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19回国会参議院1954/04/06

文部委員会 第16号

発言数
245
登壇者
16
会派数
6
開催日
1954/04/06

会議録

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今から文部委員会を開会いたします。  先ず最初に公聴会開会についてお諮りいたします。  只今当委員会において審査中でございまする義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案は、一般的に関心及び目的を有する重要な案件でありますので、利害関係者及び学識経験者等から意見を聞いて審査の参考に資するため公聴会を開きたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議ないと認めます。公聴会開会の日取及び公述人の大体の数につきましては、先般の理事会においてこれを四月の二十二日、四月二十三日、四月二十四日の三日間に亘つて開き、公述人の数は四月二十二日及び三十三日は各四名程度、四月二十四日は二名程度とすることに決定いたしました。つきましては理事会決定の通り御承認頂きたいと存じますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議ないと認めます。公述人の具体的選定等につきましては委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) つきましては議長に提出する公聴会開会承認要求書を朗読いたします。    公聴会開会承認要求書  事件の名称  義務教育諸学校にお   ける教育の政治的中立の確保に関   する法律案、教育公務員特例法の   一部を改正する法律案。  公聴会の問題  義務教育諸学校に   おける教育の政治的中立の確保に   関する法律案及び教育公務員特例   法の一部を改正する法律案について  公聴会の月日  四月二十二日、四   月二十三日、四月二十四日、  右本委員会の決議を経て参議院規  則第六十二条第二項により要求す  る。   昭和二十九年四月六日      文部委員長 川村 松助    参議院議長堤康次郎殿  只今朗読の通り議長の承認を求めるために議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議ないと認めます。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関1する法律案及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案を一括議題といたします。前回に引続き総括質疑を行います。御質疑のおありの方は御発言を願います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 その問題に入る前に、委員会の運営について私は希望を申上げたいのですが、それは朝日新聞或いはその他の新聞でも、この文部委員会の審議の状況について、非常に心配をした結果、いろいろの表現で載つておるようでございます。その表現は、大体野党側のこの審議引延ばしの作戦が効を奏して、自由党与党側が非常に狼狽をしておる。それで大達文部大臣が衆参自由党の文部委員を招いて、この議案審議の促進方を要請したというような新聞記事が出ておるわけであります。これはこれの是非を申上げるわけではありませんが、ただここに確認しなければならないことは、本参議院の文部委員会は、実に伝統的に中正な立場をとり、お互いに困難な問題に会つたときには譲歩しながら、常に慎重審議をして来たと思うのです。これは歴代文部委員長の良識が参議院の文部委員会の性格を非常に高尚に、而も嵩高な審議権を完うさせて来たと私は感謝しておるわけであります。こういう中で野党側が無理に引延ばすとか、或いは又自由党のほうにも足並みが乱れて云々という記事がありますと、どうもふわりとした真剣な我が参議院文部委員会の空気が何か気持が悪いのです。それでここで確認してもらいたいことは、私どもは今後の審議についても決して法案をだらだら引延ばしてどうこうしようというような無謀なことを考えているのではなく、衆議院においても或いは世論においても非常に問題になつた法律であるだけに責任をもつて審議したい、こういう本当に真剣な考え方を持つている。又与党の皆さん方も同時にそうあられると思うわけであります。従いまして本文部委員会は今後も慎重審議をするのだ、お互いにこういう確認の上に立つて本委員会が進行されなければならない、こう考えまするので、甚だ私ごとき若輩がこういうことを申上げるのはおこがましくお耳ざわりでもあろうかと思いますけれども、どうぞ一つ今後我々も真剣に、お互いに真剣にやつているのだ、こういう確認の上に立つて本委員会の議事が進められることができますよう、特段に川村委員長にお願い申上げて、又委員会としてこの私の心からなる発言を御了解頂きたい、こういうふうに考えまして発言を申上げた次第でございます。

剱木亨弘自由党

○剱木亨弘君 関連して。只今高田さんの言われたことは先ほどの理事会でもちよつと話されました問題で、私も甚だ同感で、ございまして、我々も決して引延ばしとか、そういうことでなしに、慎重にやつて行くということについて同様の意見を持つております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そこで前文部委員会の大津文部大臣の御答弁が、若干私たちの質問に対して的が外れたために、委員会の終り間際に問題を少し残したようです。これはこの資料の出所或いは資料が調査されて集まつたその調査方法、こういう問題については大臣としては言い得ない、こういうようなことでございましたために、岡、荒木両委員から又相馬委員からも御発言があつて、本文部委員会の審議の、より軌道に乗るために、どうぞ大達文相も言えないとか、そういうことは駄目だとかいうのではなくして、より協力をするという建前に立つて川村委員長に協力方の善処を要望してもらうよう、こういう御発言があつたわけです。でありますから、川村文部委員長としてはよろしうございますというお答えをされたのでありますから、その後大達文相に対しまして、メモの出所並びに調査方法については言えないと言われた大津文相に対して、相当にお話合いになるなり何なり、積極的な御努力がなければならないようにも常識として考えられる。そこで川村先生に誠に恐れ入りますが、よろしうございますという言質がどういうふうに具体的になされましたか、大臣としてはどういう形で協力態勢を示すようにお話になられましたか、こういう点についてお話を頂ければ誠に仕合せだと思います。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) お答えいたします。高田委員から只今お申出のようなお申入れがありましたので、昨日本日に亘りまして要望いたしておりましたが、まだ用意が整つておらないようであります。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 今委員長が用意ができないという話で、その内容は伺つてないから即断してはいけないと思うのですが、前の委員会で委員百長のほうにお取り計らいを願いたいといつたことについて、まだその用意ができていないという内容だと思うわけであります。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) そうです。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 で、私がこの点について前委員会においても申上げたことは、結局委員長理事会において九つの事例について一応本文部委員会がこれを具体的に調査するということで、本問題については一応或る程度めどがついたと思うのです。ただ問題は、私が強く強調している点は、例えばこの戦争に敗れた直後において日本が戦犯に問われた、そのときにいろいろの該当者が追放された、こういうふうないろいろな問題があつたときに、やはり識者であろうと一般国民であろうと、すべてのものはどういうわけで罪に問われたのかという問題について誰も無関心ではおられなかつたわけです。で、これは問題が違うとしても、私はそれよりもなお関心を持つているわけでありまして、教育者が、或いはPTAのかたがたが、具体的に事例を挙げられて、これこれの悪い教育をやつているんだ、こう言われたときに、その該当者が果してそれをどう思つているのか、で、私は率直に言つて日本の中において偏向事例は絶対にないなんということを思つてはおりません。偏向教育はあるかもわからないし、多分あるのであろうというふうにも思つておりますが、併し二十四の具体的な事例を挙げて、そうしてここに偏向教育が行われているということになるならば、そのことについて、その該当事項の学校なり、或いはPTAなり、子供なりというものは非常に私は真剣であると思うのであります。従いましてそのことについて若しも状況が違つているというならば、謙虚にこれは文部省当局が開いて、そうしてその真偽というものを明確にして、文部省たりといえども私は間違いは絶対にないということは私はないと思います。そういう点で具体的に間違つているならば過ちを改むるに仰ることなかれで、私は率直にこのことは教育の全般に影響を及ぼしますので、この点とこの点とはやはり少し即断に過ぎた、全然事例はないとは言えないけれども、文部省の取上げ方が少しきわどかつたというように、具体的に指摘をしてそうして速かにこの事例に対して一般の誤解がある点は解くべきところは解いてそうして日本の教育界全体を明朗にしてもらわなければならん、何かしらとにかく日本の教育が、共産党とか、或いは赤という言葉で、なんとかかんとか陰欝な空気の中に新入学を迎えるということは、私は誠に慨歎に堪えないと思うのであります。そういう点で私は前に文部省に対して、これは単に文部省を困らせるとか、偏向事例に食いついて云々ということではなくて、それを言われたところの当事者、それを指摘されたところの学校というものは、やはりそれに対して答えなけれ、はならんし、それを国民一般が注目をしている、こういう観点で、我々はどうして文部省がそういう事例を調査されたのか、どうしてそういうふうに取上げられたのか、そのほか日本中に多くあると言われるが、そういう抽象的た言葉で教育を冒涜されては困る、もつと明るい教育の状態というものを現出するという文部省に意図があるならば、これらの事例について謙虚に本委員会において御答弁ありたいというような衷情を披瀝して、私は委員長にお願いし、文部当局にもそれに則つて審議が進行せられるようにお願いして来た、そういう点について非常に、該当の事例があつたところの教育者は非常にいろいろな疑点に包まれていると思うのでありまして私は先ほど言つたように偏向事例もあるでしよう。そういうような角度から文部省当局もあの資料について謙虚な立場で誤解があつた場合には誤解を一掃して行くというような親心を持つて私は処理されたいと思うのであります。それを一つお願いすると共に、それに対して文部当局の御返答を聞きたいと思うわけであります。(「委員長、々々々」と呼ぶ者あり)

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 今文部大臣から答弁なさいます。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 文部省から御要求によつて出しました資料につきまして、これは過日も申上げた通りであります。私どものほうで成るほどこれは間違つておつたということがはつきりいたしますれば、取消しなりその他適当な方法を講じたいと思います。

田中啓一自由党

○田中啓一君 この本委員会に提出されました事例というものは、過日衆議院におきまして両法案の審議の過程におきまして委員会のほうから要望がありまして何か偏向教育について文部省が知つておることがあつたらそれを見せてもらいたい、こういうことが再三要望をせられましてそうしてまあ自分の知つておる範囲のことは委員会のほうへ出しましようということでお出しになつたもんだと思うのであります。さりとて文部省は一つ一つの事例ついて私は十分なる審査をする権限は持つてはおられないと私は思います。そこで本委員会におきましては、これらの点をできるだけ明らかにするという意味で、先般この問題を理事会に移し、そして証人を若干の事例について喚問をして、そしてできるだけ明らかにしよう、こういうことに出ておりますので、私はまあ文部省としましてはできる限りのことはしておられるのだと、こういう実は認識に立つのであります。只今又岡君も、実は偏向教育というふうなものはまあ若干はあろうと、こういう御発言でございましてこれ又思うというならそれは何だとやつて行けば、これは又際限もない話だと私は思うのでありましてこれらの点は際限なくどうも論じておりましてはきりがないので、私は文部省としましては、文部大臣初め、できるだけこれらの問題についても謙虚なる態度で臨んでおられると実は考えるのであります。どうかこの程度で一つこの問題は打切りと願いたいと思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 今の点について私が二項に分けて言つているわけなんですが、まあ具体的に本委員会において事例についての調査をせられると、現地調査という形をとらないでここでやられるということについて、委員長理事会においてやつておられることを了承しているわけであります。ただ問題は、私が思うということではなくて、具体的に要求があつたかないかということは別にして、具体的に資料がここに出されて来ているわけであります。そうするというと、例えば川村委員長が仮に岩手県において学校の教師であつた場合に、川村松助の教育というものは誠に偏向教育をやつておつたというふうなことを端的に具体的に指摘された場合に、その当事者を廻るところの学童並びに父兄、本人その学校及びその郡、県全体の教育に関心ある者は、これは一体どういうことなんだというふうにすべてが思うわけなんです。そういうふうにこれは一事例ということよりも非常に広汎なる影響を持つ問題になつて来るので、私は単に偏向教育の事例という形ではなくしてれ具体的に指摘されたところに対しては、やはり文部省はそれに対して異論があつたときにはやはりそれを謙虚に聞き、そして十分にその周りというものをお調べになつて、そうしてそれに対してこれはこういう点が行き過ぎであつたなら行き過ぎであつたというふうにしてこの点を明確にして行く。これは本人が仮に若しもその通りにやつておつたならば、それを過ちを鞭打つということは本人に対して酷であるといつたことなどよりも教育をよくして行くという面から言えば私たちの責任は当然なんです。  そういう点で、私はその観点を間違わずに一つやつて行つてもらわなければならんというふうに考えているわけであります。それを文部大臣は出所は言えぬというところで一点張で、前々の文部委員会においてそれを取扱われて来たわけです。そういうふうに言われてしまうと我々としてもやはり角度を変えて資料そのものについての出所というものが言えないというならば、これは一体どういうふうな取扱をしなくちやならないかというふうに国会の建前から格式張つてこれをとり上げて行かざるを得ないように我々は思うわけです。そういう点で今のところまだ間に合わないというならば私はここで本日はこれ以上やつても委員長のほうにお取計らいをお願いしたわけですから、本日はまだ十分用意がないというならば、今日はここで私はこの問題についてあえて触れないけれども、今後具体的にこの二十四の事例を私は個々一つ一つそれぞれを解決して行かれることが当面重要な問題であると私は思つている。ところでその当事者及び県の教育というものはやはりその過ちがあつたならばこういうことは再びしてはならんと思うし、又若しも過ちがあつたならばこれは一掃してやらなければならないというふうに、そういうところに教育の振起というものがあるので、教育を振い起すということが出て来ると思うので、そういうふうに我々は思つておるので、単に偏向事例の一事例というふうな観点ではなくして、具体的にそういう心配を排除して行つてやるという観点でございますので、この点は一つ十分御了解を願いたいと思う。先ほど言つたように、あとで用意ができたらそれについて又お尋ねをするということにして私の質疑はここで本日は。

剱木亨弘自由党

○剱木亨弘君 関連して今の岡君のは先般本文部委員会において同様なことがずつと論議されて来て、そしてその問題を理事会に移して一つの結論を得たはずでございます。私どもはこの問題は理事会の決定によつて一応そこで話が済んでおると思つております。なおその理事会の決定以外に意見がありますならば、この問題は一つなお追加して理事会において御検討して頂きたいというふうにして、本日は一つ総括質問を速かに始められんことを希望いたします。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 今劒木さんの話はちよつと私は理事会の報告を受けておりますが、ちよつと違うと思いますが、理事会できまつたことは、その文部大臣が二十四の事例或いは中立性の保持されない事例の報告についての答弁が十分でないから直接委員会が調べると、調査するということはきまつておりますが、文部大臣がこの事例に、二十四の事例なり中立性が保持されていない事例の報告についての責任ある答弁をしておらないが、それはそれでもいいのだということにはこれはなつていない、そこで私はまだ二十四の事例或いは中立性の保持されていない報告についてまだ一度も質問もしていない、ほかの人たちはいろいろしましたけれども、私はまだしようと思つている、これはいきなりそういうふうにされてもまだ我々は質問も全然していないものですから、これは文部大臣の責任はそれで済んだということにはならないと私は思う。ですからその点は私どもは文相に対する質問をもう少し続けさせてもらわなければいかない、こう思うのです。

剱木亨弘自由党

○剱木亨弘君 私は内容の質問をするとかなんとか言つてないのです。資料の提出について非常に問題になつたので、それで理事会に、相馬委員の発議で委員会の皆さんの承認を得てそうして理事会におきましてはその出所なり、それをせんさくしてそのことで日時を費すよりも、委員会が独自で信憑性について調査するというので、私どもは証人喚問に賛成した。そこでそのことが、理事会の了解が不十分であるならば、一つこの問題をもう二遍理事会でなおその点が不十分であるかどうか検討をさして頂いて、今日はこの問題は飽くまで、今も岡君もそれで一応打切ると言つておられましたから、この程度にして頂いて、一般質問に速かに入つて頂くように希望いたします。

須藤五郎無所属クラブ

○須藤五郎君 私は、この問題について委員会で、若しも文部当局が二十四の事例を真実だと信じて、そして文部省の調査によつてこれを提出したならば、今後これが真実でないという証拠が上り、判明したときは、文部省はそれに対してどう責任をとるのか、それに対して文部大臣は言を左右にして答えていない、この点は私ははつきりしておく必要があると思うのです。若しも文部当局が調査したのでないと、ほかからの資料で、これが手に入つたというならば、この資料を文部当局に提出した人が責任をとるのか、併しそれは筋が違つている。これを公表した文部当局が責任をとるのが当然だと思うのですが、それに対して文部大臣は一切答えていない。この点もう一遍文部大臣、はつきり答弁をしてもらいたい。

剱木亨弘自由党

○剱木亨弘君 議事進行のほうが先です。

須藤五郎無所属クラブ

○須藤五郎君 これは重要な問題です。

田中啓一自由党

○田中啓一君 いや重要な問題だと言つて議事進行が先でしよう。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 劒木君の議事進行の発言に対してお諮りいたします。劒木君の御発言に賛成のかた、御起立願います。    〔賛成者起立〕    〔高田なほ子君「そういうふうにしないほうがいいと思います」と述ぶ〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 劒木君並びに田中君の言うように、理事会に預けてそうしてもう一回検討するのを待つと、こういう御発言だから、私、差支えないと思うのですが。  ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をつけて下さい。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 前の委員会において、文部省から出された偏向教育の事例について、その出所、或いは調査方法についての文部当局の御説明は、できないという答え、文部当局が説明ができないという答えに対してそれでは済まんではないか。何とかしてこの点について委員長からよろしく文部当局のほうに、するように御慫慂願いたい、こういうふうに私は発言しておつたと思うのです。それに対して委員長から、まだ調査ができておらんということの御回答があつたわけです。が、それは今いろいろと論議の結果、それは高田委員のほうの調査資料の要求ということがはつきりしたわけです。そうするというと、私に対する御回答はまだなされておらないと思うので、先ほど、前の委員会の私の要望に対する取計らいについて、一つ文部当局がどういうふうにお考えになつているか、その点を聞いて議事進行に協力したいと、こう思うわけです。一つ文部御当局から御返答を承わりたいと思います。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この提出いたしました資料の一々についての出所、或いはそれぞれについての調査方法というものにつきましては、前二回の文部委員会において申上げました通り、御要求に副い得ない点は誠に遺憾でありますが、これを私どもからお答えを申上げるということは差控えたいと存じます。    〔須藤五郎君「議事進行」と述ぶ〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 今荒木君に発言を許しておりますから。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は要望だけしておきます。いずれこの問題は理事会で協議せられることになりますので、その際に十分意見を述べたいと思いますが、ただ文部大臣はもう少し答弁を丁寧にやつてもらいたい。ただお答えられないというふうなことでは、今後審議が渋滞するということが予想されます。で、こういう態度は、私は文部大臣としてはとるべきでないと思うのです。ですから、この際文部大臣の私は反省を求めたいと思うのです。で、ここで反省を求めても大臣は答えられないと、こういう答弁が今あつたばかりでありまして、これ以上申上げませんが、これは理事会に譲ることにいたします。私はそれだけ申上げておきます。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 議事進行についての申出を一回きめておく必要があると思います。劒木君の御発言のように、この問題を理事会に預かることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) では、さよう決定いたします。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それでは、今の問題はそのようにいたしまして、私はこの際若干質問をいたします。    〔須藤五郎君「議事進行」と述ぶ]

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) いや、今許しておりますから。    〔須藤五郎君「いや、議事進行で発言させて下さい」と述ぶ、「荒木君の発言中だ」「議事進行はどなたが言つても取上げるべきだ「取上げてもらいたいです」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 荒木さん、ようございますか。(「発言中はいけないよ「発言が終つてからだよ」と呼ぶ者あり)

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 荒木君が発言を求めておりますから。    〔「それじや、もうやれないじやないか、発言中だから」と呼ぶ者あり、須藤五郎君「僕は議事進行です、私は今の委員長のおつしやつた言葉と少し理解が違つているので、その点で私はちよつと意見を述べたいと思うのですが、議事進行に関して」と述ぶ]

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 荒木君が発言を求められているから、僕は待つているのです。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 僕は議事進行というのは発言中でもできるのですか。(「できません「それはできんと思います」と呼ぶ者あり)できる。(「できない」と呼ぶ者あり)これは委員長どうですか。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) いや、荒木君に発言を許しておりますから、次いで須藤君に許そうと思つております、議事進行に関する限りは須藤君に。いや、荒木君が済んでから須藤君の発言を。    〔須藤五郎君「その前に僕は議事進行で発言したいのですがね」と述ぶ〕

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 偏向教育の事例について私はこの際二、三の質問をいたしたい。二月の二十五日の本会議におきまして、吉田委員の質問に答えてれ文部大臣は次のように答弁をしておられるのであります。それは「今日非常に偏つた教育が各地方において行われておると認められるのであります。かかる状態は到底これを放置すべきものではありません。而もこれが日教組の計画的な指導者によつて行われておると認められるのであります。でありますからして、今においてこの教育の中立性を維持する法律を成立させるということは絶対に必要である」こう言われておるのです。そこで私はお尋ねをしたいのは、私どもに配付になりました偏向教育の事例ですね。これは二十四挙げられておるわけでございますが、これはいずれも偶発的な事例でなくて、日教組の計画に基いて指導されたものである、こういうふうに文相は考えておられるように、この答弁から推して考えられるのであります。今日なおさような考えを持つておられるかどうかですね。お聞きしておきたいと思うのであります。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) その事例と、それから日教組の一般的な動向と言いますか、方針と言いますか、その間にどういう因果関係があるかということは具体的には明らかでありません。又そこまでは調べてもおりません。従つてその事例が直ちに日教組の事例に基いて、或いはその教唆扇動に基いて行われておつた、こういうことは私としては申上げられんと思います。ただその本会議の席で申上げましたのは、日教組が平和教育という名前の下に偏向的な教育を行うべきことを指令をしておつた。その点を指摘したのであります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 これは私の質問しておることは、これはこの法案の提出の根拠に非常に重要な関係のある問題でありますので、もう少し明確にしておきたいと私は思うのです。この答弁を引出した吉田委員の質問はこのようになつております。「このような事例は、青森県、京都府、滋賀県、和歌山県、北海道等においてもはつきり指摘し得るのであります。これら一連の教育における政治的偏向は偶然の出来事ではないということであります。これは一貫した計画性と指導性の上に築かれた日教組の運動方針によつて打出されたものであります」こういう趣旨の意味た述べて質問をしておられるのであります。これに対して文部大臣は、今指摘されたような偏向教育は日教組の計画的な指導者によつて行われていると、こういう答弁をされておりますので、この質問と答弁から見れば、今文部大臣が提出された偏向教育の事例というのは、私は偶発的なことでないというふうに文部大臣が考えてお出しになつておられるように思うのです。そうでないというならば、そうでないということを、ここで、はつきり言つてもらいたいのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これはその偏向教育の事例として資料を提出したのでありまして、日教組の運動方針に基いてこういう教育が行われておる、こういうことではありません。その関係は、私どもとしてはいろいろこの情勢から見ての判断は、それぞれあります。けれども、これを立証する資料はありません。私個人の判断から申しますと、例えば北海道における武佐中学、これは必ずしも日教組の指令とか、或いは運動方針に基いて行われたのではないのではないか、こう思つております。これはたまたまそこの先生が非常に何と言いますか、熱心な共産党員であるらしくつて、この人の考えで非常に極端なことが行われたのじやないかと、これは私の想像であります。私の判断。この場合、必ずしも日教組の指示に基いてそれをやつたというふうには思われないのじやないかというふうにまあ判断をしております。この辺は明瞭でありません。ただその場合に、これが懲戒処分になつた場合に、北海道の道教組がそれに対して訴訟と言いますが、その争いをする代理人として道教組がこれをバツクしている。これははつきりしたことであります。従つてその教育が行われたということが、必ずしも日教組の運動方針に基いてなされて来たかどうか、それはわかりません。わかりませんが、併し北海道の道教組が是認をして、バツクをしておる、そういう態度をとつておることだけは明瞭であります。それから山口県の日記の場合、それから滋賀県の場合もそうだと思いますが、これは県教組が編纂をしております。そうしてこれは日教組がこれを是認をし、又日教組のいろいろな内部の会食おいても、或いは世界教育者の会議ですか、そこへ行きましても、やはり日教組はこの点を特に取上げて説明をしております。かような事情から見れば、私どもの判断によれば、比較的この山口県の場合、或いは滋賀県の場合のごときは、日教組の運動方針にその源を発しておるのではないか、こういうふうに思います。併しこれは事実について、その因果の関係、実際の連絡の関係を立証する手段はありません。従つて先ほど申上げましたように、これらの事例が、直ちに日教組の運動方針に基いたものである、こういうことを申上げることはできません。ただこれは判断に待つのほかはないと思います。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は明確にしておきたいと思いますので、そういたしますと、これらの事例は、偶発的な出来事であると、そういう判断の下に出しておられるのか、その点を私は明確にしておいて頂きたいと思う。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは偶発的であるのか、日教組の運動方針に基いたものであるのか、その辺は明らかじやないのです。偶発的と断定をしておるわけではありません。又日教組の運動方針、指令に基いてなされたということを断定しておるわけでもありません。ただ事実上の偏向教育の事例として提出したのでありますから、そういう意味で御覧を頂きたい。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そういたしますと、私は大達文部大臣の本会議における答弁というものを取消してもらう必要があるというふうに考えるのです。少くとも文部省がこの資料を出されたのは、偏向教育の事例のうち、最も私は著しいものと判断せられてお出しになつたものと思う。その最も顕著なものとしてお出しになつたものと思う。そこで文部大臣の答弁は、今日各地方においてこういう偏向教育が行われておるということを先ず認めて而もこれが日教組の計画的な指導者によつて行われておると認められるのでありますと、はつきりおつしやつておるわけであります。そういう答弁を明白にしておられるのに、今日これらの事例は関係があるのかないのかわからないとおつしやつておるのですから、私はこの間に可なりの開きがあると思う。従つて今おつしやることが事実なら、私は本会議の吉田委員に対する答弁というものは取消されるべきものだ、少くとも今おつしやつたように訂正さるべきものである、こういうように考える。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私の判断では、日教組が偏向教育を行うべきことをその運動方針とし、そうしてこの決議において、或いはその他の場合において、指令と申しますか、そういう指示をしておることは、はつきりしているのであります。今日行われておる偏向教育は、この間に、私の判断において無関係であるとは考えません。従つて本会議において私はさように認めておることを申上げたのであります。ここに或る具体的な事例が一々日教組の誰がそこえ行つてどういう指図をしたとか、どの先生が日教組からどういう指令をもらつてそれをした、そういうことを立証する資料はない、従つて個々の例について、これが日教組の教唆によつて、或いは扇動によつてしたものであるということは申上げられません。併し一般的に見て私の判断において、日教組がしばしば明らかに偏向教育をなすことを指示しておる限り、そうして日教組が日本の教職員に対して非常な事実上の影響力、支配力を持つておる限り、私はこの間に関係がないとは考えられない、従つてさように認められると私の判断を申上げたのであります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は今文部大臣が言われた判断については全く異なつた見解を持つております。併しそれは後刻質疑の段階において明らかにしたいと思うのですが、更にもう一点お尋ねしたいのは、私どもの手許に滋賀県における事例というものがやはり文部省から配られております。これは偏向教育の事例の中に滋賀県日記が出ております。これと滋賀県における事例とは何らかの関係があるのかどうか、関係ある資料として出しておられるのかどうか、お伺いしたいと思います。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは私どもの判断では関係はないのだろうと思います。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そうするとこれは全く別個の資料として二十四の事例のほかにこれを追加するというような意味でお出しになつているのですか、どうですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは今お話の通りに、これを一緒に出しておる。これは非常に長い資料でありますから、これを別冊にしたいというだけであります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は滋賀県における事例というものを読みました。その内容も見まして、こういうものがどういうところにあつたのかということについて非常な疑問を持つておる一人なんです。この内容を見ると、恐らく私は或る政党人によつて用意されたようなこれはものじやないかというふうに想像しておるわけです。これは何らか滋賀県教員組合と関係があるようにお考えになつているのですかどうですか。その点をお伺いします。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは書いた人の実は名前もわかつておる。これは別に政党方面から入手したとか、そういうふうなことでは全然ない。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私の判断では、これこは滋賀県教員組合と全く無関係のものと私は内容を一読して、それが直ちにわかるのです。その点を明らかにして頂きたいと思うのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは滋賀県の教員組合とは関係がないかも知れません。これは実はわからないのです。私どものほうでは先ほど申上げましたように、そんなことを一々調べる方法もありませんし、ただ入手し得たこの資料、これは特定の先生の意見であり、又先生が子供に自分の教育についていろいろ結果を報告したような体裁のものであります。子供に作文をたくさん書かせたりしている。でありますから、これは滋賀県の県教組の正式な書類というふうには、私どものほうで思つておりません。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 今、荒木委員が滋賀県における事例を大臣に質された中に私は非常に腑に落ちないのですが、それは私にもよくわかりません、こういうふうに答えておられる。そういたしますと、これは国会に出されました正式な文部省の参考資料として、前の文部委員会において大達文相は本委員会に出されたこの参考資料については、文部大臣は責任を持つのだ、一つ一つ責任を持つのだということを明確にせられた。この偏向事例についての責任の所在を明確にせられた。それで今その滋賀県における事例はこれと同じもので追加されたものであるという御発言があつたのですから、大臣が責任を持たれるものが大臣にここで又わからないというような御態度をお示しになることは、どうにも私は腑に落ちません。そこでこの滋賀県における事例、これについても、大臣が責任をお持ちになるなら、なぜわからないということをおつしやるのか。わからない点についで、もつと私たちに納得の行くような答弁をして頂きたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは今、荒木さんのお尋ねは滋賀県の県教組との間に何か関係があるのか、こういうお尋ねであつたのでありまして、その点はわかりませんと、こう申上げたのであります。無論この資料によつてもわかる通り、これが滋賀県教組の関係の資料であるということは資料として書いてないのでありますから、その辺はわからない点はわからんと申上げたのであります。ただこれを資料の上で滋賀県教組がこういうものを出した、こう言つているのではないから、その点は御了承願いたい。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そういたしますと、文部大臣は今荒木委員のお尋ねに関連して偏向教育が行われておるということは、偏向した教育を行うべきであるということを日教組が指示や指令を出しているのだ、こう言つておられる。そういたしますと、これは偏向教育の一つの事例として大臣が責任を持つてお出しになつたものなんですから、当然これは日教組が関係があるというふうにお考えに、心の中でお考えになつていらつしやるのに、今これが教組と関係があるかないかということはおわかりにならないものだから、あなたはわかりませんとおつしやつているのではありませんか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 県教組との関係はわかりません。わかりませんからわかりませんと申上げたのであります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そういたしますと、これは滋賀県における事例、これは出場所もわかり、これを書いた人の名前も知つておるとおつしやつておりますね。そういたしますと、これはやはり大臣が全責任を以てお認めになつていらつしやるわけですね。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私どもは毎毎申上げますように、私どもが資料として入手し得たものについては大体事実である、かように考えたものを御参考に資料として提出したわけであります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そうすると、日教組が偏向教育をするように指示、指令を出しているとおつしやつていますが、これは別に日教組との関係がわからないというのなら、これは日教組の指示、指令に基くものじやない資料だということになりますか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私はわからないと申上げておるのであります。日教組と関係があるかないかその辺はわからんということを申上げておるのであります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 参考のためにお伺いいたしますが、偏向教育をしなさいという日教組の指示、指令ですね、それはどういう指令なんですか。私もそういう指令は見たことがないのですけれども、念のためにちよつと聞いておきます。それは又後刻私はこれについては深く質問申上げたいので、どういうところからお出しになつていらつしやるか。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 今のは関連質問じやないと思いますから、私質問を続けます。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 今大臣が答弁するからちよつと待つて下さい。(「答弁要らない」と呼ぶ者あり)

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) ちよつとお答えいたします。日教組のさような意味の運動方針を打ち出しておる点は、日教組の資料によつて見ますというと相当にあります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 運動方針なら運動方針、簡単でいいです。私は又後刻ゆつくりとお尋ねしますから、私も勉強してみたいと思いますから。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 日教組の第十回の定期大会、ここで日教組はこういうことを決議しております。「闘争の目標、平和と独立を守る闘い。この闘いは日教組のあらゆる闘争から……。」

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そんな一々読まなくてもいいです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 「この闘いは、日教組のあらゆる闘争を貫く最高方針であり、日本の完全独立と平和獲得のために全力を挙げて闘い、日本の平和勢力の中核となつて前進しようとするのである。  一、再軍備、徴兵に反対する。  二、平和憲法改正に反対する。  三、全面講和をかちとる。講和条約の改正、安保条約、行政協定破棄の闘いを行う。  四、アジア貿易と国際友好関係の促進。  五、平和運動を積極的に展開する。そうして教師として平和教育を進め、父兄大衆の中に平和運動のオルグとなる。(中略)平和教育を日常教育活動のうちで具体的に展開をする。」(「結構なことだ」「憲法を守つているのだから」と呼ぶ者あり)こういう部類のものであります。これは第十回の定期大会における決議であります。併しこの種の運動方針は、これは教組の資料によりますと始終出ております。まだこれと同じようなことがたくさんあります。これは私どもから見ると明らかに偏向教育を、つまり平和闘争の一環として平和教育、この平和教育というものがかくのごとき内容において行われる限り、私は偏向した教育であると思う。そうしてこれを日常平和活動の中で具体的に展開するということが日教組の運動方針であります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 これはこの問題は非常に重要な問題で、私はあとに又質問を保留いたしまして出場所だけ伺つておきます。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 この問題は私も重要な問題であると考えましたので、後刻質疑をするということを申上げておるわけであります。従つて私はこの問題は関連質問でないと思います。そこで滋賀県における事例ですね。これは日教組と関係があるかないか、文部大臣はわからないという答弁をしておられます。併し文部大臣、この内容をお読みになりましたか、お伺いします。この内容をお読みになりましたかどうかということをお伺いします。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 一応読みました。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 この内容を読めば関係がないということはもう明白になつて来ると思います。それに関係があるかないかわからないという答弁をされることは、私は非常に了解に苦しむわけなんです。これは日教組の批判をしております。そうして攻撃しております。これが滋賀県教組と関係があるかないかわからないということは、この内容をお読みになれば私はすぐにわかることだと思いますが、どうですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは私どもの聞いておるところでは、滋賀県の或る学校の先生が静岡県教大会に滋賀県の提出する報告書類として出そうとしたというふうに聞いております。滋賀県の教組では恐らくこれは否決されたというか、そういうことになつたんじやないかと思います。この辺は詳しいことはわかりません。ただここに資料として出しましたことは、学校の先生が、これによつて非常にこの先生の考え方も詳しく書いてある資料でありますが、こういう先生は、これを見ると必ずしも不真面目な先生方とも実は思わない、思わないけれども、とにかく非常に偏つたものの考え方をしておる先生であり、そうして子供にも始終そういう考え方を教えていたと思われるという事例として提出したのでありまして、これは日教組とか何とかというものと、どういう関係があるかということの資料として提出したものではありません。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それでは関係のない事例としてお出しになつた、こういうふうに判断しておられると了解していいですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは先ほど申上げましたように、これは偏向教育の事例としてすべて出したものでありまして、これは日教組との関連のある事例という意味で出したのではないのでありますから、その辺は私ども今しばしば申上げますように、その辺の因果関係はわからないのであります。これは日教組との関係する事例、こういう意味で出したのではないのでありますから、そういうふうにその意味でおとりを願いたい。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それで私は次には偏向教育の事例として挙げられておる中に、偏向ではないと私が判断するものが幾つもあります。それについての質問は私は後ほどに譲りまして何と申しましても一番初めにお尋ねをいたしました点は極めて重要です。併し答弁が、甚だ失礼ですがあいまいなんです。これはどうしても明確にしておく必要があると思います。それはどうしても大臣の答弁は、偏向教育の事例がたくさん挙つておる、これは日教組の計画に基いて行われているんだというふうに説明をされております。若しこの基礎が崩れたならば、これは当然この法案を提出する基礎が崩れると思つております。私は判断しております。そういう意味でこの関係というものは非常に重要な問題であると考えております、そこでこの偏向事例というものをお出しになつた。これは恐らく文部大臣の言つておられる、今日各地方において偏向教育の事例があると言つておられるのは、具体的に言えばこれを指しておられると思います。そうしてこれらの偏向事例は日教組の計画に基いているんだと、こういうふうに言つておられるわけですから、この事例と日教組の計画とは、私は一方に繋がつておるものだという判断でこの法案を出して来ておられると思います。ところが今聞くとこの事例は日教組の計画と関係があるのかないのか、それはわからんとおつしやつておる。そうすると、この本会議における発言というものは否定せられるということになりますが、どうですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 先ほど申上げたように、私の判断においては日教組がさような計画的な組織的な運動方針を打出しておる限り、各地に行われる偏向教育はそれに起因するものが多い、それに起因するものと認めるということを言つておる。私の判断を言つておるのです。客観的にそれが日教組の指令に基いて行われたと、こういうことを断言はしておりません。速記録をもう一遍お読み下さい。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そうすると大臣の判断ですね。只今お話になつたところでは、この挙げている事例は日教組の計画に基いて行われたものであると判断すると、こう……。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) あると認めると、ちよつとお読み下さればわかります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 どういうことですか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 先ほどお読み上げになりましたね。それをもう一度お読み下されば……。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 これは念のために私は吉田委員の質疑とそれに対する答弁を読み上げます。「義務教育は、国があらゆる家庭のかけがえのない大事な子供を義務として学校に収容しているのであります。国が義務として預かつている学校で、このような教育が行われているのを私たちは到底看過することはできません。このような事例は、青森県、京都府、滋賀県、和歌山県、北海道等においてもはつきり指摘し得るのであります。これら一連の教育における政治的偏向は偶然の出来事ではないということであります。これは一貫した計画性と指導性の上に築かれた日教組の運動方針によつて打出されたものであります。」と、こういうふうに述べて御質問をしておられる。それに対して大達文部大臣は、「第一のお尋ねは、「この法案を立案するに至つた理由。」こういうことであります。これは、」と言つてこの理由はこの法案を立案する理由なんだということを特に加えられて、「これは先ほど御指摘になりま」たように、今日非常に偏つた教育が各地方において行われておると認められるのであります。かかる状態は到底これを放置すべきものではありません。而もこれが日教組の計画的な、指導者によつて行われておると認められるのであります。でありますからして、今おいてこの教育の中立性を維持する法律を成立させるということは絶対に必要である、かように考えたからであります。」と、これから見ると、どうしても今日偏向教育の事例がたくさんある、これは偶発的なことではない、日教組の計画に基いて、運動方針に基いてたされておるのではないかという質問に対して文部大臣は、そういう事例はある、放置することはできない、日教組の計画と指導者によつてやられているのだ、そうしてこれがこの法案を提出する由になつているのだ、こうおつしやつている以上は、今日地方に行われておる偏向教育の事例というのはこれです。これ以外にあるかも知れません。併しこれは最も顕著なものとして文部省は国会に提出しておるのです。この地方において行われておる偏向教育の事例というものは、日教組の計画と指導者によつてそうさせられているのだ、こういうふうに、はつきりおつしやつているのであります。そうすれば、この偏向教育の事例というのは、これは日教組の計画に基いて行われているものと文部省は判断してお出しになつたものに違いないと思う。若しその基礎が崩れれば私は法案を撤回しなければならんと考えております。そういう意味において非常に重要であるから、これは明確にしてもらいたいということを言つておるのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 今お読上げになりました通りでありますが、私はこの事例というものを基礎にしてこの法律案ができた、こういう意味ではないのでありまして、今日各地に偏面教育が行われておると認められるのであります。ということは、これは「認められる」ということは、私の判断を申上げたのであります。この二十四の例、これだけではありません。私の判断では幾多の事例がまだ我々のわからない事例が恐らくあるであろうと私は認めておる。そうしてそれは日教組の計画的指導に基くものと認められるのであります。指導に基くということをそこではつきり言つておるのではない。私は、私の判断においては、それが日教組の計画的指導に基くものと認める、こういうことを申上げたのであります。その「認める」という言葉がりますので、その点は極めて明瞭であると私は思います。従つてさように御承知を願いたいのであります。今日各地に行われておる偏向教育のその内容というものは、日教組の運動方針、文書等によつて現われておるこの平和教育の内容というものを極めて符合するものが多いのであります。従つて私は日教組のこの運動方針と言いますか、これが今日各地に行われておるであろうところの偏向教育というものに多大の影響を与えておる、かように私は認めておるのであります。御承知の通り、この教育の中立性確保に関する法律案は、教員それ自身を対象としておるものではありません。教職員団体を通じて教員に働きかけ、そうして偏向教育を教唆扇動するその動きを押えようとするものであります。従つてこの法律案を提出したということは、具体的な偏向教育の事例というよりも、むしろさようなことを教唆扇動するところの動きを阻止したい、こう考えたからでありまして、それは勿論この日教組のいわゆる平和教育に対する指示、指導、これが当面具体的に言うとむしろ対象になつておると言つても差支えない。この法律は勿論日教組であろうと誰であろうと、又教育内容がどういう方面に偏つておろうとも、それは庁別するところではありません。併したがら今日日教組がさような運動方針を打出しておる。そうしてその運動方針に対して、つまりその教唆扇動という問題を取上げてこの法律案を提出したのでありますから、そういう意味で会の本会議における答弁を御覧を頂きたいと思うのであります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は教唆扇動のことをお尋ねしておるのでなしに、どのように判断せられるかということをお尋ねしておるのです。ここに挙げられておる偏向教育の事例というものの、私も内容を読みました。これを日教組の言つている平和教育の内容と偏向教育の内容とは全く違つたものであります。併しそのことを論ずることは私は今はいたしません、いずれこれは問題になると思いますので。ただここでお尋ねいたしますのは、今文部大臣はこのようにおつしやつたのです。日教組の計画的指導に基くものと認める。今地方に行われておる偏向教育の事例は、言い換えれば、この提出した偏向教育の事例は日教組の計画的指導に基くものと認めるとおつしやつた。それに間違いありませんか。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) その通りです。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そうすれば、これこの事例というものは日教組の計画的指導に基く結果こういう事例が起つて来たのである、こういうふうに文部大臣は判断しておられるわけです。それが故にこそ今度二つの法案を国会に提出して来ておられるというふうに私は考える。いずれこの偏向教育の事例が日教組の平和教育の計画に基くものであるかどうかということはこの委員会においても審議されるし、又十二日、十三日の両日証人喚問することによつてこれらは事態が明らかになる。その好果、私は文部大臣にお尋ねしておきたいことは、日教組の言つている平和教育と、今挙げられておる偏向教育の事例とは全く中味が違うのだということが明白になつた場合は、いさぎよくこの法案を撤回せられるかどうかということをお聞きしておきたいのであります。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私は日教組の言つていることと、そうして今日各地で行われておると考えられる偏向教育というものとの間には、内容が全く違つておるというお話でありますが、私はさように思いません。従つてその点は荒木委員とは全く見解を異にするものであります。ただ法律案を撤回するかどうかというお言葉でありますが、これは当面日教組というものの動向というものは、我が国の教育の上に非常に大きな偏向的な影響を与えていると思います。併しこの法律案は、御承知の通り必ずしも日教組とか何とかいう具体的な問題を取上げているのではありません。(「おかしいぞ、二転、三転しているよ」と呼ぶ者あり)学校教育の場に一方的な教育を行うことを教唆扇動する、その行為を取締ろうとするものでありますから、私のほうでこの法律案を撤回するというようなことは毛頭考えておりません。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私の質問もこれは確かに仮定の上に立つております。私は日教組の言つているところの平和教育というものは、ここに挙げられた事例の内容とは異なるものであると考えておるわけなんです。従つて日教組の平和教育の計画がこういう事例になつて現われるとは私は考えて、おらない。併し文部大臣は先ほども読み上げましたように、これが法案を提出するに至つた理由であるということを殊更附加えて、そうして日教組という具体的な名前を挙げて、この計画と指導によつて偏向教育が行われているのだと、だから法案を出す必要があると、こうおつしやつておる。従つて若しこの日教組の平和教育の事例とは無関係なものである、計画と指導によらないものであるということが明らかになれば、この法案を提出する根拠を失うと思う。根拠を失えばこれは当然撤回すべきである、こう思うのです。ただ併し、私は今の段階では、これは私も仮定の上に立つております。果してこの事例が日教組の平和教育の指導によつて起つて来たかも知れない、私は違うという判断を持つておりますが、併しこれは今後当文部委員会において審議せられるならば、おのずから明白になると思う。その明白になつた段階においては、全く別個のものであるということが明らかになれば、当然法案は撤回さるべきものであるというふうに考えておるわけです。そこで文部大臣の御意思をあらかじめ私は問うておきたいと思う。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) かような法律はその必要がなければ勿論出すべきものではないと思います。私は今日の日本の学校教育において偏向教育が行われておる、そういう認識の上に中立性を確保しなければならんという見地から法律案を提出したわけであります。又今日学校教育に対して偏向的な教育を行うように教唆扇動する動きがある、かような認識の下にこの教唆扇動の行為を抑制をいたしたい、こういう見地から出したのでありまして、勿論さような事実が全然ない、誠に立派な教育が正常に行われておるということであれば、何を好んでかような法律を出す必要はないのであります。私はさような認識を持つておりますから、この法律案を提出したわけであります。

田中啓一自由党

○田中啓一君 私は只今の御質疑、御答弁を聞いておりまして、この際当委員会といたしましては、日教組から日教組の年次大会といいますか、総会といいますか、そういうところにおける諸種の決定があると思います。例えば基本方針でありますとか、或いは運動方針でありますとか、行動方針、綱領でありますとかというような意味のものでありますが、そういつた決定がなされておると思うのであります。又日教組には平素中央執行委員会というものがあるように聞いておりますが、これが又ときどきお集りになりまして、右に準じたような決定をしておられると思います。それからかような大会或いは執行委員会等におきまして若干期間の、日教組に関する、行動に関する経過報告のごときものがあるやに聞いております。かような資料を大体二十七年、二十八年、二十九年に亘りまして至急日教組のほうに要請されまして当委員会にお取寄せを願いたいと思うのであります。こういうものがなけらねば私は今のようなことは本当の審議ができないのではないか、かように実は存じますので、日教組から資料取寄せの動議を提出する次第であります。

木村守江自由党首都建設政務次官

○木村守江君 先ほど来の荒木君の、質問、文部大臣の答弁を聞いておりますと、結局は国内における偏向教育と日教組の指導方針というようなことであろうと思うのであります。ところが国内における偏向教育というものは、我我はどんなに目を蔽つておつても偏向教育の実情を認めざるを得ない。前の日教組の委員長であつた岡君ですら偏向教育はあるだろうと思うというようなことを言つております。これは誠に残念なことでありまするが、どんなに否定しようと思つても、国内における偏向教育の事実はこれを否定しきれない、蔽いきれない問題だと思うのであります。ところがこの偏向教育がどういうような方向でこういうような状態になつたかというようなことにつきまして、一番関連性の多いのは、日教組の計画的な指導方針によるのが多いのではないかというようなことは、これは常識的に考えられる問題であつて、これに対して幾多の挙げられました偏向教育は、これは日教組と関連があるか、日教組の影響を受けてやつたのかどうかというようなことを一々これは肯定し、或いは否定することはできない問題でありますが、これが裏になり表になりまして関連性があるということは、これ又残念ながら認めざるを得ないと思うのです。そういう点から考えまして、これは偏向教育の実態を調査すると共に、然らば日教組の偏向教育を起すような教育計画がどういうようなものであるか、日教組の実態というものも知つておかなければこの問題の根底を穿つた調査はでき得ないというようなことになつて参るのではないかと思うのであります。そういう点で先ほど文部大臣から日教組の計画的な指導方針の一つとして、教育大会の話がありましたが、こういうような問題についてれもう少しおわかりでありましたら、文部大臣から御説明を願いたい。若しも今お答えできなかつたらそれに対する資料をお願いしたいと考えております。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この日教組についての動向の実際につきましては私どもは殆んど窺い知ることができません、その内部的の関係は。従つて私どもが知り得ることは、たまたま私どもが入手し得ました日教組自身の文書について判断するだけでございます。これとても極めて不十分なものであります。私どものほうで曾つて日教組のほうにいろいろ日教組の資料についてもらいたいということを申出たことがありましたけれども、それは要求に応じられないということでありまして、日教組の実際の動きというものについては実は何と言いますか、私どもではよくわからない点が多いのでありますから、私どものほうで日教組とはかくのごときものであるということを系統的に責任を持つてのお答えはできません。部分的には日教組の資料によつて私どもの判断の資料となるものがありますけれども、ここでまとめて日教組はこういう性格である、こういう運動方針のもとにこういう方向で経過して来たということは、これは日教組自身でないと私どものほうでは説明がつかない問題であります。(「それはおかしい「そういう矛盾のあることを言つて、平気でおるということはない」と呼ぶ者あり)

田中啓一自由党

○田中啓一君 動機がそうなつておりますから、恐らく今私が申上げた日教組からの資料取寄せについては、満堂の議員諸君は御異議ないと思いますが、委員長においてお取計らいが願えますか。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 交渉してみましよう。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そういう問題に関連して、だから私は日教組の実態について文部委員会において十分調査され、検討されるということは非常に結構だと思います。その代りその結果日教組のいわゆる運動計画、それとこの事例とが直接指導によるものでないということが明らかになれば、法案は撤回さるべきであるということを了承してもらいたい。(「その通り「はつきりせい」と呼ぶ者あり)そうでないとあいまいにしては、(「問題にならん」と呼ぶ者あり)だから(「関係があるよ「話が飛躍しすぎる」「もう少し冷静に」と呼ぶ者あり)それで私は先ほどからたびたび文部大臣に質問しております。文部大臣はこれらの事例は日教組の計画に基いてなされているのだ、指導の下になされているのだというふうに考えて、れそうしてこの法案を出しておられる。これは単なる偶発的な問題として、(「その通り」と呼ぶ者あり)偏向教育があるということになれば、ひとり岡君のみならず、そういう事実があるだろうということは私も十分想像できる。併し日教組の指令なり、指導なりに基いて、こういう事例はないと確信している。従つてないということになれば法案は当然撤回されるべきだ。(「それは荒木君の独断だよ」と呼ぶ者あり)

須藤五郎無所属クラブ

○須藤五郎君 先ほど私が議事進行に名を借りて発言を要求したのはこの点であります。要するに大臣がこの二十四の事例を出して、これによつてこの法案を裏付けようとしているわけなんでありますが、二十四の事例に対して大臣が政治的責任というものをどういうふうに感じているか、そういう点をここで明確に答弁しないで法案を審議しても僕は無駄だと思います。だから先ず私はこの委員会を閉じて、理事会を開いて、その点をはつきりしてから委員会を再開したらいいだろうと思つて議事進行の発言を要求した。同じことを繰返すわけであります。ですから、大臣はこれに対して政治的責任を如何に感じているかということを、はつきり答弁される必要が絶対にあるということを。(「ない」と呼ぶ者あり)これが違つているということがはつきりした場合には、法案を撤回するということが絶対に必要であると思います。(「答弁の必要はない」と呼ぶ者あり)その点をはつきりしないと……僕が二十四の事例をずつと通読したところでは、これは国警の調査であります。調査して国警が提供した資料に基いたものです。この文書の書き方をみたらわかる。これは国警の書き方です。これは滑稽極まるものだ。(笑声)だから僕ははつきり言えないのです。出所が言えないということは国警を使つて調査さしているということがはつきりしちや困るから出所が言えない、そんな馬鹿げたことはないのであります。国会に提出した文書の出所が言えないという馬鹿げたことがありますか。その点をはつきり……、無駄だと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 大臣は与党の木村議員から日教組の実態や運動方針を知れるだけはつきりしてもらいたい、こういう御質問があつたわけであります。これに対して大臣は、日教組の実態を窺い知ることはできない。私は文書によつて判断をするだけのことである。非常に不十分である。それで責任を持つて今ここにお答えはできないと、こう言つておられる。ところが先ほどから荒木委員が撤回しろと言われる理由は、こういうことを今答弁しておられながら、まるで掌を返すようなことを本会議では言つておられる。本会議では、今読上げますが、「かかる状態は到底これを放置すべきものではありません。而もこれが日教組の計画的な指導者によつて行われておると認められるのであります。)(「そうだよ」と呼ぶ者あり)これは大臣が責任を持つて認めておられるのです。(「それも独断だ」と呼ぶ者あり)これはいいのですよ。そうすると今木村さんたちは日教組の実態や運動方針について調べて欲しいと言つた。ところがこういう責任ある答弁をしておりながら、反対に今度は、日教組のことはわかりません、文書による判断だけでございます。それとても非常に不十分でありますと……(私語する者多し)うるさいですよ。「(はいはい」と呼ぶ者あり)そういうようなことをおつしやつておるからこの文部委員会はこういうふうに揉めるのです。(「ちつとも揉めない」と呼ぶ者あり)よろしうございますか、それでですね。そういうあやふやな前提の下に立つて日教組を判断しておられながら、本会議においては自分たちは日教組のことは十分わかつておると、責任を持たれて、こういうふうに答弁されておるのでありますから、そういう根底が崩れた場合には、当然大臣としては再考慮されるべきではないか、これは私当然だと思う。責任の持てない資料で、そうして責任のある答弁をされておるのですから、この答弁それ自体の責任を持つことはできないじやないか。そうであるとすれば法案は撤回さるべきだと思う。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私は日教組の内部には何も関係のないものであります。従つて日教組がどういうものであるかということを責任を持つて組織的に御説明を申上げる立場でもなければ、さような資料もありません。ただ私は判断の基礎になつておる部分については、これは私が入手し得た日教組の資料に基いてそういう判断をしたのでありまして、その判断の基礎については先ほどもちよつと申上げましたが、若し説明の必要があればその点は申上げます。ただそれを言つたからと言つて、日教組の何から何まで皆知つておる。こういうことでないことはこれは当然であります。日教組の何から何まで知つておるということを言わなければ……私が日教組の指令云々ということを言つたから、それも間違いだ、こういうふうにおつしやるのは少しどうかと思うのです。誰それが、私がそういうことを言つたということとは、今国会でどういう答弁をしたかということは、それは速記録によつてよく御承知でありますから、これは荒木さんでも高田さんでもはつきり御指摘ができる。併しそれならばそれを言うたからと言つて大達という人間の何から何まで説明をしろと、こう言われても荒木君でも高田さんでも説明はできないだろう。私は日教組の資料に基いてそういう偏向教育をさせるような動向を示している、こういうことは申しました。併しそれを言つたからといつて、日教組の何から何までみんな説明するということは私にはできない。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そんなことを私は……委員長発言許してくれますか。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 今の点に関連しておりますか。それなら。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 私は大達文相は日教組の組合員ではないのですから、大臣から一から十まであなたに日教組のことを説明しろと、そんなことを言つているのではない。これはやはり議事進行をよく頭に入れておいて頂かないと、それはこの偏向教育の事例は日教組の指示、指令に基いて出されたものであるというところから問題を発した。それで田中委員から、然らばそのことについて我々は日教組のことについて知りたいから資料を出してもらいたいと、こう言われた。そうしたら木村さんがそれに追つかけて、関連して発言をして、資料を出される前に、大臣としてそのことに関して御存じのことがあるならばここで知らせて頂きたいという発言があつた。(「その通り」と呼ぶ者あり)ところが、偏向教育を指示、指令をしたかというその質問にあなたは答えて曰く、窺い知ることはできません。文書によつて判断をしたのだ、だから私は不十分であるので責任を持つことができないと、こう言つている。そういう偏向教育をするように指令した日教組の実態、或いはその指令とか指示というものが文書的にあなたは知つていないから不十分である、こう答えている。そんな不十分であるもので判断して、本会議で日教組の計画的な指導者によつてされたということが言えるのですかと聞いている。私はみんな言えと言つていない、矛盾があると言つている。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 今申上げたように、木村委員からは田中委員の発言に関連して、田中委員よりは、日教組はどういうものか、その動向、それについて十分知る必要があるから資料をもらいたい、こういう意味の御発言のようであります。それに追つかけて木村委員から、文部大臣がそれについて知つていることがあれば言え、こういうふうなことでありましたから、私は日教組の団体の全体としての動向、そういうようなことについて私から材料もなし又責任を持つてこういうものだということを申上げる知識もない、こういうことを言つたのです。併し私は判断の資料にした日教組が偏向教育を計画的に指導している、この点については私は日教組の資料によつて申上げることができます。ただ日教組の全般がどういうものか、その動き方、そのあり方、その性格、そういうものについては私は説明はできない、こう申上げた。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 大臣は今の御答弁は確認なさるわけですね。わかりました。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 そこでこれは議事進行にもなると思うのですが、今いろいろと言われているのですが、大臣は判断という言葉を言われているわけです。何でも判断は根拠がなければ判断は出て来ない。これは事理明白だと思う。かくかくの根拠に基いてこの判断さしたのだということで話が進まなければならんと思う。明らかに文部省が、偏向教育は日教組の計画、指導と判断されるといつたことについての資料は文部省にあると思う。なければその判断というものは架空の事実から想像したという以外に言えないと思う。だからそういう点について日教組からいろいろ資料を求めるということよりも、それを出すということについてはあとで話すとしても、文部省自体はその判断した資料をお出しになればいいじやないですか。この問題についてそんな逃げ隠れしないで出しなさい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) その点別に逃げ隠ればいたしません。先ほども高田さんの御質問に対して、日教組の教育情報による第十回の定期大会の決議によつて偏向教育をすべきことを指導ているという点ははつきり申上げたつもりであります。(「そんなことがあるものか」と呼ぶ者あり)

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それでどうも文部大臣は、荒木委員のほうから撤回しろといつても一筋縄ではなかなか撤回するとは言わないでしよう、但し問題は国会の本会議で自分がはつきり言つて、いるのです。今更委員会へ来てああこう逃げ隠れしているような大達文部大臣とは思わなかつた、本来から言えば、もうちよつと確固として、自註これこれの具体的な事実の中から判断した、その判断に基いてこの重要な教育法案を提出したのだ、この法案は評判が悪い法案なんだ、その評判の悪い法案まで千万人といえども吾れ一人往かんというような旧時代的な考えではなくて、本委員会において十分に日教組の行過ぎその他指摘したらよろしい、私たちは逃げ隠れもしないので、その点について我々自体もこれを解明しようというような考え方も持つておる、そういう問題を通じて、文部当局が責任を持つて出された資料その他が、ああそうかというふうにわかつたら、男らしくさつぱりと、それは自分たちのほうで思い過ごしであつた、幾ら出来た大達さん、でも思い過ごしということはあると思うので、そういう点はいさぎよくさつぱりやつて、そうして日教組が選挙活動をやつて社会党を支持して、自由党の選挙の邪魔になるのだ、もつと男らしくその点について正直に言つて、(「そうじやない、そんなことは余計なことだ」と呼ぶ者あり)やめなさい、年がいもないよ、(笑声)そういう点について男らしくやつて行かなければならんと思うのですが、私は大きい声を出すけれども、やさしく言いますが、議事進行について、今の田中さんのほうから求めた資料、その点については委員長のほうからお諮りになればいいと思うのですが、その前に私は文部省から出すべき資料があつたらいさぎよく出すべきだ、それは民間団体に向つて強制はできないのだから、文部省のほうからお出しなさい、日教組に出しなさいということを慫慂することもいいでしよう、そうしてはつきりした場合においては、出された資料を十分に検討された結果、どうもやはりそれはそうじやなかつたということがわかつたらば、さつぱりこの法案を撤回するというふうに言われたらどうかと思うのですが、そういうふうに進行して行かんと、工合が悪いのです。但し撤回しろといつてもなかなか撤回しないならば、具体的に今言つた資料についてその点を明確に認めて、田中さんから出ている、それから木村委員からも出ているので、文部省のほうから何もしないという逃げ口上を言わないで、自分が判断をしたならば、その判断は何の根拠によつて判断なされたのか、当然そういうふうに行かなければならんと思う。あなたもそういう点について、文部省のほうでも責任を持つてやつてもらいたい、そういうふうに思うわけであります。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私は何も日教組について、日教組が偏向教育を計画的に指導している、こういう私は判断をする、その基礎について決して答弁を回避してはおりません。先ほど高田委員からその点ははつきり聞かれたから、日教組の資料を読み上げたのであります。ただ岡君は日教組の資料を文部省から出せということでありますが、日教組の資料を文部省から出すというわけには参りません。ただ私が何を判断の基礎にしたかというお尋ねがあれば何どきでも御返事します。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それを出しなさいと言うのです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) お尋ねがあれば何どきでもお答え申上げます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 今私が言つたことは、文部大臣が、私は私の判断でこう言つた、こういうふうに言つておられる、だから何かの根拠がなければ判断というものはつかないわけです、その根拠になるものが文部省にはつきりあるから判断をされたと思う、先ずその判断になつたところの根拠を当然文部省が出すべきであります。それなら……私はそういうことを言つているのですよ。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) その判断について先ほど高田委員からお尋ねがあつたから日教組の資料をここで読み上げたのであります。岡君もお聞きになつたろうと思う。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それだけじやない。判断になつたものを出さなければ……。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 出すというのは……。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 岡君の質問しておるのは、先ほど文部大臣はこれらの偏向教育の事例は日教組の計画的指導に基くものと認めると、こういうふうに判断しておられるのです。これはその判断を、根拠を出しなさいと言つておる。あの指令を読んだつて理由にならない。これは日教組の計画的指導に基くものと判断しておられる。その判断の根拠を出しなさいと言つておるのですから、その指令を出さなければ……。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 日教組が決議を以て打ち出したものであります。どうしてそれが指導になりませんか。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 私の言つておるのは日教組……、今まで言われたことをやつぱり大臣は二度三度変えておられる。けれども私はここへ全部書いてある。それで私の判断では日教組は偏向教育を指示、指令でやつておる。こういうふうにはつきり言つておられる。いいですか、そうしてその前の御回答では、この資料がその具体的な問題だということは本会議でもどこでもはつきり言つておるわけです。私は速記録を持つて来てあなたに見せます。そういうふうな角度から言うと、この偏向教育の事実ですね、それから日教組の行なつて来たこと。そういつた点についてはつきりと日教組が偏向教育をしておるということを裏付けるものがあるからこそ自分は判断してこういうふうに言つておるというふうに私は断定しておる。だからその判断になる根拠を、これが日教組の指導でなされておるという根拠を出しなさいと、私はこう言つておる。出してもらいたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 偏向教育が日教組の計画的指導によつてなされておると私は判断をする。従つて日教組は偏向教育をするような決議をし、或いはそういう事実についての、経過報告によつて説明をしておる。私は日教組自身が偏向教育をしたとは言つていない。偏向教育をするような指令を出し、そういう決議をしておると言つておるのであります。それについては先ほどは、はつきりしたこれは第十回の定期大会の決議であります、日教組の。これが判断の基礎にならないというなら、(「答弁にならない」と呼ぶ者あり)これは日教組の組合員の誰かがこういつた話をしたというのじやない。決議をした、その決議を読んだ。これがなぜ判断の資料として不足でありますか。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 幾ら言つても……、大臣ちやんと聞いて下さい。私は何遍も同じことを言う。はつきり言わないとわからないと思うから言いますが、私の判断では偏向教育が行われておるということは、日教組が偏向教育を指示、指令でやつておるというふうに判断するからであるということを言つておるわけです。ここで、いいですか、私の言つておるのは判断をするからには根拠がないもので判断できるはずはない。だから根拠をはつきりと出してもらいたい。いいですか、判断されたその資料のもとになるもの、つまりこれらの偏向教育の事例が日教組の指示、指令でやられたということのその判断になる根拠を明確に出してもらいたい。これは私は資料要求ですね。答弁じやない、資料要求です。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは何度言つても同じことで、日教組はそういう指示、指令をしておるということを申上げておる。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それを出してもらいたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 今読んだ。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 いやずつと出してもらいたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) それは日教組にもつとたくさんありますから、日教組から資料を出してもらえばよくわかる。第一岡君はその点はよく知つておられる。いやそれなら申上げましよう。岡君が委員長として主催された場合についても偏向教育を……。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 議事進行について、資料について私は要求しておるのですよ。(「読んだらいいじやないか」「あれが一番大事じやないか」と呼ぶ者あり)

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 決議ですよ。一つあればたくさんだ。

野本品吉純無所属クラブ

○野本品吉君 私は先ほどからいろいろと論議を聞いておりまして解せないものがある。それは何だかここが日教組と文部大臣との討論会か何かのようであるが、そうじやない。(「ヒヤヒヤ」「そうそう」と呼ぶ者あり)そこで第一に文部大臣にお伺いしたいのは、一体この法案は日教組そのものを対象としてのみ考えられておるかどうかということを明らかにして頂きたい。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この法律案は日本の教育を一方的な偏向教育から救いたい、こういう趣旨でありますから、必ずしも日教組というものを対象にしたものでないことは勿論であります。左翼の教育であろうとも右翼の教育であろうとも、いやしくも日本の教育の場に一方的な偏つた教育が行われるようなことのないようにいたしたいというのが趣旨であります。

野本品吉純無所属クラブ

○野本品吉君 それで先ほど資料の要求がございましたが、私は私の気持を申上げておきたいと思うのですが、先ほど来の論争を聞いておりますというと、日教組はそれをやつておらんと言う。それからして大臣はそう認めると言う。従つて私どもにはどちらが本当だかわからない。従つて仮に日教組から資料を提供するにいたしましても、最初から日教組はかくかくのことをやつておつた、やつているじやないかという裏付資料として要求するものじやなくて、公平に、この問題の所在がどこにあるかという公平な判断をするための資料として提出を要求するならば私は賛成であります。(「その意味で結構であります」と呼ぶ者あり)

吉田萬次自由党

○吉田萬次君 日教組というものがいろいろと偏向その他についての御議論がありましたけれども、私は只今文相の御答弁にあつた通りに、日教組そのものというものを主体にして検討しておられるようですが、私はこの日教組というものの全体が偏向教育をしておるということは考えませんのと、一部分、そのうちの一部分がいわゆる丹頂鶴として赤い思想を持つているがために、それの指導によつて行われておるというような観点もありますのと、又日教組の一部分の上の人たちがどんな行動をしておつて、それがどういう影響をしておるかということに対して、これは中立性の必要性ということを認めまするのは、例えて申しますると世界教育会議において日教組は共産主義との交歓に終始して帰つて来ておるのであつて、本当の日教組としての立場というものを述べておるかどうかということもありまするし、又共産党の日教組に対するストライキの指令書というのもありまして、いわゆる私は日教組そのものというものが、共産主義というものを相当採入れている上の諸君がそういう気持でいるということが下部組織において影響するということが極めて重大であるという関係から、この教育の中立性というものが出て来ると思うので、決して法案そのものが絶対的にいいということは私ども与党といえども考えておりません。従つて私の質問においても最後においてかような法案がなくなることを希望するということを述べておるのでありまして、現在の状況において日本の教育というものを守るという観点からしてどうしてもこの共産主義的の傾向にある事柄をこの際除去しなければ、将来の日本というものに対して非常に教育上困る。又さようなことがあつては国家の成立ということもむずかしくなるというように考えて私も質問をし、そうしてさように考えておるのでありまして、この点に対していわゆる共産党の日教組に対するストライキの指令書であるとか、或いはその日教組の諸君が世界会議に行つてそうして述べた事柄であるとか、それを日教組内におけるところの共産教育の影響であるとかいうことについて、大臣はどうお考えになつておりますか。私どもは極めて第三者の公平な立場においてこの問題を爼上に上して議論がしたいと思うのであります。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 日教組と共産党の関係、これ又私どもにはわかりません。ただ今度の国会が始つて文部委員会におきましてこの点について衆議院において質問がありまして、国警それから公安調査庁ですか、その方面から日教組内における共産党のグループ活動の状況について発表し、発表と言いますか、提出し得る限度の資料が提出されました。実は私どももそれを読んで、その点についての或る程度の知識を得たのでありまして、日教組と共産党との関係は、これは全然私どもには今まではわからなかつたのであります。ただその関係方面からの資料によつて見ますというと、日教組内における共産党グループが目標としておるところの教育というものと、そうして日教組が現在決議その他において打出しておる教育の方針、こういうものは極めて近似したものであります。そうして現在の偏向教育という事例について当つてみますというと、これは又日教組の打出しておる教育の方針といいますか、その線に沿うたものの事例が極めて多い。で、先ほどからも御質問がありましたが、この場合に私どもは日教組が教育の方針として打出しておるものが共産党によつてそういうふうになつたのか、どの程度の影響を受けたのか、これはわかりません、その間の因果関係は。そうして又日教組が打出しておるところの教育の方針というものが、現場において行われる偏向教育にどの程度の影響力を持ち、どの程度の支配力を持つたか、この点も何ら立証する根拠はありません。これは私どもとしては不可能なことであります。ただいろいろな情勢か見て、私どもは私どもとしての判断をする、こういう以外にはないのであります。でありますからして、先ほど来御質問がありますように、現場における偏向教育というものが、果して具体的に日教組の指令に基いて具体的に行われたかどうか、この点についての証明をする途は私どものほうではありません。ただ日教組がそういうふうな教育の方針というものを打出して、おる、これは先ほど岡君からのいろいろのお話がありますが、中央委員会なり、定期大会なり、その他しばしば日教組の会合において、殆んどいつの場合でも同じようにその点は強調されておるのでありまして、私どもはその点に基いてこの日教組の教育に関する運動方針というものが現場に影響を持たないとは考え得ないのであります。従つてその点は私の判断でありますが、これは相当大きな影響力を持つておる、これは日教組についてはこれはまあ荒木委員もおられるし、岡委員もおられますが、これは日教組の方が一番よく御存じのことと思います。私どもがこうだ、ああだと日教組自体の説明はできません。併し先ほど来如何にもその点が根拠が薄弱のように頻りとおつしやるけれども、これは日教組内の誰か組合員の一人が言つたというのじやない、私ども今申上げておるのは、明らかに日教組の会合における、大会等における決議であります。これは決議というものは、これは十分日教組の考え方としてこうだということを判断して差支えない私は材料だと思うのです。(「抽象的だ、さつぱりわからん」と呼ぶ者あり)例えばまださような点については、先ほど高田委員の御質問がありましたから第十回定期大会における決議の一節を読んだのです。それで私は、はつきりしておると思います。併しその以外にも、日教組は、私どもの入手しておる限りでありますから、これは不完全でありましよう。ありましようけれども、併し、定期大会或いは中央委員会等によつて決定する場合には、殆んど例外なくさような意味の決定をしておる。例えば昭和二十七年の八月七、八日、日教組の第二十四回中央委員会の決定事項。これは当時岡君が委員長をしておられますから、これはまあ岡さんが一番よく知つておられる。この決定事項のうちにもこれははつきり出ております。私は岡さんが委員長をしておられたということはこの資料で知つたので、その挨拶をしておられるのでありますから、これはあなたが一番よく知つておられる。そのうちにもこれは選挙に関係するものだと思います。岡委員長の挨拶として先ずこういうことを言つておる。「真の日本の平和を変るためには吉田内閣打倒に向つて闘争を結集しなければならん。(中略)我我の前途には幾多の困難があり、これらの困難を押切り、来たるべき総選挙には日教組の精根を傾けて闘わなければならん。」(「その通り、その書いたものをみんなに配つたらどうですか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)これはあなたが一番よく知つている。「具体的闘争の展開」といううちに一、二、三とその闘争の点があります。そこでそのうちに、今後の平和運動をするに当つての方法論として一、二、三、四と、こういうふうにずつと決議文を並べてあります。これはなかなか長いですから、直接教育に関係する分だけを見ますと、その三の中に、「平和の教育は、単に口先だけの説教的なものでなく、子供の生活、行動を通じた中に浸透させること、」(「その通り」と呼ぶ者あり)これは平和の憲法、平和の教育をとにかく学校の場において取上げて、そうして子供の生活を通じて、その中に浸透させる、これは明らかに教育の内容であります。(「あとで十分聞くよ、いつでも」と呼ぶ者あり)それではこのくらいでやめます。

加賀山之雄緑風会

○加賀山之雄君 文部大臣からその判断の根拠となるようなことについていろいろ開陳された。これはまあ見る人によつてはそんなものは資料にならんと言うかも知れませんが、文部大臣としてはこれを以て自分として判断をしておるという資料として述べられたんだから、これは我々として先ほど田中委員が言われた日教組からも資料を提出をしてもらう、こういうことで一つこの委員会できめてもらつて、それで丁度時間も来ておりますからここらで休憩してもらいたいと思います。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今加賀山君の発言がありましたように、日教組から資料をもらうことにつきまして皆さんにお諮りするようにという御発言がありますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議がないようでありますから、さよういたします。

田中啓一自由党

○田中啓一君 今の日教組からの資料の提出を求めることについての取りまとめには何も異議はございません。そう是非私からも申上げたい。又野本さんからおつしやつたような意味でよろしいのでございますから取計らい願いたいということをこの際附加えて申上げておきます。同時にこれは議事進行ではございませんが、若干議事進行の点も含まれておりますが、幸い本日は当委員会から御要求になりまして公安調査庁から御出席を願つておりますので、私は公安調査庁に資料の提出を求めると同時に、併せて折角の御出席でございますから、極く簡単に二、三御質問を申上げたいと存じますが、御了承を願いたいと思います。    〔「異議なし」「議事進行について」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) それは資料につきましては、衆議院へお出しになつておるものがあるやに承知しておりますので、公安調査庁のお調べになりました、まあ教職員の中における共産党といいますか、共産党的な人達の活動状況のわかるような資料を御提出を求めるわけでありす。この点について一つお諮りの上でお願いしたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今田中君からの要求のような書類を提出してもらうことに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それは今加賀山委員のほうからの資料の問題について出させるようにしたらどうか。それについて永井委員のほうからそれに関連して発言を求めているわけです。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) それは私には聞えなかつた。永井君の発言は聞えませんでした。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 求めているのはわかつているんでしよう。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 手を挙げて、いるのはわかつておりましたけれども、加賀山君の発言中のものでありましたから、私はこれに応える時期がなかつたんです。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 だから改めて今の問題について。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をつけて下さい。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 只今文部大臣の先ほどからのいろいろの説明を伺つていて、やはり依然としてはつきりしないわけです。そこで日教組からの資料は、先ほど来文部大臣は日教組の指令があるから偏向教育が行われておるようにも言うし、又一面二十四の事例は、日教組の指令と関係があるかないかはわからないというようなことなんです。結局何をあなたが答えているのかわからないわけです。私からいえば、むしろ二十四の事例についてもその解明をあなたが明かにしないのに、日教組の又指令なりその他の材料をあなたからもらつても、これはどういつ責任をあなたが持つのかということを逆に聞きたくなる。ところがまあそれは私はここに日教組からの指令を出してくれることも私は別に反対はしない。併しこれは若し日教組があなたのほうから言うて拒否されればどうにもしようがないことなんです。そこで私はむしろあなたの日教組の(「委員会からだ「文部省からだ」と呼ぶ者あり)いずれからでも同じことだ。委員会からでも文部省からでも同じことだが、いずれにしても、むしろ日教組の対策のようにあなたの言つておられることはすべてのことが聞こえる。それだつたらなぜあなたはむしろ二十四の事例と一緒に日教組のこういう大会決議なり指令なりがあるからこういう法案を出したということで、みずからそれは出すべきですよそれはむしろ。だから若しあなたのほうから、そういう指令があるならば、或いは材料があるならば、それを読むだけでなしに、出しなさいということを岡さんも言つておる。出してくれたらいいのです。出すべきですよそれは。併しその内容が果して偏向であるかどうかは、あなたのほうの自由党員がこれは偏向だと言つたつて、それは通りませんよ。我々から見ればそれは偏向でないかも知れないんですから、そういうことはあとで又論議するのですから、そういう資料を出されたらいいと思うのです。そのことを、私は岡君がおつしやつたことを更に敷衍してここで資料をあなたのほうからむしろ出すべきだということを私はここで申上げておきます。  それからもう一つ公安調査庁から見えておるということで、今急にそういう話があるが、これはどういうことになつておるのですか。委員長、それは理事会で……、さつぱり聞いたことがないんですが。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) これは理事会で要求がありまして、出席を求めることにいたしました。加賀山君の御発言のように休憩に入つて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) じや休憩いたします。    午後一時五分休憩    —————・—————    午後二時三十六分開会

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今から文部委員会を再開いたします。  教員の馘首問題に関する件につきまして高田委員から緊急質問を求められております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 本日の緊急質問は、公報で御案内の通り、女教員の馘首に関する件となつております。私は非常にこの問題は全国的に跨がる重要な問題でありますので、文部大臣の出席を心から実は期待をしておつたわけでございます。川村委員長は本問題については積極的に大臣に対しまして是非出席するよう再三の御要請があつたようでございますが、不幸にして文部大臣の御出席がないわけでございます。私はこのことに対して甚だしく不満を申上げると共に今後大臣は緊急質問に対しては責任を持つて御出席になられなければならないと思うわけであります。大体女教員の馘首問題などという、女教員などという名前が付けば、これは最も軽く取扱われる性質のように考えているのじやないか、これは大臣がおりませんから文句をここで言つてもしようがありませんけれども、その採り上げ方自体に、もはや軽視している傾向が見え、誠にこれは私は遺憾だと思います。たとえ婦人の質問でありましようとも、婦人の問題でありましようとも、事人道と教育に関する問題、それに大臣が如何なる御用事があるか私はわかりません。わかりませんが、この席に御出席にならないということ、それ自体は本件を軽視していられるというように私は解釈する。で、この点について先ず誠に御迷惑様でありましようけれども、政務次官からなぜ御出席になれなかつたか、その理由を一つ御説明願いたい。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 誠に恐縮でございますが、やむを得ない事情でちよつと今他へ参りましたので、先ほども休憩の時間にもあらかじめ御了承を得るように懇願したわけであります。政務次官もたまには一つ代理母認めて頂くように是非とも一つお願いしたいと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 私は福井政務次官のお人柄にも尊敬しているのです。あなたが軽いということを申上げておるのじやない。大臣が出席しておらないということがこれがけしからんと言うのです。大臣は教育二法案のときに誠に意気揚々といらつしやる。又自由党の皆さんがたもずらりとお並びになる。併し事婦人教員の馘首という公報にちやんと出ているのに、この取扱い方が比重が軽いのです。私は文部委員会というものはたとえ教育二法案が自由党政府にとつて重大でありましようとも、又女教員の馘首問題が自由党にとつて軽くなりましようとも、我々公正な国政をここに審議する立場にある議員としては、私は問題に対する軽重があるものとは思わない。我々は文部委員会をサボらないでいつでも出て来ておりますから、幾らでも大きいことを言えます。重大な問題であろうとも軽い問題であろうとも、私らは事の軽重をつけず、いつでも審議権の前に公正に真剣に立ち向つている、そういう立場だから私は幾らでも大臣にでも文句を言うことができる、政務次官はどうぞ私が非常に憤慨をしておる、審議権を軽視する傾向がここにも見えている、再びこういうとを繰返してはならない、強い要請があつたということを忘れずに大臣にお伝えを願いたい。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) よく伝えておきます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 それではお尋ねをする前に福井政務次官は、当然これは大臣のいらつしやらないときに大臣を補佐する重要なお役目でありますから本日の御答弁は大臣の御答弁というふうに私はまあ解釈をするわけでずが、責任をお持ちになつて下さいますね……。御了承頂きましたからお尋ねいたします。実は去年の暮からも問題になつておつたことですが、全国に亘つて教職員の辞職勧告が甚しくなされております。この実情について多分文部省としては把握なさつていらつしやることだと思いますので、文部省として全国的に亘る退職勧告の実情をどの程度把握しておられるか、先ずその点からお伺いをいたします。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 今会計年度が移つたばかりで、まだ全国的に十分な何は把握しておらない実情でございます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 全国的な実情については十分把握しておらない、こういう御答弁でございますが、然らばその一部分でも把握しておられますかどうですか、お伺いをいたします。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 全国的にまだ十分把握しておりませんので、その各都道府県の状態についてここで説明申上げかねておりますが、昭和二十九年度のこの児童生徒の増加に伴いまして、この女教員なるが故に馘首する率が多いというような風説は、よそで聞いたのでありますが、そういうような件について丁度参議院の本会議で秋山長造先生からの副総理に対する質問があつたやに記憶しております。そこで各府県ともまあ教員不足に悩んでおります際でもあり、女教員の諸氏を薄給者で穴埋めするというようなことが行われているような話がやはり伝わつたようでありますが、二十九年度の児童生徒増加に対しまして約二万四千人の教員増加を見込んでおりまして、女教員等を対象としての整理の事態は起らないと考えておるのでありますが、併し女子なるが故に馘首するというようなことは適当でないと考えております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 全国的に起つておるこの退職勧告、これは風の便りに聞いておるが、全般的なことは把握しておらない、こういうことでございます。それはそれといたしましてれ何かこういう問題、つまり全国的に亘る教職員の退職勧告というような、これはもこ非常に重要な問題でありますが、文部省としてはこの事例に対して今日何らか調査をするような手を「打つておられますでしようか、如何でしようか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委青貝(福井勇君) 今のところ、まだその調査を一々手を打つておりません。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 誠に私はこういう点については文部省は非常に怠慢だと思うのです。教職員の勤め方がどうか、品行教育はどうかというときには初等中等教育局長がああいつたように大した通牒を出してお調べになる。その癖教職員の退職、人事という問題については非常に冷淡である。私は文部省というものは、永井さんのお言葉ではないが、明らかにサービス・センターだと思う。そのサービス・センターである文部省が全国的に教職員の馘首問題が起つておるということに対してまだ調査の手を打つておりません。知りません。二万四千人の増員があるから大丈夫だろう、こういうことでは、私は文部省のいわゆる責任というものは果し得ないのではないか、私はこれについては大臣の責任を明白に求めたいのですが、おいでになりませんから、これは改めてこの点については私は大臣から直接にこの辺の責任をお伺いしたいと思います。それで福井政務次官は全般的のこの様子は御存じにならないようですから、私のほうからちよつと文部省に教えて上げますから、ちよつと書いて下さい。山形県、これは四十五才以上三百名に及んでおる。その八割が婦人教員である。これは私のほうの調査ですから、これが正確であるというのではないのですが、大体実情はこういうわけです。福島県、これは男子五十才女子四十五才夫婦共稼ぎ、夫が十一級特に相当する収入のある場合には強硬に退職勧告をされております。これは数は二百五十名に及んでおりますが、うち五十名ぐらいは不当なやり方であるというので非常に強くこれを拒否しておるという状態です。栃木県、これも校長は五十五才、男が五十才、それから女子のほうが四十才、こういうふうに停年制のようなものをきめて全県下に六百五十名の退職勧告がある。それから茨城、同様に共稼ぎが婦人は四十才以上、男子は五十才以上、これに対して全員に勧告がある。これは員数がわかりません。山梨県の場合は勤務年数が三十五年で退職することが内規としてあるが、現在婦人教師にはこの内規に至らなくとも勧告が来ておる。なかんずく婦人校長二名、それから教育の十四名、こういうふうにして来ておるわけでありますが、山梨県の場合は昨年も全県下に亘つて七名の婦人校長がありますが、この七名の婦人校長全員に対して降職勧告があつた。我々も中央から押つ取り刀で行つて漸く食いとめた、残りの婦人校長に対して降職或いは退職勧告が来ておる。滋賀県、これは二十年以上勤続、四十才以上で夫婦共稼ぎ、家庭に相当資産があると思われる人に勧告が来ている。鳥取県は四十四才以上の婦人を勧告、岡山県も女子四十五才、これはやはり養護教員と共に退職勧告、島根県は四十五才、婦人の場合です。共稼ぎ教員。共稼ぎ教員にこれは勧告をする。広島は養護職員に勧告、男子五十才、女子四十五才、四百名に及ぶ勧告であります。山口県、これも又養護教員、それから男は五十才、婦人は四十五才、福岡も同様。長崎。長崎も四十五才以上の婦人教員に対して講師に切替える勧告がある。大分。大分も又そのようであります。熊本、これは四百九十名の首切りを目途として勧告しております。平均単価千円切下げの意図を持つているようでありますが、なかんずく共稼ぎ二十級以上の婦人教師がその目標に上つておるようであり、四十才から四十五才以上の女教師、校長或いは教頭の婦人、四十五才以上の共稼ぎ二十一級以上の高給な女教員、こういうふうにして来ているわけであります。宮崎は、これは四十五才以上、共稼ぎで二人の収入が四万円以上の者。それから群馬、それから新潟、富山、鹿児島、いずれもこういうような姿で以て退職勧告が来ております。私が申上げないそのほかにもまだまだあるのですが、これ漸く集つた分だけを申上げているわけです。そこでここで特に私福井政務次官にお伺いしなければならないのは、大体ずつと見て参りますと非常にこの中で率を多く占めておるのは婦人教師である。この婦人教師に対する退職勧告というこの問題について、文部省としてもやはり何かまとまつたお考えというものをお持ちになつているのじやないかと思うのです。なぜ私がこういうことをお伺いするかというと、これは先ほどの教育二法案のように、これは偶発的じやなくてやはりこれは系統的に来ているようです。そこで今の婦人教師に対する馘首の問題について、以上申上げました若干の例をもとにして福井政務次官から見解を一応承わりたいと思う。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 見解を申上げたいと存じます。  御指示のように全部筆記させて頂きました。それで先ほど申上げましたように、文部省としては女子なるが故に馘首することは適当でないと、はつきり考えております。併し人事の問題は教育委員会の権限に属しておりますことは御存じの通りでありまして、且つその一人一人にいろいろそれにつきまとつた、これは男子も同様でありますが、微妙な問題をやはり個々については包蔵しておるものであります。そしていろいろの事情ももそれぞれありましようから、一般的に文部省で取上げ、勧告とか助言というようなことは今後も差控えたい、こう考えております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 人事権の問題について直接文部省としてはこれは何も権限があるわけじやないでしようが、ただ指導、助言という問題になつて参りますと私は問題は違つて来ると思う。歴代文部大臣はこういう問題に対しては文部省としてはそれはやはり不合理である、性別による差別待遇ということは非常にこれは不合理である。こういうふうに歴代文部大臣としては見解を表明されて相当のアドバイスをして来られたわけですが、ところが福井政務次官は今度はどうも何ですか、知らぬ、存ぜぬの、これは大達文部大臣の悪い癖だんだん皆さんは覚えて来るようですが、それはあなた、責任を以てそういうことをおつしやいますか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 先刻申上げましたような見解でおります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 これは又大臣にもう一度お伺いいたしましよう。  そこで誠にこの問題に取上げて申上げなければならないのは、これがまあ一つの問題の展開の基礎になるわけですが、ここにこれは三月二十日の朝日新聞栃木版で、この中に女教員が迫られて失心した、女の人が失心してしまつた。それは小学校の女教員が教育庁から二時間余に渡つてやめろやめろとせき立てられたために狭心症を起して寝込むという事件を起した。これはジャーナリズムのことですから、かなり大きく報道されておると思うのですが、関係者に私はおいでを願いまして事情を尋ねてみました。ところが新聞記事、これは歪曲した新聞記事じやなかつた。実際そうだつた。そこでこのかたがたに、この女の先生は森島さんというかたですが、大変に栃木県の某教育長に突然に筆と紙を持つて来い、あなたは今すぐ退職願いを書きなさいというふうに言われて、何とも、どうも返事も仕方なく弱り抜いてしまつた。ところがまあこの教育長が返事がないのは退職をお前は承諾したのだろう、すぐその退職願いを書けと強要された。それでまあやむを得ずあとで又私は考えたいと、こういつたようなふうにしているうちに、狭心症を起して失心したという大変気の毒な状態にあるわけです。こういうような人権を侵害するような不当な退職強要に対しても文部省としては何らこれは関知しない、こういうような態度でおられるのでしようか。如何でしようか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 森島先生の話は私はその新聞を拝見しておりませんので、初めて教えて頂きましたが、御指摘のように六百五十人からあり、御指摘の数字だとか、その内容だとかが、いろいろ特に栃木県下にそういうことがあるようでありますから、それには関知しない、知らぬ存ぜぬということでなく、そういう狭心症を起したというようなことが、無論こちらでわかりますれば一度よく聞いてみたい、こう存じております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 私がこの栃木県の一女教師の問題を出したのは単に森島さん個人の問題として出したのでなくて、弱い女の先生というものは、やはり泣きついて行くところは我々のような同じ同性のところに困つた困つたと泣きついて来るのです。栃木県の場合と同じような状況はかなりあちこちにあるのです。涙を流して、明日の生活にも困る、子供をどうすることもできないのに退職勧告を受けてしまつて三日三晩も泣きあかした。こういうようなことはもう再三再四手紙で言うて来るのです。こういつた悲惨な事実は単に栃木県の森島さん個人の問題でなくして、人権擁護という大きな問題に絡らむものでありますから、文部省としては至急にこの調査をされ、かかる人道を無視するような退職が強要されるという問題に対しては真剣に考えられ、そういうような方策を是非ともとつて頂かなければならんと思う。これに対して一つ責任ある御答弁を願いたいと思う。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 只今の御指摘は一例として栃木県の森島先生のことをおつしやつたと私も伺つたので、無論例として申上げたわけでありますが、御質問の内容は勿論全国的であると私も感じております。そういう点におきましては人事権は教育委員会の権限に属しておるけれども、支障のない範囲内においては至急よく全国的にも調査することに心がけたいと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 次にお尋ねしたいことは、教員の身分の保障の問題です。教職員の身分の保障の問題については、地方公務員法によつてはつきり明記せられているところでございます。従いまして法に牴触しない限界における退職の強要ということは、何人もこれはできないのじやないかという見解を私は持つておるわけなんです。つまり地公法二十八条と、それから退職の強要という問題、これについては十分文部省もお調べになつておられることだろうと思います。この点の見解を一応承わつておきたい。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) これは政府委員を以て答弁させます。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) お話の通りに、職員の身分につきましては、地方公務員法でこの点については保障されておるところであります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 はつきりと二十八条で保障はされておるのですが、ところが二十八条の、この教職員の身分の保障の法律を無視して、地方において不当な退職を勧告されておる。この実情に対して教職員の身分の保障という問題については、いの一番に私は文部省が立ち上らなければならない問題だと思います。当然これに牴触するところの不当勧告に対して文部省は一体どういう措置をおとりになるおつもりか。それを承わりたい。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 退職勧告がどういう形で行われますか、文部省といたしまして個々の問題については関知いたさないところでございますが、勧告でございますればそこでよく話合いいたして任意退職をする、こういう形がとられておるのではないかと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 それは初めから話合いをしない勧告なんというものはないのです。当然話合いの上で行われることなんです。行われることだけれども、女教員が退職願いを書け書けと責められて失心するということは、これは不当なる退職強要ですよ。こういうことが二十八条の規定で許されていいのですかということですよ。それを聞いておるのですよ、政務次官から。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 二十八条を無視したいというそのはつきりした線というものですね、今おつしやつたような狭心症ですか、そういう現象が起つたというようなことは、これは人道上本当に大変なことでありますし、又そういう事態がたまたま起つたというふうには考えたくはないと思いますが、二十八条を無視したというような判定があれば、やつぱり文部省としても考えなければならんと、こう思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 それが私は正しいお答えだと思うのです。全くそうだと思う、そうなればこそここにちやんと勤務の実績のよくない場合、これは仕方ない、退職しなさいと言つてやめさせられても仕方ない、身心の支障のために職務に堪えられないというようなやむを得ない場合があるわけなんです。ところが今回の場合は意に反してあなたの勤務成績は誠によろしい、誠によろしいけれども、後進のために途を開きなさいという勧告理由なんです。これだけではありません。あなたは高給者だからおやめなさい、共稼ぎだからおやめなさいと、そうした理由は二十八条のどんなところに書いてありますか。共稼ぎだからおやめなさいということは、二十八条と照らして、それが文部省として、政務次官として了承できる事項であるかどうか、それを聞きたい。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 只今御提示になつたのは、森島さんの話から全国的な問題として前提としてのお話だということでございますが、一つ一つ個々の問題については、それぞれその場その場で違いまするので、よく検討したいと、こう考えます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 政務次官は大変熱心にノートして下さつたのです。ところがここに夫婦共稼ぎだからやあなさいということは、福島のことは木村先生もおいでになるからわかりましようが、茨城などは共稼ぎだからやめろと言われておるのですが、共稼ぎだからやめろということは、地公法のどこを探しても出ていない。そういう具体的な問題について、文部省としては一体どういう措置をとるか、個々の問題はわからないのじやないのです、わかつておるのです。ですから共稼ぎの問題については地公法にはないじやないですか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 全般的に、そういう一つ一つの場合はなかなかむずかしいということを申上げたのでありますが、勧告ということはこれは一応了承される、こう思つております。勧告が本当にケース、ケースでどんなふうに持つて行つたかというと、或る現象を、私ども技術者でありますからいつもそう思うのですが、県自体は千差万別でありますから、無理なことを言つて狭心症を起したというようなことがあるとすれば、新聞によればそうでありますが、勧告ということは物理的にきちんと統一してやれるというわけでなくしてそこにはやはり一つ間違いを起すというようなこともなきにしもあらずであり、これは望ましくないのでありますが、そんなことから起つたかと思いますが、そんなことのないように心がけなければならんと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 政務次官、私はこう質問しておるのです。もつと端的に言うと共稼ぎという理由で勧告したこと地公法違反じやないか、二十八条違反じやないかというのです。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) これは冒頭にご質問がありましたので、私若干申したかと思いますが、共稼ぎなるがゆえに、或いは女子であるというようなことのためにこれを馘首の対象にするということは、これは私も適当でないと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 適当でないということは地公法二十八条に違反しておるということじやないですか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) これは御指摘のように法律ではありませんので、やはり勧告という言葉が使つてある通りに、アドバイスされるものとこう思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そうじやなく、二十八条は免職したり或いは降任したりすることができる条項なのですよ、二十条というのは。だからやめさせるということは、やはり免職させるということになるわけです。そうでしよう。そうならば、そういうことをしてもいい場合には勤務実績がよくない場合以下四項に亘つてこれがずつと書いてあるわけです。そうすると、共稼ぎの場合にやめなさいということは誰もできない。ですから次官はやはり法律は素直に解されて、地公法二十八条にそれは違反だということをおつしやつて私はいいと思う。当り前です。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 条項の内容については政府委員をして答弁させます。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 地公法二十八条の解釈につきましては只今お話がございましたように、その職員の意に反して降任又は免職をすることができる場合が規定してあるわけであります。只今お話の問題になつておりますことは退職の勧告ということになつております。従いまして意に反してこれを免職する或いはしたということじやなくて、勧告でございますから話合いをして本人の承諾をとつてやるということになるかと思います。でございますので、二十八条の適用の問題ではなかろうと、かように考えております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 正直に法文解釈すればその通りでしよう。併し現実に勧告をして、そして勧告に応じなかつた先生がばつさり首になつている例があるのです。私は後刻資料を出します。勧告をしてその勧告に先生が応じなかつた、やめれば食べられなくなるから困ります、子供の教育もできなくなるから困りますと言つて断つた、断つた途端に本官の意思に副わないものはこれはやめさせると言つてばつさり首を切つた、こういう事例があるのです。勧告するということはただいい加減にやつているのじやないのです。勧告というものはいつでも困りますと言つてお断りすればそれでいいのですか、文部省はそういう見解をとつているのですか。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) これは各地方の人事の問題でございますので、個々の問題につきましてはちよつと文部省ではわかりません。ただ併しお話の点は退職の勧告と伺いましたので、勧告であれば退職を勧めるわけでございます。本人の意思に基いて勧告する、かようなことであると考えております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そうですね。そういう官僚は冷たい答弁をしますよ、わかつていたつてわからないような顔をなさいます。でたらめに退職勧告するものはないのです。やはり退職させようと思うから私は勧告すると思うのです。それについていろいろな、共稼ぎだからおやめなさい、あなたは校長さんの奥さんだからやめなさいという条件が出されて来ておるのです。ですから、そういうふうに法文はこうだと書わないで、やはり免職させるときの規定なんですから、勧告の規定じやないのですから、ちやんとそういうふうに私はお答え願いたかつたのです。

木村守江自由党首都建設政務次官

○木村守江君 関連して。文部省のかたに御答弁願いますが、これは今回の教員の異動並びに退職は御承知のように、只今答弁されたように教育委員会で取扱つた関係上、或いは只今高田委員から言われたようにどうも不当な勧告だと思われるような場合があるかも知れないということを、我々も或いはそういうことがあるのじやないかということを考えさせられるのです。必ずしもあるということを言うのじやないが、あるのじやないかということを考えるわけです。そういうことがあつた場合に文部省としてはどういうようなそれに対して手を打つところの権限がありますか、ちよつと伺いたい。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) これは今お話もございましたように、二十八条に基いて免職をしたという問題じやなくて勧告をする、勧告でございますから、繰返して申上げますといろいろ人事の都合によりまして本人の意思をよく聞いて依願退職という形をとるものと考えます。ただその理由が不当であるかどうかという点でありますが、併し勧告でございますから、そこまでの限りにおいては不当であるとは言えないのじやないかと思います。若し二十八条に違反して身分が取扱われたということになりました場合には、これは文部省といたしましては地方の任命権者の行います人事権の問題でございますので、そこに直ちに文部省がこれに対しまして関与するということは権限はないと考えます。又実際上の問題といたしましてもいろいろと人事上の問題は複雑な関係がございますので、これが文部省が直ちに関与するということは適当でもないと、かように考えます。

木村守江自由党首都建設政務次官

○木村守江君 只今局長が話されたように、法的方面から言うと、そういう場合にも文部省は関知する権限がないということになりますが、そういうような事例が若しも実際に起つて来たといたしますと、これは教育上に及ぼす影響がかなり大きなものとなると思うのです。そういうような教育上の大きな問題になるということを考えますときに、これは法的には根拠がなくて、何もする方法がないのだというのじやなく、何かほかにとる方法はありませんか。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 只今具体的な人事の問題につきまして異動そのものについて申上げた次第でございますが、文部省といたしましては特に来年度の教員の数の確保につきまして予算の面におきまして十分努力したつもりでおります。これはすでに御承知と思いまするが、二十九年度の財政措置といたしまして二十八年度の実人員の上に二十九年度に殖えて参りまする児童生徒の数に対応いたしまする教員の増を見ましてそれをプラスいたしまして予算措置をいたしておる次第であります。予算措置と申しましても一つは義務教育費国庫負担法によりまする給与費実費支出の二分の一を国が負担いたしますので、その予算措置が一つでございます。  もう一つは地方財政の計画の上におきます地方財政計画でございますが、両者とも今申しましたような根拠の上に大体両者対応いたしました予算措置をいたしておるような次第でございます。このことにつきましては当初この予算が確定いたします前、或いは定員定額制が取られるのじやないかといつたような考え方もございましたので、地方では非常に不安を持ちましたために、地方の知事会等におきましてもいろいろと議論があつたようであります。文部省と地方自治庁と十分打合せをいたしまして、両者只今申しましたように統一した方針でこの計画を立てまして、それを地方へ共同通牒の形で流しまして地方にも十分納得してもらうように努力をいたしたような次第でございます。私どもといたしましては只今申しましたように二十八年度の人員は確保いたしました上に増を見ておりますので、その予算の面から整理を行われるというふうには考えておらん次第であります。ただ地方におきまする実際の人事というものは、これは地方任命権者の権限に基いて行われますことでございますので、文部省として直ちにこれに関与することは適当でないと考えております。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 文部省が持つておる権限とか法律的な、法律、法規、そういうような形式で行きますと、実際今局長が申した通りが本当だと思うのでありますが、実際私たちが文部省へ行て見て又終戦後ずつと歴代の教務次官も大臣もどういうふうに考えておつたか知りませんが、高田さんや木村さんがおつしやるのは、そうい、文部省の在り方では味もそつけもないじやないかというような意味が含まれているのじやないかと思うのです。私はそんな、内閣総理大臣でも何でもないのですが、憲法だつて時々刻々そのときどきで改正するとかせんとかいう思想が現われて来ると同様に、終戦後における教育全般に亘るいろいろなことは、そのときどき、よく悪いところは検討して直して行かなければならんというようなことは、私一年からおつていろいろ考えるのです。そうして現在のところでは、委員会の発言ではちよつとどうかと思うのですが、腰掛けて発言さしてもらつておるので、ついうかうかと申上げるのですが、余ほど終戦直後に行われた学制改革、文部省の改革と申しますか、そういう結果によると、文部省は手も足も出んようになつておると私は思うのです、法律的な表現ではありませんが。ですから、いろいろこれは検討して行ない項目が多数あると思います。ちよつと局長の意見に補充さしてもらつて、申上げたわけです。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 それで政務次官に、あなたのおつしやる通りこれは権限なんてあなたのところに何もないのです。文部省というところには権限はないように法律は仕組まれてあるのですから。そこで緒方さんの話を聞いて、おつて考えることは、緒方君の考えでは予算がなくてそういうことになつたのでもないという話ですね。そうするとなぜそうやたらに女の先生だからと言つて首切らなければならんのかということになつて来る、これは非常にまずいことだと思う。予算もちやんとあり、別にそういう点からも困難がないのに、そこで文部省としてできることがないわけじやない、あるのです。そういうことをしてはいけないということをあなたのほうが勧告をすべきですよ。それだけのことをする義務がむしろ文部省にあるのですよ。教育環境が乱されないように、いい環境が作られなければならないというふうにするというような規定が文部省のほうにあるのですから、あなたのほうは教育委員会にそういう無茶な、実質的に意に反してやめさせるというようなことはしてはいけない、その辺はよく注意してくれという勧告を各委員会に私は出すべきだと思うのです。そういうことが高田さんの趣旨だと思うのです。それをやらなくちやいけないのじやないかと思うのです、これは福井さんに。そのことをやつて頂きたいと、こう思うのです。しなければならんことだと思うのですよ。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) いろいろ貴重な御意見として、いい参考にさして頂きたいと思います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 これは大臣にもこの点は、しかと念を押して頂くように福井政務次官にお願いしておきます。当然のそれは義務ですよ。  それからここで一つ正確に伺いますが、今度はここで二十九年度全国教員の数を殖やす、児童が自然増になるから数を殖やすというふうにお話になりました。これは再々文部委員会でも我々の了承しているところです。教員をそのように三万四千人も殖やすのに、一方では片つばしからこういうふうになつているのですね。こういう矛盾は一体どういうことなんですか。緒方さんは先ほど三万四千人も殖えるのだから、こういうような退職勧告をされるようなことはないだろうと思う。確かに数字の上から言うと、そうだと思う。けれども実際そういうことが起つて来ているというのは、文部省としてどこに原因があると考えておられますか。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 先ほど御説明申上げましたように、地方財政の経過乃至義務教育国庫負担法におきまする給与費の予算につきましては、確かに二十八年度の実人員を確保いたしまして、その上に増分を見ておる次第であります。この限りにおきましては私は地方で整理が行われることはあり得ないのじやないか、予算の関係だけにつきましては、あり得ないのじやないかと思います。併しながら私もよく地方団体の個々の財政事情を見ないとよくわかりませんが、全般的に財政窮乏のときでありますので、各地方団体のその団体々々の事情によつてさようなことが事実なれば起るのではないか。ただ私どもとしましては、まだはつきりした、先ほど政務次官から御答弁がありましたように、二十九年度の予算が組まれましてそれに基きまして定員等もきめると思います。その点につきましては十分私のほうにはまだ報告が参つておりません。従いましてこれは五月一日の指定統計で大体それのはつきりした数字がわかるわけですが、現在のところでは、はつきりまだそういう整理が行われておるということは聞いておらん次第であります。いろいろ解職勧告等があるということは只今お話がありましたので、その結果がどういうことであるかということにつきましては、十分私どもは実情を掴んでおらんのでございます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 政務次官にお尋ねいたします。今局長は二十八年度の実人員による給与費その他は確保した、これは当然だと思うのです、これは文部省の責任ですから。然らばどういう形で一体確保されたのですか、つまり第三次補正予算において、この際に二十八年度の実人員を積算をやつてみると、全国に跨がるこの給与費その他の不足額というものは大幅に出て来た、これは各地方公共団体からも文部当局に陳情があり、当文部委員会でも重要な問題になつたのです。第三次補正予算の際におけるこの給与費の不足額、三日末までのそのときの給与費の不足額は十億に上るのです。この十億を第三次補正予算で組む、組まなければならない、こういう御答弁が文部当局からあつたのです。そこで第三次補正予算にこの不足額、いわゆる三月末までの教員の実人員を基礎にした給与費というものが第三次補正予算にはつきり組まれておるのです。それはどうなんですか、この点をお尋ねしたい。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 数字は局長から説明さして頂きます。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 只今第三次補正予算のお話が出ましたが、これは御承知のように富裕府県に対しまする予算措置が十分されてなかつた関係を補正をいたして、これを完全にしたということに相成るわけでございます。富裕府県に対しまして国庫負担金を打切るという法律の措置ができなかつたのでございまして、従いまして予算と法律とちぐはぐになつた。それが第三次補正によよましてはつきり両方揃つた。一年間の一応の予算がこれで完全になつた、かような形になるわけでございます。  そこで只今のお話の二十八年の実人員の問題でございますが、予算の資料をちよつとここに持つて来るのを忘れましたので、はつきりした数字を忘れましたけれども、予算上の定員の数と、それから二十八年の十二月の現在におきまする数との間には相当開きがございます。つまり予算上の人員のほうが少くなつております。併しながらこれは予算人員でございますので、予算人員対しまする実人員では四月から十二月まで、或いは八月頃新規採用した者もございますし、十月頃新規採用した者もありますし、従いましてこれを年間に均しました場合に、その十二月の実人員の分だけ給与が要るということには相成らんわけでございましてこれは十分今精査をいたしておりまするが、予算上の人員と、どれほどの開きができるかという関係になつて参ります。その点につきましては十分精査をいたしまして行きたいと考えておる次第でございます。これは実際厳密に申しますと五月の決算を待たなければはつきりわかつて参りませんけれども、私どもはさほどの開きは出て来ないのじやないか、かように考えておるような次第でございます。併しながら二十八年度の予算では若干不足が出るのじやないか、かように考えております。従いましてその意味におきましては二十八年度の第三次の補正をいたしましたけれども、それで十分だということではないわけでございます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 二十八年度の第三次補正予算は、これは明らかに国の法律にきめられた積算の基礎においてこれは予算化されておるはずです。それでその予算化されたものは富裕府県の問題ではなくて問題は弱小府県ですよ、弱小府県の三月分までの給与費というものがここで概算計算して行くと大体十億くらい足らないということになる。そうでしよう。これはこの前の文部委員会でも非常に問題になつた。それで文部当局から内藤さんが見えて、それはまだ実際の人員が、これはまあ速記にとどめずだつたのです、いろいろ事情があつたから。いろいろ手当をして第三次補正予算までには解決をする、こういうことで我々は了承した。ところがこういう馘首問題が起つて来る原因というのはそこに私はあつたと思う。つまり国が法律で規定されたところの人員並びにそれに伴うところの給与費というものが円滑に地方に運転されない場合に、地方の財源が非常に圧迫されて来る、その圧迫されて来たそのしわというものが、こういう教員を首切つて行かなければならないというところに追い込められているんじやないかと思う。だから第三次補正予算において文部省が当初規定したところの不足額というものは完全にとられておるのですかと尋ねておるのです。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 只今御説明いたしましたのは、第三次補正というのはこれはまあ富裕府県に対する分だけでございます。先ほども申しましたように、一般の富裕府県域外の府県につきましては当初予算に一応の見積りとして予算が組まれております。年度間の予算が組まれております。ところが富裕府県につきまして例の特例法が審議未了になりました関係で十二月以降の予算が全然組まれていなかつた、それが二十七億八千万円で、それを第三次補正で補正をいたしまして、それで富裕府県も富裕府県でない府県も一応あれで二十八年度の予算としては完全になる、かようなことであります。それに対しまして只今御説明いたしましたように若干の不足が出るだろうということは、私どもも考えております。併しその金額につきましては、まだはつきりしないということを先ほどから申上げたわけであります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 その不足額が短期融資で賄なわれるというのですか。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) この不足額につきましては、まあ短期融資という、これは問題はその地方に赤字が若し出た場合に、その赤字を如何にして補填するかという問題と、それから資金繰りを如何にするかという問題であります。今の短期融資のお話が出ましたが、これは恐らく資金繰りの問題で、そのためには二十九年度の国庫負担金を成るべく早目に地方に交付いたしまして、それによつて地方の資金繰りに困らんようにしたい、まあかようなことで二十九年度の第一四半期の三カ月分の交付金をこれは今大蔵省と協議をいたしておりましたが、或いはすでに協議が成つてもう交付することになつていると考えます。それによりまして地方の資金の行詰りを少しでも緩和したい、かように考えております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 これは後刻大蔵省のほうに、今日来て頂くわけだつたのです。この間の事情をやつぱり大蔵省から伺わなければなりませんから、これは保留いたしまして続いて伺いますが、文部省は二十八年度の退職金をなぜ手許にあたためておいたのですか。七億というものは文部省の手許に残つているでしよう。それは何で残してあるのですか。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 七億というのはこれはもうすでに払いましたが、払いましたけれども、これは国庫負担金は概算払で、二十八年度の概算の交付の仕方を申上げますと、或いは一月毎或いは二月毎に交付して行つた。これはまあ当初ああいうふうに暫定予算だつたものですから、その関係であとまで二月毎に、或いは一月毎に払つて行つた、そういうような恰好になつております。そこで一番最後の三月分の負担金の交付の際に、これは一月以降御承知のようにベース・アップがあつたり或いはいろいろ異動がございまして、一月以降の各県の給与額が十分掴めなかつたものでありますから、三月の交付金の一割だけ手許に置きまして、漸次その各県の事情がわかりますに従つて成るべく公平にそれを交付するというわけで一割を留め置きにした、つまり調整のために一割を留め置きにした。これはどういう交付金でもそういうふうな方法をとりませんと非常にまちまちになりまして、調整のために一割を留め置きにした。これがたしか三億に当るわけであります。あとの四億というのが退職金の調整額であります。これは御承知のように退職金というのはやつぱり三月に一番多く出ますので、一月から三月までの一通りの交付といたしましては四月から十二月までの実績をとりまして、その三カ月分を先ず交付いたしましてそして四億は留め置きまして、そして三月の実情を見まして、それによつて各県の実情に即するように交付をした、こういうことが実情であります。何も七億を留め置いたというわけではございません。最後の調整をするために今の一般の交付金の給与費のほうを三億、それから退職金の関係を四億、そういうふうにして最後まで実情を見ましてそれによつて均して払つた、かような実情であります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 予算の操作も大変立派である、よくできているとあなたは言つておられる。それから教員の数もちやんと自然増に対して殖やすことになつておる、だからもう心配はない。予算の操作も心配ない、数の心配もない、こういうふうな総括したお答えになると思う。そこで前に逆戻りいたしますけれども、今度は政務次官にお答え願いたい。こうなつて参りますと、地方に起つて来る馘首の問題というものは予算にも関係しない、なんにも関係して来ない。教員の数にも関係して来なけりや予算の手当も十分するんだから、こういうことが起り得るはずがない本当はわけだと思う。なぜ然らばこういう問題が起つて来るかという今度は非常な疑問が出て来るわけです。これに対して政務次官はどういうふうにお考えになられますか、どうしてこんなにたくさんやめさせなきやならないか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) お尋ねの件については、やつばり参議院の予算分科会で藤原道子先生や或いは本会議においては秋山長造先生などの御質問があつたようであります。その都度大臣が答弁しておりまするのは、大体先ほど私がお答えしたような答弁になつておるようであります。そむで今私が筆記さして頂いたようなこの各府県の非常にひどいしわだという御記録について、個々の問題が実際一番先に御了承願つたようにまだ把握されておりませんが、検討を十分これはしなきやならん、こう私は考えます。併し御質問の重点となつておるどういうわけでそういうふうになつておるだろうかということについては、これ又繰返して個々の府県、個々の問題になつて行きますので、やはりはつきりした把握が私に今掴めないわけなんです。その点が高田委員に御満足の行くような、すつぱり解明するというようなお答えができんのは残念でありますが。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 福井政務次官は今日は実にお気の毒な日であつたと思うのです。突然大臣が出られなくて代りに出てこられて、おまけに資料も何もない、そういうところへ来てこういうところを質問されて、実際私もお気の毒だと思うのです。けれでもこれはお気の毒だで済まされない問題でございますから、今私が質問しました要点は、予算措置も教員の数も自然増に適応する手段もできておるのだという政府側の答弁である。然るに実際問題としてこういうのが起つて来ておる。これに対して文部省は実情を十分に調査され、文部省として打てるだけの手を打つてもらいたいということが一つ、それからもう一つは、不当な退職勧告が全国に行われており、なかんずく共稼ぎであるという理由、それからお前は四十才以上であるという理由、この理由によつて強制される退職というものは地公法の二十八条に違反している、そういう疑いを持つ。この点の法的な解明をして頂くということが一つと、大変今日は熱心に御答弁下さいましたけれども、たくさんの疑義が更に私のメモに残つて参りました。このことは後刻又大臣に御出席を願い、それから大蔵省からも御出席を願つてこの問題をもう少し究明さして頂きたいというふうに、委員長のほうにこの点についてはお願い申上げ、又当局者には今申上げた点をお願い申上げまして私の質問を終ります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私関連して一、二お尋ねをいたしますが、今の高田委員から御説明になつた資料を見ると、その大部分が或る年齢というものを基準にして退職の勧告がなされておる。特にこれは男女の区別はないんですが、特に女子に対しては低い年齢で退職勧告がなされておる。これは私は教育的に見て或る年齢でやめさせる、こういうことはよくないと思うのですがね。文部省はどういう考えを持つていますか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 文部省はそういう年齢的なことについては指示も又実際考えに入れてはおらないので、御指摘のような……。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そういうことを尋ねておるのではなくて人間の能力というものは年だけできまつて行くわけじやないのですね。五十才になつたからみんなやめろ、こういうことは無茶苦茶な考え方なんです。教育的な考え方でないと思う。それは五十才で、もう役に立たなくなる人間もあると思うのですが、併し五十五才、六十才でも十分役に立つ、働ける人もあると思うのです。だからこういうふうに年齢でこの先生方をやめさして行くという考え方は、これを見ると殆んどがそうです。そういう考え方は教育的に見て私はよくないんじやないかと思つていますがね。文部省はそういう考え方はどういう考えを持つていますか。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 先ほど私もそういう答弁じやないとお叱りを受けましたが、それを包含しておると私は解釈しております。私のお答えしましたのは、年齢にこだわつて指示をしておらないし……。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 指示しているとかしていないとか、あなたのところは指示する権限ないんだから、指示していないのはわかり切つています。そんなことを尋ねておるのではなくて、こういうふうな教育委員会が或る年齢で勧告しているのですよ。教育委員会ではこれでいいと思つておるだろうと思うのですが、そういう考え方について文教の府である文部省の考え方を聞きたいというのです。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) やはり年齢によつて左右されるというふうなことについては私たちは考えておりません。能力が勿論高い者が年齢が周いからといつてこれを馘首する対象とするようなことは無論私たちは対象にすべきではない、これは無論そういうふうに考えております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 これは従来もあつたことなんです。歴代の文部大臣についてもこのことについては質したこともあつて、こういうふうに年齢によつてやめてもらうとか、それから又退職を勧告するとか、こういう考え方自体が是正されなければならないと私は思うのです。従来の文部大臣もそういう考え方で来ておつたわけなんですね。今の文部大臣はどういう考え方か私は尋ねたことがないんですがね。若しこういうことが好ましくないというなら、文部省はいつでも助言、勧告ですか、都合がいいときばつかし引出して来ておるんですがね、文部大臣も。だからこの際も助言したらどうですか、教育委員会に。こういうことは余り面白くないからもう少し考えろ。都合のいいときだけ助言とか何とか引出して来て、こういう大事なことには一言も触れておらん。私は怠慢だと思う。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) これは人事院の問題に非常に大きいウエイトを持つた関連のことでございますし、それから又歴代の文部大臣かくかくの方針であつたというような非常にこれも重大な事柄であります。よく御趣旨を政務次官から所管大臣にも伝えることにいたします。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私はこれについて高田委員からも要求がありましたが、実情を先ず調査し、こういう或る一定の年齢で不当勧告が行われているならば教育委員会に助言すべきである。そのことについてとられた処置について当委員会に報告することを私は求めまして質問を終ります。

野本品吉純無所属クラブ

○野本品吉君 今の年齢の問題がいろいろ出ておりますが、私は別の角度からこの年齢の問題について御一考を煩わしたいと思うことがありますので一言申上げておきたいと思います。先ほど来女性なるが故にというようなことで比較的若い年齢で退職を勧告される、このことは私の想像では単に教育界だけでなしに公務員一般の問題であるのではないかと思われる節があるわけであります。そこで問題になりますのは、四十五才というのは、ここに普通の年齢として女子は四十五才と、こうまあ大部分出ておるのですが、この年齢の問題は私は国家公務員法の百八条に規定されております恩給制度の目的ということと非常に大きな関連を持つて来ると思います。と申しますのは、本人が退職又は死亡の当時の条件に応じて、その後において適当な生活を維持するに必要な所得を与えることが恩給制度の目的である。ところが昨年の旧軍人軍属の恩給支給に関する規定をしますための恩給法の一部改正におきまして、旧軍人軍属の年齢を五十五才に引上げたというそれを公務員の恩給の取扱の年齢として機械的に適用して参つておるのであります。その結果として従来四十才から四十五才まで十分の五、それから四十五才から五十才まで十分の三、こういう恩給の減額をしておる。ところが昨年の恩給法の一部改正によりまして恩給を支給する最低年令が四十五才に五年引上げられた。五年引上げられまずと、四十五才から五十才までの間は半額、それから五十才から五十五才の間が十分の三、こういうことになつて来るわけです。そうしますと、四十五才で仮にやめたといたしますならば、恩給が退職当時の条件に応じた生活を維持させるということを目的とするとしますならば、四十五才で退職した場合においては半額きり支給されないという非常な生活上の脅威になつて来るわけです。私は恩給の支給の年齢が引上げられたということはいろいろな事情があつてやむを得ないにいたしましても、若し引上げられたとなれば恩給の全額が支給されるまでその公務員の身分は保障されることが親切な措置ではないかというふうに実は考えておるわけであります。そこで今日のこの高田さんからの資料によりまして四十五才が大体女教員に退職を勧告する年齢であるということになりますると、それは退職する者にとつては極めて深刻、重大な問題になつて来る、こういうふうに考えますが、お考えは如何でございましようか。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 只今のお話は恩給との関連におきましての御意見でございますが、これはまあお話もありましたように、ひとり教職員だけの問題ではないと考えております。先ほど政務次官からお話、お答えがありましたのでありますが、まあ人の能力を年齢によつてこれ以上はもう役に立たんとか、或いはこれ以下でなければ働けんといつたようなふうに一律にきめますことは果していいか悪いかという問題につきましては、これは私ども個人的に申しますと、さようなものじやなかろうと思います。個人的な意見でございます。いわゆる若朽という例もございましようし、年が若くても仕事にならん、能力がない、こういう人もあるかと思いますし、或いは年をとつても非常に元気で働ける、こういうような人もあるかと思いますので、その人の能力々々によつてきめられるべき問題であろうと考えます。併しながらただこの人事の問題は、これは各地方公共団体が責任を持つてやるわけでございまして、教職員の問題につきましても年齢をどこまで押えるかといつたようなことを勿論文部省としては考えておりません。併し地方団体が退職勧告をいたします一つの目安として、さような線を引いたのであろうと考える次第でございまして、これは飽くまで先ほども申しましたように勧告でございますから、それによつてその以上の人はみんなやめてもらうといつたような停年制的な考え方ではない、かように考えております。ただ今の恩給法との関係は、いろいろ御意見の点は承わつておきます。

野本品吉純無所属クラブ

○野本品吉君 私はそういうことをお聞きしているのではなしに、四十五才が一応の機械的な標準として適用されて退職が勧告されるということは、これは若い者にとつてもそうです、公務員にとつては非常な脅威を与える事柄であるから、そういう観点からも、一応お考えになつてみるお気持ちがあるかないかということをお聞きしたので、委員会に対して、とやこうせよということを注文したわけではない。それから、もう一つは、その問題を考える際に、私は大体日本の公務員の在職中の給与というものは、退職後の生活を維持するだけの備蓄ができるだけの給与をされておりません。この事実をはつきりお認めになつて、その事実と四十五才で退職しなければならない者の退職後の生活の問題等につきまして、全公務員の問題として、又文部省としては全国の教育職員の問題として十分御検検討願いたいと思うのですが、そういうお気持ちがありますかどうかということを実はお伺いしておるのです。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 貴重な御研究の資料として私のほうもよく承わり、今後研究さして頂くことにいたします。

長谷部ひろ無所属クラブ

○長谷部ひろ君 高田議員から退職の勧告の各県の状況のお話を伺いましたのですけれども、これはここに上つているだけでなしに、今全国から随分こういう声を聞いているのでございます。それで一つ実例をお話したいと思いますけれども、これは愛知県の例でございます。丁度四十一になる女教員でございましたけれども、校長から退職を勧告されたということでございました。そこでその人をよく調べますと非常に勤務もまじめでございますし、父兄なんかからも大変喜ばれておる先生でございます。そこでどういうわけだということを開きましたら、やはり年齢が非常に多いというわけなんでございます。まだ四十五なら非常に、私の知つておる人より見たら、まあ何と言うのですか、緩和されたと言いますか、そういう年齢だと思うのですが、私の知つているのはもつと若い人なんです。而も非常にまじめによく働く人であるのだけれども、たまたま俸給が多いという意味において、年齢が多いということでやめさせられようとしたわけなんでございます。それからもう一人は共稼ぎであるが故にやめてくれと言われたのでございます。なぜその人は共稼ぎをしなければならなかつたか、これは非常に御主人の俸給だけでは赤字の家計をやり繰りできない状態であつたために働らいておるわけなんでございます。で、そういうふうなわけをよく私伺いましたために教育委員会のほうに申上げたら、教育委員会のほうでも、そういうことだつたか、それはちつとも知らなかつたが、一応校長のほうによく言つて上げようというような温かい気持で以て校長のほうに言われましたために、校長もまあ辞職勧告を引つ込められたような例がありまして、その二人の女教員は非常に喜ばれまして今明るい気持で楽しく働らいておるということをお手紙にも頂いたわけでございます。そこで私は年齢が多いというのはやはり俸給が嵩んでおるから、その人を一人やめさせれば若い人をたくさん入れることができるというようなことや、そういうようなことがいろいろ関連されてあるのと、それからもう一つ、校長を動かすのは校長自体の考え方じや私ないと思うのです。村のいろいろ、ボスと言いますか、そういつたような人のいろいろな弾圧があるわけなんです。それで校長でもいや応なしにそういつたようなことを言わざるを得ない状況になつて行くという面も私はそのときに知ることができたのです。いろいろなことがこんがらがつて、結局はそういう弱い女教員の面にしわが寄つて行くという現状であると思いますが、やはり私はこういうことは正しくない、もう女が四十二ぐらいから本当に活躍できる年齢じやないかと思うのです。それまではまだ子供も小さいのですし、やはり家庭婦人としての子供の瞬けもしなければなりませんし、本当に女が外に出て働く年齢といえば四十過ぎてからでなければならないと思うのです。そういつたような年齢になつておる人がやはり職をやめなければならないということは非常に私不当だと思いますので、どうぞそのことを御考慮にお入れ頂きまして女教員の上に温かい気持を入れて頂きたいと思うのでございます。

田中啓一自由党

○田中啓一君 私も実は高田さんから資料を頂きまして拝見し、又今御質問があり、且つ又長谷部さんのああいつた御意見もございまして、大変女の人が、女房が四十過ぎたから言うのではないのですけれども、私も非常にその辺の女の人の価値と言いますか、非常に私は認めるわけであります。それから私が副知事をやつておりました当時はまだ教育委員会ができませんで一生懸命になつて女の校長さんを三人ばかり県内で初めて作つた実は経験がございました。まあその後発展することを大いに祈つていたわけなんです。今も続いておるわけでありますが発展は余りしておりません。そういうわけで、それも、私は女の人の四十、五十あたりですね。本当に世の中の酸いも甘いも、いろいろな、実は私は校長さんにしたのは、皆子持ちの人ばかりしたわけなんです。非常に教育上いいことだと実は思う。さりとてまあ一方いろいろ人員を整理しなければならんということもございますので、これはまあ恐らく全国的に見ればなくても、地方的に見ればあるということじやないかと思うのでありますが、その辺を私実はよく実情を調べたわけではございませんのですけれども、まああるからこういうことが出て来るのだろうと思うのでありますが、そういう際にやはり私はどうも余り教育者として、偏向教育のことをこの際持ち出すのじやありませんけれども、そうじやなくて、本当にどうも男女にかかわらず能力のないような人が相当あるのじやなかろうか。御承知のようにまあ終戦後非常に教育者が足らんものでありますから、無理々々どんな人でも頭を揃えてというような時代もありました。私どもの時代がまさにそれであつたのであります。でありますから、そういうような人を定員の都合上というような理由でやめて頂くというようなふうには、今日のいろいろな諸般の、公務員法その他で行かないものかどうか。どうも今の女の先生惜しいと私は思うのですよ、教育上。皆ではないかも知れませんが、相当惜しい人があるのじやないか。どうも年齢だとか、亭主と二人おるとか、そうした外形的な基準でやられておるわけです。そういうことでやられるならば、今私が申したこともやれんこともなかろうかというような実は気がしておるわけでありまして、その辺の一遍御所見をお伺いをしたいと思うのです。教育局長のほうから。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 只今の御意見御尤もに存ずる次第でございます。相当年輩の人が本当に教育者として値打ちがありまして子供を教育する場合にも非常に適当であるとかようなことはあるかと存じます。ただこれは只今お話がございましたけれども、先ほどからお話が出ております通りに公務員法上の問題ではないのでございまして公務員法としましては先ほどお話がありましたが、地方公務員法第二十八条というものがございましてこれにはちやんとその規定が、その規定によりまして身分は一応保障されておるわけであります。意に反してはこれは免職はできないわけであります。そこでいろいろまあ地方といたしましては財政上の都合もございましようし、いろいろな問題もございまして、まあこれは文部省といたしましては一々の事情はよくわかりませんが、退職勧告が行われておるということでございます。その退職勧告の一つの標準として、まあ年齢が取上げられる、或いは又共稼ぎであるというような理由で、かようなことを言つているわけであります。地方といたしましても今お話のように個人の能力ということに重点を置かなければならんということは当然わかつておるはずでありますから、その辺は十分考えられておることと考えます。併しながら、ほかに何か要請がございましてそういうふうな一応の何かの標準がなければ勧告がしにくいというような点でさような線が引かれたのではないかと想像いたすわけであります。個々の問題につきましては、先ほどお話がございましたようにいろいろ本人の事情がありまして、恐らく地方の教育委員会で適当な考慮が払われておるのではないか、かように考える次第でございます。まあ只今お話でございましたが、これはまあ法律上の問題でなくて事実上の取扱いの問題、かように考える次第でございまして地方におきましても恐らくまあそういう考慮が払われておるのではないか、かように考える次第であります。

田中啓一自由党

○田中啓一君 これを見ますと、もう如何にも各県が同じようなことをやつておるやにも見える。そうしますと、こういうふうにあつちでもこつちでも同じことをやつておるというのは、どこかこういうふうにしたらどうだというような方針の出所でもあるような気もすることになるのでありまして、余り気を廻すということになるかも知れませんが、そういうようなことはござんせんね。つまり、私の言うのは遠廻しに妙なことを言わんでも、とうに文部省あたりでもこうでもしたらどうだということを言つておるわけでもないのでございましようね。その点を一つ。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 田中委員のおつしやる通り、そういうような画一的な何はやつておりません。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 政府の緊縮政策で予算が非常に窮迫化し耐乏生活を今いろいろと言つているけれども、現実に平衡交付金或いは地方税制、こういつた関連で都道府県の収入が非常にまちまちだ、こういつた関連から都道府県の財政というものが非常に凹凸を来している、これば明確に言つて先ほどいろいろと調整されると言つておりますけれども、結局現在までの赤字を何とか清算しなければ財政というものの見通しが立たんということになれば、結局勢い都道府県の財政の中で一番弱い点はどこだということになるのであります。都道府県の一番弱いというところはどこだということになると、やはり残念がなら、教育を尊重していると言つても、結局根本的に教育予算の削減ということが一番手収早いということになるわけであります。  これは県会なんかにおいても結局明年に選挙を控えるということになると事業費の削減は非常にむずかしいことになる、ということになれば、やはり教育費というものを削減するということは、みんなこれは遺憾と思いつつもそういうほうに持つて行つているわけだ、ということになれば、結局その弱い吐け口で又どこへ来るかということになると、教育の中の最も弱いところに来ている。それがやはり高給者及び女先生。但し理由がなくちやいかんので、共稼ぎとかいろいろな方法でこれを理由付けて来ているわけでありますが、根本的にはやはり平衡交付金なり或いは半額国庫負担といつた問題のやはり財政的な措置が根本的には私は起因していると思うのであります。  そこでこの問題をここで御質問申上げても仕方がないのですが、先ず根本的の在り方を指摘して置くと共に、文部省としては先ほど来いろいろと言われているのですが、勧告という、校長さんなり村の教育委員会なり町の教育委員会から来る勧告を、これを緒方さんなんかは非常に軽く視ている。ところが或る地域の学校のうち、特定の人に対してあなたやめたらどうですかという勧告は、これは死刑の勧告に近いのですよ、これは。やはりそれを言われた人は、よほど財産があるという人は別でありますが、まあ共稼ぎでも子供を教育しているなり或いは病弱な自分の子供なり或いは老婆を抱えているという人は、やはり余り財政的な余裕がないわけだ。ということになれば、あなたやめなさいというと、先生がたまじめでありますから、がくんと来るのです。そういうことが最近全国的に漸次数が殖えつつあるのじやないかということを見直すことができんのであります。そういう点から考えて死刑の宣告ということは少し大きい言葉であるけれども、併し本当に先生にとつては愕然たることで、単に二十八条だけの問題でなくして、日本の教育行政の基本をなす問題として、これは先ほど荒木委員も言つておりましたが、こういつた問題を、こういつた具体的な勧告という問題を文部省は至急に調査して、つまり法的に問題があつたとしたらば法的についての解釈を文部省が下すなりして、そういうふうな女教員のみを対象とするような行政整理なり或いは配置転換なりということは工合いが悪いというふうな点において私は文部省のほうから積極的にやることが日本の教育を明るくすることは勿論だと思うのです。そういう点で私は言わずもがなのことを言つておるかも知れませんが、とにかく今までの見たところ割合に勧告というふうな問題を軽く視ておるというふうな傾向があるのではないか。そういうものではない、本人にとつては非常に重要なる問題であるし、全国の女教師にとつては他山の石である。頂門の一針である。私どもは重視しておるのは当然だと思う。そういうふうな観点で日本の教育行政を大きく司つておる全国の女教師に対して、やはり文教政策を明白にして行かなければならん。そういう観点で、文部政務次官の御見当で、それに対する今後の施策をもう少し全国の女教師に明るい見込みを与えるという意味で一つお答えを願いたいと思う、通り一遍ではなくして。

福井勇自由党文部政務次官

○政府委員(福井勇君) 先ほどから各委員諸賢に数回述べておりまするように、女子なるが故に馘首するということは絶対に適当でございません。この点については繰返し繰返し文部省としてはそういうふうに考えておることを申上げておきたいと思います。それからまあ十分御承知の教育委員会に権限がありまするので、まあ一般的な勧告、助言というようなことについては先刻来申上げましたように十分考慮いたしまして、たお各委員からも御指摘並びに御指示がありました、不当な状態があつたということはよく調査して、この委員会に報告せよというふうなことについては、その処置をとるように取計いたいと思つております。決して私通り一遍、私が答弁さして頂く前に、通り一遍という精神は少しも持つておらん、私としては精一ぱいお答えしておるつもりでありますから、その点は一つ御了承を願つておきたいと思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 これは緒方局長からやつぱり具体的にこの問題をどういうふうに処理して行くかどうかというお答えを聞きたいと思います。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 先ほどお話のございましたような地方の財政の状況等は極めて複雑でございまするし、それからまあ全体的に申しますと、非常に窮迫しておると思います。さような点からいたしまして恐らくその人員整理が行われるとすれば原因があるということもお話の通りだと思います。ただここで御参考に申上げておきたいと思いますることは、教員につきましては先ほども御説明いたしましたように、二十九年度につきましては増員を見込んでおるような予算措置をいたしております。ところがほかの一般地方公務員につきましては、それぞれすでに御承知と思いますが、率がきまりまして整理率が出ております。それによつて地方の財政計画も立たれる、その点から申しますというと、予算的には教職員のほうが厚く措置される、かように申上げていいと思います。ただそれにもかかわらず事実退職勧告があるとすれば、これはまあ個々の地方団体のやはり財政状況が一番大きなものである。それに対しまして私どもとして文部省といたしまして将来考えなければならんことは、やはり成るべく予算措置を厚くしまして、そうして職員の定数を確保して行きたい、こういうことに努力して行かなければならんと思います。当面の問題といたしましては、まだ私どものほうでよく地方の実情もわかりませんので何とも申上げかねますけれども、先ほど政務次官からもお答えがありましたように、漸次調査をいたしまして、よく事態をはつきりさした上で、どういう点に原因があるかということについてもはつきりさして行きたいと、かように考こんております。ただ各地方団体におきまする人事のやり繰りそのものにつきましては文部省としましては、これにつきましていろいろと直接指図をすると申しますか、何か関与いたしますことは、これはやはり今の教育の地方分権制度の上から申しまして適当でないと考えますので、やはりこれは人事でございますので、各人事のやり繰りそのものにつきましては各任命権者が責任を持つてやる、かように考える次第でございます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 随分通り一偏で、血が通つてないような答弁で不満なんだが、この教育二法案はあなたがた熱心にやられることは結構ですよ。併しあなたがたは飽までも文部省は全国の教育の行政をとにかく一応どうしようかということを考えておられるのだから、少くとも末端の教育実態というものはどうなつておるか、権限の問題でなくして国の教育というものに対して文部省が一体どう把握しておるかということを抜きにして文部省の存在というものはないと思う。今まるで文部省で言つたら思想局みたいになつておる。教育の実態は全部これから調べる、こういうことになつておるからこうやります。併しそれでは相済まんと思う。私はもう一偏ここで端的に申上げますが、結局財政規模がだんだん縮小して財政が困難になつて来た、それを弱いところに向けた糊塗策ではこういう問題が解決できる問題ではないというのだ。  それからもう一点は、学校に男の教師が必要であると共に女教師が必要であるということを認めるならば、これはやはり基本的には同等の立場というものをやはり我々確保しなければいかん。その中で実質的に市町村財政というものとの総合の中においてやるということになるならば、或る特定地域の中において、年齢が四十越しておつたからこういうふうな先生がたにやめてもらうような、そういうふうな個々ばらくな傾向が出て来た場合には、文部省はやはりそれに対する見解を発表しなければいかん。私はやはり教育の重要な問題であつて、これから女の人で先生になろうとする人が、何かあるというと、口の先では教育を尊重していると言いながら、何かというと女の人を上げて置きながら、いざとなるというと、女の先生なり、そういつた先生を粗末にする、こういうようなやはり考え方というものは、これから若い女教師になろうという人が皆そういうふうな気分を持つて来るとするならばこれは私は困ると思う。実際問題としてそういう点で、ここで苦言を幾ら言つても仕様がないので、もう少し私はあとでこの問題については、高田さんなり荒木さんの言つたと同じような、或いはその他の諸先生がたの言つたと同じように、具体的にこの問題の重点について至急に文部省のほうとして調査して、そうしてこれに対する具体的な事例に対して今後ひどい例が、それぞれの理由があればそれぞれの理由の立場においてそれぞれ教育委員会でやられるが、とにかくひどいような例があると我々は確認しておるので、そういう具体的な例について至急調査して文部省として、それに対する省内の取扱いを一つ考えてもらいたいと思う。これは偶発的な問題でなくして、昨年、一昨年山梨県なんかにも随分大きな問題があつた問題なんです。そういう点で一つお願いしたいと思う。  それともう一つ文部省がやろうと思えば、調査という方法で都道府県に対して強制勧告で退職なり或いはそれを受けないと言つてやめさしたような具体的な例があつたような場合には、これを至急調査して報告してもらいたい、そういうふうなことだけでも至急にやつて、それについて一応特記すべき点は特記してもらつて資料を私たちのほうへ出してもらいたいと思う。これは一つ局長に頼んでおくが、局長はできるかできないか、やつてもらいたい、答えてもらいたい。これは調査することは文部省の権限だからね。調査報告を求めるということは、それをもつと具体的にやつてもらいたい。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 先ほどお答えいたしましたように、調査いたしますと答えましたが。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 だからそれをどういうふうにやつて行くか。確信を持つて言つてもらいたい。あなた血が通つてないよ。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 調査いたします。ただ急に調査しろと今言われてもなかなかむずかしい。調査はいたします。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 調査するだけじやだめだよ。報告をしてくれるね、必ず具体的に最近において。幾日くらいかかるか、それを私は聞いておるのです。あなた方は失礼だけれども、大至急やつてもらいたい。

緒方信一文部省初等中等教育局長

○政府委員(緒方信一君) 速やかに調査いたします。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 調査するつて、そのまま消えて行つたのでは困るから。

剱木亨弘自由党

○剱木亨弘君 この問題は非常に重要な問題でございます。なお又高田委員から質問されましたように、なお大蔵当局もおいでを願うことにしておりますが、文部省から調査もして頂くことにいたしまして、一応今日はここで打切つて又別の機会にこの問題を取上げることといたしましてれあとにまだ決議があるので一つこの辺でこの問題を打切つてもらいたいと思います。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今劒木さんの御意見のように、この問題はこの程度で今日は打切りまして次の問題に移つたらどうかという御意見でございますが、どうでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議がなければ女教員の馘首問題については一応本日は質疑を打切ります。ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕   —————————————

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をつけて下さい。  理事会に付託されました証人喚問についてお諮りいたします。只今当委員会において審査中であります義務教育諸学校における教育の政府的中立の確保に関する法律案及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案について先般文部省当局から提出した資料、偏向教育の事例に関して、理事会において偏向教育の事例二十四のうち九件を選定し、三十二名を証人として出頭を求めることにいたしました。お手許に配付してございますので朗読を省略いたしまして速記録に掲載することにいたします。さよう取計らつてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議ないようでありますからさよう取計らいます。  本日はこの程度で散会いたします。    午後四時二十五分散会

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