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19回国会参議院1954/03/09

農林委員会 第14号

発言数
156
登壇者
11
会派数
3
開催日
1954/03/09

会議録

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 只今から委員会を開きます。  糖業の件を議題といたします。去る二月二十六日、砂糖行政の是正に関し、農林、通産及び大蔵大臣に申入を行い、三月八日までにこれに対する回答を求めておきましたところ、お手許にお配りいたしましたような回答が届きましたので、先ずこの回答につきまして政府当局より説明を聞き、続いて質疑を願い、改めて当委員会の措置を御協議願いたいと存じます。本日は農林政務次官の平野さん、前谷食糧庁長官が只今見えております。追つて大蔵省、通産省の関係官も出席の予定であります。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 糖業の問題につきまして、委員会から政府に対しての本申入を拝承いたしたわけでございまするが、実は本日までにということございましたけれども、御承知の通りこれは政府部内におきまして、農林、大蔵、通産と三省の協議の上で政府としての見解を統一するわけでございますが、まだ最終的の結論に到達いたしておりませんので、今日のところでは政府としての統一した見解を申上げることができないようなわけでございまするので、中間報告と言いますか、農林省といたしまして、只今考えておりまする点につきまして御報告申上げ、御了解を得たいと思うわけでございます。  即ち最近におきまする砂糖価格の高騰には、いろいろな原因が考えられるわけでありますが、その一部として、本年下半期の外貨予算の実施が円滑に行われなかつたこと、及び来年度における砂糖輸入減少の予想等が原因でありますることは否定できないところであると考えております。これに対しまする当面の対策といたしましては、今次のような措置を考えておるわけでございます。その一つが台湾、インドネシアよりの早期輸入を図ること、二が、インドネシア産直消糖が輸入されます場合には、発注限度を設けない実需者の発注証明書付インポーターとする。三は、旧年産台湾糖が輸入せられます場合には、発注限度を設けない需要者の発注証明書付インポーター割当とする。四といたしましては、現在放出中の政府手持甜菜糖においても、前述に準じた入札方法について再検討をする。いずれにいたしましても、二十九年度における恒久対策としては、台湾、インドネシア等よりの輸入の増加を図り、必要量の輸入に努力いたしますると共に、更に外貨予算の状況をも勘案し、需給及び価格安定につきその改善策を考究することとする、こういう誠に現段階におきましては抽象的なようなことで恐縮に存じますけれども、おおむねかような方向の下に鋭意努力をいたしているわけでございまして、何とぞ御了承を頂きたいと存じます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 なかなかちよつと了承できないのであります。で、ちよつとよくわかるように説明して頂きたいと思うのですが、発注限度を設けない実需者というのは、具体的にどういうことを言つているのですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 御承知のように、外貨割当の方法につきましては、自動承認制と需要者割当制がございますが、ここで考えておりますのは、二のところにインポーターとするとございますから、これはインポーター割当とするということで、「割当」が落ちております。インポーターに割当てますが、インポーターは必ず実需者の発注の契約ができたものにつきましてインポーターに対して割当をする、こういうことでございまして、ただ発注限度を設けないと申しますのは、個々の実需者に対して、お前のところはこれ以上買つちやいかんという一つの発注する限度でございますね、数量の限度を設けないで、実需者に対しまして、これを実需者のほうとインポーターとの間の契約に任す、まあこういうことになつているわけでございます。そこで更に御説明申上げますと、実需者の範囲を如何にするかという問題でありますが、第二の場合におきましては、直消糖を我々は現在考えておりまして、直消糖と申しましても、或る程度の、黄ザラのようなものでございますが、この場合におきましての実需者は、これを消費する者は、それを加工して利用いたします者と、一般のそれを直接消費する者というふうに考えておりますので、この場合におきましては製糖工業とか、再精製糖工業というものは実需者に入らない、こういうふうに考えているわけでございます。それから実需者の範囲でございますが、この範囲を如何にするかということが非常に問題でございますが、現在我々といたしましては、一つの特別法に基きまして設立された団体でございまして、それが全国規模におきまして、その組合員或いはその構成員のために経済行為を行える全国規模の団体を考えて参つたらどうか、かように考えておるわけでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 旧年産台湾糖というのも、これもやはり直消糖と同じように考えていいのですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 実はこの台湾糖の対策といたしましては、台湾の新糖が五月頃に出廻ることになりますので、相当時間的にずれまするので、新産の台湾糖を引きたい、こういうふうに考えておりますが、これが直消糖で参ります場合は同様でございますが、粗糖で参ります場合におきましては、需要者は今年の場合には製糖工業もその中に入る。粗糖を消費する需要者としてそのほかの団体も勿論考えておりますが、需要者の直消糖の粗糖の場合におきましては、再精製糖工業、それからそれは直消糖の場合と同じような団体、こういうものを考慮して参つたらどうかというふうに考えております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 発注限度を設けないといつたところで、およそ外貨の関係からして限界があると思うのですが、これは今まで噂されておつた、例えばインドネシアについては四万トン、こういう大枠の中で考えておることなのか、そういうことも何も考えないでやつておる数字なのか、それから台湾糖については一体どの程度のものを予想しておるのか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 台湾糖につきましては、差当りこれは今交渉いたしておりまするが、三万トン程度のものが在庫があるのじやなかろうか。これにつきましては実はイギリスの方面との競合もございまするが、これも或る在庫を得たい、かように考えております。それで御指摘の限度は、勿論向うからの買付の量によつて制限されると思いますが、その限度内におきましての実需者の個々の需要限度をきめて参るということは、各実需者のこれにおきまする需要の査定と申しますか、如何なる程度が均衡のとれた重要であるか、これは相当困難でございますので、その需要者間とインポーターの間におきまする自主的な契約に待ちたい、かような考えでございます。インドネシアも同様でございます。インドネシアにつきましては、大体直消糖は現在のところ向うにありますのは一万トンくらいはあると思います。インドネシア産のものについて、あと三万トン程度のものができるんじやなかろうかということに考えておりますけれども、このほうはまだ予定はいたしておりますけれども、交渉が現在においては進んでおりませんで、少し時間がかかるんじやないか、かように考えております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これは、ここに出されたことについても、今の御説明でも我々納得できないところがありますが、更に根本的にお聞きしておきたいのは、農林省は一応こういうような当面の対策というものを考えておるというのだけれども、これはどこまで実現の可能性があるのか、こういうような回答を私どもが受取る前に、恐らく農林省のほうでこういうことを考えておるということは業界へはわかつておると思うのです。ところが最近の取引所の相場を見るというと、依然として一時大分下つて来ましたが、又反発しておるということは、経済界の玄人からいうと、こういうことを農林省は言うてはおるけれども、これは空手形に終るのではないかと、そういう私はやはり予想をしておるのではないかと思う。そういう点一体どこまで、こういう点について大蔵省なり、通産省のほうとの話合ができておるのか、空手形ではないのかということなんです。そういう点私どもも不安に思うので、一般の経済界でこんなものを額面通り受取らんと同じように、私どもも実のところは額面通り受取り得ないというのは、例えば今あなた方が出されたこのお答えの中には、値上の原因として本年下半期の外貨予算の実施が円滑に行かなかつた、こういうことになつておるけれども、併し私はもつと遠いところに原因がありはしなかつたかと思うのです。去年の下半期でなしに上期半は一体どうであつたか。我々が聞いておつたところでは去年の四—九月は確か三十九万トンの計画だつたと思うのです。それが一体なぜ二十八万六千トンにしかならなかつたのか、なぜ十万四千トンというものが予算が切捨てられたのか。たまたま当時の取引所の相場を見ると五月あたりは最低値になつておつた。そういうときにはあなた方は製糖工業界あたりの要請に応れられてか、応えられんか知らないけれども、我々が聞いたところでは製糖工業界から予算の削減の要請があつたように聞いたわけですが、とにかく十万四千トンというのを上期で予算を切捨ててしまつている。それがずつと影響してこの下半期の品物の不足ということになつて現われているわけで、そういう製糖工業界あたりからの要請があると、惜しげもなしに予算を、輸入計画を切捨てられるという態度、それが今度逆に高くなるというと、なかなか予算を付けるということを渋つて、計画の範囲内でも急速に入れなければならんことが実行できないというようなことを見るときに、私ども非常に不安に思うわけなんです。それから今度の甜菜糖の問題にしてもですよ、なぜ先だつての一万二千トンという予定のものが誠に少い入札しかできなかつたのか。一部では一万二千トンというものは農林省のほうが故意に怠つているのじやないか、こういう噂もあるわけです。農林省がやはり業者の勢力に押されているのかどうか知らんけれども、一万二千トン入札できるものでさえも僅か三千何百トンというような程度にとまつているのじやないか。そういう噂があるので、ただここヘこう出されて、農林省としては当面こういうことを考えていると言われたところで、私どもとしましては、一体これをどこまでやる気なのかということについて非常に不安を持つわけなんです。だからこれは一体関係の通産省なり、大蔵省と話合がはつきりできているのか、できていないのか。少くともここへ書いてあることだけは、この当面の対策としての一から四までは早急に実行するということをはつきり言えるのかどうか、これをはつきり先ず答えて頂きたい。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 第一にお答えいたしますのは、我々といたしましては、全体の砂糖の需給事情を考えまして、年間の輸入計画を想定をいたしておるのでありまして、先ほどの江田委員のお話の点はスリツページの関係におきまして、そういうことになつたわけでございまして、年間輸入としての百万トンは従来通り到着として計画いたしておりまして、又それが実現いたしているわけでございます。その点はスリツページの関係というふうに御了承願いたいと思います。ただ政府の手持の甜菜糖の問題につきましては、御指摘のように、予定の通りに入札が落ちなかつたわけでございまして、これは続けて直ちに再入札をするように取運んでおるわけでありまして、これにつきまして特に農林省が業界の要望があつたとか、何とかということは、これはないわけでありまして、ただ入札でございますので、その入札がそこまで達しなかつた、こういう事情でございますので、これは続けて入札方法を進めて行きたいというふうに考えるわけでございます。ただこの点につきましては、当面の案についてどの程度の実現性かという問題でございますが、これは二つにお考え願いたいと思います。一つは、現在台湾なり、インドネシアからの輸入の数量なり、輸入の可能性につきましては、我々も、同時に又通産省も交渉いたしておるわけでありまするが、まだ交渉が妥結いたしておらないのでありまして、その点につきまして、これは時期の関係、数量の関係ということは、今後の交渉を促進いたしまして、できるだけ我々の希望するようにいたしたいと思いまするが、この点はまだ最終的に決定いたしておりません。ただ輸入が決定いたしました場合の割当方式につきましては、インポーター割当にしまして、需要者の発注証明書を付ける。需要者の発注証明を付けるということは、これは我々といたしましては、国内の砂糖の関係になることと思いますので、その点につきましては農林省の意向が通産省に十分了解してもらえる、こういうふうに考えております。この点は我々として砂糖行政の点からいたしまして、そういうことが必要であるということを農林省が言えば、これは通産省としても当然その意見に従わなければならんだろうと思います。ただ輸入量の問題とか、今後きまるべき数量の問題などの問題につきましては、これはまだ現在交渉中の問題でございます。その点については通産、大蔵のほうにもいろいろ今後の交渉で明白な点が言い得ない。入つて参りました場合については問題がないのじやなかろうかと、私は考えておるのでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これはスウイツチの関係やいろいろな関係で話がいつきまり、どういう工合になるということは、これはわかりませんが、併し少くとも外貨予算の面から制約を受けるということだけはないのかということが一つと、それから今あなたは国内に入つて来た砂糖については農林省が権限を持つているのだ、こういうお答えでありましたが、例えば先般のブラジルの一万トンについて、あなた方は一体何をしたかというのです。私はどうも農林省が本当に自分の権限を生かしていないと思うのです。改めてそういう失地を回復するという気なのかどうなのか、それはどうですか。制約を受けるはずがないと言つたところで、ブラジルの一万トンにはそういうことがあるじやないですか、それはどうですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 第一点でございますが、御承知のように台湾につきましては、これはオープン・アカウントということでございますので、向う側との交渉ができますれば、外貨予算の面におきまする点はオープンアカウントとして影響がないかと思います。ただ先ほども申上げましたように、これはイギリスその他の分と競合になつておりますので、価格関係が今後どういうふうな形できまつて来るかということによりまして、台湾側との交渉がどの程度にまとまるか、こういう問題はあろうと思います。インドネシアにつきましては、これは御承知のようにインドネシアに対しましては我が国のほうは相当な貸越しになつておりまするので、この点も外貨の点からの問題はないと思います。ただ向う側として、やはり普通の取引でございますので、各方面との取引と申しますか、交渉はあろうと思いますから、各国と競合の問題で、日本側の言う通りに直ぐにそれが妥結するかどうかという問題はあろうかと思いますが、外貨の問題はインドネシア、台湾の問題はないかと思います。それから、この外貨の割当制の問題につきましては、勿論形式上外貨の割当につきましては通産省からやられておるわけでございまするが、この点につきましては、従来も需要者の発注証明制度というものは現在としても制度としてあり得るわけでございますから、これは私としては通産省に了解してもらえる、こういうふうに考えております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 その点先だつてのブラジルの一万トンについて通産省から来られた農水産課長ですか、インポーター・フリーについて通産省が制約をしことはない、こういうことを言われましたが、私どもの調べたところによると、そうではなかつたようになつておる。だからその点食糧庁長官なり、農林省のほうで強い決意を持つて当られんと、これはもう失地回復だと思うのです。うまいことを言つてみたところで、やられたと思うのです。よほどやられんというと、私どもは不安を感ぜざるを得んということになる。そこで私としては、こういうことを農林省のほうがやろうということが内々わかつておりながら、例えば昨日の相場にしても、依然として強気になつているのはどこに原因があるのかということを大体食糧庁長官はどう認識しておられるかということなんです。なぜ一体こういうことを農林省がやろうとするのに依然として相場が強気かということ、これはどう見ておられますか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 現在の相場は御指摘のように一時十円ほど下りましたが、又二円くらい上つております。この点につきましては、清算取引でございますのでいろいろな要素があろうと思います。やはり根本的には最近におきます外貨、二十九年度におきまする外貨の面が相当いろいろ論議されておる、こういう点におきまする一つの不安人気があるのじやなかろうか、かように考えるわけでございまするが、この前も政府の甜菜糖の売却によりまして或る程度の値下りを来たしたわけでございますが、現在政府といたしましては、北海道にございまする甜菜糖を急速に緊急輸送をして、こちらの東京、消費地に送つて来る手配をいたしております。これを出すことによりまして、やはり成る程度の値下りがあると思います。ただこの放出につきまして、この前におきましては一般的な入札にいたしたわけでございまするが、やはりここにも書いてございますように、一、二と同じように成る程度の指名競争入札と申しますか、その範囲を限つて、できるだけ実需者に行くような入札方法を考えるほうが妥当ではないかというふうに私どもとしては考えて、それを検討いたしておるわけでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 農林省は大体こういうことをされて、一体値段というものはどの程度下るという見込みを立つておられるのかということが一つ。それから一体原糖の輸入原価から見て適正価格というものはどのくらいだというように考えておられるのかということが第二番目。第三番目に、こういう措置をとつて、まあ将来の二十九年度の根本対策は別として、こういう措置をとつて、あなたが適正と考えるところまで値段が下り得ると考えているのかどうか。又第四に、仮に下がらんとしたならば、別な何かの措置をとる考えがあるかどうかということ、例えば先般のブラジルの砂糖について通産省のほうで関係業者から念書をとつた。適正価格を指示した、こういうことをはつきりやつたわけなんですが、私はあの適正価格を指示して念書をとつた、あのやり方というものがどういう法律的根拠に基いたのか知らんけれども、とにかく今の政府の中で通産省という役所では、そういう適正価格を指示して、これをまあ強制か何か知らんけれども、実際やつているわけです。そうするというと、同じ政府の中で通産省がやつたのなら農林省でもやれないはずはないと思うのです。若し農林省でやれんということになれば、通産省のやつたことが根本的に間違つておつたということになるわけです。それならそれで私は通産省のやり方についてもう一遍質さなければなりませんが、とにかく通産省のやつたことが、あれでもやれるのだということになれば、農林省としても適正価格を示すということはできるはずだと思うのです。そういうときにその適正価格を示すような用意があるのかどうか、そこまでの決意を持つておられるかどうかということなんです。それをお聞きしたい。或いは通産省が適正価格を示したのはインポーターの利潤を抑えるための適正価格をやつたわけですが、そういうようなものではできるけれども、年間何百億という儲けをしている製糖業者に対してはちよつと歯が立たんというのなら別問題だと思うのです。その四つの問題についてお答えを願います。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 第一のこの対策を講ずることによりまして、どの程度の値下りが期待できるかと、こういう御質問でございますが、我々といたしましては、できる限り現在の市価を下げたいということを考えまして、こういう措置をとることを考えておるわけでございます。御承知のように現在の状態といたしましては価格を公定する建前にもなつておりませんし、又おのずからの需給関係によりまするので、政府の甜菜糖の入札はこれは北海道からの輸送が着き次第できると思いますが、台湾、インドネシアのやつは現在輸入自体を交渉中でございます。この時期如何にも関係するかと思いまするので、これがどの程度の植下りを期待できるか、その見当を付けるということが困難なように考えておるわけでございます。我々としてはいろいろな手を打つことによりまして、できる限り現在の価格を下げて参りたい、かように考えておりまするので、そういう意味で御了承を願いたい思うのでございます。農林省が適正価格としてどういうふうな程度が適当であるかと、これは勿論現在輸入糖の価格或いは又国内の加工費等の点につきまして、輸入糖の関係におきましては或る程度の見当が付くわけでございまするが、この輸入糖も直接キユーバのストレートで参ります場合と、それからスゥイツチ或いは又バーターによります場合と、それぞれの価格の違いがあるわけでございます。又現在溶糖いたしておりますものが、いつのものの原料かというような非常に複雑な関係にございますので、どの程度が適当であるかということは非常にむずかしい問題でございます。我々としても加工賃を幾らに抑えるかというような点につきまして、これはなかなか現在それを調査する方法を持つておりませんので、幾らにするということはなかなかむずかしいわけでございますが、仮に先般もお手許に差上げました製糖工業会におきまして試算いたしておりまする加工費というふうなものから計算をいたしますると、原糖の値段よつて或る程度の見当は付き得るわけでございますので、これをどういうふうにして行けばその価格に近付け得るかということになりますると、極端に申しますると、最後的には価格統制なり配給統制をやらないとできない。ただ現状におきましては、これを需給調整によつてそこで価格の水準を安定いたしたい。まあこういう方法でやつておりますので、やはり或る程度の需給の調整と申しますか、結局台湾なりインドネシアから、或いは政府の放出をできる限り大量にやるということによつて、価格の低下を期待するというふうに考えておるわけでございます。ただ先ほどもお話がございましたように、通産省で価格を指示と申しまするか、いたしまするのは、為替割当として、現在為替管理法に基きまして割当が行える法的基礎があるわけでございまして、その為替割当の条件としてやり得るものはやる、それは為替割当の条件でございますので、それの範囲に問題がとどまるわけでございます。国内に入りましてからの生産、流通につきましては、現在法的基礎といたしまして、これを指示する権限は政府にはないわけでございます。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 申上げますが、通産省の通商局次長が見えております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 甚だわかりにくい答弁を頂きましたが、答えは簡単だと思うのです。とにかくあなた方のほうで、先般の委員会に今あなたが触れられたところの製糖工業会の原価計算表というものが出ているわけなんです。これは原料糖が百十五ドルとした場合には幾らという答えが出ているわけなんです。製糖工業会がやつているんだから、これは誰が考えたつて少し甘い計算だと思う。従つてあすこへ出て来る数字よりもまだ低いところで、適正な価格ということはこれは常識ではつきりわかつていると思う。今後入つて来るものが一体何ドルで入つて来るかということは、これはわかりません。併しながら大体ほぼ想像が付くわけなんです。こういうような一から四までの当面の措置をとられても、なお只今私が申しましたような立場からの適正価格が出て来ないで、依然として清算取引相場は強気を示しておる。製糖業者は莫大な儲けを示したと、こういうような状態が続いたときに何をなさろうとするのかということなんです。そのときに一体どうするか、統制以外に途がないというなら、そういう答えでもいいでしよう、どういうことをするのか。それからこのブラジルの一万トンについては、これは通産省の為替割当の規則の範囲内でそういうことができるということですが、その規則を一つ通産省も来ておられるから、具体的に示してもらいたい。そういうような輸入したものの売渡しの値段がきちんとそういう工合にできるのかどうか、それをついでにお答え願いたい。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 第一段の点について私からお答えいたしますが、勿論お話のように今後の問題といたしまして、我々といたしましても需給価格の安定の方法につきましては検討いたしておるわけでございますが、これは御承知のように全体の経済政策、又為替全体の状況と関連いたしまして、これは砂糖のみならず、ほかの問題にもそういう問題が起り得ることは、今後の為替状況によつては起るわけでございまして、これはまあ根本的な問題として、我々としては需給及び価格の安定についてのいろいろな点につきまして検討中てございまして、現在まだこれをこういうふうにするというところまでは至つておらないわけでございます。その点については十分検討いたしておるということで御了承願いたいと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 通産省のほうは……。

松尾泰一郎通商産業省通商局次長

○政府委員(松尾泰一郎君) ブラジルの砂糖一万トンにつきまして、輸入業者割当をし、それに販売価格の制限を付けた根拠について御説明を申上げますが、実はこの今の貿易及び為替管理法及びそれに基く輸入貿易管理令によりまして、輸入物資の価格にそういう制限を付けられるかということになりますと、かなり疑問があることはこの前私ここへお呼び出しを受けましたときにも御説明を申上げたのでありますが……

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 食糧庁長官の言うことと違うじやないか。

松尾泰一郎通商産業省通商局次長

○政府委員(松尾泰一郎君) 従いまして、それを規制いたしますために業者から念書をとつてそれが確保できるような措置をしたわけでございます。従いまして法制的にその条件違反をいたした場合にいわゆる法律上の罰則は付一けられないのでございまするが、大体輸入業者というものは砂糖輸入につきましてそう飛び入りでやつているということではなしに、経常的にやつている信用ある商社でございますので、我々は念書をとつておけば大丈夫であろうという根拠でやつたわけです。勿論それに違反したという場合には法律上の違反ではあり得ませんが、事後の、例えば割当その他について考慮することもできまするし、法律的なそういう制限より以上の効力というか、効果を実際は運用上持たせ得るということでやつたわけでありまして、先ほども申しておりまするように、我我通産省といたしましては、そういう価格の制限をするほうがこの場合は好ましかろうという判断の下にやつたわけでありまするけれども、これを法律的基礎がないからやつやけしからんという御批判があれば、それも御尤もだと思うのでありますが、我々は法律上若干の不備があつても、そういう行政運用によつてそういう規制をするほうが望ましいという、そういう信念を持つてやつたような次第でございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 今の御答弁を聞きましても、これは法律に基いていないけれども、実質的にはそれ以上の効果があるものと、こう考えてやつておられるわけなんでしようが、私はこの法律にないことを、行政の面でそういうことをせられるということについてはいろいろ疑問を持つわけですが、私さつきから政務次官が退屈せられているから、政務次官にお尋ねしますが、あなたはそういうような通産省のやり方というものを妥当であると考えておられるのか。若しそれが妥当でないというならこれは又別問題です。そのお答えを頂きたいし、妥当であると考えておられるなら、同じようなことをなぜ農林省で砂糖の最終の価格について適正価格を示すことができないか、そういうことをやろうとする御意思はないかということ、これは政務次官から伺いたい。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) ブラジルの輸入糖につきまして、通産省がとりました行政運用と申しまするか、これがまあ妥当であるか否かということは法的にはいろいろ議論があると思いますけれども、あの場合としては必ずしも失当な措置ではないと存じます。やはり行政措置の範囲において必要なる規制をするということはこれはあり得ることであり、又適切である、かように考えておりまするが、更にそれが行政運用でとても目的を達し得ない、或いはこれは非常に必要であるというような場合においては、当然立法の措置を講ずるところまで行かなければならんと思いまするが、それが必要の場合であるような場合には、行政措置で以て目的を達するということが適当である場合もある、かように存ずるわけであります。なお農林省においてもそういうことをやつたらどうかという御意見につきましては、その必要を生ずるという段階になりますれば考慮するということも考えられると存ずるわけでございまして、先ほども申上げましたように、今後の成行きを更に慎重に検討いたしまして、必要に応じましてはそういう方法も考え、更に一歩進んで立法下の方法も考える、こういうことで只今研究を進めておるわけであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 最初に私一つ申上げましたが、ブラジルの一万トンで、これは若しああいう念書をとらんで、百十ドルというより高い値段でインポーターが売渡されたとすれば、利益を受けるものはたつたインポーター一人ですね。そしてあの百十ドルが百二十ドルになつても、百三十ドルになつても、現在の精製糖の価格から言うと、製糖工場のほうは利潤を相当とり得る余裕があるわけです。たつた一人が利益をとるかどうかということについては、あなた方のほうはとにかく、今の政府はそういう念書で、行政措置で適正価格で抑えて行く、併しこんなに全国の国民が迷惑している、このことについては何にもし得ないというのが私は理由がわからん。全国の国民が困つている、それを製糖工業という巨大資本だから抑えられんのか、巨大資本の前には全国の消費者を犠牲にしてでも、あなた方は知らん顔して、そうしてただ輸入業者が儲ける儲けを削つて、製糖工場のほうが余分に儲けるための措置ですよ、あの百十ドルという値段は……。百三十ドルになつても製糖工場のほうはまだ採算がとれる、それを百十ドルでやられるということは、輸入業者の儲けを削つてこの製糖工場へ余分な儲けをさすための結果しか生まないのですよ。つまりあなた方のやつていることを見ると、終始一貫製糖資本というものの利益ばかり守つているのじやないか、そのためには消費者を犠牲にしてもかまわん、お菓子屋を犠牲にしてもかまわん、輸入業者は犠牲ではないが、輸入業者に儲けさせんように、成るべく製糖会社のほうへ儲けさすような、そういうことをやつて行く、一貫しているのは巨大資本の前にあなた方が実に無力だ、無力でなしに忠実な番犬の役を勤めているということになつてしまうのじやないか、そういうことを考える。それが私の言うのが間違つているというのならおつしやつて下さい。間違つていないというのなら、この行政措置で、そういうような適正価格を示すということについては疑問はあるが、併し今の状態から考えて、そこまでの措置をとるという決意はないのかということ、依然として通産省なり、農林省なりは、少数の製糖工場の利益のために奉仕する機関なのかということなんです。それはどうです。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 我々といたしましても、只今の江田さんのお話のように、製糖工業の利益を図るためにこういうことをしているということでは毛頭ありません。ただ全体の需要価格の安定を図るためにいろいろやつているわけでございまして、只今の通産省の側においても、あの場合のケースといたしましては、これは製糖業者にはあれはやらないという形になつているのでございまして、製糖業者以外に行くということの下にああいう措置をとられたわけでございます。ただ御承知のように、我々といたしましても、全体の市価を低下さすためにいろいろ手を考えているわけでございますが、具体的に我々がこの最終価格を指示いたします場合に、成る程度その価格が実行できるという一つの法律的或いは行政的な関連がなければ非常にむずかしいのでありまして、現在為替につきましては、為替の割当という制度がございますが、それ以外におきましては、行政的に直接のタツチということがないわけでございますので、全般的に価格水準を低下せしめるというためにいろいろな方法を講じているわけでございまして、製糖資本のためにやつているという誤解は一つこれはお除き願いたいと思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 さつきから聞いておりますと、価格安定ということを言われるが、安定ということは結局或るレベルですね。レベルにただ相場を落着けるという意味の安定でございますか、それとも一つの物価体系としての価格を見出して、それに安定させるということになりますのか、これは安定の取扱い方によつて非常に重要性を持ちますので、安定々々と先ほどから言われるので、その安定の線をどこに求めておられるのか、これをはつきりして頂きたいと思います。それがきまらなければ問題はなかなか解決しない患います。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 御承知のように砂糖につきましては、やはり需給関係によりまして、価格が一定の水準に落着く、こういうふうな考え方をいたしておりますので、全体的な物価体系の下における砂糖の価格如何というよりも、砂糖自体の需給関係を安定させることによりまして、需給関係から来るおのずからなる価格の安定、それには必要量の供給ということの面におきまして、需給関係が安定すればおのずから価格も安定する、こういう考え方で現在は需給関係の安定を通しましての価格の安定を図りたい、かように考えておるわけでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 私はそのあなた方が今考えておられる需給関係を調整して、それで価格の安定を自然に求めようとせられるところに私は無理があると、こう思う。だから先般もお伺いしましたのは、果して清算取引というものが、あなたは需給安定のために非常に必要性のあるものだから、これを存続せしめることが正しいと言われるが、最近の新聞などを見ますと、あなた方が価格統制をしたい、或いは専売制にしてみたいというような、いろいろな案を作られれば、そのこと自身が思惑になつて値が上るんだ、こういう働きをしておる、調整の役目をしておらん。こういうことを考えられるし、又只今通産省のかたが価格の問題について、今江田君の質問に対しまして、輸入商を相当の度合において信用しているし、これらの人は長い業者でもあつて信用度が強い、こういうような非常に信頼の意を表しておられますが、私はあなた方がお考えになつているほど、これらの業者というものは利益の前にはそう信頼をおくことはできないと思う。ということは、この間の養蚕のリンクの問題自身ですが、最低価格を割つて輸入して、その間の利益というものは五十ドルぐらいある。その五十ドルはただ単に一方においてはアメリカの業者に対するリベートだけではなく、私は国内における製糸家にもリベートをやつているんじやないかと思われる。そういうことも考えられる。従つて五十ドルのさやというものが出ますことは、これだけ単価を上げていることである。そうやつて外国には信用を失い、国内においては一般消費者に高い砂糖を売るような傾向をもたらして来ておる。その業者を一体、大体御信用なさる心情というものはどこにあるのか、その信用度がどこにあるのか、こういうことを先ずあなたにお伺いしたいと思う。同時に又食糧庁長官にお伺いすることは、ただそういう者を相手にして需給調整だけでは私は問題にならないと思う。結局それならば価格の安定ということは、輸入糖の原価を消費者大衆を中心にした価格の安定というものが考えられなければならない。生活を中心にした価格の安定というものが考えられなければならん。一農林省だけの問題ではないと私は思う。そこまで参りますれば……。だからあなた方も専売にしようとか、或いはもう一度再統制をして配給制度を復活しようというようなことを現にお考えになつている、そういう新聞が出ている。それを大体の案として、新聞には出ましたが、我々が今頂戴しましたこの案を見ますると、似ても似つかない案でごまかしてありますが、結局そういう案をあなた方がお作りになつて我々に示す前に、製糖業者なり、或いは輸入業者なり、大きな砂糖の清算取引をするような商人なりにお示しになつて、そこで蹴飛ばされたものを修正して我々のところへ持つて来ている。そうとられても仕方がないのでありまして、現実にこれが一昨日かの新聞のあなた方の原案から見ますると、そういうものが出ているし、その前の新聞を見ますれば糖価の上つた原因としましてはちやんとそういうことが書いて出ている。農林省において原糖の政府管理説などをやれば思惑景気を再燃し、或いは台湾糖の輸入などをするなどということを言つているが、これだつてなかなか値段が折合わないで却つて高値になるような……、その折合が付かないためにそう簡単に入らんだろう。だから今のうちに砂糖を買つて統制のためにうんと持つておれ。あなた方は砂糖の値段を上げることだけを一生懸命やつているだけの話で、決して下げることを今現在やつておいでにならない。ならないことは、私はこの業界というものは利益を前にしてあなた方が考えておられるほど信用すべきものじやないと、こういう観点に立つているんですが、あなた方はどうしてもこれらの人に任して、自然調整で価格安定をさせて行きたい、或いは自然調整で利益を無視しても消費者大衆に奉仕するものだと、どう前提的におきめになつているのかどうか、これをはつきりしてもらわなければ問題にならない。その二点を一つ……。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 我々の根本的な考え方といたしましては、やはり需給が均衡をとれますれば、そこに自然価格によりまして適当な価格が得られると思いまするが、御指摘のように需給のバランスがとれないという場合におきまして、自然価格によつて調整がとれるということは困難な点がございますわけでございまして、そういう点につきまして今後どうするかということを検討いたしておるわけでございますが、只今の清澤さんのお話のように、この案を作つて、それを業界に示してどうということは全然ないわけでございまして、そういう考え方もあるとか、或いは政府において管理してはどうかという、そういう抽象論としての議論でございまして、具体的に我々が合後これをどうして行くかということを検討中でございまして、又他に示した結果をどうこうということは、これはないわけでございますので、そういうふうに御了承願いたいと思います。

松尾泰一郎通商産業省通商局次長

○政府委員(松尾泰一郎君) 輸入業者の信頼性と申しますか、信用度の問題についてお尋ねがあつたのでありますが、これは輸入業者も何と申しますか、常利活動を営んでおります株式会社が中心でございますので、我々としてもそう善人のごとき行動を期待するということができないことはお説の通りであります。ただ私が先ほど申しましたのは、ブラジルの砂糖の一万トンにつきまして価格の制限をした、それについての、それが或る程度守られるか、守られないかというふうなお尋ねであつたかと思いましたので、それけ私は守られるであろう、そういう制限は、そういう念書も業者から取りましたので守られるであろうという意味において信頼しているということを申上げたのでありまして、一般的にそういう制限を付けずに放つておきました場合に、儲かるものならばこれは徹底的に儲けようとするのは、営利活動をいたします業者の心情でございますので、そこまで私どもは善人的な活動を期待するのはちよつと無理じやなかろうか、それはほかの面をいろいろ考えなければならんわけでございまして、御指摘のありました生糸のリンクの場合におきましては、あの当時に予想された砂糖の価格というものとの関連におきまして、例のマージンを予想しみわけでございます。それが情勢が非常に変りまして、砂糖が値が上つたがためにお話のような利益が発生したということで、かなり遺憾な事態も起りましたので、早速リンク制を一応停止して研究している、こういう段階でございまして、何らそういう条件なしに業者を信頼し得るか否かということにつきましては、これはもう御説明申上げるまでもなく、常識で御判断願えればそれでよかろうかと思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 松尾さん、今そういうお話をしますけれども、あのときのリンクの場合でも約三十ドルというものが考えられておつたんでしよう。実際は五十ドルから六十ドルで行つている、それがなければ安売りしただけの埋合せができないわけです。そういう芸をやつている、それが業者なんです。少しも信用できませんですよ。三十ドルという枠がちやんと付いているんだ。

松尾泰一郎通商産業省通商局次長

○政府委員(松尾泰一郎君) その三十ドルと言われますのは、生糸の差損を算出する場合の計算の基礎に、一応そういう三十ドルくらいのマージンをとるという前提に立つたわけでありま明す。従いましてキユーバの砂糖を輸入した、それに三十ドルで売らなければならないという指示はしていないのであります。大体あの当時の需給関係が維持されるとすれば、その程度に落着くであろうという判断でいたしたわけでございます。ところが実際問題として今御指摘の五十ドルとか、六十ドルとかいうマージンが出ましたのは、一にかかつて国内の砂糖の値が上つた結果、そういう関係が起きた。一層利得がそこに出たという結果なのであります。別段三十ドルのマージンを以て売らなければならんという制約をすべきであつたかどうかという問題は、我々としても今にして思えばこれは検討の余地はあろうかと思いますが、その当時は計算の根拠としていたしただけでありまして、それだけのマージンより以上のマージンをとつちやいかんという別段限度は付けてなかつたわけでございますので、まあ業者は高く売れるものなら売ろうということで売つたことは止むを得ないのでございます。こういうことでございます。別段業者がいいとか悪いとかという問題じやなしに、これは経済活動から言えば或る程度止むを得ないことじやないかと、こういうことでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 あとまだ若干ありますけれども、譲つておきます。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 ちよつと一言ですが、我々が申入れましたるこの申入に対する砂糖の対策についてのその御回答は農林次官が一応説明されましたが、この案は非常に漠として、我々の申入に対しては満足することはできないと私は思うのであります。又ほかの委員諸君も恐らくそうだろうと思うのであります。この申入の最後に書いてありまする二十九年度における対策といたしましての台湾、インドネシア等よりの輸入の増加を図り、必要量の輸入に努力すると共に、更に外貨予算の状況をも勘案して需給及び価格の安定につき、その改善策を考究することとしたいと、こう書いてある。一番終いに行きますと、その改善策というのは、これが具体的にならないというと、少しもこれが対策に対して案ができたとは結論付けられない。これを読んでおりますると、又説明を聞いておりまするというと、結論が何もまだないようで、こんな工合にしてみたいという上つかわだけの考えをして、今のところでは場当りものだという考え方も、これを見ても考えられる。それを私は責めるわけではありません。勿論予算の関係もあるでありましようし、砂糖の仕事をしようという上におきましては、この対策をしつかり練る上におきましては、いろいろ通産省との関係、大蔵省との関係もあることは言うまでもありませんが、併しこれを農林省といたしまして食管におきまして、少くともこれに対する二十九年度の砂糖の需給の安定と価格の安定、この二つの問題については何かその対策がなくてはならんのであります。又草案を作るべきだと思うのです。この案は予算上それはいろいろ関係がありましよう。ありましようけれども、農林省としては、こういう考え方でいるという前提をはつきり一つ出して頂きたい。それはいろいろお忙がしいでありましようが、内部的にも相当折衝することは折衝しまして、政治的にもいろいろやつて頂きまして、そうしてこの案を早く立てて頂いて示されなければ、この質問をしようといたしましても、どこをつかんでいいのだか、ちよつとこれは飛んでもないところへ行つてしまうのじやないか、砂糖の問題からほかの問題に移るのじやないかというように我々は考えられる。この点をもう少し回答といたしましては、この次には私はそれまでのものを持つて来て頂きまして、期限を切られまして、八日までということで申入をいたしましたから、今日は何とかしなければならんということで大ざつぱなものを持つて来た、農林次官の今の説明も、定めしそうだろうということを説明をされた。これははつきりしておる。これを少しこれだけでなく、もう少し一番終いの改善策、勿論需給安定の改善策、これを一つ次官が考えてもらいたいということを我々が申上げた。我々が考えるということで申入れたのではない。この申入に対する回答としては私は非常に不十分だということを申上げたいのであります。それに対する私個人の考えを申上げた。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) ちよつと私からも……。これは先ほどの政務次官からの御答弁では農林省だけの案である、中間報告であるという、こういう二つの前提報告がありましたから、これはあとの御相談になりますが、当然私はこれは更に具体的な回答があるものと了解して私は聞いておるわけであります。その点はあとで又御相談いたしたいと思います。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 それを一つ答えてもらわなければならん。そういう考えであるかどうかということを……。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) そういうふうに私はお伺いして今日まで来ておりましたが、その点もお含みおきの上で政務次官御答弁を願います。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 先ほども御説明を申上げ、只今委員長からも敷衍してお話を願いましたように、実はまだ政府としては最終結論に到達しておりませんので、大変まあ抽象的なことを申上げて恐縮でありますというようなことを申上げたわけでございます。ただ当面の対策といたしましては、これもまだいろいろ問題がございまして、決定しない部分が多々あるわけでございますが、一から四までやや具体的に申上げたわけでございます。ただ五につきましては、何分にも外貨予算の今割当を進めておるわけでございまするが、これはまあ砂糖ばかりきめるというわけに参らんわけで、日本の経済全般の立場から今研究が進んでおるわけでございますが、この内容如何によつても非常に変つて参るわけでございます。それで結論を見まして、この砂糖対策についても考えなければならん、こういうことで今やつておるようなわけでございまして、できるだけ速かに政府こしての見解を後刻申上げたいと思いまするが、今日のところといたしましては、日にちを切られております関係で、かような抽象的なことでございまするけれども、今委員長のお話もございましたように、その点御了承を頂きたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 平野さん。この砂糖の問題は行政官の問題じやないのだな。政府自体の大きな政治問題として、あんたたちが腹をきめなければいかん段階だ、それを政府が大きな政治問題として扱わないで、今与えられた枠の範囲において食糧庁長官なり、何なりが考えられれば、その程度の答弁しかできない。少し昂奮しなさいよ、この砂糖の問題で……。二十数社の会社が八千四百万の国民大衆の生活を犠牲にしてどのくらい儲けておるかね。毎日々々の問題だ、もう少し昂奮しなければ駄目ですよ、この問題で……。一体この問題を取上げて、政府が今度は何とかするだろうということで一遍砂糖を放した。ところが政府が又相談を始めたところが、相談の結果がこの程度だということが漏れて、砂糖が又上つておるじやないですか。要するにこの砂糖の相場から見て政府のこの回答というものは三文の値打もない。むしろ非常にこれは砂糖の市価を煽つたものと……、先ほど江田さんのお話にも、政府の政策によつて引続き会社が又ここに大きな利益をむさぼつた。それと自由党と繋がりがあるかどうか知りませんが、ないけれども、結果的には政府の政策によつて砂糖が上つて砂糖会社が儲けたということは事実であります。この回答によると、五番目に需給並びに価格の安定の改善策については考究中だと、こういうのです。ところがこんなことはできるわけはありませんよ。今総理大臣初め大蔵大臣は外貨の節約をしなければならん、国民には耐乏生活を求めるんだ、物価の引下をやるのだと言う、こういう大きな政策の枠があつて、その範囲内において砂糖の外貨の割当を殖やすことはできるわけはないじやありませんか。我々としてもそんな無理な要求はしませんよ。砂糖を国内に入れるだけの外貨を殖やし、需給関係で砂糖の価格を安定する、こういう大きな政府の政策からいつて、それが許されないところにこの砂糖の問題があるのです。外貨の割当が十分とれないところに問題がある。百万トンの砂糖が入れられないところに問題がある。それを八十万トンなり、九十万トンなりの砂糖でどうしてこの価格の安定をするかというところに問題がある。そういう問題は長官に言つたつて無理ですよ。平野さん、あなたが一つ政治家として砂糖の問題で興奮して、一刻も早く今日只今国民の前に安心するような答弁を願いたいと思う。昔も今も変らんと思う。大臣なり、政務次官が思い付きの車中談をやつて、物の相場というものが変動したのは過去の政治と経済の関連ですよ。然るにこの砂糖の問題に関しては、農林省が旬日に亙つて鳩首協議した結果、それを発表したものによつて砂糖の価格が上つたということは何事だと言うのです。車中談でさえ砂糖の価格が下るというのが政治と経済の関係ですよ。そういう点において賢明な平野さんから、こういう今の回答にとらわれないで一つあなたが、漠としたことでも結構です、こういうことを考えているということを一つお考えがあれば大胆に私はお示し願いたいと思う。私に回答するんじやない。九十円の砂糖を買つている国民大衆に向つて、私は砂糖の問題について平野政務次官はこう考えているということを御回答願いたいと思う。先ずそれを伺います。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 砂糖の問題につきましては、これは最近の現況に鑑みまして政府として大問題であるということで、いろいろ対策を講じたことは勿論であります。特に本委員会に置かれましても強い御意見がございますので、ここに最近におきましては、この問題にあらゆる角度から又関係方面と非常な努力をして研究を進めておるわけでございます。実は只今ここで具体的にどうということを申上げるというところまでに至つておりませんことを甚だ申訳なく存じまするが、御意見の趣旨を休しまして、早急にこれに対する結論を得たい、こう思つております。お話のように外貨予算の獲得をできるだけいたしたい、こういうことでその面からも進めておるわけですが、お話の通り日本経済全般の立場からこれに対する期待が困難である。たとえ僅か十万トンでありましても、これが需給に非常な影響を来たすわけでありますから、その結果を見まして一つ御意見のような方向に進みたい、こう思つておるわけでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そういうことじや私はまだあの砂糖は上ると思うのだ。要するに今まで腹にもない専売だとか、一手買取であるとか、いろいろなことを新聞に報道をして、腹にもないことを言うから、昔から抜くぞ抜くぞと言つたやつに抜いたためしはない。でありますから砂糖がどんどん上つたんですよ。抜けないなら黙つておればいいのだ。本当に不意打にぽんと抜けばいいのだ。こういうことについては私は非常に不満足だ。今のようなことじや……。そこで一つ伺いたいのですが、具体的に伺います。これは一応回答が来ましたから、この回答に従つて伺いますが、まあ一番から四番まで、これは勿論問題にならない。五番の必要量と書いてあるのは、一体必要量というのは前谷さん幾らですか。前谷さん御存じでしよう。あなたが考えている砂糖の必要量というのは幾らですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 砂糖の必要量でございますが、我々といたしましては、大体昨年度におきましても百万トンの砂糖の輸入を考えたわけでございますが、過去におきましても、大体九十六万トン程度が過去におきまする消費でございました。その当時におきましては人工甘味料の関係、飴の関係というものの点が非常にその当時としては人工甘味料の使用は行えない状態でございますし、又飴の生産も非常に僅かであります。その状態が非常に現在と違つております。そういう点から考えまして、先ず我々といたしましては百万トン程度のものが輸入としては必要量であるというふうに私は考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 百万トンというのは従来の大体常識的な実績でしよう。そうすると、従来程度のものを必要量と考えておるのですか。私はここで進んで伺いますが、あなたのほうが今米の節約をしなければならん、粉食の奨励をしなければいかん、食生活の改善をしなければならん。粉食の奨励、食生活の改善ということになると、そこで当然砂糖需要量は殖やして行かなければならん。そういう面を考えての百万トンですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 配給統制をいたしておりました当時におきましては大体三十三万トン程度のものが一般家庭に入つて来るのでございまして、業務用の面におきましては三十万トンから四十万トン、こういう状態であつたわけでありますが、過去の実績から考えてみますと、過去におきます最高がつまり百万トンの輸入があつた。その後人口の増加がございますと同時に、又当時は人工甘味料或いは水飴というようなものの生産の状況からいたしまして、先ず普通の通常の需要におきましては百万トンを以て耐え得るのじやなかろうか、かように考えておるわけであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 需給関係から価格を安定しようということが今あなたのほうで考えておる唯一の対策ですね。然らばその需要量というものが一番大きな問題です。それを百万トンに抑えるか、百十万トンに抑えるか、百二十万トンに抑えるか、その需要量に対して例えば外貨の割当を今度もらうのだ、政府、大蔵省に請求するのだという場合に百万トンで行つて、仮に百万トンの外貨の割当を要求して、外貨の割当をもらえたら、百万トン入つたら、需給関係から言つて価格の安定が期せられると思いますか、それで責任が持てると思いますか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 我々も昨年度の状態を考えてみますと、昨年度も百万トンを超しておりますが、御承知のように昨年度、二十八年度における需要につきましては、一応仮需要もあるというふうに考えられますので、大体百万トンの供給があれば需給関係としては安定した状態にあり得るというふうに考えておるわけでありますが、ただこの際申上げておきたい点は、我々といたしましても従来の考え方の下に、輸入につきましてできるだけの必要量の輸入を図りたいということで努力をいたしておりますが、この表にもございますように、今後の外貨予算の状況とも関連いたしますので、只今私から申上げましたのは、そういう需給のバランスがとり得る状態の場合におきましてはそのほうで行きたい。又需給のバランスがとり得ない状態の場合におきましては更にその対策を講じたい、こういうことの趣旨で申上げておるわけであります。従いまして外貨予算との状態とも関連して、我々としてもいろいろな点についての検討はいたしておるわけでありまして、その外貨予算の状況によつては更に他の需給調整のみで以て価格の安定が図り得ないという場合もあり得るということは我々も考えておるわけてあります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 政務次官、大体事務当局はね、今のような制度では砂糖の価格はどうにもしようがないと投げておる。あなた聞いていておわかりでしよう。そこで私は大臣なり、政務次官なりがここで新らしい方途を見出だして再出発しなければいかんと私は言うのです。今需給関係で価格の安定を図る。自由経済で価格の安定を図るということは、要するに例えば砂糖の輸入にしても、そこに弾力性があるところに初めて需給関係の安定が得られるのですよ。然るに外貨の割当をきめた、百万トンだ、九十五万トンだと、こうきまつて底が見えておれば、需給関係なんというものはどの道安定は求められませんよ。ただ需要にしろ、供給にしろ、そこに非常に弾力性のある場合に初めて自由経済のよさというものが生れて来る。そうでしよう。それをあなたのほうで仮に需要量が百万トンだと言つたところで、若し一割なり、二割なりの思惑があつたらどうなります。こんなものは貯蔵性の非常に強いものだから、そこに需給関係が乱されるじやありませんか。通産省であの失敗した例があるじやありませんか、綿の問題で……。国内の需要がこれだけだ、輸出はこれだけだ、従つて原綿はこれだけ入れば需要供給はぴゆたり合う、ところが思惑があつたから暴騰したじやありませんか。それで砂糖のように原料を全部外国に仰ぐものを、需給関係によるといつたつて駄目なんですよ。駄目だけれども、駄目なら駄目の前提に立つて、あなたは気の毒に与えられた枠で苦労している。ですから私はその与えられた枠の中でもう一遍聞きますが、今の砂糖の例えば百万トンとした場合に工業用に幾ら、家庭用に幾ら、業務用に幾ら、大体用途別に三種別に分けて、大体どのくらいになりますか。私が聞いておるのは家庭用が三五%、工業用が五%、業務用が六〇%、こういうような比率になつておると聞いておりますが、その程度ですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 現在は御承知のように配給統制はいたしておりませんから、正確な現状はつかめませんが、過去の情勢から推しまして、大体三三%程度が家庭用、こういうふうに考えておるわけてあります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 三三%が家庭用だと、砂糖全体の問題が解決すれば一番これはいいのでありますけれども、せめて今日にも解決してもらわなければならんのは、こう三三%の家庭用の問題、それに非常に緊急を要する工業用の原料の問題、この問題だけは、これはどうしてもやちなければならん。業務用のものも解決しなければなりませんけれども、こういう際でありますから、二段構えで業務用のほうは先ずあとにして、家庭用のものについて、これは政府は積極的に私は対策をとらなければいかんと思う。そこで外貨割当によつて入つて来る砂糖というものは大体砂糖の輸入量全体の中の何%になりますか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今の外貨割当の趣旨でございますが、大体国内におきましては甜菜糖が約三万六千トンぐらいでございます。そのほかに黒糖が約五千トンほどあるわけでございまして、あとは輸入になるわけであります。輸入の方式といたしまして直接キユーバからのストレイトのドルの輸入のほかに、台湾関係、インドネシアの関係等がございますので、全体的に今の外貨割当というものをというお話でございますと、国内産以外はみんな外貨割当という形になるわけであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 バーターのものでないやつです。例えば私そのほう詳しくないのですが、今大体三種類ぐらいになつておるでしよう。九十ドル前後で入つて来るやつと、それから台湾、インドネシアのやつと、これが百二十何ドルです。それから純然たるバーターのやつが百四十ドル前後とか、都合三つに分けることができるでしよう、そのうちの九十ドル前後のものは一体どのくらいあるかということです。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) この点につきましては資料を差上げたかと思いますが、二十八年度の十二月までの実績によりますと、七十四万トンのうち十三万トンがストレイトの輸入でございますが、あとはバーター、台湾、スウイツチの関係でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 先ほどの家庭用は三三%と大体あなたが押えておるのですが、これに向けるのは、まず第一に国内産のもの、今のストレイトのもの、こういうものではやや私は足らないと思いますが、大体見合つておるのではないかと思います。その分だけを何らか政府が具体的な方途を講じて、政府が積極的に価格について保障するようなことは何か考え得ないのですか。それさえも今ないということですか。現実に今砂糖は九十円くらいしておるでしよう。ところがあなたは先ほども申されました利益代表である製糖工業会の原価計算によつても、九十ドルのものは製糖会社の販売価格は六十円何がしで、適正な利潤を見て十分売れると言つている。百四十ドルのものでも七十円で売れると言つている。それを九十円にしている。こういうことで一体いいのですか。目の前で弱い者が蹴飛ばされて、血だらけになつているのを政治家として黙つて通れますか。僅か二十社の製糖会社なり、これに附随する製糖会社並びに製糖関係の販売業者が、八千四百万のものが、こういう九十円というような不当な砂糖を毎日低めている。それに対しまして何も手を付けないで放つておくということは私の今言つたことと同じでしよう。血だらけになつておる子供を目の前において、高く売るほうに制裁を加えないで、黙つてひと事のように素通りするのと同じでしよう。それは政治家でないと思う。東洋の政治家の哲学に先憂後楽ということがある。特に議会人は今世間から非難を受けておりますから、特に考えなければならん。国民に先んじて憂えなければならん。楽しむのはあとから楽しまなければならん。然るに目の前に僅か二十社の製糖会社がこういうような暴利をとつておつて、而も自分の創意工夫によつて儲けたのではない。自分が大発見をした、大発明をした、自分の企業能力によつて儲けたというなら別であります。そうじやないのです。儲かつているそういうものを放つておいて、何も手を出さんということはない。私はもつと具体的に、家庭用のものでも何らか政務次官として、そこで打合せをして、答弁して下い。救済策を考えて下さい。血だらけになつていじめられている子供を見て素通りする心臓の政治家でありますか、即刻答弁をして下さい。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今の河野委員のお話我々もそういう点は十分了承しておるのでありますが、只今の御指摘のように、家庭用なり或いは工業用なりというものに一定の数量を一定の価格で届けるということになりますと、流通関係なり、或いは価格なりについて一つの形態が考えられなければならんと思います。同時に又それに対する御議論の点も検討しなければならん、そういう面から行きますると、これを確実にいたしますためには、やはり配給統制のような形をとらざるを得ないのじやないか。これは単に砂糖の点のみならず全体の問題とも関連いたします。(「それもやれというのだ」と呼ぶ者あり)我々といたしましては、いろいろな面からしてそれを検討いたしているのでございまして今直ちにそういうことをどうするかということは、まだ結論に達しておりませんので、ここで申上げることは一つ猶予させて頂きたいと存じます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 政務次官、あなたに僕は特にこの際はつきりしてもらいたいのは、どうやつてみたところで、外貨の割当を今百万ドルとおつしやるけれども、百万ドルなり九十万ドルなりの外貨の割当はもらえないと思う。そこが今の政府の苦しいところだと思うが、それともあなたは、あなた一流の心臓で、馬力で、そうしてほかのものは放つておいても、砂糖だけは必らず百万トンなり、百十万トンのものは事務的に需要量の外貨はとつてやるというなら、それも一つの方法ですが、僕はそういうことはできないと思う。今政府の総合的ないろいろの経済政策というものからいつてできない。できない場合にどうしても今のような何かの形で、一部管理するような形でやらなければ私は方法がないと思う。どうせそこへ行くなら早くやつたらいいじやありませんか。そこなんですよ。私はいつも汚ないことを言つて笑われるが、砂糖の問題は、猫のきんたまで、あとから見える。先に見なければ駄目だ、そこで私は全面的に一手買取りをやらんまでも、せめて私が今申上げたような、気の毒な家庭の分だけでも、何か行政措置をとるようなことを私は今考えておりますというだけでも結構です。それをどこまでも自由経済ですか、砂糖は九十円で製糖会社は毎月一つの工場が何億というような儲けをしておるというようなことは、これは自由経済で仕方がないと、こうおつしやつているのですか、これを私は伺いたい。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 外貨の獲得につきましては努力をいたしておりますが、お話の百万トンを確保し得るという確信を持つているわけではございません。その場合におきましては、何らかの手を打たなければならんというわけでありまして、先ほど申上げましたような一から四までの当面の対策は早急にやつておるのでございますが、根本対策といたしましては、お話のように配給統制の面まで行くということは考えておらないわけで、まあその間のことは早急にやるように目下努力いたしておるわけであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 ですから私は配給統制とは言わんですよ、言わんけれども、せめて今家庭配給の分だけでも、三三%ぐらいのものであるから、その分だけでも何らかの措置をとられたらいいじやないか、こういうのですよ。それで大して効果はないかも知れんけれども、一面価格統制を家庭配給の分くらいやられたらどうです。本当の統制というのは、価格統制と配給統制と一体にならなければ統制の効果は上りません。上りませんけれども、併し価格統制だけやることによつても、多少の私は効果はあると思う。何にもやらないということはないですよ。何にもやらないことによつて却つて相場が上つている。明日相場が上るから見ていて御覧なさい、明日は平野相場が出ますよ。私はそれでもう一つ事務的に伺いたいのは、前谷さん、砂糖の中で無税なものがありますね。練乳用のとか、その他無税のものがありますけれども、これは一体どのくらいの量になりますか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 現存無税でいたしておりますのは輸出用の関係で戻し税としてやつております。そのほかは一般消費税は入つているわけであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 練乳その他の分は例えば育児用とか、病人用とか、そういうものについてのあれは無税になつておりませんか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 消費税の軽減の形で、消費税につきまして幾分軽減されておりまするが、税金につきましては、御承知のように輸入税の問題と消費税の問題とがあります。輸入税につきましては、輸出用のものにつきましての措置がございますし、それから只今のお話の消費税につきましては、特殊のものにつきましての軽減措置はあるのであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 その特殊の軽減措置というのは、例えば練乳なら練乳というものでやつているでしよう。それが消費者を対象にして、例えば育児であるとか、病人であるとかいう消費者を対象にしての特別の併置でなくて、品物別に練乳なら練乳というもので一括してそういう措置をやつているのじやないですか。その点はどうです。私は余り詳しく知らないのですが。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 私もちよつと今資料を持つておりせんが、大体品目を指定いたしまして軽減措置をとつておるわけでございます。無税ではございません。つまり先般消費税を上げます場合において特殊の用途の製品につきまして、これの従来の消費税を据え置いた、こういう形になつております。税率そのほかの点についてはちよつと記憶いたしておりません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 余り詳しくは御存じないようだが、仮に練乳なら練乳というものは、初めから乳児や病人用ということにして、練乳全体に対して砂糖の課税をしない、そういう特別の措置をとつておることは妥当だと思いますか。これは大蔵省の関係でありますが、例えば農林省の立場でどうですか、そういうことは妥当ですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) この消費税の問題につきしては、砂糖の消費の実態からいたしましてれ特殊の用途のものにつきましての消費税の、この前の消費税を決定いたします場合に措置の措置をとつたわけでございまして、これはその用途の点からいたしまして、消費税の関係におきましての、まあ必要な措置として考えたわけでございます。ただこの点につきましては、これは税法上のいろいろな問題があろうかと思いますが、我々といたしましては、その業態に応じました輸出の関係でありますとか、特殊の用途のものにつきましての消費税につきまして、全般的に消費税が低いということは、砂糖の消費の面からこれは勿論望ましいわけでございますが、その中で特に必要なものについての消費税を据置という形をとつたわけでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私大変長くなりますからこれで打切りますが、今の例えば練乳なら練乳というものに使う砂糖というものを、練乳というものは初めから病人が飲むんだ、子供が使うんだということにして、それを全般的に要するに特殊な課税対象にするということは不公平じやないか、喫茶店でも、料理屋でも使うし、そういうものまで、何もこの国の財政の非常に苦しいときに、その税全体から大したことはないにしても、非常に不公平なことはいけないのじやないか、たまたま砂糖の問題が出ましたから言いますけれども、そういうものも農林省は農林省として砂糖行政を担当している以上は、そういうものに対しても公正な私は一つ案を立てなければいかんのじやないか、私はこういうことなんですよ。まあ前谷さんは大抵知つているんだが、珍らしくその点については余り御存じないようだが、よくお調べになつてやつて頂きたい、こう思います。結論として又平野さんに戻りますけれども、一体五番の需給並びに価格安定の改善策を考究中だとおつしやいますけれども、これはいつ頃までかかりますか、まさかあと一月とか、二月というのじやないと思いますが、この砂糖の混乱を目の前に控えていつまでに……。私はあとで他の委員のかたがたとも諮つて、この考究中の問題について、具体策を何日までに回答してもらいたいということを改めて政府に要求しなければいかんと思います。あなたのほうで日時の言明がなければ、三月の二十日とか、三月の二十五日とか、私たちは委員会としてそういう要求をしなければいかんと思いますが、そういう要求をする前に、一体今御検討の対策というものはいつ頃までに大体具体化されますか、これを一つ御答弁願いたいと思います。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) まあこれは一刻も早くやりたいということで努力をいたしているわけでございますが、御承知のように先ほども申しましたように、外貨予算の決定ということに重大な関連がありますので、大体その見通しを得まして方針を決定したい、かようにまあ思つているわけでございますから、大体まあ遅くとも三月中にはきめなければならん、かように思つております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 最後にお聞きしたいと思いますことは、これはあなたと長年の関係だから特に申上げるけれども、あなた自体が、仮に事務当局が百万トンの外貨を要求してくれということを政務次官に頼んだ場合に、あなたがそれをその百万トンというものをすつ裸になつて大蔵大臣と交渉する気になれますか、私は例えば農林省だけだつてほかにまだ外貨の割当を殖さなければならんものがたくさんありますよ。各省のものにすれば大変なものですよ。それは事務当局としては当然です。自分の担当は行政範囲内において前谷長官が砂糖の外貨をとれ、麦をどうしろ、米をどうしろ、これは当り前です。併し政務次官として、政治家として、又あなたはいつまでも農林次官ばかりやつておるわけではないのだから、農林物資だけじやないのだから、全体の外貨の手持量から、一体あなたの常識上から出て来る砂糖の外貨割当というのは一体どのくらいとれると思つておりますか。百万トンの要求があつて私は八割とればせいぜいだと思う。私はそういうような窮屈な状態ではないかと思う。それをあなたが百万トン要求したから百万トンとるんだということでおられるのですか。あなたはあなたで腹積りができていると思う。その腹積りに従つて百万トン要求したら八十万トンしかとれない。私らの政治家としての良心から八十万トンで二十万トン足りない。砂糖の需要に対してどうなるか、その場合にどういう対策を立てなければならんか、それがあなたが今やらなければならない問題だと思う。それをあなたは百万トンとれるとも思つていないのに、とれるような顔をしていて、そうして壁へぶつけて、そうしてそこを何とかしようということでは猫のきんたまになるので、牛の角のようにうしろからばかりでなく、前から見なければいかん。あなたは一体百万トンとるということを言いますが、私らは政治家の良心としてはそれを正しいとは思わないのだが、あなたは政治家の良心としてそれは正しいと思いますか、それを私は最後に一つ伺いたい。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 百万トンを若干下廻ることもあることと思つておりますが、その場合においての関係上、まあいろいろ研究を進めておるわけでありまして、一面又国民の耐乏生活の観点から消費節約ということも必要でございまして、そういういろいろな観点から進めておるわけであります。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 農林省からのこの文書を見ておりますと、一、二の処置ですが、どうしてこういうことをもつと早くからやつてくれないのだ。あれほど当業者が不当の利得を得ているのに知らん顔をして見ていた。こんなことは直ぐやらなければならん重要問題じやないか。而も直ぐできる問題じやないか。而もインドネシアに対しては一億五千万貸越しになつておる。いつになつてとれるか。輸入物資はない。遊んだ金があるじやないか。どうしてこういうものを入れないのかということを今になつて残念に思いますが、たとえそれがあつたとしても、現在ストツクは三万トンしかない。台湾が四万、これが価格関係がなかなか折合わない。今になつてばたばたしておる状態ですが、まあこういうことを早くやつてもらいたい。それから御参考に申上げたいのですが、どうせ百万トンの数量は入らない。今の国の財政から考えると入りにくいということになると、もつと恒久的な日本としての砂糖の対策を考えなくちやいかん。私まあ大体世界のうちで大きな国は例えば欧洲の北方の国にしても二〇%程度は自給している、自分の国で自給している。日本だけじやないか。五%程度、或いは三%程度の自国産があつて残りは全部輸入する。こういうような消費する物資をまるつきり外国に頼つているという国はないであろうと思う。まあこれが対策としては日本で砂糖を作るということになりますが、取りあえず澱粉から砂糖を作る。この間も飴の問題が出ておりましたが、澱粉を飴にせずにグリコース、葡萄糖にしたらどうか、そして澱粉、今のオーバーしている生産量から作ると三十万トンそこらのグリコースができるのじやないか、こいつを量で加えて量だけでも確保してやる。百万トン確保するということになれば、取りあえず何とかやつて行けるじやないか。そういうような施策も講じなくちやいかんじやないか。又これは農林省でも調べていると思いますが、アメリカでは第二次世界大戦中にアメリカの砂糖自給ということを考えまして、支那の蘆粟ですか、ソルガムというものがあります。この蘆粟の品種改良をいたしまして相当なパーセントをとれる。向うの雑誌を見ますと、フロリダの砂糖のエーカー当りの生産よりは蘆粟でやつたほうが却つて砂糖がとれる。いよいよ海上封鎖されたときはこれでやつて行こうという合衆国の最近のリポートも出ている。こういうことを考ると、日本の砂糖源ということを自給自足するという立場で又考えなければいかんじやないか。ただ砂糖を、こういう消費物資を外国ばかりに任しておる。農林省関係でももう一つよく似た物資がありますが、これは加里肥料でありますが、ドイツに頼つている。又東ドイツに頼つているというような、こういうような輸入ばかりに頼つている物資が砂糖と加里です。この今問題になつております砂糖につきましてこういうような国内で何とか生産して行くということについて真剣に農林省は考えなくちやいけないじやないかと思うのですが、これに対して何か政府として考えておられることはありませんか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今のお話御尤もでございますが、私は砂糖の国内生産につきましては、御承知のように一番大きなものとしては北海道の甜菜糖です。これにつきましては、農業経営と関連いたしまして政府が買上をやり、これによりまして甜菜糖自体の生産量も毎年上つておりまして、過去の少いときからいたしますと、二万トンが現在四万トン近くになつておるというような形で、これは北海道の農業経営とも非常に関連かありますが、甜菜糖の生産につきましては、いろいろ力を入れているわけであります。ただあとの澱粉の利用につきましては、御承知のように澱粉もコン・シユガーと同じようにグリコースにいたしましてする方法が考えられております。これは一つ企業化されつつございますが、まあ技術的にもいろんなまだ難点がございまするが、だんだんそちらの方面に対する企業化ということが進んでおるわけでございます。今国内におきまする砂糖の代替品としては、そういう類のものが考えられるわけでございます。あとはその代替品としての水飴がどの程度の需要を持つて参るか、こういうような関係にあるわけでございます。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 それで現在の北海道でできる澱粉、これは相当余剰になつておりますが、こいつを早速グリコースにして、これの嵩増しに使うということをやるならば、一応量的には満足できるじやないか。そういうことを真剣に考えてもらいたいのですが、これに対してどうお考えになるのです。ただ現在使つておるようなグリコースの程度じやなしに、本当に澱粉を砂糖に変えて行くというようなことについてはどうお考えですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 現在澱粉は御承知の通りグリコース或いは水飴というような形で使用されておりますが、只今申上げましたように、澱粉のグリコースの更に一歩進めた精製という形で、砂糖の代用品と言いますか、コン・シユガー的なものを作るということが一応企業化されつございます。更に先ほど申上げましたように、これにはいろいろ技術的な問題が加わつて参りまして、直ちに現在のグリコースの設備でこれに代替するというわけにはいかん。特許権の問題もございますし、又更にいろいろ工場の設備等の問題、技術的なる問題が非常にあると思う。これは一つの現在計画されておりまする会社におきましても、いろいろ検討いたしておるようでありますが、まだこれが企業として市場に製品が出るという段階には至つておらないのでありますこれにつきましては、我々としてもできる限りの応援と申しますか、努力はいたしたい。かように考えております。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 むつかしい企業的な問題があると言いますけれども、澱粉を製糖化するのはそうむつかしい問題じやないのです。砂糖会社が設備を作れば簡単にできる。こういうことを農林省では考えないのじやないか。それから先ほど言いましたソルガムですが、砂糖「きび」、これの品種改良したやつに対して、これを日本で利用すれば、相当のイールドがあるということですが、日本の土地でこれを作つて行くのも砂糖が又安く入るということになるならば、これに替えて行くわけでありまするが、日本で砂糖以上に反収のとれるようなものがないという今の現状ならば、このスヰート・ソルガム、これを作つて行くということも、これも日本としての砂糖源を確保する一つの方法じやないか。これは砂糖を食うことが安い、外貨も十分にある、ほかのものを作つたほうが日本の土地の利用としてはいいというなら、又そういう時代か来るならば別問題でありますが、当分のうちは日本でソルガムを作つたらどうか。そういうようなこについては農林省ではまだ研究しておられないらしいか、アメリカじや相当いい品種ができておる。これについてもう一回検討して頂きたい。ただ量的に需給のバランスを保つて値段を何とかしようというようなことはできないのじやないか。できないことを皆さん考えられても我々としてもいい智恵は出て来ない。このままで行くならば今の砂糖の価格の変動が常に続くんだということを考えますと、そういうような大きな見地から一つ再検討を願いたいと思います。まあ希望でありますが。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 大変長くなつたので私ちよつと一息入れたのですが、この前長官に私は意見を申上げましたが、現在行われておる各製糖会社の工場別の粗糖の制当というものは非常に政治的だと思う。これをもう少し公正なものにお直しになる御意思がないかどうか。なければないで私たちはその点を、本日の委員会は別として次回に私はこれを具体的に突きます。一つの例を言えば、この前も申上げましたように、名古屋精糖の神戸の工場ができ上るのを待つて、それと符節を合せて昭和二十九年三月三十一日を以て能力の査定の基準にするというようなことをあなたのほうで曽つて通牒を出しておられる。大体こういう能力の査定というものは、例えば今日出すのなら二カ月なり三カ月なり前に切るのが当り前でしよう。さもなければ今日現在のところで切るのが当りノ前でしよう。それをそういう通牒を出す場合に、先の日まで勘定に入れてあれほ誰が言い出したか知らんけれども、本年の三月三十一日とは一体どういうわけですか。而もそれが砂糖の製糖能力が、あなたは先ほど百万トンの需要とおつしやいましたが、需要量に対して本月の末には恐らく三百万トンになるでしよう。三百万トンの製糖能力を抱えて日本はどうするのですか。そういうような過剰な、全く無駄な製糖能力というものを誰が作つたかというと農林省が作つたのです。それは工場別の粗糖の割当について能力を大きなフアクターにする。その能力のフアクターを、将来の工場が殖えた、設備が増したものまで認めてやるということにするから幾らでも工場を作るのですよ。全国どこの工場でも見て御覧なさい。今砂糖の工場が拡張工事をやつていないところはありますか。ないでしよう。全部やつております。而もそれは無駄なものですよ。こういうことに対して、これもあなたの責任じやなくて誰かがそれをやらしたのです。国会の壁というものは国民の声はちつとも入らんで、どこかコンクリートの隙間から変な風が入つて来て、政治というものが隙間風で動かされておる。私ははつきり言う。一つの例が製糖なんです。どうです。砂糖の工場別の割当について能力の査定というものを過去に遡つて適当な日時を切つてやることに考え直しませんか、この点を私は伺いたいのです。それからもう一つは、この前の全国の菓子工連の正体というものはあなたわかりましたか。私はたびたびあなたに要求しておるのです。砂糖が一体菓子屋さんの末端まで流れましたか。流れていないのですよ。あなただけです。食糧庁だけです。全国の菓子の工業組合が上のほうでみんなどこかへ横流ししておる。全部その砂糖は市場に出て行つてしまつておる。組合の下まで行つていない。私は断言いたします。あなたと一本勝負してもいい。あなたそれは末端の組合まで全部行つておるという責任とれますか。一応あなたの御調査の結果を私は御報吉を求めたいのです。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 砂糖の製糖工場に対する割当でございますが、これは河野さんも御承知のよりに、従来から毎年二回、四月と九月におきまして能力査定をするということになつてやりて参つたわけでありまして、本年特にそれを延ばしたというわけではございません。ただ御指摘のような点がございまするので、本年四月以降の査定においては、それ以降の設備につきましての査定については、三分の一にしかないということを、新たにそういう意味からいたしまして追加いたしたわけでありまして、従来から九月と四月に能力査定を毎年やつていたわけでございます。現在の粗糖の割当につきましては、実績を五〇%、能力を四〇%、平均割一〇%、こういうことで、極く技術的にやつているわけでございますが、御指摘のような能力割を加えている関係上製糖の能力が増加するということに対処いたしまして、従来毎年二回査定いたしております能力査定に加えまして、特に本年四月以降の査定には、その後のものにおいてはこれをそのまま見ないということを附加したわけでございまして、極く事務的にやつておるわけでございます。なお菓子工連につきましては、この前御指摘がありましたので調べましたが、これはやはり全国の団体、各府県の連合会がこれに加入いたしております。それで菓子工連に関しましては、その先般の我々の売却につきましては、その報告をとりますと、各府県に対して売却をいたしておる、こういう報告になつておりますので、その報告につきましては書面で以てその数字を御報告申上げたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 その報告はあなたのところへ出しますよ。それは税金だつて何だつてお役所へ出すものなら小言を言われるような出し方はしませんよ。菓子工連の中において砂糖の割当をもらつておいて、それを下に流しておりません。市場へ出してしまいましたというような報告をするわけがないじ、やないですか。だから私はあなたのそういう報告を一応聞いて、それを正直に受取つておられるから、そうではないから、一つ調べて御覧なさいと言つたら別の角度から調べなければいけませんよ。行つてないですよ。調べて御覧なさい。それから菓子工連が全国の団体だ。これも嘘です。ここでいろいろ問題になつて、慌ててほうぼうへ手を伸ばして全国組織のような恰好を作ろうというようなことをやつているじやないですか。前谷さん、あんたは、あんたの人柄はいいんだが、たまには僕みたいな悪いのと附合わなければ駄目なんだ。あんたはものをまともに見過ぎる。ものをもつと裏から見なければ駄目ですよ、裏から見なければ……。これをちやんと調べて下さい。それから能力割当のことはどうも私はおかしいと思う。今年の三月で切つて、そうして又今度四月以降のできる分としては三分の一認める。工場が三分の一しか能力を認めてもらわなくても採算は合うのです。そうして砂糖の工場の製造能力を国内で四百万トンも五百万トンもの製糖能力の砂糖工場を作つて一体どうなるのです。それよりも今できている工場でも二つ三つ構わないからぶつ潰してしまう。そうして日本の砂糖の所要量に見合うくらいの製糖設備を最も優秀な工場を残す。そうしてコストを切下げる、こういうことに努力をするのがあんたの立場でしよう。それを何でもかでも、できたものは認めるのだというなら、どこまで砂糖の設備を殖やすのです。あなたは砂糖の設備は多いと思つていないのですか。減らすつもりですか、殖やすつもりですか、それを伺いたい。減らすつもりなら私の言つたように来年の三月三十一日というようなばかなことを言わないで、昭和二十七年の暮なり、昨年の春の三月なり、四月なり、そこで切つて、それでそれ以後のものは認めない。そういうことにしなければ私はいかんと思うのたが、もう一遍くどいようでありますが、伺いたいんです。それで砂糖の工場だつて二十あるうちにコストの高いのも安いのもあるでしよう、自由経済なんだから、優勝劣敗なんだから。コストの高いぼろの工場、経営の悪い工場は潰したつていいじやないですか、二つや三つ。そうして本当に優秀な工場だけ、名古屋精糖が優秀なら名古屋精糖でもいいですよ。私は池田さんが名古屋精糖に関係があるなんてことは何も言いやしない、そうでもいいですよ、悪い工場はぶつ潰してしまうつもりでやつて下さい。どうです、その御意見は……。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 現在の設備が過剰であることは私も率直に認めておるわけでございまして、そういう意味におきまして今後の増設を抑える意味で手も打つたわけであります。御承知のように私が申上げましたのは、能力査定を、特に恣意的に三月におきいてそういうことをしたというわけではないといこことを申上げたわけでございましてれこれは例年能力査定をやつて、それで以て能力を査定しておるということを、毎年二回やつておるということを申上げたわけでありまして、更に今後の能力が増加しないように附加いたしまして、今後の能力を抑える意味においてやつたわけでありますが、それで更に不足するという御意見でございますが、我々といたしましても、更に根本的な需給関係と関連いたしました対策というものは考えて参らなければいかん。その場合におきまして、いろいろそういう問題についてもふれて、割当のやり方等につきましても更に検討いたして行かなければならないということは考えておるわけでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 さつき時間がなかつたものですから、二つ三つ簡単な問題を質問を残しているのでお尋ねしますが、その質問の前に私食糧庁長官に申上げておきたいのは、あなたが実際砂糖の行政なんかについて末端まで本当に農林省の職員諸君を把握してやつているのかどうかということなんです、から廻りをしておらんかということです。これは一つよく注意して頂きたいと思うのです。今工場の能力の問題がありましたが、一体農林省では優秀な、まあ原料によつて違いますけれども、大体原料糖からできる精製糖及び糖蜜、そのパーセンテージをどのくらいに考えておられますか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今の御注意の点は十分注意いたしたいと思います。この粗糖からの精製能力、これは大体九十五と平均して考えております。これは勿論江田さん御承知のように、それぞれ粗糖の状態によつて違つて参ると思います。その関係におきましての粗糖の糖蜜が出て参るわけでございますが、これは御承知のように褐炭の濾過設備の場合とか、それぞれの工場設備によりまして非常に歩留りが違つて参つて来ております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これは委員長にちよつとお願いしておきますが、私この前砂糖の消費税の脱税事件はなかつたかということを聞きましたら、まあこういう資料が出て、終戦以来何かちつぽけな工場が二つほど脱税しているということが出ております。それについて今精製糖の歩留りを九五%ぐらいと、こういうお答えがありましたが、この間頂いた二十七年度の原料、溶糖量、それから生産数量、こういうものを検討してみますと、その九五%の数字とは相当離れているように思うのです。そこでどうもなぜこの溶糖量と精製糖の生産数量とを見てパーセンテージが九五%と離れているかということは私にはよくわからないのです。それから精製糖に糖蜜を加えた合計のパーセンテージにおいても我々が常識として砂糖の玄人あたりから聞いている数字とこの統計に出て来る数字とが合点が行かない点がありますので、これは委員長のほうで適当な機会に適当な証人、証人と言つちやおかしいのですが、参考人を一遍呼んで頂きたい。これはちよつと委員長にお願いしておきます。それからもう一つ、これは今日の回答について質問が残つているのは、先ほど通産省のかたがお見えにならなかつたのですが、あとの五の恒久対策は、これはまあちよつと簡単に行きませんが、一から四までの当面の対策ということについては、この内容はいずれも農林省から連絡されておると思いますが、これについては通産省でも同じ意見であるのかどうかということをお聞きしたい。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) ちよつと私が申上げ間違いましたが、只今の精製の歩留りは九十五ではなくて九十三でございますから、その点訂正いたしておきます。我々がこの歩留りを考えますのは、砂糖の需給を考えまする場合には歩留りがどういうふうになるかということでございますので、消費税その他の関係におきまする関係は、又別個に現実の出荷からいたしまして算定されるわけでございますから、この点まあ申添えておきたいと思います。

松尾泰一郎通商産業省通商局次長

○政府委員(松尾泰一郎君) この砂糖対策についての一から三まででありますが、これは大体我々のほうもこれと同様の意見を持つて今進んでおります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 この九五%が間違いであつて九三%ということでもよろしい。あなたのほうの見解はそういう見解でもよろしいが、とにかく頂いた資料から私が計算してみると、どうも砂糖について我々が聞かされておつたところとは数字がぴつたり来ませんので、これは委員長でお考え願いたいと思います。それからこの回答の中で実需者というものについては、先ほどの補足説明では全国規模の特別法に基く経済行為を行う団体、こういうようなお答えでありましたが、その実需者というのは、例えば業務用に使う場合でも実需者ということなんですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) それを業務用の原料として使いまする場合には、そういうふうに、例えば菓子の場合がありますが、そういう場合も実需者と考えられております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 そこでそういうことについては、まあ河野君が言われたような問題が又出て来ますが、それは別問題としまして、実需者ということを考えられるというのは、先ず業務用よりも基本になつて考えられるものは家庭の最終の砂糖を消費するというものを考えておられるかと思いますが、そこで私はこういうことを考えられる場合に、この全国の労働者の問題というものをあなた方お考えになる用意があるかどうかということをお伺いしたい。というのは、私は何も労働組合に、例えば総評とか、総同盟とか、そういうものがこの経済行為をしていいという考え方じやありません。そういうものが砂糖のようなものを扱うというのは、これは間違いの元であるからいかんと思います。ただ併し、今耐乏生活が言われ、そうして賃金のストツプが言われ、そうして而も生産を増強して行かなければならんということが言われているときに、何と言つても先ず基本的に考えなければならんのは農民の問題であり、労働者の問題だと思うのでして、そういう問題については全国規模の特別法に基く経済行為を行う団体というのは、強いて探せばあるかも知れませんが、適当なものがないと思いますが、そういうときに労働省の労務加配というような、こういう制度の労務加配そのものをやるということは、これは又配給制度の復活だとか、何だとかいうようなことで、あなた方その枠の外へ出ますから困られましようが、そういうものに似通つたやり方で直接労働組合がやるのでなしに、労働省なり或いは労働省の中の労働基準局あたりが指導権を持ち、一切の監督権を持つてやるというような行き方については考慮される余地はございませんか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 我々もこの点については、最終実需者にできる限り広く渡る、量的には問題がございましようけれども、広く渡るという意味におきまして、全国規模がいいのではないかというように考えたわけであります。ただこれは輸入業者との契約の関係になりますので、当然にそれ自体が経済行為を行う、組合員のために経済行為を行い得るものでなければならないのではないか。今御指摘の場合におきましては、これは我々も又更に検討いたさなければなりませんが、生活協同組合法でございますか、特別法によりますそういう全国的な団体もあるのではなかろうか、そういうものはやはり消費者の団体としての特別法に基く組合員での経済行為が行い得るのではないかというふうに考えておるわけであります。具体的にその団体がそういう全国規模のものがあるかどうか、これは私今承知いたしておりませんが、法律の制度といたしましては、そういう制度がありますから、その制度に則つたものが考えられるのではなかろうか、こういうふうに考えられます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これはこの問題とは違いますが、とにかく今どう考えてみたところで製糖業者の利潤というものは、これはもう明らかに不当な利潤だということを我々は考えるわけです。仮にこういうような措置がとられたところで、やはりこの中にはその製糖業者に不当な利潤を与えるような要素が多分にあるわけです。そういうときに私どもとしまして、先ほど来言つておるような何らかの措置をとらなければならないのじやないか、併しこれは根本問題になりますから、あなたのほうで将来考えるというなら仕方ありませんが、ただそのときにこれはあなたのほうの直接の問題ではありませんけれども、こういう不当の利得を得ておる者に、今の砂糖消費税のように、三カ月の延納を認める、三カ月の延納ということは、恐らく百億円になるでしよう。このうちには、これは回収の関係からして百億全部がこれらの業者が利用できるという面じやありませんけれども、そのうちの大きな部分を利用できるわけです。我々はこういう不当な利益を受ける人のために国の金を貸してやつておる、無利息で貸してやつておるということはどう考えても納得できないのですが、そういう問題については、今後製糖業者のいわゆる改善策の中に、あなたのほうで関係の大蔵省あたりと問題にされたことがございますか、どうか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今の消費税の延納の問題でございますが、これは全体の税制の問題、これは消費税の延納制度というものはそれぞれあるわけであります。従いまして、その延納制度につきましては、税制全般の問題と同時に金融政策全般の問題とも関連いたしております。そういう面で担当省において検討されることと思いますが、我々といたしましては現実の問題といたしましては、ここで検討いたしておりますのは、需給価格につきましての対策をどうすべきかという点で考えております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 とにかく泥棒に追銭というようなことだけはないように十分考えて頂きたいということです。そういう点も考慮して今後の需給或いは価格安定の対策を検討して頂きたい、これは希望として申しておきます。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 江田さんのさつきのは参考人ということでよろしうございますか、……。それでは理事会で人選その他をやりたいと思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 今の消費税の延納を認めるということは、今の議題から行きますると長官の御答弁でいいと思いますが、これと別の立場に立つて裏から今度お伺いしますが、そういうものを認めました理由はどこにありますか、そういう延納をしなければならんという特別な措置をとられる理由はどこにありますか、これをはつきりさして頂きたいと思います。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) その点は大蔵省の点でございますが、私想像いたしますのに、御承知のように消費税は末端の、消費税の性質からいたしまして、消費税が徴収されるまでの、つまり工場から末端の消費者までの期間というものがあるわけでございます。それを出荷いたしまするメーカーが負担すべきかどうかという問題になつて来るわけでありまして、結局消費税の徴収の期間の代りに支払うかどうか、その期間が適当かどうかという問題になるわけでありまして、詳しいことは大蔵省の点でございますが、そういうふうに了解しております。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 先ほどのお話、もう一言駄目を押しておきたいのですが、グリコースで嵩を増して行く、これで日本の砂糖問題は何とか片が附くのではないかというような気持があるわけですが、真剣に考えてもらいたい。長官のお気持はなかなかそういうような設備はできないというような甘いことを言つておられますけれども、やるとなれば何でもできる。そこまで行かんところがいかんのではないか。外貨が足らないなら……。日本では澱粉は相当余つておりますから、これをコンポーズして行く、砂糖に混ぜて行く。先ほど申上げましたように、どこの国だつて、寒い国だつて皆需給しているじやありませんか。海外に依存するなんということは日本だけじやありませんか。それを考えてもらうことと、それからこれの糖度の高いものが現在出ているのだ。これを一応研究してみる。勿論同じ面積の畑を使うなら、安い砂糖を作つているより、もつと値段の高いものが日本でできるというなら、無理にこれを混ぜる必要はありませんが、砂糖がこれほど窮しているなら、日本でも需給することを一に考えるという点を一つ真剣に農林省は考えて頂きたい。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 私申上げましたのは、これは御承知のように戦争中におきましても戦後におきましても、砂糖が不足いたしましたときに、グリコースによりまして砂糖を作るということをいろいろ検討されたのであります。現在グリコースまではできておりますけれども、それから更にコーン・シユガーのようなものにすると、一つの方法といたしましては、日本で電気でやります方法が特許としてできております。もう一つはコーン・シユガーと同じような形で、アメリカのコーン・プロダクトの方法があるのであります。現在葡萄糖は固型のもので、水飴にもなり、特殊の精製をいたしまして葡萄糖にする場合もございますが、砂糖代用の結晶したものの形におきまするものは、まだできていないように承知しておりますが、更に勿論その点については検討いたしたいと思います。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 私の申上げますのはグリコースをそのままで混ぜるのですよ。現在の砂糖に二割の割増をする。量的にそれで満足さして行こうという点ですから、それを又別なものに変えて行くというようなことをせずにグリコースのままで入れて行く。甘味は減るけれども量的に満足できるのではないか。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) ちよつと私から……。この対策の中に、砂糖取引所のことについて全然言及されておらないのですが、勿論取引所の機能には限度があるかも知れませんが、需給の不均衡ですから、取引所の機能では限度があると思いますが、取引所の機能にもやはりあれがあると思いますが、そこで今日まで取引所に対してどういう農林省は指導監督の手を打つておるか。又今後どういうような方針で取引所の、要するに適正価格を発見するというのが機能である。これはその機能には限度があると思いますが、全然それに触れておらないのでありますが、それに相当その思惑に砂糖の取引がされておるという情勢があるのでありますが、これには一言も触れておらないのですが、その点の今までにとられた方針はどういうふうなものでありますか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 取引所の点につきましては、商品取引所法に基きまして経理その他の監督があるわけでございますが、現実に過当投機といたしましては、例のその場合におきまするたしか一割ですか、一定のときにおきまする値幅の制限をいたしておるわけでありまして、あとは実質的に証拠金の引上、取引所の監督につきましては取引所法に基きまする監督の限界がございます。そういう過当投機につきましては一定の値幅の問題と証拠金の問題、こういう形になつているわけでありまして、直接これを政府から積極的に制限するという形には現在はなつておらないわけであります。ただ先ほどもお話がございましたように、取引所の問題は全体の砂糖のまあ流通関係と関連いたします。その流通関係が変更いたしますれば、これは又当然取引所の機能も変つて参るというふうに考えております。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) ちよつとうつかりしておりましたが、食糧庁としては、その砂糖取引所の指導、監督権というものがあるのですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 商品取引所法に基きまする監督権限はございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 議事進行で……。本問題は一日もゆるがせにできない問題でありますが、我々の期待に反して、本日政府からの回答は何ら具体性を持ちませんので、この際重ねて本委員会として政府に向つて速かに具体策を示すように、本委員会の名を以て要望したいと、かように私は考えます。甚だ突然のことでありますけれども、私まだ文章の整理ができておりませんけれども、私が要望したいという申入の案文を朗読いたします     砂糖行政の是正に関する再度申入    去る二月二十六日、本委員会から砂糖行政の是正に関し申入を行い、砂糖行政の抜本的対策を求めたところ、三月八日付回答によれば、依然として具体的対策を示すことなく、此の間、砂糖市場は益々混乱して国民生活を圧迫している。    よつて、本委員会は政府に対し、砂糖の需給並びに価格安定のための具体策を、来る三月十八日迄に回答するよう重ねて申入する。    尚、粗糖の工場別割当について、過剰設備を整理することを旨とし、従来の割当基準を速かに改めることとし、その結果についても併せて回答せられたい。   昭和二十九年三月九日         参議院農林委員会    農林大臣保利茂殿    通商産業大臣愛知揆一殿    大蔵大臣小笠原三九郎殿  こういうふうな趣旨で、私は本委員会の名において政府に要望すると同時に、政府のこの対策樹立についての関係行政官並びに大臣を鞭撻したい、かように思いますので、委員長から委員各位にお諮り願いたいと思います。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) ちよつと速記を止めて下さい。    午後四時四分速記中止    —————・—————    午後四時二十五分速記開始

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。  それでは先ほどの河野委員の動議につきまして、十八日と期限を付けまするが、どうしてもその期限までに出し得ない諒とすべき事情があれば、これは期限延長も止むを得ない、こういう含みで十八日と期限を付けまして、更に申入をするということに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないと認めましてさよう申合せいたします。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 勿論検討するための資料が整わんとか、何とかいう我々が納得の行くような事情によつて延びることは私たちは諒といたしますけれども、それにしてもその後においてそれが三月末になつたり、四月末になつたりというような意味ではありませんから、十八日でいかん場合に、あと三、四日待つてくれというのが常識的に我々が考えての延長の趣旨でありますから、そういう意味と委員長の発言を了解しますが、差支えありませんか。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 三、四日というふうにはつきりしても、私はちよつと含みが多少……。三、四日というふうにまではつきりしたことはありませんが、要するに十八日までに出し得ない、何日か遅れるというこれを裏付ける尤もな理由があればこれは止むを得ない。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それならば、その場合には十八日か十九日の日に止むを得ざる事情というものは、政府は本委員会に出席して、その事情の説明は当然委員長として求められますな。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 私は当然十八日の期限に政府からの説明があるというふうに了解しております。   それでは御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それではさよう決定いたします。   ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それでは速記を始めて下さい。  続きまして昭和二十八年産米価減収加算の件を議題にいたします。  去る三月五日、昭和二十八年産米価減収加算の過加払に関し農林及び大蔵大臣に申入を行い、三月八日までにこれに対する回答を求めておきましたところ、大蔵大臣からはお手許にお配りしたような回答が参つております。農林大臣からは本日この席で口頭を以て回答があるはずでありまするから、先ず農林当局から回答を求めたいと存じます。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 当農林委員会から二十八年産米の減収加算額の追加払の件に関しお申入を頂いておりまするので、政府といたしまして従来の経過並びに政府の見解をこの際御説明を申し上げ、御了承を得たいと存じます。  御承知の通り二十八年産米の作柄は当初から異常に不良であると予想されましたので、生産者価格の決定は例年と異なり極めて困難な問題を含んでおるわけでございまして、政府の諮問案は御承知のように、二十七年度産米と同様、基本価格をパリテイ価格七千二百四十五円に特別加算額を加えて七千七百円としたのでありますが、米価審議会におきましては、政府原案は二十八年産米の異常な不作という特殊事情を織込んでいないものとして、凶作度を早急に把握し、差当り石当り五百円の減収加算額を概算払すること。なお減収加算については審議会においてその算定方式を検討し清算することとの要望があつたわけでございます。そこで政府は九月二十九日の閣議におきまして、二十八年産米の基本価格を七千七百円に減収加算額五百円を加えまして八千二百円と決定し、なお減収加算額の取扱いにつきましては、推定実収高の判明次第減収加算額の算定方法を定め、その結果五百円を上廻るときはその差額を支払うことにいたしたわけでございます。その後減収加算額の算定方式につきましては米価審議会小委員会を設け、これに検討をお願いして参つたわけでありますが、小委員会案は十二月二十三日の米価審議会に報告され、その結果答申があつたわけでございます。そこで政府といたしましては、十二月末に推定実収高が判明いたしましたので、答申に基く減収加算額の算定について検討して参つたのでございます。米価審議会の答申通りの算定方法によりますれば、減収加算額は石当り九百三十二円となり、四百三十二円の追加払いが必要となる計算でございます。併しながら答申案は平年反収に対する全国平均減収率だけパリテイ米価を修正するという考えでありますが、二十八年産米のように、各府県別の減収率の分散度が通常の年に比べ著しく大きい場合には、その全国平均をそのまま利用することの意味が稀薄となるため、平年作の場合の各府県別の分散度を考慮して調整して算定することが妥当であるという米価審議会小委員会の報告における少数意見もありまして、これにより計算いたしますと、石当り五百五十三円となり、追加払は石当り五十三円となるわけであります。政府といたしましては、去る二月十六日、米価審議会の懇談会を開きまして以上の経過を報告したのでありますが、私といたしましては以上の事情を十分検討いたしまして、分散度調整係数を用いる算式を採用いたしまして、減収加算額を石当り五百五十三円と決定し、先に概算払いたしました五百円と差引きまして、五十三円の追加払をすることにいたした次第であります。ただ五十三円は一俵当りにいたしますと二十一円二十銭と端数が付きますので、これを一俵当り二十二円といたし、石当り五十五円と決定いたした次第であります。当委員会からの政府に再考慮すべき旨の申入があつたわけでございますが、政府といたしましては、減収率の分散が著しく、その結果地域的不均衡を生ずることや、又農家の全国平均手取価格は二十七年産米の約八千五百円から二十八年産米の約一万四百円と大幅に引上げられていること、又財政経済全体を考慮して決定いたしたのでございますから、何とぞ政府の意のあるところを御賢察下さいまして御了承を得たいと存ずるわけであります。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 これは丁度先日は事務当局が来てこの問題を説明せられたのですが、問題は私はここにあると思うのであります。後段にありますように、政府の財政経済全般に及ぼす影響とか、或いは財政負担というものを中心にして考えてこれこれにしたのだ、こういうことなら、これも又一つの了解が付くのです。ところが前には減収率のパリテイをやる場合において、平均減収率を加えたものがいいか悪いか。分散度を考慮したものがいいか悪いかということが中心でありますならば、あとのことは要らないのでありまして、それをごつちやにするところに私は問題があるので、だから先日も事務当局に一体これは大体どつちなんだ、このきめ方には多くの政治性を持つた減収率のきめ方を持つているのかいないのか、それはありません、ありませんな。分散度の考慮というものが妥当か否かということによつてきまるのではないかと思われる。だからこういう表現をなさるならば、大体どつちが本当、どつちか本当のことをすればいいんだろうと思うのです。後段の財政の問題であるとか、或いは一般経済の問題というようなものの影響を考えてというものが中心ならば、何も面倒な理窟を言つて分散度の考慮とか、何とかいうことを言わないでもいいのだ。いろいろこれを考慮した結果、これ以上は無理ならば無理とはつきり出れば見当が付きやすいと思うのです、どつちなんです一体……。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) これは勿論財政経済全体の事情ということもございますけれども、それは主たる理由ではございませんわけで、これを決定いたしました理由は、分散度を考慮した算定方式か妥当である、こういう政府の見解によつてきめたわけでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 分散度を考慮したことが、それが基本的であるならば、これを考慮研究して、研究の結果は大多数を以て、審議会というあなた方が作つたところで、それがいいというならそれに従うのが当り前です。なぜそれに従わないで、財政経済というものをあとえ持出して来るほどの理由はどこにあつたのです。多数意見を無視して少数意見を無理に通したというところは何のためなんです。ものの決定が付かんじやありませんか。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 政府といたしましては少数意見が妥当である、こういうふうに考えたわけであります。(「フアツシヨだ」と呼ぶ者あり)

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 そんな無理な理窟はありませんですよ。少くともものをやりますにはけじめというものがある、けじめが……。けじめをちやんと付けておかかりになれば話はわかつて来る。分散度という考慮が、これが重大な問題としますならば、これを決定するなら多数意見に従うのが原則なんです。なぜ原則に従わないのです。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 政府といたしましては、食糧管理法の定むるところによりまして米価審議会の意見を尊重して、政府は政府として独自の立場で決定をする、こういう建前になつておるわけで、従来よく米価審議会の御意見は常に尊重はいたしておりまするが、そのまま実行しておるというわけでもないわけでありまして、これは米価審議会は諮問機関でありますから、意見を十分承わつて政府としての態度をきめた、こういうことでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 然らばまあ現政府はものを決定して参りまする際に、これが是か非かということを決定して参る、多数意見が分裂いたしました場合に、それを決定するときに、政府の考えることが常に一番いいと、これから先考えて行かれるのかどうか。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 米価の決定は食管法の定めるところによりまして常に政府の責任において決定をする。従つて将来におきまして米価審議会の御意見通りにやるということも勿論、ざいまするし、又政府の考え方によりましては御意見通り行かない場合もあると存じます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 資料の要求……。これは財政的事情も多少考慮に入れているけれども、主たる理由ではないとおつしやるけれども、私は財政事情が非常に大きいと思う。それで食糧庁長官に資料要求をしたいのだが、二十九年度の輸入食糧をめぐつての食管の特別会計の詳細な私は一つ資料をもらいたい。具体的に言うと、予算単価というものと実行単価はおのずから違つて来るわけです。今二十九年度予算の審議中でありますから、審議中に予算単価は、相当高いとか安いとかいうことはあなたのほうもちよつと困るかも知らんけれども、そういうものにとらわれないで、例えば小麦の場合には輸入単価はあなたのほうはたしか八十五ドルになつているはずだ、実際の売却は八十八ドル半で売却しているのである。ところが私が承知している範囲では、これが八十二ドルくらいが実行単価に落着くように承知しております。これは小麦の場合においても、米の場合においても、どこまでも予算は予算であり、実行単価と違つて来ると思うのです。今の外国の米なり麦の価格の趨勢から行くと、二十九年度の予算は少し大事をとり過ぎていると思う。そこに相当莫大な食管会計、輸入食糧をめぐつて黒字が出て来ると思う。こういう点について資料を次回の委員会までに御提出願いたいと思います。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 分散度の問題で使つた資料の扱い方はどういう工合にしておられるか、それは次に……。その資料が我々の手許にございませんので、まさかそんな変な計算じやないと思つておりますけれども、陸稲、水稲、どういう工合に扱つているか。これが又反別をどういう工合に割つて平均を出しているのか、いろいろ問いたい点もありますけれども、一応あれだけの平年に比べて分散度がひどいというなら、そういうふうにひどいときには県別にこれを区分しなければいかんじやないか、分散度がひどいからといつて中間をとつて、いいところに余り喜ばさんように、又悪いところも少しは辛抱せよということではなしに、それほどひどい分散度なら県別に分けなければいかんじやないか。いいところはやらんでもいい、悪いところは成るべく余計やるというような手を講じなければならんのであります。分散度がひどいのにどうしてそのままの中間的計算でやつたか。そこのところが僕は不審ですが、なぜ地方別にやらんか、分散度がひどいがために地方別にやらなければいかんじやないか。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) これは御承知の通りに米価は一本で定めると、こういう建前になつておりますので、食管法の定むるところによつてやつたわけでありますが、分散度につきましては資料を提出いたします。なお御要求がございますれば、勿論県別の詳細なる数字に基いて計算をいたしたわけでございますから……。なお先ほど財政経済事情ということも、まあ主たる理由ではございませんが、一つの理由ではございまするし、又この凶作係数というものが豊作地に非常に益するところがあつて、凶作地に対しては何ら対策になつていない、こういう点もまああるかと思う。これらの理由はいわゆる附けたりと申しまするか、主たる理由は分散度を考慮することが正当である、こういう観点からいたしたわけでございまするが、そういうようないろいろ事情もあるわけでございます。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 私は数字は頂かなくても結構ですけれども、その計算の元になる数字、これが反別何町歩を一つの単位として見ているか、水稲と陸稲、どういう工合に考えているかという点ぐらいを次の機会に一つお話し願いたいと思うのです。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げます。この分散度は。御承知のように、減収加算につきましては本年度の基準反収、これは趨勢線が出て基準反収というものを設けておるわけでございます。この基準反収を基礎にいたしまして、そうして全国平均の現在の算術平均いたしました反収を掛けますると、八四%という作柄が出るわけでございます。大体八四%は非常に分散度の激しい状態におきましての八四%でございまして、平年でございますと、これが分散度は七%とか、八%とかと、こういう形になつておるわけでございます。従いまして、この平年の分散度がどういうふうなことになるかということを県別に検討いたしまして、その分散度と本年の分散度との差を以て修正をいたしております。ですから面積その他は関係ございません。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 只今地方に参りますと、減収加算率を加えましたものを一つの米価と見まして徴税の基本にしておられまするが、これは供出米について、今の基本をとられることには大体農民も不満はありませんです。とこるがその率が凶作地で全部保有米になつておる、いわゆる自分の自家用食糧になつている、こういうところの人たちに、その保有量に対する税金のかけ方が減収加算率を見まして一つの米価として加えられまするので、地方では重大問題を来たしております。そこで先ほどから私はこの減収加算率の追加をお定めになるときに、政治性が絶対ないのか、あるのかということを青筋を立てて申上げまするのは、いま次官が言われまする通り、幾らか政治性を持つた国の財政や経済との関連も加味してと、こう言われるのでありますから、従つてこの課税の方針におきしまても、やはり凶作で現に減収して、或いは昨年までは供出農家であつたものが転落して保有農家になつたというような人にまで税金を高く、一方に得するものがあるのに、一方がその無理をこうむらなきやならんというようなことは、これは当然国家として考えて頂けるものと思いますので、この点に対しまして一つ何かきまりましたならばお聞かせ頂きたいし、若しきまつておりませんならば、急に御相談して頂いて、保有米には課税しない、減収加算を加えたものに課税しない、こういうふうに御決定を願いたいのであります。

柏木雄介大蔵省主計局主計官

○説明員(柏木雄介君) 課税の問題は、主税局或いは国税庁のほうからお答えしなければならん問題と思いますので、正式な意見は差控えたいと思いまするが、減収加算金は私の承知しておる範囲では、これは基本価格ということになつておりますのでございまして、従つて課税のほうでは基本価格としてもそれはいたし方ないのではないかというふうに考えております。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 議論としまして、恐らくは税務署としては大蔵省関係でも、税務署関係としましてはそう御回答になると思うのです。それが実質上からみますれば、これはとんでもない間違いなんです。これは実質上からみますれば政治上重大問題であるのでありますから、従つてこれくらいのことはあなた方のほうでお考えをして頂かなければならん。これはまあ一つ至急御研究をお願いしたい。何か特別の法律を作るなり、ここで修正することに、この前の奨励金のような税金を免除するような方法に御同意をして頂けるならばこちらでも考えてみまするから、至急御検討願いたい。  そこで農林次官にお願いしますが、これは一つ農林省としまして、食糧庁長官と一緒に責任を持つてやつぱり交渉して頂きたい。急速に解決して頂きたい。それは地方では重大問題だ。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) これは減収加算ということは凶作の場合においては米が高くなる、豊作の場合は安くなる。こういう建前でできておるわけでありまするから、これは基本価格で払つて、今のお話は別問題ではないかと考えております。即ち本年の凶作対策については、国会においても先般特に臨時国会も政府として開きまして御審議を願つていろいろ立てたわけでございますから、そういう別の面で今のお話の問題は解決したい、かように思つておるわけでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 別の線で対策をしてもらいたいということならば何かほかにお考えありますか。あなた方が米価を決定する際には、ただ単なる係数という問題だけでなく、あなたもたつた今言うたのですよ、この減収加算額を付けるにも国の財政経済であるとか、或いは実際の物価体系というようなものも考えて五十五円をきめた。如何に少数意見のものでもきめておるのだ。こういうお話になつておるのですが、して見れば、個人の農民から見ますれば、豊作のところで実際米を売つて金が入つたものならばいいけれども、現実において凶作に見舞われて、昨日まで売る米を持つておつたものが売る米が一つもなくなつているものが、そのとばつちりを食つて余分に税金を払わなきやならんということは、これは誰が見ても制度上の一つの無理があるのだから、特別の何かそれに対する補助金を農林省が出してやるとかいう方針ならば別だが、それがなかつたならば、国の税金ですよ、あなた方が相談して頂いて、これだけをどうするということがきますれば、これは問題ないのですよ。恐らくは衆議院でも参議院でも、農林委員会は満場一致、本会議場も満場一致、必ず多数意見はまとまりますと思いますですよ。これは地方へ行きましたら大問題になつて騒いでおる大問題ですよ。あなた方の考えておられるどころじやない、大問題になつて騒いでおります。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) これは先はども申上げましたように、減収加算とは別個の問題と考える、こういうことでございまして、最も妥当な方式としては農業災害補償法に基いて保険金を支払う、こういうことが直接の対策でございますが、それにつきましては、政府としてはすでに御承知の通りその手配を進めたわけでございます。それから又この制度につきましても、いろいろ検討を加えている、こういうわけでございます。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 補償法でこれを全部……。この全部を何で賄つておりますか、税金のことなんか、一つも賄つておりませんよ。

平野三郎自由党農林政務次官

○政府委員(平野三郎君) 別個の問題ですよ、これは全然……。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 私は平均の問題を言つているのですよ。凶作地帯で現に困つているものが、一方において幾らかでも供出して、価格も高く売れたという人と、そのはね返りを受けて一つの売り米もない凶作農民が税金を高く出さなくちやならんということは不合理じやないか、それを何とか考えられないかと言うのです。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今の清澤さんの御意見は、結局保有米に対する所得税の取扱いをどうするか、こういう問題でございまして、これは御承知のように超過供出奨励金とか、早場奨励金につきましては免税の措置を法律によつてやつているわけでございます。それで保有米につきましては、御承知のようにいろいろ以前から御議論があるわけであります。御議論はあるわけでございますが、現在の法律の制度といたしまして、所得税につきましてはそういう奨励金だけを免税にする、そういう措置になつているわけでございますので、やはり保有米につきまして所得税を課するということになつておりまする建前上、その価格をどう見るかということになりますると、基本価格で見ざるを得ない、こういう事情になろうかと思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 議論とすれば、これを基本価格と見て、どうしてもそういうことをしなくちやならんということは、現在の制度でわかつております。そんなことはあなたにお伺いしないでもわかつておりますが、実質を中心にするなら、前にはこの奨励金等にも税金をかける、かけないで大問題を起しております。かけた事例もあります。それが一つの方法をとりまして、とにかくかけるようになつた。しようと思えばできるのです。現にあなた方にしてみたところが、農林省にしてみたところが、大蔵関係にしてみたところがこれは基本米価なんだから、そういう特別の処置をとるのがむずかしいというお考えでありまするならば、委員会がどうやつてみたところが、なかなか面倒が出るだけの話だと思います。大体自由党の協賛を得るのに骨が折れると思うのです。あなた方が、これは君らのほうで何とかしてくれるならば考えようがあるという考え方でありまするならば、これはまとまるのです。明日が日にも臨時法なり、何なりを一つ作りましてやつて頂ければ問題ないだろうと思う。これだけの問題を処理するのに今の制度で以つていやでも越さなければならんという理窟はないでしよう。あなた方自身はこの減収加算額をやれば政治的な意味合を十分含んでいるのだと言つている。何故に税金のほうで取るべきは政治上のことを考えられないか。現実の凶作農民に対して……。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 只今も申上げましたように、制度的に現在におきまして保有米に対する免税という制度になつておらないわけでございまして、ただ申上げましたのは、結局その価格をどう見るか、そういうことになりますると、減収加算額を基本価格と見るかどうか、これはパリテイ方式の関係上、やはりその数量変動を調整するという意味でございますので、基本価格として取扱つておるわけでございまして、これを別に税制の面或いはその他の面からして保有米に対する税を課するかどうかということは、これは根本の別の問題になろうかと思います。ただ御指摘のように、それを凶作関係におきましてどうするかというと、これはやはり一般的には租税の面からいたしまして、凶作地に対して特別の場合の、臨時の場合の減免等はございまするが、その適用がない場合におきましては、これは現行制度では止むを得ない。つまり政治的というよりも制度的にこういう形になつておるわけでございます。従いまして、先ほど政務次官が申しました価格の決定の場合と、それから所得税の算定の場合とは、政治的と申しましても、制度的な違いがございます。その点は御了承願います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 あなたのところでおわかりになりませんか、主税局ではこの保有米にかけまする税金の額は大体どれくらいになるか。

柏木雄介大蔵省主計局主計官

○説明員(柏木雄介君) 主税局より国税庁の政府委員をお呼びになつて聞いて下さい。

佐藤清一郎自由党

○佐藤清一郎君 清澤委員から質問された意見というものは理の当然だと思うのです。というのは、保有米というものについての大蔵省の課税される基礎というものは、それは基本米価ということに一応はなつておるのです。併しこの全国の凶作の片寄つたときに、一方においては鹿児島県のごときは百十何%かの大豊作です。この豊作な県では、その農家はこの凶作の減収加算率によつて加算された数字によつて相当潤おわされているわけです。ところがこのはね返りを受けて、自家保有米さえもすることができないような者もある。而も自分の政府に米を売却して、幾分でもこの減収加算額の潤いに均霑する農家ならば、或いは一応一通りの理窟は成立つかも知れんが、全然売払わないで、そうしてこのしわ寄せによつて、減収加算額の税率だけを保有米しか持つておらんところの農家に税金を支払わせるということは誠に残酷な私はやり方ではないか。そういう意味において、保有米に対しては少くとも保有米の減収加算額の米価基本価格として課税するということは甚だ残念に私らは思つておる。ところが農林省では、そういう考え方であつても、いつも大蔵省というのは殆んど鬼のような、もう地獄で鬼に会つたように納税者に対してはいつも取扱つておる。辷つた転んだ、いろいろなことを言うて、如何にも減税されるかのごとく言うておりまするが、実際内容を見るというと、いつだつて取るだけのものは計算して取るのだ。それで文句を言うのだつたらば、あなたのところはいよいよこういうことになりますぞというようなおどかしをくれてまでも取るというような現状でありますから、農林省が如何に騒いでみたところで、大蔵省を納得させない限りは、こういうことはできないと考えます。理窟があるところには、五百円から五百五十五円でも、とにかく保有米に対する課税というものはかけることを私は妥当だ、かく考えるわけでありますから、是非一つお骨折りに預かりたいと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 それに関連して……。それは一つ農林省のほうでも、まあ公式的に言えば今のような答えになると思いますが、もつと国税庁のほうと話合をされたらどうですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 大体今お話のように、今まで我々が今年の所得税と言つておりましても、大体二十八年度は四十六億くらいの形に農家に対する所得税はなつております。それで只今のお話のように、供出される農家の側においては、一応所得税の計算はいたしまするけれども、課税になる場合は殆んどないのじやないか。他に蔬菜なりその他の収入がございまして課税になる場合がございますが、単作の場合におきまして、やはり供出された農家についての場合じやなかろうか。凶作によつて供出ができないという場合においては、保有米の額から考えましても、それが課税の対象になるということはないと思います。ただ他の収入との計算においては、そういうことになろうかと思うのでございますが、これはまあ大蔵省ともお話のように協議しますが、その点は考え方としては非常にむずかしい問題があろうと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 とにかく実情はよくあなた方もわかるのですから、国税庁のほうと一遍話合つてもらいたい。それから例の分散度の問題ですね。これは私どう考えてもわからんです。なぜわからんかということは、この前の委員会で事務当局の人と話しましたから繰返しませんけれども、どう考えたところで分散度というものは、ああいう形でやるべきものではない。むしろこのままの平均の減収で出すということになれば、地域的に例えば鹿児島の一一七というふうなところは得をすることになるし、或いは山梨のように五 ○何%というところは非常に損をすることになる、こういう問題が出て来る。だからこれを是正するやり方というものは、ブロツク別に米価をきめるか、或いは県別にきめる以外にない。併しそれは今の建前として、一本米価ということは、それがてきないということになれば、やはり平均の減収率で行くということ以外に私は途がなかろうと思う。そこで私お聞きしたいのは、そういう分散度というものを方程式に入れるやり方は、日本の農林省が今回発明をなさつた制度なのか、それとも何かそういうような事例があるのか、あればそれを理論的に説明した、まとまつた本と言いますか、参考書と言いますか、そういうものがありますか、あつたらそれを知らしておいて頂きたいと思います。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 減収加算額という制度自体は外国にはございません、ほかにはこういう制度はないわけでございます。ただ附加して申上げますと、この間の小委員会でもいろいろ議論があつたのですが、減収加算額の意味がどういう意味か、つまり数量変動による自由経済上の価格変動なのかパリテイ方式自体からして、平年における粗収入維持という建前なのか、そこで非常に議議があつたのであります。結果といたしましては、平年度におきまする収入維持ということが減収加算額の意味じやなかろうかと、こういう形に議論としては一定したわけでございます。平年度におきまする減収、反収、収入と申しまする場合に、これははつきり申上げますと、委員会でも五人おられたのでございますが、理論として減収加算額をとるということにつきましては、三人のかたは、そういう考え方をとることを平年の粗収入維持という建前から是認していられるのですが、ただその中で一人減収加算についてのデーターの問題で、直ちに取り得るかどうかということに疑問がある、こういう御意見があつたのでありまして、考え方としましては、この減収加算額の分散度というものは、平年の反収を維持する、平年所得を維持する。その平年というやつは、一方におきましては分散度というものも含めた意味の平年の考え方じやなかろうか。つまり一つの幅がある観念じやなかろうか、こういう議論でございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 それを聞いても私はどうしても納得行かないのですが、これは日本の農林省で、今回食管会計の余裕等から逆算をされて発明された制度ということになるのなら、それでもよろしいが、若しこれが理論的にどこまでも正しいのなら、これはもう少し詳しい理論的な根拠を、これは今日でなくていいのですが、適当なときに聞かして頂きたいと思います。何と言われたところで、こいつはどうも納得行かない方程式です。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 先ほど一本価格ということがありましたけれども、あういうふうな分散度を考えずに、審議会の答申案のようにやつて、平年作以上のところはこれはオミツトする。その下だけを考えてやるという手はないのですか。一本の価格で行くとして区域に分けるのとよく似た方法になりますけれども、そういうことができるならば、平年作以上のところはやらない。それ以下のところだけを見てやる。そのかわり分散度は考えない。分散度をあそこでプラスして割るというようなことをしない。もう一つ附加えて申上げたいのは、分散度は先ほども開きましたけれども、はつきりした返答はないのですが、その計算をするときの一つの単位というのは、町村の収穫を単位にしているのか、或いは郡を単位にしているのか、大きくすると、どこを単位にしているのか、十町を区域にして平均にしているのか、今年の実績を出したりいろいろなことをしているのか、その計算の元になる単位が町村か、或いは郡か、そこいらが聞きたいのですが、どこを単位にして分散がどうなつているか、分散の単位がどういうような区域か。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 分散度につきましては、県別の反収と、それから全国平均の反収、全国平均の反収から各県の反収の分散度を考えております。県単位でございます。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 県単位になりますと、そうなると、県によつて水稲反別が大きい県と小さい県といろいろあります。水稲、陸稲の関係もいろいろになつている。そういうようなことになりますと、むずかしいことになりますが、そういう数字を扱つて分散度を見たつてしようがないと思う。細かく二十町なら二十町に、田圃二十町ごとに平均どうなつているか、差額を見て行くという工合に細かく行かないとおかしいのじやないかと思うが、県別の大きな平均ということになると、反別がこれは県ごとにうんと違うのです。そこにウエートをかけて、反別のウエートを付けて行かなければいかんのじやないか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) 勿論県別には、反別の関係が加重されて平均反収にはなつているわけでございます。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 平均反収にはなつていますけれども、いよいよそれを集めて統計の式を使うときには、一つの単位として県が出て来るということになりますと、そこにはもう県間の比較のウエートということは出て来ない。一つの単位としてのおのおの県が扱われるということになると、そんな分散度というものは意味がないと思うのですがそこの辺が先ほど聞きたかつたのですが、何を単位にした平年作或いは今年度の実績というのを見ているのか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) これほ先ほど申上げましたように県を単位にしております。お話のようにこれを個別価格として、分散度を最終的にはそれは勿論個人的にまで行くべきだ。これは併し一応県を単位にいたしまして考えて見ても、それは郡別、地域別には差がございましようけれども、先ず資料の関係からいたしましても、県を単位ぐらいが適当であろうという関係から……。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 そういう説明じやなしに、十億円を単位にしたというほうがよくわかるな。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 それでは元に帰りまして、分散度を見ずに標準偏差だけを見て、それも平年作以上の区域にほこれはやらない。加算をやらないという手でいいのじやないですか。

前谷重夫農林省食糧庁長官

○政府委員(前谷重夫君) それはもう一度申上げますが、奨励金の考え方でありまして、地域別に基本価格を考えるというのは現在の制度じやおかしい。そうして只今お話のございましたように、標準偏差というのは結局分母でございます。その年の基準反収に対する誤差率と申しますか、そういう考え方がございますし、分散度係数は分子でございます。その年の反収の誤差率といつてほおかしいが、幅のある誤差率的な考え方でございまして、分母につきましてもやはり平均誤差率を考えていると同様に、分子につきましても、そのままのその年の平均反収じやございませんで、その幅のあるものとしての考え方として、誤差率を考えるという意味におきまして分散度というものを分子に適用いたしておる。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 それで大抵の標準偏差ですが、デイヴイエーシヨン、こいつを見るということは、平年作にも年によつて上下五%くらいの差は常に動きがある。だから下の五%を基準にして、そこまでは一応見ようということで来ている。その下を平年作と見るのならいいのですが、すでに五%という下を押えている。そこへまだ今の広がり、何ですか、こういうような係数を又見ている。二重に見ているが、その広がりの係数を見るのなら、標準偏差というものは見なかつたならはいいじやないか。今年も平年を出して、スタングード・デイヴイエーシヨンを見ずにやる。両方下の線をつまんで、まだ分散度を見ておる。分散度で又抑えて二重に抑えているのじやないかという感じがするのですが、平年作までは見てやつたらいいじやないですか。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 如何でしようか、私もそういうような疑問を持つておるのですよ。平年反収の幅を見て且つ分散度の係数を見るということは、二重に低いほうを見るということになるので、これはどうでしようか。時間も過ぎておりまするし、今日は……、この次御質疑頂くことにして資料を一つ出して欲しいのですが、分散度の係数を〇・〇〇四幾つというやつを弾いた係数を出して頂きたいのです。  次回に一つ質疑をお願いすることにして、今日は散会します。    午後五時二十一分散会

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