又我々としてもこれはどうしても強力に推進をし拡充しなければならぬ、こういうふうに思つております。ただ従来の法律で従来通りに戻すということでなしに、予算の上において強力に推進せらるべきもの、この方向に極力努力をしたい、こう思つております。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 ものは言いようで、文部大臣に言わせるとこれでも努力して消えておつた予算をこの程度とつたのだというふうに言われるのですが、そう言えば成るほど文部大臣は力があるのだというふうに聞えますけれども、それは単に大蔵省に対して消極的に抵抗したというだけのことで、現状を維持できなかつたということはだらしがないというふうに、ものも言いようで言えるわけです。この点は関係者と言い、あるいは担当のほうの委員会と言い、非常に不満のあるところだろうと思います。けれどもまあ大臣の今の積極的なお話がありますからこの程度にいたしておきますが。  次の四条の産業教育振興法ですが、これについて多分二十八年度は三百二十万程度教科書を作るほうの会社に補助が出ておるようですが、その内訳はどういうふうになつておるか、どこの会社にどれだけ金が出たか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) 二十八年度の実績につきましては、あとで資料をお出したいと思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私こんな細かい法律のことは大達さん御存じないだろうと思うので、知らないというのではお気の毒だ、ですから婉曲に、はあそういう内容のことかとおわかりになるようにと質問しておるのですよ、遠慮して。それを事務当局のほうがすらすらと出て来なければ何のことか大臣のほうはわからないで困ることもあると思います。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) 直ぐとりそろえて……。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは事務当局に聞きますが、こういうものが停止されても教科書発行には支障を来たさない、いわゆる実業教育の教科書は十分採算がとれて廻るはずだ、会社自身に任しておいてよろしい、こういうお考えですか。又その段階ではないとお考えですか。その段階でないけれども、国の財政上三百万は絶対節約しなくちやならない、一兆億を三百万こえてもいかんということでこれは消えてしまつたのですか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) この産業教育の教科書の発行予算についてはいろいろと検討すべき点があつたようにも思うのであります。そこで初めて二十八年度に試みにやつたわけですが、この中で編集費と組版費の補助ですが、そこで一万部以下の非常に部数の少いものに補助したわけでありますが、ただその中でこれは特に他の教科書行政全般との関連もありまして、産業教育の教科書にのみしたわけでございます。その他のほうの盲ろうあとか普通小中学校についてはこういう補助の措置をしていなかつたか。盲ろうあにつきましてはこれは国定の教科書にいたしまして措置した、産業教育についてはやはり非常に部数の少いものについては如何なるものが必要であるかどうかという先ず範囲の認定が問題になりますし、今後それについてはもう少し十分検討してこれが国定にするかどうかということが問題になつておりますので、一応停止したわけでございます。特に今御指摘の点につきましては多少値段が上るかとも思うのでありますが、出ることは私出ると思うのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、この法律は内容としても停止してよろしいという御認識の下に停止するというふうに了解してよろしゆうございますか。

内藤譽三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤譽三郎君) その点は十分検討して今後どうするか、勿論こういう方法しか方法がないのか、或いは国定という、すでに盲ろうあ学校でやつております措置との関連もございますので、そういう点を検討いたしたい、こういうふうに考えま。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 じやその細部の資料説明はあとでお出し願いたいと思います。  次に第六条の「新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律」、これを当分の間施行を停止するということですが、これは当分の間停止するので、いつかは復活しなければならないという積極的な御意思を文部大臣としてお持ちですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは当分の間でありますから、財政関係から来る支障がなくなりますればこれまで通り本来の法律の措置をとりたい、かように考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この法律の建前から見て、停止することを文部大臣としてどうお考えになりますか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 緊粛財政の場合やむを得ないと、こう考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この立法の経緯に鑑み、他の文部予算が判られてもこれはいたさなければならんという積極的な御意思はなかつたのですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 只今お答えしたところで御承知を願いたいと思います。止むを得ないのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 文部大臣としてもこの教育の偏向性も是正したいというような気持が強いようですが、そういうことは独立心の養成とか或いは愛国心の養成とか一般的な公共心をもう少し高めたい、そういう強い念願であろうと、善意に解すればですよ、そういうふうに一般には思われる。ところがこの法律は憲法にある義務教育無償の原則というものを置きたい、貫きたいけれども財政的にそれはできかねる、それでちよつとでもいいから糸口をつけようということで、最初はその原則に基いて先ず初年度一年やる、そして逐次財政的な要求をして二年、三年とおし及ぼすのだということで、初年度はこれができたものと私は解しておるのです。ところが当時の天野文部大臣はいろいろな折衝を重ねても到底これは年を追うて高学年のほうにおし及ぼすことができない、一年だけにしかとどめなければならない、そういうお考えから又新らしい法律として新たに入学する児童に対する教科用図書の給与に関する法律というものを出して、非常に参議院の文部委員会としては論議になつたところです。そのときの提案はぼやけておつたのでいろいろ議論をした結果、義務教育無償という原則は捨てられない、それは積極的に文部省として要求するのだ、けれども実際的にそれが可能でないから今の場合恒久立法としてはこのほうがすつきりしてよろしい、そして而も一年生というのに教科書を与えるということは、一つは義務教育に入学する全国の児童に対する国からのお祝い品としてこれを渡す、そのことによつて幼い心の中に公共心を高めて行きたい。その芽をこういうことで生やしたいという非常に善意な考え方でこの法律案を出しておる。そしてその底に流れるものは、飽くまでも義務教育無償の原則の実現にあるのだけれども、それができないから少くともこれは絶対後退できない一線として一年生にだけはお祝い品を兼ね、公共心養成のために国が積極的に教科書を渡すのだ。併しそれも全教科に亘ることができないから、二教科書にとどめるということで各種の論議があつて、積極的な意思も示されてこれは出て来たものです。その精神から言えば財政の都合といつたところで、これを実現するために一兆円予算がくつがえつてしまう問題でもない、そういうものを当分の間でも停止するということは、何と申しますか、思想的に申しましても或いは義務教育に就学する児童並びに父兄に対しても、これは精神的に相当大きな問題だと考える。たつた三億なり四億なりそれらの金に替えられない問題だというふうに我々は考えておるわけなんです。それでさつきもお尋ねしたが具体的御説明がなかつたので、お尋ねする点は、大蔵省との間に積極的な折衡が行われてそうして大蔵省から切られて来たのか、あなたのほうでもう然らばよろしいというので引込めてしまつたのか、こういう点は非常に重大です。それでこの委員会においてもこれだけは是非復活したいという声が強い、自由党といえども委員の諸君個人個人は非常に御熱心な気持を持つておられるかたが多い、緑風会以下の全部これは復活だという気持に今燃えているところなんです。それに対するあなたの御答弁ですから、答弁の如何によつてはさまざまに非常に曲つてしまいますから、慎重な御答弁をお願いしておきたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この新たに入学する児童に対する教科書用図書の給与、この法律ができましたのが只今お述べになりましたような趣旨によることは私もよく承知しております。ただこれは前年度予算三億五、六千万円、子供が今度非常にふえますから、大体五億円という見積りの下に大蔵省にその要求をしたのであります。併し緊縮予算における五億というのはなかなか国の金額としては大きい金でありますので、細かいものを丹念に節約をして、そうして一兆円という予算になるのでありますから、その場合五億円という金は相当な大きな金でありまして、大蔵省としては到底のめない、こういう実際の経緯であります。私どものほうといたしましても、これは先ほど申上げますように、止むを得ざるものと考えたわけであります。無論大蔵省には復活を要求したのでありますが、結局それが実現をしなかつた、こういうふうに御承知を願います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは法律を規定するとき、予算の都合によつてとやかくなる筋合のものでなく、閣議決定の趣旨から言つても、これは持続さるべき筋合のものだつたと私は考えております。文部省としても止むを得ないという問題と、そうでない問題とはさまざまあると思うのですが、これは止むを得ないということで措置さるべき筋合の法律ではないと私は考えておる。憲法規定からもそう考えられて出て来ている法律なんですから、止むを得ないでは済まされないと私は考えておる。而もこの法律で五億という金が大きい金でありまして、さまざま集積されて一兆円になるんだと、これはその通りです。理窟はその通りです。併し同じ節約と申しましてもこういうものまで節約する前に、幾多節約する問題も国全体としてあるだろうという議論も成立つのです。それで文部大臨として、これをやむなしとしたという点は私了解に苦しむのです。初めから金のかかることはわかつているのです。この法律を通すとしたらそのときどきの国の財政によつて、左右されないだけの見識があつてこそ、この法律は本物なんです。それが財政の都合といつても、多くそれ自身が国の財政全体に響くものでは絶対にないのです。そういう意味合いで私は遺憾だと考えておるのです。そういう観点からお尋ねしているのです。それをそつけなく止むを得ないと、文部行政を担当しているあなた自身がおつしやることでは、これは自由党内閣第五次まで続いたうちの文部行政としては、最たる善政だつたのです、それをやむなしなんて言われるのでは遺憾千万ですよ、もう少し、私はいろいろないきさつがあつたことだと思います。御説明を願いたいと思います。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) ここの法律或いはこれに伴う予算というものが、文部省の他のものに優先するというふうなお考えのようでありますが、これは要するに御意見として承わつておくことにします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私は文部省予算の優先するなんということは言つてない、国の施策としてこの内閣がこういうことを立法した経緯に鑑み、又院がこれに賛成したときの趣旨に鑑みたら、こういうものにまで手をつけて来て緊縮予算だというものを組まなくても、それは組み方があつたのではないか。あなたは文部大臣としてだけでなく、閣僚としてこういう問題に積極的な意思を御表明になられて、なぜこれを飽くまで守ろうとしなかつたかという点を尋ねているのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 守ろうとしなかつたのではないのです。守り得なかつたのです。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私はあなたからそういうふうに、ただ論理的にこうなんだああなんだということを聞こうと思つてないのです。守れなかつた、或いは努力したけれどもだめだつたことは、現に法律案が出ておるから、そういう答弁は私わかつているのです。併しあなたが文部行政の責任者としていろいろな施策をお考えになるうちに、又従来の内閣の精神を引続いてお仕事をなさる上に、これが守り得なかつたのだという御発言を頂くことは、私の遺憾とするところですが、あなた自身そういうことを言わなければならないのを遺憾とするともしないとも、というお考えがないということは私は無感覚だと思う、余りに。私はそういう意味合の内容のある御答弁を伺いたい、こう思つているのです。私は文部大臣を非難しようとも考えていない。国会も政府もこういういいものは守り育てて行きたいという気持があるはずなんだから、そういう意味合で積極的なあなたの御発言があつて然るべきなんだ。従つていろいろの事情があつた経緯等もお話を頂いて、今度これが復活しないにしても速かにこういうものが復活されるように、それは院のほうも政府のほうも協力してやつて行くという建前になるような温かいあなたの御発言があつて然るべきはずだと思う。そういう意味合の上で私はお尋ねをしておるのです。ただ三下り半で答弁をしてそれで辻褄を合せるのだと、それなら何もこの委員会にあなたの忙がしいところをお出で願つて、我々がお話をする必要なんかもないのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この予算が削減されるに至つた経緯については只今申上げた通りであります。これがあなたのほうでは非常に遺憾だと、これも私も遺憾に思います。従つてこれはどうしても残さなければならんという御意見はあなたの御意見でありますからそれによつて御審議を頂きたい。私どものほうの事情は申上げた。あなたと考えが違つておりません。ただ違う点は、ほかのものをやめるといつてもこれだけは残さなければならないのではないか、これはあなたの御意見であります。だからその御意見に従つて御審議を願いたい。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 あなたのおつしやることはその通りですよ。併し物事はそういうふうに割切つてそれを言えばそれで済むというようなことなら、こんな国会の審議も何も要らないのです。多数を持つている者さえ出ておつてそうしてあとはあなたの御自由になり得るからおやりになればいい。併し民主政治というものは、或いは院の院議というものはそういうものでない、あなたの御意見でもそなたの御意見でもいろいろな意見が出てそれが勘案されて政府の措置も又出て来るということであるはずなんです。お前の意見はお前の意見だ、おれの意見はおれの意見だ、それだけだつたら何でこんな国会などで人を集めていろいろな審議をしますか。そういうふうに何か私が組織的な背景があるとか何とかで興奮したりするような、そんなつまらないことはおよしなさいよ。もう少しお互いに温い気持でこの問題は大事な問題だから話合つたらいいのじやないですか。これは憲法にある義務教育無償という原則の下にあるものなんです。憲法の原則は、或いは憲法そのものは速かに実現しなければならない問題なんです。併しそれ自身が財政的な都合でできない、その事情はお互いわかつていると思うのです。その一環でもあるような、そうして新らしく義務教育に就学する児童に精神的な好影響を与え、向学心を養成しようなどということは今の時代において非常に重大な問題だと思つているのです。だからこの問題がこの際止むなくして駄目だつたということで、あなたは本心遺憾だというのは、言葉通りただ遺憾だといつてやつているのか、私は真意はわからないが、善意にとつて遺憾だというならば、これが一年先、或いは二年先にどうしても活かしたいと思うから、議院のほうにおいてもいろいろの意見があることだろうけれども御了承願いたいとか、そういう話の筋道だろうと思うのですよ。それをお前の意見なんだ、おれはおれの意見だ、こんなばかな話はない。私はそんなことは若い者として、あなたのような先輩につべこべものを申したくないから、さつきからそれぞれ逐条に平たい言葉でお尋ねしているわけなのです。そういう他意ない気持は他意ない気持として話合えるような雰囲気に持つて行くべきですよ。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私は先ほどからこの予算は或いはこの法律は不必要だと言つておらん。誠にこのまま続けて行かなければならん予算であり又法律である、こういうことを申上げておるのです。そうしてそれが今度の緊縮予算の結果遺憾ながら削除せられることになつた。であるからしてそれが削除せられることはこの法律に関することになりますから、その関係においてこの特例法というものが立案せられたのだ、これは他日復活せらるべきものであり、又そういうことに努力するということを申上げておるのです。それをいろいろおつしやる。これは答弁に属することは皆私は質問に対して答弁をしているのです。あとはあなたの御意見でありますから、これは何遍答弁しても同じことなのです。であるから御意見については篤と拝聴する、こういうことを言つた。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 まあとやかく議論を言つても、御認識の程度なり或いはものを考える角度が違えば、これは皆お互い意見になるのだからそれは止むを得ないことです。それであなたも絞切型な御答弁をなされる、それ自身もあなたの個性でもあることだしそれもやむを得ない。併し皆が心配して何とか文部行政でいいものは育てて行きたいという気持を持つている中に、ものも言い方はあるはずなんだ。何も反対ばかりするものじやないのですから、何党がやろうと文部行政というものは国民的な基盤の上に立つてやることはあなたも百も御承知のことなのです。そういう意味合いで建設的な積極的な気持で皆ものを言い合うときは、それはその党の政策とか何とかいうことではないのですから、そういう意味合で私はさつきからくどくどしく申上げているわけなのです。あなたが今のようなおれの言うことは筋道が立つておるのだ、それでいいじやないか、お前たちはお前たちで好きなようにやつたらいいじやないかというような気持があるならば何も私は申上げることはない。これで終つておきます。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) ほかに文部省関係の条文について御質疑はございませんか。ないようであります。  それから次に厚生省関係等がありますが、今日はこの程度にしておきますが、続いて質疑に入りますか。昨日の委員会終了後における懇談会において、本日の委員会は文部省関係をやろうじやないかという話合がありました。ただ委員長として念のため自由党さんのほうにお聞きしているわけです。  速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。  では本日は文部省関係の質疑はこの程度にとどめておきます。  それから明後日は月曜日であります。本会議の定例日であります。で、明後日はどの省の法文について御質疑をして頂けるか。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 明後日は自治庁長官を呼んで、国のほうの計画はわかりましたから地方財政のほうとの関連をお尋ねしておきたいと思います。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 只今小笠原君の地方財政関係を質問したい、こういう御意見です。それで本日自治庁長官をお呼びすることになつて、出られる模様でしたのですけれども、文部省関係がこの程度の時間はとれるということを予想して、文部大臣を先に出席して頂いたのですが、そのような御希望も昨日の委員会の終了後懇談会でありましたので、そのように取計らつたのです。委員長としては無論明後日は自治庁長官をお呼びしたいと思います。  なお若し各省関係に入るとすれば法案を御覧になるとおわかりの通りに、厚生省関係、農林省関係、通商産業省関係、運輸省関係、建設省関係ということになつて、この程度のものがまだ残つておるわけです。でありますから、明後日はこのうち順序に従つてやつて行くわけですけれども、幾つくらいやつたらいいかということを一応。

榊原亨自由党

○榊原亨君 これは大体与党のほうの関係もありますし、ここには又改進党のかたも出ておられませんから、今日お昼から一応理事会でも開いて頂いてそうして御協議を願つて、大体の来週のプランを一つ御相談願いたいと思いますが……。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それは榊原さん、何か御心配があつて積極的な御発言だと思うのだけれども、各会派の理事会の話合があつて、審議のほうは円満に行くのですから、だから委員長にお委せ願つておいて、あとは理事会等を開いて、最終的なスケジユールまで立てることになればいいので、月曜日は一応本会議もあることだが、自治庁関係をやつてみよう、そしてそのとき都合で時間が余るならば関係大臣を呼んで審議を進めて行こう、こういうことで私はいいと思う。何も私たちは審議を渋滞させようと思つているわけでない。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。  それじや明後日は一応午前十時から始めることにして、一応自治庁長官及び農林大臣を呼びそして各条文に触れられることがあればそれに触れて頂いて質疑して頂く。ただここで御相談しておかなければならないことは本会議定例日でして何か議院規則によると、委員長は本会議の開かれた日は議長の承諾を得なければならない……(「その通り」と呼ぶ者あり)そういうことになつているのです。その取計らいを御相談いたします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そういうふうにして頂いたらいいでしよう。それで私たちも自由党のほうも議長に言つておけばいい。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 委員長としては小笠原さんのお言葉もありますから、議運なんかでちよこちよこと話してもらつて、私からも同様に議長に話して……自由党さんから話すべき筋合のものだから先ほどから申上げておるのです。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 だからダブらせないように半分ダブツても仕方がないが、月曜日に本会議のほうはどういうふうになるか私さつぱりわからんけれども、午前中だけは委員会は困ると思うのです。委員会は午後一時なら午後一時に開いて、そして延びる分は延びて行つても止むを得ない。まあその点は努力はしなければならんと思うのですけれども……。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。  それじや明後日午後一時から委員会を開会することにいたします。なお理事会を十二時に開きますから御出席のほどお願いします。  他に御質疑がなければ本日はこれを以て散会します。    午後零時十九分散会

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