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19回国会参議院1954/03/09

文部委員会 第6号

発言数
98
登壇者
11
会派数
4
開催日
1954/03/09

会議録

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) じや只今から文部委員会を開会いたします。  先ず最初に理事の補欠互選を行います。これから行います補欠互選は理事の高木正夫君が理事を辞任されました。その補欠でございます。互選の方法はどういうふうに取計らいますか。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 成規の手続を略して、前例によつて委員長において指名されるよう希望いたします。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今の相馬君の動議に御異議ございませんか。   口異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議がないと認めます。  それでは私から指名いたします。加賀山君に理事をお願いいたします。   ―――――――――――――

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に連合委員会についてのお諮りをいたします。只今当文部委員会に付託になつております教育公務員特例法の一部を改正する法律案について地方行政委員会と連合委員会を開催いたすことにして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり]

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議がないと認めます。  連合委員会の開会日時等については便宜委員長、理事に御一任願いたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)  なお地方行政委員会で付託になつております公職選挙法の一部を改正する法律案について連合委員会開会の申入を行いたいと思いますが御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員員(川村松助君) 御異議がないと認めます。   ―――――――――――――

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に公報掲載の順序によりまして提案理由の説明を聴取することにいたします。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記を始めて。

安部キミ子日本社会党(第四控室・左)

○安部キミ子君 では提案理由を説明いたします。  盲学校、ろう学校及び養護学校の生徒、児童等に対する修学の奨励に関する法律案提案理由。盲学校、ろう学校及び養護学校の生徒、児童等に対する修学の奨励に関する法律」案につきまして、発議瀞を代表して、私から本法案の立案の趣旨を御説明いたしますと共に、その内容について申上げたいと思います。  御承知の通り、憲法及び教育基本法はすべての国民に対し、ひとしくその能力に応ずる教育を受ける権利を保障いたしており、戦後、発足いたしました我が国の新教育制度は、この趣旨の実現を目指して発展して参つたわけであります。  然るに、このような教育の機会均等の原則にも拘わりまぜず、我が国の生徒、児童の中において、極めて多数に上る、盲者、ろう者又は精神薄弱、身体不自由、その他心身に故障のある者に対しましては、遺憾ながら、まだ教育の手は、殆んど及んでいないと申しても過言ではありません。学校教育法によりますと、都道府県は、これらの児童、生徒を就労させるに必要な、盲学校、ろう学校を設置いたさねばならぬことになつており、更に、盲、ろうの児童、生徒につきましては、昭和二十三年度から、就学義務制も施行されておりますが、地方財政の窮乏等のため、収容の施設、設備が現在、なお、甚だ不充分であります上に、これらの児童、生徒の通学上の障害と、乗車賃、寄宿費、介護費等、多額を要する学資金による保護者の負担過重等の理由のため、その就学は困難をきわめており、現に就学いたしておりますものも、学資企の枯渇により、長欠、中退が相次ぐこととなり、折角施行されました、盲、ろう児の就学義務制も崩壊の危険に瀕しておる実状であります。  更に、我が国の全児童、生徒中、約一・二%の比率を占める身体不自由児、三・五%に達する精神薄弱児等につきましては、その膨しい数にも拘らず、これらの特殊児童、生徒を収容いたしますべき養護学校につきましては、まだ義務設置制も実施されてはおり喜ん。又たとえ、たまたま、収容の施設、設備があります場合にも、就学経費の関係上、就学が、極めて困難でありますことは、盲、ろう児の場合と全く同様であります。  このように、盲、ろう児、特殊児童等が、教育の機会均等の原則から見まして、余りに、「忘れられた子等」であり、余りに恵まれない現状に鑑みまして、これらの児童、生徒に対し、修学に要する経費について扶助を行い、その修学を奨励いたしますために、今回、本法案を発議いたした次第であります。  次に本法案の内容を申上げますと、本法案が修学奨励の対象といたしておりますのは国立、公立又は私立の盲学校、ろう学校又は養護学校の生徒、児童又は幼児でありまして、都道府県は、当該都通府県の区域内に住所を有するこれらの者に対しまして、政令で定める基準によりまして、教科用図書の購入費用、学校給食費、寄宿費等につきまして扶助金を給しなければならないことにいたしました。国は都道府県がこのようにして、扶助金を給与いたします場合、これに要する経費の二分の一を負担いたすわけであります。  なにとぞ、これらの児童、生徒の就学の実情を御考察下さいまして、慎重御審議の上、速かに、議決下さいますよう御願い申上げます。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に学校教育法の一部を改正する法律案について御説明を求めます。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 只今議題となりました学校教育法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。  この法律案の第一点は、医学及び歯学教育の改善のため、昭和三十年度から大学の医学又は歯学の課程の修業年限を六年以上とし、これを四年度の専門の課程と二年以上の進学のための課程に分け、特別の必要があるときは専門の課程のみを置くことができるようにいたすことであり、第二点は盲学校及びろう学校の中学部の就学義務を昭和二十九年度から逐年実施することであります。  御承知のごとく、医学又は歯学の課程を履修するために要する年限は、現在においても六年以上となつているのであります。即ち医学又は歯学の学部の修業年限は専門の課程だけの四年でありまして、その入学資格は、医学又は歯学以外の学部において二年以上在学し、所定の単位を履修した者でなければならないことになつているのであります。  併しながらこの制度実施の実情からみまして、総合大学においては医学又は歯学の学部に進学する希望で他学部に入学する者が相当多いため、その学部の専門の課程に進学する者が少くなるという現象が起つておりますし、又単科大学では大学が希望するような入学者を確保することができないという事情があるようでありますので、これらの点に鑑みましてその大学の事情に適応した措置がとれるよう所要の改正をいたすものであります。  次に盲学校及びろう学校の就学義務についての改正であります。  盲学校及びろう学校の小学部の義務制は昭和二十三年度から始められ、毎年度一学年ずつ進行して昭和二十八年度に完成しました。これに引き続き来年度から中学部の義務制が開始されることになつているのでありますが、この場合にも小学部の場合と同様第一学年から始めて毎年一学年ずつ進行させるよう所要の改正を加えようとするものであります。  以上がこの法律案を提出する理由であります。何とぞ慎重御審議の上速かに御可決下さるようお願いいたします。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に国立学校設置法の一部を改正する法律案について御説明を求めます。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 只今議題となりました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申上げます。  この法律案は、昭和二十九年度の予算に照応して関係条文を改正するものでありまして、国立大学の学部の分離、公立大学の国立大学への移管、国立大学に夜間の短期大学部の併設、国立大学の附置研究所の整備統合及び国立大学に包括された従前の規定による学校の廃止その他について所要の整備をしようとするものであります。  改正の第一点は、神戸大学の文理学部を文学部と理学部に分離いたしますのと、愛媛県立松山農科大学を愛媛大学の農学部として移管するものであります。  改正の第二点は、山形大学外四大学にそれぞれ夜間授業の短期大学を併設するものであります。  改正の第三点は、東京工業大学に附置してあります六研究所を整備統合して四研究所にするものであります。  改正の第四点は、国立大学に包括された旧制学校の廃止に関するものでありまして、学年の進行により全学虫が存在しなくなつたために、二枚を廃止するものであります。  改正の第五点は、以上のほか関係条文を整備する等のため所要の改正を行うものであります。  以上が、本法案の提案理由及び内容の重要であります。何とぞ慎重御審議の上速かに御可決下さるようお願いいたします。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に公立学校施設費国庫負担法の一部を改正する法律案について御説明を求めます。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 今回政府から提出いたしました公立学校施設費国庫負担法の一部を改正する法律一案につきまして、その提案の趣旨と内容の概要を御説明申上げます。  六・三制の発足以来中学校の施設の整備につきましては、国及び地方公共団体並びに教育関係春等の努力によりまして着々とその成果を挙げ、現在までに全国で約五百余万坪の校舎が幣備されて参りました。又昨年の第十六特別国会におきましては、公立学校施設費国庫負担法が成立しまして、従来予算措置のみによつて行われて参りました義務教育年限の延長に伴う公立学校の施設の建設即ち中学校並びに盲学校及びろう学校の整備について、国の負担率、継費の種目、経御見の算定基準等に明確な法的根拠が与えられました。その際義務教育年限の延長に伴う公立学校の施設の建設に要する経費は、第五条第二項におきまして、その教育を行うのに必要な最低限度の児童及び生徒一人当りの坪数を基準として算定すること。そしてその最低限度の児童及び生徒一人当りの坪数とは附則第三項におきまして当分の間、中学校については止徒一人当り〇・七坪と規定されました。生徒一人当り〇・七坪というのは応急最低基準であり、近き将来においてその基準を引き上げ、教育を行うのに必要な最低限度の坪数まで整備すべきことを規定したのでありうす。そこで政府といたしましては昭和二十九年度から従来の生徒一人当りの基準坪数を〇・七坪から一・〇八坪に引き上げ、昭和二十九年度予算案にはそのための経費として約十四億円を計上いたしたのであります。よつて公立学校施設豊国庫負担法の一部を改正する必要を生じたのであります。これがこの法律案を、提出する理由であります。  以下この法律案の大要を申上げますと、先ず附則第三項において暫定的に規定しておりました義務教育年限の延長に伴う公立学校の施設の建築に要する経費の算定基準を削除して、その経費の算定基準となる児童及び生徒一人当りの基準坪数等の具体的事項はすべて政令において規定することとし、そのため第五条第二項に所要の改正をいたしました。具体的な算定基準を政令に譲りました理由は、公立学校施設費国軍負担法に規定されている災害復旧及び戦災復旧の場合は、経費の算定基準となる児童及び生徒一人当りの基準坪数等をすべて政令に譲つておりますので、今回基準坪数を一・〇入坪に引き上げることにいたした機会に義務教育年限の延長に伴う公立学校の施設の建設の場合も災害復旧や戦災復旧の場合と同様に、具体的な算定基準を政令において規定することといたしたのであります。  以上法律案の概要を申し述べましたが何とぞ慎重に御審議の上、速かに御可決賜わらんことをお願い申し上げます。   ―――――――――――――

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に教育委員会法の一部を改正する法律案と、教育委員会法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法令の整理等に関する法律案は、提案説明者の野原君が旅行中でありまするので、これは土曜日の委員会に譲ることにいたします。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 昭和二十九年度文部省関係予算に関する件について御説明を求めます。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 私その前に資料について若干質問と要求があります。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今相馬君から御発言のように資料についての何に入つて御異議ございませんか。    〔一異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) どうぞ。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 只今文部大臣から提案趣旨を説明された国立学校設置法の一部を改正する法律案が衆議院に提案されまして、あちらで問題になりました折に、私は本委員会においてこの法律案が日切りの法案である事情に鑑み、特に政府が提案した趣旨を明快ならしめて、この日切りの法案としての間に合う意味で、審議に協力する意味で、私は非常に先走つていたのですけれども、提案趣盲が説明される前に、この法律案については資料の配付を要求しておいたはずです。然るに未だそれが私の手許にも各委員にも渡つていないのではないかと思うのですが、その辺の事情はどういうことになつておりますか。それとも又そういう資料は一切今のところ必要ないと、こういう関係なのですか。一つ文部大臣にお尋ねします。勿論事務局からやらして結構です。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) ちよつと速記をとめて。    [速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をつけて下さい。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 今関係委員に参考資料としてプリントが渡つたのですが、仔細にこれを目を通しておりませんが、私は少くとも私見を以てすると、このような抜本的な改正を行うためには少くとも本年度の当初予算に照応して改正するが、その改正に対応する新規事項の予算についての概要を知らせる必要があると思うのです。というのは本来ならば法律でどこくの学校にこのような研究所を設ける、これは審議の過程になる。そうして現にそういう研究所が予算書にはもう出ている。ところがそれは全部政令に任せるのだから文部委員会には審議の対象とする必要はないとお考えかどうかわからないが、少くとも現行法によれば我々はこの法律ができる前においては、各大学に設けられる研究所というようなものについては、その予算規模を聞いてこれを審議の対象としなければならない。  そこで私は第一には新規事項についての予算の明細書がこれは必要であろうと考えるのです。各委員のこれはまあ御意見等もあると思いまするが、私はそう思うのです。  それから第二には国立学校の運営費の算定の基礎となつている主なる事項を私たちは知りたいのです。と申しまするのは、この定員については、今までこれは何回か稲田局長も説明しておりまするように、大学の定員はほかの行政機関と違つて一つの法律で以て一々規定している。逆にいえばどこの大学の定員を一人動かすにしても法改正を行わなければならない、これは非常に実施上因るのである。私はこういう事情はよくわかるのです。併し今般こういう抜本的な改正をするとするならば、少くとも講座における研究費として、現在ある講座数であるとか、その単価或いは研究所におけるところの旅費等の明細、或いは学生に要する経費、即ち国立学校の運営費の算定基礎というものを明らかにして、その基礎の上に立つて、今後は一つ政令に委ねられても、文部省はこういう趣旨で文部大臣は行なつて行けるのだとい、りことを説明すべき段階にあると思う。  それから第三は、特に或る特定の大学に投げられた重要な施設がございます。で、そういうものに対する、設備に対する経費であるとか、図書費であるとか、或いはこれらに対する配分の基準というようなものも私たちは一つ知つて置かなければならないと思う。これは附属病院であるとか、附置研究所についても同じことです。と申しますのは、ただ単に何々病院の何々研究所と、こう出ていても、私どもとしてはその規模も知らなければ、それがどういう特殊な設備を持つて経営費並びに運世費が必要なのであるかということも知つていないのです。で、それらの点について明らかにする必要があると思うわけです。  それから本法を見るというと、改正の第二点として夜間の短期大学を創設する、併設すると、こういうふうに帯いてありまするけれども、こういうふうな短期大学の創設或いは併設等に対しては、本年度以降においては、この定員増というものをどういうふうに考えておられるか。具体的に言うならば一方では首切が行われておる。一方では新たに大学の短期大学を作り、それだけを現在の規模の定員以上にとつて、一つ定員を多くというのか、乃至はどこから削つて来て載せるというのか、こういうことについても一体基準並びに計画というものを知らせるべきではないか、こういうふうに考えておるのです。或いは今配付した資料の中にそれがあるかも知れませんが、未だ私は読む時間がないので、あつたら、そして私の言つておることに満足する資料があつたならばその点は取消します。  で、その他ですね、この行政整理についても、国立大学の教官には適用するとか、或いはしないとか、そういうようなことが今日問題にされておるのですけれども、仮にそれが適用されるという場合には、適用についての人員及び年次計画、それが教授についてはどう、助教授についてはどう、講師についてほどう、助手についてはど、うという職穂別の基準を示さなければ、我々としてはこういうふうな、今言うようなことが、全部今度は文部省の一つの考え方で、いわゆる政令に委ねられるのであるからして、一体こういうふうな考え方、それから規模というものが、文部省がどれだけ考えているのかということが、実は本法案に我々は賛成していいか、反対していいかのめどになると思つている。だから私は未だこの法律案については反対とも賛成とも態度がきまつておりません。いないからして、以上申したよらな私は資料が必要であろうと考えていたのです。僅かの資料が配付になりましたから、これについて慎重に研究しますけれども、恐らくこの資料では満足しないので、再要求になると思いまするが、念のために以上申上げておきます。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) それでは進行して御異議ございませんか、今説明を求めますか。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) 只今お話になりました点につきましては、極力整えたいと存じておりまするけれども、  只今基準として御要求になりましたうちには、実際今日御承知のように新制大学が形成途上でございますので、講座の基準と申しましても、各大学が基準通り行つていない、まだ基準が立てられない。いろいろお話になつたうちには基準的なものがない部分が多いのでございまするけれども、あります部分につきまして極力御希望に副いたいと存じております。   ―――――――――――――

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に昭和二十九年度文部省関係予算について、文部省当局から説明を求めます。ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記を始めて。

内藤誉三郎文部大臣官房会計課長

○政府委員(内藤誉三郎君) 三党修正の部分について口頭で申上げます。一つは僻地教育の施設整備費といたしまして一億円、これは集会所の分でこざいます。集会室。只今の科目では公立小中学校建物整備費の中に含む。今交渉しておりますのは総坪数だけきめまして、坪数が七千十三坪、単価が二万八千四百九十八円とみなして、その二分の一補助でございます。それから次が危険校舎の改築費用でございます。この分が六億の増額にたつたのであります。この六億は主として義務教育の校舎の改築費でございます。これが六億でございまして、三分の一補助でございます。この考え方は、起債のほうで単独事業で見ておりました分と公共事業のほうへ振り替えをいたしまして、六億を起債で見ないで補助で見る、こういうことになつたわけであります。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 荒木君の質問に入つて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 初めに資料の問題についてお尋ねをいたしますが、たしかこの前の文部委員会で、義務教育費国庫負担制度の実施に伴う負担金として六百八十六億円計上されているわけです。この六百八十六億円の積算の基礎に関する資料の要求があつたと思うのですが、これは相馬君のほうからあつたと聞いておりますが、この資料はまだ私はもらつていないのですが…。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 配付してあるんじやなかつたでしようか。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記を始めて。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 従つて義務教育費関係についての質問はそれらの資料が出てからお尋ねをすることにして、今度は省略をいたします。  初めにお伺いしたいのは、従来公立学校の文教施設としては・七坪というものを基準において、そうして建築計画が進められて来ているわけです。今日〇・七坪が全国的に見ましてどの程度まで達成されておるのかということについてお尋ねしたいと思います。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) お答えいたします。公立の文教施設につきまして、たしか昭和二十二年からだと記憶しておりますが、一人当り〇・七坪というものを補助して参つたのであります。金額で申上げますと、今日まで約二百五十億程度補助金を支出しております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 ちよつと私のお尋ねの仕方がはつきりしなかつた点があるのでしようが、私は〇・七坪の基準に達するためにはまだ相当な建築を必要とするのか、大体それが完了しているのかということを尋ねているわけなんです。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 只今まで残つております〇・七坪の不足分が二十八年五月一日の実態調査によりまして約十八万坪まだ残つております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 この十八万坪は来年度の予算で全部完了するような予算編成が行われているかどうか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 十八万坪残つておりますので、今後それを或る年次計画を以ちまして解消する予定でございましたが、併しながら全国の平均が只今約一坪になつておりますので、今日〇・七坪の分が若干残つておりまするけれども、それを解消するよりも、むしろこの際基準を一・〇八に引上げまして〇・七の不足分を含めてこれを解消するほうが適当であるということに大蔵当局とも話合がつきまして、今回一・〇八坪の予算を計上したわけであります。従いまして、今回の丁〇入坪、約十四億の予算を計上したことによりまして、これは約十年計画になりまするが、その分を計算いたしますと、坪数にして一・〇八にいたしまして約八十五万坪になります。そのうち本年は約八万五千坪ということでございますから、従つて〇・七坪分の絶対不足はこれによつて全部解消するわけには参りません。と申しますのは、人口の自然増加がありますので、その年次月々に計算いたしますと〇・七坪分の不足というものは出て来るわけであります。そういうやり方でなしに、今回は一・〇八坪まで引上げまして、〇・七坪もひつくるめましてこれを解消するという方式に変えたわけであります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 この間山口県へ調査に参りましたが、その際に、山口県の教育委員会から、山口県においては〇・七坪には達していない。相当坪数建設をしなければこの最低基準にも達しない事情にあるだろう、こういう説明を受けたわけであります。今近藤局長が説明をせられたように、この基準を  一・〇入坪に引上げて、これを十カ年計画で遂行したい、こういう計画に対しては非常に結構な考え方であると思いますが、併し、このために〇・七坪に達していないようなところがなお今後相当放置されるということは私はどうかと思うのです。最低基準の〇・七坪に達しない分は少くとも早急にこれは処置する必要があると思う。それがなお二十九年度予算においても達成できないということでは、一・〇入坪のよ計画も土台のないものになつて来るのじやないか、こういうふうに考えるのですがね。こういうことについて文部省のお考え方を聞きたいと思います。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 〇・七坪の不足があるのに放置して一・〇八坪に進むというわけではございませんので、〇・七坪を含めまして一・〇八坪を考にております。従つて、若し〇・七坪まで不足がございますれば、先ずそれを優先的に考慮いたしまして、然る後に更に基準を引上げるというふうに考えております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それでは今の説明で私も大体わかつたのですが、〇・七坪に達しないものは優先的に考慮してやつて行く、こういう方針でございますね。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) さようでございます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 ちよつと関連して……。〇・七坪に達しないものが十八万坪も残つておるのにもかかわらず、一・〇八坪に基準を引上げると、外面からみると誠に体裁がよろしい。このことは体裁はいいけれども、実際問題として灰関するところによると、大蔵省の査定ではすでに〇・七坪が完成してあるという査定になつておると聞いておる。併し実際には〇・七坪が完成しないのが十八万坪もあるのだから、ここに数字のトリックを使つて、そうして五年ぐらいで完成するものを十年と先に引張つてやろうというような若干こまかしに似たようなことが行われておるやに聞いておるのですが、この間の大蔵省との折衝をお聞きしたいと思う。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) さようなことはございませんので、〇・七坪の不足が実態調査によりまして出ますれば、それを充足するという考えでございます。併しながら、この実態調査のとり方でございますが、大体今日におきましては、調査いたしましたところ、全国平培いたしまして一坪程度に達しておるのでございます。併しながら中にはまだそれに達しない、〇・七坪に不足するものもあるわけでございます。それらのものにつきまして、これを個々に拾いましてこれを充足して行くという考えでございます。その〇・七坪に達しましたものにつきましては、これを更に一・〇八坪までに引上げるという予算でございますから、一・〇八坪の予算の中には当然〇・七坪も含まつておる。決して〇・七坪を放置するというような考はございません。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 私はやつぱり納得が行きません。あなたのお口から昨年〇・七坪というものはすでに大蔵省のほうでは完了したようになつておる。これは速記をつけないで仰しやつたことを私はここで又ひつくら返して言うことは失礼だと思いますけれども、ところがその〇・七坪が完成しないのにそれを一・〇八坪をやるということは、これは容易なことではないと思う。それを又ここに再び一・〇八に基準を上げて、恰も大変熱心なようにみせびらかすなんということはこれはけしからんことだと思う。この〇・七坪の不足分十八万坪というのは、そうするとあれですか、これだけの本年度の予算で十八万坪が完璧に〇・七坪の最低基準まで引上げられる予算になつておるのですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 今年の一・〇八坪までの予算は約十四億円で、その坪数で約八万五千坪でございます。従つて、十八万坪全部カバーする予算になつておりません。併しながら、その十八万坪の基準の計算の仕方でございます。これにつきましては、本年、二十九年五月一日を基準にいたしまして、全国的に調査いたしまして、その上で更に〇・七坪の不足がありますればそれを充足するような考えでおります。只今申上げましたのは二十八年の五月一日の坪数でございます。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 そうしますと、この予算書を見ますと、一人当り〇・七坪を丁〇八坪に引上げるために二十八年度より約三十五億八千八百万円増額したというふうに出ておるのですが、この増額したことによつて、今仰せのごとくにこの〇・七坪に完成させ得る十八万坪の費用というものはまだこれでは足りないということになるわけですか、そうすると。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 〇・七坪の不定でございますが、これにつき、ましては本年の、先ほど申上げましたように本年の五月一日を基準にいたしまして全国的に調査いたします。現にその準備をいたしております。その際に恐らく〇・七坪というものは或る程度私は坪数が減つておるんじやないかというふうに考えております。と申しますのは、その基準の取り方でございます。坪数の計算の仕方でございます。いろいろ自己資金でやつ売るものもございますし、又起債を以てやつておるものもございますので、或いは又昨年の十二月でございますが、人口増加の関係で起債を十五億認めております。これらのものによりまして相当進捗しておりますので、更に再調査いたしますれば〇・七坪の坪数が相当私は減つておるんじやないかというふうに考えるわけであります。従つて十四億八万五千坪というものを一・〇八まで引上げるわけでございますが、これによつて〇・七坪の不足分が或る程度カバ一できる。まあ全部カバーでますかは調査の結果に待たねばわかりませんが、或る程度カバーできるんじやたいか。そういたしますと〇・七坪をカバーし、江つ一・〇八坪まで引上げろものが出て来るというかうに考えております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 或る程度カバーするということでございますが、それは或る程度の問題で、全部カバーするという御答弁が得られないことを非常に残念に思うわけですが、それに附随しまして、本年度は何ですか、小学校五十万、中学校五十万、百万の自然増になつておりますが、その自然増を計算に入れて〇・七坪の完成というのはどういうことになりますか、そうすると。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 自然増につきましては、御指摘のように本年四月一日以降は小学校が約五十万、中学校が約五十万、合計いたしまして約百万の義務教育児童生徒が殖えるわけです。これにつきましては、これは二十八年度中に手当をしなきやならんというので、昨年起債につきましては自治庁とも打合せまして約士五億の起債を決定いたしました。これによつてそれぞれ、主としてこれは市部でございますが、増築をしておるはずでございます。これによつて二十九年度の自然増加の分につきましては充足されるという考え方であります。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 御答弁の筋はわかりましたが、実際問題としては〇・七の最低基準に達しない部分が自然増によつて更に殖えて行くというような結果を招来するのではないだろうかということを、数字がないのでわからないんですが、漠然として私は心配するもけです。そういう結果にはならないんですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 自然増加の問題でございますが、これにつきましては、従来から自然増加につきまては義務教育学校の施設者におきましてこれをりておつりたす。従いまして特に自然増が二十九年度は激しくなつた。先ほど申上げましたように小学校五十万、中学校五十万というような急激た自然増でありますので、これに対して政府といたしまして、できるだけ財政的援助をするという意味合いから、先ほど申上げました起債を決定したのでございます。従つて原則といたしましては、これは義務教育学校の施設者がこれ負担するというふうに孜々は了解しております。従つて〇・七坪の不足につきましても、自然増による部分につきましては、これは義務教育学校の施設者のほうで或る程度カバーして頂くというふうな考え方をとつております。従つて厳密な意味におきまして〇・七坪の不足といろものは、先ほど申上げました坪数よりも或る程度少いのじやないか、これは二十九年五月一日を期し七一して全国調査いたしますので、その結果判明すると思つております。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 関連して。ちよつと速記とめて下さい。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をつけて下さい。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は大臣に少しお尋ねすることを先に質問いたします。それは今度の文部省予算に原子核研究施設の予算が組まれておりますが、これは私は本会議でも若干質問をしたので、今度改進党それから自由党、いわゆる日本自由党、保守三派によつて更に原子力の研究、いわゆる原子炉調査研究のための予算が別に組いれるようになつたわけです。それでお伺いしたいのは、今後の日本の原子核の研究或いは更に原子力の研究、こういう点を政府としてはどういう方針で進めて行こうとしておられるのか。私の聞いておるところでほ三派修正となつたものは文部省の考えておる機関とは別個の機関で進めて行こうと、こういうふうに聞いておるわけなんですが、そういう点、政府の方針としてそういう二元的な方向で進めて行こうとしておられるのか。その点をお伺いしたいと思います。政府の方針を。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 私どもの考えでは、これは私はそういう方面の知識はありませんけれども、これからは原子力というものによつて、これは産業革命的な非常な大きな問題だと思います。だからこれに、まあ何と言いますか、日本が立遅れて行くんでは、これは日本の将来の経済産業の見地から立遅れるということはしたくない。併し御承知の通り戦争中を通じてそういう面が、日本は、現状は非常にそういう国とは遅れておるのでありますから、少しでもその方向に一歩でも二歩でも進めて行きたい。こういう考え方を文部省としては持つております。そこで原子核の研究所でありますが、これは私は素人で無論詳しいことは知りませんが、湯川博士などに話を聞いたのですが、原子核の研究というのは、つまり基礎的な研究、基礎の問題です。文部省としては学問の研究が主でありまして、それを産業経済のほうに応用反映するというほうは、言わば直接な中心な仕事にならんわけです。そこで文部省としては先ず基礎的な研究としての原子研究所というものを考えて、そして予算を大蔵省に同意を得て提出した、こういうことになつておるのであります。原子力のほうは、これは言わば応用面であつて、原子力というやつは、私の聞いておるところでは、これを産業その他の上にどういうふうに応用して行くかということのように聞いております。従つて今度の修正案におきましても、通産省所管として増額計上せられたようであります。でありますから、これは理論的に言うと両立するもので、抵触とするものではない。文部省としては学問としての基礎研究をしたい、原子核について。これは今度の修正予算というものは、私は内情はよく知りませんが、これは通産省予算としてこれを現実に早く応用面に移したい。こういう考え方であろうと思うのです。そこで両方は理窟の上では成り立つのですが、私どもの承知しておる限りでは、原子核、つまり基礎的な研究というものが先行しなければその研究というものが充実しないで、すぐ応用のほうに行かれるかどうか。これは学問のことは私ども全く素人ですから、私どものほうの立場から行くと、基礎的研究としての原子核の研究、これは決しでなおざりにすべきものじやないので、これは日本の将来にやはり大きな影響を持つ問題でありますから、このほうは鋭意努力したい。原子力のほうの問題になりますと、これは私は学問上素人でありますから、それ以上のことは知りませんが、すぐ応用面に持つて行く、こういう意味じやないかと思います。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そこで原子核の研究ヒ、それ育筆力の研究といい、私は一概に排撃さるべき性質の問題とは思いません。今後のこの方面からの産業革命は必至であろうと言われておるのでありまして、日本においてもこれが平和産業のために十分な研究がなされるということについて、私は非難さるべきではないと思うのですが、ただ日本の現状から言つて、私はそういう知識はありませんけれども、原子核の研究さえ今日まだ十分と言い切れない日本は段階にあるのではないかと思うのです。それを飛び越えて直ちに原子力の研究に入る、いわゆる十分の基礎のない上に原子力の研究に入るということは、日本の実情としてそういうことができるのかどうか、私どもよくわからないのですが、併し三派協定については政府も了承せられたというふうに聞いておりますので、この問題を今後どういうふうにやつて行かれるのか、私はその点を聞き元かつたのです。一方では文部省関係の予算で基礎的に研究をして、そうしてその上に立つて将来原子力研究にまで持つて行こう、こういう方針であるし、一方では通産省関係の予算になるのですが、そういう方面から原子力の研究にすぐに入つて行こう、こういうことでは私は国費が二分されて十分な効果的な成果を挙げることができないのではないかというふうに考えているわけたんです。そういう点疑問に思つておりますので、お尋ねをしておるわけです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 荒木委員のお話は至極御尤もと思います。私も科学方面の知識はありませんが、とにかく基礎研究というのが先行すベきものである。これはすべての学問についてその基礎的研究、深い研究の上に立つて初めて応用面というものができる、こういう順序であろうと私も思います。併し同時に又それならばこれは学間の研究ですから、これは究めて行けばきりもない話で、だから基礎的研究にしましても、これが完成するということはなかなか考えられない。だから同時に又応用面においても、これが並行して行くということも必ずしも理論上からいらと不都合とは私は思わないのであります。この辺は現在の日本の原子に関係する学問、科学技術の点がどの程度に到達しておるかということが実は先決問題であろうと思います。この辺は私はよくわかりません。ただ文部省としましては、その本来の立場として学問の研究としての原子核の研究ということで、これは進めて参りたい。これは御承知のように来年度の予算は三年計画のその一端が出ておるにとどまりまして、予算は一億数千万円の金が出ておりますけれども、併しそれがすぐ来年から研究が動くものでもないのではないか、その辺はよく私もわからんのですが、そういうふうに思うので、私どもの立場から言えば、できるだけ早くこの基礎的研究の方面に一歩でも二歩でも早く足が進められて、そうして世界の大勢に遅れないような基礎が早くでき上ることを希望しておるわけであります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それで今日の新聞を見ていると、その方面の権威と目される人たちの或る意見が呈示されている。その意見の私は詳細は知りませんけれども、新聞を通じて見ると、いわゆる原子の研究、或いは原子炉の設置、これは適当でない、日本の研究過程から見て適当でないという意見が述べられ、これが各政党に通知せられたと聞いております。私はそのことを知りませんけれども、併し、政府がこの予算修正を了承せられたというのですから、はつきりした考え方がきまつての上ではないかと私は思うのですが、そういう点文部大臣の説明を聞いても、政府も余りはつきりした考えがなくて、この修正を了承せられたようにどうも受取れてしようがないのですが。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 実は私よく知りませんが、政府が了承という意味はどういう意味か、無論この前の特別国会のように、一旦撤回して、政府の手で紀替えて出したというものではない。併し政府の与党である自由党も今の修正に参加して修正議決を策議院で成立せしめた、こういうことであります。で、私の立場は、今のようにこの通産省の予算でありまして、私からこれをいいとか悪いとかという立場ではない。今朝の新聞にちよつと出ておりましたが、私詳しくは読みませんが、やはり私よくわからんけれども、まあ基礎的研究が先行すべきものだと、何も、二階がないのに三階が建てられるかというような表題があつたようですが、基礎がないからとか、基礎的な研究がまだ充実していないのに、すぐ応用面に飛び出して行つても思うように成果が挙らないというような意味だろうと思います。併し何か学者の中には、これはやはりやれるというような考え方を持つている人もあるように聞いておりますが、その辺は何とも全然素人ですからわからない。答えが出せない。併し文部省としましは、どういう恰好になろうとも原子核の基礎的な研究、学問の研究ということには今後できるだけ力を入れて行きたいと、こう思うわけです。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 荒木君の質疑に連関して、私は国立学校設置法の場合にお尋ねしようと思つたのですが、重大ですからここで関連して質問をしておきたいのです。今の答弁でありしますが、原子炉の問題のほうは通産省予算でやる。で、文部大臣としては、ここに言明の限りではない。私了解します。原子核のほうはあなたの所管なんです。素人なりといえどもこれに対しては答弁を一つ回避することはできないと思うのです。で、お尋ねするわけですが、原子核研究所の創設費が予算の上で見込まれておる。今もらつておる予算の三千万円、いいですか、三千万円。予算は出ている。いいですか、そして今度は設置法のほうでは見込んでいたい。片方の資料いろいろの研究所ができるが、見込んでいない、これはどういうわけですか、金はあるが。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) 私から御説明をさせて頂きます。御覧のように国立学校運営費に機械設備を要求し、又国立文教施設に建物を要求しておりますが、まだ、さつき大臣の話のように初年度で運営につていない。つまり人が入つていないのです。ですから機関としての態様を明年度は備え得ない。そういうわけで国立学校設置法には機関としての修正をお願いしていないのです。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 そういう機関は、明年度はでふきないということですか。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) 国立学校設職法に載せますような意味での、人の入つた政府機関はできないのであります。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 実は原子核研究所は一東大が所管して、これを自由にするのではなくして、共同の利用の研究所にしろというような強い意図があつて、文部省の良識においては、又それを一考しなければならないというような問題があるということを聞いているのですが、事実ですか。又文部省はこれに対してどうお考えになつておりますか。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) これは学術会議の勧告が政府にありまして以来、文部省関係におきまして、関係の学者が集まつて、創設準備委員会というものを今日まで持つております。この準備委員会は明年度以降にも継続いたしまして、日本初めての研究所でございますから、場所は東大に附置いたしすしても、全国の関係研究者が共同利用得るような施設にいたしたい。従つで若し設置法に栽ぜます場合におきまては、多少従来と違つたような、例えば京都におきます基礎物理学研究所のように、その大学だげでなく、共同旅設というような形で載せられることだと考えております。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 局長に聞きますが、それが一つはここの設置法に載せられない理由じやないんですか。違いまか。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) そんなこはございません。昨年は例えば湯川き念館を中心といたしました原子物理学研究所は、同じような構想で設置法に載せております。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 先ほど素人だと前提を設けて大臣は述べられたので、そのことについては追及しませんが、局長はそのことをあなたの専門的な立場からどう考えますか。ということは、原子核研究所については、準備委員会を以て僅かなりといえどもここに予算を計上している。それから一方には通産省所管で原子炉研究所というものを作ろうとして予算を計上して、今国会の審議に委ねている。この間に当然原子核研究所を作る準備委員会でも論議されたことがあろうと思うのです。これらの連関については、局長はどういうふうに考え、どういうふうに指噂してるんですか。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) 原子核研究所に関します。委員会は、原子核研究所を如何に創設するかということだけに専念してやつて参つたわけであります。勿論基礎研究の領域の問題ばかりであります。今修正の御意向として現われました原子力利用というこの応用方面につきましては、その委員会のタッチしないところでございます。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 併し局長としては、理想的に言えば学問研究、そうしてその応用ということは、一連のものであるはずなので、予算の獲得乃至予算の管理ということは省が別である、場合によつてはやむを得ませんが、理想的な形からいえば、当然これを直接指導する立場にある局長としては、一括したものとして行くことが望ましいという所見を持たれるであろうと思うのですが、それらについてはどういうふうに考えておられますか。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) 先ほど大臣も答えられましたように、これは他省所管というか、通産省所管において、今これからいろいろ御説明がある問題だと思います。私どもがその予算をどう運営するかということを申上げるのは差控えたいと思います。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 じや、最後に局長に一点尋ねますが、原子核研究所を共同の研究所にしたいと、こういうお話で学問の研究という立場から国費を割いて、その種のものを作るためには、共同研究という意味は私にはわかります。ところが一方大学は何かというと、大学の自治ということは言つている。大学の自治と、この共同利用の研究所というものとの間に、これは将来うまく行きますか、第一こういうものは。そうしてこの種のものを、一大学の中に置くということが妥当ですか。それともただ東京大学には場所を置くだけで、その他の関連はないのたと、こういう意味なのですか。それらについて一つ詳細に説明して下さい。

稲田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稲田清助君) 前段につきましては、すでに乗鞍に設けてあります東大の宇宙線研究所、これはやはり各大学の研究者が総合利用施設といたしまして、円滞に運営いたしております。又湯川記念館を中心といたしまする京都大学の理論物理の研究所、これも同様でございます。恐らく原子核研究所も同様なふうにできることと思います。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 いろいろ意見ありますが、質問はこの程度にしておきます。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 その次に文部大臣は、就任の際に教育方針の一つとして、科学の振興ということを掲げておられるわけです。で、私は昨日午後文部委員の皆さんと科学技術方面の人たちと懇談する機会を持つことができたわけでございますが、これらの人々は、この方面の予算が少いということを一様に指摘しております。昨年度の文部予算、或いは本年度の文部予算を見ましても、いわゆる重要教育政策として掲げているこの面の予算が殆んど大して増額をみていないという私は実情にあると思います。まあ幸いにして産業教育振興法とか、理科教育振興法というものが前の国会で成立をして、十分とは申せませんが、この面については相当に予算も細まれて、そうして実績を挙げつつあると思うのですが、併し大学の面においてもこの方面の予算というものは殆んど顧みられていない、こう申しても言い過ぎではないと私は思うのですが、こういう面について文部大臣の所見というものを私は伺つておたいと思います。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) 科学の振興、これはとにかく、殊に我が国の現状としましては非常に必要なものである、こう思つておりまして、予算の獲得につきましても従来できるだげの努力はして参つたつもりでおります。ただ御覧の通り、実際になかかく思うように増額がされておらん。一挙に非常な余計な経費の予算をとることができないということは誠に残念でありますが、併し私どもとしては殆んどこれを顧みないというようなことは絶対にないのであります。これは実は非常に最後まで大蔵省と執拗に折衝を続けて参つたのであります。御承知のように、今年の緊縮予算におきましては殆んど新規事業というものは認められなかつた。これは緊縮でやむを得ないのでありますが、そういう際におきましても、只今話が出まして原子核の研究所にしても、或いは航空の研究所ですか、或いは天文台の我が国としては画期的な大きな望遠鏡の設備とか、新らしい仕事でありましてもできる、だげは努力して、一歩でも二歩でも科学の振興という方向に持つて行きたいと努力しておるのでありまして、これは今後ともそれを継続して参りたい。決してそういう方面の仕事に不熱心であり、冷淡であるというような気持は全然ありません。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 この科学研究費として、昨年度は八億八千五百万円計上されております。昭和二十九年度、来年度予算においても、やはり八億八千五百万円、同じ額になつております。私はこの予算から見て十分努力せられたというふうには考えられない。少くとも重要な大連文政の一本の柱となつて行く問題が、昨年に比べて全然増額していないということから見て、私は努力が足らないのじやないかというふうに考えるわけです。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) これは努力が足りないとお叱りを受ければ誠に申訳ないのでありますが、併しこの科学振興費というものは必ずしも経営費的な性質のものではないのでありまして、その年度で済むものもあります。でありますから、これを前年度通りということは、つまり前年から一歩も出ないということではないので、やはり新らしいものがその中に入つて来ておるのです、内容としては。  それから科学の振興といのは、その関係の予算がいわゆる科学振興費という名前のとろにだけ集中しておる、こういうわけではないのでありまして、私どもが一番中心として考えておる学術科学の振興、これは大学、学術研究の府である大学を中心として考えておるし、大学の予算においても、実質的にむしろそのほうにこそ学問研究、科学の研究に関する経費というものが盛り込んであるのであります。予算で御覧頂きますように、運営費におきましても、本年は約三十億前年に比べて増額計上しておるのでありまして、私でもとしては、無論これを以て満足するものではありません。ますます予算はとりたい、こう思つておるのでありますが、怠けて何もしないじやないかというふうにおとりになつては私は甚だ遺憾に思います。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 科学研究費のもう一つ上の大きな項を見ても、科学振興という予算を見ても、昨年の予算と殆んど変らない。ですから私は科学の振興という全般的な立場から見ても、予算上殆んど変らないという現状に置かれておると思う。そういう点から、ここでいろいろこい問題ついて質疑されても余り効果はないと思いますから、やはり相当な努力をこれは大臣としてもすべき私は責任があると思います。少くとも大きな柱として打出されている以上、この面に対する格段の私は努力を要望して置きます。いろいろ言つてもこれはしようがないと思います。  次に地方教育委員会の育成の問題です。これは大達文部大臣は地方教育委員会を育成するの、だということは、これは一つの又方針のように聞いております。予算を見ると、教育委員会の運営指導、或いはその他として掲げられておりますが、文部大臣はどういう方法が地方教育委員会を育成しようとしておられるのか、お伺いして置きたいと思います。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) この科学振興についての点で、くどいようですが、申上げますが、学問の研究者としては大学が中心であります。科学振興という名前はこれはつまり予算の名前でありまして、科学振興に関する或いは学術研究に関する費用は全部そこに集中しておる、こういうものではない。むしろ大学がその中心になつておる。これは一つ御了承を頂きたいと思います。  それから御承知の通り、昨年の特別国会におきまして、改進党が非常に相当大幅な増額修正をしております。その結果、例えば、老朽校舎等につきましても、去年非常に増したから或いは私学の振興費についても、去年非常に大幅に修正増をしたからということで大蔵省がそれらの点については相当斧えつを加えておりますことは、この前この委員会で説明をしたように記憶しております。科学振興費につきましても、昨年の特別国会において二億円増額修正しておる。大蔵賀の言うように行くと二億円だけ落してしまいたいところであつたと思うのでありますが、これは前年増額修正になつたものを、そのまま一厘でも減らさないようにということで努力して参つたのであります。この点は今後とも努力をして行きたいと、こう思つておりますから、その点御了承願いたいと思います。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私は二億円や三億円では科学教育の振興はできないと思うのですよ。特に今日大学において科学技術の振興を計ろうとすれば、もつとまとまつた金がいるのじやないかと思います。だから私は非常に文部大臣は消極的だと思う。去年二億増額したから、それを守るのにぜい一杯というのでは、名だたる大津文相としては少し恥かしいのじやないかと私は思うのですが、この点はくどく申上げません。ただ教育の将来のために強く要請したいと思うだけであります。

大達茂雄自由党文部大臣

○国務大臣(大達茂雄君) それから地方教育委員会ですが、これは日本の戦後の新教育制度として取られておる基本的な制度でありますが、これがどういうものか地方教育委員会というものは方々から邪魔物扱いにされて、現在子ういう制度があるにもかかわらず、これが実際方々からこずき廻されて思うように機能が発揮されていなかつたということが言えると思うんです。私としましてはそういう制度がきまつた以上は、どうしてもその機能を発揮させるということは、これは当然なことである。文部大臣としてその立場を取るということは極めて当り前至極のことであると思うのであります。予算の面からいたしましてもこれは経費が非常に不十分であります。政府の部内或いは世論、或いは各党の方面にもこれは廃止するという議論が非常にありますことは御承知の通りであります。予算も一旦は全然削除せられておつたわけであります。来年度の予算におきましては維持するだげの経費の復活にとどまつたことは非常に遺憾に思います。今後これを強化するための予算措置というものは十分に講じて参りたい。又教育委員の諸君も何どき止められるかも知れないということでなしに、はつきりと、ずつと存置されて、そうして教育制度の上の柱になるのだという気持ができれば、それだけでも私は余ほど強化さ、れるだろうと思うのであります。予算の面においても今後強化する措置を講じて参りたいと、こう思つております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私はこの問題についてはもう少し具体的にお伺いしたい点もあるのですが、時間が可なり来ておりますので、私が質問を続行することは御迷惑をかげるかも知れませんので、この点お諮りを願つて、続行するというのであれば私は続げて質問したいと思いますが、時間の関係もありますからお諮りを願いたいと思います。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今お聞きの通り、荒木君から続行の質問を承認なさるかどうか、お諮り願うという御要望であります。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 時間が時間ですから荒木君の質問を午後に保留して、この辺で休憩したほうがよろしいと思う。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今の相馬委員の御意見のように、一応休憩しまして、改めて午後から再開するということに取計つて如何でしよう。御異議ありませんか。

長谷部ひろ無所属クラブ

○長谷部ひろ君 午後から文部大臣おいでになりますか。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記をとめて。    〔速記中止]

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 速記を始めて。次の機会に荒木君の質問を続行するということにして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

須藤五郎無所属クラブ

○須藤五郎君 会を閉じる前に要求しておきたいことは、土曜日に各視察団の報告があると思うんですが、その後でいろいろ質問が始まるときに法務大臣に一つ出席してもらいたいと思うんです。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 土曜日の文部委員会にでしよう。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 今朝ほど日程がきまつて土曜日は報告を聞くということだけをきめてあるわけですから、今の須藤さんの要求の件は理事会にかけて、そういう時間が当然設けられるから、そのときには法務大臣の出席を求める、こういうことにして、本日はこの辺で散会されんことの動議を提出いたします。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今の相馬君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議がなければ本日はこれを以て散会いたします。    午後零時二十七分散会

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