文部委員会 閉会後第12号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/09/18
会議録
○委員長(堀末治君) それではこれから文部委員会を開催いたします。 本日は大学教育に関する件を議題といたします。先ず文部当局から新制大学の制度、大学院、短期大学等の現状について一般的な説明を聞くと共に、我が国の大学のあり方等について文部当局の御方針をお聞きいたしたいと存じます。
○説明員(稲田清助君) 只今委員長からお指図がありました点につきまして一応概略申上げたいと存じております。 現在我が国の高等教育機関は申すまでもなく大学と大学の一種でありますところの短期大学と、この二つで成り立つておるわけでありまして、大学はすでにその数二百二十七校に及んでおります。短期大学は二百五十一校であります。大学二百二十七校のうち七十二校が国立で、三十四校が公立、私立は百二十一校ということになつております。短期大学につきましては二百五十一校のうち、国立が十七校、公立が四十一校、私立が百九十三校であります。そのうち大学で夜間の学部を持つておりますものが三十八校ございます。短期大学のうちで夜間のものが四十七校ございます。かくのごとく大学二百二十七校、短期大学二百五十一校でございましたけれども、戦前戦中戦後にかけての前の制度におきまするいわゆる高等教育機関である大学、高等専門学校の総数は六百五十五校であつたのであります。元の六百五十五校を今申しましたような二百二十七校及び二百五十一の新らしい学校に再編成したということになつております。 かくのごとく大学の数は非常に多いのでございますけれども、制度上私立のの大学につきましてはいわゆる自由設立主義と申しますか、一定の基準に合しましたものは基準に照らして大学設置審議会で合格いたしましたものにつきましては文部大臣が認可をする、こういう方針をとつております。従いまして今までにも又将来にかけましても、私立で十分な用意を持つて設立を希望せられる向きにつきましては、国は別に何らの制限を加えることなく認めるのが現在の方針でございます。国立につきまして国として特別に建てなければならんというような強い理由のありますときに限つて新設或いは拡張ということを考慮して参りましたし、又将来もその方針でおるわけであります。そうして現在国立につきましては大体学生数について申しますると、全体の大学の入学定員が約十二万であります。そのうち国立の入学定員は五万足らずでございます。五万足らずの入学定員のうち二万三千は義務教育職員の養成の学部であります。五万のうちから二万三千を引きました残りの半数以上は理工系の学部になつております。あとが法文系の学部になつております。かように義務教育の養成は国でいたすほかはないのでありますので、約半分はその施設に充てております。更に理工系の学部は一般の私立といたしましてなかな運営しにくいのでありますので、この点は特に国が従来とも又将来かけて力を入れる部門であるわけであります。それから法経関係は従来の七帝大に相当いたしますような歴史のありまする法経学部、これは大学院を頂き、法経関係の研究の中心となつておりますものはそのまま将来かけて充実いたしております。更に法経の残りは地方におきまして私立の大学が非常に少い情勢から、地方において要望が強いため地方に経済学部を経営いたしました。或いは文理学部中そうした教育を行うというような状況になつておるわけでございます。従いまして国といたしましては、現在までの段階といたしましては、新らしい制度に則つて設立いたしました大学の内容の充実という点に努めておるわけであります。国の学校が戦災のためその建物、設備の六割を失いまして、だんだん皆さんの御尽力によつて復興して参りました。その戦災を受けました部分もすでに六割以上は回復して参つております。なお、まだその施設において随分不完全な状況がございます。 それから教員につきましては、特に新制大学以来国公私立を通じて文部省が大学設置審議会を通じて厳重に教員の資格について審査をして参りました。ところが昨年あたりになりますと、国公私立を通じて相当有力な教授陣容が各大学に揃いましたので、大学設置審議会において再審査いたしました結果、もう大学に任せる、教員の資格審査をしないというものが大体大部分であります。そういうふうに新らしい大学がもうすでに創立以来時が経つて参りまして、教授、設備その他大分充実して参りました。それに学年進行の結果卒業化を出しました大学の中で大学院を新たに設置したものがあります。大学院では御承知のように博士課程と修士課程とで成立つております。修士が二年、上三年が博士、全部で五十単位を修得する大学院の設立につきましては、やはり大学設置審議会におきまして非常に慎重に審査をいたしまして、教授力、設備の十分なものに限つて認可をいたしておるような次第でございます。大学院は国立におきまして十二設けております。国立の大学院は修士課程と博士課程とを共に置く予定でおるわけであります。公立につきましては四校、私立につきましては三十校、計四十六大学が大学院を持つておるわけであります。 国立の大学院の学生定員は三千人、それから公立の大学院の学生定員が二百九十九人、私立の学生定員が三千九百人、合せまして七千二百人というものが大学院の定員になつております。 大学院の卒業生は将来大学の先生とか或いは研究所の研究員とか学問研究に従来する人の養成機関として運営されておるような次第でございます。 更にこの短期大学でございますが、短期大学につきましては、御承知のように六三三四の一本コースの学校制度ができましたあとで出て参りましたものでございます。これについて従来の高等専門学校が四年の大学になろうといたしまして、大学設置審議会の審査を受けましたが、なかなか合格しがたいものが多数出たのであります。それから又審査にも及び得ないものが相当多数あつたのであります。そこで大学設置審議会から、当時この教育制度をやつておりました教育刷新審議会のほうに四年の大学ばかりでなくて、何かしらん独自の専門教育を行うような、従来の専門学校のような高等教育機関を、終業年限二年程度のものを考えてもらいたいということを建議されたのであります。ところが当時教育刷新審議会におきましては、四年制の大学を作つたばかりであるので、その建議に対しては比較的消極的なお気持であつたのであります。それから又文部省といたしましても、当時司令部の占領下にありましたので、そちらのほうに、是非専門学校のような制度を設けてもらえないかということを要請いたしました。こちらも消極でありました。もつと努力して、四年制大学を確立すべきものだということでなかなか聞かれなかつたのでありますが、まあ両方説得いたしました結果、それでは当分の間修業年限二年、三年の大学を認めてやろう、その名前を短期大学とする、これは将来努力して四年の大学になるべきものなのだということで、学校教育法を改正いたしまして、国会の御審議を得たわけであります。当時衆参両院におきましては、当分の間という字だけ削つて、こういう旧専門学校程度のものを、恒久制度にしろという御意向も強かつたのでありますけれども、当時の情勢から修正ということも非常に困難でありましたのでしようか、結局原案通りできたわけでございます。 その後短期大学の組織におきましても、大学と違つた何か新らしい制度、恒久制度にしてもらいたいという要請が、年々、私立短期大学協会、公立短期大学協会から文部省にも御要求がありました。一面業界あたりでも、もとの専門学校のようなものが欲しいという御意見が、就職の問題等の場合にもしよつ中ありました。そういうような点で短期大学というものにつきましては、文部省として何か研究しなければならないのではないかと考えておりまして、いろいろな点から調査いたしておるわけであります。まだ一つの方針も見出しておりませんけれども、まあ今そういうような状況になつております。 又一面四年大学につきましても、就職等の際に、業界あたりからいろいろ御要望がございまして、新らしい大学が、専門的学力に足りない点がある、或いは基礎的知識が不確実であるというような話もございまして、そういうような点に鑑みまして、現在の一般教育、専門教育で成り立ちます大学のあの教育課程が、あのままでいいかどうかという点につきましては大いに問題でありますので、現在御承知のように、こういう点から大学基準協会が中心になつて研究いたしておりますので、文部省といたしましても、大学基準協会と共に急速にこういう点につきまして、改善すべき点は改善いたしたい、こういう気持でおるわけでございます。 以上極く概略、現状及び経過又今日の一番問題としております点に触れまして、一応申上げた次第であります。
○相馬助治君 先般朝日新聞かにちよつと見えておりましたが、大学に関する試案めいたものの発表があつたようですが、あれは文部省として関知していることでございますか。関知しているとすれば、あれに対する感想を一つ承わりたい。
○説明員(稲田清助君) 朝日新聞の内容を見たわけでありますが、その内容は、短期大学についていろいろ問題点を挙げまして、それらについて文部省が調査しているという点に主点があるようであります。その限りにおきましては事実でございます。別に発表したわけではございませんけれども、先ほども触れましたように、短期大学につきましては各方面から要望がありまして、いろいろ問題点があります。問題点をめぐつて調査いたしておりますのは事実でございます。ただ多少表題等から受けます感じといたしましては、すでに一定の方向を文部省がきめて方針をきめたようにも読めるのでありますけれども、その点はそれほど省内で方針がきまつてない。なお研究の余地がある、こういうような関係に相成つておる次第でございます。
○相馬助治君 現在何かの機関に委嘱して研究させている事実がありますか。又文部省の事務当局として作業を急いでいる面が大学制度についございますか。
○説明員(稲田清助君) いろいろな点があるのでございます。現在文部省の教育問題全般につきまして審議しておられます中央教育審議会、これが大学の問題について特に入学試験の緩和といつたような問題を取上げて先般来小委員会を設けてやつておるわけでございます。ところで、入学試験の緩和ということを突きつめて参りますと、どうも大学の収容力を殖やさなければならないという問題になります。ところが、ただ収容力を殖やしますと、就職の問題にすぐにぶつかる。そうして一体どうしたらいいかという点から論議に入つていかれたようでありますが、その論議が自然従来の専門学校のように、これに短期大学を変えたらいいんじやないかというようなお話に多少入りかけております。これは小委員会としてもまだ結論が出ておりませんので、この問題が一方において進むだろうと思います。 それから一面におきまして、私どもが短期大学関係者及び一般の学識経験者にお集り願いまして、従来この短期大学の教育課程の研究をいたしております。あらゆる面から教育課程の研究をいたしておりますと、その委員会がやはり期せずしもつと根本的に短期大学の目的を明らかにして、独自の性格を持たなければならんのじやないかということで、そちらのほうに自然教育課程審議会のほうへ、それは多少権限逸脱かも知れませんけれども、基本問題に入つて現在論議しておられるような状況でございます。 それから一面、一昨年以来就職問題が非常に問題になりますので、短期大学の関係者とそれから実業方面の関係者とを文部省が仲介いたしまして、いろいろ就職の問題で論議いたしております。ところが、御承のように短期大学卒業生というものは四〇%も就職しないのでございます。ところが又業界では従来の専門学校みたいなものが欲しいのだというお話があつて、それらの点から考えますると、何かしらん短期大学というものについてもつと根本的に考えなければならないんじやないかという話が、そつちの側からも起つて参りました。そういうような次第でいろいろな点からこの問題が取上げられましたのが先般の新聞記事にもなつたものと考えます。
○郡祐一君 今の相馬さんの質疑にも関連しているのですけれども、一般教養と合せて職業教育を授ける。前の専門学校よりもより高い一般教養を身につけるという点、考え方として結構だと思うのですが、今の稲田さんのお話でも就職の点で支障が起つておる。就職率が悪いということを言つておられる。併しながら、私はひとり業界のみならず、私らの県などを見ても、短期大学についての要望が非常に強い。それからその短期大学に進学したい希望を持つている、そういう度合いの学校を要求している者が非常に多い。ところが今のあなたの御説明だと、審議会なぞに頼んではいるけれども、文部省としては何ら結論めいたものに達しておらんというのは甚だ遺憾でありまして、一体そういうような何かしらん一般教養と同時に前の専門学校とは違つた職業教育を施す大学というようなもの、これが必要だという工合に決心はついておるのですか。それすらついておらんのですか。今のような状態で、短期大学をうやむやにしておいたら中途半端なもので就職もできんような卒業生ばかり拵えて非常に教育上面白くないと思う。必要なら必要だという決心を審議会もさることながら文部省自身がつけて行かなければならんと思うのですが、その点はどうですか。
○説明員(稲田清助君) 先ほど申しましたように、当時の文部省として初めて短期大学を作りますときから、できればそういうものを作りたいと考えてできなかつた。その後に占領がとれまして全面的に再検討する時期になりましたので、当然その時期から短期大学という問題は文部省内部におきましても考慮の中にあつた。ところが一遍或る基準を設けましてすでに二百余りの大学というものができておるのでありますから、卒然とある法制の上から変えてしまいまして、又それに急速に乗り替えるということになりますと、二段三段の変革を、そういういわば生き物である大学に及ぼすことも非常に急激な衝動を与えることも如何かと思いまして、その間法制を変えるに先立ちまして現在の大学の目的の中で許される範囲におきまして短期大学基準というものを変えつつあつたわけであります、もうすでに一般大学における一般教育、専門教育の比率とは違つて専門教育を多くするような途も開く、併しこれにも限度がある。或る程度そちらのほうへ現在の大学、短期大学を持つて来て、その次に若し大かたの御賛成を得れば制度改善ということにするのがいいのじやないかという一貫した方角は方角でございますが、漸次段階を経て今日に来たわけでございます。ところが私どもの関係におきましては、只今郡委員のお話のように要請もありますので、そういう専門職業という点に重点を設けた短期大学を作りたいという気持は持つておりまするけれども、又一面現在の短期大学の関係者には、相当慎重論というか消極論もございまして、やはり従来の大学という性質を失いたくないのだという向きも相当ありますので、こちらに対しましては従来しばらく短期大学協議会等とも協議を遂げながら歩調を一にして新らしい方角に向つて行きたい。それには多少時日がかかつても参りましたし、まだ相当これから経緯もあろうかと思います。そういうような次第でございまして、必要は痛感いたしております。一定の方角に向つて進んではおるのでございますが、いろいろ経緯があるのでございます。
○郡祐一君 それで必要は痛感しておられるということはわかります。それから法制上の措置等は別問題としまして、教育は生き物だから慎重にされるということは勿論結構です。併し、預つておる人間は、青年の大事な生き物を預つておるのだから、これのほうが私はもつと大事だと思う。教育全体はあとからにして、それから学校の経営者というか、学校の先生よりも考えてもらわなければいかんのは生徒のことなんでして、それで私は伺いたいのは、必要は痛感しておられると言つておられる。そうすると、一般教養の問題は別として、職業教育の面でどういう点を特にもつと教育内容として充実しなければいけないかという工合にお考えになつておるか、その点伺います。
○説明員(稲田清助君) これは四年制大学と比較の問題でございますけれども、若し短期大学を短期大学として特色を出すといたしますれば、四年制大学が将来の伸びのある人間を作るということであれば、短期大学のほうは身に技術をつけて、直ぐにも役立つ人間を作る。どちらかと申しますれば、四年制大学が広いといえば短期大学のほうが狭い、こういうような点において考えられるんじやないかと思います。例えば、四年制大学を出ました者が設計技術者になるとすれば、短期大学を出ました者が直ぐ現場の監督者になり得る。こういうような狙いがあり得るんじやないかと考えます。
○郡祐一君 そういたしますと、そういう点、今おつしやるような点で教育内容を充実して行かれれば、私は就職という問題もかなり解決できるんじやなかろうかと思うのです。それで現在短期大学の就職率が先ほど四〇%とかおつしやつた。非常に就職率の悪い原因がどこにあるとお考えになりますか。
○説明員(稲田清助君) これは多少言葉が足りませんので、実は短期大学の半分近い数が女子なんでございます。従いましてこれが就職戦線へ出ましてもいろいろな点で不利益であるという点がございます。勿論四〇%というのは就職を希望する者のうちでの四〇%でありますから、女子といえども一応希望しても入れないのであります。そういう点があろうと思います。それからいま一つは、やはり業界において短期大学というものを御理解にならんというか、余りお好きにならんというか、そこに原因があつて、男子につきましてはやはりその業界の求めるところに丁度好適した教育内容でないという遺憾な点があるんじやないかと思います。
○郡祐一君 私は女子の点をお触れになつたが、女子教育として殊に女子が従来の戦前のように国語だとか英語だとかいうような教養を身に付けるのじやなくて、一人立のできる職業を身に付けるだけの教育というか教養というのを持つということが私は今日非常に大事だと思う。そういう意味合でも私は改善された短期大学というようなものが女子教育の上で非常に有意義なものじやなかろうか。それから又その女子の、私は詳しいことは知りませんが、女子が就職を希望するという率は相当高いもんじやないかと思う。それから先ほどあなたの御説明の中に業界等が要望を持つておるということを言われ、而も今は又業界のお気に召さん点があると言われる。だから就職が悪いと思われる。それは短期大学を嫌つてておるのじやなくて、短期大学の教育内容を改めて短期大学の卒業生が役に立つものになれば、私はその点は非常に変つて来ると思う。そういうような意味合いでも急速に短期大学の性格なり内容をお変えになる必要があると思うのと、それから今の女子教育というものについてこの短期大学を内容を改めて行くことが私は必要だと思うが、その点どうお考えになりますか。
○説明員(稲田清助君) 郡委員の前段の点は全くその通りであります。女子につきましても私どもといたしまして十分一つ考えていかなければならん。女子のうちには中学校、小学校の先生になりたい人、或いは幼稚園の保母になりたい人、こういう向きもあります。まあ女子に対しましては恐らく男子に対しまするよりは短期大学の基準等も幅が広いものになると思いますが、まあ女子は女子向きで考えなければならんと思います。
○相馬助治君 郡委員がおつしやつたところでどういうふうに今後大学教育というものを改めて行くかという点に至れば、或いは私と郡さんとの意見が食い違うかも知れませんけれども、現在の短期大学を含めての大学制度に対する疑問並びにこれが改革の要望ということについては郡さんの意見と全く私は同じです。そうしでそれは単に郡委員の意見でなくて、世間一般が今日翹望している意見だと私は思う。従つて稲田局長のお話の中にこういう点が触れてないのですが、どういうことになつておりますか。即ち中央教育審議会というのは法律によつて作られた委員会であつて、文部大臣の最高顧問機関です。従つて文部省が大学教育をこの際抜本的に改革するとするならば、先ず勇気とそれから良識ある準備が必要です。良識ある準備を必要とするならば当然これはそういう中央教育審議会等に積極的に文部大臣に諮問すべきである。こういうことは積極的にせずに、各方面から改革の火の手が上つている、そうして作業が進められているということでは、これはどうも文部当局としてそれをただ見ているのではこれは甚だ遺憾の極みです。で、本日この大学制度についてということで議題に供している理由も、理事会の話合によれば、大学教育の現実を尋ねてこの際立法府の我々としても国家要請に基いて大学の制度を抜本的に考えてみようじやないかという意図を持つているわけなので、どうも立法府の我々すらそこまで考えているのに、文部当局の考え方は甚だどうも勇気に欠けていると思うんですが、私の誤解でしようか、又どんなふうに今なつていますか。
○説明員(稲田清助君) 中央教育審議会に対します問題は中央教育審議会自身の運営の問題でありますが、大体中央教育審議会の今までの運営は御自分でいろいろ問題を見出してそれについて建議して来られた、こういう形をとつております。勿論文部大臣のほうから諮問し得るのであります。で、我々といたしましては中央教育審議会に対しましては文部大臣から学校制度全般に対して意見を問うというもうすでに包括的な諮問があります。従つてそのうちのまあ個々の諮問ということ、今までやらずに、広い諮問に対してどれから中央教育審議会が取上げられるか、その自主的な運営に待つているような形でございます。勿論文部当局において或る切実なことを考えました場合にこちらで諮問することはあり得るのでありますが、さつき申しましたようにすでに期ぜずして中央教育審議会の側から入つて来ましたのは入学試験というような問題から入つて参りましたけれども、今折角小委員を持つて短期大学の問題も御研究中でございますから、形式はともあれ、中央教育審議会において今これを審議しておられる。我々もそれに一緒にいろいろ意見を交換しているような状況でございます。やがて、やがてと申しましてもそう長い先でなく中央教育審議会側の御意向は伺えることと私ども期待しておるわけでございます。
○相馬助治君 入学試験の問題について小委員会を設けてその審議が或る程度進んでおるということも私は聞いております。必ずしもその内容は私どもをして満足せしめるものでないというようなことすらも聞いておるのであります。一方社会的な要請から就職問題を中心にしてそういう委員会というようなのも設けられたのでしよう。一体大学教育の制度というようなものがそうい現象面からの一つ一つの問題の解決という立場から小委員会が幾つも設けられて、そうしてやがて帰納して結論が出てるということも一つの方法ですが、私はむしろ占領政策が終つて新たなる出発をしつつある現在において、もつと基本的な立場から文部省あたりが積極的になつて大学制度というものを考えなかつたら日本の不幸じやないかと、そう思つておるのですが、まあ総括的にそれに対しての御所見を最後に伺つておきます。
○説明員(稲田清助君) 私どもといたしましても今日当初に申上げましたように、今日大学制度全般に対しまして十分調査し、又改善すべき点は急速にその案を立案すべき時期だと痛感いたしております。まあそういうような次第で、今教育課程なり或いは大学基準なり或いはいろいろな関係から又各方面の人をお集まり頂いて、いろいろな方角からその問題の帰結を見出すようにいたしているようなわけでありまして、そこに一つの中心点が見出だし得ましたならば、中央教育審議会のごとき機関がもとよりその所であろうと思いますので、十分御相談いたしまして、時に応じて遅れないように立案いたしたいと考えております。
○安部キミ子君 先ほど相馬先生そのほかの先生方からもいろいろと大学の再検討の段階に入つておる、又文部当局でもいろいろな諮問機関を通してそらのことを国として根本的にやつて行こう、そうした心構えがおありになることは私は最も時宜を得たものだと思いますが、それが制度改革という美名に隠れて七十三もあるという大学のその処理について、目的について、どいうふうなお考えでおやりになるつもりでございましようか。例えばその数が多いから統合するとか格下げをして整理するとかいうふうな考えの下にそういう方向におやりになるんでしようか。その点を伺いたいと思います。
○説明員(稲田清助君) 今七十三と言われましたのは国立大学の問題だと思いますが、七十二の国立大学につきまして更にこれを統合いたしますというような案を現実に持ち合わしておるわけではないのであります。国立大学につきましては十二の大学に大学院を設けております。こういう大学は特別に学問研究というような点につきましての特徴を伸ばして行くように差当り努めて行きたい、それ外以の大学につきましてもそれぞれの特徴を伸ばすことが急務であると考えております。例えば或る工学部は電子工学にその特徴を見出す、或る工学部は醗酵工学にその特徴を見出す、或いは金属というふうに、そういうような特徴を出すことにまあ重点を注いでおるような次第でございます。従来大学がかなり施設がいろいろな地域に分れておりまして、大学の運営としても不便であります。教育的でもありません。又経費もかかります。そういうような点でこの設備の統合ということは従来努力して参りまして相当まあ実現いたしました。ただ現在残つておりますものといたしましては、かなりいろいろな地方的な問題がありまして、これ以上強行することは非常に政治的にも地方問題としても困難なものが残つておるようなわけで、これ以上早急にそういう施設の統合が実現し得るとは考えておりません。それ以外統合というような問題につきましては、例えば研究所もありますとか、或いは余りに細分いたしました学科でありますとかいうような点は、相互協力することによつて更に研究の成果、教育の成果を挙げるというような学部、学科乃至研究所を横に統合するというようなことは幾つかいたしております。それ以外今のお言葉のようにそのまま格下げするとか或いは府県に亘つて一つにしてしまうとかいうような案は持ち合せていないのであります。
○安部キミ子君 今の御説明で、そういう御意見がないということはわかりましたが、実は地方の大学を廻つてみまして、旧制の帝大といいますか、そういうふうな学校の設備というものと、それから、実際大学で教育されている生徒の実力というものは余りにかけ離れた形になつているので、今日就職の問題などにいたしましても地方大学の人たちは困つているのが実情であります。従いましてこういうところはどういう原因からなつたかということか考えてみますと、いろいろな原因がありましようが、文部当局の地方大学に対する予算の配分のし方そのものにも差別がすでにある、旧制の帝大を重く見て地方の大学は予算でも同じ研究費にしましてもそれから旅費にしましても、単価のそのものの差ができている、こういうふうなことが言われておりますので、これでは実際でき上つたものに差がついて来て、日経連や経団連あたりが就職の要望を大学に持ち込んで来ても、これは到底解決できない問題だと思いますが、これらの問題について一体地方の大学と旧制の帝大の予算というような比重ですね、予算の比重について一つの例を上げて説明して頂きたいのです。今私が申したいの旅費の問題ですが、これはどういうふうになつていますか、単価等御説明頂けませんか。
○説明員(稲田清助君) 旧帝大から成り立つております大学とその他の大学に対しまして軽重或いは特別な差別とうことを私どもは刑に意図的に考えているわけではないのであります。併しながら大学院を置いておりますような大学につきまして或いは多くの附置研究所を抱いておりますような大学に対しまして研究用の機械設備の予算を特別に組むとか、或いは特別な図書を充実するとか、或いは自然研究費の単価が高いとか、これはまあことの自然から出て参ることだと思つております。それ以外の大学につきましては年年御審査頂きます予算において御了解頂いておりますように、一般の学生の教育用の機械機具或いは設備或いは図書というようなものは、これはむしろそれ以外の大学にそういう費用においのて充実を期しております。特別の学術研究用の高価な機械を買うというようなことはさつき申上げましたような大学院の大学に集中しておるわけであります。自然金額におきましてどちらの機械の金額が多いか申しますると、高価な研究用の機械を買う大学院の大学のほうが比較的多いかと思います。旅費の単価につきましては別にいずれの大学をとりましても教官について差別はございません。
○安部キミ子君 今研究用に要する予算は多くやつてあるという御説明のように承わりましたが、併しそれは大学院を設置してあるところはそのように別個に予算お組みになつて同じ講座の場合は地方の大学も旧帝大の大学も同じように私は組まれなきやならないんじやないかと思いますが、その点はどうなつておりますか。
○説明員(稲田清助君) 七十二の大学をすべて同じ性格、同じ目的を持つといたしますならば、これは国立大学として、これはまあいろいろ御意見もございましようけれども、或いは多過ぎるという論も成り立ち得ると思うのでございます。七十二の大学のうちにそれぞれの大学がそれぞれの特色を持つ、その特色を持つ点を生ぜしめるというので七十二の大学を国が持つている利益があるのじやないか。或いは御意見と違うかもしれません。従いまして特殊の研究ということを努力しておられる大学につきましてはその研究を生ぜしめるためにずいふん私どもは努力いたします。例えば東北大学金属材料研究という点に特色がありますれば、五千万円もかかるような圧延機をここに備えまして世界のその方面の水準に遅れないようなことをいたします。こういう点をすべての大学に万遍なく考えるということは私どもとしてこれは考え得られない。その他の大学につきまして当面の急務といたしますことは、学生が教授を受けます場合のいろいろな実験実習の施設が乏しい。これにつきましても年々御審議によります予算においても年々増加して頂いておりまして、漸次充実いたしております。新らしい大学につきましては私どもといたしましては学生用の図書であるとか或いは教育用の機械器具、こういうものを第一の急務として考えておるような次第であります。従いまして計上せられております予算の金額の比率等をもちまして私どもの熱意なり或いは大学に対しまする軽重の差ということをお測り頂きますことは私どもといたしまして多少つらく考えられるわけでございます。
○安部キミ子君 今のお話だと、そのような差別はしない、根本原則としてはしないというような御意向のように思いますが、併し実際大学を見てみますと、地方大学と旧帝大とは全く設備にいたしましても、先生の質にいたしましても、又生徒の内容にいたしましても、いいのは皆旧制の帝大へ入りたがる。学校のよくできるのは皆そういうふうに望みます。でございますので、そういう差別のある学校から出て来た学校は自然差別があるように育てられて社会へ送られる。こういうことになれば幾らこのままの形で何年経過しても私は学の均等ということはできないと思うのです。それで今後文部省は地方の大学を育成するという強いお考えがおありになつて、どのような考えでこれをなさろうとしておいでになりますか、その点をお伺いいたします。
○説明員(稲田清助君) 地方の大学が随分問題を包蔵いたしております。根本的には従来の専門学校、高等学校程度、三年の修業年限を収容いたしまするあの校舎敷地でございます。文教施設費、年々御審議頂きます予算におきまして、こうした点を新制大学としてふさわしい基準に引上げまする努力を年年いたしておる。全額から言えばこういう点が非常に大きな点であろうと存じます。それから次に教授陳容の充実、これも従来の専門学校程度の定員を引直しまして大学といたしておりまするけれども、年々多少なりとも専門教官の充実というような点につきまして、それぞれ学科、学部に応ずる教授力の充実ということは考えております。更に先ほど申しましたように、図書費或いは機械器具、備品費というような点につきましては、得に設備の乏しい地方大学に重点を置いて、これはそちらにむしろ重点を置いて、年々まあ設備いたしておる。とにかく地方の各大学が大学として、教育機関として十分な条件に一日も早く到達せしめるということが私どもの努めであると考えておりまして、その点は努力いたしております。
○安部キミ子君 今後大学の管理法を従来のような行き方でおやりになるつもりでございますか。それとも又別な考え方を持つておいでになりますか、御説明願いたいと思います。
○説明員(稲田清助君) 国立大学管理法、公立大学管理法は、御承知のように三会期に互りまする国会の御審議に継続御審査を願いまして、その結果、審議未了になつて取下げた形でございます。従いましてあのままの案をもう一遍国会にそのまま御審議願うということもまあ如何かと考えます。さりとて現在別の案を用意いたしておるわけではないのであります。この点につきましては、これは中央教育審議会に諮問という形で、ああいうまあ大学の管理に関しまする根本原則をどういうふうにしたらいいかということを伺つております。中央教育審議会におきましては、小委員会を何回か継続御審議中でありますけれども、まだ結論に到達してないのであります。中央教育審議会におきまして、何らかの結論が出ますれば、それを重要な参考といたしまして、文部省といたしましては提案するかどうかを決定いたしたいと思います。
○竹下豐次君 審議会のほうに大学制度の問題のみならず一般的な諮問をするというお話でありますが、いつ御諮問になりましたか。
○説明員(稲田清助君) 中央教育審議会が成立いたしました昨年の春だと思いますが、岡野文部大臣でございます。
○竹下豐次君 そうすると、審議会ではほかの学校の問題は別として、大学の制度の問題について審議の状態はどの程度に進んでおりますか、御存じありませんか。
○説明員(稲田清助君) 一つは只今あちらにお答え申しました大学の管理の根本機構をどうするかという委員会が一つありまして、これがもう数回或いは十回くらいですか、審議をされまして、まだ審議中でございます。それからいま一つは、大学の入学問題、入学の問題と申しましても、高等学校と大学との関連と申しますか、或いは大学の数或いは収容量というような面を特別に取上げております委員会が一つありまして、これが数回御審議があつて、最近はこれが短期大学の問題に集中しておられるというような状況でございます。現在大学の問題につきましては、総会においていろいろ争論はございましたが、そういうような状況、それから昨年委員会で御審議上願いました医学制度の改革の問題或いは又これは法律になりませんでしたけれども、進学適性検査をやめるというような問題、或いは免許法の改正という教員養成の問題、こういう点につきましては、そのたびごとにこれは文書ではありませんけれども、口頭を以て御意向を伺つて、その御意向に基いて立法をいたして参つております。大学に関連いたしましてはこのくらいのことでございます。
○竹下豐次君 それぞれやはり審議会でもつて分科会といいますか、小委員会といいますか、そういうものを拵えておやりになつておる。そうしますと大学の制度の問題などにつきましても、もう、年半たつておるわけでありますから、相当に進んでなければならないはずだと思うのです。併しなかなか重大な問題でありますから、早急に意見をきめということも、これは文部省のみならず、審議会においてもできかねることであろうとも察せられますけれども、併しこれが今の制度のままでいいとして、これを充実して行くのだということならば別でありますが併し制度から変えて行かなければならないという空気が今や相当世間には強いのじやないかと思います。その前提の下に考えるということを余りゆつくりしておればますます制度の改正が困難になつて行くのじやないか。これは経済的の理由もありましようし、又地方の大学などにもいろいろ手を着けるというようなことになりますと、地方的な政治事情というものも絡まりまして、延びれど延びるほど改革がしにくいのじやないか、私などは非常に早くやはり急いでやつて頂かなければならん迫つた問題だと、かように考えております。これはまあお話を承わりますというと、一年半前に諮問されたことについて、極端に言えば進んでいないのだ、文部省のほうでも余り催促がましいことをおつしやるわけにはいかない事情もあるでしようと思いますけれども、まあそれも催促のしようもあるわけでありますが、そういうことも伴つておるものだから、その点に従わなければならないでしようが、それから文部省のお立場としましては、もとの文部省と違いまして、近頃の文部省は非常に力が弱くなつております。教育二法案がいろいろ審議されてれるときに最も言われておつたことでありまして、殆んど無力になつておる。これはまあ、文部大臣が悪いとか局長がどうとか次官がどうとかいう問題ではありませんで、制度から見てそういうことになつておる。いろいろ世間に対する気がねが多過ぎるのじやないか、少し乗り出して行かれると、それは逆行だ、干渉だという非難が一部から非常に強く、それに恐れ過ぎておられるような空気が文部省にあるのじやないかと、こう思います。違つた諮問機関の例を申しますと、例えば地方制度の問題、地方財政の問題とかいうような問題についても機関があります。審議会があります。そういうところではどういう審議のし方をしているかと申しますると、まあ詳しく私知りませんけれども、大方いつ頃までには委員会で見当を付けよう、審議会で見当を付けようという一応の期限を切つて、そうして答申しておられるように思います。そこに不完全な答申ができて来るかも知れません。とにかくそういうやり方があるのです。政府のほうでも審議会に対してこの問題を非常に急ぐから大方いつ頃までに何とかまとめてもらえないだろうかという相談をなさつておることもこれは各種の審議会であるのであります。そうでもしなけりや、ただ諮問しておいたから待つておる、そうして気がねをしておられましては、これはいつになるかわからない。非常にこれはむずかしい問題であるだけに審議会でも答申が遅れ勝ちの問題であります。併し文部省としては審議会を抜かして勝手におきめになることは、これはちよつとできないだろうと思つております。この際は私はどうしてもあなたのほうで無遠慮に或る程度少し乗り出してもらつて答申をはつきり、一日も早くと言いたいのですが、私はあなたのほうの手に入るように促進してもらうことが必要じやないか。現行の制度において教員の就職問題がどうだとか、かれこれ問題もたくさんありますが、併しもう私としてやはり一番急がなければならない問題は制度をどうするかということが一番大きな問題である。ほかの問題はそれに伴つてやはり一緒に考えなければいけない問題かと思います。まあ私はかように考えておるのですが、何かそういうふうに、もう少し急いで頂く方法はお考えになつておりませんでしようか。
○説明員(稲田清助君) 只今お感じの点は、大学に関します点につきましては、私関係者といたしまして全くそれと同じように心配もし、焦慮も感じておるわけであります。まあ包括的な諮問を委員会に対しまして昨年されました。その後委員会も会議のたびに非常に熱心に御論議があるのでありますけれども、何と申しましても委員会を開かれる回数がいろいろな制約がありまして非常に少い。それから大体委員会の討議を拝見いたしておりますると、教育制度を一貫的に、何と申しますか。下のほうから、初級のほうから審議しようというようなお、打ちがあるのじやないかと窺われるのであります。そこへいろいろ医学制度であるとか免許問題ですとか、私のほうで急ぐ問題がありますときに、むしろ割り込んでお願いして参つておるようなわけであります。大学につきましても漸く大学というような問題についていろいろ御審議を始められたような恰好であります。成るべく御審議を急いで頂きたいという点につきましては仰せられる通り念願しております。十分一つ大臣、次官等とも御相談申上げまして、この上とも促進して頂きたいと思つております。
○竹下豐次君 ほかの審議会よりも私はあなたのほうの審議会というのは取扱いにくいという言葉は語弊がありますが、非常にむずかしいと思つておるのです。早い話がそのほうの専門家が相当にたくさん集つておられますし、意見も非常にまちまちで而も強い御意見が多いのだろうと思います。それをただあなたがたがやあやあとおつしやつてみたところでどうにもしようがないだろうと思つておりますけれども、それだけやはり十分決心をもつてやつて頂かなければ、これはもうとてもいつまでたつてもきまりません。もう天野さんが大臣のときにこの問題についてちよつとまあ案みたいなものを非公式にお示しになつたことがありましたけれども、いろいろな問題がありましたですね。あれがきつかけになつて私は文部省で相当に審議会あたりを通じていろいろ御研究になつて、それでおやりになるだろうと思つておりましたけれども、まあその後相当の期間はたつたけれども、さつぱり見えないのですね。実は私らとして非常にあせつた気分で今待つておるわけであります。まあそういうふうに考えますので、幸いこの委員会でも非常にこの問題を心配しておられる委員の各位もたくさんおられます。私も特に非常にこの問題は心配いたしておりますから……。
○吉田萬次君 国立大学と公立大学との問題でございまするが、国立大学は従来のいわゆる官立の大学というものがそのまま存続しておるもの或いは専門学校が大学に昇格したものは、内容も非常に充実しておるし又立派になつておりまするが、或いは合併せられて適当な方法によつて継続してその成果というものが挙つておるということは認められまするけれども、併しながら公立の大学というものが戦後急増せられて、たくさんな公立大学ができて参りました。この公立大学の素質というものにおいては、その内容の設備ということはまあとにかくといたしまして、非常に劣つておるように考えます。それから又公立大学というものは、経営の主体というものが各府県にある関係上、内容が極めて貧弱なものが多くて、作ることは作つたけれども、併しその運営において完全なる成果を挙げる運営ができ得ないというようなところが相当あるのでありまするし、かようなものをやむを得ず経営しておるというように見受けられるのでありまするが、かようなものを廃止するか或いは適当な処分をするような方法をとるのが又一つの重要な問題じやないかと思います。殊に、私は医学の方面でありまするが、医学の方面を見ましても、余りたくさんな大学ができましたがために、粗製濫造の嫌いがでてきて非常に素質の悪い卒業生を出すようになり、又内容の設備に至つては問題にならない設備であつて、例えて申しますると、或る大学では臨床に必要な病院と学校とが相当な距離が距つてそうして実際の教育ができ得ないというようなところもありまするし、又非常に金がかかるがために、勿論その特殊な学校でありまする関係上、費用の厖大なる予算を見込んでやらなければならんという関係から、その間県会議員との間にいざこざがある。又従つてそういうことが因を成して、教授陣においても僅か二、三を除いたならば大学の教授たる資格というものが全然ないというような学校が相当あるのでありまするが、かようなものの処置というものをどういうふうにお考えになつて見えるのか。又財政の規模ということについて十分な御検討になつたことがあるか。運営の方法において欠くる点がないかというようなことについてお考えを寄せられたことがあるか。とにかく私は、この従来の官立というものに対する大学というものは立派に発足しておるけれども、公立大学のうちにおいて、殊に私は狭い範囲の医学の方面においてでも、将来の望みがないと思うようなものを将来まで期待をして、そうして残しておかんならぬものだろうか、この際かような大学問題が俎上に上つた場合においては、断乎なる処置をとつて、そうして国家のために又地方財政のために、又そこの卒業生の将来を勘案してやつた場合においては考慮すべき時期が来ておるのではないかと考えますが、その点どうですか。
○有馬英二君 関連して。同じ問題なんですが、私もその問題について今お伺いをしようと思つた矢先に吉田さんからそういうお話が出ましたから、私も関連しまして質問するのでありますが、私は同じような意見であるのであります。実は先だつて厚生委員として或る府県へ私は視察に行つたのですが、県知事がその県のいわゆる県立、医科大学の運営について非常に困つておるということを訴えられた。年々六千万円の赤字を出しておる。そしてその巨額の金で一年に四十名やそこいらの医学生を養成しなければならんということを私は感じておらないのですが、むしろこれだけの金があれば他の重要なる県の施設を幾らでもすることができる。然るに、余り必要でない医者をこの県で何がためにこれだけの金をかけて養成しなければならんか。こういうことに非常な疑義を抱いておる。恐らくその県知事は、最近に、或いはその学校の創立当時県知事ではなかつたのであとから来られたのであろうと私は思つたのですが、結局県当局が学校を持て余しておるという状況なんです。それは裏を返して申しますと、早くこれを国のほうで引取つてもらいたいというような意味を含めて言われたのではないかとは感じて来た。それから、私は北海道でありますが、北海道におきましても先般知事と話をしたのですが、やはり知事が道立の、医科大学の経営について非常に巨額の金が要るということについて私に訴えるわけです。勿論北海道のような大きい所でありますから、先ほど申上げましたような日本全体で尻から二番目の貧県であるというようなお話であつた、こういう小さい県と北海道とは、まあ同じに話ができないのでありますが、今吉田さんの言われましたように、公立の或いは府県立の大学と、それから国立大学とにおいて非常な階梯があるということも事実である。従つてその運営について或いは予算の面について非常な差があるわけです。而もそれだけのものですらなかなか府県が背負い切れないというようなことが事実である。そういたしまするというと、これはどうも国全体として十分考えなければならんので、御承知のように国立大学が今収容人員を非常に減して、そうしてその人員を恐らく公立大学或いは市立大学のほうに割当てておるというように私どもは考えておるのであります。ですからして、この設備の完全した国立大学の収容力をわざわざ減して、そうして設備の少い運営に因つておるような大学へ割当ててやつておるわけですから、国全体としても甚だどうもまあ経営の方面において考得なければならんところがたくさんあるように私は思います。これは重大な問題でありますから、今直ちにやつと作り上げた府県立の公立大学を今直ちにやめるということは今できんでありましよう。それからこのような趣旨の下におきましては、直ちにどうも文部省がその大学を閉鎖するというようなことは到底できにくいかも知れませんが、併し、この教育の全体の面から考えまして重大なることであつて、これは十分考えなければならん。文部当局は勿論のこと、国会としてもこの点は十分考えて何らかの方法を講じなければならんのじやないかと私は思つておるのであります。その点は吉田さんと同じ意見でありますが、先般行きましたところで実際に私が見且つ感じたことを附加えまして一言……。
○説明員(稲田清助君) 御尤もなお話でございます。公立の大学につきましては御承知のように歴史の新らしいものが非常に多いのであります。医専或いは工専或いは農専、戦時中に急速にそのときの需要に応じましてできましたこういう専門学校がそのまま基礎となりまして、多少の改善を加えて大学になつたものが多いわけであります。その点歴史の長い国立の専門学校を基礎といたしましたものと比較いたしまして多少不十分な点があるわけであります。殊にこの医学教育につきましては、只今お二方から御指摘がありましたような問題を包蔵いたしておりまする公立大学もあるわけでございます。ただここに至るまでに幾らかの淘汰を経て今日まで来ておるわけであります。御承知のように申すまでもなく医学教育につきましては、二段の教育改善が行われております。六・三・三・四になります前にすべての専門学校を大学とする改革を行なつております。この場合にも国立の専門部の廃止と多少淘汰もあつたし、それらの二段の改革、二回の淘汰を経て今日に成立つております。その間地方の公共団体といたしましても非常な犠牲を払い、努力をして今日に及んでおるわけでありますが、直ちにこれを廃滅の方角に向うということも考えにくいことでありますが、併しこの医学教育の非常に重要な重点に嫌みまして特に医学歯学委員会というような委員会を設けまして、その道の専門家に入つて頂きまして個個の大学をどういうふうに充実するかという点についていろいろ御意見を伺い、それを地方に流しておるわけであります。殊に極く最近この学位の審査権を授与するかしないかという点につきましてすべての国立、私立大学について十分医学歯学委員会で審査をいたしまして、問題の所在を設立者に最近明らかにいたしたわけであります。すでに各府県におきましてはそれぞれの公立大半が如何なる点に問題を抱いておるかということを御了知になつておるはずであります。それらにつきまして医学歯学委員会の線に沿うて近く大学院も置かれることでありましようし、当然これは早晩充実しなければならん状況に置かれておりますので、府県としても努力せられることを期待いたしております。只今お話の諸点は非常に私どもも日頃心配しておる問題でありまして、問題を明らかにしながら機会を見て地方の当局と相談して、早く充実して頂くようにお願いしたいと思つております。
○吉田萬次君 もう一つ今の補足でありますが、教授陣が非常に貧弱であつて、そうして我々が見ても、といつては失礼でありますが、教授の資格というものが、一つの大学でありながら二、三よりないというようなことがあります。これに対して、教授陣に対してはどんな方法を以てこれを改善して行こうとお考えになつて見えるかということ、それからもう一つは私が更に新らしく質問したいと思いまするのは制度の問題でありまするが、従来の大学の卒業生というものと、今日の大学の卒業生というものと比較してみますると、これは時代感覚、或いはそれは我々の考え違いかも知れませんけれども、とにかく非常に劣つでおるように考えます、というようなことは、専門的の知識というものに対してどうも或る程度まで行つておらないように考えます。従つてこの大学の制度というものに対して医科、工科、すべての方面を一年ずつ延期する必要があるのではないか、延期するというふうのことであつたならば、それは半面に今現在高等学校は三年でありまするけれども実際高等学校の三年の卒業生というものは非常に売れ口が悪いのと、それから中途半端であつて、使う方面においても非常に困る。一年のことで困るというような話もありまするから高寺学校二年にして、大学の年限をもう少し殖やすとか、或いは六・三制というものを強要をせられたから、やむを得ずああなつておるけれども、小学校はもう一年減らして小学校を、五年にして、そうして現在のような制度において行つて、大学の専門教育というものを実際みつちりと教育を施すということにおいて、大学を一年長くするということは私は非常に必要なこれは問題だと思うのでありますが、どうお考えになりますか。
○説明員(稲田清助君) 只今の前段の新らしい大学における教授力の充実の問題でありまするが、これは新らしい大学を設置審議会が審査いたしまして文部大臣が認可するに際しまして、教授陣の充実を条件といたしました大学が相当あるわけであります。これらの大学につきましては、その条件を解除いたしまする間は新らしく採用いたしまする教員がどういう資格の人であるかということを設置審議会において審査することを留保したわけであります。そういう点で、年々採用に際しまして審査をして参りまして、もうすでにこの程度でよろしいというものにつきましては、昨年来設置審議会の審査を解除いたしました大部分の大学は、もう教授陣が設置審議会から見まして充実したと見て審査を解除いたしました。御指摘のようなのはまだ解除いたしておりません大学だろうと思うのでありますが、それらの大学におきましは今後も努力せられまして、設置審議会と相談しながらそういう条件解除の時期に到達することだと考えております。 それからもう一つ修業年限の点の御指摘がありました。これにつきましては一部の工学部或いはその他におきまして五年説が相当一時期には出たのであります。併しこれは学生の経済問題なり全体の公共団体の財政なりから考えまして、直ちに年限延長を考えるよりも今の大学の教育課程とか或いはもつと差当たり教授法の改善の問題の努力の余地がないだろうかというようなことで、一応年限延長論は一時ほどなくなつたのではないかと思つております。更に又これは四年の大学だけで解決し得る問題でなくて、現在のそれに先立ちます三年の高等学校が選択履修の制度でありまするために大学と一貫的に考えました場合に、どうしても大学に入りました場合にそれぞれの専攻から見て基礎的学力が落ちる、それをまあ大学で一般教育なり基礎教育で与えなければならん。そうすると大学で専門教育の分量は少くなる、そういうような点から見て、高等学校につきましても只今まあ年限の変更のお話もございましたが、それより手前になお教授法なり教育課程なり選択履修を必修制にすることができるのではないか。これはまあ大学教育の立場から私どもといたしましては小中局にもお願いし小中局でも今御研究中だと思います。そういうような点で高等学校、大学の一貫的連関におきまして相当改善いたしますれば直ちに年限延長を考えないでもいいんじやないか、又特殊な向きにつきましては、専攻科を置くなり或いは大学院を置くなりそれぞれの方法を併用いたしまして一応今のところは年限延長を避けた別の方法を考慮いたしたいと思つております。
○竹下豐次君 先ほど御説明もありましたが、新らしい教授を各大学に採用される場合、その資格があるか否かについて、お話にありましたように、従来、今日も残つておるわけでありましようが、審査委員会なんかというものがあつて、権威者が集まつて厳重に審査をしておられます。それが近頃地方の、我々から見れば低級な大学あたりでやはりそこの先生たちが審査するということで非常にひどくなつておる。私は詳しくは知りませんけれども、例えば学芸学部あたりの先生たちを見ますと、もともと師範学校の教員なんです。これが今大学教授です。そういう人たちが果して新らしい希望者が大学の教授に適当かどうかということを審査する能力があるかということを私は疑うのです。審査する人は一段と高い実力を持つておる。人でなくちや審査の能力がないのです。同僚が同じくらいの力の者を審査するということは、これは意味をなさない。ときには新らしい志願者のほうがもとからおる古い人よりも優れた人が相当にあるのだ。又そうなくちやならないのです。それでなくちや大学は進みません。極端な例を言うと、下の者が上の実力を持つておる者を審査をして、それが資格があるか否かをきめるような制度は私はこれは堕落であると思う。それで果してうまくいい学校ができるものでしようか。私は例を言えば、例えば東京のもとの帝大とか、私立でも慶応だとか早稲田とかいうようなところには立派な学者の先先が揃つております。こういうところで審査するということならばわかりますけれども、近頃できたほやほやの師範学校の先生が、教授になつておるかたが新らしい大学院の卒業生とか何とかを審査される力がどこに私はあるのだろうかと思う。何か経験という点が必要でしようが、全く必要がないとは言いませんが、併し大学の教授というものを審査するのは私は相当の権威のある人がやらなければうそだと思う。これは私たちの少し考え違いかも知れませんが、近頃大学の独立という声が非常に高い、そういうことに押されてしまつて、又そういうことに引ずり込まれるのは文部省の本意じやないというふうな気持すらするのでありますが、大学の自治はもとより必要ですが、本当に力を持つておる者に審査をさぜなければ、まだ赤ん坊のような育ち盛りの者に何もかも任せてやるということをおきめになるということは少し時期が早過ぎると思う。理想ではありますが、時期が早いのではないか、その点はどうでしよう。今の学芸学部あたりの先生たちにそういうことを審査する実力があるというふうにお考えになつておりますか。
○説明員(稲田清助君) 学芸学部にもいろいろな職員構成があります。中には十数名の博士を擁する学芸学部もあるわけであります。只今のお話の点でありますが、私どもが従来大学設置審議会において審査いたしておりましたものを解除いたしましたのは、すべての教授、助教授がこれで全部揃つたというところまで参りませんでも、大多数が教授、或いは学歴から見て大学の教授として十分ふさわしいかたが大多数揃つたというところで、そうなりますれ、ば教授会の運営の過半数がそうした実力のあるかたで運営される場合には一部には又若いかた、或いは年はとられても、それほど多数授歴のないかたが混つておつても、人事その他計画が成り立つのではないか、全体の状況を見ましてこの程度ならばと考えたわけであります。その点、或いは別の観点からまだ時期が早いのではないかという点もそれは成り立つと思いますけれども、私どもといたしましては過半数のそういう実力者が揃えば、もう御自分でやつてみて頂きたい。そして教授会その他を御自身で十分おやりになる上において改良して頂きたい、こういう気持を持つておるわけでございます。この点或いはいろいろ見方によつて相違はあるかも知れませんけれども、私どもはそういうことで別に他意があるわけではないのであります。
○竹下豐次君 そういうお考えであろうと思います。そうでなければいけないと思いますが、併し私どもはそういうことをおやりになりましたということは、すでに文部省が大学というものをうんと下げてお考えになりまして、学芸学部を例に申しますと、学芸学部と申しますのは元の師範学校です。そのように大学をお下げになるお考えだつたら今の御説明で通るんです。所によつては元の師範学校よりも悪いという学芸学部もあります。元の師範学校程度に大学をお下げになつてそれでいいという前提の上で御議論ならばそれで通りますけれども、いわゆる大学という名前をつけて元の大学と同じような大学にしようという意気込みから考えましたら私は話にならんじやないかと思います。余り外から引ずられておるという傾向があるのではないかという気持がするのでありますが、尤も学部で選考委員というようなものを何人かおきめになりまして特殊の人だけがそれに関係していらつしやるのかどうか、普通の一般教授連中にやらせましたら途方もないことになるのではないか。運動もききましようし、非常に弊害があると思います。一つの理想をもつて訓練するという考えだつたら慣らして行くというようなお言葉もちよつと窺えたのでありますが、併し訓練させてだんだんよくして行くというには私問題としては少し大き過ぎる、余り肝ぎりがよ過ぎるのではないかと思うのですが、できるだけ引締めてもらうように私は心から念願します。
○説明員(稲田清助君) 同じことになりますけれども、設置審議会の審査はかなり厳重でございます。設置審議会が解除すると申しますのは、もう出て来る教授が皆パスして、そこでチエツクするものがないから、もうこれでよろしい、こういう時期でございます。それにつきまして教授会から出して来るかたが、私さつき教授会の中の半数と申しましたが、今私正確な資料は持つておりませんけれども、半分以上が有力な教授という程度じやなかつたかと思います。教授が充実して来れば、中に教授歴の少いかたがおりましようとも、教授会の運営がそうした多数によつて正常に運営せられまして、もう出て来る人がどんどんパスするというようになりますれば、そういう時期に到達したものと判定したような次第であります。別にこれについてどこからか要請があつたからとか、何か方針を変更したということでやつたのではありません。もう一々やる必要がない学校だけを解除いたしたのであります。なお必要があるという学校も相当残つておるわけであります。ただ元の教授力をどこまでも維持したいというお気持は、私どももそれは念願いたしております。将来とも大学の御当局といろいろお話合いなりいたしまして、若し御指摘のごとく、新しく任せたために、その後の人事というものが非常に悪い人事になつた大学がありますれば、そういう事実に即して、これはまあ大学の自治の問題でございますけれども、大学の御注意を願いたいと思う次第であります。
○竹下豐次君 まあ同じようなことを申しますけれども、私はこれを強く申上げますのは、もう二年か前のことだと思うけれども、実例としまして、元の旧制の高等学校の先生を長くしておられた、当時その生徒たちも非常に敬意を払い、そうして世間にも相当に知られておつたという人が落第されておる人があるです。名前も聞いておりますけれども、その文部省の関係の委員会の審査で、それは私は直接知らない人ですけれども、気の毒だという感じがしたことがあります。併し、その審査の方法は非常にいいですね。これでなくちや、まあその人が実力があつたか否かということでありませんで、そのくらい厳重にやつてもらつて、本当に大学というものの権威がつくのだ、これでやつて行かなければいけないという、こういうふうに私思い込んでおつたのです。非常に喜んで、おつたところが、近頃ずつとゆるんで、田舎の大学あたりで、田舎といつても非常にいいところも悪いところもありましようけれども、今のような選び方になつておるということは、明らかに元の中等学校程度のものに大学を、文部省自身が引下げるというような結果を来たすのじやないか。それだけ申上げまして、もう少し、何遍申上げても同じでありますが、一つなおよくお考えを願いたいと思つております。こういう問題も今拡げられた間際でありますから、やはりこの審議会のほうで、もう一遍よく練り直して頂きまして、各種の制度の問題などと一緒に、今ならば又元のように引締めて行く、学校を減らすということもできると思います。学校の減らし方についても、例えば私宮崎ですけれども、まあ宮崎大学などにしましても、あそこに工学部もあります。学芸部はもとより、農学部もあります。農学部は元の農業専門学校で、日本で有数な農業学校であつたのです。例えば宮崎だつたら宮崎大学は、農林部をしつかりした大学に作る、ほかのほうはほかに又いいのがあつたら、そつちに廻してもいい、その代りほかのほうでいい加減の農学部があるところはやめてしまつて、そして宮崎のほうに集中して行くという方法もあるだろうと思うのです。それは併し金も幾らかかかりますけれども、まだ今ならやれるのが一段下つて、先ほどちよつと私申上げましたが、同じ農学部のほうでも、どの点に集中して、そこに先生を集める、力を集中するということもいろいろあると思います。それを遅れるというと、年を重ねるに従つて私は改革がしにくくなる、そういう意味から、私は審議会の答申を早く得るように御努力を願いたいと思います。 なお審議会の会長はどなたがやつていらつしやいますか。
○説明員(稲田清助君) 亀山直人です。
○竹下豐次君 やはりあのかたがやつていられますか。あのかたはお断りするようなことを言つていたけれども、そんなこと言つちや悪いけれども。適当な機会に審議会の会長においで願いまして、そうして審議会の審議の模様を直接会長から承わつたらどうかと思いますが、その点を一つ、あとで御相談下さいませんか。
○委員長(堀末治君) あとで一つ御相談してみましよう。
○加賀山之雄君 先ほど、からいろいろ大学教授についてお話が出ておつて、その中で、まあどれもこれも非常に不満だ、大学教授が十分満足を得てないということだけはよくわかりました。まあ教育というのは、非常に金のかかるものであつて、又これによつては金をかけても価値のあるものだと思うのですが、併し国の財政に限度があるから、文部省が十分御努力になつても、そこにやはり限度がある。そこでまあ私もこれは月曜日の委員会の議題になるかも知れないが、やはり文教政策として、長期且つ全般的に亘つたサーベイを以て、そして至急確立をして頂かんと、新例大学がやはり全般的に非常な批判を受けておるということは、これは当然だと思う。そこで公立がいけない、或いは短期大学は不満だという、大学についてすべてありますが、先ほどですか、吉田先生から、国立は非常にいいが、公立はなつておらんというお話がごさいましたが、併し国立側にも言わせると、決して満足してない、これは決して、教授なり国立大学協会から数次に亘つて総合の決議として文部省に要望が出ておるはずであります。昨年の協会からのあれによると、中央教育審議会にも国立大学関係が一人しか出てないから、殖やしてくれ、こういうのが出ておる、本年六月の教授総会から、中央審議会と別に国立大学の整備充実に関する審議会を特別に設置してもらいたいという強力な要望が出ておるように考えますが、ここで述べられているところを見ると、国立大学そのものにおいては、改善は遅々として進んでいない、而も非常に場当り的と言つては悪いかも知れんが、その年暮し、その日暮しです。何らそこに全般的、長期的な安心感が得られない、こういうことが謳われておる、審議会を作つてすぐどうなるといものでもないし、答申ががあつてもなかなか文部省はおいそれとその答申通りされないということも、先ほどの発言にもあつた通りですが、併しこの審議会を設置して、国立大学の問題を検討してみようという御意見があるかどうか、この要望に対して文部省としてはどういう考えでおられるか、伺いたいと思います。
○説明員(稲田清助君) その要望につきましては、当事者から十分その趣旨を聞いておりますが、主たる点は、国立大学の財政確立にあるようであります。特に国立大学について何か特別会計のような恒久施設を設けてもらいたいというために、そういう委員会を作りたいという御説明がありましたので、国立大学の財政につきましては、昨年末実態調査をやつておりますが、明年度予算におきましては、財政調査に関します特別の委員会を作りたいと考えております。そのほか国立大学につきましては、講座の研究会とか、施設の協議会とか、そのほか基準の協議会とか、種々の観点から現実に研究会も協議会もあるわけであります。ただ総合的に施策を立案するという点になりますれば、中央教育審議会がそんなところであろうと思うのでありますが、その点につきましては、別段の御要望がありましても、我々といたしましてそれほど総合的な意味合いであれば、別の委員会は今計画がないのであります。国立大学につきましてその年その年の計画を立てるという点についての御指摘はありまするけれども、今丁度国立大学は完成の途上でありまして、予算につきましても、つい二、三年、百四十億であつたのが、もう倍の三百億になるという、今非常にものの動いて定らない時期であります。これが或る程度で安定いたしますれば、国立大学が現に要望いたしておりますように、恒久的な特別会計或いは財政措置もできるだろうと思いますけれども、ともあれ折角の要望でありますので、財政というような点につきまして特に研究する委員会は我々として持ちたいものだと考えております。
○加賀山之雄君 今局長の言われた、委員会というのはやはり、ここに要望されておる審議会、名前はこれは違うけれども、同じような性質を持つたものですか。
○説明員(稲田清助君) 非常に、正確に申しますれば国立大学の協会の、それを解釈いたしますれば、国立大学についての基本問題を審議する別の委員会を、中央委員会とは異る委員会を設けてもらいたいというふうに読めるのでございます。ただそれじやその要望の主点はどこだと聞いてみますと、財政確立にあると申しますから、その点だけを考えるならば、特別の委員会はできるけれども、文部省としてそれ以上総合的な観点に立つて委員会は今日の場合中央教育審議会以外には作りにくいという気持ちございます。
○加賀山之雄君 中央教育審議会の中の特別委員会という考え方ですか。
○説明員(稲田清助君) 国立大学協会のほうは別の意味に考えてりおります。私どものほうは、今の財政に関する委員会というものは、中央教育審議会とは別に考えたいと思います。そういう特殊な同順であれば、別の委員会を考えておる。総合的な基本問題であれば、これは中央教育審議会がそのとこだろうと考えます。
○有馬英二君 今、財政の問題が出ましたから、私から一言これは御当局に伺いたいのでずが、大学の教授の俸給といいますか待遇の問題、これはしばしば前からたびたび出ておる話です。そこで最近、公立の大学とそれから国立の大学と比べてみるというと、却つて公正のほうの待遇がよくなつている。国立の教員のほうが却つて待遇が悪いというところさえ出て来ている。これはまあ全般的にそうとは申しませんけれども、とにかく国立の大学教職員の待遇が甚だ低下している。今にわかに低下したのじやない、これは前々から大学教授の待遇は非常に日本は低いのですから、これはドイツに比べましても或いはアメリカ、イギリスに比べましても、勿論非常な差がある。そういうことは前々からわかつているのですが、この敗戦後、終戦後特にそういうことがひどいのじやないか。先般も或るところでやはりそういう話が出まして、大学の教授が二人息子を東京へ教育に出すということが殆んどできないというのです。一人ならやつと出せるが、二人は東京の大学に出すだけの資力は到底続かないということさえ現実に起つておるわけであります。これは実際であります。そういうことから考えても、国立の大学の教職員の待遇が非常にどうも低い。これはもう、もう少し政府は考えなければならないのじやないかと思うのです。そういう点は如何です。
○説明員(稲田清助君) お話のように、我々といたしましては、国立大学教官の待遇というものをこの上とも充実したいと念願しております。今までの状況といたしましては、新らしい俸給制度の樹立に際しまして、一般の国家行政職員より一号乃至二号上げて作りました。昨年は更に例の三本建等と関連いたしまして、一号方上げたわけであります。かように考えておるわけでありますが、全般に国家公務員の給与の低いという点が基本的に影響する点でありますけれども、更に国立大学の特殊な問題といたしましては、今のように、昨年更に一号方上げました以外に、差当つてできますれば、学長の給与を十五級並みに揃えますとか、或いは学部長とか、或いは講座担任というような、こういう特別のいわゆる管理職手当みたいな問題をできるだけ実現いたしたいというような考えを以ちまして、人事院等と内々交渉いたしております。これらにつきましては、多少実現はせられるだろうと私どもは見込んでおるわけであります。この上とも努力いたしたいと思います。
○竹下豐次君 先ほどから、もう長い時間お話を承わつておりまして、国立、公立の大学の問題でありますが、私立大学ですね、これはまだ、相当いいのもありますけれども、ひどい大学もあるのじやないか、私は常に考えておるのでありますが、私立大学は役所筋から見るというと、いわゆる私学でありまして、直轄でないわけでありますが、そんな関係もあるのか、昔から私立大学というものは、大学に限らず私立学校というものがおろそかにされておるきらいがあります。併し、もうすでに文部省としてはその設立を認可した以上は、十分責任を感じなくちやならん。そうして国民を養成するという点から見れば、これは申すまでもなく官公私を区別すべきものではなくて、いずれも同じように立派な国民を養成しなければならない。それに長い間の歴史を見ても、どうも私立学校はうつちやらかして……うつちやらかしてと言つては言い過ぎかも知れませんが、どうも力の入れようが足りないのじやないか。ところが私立学校というものは非常に殖えまして、その数から言えば、相当なものだろうと思います。これがよくなるか、悪くなるかによりまして、国の運命というものに非常に大きな影響があるのじやないかと思うのであります。どのくらいの程度で今文部省では、私立大学問題について関与しておられますか。これもなかなか官公立の大学でさえ、文部省は口の出しにくい現在のお立場のように察しておりますので、私立となれば一層そうじやないかという気持を持つておるのでありますけれども、それだけ大事なことじやないかと思いますので、概略今日の状況を御説明願いたい。
○説明員(稲田清助君) 私立大学につきましては、その設置に際しまして文部省が一定の基準に達するかどうかを審査いたしまして、設立の認可をする、これは文部省が審査の結果、認可いたしますが、認可の場合に、いろいろ足らざる点につきましては、速かに成就するように条件を付けまして、条件が成就するかどうかという点をその後見守るというような点しつきましては、文部省と私立大学との関係があるわけであります。戦後新らしくて制定せられました私立学校法におきましては、以前ありましたような私立学校に対しまする文部大臣の監督権というものがなくなつております。それ以外の教育運営につきましては、文部大臣といたしましては監督指導の権限を持つていないのであります。さような状況であります。
○竹下豐次君 そうしますと、認可したままで、その後はただじつとしておるより仕方がないということになりますか。
○説明員(稲田清助君) 非常に極端な場合は、列記いたしておりますように、閉鎖を命ずるというようなこともございますけれども、ふだんの運営につきましては、私立大学自体に任せるというのが、今日の状況でございます。
○竹下豐次君 閉鎖を命ぜられました実例が幾つかございますか。
○説明員(稲田清助君) この法律が出ましてからは私は存じません。
○安部キミ子君 稲田局長にもう一点念を押してお尋ねしたいのですけれども、大学の予算の配分につきまして、何かはつきりした基準の下にやつておいでになりますか。その辺伺いたいと思います。
○説明員(稲田清助君) 国立大学の予算は御承知のように積み上げ予算でございまして。個々の、例えば講座研究費は単価幾ら、教官旅費、人幾らという積算の下に、国立大学三百億の予算は成り立つております。その通りに国立大学というものが経理される建前でございます。多少、中で例えば修善費でありますとか、そのほか全体を運用いたしまする場合、年度当初でなく年度の半ばしおいて経理配当するのが適当だというような費目につきましては、それぞれの国立大学の状況を見まして、年度半ばにおいて配付するこういう状況でございます。これにつきましてはもう年々のことでございます。国立大学につきましては、それぞれの単価等につきましては十分御承知の通りだろうと思います。
○安部キミ子君 義務教育の面では義務教育国庫負担法という法律がありますので、その法律の基準によつてはつきりした予算を公平にすることができると思いますけれどもいろいろ話を聞きますと、先ほどもちよつと触れましたように、大学では何か学校々々の校長とか、学長とか、或いは事務長の政治力によつて、いろいろな形で非常に不合理だという声が高いのであります。従いましてそういうことになれば、これは何か義務付けたものを法律によつて規制するより方法がないのじやないかというように、私どもも意地悪く考えて来るのでありますが、やはりそういう点で私どもに、地方の大学の差があるとか、或いは何だ大学では非常に配分が少くて駄目だということになりまして、文部省当局にもいろいろな批判が起つて来るのじやないかと思いますので、その点を各大学の人たちに、学生を初め国民に納得のできるようなはつきりし基準というふうなものも、文部省お考えになつて明示してもらえるような根拠のものをこれから作つて頂くわけには参りませんか。
○説明員(稲田清助君) 義務教育につきましては予算を作り、予算を経理いたしますのが地方公共団体であつて、国の観点から見て教育について手をゆるめてはいけないから、最低これだけの基準は予算を作り教育に資しなければいけないという国の意思を表わす必要があるので、恐らくああした基準があろうかと思います。ただ国の大学につきましては、国自身が自分で予算を作つて賄うわけでありますから、別に法律を以て表わす必要はないのじやないか、又その予算につきましては、国立大学の予算は御承知のように各大学から要求があります。要求するにつきましては、各大学が知つておりまする計算方法を以て単価に数量をかけて計算して参るわけであります。それを集積いたしまして国の予算を政府が編纂いたしまして、詳細なる説明書をつけて国会御審議願う。その点につきましては、もうこれは内容は天下公知の事実でございますので、これ以外に何か別に基準法みたいなものを作る必要は私どもないのじやないかと思います。
○安部キミ子君 これは別の問題ですが、今日学生の健康問題が非常に痛切になつておるようですが、これにつきましては健康保険ですね、その学生の健康保険をどういうふうに考えておられますか。
○説明員(稲田清助君) 学生の健康の問題は多角的、多方面的に取扱わなければならないかと思つております。そのうちにお話の健康保険、インシュアランスの問題がある、私どもといたしましては今までやはり年々予算でお認め頂きましたように、医療旅設の普及ということを第一に考えております。附属病院等のない大学にレントゲンその他の医療施設を普及することを年々やつております。或いは又校医のない所に校医を置くということをかたがたやつております。別途に学生が診療できますような病院を作りたい、これは年年学徒援護会の仕事として予算化を図りまして、まだ実現に至つていないのであります。それと関連いたしまして、こういうような診療施設が普及して医療状況がほぼ均等になりますと、今度は経費という問題につきましてつの計算が立つて、診療費について計算ができますれば、そこでインシュアランスの計画が成立つ、こういう順序で進んで参ります。相当医療施設も普及いたしましたし、経費につきまして更にもう一年ほど精密な計算をいたしますれば、保険という計画もできようかと考えまして、明年度の予算につきましては、こういう精密な調査をいたしまするに必要な準備費のようなものをお願いいたしておるような次第でございます。
○安部キミ子君 もう一つ。私は初め地方大学のことについてのみ非常に心配するような発言をしたのでありますが、それだけを私は対象にして心配しているのじやなく、国立大学全体を心配しているものであります。私、先日東京大学の駒場の、昔の一高ですね、その寮に参りましたときにびつくりいたしました。弟が御承知のように医者に行つておりまして、学生の健康の診断に当つております。私はこれでは幾ら金をかけて学生に教育を施しても、日本は結局マイナスになるのだからつまらない、この厚生施設を徹底的にしなければいけない。稲田局長さんはあの寮を御覧になつたことがあるでしようか、私はあそこを覗いてみてびつくりいたしました。これでは肺病が次々に出る。山口県から来ている学生が又肺病になつて休学する、そういう御相談を受けまして、私はあんなに健康であつた学生が、あそこに入つてから肺病になつたというので、非常に残念に思つておりますが、一人や二人の数ではなくて、非常にあそこの施設も悪いし、それから学生の健康ということを心配して、本気でしておられるかどうかということを考えさせられているのでありますが、そういう点についどうお考えですか。
○説明員(稲田清助君) 只今申落しましたが、学生の健康保険の一つの仕事といたしまして、これも年々審査頂きまして御承知と思いますが、文教施設のうちの相当な部分を校舎の増改築、修繕等に充てております。駒場の建物等は相当しつかりした建物でありますので、建築費は参りませんけれども、設備の更新等も年々いたしつつあるわけであります。御指摘がありましたように、決してこれは十分ではない。これは又同時に、あの寮は自治寮でございます。それを如何に清潔に維持するかということは学生自身の自治に任ぜる部面が非常に多い。この点はほかの部面と違いまして、学校において、立入つてああしろ、こうしろと言えない部門だけに、学校当局も非常にやりにくい部面だろうと思いますけれども、いろいろな施設につきましては御指摘のように、あれが学生の不健康の因になりますと由々しい問題でありますので、文部省として努むべき点は今後とも十分努めて参りたいと思つております。
○荒木正三郎君 時間がありませんから簡単に……教員養成の問題です。これについてはいろいろの私は問題があると思うのです。文部省のいろいろ考え方というものを聞きたいと思つておるわけですが、新制大学の私は陥没地帯になつているのじやないかというふうに考えておるわけです。教授陣容の面からいつて、設備の面からいつて、大体昔の師範学校の域から余り出ていないのじやないかというような点があると思うのです。そういう点をどう改善して行くかという問題があると思うのです。それから教育学部で教員の賛成をやる、それから学芸大学でそういう養成をやる、こういうのを比較して、成果はどちらにあるか。それから将来そういう問題は従来通りやつて行くのかどうか、そういう点について所見を伺つておきたいと思うのです。
○説明員(稲田清助君) 非常に広汎な問題でございますが、第一段の、学芸部その他教員養成学部に対する比較の問題でありますが、例えば明年度の文教施設費、まだこれは御紹介申上げるに至つておりませんけれども、予算要求等につきましても、相当私どもは学芸学部の建築改善という点に重点を置いて、その点を相当力点としてお願いいたしたいと思つておる次第でございます。それから教授の転換につきましては、いずれもまだ、先ほど御指摘がありましたように、十分ではないのでありまするけれども、ただ教授が非常に入れ替つたという度合がすでに最も顕著な部面は教員養成の部面であろうと思います。即ち相当教授力を六年の間に充実して来たという点は一般的には言えるのじやないか、決して十分ではありませんけれども、そこに根本の問題があろうと思います。我々といたしましては、当局と御相談いたしまして、近く教員養成の教育課程という問題につきまして、十分研究して、そ、こに非常にはつきりした初等、中等教育の要請に応ずるような教育が与えられるような教育課程をこちらの面に作るというようなことを、まあ差当りの問題として考えたいと思つております。 学芸学部として与えておりまする教育と、教育学部として与えておる教育との長短でありますが、教育学部におて教職課程を併教して、文理学部で文理の専門教育を併教して、この両方合ぜて一人の先生を養うという行き方をとつている大学がございます。これはいい点を申上げますると、文理学部のほうから、文理の専門教育を与えますると、専門教育としては非常に充実した高い教育が得られる。設備等も比較的分理の専門に分科しておりますので、まあいい設備を使えるわけであります。それから一面教育学部は教職課程に専念できますので、そちらの専門も高くなる。教育の質をよくし高くする点からみれば理論的にはいいのでありまするけれども、実際問題といたしまして一人の学生を二学部が扱うという点は、訓育上なかなか面白く行きません。文理学部は文理学部自身の別の学生も持つておる。別の教育学部の学生もお世話する。それと教育学部とうまく歩調を合わせるという点は実際問題として非常に困難であります。学芸学部は今申しました長がないだけに又短所がないということが言えると思います。然らば将来どうするかという点でありまするけれども、いろいろこれはまあ総合大学の出来方でございまして、今直ちに教育学部と文理学部と合せて学芸学部にいたしました場合に、今度はその地方における文理の専門教育の行き場にも困りますし、学芸学部に合わせちまうということも一概には言い得ない点で、まあそれぞれの状態に応じてなるべく短所をなくするように発展を一応は念願いたしております。まあさような点でお答えといたします。
○竹下豐次君 時間がないようですから簡単に。私立大学の問題につきましては中央審議会のほうでは、やつぱりお取り上げになるのですか。文部省関係でないから文部省の諮問に応ずる必要はないといつてお取り上げたらないものですか。
○説明員(稲田清助君) これは所管としては管理局の所管になりますのですが、まだお取り上げになつていないようでございます。
○竹下豐次君 それは理屈としては取り上げようとすれば取り上げてもいいわけですね、中央審議会で一般の学制として。
○説明員(稲田清助君) 勿論取り上げれば取り上げられる問題でございます。ただ順序として初中教育のほうからずつとやつていらつしやる御計画があるようで、そこまでまだ行つていないようであります。
○竹下豐次君 それから私立大学の卒業生の就職等につきましては、どういう状況になつておるかということは、私などはどこへ聞けば一番わかるのでしようか。
○説明員(稲田清助君) 一昨年以来文部省も非常に中に立つておりますので、一応の全体の状況は文部省でわかりますけれども、ただ個々の大学の個個の学科、その学生がどこまで行つたというような具体的の状況になりますると、それぞれの大学でないとこれはわかりにくいと思います。一般の例えば何%今年は就職したというような状況は、これは文部省で調べております。
○竹下豐次君 国立、公立の分は相当に細かくおわかりになつておるけれども、私大の問題についてはそれほどわかつていない、こういうふうに承わつてよろしゆうございますか。
○説明員(稲田清助君) これは同じでございます。国立につきましても東大学生の一々は存じておりません。ただ東大の法学部が何%でどうだというくらいのことしかわかつておりません。
○竹下豐次君 私立大学の連盟というようなものがありますね、そこにお尋ねしたらよくわかりますでしようね。
○説明員(稲田清助君) 私立大学はいろいろ複雑でございまして、私立大学連盟に属する大学と私立大学協会に属する大学と私立大学懇話に属する大学と、いずれにも属しない大学とあるわけであります。ですから、それぞれの筋によりまして或る程度はわかると思います。
○委員長(堀末治君) 他に御質問ございませんか。他に御質疑がなければ、本日はこれをもつて散会いたします。 午後零時三十五分散会