補助金等の臨時特例等に関する法律案特別委員会 第3号
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- 3
- 開催日
- 1954/03/11
会議録
○委員長(松永義雄君) これより特別委員会を開会いたします。 先ず御報告申上げますが、その一つは本特別委員会の審議日程であります。昨日の委員長及び理事打合会において次のように変更することになりました。即ち本日総括質問を行い、十五日及び十六日の二日間参考人から意見を聴取することとし、十七日以後の日程につきましては十六日に理事会を開いて改めて協議決定いたします。 もう一つは前回の委員会において委員長及び理事に御一任を願いました参考人の選定に関する件でございます。各委員に配付いたしました名簿の通り、未決定の分もありますが参考人の数を十二名とし、一人の発言時間は十五分程度ということにいたしました。 以上審議日程及び参考人の選定に関し委員長及び理事打合会の結果を御報告いたします。 補助金等特別委員会会参考人の氏名、出席日時、職名、十五日、全国知事会代表茨城県知事友末洋治君、全国農業改良普及事業協会会長奏一英君、全国教育委員会連絡協議会幹事平田善行君、全国地方教育委員会連絡協議会会長風巻義雄君、東京都建築局長藤本勝満露君、全国未亡人団体協議会事務局長山高しげり君。十六日、漁船保険中央会副会長山本豐君、私鉄経営者協会専務理事足羽則之君、全国市長会代表宇都宮市長佐藤和三郎君、全国町村会代表静岡県福田町長大竹十郎君、日本開発銀行松田太郎君、日本自転車産業協議会会長大蔵公望君、日本自転車工業会理事長島野庄三郎君、この最後の自転車に関するかたは理事長である島野庄三郎君のほうが適任でないかということでまだその点においてこのお二人のかたいずれをお呼びするかは未定になつております。以上。 何か御意見ございませんか。
○高橋衛君 この参考人の選定はすでに委員長理事会において御決定になつたものであろうと存じますので、あえて異議を申立てる趣旨ではございませんが、やはり参考人は各方面の意見をあらゆる角度から述べて頂くというふうな選定の基本方針であるべきはずだと思いますが、この案で見ますると補助金を減らされる受身の立場にある人の関係が殆んど大部分選定されておる。もつと大きな立場から補助金制度全般についてどうあるべきかという点についての参考人を選定するという観点が抜けておるように思われるのでありますが、その点はどういうふうにお考えになつておるのでありますか、一応伺つておきたいと思います。
○委員長(松永義雄君) 只今読み上げました参考人の人選はそれぞれ委員のかたがた及び専門員のかたがたの意見を参照して取りきめたものであります。思い思いの趣旨で以て申述べられたと思います。若し御発言のような人を特に必要だということになれば、理事会において相談して見たいと思つております。
○小笠原二三男君 私も理事の一人でしたが、ここに御披露になつておる部分については、具体的に今度の法律案に関係する利害関係のある地方公共団体の長或いは事業団体を呼ぶ、そういう一応の枠できめたものですからこういう状態になつたと思うので、もう少し根本的に地方制度調査会とかにおいて国と地方の事務配分なりそれに基く財政配分等根本的な補助金制度等について意見を聞くというような点については考えは及んでおらなかつたわけなんです。従つてそれらの問題については逐次審議の状況に応じて参考人として呼んで慎重を期そうでないか、こういう意見は満場御賛成を頂いておるわけなんです。一応これは一つの形を整えるために十五、十六日、こういう手続を以て審議を進めようということになつたと私は了解しておるわけです。
○高橋衛君 了承しました。
○委員長(松永義雄君) それでは只今御報告申上げました人選を終えました結果を一応ここで決定いたしたことにしまして、只今小笠原委員のお話のありました趣旨のごとく、いずれ機会を見て相談の上又呼ぶべき人があれば呼ぶということにしたいと思います。 —————————————
○委員長(松永義雄君) 別に御発言もなければ補助金等の臨時特例等に関する法律案を議題に供します。本案について総括質問を行います。政府からは大蔵政務次官植木庚子郎君、法制局次長林修三君、農林大臣官房長渡部伍良君、通商産業省会計課長福井政男君、運輸大臣官房長山内公猷君、大蔵省主計局総務課長佐藤一郎君、建設大臣官房文書課長水野岑君、以上であります。
○小笠原二三男君 昨日の理事会でお願い申上げておいたのですが、一般的な各省に関係する法案について概括的な質問をする前に、政府としてこの法案を提出した基本的な考え方についてお尋ねしたいために、緒方副総理或いは官房長官の出席を求めておつたわけです。これは大蔵政務次官といえども全体的にこの法案全部について基本的な意思表明はできなかろうと思うので、まして各省の官房長ではそれはできないことであろうと思う。それでどなたか御説明のできるお方の御出席を願いたい。而もこれは今後審議を進めて行くために必要だと思うので委員長にお尋ねしておきますが、この法案の提案をし担当する政府の所管大臣はどなたなんですか、或いはこれは官房長官が一切責任を持つて御出席頂けるのか、その点を明らかにしておいて頂きたい。
○政府委員(植木庚子郎君) お答え申上げます。只今の御質問の第一点でありますところの政府を代表して誰かもつとほかに適当な者が出るべきではないかという御質問に対しましては、私大蔵省所管の政府委員といたしましてでき得る限り政府全体についてのお答えを申上げたいと思います。それにつきましてなお不十分な点がございましたらよく相談いたしまして御希望にお副いするようにしたいと考えます。 所管大臣の点につきましては、この法律案の提出は関係者大臣が全部請議大臣になつて閣議を請議いたしましてそしてこれを国会に提出することに定めておるような次第であります。
○小笠原二三男君 そんな御答弁ではさつぱりわからない。大蔵省担当の政府委員から政府全体の御意見を私聞こうとも、又希望に副うとか副わんとか、そんなことなど一々あなたからお聞きする必要はない。当然これは国会として委員会として審議するために私は政府責任者としてこの提案について責任をお取りになる方はどなたかと尋ねている。そうして又出席も先ほど来私はこういう各省に関連するならばまあ総理大臣に出てもらえばいいのですが、副総理が総括するでしようし、それもできないときには官房長官がおやりになるのではないかと考えたので御出席を要求しているわけなんです。私は委員長にこれはお尋ねしているわけです。
○委員長(松永義雄君) 副総理及び官房長官いずれも今出席方要求いたしておりますが、未だ確たる返事も届いておらないわけであります。なお責任者が誰であるかということにつきましては、私としましても十分研究してみたいと思うのでございます。要領を得ない答弁でございますけれども……。
○小笠原二三男君 参議院においてこういう特別委員会を作つてこういう法案を審議してほしいということは、非公式にもいろいろ要請があつてこういう法案が出て来た。それでわざわざ特別委員会を作つていざやろうとなつてそして政府を代表してこういう法案がこういう形で提示せられることについて直接お聞きできないということでは困る。私はなんにも初めから文句をつけようと思つてやつているのではなくて、こういう特別委員会を作つて各省の関係の法令を整備するとか総括するような法案については、少くともそういう先ほどから申上げたような副総理とか官房長官とかこういう方々によつて代表されて来たように私は記憶している。それが初めから総括質問に当つてどなたも出て来ない。そして大蔵省だけが誠意をもつて政務次官が大臣に代つて出て来られる、あとの各省は官房長で代表するのだ、初めからこういうことで真剣な慎重な審議ができようとは私は思わない。そういう意味において委員長においても権威をもつて一つそれぞれの責任者の御出席を要請してもらいたい。何も長時間かかることではないのですから。
○委員長(松永義雄君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(松永義雄君) 速記を始めて下さい。
○小笠原二三男君 官房長官お見えになりましたからお尋ねいたしますが、この法案の国会に提案になつたのは無論政府を代表して吉田総理から出ているわけですが、この特別委員会に対して、政府としてどなたが終始責任を持つて担当するようにおきめになつておられるのかお尋ねします。
○政府委員(福永健司君) 補助金等の臨時特例等に関する法律案につきましては、その包含いたしまする内容が、文部、厚生、農林、通産、運輸、建設等の各省にそれぞれ関係のある多くの事項を網羅しておりますわけでございますが、本来政府といたしましては補助金等につきましては、財政の事情が許すならばかくのごとき特例をことさらに今回実施するというようなことは必ずしもいたしたくはないわけではございまするけれども、現在の財政事情等よりいたしまして、この際かくのごとき措置をとらざるを得ない状況にあるわけでございます。さような次第でございますので、それらの事情等につきましては、財政の担当者たる大蔵大臣乃至大蔵当局からそれぞれ事情も御説明を申上げます。又個々の各省の関係の事項等につきましてはそれぞれその担当の大臣以下におきまして皆様に御説明等も申上げることに相成ろうかと思いまするわけでございます。そういうようにまあ多くのことに関連いたしまする関係で、官房長官にも出て来いというお話でこれも又御尤もでございまして、さような意味におきましては私どももできるだけお伺いいたしまして事情等も申上げなければならんと存ずる次第でございます。
○小笠原二三男君 そうしますと、財政的な都合が主たる目的でこういう法案が出たのだから、大蔵大臣が主としてこの法案の扱いについてこの委員会において質疑を受けると、こういうふうに考えていいわけですか。
○政府委員(福永健司君) 各省の補助の関係は、まあ各省の立場といたしまするなら、おおむね成るたけ補助金等が多いほうがいいというような希望もある向きも多かろうと存ずるわけでございますが、財政事情全体からいたしまするならばなかなかそうも行かない事情等もあるわけでございます。実はこの案を決定いたしまする閣議等の経過におきましても、この種の補助金等に関する法律は主として議員立法等で成立いたしておりまするものも多いわけでございます。もとより法律論といたしましては、一旦成立いたしました法律に対しまして政府がその改正案を出す、或いは議員で出す、これはいずれでも結構というわけではございますが、政府といたしましては今申しましたような事情につきましては十分考慮をおきまして、財政事情が許すならば従来の方針を維持することに努力をいたしたいわけでございますが、現下の財政事情等よりいたしましてやむを得ず今度の措置に出でんとするものでございます。従いまして閣議におきましてもこれを或る程度時限立法的に考えるようなこともどうだろうかというような議論も出たわけでございます。さような経過等を経まして臨時特例ということに理解をいたしまして、何年という年限等は切つてはいないのでございますけれども、条文にございまするようにそれぞれ当分の間というような文字が入つているような次第でございます。この当分の間というような文字の入つておりますゆえんのものは、財政事情が許可に至るならば又元のように、ということを考慮に入れているような次第でございます。現下の財政事情よりしてやむを得ざる処置であるという点からそういう表現になつているような次第でございます。従いましてかくのごとき次第でありまするゆえんのもの等につきまして主として御理解を頂くにあらずんばこの法律案が通過ということはなかなか容易ではないわけで、さような観点からいたしましてその種の事情等につきましては、又この点が私は重点だろうと思うので、そういう点につきましては大蔵大臣等から詳しく事情等を申上げて皆さんの御理解を頂きたい。そういう意味におきまして大蔵当局が主としてこれらにつきましては御説明等をいたすべきものであろうとかように私は考えます。
○委員長(松永義雄君) 御質問中ですけれども政務次官に対して衆議院の委員会から出席の要求が来ているのですが、如何ですか。
○小笠原二三男君 私は、この質問は午前中はかかりますから政務次官は御自由にあれしても私はいいですよ。
○委員長(松永義雄君) よろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松永義雄君) それじや質問を続けて下さい。
○小笠原二三男君 私官房長官からはこの内容について主としてお尋ねしようとは思わなかつたのですが、はしなくも誠にいいお話を実は聞いた。というのは、実は財政の都合がつけばこういうことをやる必要はない、やはり補助金制度は維持して行く、続けるのだというふうに。これは誠に結構なことだが、併し政府の提案理由とはこれは違う。おなたのお考えは真向から違つている。この点は誠にいいことですからこれはそつとしておきますが、(笑声)そしてもつと形式的なことをお尋ねいたしますが、どうしてこの法案をそれぞれの単行法に基いてそれぞれの条項を修正することなしに一括せられて御提案になつたのか、この点をお尋ねいたします。
○政府委員(福永健司君) 只今お尋ねの点は、先刻私が申上げましたように、幾つかの省に関係のあることが網羅されているものをそれぞれ単独立法にせずして一括して出すことに至つたことについての政府の所見をお聞きになつたのでありますが、まあ確かにそれぞれ別々に出すという考え方もあるわけであるのでございますが、要するにこの種補助金等につきましてそれぞれ単独で出すということにつきましては、もとより国会は単一のものではございまするけれども、いろいろの所で御審議等を願つて結論を出して頂くよりは、政府におきましてはこういうたくさんのものを一括して国会において御審議を頂きまして、全体としての権衡調整等の点を御考慮頂くことが適当ではないか、かような考えから一括いたしまして提出したのであります。
○小笠原二三男君 政府は国会法を尊重する意思がございますか。
○政府委員(福永健司君) もとより尊重いたすべきものであると思います。
○小笠原二三男君 それなら政府は国会法において常任委員会制度が確立して、それぞれ所管事項を取扱う法規のあることは十分に御承知のはずです。それが政府の提案の仕方によつて国会の審議の方法が拘束せられる、広い意味で言うなら国会の審議権が拘束せられると、こういう結果になるような提案の仕方を政府だけが独断でおやりになることについてどうお考えになつておりますか。
○政府委員(福永健司君) もとより現在の国会がとつておりまする常任委員会制度につきましては、これを尊重すべきことは当然でありますが、又一面におきまして先刻申上げましたような多くの省、又国会におきましては多くの委員会に関連する問題等も間々生ずるわけでございます。それぞれ別個に御検討頂くことがもともと本旨ではございましようが、その原則のみで行かない事情もたまには生ずるわけだと思うわけでございます。さような事情のときにおきまして、国会におきましては特別委員会等をお作りになつてこれに処しておられまする事情は過去においても相当あるわけでございます。政府におきましても今次その法案の提出につきましてはいろいろ考慮をいたしたのでございますが、必ずしも公式的にではございませんが、国会の若干の空気等も、これは今も申上げましたように公式的にではないのでございますが、こういうようにお扱い頂けるのではないかというような点を、これは必ずしも正式に把握いたしておりますかどうかは別でございますが、全然国会の空気等を無視して提出いたしましたということではないつもりでございます。もとよりこの点につきまして委員会等ではそれぞれに分けてというような御意思のところも確かにあるはあつたのでございますが、先ほど申上げましたような趣旨によりまして全体を通覧して頂きまして御調整頂く、又そういう観点において御審議頂くことが全体としていいのではないかというように考えました結果、こういう提出の仕方になりましたわけでございます。ここに至りますにつきましては国会法の精神等にも鑑み、如何に処するかということにつきましては相当考慮いたしました結果、もとよりこの点につきましては相当に御議論はあつたところだとは存じておるわけでございますが、できるだけ国会法の精神を尊重しつ只今も申しましたような趣旨に合うようにと思つての処置である点を御了承頂きたいと思います。
○小笠原二三男君 私は、ばらばらな法案で国会に出ても、それぞれの政府からの要請があつて国会が自発的に特別委員会等でとりまとめて審議する、こういうようなことは一向差支えないと思います。ところが国会の審議の手続が制度上確立しているにもかかわらず、その制度の上にのらない方法を以てこういうふうに一括して提案して来る理由が、私は今後質問しなければ明白になりませんからこれ以上申上げませんけれども、手続としては国会のほうと十分な連絡があつてなさるべきではないかと思うわけなんであります。而もそれが非公式にというお話でしたが、一部の政党との間には話合があつたとしましても、少くともこういう問題は各常任委員長の権限等にも及ぶことでございまするから、少くとも議長或いは国会役員である委員長等の意向等も斟酌せられて、堂々とお出しになるということが私は国会と政府との連絡上必要ではないだろうかと考えます。結局結果としては国会の審議の方法が政府の提案の仕方、それによつて抜きさしならない拘束を受けるような国会法上も不備な点もありますが、そういうところを狙つてこういう法案を出して来たのであれば、これは以てのほかのことだと考えます。而も各常任委員会によつて専門的に慎重審議をするとどこか不都合な点が起つて来るのですか、この点をお伺いしたい。
○政府委員(福永健司君) 政府といたしましてはことさらに今小笠原さんのおつしやるような点を狙つてという意図では決してございませんわけでございますが、いかにお扱いになるかということはもとより国会でおきめになることで、政府がいろいろそういうことを十分に予想して、それとの連関においてこうという言葉では決してございません。ございませんが、先ほど申上げましたように本法律案につきましては、全体として通覧して御審議頂きますほうが公平を期し得られるし、一貫した観点においての結論を出して頂けるのじやないか、こういうように政府としては考えておつたわけでございます。もとより別々に御審議になる場合にはそういうことが期し得られないとまでは私は決して申すわけではないのでございますが、このほうが便宜ではなかろうかというふうに政府も考えたわけでございます。まあその程度で一つ……。
○小笠原二三男君 政府のほうでもそのほうが審議をするのに便宜だと考えたなら、便宜でございますか、ございませんかと国会のほうへお尋ねになつていいはずです。そのお尋ねがちつともないということは私は適切でないと思います。うちの会派でもこの法案が出てから特別委員会でやるかどうかということを審議せいと言われたような形なんで、これは実際審議をして行く上には手続上遺憾である。少くとも了解同意の上にこういう法案が出ることを要望せざるを得ません。 次にお尋ねしますが、今のお言葉にもありましたが、一括してこういう特別委員会等でやるということは便宜である。通覧すればそれぞれのものが公平な考え方に立つて審議ができる、或いは一貫した考えの上に立つて審議ができるというふうなお言葉がありましたが、私もその点は御尤もだと考えます。それでお尋ねしますが、この法律の一貫した基準、一つのわく、こういうようなものはどこに置かれて、これだけの書類にもあるような多くの補助金のうちからどういう観点に立つて本日提案になつているようなものをピツク・アツプせられたのか、その基準となるもの、わくとなるもの、一貫した考え方、これについて詳細に御説明願いたい。
○政府委員(福永健司君) 先ほども申上げましたように、従来といいますか、現行の補助金制度というものは、それぞれの必要の理由によりまして現行制度がとられているわけでございますが、先ほども申しましたようにこの制度に対しまして現在の財政事情よりいたしまして今回政府がとらんとする措置でございますので、全体としてどれをどの程度にすべきかということにつきましては、相当検討をいたしましたわけでございますが、主として財政上の理由等からでございますので、只今の点につきましては大蔵当局等から詳細に御説明申上げることにいたしたいと存じます。
○小笠原二三男君 只今大蔵当局のほうから詳細御説明になるということですから、ではそれは私は大蔵当局からお聞きしますが、この法律案の提案理由の説明は官房長官おつしやるように、主として財政的な都合ということもむろん緊縮予算ということでありますから考えられるでしようが、併し少くとも国と地方とにまたがる財政計画上から、根本的にこの補助金制度そのものについて再検討を要するという各方面の機関の勧告と申しますか、上申等にも基いてこれはおやりになつているように私は思う。その点は官房長官の御説明とは、私まだ聞かないからわからんのですけれども、私の考えは違う。ということは、ここに提案理由に申しております通り国の財政の健全化、これはわかります。その次に中央地方を通ずる財政調整の見地から国の補助金、負担金等につきまして整理する必要を認めているけれども、全部整理しかねて暫定的な法案としてこれだけを出す、あとは後日適当な措置を慎重審議の上検討して出すということですから、これは私は補助金を整理して行く方向に政府の政策が固まつて提案になつているのではないかというふうにも考えられますが、この点は如何ですか。
○政府委員(福永健司君) 御指摘のごとく財政上の見地からするものと同時に、又国と地方との関係において補助金等をいかに調整して行くかという問題もあるわけでございますが、この後者の点につきましては、まだ最終的の結論が出ていないのでございます。かような観点からいたしますると、中央地方を通ずる税財政全体の調整ということにつきましては非常に大きな問題等があるわけでございますが、差当り現在の財政事情等からいたしましてはこの程度の調整をというので、その程度の結論が出ている次第でございまして、この点につきましては将来ともまだ検討を要するものがあろうかと考えられるわけでございます。
○小笠原二三男君 そうするといよいよ絞つて来れば、やはり官房長官のおつしやる二十九年度の予算という、刹那的なと申しますと大変失礼ですが、今の苦しさから三十億程度の金を国の予算のほうから削減したいというやむにやまれん気持から、この幾つかの補助金のそれが吸上げられて来ると申しますか、絞り上げられて来たというふうに了解してよろしうございますか。それは而も国のほうの都合だけ、絞り上げられたものは、それじや地方は何もやらないというわけではない、地方はそれだけの財源負担は当然例年通りやらなければならん。ただ国家予算のつらをよくするためにだけ、こういうことになつて来たというふうにも考えざるを得ないのですが、こう言えば又、そうでもないと多分おつしやるでしようから、そのそうでないというところをお聞かせ願いたい。
○政府委員(福永健司君) 財政上の必要よりいたしまして、補助金等につきまして臨時特例においてこれを実施しなければならんという事情につきましては、先ほども申上げたのでございますが、この際におきましても国と地方の財政上の調整というようなことにつきましては、もとより考慮のうちに入れているわけでございます。従つて補助金等につきまして若干削減のありました事情の反射的なものといたしまして、地方に対しましては地方の財源の中に見るような措置もとられているわけでございます。これらにつきましてはなお地方自治庁の担当者からも詳細に申上げることとなりますが、地方制度調査会等からも従来出ております意見といたしましても、極力補助金は整理して、地方自治の確立に資するようにせよというような意見等も出ておるわけでございますが、ただ先ほども申上げましたようにこれは相当大規模のものでございまして、総合的によく検討して最終結論を出さなければならない問題でございます。そういう意味からいたしまして、今度のものが最終的な結論では決してないのでございますが、今次の法案を提出するに当りましては、その種の考慮ももとより払われているわけでございます。その点は御了承頂きたいと思います。
○小笠原二三男君 そうすると先ず先ず端的に申しますと、その他多くの補助金等の整理、これは後日検討するといつてもなかなかいつのことやら計画的に逐次出て来るものではないように私は考えられる。又官房長官のお話もそういうようなことで。そうすると今回限りこの爼上にのせられたものだけは一般的に非常にお気の毒な運命になつた法律だとどうしても考えざるを得ない。そこで財政上これこれのものは落さなければならんという何十億かのわくの中に合うようにやつたのかどうかはわからんが、先ほど官房長官は財政的な問題に関係があるから大蔵当局に説明させると言いましたが、私は財政的な問題でなく大蔵大臣にお聞きするのです。言葉は適切でありますか、なぜこういう法律の品目を選び出して来てそうしてこれの補助金を削減或いは停止する、こういうふうにしたのか、この一々の品目を選び出して来た基準は何かということをお尋ねしたい。大蔵当局のほうはただ金さえ浮けばいいのですから、だからどの補助金にそれを持つて来ようが何しようが、これは各省の意見で余り大蔵当局といえども強いことは言えない。結局予算的にしぼり上げるものさえが結果として出て来れば財政計画はつじつまが合うわけです。私の聞いているのはどうして具体的に個々的にこういう品目をとらまえて来たか、その基準は何か、他にもたくさんあるが、どういう線を以て引張り上げて来たか、こういうことをお尋ねしたい。
○政府委員(福永健司君) まあ財政上の観点よりいたしまするならば一面におきまして公平という点からどういうものに着目しようかというものが勿論あるわけでございますが、又同時に或る程度やはり財政上節減の目的を達し得られるものというものに着目するということもあろうかと思うわけでございますが、これらにつきまして御承知の通り法律の改正によるものが三十億程度でありますが、必ずしも法律の改正によるものだけではないわけで、その他の方法によるものも若干あろうかと思うのでございますが、この特例法によつて出るものは約三十億でございますが、これらにつきましては従来成立いたしておりまする法律、補助金に関するもの全体の中から、まあこれは国会で御検討頂く場合におきましてはいろいろの御意見等もございましようが、政府におきましては先ず公平に考えてこういうような措置をとるのがいいのじやないかというところから出ました結論でございます。
○小笠原二三男君 じやもうその点はいいことにしまして、端的に伺いますが、災害関係の復旧に関する補助金等には一切手が付いていない。あとで事務当局にお尋ねしますが、職員の設置費、事務費等又は地方的な事務事業費にかかる補助金等で云々というふうに書いてあるほうでは、いずれも抽象的に妥当と認めるもの、妥当と認めるもの、これに該当するんだということなんで、妥当とはどういうことだ、これはお尋ねしなければなりませんが、少くともここに示されているものに関連するような災害復旧関係の補助のほうも振込まれておるものがあるように思われる。一切この問題へ手をつけなかつたのには一つのやはり考え方があるかと思うのですが、災害関係はどうして今回手をつけられなかつたのですか。
○政府委員(福永健司君) 災害の復旧ということにつきましてはまあ国会でも非常に強調しておられまして、政府も又この点につきましてはつとにさような考え方で重視いたしておるわけでございますが、今回の場合におきましてはそういうような趣旨よりいたしましてこの方面の点につきましてはお話のような措置がとられているわけでございます。
○小笠原二三男君 じやまあそれもあとでお尋ねすることとして、もう一つ。政府は国会に提案し或いは議員が立法した法案が法律となつたらこの法律を守る義務があると考えますか。それともそれは適当でいいもんだ、政府がその法律を執行しようがしまいが政府のそれは権限だくらいにお考えになつておりますか。
○政府委員(福永健司君) もとより忠実に守るべきものであると存じます。
○小笠原二三男君 ではまあ法案のうちで水産に関係する分ですが、漁船損害補償法は二十七年法律第二十八号として公布せられたのですが、当時たまたま財政事情から二十八年度に実施する予算がなかつた、二十九年度から必ず実施するということでできた法律で、未だこれは実施されないのです。政府のほうで考えられたものだが、それを議員が引受けて各会派が満場一致でこれは通した議員立法なんです。この法律がこういう日の目も見ないような措置をだらだらやつて来たことについて先ずどうかとお尋ねしますが、それに又すぐこう手を着けて来る。これはどういうことか。これは一つの条件がありますが、今度根本的に何ら無条件なものとしまして公立高等学校定時課程職員費国庫補助法なんですが、これは施行を停止するとあります。ところがこれは二十三年法律第百三十四号で公布されたのですが、公布されたときから停止されている。一回もこれは予算化しない。毎年の予算にはこれは零なんです、二十三年以降。古田第五次内閣まで長々と内閣が続いてこの政府提案になつた法律は一回も日の目を見たことがない。これは法律を守つていると政府がおつしやることとは真向から対立するあれだと思うのですが、これはどういうわけですか。そのときの事情はどうだとかこうだとか、私はそんなことは聞かない。法律をなぜ政府が執行しないのか、その結論について聞くんです。
○政府委員(福永健司君) 成立いたしておりまする法律を忠実に守つてこれを実施して行くべきが当然であることは申すまでもないところでございますが、只今御指摘のような点は従来も財政上なかなか容易でなかつたような事情等からいたしまして御指摘のような事情になつているわけでございますが、只今の財政状態は更に窮迫をいたしておるような状況に鑑みまして、更にいましばらく御辛抱頂かなければならないというような考え、そう願いたいというような考から今次の改正案を提出いたしておる次第でございます。
○小笠原二三男君 今次の改正案提示はわかります。なぜ過去においてできなかつたら直ちに停止をする措置をとらないで眠らせておいた、捨てておいた、この点なんです。数年間に亘るのですよ。
○政府委員(福永健司君) 過去の詳しい事情を必ずしも私は存じておるわけではございませんが、政府におきましては何とか一つ早くしたいと思いつつ今日に至つたのであります。(「名答弁」と呼ぶ者あり)
○小笠原二三男君 この答弁は確かに名答弁ですよ。今までで一番よかつたと思う。これは私は政府の法律顧問である法制局の担当者にお尋ねしますが、こういうことをやるのはどういうふうにあなたはお考えになつておりますか。
○政府委員(林修三君) それはあとでお尋ねになりました公立高等学校定時課程職員費国庫補助法のお尋ねであろうと思います。これは二十三年に成立いたしまして、今聞きますところによりますと、私実はよく詳しく存じなかつたのでありますが、二十五年までは予算に計上してあつたそうでございます。ところが二十五年におきましてシヤウプ勧告に基きましていわゆる平衡交付金制度を作ります際にこの義務教育費関係のものを全部平衡交付金に入れる、こういうことで当時予算から落して平衡交付金に入れると同時にこの法律を廃止する法案がその当時提案されたのでございます。それが当時審議未了になりまして予算のほうはそのまま通つてしまつた、平衡交付金の中に入れてあつた、こういうようなかつこうに実はなつているのであります。もう一つ弁解を申せば法律第一条で予算の定めるところにより云々という規定もございます。従つて予算的に一応平衡交付金のほうに入れて補助金として出し来ない、こういうようなことだと考えております。
○小笠原二三男君 これは奇怪な話を聞きますが、予算の定めるところにより、だから予算の定めで零になつたからこの金は出ないのだということになると、この法律そのものに矛盾しているじやないか。職員費国庫補助法という法律で国庫補助をしなければならんという立法の趣旨でできたものに、予算の定めるところによりというので予算の定めるところが零と定めたからだから金は出さない、どこにそんな論議がありますか。それは予算の大小はあるにしてもそういう補助をするのが趣旨ですよ。あなたは法制局の立派な番頭として何を言うのですか。
○政府委員(林修三君) 弁解を申上げましたわけですが、これは先ほど官房長官が仰せになりましたように二十五年以来成るべく早く実はそういう措置をとるべきであつたろうと思います。併しいろいろの経緯で現在までこういうことになつておつたのだろうと思います。ただ強いて弁解を申上げればという意味で申上げたわけでありまして、決してそれがいいという意味で申上げたわけではございません。
○小笠原二三男君 弁解すれば法律は適当にやつても罷り通るのですか。(笑声)
○政府委員(林修三君) それほどの意味ではございません。これにつきましては、実はこれは政府としての見解ではございませんが、政府といたしましては勿論この補助がきまつております場合におきましては当然その補助を予算に計上すべきものと考えます。若しも今回のこの法案におきましても全額を予算から落した場合には当然この法令の改正措置をとるべきだ、そうあるべきだと実は考えるわけであります。今までそれがされておらなかつたのは、一方において平衡交付金に組んであるとは言え、余り妥当な措置でなかつたと存じます。併し一部の学説などを見ますと、補助金というものはそういうことも可能だということをいつている学説も実はあるわけであります。こういう意味で強いて弁解を申上げればという意味で申上げたのであります。決してそれが必ずしも妥当な措置だということを申上げたわけではございません。
○小笠原二三男君 いろいろ事情は官房長官もわかつたと思いますが、先ほどの名答弁でよろしうございますか、こういう事態にしておいたことが。
○政府委員(福永健司君) 大体よろしいと考えます。
○小笠原二三男君 いずれこういう問題は私は卒直に言うてけしからんことだ、こういうことを国会自身も又黙つておるということはいかんと思う。政府はそれぞれ適切な廃止なり停止なりの法律を出して合理的にしておくべきものだろうと考えます。そういう点で言いますならば、漁船の補償法等についても二十八年度において幾度か補正予算を組む国会等もあつたのですから、これは法律に示す通り確実に政府としてこの補償法の実施をしなければならなかつた。こういう点は私は大蔵当局の財源があるとかないとかというような技術的の問題ではないと考えます。それらのものを又、日の目も見ないうちにこういう法案として各種の制限を加えて行くというようなことには私は非常に多くの疑問を持つております。官房長官は先ほど今回出した法案は議員立法なるものが相当多いというお話がありましたが、その相当多いことは重々わかりながら、こういうふうに議員立法が相当槍玉に上つて、たくさんの補助金のある中から出て来たという点は何か特別の理由がありますか。
○政府委員(福永健司君) 決して議員立法によりますものを特に狙つたという事情でないわけでございまして、いろいろ全体につきまして検討をいたしました結果、今次の提案になつておるわけでございます。私どもの調査いたしましたところでは、二十三のうち十三が議員立法によるものであると存じておりますが、もとより今のお話のごとく議員立法によるものが多いわけでございますが、決して議員立法によるものをどうこうということを政府は考えたのではないのでございますが、議員立法によりまして補助金制度が実施されているものが非常に多いということはあると思うわけでございます。これらの扱いにつきましては先ほど申上げましたように国会の意思をできるだけ尊重するという意味において当分の間というような考え方の措置をとつている次第でございます。
○小笠原二三男君 お尋ねしますが、この議員立法に関係する法案等については自由党の総務会とか或いは政調会等においてもこういう立法についてよろしいとしておりますか。
○政府委員(福永健司君) 党がどうであるということは私正確には政府側といたしましてはちよつと申しがたいところでございますが、現下の情勢上政府が今回とらんとする措置に対して党側も了承してくれていると考えております。
○小笠原二三男君 更に具体的にお尋ねしますが、外航船舶建造融資利子補給及び損失補償法、これは御承知のように利子補給法を政府が提案になつている。官房長官の属する自由党を初めとする三派の修正で損失補償法となつたのがじきこの間です。これは開発銀行或いは大蔵当局からも聞かなければなりませんが、この利子の補給が現在やられているかどうかはわかりませんけれども、或いは利子補給が実際上手続としてできておらないということであれば、又これも実際は日の目を見ないものになる。これは利子補給の率をどうとかするということでなくして当分の間適用しないと、あつさりとこれはもうきめつけている法律なんです。私たちのほうは当時においてこの法案には反対しましたから反対の趣旨が通つたからいいのですが、あんなに大騒ぎしてまで作り上げたものを日の目を見たか見ないかわからんうちにやめましたというのはどういうわけですか。
○政府委員(福永健司君) これは党がどう考えますかということは、これは私からどうこうということでございませんが、たしか内容的には私余りに詳細には存じませんが、開銀の分の利子補給五分とか三分五厘のこれのみを停止する措置であろうと思うのでございますが、まあ委員個々にはいろいろの意見等もあろうかとも思いますが、党としては諸般の事情を総合的に判断して政府の措置に同意してくれるものと私は解しております。
○小笠原二三男君 どうも官房長官、このほうには関係ないだろうから私これ以上聞きたくはないのですが、(笑声)、去年は諸般の事情で内閣が生き延びるためにあんな野党、改進党さんもおられるのですが、三派協定で通しておいて、そうして内閣は生き延びた、今度は諸般の事情でこれを図々しくやつていると内閣のほうもうまくないように考えて(笑声)、今度はこれをやめるということで生き延びて行くという誤解を受けませんか(笑声)。まあこれは答弁の限りではありませんが、どうもこういうふうにしんこ細工みたいにこねあげたり、ぶち壊したりちつとも政策的に首尾一貫しないという点を私は問題にしたいのだ。少くともですね、今の政界の最も有力な大多数を占める三派の方々が外航船舶の建造のために適切な重要な政策としてこういう修正をしておいて、それを日の目を見たか見ないかわからないうちにやめます、この点はどうもわからない。でこれは政府の提案ですから、少くともこれを担当した本当の代表するかたにこの点は今後お尋ねしたいと思うので、委員長においても十分お取扱いを願いたいと思う。私は官房長官には本日だけはこの程度でやめます。(笑声)
○委員長(松永義雄君) じや休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 —————・————— 午後一時五十七分開会
○委員長(松永義雄君) これより委員会を再開いたします。都合により本日の委員会はこれにて散会いたします。 午後一時五十八分散会