文部委員会 閉会後第20号
- 発言数
- 145 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/11/17
会議録
○委員長(堀末治君) これから委員会を開きます。 つきましては、ちよつと理事会の経過を御報告申上げますが、実はすでに公報で御通知申上げました通り、十一日理事会を開き、本日から二日まで四日間開会することにいたしたのであります。甚だお休み中恐縮でございましたが、いろいろ御覧の通りのような問題がございましたので御出席を願つた次第で、悪しからず御了承願います。つきましては、その中で二十日の日はその時間が九時ということになつていて、先例にない非常に早い時間でございますけれども、実はこれは文化財保護行政の件について相馬さんから特に御希望があつて日光の神橋の問題で是非現地を視察をして頂きたいと、こういうことでございますので、この日できれば三十分ほどでも委員会を開いて、そして成るべく早く委員会を切上げて、この文化財としての日光の神橋を見て頂いたらどうかと、こういうことで実は九時というような時間をきめております。成るべくどうか一つ、委員会で行かないということになると、理事会で行くということになると、いろいろそこに厄介を生じますので、この日は甚だ恐縮ですけれども、成るべく一つ九時にお出かけを願いまして、三十分ほどで……。そういう予定になつておりますから、どうぞ一つこの日は特に御勉強を願いたいと存じます。 なお今日の日程は公報に報告してはございましたけれども、いろいろな都合で、先ず午前中は市立大学の件を次長さんにお聞きして、これはできれば福島長官においでを願いたいということでございましたが、病気でまだ外出できないということで、止むを得ず、成るべく詳しく長官と打合せして頂いて、できるだけ皆さんの御満足の行くような答弁を願いたいということで、もうすでに見えております。 午後は文化財保護の件と文部省の予算の件について御質問を願う。実は今日は大臣は見えませんが、明日も午前中は遺憾ながら来れないということで、午後は必ず出て来るからということでございますので、午前中はいわゆる地方の教育財政の件について福島県と島根県の知事に出席を願うことになつております。これは本当を言うと、御承認を願わなければならないわけですが、あとでまとめて御承認を願うことにいたしまして、そういう予定で、それから午後は大学制度に関する件、これはございませんが、矢嶋先生から是非いわゆる今度の、新聞にいろいろ出ておつた問題でもあるから、高等学校の教科課程の問題と両方合せて開きたいということで、それも議題に加えておきたいと思います。それに引続き文部予算をやる予定であります。 それから十九日は、遺憾ながらこれも午前中は文部大臣が見えられない、文化功労者との懇談の関係で、どうも出られないから、午後は出るからということでございますので、午前中は北九州の炭鉱地帯における学童問題、佐賀、長崎、福岡県の教育長を呼ぶことになつております。ただ福岡、佐賀両県の教育長は出席いたしますが、長崎県の教育長は病気のために出られないので、体育保健課長吉岡君が出る、こういうことであります。政府側は文部省、厚生省においでを願うことにいたしております。そういうことで日程を組合わせておりますが、これにつきまして先ずお諮りをいたしますのは参考人の件でございますが、地方教育財政に関する件について、十八日午前十時からの地方教育財政、及び十九日午前十時から北九州炭鉱地帯における学童問題について、それぞれ参考人の意見を聞くと、今申上げた通りでございます。つきましては、地方の教育財政に関しては福島県の副知事の丹野正人君、島根保の副知事の本山修策君、それから北九州炭鉱地帯における学童問題に関しては福岡県教育長の中尾荘兵衛君、佐賀県教育長の坂井降治君、長崎県教育委員会事務局体育保健課長の古岡隆徳君、以上のかたがたを参考人にお願いいたしたいと思います。御異議ございませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀末治君) それではさように決定いたします。
○矢嶋三義君 日程の件について只今お諮りあつたわけですが、異議ございませんが、私希望を申上げておきます。それは大臣は十八日の午後並びに十九日の午後は出席されるそうでありますが、本日文部関係予算を審議することになつております。併しこの文部関係予算に対する質疑は、大臣が出席していなければ質疑にならない問題も相当あると思いますので、文部関係予算は本日と只今お諮りになつたわけでございますが、本日やつて異議ございません。併し質疑の一部は十八日、十九日の大臣出席のときに廻されることを前以て了承しておいて頂きたい。この点と、それからもう一点は、この地方教育財政並びに北九州炭鉱地帯に関して参考人のかたの御出席を願つておるわけでございます。これは経費も要ることですし、又出席されるかたもはるばる御苦労でございましようが、併しその必要性あるが故にここに参考人として出席願い、そして調査する以上は、これは効果あらしめなくちやならんと思います。その立場からこの参考人の意見を聴取するときには、文部の関係者は勿論のこと、それ以外にこの地方教育財政については、自治庁、大蔵の関係官、それから北九州炭鉱地帯の問題については、これは、文部省だけで解決できる問題でもありませんので、通産省、厚生省、労働省、大蔵省、こういう関係省の係官はこの参考人の意見の聴取してもらいたい。そして必要があらばそういう関係官に対して我々は質疑を展開することもありますので、お含みを願いまして、以上希望を申しげておきます。
○委員長(堀末治君) 御尤もですからその通りにいたします。 —————————————
○委員長(堀末治君) それではこれから大阪市立大学校舎の接収解除に関する件を議題といたします。
○矢嶋三義君 大阪市立大学の件をやるのに異議ありませんが、私は開会前に当つて先般の委員会のその後のことについて委員長の報告を求めたいと思うのです。それはこの前の委員会で問題になりました熊本県の黒髪校の処理の問題、委員長のほうでどういう処理がなされておるか。それと、次には報告でなくて、私は先般の委員会で資料を要求したわけです。その後資料が提示されましたが、その資料は私が要求したような資料になつておりません。不十分であります。従つて本日は申上げませんが、この資料を出された担当官に明日でも御出席願つて説明して頂く、そして改めて資料を要求いたしますのでその点。それから本日でなくて結構ですが、この前の委員会で修学旅行の問題について我々は担当課長に要望しておいたわけです。それを如何ように処理されたかの報告を当委員会で求めたい。以上、委員長の報告を求めると共に、この前の委員会の結末をつける意味において要求しておきます。
○委員長(堀末治君) それじや私から黒髪校の問題を御報告申上げましよう。黒髪校の問題は、その後私仲裁をとつたときの約束では岡本委員長が報告をしてくれると、こういう約束をしておつたのですが、それでちよいちよい非公式に報告というか、連絡がございましたが、委員長からは一遍も参りませんでした。それで私もちよつとどうかなあと思つて、来た電報の中には、今私持つておりませんが、関係者一同と、こういう一遍電報が来たのですが、岡本さんの名もないのですから、それで私は関係者一同という電報を受けて、有難い、どうかまあ骨も折れることだろうが、せいぜい一つ早く円満に解決するように御努力を願いたいと、こういう返事を出しておくと同時に、手紙でも成るべく一つ早く、できれば急速に一つお骨折りだろうがやつてもらいたいと、まあこう言つてやつておいた。ところが数日前に、委員長が来られませんでしたが、副委員長のかたが見えまして、そしていわゆる最後案として極秘の判を捺して、こういう実は案を両方に示して、いろいろと今折衝をいたしております。この案ならば大抵要するに聞いてもらえると思われまするので、やつておりままするし、私どもはこれでまとまらんこともないと思うし、何とかこれでまとめるように一つ努カをしておるので御了承願いたいと、こういうことでありました。実はその極秘のものを私だげ頂戴いたしましたけれども、極秘だからといつて置いて行かれたので、ここで皆さんに御発表することが果していいかどうか、実はこんなことに自分で思つておるのであります。正式にすれば速記にも載りますし、又報道班の人もおられることですから、或いはそれはもう少し、向うが自信満々としておられることですから、それはまあ私がこう見た程度にしておいて、大変私も結構だと思うが、まあそんなことで何か一つまえめるものならまとめたいと、こういつて切に頼んでおきました。どうか皆さんにもよろしく申上げてと、こう言つておいた次第でありますから、多分そんか線で余り遠からずまとまるのではないかと、実は私こういうふうに観察いたしておりすす。
○矢嶋三義君 一点伺います。この前この問題について一、二時間参考人の意見を聴取して、その翌日質疑をして、まあ詳しく審議したわけですが、併し当委員会のそのときの結論らしいものとしては、結局賛成、反対の両当事者と堀委員長の懇談によつて、そしてこれを処理するという、いわば委員会の表座敷でなくて、そういう三者の懇談の形で円満解決を図ろうというところに落着いたと思うのです。従つて我々委員会としては、この問題の解決をこの三者の懇談会に課題を出した恰好になつておる。従つて委員長におかれてはこの解決に努力されておること推察するわけですが、一応の解決の目途をいつごろにおいておられるか、その点を承わると同時に、今後の委員長としての御善処を要望申上げておきたいと思います。
○委員長(堀末治君) 私はまあ余り遅くないうちにきまるのじやないかと思つております。この問実は成るべく速かに且つ円満にという言葉で岡本さんをせきたてた。ところが、又一方の情報から聞きましたら、岡本さんが非常に苦心をしている最中だから、余り委員長をせきたてないで欲しいという意見もございました。又思うてみるとそうかと思うのです。あれほど激化しやつをまとめようというのですから、なかなか急速には行くまいと、実はこう思いまして、実は私も、もち少し気長に見てやつて頂いたほうがいいのではないかと、こう思つております。併し私の見通しではいずれそう長くなくまとまるのではないかと、実はこう思つて観察いたしております。 それでは荒木さん一つちよつと御質問をお願いします。
○荒木正三郎君 それでは私から大阪市立大学の接収解除の問題について若干の質問をいたしたいと思います。この前の文部委員会でいろいろ現状について調達庁の次長から説明を伺つたわけでありますが、その後何らかの進展をしているかどうか、そういう点について御説明を願いたいと思うのです。 実は私先般極東軍司令部のスミス少将から大阪の市会議長に宛てられた文書を拝見したわけです。ところがその内容は我々の期待しておつたのに比べて非常に隔りがあるわけです。むしろ福島長官が当委員会において説明されたものよりは更にあいまいであるというような内容であつたわけです。と申しますのは、市立大学の接収解除については福島長官は大体来年の六月頃には実現するのじやないかという考えを持つておる、こういう御説明であつたわけです。併し司令部のスミス少将の手紙は来年のたしか十月頃であると思うのですが、その頃にはどうするかということを考えたいという程度のものであつて、この返還の時期というものが非常にあいまいであつた。そこでこういう状態では当文部委員会としても数次に亙つていろいろ質疑の形においてこの大学の接収解除を推進するよう努力した、その努力が何ら実を結んでいない、こういう結果に相成るわけです。それで私は非常に不満に思つているわけてす。そこでその後の経過について何らかの進展があればこの際一つ御説明を願いたい、かように考えております。
○説明員(山内隆一君) お答え申上げます。二点になるようでありますが、第一点の、大阪の市会議長から極東軍司令官に宛てた書面に対する問答がスミス少将の名で市会議長に発せられた、その内容は私も見せて頂きましたが、この文章をちよつと見ますというと、何だか逆転したんじやないかという心配が起るようなふうにちよつと誤解されやすい文章だと私も見ております。併しこれをよく見ますと、あの文章は責任者が外部の人に向つて発せられる公文としては、あの程度に書くほかないのではないか、と申しますのは、六月三日でございましたか、施設特別委員会でその前から、あの大学の解除については再三交渉しておりますので、漸くその時分になつて向うから正式に見解を発表された。その見解の発表が丁度このスミス少将から大阪市会議長に宛てた書面の内容とほぼ同じであります。その当時漸く軍がああいう発表をしまして、その後調達庁と軍の関係官の間でいろいろ話をし、長官がスミス少将と交渉し、当委員会でもいろいろ交渉があつたという結果、軍としてはできるだけ御希望に副うべく努力することとして、その後の口頭による向うの意見の開陳があつたわけであります。それはこの前当委員会で以つて御承知の通りの、或いは来年の半ば、或いは六月末という表現があつたようでありますが、その時分になれば何とかはつきりした意向を示すことができるだろうというような意味の発言があつたわけで、それを調達庁長官は、前からの交渉の経過から見ると、それはやはり一歩前進したものと見ることが至当じやないか、従つて先般の公式の席上における言明とか、或いは何かの文書でも来ておつたわけですが、その上から言えばまだ十一月一日までは必要である、それから先になつて考慮しようとこういうことであつたのが一歩進めて、公式の文書ではありませんけれども、まあ半ばぐらいにはつきりするだろう、そういうふうに努力するというような話があつて、それがこの前までの話であつたわけであります。従つて今の公式の文書としてはああいう程度の文書しか出せないのじやないか、というのは、あの文書をよく見ますというと、すべて過去分詞になつておりまして、過去にあつたいろいろの日本政府との間の交渉なり或いは又向うが軍のほうで実行した一部解除とか、そういうことの一つの報告のような、その情報なり或いは過去の経緯を知らせるというようなことがあの文書の眼目じやないか、そして又将来についてはなお折衝するというようなことを書いておる、従つてあの文書が出たからといつて決して逆転したとか、この前に当委員会で以つて長官がその交渉の状況を報告した内容が却つてまずくなつたというようなことは決してないと私ども考えております。というのは、あの文書そのものがよく見ればそういう意味、過去のことをただ知らせておるというだけの文書のように見られることと、もう一つは、調達庁のほうでもたびたびその後施設特別委員会を開いておりますけれども、ああいう外部に向つて文書を出しているとき、内容が変つていれば何かの話がなければならん、けれども別にその後の逆転するとか、変化するとか、情勢が変つたという話は全然ないのでありまして、今までの交渉はやはりそのままの情態で進んでおるとこう見ることが至当じやないかと考えております。 それからもう一つの問題は、これは根本の解除問題ではありませんが、先般の委員会で少し細かな改善案についてその当時の状況を御報告申上げたわけでありますが、その中で最も重要な一部解除で、現在学校が使つておる区域内に大分向うの接収施設がまだ残つておる。球技場とか、消防署とか、或いは下士官の宿舎とか、教会とか、その他兵隊の宿舎が若干あつたのが今空いておるはずでありますが、そういう施設がまだ残つております。この部分を全部解除してもらいたいというのが私どもの一つの主張でありまして、それは当時は、この前の委員会ではかなり見込みがある、現地では反対しておるけれども軍の中央部のほうでは大分強く現地に対して圧迫といいますか、或いは、まあ大局的な必要からこれは解除を必要とするということを強く押しておるから、多分これはできると思うというふうにここで申上げたと思いますが、その後この一番大事な点は、それに代る代替施設を今接収地域内の空地に作つてもらいたいということを軍が要求して、それが今度はどれくらいかかり、それを大蔵省と折衝して予算を通すということが、金をもらうということが非常に重要な問題でありまして、その後代替施設にするためのいろいろ計算をし、大蔵省のほうへ出して交渉を続けて参つたわけであります。ところが今朝私こちらへ参るときに又電話でいろいろその後の大蔵省の中の進行状態を聞いて参つたわけですが、それによりますと大蔵省としても主計局は大体了承する、ただ金額等はなお査定をするが、まあ趣旨はやむを得ない、了承するように大体なつているからということでありますので、これはもう近く予算の査定もきまりまして、建設省に又頼んで、早く代替施設を作つてもらう、そういうことになります。それがきまればはつきり代替施設を作るからすぐ解除してくれ、こういう要求として現われて解除してもらうという段取りになるわけであります。これは皆様方の期待しておられる根本問題ではありませんが、併し現存の情勢としてあれが解除になればかなり学校としても便宜であろうと思いすので、改善案の一番中心が解決するのではないか、かように考えております。
○荒木正三郎君 そこで一部解除の問題ですね、こういう不便があるわけです。というのは代替施設を作る、これには当然予算が伴うわけです。予算を出して一部解除のために代替施設をこしらえるというふうなことになると、我々が根本問題としている接収解除の問題が又殖やされるんじやないか、こういう心配が起つて来るわけです。そういう点があればこれは一部解除ということは藪蛇になると思う。むしろ困つた状態になると思う。そういう点について不安がないのかどうか、一つお聞きしておきたい。
○説明員(山内隆一君) この問題については私どもも根本的の解除を早くするということが一番何としても重要問題で、それを眼目にして交渉を続けておるわけで、今日もその考え方で進めておるわけですが、その解除というものが御承知のようにまだ近く解除するということにはなつておりませんので、現在の学校の状態から見れば一刻も早く、もら少し今の窮屈の状態を改善したいという熱望があるように思いますので、あれだけ解除になつただけでも学校としてはかなりいいんじやないか。ただ御心配の、そのために今度は大分楽になつたから、もら少し使つてもいいだろう、解除はもう少し遅くてもいいだろうというふうに仮に軍が考えたらお話の通りになりますが、そこは十分念を押して、まだ代替施設を作る作らんということは決定しておりませんから、それを前提とした最後的の一部解除の問題は話はできませんわけで、今度は大蔵省との話が付きますればすぐその折衝に入れるわけです。その場合に十分念を押して、そういう心配のないような、そのために全面的解除が少しでも遅れるようなことが絶対ないように十分念を押して今の一部解除をしてもらおうということが必要と思いますが、十分その点は注意いたしたいと思います。
○相馬助治君 引続いてこの問題について御努力願つておることに対しては敬意を表したいと思んです。今荒木委員からも指摘されたように一部解除がなされたために全部の解除が遅れるということは困るというのは学校側の強い意向のようです。私たち文部委員会の理事はこれは全部実地に見せて頂いておるので大が、学校側の本当の気持というのは次長さんもおわかりだと思いますけれども、明年の六月なら六月、七月なら七月に全部全面約に解除になるということが正確にわかるならば、生徒たちにも騒がせないし、又現在の不便も耐え忍んで、どこまでも学校経営の困るところは何とかやり抜けて行くから一部解除というよろなことは強くは主張しない。但しチヤペルでこう出ておりますね。ああいうとんでもないおかしなことくらいは、それは早急に考えて頂かなくちやならないがと、こういうふうな学校側は表現をしている。これが私は真実だと思うのです。それで実際を見せてもらつて、私は非常に問題がなかなか複雑であるということを感じたことは、あの米軍の施設は仮設的な施設でなくて、相当の金を使つて、恒久的な施設をしてあるようですね。これは次長さん御了解の通りだと思う。従つてあれを一体全面解除するということは、向う側にしてみると、一体簡単なことか、簡単でないことかと言えば、私はしかく簡単であるとは思えないわけです。併し又一方こつも側にしてみれば、教育施設を、米軍で使つているのはもうあれ一個所になつてしまつたのですから、日本国政府の責任と、又義務においても、何とかこいつを全面的に解除してやつて欲しいというのが我々の希望だし、又地元並びに学校がそれを強く希望しているところだと思うのです。 そこでもう一回そこのところをお願いしたいのですが、一部解除になつたために、なるために、全面解除の遅れるような危険はないようにするというのですが、具体的に何かの覚え書きのようなものを取交せるものですか。それとも前例によつて覚え書きまで取るということは、事実上困難であるというお見通しでございますか。その辺の見解をちよつと承わつておきたい。
○説明員(山内隆一君) まだ今の点の一部解除について、一部解除と、それから全面解除との関係についての何かその形式上の取極めのようなことまではいたしておりませんが、調達庁としても、今当委員会において御心配になる点は、私どももそういうことがないかどうかということに実は決して無関心でおつたわけでありませんで、今度一部解除を正式に、大体施設もやるからというので、交渉する場合には十分その点を明らかにして、何かほかの規定というようなものに残すか、或いは議事録を、あれは全部施設委員会の情勢は議事録で残しておきますから、そのような問題を委員会の席上で話合いますれば、議事録に残つておることだけは間違いないのであります。そのほかになおもつと念を押して、しつかりとした何か証拠を残すかどうかということも十分研究してみたいと思います。 なおスミス少将が最近替りまして、別のかたがそのあとに就きましたので、当然新らしい向うの首席者として、この問題はいずれ近い委員会には持ち出して、十分又今までの情勢も理解してもらつたり、又今後の解除についての努力を要請したいと、かように考えております。
○相馬助治君 ちよつと速記をとめて下さい。
○委員長(堀末治君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を起して。
○荒木正三郎君 実は市立大学の接収の全面的解除の問題については日本に駐留しているアメリカ軍が今後撤退するという方針にあるのか或いは現状維持の方針がとられるのか、そういうところに根本の問題があるように思うのです。そこでこれはやはり外務大臣にどういうふうになつているのか、私は質問したいと考えているのです。先般これは新聞で私は見たのでずが、日本政府としてはアメリカの駐留軍を現状通り当分置いてもらいたい、そういう意向を持つておるというようなことが新聞に出ていました。これは私非常に重大な問題であると思つて読んでおつたのですが、これは新聞ですから、真偽のほどはわかりません。そういう関係も相当あるので、私としてはこの文部委員会中に是非外務大臣が出席されるように委員長において取運んで頂きたい、これを要望しておきます。
○委員長(堀末治君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を起して。 それでは荒木さんの御要求は私のほうで適当に善処することにいたします。
○須藤五郎君 今度大阪の市会議長に来た手紙というのは新任者の名前で来たのか、スミスの名前で来たのか、どちらの名前ですか、あなたが御覧になつたのは。スミス少将の名前で来たのか、今度のヴアン・ワグナー大佐の名前で来たのか、どちらなのか。それからその手紙の内容を一遍読んで下さい。
○説明員(山内隆一君) 大阪の市会議長に宛てた書面はスミス少将の名で出ております。
○須藤五郎君 私たち内容を知らないからちよつと読んでみて下さい。 〔山内説明員朗読〕 一九五四年十月五日 極東軍司令部(J4)参謀次長 海軍少将 チエスター・C・スミス 大阪市会議長 浅野藤太郎殿 施設第四〇四七号(キヤムプ サカイ)として日本政府が日本駐留米軍の使用に供している大阪市立大学校舎の返還を要求するハル大将宛、一九五四年九月十五日付貴翰落手致Lました。 キャムプ サカイは日本駐留米軍が接収する前に日本帝国海軍が占拠して居りました。 大阪市立大学校舎の一部は貴方に於て使用される様日本政府に返還しました。同施設を帝国海軍から引き取つて以来、米国は総計二百十五箇の大小様々な建物を新に附け加えました。 朝鮮戦乱の勃発によりキヤムプ サカイは一千床の病院に変えられました。キヤムプ サカイの用途は最近病院から兵隊の宿舎に変更されました。 一九五四年六月三日合同委員会の第九十二回会議の席上キヤムプ サカイは少くとも一九五五年十月一日までは日本駐留米軍が必要とすること並びに同施設を日本政府に返還する問題は、その時に更に考慮しようということを日本政府に通告しました。 合同委員会の日米代表は事情に則応して今后この問題について考究を続けます。 本件に関する今後の連絡は合同委員会、日本政府代表、即ち外務省国際協力局長宛とせられたいと存じます。
○須藤五郎君 私たちの調達庁長官から聞いておつたのは、少くも十月一日までには返して欲しいという意思表示を向うにしておる。遅くも十月一日には返すというような意思表示があつたように聞いておつた。ところがそれじや少くも十月一日までは使うというので、それがいつ返すということが一つも触れていない。最短最も早く返される場合でも、展も善意に解釈しても十月一日、来年一ぱいはかかる、そうすると向うの意思によつてそれはいつまで延長されるかわからん、少くとも十月一日までは使うという手紙で、返すという期限については一言も触れていない。そうでしよう。私は最初からそれを指摘しておつたのです、これまで。そんなことをあなた言つておるけれども、それはわからない。なかなか返す意思はないのだ。あなたがアメリカは返すということを信頼するどこに根拠があるのだ、世界情勢から判断しての根拠か、それともはつきりした情報をつかんで、アメリカは返すということをあなたに言明しておるのか、向うの言われることを信頼するのだという、そういう何か事情にあるのかと言つたら、わからんと思います。これは非常に不満です。なかなか返しはしない、そんな手紙だつたら、返しはしません。なぜそんな返しもしない手紙で返す返すと言つて学生をだますのは、僕は罪だと思います。それは責任ある人のすべきことじやない、なぜもつと早く返せということを要求しないのですか、返して下さい、返して下さい。我々要求する権利を持つておるのじやないですか、要求してはいけないのじやない、いついつかまでに返せということを要求してはいけませんか、スミスが替つてしまつて今度ヴアン・ワグナーが来た。事務の引継ぎも何もない、今度の後任者によつて又どんな考えが起つて来るかもわからん。全くそれじやとりつく島もない、そういうことで我々国会議長として学生にこんな手紙が来ておるから、まあまあ待てというようなことを今更言えない。もつとはつきりしなければ学生に責任を持つて国会議員として答弁できないじやないですか、そうでしよう。
○説明員(山内隆一君) この今の手紙が、現在向うが、十月一日までは必要だから返還の問題はそれからということなら、それを調達庁が、いやそんなことはない、大分頼んであるから、もう少し早く返るだろうということは非常に甘いと思いますけれども、今の手紙はこれはこの文書にあります通り、皆過去分詞になつて過去でありまして、こういうことをやつたということをまあ打出せるような形になつておるわけです。これと同じような内容の初めて向うがこの解除問題について公式に表明したのが六月三日なんです。ですから、六月三日に施設特別委員会でそういう意思を表明して、それから後に、地方のもう絶えず解除してもらいたいという要求もありますから、そのたびごとに公式なり或いは非公式に話をして、そんな関係で、やはり何回ですか私今忘れましたが、スミス少将が長官に末年の六万末までに何とかはつきりしたことを言えるだろうというような意味のことをこれは口頭で話された。それから当委員会の委員長もスミス少将に会われたわけなんですが、同じような意味のことを言つたようであります。で、そういうことの長官の話の関係は、施設特別委員会の議事録には載つておると思います。仮にその議事長にはつきりしなくとも、そういうことの記録はもう残つておりますから、この点は六月三日の意見はそうであるけれども、その後のいろいろ折衝の結果、向うが地元の非常な熱心な解除希望と教育施設の重要性等を考えて、少しでも早く返そうという気持がその後に現われたのじやないか。従つてここにもこのような文書よりも、もう少し向うは早く返すような、早く返すというか、或いは早く解決というような気持を持つているのじやないかということが言えると思うのであります。まあかように思つておるわけなんで、決してただ徒らに甘く考えて関係者を喜ばすというようなことを考えておるわけじやありませんので、長官としては、いろいろな折衝の前後から、その意味の言葉は、必ず十月一日までは必要だからそのときになつて返還について考慮するという考え方よりは、一歩前進したのだと見ることが正しいと、まあこういうふうに長官は信ぜられておるわけであります。
○矢嶋三義君 ちよつと一つだけ伺いたいのですがね。只今のスミス少将から出された計画のポイントは、正式の日米合同委員会の協定は、十月一日までは米軍で使用する、でその後のことについては、その十月一日が来たときに改めて協議しよう、こういうことに日米合同員委会はきまつておる。ついては接収解除の問題については、貴方におかれては日米合同委員会の日本側の代表である国際協力局長、これを相手にして欲しい、私への直接交渉はよして欲しい、こういう言葉が、その書面の中でポイントだつたと思いますね。従つて心配されるわけですが、私お伺いしたい点は、こういう日米合同委員会は確認をその書面の通りにしているのかどうかということと、それから、したならば、その後において正式の日米合同委員会特別委員会において、その前に返還するというような正式の話合いがなされ、それが記録に残つておるのかどうか。その点伺いたい。
○説明員(山内隆一君) こういう実は民間のそのほうの重要な立場にある人ではあつても、個人的に出されて、そして軍が返事をしたということは、実はあとで聞いたから、そのことは知つておりますけれども、事前に何も承知しておりませんわけです。従つて調達庁としては民間の人が手紙を出して、それに対して軍が何か返事を出した。その文言については調達庁は与かり知らんわけなんです。ですから、そういうことは殆んどないものとして、調達庁の本筋で交渉したものがどこまでも交渉の径路であり、又一番最近の向うの意思の表明が向うの意思である、かように考えておる。この中に、何か施設特別委員会というものを無視したというような形になつておるわけですが、今後は合同委員会の委員である国際協力局長に交渉してくれというふうに書いてあるのは、これもこの席で申上げたことがあると思いますが、正式の決定は日米合同委員会で決定して調印するわけでございますけれども、いろいろの施設、区域の提供とか変遷については、その下部機構であります施設特別委員会で審議して案を作ると言いますか、きめると言いますか、この施設特別委員会は去年の十二月一日以前は合同委員会の中の下部機構として非常にいろいろな部会がありましたものを、これはもうみんな関連して見たら、一つのほうにまとめたほうがいいじやないかということで、いろいろの部会を全部まとめて施設特別委員会としてそして日本側の頭を調達庁長官とし、調達庁で会合を開くということにいたし、而も施設特別委員会で以て審議してきめたことは、形式上は合同委員会で調印しますけれども、実質的には全部任す、もう施設特別委員会で決定したことは合同委員会は全部鵜呑みにすると、こういうまあ内部の話合いがあるわけでありまして、これはどこまでも内部でありまするので、公式の場合にはやはり合同委員会が決議するということになることは当然ですから、軍の相当の責任者が又他の第三者である人に対する手紙というようなことになりますというと、おのずから合同委員会と書かざるを得ないのじやないか、かように思つておりますので、合同委員会になつているから施設特別委員会というのが軽視されるとか、今までの部分はこういう点のいろいろなお話が何だか、こうはつきりせんじやないかというふうに誤解されておるかも知れませんけれども、その心配はないと思います。
○木村守江君 ちよつとお伺いしますがね、只今の大阪市の市会議長ですか、それによこされました文書というものを調達庁としては認めているのか認めていないのか。認めていないのだつたら、今あなたが須藤君から要求されて読んだのは私はあなたの読むべき性質のものじやないと思うのだが、ただ認めておるとすれば、あなたがたが来年六月に接収解除になるのだということと非常な矛盾が起きて来る、そういう矛盾したことをなぜやつたんだというようなことを強力に突つ込まなければならないと思う、あなたがたが認めていれば。認めていないとすれば、それは認めていないのだつたら、なぜ一体そういうような文書を公文書として調達庁のほうでなく、市会議長なんかに出すのかということを強力にスミスですか、それにあなたのほうから厳重に申入れて、こういうことでは困ると、日本側では権威を持つて当つてやらなくちやいけないと思う。あなたはどう思うのですか。
○説明員(山内隆一君) その市会議長が書面を出し、それに対してスミス少将が回答したということは、これは先ほども申上げたが、全然与かり知らんことでありまして、あとで大阪の市のかた、市会議員のかたがいうつしつて写しを出した、そして今度訳文を私どももらつて、そういうことがあつたのかということを事後になつて知つたわけでありまして、そういうやり方が一体いいのか悪いのかという今のお尋ねに関連したことと思いますが、それは各人の意思で以て出すものを前以て話がないので、抑える途もなし、それに対して又回答を出すのも一つの儀礼じやないか、ですから照会を出せば軍としては何らか回答を出すことは自然だろうと思うのですが、私どもは、それは殆んど、調達庁が施設特別委員会の行動として進んでいることについては、何らマイナスになることはあつてもプラスになるということはないというくらいに考えておるのでありまして、仮に多少その文書がお尋ねするあやふや、疑問の点がありましても、ほかのほうへ出した文書が疑問じやないかというようなことを突つ込むとかいうようなことは、する意思はないわけであります。ただお話の、それじやそんなものをこちらの調達庁のほうに関係なしに出してもらつちや困るということを申込んだらどうかというお尋ねですけれども、そのへんはなかなかむずかしい問題じやないか。いやしくも相当な人から照会があつて、それに対する回答をすることについて、こちらでかれこれ言うことはどうか。ただこちらがどこまで認めるかどうかというような問題は又こちらの自由なんですが、非常にむずかしいところじやないかと思います。
○木村守江君 どうもあなたの活は変だと思うのですがね。これは相当の人から照会があつた場合に、やつぱり公文書で返答しなくちやいけないということはわかりますが、その相当な人から照会があつた場合には、あなた方と約束したことと違つた返答を出してもいいのかどうか。そうするというとあなたのほうの調達庁というものは相当なものじやないのかということになる。そんな馬鹿なことはないと思うのだ。私はあなたの言い方がどうも何を言つているのかちよつとわからない。これは本当ですよ。大阪市の市会議長から、相当な公職の人から照会されたから、それに対する返答をしなくちやいけない。いけないでしようが、その照会された返答があなた方と話合つたことと違つておつた場合には、あなた方がその返答を見せられたときに、こういうことじや、あなたは今の大阪市会議長に宛てられた手紙を見せられたんでしよう。見せられてそれを見たときに、自分たちの話合いと違つた場合には、少くともまあ委員会で私たちの話したときはこうこうだつたんだということを言明しておるのだから、自信があるのだから、そういうことについてはやつぱりそれじや困ると、なぜそれを言えないのですか、困るということを言つちやどうして悪いのですか。
○説明員(山内隆一君) 軍のほうでこういうような照会があつたからこういう返事を出すということでも何か話合えば、それは調達庁としても意見を言つて、ああいう返事はしてもらいたくないということを言つたんじやないかと思いますが、併しこれは私ども全然知らない間にやりとりされたことであることで、その点は事後になつて抗議を申込めばいいかどうか、これはまあ研究問題で、ただ私は内容は調達庁長官が市特別委員会を通じて折衝して向うの或る程度の肚の中を聞いている事柄と、あの文書とは必ずして矛盾していない、というのは、過去においてこういうことをやつてあるということを、まあ何といいますか、伝達が主になつておつて、一番最後のほうに今後のことが書いてありますが、その今後のことは調達庁長官とか或いは国会の参議院の文部委員長が話されたときに、成る程度のきわどいことを言われたことを、それを外部の人に今度は書面を出す場合にそのまま出すか出さんかということは、これは公人としては考えものだと思いますので、必ずしもあの文書が出たからといつて調達庁長官の今までの折衝の経過なり内容と非常に違つておつて、抗議を申込むほどの価値があるかどうか、これはかなり疑問じやないか。私どもは、さような必要はないのじやないかと思います。
○木村守江君 どうも私はちよつと違うと思うのですがね、今の文書は過ぎ去つたことの経過を書いてありますが、結局来年の十月まで使うということを大体書いてあるでしよう。(「その意思表示だよ」「そうとるのが常識的だ」と呼ぶ者あり)そうしたらあなた方が六月までに接収解除になるということとは、結果において狙いがうんと違つて来るのじやないですか。今までの経過は経過の通りだからちつとも矛盾していないでしよう。併し将来は十月まで使う、あなた方は六月までに接収解除になる、大きな開きがある、同じことでちよつと文句言うところがないのだとあなた言つていますが、事実においては大いに私は文句がなくちやならんと思う。過去の経過は問題がないのですがね、それでどうもあなたの言い方が非常に私たちに納得できないところがあるのだが、調達庁としては、来年六月までに約束通り必ず接収解除をさせることができるのだ、ああいうよらな文書があつてもなお差支えないのだというようなお考え方からいろいろ言われているのだと思うのですが、どうなんですか、簡単にその返事だけして頂けば……。
○説明員(山内隆一君) さように考えております。なおこの席でいろいろ御心配の点の御発言のありましたことは十分長官に伝えまして、又若しこういうことがさわりになるようならば善処いたしたいと思います。
○加賀山之雄君 私も木村委員と同じ見解で、調達庁としては従来非常な努力をつんで来た自信がある。それが楽観的な山内さんの御答弁になつて出るのだろうと私は推測しますけれども、どう考えても調達庁の長官とそれからスミス少将が話したこと、これは口頭にすぎないので、何ら公式のいわゆる証拠としてのあれは残つていない。従つて日本側に出したものは、この大阪市会議長宛ての公文書として確かなものはこれ一つなんで、その文句が従来のことを説明する現在完了形で書いてあるのだと言われるけれども、その中に現われていることは、今まで我々が了解していることと非常に違つたことをはつきりと言われているわけなんで、アメリカ側が、而もスミス少将が替り間際にそういうことを書面で出したということは、これは我々としてはやはり心配の種にならざるを得ない。そこでこういうことを調達庁が知らなければいいのですが、知られたからにはこれはやはり確めてもらわなくちやならん。調達庁が確められなければ、これは我々としてもやはり一ぺんどうしても確めておかないと委員会としても非常に違つたことになる懸念があるわけです。で、これは事態の関係者、教授、学生、すベて非常なこの手紙によつてシヨックを受けたことは、私はやはりさもあろうと思うので、こういう点については調達庁でその点をはつきりして、スミスさんにどういう意味で出したかということを確めてもらわなければならんし、新任者のワグナー大佐ですか、に対しても、これはよくその点についてチエツクして頂かなければならんと思うのですが、そういう折衝の機会というものは施設特別委員会の公式の席上以外にはないのですか。個人的に、例えばワグナー大佐に調達庁長官なり次長が会つて、このいきさつを詳しく説明をして、こういうふうになつて来ているが、貴下としてはこの問題を今後処理して日本側の要望に副つてもらえるかということを確める機会は、近く特別委員会を開かれると言われたのですが、それまではそういうチャンスは成立たないのですか。
○説明員(山内隆一君) 機会は今後委員会以外にも十分あります。ただ今までまだ正式にそういう行動をとらなかつたのは、今私の申しましたような事情もありましたし、かたがた長官がずつと入院しておられましたので、これは長官との話合いでありますから、他のものが出しやばつてかれこれ言うのは却つてまずいと思つて、今まではそのままにしておりますが、いろいろ御意見の点は十分長官に伝えまして善処いたしたいと思います。
○相馬助治君 今の加賀山委員のおつしやつたことについて、次長から長官に伝えるというお話ですから、そのことはそれでよさそうですけれども、私たちとしてはこれは非常に心配の種が殖えてしまつたわけで、私たちが実地にあの学校を見て、相当生徒も強硬な運動を起さなくちやならないというようなことを申しておりますし、学校当局も学校経営上非常に困つて、どうにかしてもらわなければならんと言つておりますし、大阪市議会も超党派的にこの問題をとり上げて、この問題を何とかして欲しいと言つておりますし、我々としては、参機院の文部委員会は超党派的にこの問題については努力するということを約束したもけです。その後いろいろ聞いてみると、そして又現在の堀委員長の格段の御努力によつてスミスとそれから福島長官の間で話合いが或る程度遊んだ、その話合いの前段は今のスミスの手紙なんだ。正式の取極めは十月の一日までに使うということだ。だが併し、というだが併し、という話は、非常にこちらに希望を持たせることであつたわけです。併しそれは速記録にでも何か残されたか、覚え書にしたかという質問に対して福島さんは、そういうことはおつしやらんでもらいたい、逆に言えば肚と肚で今折衝しておるのだから、もうちよつと一つ見ていてくれんかと言わんばかりのことだつたものですから、我々としても、そうかということであつたわけです。そのときに須藤委員は、甘い、そんなことを聞いているなんということは甘いぞ、こういうことを指摘された。私はそのときに余り余計なことを言つて欲しくないと思つたが、今にしてみると、須藤君にのみ先見の明を誇らせるようなことになつてしまつたわけです。そこでやはり私は今加賀山委員がおつしやつたことを私は調達庁として、はつきり聞いて欲しいと思うのです。今の手紙というものは問題を遂行させています。即ち十月一日までに使うのだという意思をスミスは発ちがけに天下に発表して行つてしまつた。そのお話は何ら記録に残つていない。そして又次長の話を聞けば、アメリカ側のしきたりで替つてしまうというと、前の責任者の話というものは何らの参考にされない。いよいよ以て不愉快であり、且つこの参議院の文部委員会としては立場を失つておると思うのです。従つて今の加賀山さんのお話は非常に静かにだんだんとお話していますが、非常な忿懣をこめて加賀山さんもおつしやつていると私は思う。私はそういう意思なんです。従つて次長さん、その点をしかと、まあその手紙の件についても確めて頂きたいと思うのです。而も自由党の木村委員からこの問題が指摘されているというところに、如何にこの参議院が超党派的にこの問題を考えておるかということはおわかり頂けると思うのです。それを一つ確めて下さい。同時に荒木委員から外務大臣の出席が要求されましたから、調達庁としてもあらかじめ外務大臣に連絡をして、この委員会において成る程度明確な答弁ができるように、一つ日本政府部内の問題してお取計らいをあらかじめ私から要請しておきたいと思います。この際次長の何か見解があつたら一つお聞きしたい。
○剱木亨弘君 今も相馬委員からお話がありまして私も全く同感でございますが、文部委員会としましては一応あの手紙の出た時期とか、その交替したとか、そういつたような問題から委員の全員のかたは非常に不満をもたれているというのは非常に当然のことと思いますし、まして学校当局やら学生が非常な不安に陥つておられるということは、私どもの今日御答弁を承わりましたにもかかわらず、なお四囲の一般的情勢から不変がむしろ十分深くあるということは、これはもう皆さんの気持だと思うのです。そこで本日の段階におきましてはこれ以上追及いたしましても、次長のほうでは六月に必らず帰るという見込があると明言されておるわけですが、併しなお我々のほうにも不安があるということは、これはまだ残つておる問題だと思います。そこで先に次長の御発言では近く新らしきワグナー大佐ですかを交えた施設特別委員会があるということであり、そこでこの問題を必らずとり上げられると思うのでありますが、その結果につきましては我々非常に工夫な関心をもつておるわけです。そこでその最近の機会において行われる合同委員会の結果につきまして、一つ速かに我々文部委員会は開会中でありませんから、文部委員長に是非一つ御報告頂きまして、文部委員長はその報告を聞かれた上で、場合によつては又直ちに文部委員会を開かなければならんかも知れない情勢になるかと思いますし、我々直ちに理事会でも開いて御相談頂くということにいたしまして、今日私どもの要望としてはその最近の機会に行われるであろう施設特別委員会における結果につきまして、その結論が出る出んは別として、その状況を是非一つ文部委員長に御報告願いたいということを一つ要望いたしておきます。
○安部キミ子君 今も劔木委員からお話がありましたように、私もそのように考えます。ただ委員会の日が二十日までですからもそれから後ということになりますと次の委員会を招集するのにも時間がかかりますのでも一応この委員会中にどなたか代表して頂いて、新らしいワグナー大佐にお会いして、その結果で次の委員会の日取りを早くきめてもらつて行つたほうがいいのではないかと思いますが、どうでしようか。そうしてその労を次長さんのほうなり委員長さんのほうにとつて頂きたいと思います。
○委員長(堀末治君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を始めて。
○荒木正三郎君 この間理事会で申上げましたように、この問題についてはやはり院の意思というものを明確にしておく必要があるというふうに考えるわけです。そういう意味で理事会では了解を得て案文を専門員のほうで作つてもらつた、今皆さんのお手許にお配りしてあるわけですが、教育施設返還促進に関する決議案、この題名は適当であるかどうかは御検討願うことにいたしまして、内容についても御検討頂かなければならんと思うのですが、一応この問題について私から皆さんにお諮りすることを御了解頂きたいと思います。教育施設返還促進に関する決議の方法でございますが、先日の文部委員会の理事会におきまして、私のほうから御相談を申上げ、院の決議として政府の意思を明確にして頂くような措置をとることについて御同意を願いたい、こういうことを申出たのでございますが、理事会においては大した御異議もなく非常に御理解を頂いた。そういう意味で今日は文部委員会で私のほらから提案をいたしまして、御採択を願いたい、かように考えておるわけであります。そこで一応の案文ができておりますので、私のほうから読み上げたいと思います。 教育施設返還促進に関する決議案 さきに本院は、院議をもつて、平和条約締結後においては、占領下における被接収教育施設の返還が、最優先的に行われなければならない旨の決議をなし、政府に対し、これが実現のため格段の努力を致すべきことを要望した。 然るに、独立後既に二箇年を経過せる今日、大阪市立大学等幾多の教育施設が、なお未解除の状態におかれていることは、極めて遺憾である。 仍て本院は、玄に再び政府に対し、接収未解除教育施設の急速な返還実現のため、更に適切有効な措置を講ずべきことを、重ねて強く要望するものである。 右決議する。 案文は以上でございます。 なお題名その他内容については御検討を頂くことにいたしまして、この趣旨に文部委員会として一つ御賛同を頂いて、本院の決議にして頂きたい。かように考えておる次第であります。
○矢嶋三義君 この決議案を審議する前に私はその前提として若干、二、三伺いたい点があるのであります。それを伺わさして頂きたいと思います。
○委員長(堀末治君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を始めて下さい。
○矢嶋三義君 先般の被接収施設の問題を審議するときに、文部省に学校教育並びに社会教育の面における被接収施設調べの資料を要求いたしましたところも先般七月十日現在で資料が出されました。この資料を拝見しますというと、只今問題になつております大阪市立大学の問題が一番大きいようでありますが、まだ解除されていないのが全部で二十二件あるようです。そこで私この決議案とも関連があつて伺いたいのでありますが、この二十二件中、早急に解除してもらわなければ教育に支障があるというふうに文部省で考えられておられる施設が幾つあるか、又接収されておる関係者から早急に解除して欲しいという要望がなされておるのは、大阪市立大学を除いて何件であるか、その点について答弁を求めます。
○説明員(近藤直人君) 被接収教育施設解除の状況でございますが、先般差上げました資料によりまして御覧願いたいと思いますが、只今お話ございました通り、未解除の施設は学校施設といたしまして十九件、社会教育施設といたしまして五件、合せまして二十四件でございますが、なおこのうちには一部未解除の分を含んでおります。 そこで今御質問の早急解除を要望する学校施設あるいは又特に学校のほうから解除を要求されておりまする施設でございますが、今私どもで話を聞いておりまして、早急解除を調達庁のほうにお願いいたし、又ほぼ話合いができております点を申上げますると、先ず公立の高中小学校の欄でございますが、公立の高中小学校の欄のところに神奈川小学校というのがございます。下から四番目でございます。これは昭和三十年に解除の予定でございます。これはほぼ先方と話合いがつきまして、たしか米軍が根岸のほうへ移転することになつておりますので、これは昭和三十年に、月ははつきりいたしませんが、昭和三十年には解除するということが話合いができております。その次に私立の高山小学校の欄でございますが、この私立の高中小学校の一番初めの安田学園高中学校、これは非常なお骨折を調達庁にして頂きまして、米軍とも話合いがつきまして、これは昭和三十年の二月に解除の予定になつております。 それから只今解除の予定がついておりますのは先ほど申上げました点でございますが、その他の学校につきましても一応照会をいたしておりますので、只今どういう状況になつておりまするか、その点につきまして一々学校につきましてお話し申上げるようにいたしたいと思いまして実は資料を収寄せておりますので、全部揃いました上で改めて現状についてお話し申上げたいと思つております。
○矢嶋三義君 この前私が資料の提出を要求した結果こういう資料が出て来たわけですがね、従つて私は伺つているわけなんですが、随分ひまのかかる問題ですな。はつきり答えて下さい。そのなんですか、この二十四件中今二件だけは要望もあり、大体解決の見通しがついたというのですが、あと二十二件については今早急に返してもらわなくても教育に支障がないというようにあなたは解釈しているのですか。それとも早急に返還しなきや教育に支障がある。又そういう要望もある、こういうよもな情勢を掴えているのですか、如何ですか。
○説明員(近藤直人君) 学校によりまして先方と契約いたしまして他に代替の施設を作つておりますのもございますし、或いは又調達庁のほろの斡旋で以て売却と申しますか、買収してもらつてその対価を得ておるというのもございますので、必ずしもここに掲記されておりますものが全部教育と支障を来しておるというものではございません。大体先ほど私が申上げました解除予定の二校でございますか、それ以外につきまして今日まで非常に問題になつておるものはないように記憶しておりますが、なおこの点につきましては今調べておりますので、その上で御報告申上げたいと思います。
○矢嶋三義君 それでは現在のところ接収されている二十四件中、是非早急に返還して欲しい、こういう要望のあるのは大阪の市立大学と、神奈川の小学校並びに安田学園高、中学校、この三校のみだ、こういうように了承していいのですか。 なお次長に伺いますが、調達庁方面に返還方要望のあつているのは、この三校のみであるかどうか、その点伺つておきたい。
○説明員(近藤直人君) ただそれだけではございませんで、それらにつきまして今調査しておりますので、詳細につきまして一校々々御説明申上げたい、かように申上げたのであります。例えばここに載つております国立大学の欄で例えば商船大学でございますが、これはまあ現在防衛庁が使用しております。これは駐留軍関係でございませんが、そういつたものもございますので、それらにつきまして今提案になつておりますものを調査しておりますので、それができ次第御説明申上げると、かように申上げたのであります。
○矢嶋三義君 次長答弁。
○説明員(山内隆一君) 今文部省の管理局長のお話した以上に私承知しておりませんが、具体的に今申上げた三校以外にどこに非常に解除を痛切に希望しておるかということを申上げる資料を持つておりませんが、いずれ私も調べて御報告申上げたいと思います。
○矢嶋三義君 只今教育施設返還に関する決議案さえここで審議しようというほど我々立法府では重大視しておるわけですね。そこで私は先般最近の最も確実な資料を提出願いたいとお願いしたわけです。あれから、もう相当日数経つておるわけでね、こういう調査を本当に真剣にやられるつもりだつたら一週間あつたら結構できると思うのですよ。今もやつていらつしやるというのですが、早急に確実な資料を再提出して下さるように強く要望いたしたいと思います。
○委員長(堀末治君) それじやこの問題は如何でございましようか、案文の内容もありますし、各党の態度もございましようから、成るべく早い機会に各党の態度をきめ案文も練つて頂きまして、又こちらのほうの答弁もいろいろ聞きたいこともありますから、成るべくこの委員会の中で一つきめて頂くようにして。
○荒木正三郎君 本委員会開会中にして是非これは。(「了承」と呼ぶ者あり)
○矢嶋三義君 議事進行、ちよつと速記をとめて下さい。
○委員長(堀末治君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を始めて。 それじやここで休憩いたします。 午後一時十六分休憩 —————・————— 午後二時二十八分開会
○委員長(堀末治君) それでは午前に引続き委員会を開会いたします。 文化財保護行政に関する件を議題といたします。どうぞ御質疑をお願いいたします。
○相馬助治君 文化財保護行政の問題に関連いたしまして、日光市における神橋の問題について、この際文化財保護委員会の御見解を承わりたいと思うのであります。 問題は局部的のようにも見えますけれども、実はそうでなくて、現在の日本の行政機構の複雑多岐なものが、むしろ地方のこういう問題に対して問題を複雑にして、結局するところ文化財が守られ得ないというような状況が出ておりますので、私は事は極めて重大であると考えますので、当委員会においてこれが議題になるように要求いたしまして、本日ここで関係者のお話を承わりたい、こういうふろに存じておるのであります。 森田局長がすでによく御存じのように、現在この日光の神橋という国宝の袖勾欄が削り取られて、昭和十九年度軍需品輸送のために架けられた軌道がそのままに残つておつて、風致上からも極めて遺憾な状態を来しておることは御承知の通りです。これに対して栃木県及び日光市及び関係会社等において多額の金の支出を議決して案を作り、そして政府に向つてこの軌道の架け替えについて御許可を申請いたしましたところ、どういうものか文化財保護法を守るべき性質の文化財保護委員会を初めとして、これに対して反対された。同時に厚生省、運輸省並びに建設省等の各省間における議論がまとまらずに今日に至つているということを聞いておるのでございまするけれども、一体神橋復元問題について栃木県知事の斡旋案が未だに許可認可できずに遅れておりまする理由は何でございますか、この際森田局長の答弁をお願いいたします。
○説明員(森田孝君) 只今相馬委員から御質問でありました日光神橋の問題に関連しました道路、軌道の問題の経緯を御説明申上げます。 これは只今お話にありましたように、昭和十九年の戦争当時の問題から端を発しておりますので、その経緯を一応要綱に書きました書類をお手許に配りますので、それによりまして詳細はお調べ願いたいと思うのでありますが、従いまして現在ここで私が申上げるのは極くそれについての概略を申上げたいと思うのであります。昭和十九年の臨時的な戦時輸送力強化のための新鉄橋はその後いろいろの、お手許に配りました書類に明かなような経緯を経まして、最後に昭和二十五年に文部省の、当時は社会教育局の所管でありましたので、社会教育局長と地元の関係者、即ち東武、古河両社及び栃木県知事、教育長及び日光町長が立会いの上で昭和二十九年八月、即ち本年の八月までに暫定的に現在の昭和十九年の当時の軌道をそのままにして置くことを認めるということになつたのであります。従いまして本年の八月はその期限になつておるのでありますが、栃木県知事はこの連絡を重んじられまして、今年の二月二十三日以後数回現地のかたがたと会合を開かれまして、最後の一つの案を作られまして、七月文化財保護委員会に対しまして、これが報告されて参つたのであります。併しながらこれはその後本年の四月、これは従来国立公園にあの近所全体が指定せられておりまして、特に本年四月二十二日に国立公園の特別保護地域に指定されておるのであります。従いましてこの問題はその国立公園特別保護地域の現状変更の問題に関連をいたしておりまずので、我々のほうといたしましては、同様の栃木県の案が厚生省にも申達せられておると考えましたので、厚生省の国立公園部と連絡いたしましたところが、国立公園部のほうにおきましても、同様の、何と申しますか、陳情でありますかが参つておるので、これにつきまして審議をしておられたところであります。従いまして国家意思、それから又同時にこの道路そのものは二級国道であります。その意味におきましては、建設省も又これに関連する監督の権限を持つておられるわけでありますし、又軌道の問題といたしましては、運輸省がこれは監督の権限を持つておられる。従いましてこれらの四省が協議をして、その意見の一致したところによつてこれに対しての許可、不許可或いは又実施という問題について行わなければ、国家意思の統一ができないということは、これは当然なことでありまして、各省ばらばらでは仕事ができないわけでありますので、四省が集まりまして協議をいたして参つたのであります。なおこの前に日光の二社一寺におきまして、その関係の文化財の保護並びに修理をするために、文化財保護委員会というものを日光二社一寺で作つておられますが、ここでも又八月末日が期限であるということを考えられまして、東大の沼田教授に依嘱されまして、この軌道並びに道路の変更について現地調査を行なつておられるわけであります。沼田教授は八十島助教授と広田講師を伴われて、これも数回現地視察をした上で、数案を得られまして、この案は委員長の辻さんの名前を以て文化財保護委員会にも上申が参つておるのでありますが、我々のほうといたしましては、その案をも関係四省の協議に上せまして、いろいろの案を検討いたしたのであります。そこでその案につきましては別途お配りしました書類の沼田教授案というのは、一番終いの地図の案に出ております。このローマ数字のI、II、III、IVと四つの案が日光の二社一寺の文化財保護委員会から文部省の文化財保護委員会に申達せられた案であります。併しながらこの四省が再三協議を行いました結果、建設省において一案を得るというので建設省において協議をしておられたのであります。なお終いから二枚目の紙は栃木県のいわゆる斡旋案と申しますか、知事のほうでお作りになつた案でありますが、これらのすべての案を考えた上で、建設省の道路局のほうから栃大県の道路課のほうに命ぜられまして下調査を行われて、調査の案が出て参つたのでありますが、この案につきまして最近厚生省の国立公園の審議会の委員のかたがたが現地調査を行われまして、十一月十日でありますが、関係の各省の人々も立会いまして、その結果について建設省の従来の案についてもなお不備な点がある。従つて今までのすべての案を勘案して現在更によりいい別途の案を立案中であるのであります。これは従来の一応事務的な経過でありますが、ここで問題になつて只今御質問にありました文化財の保護という立場からの問題として申上げますと、何と申しましても、一つは神橋の只今お話にありました袖高欄並びに囲柵の一部の復旧がこの軌道のためにできないでいる。神橋そのものは殆んど工事が完成しましたけれども、その一部ができないでいる。従つてこれをどうしてもできるだけ早くできるように軌道のつけ替をしなければならんという問題は我々も又痛切に感じておるのであります。併しながら知事の斡旋案というのは、その軌道を架け替えるために日光の日光橋の丁度何と申しますか、から日光二社一寺のほうへ渡りました少し左側へ行つたところでありますが、あそこの出つ張りを切つて、そこにある山を崩して、そうして道を広くする、こういう案でありまして、これはこの問題の何と申しましても一番大切な問題は国立公園の特別保護地域であるという点でありまして、この点についての意見につきましては、厚生省の国立公園部長がお見えになつておりますから、そちらからお話があるだろうと思うのでありますが、我々のほうといたしましても又神橋の保全の上から考えましても、又将来の問題といたしましてこの地域が史蹟の指定とどういう関係になるかというような問題から考えましても、ここを切り取るということについては賛成をいたしかねておるのであります。これは文化財保護という立場から賛成をいたしかねておるのであります。従いまして厚生省、或いは建設省その他と同じように切り取らないで、つまり文化財の立場から申しましても切りとらないで、もつといい案はないか、ころいうことが中心で考えられておるのであります。勿論この敷設せられました当時におきましては、現在とは御承知のように自動車交通が全然変つて参つておるのでありますし、そういう関係もありますので、これについては、それを十分頭におきまして立案をいたそうとして私考えておるのであります。地元の一部には暫定的に先ず知事の案をやつてみて、そうして根本策は更に考えて、数年のちにやり直せばいいじやないかというような御意見もあるようでありますけれども、そういう場合におきましては、国費なり労力なり、或いは地元の負担金なんというものにつきまして二重の負担を課することになるのであります。この際早急にやらなければならんことは我々も全く同様の意見でありますけれども、やる場合においては根本的に、途中で二、三年で又つけ替えなければならんというようなやり方はしたくないと考えまして、二、三年先やり直さなくてもいいような案で行きたいと考えて目下進んでおるような次第であります。 以上が大体経過でありまして、なお国立公園部長のほうから恐らく切り取り問題についての国立公園の立場からの話があるだろうと思います。
○相馬助治君 厚生省その他には別途お尋ねしたいと思うのですが、今の森田局長のお話を一応承わりましたが、国宝である神橋の復元を行うに当つては、どうしても道路を拡張しなくてはならない、道路を拡張するに当つては原状変更並びに風致破壊を招く行為は絶対に許可すべきでないと、こういうふうに厚生省が申しておりますが、それでは厚生省の公園審議会が言つておるような責任ある代案があるのかどうか、こういうことを森田局長に尋ねておきたいのです。現状のまま放置しておいたのでは明らかに神橋という国宝が損傷しているから、こういうことを言つて尋ねたいのです。今のお話にありました知事斡旋案というものは、単なる知事斡旋案でなく、四千五百万もの金を地元で出して、この案を国で許可して下さいますならば直ちに国宝である神橋もよくなるし、又日光の代表的な景観である神橋附近一般がよくなる、ただ残念なことには杉の木を一部伐らなくてはならないけれども、是非この案を通して頂きたい。金はこちらで持つ、それからこれは昭和二十九年度に着工しなければあとは責任が持ちかねると、こういう切羽詰つた政治情勢になり、又栃木県におきましてはこの問題に熱意を示した小平重吉氏が辞意を洩らしているわけです。そういうわけで昭和二十九年度末までにこの問題が着工されないと、今のままで放置されて、神橋脇のところは道路が僅かに四メートルしかない、洞爺丸事件や相模湖の事件でもはつきりしておりますように、一方はどんどん道路が鋪装されておりますが、その神橋の脇のところは健かに四メートルしかない。それで、もう実にこれは交通上大問題になつているので、原状変更、それから風致破壊を招く行為をしないで、而も県側に金を出させて、而も神橋が守れる責任ある代案があつてのお話でございますか。
○説明員(森田孝君) 第一点の先のほうの問題でありますが、この既設の現在の軌道は、これは臨時的の軌道として、戦時の臨時措置として施設されたものであります。従いまして、この軌道は神橋の工事を完成する意味におきましても、当然又約束の上からも取払つて他の軌道にしてもらわなければならんと考えております。これを取払わなければ神橋の保存はできないと考えております。従つて、それを取払らということを前提にして、我々は勿論協議を進めているようなわけであります。 それから第二点でありますが、四千万円の金が二十九年度だけでなければ出ない。あとは三十年度になれば一文も出ないかどうか、これはわかりませんが、出ないということは、私が聞いたのは初めてであります。或いはほかでどなたか聞かれたかたがあるかも知れませんが、私としては聞いたのは初めてであります。併しながら、それを前提といたしましても、この四千万円できれば今地元として出してもらうために各省の意見として無理な案をやつておりまして、更にこれを根本的に最善の案を実行する場合には、これ又同様に地元負担はどうしても要るわけでありまして、これは法律上から考えましても地元負担が要るわけであります。そのときには二重の負担になるのであります。そういうようなことについて我々考えましたときに、やはり地方の財政から考えましても、又国の予算から考えましても、やる場合には一遍で最終案をやつたほうがいいというような意見を持つておるのでありまして、なお現在ただ先ほど申しましたように、それではどういう案でいくかということにつきましてはいろいろな案がありまして、四省としても一応の何と申しますか、事務的に話合いのとき、案がないでもなかつたのでありますけれども、又各それぞれの審議機関その他の意見に徴しまして、不備なところが若干できたために、更にその案を改善する案を目下研究しておるような状態でありまして、必ず私のほうで適当な案ができるということは申上げられるのでありますが、それじやそれだどういう案だということを最終的に申上げる段階には現在立至つてはいないのであります。
○相馬助治君 だんだんとお話は承わつたのですが、代案は今成案中であつて、いつきまるか、どういうふうにきまるかわからない、こういうお話でございまするからお尋ねしますが、審議会意見書として申達されている道路、軌道をつけ替えるというこのこと自体については文化財保護委員会としては右側につけ替える、現在と違うほうにつけ替えるということ、いわゆる金谷ホテルの下のほうにつけ替えるということについては文化財保護委員会としては賛成なんですか。
○説明員(森田孝君) 金谷ホテルのほうにつけ替えるというのは沼田教授の案でいきますと、一番最後のほうをちよつとお開き願いたいと思います。沼田教授によれば、第三案と四案が沼田教授の案としては大谷川の手前の案としてあるわけであります。それから、もう一つの案は、これは確定にまで至つておりませんが、先ほど申上げました建設省から栃木県の道路課に立案を命じまして、道路課のほうで調査研究した案が、やはりこの沼田教授の第三案に近いけれども、この案とは違う案があつたのでありますが、この案について、先ほど申しました通り異論が出て参りましたので、現在におきましては、もつと改善した他の案を考案中であるのであります。
○相馬助治君 文化財保護委員会としては、現在幾つか出ている案のうちのどれを取らんと考えているのですか。又この経費の財源的裏付けというものはどういうふうにお考えでございますか。
○説明員(森田孝君) 文化財保護委員会としまして、現在ある案のどれかを取れといえば、それは取れることは取れるのでありますけれども、文化財保護委員会といたしましても、関係の各省と協力しまして最善案を作ることに協力をいたしつつあるのでありまして、その最善案というものは、先ほど申しました通り、確定的な線までここで申上げる線までは立至つていないという意味で、この案を既定の、ここに示しておりますところの、どの案なら全幅の賛成ということは、これは申上げかねると思つておるのであります。別途の案が現在考究されつつあるということを申上げたいと思うのであります。 それからなおその場合の費用でありますけれども、これは案そのものによつて費用の分担の仕方が非常に変つて来る。これは建設省のかたが今日見えているかどうか知りませんけれども、国道の関係につきましても、建設省の直営の工事と或いは又県に委託をしておやりになる工事というもので恐らく補助率が違つて参るだろうと思いますが、そして又軌道のつけ方によつてこれも違つて来ると思うのであります。従いまして最終案ができない限りにおきまして、国で負担するのはどれだけ、地方で負担するのはどれだけというようなことは出て参らないのであります。
○相馬助治君 私の知つている限りでは地方の意思は完全に統一されているようですが、国家意思が全然統一されていないので問題が行き悩んでいるよりですが、この国家意思の統一ができていないという内容は四省間における意見が一致しないということなんですか。それとも意見は一致しているけれども財源的な裏打を考えたときにそれが実現できるかできないかわからないから、逆に言えば財源的な措置の見通しの立たないうちは絶対に代案というものは四省間でまとまらない、こういう政治的な状態に立至つておるのですか、どちらでございますか。
○説明員(森田孝君) 四省間の意見の違いということは、それは案を研究協議する過程においていろいろ意見の討論を行うのでありますけれども、従来の経過に鑑みまして四省の意見が違つた、そうして対立したという事実は一度も聞いておらないのであります。そうして又現在行詰つておるところの状態が経費の問題であるとかそういう問題にまでは立至つていないのでありまして、基礎的にどこに道路を敷くか、軌道をどういう形で持つて行くか、こういう点を四省が全幅的に協力いたして行なつておるのでありまして、意見の対立とか何とかというようなことによつて或いは又経費の問題によつて時日が遷延しておるということはないのでありまして、何が財源であるかというのを発見するのに時日を要しておるいうことであります。
○相馬助治君 この問題は今日この頃問題になつた問題でなくて、戦後直ちに問題になり、同時に昭和二十五年度に神橋を復興する場合にこの軌道のつけ替えということは問題になつて、当時から文部省なり厚生省なりでは相当議論されて来たはずです。にもかかわりませず、現在のところは財源的な措置を考える段階にまで至らないで、どつちに道をつけるかということで荏苒日を空しうしているという印象が大変強いのです。それだけでなくて、交通上の問題からあそこに大事故が突発しないとは何人も予想できないような状態です。僅か四メートルの国道なんです。そうして、もう非常に交通量が烈しい。そこでこの四省間で早く話をまとめて建設に着手してくれなかつたならば日光の神橋の復元はできないし、そうして又世界の日光と言われるこの表玄関がこのままに放置されることになりますし、交通上の大きな支障等も予想されます。これは建設省等にもお尋ねしたいと思うのですけれども、その責任は地元の理解するところでは、文化財保護委員会というのがちよつと話がわからないので、まあ卑俗な表現を使つて恐縮ですが、私が言つているのじやない、地方で言つているのですが、話がわからないので、文化財保護委員会が音頭をとつて荏苒日を空しうしておるのだ、こういうことを言つておる。そうすると交通上のこと、それから国宝である神橋の復元ができないで、このまま放置される責任は文化財保護委員会が四省の意思を代表して考えておいでになりますか。
○説明員(森田孝君) 只今の御質問の中で、これを諸般の事情から考えましてできる限り早く行わなければならん、改善を行わなければならんという点につきましては、文化財保護委員会も地元のかたがたの御意思と全然同感であり、又それに劣らない熱意を持つておるということほはつきり申上けられるのでありますし、又関係の各省も同様に熱意を持つておられるということも我々審議の過程におきまして十分に承知いたしておるのであります。従いまして事務的に行い得る最大の努力をもつて早くこれを解決するように目下協力いたしておるのでありまして、文化財保護委員会が四省の中心になつて行うというのでなしに、四省が最も協力をして行なつておるのでありまして、ただ現在この地域につきましては国立公園部が一番関係が深いのでありますので、一応国立公園部に中心になつて頂いて審議を進めているような状態であります。
○相馬助治君 あと一点だけ森田さんにお尋ねして、厚生省にお尋ねしたいと思うのですけれども、とにかく今着工しなければ四千五百万という地元で金を出すという問題がなかなかむずかしくなるのです。全然一銭も出さなくなるとは言うていないが、覚え書から言うとむずかしくなつてしまう。そこで何か理想案をお作り下さるという場合なら結構ですが、大体国家意思の統一の結果、四省間の成案はいつ頃できますかというのが質問の第一点。それからその理想案ができた場合に四千五百万以上の負担を地元にかけずにやる自信がおありですかということが第二点。それからそういう自信がないという場合には、地元や関係会社からより以上の負担を背負わせることが可能であると政府自身は考えておられるかどうか、この三つについてお答えを願つておきたいと思うのです。
○説明員(森田孝君) 四省間の協議が整つて、国家意思として一本の結論がいつ出るかという問題につきましては、確定の日をここで申上げることは単に文化財保護委員会だけの立場からだけでは申上げかねるのでありますし、又四省間におきましても最大の努力を払つてできるだけ早く結論を出すということをここで申上げる以上はなかなか確定の日を申上げることは恐らく不可能ではないかと考えているのであります。 第二番目の経費の問題は、その案が出てからでないと経費は出ないのでありますが、併しながら地方財政の逼迫、国費の逼迫或いは又会社も決してだぶついているとは申上げられないだろうと思うのでありまして、経費の問題につきましてもそれぞれ最大の努力を払いましてできる限り低廉に行い得るように、そして又公平に費用がそれぞれ分担できるように配慮して参りたいと思つているのであります。
○荒木正三郎君 私も一言お尋ねいたしますが、この問題は相当以前から起つている問題のように聞いているのですが、それで一体成案を得るのにどれくらいの日数がかかるか。これは日だけをかけたら成案を得るという性質のものじやないと思うのです。これはやはり熱意の問題じやないかと思うのですがね、どうですか、なぜそういうふふうに……。
○説明員(森田孝君) これは別に普通の事態の処理ということに比べまして、決してこれだけが特別に非常に遅れているとは我々は感じていないのです。ただ事態が非常に重要問題であるから、他のこれより重要でないものに比べれば早く処置をしなければならんという点につきましては我々も全く同感でありますが、他の事案に比べてこれだけが処置が非常に遅れているということは、単独の一省でやる場合にはもつと早くできるだろう、併しながら関係各省が非常に多いということは、何といたしましてもそれぞれの省におけるそれぞれの見解、立場がありますので、そして又それぞれの省においての諮問機関、審議会その他持つているわけであります。こういう外部の諮問機関などとも協議して事を進めて行く、而も四省がそれぞれ大協議をしては集まつて又協議をする場合におきましては、一省だけで事が解決する場合よりは時間がかかるということだけは御了承願えるだろうと思つております。
○荒木正三郎君 それは僕は若干言い逃れだと思うのですよ。何省に亙つておろうと、これは昭和二十五年来の問題だと思うのです。相当時日がかかつていると思う。それから計画によると今年の八月で期限が切れている、だから当然その期限頃には成案を得て、どうするかということがきまつていなければならない性質だと思うのです。それが各省に亙つているとか、審議会とか、それはあなたがたの勝手ですよ。大体それくらいまでに成案を得るのが当り前ですよ。私はそう思いますがね、どうですかれ、これは。
○説明員(森田孝君) これは今年の八月末日を以て期限が来たのは、お手許の栃木県斡旋案のところの既設軌道というところを御覧願うとわかりますが、この軌道を取り払うという点であります。それではこの軌道を取り払つてどうするかという問題は、これは原則から言えば勿論この軌道にした前の日光の橋を渡つて行く、そういう昔の線に帰るのが当然でありますが、その後の最近の交通状態から言いまして、これが不可能だということは、最近起つたこれは問題であります。これは二十五年から現在非常な、何と申しますか、日光の車の輻湊、或いは又だんだんと戦後落着いて参りまして、観光客が非常に多くなつたというような事態が発生して参つている、又今後恐らく何と申しますか、だんだん殖えることはあつても減ることはないというような、その見通しの下に根本的な解決が必要になつて参つたのであります。従いまして只今それは口実だということは、それは御意見としてそういう意見も立ち得るかとも思うのでありますけれども、我々のほうとしては誠心誠意で成案を作ろうというので只今最善の熱意を尽して努力しているという以外に申上げることはないのであります。
○荒木正三郎君 それからこれは成案を得るということについては文化財保存の見地から当然考えなければならんと思うのですがね、同時に私は予算関係というものも考慮に入れてやはり考える必要があるのではないかと思うのですがね。予算関係は全然考慮しないできめてしまうということは非常に無理があるのではないかと思うのですね。先ほどの説明であると、相馬委員の質問に対しては、成案を得ていない、だから予算関係は全然それからでないとわからないのだ。こういうふうな行き方をしていると、折角できた成案でも、金の面で障害にぶち当つて困るという事態が起りませんか。
○説明員(森田孝君) これは私の申上げ方が少し言葉が足らなかつたのであります。成案という意味は、同時に予算の裏付けを考えた成案を今研究いたしているわけでありまして、予算だけには勿論、何と申しますか、左右されるわけではないのでありますけれども、最善の案で、而も予算の面の裏付けもでき得る限り、何と申しますか、先ほど申しましたように余り無理な負担はそれぞれしないで済むようにということを頭に置いて考えつつあるのであります。併しながらその最終的な、それじやどこがどれだけ持つて幾らくらいかかるかということは、その最終案ができなければ申上げられないということを申上げたわけであります。
○矢嶋三義君 森田局長に伺いますが、本件は四省に関係しているということですが、その世話役は何省でやつておりますか。
○説明員(森田孝君) 現在のところ厚生省の国立公園部にお願いいたしております。
○矢嶋三義君 じや最近はいつ協議会を開く予定にしていますか。
○説明員(森田孝君) この経緯の書いてあります一番最後のところ、「建設省案の提出」というところを御覧頂きますとおわかりになると思いますが、去る十一月十日に、厚生省の国立公園部の審議会の委員が建設省案に基く案について現地視察をせられたりでありまして、それに伴いまして関係各省の関係者が全部参つたのでありまして、それでその現地視察の結果を持寄りまして、それの欠陥が大体それでわかつて参りましたから、それの改善案を今関係省で、何と申しますか研究いたしておりまして、それができ次第又会議を開いて頂くということになつております。
○矢嶋三義君 私が伺つているのは、いつを予定しているかということです。そういうところに隘路があるのです。盲点があるのです。
○説明員(森本潔君) 厚生省の公園部長でございます。只今の、極く最近に、いつ協議会を開くかというお尋ねでございますが、先般この問題につきまして専門家を御委嘱いたし、それから関係の省が実地に参りまして、一つ最後の肚をきめるつもりで見ようということで参りました。それが十一月の十日でございます。それで皆さん行つて大体最善の案をそれぞれお持ちでございますが、皆さんの都合を伺いますと、もら少し自分が個人的に調べたいというような問題もありますので、十日ほど余裕を置いてからということで、来週早々あたりにお集りを願おうかと思つております。
○矢嶋三義君 只今の私の質問に対して的確なる御答弁ができないところでこの問題に対してあなたがたの熱意というものが測られると思う。こういう代表が出かけて行つて現地で視察するのなら、そのときに世話役である人がその視察に基いて婦つたならば何日に協議会をやりますと、こういうような計画的にきちきちとやるのでなければこういう問題は処理できない。これはこういう種類の問題は未解決のままで遷延されるにはもつてこいの問題だ。やがてはこれは予算も伴うのですが、こういう問題が、どうですか、各省の総括調整というものは内閣の審議室でやつておるわけですが、その内閣の審議室の総括審議官を中心に各省総括調整して早急にやつたら如何かと思うが、そういうことなくして国立公園部で責任を持つて計画的にやれる見通しがありますか伺いますが、その答弁次第で私は内閣審議室を呼びますよ。
○説明員(森本潔君) 私の考えでは、先ほど申しましたようにも来週早々あたりに開きたい、その会議において結論を出したいと、かように考えております。従いましてこの際内閣のほうに調整をお願いするとかいう必要はないかと考えております。
○矢嶋三義君 その内閣審議室の調整を待つことなく、主管庁になつておるあなたのほうで各省の意向をまとめて、来週早々にも結論が出ればそれに越したことはありませんけれども、それを期待してその結果の御報告をいずれ求めたいと思いますが、もう一、二点伺いたいと思います。それは私只今ここに頂いた資料を拝見して感じて、それに基いて御質問を申上げるわけですが、この神橋の軌道のつけ替と道路の拡張を必要とすることはこれは現地を知つておる人にとつては何びとも異議がないと思います。この知事案と沼田教授の調査に基く案とを拝見したときに、知事案の場合は道路の拡張と軌道のつけ替とを両方併せ行おうと考えております。それからこれに対して沼田教授の調査に基くものは、国道のほうは今のままにしておいて、ただ軌道だけをつけ替えようとしておると、こういうふうにとれるのですが、そうですか。
○説明員(関野克君) 文化財保護委員会の建造物課長関野でございます。ちよつと今の御質問にお答え申上げますが、沼田教授は運輸関係、鉄道関係の専門のかたでございまして、主として鉄道について御調査をされたというふうに考えております。それで道路の問題につきましては、沼田教授に私が特に伺つた点におきましては、金谷ホテル側の、IIIと書いてございますこの線に片線を添える。要するに一方交通にするというようなふうにするならば交通は更に緩和されるだろうということでございます。と申上げますのは、この問題が起きましたのは一にこの鉄道の付け換えという点でございまして、道路の拡張はその後に起つた問題でございますので、一応道路につきましては、片側交通ということにするならばより安い経費を以て行い得るのじやないかというふうに私沼田教授からお話を承わつております。
○矢嶋三義君 私基本的な考え方を伺つておきたいと思うのですが、これは相馬委員からも先ほど発言されたのでありますが、何といつても日光は日本の日光であると同時に世界の日光であることはどなたも異論ないと思うのです。従つて地元の便利ということも考えなければなりませんが、予算の枠等は余り考えずに、世界の日光を守るという立場から、従つて若干予算が脹らむようなことがあるかも知れないが、そういう基本的な立場において私はこの計画はさるべきものだと、こういうふうに私は考えるのですが、そういう基本的な考え方については皆さんはどうお考えになられますか、念のため伺います。
○説明員(森本潔君) 今のお話の点で実は苦慮した理由があるわけでございまして、日光は日本の国立公園の中で代表的なものである。殊に国際観光の面から見ますと非常に代表的であります。而もこの神橋附近というものは、丁度人で申しますとも顔の眉間に当るというようなところでございます。一木一草から或いは道路を付け替える、橋を付け替えるということが非常に目立つところでございます。従つて、そういう意味でございますので、扱いに苦労しているわけでございますが、この問題の解決の方法としましては二つの見方があると思うのであります。道路もこれは二級国道でございますが、道路交通の面からしてどの路線が一番いいかという問題、それからもう一つはこういう特殊な箇所でございますので、風致に最も支障ないようにするにはどうしたらいいか、この二つが問題を解決する鍵だと思うのでありますが、それをどういうふうに調整するかということであると思います。それでそういう面から見ますと、風致維持の点から見ますればもこの軌道がなくなつて、その他の杉の木を伐るとかもそういう工事をしない、少くともこの附近には手をつけんということが一番いいのであります。それから道路交通の路線という面から見ますれば、現在のような日光橋が直角に道路にぶち当つて、カーブが非常な無理なカーブになつております。こういうカーブは恐らく道路法におきましては国道の規格としては認められんカーブと思うのであります。むしろこの場所をはずれまして、例えば一例でございますが、この神橋附近の道路は歩道にとどめる、自動車等は余り通さん、車道はもう少し金谷ホテルの南のほうでありますとか、そういうほうへ迂回をいたしまして道路をつける、いい半径を求めてやるというのが理想案だと思うのであります。その点でございますが、だから一番望ましい案、それから根本的な方策といえばそういう線を選ぶということだろうと思うのであります。併しこれにつきましても実質上いろいろ予算等の問題もございますので、簡単には参らん、理窟通りには参らんと思うのでありますが、そういうように一つ本当の理想案を作りたいというので実は苦労しているわけでございます。
○矢嶋三義君 私は専門家ではないのでありますが、併し私は現地をよく知つているのです。従つて私、素人としても、この地図で見れば、そのよりいい案というものは直ちに、私素人でも立てますよ。そんなにむずかしい問題ではないと思う。地元の知事案と各省の意見がまちまちだというのは、結局金の問題だと思うのです。恐らくそうだろうと思う。聞いてみないのですが、恐らくそうだろうと思う。ところでさつき言つた基本的な立場に立つて、これは会社側も犠牲を強いられるわけだから、これは余り支出さしても困るし、地元にもそんなに支出させるわけにもいかないでしようから、先ほど例えば国道一方交通にするというような、国道の立場から建設省も金を出すし、それから神橋保存という立場で文部省関係からも出す、国立公園の維持管理というような立場から厚生省も出す、こういうふうに各省から世界の日光という立場に立つて考えれば、そう私はこれはむずかしい問題じやないと思う。特に国立公園部は観光立国を看板にしているわけですからね。その観光立国をあなたのところは世話役をしているのだから、もう少し積極的に一つ努力してもらいたいと思う。先ほどあなたがたの最終的な案というものは来週中にきめる予定だという御答弁を頂いたわけですが、きまりましたならば一つ書面で当委員会委員長宛に御回答願いたいと思います。そうして早急に案を出して予算化もやつて頂きたい、こういうふうに私は強く要望いたしておきますが、よろしうございますか。
○説明員(森本潔君) 只今お話のように一つ努力をいたします。
○相馬助治君 折角今矢鳩委員の質問が大変にいい結論に達したようですが、実はこういう結論に達して、荏苒日を空しうして今日に至つて解決がつかないでいる、そこに問題がある。で、例えば大変に、にこにこと厚生省の部長さん結構で、そうやると言つておりますがね、これは実におかしな話なんで、十一月十日に現地視察を行なつて、もう不日結論が出るというが、十一月十日の現地視察の結果をお聞きでしようが、十一月十日の現地視察の結果は、何ら成案に至らず、これは根本的に考え直さなくちやならない、見知事案も駄目、沼田案も駄目、それから又ここへ付け替えるというけれども、この沼田案も、厚生省のほうは、あなたの部下の人はこれと反対にこの山頂のほうから眺めた風致が全然でたらめになつてしまうから、そういうことも俄かに賛成できんと言うたそうです。従つて十一月十日の現地視察の結果は、地元新聞によれは各省の縄張り争いで、各てんでんなことを言つて何ら結論に至らず散会してしまつた、こういうことを言つているのです。従つてもう一回会議を開いてもうまい案なんかに達する状況に立至つてないと私は了解しているのですが、それを公園部長に一点念を押しておきたいと、こう思うのです。 それからこれは私は矢嶋さんの質問に連関して逆に聞いているので、あなたに筋を立てて聞くことは別に聞きます。それから森田局長が荒木さんの質問に答えておりますが、荒木先生は個々の問題の所在は御存じだけれども、内容的には知つておいでにならないわけです。そこでああいうことをお聞きになつた。ところが相手が荒木さんなものですから、それを企画して、なにこれは古い問題じやないのだ、問題になつたのはこの頃なんだと、少しも話は遅れていないのだというようなことを森田さんが言うけれども、これはどうも人格高潔を以て鳴る森田さんとは思えない答弁です。この問題はもう全く古い、そうしてこの神橋を守るというときには、そうして又軌道を付け替えるというときには、どこへつけ替えるかということは当時から大問題だつた、神橋をどういうふうに復元するかが問題じやなくて、軌道をどこへつけるかということが問題だつたわけです。そこでそういうふうな答弁は私は全くとりませんで、私は公園部長さんに又話がくどくなりますが、お聞きしたいのですが、この審議会が文化財保護委員会に上申したという三項目、附近の景観及び旧跡を保存するため山内側に手をつけないということと、それから新設される軌道の位置の問題と、それから神橋を復旧してできる限り遊歩道とするという問題、このことは私は結構だと思うのです。そこで杉の木を伐ることは美人の鼻を削ぐに似ているということをおつしやつたそうだが、実にうまいことをおつしやつた。併し私もこの杉を伐るのは堪えられない感じを持つ一人です。併し問題は現実に神橋の袖勾欄が削られておる、そうしてとんでもないところに軌道が走つておる。私は特に外人を戦後五、六回案内いたしましたのですが、例外なくこの日光橋の上に立つて神橋を眺めたときに質問を受ける。なぜこんなところに軌道が走つておるのだ、なぜとらないんだ、こういうことです。そこで日光と言えば何を書くかというと、陽明門を書くか神橋を書く、これが日光の代表的景観です。而も神橋が代表的景観ということになつておる。それですから杉の木を伐ることは美人の鼻を削ぐに似ているということを肯定するならば、ここに軌道を走らせているということは美人の鼻に麻縄を通しているようなものだ、これは私は非常に問題だと思うのです。この重大な神橋復元の問題を、厚生省の国立公園部で主宰しているというので、ははあ成るほど、これは結論が出なかつたということを矢嶋委員の質問で私は肯いたわけですが、公園部長さん、これは何ですか、どんなことがあつても杉は伐れないという、こういう御意見ですか。
○説明員(森本潔君) 何か審議会の答申というのはこれは日光二社一寺の文化財保護委員会の御意見だと思います。
○相馬助治君 そうですね。
○説明員(森本潔君) そうでございますね。この考え方はよくわかります。そこで杉の木は絶対に伐れんかというお話でございますが、その辺が問題点でございます。これはいずれ近くなにしなければならないと思いますが、他によりよい案があればこれは伐らずに済めばよろしいし、万やむを得なければ伐らなければいかんということになるかも知れないということであります。
○相馬助治君 公園部長さんに申上げますが、地元では一番憎まれているのは森田局長です。森田局長が反対してこれは駄目なんだということになつていますが、私はそう思つていない。この案が実現しない元凶はあなただと思う。これはなぜそういうことを思うかというと、これは私はいろいろな資料で以て最近そういうふうに判断している。それで以て日光の現状を見たものでなければわからないのですが、あの場所はいろは坂の交通、それから東京、日光間の舗装道路の最近の完成、これで交通上非常に重大な危険なところになるので、今この風致上の問題で代案だ代案だと言つて日を延ばしているということは、一体交通事故でも起きたときには責任は誰が負うんだ、こういうことになつて来ているんですが、この責任については厚生省としてはどういうふうにお考えか、聞かなくちやならないのですけれども、私は今ここで一つ、はつきりあなたにおつしやつて頂きたいことは、風致上差支えないことで而もうまい代案を最近にまとめ得る自身をあなたはお持ちでございますか。
○説明員(森本潔君) どういう案になりますかわかりませんが、極力一つまとめるようにいたしたいと思つております。
○相馬助治君 それでこの知事案というのや、それから関係者のこの中央に対する陳情というものも、実を言えば他の陳情のように無責任でないと思うのです。ちやんと費用を計算して、これだけの費用でこういうふうにやります、併し日にちを限つているのだからどうか早く御許可を願いたい、こう言つているわけです。それで地元の人も泣く泣く七本かの杉を伐らざるを得ないのだ、杉は伐つたけれども、そこを伐つたという跡の残らんように現状を古めかしく復旧して、そして全然障りのないようにもしたい、こういうことを地元では熱情を以て言つておるのであります。そういう際に、この来年度の予算措置をしなくちやならないこの重大なときに、そうして又地方財政の窮迫しているこの際に、若しこの地方案を蹴飛ばすならば、ただ一つの途があると思うのです。それは来年度予算にかくかく盛つた、従つて来年度中にこういうふうにしてやる、だからお前ら騒ぐな、こういうのなら地元も或いは仰せの通りにやりましようということになると思うのですが、折角予算措置までして、やろうとしているところを御許可がないというので地方では非常にあせつているわけなんですが、こういう際に地方財政の窮迫を見越している中央官署として、中央の厚生省として今のようにしていることは、その責任はどういうふうにお考えでございますか。而も今渇水期で、あの場所では今仕事に手をつけなければこれは問題にならんのです。特に日光というところは冬と夏で、水の差がひどいところなんです。これらの点についてですね、一体厚生省としてはどういうふうにお考えなのか、一つその代案を説明し、そうしてそれをいつ頃までにもきて、どのような財政的な見通しを持つているのか、こういうふうなことに連関して、これらのことを総括的に一つ御答弁願います。
○説明員(森本潔君) 栃木県知事が御研究になりました案というのをこれは非常にいろいろな点を研究されまして考えられたんだと思う。確かに私これは最上案であるかどうかということになると疑問があると思うのですが、(「それはそうだ。」と呼ぶ者あり)それでこれも十分尊重すべき事案であると考えておりますが、ただ場所が場所であるだけにできるだけ最上な案を考えたいという考えでやつております。そういたしますとどういうことになりますかというと、一番問題は二級国道ということでございますが、これをどの路線を選んでどういうふうにするかということになつて来ると思うのでございます。そういう意味におきまして特に建設省のほうの御尽力を願つたわけでございます。結局これは経費の問題になりますと、これは道路の改良費ということになつて来るわけでございます。或いは最上案というものが仮に一案を申上げますれば神橋を傷つけずに迂回をしまして、而も道路交通上非常によろしいということが道路改良計画として考えますならば、これが一番問題がないのじやないかと思います。まあその辺の検討は建設省側におけるところの御研究を今お願いしたわけでございます。併し案というものが考えられましても実施の段階におきまして予算的の問題もございますが、その辺の見込等は今つけてもらつております。そういう案ができ上りますればこれは一番問題がなくてよろしい。併し予算が或いは道路改良計画の実施の順序等によりまして早急に行かないということでございますれば自然遅れるということになろうかと思います。まあいずれにいたしましても関係各省におきまして、又専門家を委嘱いたしましていろいろな観点から調査をいたしまして、仮にどの案に落着くにいたしましても、現在考えられているところの実施可能な最上の案というものにいたしたいと思います。まあそういう意味で極く近い機会にこの結論が出ると思うのでございます。さよう御了承願います。
○相馬助治君 まあ極く近いうちに出るということはそのまま聞けばいいですけれども、今までの経緯に鑑みて、俄かに信じられないものですから、しつつこくお尋ねして大変に恐縮に思つているのですが、厚生省が音頭とりで四省間の意思を統一するというところに相当問題があると私は思うのです。それは勿論この杉の木を伐るとか伐らないとか、或いは風致上どうだというような問題になつて来ますと、当然国立公園部としてはこれらを守るという立場に立つことはよくわかつております。そうすると軌道の付け替をする、道路を拡げるということでは、もう完全に利益が相反するのであつて、問題が非常に複雑になつて来てしまうと、こう思うのです。それで私は今のようなはつきりした御答弁を頂け得ないで、この問題を進めて行くとするならば、やむを得ないので次のようなことを申上げて御見解を一つぴたつと承わつておきたいのですが、これは森田さんと公園部長さんと両方から御見解を伺いたいのですが、建設省や運輸省としても当然風致の保存ということについては十分理解を持つていると思うのです。それで文化財保護委員会並びに厚生省の公園部では最低の条件を提出して、そうしてあとは道路、軌道の問題というものは予算上、技術上特に深い関係を持つているのが建設省、運輸省だから、この両省に任せてしまう、こういうふうな肚になつてこのことを解決し、一方建設省や運輸省は敬虔な態度で以て二者一事の立場に立つて、宗教的な立場からも、或いは観光としての立場からも、その意見を徴して、最終的には建設省、運輸省がこのことの案を作り、これを施行する、こういうふうなところにまで立至たるわけには参らんでしようか。
○説明員(森本潔君) 今お話のような気持でやつているわけでございますが、ただ順序といいますか、そのまとめ役ということになりますと、ちよつと制度上は逆になるのではないかと思うのでございます。と申しますと、道路の付け替或いは軌道の付け替という工事をいたします場合、普通の所でありますれば道路法或いは軌道法によつてやつて行くわけでございますが、国立公園の地域なり、或いは文化財保護法の適用を受けている所でありますと、風致上の観点からそのやり方がいいかどうかという点について厚生大臣の許可を受けるようになつております。そういう関係で便宜関係の軌道或いは道路の方面からの最上の案を一つ考えてもらつて、そうしてそれを風致的に見て検討して調整する。而してのち許可を与える、こういうような手続になつているのでございます。気持はお話と同じ気持でございますが、ただ制度上の扱いとしましては、只今やつているような扱いが適当ではなかろうかと考えております。
○説明員(森田孝君) 例えば只今森本公園部長が答弁されたと同じような結論になるのでありますが、文化財保護委員会側の立場といたしましても、文化財保護法の現状変更の許可或いは環境保全命令の実施というような法律上の権限の行使につきましては忠実にこれを守らなければ行政官庁の立場としましても案を作るまではやはり我々文化財に関する国家意思を代表している者として、この案を作るのにやはり参与しなければならんと考えております。併し案ができた上におきましては、この実施はそれぞれ道路法なり軌道法に基いてそれぞれの所管の省で単独に実施されるということになるのでありまして、我々はこれらにお任せすることになると思います。
○矢嶋三義君 ちよつと速記をとめて下さい。
○委員長(堀末治君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を始めて。
○相馬助治君 今懇談中に矢嶋委員の触れられたことについては私も最終的にお願いしようと思つていることであつて賛成でございますが、その前に建設省、運輸省からそれぞれいらつしやつて頂いておりますのでお尋ねしたいのですが、特に運輸省関係については前からの経緯に鑑みて、この軌道を適切な規模で移動しなくちやならないということについては全く積極的な意思を持つているように聞いているので、私は連関して何か運輸省のことが出たならばお聞きしなくちやならないと思つたのですが、別にお答えを予定していることはございません。それで建設省の道路局長さんにお伺いしたいのですが、局長さんはあの現地をよく御存じでいらつしやいましようか。
○説明員(富樫凱一君) よく知つております。
○相馬助治君 現在のように国道という名前がありながら、あそこの幅が僅かに四メートル、而も軌道車が走り、自動車が走り、そうして人が通る。こういうふうな状況を見て道路行政の立場からどのようにお考えになつていうつしやいましようか。
○説明員(富樫凱一君) 神橋附近はお話のような状況でございますので、道路整備の上からは急速に整備しなければならない地点でございます。併し我々の計画といたしましては、日光は先ほどお話にもございましたように、世界の日光でございますので、東京日光を整備することを先に考えております。只今東京日光間の改良と鋪装に重点を置いてやつておりますが、これが恐らく来年度一杯ではできないと思うのであります。そういう観点もございまして、お話の神橋附近は道路整備としては急速にやらなければなりませんが、時期はその後になるのではないかというふうに考えておるわけであります。併し問題がだんだん大きな問題になつて来ておりますので、この辺はよく文化財保護委員会並びに厚生省のほうと御相談いたしまして、何とか適切な解決に向いたいと考えておるわけでございます。
○相馬助治君 今の道路局長さんのお話聞いて、非常に積極的な意思をお持ち下さつているようで結構に存じております。勿論厚生省としても、文化財保護委員会としても、日光という特別な地区の特別な問題として頭を痛めて御研究なさつていうつしやることについては、私も存じておりますので、敬意を払うにやぶさかでございません。ただ問題は、折角地方が財源措置までして、そして何とかこういうふうにして欲しいという熱意を持つております際に、この問題が中央のほうの事情によつて解決していないものですから、かように国家意思の統一できないために、問題の一つが解決されず、そうして多数の学童等を修学旅行に迎える日光において、而もあの神橋という神域において、洞爺丸或いは相模湖の事件に比すべきような問題が起きて、あの日光の神の社、そして又寺の境内ですか、そういうところを汚す憂いなしとしないので、私はかかることでは文化財保証法の立場からしても、神橋が今のような姿で、衆目の前に晒されていることを遺憾として質問をいたしたのでございます。幸いにいたしまして、堀委員長のお計らいによつて、二十日には二社一寺の文化財を視察するということで、神橋の現地も当委員会は見ることになつておりますので、我々としましても十分考えて参りたいと思うのですが、この際是非とも公園部長さんは中心になられて、一つ早急に案をきめて、この問題の解決の途を開いて頂くように御努力を願いたいと思うのでございますが、甚だくどいようですが、一つ御決意のほどを伺うことができれば、それを以て私は本日のこの質問をやめるつもりであります。
○説明員(森本潔君) お話の趣旨よくわかりました。ただ一点申上げておきたいと思うのでございますが、四省に関係しておるので、その間が非常に意見が齟齬したり、それから或いは何と申しますか、セクシヨナリズムと申しますか、そういうようなこともあるじやないかというような御懸念があるようでございますが、この点は全然ないということを一つ御了解願いたいと思います。ただ取扱いが、実施上最上の問題はどこだろうかということで苦慮しておる。目標は皆同じ目標でございます。併し実施の方法はどうだろうかというところで苦慮しておるということを一つよく御理解願いたいと思うのでございます。 まあそういう研究を今進めて参つておりますので、大体検討すべきものはおおむね検討したと考えます。従いまして関係省一致いたしまして、又私のほうとしましては世話役といたしまして、できるだけ早く結論を出すようにいたしたいと思います。
○相馬助治君 森本さんの努力もよくこの委員会を通じてわかりました。どうぞよろしく頼みます。
○委員長(堀末治君) 他に御質疑ございませんか。それではこの問題はこれで打切りといたします。御苦労さんでした。
○委員長(堀末治君) 続いて文部省関係の予算に関する件を議題に供しします。 会計課長が見えておりますが、御質疑をお願いいたします。
○矢嶋三義君 ちよつと速記をとめて。
○委員長(堀末治君) 速記をとめて。 午後三時四十六分速記中止 —————・————— 午後四時二分速記開始
○委員長(堀末治君) 速記をつけて。
○矢嶋三義君 先般の委員会においても、予算審議に当つて資料の提出を求めたけれども、資料を頂くことがでキませんでした。本日又委員長名で委員会の招集がありましたので委員会に出席いたしましたが、本日も概算要求の資料も頂けません。このことについて先ほど種々と懇談なされたわけでありまするが、私は従来文部省は文部委員会に概算要求の資料を出されておつたのに、本年に限つて出されない。而もこれが内閣全体の一つの方針ならともかくも、他の省においては本年度においても概算要求の案をそれぞれ当該委員会に出されておる。こういうことを併せ考えるときに、私は納得しかねるものがあるわけなんです。そこで私は一点伺わなければならないのですが、堀委員長はその案を委員会に提示すると、これからの予算獲得の折衝に支障を来たすだろうから委員会としても止むを得ないと考えると、こういう私の質問に対して答弁がありました、ところが時事通信社が出しておられる内国教育版というのですか、あれ並びに日本教育新聞、これらの教育関係の新聞に文部省議できまつた概算要求案なるものがトップに出されております。これはこういう優秀なる教育記者が或いはスクープされたのかも知れません。それには私は敬意を表します。で、あの記事は文部省議できまつた現在大蔵省で折衝している案と相違するかどうかということを一つ私は会計課長に伺いたい。私の見解ではそう相違していないと、こういうように私はあの数字を見て判断しております。若しそうだとすれば、次は委員長に質問でありますが、外部の教育関係の雑誌に相当細かに報じられてもう久しい日がたつているわけです。本日になつても当委員会では資料が出されない。それでもいたし方ないであろう、こういうふうな委員長の発言でございますが、果してそういうことで委員会というものはよろしいのであろうかどうか。先ず第一点について会計課長からどうぞ。次に委員長からどうぞ。
○説明員(内藤誉三郎君) 只今御指摘の教育関係の二つの新聞に、三十年度文部省関係概算要求書の相当細かい案が出ているというお話でございますが、私まだその二新聞を見ておりませんので、見た上で(「それは怠慢だね」「見してやれよ」と呼ぶ者あり)お答えいたします。
○矢嶋三義君 本当に見ていないのですか。
○説明員(内藤誉三郎君) 見ておりません。その出所についても、どういうふうにして出たのか私も存じませんし、文部省としては正式に記者クラブで出したことも一度もございませんし、一度取調べた上で御返答申上げます。
○矢嶋三義君 只今の会計課長の答弁でありますが、明日午前十時ですね、調査の結果に基いて改めて答弁を求めます。私は委員長に対しては、若しそれが事実であつたとしたたらばという仮定の下に、文部委員会の委員長としてのあなたに、先ほどの私の質問にお答え願いたいと思います。
○委員長(堀末治君) 今内藤課長の言う通り、私もまだ全然見ておりません。そういう新聞も平素あることも実は知りませんから、出ているか出ていないかも私は存じませんから、それに対しては何ともお答えできません。
○矢嶋三義君 私のお伺いしているのはそういうことじやない。
○委員長(堀末治君) 併しあなたがそのことをお尋ねになつた……。
○矢嶋三義君 仮に日本の教育新聞、時事通信に出ている教育予算内容ですね。これが文部省議できまつたものと殆んど同じものが出ている。然るに本日に至つても当委員会としては資料を求めることができない。これに対して委員長は予算折衝の微妙な関係があるから、委員会として資料を出して頂けないのもいたし方ないであろう、こういう先ほどのあなたの御発言でございますが、そういうことで外部には出て、この委員会には提出を求めることができないというようなことで、果して文部委員会としてはいいんであろうかどうであろうか、我々委員会の責任者として委員長どうお考えになられるか、それを伺いたい。
○委員長(堀末治君) それはね。今申上げました通り、そんなものが出ていることは私は知りません。私は皆さんの御意向で予算を出したらどうかということを文部当局に申しましたときには、先ほど私が申しましたように、しばらく待つてもらいたい、いろいろいわゆる私の申しました分取り等の関係もあるから、今これを発表するということは決して大蔵省との交渉が有利に展開しないであろうと思うからもう少し待つてもらいたい、こういう文部当局の意見ですから、それも尤ものことだと実はかように存じて申したのであります。而も私あまりここの慣例は知りませんけれども、省議できまつたと同時に出ているという慣例もなさそうだ、やはり予算折衝の状況に応じて出したというようなことも私実は聞いたのでありますから、そうすれば、予算折衝の状況等を挑めて出して頂いても決して悪いことじやない、実はさように考えて申上げたのであります。
○矢嶋三義君 ただ、このくらいのことは委員長はお考えになるでしよう。私が今申上げたようにね。外部で新聞記事に出ているのが文部省議できまつた内容と殆んど違わないようなものが出ているということが事実となれば、この委員会に資料を提出して頂くことができないということは、委員会としては遺憾であるというくらいは委員長としてはお考えになつて、私先ほど言つたのも事実だということになれば、委員長は強力に文部省にその提出方を要求されるだろうと私は推察するのですが、それはどうですか。
○委員長(堀末治君) それは今あなたのおつしやる通りに事実となれば遺憾に思います。併し得てして何ですね。何といいますか、新聞記者が、言葉はいいかどうかわかりませんが、盗み聞きするというようなことで功を争う上からやつたりすることがとかく多い。それが果していい結果を持つて来るかというと、決して私はことごとくがいい結果を持つて来ておらない。こういうことを思うのでありますから、そういう下手なやり方をした文部当局に対しては、私は非常に怠慢と言いますか、不行届を私は責めたい気持がございます。併しそれがあるから私は当委員会に出さないことはけしからんとも断定できないと、かように思います。 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を始めて下さい。
○矢嶋三義君 私は、今日一件だけ伺つて、残余は明日伺いたいと思うのです。それは来年度の文部省の予算で一番大きい問題は、児童生徒七十七万増に伴うところの義務教育国庫負担金を如何ように査定して予算化するかという問題が一番大きいと思うのです。その点だけ今日伺いたいと思うのです。そのポイントは二十八年度から二十九年度に亙つて九十九万生徒児童が殖えた。このときの職員定員の増加、それに伴つて国庫負担額がきまるわけですが、その際に閣議決定としてとられた態度ですね、それを来年度も踏襲する考えで今予算の折衝をしているのかどうか。もう少し明確にポイントを申上げますれば、昭和二十九年二月二十三日付で文部省事務次官並びに自治庁次長の連名で各都道府県知事並びに都道府県教育委員会にあてた書類、即ち地方公務員の人員整理に関する閣議決定に伴う小中学校教育職員の取扱について、これでありますが、この内容は一%の欠員率を見るということと、昭和二十八年度までとつたところの教職員の算出方式を圧縮するということの内容としているわけです。で、その結果昨年度は約三万四百人の定員抑制をやつたわけですね。そのもとに地方財政計画が打ち立てられました。その結果として本年度の地方教育財政にいろいろな形で圧力が加わつて来ているわけですが、この方針を踏襲するのかどうか。これとも関連しますが、私は今日新聞で拝見したのでありますが、この生徒、児童の増加に伴つての負担金の増額を文部省で七十二億と要求したのに、大蔵省ではこれを五十億程度にしようとしているということを伝え聞くわけですが、これは交渉過程においてそれが真実かどうか。若しその文部省の七十二億というものを大蔵省が五十億とこれを圧縮するというのが真だとすれば、その五十億というものはとういう数字から出るのか、これが一点。それからもう一点は、今自治庁がおいでになつていないようでありますが、あなたからできる範囲内で伺いたいと思うのですが、高等学校の定員についてZ号基準から約一五%程度減じたところの定員を以て地方財政計画に盛り込まれたのが二十九年度の実績だ。明三十年度においてもそれを踏襲して予算化しようとしているのかどうか、その点について伺いたい。
○説明員(内藤誉三郎君) この前の次官通牒の趣旨について多少誤解もあるのじやないかと思うのですが、実は教員については行政整理をしないということでございまして、現員を押えまして、二十九年度予算は現員に増加する学級数を算出いたしまして、その学級数に小学校の場合には六分の七、中学校には六分の九という方式をとつたわけであります。この算定の仕方が国のほうの国庫負担金と地方財政計画に盛り込まれた分に若干の相違があるのです。それは先ほどお話のように、一%の余裕分を地方財政計画のほうでは見たわけであります。私のほうはこれによりまして約二万、自治庁のほうで算定しましたのは二万四、五千程度見込んでおるのです。で三万四千ですか、何か圧縮したというお話がございましたけれども、それは恐らく全部根つこから洗い直した数字じやないかと思うのです。私のほうの計算は、前申しましたように自治庁、大蔵省共に現員を押えている。現員から増加学級に見合う教員の増を見込んでいるわけです。ですから三万四千とか何とかいう数字は架空の数字で、いわゆる空定員のものではなかつたかと思います。これはなぜ空定員ができたかと申しますと、当時御承知の通り単価と人員と食違いがあつたわけです。例の小学校五十分の一・五、中学校五十分の一・八という数字に或る単価をかけたその単価が非常に低かつた。実際はそこで定員と単価の点で空定員があつたのです。それを引延ばせばということじやないかと思います。御承知の通り今の義務教育費国庫負担法は事績主義をとつておりますから、現員現給にそれに児童生徒増加に見合う教員の増と単価の増を見ておるわけです。 それから第二点でございますが、文部省が七十二億を要求した。今ちよつとここに数字を持ち合せませんが、それに対して大蔵省は五十億ぐらいに査定するという考えで、それが事実かどうかと、そういうお尋ねでございますが、去年やつた方式と本年度の方式とは私たちは同じに考えておるわけであります。ですから、やはり増加学級数に小学校は六分の七、中学校は六分の九という方式を同じように持つておるのです。ただまあ予算の過程でございまして、いろいろ私たちも常に折衝しておるのですが、去年もこういう措置をとつたのです。去年は学級数の増加は、どれだけ殖えるかということは一概に児童生徒数を五十で割つたとか、或いは平均学級である四十三なり四十五で割つた数が学級数の増にならないのです。例えば小さい学校で三人、五人殖えたからといつて一学級の増にはならないわけです。ですから或る程度の規模以上のものが学級増になる。三百或いは四百となりますと、その一割殖えると五十人になるわけで、まあ一学級ということになる。それが小さい学級ですと、各学級にばらまかれますので、学級増という要素にならないのです。その数字が私のほうではまとまらないときに大蔵省に予算折衝、予算の要求を出さなければならんので、とりあえず五十で割つて平均学級で、学級数は四十三か四十七、四十五と記憶しておるのです。平均学級で割つて増加学級を出しておりますので、その点に無理がある。それは私のほうで訂正をし直すということで、大蔵省と調査の結果訂正した数字を出すということを申し上げたわけです。ですからその数字の食い違いは当然出てくるはずですが、それを五十億に査定するというようなことは私聞いておりません。まだ大蔵省でも検討の最中でございますから、結論が出ておりません。
○矢嶋三義君 これは説明していると長くなりますが、もらちよつと聞かないと私どうも納得できない。それは十九国会のときに自治庁から出された資料ですがね、その資料に基くと、次のようにして地方財政計画を立てた。こういうふうに引いて、そうしてくつ付けてある表は、従来の算定方式による計数と今回の算定法による定員、今回の算定法とは、昭和二十九度の予算を表わすわけであります。その差引増員抑制人員数というものを三万四百十三人と出している。地方財政計画の面では三万四百十三人だけ地方財政計画は低くなつている。明確に出ているわけです。基本方針のところに、増加人員の抑制によることと書いてあるわけですね。だから地方財政計画でそういうことになつておれば、当然地方財政を圧迫してくるわけです。昭和二十九年度の地方財政計画をこういう方針でやつたところに、昇給、昇格等の財政難の問題も私はここからかなり出て来ていると思う。来年度又七十七万殖えるときに、これと同じ方針で児童生徒数が殖える、その増加人員を抑制するという方針で地方財政計画を自治庁は組む。それを文部省が利用するということになれば、地方の教育財政というものは私は非常に圧迫を受けてくると思う。そういう立場から、今のあなたの御答弁はどうしても納得できません。重ねて伺います。
○説明員(内藤誉三郎君) ちよつと誤解があるのじやないかと私は思うのですが、従来はお話のように小学校は五十分の一・五、中学校は五十分の一・八、それに単価をかけたのです。その単価が国立学校の基準によりまして実績よりも低いのです。相当低かつた。そこで定員と単価をかけた額でやりますと、定員と単価をかけた分と現員現給とがほぼ同じなんです。つまり定員の面では二万何千人かの余裕が出るのですけれども、単価が低いから結局それは埋まらないのです。埋まらない空定員、そこで国庫負担法は実績の二分の一を負担するということでございますので、現員現給をとつてそれを基礎にいたしまして、百万人の児童生徒の増加に伴う増員を見込んでいるわけであります。ですから考え方が違うわけなんです。ですから地方財政を圧迫していることはも私どもは全然ないと考えております。
○矢嶋三義君 それでは昨年自治庁がとつたところの単価と、それから実績の半額負担という立場からあなた方がとられている単価ですれ。それから明年度の予算の編成に当つて自治庁がとらんとしている単価と、あなた方が要求される際にとらんとしているところの単価、これを一つ教えて下さい。
○説明員(内藤誉三郎君) ちよつと今日資料を持ちませんから、明日御報告さして頂きますが、ただこの点は、自治庁のほうは実績主義をとつておりますから、大蔵省で認めた単価をそのままとつているのでありまして、自治庁独自に単価をきめないのです。前の平衡交付金時代は、先ほど申しましたような定員の算定と、それから大蔵省のほうでずつと前にきまりました義務教育定員定額の当時の単価を使うわけであります。最近二十九年度からはそれを改めまして、実員に実際の給与単価をかけております。これは大蔵省と文部省と自治庁は一本の単価を使つております。
○矢嶋三義君 その点も、私納得できないと思うのです。もう一点承わつてあとは他の人に質問して頂いて、あとは明日伺いますが、そのもう一点とは、十九国会で審議する場合には小中学校の先生約二万人増加すると言つたわけですがね、それが現在のところどの程度になつているか。 それからもう一つは、来年度の七十七万生徒児童増加に伴う教職員の増加は、文部省に約二万人と要求をしたが、大蔵省ではこれを二万四、五千で押えようとしているやに私伝え聞いているのですが、その真否はどうかということと、先ほどの高等学校の乙号基準についての答弁がなかつたようですが、それだけ今日承わつておきます。
○説明員(内藤誉三郎君) 第一点でございますが、二万人の増員計画に基いて実際に埋めたものは、まあ教員ですから年中出入りはございますが、大体一万五千ぐらいだというふうに記憶しております。 それから来年度二万人要求とおつしやいましたが、それはまだ交渉の途中でありまして、私どもは二万人という要求は決定したわけではございません。そこで先ほども数の点については申上げたように、前年と同じ方式をとつて再検討しておる。ですから大蔵省が一万四、五千で押えるという意味じやなくて、文部省自体としてこれは間に合わないから取りあえず出した分であつて、検討の過程にある。ですからそれがどのくらいの数字になるかということは、私も大体一万四、五千ぐらいじやなかろうかと思つております。詳しい数字は又明日でも申し上げさして頂きたいと思います。
○矢嶋三義君 後に要望しておきます。来年度予算を審議するという議題で委員長から文部委員会を何回も招集された。六日もそうなんです。委員は若干ながら資料を持つて来て質問しようというのに、予算の審議をするのに会計課長が紙一片持つて来ないで答弁に応ずるなどというのは、会計課長、委員会に対して失礼ですよ。又許している文部委員長に対して遺憾の意を表する。そんなものじやないと思うのだ、審議というのは。茶番じやないですよ、これは。従つて明日は答えられるだけの資料を持て来てそして一つお答え願いたい。そして一緒に少しでも教育予算が合理的に組まれるように努力しようじやありませんか。私はちよつと不快な感じがいたします。今日はこれを以つて終ります。
○荒木正三郎君 今日は時間も経過していますから、私も質問しようと思つていたのを取りやめることにいたします。ただ従来の予算に対する質疑が十分できないという過去の実態があるわけなんです。併しこれではよくないので、今回はできるだけの質疑をしたいというふうに考えていますので、私は今日は質問要項を前以て申上げておきます。それについて用意をしておいて頂きたい、こう思うんです。それは十五項目に大体なるんですが、その一つは、今日矢嶋さんから質問があつた義務教育費国庫負担金について、第二番は特殊教育の振興について、三番目は僻地教育の振興、四番は学校給食の助成について、五番は二部授業の解消対策について、六番は老朽校舎の改築について、七番は屋内体育場の整備について、八番は幼稚園教育の振興について、九番は定時制教育について、十番は産休教員の補助教員について、十一番は科学研究費の拡充について、十二番は育英事業の強化について、十三番は学生の健康保険について、十四番は教育委員会制度について、十五番は文部省の広報活動について、その十五項目です。これは文部省のほうでも十分資料を用意して答弁してもらいたい。なお文部委員長についてもこれらの質問ができるように、私は文部委員会の何をやつて頂きたいというふうに要望いたしまして、今日は質問をやりません。
○矢嶋三義君 それに私一つ付加いたしておきたいと思いますが、教職員の勧奨退職による退職金の国庫負担について。
○委員長(堀末治君) それだけですね……十六項目ですね。それじやそのことをどうか文部大臣に伝えて資料を全部揃えて、明日も明後日も午後ですから、午後みつちりそれだけの項目をやられるように揃えておいて下さい。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十六分散会