文部委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 85 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/07/15
会議録
○委員長(堀末治君) それでは只今から文部委員会を開会いたします。先ず初めにお諮りいたしますが、継続審査中の学校給食案審議のため小委員会を設けることに去る六月三日の本委員会においてすでに決定されておりますので、学校給食法案に関する小委員会を設け、小委員会の数は八名とし、小委員の氏名は委員長において指名することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀末治君) 御異議ないものと認めます。それでは御指名申上げます。 劔木君、吉田君、加賀山君、高田君、相馬君、有馬君、須藤君、三好君、以上八名のかたにお願い申上げます。 —————————————
○委員長(堀末治君) なお今後の日程について、本日の理事会で左の通り決定いたしましたから御報告申上げます。 学校給食法案に関する小委員会は八月十八日、十九日、二十日、この三日間にお開きを願いたい。続いて本委員会は八月二十三日、二十四日、二十五日、二十六日、二十七日、こういうことにお開きを願いたいと存じます。 なお本委員会の会議に付する事件といたしましては、今の学校給食法案と、二には、教育、文化及び学術に関する調査、こういうことでお願い申上げたいと存じます。 —————————————
○委員長(堀末治君) 次に教育二法案に関する次官通達の件を議題といたします。
○高田なほ子君 六月の十三日から教育二法律が実施されることになつたわけです。それに先立つて六月の九日に文部省次官名通牒を以て各都道府県教育委員会委員或いは知事宛にこの二法律の法解釈又運営上の諸点などについて、相当長文に亙る通牒が出されておるわけでありますが、まあ私どもこの二法律については極力、政府の提出しました二案に対しては遺憾の点を指摘しながら加賀山氏外二名の修正案というものに賛成をして行つたのです。この法解釈の問題はかなり今後重要な問題になつて来ると思うのですが、先ず第一に大臣にお尋ねをしたいことは、今後この法解釈、次官通牒をめぐつて各都道府県に文部省主催の講習会を開いて、この次官通牒というものを浸透をさせて行くというような対策をとつておられるようですが、そういうような計画というものは今日どんなふうに進展させているのか、それを先ず第一点にお伺いしてから、この次官通牒そのものについての御説明というものを私は希望したいと思います。それをお尋ねいたします。
○国務大臣(大達茂雄君) 今の点は、今のところでは全国的に一定の計画を立てて、この何といいますか、二法案趣旨を周知させるという計画はしておりません、今のところでは。併しできるだけの機会を、機会があればその機会を捉えて周知徹底を図るようにしたい、こういう気持でやつております。
○高田なほ子君 そうすると近い将来にこの二法律の次官通牒、これを中心にして各都道府県に対するそういう意味の講習会のようなものを開いて浸透させるということになつて参りますので、この法解釈の問題は非常に重要性を帯びて来ると思う。今後文部省側からこれに対する説明を聞き、又我々としても法案立案中におけるいろいろな疑点が若干残されている部面が非常に多い。それをそのままにしてこれを徹底させるということになると、これは非常に問題があとに残つて来ると思いますので、この際一応説明を聞き、後日大臣の、今日は御都合が悪い由でありますので、適切な機会を得て然るべく早くに私どももこれを十分に了解をしたい、こういうふうに考える次第です。
○荒木正三郎君 関連して一つ、文部省のほうで、只今高田委賞の御質問の中にあつたのですが、この法律の内容をできるだけ教職員に周知するような方法をとりたい、こういう大臣のお考えなんですが、私はこの法律はかなり研究を要すると思う。そういう意味で教職員がこの法案の内容を周知するということは非常に必要なことである。ところがその方法はよほど考慮を要する。例えばこの法律の専門家でない人が、例えば教育委員会とか、そういう系統でこの法案が解釈される、その解釈を推し拡げて行くということになると、私は弊害が起つて来ると思う。やはりこういう法律は純粋な法律的な立場に立つて公正な解釈をされるべきである。それを誤ればむしろ弊害が起つ来る。こういう点十分留意しておられるのかどうか、伺つておきたいと思います。
○国務大臣(大達茂雄君) この法律的立場に立つてということ、具体的にはどういうことになるのか、ちよつとわかりかねますが、併しすべての国の法律というものは、その法律に関連をして行政的な責任を持つておるそれぞれの行政機関において解釈をして運営しし行くと、こういう建前のものであると思うのです。従つてこの法律が直接に関係を持つておるものは、行政機関としてはそれぞれの教育委員会であります。でありますから教育委員会がこれは運営といつては多少語弊があります。語弊がありますが、少くともこの法案の運営という言葉を使うならば、その運営の衝に当るものは教育委員会である、こういうふうに私ども思う。これはすべての法律というものは、これは申上げるまでもないけれども、国のきめてあるその当該行政機関において解釈運営するという建前のものであつて、無論法律のことでありますから、法律的な見地からその解釈を誤つてはならんのでありますけれども、併しその以外に何か特別な法律関係だけの人が行政などに関与して来る筋合いのものでないと思います。
○荒木正三郎君 私は文部省がこの法律に対する解釈をせられるということは別に異議を申しておるわけじやないのです。併しその解釈を教育委員会に流し、教育委員会が教職員に流して行く、こういうことは私はむしろ無用だと思うのです。それは文部省が一つの見解を、解釈を持つているということは、それは文部省のせられることについては異議がないのですが、これをずつと教職員まで流して行くということになると、文部省の一方的な解釈があるかも知れない。そういう場合に非常に法が曲げられるということになると思う。そういう点から私はそういう文部省の解釈を教職員まで、悪い言葉で言えば押し付けると、そういうことをしないほうがいいのじやないか、若しそういうお考えであればしないほうがいいのじやないか、こう思います。で、やはりこの法律に対しては教職員も非常に関心を持つておるのですから、それぞれ研究をして行くことだと思うのです。そういうことをむしろ助長したほうがいいのじやないのですか。
○国務大臣(大達茂雄君) 無論この法律は教育委員会にも関係をしておりますし、それから個々の教職員についても無論関係がある。その他教職員外の、いわゆる何人もという言葉、表現でありますから、個々に関係するものは不特定といつてもいいものであります。その場合にそれぞれの立場でこの法律を解釈をして、そして法律に違反の起らんように努めるということは、これはそれぞれの立場でやはり当然のことであります。文部省としても、やはり文部省の立場で解釈をして、そして教育委員会を指導して行く、これは当然文部省としてはしなければならんことだろうと思います。これを全然よそごととしておるということは、まあ私は行政府としてはするのが当然である、こういうふうに思います。これはそれぞれの立場で解釈するのでありますから、或いは中立確保の問題について行けば、結局裁判所が解釈をするでありましよう、問題になれば……。その場合に文部省の解釈が裁判所を拘束するのは、無論これはありません。裁判所といえども、それぞれ上下の関係がありますから、下級裁判所ではその立場で解釈し、上級の裁判所ではその立場で解釈する、それらの地区々々の裁判所がそれぞれの立場で解釈するから、これを全面的に統一するということは、これはすべてこの法律に限らず、すべての法律は元来そういうものではありません。ただ責任のあるところのものがその自己の責任において解釈をして、法律の運用の上に過ちなきを期するという立場、これは皆持つておるのであります。でありますから、文部省は文部省の立場で教育委員会のほうに指導する、これも当然であると思います。教育委員会は教育委員会の立場で個々の教職員に対する指導はするであろうと思います。私はこれは普通の行政の当然のやり方であつて、この法案に限つてそれを省略したほうがいいというふうには考えておりません。
○荒木正三郎君 いや、それぞれの行政機関がこの法律に対する解釈を下されるということについては、私はこれを制約することはできないと思うのです。ただ文部省の解釈が教育委員会に流される、教育委員会が学校の校長などを集めて、この法律はこうなるのだ、こういうふうに解釈をして行く、そうすると私は詳細に調べておりませんが、若干見解の異なる点もあるのです。で、まあ私から言えば、かなり拡張解釈されておる面があると思つておるのです。そういうことがこの法律の本当の解釈だとして、そういう系統でずつと流れて行けば、それは私は必要以上に教職員が拘束されるという結果が来ると思うのです。従つてその解釈はいいですが、その限度を越えて教職員にまでがつちり入れて行くということになると弊害が起つて来る、こういうことを申しておる。ですからよほど慎重にして頂かなければいかんというふうに考えておるわけなんです。
○国務大臣(大達茂雄君) 無論慎重にしなければならないことは当然であります。ただこれはひとりこの法律案には限りませんが、すべて法律の解釈というものは、これは人によつてそれぞれ解釈は個々に亙るということは、これはいつの場合にもあることであります。先日来申上げたように、それぞれの責任において法律の解釈をして行かなくちやならん、こう思います。ただその解釈に誤つた点があるという点は、これはそういう指摘があれば、更に検討して、若し誤つておるということになれば改めて行く、こういう筋合いのものであると思います。でありますからして、この解釈はここに示された解釈のような、どの点が誤つておるかという点については、いろいろ御意見があれば伺つて検討はいたしたいと思います。
○荒木正三郎君 それでは一応説明を伺うことにいたしまして結構です。
○委員長(堀末治君) それでは本件に対する質疑はこの程度にして次の問題に移つて差支えありませんか。
○高田なほ子君 いやいや説明を伺つてから……。
○国務大臣(大達茂雄君) 説明というとどういうのですか。
○荒木正三郎君 それは高田さんのほうから要求してあつたのです。
○高田なほ子君 説明という意味は、これはどういう意味でこういうものを出されたのかです。で、いろいろここには特例法にあつてはこうだ。それから何ですか、中立法についてはこうだというふうに実はこれは法律の、その法よりはかなりもう詳細な、ずつとよほど読んで研究しなければますますわけがわかんないようなふうになつてしまつておるわけです。法律そのものでさえも私どもはいろいろな疑義を残しておるのに、更にこれを見るというと党派的勢力の不当な支配とか、新熟語が一ぱい出て来ており、わからない。だから一応出された趣旨とか、それから或いはおよそこういうふうに我々は考えているのだという大まかな説明をしてもらいたいと、こういうのです。法律以上にこれは重要なものだと私は見ている。それで伺いたい。
○国務大臣(大達茂雄君) 法律は御承知のようにできるだけ簡潔に書いてあります。でありますからして、その法律についてはいろいろ説明をする。これは二法案提出の場合におきましても、それに対して法律案の説明をいたしましたし、それから又質疑応答の過程におきましても説明といいますか、法条の趣旨を明らかにするようにいろいろ申上げたのであります。従つてこの法律案の説明を地方に流すという場合に説明をすると、これは一冊の本になつても足りないくらいの、詳細の説明をすればそういうものであろうと思います。無論法律案よりも長くなることは当然のことであります。法律案よりも簡単ならば説明にならん。でありますからして、これも或いはこれだけでは非常に簡単過ぎてわからんということはあろうと思います。従つて現在各所で講習会をするから来てくれ、いろいろ質問したいこともあるから来てくれと、いうようなことがあります。ありますが、これは長いからといつても、むしろ短いに過ぎるものであつて説明でありますから、非常に長いものになることは当然であります。
○相馬助治君 高田君がこの次官通牒を説明して欲しいということに対して、大臣から書いてある字の通りで何を説明するのだというような意味のお話ですが、そういう角度から見ればそういうことも言い得ると思うのです。そういうことになると、今度高田君からここはどうだ、あそこはどうだと、こういうことになつて、問題が又却つて私は長時間を要すると思うので、ここは次官通牒であつて、次官がお見えになつているのですから、次官が行政府にある一つの責任のポストを持つ者として、この解釈をしたということについては私は当然だと思うのです。というのは、各教育委員会でいろいろな問題が起きてわからないときには文部省に聞きに行けと、こういうことになるから、文部省が一つの見解を持つているということ自体については私は何ら問題ないと思います。ただこれが次官通牒となると、これはどういう趣旨で流したものであつて、こういうふうなところについてはこういうふうな考え方なんだということを、田中次官から当然高田君の請求を待つまでもなく、こういう機会に積極的なお話があるべきものだと私は考えていたわけなんです。従つて私は大臣に質問しているのじやない。私の個人的な見解を述べているので、是非これは文部省が高田君の問に対して答えてもらいたいということを考えている。そこで何を喋るんだということになれば、やはり私は一点、例えばずつと書いて参りまして、七頁の(ホ)の中頃を見ますと、五行目の中頃から、「児童・生徒の意識を特定の政党等の支持又は反対に固まらせるような教育は、これに該当する。」と、こう書いてある。そうしますと、その上に書いてあるように、その前にこういうものはいけないということは、これははつきり教育基本法八条でわかつておるわけです。社会党でなければならないとか、自由党では駄目だというようなことはいけないと、これははつきりしております。そういうものに至らないでも、今私が言つたようなことがあると言うと、あの「ために」ということを、加賀山修正案で必死になつて争つたポイントというものが一体どういうことになるのかと、こういう疑点があるので、これは私はもらつたときには、高田君がそういう質問をするのがおかしいと思つていたのです。向うから当然御説明があるのじやないか、随分先走つて聞くなと思つていたところが、何にも喋ることはないなんて言うに至つては、これは又別な意味で驚いているので、是非田中さんから高田君の要求されていることについてはお答え願つたほうがこの委員会がスム—ズに行く途だろうと考えております。
○国務大臣(大達茂雄君) これは次官通達という、次官という名が使つてありますが、これは役所の古い間の事務の慣例で次官の名前を使つたのであるのでありまして、これは一つには文部省通達というふうに御了承頂きたい。それから今のなには非常に失礼なことを申上げたようなふうなのでありますが、私の言つた意味は、これは説明が非常に長くて、更に法律よりも又こんがらがつて来るというようなお話でございましたから、その点についての私の考えを申上げたので、通達の説明をせよという意味が、つまり何故にこういう通達を出したか、或いはいつ……、これは資料としてここに出ておりますから、普通の場合に資料で何か説明を求められれば、二法案の趣旨の周知を図る意味で、何月何日に通達を出したというようなことの説明になるわけであります。 ただ今の説明という意味が、この内容について一々ここで解明して話をせよという御趣旨であれば、おのずからそこは違つて来るのでありますが、先ほど申上げましたように、これは文部省が各教育委員会に宛てて出した通達、行政的な措置であります。従つてこれについて只今相馬委員が言われましたように、この点は国会で審議した場合の経過から見ても、こういう解釈をとり、又こういう解釈を下へ流すことは腑に落ちんがどうであろうか、そういう意味のお話であればなんですが、これを全体、順にその趣旨を説明する、こういうことですか。高田さんのおつしやるのは。
○高田なほ子君 全体の趣旨を私は勿論説明してもらいたいと思つているのです。大臣はその内容について説明せよということになるとおのずから問題が別になつて来ると、こう言つておられますけれども、内容について私は伺いたいのです。それはなぜかというと、いろいろと法律の解釈ということになればなるほど、大臣のおつしやるように、極めてこれは簡潔なものであると答えておられるのだが、文部省としては、この簡潔の中にもどういう点について最も考慮を払わなければならないかということをお考えになつた上でこういう通牒を出されていると思うのです。勿論法律は簡単であつて、簡単なほうがいいのだというようなお話はあつたけれども、私は法律の解釈というものは非常に重要なものだと思うのです。例えば天皇は陸海軍を統率するという、たつたこれだけの問題で日本をあれだけの厖大な軍国主義的なすべての国家機構に切替えた大もとにしているということになつて来ると、この教育二法律そのものの解釈についても私は関心を払わざるを得ない。なかんずく只今相馬委員からも関連質問があつたのですけれども、加賀山修正案というものの成立過程から見たときに、この法律の解釈というものに若干私は疑義を残しているので、多分文部省としてもそういう疑義を一掃するために、ここのところはこういう意味なのだということを周知させたい、こういう考え方でこれを出されたのだろうと思うのです。だから内容に亙つても最も重点的に、文部省としては、ここのところはこう解釈すべきものだという肚をお持ちになつたのだから、そこのところを特に重点的に説明を願いたいというのが私の質問の趣旨なんです。
○国務大臣(大達茂雄君) でありますから、この文部省の解釈について、これはどうも少しおかしいじやないかというような点の御質問に対しては、私は当然御返事を申上げる。又説明をお求めになつても、これは拒否する意味ではありませんよ。拒否する意味ではありませんが、併し立法府でおきめになつた法律を、それをそれぞれの行政機関で解釈して、執行して行くということは、行政府の任務であります。それをこの個々の行政措置について御不審の点があれば、それはお答えいたします。併しながら個々の行政措置というものをするに当つて、それをこちらから進んで、行政府のほうから進んで立法府に個々の行政措置について、一々積極的な説明をしなければならんというふうには私は考えていない。これは立法府と行政府の権限はおのずから違うと私は思います。そこで行政府のすることに、立法府の立場から見て不都合であるとか、不審であるとかいう点を指摘してお尋ねになれば、これは私どもとしてはお答えはしやすい。けれどもこの通牒には限りません。この通牒には限らん。これを特に重大だとお考えになるから問題になるのでありますが、文部省で日々出す通達というものは多い。これは文部省に限らずどこの省でも下部に流して行く通牒、通達というものは非常にたくさんある。これを御質問の点がわからずに、その全体として一々説明して行くということは、私は余り例のないことである、今までに……。私は決して国会に対してかれこれ言うのではありません。御質問に対して、かれこれ言うじやありませんが、国会で御質問になるということは、何と申しますか、その点を明らかにしてお尋ね頂かんと、ただ通達が出たからそれを一々説明せよ、余りこの問題にこだわるわけではありません、ここで説明することは何でもないわけですが、その点を私は初めに考えております。そういうような頭でおつたものですから、そこで高田議員の説明をせよというその御要求が、どういうような意味合いのものであるかということが、私にはわからない。それでそういうように申上げた。その点は御了承頂きたいと思います。
○高田なほ子君 大臣は、私が今発言したことでおわかりになつたと思うのです。で、この教育二法律では、どういうものか非常に私、まあほかのかたはいざ知らず、私が見る限りにおいては、随分大達文相は、ほかの問題とは違うという意味で、そのこだわりをお持ちになつているように、むしろ私は思うのです。で、私の場合は、素直に、この次官通達というものを実は新聞で見たわけです。新聞で見て、ははあ、これは通達が出たなと、これは一面から見ると、これは明らかに法の解釈問題が入つている。なかなか読んでみると味のある言葉が使つてあつて、なかなか文部省としては、難解な部分をわからせるためにこれを出しているように見えたので、一応これは文部委員会のあつた節に、いち早くその点についての、文部省側はどういうお考えでこういうふうにお出しになつたのか、又この点は、どんなようなお考えを持つているのか、一応私は説明を聞きたかつたのですよ。初めからいろいろ色眼鏡をかけて、誤解して、つつかかつているというわけではありません。一応文部省側の考え方というものを十分に了解してみたいと、こういう気持なのです。ですからもう少し素直にお考え頂いて、実はこういうような点が非常に難解だと思うので、この点をこういう意味の実は説明をしているのだということを私は伺いたかつた。一々行政府に立法府が口出して、そういう例はないのだと言われると、何だかこう話がこだわつて来て、面白くなくなつて来ると思う。そういう面白くない空気を作らないで、素直に、どういう点を重点的に考えられておつたのか、それを聞かして下さつてもいいでしよう。
○説明員(斎藤正君) この通達の構成について御説明いたします。 六月九日に、十三日からの施行前でございますが、この二法律の運用上注意すべき諸点、それから解釈についてまあその中心となる部分と二つに分けて通達をした形になつております。そこで初めの頁にあります「記」以下のところは、これは制定の趣旨、二法律のまあ性格と申しますか、それを簡単に要約して申述べているわけであります。なお特に義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法につきましては、請求が教育委員会等に任せられておりますので、その運用上の点を、その次の3に述べたものであります。そうして具体的な法律の中味につきましては、その五頁にございます「別記」というところで、簡単に両法律の内容を述べたことになつております。 そこで解釈の問題につきましては、実は第一番目に、特例法の一部改正につきましては、これはその六頁の一番上にございますように、すでに人事院規則につきましては、人事院が運用方針を出しておりますから、それを参照して解釈をする、これが要点でございまして、そのほかには何も解釈上附加えてはおらないのであります。 それから義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法につきましては、これは国会の審議の際に問題になりました教唆扇動の意味であるとか、或いは教唆扇動の相手方であるとか、それから特に第三条の「特定の政党等を支持させ、又はこれに反対させる教育」というのはどういう内容を持つたものであるか、そういう点について触れたわけであります。 そこで只今相馬先生から御質問のありました点でございますが、これはこの支持させ、反対させる教育は、児童、生徒を特定の政党等を支持し、又はこれに反対する行動、まあ直接の行動にかり立てるようた強いものは勿論のこと、児童をその教育自体が支持、反対に固まらせる、こういう効果を持つものは、これは入るということを申しておつて、これが役立つ、その教育自体が役立つ、基本法の趣旨から見て適当でないような、特定の政党を支持させるに役立つというような程度のものでは入らないのだということを申しているわけでございますので、御質問にありましたような拡張解釈というような、拡張解釈の内容はとかくの問題がございますが、拡げているという表現は全然とつておりません。これは法案を提出いたしました際の局長の補足説明に、第三条の第一項の御説明を加えてありますその点と同様であります。 それからなおこの法律につきましては、最後の頁に、処罰の請求ということが教育委員会等に任されておりますので、その後これの手続に関する政令が出ましたので、その手続につきまして簡単に触れております。なお請求の場合には、これは教育委員会、知事等が、他の者に委任できないのだという点を明記して、運用上誤りのないようにいたしたわけでございます。 以上がこの通達の内容でございます。
○高田なほ子君 この解釈のほかに、文部省としては各都道府県教育委員会並びに知事、そういうものに対して、このほかにこの法律に関係して何かお出しになつたものはありませんか。
○説明員(斎藤正君) なお最後に申上げました手続を定める政令がその後公布になりましたので、その政令につきましては、局長名を以て通達をいたしております。これは具体的には、検察庁に対する請求でございますので、いろいろどの程度の内容を以て請求をすべきかという点を、事務的に法務当局と打合せをして出したものでございます。
○高田なほ子君 ついでに、その局長名を以て出されたそれについても私は自分で勉強したいと思うから、それを私の手許に頂戴したい。 それから教育委員長会とか、或いは全国知事会議とかというものも今日に至るまで私はあつたように思うのですが、そういつたような会合でこれらに対する通牒の意味とかいうものが何らかの形で以て出されておりますか。
○説明員(斎藤正君) 法案の説明は、過般都道府県の教育長の会合、それから法令主管課長の会議において、この通達に基きまして更に人本院規則等、現在人事院で示されておるところの内容等を詳細に説明をいたしました。
○高田なほ子君 人事院の運用規定、そういつたようなものは各都道府県にすでに渡つておりますか。
○説明員(斎藤正君) 通達の際に参考資料として全委員会に配付してございます。
○高田なほ子君 私も新聞で見、今日これを実は拝見をいたしまして、やはりいろいろな質問の内容を私は持つておるわけなんで、それについては後刻私も十分に研究をして十分に伺つてみなければならない、こういうふうに考えておるわけですが、そういたしますると一番問題になつた点は、この教育の中立を確保する法律の中で、特定の政党を支持させる、又は反対させる教育、ここの解釈であるように思いますが、ここの解釈については、文部省としては文部省独自の解釈案を出しておられるわけですが、これはいずれも法制当局と十分に御連絡をされて、こういうものをお出しになられたのか、その経過ですね、それを伺つておきたいと思います。
○説明員(斎藤正君) 事務的に申しますれば、関係当局とは連絡してございます。
○高田なほ子君 連絡をいたしましたが、その連絡はどういう程度の連絡でございますか。なせ私がこういうことを伺うかというと、解釈の中で「児童、生徒の意識を特定の政党等の支持又は反対に固まらせるような教育は、これに該当する。」固まらせる教育でなくて、固まらせるような、「ような」ということは、支持させるためのというようなふうにも受取れるので、法制局あたりでは、「ような」というのと「ための」というのとは相当にやはり解釈上の問題があつたのではないかというような疑義を持つて、それで今事務的な折衝ではなくて、内容上にも法制局とかなりに御研究になられたものか、そういうものを聞いておる。或いは又政党的な教育というような教育ですね、或いは党派的の教育というようなものはかなりこれはむずかしい、とればどんな意味にでもとれるように考えられるので、加賀山修正案は「ための」ということによつて非常に幅が拡がつてつかみどころがなくなつて、そのために教育活動の面に支障を及ぼす憂いがあるからというので、非常な御苦労の末に法の修正をされたのでありますから、その法の修正というものがこの解釈をする上にもかなり重点的にこれが取上げられて、一個の疑義も起こさせないような解釈がされなければならないと私は考える。けれども実際読んで見ると、かなりやはり漠然としたようにとれるような意味のものがあるので、法制局と文部省との研究というものがどの程度にされたのかということを伺つてみたいと思つて、それを聞いているわけなんです。
○委員長(堀末治君) ちよつと高田さん御相談申上げますがね、実は昨日からあなたの耳にも入つている通り今日午後一時から「月の輪古墳」の映画を見せてもらうことになつております。それからあとで又映画の文部省でやつています審査の状況も場合によつたら見て欲しいということになつておりますので、そんなことでまああとの映画を見ようが見まいが結構ですけれども、一時からの映画はおよそ三、四十分かかるということで、それで一時から準備しておりますものですから、成るべくならそれは一つ見てやつて頂いたらどうかと実はかように思うのであります。それで今の御質問では大分複雑のようでございますから、成るべくなら差迫つてのこの議題があります。みんな政府委員が参つております。そのほうを先に一つやらして頂きまして、映画が済んだあとで、そのあとの映画の審査は見なければ見ないで、もう一遍この問題に移るか、乃至はこの問題、今のあなたの御質問だと大分複雑のようですから、成るべくなら十分時間をかけてやつて頂いたほうが却つていいのじやないかと、このように思いますが、今日はこの程度で一応この問題を打切つて頂いたら如何でございましようか。
○高田なほ子君 私はそれよく時計見い見い考えているのです。それで今日はそれだから事務的なことだけ今伺つて、後刻私も研究して伺いたいということを前提にして今尋ねているので、もう事務的なことだけで、それで終るのですよ。
○委員長(堀末治君) それじや一通り説明をして頂きます。それで一つ打切つて頂いて、あとまだ三つほどあるかと思うのです。今地方調査に出る問題と大分関連のある問題がありますし、大体十二時半頃に終つて食事をしませんと一時に間に合わないので、成るべくそのつもりで一つお含み願います。
○説明員(斎藤正君) この通牒につきましては、関係当局と相談をいたしまして一致した見解に基いて文部省で書いたものでございます。
○委員長(堀末治君) 如何でございましようか、この程度でこの問題を打切つて頂いて……。
○高田なほ子君 次回にこの内容に亙るところの質問を譲ります。 —————————————
○委員長(堀末治君) それじや本件はこの程度で打切りまして、次の議題に入りたいと存じます。 先ず教育施設の接収問題を議題といたします。接収未解除となつております教育施設の一般状況について文部当局から御説明を願います。
○荒木正三郎君 今委員長がお話になつたように教育施設ですね、まだ未解除のものについて御説明願うと共に、特に大阪市立大学の件については詳細に御説明願いたいと思います。
○説明員(近藤直人君) それでは接収校舎の状況につきまして御説明申上げます。 学校施設の接収につきまして私ども非常に関心を持つておりますが、殊にこの文部委員会におきましても学校施設の確保に関する決議を頂いておりまして、一日も早く学校施設が原状に回復いたしますよう我々努力して参つて来たのでございますが、今日までのところ、接収施設が四十八件ございましたが、解除をされましたのが三十一件で、未解除になつておりますのは十七件でございますが、なお十七件の未解除のうちに、一部解除のものを包含してございますが、只今申上げましたように接収されましたのが四十八件、うち解除になりましたのが三十一件、未解除のものが十七件、そのうちに一部解除のものを含んでおります。 なおそのほか社会教育施設関係について申上げますと、接収になりましたものが二十四件、そのうち解除になりましたのが十九件、未解除のものが五件でございます。接収になりました建物の校舎のうち、これを大学別にいたしますると、国立大学が接収になりましたのが十一件、解除九件、未解除二件、公立大学が接収になりましたのが三件、解除二件、未解除一件、この未解除一件のものが只今お話ございました大阪の市立大学に該当するものでございます。 それから私立大学では接収になりましたのが五件、解除が三件、未解除二件、旧専門学校といたしまして接収になりましたのが一件、未解除一件、 それから高等学校以下の公立学校でございますが、これは接収になりましたのが二十件、解除が十三件、未解除が七件、同じく高等学校以下の私立学校でありまするが、これの接収が八件、解除が四件、未解除四件というような現状でございます。 接収の関係につきましては、只今その関係の事務は外務省から、調達庁のほうに権限が移されておりまするので、昨年の暮から変りましたので、私どもといたしましては、絶えず調達庁のほうと連絡をとりまして、接収の解除に努力をいたしております。 以上が大体只今までの学校施設の接収の状況でございますが、極く簡単でございますが、只今申上げた通りであります。 それから続きまして大阪市立大学につきまして御説明申上げます。お手許に資料を差上げてございますが、それによりまして御説明申上げたいと存じます。大阪市立大学の接収の経過でございますが、これは昭和二十年の十月に接収になりまして、元の大阪商科大学の施設の全部が接収になりました。土地が五万三千坪、建物が七千六百坪余り、これは駐留軍といたしまして兵舎に使用する目的を以て接収したのでございます。これは一時使用ではなしに、無期限使用ということで当初接収されましたのでございます。その用途といたしまして、兵舎ではございまするが、朝鮮事変以後今年の初めまでは病院としてこれを使用しております。先方が病院として使用する場合につきましては、日本側といたしましても相当の考慮を払うというような取極がございまして、朝鮮事変以来、本年の初め頃までは病院として使つておりますが、本年の六月以降はこれを海兵隊の兵舎として使用してございます。それでそこに書いてございますように、この接収の解除につきまして今日まで努力を続けて参つておりますが、たしか昭和二十七年の八月に一部解除になりまして、建物が約半分解除になりました。土地はまだ相当ございますが、これによつて大学側としても相当救済されたのでございますが、まだ建物が若干残つておりますので、なおこの残つておる分につきまして、今後とも特調を通じまして、解除方を申請いたしておる現状でございます。 以上概略御説明申上げました。
○荒木正三郎君 今の説明によると、まだ相当数学校施設が未解除になつているという点がありますが、特に大阪市立大学の分については、日米合同委員会でどういう折衝が行われているのか、その折衝の経過を一つ御説明願いたい。
○説明員(松木豊馬君) 申上げます。大阪商大の接収使用の解除要求につきましては、只今文部省の近藤管理局長からお話になりましたが、それに引続きましてもう少し詳しく申上げますと、実は合同委員会で頻繁にアメリカ側と解除につきまして交渉を続けて参つたのでありまして、現存もまだその交渉が続いておるわけでございます。 初めから申上げますと、二十八年の二月に第四十二回の合同委員会で野球場の施設になつております七千八百坪の解除要求をいたしました。ところがこれにつきましては、日本全国における病院施設の討議の際に一緒に討議しようということが二十八年の四月にきまりました。それから三番目は二十八年の八月になりまして先方から、この野球場は軍の唯一の訓練場に使つておるから、今すぐは解除がむずかしいということがございました。更に二十八年の九月になりまして、六十八回の合同委員会で日本側の要求を了承して参りました。更に訓練場に隣しております一部の土地も日本側で返還して欲しいので、更に考慮をしてもらいたいということを申入れております。引続きまして二十八年の十一月の十九日になりまして、七十八回の合同委員会で向う側から日本側の要求に対しまして回答せられましたのは、やはりその場所一帯は軍の訓練と合せてレクリエ—シヨンの使用に当てておるので、他に使用すべき土地もないので、今すぐは返還がむずかしい、こういつたような経緯を辿りまして、それから更に今年の五月になりまして、第九十回の合同委員会で、先方の使用状態が病院施設に使つておると言うけれども、非常にベツド数が空いてるようだ、余り使用しなければ日本政府としては是非返還して欲しいということを更に強く申入れをいたしまして、従来からの要求を続けたのであります。そういうふうにいたしまして二十九年の、今年の五月二十日の九十一回の合同委員会でも更に問題を続けまして、非常にここの商大の問題は重要であるからして日本側の要望を是非入れてもらいたいというふうに合同委員会でやつたのでありますが、そのときは結論に達しておりませんので、越えまして、この六月になりまして、九十二回目の合同委員会で、軍側から三十年の十月一日までは軍が是非使う必要があるということと、返還するのはそれまでに考える、今必要なのは将校が百人と、下士官兵が千五百人入れるのに是非必要であるから、今はどうも日本の要求を入れかねるということでありました。それで大月の十三日になりまして、あそこの学校の、先ほど管理局長から申されました二十七年の八月に一部返還を受けましたが、立地条件というものが学校と軍とくつ付いて、金網の垣根一重で隔つておるような関係でございまして、条件が非常に悪いということから、部分的にも改善を是非やりたいということを合同委員会に申入れましたところ、合同委員会では調達庁でやつております施設特別委員会にかけて、その点を検討しようということに相成つております。そこで施設特別委員会におきましては、学校生徒の出入口の部分、即ち学校の正規の門の所が非常に軍と学生との接触が多いということ、それから以前に接収の解除を受けました残りの部分が実は今使つておりまする学校のすぐ正面に当るところに突き出たように残つておりまして、そこのすぐきわを学生が通らなければならんというような状態から、そこの部分の取り払いといいますか、移転を是非やつてもらいたい。もう一つは、丁度今使つております本館の裏側の所が非常に条件が悪いので、軍の施設と三尺ばかりでくつ付いておるということからうまくないので、そこをこつちが拡げて使えるように少し余裕を持たしてもらいたいといつたようないろいろな点を挙げまして、現在正式に施設特別委員会でアメリカ側に申入れつまして、現に駐留軍側はその要求を執行しつつあるようでございますが、正式にはこれをどうするという返事は今軍の内部で検討いたしておるような状態でございます。 二十七年の八月から以降の大体の向う側との折衝の経過を簡単に申述べました次第でございます。
○荒木正三郎君 今の説明の中で、三十年の十月というと来年の秋ということですが、三十年の十月一日にはこれは必ず仮すと、こういうふうに説明しているわけなんですか。
○説明員(松木豊馬君) 軍が正式に申しておりますのは、三十年の十月一日までは軍のほうが是非使わなければならんのだということを申しておるのでございます。
○荒木正三郎君 そうすると、必ずしもその期限が来れば返すというふうには言つておらないのですか。そこのところですね。
○説明員(松木豊馬君) その時期は、実は会同委員会で明確にしてもらわなければならんということで、口頭表示の申入れはしておりますが、何月何日返すということの意思表示はまだなされておらないわけでございます。
○荒木正三郎君 この市立大学の件については、今の実情を文部省も調達庁のほうも、これはかなり詳細に御存じだと思うのです。で、最近は非常にこれが表面化しております。というのは、この間まで病院としていわゆる朝鮮事変で怪我をした人の手当をしていた。ところが六月から海兵隊が代りに入つて来た。この問題を契機として非常に事情は異なつて来ておるわけなんです。特に教育施設が今日なお駐留軍によつて接収されておるということについて非常に強い不満があるわけです。その上に従来の話合いでは、大体まあ病院として使わなくなれば返すんだというふうな意向があつた。ところが病院がなくなつても代りに海兵隊が入つて来る。それにつれていわゆる風紀上も妙な問題が起つて来ている。そういうことで大阪市の学校当局だけでなしに、市民としてもこれは是非返してもらわなければ困るというので、非常な運動が今猛烈に起つております。これは早急に解決をしないと私は無用にいろいろな問題が起つて来るのじやないかというふうに考えておるわけなんです。そういう意味であいまいな形でこのまま置いておくことはできないのじやないか。特に当文部委員会としては、月島小学校を初め幾多の教育施設については、その接収解除に非常な努力をして来られた。だから私は当文部委員会としても、この問題については党派の別なしに一つ御努力を願うと共に、政府のほうの側としても、いろいろ困難な事情があると思いますが、やはり大きな立場からいつて、教育施設、特に市大の接収が解除になるように御努力を願いたいと思います。そういう点でいま一歩進んで話を進めるということはできないのでしようか、どうですか。
○相馬助治君 関連して、質問したい。私こういう法律的なことはよくわからないのですが、日米安全保障条約の精神なんというものではなくて、条約の適用からしてこういう場合どういうことになつておりますか。いわゆる病院から海兵隊に用途を転用するといつた場合には、向うとしては全然新らしい用途で使うのですから、内々なり日本政府に向つてこれはこういうよう用途で今度は使うのであるということが報告されるような義務はないかも知らんけれども、慣例上そういうことが今まで示されておつたかどうかということが一つ。それからもう一つは、率直に申して、この市立大学の問題は、転用されるとき場が接収解除になる私は一番のチヤンスだつたと思うのですわ。恐らく海兵隊のための諸設備を今日急いでおるということになると、又長き将来に亙つて問題が残ると思うので、今言つたような来年の十月一日まで使うのだということ自体は、その次の段階に行けば又用途を転用して使用するというようなことを含んでなのか、それともただ話合いでとにかく来年の十月一日までは必要なんだということを一応漠と言つておるのか、いわば向うの軍のそういう総合的な計画というものは事後承諾の形で日本政府としては聞かされているのか。それから又そういうことを日本政府が自主的に聞かせろということを要求しているのか。その辺の関連をお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(松木豊馬君) 只今の相馬先生、荒木先生お二人の御質問にお答えする前に、ちよつと前の御説明を補足いたしますが、朝鮮事変が始まりました後に、大阪のキヤンプの設備が空きまして、というのは、そこに入つておりましたのが朝鮮に行つたらしいのでありますが、その時期があつたのと、その後に朝鮮事変のための傷病兵が相当多数ございまして、急遽この建物を病院施設に変えたという事実がございまして、その後先ほど申しましたように、病院施設としての使用分が非常に減つて来ておつたというところへ持つて来て、最近本年の六月になりまして海兵隊が入つたというのが、経過を辿つた実情でございます。 そこで今お尋ねの駐留軍に提供しておりました施設を向うが大きく使用目的を変更した場合に、日本政府側にどういうふうな連絡といいますか、交渉になつているのかという点でございますが、これは明文上は何も明らかにせられたものはございませんが、実際問題といたしまして、外務省からアメリカ側に申入れをいたしまして、最初提供のときの使用目的を大きく変更する場合、例えばキヤンプであつたものをR・Rセンタ—に変える、地元にはかなりの影響があるというような場合、そういうような場合には、日本政府としてもいろいろ措置を考えなければならんということもあるしするから、是非日本政府側と連絡するようにしてくれということから、向うも合意をいたしまして、そういうふうな場合には連絡が付くことになつております。 それからもう一つの点は、この提供いたしましたパシフィツク・エリアは、提供後は何といいますか、殆んどあらゆる権利が駐留軍側に行くわけでありまして、管理権、使用権その他何といいますか、向うさんが勝手にやる、ちよつと表現は悪いかも知れませんが、そういうふうな状態になつておりまして、これは行政協定の規定にきめられておりまして、アメリカ駐留軍側がこれこれこれこれの権利を持つのだ、こういうふうにはつきりきめられているわけでございます。そういうふうなわけでございますけれども、一方解除という点につきましても、又行政協定に規定がございまして、駐留軍側が必要がなくなつたならば、いつでも返すことについて、日本政府側とアメリカ側とがいつでもすぐに話合いをするというふうなきまりになつているわけでございまして、そういう線で仕事が進められているわけであります。
○相馬助治君 重大なる使用目的が変更になるときには、明文化はしてないけれども、話があることになつている、こういうことだそうですが、これは当然なことだと思うので、私どもそういう答えを予期して聞いたのですが、この問題は今荒木委員が問題にしてこの委員会が取上げようとするのは、この市立大学が教育の経営上支障を来たしているということも一つの理由だが、他の大きな理由は、病院が海兵隊に転用されることによつて、その地域社会に与える影響が、消極的というよりも、積極的な影響を持つて来るというところに第二に問題にする理由があつて、むしろこの委員会としては、この第二の問題こそが社会的な影響という立場から問題だろうと思うので、そういうためにこそここに問題になつているのでして、具体的にお聞きいたしますが、この市立大学の場合には、その六月の転用されるときに、どういう形でいつ頃、即ちどのくらい前に海兵隊が入り、どのくらい前に日本政府は聞かされたのかということが一点、それからそれを聞いた場合に、それは困りますねということを会議で口でだけ言つたのか、それともやはりあとに残る文書として、こういうことは非常に困るので是非解除願いたいというふうに申請したのか、或いはそのどちらでもなくて、速記に残して、会議の正式の機関を通じて発言を以て解除を要求したのか、このことをお聞きしておきたいと思うのです。というのは、このことは責任を以て答えて頂きたいと思いますことは、劔木、加賀山、荒木、並びに私は現地に参りますものですから、日本政府は努力したそうだ、どういうふうに努力したのか、たびたび返してくれと言つたそうだ、これではまあちよつと話にも何もなりませんので、具体的にあつた事実を一つお聞かせ願いたい。そういう方法が悪いとか、手ぬるいという批判をするために聞いているのではなくて、具体的な事実をお聞かせ願えれば、それに批判は私は一切いたしません。お聞かせ下さい。
○説明員(松木豊馬君) お答えいたします。病院施設であつたものが海兵隊が入ることになりますことについてのアメリカ側の通知は、合同委員会でたしか口頭で連絡があつたと聞いておりますが、日にちも何日前であつたか今はつきり申上げられませんが、入りましたのが六月十六日であつたと思いますが、それより二十日くらいじやなかつたかと思いますが、前であつたと思います。実はそういうふうな時期でありますから、急に申入れられたということでありまして、これに対しまして、日本側としましては、それは非常に困る、学校施設の返還が遅れるということを心配いたしまして、そういうことでは困るということを強く合同委員会の線で向う側に申入れましたのでございます。それからちよつと先ほどあれしましたけれども、今十六日に入つたと申しましたが、今入つておりまするのはマリン部隊でありまして、プロヴイジヨナル・コウア、臨時に入つておるということで、了解といたしまして、我々は感じは極くテンポラリ—に、極く短期間のことであろうということで、来年の十月以降に更に解除が延びるということはないのではなかろうかという感じだけは感じております。
○相馬助治君 ちよつとくどいようですがね、実はこの昭和二十六年九月二十八日に、管理局長名を以て解除方を申請したというような公的なことは、これは私たち頂いた資料でわかつておりますが、海兵隊がどやどやと入つてしまつて使用開始してから、解除をしろと言つても、これはなかなか困難なので、私がお聞きしたのは二十六年の一月頃、病院の食品を搬出したというときに、恐らく学校自身としてはこれは空くぞということを期待して、それぞれ陳情なり何なりが行われたと思うのです。従つてそのときから使用開始するまでの間に一体どういう手を打つたのか。で、こういう可能なる限りの、こういうあらゆる手を打つたというので、而もなお且つこういうふうにして海兵隊が入つて来たというのか、それとも病院がやめたから、もうこれは解除になるのだと思つて、たかをくくつていたところが、意に反して海兵隊が入つたので、こつちも困つているというのか、そういうことを、ざつくばらんに一つお聞きしておきたい、こう思つているのです。
○説明員(松木豊馬君) 只今の点につきましては、口頭では強く解除を期待しておりました関係上、その前にも口頭では何回も向うに申入れをしておつたわけでありまするけれども、先ほど申しましたようなことで、六月になりまして入つて来るということになつた。その時分に強くそれは困るという話をしたわけなのでございまして、それが率直な実情でございます。
○相馬助治君 わかりました。内容、やつたことは全くわからないのですが、おつしやつている言葉はよくわかりました。
○委員長(堀末治君) それじやこの問題はこの程度で質疑を打切つて……。
○高田なほ子君 ちよつと関連して一つ聞いておきますがね、占領時代でも、この学校教育の施設を占領目的のために使うということにおいては、何か書面を以て、日本政府に対して明確にアメリカ側はその態度を書面にしておつたことを私記憶しています。今、占領中でもなお且つそうであつたのに、独立してからはなお更そうでなければならないのですが、何かこの日米合同委員会では、学校施設のこういう転用に対して、そういつたような一札というものを取つていないですか。
○説明員(松木豊馬君) 文教、学校教育施設の返還につきましては、講和後、当時の委員会におきまして、十分私どもは相談をいたしました結果、そういうものは優先的に解除を考えるという取極になつております。
○高田なほ子君 その取極は、何か文書か何かで、ちやんと取極まつているのですか。
○説明員(松木豊馬君) さようでございます。
○高田なほ子君 その文書はどういう文書なんですか。その文書によつて交渉されているのですか、いろいろのことが。その文書がいつでも盾にとられて、それで交渉をされているのですか。
○説明員(松木豊馬君) 向うと了解に達した事項が文書に示されておるのでございまして、そういうきまりの取極の精神からいたしまして交渉を続けておるわけでございます。
○委員長(堀末治君) この問題はこの程度にとめて頂きまして、次の議題に移りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○委員長(堀末治君) それでは次に、旭ケ丘中学の問題について文部当局からその後の経過を御説明願いたいと思います。
○説明員(斎藤正君) 五月中旬以降における旭ケ丘事件の経緯につきまして簡単に申上げます。 五月十五日に京都府の教育委員会は、市教委並びに京教組に対しまして、斡旋の申入れを行いました。これは要点は、闘争連絡所を校外に出す、それから懲戒処分を受けた三教員は出校しない、それから現在の授業態勢を解く、こういうような条件でございました。そうしてそれに基きまして、第三者の斡旋を開始する、こういうことでございます。五月十九日に市教委、京教組は申入れを受諾、調印いたしまして、これに基きまして、翌二十日補習授業、管理授業等を閉鎖いたしました。斡旋人は京都の地労委の会長田辺氏外二名でございました。斡旋人は、二十二日以後両者の説明を聞きまして、並びに関係父兄等の意見も聞いて三十日に斡旋が成立いたしまして、調停書に調印をいたしております。 その調停の内容の主な点は、授業を六月一日に再開をする、それで授業再開のためには、両方の授業に関係した職員が参加しない、それから旭ケ丘中学の在籍の教職員はできるだけ短期間に全員同時に他の学校に転出させる、で、こういう条件が守られたならば、本事件に関係した故を以て関係者から犠牲者を出さない、こういうことで斡旋が成立いたしまして、六月一日の午後三時から臨時の教員組織によつて開校いたしました。これには府の教育委員会の事務局職員が相当多数応援をして開校をしたわけでございます。六月十五日に至りまして、新任の教員四十二名が発令され、旧職員は二十四日市内の各中学校に分散して発令されました。で、そういうように、教員組織を全部改めまして発足したわけでございます。 以上がその後の経過でございます。
○荒木正三郎君 三人の調停されたかたが出された調停案、もう一遍言つて下さい、双方が受諾したのですね。
○説明員(斎藤正君) 調停の内容は、 一、授業再開の期日は昭和二十九年六月一日とすること。 二、授業再開の時期に於ては、岡崎勧業館に於ける所謂補習授業、又は旭中に於ける所謂管理授業に直接関係したものは、これに参加しないこと。 三、授業の再開については、市教委は府教委の助言と協力のもとにこれを行い、府教委は市教委に助言と協力を与えること。 四、市教委は旭中在籍の教職員を出来得る限り短期間にかつ全員同時に他の学校に転出させること。この場合市教委は転任先に関する本人の希望を尊重し配慮すること。前記の実施については、府教委及び京教組はこれに協力すること。 五、市教委は前記各項の完全な実現を条件として今次旭中の事件に関係した故を以て、その関係者から犠牲者を出さないこと。 以上でございます。
○荒木正三郎君 それからその前の調停案ですね、三つの要件ですね。
○説明員(斎藤正君) それは、 一、旭丘中学校内にある闘争連絡所を校外に移し、校内を平常の状態に返されたい。 二、懲戒を受けた三教員は、出校しないようにされたい。 三、現在の授業態勢を解き、休業の状態に入られたい。 四、以上三項を実施の上、第三者あつせんによる京都市教育委員会との交渉を開始されたい。 これはまあ組合宛でございますから、おのおの別の文章になつおります。
○荒木正三郎君 時間がないのでなんですが、この三人の懲戒処分を受けた側からですね、執行停止のなにが出ていると思うのです、裁判所に対して。これに対して、吉田総理から、その執行停止反対の申入れがあつたというのですが、これはどういうことですか。
○説明員(斎藤正君) 三教員は人事委員会に提訴するほか、その転補処分並びに懲戒処分の取消を求めることを京都の地裁に提訴いたしますと共に、執行停止の、これらの行政処分の執行停止に関する申立を行いました。その執行停止に関する申立に対しまして、行政事件訴訟特例法第十条の規定に基きまして、総理大臣の異議の審述をいたしたわけでございます。
○荒木正三郎君 時間がないので、私はそれだけに……。
○委員長(堀末治君) では、この問題はこの程度で切上げて、次の問題に入りたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○委員長(堀末治君) それでは続いて教職員の定期昇給に関する件について、自治庁通牒の問題について、自治庁の説明を聞きたいと存じます。
○説明員(鈴木俊一君) 昨日出席いたしておりませんかつた関係で御質問の趣旨がよくわかりません。或いは間違つたら更に御質問を願いたいと思いますが、最近経費の節減を中央においてもおやりになるということで、政府で方針を決定いたしまして、これに即応いたしまして地方財政についても同様の趣旨で経費の節減をすべきであるということに相成りまして、過般閣議で決定せられまして、それに基いて自治庁から各知事宛に七月九日附を以ちまして、地方団体における経費の節減についての依命通達というのを出しております。併しこれの中におきまして、何か教育費について特に抜き出して書いておるかどうかという点のお尋ねがあつたやに承わるのでございますが、特に教育費についてそのような点を抜き出して通達はいたしていないのでございます。この通達は御必要があれば書類を提出いたしても結構でございますが、主として財政緊縮の一般的な原則、殊にこの公共事業の節減、国がいろいろ節約をいたしますことのしわ寄せが地方財政に参る、その結果、国は経費の節減になつたが地方は却つていろいろ実質的には負担が殖えるというような結果になることは困るというようなことを私ども心配いたしまして、そのような点のことを相当強調いたしておりまするほか、まま地方財政の運営の仕方が放漫であるというような批判が相当ございまするので、そのような点についても十分注意をしてもらいたい、こういう趣旨のことを申した次第でございます。その基本の点につきましては閣議で方針をきめられましたので、その基本の方針に従いまして出した次第でございます。
○荒木正三郎君 私がお聞きしたのはですね、自治庁が各府県の財政調査を先般せられた、その財政調査の結果を各都道付県に通知した、その際に、教育費の切下げを行うように、その通知の際にその意味のことを通達されておるということです。
○説明員(鈴木俊一君) 御指摘のよう自治庁におきましては地方財政法の二百四十六条でしたかに基きまして、地方団体の財政の調査をいたしておりまして、これは当該団体から特に希望いたして参る場合と、又計画的に調査に参ります場合と両方あるのでございますが、その際には実際に財政関係の各般の事項につきまして調査をいたしまして、給与費は勿論調査の対象に相成りまするが、その他物件費等、すべて財政・全般の調査をいたしました。その結果、他の例えば県で申しますると、同様類似の構成規模の府県と比較いたしまして、どういう点の経費がどういうふうに多くなつているか、或いは職員の状況がどういうふうになつておるというようなことを参考として意見を申し、勧告をいたすのであります。これはいろいろな過去数年に亙る調査の結果、各都道府県或いは市町村の一応のいろいろのデ—タができておりまして、そういうデ—タから判断をいたしましてどういう種類の経費が多い、或いはどういう方面の支出が少し多過ぎると、こういうようなことが出て参るのでございます。そういうものをそれぞれ一つの参考意見として関係の地方団体に通知をしておるのでございますが、これは性格といたしましては、いわゆる指揮というものではございません。参考意見でございますから、それを当該の地方団体が財政運営の上に如何ように反映するかということは、予算編成権者なり或いは議会のきめることになるわけでございますが、そういうことをいたしておるのは事実でございます。
○荒木正三郎君 これは私重要な問題だと思うので聞きたいと思うのですが、時間がなければ次回に讓らざるを得ないと思うのです。
○田中啓一君 今度のは長くかかるし、どうですかこの次に。 —————————————
○委員長(堀末治君) それでは、この問題も大分複雑のようでございますから次回に譲つて、それでは折角大蔵省から正示主計局次長が見えておりますから緊縮予算の問題について一通り大蔵省の御見解だけを聞いておいて頂いたほうが結構だと思います。それを議題にいたします。
○説明員(正示啓次郎君) 主計局の次長でございますが、昨日当委員会におきまして、先般の予算の節約の問題につきましていろいろ御議論、御意見がございましたようでございますから、私のほうからその問題につきまして趣旨を申上げまして、御賛同給わりたいと存じます。 御承知のように国会で自然成立いたしました二十九年度予算は、国会の修正によりまして予備金を五十億取りあえず社会保障、食糧増産或いは文教関係の経費に廻しておりましたことは御承知の通りでございます。その点を三党のほうから取りあえず予備金五十億をそういう経費に充てておくから、あとで政府は予算の実行の上におきまして、その他の物件費等の節約をやつて予備金五十億の充当を図るようにと、こういう御趣旨でございました。その趣旨を以ちまして我々も進んでおりましたのでありますが、その後なお国会の御審議によりまして、御承知のように入場税の大幅な修正がございました。この関係で十九億の先ず国家歳入の減少がございました。ほかに地方財政に対しまして本年度は最小限度の入場税の保証をいたしたがために、三十億程度一般会計から出さなければならん。合せまして四十九億、それから又御承知の繊維消費税が八十五億の歳入予定をいたしておりましたが、これが審議未了に相成りました。なお補助金特例で農業の改良普及員の補助率が上げられた。又定員法の成立が遅れたというような関係がございまして、先ほど申上げました予備金の五十億のほかに、かれこれ百五十億ぐらいの歳入の減少又は支出の増加があつたのであります。そこで国会の御趣旨も今回の予算はいわゆるデフレ政策をいたしまして、物価の引下げ、国内産業の建て直し、国際収支の均衡ということがその筋金でございました。私どもといたしましては、そういう御趣旨を一層徹底し、それを国会の御審議に忠実に従つて行くという趣旨を以ちまして、予算の節約を、これは政府部内の自粛的な申合せでございますが、それを去る六月の二十九日に閣議決定をいたしたのでございます。その結果、一般会計におきまして百九十九億、約二百億でございますが、節約をいたしたのでございますが、その際におきまして、特に考慮を払いましたのは文教施設でございます。一般の経費は物価の関係から一割の節約をいたしたのでありますが、この文教関係それから病院の関係というふうな経費につきましては、かねてから非常に文教の大切な点又経費は相当苦しいというふうな実情もございまするので、特にこれは五%ということにいたしました。節約率を半減をいたしたのであります。御参考に申上げますと、六月の二十六日の経済審議庁の調べによりますると、卸売物価はすでに七・一%の下落を見ております。これは総合指数でございまして、中でも建築材料、木材等は相当大幅な下落をいたしておりますことは皆さん御承知の通りであります。文教の施設につきましても、そういう点からも私どもといたしましては、この際五%程度の節約をいたしましても、この調弁価格を厳重に査定をする、又調弁方式をいわゆる競争入札制度等を励行して行くというようなことによりまして、とかく役所の経費の支出が濫に流れるというような御批評がございますが、それらの点をよく注意して参りますれば、只今申上げたような物価の状況でございますし、又今後更に物価は下げて行かなければならないのでありますから、価格の面におきまして、そういう注意を払いますならば、大体において国会で御決定を見ました事業の分量というものは、これを圧縮することを極力避けまして、大体予算に所期したところの効果を上げて行くことができるのではないか、かように考えておる次第でございます。今後その予算がうまく運営されて行きますように我々としてもなお十分の努力を払つて参りたい、こう考えておるのであります。
○委員長(堀末治君) 質問は後日に譲りまして今日はこれで散会いたします。 午後零時四十二分散会